JP2017521437A - アピキサバンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、方法全体の工程を減らし、工業規模での用途にとって好適な高収率および高純度において1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−6−[4−(2−オキソピペリジン−1−イル)フェニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキサミドおよびその薬学的に許容される塩を製造するための新規の方法に関する。

Description

本発明は、工業規模での用途において好適な高収率および高純度で1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−6−[4−(2−オキソピペリジン−1−イル)フェニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキサミドおよびその薬学的に許容される塩を調製するための、効率的で環境に優しい方法に関する。
1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−6−[4−(2−オキソピペリジン−1−イル)フェニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキサミドは、アピキサバン(化合物I)としても知られ、様々な血栓塞栓症の予防および心房細動における発作の予防のためにBristol−Myers Squibb社によって開発された抗凝血性および抗血栓性のXa因子阻害薬であり、以下に示されている。アピキサバンは、商標名エリキュース(登録商標)として市販されている。
Figure 2017521437
今日までに、アピキサバンのいくつかの合成方法が報告されている。アピキサバンはBristol−Myers Squibb社による欧州特許第1427415号によって初めて開示され、当該特許には、アピキサバン、同様の分子、さらにそれらを含有する医薬組成物の調製に対する合成アプローチについて記載されている。この特許に記載されている方法は、アピキサバンを得るため多数の工程を伴い、収率が非常に低く、そのため、カラムクロマトグラフィによって精製しなければならず、工業規模での用途には適さない方法であった。さらに、この方法は、いくつかの問題、特に、長い反応時間ならびに、毒性があり環境にとって危険なクラス1およびクラス2の溶媒(医薬品での使用を避けるべきであり制限される溶媒)の使用、を提示する。
Bristol−Myers Squibb社による国際出願の国際公開第03/049681号は、概して、4,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−c]ピリド−2−オンの調製のための方法に関するものであり、かかるピラゾロ−ピリジノンは、Xa因子阻害薬およびその合成のための中間体として有用である。アピキサバンの調製のための中間体を調製する条件は、高価で潜在的に危険な試薬の使用を伴う。
Bristol−Myers Squibb社による国際出願の国際公開第2007/001385号には、4,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−c]ピリド−2−オンおよび中間体の調製のための基本的方法が記載されている。特に、当該特許は、以下のスキームに示されるような、アピキサバンの調製法を記載する。
Figure 2017521437
アピキサバンは、2つの異なる多形形態において提供されるが、アピキサバンの多形性および化学的純度に関する情報は開示されていない。今日まで先行技術が提供する高い収率でアピキサバンを得る方法は、多段階複雑で高価である。これらの問題は、最終的なアピキサバンならびにそれを含有する医薬組成物のコストも増加させる。この化合物の医薬品としての価値を考慮すると、低いエネルギーおよびコストならびに高い収率において工業規模に適用することができる、アピキサバンおよびその塩の調製のための効率的で安全な方法を得ることは重要である。したがって、アピキサバンの調製のための、改良された工業的に実現可能でより経済的な方法であって、より効率的であり、高純度および高収率においてアピキサバンを提供することができ、工業規模において容易に実施することができる方法の開発が必要とされている。
本発明は、高収率においてアピキサバンを製造するための、効率的で工業規模において適用可能な方法を提供する。この方法はさらに、困難で実行不可能な精製工程必要とすることなくアピキサバンを得ることならびに医薬品基準に適合する高純度生成物を得ることも可能にする。さらに、本発明の方法は、環境に優しい。
したがって、本発明は、アピキサバン(化合物I)またはその薬学的に許容される塩の製造方法であって、当該方法が、
