JP2017523134A - モノアミノシラン化合物 - Google Patents

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Abstract

開示するのは、式(I):(R1R2N)SinH2n+1(I)[式中、下付き文字nは3〜9の整数であり、かつ各R1及びR2は独立して(C1〜C6)アルキル、(C3〜C6)シクロアルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はR1はHであり、かつR2は(C1〜C6)アルキル、(C3〜C6)シクロアルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はR1及びR2は互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C2〜C5)アルキレンである)となる]化合物である。さらに開示するのは、本願において有用な中間体の製造方法と、式(I)の化合物の使用方法と、式(I)の化合物を含む組成物である。

Description

本発明の技術分野は、概して、モノアミノシラン化合物、当該化合物を含む組成物、当該化合物の製造方法及び使用方法、当該化合物の合成において有用な中間体、並びに当該化合物から作製される膜及びシリコン材料に関する。
ケイ素元素、並びに酸化ケイ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、シリコンカルボニトリド及びシリコンオキシカルボニトリド等の他のシリコン材料には多様な既知の用途がある。例えば、シリコン膜は、電子又は光起電デバイス用の電子回路機構の製造において、半導体、絶縁層又は犠牲層として使用できる。
シリコン材料を作製する既知の方法では、ケイ素を生成する前駆体を1つ以上用いることがある。これらの前駆体の使用は、電子又は光起電半導体用途のケイ素の製造に限定されるものではない。例えば、ケイ素生成前駆体は、ケイ素系滑沢剤、エラストマー、及び樹脂に使用することができる。
米国特許第2,765,329号
しかしながら、数十年に及ぶ研究にも関わらず、ケイ素生成前駆体は、Si原子を1個又は2個有する小分子であるのがその典型であった。本発明者らは、このような状況は、高次化合物は前駆体には適さないであろうと認識されていることに一部起因しており、更には、分子が不安定であるなど高次化合物を得る際の合成上の困難さが報告されていることにも起因するものと考えている。本発明者らは、電子業界及び光起電業界では、改良されたケイ素生成前駆体が長年にわたって望まれていると認識している。本発明者らは、1分子当たり2個より多くのケイ素原子を有する高次前駆体により、堆積温度を低減させることができ、かつ、より良好な性能の電子デバイス及び光起電デバイス用の、より微細な半導体という特性を実現できるものと考えている。
本発明者らは、1分子当たり3〜9個のケイ素原子と1個の窒素原子とを有するモノアミノシラン化合物を発見し、合成した。本発明の実施形態は、以下を含む:
式(I):
(RN)Si2n+1 (I)
[式中、下付き文字nは3〜9の整数であり、各R及びRは独立して(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はRはHであり、かつRは(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はR及びRは互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となる]の化合物。
式(I)の化合物と、式(I)の化合物とは異なる少なくとも1つの付加化合物と、を含む組成物。
式(I)の化合物の製造方法であって、式(c1):(RN)Si2n+1(c1)(式中、各Xは独立してCl、Br、及びIから選択されるハロゲン原子であり、かつn、R及びRは上記のとおりである)の化合物を、水素化アルミニウムと接触させ、式(I)の化合物と少なくとも1つの反応副生成物との混合物を得ることを含む、方法。
式(I)の化合物の製造方法であって、式(d1):RNH(d1)の化合物を、式(I)の化合物の反応混合物を生成する典型元素を少なくとも1つ含む触媒の存在下で式(d2):Si2(n+1)(d2)(式中、n、R及びRは上記のとおりである)の化合物と接触させること、を含む、方法。
ケイ素含有材料の製造方法であって、式(I)の化合物を含む原料ガスを、基材存在下でケイ素堆積条件に供し、ケイ素含有材料を基材上に形成することを含む、方法。
すぐ上の方法によって製造されたケイ素含有材料。
ケイ素元素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化ケイ素、シリコンオキシニトリド、又はシリコンカルボニトリドを含むケイ素含有材料の製造における、式(I)の化合物の使用。
式(c1)の化合物。
式(c1)の化合物の製造方法であって、式(a1):RNM(a1)の化合物を式(b1):Si2n+2(b1)(各式中、MはH、Li、Na、及びKから選択される第I族元素であり、かつX、n、R及びRは上記のとおりである)の化合物と接触させ、式(c1)の化合物を得る方法。
式(I)の化合物の合成における式(c1)の化合物の使用。
式(a1)及び(b1)の化合物は、式(c1)の化合物の製造において有用である。式(c1)の化合物は、式(I)の化合物の製造において有用である。式(c1)の化合物には、例えばケイ素前駆体材料、媒体又は溶媒、及び滑沢剤といった、追加の用途がある。式(I)の化合物は、電子及び光起電デバイス用のケイ素含有材料を製造するための、ケイ素生成前駆体として有用である。式(I)の化合物には、電子又は光起電半導体用途に関連のない、例えば、ケイ素系滑沢剤、エラストマー、及び樹脂の製造といった、追加の用途がある。本発明の方法には、これらの用途に関連のない追加の用途があり得る。
発明の概要及び要約書は、参照により本明細書に組み込まれる。上で要約した本発明の形態、使用及び利点を、下記で更に説明する。
本発明は、技術的及び非技術的利点を有する。本方法によって解決される課題の1つは、新規のケイ素生成前駆体を、1分子当たりケイ素原子3〜5個と窒素原子1個とを有するモノアミノシラン化合物の形態で提供することである。この解決方法は、式(I)の化合物を含み、かつ、その合成方法を提供する。いくつかの態様において、本発明は式(I)のモノアミノシラン化合物を提供し、別の方法として又は追加的に、本発明は式(I)のケイ素生成前駆体化合物を提供し、別の方法として又は追加的に、本発明は式(I)のケイ素及び窒素生成前駆体化合物を提供する。
式(I)の化合物が、比較用シリコン材料の作製用の比較化合物RN−SiH又はRN−Siに使用される温度よりも低い(後者が作成可能な場合にも)ケイ素堆積プロセス温度でシリコン含有材料を堆積させる、シリコン生成前駆体として使用できることも、別の利点として考えられる。この期待される効果により、堆積速度を増大させること、サーマルバジェットを低減すること(すなわち、熱エネルギーは低くなる)、及び/又は熱による影響を受けやすいデバイスの損傷を防止すること、ができる。
式(I)の化合物を、膜等のケイ素含有材料を堆積させるためのケイ素生成前駆体として使用することにより、より良好な性能の電子デバイス及び光起電デバイス用の、より微細な半導体という特性を実現できることも、別の利点として考えられる。
式(I)の化合物を使用することによって、従来技術の材料よりも微細なマイクロスケール特性又はより高い純度を有するシリコン膜等のシリコン材料を形成する、本発明のいくつかの更なる利点を例証するのは好都合であるだろう。
本発明及び利点は、前述の課題の解決方法又は上記の利点に限定されるものではない。本発明の特定の態様は、更なる問題点を独立して解決し、及び/又は他の利点を有し得る。
本発明の態様は、各種の共通の取り決めを用いて本明細書において説明される。例えば、特記のない限り、物質の状態は全て、25℃及び101.3kPaで測定した。特に断り又は特記のない限り、全ての%は重量による。全ての%の値は、特に断りのない限り、組成物を製造するために使用される全成分の総量に基づいており、合計で100重量%になる。分類群及び下位分類群を含む任意のマーカッシュ群は、分類群に含まれる下位分類群を包含し、例えば、「Rはヒドロカルビル又はアルケニルである」では、Rはアルケニルであってもよく、あるいはRは他の下位分類群の中でも、アルケニルを含むヒドロカルビルであってもよい。米国での慣例により、本明細書で参照する全ての米国特許出願公開及び特許、又は一部のみが参照されている場合にはその一部は、組み込まれた主題が本願の記述と矛盾しない範囲で参照により本願に組み込まれ、いずれのこのような矛盾においても本願の記述が優先する。
本発明の態様は、各種の特許用語を用いて本明細書において説明される。例えば、「あるいは(alternatively)」は、異なり、かつ別個の態様を示す。「比較例」とは、非発明的な実験のことである。「含む(Comprises)」及びその変化形(comprising, comprised of)は、オープンエンドである。「からなる(Consists of)」及びその変化形(consisting of)はクローズエンドである。「接触させる」は、物理的接触状態にすることを意味する。「であってもよい、し得る、ことができる(May)」は、選択肢を与えるものであり、必須ではない。「場合により/適宜/任意に(optionally)」とは、存在しないか、あるいは存在することである。
本発明の態様は、各種の化学用語を用いて本明細書において説明される。本明細書において特に定義のない限り、前述の用語の意味は、IUPACによって公表されているそれらの定義に対応する。便宜上、多少の化学用語について定義する。
用語「水素化アルミニウム」とはハロシランを還元するための作用剤のことで、この作用剤は、少なくとも1つのアルミニウム−水素又はアルミニウム−重水素官能基を含む。
用語「組成」とは、その構成元素の実験式によって定義され得るもののことである。
用語「堆積」とは、凝集体を特定の場所に生成するプロセスである。凝集体は、寸法が制限されても、あるいは制限されなくてもよい。堆積の例は、膜形成堆積、ロッド形成堆積、及び粒子形成堆積である。
用語「膜」とは、一次元に制限される材料のことである。制限される寸法は、「厚さ」として、及び他の事項全てが等しいときに、前述の材料を堆積させて膜を形成するプロセスの時間が長くなるにつれて増大する寸法として、特徴付けることができる。
用語「ハロゲン」とは、特に定義のない限り、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素のことである。
用語「IUPAC」とは、国際純正・応用化学連合(the International Union of Pure and Applied Chemistry)のことである。
用語「ない/含まない(lack)」とは、無であること又は全く存在しないことを意味する。
「元素の周期表」は、2011年にIUPACより公表された版を意味する。
用語「精製する」とは、所望の成分の濃度を上昇させること(最高で100%まで)、所望の成分の濃度が上昇したか否かに関わらず、1つ以上の所望でない成分の濃度を低下させること(最低で0%まで)、又は両方を意味する。
用語「反応副生成物」とは、1つ以上の反応物の化学的変化による二次生成物のことである。
用語「残部」とは、後に残された部分、例えば、蒸留後のポット残渣のことである。
用語「ロッド」とは、二次元に制限される材料、例えば、縦横比が2より大きいもののことである。
用語「分離する」とは、物理的に離し、結果として、直接接触させないことである。
用語「ケイ素生成前駆体」とは、元素記号14の原子を含有する物質又は分子であって、堆積方法においてケイ素源として有用である。かかる堆積方法の実施例については、後述する。
用語「基材」とは、その上に他の材料を受け入れることができる少なくとも1つの表面を有する物理的支持体のことである。
用語「媒体」とは、他の材料のための担体、受入媒体、又は溶媒の役割をする物質のことで、他の材料は「媒体」中に可溶であっても、可溶でなくてもよい。媒体は液体であってもよい。
用語「典型元素」とは、元素の周期表の1、2及び12〜17族の元素のことである。
用語「典型元素触媒」とは、請求項に係る化合物の反応速度を促進する機能のある、元素の周期表の典型元素を含有する化合物又は元素の周期表の典型元素の元素状態のことである。
本発明の1つの態様は、式(I):
(RN)Si2n+1 (I)
[式中、下付き文字nは3〜9の整数であり、かつ各R及びRは独立して(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はRはHであり、かつRは(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はR及びRは互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となる]の化合物である。
いくつかの態様において、式(I)の化合物は、そのケイ素原子の数nによって更に明確化できる。いくつかの態様において、nは3又は4、あるいはnは3又は5、あるいはnは4又は5、あるいはnは3、あるいはnは4、あるいはnは5、あるいはnは6、あるいはnは7、あるいはnは8、あるいはnは9である。
nに関して異なる値を有する式(I)の化合物は、少なくとも1つの特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。nが3のとき、式(I)の化合物は、全ての他の事項が等しいと、n=4又は5のときより高い蒸気圧を有し得ると考えられる。nが4のとき、式(I)の化合物は、全ての他の事項が等しいと、n=3又は5のときの中間の蒸気圧を有し得ると考えられる。nが5のとき、式(I)の化合物は、全ての他の事項が等しいと、n=3又は4のときより低い蒸気圧を有し得ると考えられる。
式(I)の化合物はSi/Nのモル比によって特徴付けることができる。nが3のとき、Si/Nのモル比は3、nが4のとき、Si/Nのモル比は4、nが5のとき、Si/Nのモル比は5である。Si/Nのモル比に関して異なる値を有する式(I)の化合物は、少なくとも1つの特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。Si/Nのモル比が3のとき、式(I)の化合物は、全ての他の事項が等しいと、n=4又は5のときより高い蒸気圧を有し、かつ/又はより多くのSiNを提供し得ると考えられる。Si/Nのモル比が4のとき、式(I)の化合物は、全ての他の事項が等しいと、n=3又は5のときの中間の蒸気圧を有し、かつ/又は中間の量のSiNを提供し得ると考えられる。Si/Nのモル比が5のとき、式(I)の化合物は、全ての他の事項が等しいと、n=3又は4のときより低い蒸気圧を有し、又はより少ないSiNを提供し得ると考えられる。
いくつかの態様において、式(I)の化合物は、RN−基の組成的及び/又は構造的性質によって、さらに明確化できる。RN−基は非環式アミノであってよく、あるいはRN−基は環式アミノである。
N−基中に異なる側鎖を有する式(I)の化合物は、少なくとも1つの特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。RN−基が非環式アミノ(すなわち、開鎖)であるとき、式(I)の化合物は、RN−基が環式アミノであるときより高い蒸気圧を有し得ると考えられる。RN−基が環式アミノ(すなわち、環状鎖)であるとき、式(I)の化合物は、RN−基が非環式アミノであるときより低い蒸気圧を有し得ると考えられる。
