JP2002241318A - 光学活性な2−アミノ−1−アセナフテノール誘導体の製造方法 - Google Patents

光学活性な2−アミノ−1−アセナフテノール誘導体の製造方法

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JP2002241318A
JP2002241318A JP2001041391A JP2001041391A JP2002241318A JP 2002241318 A JP2002241318 A JP 2002241318A JP 2001041391 A JP2001041391 A JP 2001041391A JP 2001041391 A JP2001041391 A JP 2001041391A JP 2002241318 A JP2002241318 A JP 2002241318A
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acenaphthenol
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Hasuira Heiki
ハスィラ ヘイキ
Takayuki Azumai
隆行 東井
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学活性な2−アミノ−1−アセナフテノー
ル誘導体の製造方法を提供すること。 【解決手段】 一般式(2) で示されるラセミ2−アミノ−1−アセナフテノール誘
導体を光学活性なカルボン酸誘導体で光学分割すること
を特徴とする光学活性な2−アミノ−1−アセナフテノ
ール誘導体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下記一般式(1)
で示される光学活性な2−アミノ−1−アセナフテノー
ル誘導体の製造方法に関し、該誘導体は、光学分割剤、
不斉反応触媒もしくはその前駆体、または医薬中間体と
して有用である。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】一般
式(1)で示される化合物は知られておらず、一般式
(2)で示されるラセミ2−アミノ−1−アセナフテノ
ール誘導体は知られている(J. Med. Chem., 13(4), 72
9, (1970))が、その光学活性体は知られていない。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、一般式
(1)で示される光学活性な2−アミノ−1−アセナフ
テノール誘導体を効率よく得るために鋭意検討した結
果、ラセミ2−アミノ−1−アセナフテノール誘導体を
光学活性なカルボン酸誘導体で光学分割することにより
目的物を効率よく得られることを見出し、本発明に至っ
た。すなわち本発明は、一般式(2) (2) (式中Rは環構造を有していてもよい低級アルキル基、
Xは芳香環が低級アルキル基もしくはハロゲン原子で置
換されていてもよいことをあらわす。)で示されるラセ
ミ2−アミノ−1−アセナフテノール誘導体を光学活性
なカルボン酸誘導体で光学分割することを特徴とする一
般式(1) (1) (式中、RおよびXは前記と同じ意味を表わし、*は不
斉炭素原子を示す。)で示される光学活性な2−アミノ
−1−アセナフテノール誘導体の工業的に優れた製造法
を提供するものである。より、詳細には、一般式(2)
で示されるラセミ2−アミノ−1−アセナフテノール誘
導体を光学活性なカルボン酸誘導体と反応させ、一般式
(3) (3) (式中、R、Xは前記と同じ意味を表わし、A-は光学
活性カルボン酸誘導体の酸残基を示す。*は不斉炭素原
子を示す。)で示されるジアステレオマー塩を結晶とし
て析出させ、次いでこれを分離した後、酸または塩基で
処理することを特徴とする一般式(1)で示される光学
活性な2−アミノ−1−アセナフテノール誘導体を得る
製造方法である。
【0004】
【発明の実施の形態】以下本発明について、詳細に説明
する。本発明で使用するラセミ2−アミノ−1−アセナ
フテノール誘導体(1)は、対掌体のどちらか一方を多
く含んでいてもよい。一般式(1)、(2)もしくは
(3)における置換基Rとしては、具体的には、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプ
ロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル
基、シクロブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基などのアルキル基が、挙げられ
る。Xとしては、上記アルキル基の他、フルオロ、クロ
ロ、ブロモ、ヨードなどのハロゲン原子が挙げられる。
【0005】本発明で光学分割剤として使用する光学活
性なカルボン酸誘導体としては、工業的利用の見地から
好ましくは、乳酸、マンデル酸、りんご酸、酒石酸およ
びそれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定される
ものではない。光学活性なカルボン酸誘導体の使用量
は、ラセミ2−アミノ−1−アセナフテノール誘導体
(1)に対し、通常、0.2〜3モル倍、好ましくは、
0.4〜1.5モル倍程度である。
【0006】本発明には通常、溶媒が用いられ、かかる
溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピル
アルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、ジエチ
ルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、n−ブチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸エチ
ル等のエステル類、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シク
ロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロホルム、ジ
クロルメタン、ジクロルエタン、クロルベンゼン等のハ
ロゲン化炭化水素類、ジメチルホルムアミド、アセトニ
トリル等の非プロトン性極性溶媒、水等を例示できる。
溶媒は、上記の1種を単独で使用しても、2種以上を
混合して使用してもよい。溶媒の使用量は、光学活性な
カルボン酸誘導体の種類、溶媒の種類等により異なる
が、通常、ラセミ2−アミノ−1−アセナフテノール誘
導体(1)に対し1〜50重量倍の範囲である。
【0007】光学分割の際の温度は、通常、使用する溶
媒の融点〜沸点の範囲から選ばれるが、好ましくは、−
20〜150℃程度である。光学分割するにあたって
は、例えば、上記溶媒中で、ラセミ2−アミノ−1−ア
セナフテノール誘導体(1)と光学活性なカルボン酸誘
導体とを反応させてジアステレオマー塩(3)を形成さ
せた後、もしくはあらかじめ調製したジアステレオマー
塩を上記溶媒に溶解もしくは懸濁させた後、加熱下もし
くは非加熱下で静置もしくは攪拌することにより一方の
ジアステレオマー塩を析出させる。塩を析出させるにあ
たり、必要に応じ冷却、濃縮等の操作を実施することも
でき、また種晶としてあらかじめ調製したジアステレオ
マー塩を添加することもできる。析出した塩は、濾過等
により分離され、分離された塩は、必要に応じて上記溶
媒等から再結晶することもできる。
【0008】光学活性2−アミノ−1−アセナフテノー
ル誘導体(1)は、上記方法により得られたジアステレ
オマー塩(3)を酸または塩基により処理することによ
り得ることができる。塩基を使用する場合は、ジアステ
レオマー塩(3)に塩基と水を加えて塩基性水溶液に
し、塩基性水層を疎水性溶媒で抽出後抽出液を濃縮する
ことにより、光学活性2−アミノ−1−アセナフテノー
ル誘導体(1)が得られる。酸を使用する場合は、ジア
ステレオマー塩(3)に酸と水を加えて酸性水溶液に
し、酸性水層を疎水性溶媒で抽出した後、水層に塩基を
加えてアルカリ性化する。塩基性水層を疎水性溶媒で抽
出後抽出液を濃縮することにより、光学活性2−アミノ
−1−アセナフテノール誘導体(1)が得られる。
【0009】本発明で光学活性2−アミノ−1−アセナ
フテノール誘導体(1)の遊離に使用される酸の具体例
としては、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸等が
挙げられる。 これら酸の中でも特に好ましくは、塩酸
および硫酸が使用される。酸の使用量は、ジアステレオ
マー塩(3)に対し、通常、1〜200モル倍、好まし
くは、2〜20モル倍である。
【0010】本発明で光学活性2−アミノ−1−アセナ
フテノール誘導体(1)の遊離に使用される塩基の具体
例としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、水酸化マグネ
シウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸
化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩、炭酸
水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素塩、等
が挙げられる。塩基の使用量は、ジアステレオマー塩に
対し、通常、1〜200モル倍、好ましくは、2〜20
モル倍である。
【0011】本発明で抽出に使用される疎水性溶媒の具
体例としては、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエ
ーテル、n−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等の
エーテル類、酢酸エチル等のエステル類、n−ヘキサ
ン、n−ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素
