JP2017524539A - 溶融アルミニウム合金を精錬するための装置 - Google Patents

溶融アルミニウム合金を精錬するための装置 Download PDF

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Abstract

開示するのは、材料の少なくとも一部分がアルミニウムである溶融材料をそれがトラフを通って流れる時に精錬するためのフラックス注入器アセンブリ及び方法である。中空本体と分注リムとを有する分注ロッドは、フラックス及び/又は不活性ガスが中空本体を通って進み、かつ溶融材料がトラフを通って流れる時に分注リムを通って溶融材料の中に注入されることを可能にするように構成される。バッフル板は、関連のトラフにおいて溶融材料内に位置決めされ、溶融材料がバッフル板を通過して流れることを可能にするように構成される。細長分注ロッドが、バッフル板に対して下流位置に位置決めされる。溶融材料の流量は、それが細長分注ロッドの分注リムを通り、溶融アルミニウム合金内にフラックスを注入して混合する時に増加する。
【選択図】図3

Description

本出願は、本明細書にその開示が引用によって組み込まれる2014年8月4日出願の米国仮特許出願第62/032,853号の利益を主張するものである。
本発明の開示は、溶融アルミニウム合金を精錬するための装置及び方法に関する。それは、溶融アルミニウム合金にそれがトラフを通って流れる時にフラックスを導入するように構成されたフラックス注入アセンブリに関連して特定の用途を見出し、かつ特にそれを参照して以下に説明する。しかし、本発明の例示的実施形態は、他の同様の用途にも適切であることは認められるものとする。
アルミニウム及びアルミニウム合金のような溶融金属は、精錬中に除去することが望ましい微量の不純物を含む。公知の精錬工程では、アルミニウムは、加熱炉内で溶融され、次に、金属形成のために鋳造機に移送される。アルミニウムは、典型的には、加熱炉からトラフを通って鋳造機に移送される。溶融アルミニウムは、実質的に連続的な方式で入口でトラフに流入し、トラフを通って出口で出る。多くの事例では、トラフは、溶融アルミニウム内の不純物の少なくとも一部分を除去するように意図する脱気処理アセンブリ及び/又はフィルタを含む。不純物の一部は、溶解水素ガスと、酸化物、炭化物、ホウ化物、アルミナ、マグネシアのような微粒子と、溶解アルカリ金属(ナトリウム(Na)、リチウム(Li)、及びカルシウム(Ca))のような様々な他の元素とを含む。これらの不純物は、鋳造工程において及び最終生成物の特性に望ましくない効果を引き起こす場合がある。
処理工程は、一般的に、溶融アルミニウム内にフラックスを導入するように構成されたフラックス注入機構を利用したものである。一般的に、フラックスは、塩素ガス、又は組み合わせた時に溶融アルミニウムからの不純物の除去を補助することが公知であるアルゴンのような不活性ガスとの塩素ガスの混合気を含む。フラックスの1つのそのような例は、スポーケン、ワシントン所在のPyrotek,IncによりPROMAG(登録商標)として市販されている。塩素ガス及び塩素塩は、アルカリ金属を不活性ガスの支援で溶融材料と合体してその面に表出する塩に変換するのに有効であることが公知である。特に、水素ガスは、不活性ガス気泡の中に拡散し、かつ微粒子が気泡の周りに合体して溶融アルミニウム合金の上部に表出する時に除去される。フラックス及び不純物は、定期的にすくい取られるか又は下流フィルタに捕捉される浮きかす又は不用副産物を形成する。一般的に、塩素及び/又は塩素塩は、浮きかすと共に除去される。しかし、環境被害及び取り扱いの負担のために、これらのような用途での塩素ガスの使用を排除する圧力が存在している。
直列フラックス注入機構は、塩素及び/又は塩素塩を利用し、アルミニウムを精錬する公知の工程を開示する米国特許第3,767,382号明細書に開示されている。これに加えて、直列アルミニウム処理のための装置及び工程は、本明細書に引用によって組み込まれている米国特許第8,025,712号明細書に開示されている。これらの機構は、羽根車に取りつけられた細長回転シャフトを有する少なくとも1つの分注器を含む様々なチャンバを利用する溶融アルミニウム及び溶融アルミニウム合金を精錬するための工程を開示している。羽根車は、フラックスが回転シャフトを通して又はそこで放出されてチャンバ内で羽根車によって分配される時に溶融アルミニウム内で回転するようになっている。羽根車及び回転シャフトは、最小量の塩素ガス又は塩を利用しながら、溶融合金内でそこにある高い割合の不純物と化学的に相互作用するのに十分なフラックスの広範な分布を提供する方式で溶融合金内にフラックスを分配するのに特に利用される。不純物は、次に、溶融アルミニウム合金の面に表出し、かつ除去することができる。
