JP2017523008A - 階段昇降機 - Google Patents

Abstract

本発明は、複数の踏面および走行面（１００ａ、１０２ａ、１０３ａ、１００ｂ）を有する階段（１００）に沿って昇降するための、少なくとも１つの昇降ユニット（３）と、少なくとも１対の走行用車輪とを備えているフレーム（２）を具備している階段昇降機（１）に関する。少なくとも１つの昇降ユニット（３）は、階段（１００）に沿う階段昇降機（１）の昇降のために、フレーム（２）に変位可能に、直接的または間接的に拘束されている少なくとも１つの第１脚部（４）を有している。少なくとも１つの第１脚部（４）は、階段（１００）に沿う階段昇降機（１）の上昇中または下降中の少なくとも一部分の間、複数の踏面および走行面（１００ａ、１０２ａ、１０３ａ、１００ｂ）のうちの、異なる高さに位置する少なくとも２つ（１００ａと１０２ａ、１０２ａと１０３ａ、１０３ａと１００ｂ）に同時に接していることができる形状とされている。【選択図】図１

Description

本発明は、階段昇降機に関する。

詳細に述べると、この階段昇降機は、障害者を、直進階段または螺旋階段に沿って昇降させるために用いられる。より詳細に述べると、この階段昇降機は、障害者が移動のために使用する標準的な車椅子を昇降させるためにも、好適に用いられる。

フレーム、階段に沿って階段昇降機本体を昇降させるためのユニット、および階段に沿う階段昇降機の上昇ステップや降下ステップが終了したときに、階段から見て上側や下側の階の走行面において階段昇降機本体を走行させるための手段としての１対の車輪を備えている階段昇降機は、当技術分野において公知である。このような走行のための手段には、フレームの底部に適宜に配置されている、いくつかの車輪が含まれる。

例えば本出願人によるイタリア国特許出願ＭＣ２００８Ａ０４３号は、３６０°回転可能な２つのクランクを取り付けられたフレームを備えている階段昇降機について記載している。階段昇降機が移動できるように、２つのクランクの各自由端に、アイドルホイールが、その中心でヒンジ結合されている。階段昇降機が、階段に近接したときに、２つのクランクが３６０°回転し、それによって、アイドルホイールの各々は、その段の踏面上に配置される。２つのクランクの回転をさらに続けることによって、２つのアイドルホイールは、階段昇降機本体を上昇させ始め、したがって、階段昇降機本体の上昇手段として用いられる。

このような階段昇降機は、非常に単純で極めて効果的であるが、階段昇降機の背後に位置して、階段昇降機を階段に沿って上昇させる際にも下降させる際にも、階段昇降機のバランスを取り続ける、熟練した操作者が常に存在することを要する。

さらに、やはり本出願人によるイタリア国特許出願ＰＧ２０１０Ａ００００３４号は、階段昇降機を、階段の１つの段の下側踏面から上側踏面に、または上側踏面から下側踏面に昇降させるための少なくとも１つの昇降ユニットを備えているタイプの階段昇降機について記載している。この昇降ユニットは、階段昇降機のフレームに回転可能に拘束されており、自身の回転運動の一部分の期間において、階段昇降機の昇降のために、階段の各段の上側踏面の第１エリア上に直接的または間接的に保持される第１脚部を備えている。さらに、この昇降ユニットは、階段昇降機本体に対して回転−並進可能であり、自身の回転−並進運動の一部分の期間において、階段昇降機の昇降のために、階段の各段の下側踏面の第２エリア上に直接的または間接的に保持される第２脚部、および第１脚部および第２脚部の保持時に、それらの回転−並進運動を同期させるための同期機構を備えている。

しかしながら、このような階段昇降機は、いくつかの欠点を有している。まず第１に、階段の踏面ではない面、例えば階段の上側または下側の平坦な走行面に沿って階段昇降機を走行させなければならないときに、このような第２脚部は、極めて扱いにくくなる。このために、同期機構、第１脚部および第２脚部は、第１脚部も第２脚部も働いていないときに、第１脚部と第２脚部とが、その面の上方の位置を占めるような形状および寸法を有している必要がある。そうでなければ、走行面上の走行時に、第１脚部および第２脚部は、常に走行面を押す、すなわち、階段昇降機は常に上下する。

さらに、このような解決策によって、階段昇降機を階段に沿って上昇させる際にも下降させる際にも、特に、階段昇降機が、１対の走行用車輪で段の踏面上に達するときに、階段昇降機のバランスを取り続けることを余儀なくされる、熟練した操作者が完全に不要になるわけではない。

したがって、本発明は、従来技術による階段昇降機に比して構造的により単純であり、同時に、階段に沿う上昇／下降の各ステップにおいて、階段昇降機の完全な安定性を確保するための昇降ユニットを備えている階段昇降機を提供することを１つの目的としている。

さらに、本発明は、主として、上昇ステップや下降ステップから、階段の上側または下側の任意の平坦な走行面に沿って単純に走行するステップへの切り替えを容易にする昇降ユニットを備えている階段昇降機を提供することを別の１つの目的としている。

さらに、本発明は、昇降機能のために、電気／電子部品を広範に用いることなく、ほとんど完全に機械的部品のみを用いる階段昇降機を提供することを、さらなる別の１つの目的としている。

これらの、そしてそれ以外の目的を達成するために、本発明は、階段に沿って昇降するための、少なくとも１つの昇降ユニットと、平面に沿って走行するための、少なくとも１対の走行用車輪とを備えているフレームを具備している階段昇降機を提供するものである。少なくとも１つの昇降ユニットは、階段に沿う階段昇降機の昇降のために、フレームに変位可能に、直接的または間接的に拘束されている少なくとも１つの第１脚部を有している。少なくとも１つの第１脚部は、階段に沿う階段昇降機の上昇中または下降中の少なくとも一部分の間、階段の有する複数の踏面および走行面のうちの、異なる高さに位置する少なくとも２つに同時に接していることができる形状とされている。