N−基が非環式アミノである式(I)の化合物のいくつかの態様において、R、R、又はR及びRの両方の性質を更に明確化できる。式(I)の化合物のいくつかの態様において、R及びRは独立して(C〜C)アルキルであるか、あるいはRは(C〜C)アルキルであり、かつRは(C〜C)アルキルであるか、あるいはRは(C〜C)アルキルであり、かつRはイソプロピル又は第二級若しくは第三級(C〜C)アルキルであるか、あるいはRはメチル又はエチルであり、かつRはイソプロピル、sec−ブチル、iso−ブチル、又はtert−ブチルであるか、あるいはRはメチルであり、かつRはイソプロピル、sec−ブチル、iso−ブチル、又はtert−ブチルであるか、あるいは各R及びRは独立してイソプロピル、sec−ブチル、iso−ブチル、又はtert−ブチルであるか、あるいはRはメチルであり、かつRはtert−ブチルであるか、あるいは各R及びRは独立して(C〜C)アルキルであるか、あるいは各R及びRはイソプロピルであるか、あるいは各R及びRはsec−ブチルであるか、あるいはRは(C〜C)シクロアルキルであり、かつRは上記のとおりであるか、あるいはRは(C〜C)アルケニルであり、かつRは上記のとおりであるか、あるいはRは(C〜C)アルキニルであり、かつRは上記のとおりであるか、あるいはRはHであり、かつRは上記のとおりであるか、あるいはRはフェニルであり、かつRは上記のとおりであるか、あるいはRは(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、又はフェニルであり、かつRは(C〜C)アルキルであるか、あるいはRはRと同一である。
非環式又は開鎖RN−基中に異なる組成のR及びRを有する式(I)の化合物は、少なくとも1つの特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。少なくとも1つのR及びR基が(C〜C)アルキルであるとき、式(I)の化合物は、向上した安定性を有し得ると考えられる。少なくとも1つのR及び/又はR基が(C〜C)アルキルであるとき、式(I)の化合物は、より対費用効果の高い出発原料から製造できると考えられる。R及び/又はR基が(C〜C)アルケニルであるとき、特に(C〜C)アルケニルの炭素−炭素二重結合が式(I)のN原子上の孤立電子対と共役するとき、式(I)の化合物は、好ましい塩基性度を有し得ると考えられる。R及び/又はR基が(C〜C)アルキニルであるとき、式(I)の化合物は、より望ましい分子幾何構造を有し得ると考えられる。R及び/又はR基がフェニルであるとき、式(I)の化合物は、望ましい光化学的特性を有し得ると考えられる。前述の効果により、化学蒸着(CVD)及び/又は原子層堆積(ALD)プロセス等のシリコン材料堆積プロセスの改善が可能となり得る。
N−基が環式アミノである式(I)の化合物のいくつかの態様において、−R1a−R2a−の性質を更に明確化できる。式(I)の化合物において、R及びRは互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となってもよく、あるいは−R1a−R2a−は(C又はC)アルキレンであってもよい。
閉鎖RN−基中に異なる組成の−R1a−R2a−を有する式(I)の化合物は、少なくとも1つの特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。−R1a−R2a−が(C〜C)アルキレンであるとき、式(I)の化合物は、Si含有膜の堆積に対して望ましい反応性を有し得ると考えられる。
いくつかの態様において、式(I)の化合物は、その位置異性体構造によって更に明確化できる。式(I)の化合物は、式(I−a)RN−SiHSiHSiH(I−a)の化合物、あるいは式(I−b)RN−SiH(SiH(I−b)の化合物、あるいは式(I−c)RN−SiHSiHSiHSiH(I−c)の化合物、あるいは式(I−d)RN−SiH(SiH)SiHSiH(I−d)の化合物、あるいは式(I−e)RN−SiHSiH(SiH(I−e)の化合物、あるいは式(I−f)RN−Si(SiH(I−f)の化合物、あるいは式(I−g)RN−SiHSiHSiHSiHSiH(I−g)の化合物、あるいは式(I−h)RN−SiH(SiH)SiHSiHSiH(I−h)の化合物、あるいは式(I−i)RN−SiHSiH(SiH)SiHSiH(I−i)の化合物、あるいは式(I−j)RN−SiHSiHSiH(SiH(I−j)の化合物、あるいは式(I−k)RN−SiH(SiHSiH(I−k)の化合物、あるいは式(I−l)RN−SiHSi(SiH(I−l)の化合物であってもよく、前述の式(I−a)〜(I−l)の化合物全てにおいて、R及びRは上記のとおりである。
異なる部分構造を有する式(I)の化合物は、少なくとも1つの特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。式(I−a)〜(I−l)の異なる化合物のそれぞれは、特有の分子対称性、分子双極子モーメント及び化学結合特性等の特有の特性を有する。これらの特有の特性は、CVD又はALD等の堆積プロセスにおいて、基材表面上への部分構造の物理吸着及び化学吸着に対して影響を及ぼす。
いくつかの態様において、式(I)の化合物は、下記の化学種のいずれかの1つである:1−(ジイソプロピルアミノ)トリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)トリシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)テトラシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)テトラシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−2−シリルトリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)−2−シリルトリシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)ペンタシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)ペンタシラン、3−(ジイソプロピルアミノ)ペンタシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−2−シリルテトラシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−3−シリルテトラシラン、及び1−(ジイソプロピルアミノ)−2,2−ジシリルトリシラン。例えば、式(I)の化合物は1−(ジイソプロピルアミノ)トリシラン、あるいは2−(ジイソプロピルアミノ)トリシラン、あるいは1−(ジイソプロピルアミノ)テトラシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)テトラシラン、あるいは1−(ジイソプロピルアミノ)−2−シリルトリシラン、あるいは2−(ジイソプロピルアミノ)−2−シリルトリシラン、あるいは1−(ジイソプロピルアミノ)ペンタシラン、あるいは2−(ジイソプロピルアミノ)ペンタシラン、あるいは3−(ジイソプロピルアミノ)ペンタシラン、あるいは1−(ジイソプロピルアミノ)−2−シリルテトラシラン、あるいは1−(ジイソプロピルアミノ)−3−シリルテトラシラン、あるいは1−(ジイソプロピルアミノ)−2,2−ジシリルトリシランであってもよい。あるいは、式(I)の化合物は、前述の化学種のいずれか2つ以上の組合せであってもよい。あるいは、前述の化学種のいずれか1つは省略してもよく、式(I)の化合物は残りの11の化学種からなる群から選択してもよい。あるいは、前述の化学種のいずれかの1〜12は式(I)から省略してもよく、式(I)の化合物は残りの化学種からなる群から選択してもよい。
いくつかの態様において、式(I)の化合物は、実施例において後述する化学種のいずれかの1つとして更に明確化できる。異なる構造を有する式(I)の化合物は、少なくとも1つの特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。実施例の化学種を含む式(I)の全ての化合物は、Si含有膜の堆積に対して前述の望ましい蒸気圧及び化学反応性を有し得ると考えられる。
いくつかの態様において、式(I)の化合物は、その同位体組成によって更に明確化できる。式(I)の化合物は、天然存在度の同位体形態、あるいは同位体濃縮形態、あるいは前述の形態の混合物であってもよい。式(I)の化合物の同位体濃縮形態としては、天然存在度を超える量の重水素、三重水素、29Si、30Si、32Si、又はこれらのいずれか2つ以上の組合せを含有する形態が挙げられる。本明細書に記載の式(I)の化合物の用途に加え、式(I)の化合物の同位体濃縮形態は、同位体濃縮した式(I)の化合物又はその化合物から製造された同位体濃縮したシリコン材料(たとえば膜)の検出が有益である用途において、有用であり得る。かかる用途の例は、医学研究及び偽造防止用途である。異なる同位体組成を有する式(I)の化合物は、少なくとも1つの特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。
式(I)の化合物は無水条件下(すなわち、水分がない状態)、不活性雰囲気下、又は典型的には両者、すなわち、無水不活性雰囲気で保管することができる。不活性雰囲気は、窒素分子、ヘリウム、アルゴン、又はこれらのいずれか2つ以上の混合物のガスであってもよい。異なる水分濃度を有する式(I)の化合物は、少なくとも1つの特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。
本発明の他の一態様は、式(I)の化合物と、式(I)の化合物とは異なる少なくとも1つの追加成分と、を含む組成物である。各追加成分は、独立して式(I)の化合物とは、機能、組成、又は構造が異なり得る。
いくつかの態様において、組成物中に含有される式(I)の化合物の数により、組成物を更に明確化できる。いくつかの態様において、組成物は、式(I)の化合物を1つのみ含有するか、あるいは、組成物は、異なる式(I)の化合物を2つのみ含有するか、あるいは、組成物は、異なる式(I)の化合物を3つのみ含有するか、あるいは、組成物は、異なる式(I)の化合物を4つのみ含有するか、あるいは、組成物は、異なる式(I)の化合物を5つのみ含有するか、あるいは、組成物は、式(I)の化合物ではない追加成分を6つ以上含有する。
異なる数の式(I)の化合物を有する組成物は、少なくとも1つの特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。式(I)の化合物を1つのみ含有する組成物は、周囲気圧下で正確又は狭い沸点を有し、これらの蒸留又は反応に対して温度を均一化することができ、あるいは反応副生成物の生成をより少なくできると考えられる。異なる式(I)の化合物を2〜5つのみ含有する組成物は、周囲気圧下、ある温度範囲に渡って沸騰し、かかる化合物が1つのみの場合とは異なる反応性を提供し得ると考えられる。
いくつかの態様において、組成物中に含有される式(I)の化合物の組成的及び/又は構造的性質により、組成物を更に明確化できる。いくつかの態様において、組成物は、上記の態様のいずれか1つの式(I)の化合物を含有する。異なる組成的及び/又は構造的性質の式(I)の化合物を有する組成物は、少なくとも1つの特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。式(I−a)〜(I−l)の化合物を有する組成物は、望ましい膜堆積速度及び特性を提供し得る。いくつかの態様において、組成物中の式(I)の化合物は、1−(ジイソプロピルアミン)トリシランを含む。いくつかの態様において、組成物中の1−(ジイソプロピルアミン)トリシランの濃度は10億分の1(ppb)〜100重量%未満、あるいは1ppb〜99.999重量%、あるいは10ppb〜99.999重量%、あるいは100ppb〜99.999重量%である。
いくつかの態様において、組成物は、組成物中に含有される式(I)の化合物とは異なる、少なくとも1つの追加成分の数によって更に明確化できる。いくつかの態様において、組成物は、式(I)の化合物ではない追加成分を1つのみ含有するか、あるいは、組成物は、式(I)の化合物ではない異なる追加成分を2つのみ含有するか、あるいは、組成物は、式(I)の化合物ではない異なる追加成分を3つのみ含有するか、あるいは、組成物は、式(I)の化合物ではない異なる追加成分を4つのみ含有するか、あるいは、組成物は、式(I)の化合物ではない異なる追加成分を5つ含有してもよい。異なる数のうちの少なくとも1つの追加成分を有する組成物は、少なくとも1つの特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。
いくつかの態様において、組成物は、組成物中に含有される、式(I)の化合物ではない少なくとも1つの追加成分の組成的及び/又は構造的性質によって、更に明確化できる。各追加成分は、独立して、共有結合物質であってもよく(すなわち、塩ではない)、かかる物質は、独立して、固体、液体、又は気体であってもよく、あるいは固体(例えば、1つ以上のSi80前駆体)、あるいは気体(例えば、式(I)の化合物に溶解したモノシラン及び/又はジシラン)、あるいは液体(例えば、トリシラン、テトラシラン、又はペンタシラン)であってもよい。各固体の追加成分が存在するとき、式(I)の化合物中にそれぞれ独立して溶解されるか、あるいは懸濁されてもよい。各液体の追加成分が存在するとき、かかる成分は101.3kPaにおいて沸点30°〜350℃、あるいは30°〜250℃、あるいは50°〜90℃、あるいは90°〜134℃、あるいは135°〜250℃を独立して有し得る。各固体又は液体の追加成分は、独立してSi原子を含んでよく、あるいはSi原子を含まなくてもよい。
いくつかの態様において、少なくとも1つの追加成分は、式(I)の化合物とは異なるシランであってもよい。このシランは1〜9個のケイ素原子、水素及び/又はハロゲン原子を有し、かつ窒素原子を含まなくてもよいか、あるいは、このシランは1〜5個のケイ素原子、水素及び/又はハロゲン原子を有し、かつ窒素及び酸素原子を含まなくてもよいか、あるいは、このシランは1〜5個のケイ素原子及びハロゲン原子からなってもよいか、あるいは、このシランは1又は2個のケイ素原子、水素原子、及び窒素原子を有してもよい。式(I)の化合物ではないシランは、n−1個のケイ素原子、あるいはn−2個のケイ素原子、あるいは2n個のケイ素原子、あるいは2n−1個のケイ素原子を有してもよく、ここで、全てnは式(I)の化合物について上記で定義されたとおりであり;あるいは、式(I)の化合物ではないシランは、1又は2個のケイ素原子、あるいは3〜5個のケイ素原子、あるいは1個のケイ素原子、あるいは2個のケイ素原子、あるいは3個のケイ素原子、あるいは4個のケイ素原子、あるいは5個のケイ素原子、あるいは6個のケイ素原子、あるいは7個のケイ素原子、あるいは8個のケイ素原子、あるいは9個のケイ素原子を有してもよい。式(I)の化合物ではないシランは、Si及びH原子からなってもよいか、あるいはSi、H、及び窒素原子からなってもよいか、あるいはSi、H、並びにCl、Br、及びIから選択されるハロゲン原子からなってもよいか、あるいはSi、並びにCl、Br、及びIから選択されるハロゲン原子からなってもよい。
組成物において、少なくとも1つの追加成分、あるいは各追加成分は独立して、式(I)の化合物以外のケイ素生成前駆体(例えば、モノシラン、ジシラン、トリシラン、テトラシラン、ペンタシラン、ヘキサシラン、ヘプタシラン、オクタシラン又はノナシラン等のヒドリドシラン;又はトリメチル−若しくはテトラメチル−モノシラン、ジクロロジメチル−モノシラン、若しくはクロロトリメチル−モノシラン等のオルガノシリコンや、又は1,3−ジシラブタン等のシラアルカン等のオルガノシリコン);あるいはジイソプロピルアミノシラン等のアミノシラン又はジイソプロピルアミノジシラン等のアミノジシラン;あるいはケイ素を含まない有機前駆体(例えば、天然ガスを含むメタン等のアルカン;四塩化炭素;プロパン;ヘキサン;又はこれらのいずれか2つ以上の混合物)、あるいはケイ素を含まない無機前駆体(例えば、無水アンモニア、窒素分子、ヒドラジン、酸素分子、オゾン、亜酸化窒素、水、又は過酸化水素)、あるいはこれらの混合物を含んでもよい。追加的に又は別の方法としては、追加の前駆体は、炭素含有前駆体を含む炭素源(例えば、有機ケイ素)、酸素含有前駆体を含む酸素源(例えば、酸素分子、オゾン、亜酸化窒素、水、又は過酸化水素)、又は窒素含有前駆体を含む窒素源(例えば、無水アンモニア、窒素分子、又はヒドラジン)、又は炭素含有前駆体を含む炭素源、酸素含有前駆体を含む酸素源、窒素含有前駆体を含む窒素源のいずれか2つ以上の組合せであってもよい。追加の前駆体は、組成物において、式(I)の化合物の溶媒として機能してもよく、又は逆もまた同様である。式(I)の化合物と、C又はN又はO又はSを含有する追加成分と、を含む組成物は、式(I)の化合物を膜形成反応器に送達するのに役立ち、又は式(I)の化合物を望ましいシリコン膜に変換するのに役立ち得る。