a)塩基の存在下においてエチル−6−(4−(5−ブロモペンタンアミド)フェニル)−1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキシレート(化合物II)を、ホルムアミドに接触させて、1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−6−(4−(2−オキソピペリジン−1−イル)フェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物I):
Figure 2017521437
(ここで、塩基と化合物IIの比率は、2:1(mol/mol)から10:1(mol/mol)である)を得る工程と、
b)工程a)において得られたアピキサバンを単離する工程と、
c)場合により、慣用の精製技術によって、工程a)またはb)のアピキサバンを精製する工程と、
d)場合により、工程a)またはb)において得られたアピキサバンを、その薬学的に許容される塩または共結晶に転化させる工程と
を少なくとも含んでなる方法を提供する。
本発明の第二態様は、本発明の第一態様に従って調製されたアピキサバンの治療有効量を適切な量の薬学的に許容される賦形剤または担体と共に含む医薬組成物に関する。
本発明の第三態様は、医薬品での使用のための本発明の第二態様の医薬組成物の使用に関する。
本発明の第四態様は、腰または膝置換手術後の成人の血栓塞栓症を予防するため、ならびに/あるいは心房細動による成人の他の器官での発作および血栓を予防するための、本発明の第二態様の医薬組成物に関する。
定義
用語「塩基」は、本明細書において使用される場合、アルコキシド塩基を意味する。好適なアルコキシド塩基としては、金属(金属アルコキシド)、アンモニウム(アンモニウムアルコキシド)、ボロン(ボロンアルコキシド)およびシリコン(シリコンアルコキシド)の直鎖状もしくは分岐鎖状アルコキシドが挙げられる。金属アルコキシドとしては、アルカリ金属、アルカリ土類金属または遷移金属から選択される金属の直鎖状もしくは分岐鎖状アルコキシドが挙げられる。アルコキシド塩基の例は、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、ナトリウムイソプロポキシド、ナトリウムブトキシド、ナトリウムイソブトキシド、ナトリウムsec−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、リチウムメトキシド、リチウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムプロポキシド、カリウムイソプロポキシド、カリウムブトキシド、カリウムイソブトキシド、カリウムsec−ブトキシドおよびカリウムtert−ブトキシド、カルシウムメトキシド、カルシウムエトキシド、マグネシウムメトキシド、マグネシウムエトキシド、バリウムメトキシド、バリウムエトキシド、アルミニウムメトキシド、アルミニウムエトキシド、チタンメトキシド、チタンエトキシド、ジルコニウムメトキシド、ジルコニウムエトキシド、アンモニウムメトキシド、アンモニウムエトキシド、シリコンメトキシド、シリコンエトキシド、ボロンメトキシド、ボロンエトキシドである。
本明細書において、用語「有機溶媒」は、別の物質(すなわち、溶質)を少なくとも部分的に溶解することができる有機分子を意味する。有機溶媒は、室温において液体であり得る。本発明のために使用することができる有機溶媒の例としては、これらに限定されるわけではないが、炭化水素溶媒(例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、パラフィン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカヒドロナフタレン、鉱油、原油など)が挙げられ、さらにそれには、芳香族炭化水素溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレンおよびp−キシレン)、ハロゲン化炭化水素溶媒(例えば、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルムなど)、エステル溶媒(例えば、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、マロン酸エチルなど)、ケトン溶媒(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノンなど)、エーテル溶媒(例えば、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなど)、アミン溶媒(例えば、プロピルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、アニリン、ピリジン)、アルコール溶媒(例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、1−オクタノール、ベンジルアルコール、フェノール、トリフルオロエタノール、グリセロール、エチレングリコール、プロピレングリコール、m−クレゾールなど)、二硫化炭素、ニトロベンゼン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N,−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル、シリコーン溶媒(例えば、シリコーンオイル、ポリシロキサン、シクロシリコーン)も含まれる。いくつかの実施形態において、当該有機溶媒は、2種以上の有機溶媒を組み合わせることによって形成してもよい。