本発明による階段昇降機は、階段に沿う昇降中の、階段昇降機の安定性を向上させるために、その上昇ステップや下降ステップ中、常に、連続する２つの段の少なくとも２つの着地点に接している。これは、少なくとも１つの第１脚部を適切に形作ることによって達成される。

本発明の特定の一実施形態によれば、少なくとも１つの第１脚部はＬ字形状を呈しており、好ましくは「Ｌ」字の両自由端に位置する、少なくとも２つの相異なるエリアで、連続する、相異なる２つの段の着地点に触れることができる。好適な一実施形態によれば、第１脚部の両自由端には、それぞれ少なくとも１つの円柱状の突き当て部材が取り付けられている。

本発明によれば、少なくとも１つの昇降ユニットは、第１の点において、フレームにヒンジ結合されている少なくとも１つの第１クランクと、第２の点において、フレームにヒンジ結合されている少なくとも１つの第２クランクとを有しており、少なくとも１つの第１脚部は、少なくとも１つの第１クランクおよび少なくとも１つの第２クランクに回転可能に拘束されている。したがって、フレーム、少なくとも１つの第１クランク、少なくとも１つの第２クランク、および少なくとも１つの第１脚部は、結局のところ、４節リンク機構を構成しており、階段に沿う階段昇降機の昇降中に、少なくとも１つの第１脚部は、２種類のクランクのうちのいずれ一方の従動回転にしたがって、フレームに相対的に３６０°の回転並進運動を行うことができる。この従動回転は、一方のクランクを回転駆動する、例えば電気的または液圧的またはその他の種類のモータによって起こすことができる。したがって、本発明による解決策によれば、第１クランクおよび第２クランクに相対的な、第１脚部の自由回転によって、少なくとも、階段昇降機が空中にあるときに、すなわち、１対の走行用車輪およびフレームが、いかなる踏面や走行面からも完全に浮いているときに、第１脚部が、異なる２つの段の踏面や走行面に常に接し続けるように、第１脚部の傾斜を調整することができるから、階段の各段の高さが一定でない場合に生じる問題を解決することもできる。

本発明によれば、少なくとも１つの昇降ユニットは、さらに、フレームに変位可能に、直接的または間接的に拘束されている少なくとも１つの第２脚部と、階段に沿う階段昇降機の上昇中または下降中の少なくとも一部分の間、少なくとも１つの第２脚部と少なくとも１つの第１脚部との変位を同期させるための少なくとも１つの同期機構とを有しており、少なくとも１つの第２脚部は、少なくとも１つの第１脚部の制御の下で、同期機構の作用によって、階段の複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに対する、自身の角度位置を変化させることができるように構成されており、少なくとも、各第２脚部が、階段の１つの踏面または走行面、または階段の１つの段の蹴込面に接したときに、各第２脚部の受ける力の方向に依存して、少なくとも１つの第１脚部が、階段の複数の踏面および走行面のうちの、異なる高さに位置する少なくとも２つに接していない場合に、階段昇降機を支持するために、自身の角度位置が固定されるようなモーメントを受け、そうでない場合に、階段昇降機の走行を妨げないように畳まれた畳み位置を取るように強制されるモーメントを受ける。

さらに、本発明によれば、少なくとも１つの第２脚部は、したがって、少なくとも１つの第１脚部の制御の下で、同期機構の作用によって、階段の複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに対する自身の角度位置を、第１角度位置と第２角度位置との間で変化させることができ、
− 少なくとも１つの第２脚部は、少なくとも１つの第１角度位置において、階段の複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに接したときに、少なくとも１つの第１脚部が、階段の複数の踏面および走行面のうちの、異なる高さに位置する少なくとも２つに接していない場合に、少なくとも１つの階段昇降機を支持するために、自身の角度位置が固定されるようなモーメントを受け、
− 少なくとも１つの第２脚部は、少なくとも、第２角度位置において、階段の複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに接したときに、階段昇降機の走行を妨げないように畳まれた畳み位置を取るように強制されるモーメントを受ける。

したがって、第２脚部が、第１角度位置において、いずれかの踏面に接したときに、第２脚部は、階段昇降機の、前方へのさらなる移動を防止するために、その角度位置を固定されたままになるモーメントを受け、さらに、第２脚部は、第１脚部の載る、高さの異なる２つの面の変更が行われている間、すなわち、第１脚部が、階段の複数の踏面および走行面のうちの、高さの異なる２つに接していないときに、階段昇降機の支持体として働く。対照的に、第２脚部が、第２角度位置において、上側または下側の走行面に接したときには、第２脚部は、その走行面上の階段昇降機の走行を妨げないように、第２脚部を畳み位置に導くような、逆向きのモーメントを受ける。

同様に、階段昇降機の後進時に、第２脚部が、第１角度位置において、階段の最上段の蹴込面に接したときに、第２脚部は、階段の上側の走行面上の階段昇降機の走行を妨げないように、第２脚部を畳み位置に導くようなモーメントを受ける。したがって、第２脚部は、階段に沿う、階段昇降機の上昇ステップ中や下降ステップ中に、すなわち、階段昇降機が空中にある間、階段昇降機をより安定にすることができるだけではなく、階段の上側または下側の走行面上の階段昇降機の走行を容易にするために、畳み位置を取ることができる。したがって、階段昇降機の走行への、昇降ユニットによる妨害が回避される。