あるいは、組成物において、少なくとも1つの追加成分は、式(I)の化合物のための溶媒又はキャリアガス等の、前駆体のための溶媒又はキャリアガスであってもよい。キャリアガスは、He又はArのガスのような希ガスであってもよい。溶媒はSiを含まない有機溶媒であってもよい。有機溶媒は、炭素含有前駆体の供給源としても機能してよく、あるいは、炭素含有前駆体の供給源は、組成物において有機溶媒としても機能してよい。
あるいは、組成物は本質的に、式(I)の化合物と、式(I)の化合物ではないシランとからなる。本質的に式(I)の化合物と、式(I)の化合物ではないシランとからなる組成物は、ハロシランを含まないか、あるいは、窒素を含有する、式(I)の化合物ではないシランを含まないか、あるいは、ハロゲン及び窒素を含有するシランを含まないが、組成物は、追加成分、例えば、有機溶媒、不活性ガス、又はSi及びH原子からなるペルヒドリドシラン(perhydridosilane)を含有してもよい。本質的に式(I)の化合物と、式(I)の化合物ではないシランとからなる組成物は、より高い膜堆積速度又は膜堆積選択性を可能にし得ると考えられる。
あるいは、組成物は、式(I)の化合物と、少なくとも1つの式(I)の化合物ではないシランとからなる。式(I)の化合物と、少なくとも1つの式(I)の化合物ではないシランとからなる組成物は、他のSi含有物質を含まなくてもよい。
あるいは、組成物は、1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランと、(ジイソプロピルアミノ)ジシラン及び(ジイソプロピルアミノ)シランのうちの少なくとも1つか、あるいはそれぞれを含む。
組成的及び/又は構造的性質の異なる、少なくとも1つの追加成分を有する組成物は、少なくとも1つの特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。
本発明の他の一態様は式(I)の化合物の製造方法であって、この方法は、
式(c1):(RN)Si2n+1(c1)(式中、各Xは独立してCl、Br、及びIから選択されるハロゲン原子であり、かつn、R及びRは、式(I)の上記態様のいずれか1つのとおりである)の化合物を、水素化アルミニウムと接触させ、式(I)の化合物と少なくとも1つの反応副生成物との混合物を得ることを含む。この接触工程は、便宜上、本明細書では還元接触工程と称されることがある。
いくつかの態様において、式(I)の化合物の製造方法は、ハロゲンXの性質によって更に明確化できる。いくつかの態様において、少なくとも1つのXはClであるか、あるいは少なくとも1つのXはBであるか、あるいは少なくとも1つのXはIであるか、あるいはXはCl又はBであるか、あるいはXはBr又はIであるか、あるいはXはClであるか、あるいはXはBrであるか、あるいはXはIである。Xに関して異なる組成を有する方法は、少なくとも1つの結果、特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。Si−X結合をSi−Hに還元する際の容易さは、X=ClからX=Br、さらにX=Iとなるに従って増大する。
いくつかの態様において、式(I)の化合物の製造方法は、水素化アルミニウムの性質によって更に明確化できる。水素化アルミニウムは式AlR3−x又はAlR3−xの水素化アルキルアルミニウムであり、式中、Alはアルミニウムであり、xは1又は2であり、各Rは独立して(C〜C)アルキル、(C〜C12)アルキル、(C13〜C20)アルキル、又は(C21〜C40)アルキルであり、Hは水素原子であり、かつDは重水素原子である。式AlR3−xの水素化アルキルアルミニウムの例は、二水素化メチルアルミニウム、水素化ジメチルアルミニウム、二水素化メチルアルミニウムと水素化ジメチルアルミニウムとの混合物、二水素化エチルアルミニウム、水素化ジエチルアルミニウム、二水素化エチルアルミニウムと水素化ジエチルアルミニウムとの混合物、二水素化イソブチルアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、並びに二水素化イソブチルアルミニウムと水素化ジイソブチルアルミニウムとの混合物である。水素化ジイソブチルアルミニウムは一般にDIBALと略され、式C1638Alの二量体として存在すると考えられている。式AlR3−xの水素化アルキルアルミニウムの例は、二重水素化メチルアルミニウム、重水素化ジメチルアルミニウム、二重水素化メチルアルミニウムと重水素化ジメチルアルミニウムとの混合物、二重水素化エチルアルミニウム、重水素化ジエチルアルミニウム、二重水素化エチルアルミニウムと重水素化ジエチルアルミニウムとの混合物、二重水素化イソブチルアルミニウム、重水素化ジイソブチルアルミニウム、並びに二重水素化イソブチルアルミニウムと重水素化ジイソブチルアルミニウムとの混合物である。
あるいは、水素化アルミニウムは式M(AlH又はM(AlDの第II族金属アルミニウム水素化物であってもよく、式中、Mは第II族金属であり、かつ各Hは水素原子であり、かつDは重水素原子である。第II族金属アルミニウム水素化物の例は、水素化アルミニウムマグネシウム及び水素化アルミニウムカルシウムである。
あるいは、水素化アルミニウムは式MAlH又はMAlDの第I族金属アルミニウム水素化物であってもよく、式中、Mは第I族金属であり、Hは水素原子であり、かつDは重水素原子である。第I族金属はLi、Na、又はKであってもよい。第I族金属アルミニウム水素化物の例は、KAlH、NaAlH、LiAlH、KAlD、NaAlD、及びLiAlDである。第I族金属アルミニウム水素化物は、KAlH、NaAlH、又はLiAlH;あるいはNaAlH又はLiAlH;あるいはKAlH;あるいはNaAlH;あるいはLiAlH;あるいはKAlD、NaAlD、又はLiAlD;あるいはNaAlD又はLiAlD;あるいはKAlD;あるいはNaAlD;あるいはLiAlDであってもよい。
あるいは、水素化アルミニウムは、前述の例のいずれか2つ以上の組合せであってもよい。例えば、水素化アルミニウムは、水素化ジイソブチルアルミニウムとLiAlHとの組合せであってもよい。典型的に、水素化アルミニウムは少なくともLiAlHである。
水素化アルミニウムに関して異なる組成を有する方法は、少なくとも1つの結果、特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。異なる組成の水素化アルミニウムは、異なる還元選択性を提供することができる。
いくつかの実施形態において、水素化アルミニウムは錯化剤を更に含まない。他の実施形態において、水素化アルミニウムは、Alへの供与結合を形成する錯化剤を更に含む。錯化剤は、アルキルエーテル(例えば、ジエチルエーテル)、オキサシクロアルカン(例えば、テトラヒドロフラン)、又はトリアルキルアミン(例えば、トリメチルアミン)等の、O、N若しくはSを含有する、非プロトン性化合物であってもよい。錯化剤は、水素化アルミニウムの保存安定性を増強したり、反応性を調節する等の目的で使用してもよい。錯化剤は、還元接触工程を実施する前に、反応混合物から除去してもよい。錯体化された水素化アルミニウムは、錯体化されていない水素化アルミニウムよりも向上した還元選択性を有し得る。
本方法における用途に好適な水素化アルミニウムは、公知である。好適な水素化アルミニウムは、Sigma−Aldrich Company(St.Louis,Missouri,USA)等の市販供給業者から容易に入手することができ、かつ/又は米国特許第2,765,329号のプロセス等の好適なプロセスによって調製することができる。いくつかの実施形態において、水素化アルミニウムはトリアルキルアルミニウムを更に含まない。他の実施形態において、水素化アルミニウムはトリアルキルアルミニウムを更に含む。水素化アルキルアルミニウムの製造により、水素化ジアルキルアルミニウムと二水素化アルキルアルミニウムの混合物と、並びに副生成物として対応するトリアルキルアルミニウムとが生成され、トリアルキルアルミニウムにおいて、アルキルは、式AlR3−x又はAlR3−x中のRと同一である。
いくつかの態様において、式(I)の化合物の製造方法は、水素化アルミニウムの性質と組合せた、ハロゲンXの性質によって更に明確化できる。本方法のいくつかの態様において、各XはCl又はBrであり、かつ水素化アルミニウムはMAlHであるか、あるいは各XはCl又はBrであり、かつ水素化アルミニウムはLiAlHであるか、あるいは各XはBrであり、かつ水素化アルミニウムはLiAlHであるか、あるいは各XはClであり、かつ水素化アルミニウムはLiAlHである。X及び水素化アルミニウムに関して異なる組成を有する方法は、少なくとも1つの結果、特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。XがBrのとき、LiAlHとの組合せによって、XがClの場合のLiAlHとの組合せより、生成物の収率が高くなり得る。
いくつかの態様において、式(I)の化合物の製造方法は、還元接触工程における反応混合物の組成の性質によって更に明確化できる。還元接触工程は媒体を含まなくてもよいか、あるいは、還元接触工程は媒体を更に含んでもよく、式(c1)の化合物及び水素化アルミニウムは、還元接触工程中に媒体と混合される。この媒体はアルキレングリコールジアルキルエーテル媒体であってもよく、式(c1)の化合物及び水素化アルミニウムは、還元接触工程中にこのアルキレングリコールジアルキルエーテル媒体と混合される。アルキレングリコールジアルキルエーテル媒体は、式(c1)の化合物及び水素化アルミニウムの1つ又は両方の溶媒として機能してもよい。アルキレングリコールジアルキルエーテル媒体は、式(I)の化合物の沸点よりも最低10℃、あるいは最低30℃、あるいは最低50℃高い沸点を有してもよい。
アルキレングリコールジアルキルエーテル媒体は、炭素、水素及び酸素原子からなってもよく、又は炭素、水素、酸素及びハロゲン原子からなるハロゲン化アルキレングリコールジアルキルエーテル媒体であってもよい。アルキレングリコールジアルキルエーテルは、テトラメチレングリコールジ(C〜C)アルキルエーテル、プロピレングリコールジ(C〜C)アルキルエーテル、エチレングリコールジ(C又はC)アルキルエーテル、又はこれらのいずれか2つ以上の組合せであってもよい。例えば、アルキレングリコールジアルキルエーテルは、テトラメチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、又はエチレングリコールジブチルエーテルであってもよい。ハロゲン化アルキレングリコールジアルキルエーテル媒体は、テトラメチレングリコールハロ置換ジ(C〜C)アルキルエーテル、プロピレングリコールハロ置換ジ(C〜C)アルキルエーテル、エチレングリコールハロ置換ジ(C又はC)アルキルエーテル、又はこれらのいずれか2つ以上の組合せであってもよい。例えば、ハロゲン化アルキレングリコールジアルキルエーテルは、テトラメチレングリコールビス(トリフルオロメチル)エーテル、プロピレングリコールビス(3,3,3−トリフルオロプロピル)エーテル、又はエチレングリコールビス(3,3,3−トリフルオロブチル)エーテルであってもよい。アルキレングリコールジアルキルエーテル媒体は還元接触工程の完了後に反応混合物から除去されてもよく、あるいはアルキレングリコールジアルキルエーテル媒体は残部中に残されてもよく、かつ式(I)の化合物をその残部から除去(例えば、蒸留)し、アルキレングリコールジアルキルエーテル媒体から分離してもよい。アルキレングリコールジアルキルエーテル媒体に関して異なる組成を有する方法は、少なくとも1つの結果、特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。異なる組成のアルキレングリコールジアルキルエーテルは、式(c1)の化合物及び水素化アルミニウム還元剤に対し、異なる溶解度をもたらし得る。
いくつかの態様において、式(I)の化合物の製造方法は、還元接触工程前に実施される1つ以上の任意選択の予備工程によって更に明確化できる。本方法は、式(c1)の化合物の製造の予備工程を更に含んでもよい。例えば、本方法は、式(c1)の化合物を合成する予備工程を更に含んでもよい。この予備工程は、式(a1):RNM(a1)の化合物1モル当量を式(b1):Si2n+2(b1)(各式中、MはH、Li、Na、及びKから選択される第I族元素であり、かつX、n、R及びRは上記のとおりである)の化合物と接触させ、式(c1)の化合物を得ることを含んでもよい。この接触工程は、便宜上、本明細書では置換接触工程と称されることがある。
いくつかの態様において、式(I)の化合物の製造方法は、任意選択の置換接触工程における第I族元素の性質によって更に明確化できる。MはHであるか、あるいはMは第I族金属Li、Na、又はKであるか、あるいはMはLi又はNaであるか、あるいはMはLi又はKであるか、あるいはMはNa又はKであるか、あるいはMはLiであるか、あるいはMはNaであるか、あるいはMはKであってもよい。Mに関して異なる組成を有する方法は、少なくとも1つの結果、特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。式(a1):RNM(a1)の化合物は、RNH及び有機金属塩基から調製することができ、式中、金属はMである。
いくつかの態様において、式(I)の化合物の製造方法は、式(b1):Si2n+2(b1)の化合物を合成する追加の予備工程を更に含んでもよい。式(b1)の化合物は、既知の方法を含む、任意の好適な方法によって製造及び精製することができる。例えば、この化合物は、ケイ素元素の塩素化、ハロゲン化水素によるフェニルシランの脱フェニル、又は式(b1)の他の化合物の不均化、再分配若しくは分解によって製造することができる。これらの反応は、通常異なる異性体の混合物を生成する。異性体は、蒸留、昇華及び/又は結晶化等の既知の方法を含む、任意の好適な分離方法によって互いに分離することができる。式(b1)の化合物のいずれかの特定の異性体は、式(c1)の化合物に変換されるとき、そのケイ素原子主鎖構造を保持する傾向があり、式(c1)の化合物もまた、式(I)の化合物に変換されるとき、同一のケイ素原子主鎖構造を保持する。これらは、全て本発明の合成プロセスに従ってそれぞれ実施される。
いくつかの態様において、式(I)の化合物の製造方法は、任意選択の置換接触工程における反応混合物の組成の性質によって更に明確化できる。置換接触工程は媒体を含まなくてもよいか、あるいは、置換接触工程は媒体を更に含んでもよく、式(a1)及び(b1)の化合物は、置換接触工程中に媒体と混合される。この媒体は炭化水素媒体であってもよく、式(a1)及び(b1)の化合物は、置換接触工程中にこの炭化水素媒体と混合される。この炭化水素媒体は式(a1)及び(b1)の化合物の1つ又は両方の溶媒として機能してもよい。
この炭化水素媒体は、炭素及び水素原子からなってもよく、又は炭素、水素、及びハロゲン原子からなるハロゲン化炭化水素媒体であってもよい。C及びH原子からなる炭化水素媒体は、アルカン、芳香族炭化水素、及びこれらのいずれか2つ以上の混合物であってもよい。アルカンは、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、イソパラフィン、又はこれらのいずれか2つ以上の混合物であってもよい。芳香族炭化水素は、トルエン、キシレン、又はこれらのいずれか2つ以上の混合物であってもよい。ハロゲン化炭化水素媒体は、ジクロロメタンであってもよい。炭化水素媒体は、還元接触工程が実施されるとき、反応混合物中に残存してもよく、あるいは、炭化水素媒体は、還元接触工程を実施する前に、反応混合物から除去してもよい。炭化水素媒体に関して異なる組成を有する方法は、少なくとも1つの結果、特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。異なる炭化水素媒体は、反応物及び生成物に対して異なる溶解度を、又は固体塩副生成物に対して異なる形態をもたらし得る。