米国特許第3,767,382号明細書 米国特許第8,025,712号明細書
本発明の開示の一態様に従って、材料の少なくとも一部分がアルミニウムである溶融材料をそれがトラフを通って流れる時に精錬するためのフラックス注入器アセンブリを提供する。フラックス注入器アセンブリは、中空本体と、フラックス及び/又は不活性ガスが、中空本体を通って進み、かつ溶融材料がトラフを通って流れる時に分注リムを通して溶融材料の中に注入されることを可能にするように構成された分注リムとを有する細長分注ロッドを含む。下縁を有するバッフル板は、関連のトラフにおいて溶融材料内に位置決めされて溶融材料がバッフル板の下縁の下を流れることを可能にするように構成される。細長分注ロッドは、バッフル板に対して下流位置に位置決めされる。分注リム及び下縁は、溶融材料内に置かれ、溶融材料の流量は、溶融材料内にフラックスを注入して混合する細長分注ロッドの分注リムをそれが通る時に増加する。
一実施形態において、細長分注ロッドの分注リムは、分注リムに沿って内向きに位置決めされた少なくとも1つの切り込みを含む。この構成は、分注リムを通るより低いガス流量又はガス圧力を可能にし、それによって分注リムから分配される気泡のサイズを縮小し、それによって溶融材料の面に沿った乱流の量を低減する。この構成は、溶融材料とのフラックスの混合を補助する。
別の実施形態において、分注ロッドは、トラフと流体連通するバッフル板又はチャンバの上流に置かれる。分注リムは、溶融材料内に位置決めされ、フラックスは、バッフル板の上流の位置に分配される。フラックスは、それがバッフル板を通過して流れる時に溶融材料と混合される。
別の実施形態において、溶融材料の流れ内にフラックスを混合する方法を提供する。中空内部と分注リムとを有する細長分注ロッドは、溶融材料の流れ内に設けられる。分注ロッドの分注リムは、溶融材料の流れ内でバッフル板に隣接してかつそこから下流に位置決めされる。フラックスは、分注ロッドに導入され、溶融材料の流れが、それがバッフル板を通過して流れる時に操作される時に、分注リムを通って出る。フラックスは、フラックスの分配区域を増加させ、それによってそれが溶融材料の流れ内に混合する時にフラックス混合を改善するようにバッフル板によって操作された溶融材料の流れの中に分配される。
別の実施形態において、細長分注ロッドの分注リムは、溶融材料の流れ内へのフラックスの分配を補助するために分注リムに沿って内向きに位置決めされた少なくとも1つの切り込みを含む。
更に別の実施形態において、フラックス注入器アセンブリは、細長分注ロッドに関連して渦生成回転子を含む。
従来技術によるバッフル及び回転分注器を有する直列金属処理システムの斜視図である。 溶融アルミニウム合金をそれが本発明の開示によるトラフを通って流れる時に精錬するためのフラックス注入器アセンブリの断面図である。 本発明の開示によるフラックス注入器アセンブリの一実施形態の断面平面図である。 本発明の開示によるフラックス注入器アセンブリの別の実施形態の断面平面図である。 本発明の開示によるフラックス注入器アセンブリの更に別の実施形態の断面平面図である。 本発明の開示によるフラックス注入器アセンブリの別の実施形態の断面平面図である。 本発明の開示により溶融アルミニウム合金にフラックスを混合する方法の流れ図である。 本発明の開示によるフラックス注入器ハウジングの平面図である。 本発明の開示の図6によるフラックス注入器アセンブリの別の実施形態の断面側面図である。 本発明の開示の図9Aによるフラックス注入器アセンブリの断面底面図である。 回転子が追加されたフラックス注入アセンブリの別の実施形態の断面平面図である。 例示的回転子の上面図である。