さらなる一実施形態においては、少なくとも１つの第２脚部が、階段の複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに接して、自身の角度位置を安定に固定されるようなモーメントを受けているときに、少なくとも１つの第１脚部が、階段の複数の踏面および走行面のうちの、異なる高さに位置する、少なくとも２つに接していない場合に、階段昇降機を支持するために、少なくとも１対の走行用車輪は、少なくとも１つの第２脚部が接している、階段の複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つと異なる高さに位置する、別の少なくとも１つに接している。特に、少なくとも１つの第２脚部が、第１角度位置において、少なくとも１つの踏面に接しているときに、少なくとも１対の走行用車輪は、少なくとも１つの第２脚部が接している少なくとも１つの踏面と異なる高さに位置する、別の少なくとも１つの踏面または走行面に接している。この解決策によって、任意の上昇ステップまたは下降ステップにおいて、したがって、少なくとも１つの第１脚部が接する、高さの異なる２つの面の変更を行うために、少なくとも１つの第１脚部が、空中に浮かされているときに、階段昇降機は、常に、異なる高さに位置する２つの踏面、または１つの踏面と１つの走行面とに接している。したがって、階段昇降機が上昇している間、階段昇降機の最大の安定性が保証される。

詳細には、少なくとも１つの第２脚部は、フレームに回転可能に拘束されており、少なくとも、階段の複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに接していないときに、好ましくは回転−並進運動を行う、少なくとも１つの第１脚部によって駆動されて、第１角度位置と第２角度位置との間で、往復回転運動を行う。少なくとも１つの第２脚部は、第１角度位置と第２角度位置との間で、垂直となることが好ましい。また、少なくとも１つの第２脚部は、少なくとも１つの第１脚部に比して、前方の位置に配置されている。

本発明のさらなる一実施形態によれば、同期機構は、少なくとも１つの第２脚部が、階段の複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに接していないときに、少なくとも１つの第１脚部と少なくとも１つの第２脚部との同期変位を行わせ、少なくとも１つの第２脚部が、階段の複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つ、または階段の最上段の蹴込面に接して、階段昇降機の走行を妨害しないように畳まれた畳み位置を取るように強制されるモーメントを受けたときに、少なくとも１つの第１脚部と少なくとも１つの第２脚部との同期変位を不可能にするための駆動／阻止手段を有している。

本発明の特定の一実施形態によれば、同期機構は、少なくとも１つの第２脚部が、階段の複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに接していないとき、または、第１角度位置にあるときに、少なくとも１つの第１脚部と少なくとも１つの第２脚部との同期変位を行わせ、少なくとも１つの第２脚部が、第２角度位置において、階段の複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに接したときに、または、階段の最上段の蹴込面に接したときに、少なくとも１つの第１脚部と、少なくとも１つの第２脚部との同期変位を不可能にするための駆動／阻止手段を有している。

特に、この実施形態において、駆動／阻止手段は、フレームに回転可能に拘束されており、少なくとも１つの第１脚部に同期する少なくとも１つの連結ロッドと、少なくとも１つの連結ロッドと少なくとも１つの第２脚部とを直接的または間接的に連結するための少なくとも１つの連結バーとを有している。少なくとも１つの第２脚部が、階段の複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに接していないときに、少なくとも１つの第１連結ロッドが、少なくとも１つの第２脚部を、第１の角度位置と第２の角度位置との間で変位させるために、少なくとも１つの連結バーを動かすように、また、少なくとも１つの第２脚部が、第２角度位置において、階段の複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに接したときに、または、階段の最上段の蹴込面に接したときに、少なくとも１つの連結バーが、少なくとも１つの第２脚部を畳み位置に変位させるために、少なくとも１つの連結ロッドに対してスライドするように、少なくとも１つの連結ロッドは、少なくとも１つの連結バーに拘束されている。少なくとも１つの連結バーは、少なくとも１つのスロットを有しており、少なくとも１つの連結ロッドは、少なくとも１つの第２脚部が、第２角度位置において、階段の複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに接したときに、または、階段の最上段の蹴込面に接したときに、少なくとも１つのスロット内でスライドするように、少なくとも１つのスロット内に直接的または間接的に拘束されていることが好ましい。したがって、少なくとも１つの第２脚部は、第２角度位置において、階段の下側の走行面などの面に触れたときに、少なくとも１つの第１脚部から解放されて、畳み位置に容易に変位することができる。これによって、昇降ユニットのサイズを大幅に縮小することができる。

本発明の特定の一態様によれば、本発明の目的は、複数の踏面および走行面を有する階段に沿って昇降するための、少なくとも１つの昇降ユニットと、少なくとも１対の走行用車輪とを備えているフレームを具備している階段昇降機であって、少なくとも１つの昇降ユニットは、階段に沿う階段昇降機の昇降のために、フレームに変位可能に、直接的または間接的に拘束されている少なくとも１つの第１脚部と、フレームに変位可能に、直接的または間接的に拘束されている少なくとも１つの第２脚部と、階段に沿う階段昇降機の上昇中または下降中の少なくとも一部分の間、少なくとも１つの第２脚部と少なくとも１つの第１脚部との変位を同期させるための少なくとも１つの同期機構とを有しており、少なくとも１つの第２脚部は、階段の複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに対する、自身の角度位置を変化させることができるように構成されており、少なくとも、各第２脚部が、階段の１つの踏面または走行面、または階段の１つの段の蹴込面に接したときに、各第２脚部の受ける力の方向に依存して、少なくとも１つの第１脚部が、階段のいかなる踏面および走行面にも接していない場合には、階段昇降機を支持するために、自身の角度位置が固定されるようなモーメントを受け、そうでない場合には、階段昇降機の走行を妨げないように畳まれた畳み位置を取るように強制されるモーメントを受けるようになっている階段昇降機によっても達成される。

