JP2017521086A - マイコバクテリウム・ツベルクロシスの検出および分析のための組成物および方法 - Google Patents

マイコバクテリウム・ツベルクロシスの検出および分析のための組成物および方法 Download PDF

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Abstract

MTBの検出に有用な組成物および方法が本明細書に提供される。特に、特異的および高感度で試料中のMTBを検出する、核酸増幅および検出手段のためのキット、試薬、反応混合物およびそれらに関連する方法が本明細書に提供される。

Description

本発明は、マイコバクテリウム・ツベルクロシス(mycobacterium tuberculosis)に関する。特に、本発明は、マイコバクテリウム・ツベルクロシスを検出するための組成物および方法に関する。
マイコバクテリウム・ツベルクロシス(MTB)は、世界中の公衆衛生にとって重大な脅威となっており、単一の感染因子に起因する全世界で最大の死亡原因(killer)としてHIV/エイズに次いで第2位である(Warrenら、Differentiation of Mycobacterium tuberculosis complex by PCR amplification of genomic regions of difference、2006年7月、Int J Tuberc Lung Dis.10(7)巻:818−822頁)。CDCは、2011年において、推定870万人のMTBの新規症例があり(HIVの同時感染は13%)、HIV陰性の個体のうちほぼ100万件の死亡およびHIV陽性の人々のうち430,000件の死亡を含む140万人の人々が、MTBにより死亡したと報告している。世界保健機関(WHO)は、MTBが2011年において女性の上位の死亡原因のうちの1つであり、HIV陰性の女性のうち300,000人が死亡し、HIV陽性の女性うち200,000人が死亡したと報告している。これは15歳から44歳の女性についての上位3つの死因のうちの1つである。MTBはまた、全死亡者のうちの4分の1となるHIVに感染している人々の主要な死亡原因でもある。2011年において小児の中で推定50万の症例があり、64,000人が死亡した。多剤耐性MTB(MDR−TB)が増加しており、調査した実質的に全ての国に存在している。地理的に、MTBの負荷はアジアおよびアフリカにおいて最も高い。WHOは、全体的にMTBの症例の検出は低所得国(LIC)において依然として60%未満であり、世界全体で66%のみであると報告している。すなわち、2011年においてMTBに罹患している人々は推定870万人であり、活動性疾患を有する290万人が診断されておらず、国家的なMTB抑制プログラムに通知されていなかった。さらに、MDR−MTBの症例の19%のみが適切に診断され、通知されていた。新規MTB患者の20人に1人未満しか薬剤感受性試験を受けていなかった。MTBの蔓延のリスク、薬剤耐性株の出現の可能性およびHIV−1に感染している患者における疾患の重症度のために、低価格、迅速および正確なMTB分子試験が非常に重要である。慣用的な培養は時間がかかり、最大で6週間かかる可能性もある。抗酸性塗抹の顕微鏡検査が、マイコバクテリアを検出するための最も迅速な方法であるが、それは非感受性で非特異的である。
Warrenら、Differentiation of Mycobacterium tuberculosis complex by PCR amplification of genomic regions of difference、2006年7月、Int J Tuberc Lung Dis.10(7)巻:818−822頁
(発明の要旨)
MTBの検出に有用な組成物および方法が本明細書に提供される。特に、特異的および高感度で試料中のMTBを検出する、核酸増幅および検出手段のためのキット、試薬、反応混合物およびそれらに関連する方法が本明細書に提供される。このような組成物および方法は、喀痰、気管支肺胞洗浄液(BAL)ならびに喀痰およびBAL試料のN−アセチル−L−システイン(NACL)−NaOH沈殿物のような異なるヒト試料中のMTB複合体を検出するためのプライマー、プローブ、プライマーセット、プライマーとプローブのセットおよび方法を含む。
いくつかの実施形態において、配列番号1−9として本明細書に提供されるポリヌクレオチド試薬の2つ以上は組成物(例えば、試薬セット、キット、反応混合物など)中に組み合わされる。いくつかの実施形態において、核酸試薬の1つ以上または全ては検出可能な部分(例えば、合成標識)を含む。いくつかの実施形態において、組成物は1つ以上のプライマーである配列番号1−4または7−8を含む。いくつかの実施形態において、組成物は1つ以上のプライマー対である配列番号1および2、3および4または7および8を含む。いくつかの実施形態において、組成物は配列番号5、6または9の1つ以上のプローブ(例えば、標識プローブ)を含む。いくつかの実施形態において、組成物はプライマーとプローブのセット:配列番号1−2および5、3−4および6または7−9を含む。いくつかの実施形態において、組成物は配列番号7−9のような内部対照試薬を含む。いくつかの実施形態において、組成物は配列番号5および6を含む二重プローブシステムを含む。