ここで添付図面にその例が示されている本発明の開示の実施形態を以下で詳細に参照する。可能な限り、同様の参照番号を以下で使用して同様の構成要素又は部品を指す。この説明の目的に対して、本明細書に説明する様々な実施形態の間での同様の態様は、同様の参照番号によって指すことになる。同様の特徴は、明瞭化のためにアポストロフィー(’)又はダブルアポストロフィー(’’)を有する参照番号を利用して説明される場合があり、この説明は、説明するような特徴の組合せに関しては制限されない。しかし、認められるように、様々な態様の構造は、様々な実施形態の間で異なる可能性がある。
本発明の開示の目的に対して、用語「溶融材料」は、アルミニウム又はアルミニウムを含む合金の混合物、溶融形態に溶融されて本明細書に含まれる様々な元素に関して限定されない他の金属元素又は合金を説明するのに以下で使用される。本明細書に使用される時の用語溶融材料は、アルミニウムの少なくとも一部分を含む。
図1を参照すると、米国特許第8,025,712号明細書によって開示するような溶融材料を精錬するフラックスを導入するための装置910を含む従来技術の実施形態を示している。装置910は、トラフ950及び少なくとも1つがバッフル板974の下流にある一連の回転可能分注器960を含む。トラフは、上流入口954及び下流出口956を含む溶融金属移送桶である。トラフ950は、溶融材料が入口から出口に流れることを可能にするようになっている。一般的に、トラフは、アルミニウム材料を溶融して溶融金属合金にするように構成された加熱炉から溶融材料を望ましい形状に形成する鋳造機構まで溶融材料を移送する。
各回転可能分注器960は、溶融材料の流れ内に浸した羽根車に回転運動を取り込むための電気モータのような駆動機構を必要とする。必要に応じて、回転可能分注器960は、回転羽根車の内部通路を通って溶融材料と混合するように各分注器960の回転シャフト961を通過する供給ガスに接続される。バッフル板972、974、及び976は、一連の回転可能分注器960の上流及び/又は下流の様々な位置に位置決めされ、材料がその下及び周囲を流れ、かつ材料の面での浮遊不用副産物(浮きかすと呼ばれる)の閉じ込めを補助することを可能にする。バッフル板は、浮きかすが下流に流れて出口に取りつけられたフィルタを汚染するか又は凝固した最終生成物を汚染するのを防止するので、浮きかすは、定期的に除去することができる。特に、回転可能分注器960は、トラフがバッフル板972及び976によって定められたチャンバの入口及び出口から延びる時にバッフル板972、974、及び976によって分離される様々なチャンバ内に位置付けられる。
図2〜3を参照して、本発明の開示に従って溶融材料105をそれがトラフ110を通って流れる時に精錬するためのフラックス注入器アセンブリ100を提供する。トラフ110は、入口115を通して加熱炉(図示せず)又は他の供給源から溶融材料105を受け入れ、溶融材料を移送して出口120で出るように構成される。
フラックス注入ハウジング125は、トラフ110内で溶融材料105の中に注入すべき少なくとも1つの細長分注ロッド130へのフラックス材料を格納、測定、及び分配するように構成される。ハウジング125は、分注ロッド130に直接に結合された当業技術で公知の加圧タイプ又は重力給送タイプのフラックス注入機構とすることができる。一例示的フラックス注入ハウジング125は、図8によって示されている。フラックス注入ハウジング125は、フラックス単独で又は不活性ガスと組み合わせたフラックスを細長分注ロッド130の中に導入するように構成することができる。
分注ロッド130は、第1の端部135でハウジング125に結合された細長中空本体を含み、溶融材料105の流れ内に置くように構成された対向する第2の端部140を有する。分注ロッド130は、セラミック材料、耐熱材料、シームレス合金鋼管から作ることができ、又はグラファイト材料からも作ることができるであろう。ロッド130は、エナメルコーティングで被覆され、かつ溶融材料、フラックス、又は他のガスとの結合に抵抗する平滑面を有することができる。
分注ロッド130は、フラックス132が中空本体を通って進み、溶融材料がトラフ110を通って流れる時に分注リム145を通って溶融材料105の中に注入されることを可能にする。分注リム145は、分注ロッド130の第2の端部にあり、かつ溶融材料の流れに干渉してそこのフラックス132の分布を改善する様々な幾何学形状実施形態に構成することができる。