階段に沿って下降中の１ステップにおける、本発明による階段昇降機の側面図である。 図１のステップに続く１ステップにおける、本発明による階段昇降機の側面図である。 図２のステップに続く１ステップにおける、本発明による階段昇降機の側面図である。 図３のステップに続く１ステップにおける、本発明による階段昇降機の側面図である。 図４のステップに続く１ステップにおける、本発明による階段昇降機の側面図である。 図５のステップに続く１ステップにおける、本発明による階段昇降機の側面図である。 図６のステップに続く１ステップにおける、本発明による階段昇降機の側面図である。 階段の下側の走行面に下降中の１ステップにおける、本発明による階段昇降機の側面図である。 図８のステップに続く１ステップにおける、本発明による階段昇降機の側面図である。 図９のステップに続く１ステップにおける、本発明による階段昇降機の側面図である。 本発明による階段昇降機の斜視図である。

添付図面を参照して、例示的かつ非限定的なものとして示す、本発明の好適な一実施形態に関する以下の説明を読むことによって、当技術分野の人間には、本発明の態様および他の態様が、より明白になると思う。

添付図面では、本発明による階段昇降機は、符号１をもって示されている。

具体的には、添付図面に示されているように、階段昇降機１は、階段１００に沿って階段昇降機１を昇降させるための昇降ユニット３、および階段１００の下側の走行面１００ｂや上側の走行面１００ａに沿って階段昇降機を走行させるための２対の走行用車輪３０、３１（図１〜図１０においては、各対のうちの一方の走行用車輪しか見えない）を有するフレーム２を備えている。昇降ユニット３は、フレーム２の２つの側部２ａ、２ｂの各々に１つずつ配置された２つの第１脚部４（図１〜図１０においては、１つの第１脚部しか見えない）を有している。これらの第１脚部４は、階段１００（添付図面に示されている例示的な例においては、３つの段１０１、１０２、１０３、２つの踏面１０２ａ、１０３ａ、および２つの走行面１００ａ、１００ｂを有している）に沿って階段昇降機１を昇降させるために、フレーム２に変位可能かつ間接的に拘束されている。走行面１００ａおよび１００ｂは、それぞれ、階段昇降機１が走行することができる、階段１００の上側の走行面および下側の走行面であり、踏面１０２ａおよび１０３ａは、それぞれ、段１０２および１０３の踏面であることに注意されたい。本発明による階段昇降機１が、異なる形状の階段、例えば螺旋階段や、段数のより多い階段、またはより少ない階段、したがって、踏面数や走行面数の異なる階段においても動作することができることは明白である。

２つの第１脚部４は、階段１００に沿う、階段昇降機１の上昇中または下降中の一部分の間、高さの異なる２つの面（例えば走行面１００ａと踏面１０２ａ、または踏面１０２ａと踏面１０３ａ、または踏面１０３ａと走行面１００ｂ）に同時に接するように形成されていることが好ましい。添付図面においては、このような２つの面は、それぞれ、階段１００の上側の走行面１００ａと段１０２の踏面１０２ａ（図３〜図７に示されているように）、または階段１００の下側の走行面１００ｂと段１０３の踏面１０３ａ（図８〜図１０に示されているように）である。図面の簡便化のために、２つの面が、それぞれ、段１０２の踏面１０２ａと段１０３の踏面１０３ａである場合については示されていないが、その状態は、図３〜図１０に示されている状態と同様である。

第１脚部４は、このような形状を呈しているため、階段昇降機１を、上昇中も下降中も、階段に安全に対面するように導くことができる。すなわち、階段昇降機１が上昇または下降している間、すなわち、階段昇降機１が空中にあるとき（走行用車輪が空中に浮いているとき）に、２つの第１脚部４は、互いに高さの異なる２つの面に押し当てられ、したがって、昇降動作中に階段昇降機１のバランスを取り続けることを余儀なくされる、いかなる操作者も要することなく、ユーザーに対して極めて高い安全性を保証することができる。

さらに、２つの第１脚部４は、Ｌ字形状を呈しており、それぞれは、円柱状の突き当て部材６１を取り付けられている２つの自由端部４ａ、４ｂを有している。

添付図面に示す実施形態においては、さらに、昇降ユニット２は、第１脚部４の１つ当たり、第１の点６ａにおいてフレーム２にヒンジ結合されている１つの第１クランク６、および第２の点７ａにおいてフレーム２にヒンジ結合されている第２クランク７を有している。２つの第１脚部４の各々は、ヒンジ点４ｃおよび４ｄにおいて、それぞれ第１クランク６および第２クランク７に回転可能に拘束されている。このように、フレーム２の各側部２ａ、２ｂにおいて、フレーム２、第１クランク６、第２クランク７、および第１脚部４は、本質的に４節リンク機構を構成している。

本明細書に記載の実施形態においては、さらに、階段昇降機１は、フレーム２に固定されており、駆動シャフトを、第２クランク７がヒンジ結合されている第２の点７ａに配置されているモータ（添付図面においては見えない）を備えている。したがって、２つの第２クランク７の各々は、このモータによって回転させられ、それによって、対応する第１クランク６を回転させ、また、その第１クランク６および第２クランク７に回転可能に拘束されている、対応する第１脚部４を回転−並進させる。このモータは、階段１００に沿う階段昇降機１の上昇と下降とのどちらが行われるのかに応じて、時計回りの向きにも反時計回りの向きにも回転することができる。従来技術に従って、第１クランク６と第２クランク７とは、チェーンによって互いに連結されており、一方のクランクの回転状態は、他方のクランクの回転状態と一致する。したがって、第１クランク６と第２クランク７とは、互いに逆向きに回転することによって、４節リンク機構の動作を妨げることはないことに留意されたい。

本明細書で説明する解決策によれば、昇降ユニット２は、さらに、フレーム２の側部２ａ、２ｂに１つずつの、２つの第２脚部８を、第１脚部４に比して前方の位置に配置されている。２つの第２脚部８のどちらも、フレーム２に間接的に拘束されている。昇降ユニット２は、さらに、２つの第１脚部４と２つの第２脚部８との運動を同期させるための同期機構９を有している。すなわち、この同期機構９は、２つの第２脚部８が、２つの第１脚部４の運動に従うように、これらの脚部を同期運動させることができる。第１脚部４は、また、上述のモータによって回転する第２クランク７によって駆動される。