用語「極性溶媒」は、本明細書において、酸−塩基相互作用、水素結合、双極子間相互作用または双極子誘起双極子相互作用によって他の化合物またはそれ自体と相互作用するする傾向がある溶媒を意味する。
用語「非極性溶媒」は、本明細書において、極性溶媒ではない溶媒を意味する。非極性溶媒は、主に分散力によって他の化合物またはそれら自体と相互作用する。非極性溶媒は、主に双極子誘起双極子相互作用または分散力によって極性溶媒と相互作用する。これらの溶媒の非限定的例としては、トルエン、キシレン、n−ヘプタン、オクタン、イソオクタン、シクロヘキサン、ペンタンおよび1,4−ジオキサンが挙げられる。
用語「非プロトン性溶媒」は、本明細書において、Hを供与することができない任意の分子溶媒、すなわち、不安定性水素を有しない化合物、を意味する。本発明のために使用することができる非プロトン性溶媒の例としては、これらに限定されるわけではないが、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N,−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル、アセトン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、トルエン、メチルシクロヘキサン、アセトニトリル、メチルエチルケトン(MEK)およびメチルイソブチルケトン(MiBK)が挙げられる。
本明細書において、用語「逆溶媒(anti−solvent)」は、アピキサバンの溶解度が0.1g/L未満である溶媒を意味する。アピキサバンの精製方法にとって好適な逆溶媒としては、アルコール、ケトン、エーテル、エステル、炭化水素およびそれらの任意の混合物が挙げられる。
用語「溶媒和物」は、アピキサバンまたはアピキサバン誘導体と化学量論的または非化学量論的量の1種または複数種の溶媒分子(例えば、アセトン)とを含む分子錯体を意味する。
用語「水和物」は、アピキサバンまたはアピキサバン誘導体と化学量論的または非化学量論的量の水とを含む分子錯体を意味する。
本明細書において、用語「洗浄工程」は、望ましくない可溶物を除去するために、固体塊(例えば、結晶)の上および/または固体塊中に液体を通過させることによって、当該固体塊を精製する方法を意味する。当該方法は、ろ過、注ぎ出しまたはそれらの組み合わせから得られた沈殿物の上および/または沈殿物中を、蒸留水などの溶媒を通過させる工程を含む。例えば、本発明の一実施形態において、洗浄工程は、固体を溶媒または溶媒混合物に接触させる工程、激しく撹拌する工程(例えば、2時間)およびろ過する工程を含む。当該溶媒は水であってもよく、水性溶媒系であってもよくまたは有機溶媒系であってもよい。さらに、洗浄工程は、任意の好適な温度を有する溶媒によって実施することができる。例えば、洗浄工程は、約0℃と約100℃の間の温度を有する溶媒によって実施することができる。用語「従来の単離技術」は、本明細書において使用される場合、単離された生成物を得ることができ、工業規模において実施することができる方法、例えば、溶媒抽出、ろ過、蒸留、スラリー化、洗浄、相分離、蒸発、遠心分離、結晶化など、を意味する。
本明細書において、「溶媒抽出」は、1つの成分に対して高い親和性を有することにより当該溶媒との混和性が当該成分よりも低い少なくとも第二成分から当該成分を分離することができる溶媒を使用することによって混合物の成分を分離する方法を意味する。
用語「ろ過」は、固体粒子と液体との混合物を含む供給材料から所定のサイズより大きい固体粒子を除去する行為を意味する。表現「ろ液」は、ろ過プロセスによって除去された固体粒子をほとんど含まない混合物を意味する。この混合物は、所定の粒子サイズより小さい固体粒子を含有し得ることは理解されるであろう。表現「ろ過ケーキ」は、ろ過要素における供給材料側に残った残留固体材料を意味する。
用語「蒸発」は、液体から気体への溶媒の状態の変化および反応器からのその気体の除去を意味する。様々な溶媒が、本明細書において開示される合成経路の間に蒸発され得る。当業者に既知なように、各溶媒は異なる蒸発時間および/または蒸発温度を有し得る。
本明細書において、用語「スラリー化」は、粗固体生成物を洗浄、懸濁または分散させるために溶媒を用いる任意の方法を意味する。
用語「相分離」は、少なくとも2つの物理的に異なる領域を有する溶液または混合物を意味する。
用語「結晶化」は、任意選択により高温において、化合物を溶解させ、当該溶液を冷却することによって当該化合物を沈殿させるかまたは当該溶液から溶媒を除去するかまたはその両方による、単一の溶媒または溶媒の組み合わせからの結晶化など、生成物が結晶状態において得られる、当業者に既知の任意の方法を意味する。それはさらに、溶媒/逆溶媒結晶化などの方法も包含する。