アセンブリ100は、トラフ110内に位置決めされて溶融材料105の流れ内に浸すように構成されたバッフル板150を含む。バッフル板150は、溶融材料の流れをそれがトラフ110を通って流れてバッフル板150を通る時に操作するように構成される。細長分注ロッド130は、バッフル板150に対して下流位置に位置決めされる。バッフル板は、溶融材料105の流れを操作することを補助する様々な向きを有することができる。
一実施形態において、分注ロッド130は、バッフル板150から第1の距離D1だけ離間している。第1の寸法D1は、10インチ未満及び特に8インチ未満とすることができる。一実施形態において、第1の寸法は、3インチ〜5インチである。しかし、この寸法は、トラフ内の材料の流れの高さ及び材料の質量流量又は速度と共にトラフ及びバッフル板150の構成に応じて変化する可能性がある。
一実施形態において、バッフル板150は、溶融材料の流れ内に浸された下縁155を有するほぼ平面の向きを含む。この構成では、下縁155は、溶融材料の流れが、それがバッフル板150を通る時に操作されるように、トラフ110の底部112からの第2の寸法D2である。第2の寸法D2は、5インチ未満及び特に3インチ未満とすることができる。一実施形態において、第2の寸法は0.5インチ〜3インチである。しかし、この寸法は、トラフ110の寸法及び構成、並びにバッフル板150に対する分注リム145の位置に応じて変更することができる。特定の実施形態において、D1は、D2の2倍未満であり、又はD1は、D2の1.5倍未満であり、又はD1は、実質的にD2に等しい。
別の実施形態において、バッフル板150は、トラフ110の幅を延びることができる。この構成は、溶融材料の流れがバッフル板150及び分注リム145の位置に少なくとも隣接してほぼ乱流になることを可能にする。ほぼ乱流のこの特定の中心は、バッフル板150の上流(入口115から)の溶融材料のほぼ層流に相対的である。溶融材料の操作された流れは、分注ロッド130の分注リム145を通り、かつ材料の流れ内にフラックス132のより大きい分布を提供する。
分注リム145は、分注リム145がバッフル板150の下縁155とほぼ位置合わせされるように、トラフ110の底部112から第2の距離D2に置かれる。この構成では、分注リム145及び下縁155は、溶融材料内に置かれ、溶融材料の流量は、増加し、及び/又はそれが細長分注ロッド130の分注リム145を通る時に操作される。この構成は、溶融材料内のフラックスの分布をそれが分注ロッド130を通して注入される時に増加させる。
図4の実施形態において、図示されているのは、本発明の開示によるフラックス注入器アセンブリ100’の別の実施形態である。この実施形態において、バッフル板150’は、トラフ110内に延びて少なくとも1つの開口165を含むように構成することができる。バッフル板150’は、溶融材料の流れが少なくとも1つの開口165を少なくとも部分的に通過するように、トラフ110の底部112と当接するか又はそことの当接に近づくことができる。この構成において、溶融材料の流れは、それが開口165を通過する時に、操作された流れが分注ロッド130の分注リム145を通るように操作される。複数の開口165又は単一の開口165が存在することができ、開口165は、溶融材料の流れが、それが少なくとも1つの開口165を通過する時に操作されるように、スリット、十字形、円形、弓形の形状又はいずれかの多角形のようなパターンを定め、又は様々な幾何学構成を有することができる。この構成は、操作された溶融材料が分注リム132をフラックス132がそこに注入される時に通り、溶融材料の流れ内のフラックスの分布をそれがトラフ110を通って流れる時に増加させる。
一実施形態において、細長分注ロッド130及びバッフル板150は、カバー170から延びる。カバー170は、ロッド130及びバッフル板150を支持し、かつ下縁155又は開口165に対するリム145の特定の向きを維持することを保証する。ハウジング125はまた、分注ロッド130を通してフラックス132をハウジング125から重力給送することができるように、カバー170上に支持される。これに加えて、カバー165は、トラフ110の上に位置決めされ、バッフル板150のリム145及び下縁155が、流れが本明細書に開示するように操作されることを保証する望ましい位置で溶融材料の流れ内に浸されることを可能にする。