２つの第１脚部４の回転−並進中、２つの第２脚部８は、いずれも、階段１００の走行面１００ａ、１００ｂ、および踏面１０２ａ、１０３ａに対する自身の角度位置を、第１角度位置Ｐ１と第２角度位置Ｐ２との間で、次のように変化させる。
− 第２脚部８が、第１角度位置Ｐ１において、いずれかの踏面または走行面に接したときに、少なくとも、第１脚部４が、異なる高さにある２つの踏面、または１つの踏面と１つの走行面に接していない場合に、階段昇降機１を支持するために、第２脚部８は、その角度位置が第１角度位置Ｐ１に固定されるようなモーメントを受け、
− 第２脚部８が、第２角度位置Ｐ２において、いずれかの踏面または走行面に接したときに、第２脚部８は、階段昇降機１の走行を妨げないように畳まれた畳み位置Ｐ３を取るように強制されるモーメントを受ける（図８〜図１０を参照）。同様に、２つの第２脚部８の各々が、例えば後退運動を行っている際に、階段１００の最後の段１０１の蹴込面１０１ｂに、第１角度位置Ｐ１において接した場合には、第２脚部８は、階段１００の上側の走行面１００ａ上における、階段昇降機１の走行を妨げないように畳まれた畳み位置Ｐ３を取るように強制されるモーメントを受ける。

要約すると、２つの第２脚部８の各々が、階段の踏面、走行面、または蹴込面に接したときに、２つの第２脚部８の各々が受ける力の方向（したがって、発生するモーメントの方向）に応じて、２つの第２脚部８の各々は、階段昇降機１を適切な位置に止めておき、それによって、第１脚部４を、階段昇降機１の次の上昇ステップまたは下降ステップのために、異なる高さの、空間的に隔たった、次の２つの踏面上に載せることを可能にするか、または、第２脚部８が接した面によって畳み位置Ｐ３を取るようにされる。すなわち、走行面に沿う、階段昇降機の走行を妨げないようにされる。

上述の解決策によって、２つの第１脚部４が空中にあるときに、すなわち、階段１００のいかなる面にも接していないときに、２つの第２脚部８は、階段１００の踏面に第１角度位置Ｐ１で接している状態が得られることに留意されたい。従来技術による階段昇降機（例えばイタリア国特許出願ＰＧ２０１０Ａ００００３４号に記載のような）においては、第１脚部４が、そのような状況にある場合には、第１脚部４が、階段昇降機１の次の上昇ステップまたは下降ステップのために、階段の踏面または走行面に触れるまで、階段昇降機１のバランスを取り続ける操作者の存在が絶対的に必要である。

さらに、２つの第２脚部８の各々の自由端８ａに、アイドルホイール６０が設けられている。

図１は、２つの第２脚部８の各々が、階段１００の上側の走行面１００ａから離れて、第１角度位置Ｐ１において、段１０２の踏面１０２ａに接していることを示している。したがって、図２および図３に示されているように、２つの第２脚部８は、２つの第１脚部４が、どちらも、異なる高さにある２つの面（走行面１００ａと踏面１０２ａなどの）に同時に接している位置に戻る（図２および図３に示されているように）ことを可能にする位置にとどまっている。

次に、図４〜図７は、２つの第１脚部４が、上側の走行面１００ａから段１０２の踏面１０２ａへの、階段昇降機１の移動の途中に、階段昇降機１を支えるいくつかのステップを示している。これらのステップの間に、２つの第２脚部８は、より低い、次の段１０３に向かう方向に移動し、それによって、第１角度位置Ｐ１において、踏面１０３ａに達する。２つの第２脚部８は、図７に示されている位置に達した後、図１に示されている位置と同様の位置を占める。踏面１０３ａに触れるまでのこれらのステップにおいて、２つの第２脚部８は、常に次の段１０３の踏面１０３ａに対向しているから、抗転倒要素としても使われていることに留意されたい。

さらに、階段昇降機１が、階段１００の最後の段１０３に達したときには、２つの第２脚部８は、第１角度位置Ｐ１において、踏面１０３ａに接しているのではなく、階段１００の下側の走行面１００ｂが、段１０３の踏面１０３ａから遠くまで延びているから、第２角度位置Ｐ２において、階段１００の下側の走行面１００ｂに接することができることにも注意されたい。したがって、２つの第２脚部８は、階段昇降機１の走行を妨げないように畳まれた畳み位置Ｐ３を取るように強制されるモーメントを受けることができる（図９および図１０を参照）。

階段昇降機１が、最も上の段１０１を乗り越えて、階段１００の上側の走行面１００ａに上る場合には、２つの第２脚部８の各々は、第１角度位置Ｐ１で後方に移動して、段１０１の蹴込面１０１ｂに接し、それによって、畳み位置Ｐ３を取るように強制されるモーメントを受ける。

さらに、階段昇降機１の安定性の向上のために、同期機構９は、少なくとも、２つの第２脚部８が、第１角度位置Ｐ１において、踏面１０２ａまたは１０３ａに接するときに、階段昇降機１の後部に位置する１対の走行用車輪３０が、２つの第２脚部８の接する踏面の高さと異なる高さ（この場合には上方）にある上側の走行面１００ａまたは踏面１０２ａと接している状態になっているように構成されている。この状態は、図１および図２にしか示されていないが、第２脚部８が踏面１０３ａに接するときにも、同様に、走行用車輪３０は踏面１０２ａに接しており、したがって、階段昇降機１の安定性が大幅に増大する。

添付図面に示されているように、２つの第２脚部８の各々は、フレーム２に回転可能に拘束されており、少なくとも、いかなる面にも接していないときには、対応する第１脚部４によって駆動され、また、同期機構９によって、第１角度位置Ｐ１と第２角度位置Ｐ２との間で、往復回転運動を行うように強制される。