接触工程(例えば、還元接触工程及び任意選択の置換接触工程)は、独立して、反応物を攪拌すること(例えば、式(c1)の化合物と水素化アルミニウムとを攪拌すること;及び/又は式(a1)の化合物と式(b1)の化合物とを撹拌すること);及び任意の追加成分(例えば、媒体)を撹拌することを更に含んでもよい。この撹拌は、反応混合物における反応物及び追加成分の混合及び接触を促進することができる。
前述の接触工程は、独立して、撹拌あり又はなしで、他の条件を使用することができる。他の条件は、特定の接触工程において目的とする反応生成物が生成されるように、反応物の接触、かつそれによって反応を促進できるように調整してもよい。前述の他の条件は、反応収率を向上し、又は特定の反応副生成物の量を最小化するための、結果に有効な条件であってもよい。前述の他の条件の例は、雰囲気、温度、及び圧力である。例えば、還元及び/又は置換接触工程は、独立して、無水アルゴン又はヘリウムガスの気流等の不活性ガス雰囲気下で実施してもよい。別の方法として又は追加的に、還元及び/又は置換接触工程は、前述の反応を認識できる最低温度から、使用する圧力における、最低沸点成分の沸点の下方までの反応物の温度を、独立して含み得る。反応は、例えば、29Si及び/又はH磁気共鳴(NMR)分光法によって、反応物の消失又は生成物の出現を検出することによって認識できる。例えば、還元及び/又は置換接触工程は、反応物の温度−20°〜200℃、あるいは0°〜150℃、あるいは20°〜120℃、あるいは30°〜100℃を、独立して含む。還元及び/又は置換接触工程は、周囲気圧未満、例えば、101.3キロパスカル未満で、独立して実施してもよく、したがって、前述の最高温度は圧力の低下に伴って低下する。還元及び/又は置換接触工程の異なる工程で使用される条件は、本明細書に記載の他のいずれかの接触工程及び/又は分離工程で使用される条件と同一であっても異なってもよい。
式(I)の化合物の製造方法のいくつかの態様において、分離工程の開始前に還元接触工程が余りに長く実施されると、分離工程から得られる式(I)の精製化合物の収率に望ましくない低下をもたらし得る。したがって、還元接触工程及び分離工程は、同時にかつ同一条件下で実施することが有利であり得る。この還元接触工程と分離工程との併行実施は、例えば、式(c1)の化合物と水素化アルミニウムと任意選択の追加成分(例えば媒体)とを、式(c1)の化合物の式(I)の化合物への還元と、真空蒸留等の連続蒸留等による、得られた反応混合物からの式(I)の化合物の分離と、の両方に有用な条件下で共に接触させ、かつ式(I)の化合物を生成直後に連続して反応混合物から分離することによって、実施できる。このようにして、使用条件下において、式(I)の精製化合物の収率を最適化することができる。これは、式(I)の化合物が製造されるとすぐに反応混合物から除去され、適宜冷却されるためである。
いくつかの態様において、式(I)の化合物を含有する反応混合物は、還元接触工程から得られたまま精製せず、直接使用される。例えば、式(I)の化合物を含有する反応混合物は、将来の使用まで保管してもよく(例えば、−50℃以下の温度の低温保管庫中)、又は反応混合物中の式(I)の化合物の存在及び量について直接特性解析してもよい。他の態様において、式(I)の化合物の製造方法は、還元接触工程後に実施される、1つ以上の任意選択の後続の工程によって更に明確化できる。本方法は、反応副生成物から、又は未反応の反応物から、又は追加の反応成分(例えば、媒体)から、又はこれらのいずれか2つ以上の組合せから、式(I)の化合物を分離し、式(I)の精製化合物を得る後続の工程を更に含んでもよい。
この分離工程は、利用されるとき、反応副生成物及び未反応反応物又は追加の反応成分(例えば、媒体)から式(I)の化合物を分離するのに好適な任意の方法を含んでもよい。異なる式(I)の化合物に対し、異なる方法が好ましい場合があり得る。1つの方法を利用するか、又は一連の2つ以上の方法を利用してもよい。所与の方法は1回実施するか、又は不純物の量を繰り返し低下させ、繰り返し精製される式(I)の化合物、例えば、繰り返し、より低いアルミニウムの原子濃度を有する式(I)の精製化合物を得るため、2回以上、その都度先行の方法の生成物に対して繰り返してもよい。好適な方法の例は、デカント、蒸留、蒸発、抽出、濾過、凍結乾燥、ガスクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、分割、相分離、逆相液体クロマトグラフィー、留去、揮発、及び洗浄である。別の方法として又は追加的に、式(I)の化合物は逆相液体クロマトグラフィーにかけてもよい。好適な逆相液体クロマトグラフィーの手法の例は、逆相中圧カラムクロマトグラフィー(RP−MPLC)及び逆相高圧カラムクロマトグラフィー(RP−HPLC)であり、固定相はシリカゲル等の固体で、かつ移動相は、無水ヘキサン、無水アセトニトリル、無水酢酸エチル、又はこれらのいずれか2つ以上の混液等の、無水の非プロトン性有機溶媒である。
例えば、いくつかの態様において、還元接触工程は、還元接触工程に(任意選択の予備工程から)持ち越される固体をその中に有し、かつ/又は還元接触工程中にその場で反応副生成物として生成された沈殿をその中に有する反応混合物を生成し得る。前述の態様において、分離工程は、かかる反応混合物の濾過を含んでよく、塩等の固体(例えば、X及びMによって変り得る、LiCl、NaCl、NaBr、MgCl等のMX)を除去し、式(I)の化合物を含有し、固体の反応副産物を含まない濾液を得ることができる。
濾液は、蒸留又は留去によりそこから揮発性成分を除去することができ、濃縮された形態の式(I)の化合物を含有する残部を得ることができる。このようにして除去された揮発性成分は、式(I)の化合物の沸点よりも低い沸点を有する成分であり、例えば、式RNHの未反応のアミン及び/又はSi−Si結合開裂による反応副生成物を含み得る。
式(I)の化合物の沸点よりも低い沸点を有する、反応混合物の反応副生成物及び他の成分は、式(I)の化合物の除去前に、蒸発法によって除去することができる。式(I)の化合物は、残部から蒸留又は留去により、式(I)の精製化合物を得ることができ、不揮発性の反応副生成物及び/又は不揮発性の追加成分を含有する残部を含むポット残渣を後に残す。このようにして後に残された不揮発性成分は、式(I)の化合物の沸点よりも高い沸点を有する成分であり、例えば、アルキレングリコールジアルキルエーテル媒体及び/又は還元接触工程中の2つ以上のシラン分子の縮合によって生成されたオリゴマー又はポリマーの副生成物を含み得る。
式(I)の精製化合物の純度は、逆相液体クロマトグラフィーによって、又は、より多くは、後述するとおり、ガスクロマトグラフィー(GC)によって測定することができる。例えば、GCによって測定された純度は、60面積%〜100面積%以下(GC)、あるいは70面積%〜100面積%以下(GC)、あるいは80面積%〜100面積%以下(GC)、あるいは90面積%〜100面積%以下(GC)、あるいは93面積%〜100面積%以下(GC)、あるいは95面積%〜100面積%以下(GC)、あるいは97面積%〜100面積%以下(GC)、あるいは99.0面積%〜100面積%以下(GC)であり得る。各100面積%以下(GC)は、独立して100面積%(GC)に等しくなり得、その状況では、式(I)の精製化合物は式(I)の化合物自体である。あるいは、各100面積%以下(GC)は、独立して100面積%(GC)未満となり得、その状況では、式(I)の精製化合物は組成物である。100面積%(GC)未満の組成物の最高純度は、全て式(I)の化合物の純度として、99.9999999面積%(GC)(「セブンナイン」純度)、あるいは99.9999面積%(GC)(「シックスナイン」純度)、あるいは99.999面積%(GC)(「ファイブナイン」純度)、あるいは99.99面積%(GC)(「フォーナイン」純度)、あるいは99.99面積%(GC)(「9が4個の純度)、あるいは99.9面積%(GC)となり得る。式(I)の化合物又は本質的に前述のシックスナイン純度〜ナインナイン純度の式(I)の化合物からなる組成物は、電子及び/又は光起電用途のシリコン材料の製造において特に有用となり得、前述の用途においては、一般に、「ナイン」の数で表される純度が高くなるほど、かかる用途での有用性が増す。
本発明の他の一態様は式(I):
(RN)Si2n+1 (I)
[式中、下付き文字nは3〜9であり、かつ各R及びRは独立して(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はRはHであり、かつRは(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はR及びRは互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となる]の化合物の製造方法であって、本方法は、式(d1):RNH(d1)の化合物を、典型元素Li、Na、K、Rb、Cs、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、B、Al、Ga、In、Tl、C、Si、Ge、Sn、Pb、N、P、As、Bb、Bi、O、S、Se、Te、F、Cl、Br、I、Zn、Cd又はHgのうちの少なくとも1つを含む触媒の存在下で式(d2):Si2(n+1)(d2)(各式中、n、R及びRは上記のとおりである)の化合物と接触させて反応混合物を得ることと、反応混合物の温度を約0℃〜約250℃に維持することと、反応を進行させ、上記の式(I)の化合物を生成することと、式(I)の化合物を反応混合物から分離することと、を含み、反応混合物の温度は合成中に変動し得、かつ、反応混合物の温度が約0℃より低くならず、かつ約250℃を超えないように維持される。
本発明の他の一態様はケイ素含有材料の製造方法であって、本方法は、式(I)の化合物を含む原料ガスを、基材存在下でケイ素堆積条件に供し、基材上に形成されたケイ素含有材料を得ることを含む。本方法において、式(I)の化合物はケイ素生成前駆体として機能する。基材は、他の材料(例えば、膜)の支持に好適な任意の材料で構成されてもよい。材料は均質でも不均質(例えば、複合材料又は構造)でもよい。基材又はその表面は、連続でも非連続でもよい。
いくつかの態様において、ケイ素含有材料の製造方法は、膜、ロッド、又は粒子の形態のケイ素含有材料を製造する。本方法から得られる結果は、原料ガスの組成を規定することによって更に影響され得る。原料ガスは式(I)の化合物のみを含有してもよい。式(I)の化合物はケイ素含有材料においてのみ、ケイ素源として使用してもよい。このように形成されたケイ素含有材料は、ケイ素元素、例えば、非晶質又は結晶性シリコンである。結晶性シリコンは単結晶シリコン、あるいは多結晶シリコンであってもよい。あるいは、式(I)の化合物は、ケイ素及び炭素;ケイ素及び窒素;又はケイ素、炭素及び窒素の供給源として使用してもよい。式(I)の化合物に関して異なる組成を有する方法は、少なくとも1つの結果、特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。式(I)の化合物が唯一のケイ素生成前駆体として使用されるとき、膜の形成プロセスは顕著に簡略化される。
あるいは、原料ガスは式(I)の化合物と少なくとも1つの他のガスとの組合せを含有してもよい。追加の前駆体のいずれか2つ以上の組合せは、目的とする非Si元素(例えば、C、N、及び/又はO)を有する適切な材料(例えば、SiC、又はSiN)を提供するように選択する。前述の組合せは、目的とするケイ素含有材料が、式(I)の化合物が含有しない酸素を含有するとき、又は使用される堆積条件下で、目的とするケイ素含有材料が、式(I)の化合物単独から供給できるよりも高い濃度の炭素及び/又は窒素を含有することが望ましいとき、有用であり得る。
少なくとも1つの他の原料ガスはケイ素を含有するか、ケイ素を含有しなくてもよい。少なくとも1つの他の原料ガスは、炭素源、あるいは窒素源、あるいは酸素源、あるいは炭素源及び窒素源、あるいは酸素源及び窒素源として機能する、追加の前駆体を含有してもよい。追加の前駆体は、炭素含有前駆体を含む炭素源、酸素含有前駆体を含む酸素源(例えば、酸素分子、オゾン、亜酸化窒素、水、又は過酸化水素)、又は窒素含有前駆体を含む窒素源(例えば、無水アンモニア、窒素分子、又はヒドラジン)、又は炭素含有前駆体を含む炭素源、酸素含有前駆体を含む酸素源、及び窒素含有前駆体を含む窒素源のいずれか2つ以上の組合せであってもよい。
いくつかの態様において、ケイ素含有材料(例えば、膜)の製造方法は、本方法が製造するケイ素含有材料の化学組成によって更に明確化できる。ケイ素含有材料は、ケイ素元素(例えば、非晶質、単結晶、又は多結晶シリコン)、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化ケイ素、シリコンオキシニトリド、又はシリコンカルボニトリドを含んでもよい。あるいは、ケイ素含有材料は、ケイ素元素;あるいは炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化ケイ素、シリコンオキシニトリド、又はシリコンカルボニトリド;あるいは炭化ケイ素、窒化ケイ素、又はシリコンカルボニトリド;あるいは酸化ケイ素又はシリコンオキシニトリド;あるいは炭化ケイ素、あるいは窒化ケイ素、あるいは酸化ケイ素、あるいはシリコンオキシニトリド、あるいはシリコンカルボニトリドを含んでもよい。ケイ素材料(例えば、膜)は、実質的にSi原子からなり、非晶質、多結晶、又はエピタキシャルであってもよい。いくつかの態様において、ケイ素含有材料は、その電気的特性によって更に明確化できる。たとえば、ケイ素含有材料は、ケイ素元素又は炭化ケイ素のような半導体材料であり得る。あるいは、ケイ素含有材料は、窒化ケイ素、酸化ケイ素、シリコンオキシニトリド、又はシリコンカルボニトリドのような絶縁材料であり得る。
ケイ素元素は、式(I)の化合物単独から、又は式(I)の化合物とペルヒドリドシラン(perhydridosilane)(例えば、SiH又はSi)とを含む前駆体の組合せから、調製することもできる。炭化ケイ素材料は、式(I)の化合物単独から、又は式(I)の化合物と、N及びOを含まない炭素含有前駆体の混合物と、を含む前駆体の組合せから調製しもよい。N及びOを含まず、炭化ケイ素材料の調製に有用な炭素含有前駆体は、トリメチル−若しくはテトラメチル−モノシラン、ジクロロジメチル−モノシラン、又はクロロトリメチル−モノシラン、又は1,3−ジシラブタンのようなシラアルカンであってもよい。シリコンカルボニトリド材料は、式(I)の化合物単独から、又は式(I)の化合物と、炭素含有及び窒素含有前駆体の混合物と、を含む前駆体の組合せから調製してもよい。炭素含有及び窒素含有前駆体の混合物とは、C及びNの両方を含有し、Oを含まない分子の集合であるか、又は1つの追加の前駆体がCを含有するがN又はOを含有せず、かつ他の追加の前駆体がNを含有するがC又はOを含有しない点で異なる分子である。シリコンカルボニトリド材料の調製に有用な炭素及び窒素含有前駆体は、トリス(ジメチルアミノ)シランなどのアルキルアミノシランであってもよく、炭素含有及び窒素含有前駆体は、トリメチル−若しくはテトラメチル−モノシランとアンモニアとの混合物などの異なる分子の混合物であってもよい。あるいは、シリコンカルボニトリド材料は、式(I)の化合物と、炭素及び窒素含有前駆体と、を含む前駆体の組合せ、又はかかる前駆体のそれぞれがC及びNを含有するかかる前駆体の集合から調製してもよい。酸シリコンカルボニトリド材料は、式(I)の化合物単独から、又は式(I)の化合物と、(a)炭素含有前駆体と酸素分子等の酸素含有前駆体との混合物と、又は(b)ヘキサメチルジシロキサン等のオルガノシロキサン若しくはテトラキス(ジメチルシロキサン)(一般的に「D4」と称される)等の環状オルガノシロキサン等の炭素及び酸素含有前駆体を含む前駆体と、の組合せから調製してもよい。
