JP2002280383A - 絶縁膜形成材料及び絶縁膜の形成方法 - Google Patents
絶縁膜形成材料及び絶縁膜の形成方法Info
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Abstract
取り扱い性に優れる上、CVD条件における反応性が高
い絶縁膜形成材料及びこれを用いた絶縁膜形成方法の提
供。 【解決手段】tert−ブチルジメチルシランを含有す
る絶縁膜形成材料。また、加熱しガス化させたtert
−ブチルジメチルシランと、亜酸化窒素等の酸素源を含
む反応性ガスとヘリウムガスとの混合ガスをPECVD
装置の成長室に導入し、基材のシリコンウエハーに酸化
珪素の絶縁膜を形成する絶縁膜形成方法。tert−ブ
チルジメチルシランは、自然発火性がなく、常温液体で
あるため取り扱いが容易であると共に蒸留精製が容易で
あるため高純度の絶縁膜を形成することができる。
Description
製造における絶縁膜を形成するのに有効な絶縁膜形成材
料及びそれを用いてケイ素と酸素を含有する絶縁膜を形
成する方法に関する。
と酸素を含有する絶縁膜は、半導体装置の製造分野にお
いて、保護絶縁膜あるいは層間絶縁膜等として多用され
ている。ケイ素と酸素を含有する絶縁膜を成長させるた
めの方法としてはいくつか知られているが、中でも、シ
ラン類(例えばモノシラン、ジシラン、ジクロロシラン
等)と酸素源(例えば空気、酸素、オゾン、亜酸化窒素
等)の化学気相成長(CVD)により酸化ケイ素絶縁膜
を堆積させる方法は、絶縁膜の安定した特性並びにコス
ト面等から、最も広く実用化されている方法の一つであ
る。しかしながら、上記方法において使用されるシラン
類は、自然発火性で、扱うのが危険であるか、あるいは
困難であるという問題点を有している。
シシラン等のアルコキシシラン類を使用し、酸素源との
CVDにより酸化ケイ素絶縁膜を堆積させることができ
ることが知られている。しかしながら、テトラエトキシ
シラン等のアルコキシシラン類は、モノシランなどのシ
ラン類に比較して反応性が低く、誘電特性が劣る等の問
題点があった。
て自然発火性のない有機ケイ素化合物であるジメチルシ
ランあるいはトリメチルシランを使用する方法が提案さ
れており、これらの有機ケイ素化合物を使用することに
より、安全に効率よく良好な特性のケイ素−酸素含有絶
縁膜が形成されることが報告されている(Microe
lectron Eng., 50巻 15−23(2
000))。これらの有機ケイ素化合物は非常に優れた
ケイ素と酸素とを含む絶縁膜の形成材料となるが、ジメ
チルシラン(−20℃)あるいはトリメチルシラン(6
℃)はいずれも常温で気体の化合物であり、取り扱いが
難しいだけでなく、非常に高純度・高品質の製品を得る
ことが難しいという問題点があった。
れたもので、工業的に容易にかつ高純度で製造すること
ができ、また取り扱い性に優れる上、CVD条件におけ
る反応性が高い絶縁膜形成材料及びこれを用いた絶縁膜
の形成方法を提供することを目的とする。
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を進めた結
果、tert−ブチルジメチルシランが、tert−ブ
チル基とケイ素原子との結合エネルギーが小さく、反応
性に富み、CVD条件における反応性が高いと共に、自
然発火性もなく、常温で液体であり、非常に取り扱い性
に優れたものであり、しかも工業的に高純度のものを容
易に製造でき、絶縁膜形成材料として非常に優れたもの
であること、そしてこのtert−ブチルジメチルシラ
ンをガス化して酸素源ガスと混合し、これをCVD法に
より基材上に成膜することによって、ケイ素と酸素とを
含む良好な絶縁膜が工業的有利に得られることを知見
し、本発明をなすに至ったものである。
を特徴とする絶縁膜形成材料。 (2)tert−ブチルジメチルシランと酸素源とを含
む反応性ガス混合物をCVD反応室に導入し、上記反応
性ガス混合物の反応により上記反応室内に配置された基
材表面にケイ素と酸素とを含む絶縁膜を形成することを
特徴とするケイ素と酸素を含有する絶縁膜の形成方法 を提供する。
本発明の絶縁膜形成材料は、特にCVD法により酸素源
ガスとの混合によりケイ素と酸素との絶縁膜を形成する
ために用いられるもので、下記式で示されるtert−
ブチルジメチルシランを含むものである。
rt−ブチルジメチルシランは、メチルジクロロシラン
とtert−ブチルマグネシウムクロライドとを反応さ
せた後、さらにメチルマグネシウムクロライドと反応さ
せる方法(特開昭60−222492号公報)、または
銅触媒の存在下、ジメチルクロロシランとtert−ブ
チルマグネシウムクロライドとを反応させる方法(特開
平5−202073号公報)により、工業的スケールで
容易に製造が可能である。tert−ブチルジメチルシ
ランは、自然発火性のない、安定な沸点86℃の常温液
体の有機ケイ素化合物であり、取り扱いが容易で、また
蒸留精製が容易であるため、非常に高純度・高品質化が
可能である。
してのtert−ブチルジメチルシランに酸素源を混合
し、この反応性ガス混合物をCVD反応室に導入し、C
VD法により上記反応性ガス混合物の反応を誘起してC
VD反応室内の基材表面にケイ素と酸素とを含む絶縁膜
を形成するものである。
膜を形成する際に使用される酸素源は、エネルギーを加
えることでtert−ブチルジメチルシランと反応して