さらに、２つの第２脚部８は、第１角度位置Ｐ１と第２角度位置Ｐ２との間で、垂直位置ｖ（図２、図８、図９に破線で示されている）を通過する。これらの図において、さらに、２つの第２脚部８の角度位置は、フレーム２に対する、第２脚部８のヒンジ点８ｂと、第２脚部８の自由端８ａに位置するアイドルホイール６０のヒンジ点とを結ぶ直線ｒから求められるということを考慮して、２つの第２脚部８が回転している角度βが、垂直位置ｖに相対的に示されている。

さらに、添付図面に示されている実施形態によれば、同期機構９は、少なくとも、２つの第２脚部８が、いかなる踏面、走行面にも接していないとき、または、第１角度位置Ｐ１にあるときに、２つの第１脚部４と２つの第２脚部８とを同期変位させ、少なくとも、２つの第２脚部８が、第２角度位置Ｐ２において、階段１００の踏面１０２ａ、１０３ａ、走行面１００ａ、１００ｂのうちのいずれか１つに達したときに、２つの第１脚部４と２つの第２脚部８との同期変位を不可能にするための駆動／阻止手段５０を有している。特別の場合として、２つの第２脚部８が、これらの面のうちでは、階段１００の下側の走行面１００ｂに達したときだけ、このような同期変位が不可能にされる。さらに、２つの第２脚部８が、最も上の段１０１に、その蹴込面１０１ｂにおいて接したときにも、このような同期変位が不可能にされる。

詳細には、駆動／阻止手段５０は、各第１脚部４および第２脚部８に対して、フレーム２に回転可能に拘束されており、第１脚部４と同期する連結ロッド１０、および連結ロッド１０と第２脚部８とを連結するための連結バー１１を有している。各連結ロッド１０は、対応する連結バー１１内に拘束されており、少なくとも、２つの第２脚部８（自身に一体化されている突起１５を介して連結バー１１を連結されている）が、いかなる踏面、走行面にも接していないときに、第２脚部８を、第１角度位置Ｐ１と第２角度位置Ｐ２との間で変位させるために、連結ロッド１０が、対応する連結バー１１を駆動し、また、それと対照的に、少なくとも、２つの第２脚部８が、第２角度位置Ｐ２において、いずれかの踏面または走行面に接したときに、第２脚部８を、畳み位置Ｐ３を取るように変位させるために、連結ロッド１０が、対応する連結バー１１に相対的にスライドする（図８〜図１０を参照）。第２脚部８が、階段１００の最も上の段１０１の蹴込面１０１ｂに接したときにも、第２脚部８は、畳み位置Ｐ３を取るように変位させられる。

より詳細には、各連結バー１１は、スロット１２を有しており、各連結ロッド１０は、対応する連結バー１１に連結されている第２脚部８が、第２角度位置Ｐ２において、下側の走行面１００ｂに接したときに、ピン（図では見えない）を用いてスライドするように、スロット１２内に拘束されている（図８〜図１０を参照）。したがって、第２脚部８は、直線ｒが、第２脚部８とともに、垂直位置ｖに関して前方の位置を占める、すなわち段から遠い側を占める第２角度位置Ｐ２で下側の走行面１００ｂに接すると、第２脚部８が回転し、それによって、連結バー１１が、連結ロッド１０に相対的にスライドし、したがって、第１脚部４と第２脚部８との同期変位が不可能になるようなモーメントを受ける。２つの第２脚部８が、階段１００の最も上の段１０１の蹴込面１０１ｂに接したときにも、蹴込面１０１ｂが、２つの第２脚部８に、畳み位置Ｐ３を取るように変位させるモーメントを与えるから、連結バー１１のスロット１２に沿う、連結ロッド１０の並進が生じる（この場合の階段昇降機の状態は、添付図面には示されていないが、図１０に示されている状態と同様である）。

そうではなくて、第２脚部８が、直線ｒが、第２脚部８とともに、垂直位置ｖに関して後方にある、すなわち段に近い側にある第１角度位置Ｐ１で踏面に接すると、第２脚部８は、フレームと一体化されており、第２脚部８の、逆方向への回転（畳み位置Ｐ３に向かう）を阻止することができる停止素子（図では見えない）によって釣り合いを取られるモーメントを受ける。

さらに、本発明の実施形態によれば、同期機構９は、１つの第１脚部４につき１つの、アーム９５によって回転させられる第１プーリ８０を有している。アーム９５は、フレーム２上に、第１クランク６の第１の点６ａと同軸の第１ヒンジ点９５ａを、第１脚部４上に、第２ヒンジ点９５ｂを有している。さらに、第２ヒンジ点９５ｂは、第１クランク６のヒンジ点４ｃと同軸であるが、アーム９５は、第１クランク６が取り付けられている側の、第１脚部４の側部と反対側の、第１脚部４の側部に取り付けられている。同期機構９は、さらに、ヒンジ点８１ａにおいて、フレーム２に回転可能に拘束されている第２プーリ８１、および第１プーリ８０と第２プーリ８１との間で運動を伝達するためのベルト８２（またはチェーン）を有している。さらに、連結ロッド１０は、第２プーリによって、第２プーリと同期して回転するように、第２プーリ８２に一体的に拘束されている。

第１プーリ８０は、アーム９５と一体であり、さらに、第１ヒンジ点９５ａを共有しており、第２プーリ８１が、アーム９５と第１脚部４との同期回転に従って回転する第１プーリ８０によって回転させられるから、連結ロッド１０は、第２プーリ８１によって回転させられる。