別の実施形態において、細長分注ロッド130は、バッフル板150に対してほぼ垂直に位置合わせすることができる。しかし、分注ロッド130及びバッフル板150の両方は、これに代えて、溶融材料の流れが、それがトラフ110内の分注リム145を通る時に操作される限り、上流又は下流方向に傾斜することができる。
これに加えて、分注リム145は、溶融材料の流れ内にフラックス132を分配することを補助する様々な形状を含むことができる。一実施形態において、分注リム145は、ロッド130に沿って内向きに延びる切り込み160を含む。これに代えて、分注リム145は、各々がロッド130に沿って内向きに延びる複数の切り込み160を含むことができる。この構成は、分注リムを通るより低いガス流量又はガス圧力を可能にし、それによってそれらが分注リムから分配される時にフラックス132又は気泡のサイズを縮小し、それによって溶融材料105の面114に沿って乱流の量を低減する。この構成は、バッフル板150によって操作された後で溶融材料とフラックス132を混合することを補助する。少なくとも1つの切り込み160は、半円形、三角形、長円形、又は多角形のような様々な形状を有することができる。
分注リム145の様々な他の形状及び構成が本発明の開示によって考えられている。特に、分注リム145は、リム145の断面がロッド130の中心軸に対して全体的に傾斜した傾斜した向きを含むことができると考えられる。これに加えて、リム145はまた、広がったリップ、放射状フランジ、又は様々な形状のフィンのような様々な突出部を含むことができると考えられる。任意的に、リムはまた、スリットの形状に平坦化された断面開口部を含むことができる。本発明の開示によって考えているようなリム145の様々な形状及び向きは、面に沿って流れの乱流を低減し、かつ溶融材料の流れ内にそれがバッフル板150によって操作される時にフラックス及び/又はガスのより均一に分配された混合物を提供する方式でフラックスを注入することを補助する。従って、ロッド130は回転可能である必要はない。
図5は、本発明の開示によるフラックス注入器アセンブリ100’’の別の実施形態を示している。この実施形態において、分注ロッド130’’は、バッフル板(図示せず)の上流に置かれる。この実施形態において、分注ロッド130’’は、溶融材料の流れの面の下かつ出口120に向けてトラフ110と流体連通する追加の精錬フィルタ又は脱気アセンブリ又は回転可能分注器(図示せず)から上流の位置で溶融材料105の流れ内に置かれた分注リム145’’を含む。分注リム145’’は、トラフ110の底部112よりも溶融材料105の面114に近い位置で溶融材料105内に位置付けられ、フラックス132は、そこで分配される。この実施形態において、分注リム145’’は、あらゆる他のアセンブリ又はバッフル板の上流の位置にある。フラックス132は、溶融材料105とそれが分注リム145’’を通って流れ、他の脱気アセンブリに入るか又はバッフル板を通過する時に混合された状態になる。
図6は、アセンブリ100’’’の別の実施形態を示している。分注ロッド130’’’は、バッフル板180の下流に置かれる。この実施形態において、分注ロッド130’’’は、溶融材料の流れの面114の下かつ出口120に向けてトラフ110と流体連通するあらゆる追加の精錬フィルタ、脱気アセンブリ、又は回転可能分注器(図示せず)から上流の位置で溶融材料105の流れ内に置かれた分注リム145’’’を含む。分注リム145’’’は、トラフ110の底部112よりも溶融材料105の面114に近い位置で溶融材料105内の浅い位置に位置付けられ、フラックス132はそこで分配される。フラックス132は、溶融材料105とそれが分注リム145’’’を通って流れ、あらゆる他の脱気アセンブリ、回転可能分注器、続いてチャンバ又は追加の下流バッフル板に向けて流れる時に混合された状態になる。