いくつかの態様において、ケイ素含有材料(例えば、膜)の製造方法は、ケイ素の堆積法によって更に明確化できる。材料(例えば、膜)の堆積方法は、化学蒸着(CVD)法;あるいは原子層堆積(ALD又はALCVD)法;あるいはプラズマ強化化学蒸着法又は熱化学蒸着法であってもよい。好適な蒸着法の例は、CVD及びALDである。CVD法は、おおまかに熱型又はプラズマ強化型(PE)に分類できる。有用なCVD法の種類の例としては、APCVD(大気圧(AP)95〜105キロパスカル)、LPCVD(低圧(LP)0.001パスカル(Pa)<圧力<10Pa)、UHVCVD(超高真空(UHV)圧<1×10−6パスカル)、PECVD、ALCVD、CCVD(熱型)、HWCVD(熱型)、HPCVD、RTCVD(熱型)、VPE(熱型)、及びPICVDが挙げられる。溶液堆積は、溶液から基材上への揮発性前駆体の重合、又は溶液から基材上への不揮発性ポリマーの堆積を伴う。好適な溶液堆積法の例は、スプレーコーティング、ディップコーティング、プリント、及びSODである。溶液堆積法は、スプレーコーティング又はSOD、あるいはスプレーコーティング、あるいはディップコーティング、あるいはプリント、あるいはSODであってもよい。
本発明の他の一態様は、ケイ素元素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化ケイ素、シリコンオキシニトリド、又はシリコンカルボニトリドを含むケイ素含有材料の製造における、式(I)の化合物の使用である。いくつかの態様において、ケイ素含有材料は膜、あるいはロッド、あるいは粒子である。
本発明の他の一態様は、式(c1):(RN)Si2n+1(c1)[式中、下付き文字nは3〜9の整数であり、各Xは独立してCl、Br、及びIから選択されるハロゲン原子であり、かつ各R及びRは独立して(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はRはHであり、かつRは(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はR及びRは互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となる]の化合物である。式(c1)の化合物のいくつかの態様において、各R及びRは独立して、式(I)の化合物の態様について上記で規定したとおりである。式(c1)の化合物のいくつかの態様において、各Xは、式(I)の化合物の製造方法について上記で規定したとおりである。式(c1)の化合物のいくつかの態様において、XはClであり、かつn、R及びRは、式(I)の化合物について上述したとおりである。X、n、R及び/又はRに関して異なる組成を有する式(c1)の化合物は、少なくとも1つの特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。
いくつかの態様において、式(c1)の化合物は1−(ジイソプロピルアミノ)ヘプタクロロトリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)ヘプタクロロトリシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)ノナクロロテトラシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)ノナクロロテトラシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−ノナクロロ−2−シリルトリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)−ノナクロロ−2−シリルトリシラン、1−(ジイソプロピルアミン)ウンデカクロロペンタシラン、2−(ジイソプロピルアミン)ウンデカクロロペンタシラン、3−(ジイソプロピルアミン)ウンデカクロロペンタシラン、1−(ジイソプロピルアミン)−ウンデカクロロ−2−シリルテトラシラン、1−(ジイソプロピルアミン)−ウンデカクロロ−3−シリルテトラシラン、又は1−(ジイソプロピルアミン)−ウンデカクロロ−2,2−ジシリルトリシランである。あるいは、前述の化学種のいずれか1つは省略してもよく、式(c1)の化合物は残りの11の化学種のいずれかからなる群から選択してもよい。式(I)の化合物の合成方法において、前述の化学種のいずれか1つが、対応する1−(ジイソプロピルアミノ)トリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)トリシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)テトラシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)テトラシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−2−シリルトリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)−2−シリルトリシラン、1−(ジイソプロピルアミン)ペンタシラン、2−(ジイソプロピルアミン)ペンタシラン、3−(ジイソプロピルアミン)ペンタシラン、1−(ジイソプロピルアミン)−2−シリルテトラシラン、1−(ジイソプロピルアミン)−3−シリルテトラシラン、及び1−(ジイソプロピルアミン)−2,2−ジシリルトリシランをそれぞれ生成する。
いくつかの態様において、式(c1)の化合物は1−(ジイソプロピルアミノ)ヘプタブロモトリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)ヘプタブロモトリシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)ノナブロモテトラシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)ノナブロモテトラシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−ノナブロモ−2−シリルトリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)−ノナブロモ−2−シリルトリシラン、1−(ジイソプロピルアミン)ウンデカブロモペンタシラン、2−(ジイソプロピルアミン)ウンデカブロモペンタシラン、3−(ジイソプロピルアミン)ウンデカブロモペンタシラン、1−(ジイソプロピルアミン)−ウンデカブロモ−2−シリルテトラシラン、1−(ジイソプロピルアミン)−ウンデカブロモ−3−シリルテトラシラン、又は1−(ジイソプロピルアミン)−ウンデカブロモ−2,2−ジシリルトリシランである。あるいは、前述の化学種のいずれか1つは省略してもよく、式(c1)の化合物は残りの11の化学種のいずれかからなる群から選択してもよい。式(I)の化合物の合成方法において、前述の化学種のうちのいずれか1つが、対応する1−(ジイソプロピルアミノ)トリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)トリシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)テトラシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)テトラシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−2−シリルトリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)−2−シリルトリシラン、1−(ジイソプロピルアミン)ペンタシラン、2−(ジイソプロピルアミン)ペンタシラン、3−(ジイソプロピルアミン)ペンタシラン、1−(ジイソプロピルアミン)−2−シリルテトラシラン、1−(ジイソプロピルアミン)−3−シリルテトラシラン、及び1−(ジイソプロピルアミン)−2,2−ジシリルトリシランをそれぞれ生成する。
本発明の他の一態様は、式(c1)の化合物と、式(c1)又は(I)の化合物ではない少なくとも1つの追加成分と、を含む組成物である。この組成物は、1−(ジイソプロピルアミノ)ヘプタクロロトリシランと、式(c1)又は(I)の化合物ではない少なくとも1つの追加成分と、を含んでもよい。
式(c1)及び(I)の化合物のいくつかの態様において、各R及びRは独立して(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルである。式(c1)及び(I)の化合物のいくつかの態様において、RはHであり、かつRは(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルである。式(c1)及び(I)の化合物のいくつかの態様において、R及びRは互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となる。
本発明の他の一態様は、式(c1)の化合物の製造方法であって、この方法は、式(a1):RNM(a1)の化合物を式(b1):Si2n+2(b1)の化合物と接触させ、式(c1):(RN)Si2n+1(c1)(各式中、MはH、Li、Na、及びKから選択される第I族元素であり、各Xは独立してCl、Br、及びIから選択されるハロゲン原子であり、かつn、R及びRは、直前で定義したとおりである)の化合物を得ることを含む。式(a1)及び(b1)の化合物に関して異なる組成を有する方法は、少なくとも1つの結果、特性、機能、及び/又は用途が、式(c1)の化合物と異なり得る。
いくつかの態様において、式(c1)の化合物を含有する反応混合物は、置換接触工程から得られたまま精製せず、直接使用される。例えば、式(c1)の化合物を含有する反応混合物は、将来の使用まで保管してもよく(例えば、−50℃以下の温度の低温保管庫中)、又は反応混合物中の式(c1)の化合物の存在及び量について直接特性解析してもよく、又は還元接触工程において直接使用してもよい。他の態様において、式(c1)の化合物の製造方法は、置換接触工程後に実施される、1つ以上の任意選択の後続の工程によって更に明確化できる。
式(c1)の化合物の製造方法は、反応副生成物から、又は未反応の反応物から、又は追加の反応成分(例えば、媒体)から、又はこれらのいずれか2つ以上の組合せから、式(c1)の化合物を分離し、式(c1)の精製化合物を得る後続の工程を更に含んでもよい。式(c1)の化合物をこの置換接触工程において生成された反応混合物から分離する方法は、式(I)の化合物を還元接触工程において生成された反応混合物から分離する前述の方法に類似してもよく、かつこの方法から容易に適応することができるが、式(c1)の化合物は、対応する式(I)の化合物の沸点よりも高い沸点を有することが予想される。
式(c1)の化合物の製造方法のいくつかの態様において、任意選択の分離工程の開始前に置換接触工程が余りに長く実施されると、分離工程から得られる式(c1)の精製化合物の収率に望ましくない低下をもたらし得る。したがって、置換接触工程及び分離工程は、同時にかつ同一条件下で実施することが有利であり得る。この置換接触工程と分離工程との併行実施は、例えば、式(a1)及び(b1)の化合物と任意選択の追加成分(例えば媒体)とを、式(a1)及び(b1)の化合物を共に濃縮して式(c1)の化合物を得ることと、真空蒸留等の連続蒸留等による、得られた反応混合物からの式(c1)の化合物の分離と、の両方に有用な条件下で共に接触させ、かつ式(c1)の化合物を生成直後に連続して反応混合物から分離することによって実施できる。このようにして、使用条件下において、式(c1)の精製化合物の収率を最適化することができる。これは、式(c1)の化合物が多少製造されるとすぐに反応混合物から除去され、適宜冷却されるためである。
式(c1)の精製化合物の純度は、29Si−NMR、逆相液体クロマトグラフィーによって、又は、より多くは、後述するとおり、ガスクロマトグラフィー(GC)によって測定することができる。例えば、GCによって測定された純度は、60面積%〜100面積%以下(GC)、あるいは70面積%〜100面積%以下(GC)、あるいは80面積%〜100面積%以下(GC)、あるいは90面積%〜100面積%以下(GC)、あるいは93面積%〜100面積%以下(GC)、あるいは95面積%〜100面積%以下(GC)、あるいは97面積%〜100面積%以下(GC)、あるいは99.0面積%〜100面積%以下(GC)であり得る。各100面積%以下(GC)は、独立して、上記のとおりであってもよい。
異なる純度の式(c1)の化合物を有する組成物は、少なくとも1つの結果、特性、機能、及び/又は用途が、互いに異なり得る。式(c1)の化合物又は本質的に前述の9が6個〜9が9個の純度の式(c1)の化合物からなる組成物が、電子及び/又は光起電用途のシリコン材料の製造のためのケイ素生成前駆体を製造するための中間体として特に有用となり得、前述の用途においては、一般に、9の純度の数が高いほど、これらの有用性がより高いものとなる。
本発明の他の一態様は、式(I)の化合物の合成における式(c1)の化合物の使用である。
本発明の他の一態様は、式(I):(RN)Si2n+1(I)
[式中、下付き文字nは3〜9であり、かつ各R及びRは独立して(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はRはHであり、かつRは(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はR及びRは互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となる]の化合物の製造方法であって、本方法は、式(d1):RNH(d1)の化合物を、典型元素Li、Na、K、Rb、Cs、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、B、Al、Ga、In、Tl、C、Si、Ge、Sn、Pb、N、P、As、Bb、Bi、O、S、Se、Te、F、Cl、Br、I、Zn、Cd又はHgのうち少なくとも1つを含む触媒の存在下で式(d2):Si2(n+1)(d2)(各式中、n、R及びRは上記のとおりである)の化合物と接触させて反応混合物を得ることと、反応混合物の温度を約0℃〜約250℃に維持することと、反応を進行させ、上記の式(I)の化合物を生成することと、式(I)の化合物を反応混合物から分離することと、を含み、反応混合物の温度は合成中に変動し得、かつ、反応混合物の温度が約0℃より低くならず、かつ約250℃を超えないように維持される。この接触工程は、便宜上、本明細書では脱水カップリング接触工程と称されることがある。
化合物(d1)及び(d2)は市販されているか、又は当該技術分野で既知の方法によって製造できる。
触媒は元素Li、Na、K、Rb、Cs、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、B、Al、Ga、In、Tl、C、Si、Ge、Sn、Pb、N、P、As、Bb、Bi、O、S、Se、Te、F、Cl、Br、I、Zn、Cd又はHg、あるいはMg、Ca、Sr、Ba、B、Al、Ga、Ge又はSnのうちの少なくとも1つを含む。
触媒は均質又は不均質触媒であってもよく、担持されるか又は担持されなくてもよく、かつ複合触媒であってもよい。均質触媒は、反応物及び任意の溶媒と溶液を生成する。不均質触媒は、反応物及び/又は反応において存在する任意の溶媒に溶けない。
触媒担体は任意の典型的な担体であってもよく、あるいは担体は、炭素又は二酸化ケイ素又はアルミナ等の酸化物である。
式(I)の化合物は、他の反応物から、例えば、蒸留によって分離できる。