さらに、本明細書の実施形態によれば、同期機構は、さらに、少なくとも、２つの第２脚部８が、階段のいかなる面にも接していないときに、２つの第２脚部８を、第１角度位置Ｐ１を取る方向に付勢する付勢手段９０を有している。具体的には、付勢手段９０は、一端９１ａにおいて第２脚部８に、他端９１ｂにおいてフレーム２に回転可能に拘束されている２つの圧縮ばね９１を有している（図では、１つの圧縮ばねしか見えない）。

１ 階段昇降機
２ フレーム
２ａ、２ｂ 側部
３ 昇降ユニット
４ 第１脚部
４ａ、４ｂ 自由端部
４ｃ，４ｄ ヒンジ点
６ 第１クランク
６ａ 第１の点
７ 第２クランク
７ａ 第２の点
８ 第２脚部
８ａ 自由端
８ｂ ヒンジ点
９ 同期機構
１０ 連結ロッド
１１ 連結バー
１２ スロット
１５ 突起
３０、３１ 走行用車輪
５０ 駆動／阻止手段
６０ アイドルホイール
６１ 突き当て部材
８０ 第１プーリ
８１ 第２プーリ
８１ａ ヒンジ点
８２ ベルト
９１ 圧縮ばね
９１ａ 一端
９１ｂ 他端
９５ アーム
９５ａ 第１ヒンジ点
９５ｂ 第２ヒンジ点
１００ 階段
１００ａ、１００ｂ 走行面
１０１、１０２、１０３ 段
１０１ｂ 蹴込面
１０２ａ、１０３ａ 踏面
Ｐ１ 第１角度位置
Ｐ２ 第２角度位置
Ｐ３ 畳み位置
ｒ 直線
ｖ 垂直位置
β 角度

Claims (16)