これに加えて、図9A及び9Bによって図示の実施形態において、分注ロッド130’’’及び分注リム145’’’は、精錬システムアセンブリ300の第1のチャンバ310内であると考えることができる位置にある。そのような精錬システムアセンブリの一例は、米国ワシントン州のスポーケン所在のPyrotek、Incから入手可能なSNIF(登録商標)精錬システムアセンブリである。しかし、本発明の開示は、他のシステム又はアセンブリを本発明の開示によるアセンブリ100’’’の特徴と組み合わせることができるので限定されない。特に、トラフ110は、精錬システムアセンブリ300と流体連通状態にあり、溶融材料105は、バッフル板150を通って流れ、精錬システムアセンブリ300の第1のチャンバ310に入る。溶融材料は、分注ロッド130’’’及び分注リム145’’’をフラックス132がそこに導入される時に通る。溶融材料及びフラックスは、第1のチャンバ310内の第1の回転可能な分配羽根車330を通って流れ、第2の回転可能な羽根車340によって第2のチャンバ320に移送される。フラックス132は、第1及び第2の回転羽根車330、340の上流の分注ロッド145’’’から注入される。これに加えて、この実施形態において、第1のチャンバ310の底部350は、トラフ110の底部112よりも低く、それによって溶融材料は、下向きにかつ第1及び第2のチャンバ310、320の間の開口部360を通って流れる。この配置は、溶融材料の流れを更に操作し、かつそこでのフラックスの追加の混合を提供する。
これらのアセンブリ100、100’、100’’、100’’’は、当業技術で公知の様々な他の脱気アセンブリと組み合わせることができる。特に、アセンブリは、溶融材料の流れ内にフラックス又は不活性ガス304を与えるように構成された羽根車を含む少なくとも1つのバッフル板又は回転可能分注器の上流に位置決めすることができる。これに加えて、複数の分注ロッド130をアセンブリ100内に設けることができる。複数の分注ロッド130は、ハウジング125に取りつけられるか、又はそこでフラックス又は不活性ガスを計量及び提供するための追加のハウジング125を有することができる。これに加えて、アセンブリ100は、様々な方法で溶融材料の流れを遮断する様々なセクション及び幾何学形状を含むトラフ110内に使用することができる。更に、アセンブリ100は、様々なタイプの溶融材料フィルタからの上流位置に設けることができる。特に、アセンブリ100’’の分注ロッド130’’は、米国ワシントン州のスポーケン所在のPyrotek,Incから入手可能なSNIF(登録商標)精錬システムアセンブリのような一般的に当業技術で公知の追加の精錬システムアセンブリの上流に置くことができる。
図7は、溶融アルミニウム合金の流れ内でフラックスを混合する方法を開示する流れ図である。段階200では、細長分注ロッドが、トラフ110内に設けられる。ロッド130は、分注リムが溶融材料の流れ内に浸された中空内部を有する。段階210では、分注ロッド130の分注リム145は、溶融材料の流れ内でバッフル板150に隣接し、かつそこから下流に位置決めされる。段階220では、フラックスは、分注ロッド130に導入されて分注リム145を通って出る。
設計パラメータは、溶融材料のそれがトラフ110を通して移動する時の速度及び容積に関する何らかの考察に基づくことができる。特に、溶融材料の流れは、バッフル板150の上流位置でほぼ層流である。段階230では、溶融材料の流れは、それがバッフル板150を通って流れ、トラフ110内のバッフル板150を通った後でほぼ乱流になる時に操作される。このほぼ乱流は、特に分注リム145の近くに位置付けられる。分注リム145の位置は、ほぼ乱流が分注リム145の下を通るようにバッフル板150の下流及び下縁155の近くに位置決めされる。段階240では、フラックスは、バッフル板155によって操作された後で溶融材料の流れの中に分配され、フラックスのそれが溶融材料の流れ内で混合する時の分布面積を増加させる。
細長分注ロッドの分注リム145は、分注リムに沿って内向きに位置決めされた少なくとも1つの切り込み160を含み、溶融アルミニウム合金の流れ内へのフラックスの分配を補助する。