用語「精製」は、本明細書において、原薬を夾雑物が除去された状態にする方法であってそれにより精製された原薬を得ることができる方法を意味する。用語「工業的精製」は、溶媒抽出、ろ過、スラリー化、洗浄、相分離、蒸発、遠心分離または結晶化などの、工業規模において実施することができる精製を意味する。
アピキサバンの多形体N−1のXPRD分析を示す。
本発明の第一態様は、アピキサバンである1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−6−[4−(2−オキソピペリジン−1−イル)フェニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物I)またはその薬学的に許容される塩を調製するための効率的な方法であって、少なくとも以下の工程を含む方法に関する。
a)塩基の存在下においてエチル−6−(4−(5−ブロモペンタンアミド)フェニル)−1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキシレート(化合物II)を、ホルムアミドに接触させて、1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−6−(4−(2−オキソピペリジン−1−イル)フェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物I):
Figure 2017521437
(ここで、塩と化合物IIの比率は、2:1(mol/mol)から10:1(mol/mol)である)を得る工程。当該方法は、高純度および高収率においてアピキサバンを提供し、容易に工業的規模において実施することができる。
当該6−(4−(5−ブロモペンタンアミド)フェニル)−1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキシレート(化合物II)を塩基の存在下においてホルムアミドに接触させることにより、1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−6−(4−(2−オキソピペリジン−1−イル)フェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキサミド(化合物I)が得られる。さらに、当該混合物を撹拌することによって、化合物Iの形成を容易にすることもできる。
塩基と化合物IIの比率は、2:1(mol/mol)および10:1(mol/mol)の間に含まれなければならず、したがって、化合物II1モルあたり2モルから10モルの塩基を使用するべきである。好ましくは、当該比率は、2:1(mol/mol)から5:1(mol/mol)である。最も好ましくは、当該比率は、2.5:1から3:1であり、最も好ましくは2.8:1であり、それにより、高収率および高純度においてアピキサバンが得られる。
好適なアルコキシド塩基としては、金属(金属アルコキシド)、アンモニウム(アンモニウムアルコキシド)、ボロン(ボロンアルコキシド)およびシリコン(シリコンアルコキシド)の直鎖状もしくは分岐鎖状アルコキシドが挙げられる。金属アルコキシドとしては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属およびそれらの混合物からなる群から選択される金属の直鎖状もしくは分岐鎖状アルコキシドが挙げられる。本発明の実施形態において、当該アルコキシド塩基は、アルカリ金属、アルカリ土類金属およびそれらの混合物からなる群から選択される金属の直鎖状もしくは分岐鎖状C〜C12アルコキシドである。好ましくは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の直鎖状もしくは分岐鎖状C〜Cアルコキシドが使用され得る。より好ましくは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の直鎖状もしくは分岐鎖状C〜Cアルコキシドが使用され得る。別の実施形態において、当該アルコキシド塩基は、アンモニウムアルコキシド塩基である。アルコキシド塩基の非限定的な例は、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、ナトリウムイソプロポキシド、ナトリウムブトキシド、ナトリウムイソブトキシド、ナトリウムsec−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、リチウムメトキシド、リチウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムプロポキシド、カリウムイソプロポキシド、カリウムブトキシド、カリウムイソブトキシド、カリウムsec−ブトキシドおよびカリウムtert−ブトキシド、カルシウムメトキシド、カルシウムエトキシド、マグネシウムメトキシド、マグネシウムエトキシド、バリウムメトキシド、バリウムエトキシド、アルミニウムメトキシド、アルミニウムエトキシド、チタンメトキシド、チタンエトキシド、ジルコニウムメトキシド、ジルコニウムエトキシド、アンモニウムメトキシド、アンモニウムエトキシド、シリコンメトキシド、シリコンエトキシド、ボロンメトキシド、ボロンエトキシドである。それらの中で、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシドおよびカリウムエトキシドが好ましい。
当該反応は、0℃から50℃の温度範囲において実施される。好ましくは、当該反応温度範囲は、0℃から20℃である。アピキサバンの純度が向上するので、最も好ましくは、0℃と10℃との間である。
工程a)のホルムアミドは、反応媒体を構成し得る。場合により、当該反応は、反応媒体としての有機溶媒の存在下において実施することもできる。本発明のために使用することができる好適な有機溶媒としては、これらに限定されるわけではないが、炭化水素溶媒由来、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、パラフィン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカヒドロナフタレン、鉱油、原油など;芳香族炭化水素溶媒、例えば、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレンおよびp−キシレン)など;ハロゲン化炭化水素溶媒、例えば、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルムなど;エステル溶媒、例えば、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、マロン酸エチルなど;ケトン溶媒、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノンなど;エーテル溶媒、例えば、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなど;アミン溶媒、例えば、プロピルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、アニリン、ピリジンなど;アルコール溶媒、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、1−オクタノール、ベンジルアルコール、フェノール、トリフルオロエタノール、グリセロール、エチレングリコール、プロピレングリコール、m−クレゾールなど;ニトロベンゼン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル;シリコーン溶媒、例えば、シリコーンオイル、ポリシロキサン、シクロシリコーなど、が挙げられる。本発明の実施形態において、当該有機溶媒は極性有機溶媒であり、好ましくは、当該有機溶媒は、N,N−ジメチルホルムアミド、C〜Cアルキルアルコール、C〜C−アルキルアセテートおよびそれらの混合物からなる群から選択される。より好ましい実施形態において、当該有機溶媒は、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸エチルおよびそれらの混合物からなる群から選択される。より好ましくは、当該有機溶媒は、N,N−ジメチルホルムアミドである。特定の実施形態において、当該有機溶媒は、2種以上の有機溶媒を組み合わせることによって形成してもよい。反応媒体としての有機溶媒の使用は、反応を促進し、アピキサバンの沈殿も促進する。
中間体化合物IIである6−(4−(5−ブロモペンタンアミド)フェニル)−1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキシレートは、国際公開第2007/001385号に記載されるようにして得ることができる。
有利には、本発明の方法は、不純物である1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−6−(4−(2−オキソピペリジン−1−イル)フェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボン酸の割合を著しく減少させるものであり、
b)工程a)において得られたアピキサバンを単離する工程、
c)場合により、従来の精製技術によって、工程a)またはb)のアピキサバンを精製する工程を含む。
好ましくは、当該アピキサバンは、沈殿およびろ過によって単離され、または蒸留によって溶媒を除去することによっても単離される。
アピキサバンは、非常に高い純度および収率において得られる。当該反応の収率は、80%と良好であり、純度は、常に非常に高く、99.5%と高い。
本発明はさらに、国際公開第2007/001385号および図1に記載される、アピキサバンの多形体N−1を調製するための方法も提供し、この場合、工程a)または工程b))において得られたアピキサバンは、還流温度において撹拌しながら有機溶媒中に溶解または懸濁される。当該有機溶媒はメタノールである。その後、結果として得られる溶液または懸濁液が、室温まで冷却される。得られた結晶は、従来の単離技術、好ましくはろ過によって単離される。場合により、得られたアピキサバンの多形体N−1は、さらに精製され得るか乾燥され得るかまたはその両方であり得る。用語「室温」は、アピキサバンの多形体N−1の調製との関連において、温度が15〜30℃であることを意味する。