反応温度は0〜250℃、あるいは0〜60℃、あるいは15〜45℃である。
本方法は、かかる反応用の典型的な反応器中で実施できる。当業者であれば、本発明の方法を実施するための反応器の選択の仕方がわかるであろう。
本発明は、以下の非限定的な実施例によって更に説明され、本発明の実施形態は、この非限定的な実施例の特徴及び限定の任意の組合せを含んでもよい。特記のない限り、周囲温度は約23℃である。
ガスクロマトグラフィー−水素炎イオン化検出器(GC−FID)条件:キャピラリーカラムは、長さ30m、内径0.32mmで、厚さ0.25μmの固定相をキャピラリーカラムの内表面上のコーティングの形態で含有し、固定相は、フェニルメチルシロキサンから構成された。キャリアガスはヘリウムガスであり、毎分105mmの流量で使用された。GC装置は、Agilentモデル7890Aガスクロマトグラフであった。注入口温度は150℃であった。GCの実験温度プロファイルは、50℃の一定温度を2分間(保持)、15℃/分の速度で250℃まで昇温し、次いで250℃の一定温度を10分間(保持)という構成からなった。
GC−MS装置及び条件:試料は、電子衝撃イオン化法及び化学イオン化ガスクロマトグラフィー−質量分析法(EI GC−MS及びCI GC−MS)によって測定した。Agilent 6890 GCの条件としては、DB−1カラム、30メートル(m)×0.25ミリメートル(mm)×0.50マイクロメートル(μm)、の膜構成であった。温度制御プログラムは、50℃の一定温度を2分間保持し、15℃/分で250℃まで昇温し、次いで250℃の一定温度を10分間保持する構成であった。ヘリウムのキャリアガス流量は1mL/分の定流量、及び50:1のスプリット注入。Agilent 5973 MSDの条件としては、MS走査範囲が15〜800ダルトン、EIイオン化及びCIイオン化は5% NH及び95% CHの特注CIガス混合物を使用。
29Si−NMR装置及び溶媒:Varian 400MHz Mercuryスペクトロメータを使用した。Cを溶媒として使用した。
H−NMR装置及び溶媒:Varian 400MHz Mercuryスペクトロメータを使用した。Cを溶媒として使用した。
Ex.1:1−(ジイソプロピルアミノ)ヘプタクロロトリシラン(i−PrNSiClSiClSiCl)の合成:ジイソプロピルアミン(i−PrNH;4.64mL、33.2mmol)を0.82M n−ブチルリチウム(n−BuLi;33.2mmol)のヘキサン溶液に加え、温度を40℃以下に維持した。加えた後、生成したリチウムジイソプロピルアミド(LDA)溶液を1時間撹拌した。続いて、LDA溶液を、約−15℃の温度で、オクタクロロトリシラン(SiCl;11.1g、30.1mmol)のヘキサン(10mL)溶液に加えた。淡白色(pale-white)のスラリーが生成した。室温まで加温した後、スラリーを濾過し、塩副生成物を除去した。生成した澄明な濾液を真空留去して揮発性成分を除去し、澄明で緑色がかった粘稠な液体残部を収率68.7%で得た。この残部の組成を半定量的ケイ素−29核磁気共鳴(29Si−NMR)で測定したところ、i−PrNSiClSiClSiClは63.6mol%だった。1−(ジイソプロピルアミノ)ヘプタクロロトリシランの構造を、その−1.18、−6.25及び−25.17ppmの3つの29Si−NMRシグナルによって確認した。それぞれ、i−PrN−SiCl−SiCl−SiCl、i−PrN−SiCl−SiCl−SiCl、及びi−PrN−SiCl−SiCl−SiClであった。残部はまた、ジイソプロピルアミノペンタクロロジシラン(i−PrNSiClSiCl)を20.1mol%かつ他のクロロシラン16.3mol%を含有していた。
Ex.2:1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランの合成:LiAlH(0.621g、16.4mmol)を、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(TDGDME)(12.4mL)中でスラリー化した。実施例1の残部(4.11g;ほぼ65.5molのSiCl基)をこのスラリーに約−18℃で加え、緑色がかったスラリーを生成した。生成したスラリーを室温(24℃)まで加温した後、反応混合物を、簡便な真空蒸留装置を使用して真空蒸留し、ドライアイスで冷却した受器中に濃縮した澄明な液(0.72g)を得た。この液は、ガスクロマトグラフィー−水素炎イオン化検出器(GC−FID)の積分結果から、1−(ジイソプロピルアミノ)トリシラン(i−PrNSiHSiHSiH)を19%含有することが判明した。他の副生成物は、ジイソプロピルアミノシラン(11%、i−PrNSiH)及びジイソプロピルアミノジシラン(60%、i−PrNSiHSiH)であった。1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランの特性解析結果は、ガスクロマトグラフ−質量分析法(GC−MS):m/z 191;並びにプロトンNMR(H−NMR):4.99ppm(三重線、結合定数JHH 3.0Hz)、3.20ppm(四重線の三重線、JHH 3.0Hz及びJHH 3.7Hz)、及び3.42ppm(三重線、JHH 3.7Hz)で;それぞれ、i−PrN−SiH−SiH−SiH、i−PrN−SiH−SiH−SiH及びi−PrN−SiH−SiH−SiHに帰属した。
実施例1及び2に示したとおり、式(I)の化合物は、その製造方法によって合成、精製、及び特性解析することができる。
Ex.3(仮想例):実施例2の澄明な液体を真空下で分留し、少なくとも純度90面積%(GC)を有する1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランを得る。
Ex.4(仮想例):実施例3の1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランを使用したALDによるシリコン膜の形成:ALD反応器と、実施例3の1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランを含有し、かつLPCVD反応器に流体連通したバブラーと、を使用し、1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランを含有するバブラーを70℃に加熱し、その蒸気圧を増大させる。続いて、Heキャリアガスをバブラーに通し、1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランの蒸気をALD反応器に送る。このALD反応器は、間隔を空けて水平に配向され、500℃に加熱された、二酸化ケイ素コーティングした複数のシリコンウェハを収容しており、その結果、ウェハ上にシリコン元素によるコンフォーマルな膜が形成される。
Ex.5(仮想例):実施例3の1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランを単一源のSi生成前駆体として使用したLPCVDによる窒化シリコン膜の形成:LPCVD反応器と、実施例3の1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランを含有し、かつLPCVD反応器に流体連通したバブラーと、を使用し、1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランを含有するバブラーを70℃に加熱し、その蒸気圧を増大させる。続いて、Heキャリアガスをバブラーに通し、1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランの蒸気をLPCVD反応器に送る。このLPCVD反応器は、間隔を空けて垂直に配向され、500℃に加熱された、複数のシリコンウェハを収容しており、その結果、ウェハ上にコンフォーマルな窒化シリコン膜が形成される。
Ex.6(仮想例):実施例3の1−(ジイソプロピルアミノ)トリシラン及びアンモニア(NH)を使用したLPCVDによる窒化シリコン膜の形成:LPCVD反応器と、実施例3の1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランを含有し、かつLPCVD反応器に流体連通したバブラーと、を使用し、1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランを含有するバブラーを70℃に加熱し、その蒸気圧を増大させる。続いて、Heキャリアガスをバブラーに通し、1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランの蒸気をLPCVD反応器に送る。このLPCVD反応器は、アンモニア蒸気と、間隔を空けて垂直に配向され、500℃に加熱された、複数のシリコンウェハを収容しており、その結果、ウェハ上にコンフォーマルな窒化シリコン膜が形成される。このようにして形成された窒化シリコン膜は、実施例5で形成された窒化シリコン膜よりも、炭素含量が低い。
Ex.7(仮想例):1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランを使用したPECVDによる窒化シリコン膜の形成:PECVD反応器と、PECVD反応器に流体連通したバブラーと、を使用し、1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランを含有するバブラーを70℃に加熱し、その蒸気圧を増大させる。続いて、Heキャリアガスをバブラーに通し、1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランの蒸気をPECVD反応器に送る。このPECVD反応器は、アンモニア由来のプラズマを有し、間隔を空けて水平に配向され、500℃に加熱された、複数のシリコンウェハを収容しており、その結果、ウェハ上にコンフォーマルな窒化シリコン膜が形成される。
Ex.8(仮想例):実施例3の1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランを使用したLPCVDによる酸化シリコン膜の形成:LPCVD反応器と、LPCVD反応器に流体連通したバブラーと、を使用し、1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランを含有するバブラーを70℃に加熱し、その蒸気圧を増大させる。続いて、Heキャリアガスをバブラーに通し、1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランの蒸気をLPCVD反応器に送る。このLPCVD反応器は、酸素雰囲気を有し、間隔を空けて垂直に配向されて、500℃に加熱された、複数のシリコンウェハを収容しており、その結果、ウェハ上にコンフォーマルな酸化シリコン膜が形成される。
Ex.9(仮想例):実施例3の1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランを使用したスプレーコーティングによる酸化シリコン膜の形成:5重量%の1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランのトルエン溶液をケイ酸ガラス皿(基材)に空気中で塗布し、1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランの液体コーティングが皿上に形成するよう、トルエンを自然蒸発させ、1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランを25℃で30分間空気酸化させた結果、コンフォーマルな酸化シリコン膜が皿上に形成された。
Ex.10(仮想例):実施例3の1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランをシード層上に使用したLPCVDによるシリコン膜の形成:LPCVD反応器と、1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランを含有するバブラーと、ジシラン(Si)を含有するバブラーと、を使用する。各バブラーは、LPCVD反応器に独立して流体連通している。1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランを含有するバブラーを70℃に加熱し、その蒸気圧を増大させる。続いて、Heキャリアガスをバブラーに通し、1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランの蒸気をLPCVD反応器に送る。このLPCVD反応器は、間隔を空けて垂直に配向され、500℃に加熱された、複数のシリコンウェハ(第2の基材)を収容しており、その結果、ウェハ上にシリコン粒子のシード層が形成される。1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランのバブラーを取り外す。LPCVD反応器にHeガスをパージし、反応器から残留1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランを除去する。続いて、Heキャリアガスをバブラーに通し、ジシランの蒸気をLPCVD反応器に送ると、ウェハ上に堆積されたシリコン粒子のシード層上に、シリコン元素によるコンフォーマルな膜が形成される。
Ex.11(仮想例):実施例1を繰り返す。ただし、オクタクロロトリシラン(SiCl;11.1g、30.1mmol)の代りにオクタブロモトリシラン(SiBr;21.8g、30.1mmol)を使用し、1−(ジイソプロピルアミノ)ヘプタブロモトリシラン(i−PrNSiBrSiBrSiBr)を含有する残部を得る。
Ex.12(仮想例):実施例2を繰り返す。ただし、実施例1の残部(1−(ジイソプロピルアミノ)ヘプタクロロトリシランを含有)の代りに実施例11の残部(1−(ジイソプロピルアミノ)ヘプタブロモトリシランを含有)を使用し、1−(ジイソプロピルアミノ)トリシラン(i−PrNSiHSiHSiH)を得る。
比較例1:B(C 0.01g未満、ジイソプロピルアミノ−ジシラン(DPDS)0.02g、ジイソプロピルアミン(DiPAH)0.03g、及びd−ベンゼン0.77gをフラスコ中に合せて入れ、周囲温度で1時間撹拌した。NMRによると、残りのDPDSは未反応のまま、ビス−ジイソプロピルアミノ−ジシラン(BisDPDS)への2%の転換が観察された。
比較例2:B(C 0.01g未満、DPDS 0.49g、DiPAH 1.10g、及びメシチレン0.80gをフラスコ中に合せて入れ、周囲温度で1時間撹拌した。少量の泡立ちが観察された。NMRによると、BisDPDSへの10%の転換が観察された。
Ex.13:2,2−ジシリルトリシラン0.10gをアセトニトリル0.2gに加え、乳白色の懸濁液の生成を認めた。B(C 0.01g未満を混合物に加え、撹拌した。DiPAH 0.06gを滴下した。その結果、溶液が黄色に変り、若干のガスが放出された。反応物を1時間撹拌し、H NMRによる測定で収率約10%の1−(ジイソプロピルアミノ)−2,2−ジシリルトリシラン並びに収率3%の1,3−ビス(ジイソプロピルアミノ)−2,2−ジシリルトリシランを得た。
実施例14(仮想例):2,2,4,4−テトラシリルペンタシラン0.10gをアセトニトリル0.2gに加え、乳白色の懸濁液の生成を認めた。B(C 0.01g未満を混合物に加え、撹拌した。DiPAH 0.06gを滴下した。その結果、溶液が黄色に変り、若干のガスが放出された。反応物を1時間撹拌し、1−(ジイソプロピルアミノ)−2,2,4,4−テトラシリルペンタシランを得た。
以下の特許請求の範囲は、参照により本明細書に組み込まれ、用語「請求項」はそれぞれ用語「態様」に置き換えられる。本発明の実施形態は、これらの得られた番号付けされた態様も包含する。
いくつかの発明の態様は、下記の番号付けされた態様である。