類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
類、クロロホルム、ジクロルメタン、ジクロルエタン、
クロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素類等を例示でき
る。 溶媒は、上記の1種を単独で使用しても、2種以
上を混合して使用してもよい。抽出に使用される疎水性
溶媒の使用量は、ジアステレオマー塩を構成する光学活
性なカルボン酸誘導体(2)の種類、溶媒の種類等によ
り異なるが、通常、ジアステレオマー塩(3)に対し通
常、1〜200重量倍の範囲である。ジアステレオマー
塩(3)の溶解に使用される水の使用量は、ジアステレ
オマー塩を構成する光学活性なカルボン酸誘導体(2)
の種類等により異なるが、通常、ジアステレオマー塩に
対し通常、1〜200重量倍の範囲である。抽出の際の
温度は、通常、水および使用する溶媒の融点〜沸点の範
囲から選ばれるが、好ましくは、0〜60℃程度であ
る。
【0012】以上のようにして得られる一般式(1)で
示される光学活性な2−アミノ−1−アセナフテノール
誘導体の具体例としては、2−メチルアミノ−1−アセ
ナフテノール、2−エチルアミノ−1−アセナフテノー
ル、2−プロピルアミノ−1−アセナフテノール、2−
シクロプロピルアミノ−1−アセナフテノール、2−se
c−ブチルアミノ−1−アセナフテノール、2−シクロ
プロピルメチルアミノ−1−アセナフテノール、2−n
−ペンチルアミノ−1−アセナフテノールなどが挙げら
れる。
【0013】
【発明の効果】本発明の方法により、一般式(1)で示
される光学活性な2−アミノ−1−アセナフテノール誘
導体を光学純度良く、工業的に容易に製造することが可
能となった。
【0014】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。 [実施例1]ラセミのトランスー2−メチルアミノー1
−アセナフテノール1.2グラムとL−酒石酸0.96
グラムをメタノール60ミリリットルに懸濁させ、還流
下2時間攪拌後、室温まで冷却する。析出した塩(融点
205〜208℃で分解)を2規定水酸化ナトリウム水溶液5
0ミリリットルに溶かし、トルエンで抽出した後、有機
層を蒸発濃縮して粘ちゅうな油状物質として(+)−ト
ランス−2−メチルアミノ−1−アセナフテノール0.
53グラム(光学純度96%ee)を得た。なお、光学
純度は、光学活性な固定相を有するHPLCにて分析し
た。 NMR(CDCl3):δ(ppm) 2.4(s, Me), 4.2(d, OH), 5.3
(d, NH), 7.2-7.6(m, ArH)
【0015】[実施例2]ラセミのトランスー2−イソ
プロピルアミノー1−アセナフテノール1.5グラムと
L−酒石酸1.0グラムをメタノール50ミリリットル
に懸濁させ、還流下2時間攪拌後、室温まで冷却する。
析出した塩を2規定水酸化ナトリウム水溶液50ミリリ
ットルに溶かし、トルエンで抽出した後、有機層を蒸発
濃縮して(+)−トランスー2−イソプロピルアミノー
1−アセナフテノール0.40グラム(光学純度91%
ee)を得た。なお、光学純度は、光学活性な固定相を
有するHPLCにて分析した。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(2) (2) (式中Rは環構造を有していてもよい低級アルキル基、
    Xは芳香環が低級アルキル基もしくはハロゲン原子で置
    換されていてもよいことをあらわす。)で示されるラセ
    ミ2−アミノ−1−アセナフテノール誘導体を光学活性
    なカルボン酸誘導体で光学分割することを特徴とする一
    般式(1) (1) (式中、RおよびXは前記と同じ意味を表わし、*は不
    斉炭素原子を示す。)で示される光学活性な2−アミノ
    −1−アセナフテノール誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】一般式(2)で示されるラセミ2−アミノ
    −1−アセナフテノール誘導体を光学活性なカルボン酸
    誘導体と反応させ、一般式(3) (3) (式中、R、Xは前記と同じ意味を表わし、A-は光学
    活性カルボン酸誘導体の酸残基を示す。*は不斉炭素原
    子を示す。)で示されるジアステレオマー塩を結晶とし
    て析出させ、次いでこれを分離した後、酸または塩基で
    処理することを特徴とする一般式(1)で示される光学
    活性な2−アミノ−1−アセナフテノール誘導体の製造
    方法。
  3. 【請求項3】光学活性なカルボン酸誘導体が光学活性な
    酒石酸である請求項1または2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】一般式(1)で示される光学活性な2−ア
    ミノ−1−アセナフテノール誘導体。
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