有利には、当該方法は、低エネルギーおよび低コストにより工業規模において容易に再現可能である。その上、当該生成物は、高収率および高多形性および高HPLC純度において得られ、
d)場合により、工程a)またはb)において得られたアピキサバンを、それらの薬学的に許容される塩または共結晶に転化させる工程を含む。
アピキサバンの塩または共結晶は、−10℃と100℃の間の温度においてアピキサバンを薬学的に許容される酸に接触させることによって調製することができる。
有利には、本発明の当該方法は、アピキサバンを得るための合成工程の数を減らし、ならびに比較的低温および低コストにおいて実施することができるため、低エネルギーにより工業規模において容易に再現可能である。その上、この方法は、高収率および高HPLC純度においてアピキサバンを提供する。
好ましい実施形態において、アピキサバンまたはその薬学的に許容される塩の製造方法であって、当該方法が、
a)直鎖状または分岐鎖状C〜Cアルコキシドのアルカリ金属から選択される塩基の存在下において、エチル6−(4−(5−ブロモペンタンアミド)フェニル)−1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキシレート(化合物II)を、ホルムアミドに接触させることにより、アピキサバン:
Figure 2017521437
(ここで、塩基と化合物IIの比率は、2:1(mol/mol)から5:1(mol/mol)である)を得る工程と、
b)工程a)において得られたアピキサバンを単離する工程と、
c)場合により、従来の精製技術によって、工程a)またはb)のアピキサバンを精製する工程と、
を含んでなる方法。
さらなる好ましい実施形態において、アピキサバンまたはその薬学的に許容される塩の製造方法であって、当該方法が、
a)直鎖状または分岐鎖状C〜Cアルコキシドのアルカリ金属またはアルカリ土類金属から選択される塩基の存在下において、さらに有機溶媒の存在下において、エチル6−(4−(5−ブロモペンタンアミド)フェニル)−1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキシレート(化合物II)を、ホルムアミドに接触させることにより、アピキサバン:
Figure 2017521437
(ここで、塩基と化合物IIの比率は、2:1(mol/mol)から5:1(mol/mol)である)を得る工程と、
b)工程a)において得られたアピキサバンを単離する工程と、
c)場合により、慣用の精製技術によって、工程a)またはb)のアピキサバンを精製する工程と
を含んでなる方法。
さらなる好ましい実施形態において、アピキサバンまたはその薬学的に許容される塩の製造方法であって、当該方法が、
a)アンモニウムアルコキシド塩基の存在下において、さらに有機溶媒の存在下において、エチル6−(4−(5−ブロモペンタンアミド)フェニル)−1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキシレート(化合物II)を、ホルムアミドに接触させることにより、アピキサバン:
Figure 2017521437
(ここで、塩基と化合物IIの比率は、2:1(mol/mol)から5:1(mol/mol)である)を得る工程と、
b)工程a)において得られたアピキサバンを単離する工程と、
c)場合により、慣用の精製技術によって、工程a)またはb)のアピキサバンを精製する工程と
を含んでなる方法。
さらなる好ましい実施形態において、アピキサバンまたはその薬学的に許容される塩の製造方法であって、当該方法が、
a)0〜50℃の間の温度において、直鎖状または分岐鎖状C〜Cアルコキシドのアルカリ金属またはアルカリ土類金属から選択される塩基の存在下において、エチル6−(4−(5−ブロモペンタンアミド)フェニル)−1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキシレート(化合物II)を、ホルムアミドに接触させることにより、アピキサバン:
Figure 2017521437
(ここで、塩基と化合物IIの比率は、2:1(mol/mol)から5:1(mol/mol)である)を得る工程と、
b)工程a)において得られたアピキサバンを単離する工程と、
c)場合により、慣用の精製技術によって、工程a)またはb)のアピキサバンを精製する工程と
を含んでなる方法。
さらなる好ましい実施形態において、アピキサバンまたはその薬学的に許容される塩の製造方法であって、当該方法が、
a)0〜10℃の間の温度において、直鎖状または分岐鎖状C〜Cアルコキシドのアルカリ金属またはアルカリ土類金属から選択される塩基の存在下において、エチル6−(4−(5−ブロモペンタンアミド)フェニル)−1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキシレート(化合物II)を、ホルムアミドに接触させることにより、アピキサバン:
Figure 2017521437
(ここで、塩基と化合物IIの比率は、2:1(mol/mol)から5:1(mol/mol)である)を得る工程と、