いくつかの実施形態において、組成物および方法は、プライマー、プローブ、プライマーセットおよび/またはプローブセットを有するポリヌクレオチド成分を含む試薬セットを利用する。いくつかの実施形態において、組成物のポリヌクレオチド成分は、上記のプライマー、プローブ、プライマーセットまたはプローブセットの組合せからなる。反応混合物として、組成物は、個々にまたは組み合わせて(例えば上記の組合せ)、このようなポリヌクレオチドおよび試料中に含まれる任意のポリヌクレオチドからなってもよい(すなわち、非試料核酸分子のみが配列番号1−9によって表されるポリヌクレオチドである。
本明細書に提供されるプライマーセットは2つのプライマーを含み、例えばPCRにおける標的配列の増幅に有用である。いくつかの実施形態において、組成物は、プライマーによって生成されたアンプリコンを検出する少なくとも2つのプライマーおよび1つ以上(例えば2つ以上)のプローブを含む。
試料中のMTBを検出するための方法もまた、本明細書に提供される。いくつかの実施形態において、方法は、(a)核酸増幅試薬、本明細書に記載されている少なくともポリヌクレオチドプライマーまたはプローブおよび少なくとも1つの標的配列を含有している可能性がある試験試料を含む反応混合物を形成するステップ、ならびに(b)混合物を増幅条件に供して標的配列に相補的な核酸配列の少なくとも1つのコピーを生成するステップを含む。いくつかの実施形態において、方法は生成したアンプリコンを検出するステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、検出するステップは、(c)プローブを標的配列に相補的な核酸配列にハイブリダイズして、プローブおよび標的配列に相補的な核酸配列を含むハイブリッドを形成するステップ、ならびに(d)試験試料中のMTBの存在の指標としてハイブリッドを直接的または間接的に検出するステップを含む。
さらに、増幅がPCRまたは同様のサーマルサイクリング増幅プロセスである場合、ステップ(b)は標的配列コピーの数を増加させるために複数回反復されてもよい。
別の実施形態によれば、MTBおよび1種以上のさらなる感染因子(例えばHIV)または他の核酸分子(例えばヒト配列)の両方が検出される。したがって、いくつかの実施形態において、組成物はこのような他の因子または核酸分子を検出するための試薬を含む。
いくつかの実施形態において、組成物および方法はさらに対照試薬またはキット成分(例えば、陽性対照、陰性対照)を利用する。いくつかの実施形態において、対照試薬は合成標的核酸を含む。いくつかの実施形態において、対照試薬は、試料中に存在することが予想されるMTB、ヒトまたは他の配列を検出するための試薬を含む。いくつかの実施形態において、合成または内因性に関わらず試料中の対照標的核酸は、MTB標的核酸を増幅する増幅プライマーがまた、対照標的核酸も増幅するように選択される。いくつかのこのような実施形態において、MTB標的核酸またはそれから生成されたアンプリコンを検出するプローブは対照標的またはそれから生成されたアンプリコンを検出しない。いくつかの実施形態において、対照標的核酸またはそれから生成されたアンプリコンを検出するが、MTB標的核酸またはそれから生成されたアンプリコンを検出しない対照プローブが提供される。いくつかの実施形態において、定量するための内部標準が提供される。
いくつかの実施形態において、上記で説明した試薬に加えてキットは、1つ以上の適切な容器、使用のための指示書、ソフトウェア(例えば、データ解析ソフトウェア)などを含む。いくつかの実施形態において、キットはポリヌクレオチドを標識するための試薬を含む。いくつかの実施形態において、キットにおける1つ以上の成分は凍結乾燥形態である。
本開示の実施形態は、喀痰または気管支肺胞洗浄液およびそれらの沈殿物のような複合的な生体試料中のMTBを識別するための組成物、キット、システムおよび方法を提供する。いくつかの実施形態において、組成物および方法は、不活性化試薬ならびにMTBを特異的および正確に分離し、識別できる単一のプローブまたは複数のプローブリアルタイム検出法を提供する。
例えば、いくつかの実施形態において、本開示は、配列番号1および2、配列番号3および4または配列番号7および8から選択される少なくとも1つ(例えば、1つ、2つまたは3つ)のプライマー対を含む組成物を提供する。いくつかの実施形態において、組成物は配列番号1−4および7−8を含む。いくつかの実施形態において、組成物は配列番号5、6または9から選択される少なくとも1つのプローブをさらに含む。
さらなる実施形態は、配列番号1および2ならびに配列番号3および4のプライマー対のセットを含む組成物を提供する。いくつかの実施形態において、組成物は、配列番号5、6または9から選択される少なくとも1つのプローブをさらに含む。いくつかの実施形態において、組成物は、配列番号7および8のプライマー対をさらに含む。
さらなる実施形態は、配列番号1−9の核酸の各々を含む組成物を提供する。いくつかの実施形態において、上記の組成物は、配列番号10−36から選択される1つ以上の核酸配列を含むまたはそれらで置換されている。