態様1.式(I):(RN)Si2n+1(I)[式中、下付き文字nは3〜9の整数であり、かつ各R及びRは独立して(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はRはHであり、かつRは(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はR及びRは互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となる]の化合物。
態様2.nが3である、態様1に記載の化合物。
態様3.nが4である、態様1に記載の化合物。
態様4.nが5である、態様1に記載の化合物。
態様5.nが6である、態様1に記載の化合物。
態様6.nが7である、態様1に記載の化合物。
態様7.nが8である、態様1に記載の化合物。
態様8.nが9である、態様1に記載の化合物。
態様9.各R及びRが独立して(C〜C)アルキルである、態様1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
態様10.Rが(C〜C)アルキルであり、かつRが(C〜C)アルキルである、態様1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
態様11.Rがメチル又はエチルであり、かつRがイソプロピル、sec−ブチル、iso−ブチル、又はtert−ブチルであるか、又は各R及びRが独立してイソプロピル、sec−ブチル、iso−ブチル、又はtert−ブチルである、態様1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
態様12.Rがメチルであり、かつRがtert−ブチルである、態様1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
態様13.各R及びRが独立して(C〜C)アルキルである、態様1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
態様14.各R及びRがイソプロピルである、態様1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
態様15.各R及びRがsec−ブチルである、態様1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
態様16.Rが(C〜C)シクロアルキルである、態様1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
態様17.Rが(C〜C)アルケニル又は(C〜C)アルキニルである、態様1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
態様18.RがHである、態様1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
態様19.Rがフェニルである、態様1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
態様20.Rが(C〜C)アルキルであり、かつRがRと同一である、態様16〜19のいずれか一項に記載の化合物。
態様21.R及びRが互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となる、態様1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
態様22.R及びRが互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となる、態様1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
態様23.式(I−a)RN−SiHSiHSiH(I−a)(式中、R及びRは上記のとおりである)の化合物を含む、態様1〜22のいずれか一項に記載の化合物。
態様24.式(I−b)RN−SiH(SiH(I−b)(式中、R及びRは上記のとおりである)の化合物を含む、態様1〜23のいずれか一項に記載の化合物。
態様25.式(I−c)RN−SiHSiHSiHSiH(I−c)(式中、R及びRは上記のとおりである)の化合物を含む、態様1〜24のいずれか一項に記載の化合物。
態様26.式(I−d)RN−SiH(SiH)SiHSiH(I−d)(式中、R及びRは上記のとおりである)の化合物を含む、態様1〜25のいずれか一項に記載の化合物。
態様27.式(I−e)RN−SiHSiH(SiH(I−e)(式中、R及びRは上記のとおりである)の化合物を含む、態様1〜26のいずれか一項に記載の化合物。
態様28.式(I−f)RN−Si(SiH(I−f)(式中、R及びRは上記のとおりである)の化合物を含む、態様1〜27のいずれか一項に記載の化合物。
態様29.式(I−g)RN−SiHSiHSiHSiHSiH(I−g)(式中、R及びRは上記のとおりである)の化合物を含む、態様1〜28のいずれか一項に記載の化合物。
態様30.式(I−h)RN−SiH(SiH)SiHSiHSiH(I−h)(式中、R及びRは上記のとおりである)の化合物を含む、態様1〜29のいずれか一項に記載の化合物。
態様31.式(I−i)RN−SiHSiH(SiH)SiHSiH(I−i)(式中、R及びRは上記のとおりである)の化合物を含む、態様1〜30のいずれか一項に記載の化合物。
態様32.式(I−j)RN−SiHSiHSiH(SiH(I−j)(式中、R及びRは上記のとおりである)の化合物を含む、態様1〜31のいずれか一項に記載の化合物。
態様33.式(I−k)RN−SiH(SiHSiH(I−k)(式中、R及びRは上記のとおりである)の化合物を含む、態様1〜32のいずれか一項に記載の化合物。
態様34.式(I−l)RN−SiHSi(SiH(I−l)(式中、R及びRは上記のとおりである)の化合物を含む、態様1〜33のいずれか一項に記載の化合物。
態様35.式(I−m)RN−SiHSi(SiHSiHSi(SiH(I−m)(式中、R及びRは上記のとおりである)の化合物を含む、態様1〜34のいずれか一項に記載の化合物。
態様36. 1−(ジイソプロピルアミノ)トリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)トリシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)テトラシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)テトラシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−2−シリルトリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)−2−シリルトリシラン、1−(ジイソプロピルアミン)ペンタシラン、2−(ジイソプロピルアミン)ペンタシラン、3−(ジイソプロピルアミン)ペンタシラン、1−(ジイソプロピルアミン)−2−シリルテトラシラン、1−(ジイソプロピルアミン)−3−シリルテトラシラン、又は1−(ジイソプロピルアミン)−2,2−ジシリルトリシランである化合物。
態様37.態様1〜36のいずれか一項に記載の化合物と、態様1〜36のいずれか一項に記載の化合物とは異なる少なくとも1つの追加成分と、を含む組成物。
態様38.少なくとも1つのシランが1〜5個のケイ素原子、水素及び/又はハロゲン原子を有し、窒素原子を含まない、態様37に記載の組成物。
態様39.組成物中の式(I)の化合物が1−(ジイソプロピルアミン)トリシランを含み、組成物中の1−(ジイソプロピルアミン)トリシランの濃度が10億分の1〜100重量%未満である、態様37に記載の組成物。
態様40.1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランと、(ジイソプロピルアミノ)ジシラン及び(ジイソプロピルアミノ)シランのうち少なくとも1つを含む、態様37に記載の組成物。
態様41.式(I):(RN)Si2n+1(I)[式中、下付き文字nは3〜9の整数であり、かつ各R及びRは独立して(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はRはHであり、かつRは(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はR及びRは互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となる]の化合物の製造方法であって、式(c1):(RN)Si2n+1(c1)(式中、各Xは独立してCl、Br、及びIから選択されるハロゲン原子であり、かつn、R及びRは上記のとおりである)の化合物を、水素化アルミニウムと接触させ、式(I)の化合物と少なくとも1つの反応副生成物との混合物を得ることを含む、方法。
態様42.各XがClであり、かつ水素化アルミニウムがLiAlHである、態様41に記載の方法。
態様43.前述の接触工程が、アルキレングリコールジアルキルエーテル媒体を更に含み、式(c1)の化合物及び水素化アルミニウムが、前述の接触工程中にこのアルキレングリコールジアルキルエーテル媒体と混合される、態様41又は42に記載の方法。
態様44.式(a1):RNM(a1)の化合物を式(b1):Si2n+2(b1)(各式中、MはH、Li、Na、及びKから選択される第I族元素であり、かつX、n、R及びRは上記のとおりである)の化合物と接触させ、式(c1)の化合物を得る予備工程を更に含む、態様41、42又は43に記載の方法。
態様45.MがLiである、態様44に記載の方法。
態様46.前述の接触工程が炭化水素媒体を更に含み、式(a1)及び(b1)の化合物が、前述の接触工程中にこの炭化水素媒体と混合される、態様44又は45に記載の方法。
態様47.式(I)の化合物を反応副生成物から分離し、式(I)の精製化合物を得る後続の工程を更に含む、態様41〜46のいずれか一項に記載の方法。
態様48.式(I):
(RN)Si2n+1(I)
[式中、下付き文字nは3〜9であり、かつ各R及びRは独立して(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はRはHであり、かつRは(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はR及びRは互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となる]の化合物の製造方法であって、式(d1):RNH(d1)の化合物を、典型元素Li、Na、K、Rb、Cs、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、B、Al、Ga、In、Tl、C、Si、Ge、Sn、Pb、N、P、As、Bb、Bi、O、S、Se、Te、F、Cl、Br、I、Zn、Cd又はHgのうちの少なくとも1つを含む触媒の存在下で式(d2):Si2(n+1)(d2)(各式中、n、R及びRは上記のとおりである)の化合物と接触させて反応混合物を得ることと、反応混合物の温度を約0℃〜約250℃に維持することと、反応を進行させ、上記の式(I)の化合物を生成することと、式(I)の化合物を反応混合物から分離することと、を含み、反応混合物の温度は合成中に変動し得、かつ、反応混合物の温度が約0℃より低くならず、かつ約250℃を超えないように維持される、方法。この接触工程は、便宜上、本明細書では脱水カップリング接触工程と称されることがある。
態様49.ケイ素含有材料の製造方法であって、態様1〜36のいずれか一項に記載の化合物を含む原料ガスを、基材存在下でケイ素堆積条件に供し、基材上に形成されたケイ素含有材料を得ることを含む、方法。
態様50.上記のケイ素含有材料が、ケイ素元素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化ケイ素、シリコンオキシニトリド、又はシリコンカルボニトリドを含む、態様49に記載の方法。
態様51.式(c1):(RN)Si2n+1(c1)[式中、下付き文字nは3〜9の整数であり、各Xは独立してCl、Br、及びIから選択されるハロゲン原子であり、かつ各R及びRは独立して(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はRはHであり、かつRは(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はR及びRは互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となる]の化合物である。
態様52.式(c1):(RN)Si2n+1(c1)(式中、XはClであり、かつn、R、及びRは態様2〜30のいずれか一項に記載のとおりである)の化合物。
態様53. 1−(ジイソプロピルアミノ)ヘプタクロロトリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)ヘプタクロロトリシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)ノナクロロテトラシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)ノナクロロテトラシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−ノナクロロ−2−シリルトリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)−ノナクロロ−2−シリルトリシラン、1−(ジイソプロピルアミン)ウンデカクロロペンタシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)ウンデカクロロペンタシラン、3−(ジイソプロピルアミン)ウンデカクロロペンタシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−ウンデカクロロ−2−シリルテトラシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−ウンデカクロロ−3−シリルテトラシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−ウンデカクロロ−2,2−ジシリルトリシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)ヘプタブロモトリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)ヘプタブロモトリシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)ノナブロモテトラシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)ノナブロモテトラシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−ノナブロモ−2−シリルトリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)−ノナブロモ−2−シリルトリシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)ウンデカブロモペンタシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)ウンデカブロモペンタシラン、3−(ジイソプロピルアミノ)ウンデカブロモペンタシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−ウンデカブロモ−2−シリルテトラシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−ウンデカブロモ−3−シリルテトラシラン、又は1−(ジイソプロピルアミノ)−ウンデカブロモ−2,2−ジシリルトリシランである化合物。