b)工程a)において得られたアピキサバンを単離する工程と、
c)場合により、慣用の精製技術によって、工程a)またはb)のアピキサバンを精製する工程と
を含んでなる方法。
本発明の第二態様は、本発明の第一態様に従って調製されたアピキサバンの治療有効量を適切な量の薬学的に許容される賦形剤または担体と共に含む医薬組成物に関する。
本発明の第三態様は、医薬品での使用のための本発明の第二態様の医薬組成物に関する。
本発明の第四態様は、腰または膝置換手術後の成人の血栓塞栓症を予防するため、ならびに/あるいは心房細動による成人の他の器官での発作および血栓を予防するための、本発明の第二態様の医薬組成物に関する。
以下において、本発明を実施例によってさらに説明する。それらは決して、特許請求の範囲において定義される本発明の範囲の限定として解釈されるべきでははい。特に明記されない限り、割合についての全ての表示は、重量に基づいており、温度は摂氏である。
実施例1:1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−6−[4−(2−オキソピペリジン−1−イル)フェニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキサミド(アピキサバン)の調製
200mLのDMFおよび89mL(2.237mmol)のホルムアミド中におけるエチル−6−(4−(5−ブロモペンタンアミド)フェニル)−1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキシレート(50g、88mmol)の混合物に、既に調製したナトリウムメトキシド30%メタノール溶液(47mL、247mmol)を0〜5℃の温度において加えた。結果として得られた反応混合物を、0〜5℃の間の温度において2時間撹拌した。その後、400mLの水を当該反応混合物に加え、結果として得られた懸濁液を2時間撹拌した。得られた固体をろ過し、25mLの水で洗浄して、114.7gの湿潤した固体を得た。当該固体を乾燥させて、37gのアピキサバンを得た。多形体H2−2(国際公開第2007/001385号に記載)が得られた。
収率:85%
純度(HPLC):99.4%
DSC:55℃(−101J/g)、149℃(−9℃J/g)、168℃(97J/g)および232℃(−87J/g)に開始点を有するピーク
H−NMR(200MHz、DMSO)(2500)δ:1.74〜1.84(m、4H);2.38〜2.49(m、2H);3.20〜3.22(m、2H);3.59〜3.60(m、2H);3.80(s、3H);4.01〜4.05(m、2H);6.97〜7.52(m、8H、NH);7.74(s、1H、NH)
得られた固体を600mLのメタノールに懸濁させ、当該分散液を溶媒の還流温度において1時間加熱した。次いで、当該分散液を23〜25℃に冷まし、この温度で1時間撹拌した。次いで、結果として得られた懸濁液を0〜5℃に冷まし、1時間撹拌した。白色固体をろ過し、25mLのメタノールで洗浄した。得られた生成物を、重量が一定になるまで40℃において真空下で乾燥させ、33gの表題の化合物を得た。多形体N−1(国際公開第2007/001385号に記載)を得た。
収率:96%
純度(HPLC):99.5%
DSC:237(−132J/g)に開始点を有するピーク
多形体N−1のPXRD(パワーX線回折)は図1に対応する。
H−NMR(200MHz、DMSO)(2500)δ:1.74〜1.84(m、4H);2.38〜2.49(m、2H);3.20〜3.22(m、2H);3.59〜3.60(m、2H);3.80(s、3H);4.01〜4.05(m、2H);6.97〜7.52(m、8H、NH);7.74(s、1H、NH)
実施例2:1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−6−[4−(2−オキソピペリジン−1−イル)フェニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキサミド(アピキサバン)の調製
50ml(1.257mmol)のホルムアミド中におけるエチル−6−(4−(5−ブロモペンタンアミド)フェニル)−1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキシレート(10g、17.5mmol)の混合物に、既に調製したナトリウムメトキシド30%メタノール溶液(11mL、58mmol)を0〜5℃において加えた。結果として得られた反応混合物を、23〜25℃において16時間撹拌した。その後、100mLの水を当該混合物に加え、結果として得られた懸濁液を0〜5℃において2時間撹拌した。当該固体をろ過し、5mLの水で洗浄した。当該固体を乾燥させて、7.5gのアピキサバンを得た。多形体H2−2(国際公開第2007/001385号に記載)が得られた。
収率:86%
純度(HPLC):99.3%
DSC:55℃(−101J/g)、149℃(−9℃J/g)、168℃(97J/g)および232℃(−87J/g)に開始点を有するピーク