所望の絶縁膜を形成することができる500℃以下の温
度において気体の状態にある任意の材料である。そのよ
うな酸素源としては、空気、酸素、オゾン、亜酸化窒
素、酸化窒素等が挙げられるが、特に酸素又は亜酸化窒
素が好ましい。
の物質も含めることができる。例えばヘリウム、アルゴ
ン等のキャリヤガスや、フッ素等のハロゲン原子含有化
合物や、絶縁膜に望ましい性質を付与する任意のこのほ
かの物質が含まれる。
縁膜を形成しようとする基材を配置したCVD反応室
(成長室)へ導入される。ケイ素原料であるtert−
ブチルジメチルシランは加熱及び/又は真空を生じさせ
て、成長室へ入れるため気体の状態に変えることが好ま
しく、酸素源においても、必要に応じて同様にして気体
の状態に変えることが好ましい。
ルジメチルシラン、酸素源及びその他の任意成分の量
は、所望の絶縁膜を成長(堆積)させるのに十分である
量である。この量は、所望の絶縁膜厚、成長速度、絶縁
膜の化学量比等といったような因子に依存して広い範囲
にわたり変えることができる。一般には、tert−ブ
チルジメチルシランは1〜90体積%の量で存在し、そ
して酸素源は1〜90体積%の量で存在する。
上に絶縁膜を成長(堆積)させる。気体種の反応は当該
技術において周知であり、ここでは任意の通常のCVD
手法を利用することができる。例えば、単純な熱気相成
長、光熱気相成長、プラズマ支援化学気相成長(PEC
VD)等が適用可能である。
ガリウムヒ素ウエハー等を使用することができる。
造のための各種処理がなされていてもよい。
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
(0.5モル)、テトラヒドロフラン600mlおよび
少量のヨウ素を仕込み、窒素ガス雰囲気下にtert−
ブチルクロライド46.3g(0.5モル)を内温40
〜50℃で1時間で滴下し、さらに55℃で1時間撹拌
したところ、グリニャール試薬としてのtert−ブチ
ルマグネシウムクロライドが得られた。
0.72g(5ミリモル)を添加した後、室温下でジメ
チルクロロシラン47.3g(0.5モル)を1時間で
滴下し、さらに続けて1時間撹拌した。ガスクロマトグ
ラフィーにてメチルジクロロシランのtert−ブチル
ジメチルシランへの転化率を調べたところ、99%であ
った。この反応液へ水を加えてテトラヒドロフランを抽
出除去した後、蒸留をおこない、85〜87℃の留分を
とったところ、49.3gのtert−ブチルジメチル
シランが得られた。
とにより、純度99.9%、各種金属元素10ppb以
下の高純度・高品質品が得られた。
ルジメチルシランを加熱することによりガス化させると
共に、このガスと亜酸化窒素とヘリウムとの混合ガスを
PECVD装置の成長室に導入し、この成長室内に基材
として配置されたシリコンウエハーに薄膜を形成した。
ンガスの流速は6sccm(スタンダード立方センチメ
ートル/分)、亜酸化窒素の流速は650sccm、ヘ
リウムの流速は350sccmであり、ウエハー温度は
400℃であり、得られた薄膜は酸化ケイ素の絶縁膜で
あることを確認した。
温液体で、CVD条件における反応性が高く、工業的に
容易に製造可能で安価な絶縁膜形成材料を用いて優れた
ケイ素と酸素を含有する絶縁膜を形成することができ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 tert−ブチルジメチルシランを含有
することを特徴とする絶縁膜形成材料。 - 【請求項2】 tert−ブチルジメチルシランと酸素
源とを含む反応性ガス混合物をCVD反応室に導入し、
上記反応性ガス混合物の反応により上記反応室内に配置
された基材表面にケイ素と酸素とを含む絶縁膜を形成す
ることを特徴とするケイ素と酸素を含有する絶縁膜の形
成方法。
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JP2001076450A JP4336929B2 (ja) | 2001-03-16 | 2001-03-16 | 絶縁膜形成材料及び絶縁膜の形成方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008129688A1 (ja) * | 2007-04-06 | 2008-10-30 | Toyo Seikan Kaisha, Ltd. | 蒸着膜を備えたプラスチック成形品及びその製造方法 |
-
2001
- 2001-03-16 JP JP2001076450A patent/JP4336929B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2008129688A1 (ja) * | 2007-04-06 | 2008-10-30 | Toyo Seikan Kaisha, Ltd. | 蒸着膜を備えたプラスチック成形品及びその製造方法 |
US8133562B2 (en) | 2007-04-06 | 2012-03-13 | Toyo Seikan Kaisha, Ltd. | Plastic formed articles having a vapor deposited film and method of producing the same |
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