態様54.式(c1):(RN)Si2n+1(c1)[式中、下付き文字nは3〜9の整数であり、各Xは独立してCl、Br、及びIから選択されるハロゲン原子であり、かつ各R及びRは独立して(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はRはHであり、かつRは(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はR及びRは互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となる]の化合物の製造方法であって、式(a1):RNM(a1)の化合物を式(b1):Si2n+2(b1)の化合物と接触させ、式(c1):(RN)Si2n+1(c1)(各式中、MはH、Li、Na、及びKから選択される第I族元素であり、各Xは独立してCl、Br、及びIから選択されるハロゲン原子であり、かつn、R及びRは、直前で定義したとおりである)の化合物を得ることを含む、方法。
態様55.式中、XがClであり、かつn、R、及びRが態様2〜30のいずれか一項に記載のとおりである、態様54に記載の方法。
態様56.ケイ素元素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化ケイ素、シリコンオキシニトリド、又はシリコンカルボニトリドを含むケイ素含有材料の製造における、態様1〜35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
態様57.式(c1):(RN)Si2n+1(c1)[式中、下付き文字nは3〜9の整数であり、各Xは独立してCl、Br、及びIから選択されるハロゲン原子であり、かつ各R及びRは独立して(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はRはHであり、かつRは(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はR及びRは互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となる]の化合物の、態様1〜34のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の合成における使用。

Claims (19)

  1. 式(I):
    (RN)Si2n+1 (I)
    [式中、下付き文字nは3〜9の整数であり、かつ各R及びRは独立して(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はRはHであり、かつRは(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はR及びRは互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となる]の化合物。
  2. nが3である、請求項1に記載の化合物。
  3. nが4である、請求項1に記載の化合物。
  4. nが5、6、7、8、又は9である、請求項1に記載の化合物。
  5. 各R及びRが独立して(C〜C)アルキルであるか、又はRが(C〜C)アルキルであり、かつRが(C〜C)アルキルであるか、又はRがメチル又はエチルであり、かつRがイソプロピル、sec−ブチル、iso−ブチル、又はtert−ブチルであるか、又は各R及びRが独立してイソプロピル、sec−ブチル、iso−ブチル、又はtert−ブチルであるか、又はRがメチルであり、かつRがtert−ブチルであるか、又は各R及びRが独立して(C〜C)アルキルであるか、又は各R及びRがイソプロピルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. 及びRが互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 式(I−a)〜(I−m):式(I−a)RN−SiHSiHSiH(I−a)、式(I−b)RN−SiH(SiH(I−b)、式(I−c)RN−SiHSiHSiHSiH(I−c)、式(I−d)RN−SiH(SiH)SiHSiH(I−d)、式(I−e)RN−SiHSiH(SiH(I−e)、式(I−f)RN−Si(SiH(I−f)、式(I−g)RN−SiHSiHSiHSiHSiH(I−g)、式(I−h)RN−SiH(SiH)SiHSiHSiH(I−h)、式(I−i)RN−SiHSiH(SiH)SiHSiH(I−i)、式(I−j)RN−SiHSiHSiH(SiH(I−j)、式(I−k)RN−SiH(SiHSiH(I−k)、及び式(I−l)RN−SiHSi(SiH(I−l)、及び式RN−SiHSi(SiHSiHSi(SiH(I−m)(全ての式中で、R及びRは上記のとおりである)のいずれか1つの化合物を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. 1−(ジイソプロピルアミノ)トリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)トリシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)テトラシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)テトラシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−2−シリルトリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)−2−シリルトリシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)ペンタシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)ペンタシラン、3−(ジイソプロピルアミノ)ペンタシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−2−シリルテトラシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−3−シリルテトラシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−2,2−ジシリルトリシラン、又は1−(ジイソプロピルアミノ)−2,2,4,4−テトラシリルペンタシランである化合物。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物と、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物とは異なる少なくとも1つの追加成分と、を含む組成物。
  10. 前記組成物中の前記式(I)の化合物が1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランを含み、前記組成物中の1−(ジイソプロピルアミノ)トリシランの濃度が10億分の1〜100重量%未満である、請求項9に記載の組成物。
  11. 式(I):
    (RN)Si2n+1 (I)
    [式中、下付き文字nは3〜9の整数であり、かつ各R及びRは独立して(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はRはHであり、かつRは(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はR及びRは互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となる]の化合物の製造方法であって、
    式(c1):(RN)Si2n+1(c1)(式中、各Xは独立してCl、Br、及びIから選択されるハロゲン原子であり、かつn、R及びRは上記のとおりである)の化合物を、水素化アルミニウムと接触させ、前記式(I)の化合物と少なくとも1つの反応副生成物との混合物を得ることを含む、方法。
  12. ケイ素含有材料の製造方法であって、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物を含む原料ガスを、基材存在下でケイ素堆積条件に供し、前記基材上に形成されたケイ素含有材料を得ることを含む、方法。
  13. 式(c1):(RN)Si2n+1(c1)[式中、下付き文字nは3〜9の整数であり、各Xは独立してCl、Br、及びIから選択されるハロゲン原子であり、かつ各R及びRは独立して(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はRはHであり、かつRは(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はR及びRは互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となる]の化合物。
  14. 1−(ジイソプロピルアミノ)ヘプタクロロトリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)ヘプタクロロトリシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)ノナクロロテトラシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)ノナクロロテトラシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−ノナクロロ−2−シリルトリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)−ノナクロロ−2−シリルトリシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)ウンデカクロロペンタシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)ウンデカクロロペンタシラン、3−(ジイソプロピルアミノ)ウンデカクロロペンタシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−ウンデカクロロ−2−シリルテトラシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−ウンデカクロロ−3−シリルテトラシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−ウンデカクロロ−2,2−ジシリルトリシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)ヘプタブロモトリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)ヘプタブロモトリシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)ノナブロモテトラシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)ノナブロモテトラシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−ノナブロモ−2−シリルトリシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)−ノナブロモ−2−シリルトリシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)ウンデカブロモペンタシラン、2−(ジイソプロピルアミノ)ウンデカブロモペンタシラン、3−(ジイソプロピルアミノ)ウンデカブロモペンタシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−ウンデカブロモ−2−シリルテトラシラン、1−(ジイソプロピルアミノ)−ウンデカブロモ−3−シリルテトラシラン、又は1−(ジイソプロピルアミノ)−ウンデカブロモ−2,2−ジシリルトリシランである化合物。
  15. 式(c1):(RN)Si2n+1(c1)[式中、下付き文字nは3〜9の整数であり、各Xは独立してCl、Br、及びIから選択されるハロゲン原子であり、かつ各R及びRは独立して(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はRはHであり、かつRは(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はR及びRは互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となる]の化合物の製造方法であって、
    式(a1):RNM(a1)の化合物を式(b1):Si2n+2(b1)の化合物と接触させ、式(c1):(RN)Si2n+1(c1)(各式中、MはH、Li、Na、及びKから選択される第I族元素であり、各Xは独立してCl、Br、及びIから選択されるハロゲン原子であり、かつn、R及びRは、直前で定義したとおりである)の化合物を得ることを含む、方法。
  16. ケイ素元素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化ケイ素、シリコンオキシニトリド、又はシリコンカルボニトリドを含むケイ素含有材料の製造における、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  17. 式(c1):(RN)Si2n+1(c1)[式中、下付き文字nは3〜9の整数であり、各Xは独立してCl、Br、及びIから選択されるハロゲン原子であり、かつ各R及びRは独立して(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はRはHであり、かつRは(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はR及びRは互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となる]の化合物の、請求項1〜8のいずれか一項に記載の前記式(I)の化合物の合成における使用。
  18. 式(I):
    (RN)Si2n+1 (I)
    [式中、下付き文字nは3〜9の整数であり、かつ各R及びRは独立して(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はRはHであり、かつRは(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、若しくはフェニルであるか、又はR及びRは互いに結合されて−R1a−R2a−(式中、−R1a−R2a−は(C〜C)アルキレンである)となる]の化合物の製造方法であって、
    式(d1):RNH(d1)の化合物を、典型元素Li、Na、K、Rb、Cs、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、B、Al、Ga、In、Tl、C、Si、Ge、Sn、Pb、N、P、As、Bb、Bi、O、S、Se、Te、F、Cl、Br、I、Zn、Cd又はHgのうちの少なくとも1つを含む触媒の存在下で、式(d2):Si2(n+1)(d2)(各式中、n、R及びRは上記のとおりである)の化合物と接触させて反応混合物を得ることと、
    前記反応混合物の温度を約0℃〜約250℃に維持することと、
    前記反応を進行させ、前記式(I)の化合物を生成することと、
    前記式(I)の化合物を前記反応混合物から分離することと、を含み、
    前記反応混合物の温度は合成中に変動し得、かつ、前記反応混合物の温度が約0℃より低くならず、かつ約250℃を超えないように維持される、方法。
  19. 前記触媒が、元素Mg、Ca、Sr、Ba、B、Al、Ga、Ge又はSnのうち少なくとも1つを含む、請求項18に記載の方法。
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