1. 複数の踏面および走行面（１００ａ、１０２ａ、１０３ａ、１００ｂ）を有する階段（１００）に沿って昇降するための、少なくとも１つの昇降ユニット（３）と、少なくとも１対の走行用車輪とを備えているフレーム（２）を具備している階段昇降機（１）であって、前記少なくとも１つの昇降ユニット（３）は、前記階段（１００）に沿う前記階段昇降機（１）の昇降のために、前記フレーム（２）に変位可能に、直接的または間接的に拘束されている少なくとも１つの第１脚部（４）を有している階段昇降機（１）において、前記少なくとも１つの第１脚部（４）は、前記階段（１００）に沿う前記階段昇降機（１）の上昇中または下降中の少なくとも一部分の間、前記複数の踏面および走行面（１００ａ、１０２ａ、１０３ａ、１００ｂ）のうちの、異なる高さに位置する少なくとも２つ（１００ａと１０２ａ、１０２ａと１０３ａ、１０３ａと１００ｂ）に同時に接していることができる形状とされていることを特徴とする階段昇降機（１）。
2. 前記少なくとも１つの第１脚部（４）は、Ｌ字状を呈していることを特徴とする、請求項１に記載の階段昇降機（１）。
3. 前記少なくとも１つの昇降ユニット（２）は、第１の点（６ａ）において、前記フレーム（２）にヒンジ結合されている少なくとも１つの第１クランク（６）と、第２の点（７ｂ）において、前記フレーム（２）にヒンジ結合されている少なくとも１つの第２クランク（７）とを有しており、前記少なくとも１つの第１脚部（４）は、前記少なくとも１つの第１クランク（６）および前記少なくとも１つの第２クランク（７）に回転可能に拘束されていることを特徴とする、請求項１または２に記載の階段昇降機（１）。
4. 前記少なくとも１つの昇降ユニット（２）は、さらに、前記フレーム（２）に変位可能に、直接的または間接的に拘束されている少なくとも１つの第２脚部（８）と、前記階段（１００）に沿う前記階段昇降機（１）の上昇中または下降中の少なくとも一部分の間、前記少なくとも１つの第２脚部（８）と前記少なくとも１つの第１脚部（４）との変位を同期させるための少なくとも１つの同期機構（９）とを有しており、前記少なくとも１つの第２脚部（８）は、前記階段（１００）の前記複数の踏面および走行面（１００ａ、１０２ａ、１０３ａ、１００ｂ）のうちの少なくとも１つに対する、自身の角度位置を変化させることができるように構成されており、少なくとも、各第２脚部（８）が、前記階段の１つの踏面または走行面、または前記階段の１つの段の蹴込面に接したときに、各第２脚部（８）の受ける力の方向に依存して、少なくとも、前記少なくとも１つの第１脚部（４）が、前記複数の踏面および走行面のうちの、異なる高さに位置する少なくとも２つに接していない場合には、前記階段昇降機（１）を支持するために、自身の角度位置が固定されるようなモーメントを受け、そうでない場合には、前記階段昇降機（１）の走行を妨害しないように畳まれた畳み位置（Ｐ３）を取るように強制されるモーメントを受けるようになっていることを特徴とする、請求項１〜３のいずれか１つに記載の階段昇降機（１）。
5. 前記少なくとも１つの第２脚部（８）は、前記階段の前記複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに対する自身の角度位置を、第１角度位置（Ｐ１）と第２角度位置（Ｐ２）との間で変化させることができ、
   − 前記少なくとも１つの第２脚部（８）は、少なくとも、前記少なくとも１つの第１角度位置（Ｐ１）において、前記複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つ（１０２ａ、１０３ａ）に接したときに、少なくとも、前記少なくとも１つの第１脚部（４）が、前記複数の踏面および走行面のうちの、異なる高さに位置する２つに接していない場合に、前記階段昇降機（１）を支持するために、自身の角度位置が固定されるようなモーメントを受け、
   − 前記少なくとも１つの第２脚部（８）は、少なくとも、前記第２角度位置（Ｐ２）において、前記複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに接したときに、前記階段昇降機（１）の走行を妨げないように畳まれた前記畳み位置（Ｐ３）を取るように強制されるモーメントを受け、
   − 前記少なくとも１つの第２脚部（８）は、少なくとも、前記少なくとも１つの第１角度位置（Ｐ１）において、前記階段（１００）の最上段（１０１）の蹴込面に接したときに、前記階段昇降機（１）の走行を妨げないように畳まれた前記畳み位置（Ｐ３）を取るように強制されるモーメントを受けるようになっていることを特徴とする、請求項１〜４のいずれか１つに記載の階段昇降機（１）。
6. 少なくとも、前記少なくとも１つの第２脚部（８）が、前記複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つ（１０２ａ、１０３ａ）に接して、自身の角度位置を安定に固定されるようなモーメントを受けているときに、前記少なくとも１対の走行用車輪（３０、３１）は、前記少なくとも１つの第２脚部（８）が接している、前記複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つ（１０２ａ、１０３ａ）と異なる高さに位置する、前記複数の踏面および走行面のうちの、別の少なくとも１つ（１００ａ、１０２ａ）に接するようになっていることを特徴とする、請求項４または５に記載の階段昇降機（１）。
7. 前記少なくとも１つの第２脚部（８）は、前記フレーム（２）に回転可能に拘束されており、少なくとも、前記複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに接していないときに、前記第１角度位置（Ｐ１）と前記第２角度位置（Ｐ２）との間で、往復回転運動を行うように駆動されるようになっていることを特徴とする、請求項４〜６のいずれか１つに記載の階段昇降機（１）。
8. 前記少なくとも１つの第２脚部（８）は、前記第１角度位置（Ｐ１）と前記第２角度位置（Ｐ２）との間で、垂直位置となっていることを特徴とする、請求項７に記載の階段昇降機（１）。
9. 前記少なくとも１つの第２脚部（８）は、前記少なくとも１つの第１脚部に比して、前方の位置に配置されていることを特徴とする、請求項４〜８のいずれか１つに記載の階段昇降機（１）。
10. 前記同期機構（９）は、少なくとも、前記少なくとも１つの第２脚部（８）が、前記複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに接していないとき、または、前記第１角度位置（Ｐ１）にあるときに、前記少なくとも１つの第１脚部（４）と前記少なくとも１つの第２脚部（８）との同期変位を行わせ、少なくとも、前記少なくとも１つの第２脚部（８）が、前記第２角度位置において、前記複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに接したときに、前記少なくとも１つの第１脚部（４）と前記少なくとも１つの第２脚部（８）との同期変位を不可能にするための駆動／阻止手段（５０）を有していることを特徴とする、請求項４〜９のいずれか１つに記載の階段昇降機（１）。
11. 前記駆動／阻止手段（５０）は、前記フレームに回転可能に拘束されており、前記少なくとも１つの第１脚部（４）に同期する少なくとも１つの連結ロッド（１０）と、前記少なくとも１つの連結ロッドと前記少なくとも１つの第２脚部（８）とを直接的または間接的に連結するための少なくとも１つの連結バー（１１）とを有しており、少なくとも、前記少なくとも１つの第２脚部（８）が、前記複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに接していないときに、前記少なくとも１つの第１連結ロッドが、前記少なくとも１つの第２脚部（８）を、前記第１角度位置（Ｐ１）と前記第２角度位置（Ｐ２）との間で変位させるために、前記少なくとも１つの連結バーを動かすように、また、少なくとも、前記少なくとも１つの第２脚部（８）が、前記第２角度位置において、前記複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに接したときに、前記少なくとも１つの連結バー（１１）が、前記少なくとも１つの第２脚部（８）を前記畳み位置（Ｐ３）に変位させるために、前記少なくとも１つの連結ロッドに対してスライドするように、前記少なくとも１つの連結ロッドは、前記少なくとも１つの連結バー（１１）に拘束されていることを特徴とする、請求項１０に記載の階段昇降機（１）。
12. 前記少なくとも１つの連結バー（１１）は、少なくとも１つのスロット（１２）を有しており、前記少なくとも１つの連結ロッドは、少なくとも、前記少なくとも１つの第２脚部（８）が、前記第２角度位置（Ｐ２）において、前記複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに接したときに、前記少なくとも１つのスロット（１２）内でスライドするように、前記少なくとも１つのスロット（１２）内に直接的または間接的に拘束されていることを特徴とする、請求項１１に記載の階段昇降機（１）。
13. 前記階段昇降機（１）は、電気的または液圧的な少なくとも１つのモータを備えており、前記少なくとも１つの第１クランク、または前記少なくとも１つの第２クランク、または前記少なくとも１つの第１脚部は、前記少なくとも１つのモータによって駆動されるようになっていることを特徴とする、請求項１〜１２のいずれか１つに記載の階段昇降機（１）。
14. 前記同期機構は、前記少なくとも１つのモータによって、直接的または間接的に駆動される少なくとも１つの第１プーリ（８０）、前記フレーム（２）に回転可能に拘束されている少なくとも１つの第２プーリ（８１）、および前記少なくとも１つの第１プーリと前記少なくとも１つの第２プーリとの間で運動を伝達するための少なくとも１つのベルト（８２）を有しており、前記少なくとも１つの連結ロッドは、前記少なくとも１つの第２プーリに一体的に拘束されていることを特徴とする、請求項１３に記載の階段昇降機（１）。
15. 前記同期機構は、さらに、少なくとも、前記少なくとも１つの第２脚部が、前記複数の踏面および走行面のうちの少なくとも１つに接していないときに、前記少なくとも１つの第２脚部を、前記第１角度位置（Ｐ１）を取る方向に付勢するための付勢手段（９０）を有していることを特徴とする、請求項４〜１４のいずれか１つに記載の階段昇降機（１）。
16. 前記付勢手段（９０）は、一端（９１ａ）において前記少なくとも１つの第２脚部に、他端（９１ｂ）において前記フレーム（２）に回転可能に拘束されている少なくとも１つの圧縮ばね（９１）を有していることを特徴とする、請求項１５に記載の階段昇降機（１）。

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