H−NMR(200MHz、DMSO)(2500)δ:1.74〜1.84(m、4H);2.38〜2.49(m、2H);3.20〜3.22(m、2H);3.59〜3.60(m、2H);3.80(s、3H);4.01〜4.05(m、2H);6.97〜7.52(m、8H、NH);7.74(s、1H、NH)
得られた結晶固体を120mLのメタノールに懸濁させ、当該分散液を溶媒の還流温度で1時間加熱した。次いで、当該分散液を23〜25℃に冷まし、この温度で1時間撹拌した。次いで、結果として得られた懸濁液を0〜5℃に冷却し、1時間撹拌した。白色固体をろ過し、5mLのメタノールで洗浄した。得られた固体は、結晶形態N−1(国際公開第2007/001385号および図1に記載)に対応し、一定の重量(6.7g)になるまで40℃で乾燥させた。
収率:96%
純度(HPLC):99%を超える
H−NMR(200MHz、DMSO)(2500)δ:1.74〜1.84(m、4H);2.38〜2.49(m、2H);3.20〜3.22(m、2H);3.59〜3.60(m、2H);3.80(s、3H);4.01〜4.05(m、2H);6.97〜7.52(m、8H、NH);7.74(s、1H、NH)

Claims (15)

  1. アピキサバンまたはその薬学的に許容される塩の製造方法であって、当該方法が、
    a)エチル−6−(4−(5−ブロモペンタンアミド)フェニル)−1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキシレート(化合物II)を、ホルムアミドおよび塩基と接触させて、アピキサバン:
    Figure 2017521437
    (ここで、塩と化合物IIの比率は2:1(mol/mol)から10:1(mol/mol)である)を得る工程と、
    b)工程a)において得られた前記アピキサバンを単離する工程と、
    c)場合により、慣用の精製技術によって、工程a)またはb)のアピキサバンを精製する工程と、
    d)場合により、工程a)またはb)において得られた前記アピキサバンを、その薬学的に許容される塩または共結晶に転化させる工程と
    を少なくとも含んでなる、方法。
  2. 前記工程a)の反応が、有機溶媒の存在下において実施される、請求項1に記載のアピキサバンの製造方法。
  3. 前記工程a)の有機溶媒が極性有機溶媒である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記工程a)の有機溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミド、C〜Cアルキルアルコール、C〜C−アルキルアセテートおよびそれらの混合物から選択されるものである、請求項3に記載の方法。
  5. 前記工程a)において使用される有機溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミドである、請求項4に記載の方法。
  6. 前記工程a)の塩基が、金属アルコキシド、ボロンアルコキシド、シリコンアルコキシド、アンモニウムアルコキシドおよびそれらの混合物からなる群から選択されるものである、請求項1〜5のいずれか一項に記載のアピキサバンの製造方法。
  7. 前記塩基が、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属およびそれらの混合物からなる群から選択される金属の直鎖状もしくは分岐鎖状アルコキシドである、請求項6に記載のアピキサバンの製造方法。
  8. 前記塩基が、アルカリ金属、アルカリ土類金属およびそれらの混合物からなる群から選択される金属の直鎖状もしくは分岐鎖状C〜C12アルコキシドである、請求項7に記載のアピキサバンの製造方法。
  9. 前記工程a)の塩基が、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の直鎖状もしくは分岐鎖状C〜Cアルコキシドである、請求項8に記載のアピキサバンの製造方法。
  10. 前記工程a)の塩基が、アルカリ金属の直鎖状もしくは分岐鎖状C〜Cアルコキシドである、請求項9に記載のアピキサバンの製造方法。
  11. 前記工程a)の塩基が、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシドまたはカリウムエトキシドである、請求項10に記載のアピキサバンの製造方法。
  12. 塩基と化合物IIの比率が、2:1(mol/mol)から5:1(mol/mol)である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の、アピキサバンを製造する方法。
  13. 塩基と化合物IIの比率が、2.5:1から3:1である、請求項12に記載のアピキサバンの製造方法。
  14. 前記工程a)の反応が、0℃と50℃との間の温度において実施される、請求項1〜13のいずれか一項に記載のアピキサバンの製造方法。
  15. 前記工程a)の反応が、0℃と10℃との間の温度において実施される、請求項14に記載の方法。
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