図10A及び10Bを参照して、本発明の開示は、細長分注ロッド130に隣接する回転子400の追加を更に考えている。特に、回転子400は、シャフト402を通じて溶融材料105内に懸架することができる。シャフト402は、当業技術で慣例のあらゆる方式でモータ404に嵌合される。有利なことに、フラックス/不活性ガスは、シャフト402を通じて導入する必要はなく、細長ロッド130によってその機能は実施されるので、モータ404とシャフト402の間の機械的嵌合は、複雑ではなく高価でもなく、より堅牢にすることができる。モータ404の作動は、シャフト402と回転子400の同時回転をもたらす。回転子400は、細長ロッド130を通して導入されているフラックス材料の分散に役に立つことができると予想される。特に、回転子400は、フラックスが溶融材料に入る領域内で渦406の形成を促進する位置で細長ロッド130に隣接して位置付けることができる。本明細書に使用される場合に、用語渦は、トラフ内の残りの溶融材料の流れの運動とは明確に異なる向きを有する溶融材料の回転を反映するように意図している。回転子は、渦が溶融材料の流れの中にそれが分注リム145を過ぎて進む時に延びるように細長ロッドの上流に位置決めすることができる。これに代えて、ある一定の実施形態において、回転子及び関連の渦は、細長ロッドから下流に位置決めされることが望ましい場合がある。更に考慮中の代替案として、シャフト及び羽根車アセンブリは、細長ロッドを通過するように構成することができると考えられるようにも実行可能である。
回転子は、渦の生成に適切なあらゆる形状のものとすることができる。有利なことに、従来の脱気装置の複合回転子設計は、必要でない場合がある。例えば、図10Bのプロペラ様式は、グラファイト又は耐火セラミックで容易に構成して機械加工又は鋳造によって形成することができる。
本発明の開示の様々な実施形態を説明した。明らかに、修正物及び代替物は、上述の詳細説明を読んで理解すると他の者に想起されるであろう。実施形態は、全てのそのような修正物及び代替物をそれらが添付の特許請求の範囲又はその均等物の範囲に入る限り含むと解釈されるように意図している。
100:フラックス注入器アセンブリ
105:溶融材料
132:フラックス
145:分注リム
150:バッフル板

Claims (22)

  1. 少なくとも一部分がアルミニウムを含む溶融材料をそれがトラフを通って流れる時に精錬するためのフラックス注入器アセンブリであって、
    中空本体と、フラックスが、前記中空本体を通って進み、かつ前記溶融材料が関連のトラフを通って流れる時に分注リムを通して前記溶融材料の中に注入されることを可能にするように構成された前記分注リムとを有する細長分注ロッドと、
    前記関連のトラフ内に位置決めされて溶融材料がバッフル板の下縁の下を流れることを可能にするように構成された前記下縁を有する前記バッフル板と、を含み、
    前記細長分注ロッドが、前記バッフル板に対して下流位置に位置決めされ、前記分注リム及び前記下縁が、前記溶融材料内に置かれ、前記溶融材料が前記細長分注ロッドの前記分注リムを通って前記フラックスを前記溶融材料内で混合する時に、前記溶融材料の流量が増加する、
    ことを特徴とするフラックス注入器アセンブリ。
  2. 前記細長分注ロッドの前記分注リムは、該分注リムに沿って内向きに位置決めされた少なくとも1つの切り込みを含み、前記フラックスの前記溶融材料との混合を補助することを特徴とする請求項1に記載のフラックス注入器アセンブリ。
  3. 前記細長分注ロッドは、カバーから延びることを特徴とする請求項1に記載のフラックス注入器アセンブリ。
  4. 前記バッフル板は、カバーから延びることを特徴とする請求項1に記載のフラックス注入器アセンブリ。
  5. 前記分注リムは、前記バッフル板の前記下縁と位置合わせして溶融アルミニウム合金内に位置決めされることを特徴とする請求項1に記載のフラックス注入器アセンブリ。
  6. 前記細長分注ロッドは、カバーから延びることを特徴とする請求項1に記載のフラックス注入器アセンブリ。
  7. 回転子、シャフト、及びモータ組合せを更に含み、
    前記回転子は、前記細長ロッドに隣接して配置される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のフラックス注入器アセンブリ。
  8. 少なくとも一部分がアルミニウムを含む溶融材料の流れ内でフラックスを混合する方法であって、
    中空内部と分注リムとを有する細長分注ロッドを与える段階と、
    前記分注ロッドの前記分注リムを溶融材料の流れ内でバッフル板に隣接してかつそこから下流に位置決めする段階と、
    フラックスを前記分注ロッドに導入して前記分注リムを通して出す段階と、
    前記溶融材料が前記バッフル板を通過して流れる時に前記溶融材料の流れを操作する段階と、
    前記バッフル板によって操作された後の前記溶融材料の流れの中に前記フラックスを分配して、前記フラックスが前記溶融材料の流れ内で混合する時に前記フラックスの分布面積を増加させる段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
  9. 前記細長分注ロッドの前記分注リムは、該分注リムに沿って内向きに位置決めされた少なくとも1つの切り込みを含み、前記溶融材料の流れ内への前記フラックスの分配を補助することを特徴とする請求項8に記載のフラックスを混合する方法。
  10. カバーを与える段階を更に含み、
    前記細長分注ロッドは、前記カバーから前記溶融材料の流れの中に延びる、
    ことを特徴とする請求項8に記載のフラックスを混合する方法。
  11. カバーを与える段階を更に含み、
    前記バッフル板は、前記カバーから前記溶融材料の流れの中に延びる、
    ことを特徴とする請求項8に記載のフラックスを混合する方法。
  12. カバーを与える段階を更に含み、
    前記バッフル板及び前記細長分注ロッドは、前記カバーから前記溶融材料の流れの中に延びる、
    ことを特徴とする請求項8に記載のフラックスを混合する方法。
  13. 前記分注リムは、前記バッフル板の下縁と位置合わせして前記溶融材料内に位置決めされることを特徴とする請求項8に記載のフラックスを混合する方法。
  14. 前記バッフル板は、前記溶融材料が前記バッフル板を通過する時に前記溶融材料の流れを操作するための少なくとも1つの開口を含むことを特徴とする請求項8に記載のフラックスを混合する方法。
  15. 渦形成回転子が、前記細長分注ロッドに隣接して位置決めされることを特徴とする請求項8に記載のフラックスを混合する方法。
  16. 少なくとも一部分がアルミニウムを含む溶融材料をそれがトラフを通って流れる時に精錬するためのフラックス注入器アセンブリであって、
    中空本体と、フラックスが、前記中空本体を通って進み、かつ前記溶融材料が関連のトラフを通って流れる時に分注リムを通して前記溶融材料の中に注入されることを可能にするように構成された前記分注リムとを有する細長分注ロッド、
    を含み、
    前記細長分注ロッドは、関連の脱気アセンブリに対する上流位置に位置決めされ、前記溶融材料が前記細長分注ロッドの前記分注リムを通る時に前記フラックスが前記溶融材料の流れの中に注入されて前記溶融材料内で前記フラックスを混合する、
    ことを特徴とするフラックス注入器アセンブリ。
  17. 前記分注リムは、前記トラフの底部よりも前記溶融材料の面に近い位置で前記溶融材料内の浅い位置に位置付けられることを特徴とする請求項16に記載のフラックス注入器アセンブリ。
  18. 前記分注ロッドは、精錬システムアセンブリの第1のチャンバ内に位置付けられることを特徴とする請求項16に記載のフラックス注入器アセンブリ。
  19. 渦生成回転子を更に含むことを特徴とする請求項16に記載のフラックス注入器アセンブリ。
  20. 前記回転子は、前記ロッドの上流に位置決めされることを特徴とする請求項19に記載のフラックス注入器アセンブリ。
  21. 請求項16に記載のアセンブリを使用して溶融材料を精錬する方法。
  22. 少なくとも一部分がアルミニウムを含む溶融材料をそれがトラフを通って流れる時に精錬するためのフラックス注入器アセンブリであって、
    中空本体と、フラックスが、前記中空本体を通って進み、かつ前記溶融材料が関連の前記トラフを通って流れる時に分注リムを通して前記溶融材料の中に注入されることを可能にするように構成された前記分注リムとを有する細長分注ロッドであって、前記分注リム上に位置決めされて前記溶融材料との前記フラックスの混合を補助する少なくとも1つの切り込みを含む前記細長分注ロッド、
    を含むことを特徴とするフラックス注入器アセンブリ。
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