本開示の実施形態は、a)上述の組成物のいずれか、およびb)核酸増幅反応を実施するための少なくとも1種の試薬(例えば、核酸ポリメラーゼ、複数のdNTP、緩衝液または不活性化試薬)を含むキットを提供する。いくつかの実施形態において、不活性化試薬は、水、洗浄剤、アルコールおよびNaOH(例えば、イソプロパノール、水酸化ナトリウム、TWEEN−20および水)を含む。
他の実施形態において、本開示は、マイコバクテリウム(microbacterium)・ツベルクロシス(MTB)核酸にハイブリダイズした上述の組成物または核酸のいずれかを含む反応混合物を提供する。いくつかの実施形態において、MTB標的核酸は挿入配列(IS)6110およびタンパク質抗原B(PAB)の1つ以上(例えば、両方)である。
さらなる実施形態において、本開示は、a)対象由来の生体試料を、上述の核酸プライマーまたはプローブのいずれかと接触させるステップ、およびb)核酸プライマーまたはプローブのMTB核酸との結合を直接的または間接的に検出するステップを含む、生体試料中のMTB核酸を識別する方法を提供する。いくつかの実施形態において、方法は、c)結合が検出される場合、試料中のMTBの存在を決定するステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、検出するステップはリアルタイムPCR検出による。いくつかの実施形態において、方法は、不活性化緩衝液を使用して試料中のMTBを不活性化するステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、試料は、喀痰、気管支肺胞洗浄液[BAL]または喀痰およびBALのN−アセチル−L−システイン[NALC]の沈殿物である。いくつかの実施形態において、方法は、不活性後に試料からDNAを抽出するステップをさらに含む。
さらに他の実施形態は、a)不活性化試薬により生体試料を不活性化して、不活性化した試料を生成するステップ、b)不活性化した試料からDNAを抽出するステップ、c)DNAを、1つ以上のプライマー対および1つ以上の核酸プローブと接触させるステップ、d)増幅アッセイを実施して1つ以上のMTB核酸標的を増幅するステップ、ならびにe)試料中の標的の存在を識別するステップを含む、生体試料中のMTB核酸を検出する方法を提供する。
さらなる実施形態は、a)イソプロパノール、水酸化ナトリウム、TWEEN−20および水を含む不活性化試薬により前記生体試料を不活性化して、不活性化した試料を生成するステップ、b)不活性化した試料からDNAを抽出するステップ、c)DNAを、配列番号1および2ならびに配列番号3および4から選択される1つ以上のプライマー対ならびに配列番号5および6から選択される1つ以上の核酸プローブと接触させるステップ、d)増幅アッセイを実施して1つ以上のMTB核酸標的を増幅するステップ、ならびにe)前記試料中の標的の存在を識別するステップを含む、生体試料中のMTB核酸を検出する方法を提供する。
さらなる実施形態は、a)不活性化試薬により前記生体試料を不活性化して、不活性化した試料を生成するステップ、b)不活性化した試料からDNAを抽出するステップ、c)DNAを、配列番号1および2ならびに配列番号3および4から選択される1つ以上のプライマー対ならびに配列番号5および6から選択される1つ以上の核酸プローブと接触させるステップ、d)増幅アッセイを実施して1つ以上のMTB核酸標的を増幅するステップ、ならびにe)試料中の標的の存在を識別するステップを含む、生体試料中のMTB核酸を検出する方法を提供する。
他の実施形態は、a)不活性化試薬により生体試料を不活性化して、不活性化した試料を生成するステップ、b)不活性化した試料からDNAを抽出するステップ、c)DNAを、配列番号1および2ならびに配列番号3および4から選択される1つ以上のプライマー対ならびに配列番号5および6から選択される1つ以上の核酸プローブと接触させるステップ、d)リアルタイムPCRアッセイを実施して1つ以上のMTB核酸標的を増幅するステップ、ならびにe)試料中の標的の存在を識別するステップを含む、生体試料中のMTB核酸を検出する方法を提供する。
さらに他の実施形態は、a)不活性化試薬により生体試料を不活性化して、不活性化した試料を生成するステップ、b)不活性化した試料からDNAを抽出するステップ、c)前記DNAを、配列番号1および2ならびに配列番号3および4から選択される1つ以上のプライマー対ならびに配列番号5および6から選択される1つ以上の核酸プローブと接触させるステップ、d)増幅アッセイを実施してIS6110およびPABから選択される1つ以上のMTB核酸標的を増幅するステップ、ならびにe)試料中の標的の存在を識別するステップを含む、生体試料中のMTB核酸を検出する方法を提供する。
特定の実施形態において、本開示は、a)不活性化試薬により生体試料を不活性化して、不活性化した試料を生成するステップ、b)不活性化した試料からDNAを抽出するステップ、c)DNAを、配列番号1および2ならびに配列番号3および4のプライマー対ならびに配列番号5および6の核酸プローブと接触させるステップ、d)増幅アッセイを実施して1つ以上のMTB核酸標的を増幅するステップ、ならびにe)試料中の標的の存在を識別するステップを含む、生体試料中のMTB核酸を検出する方法を提供する。
いくつかの実施形態において、本開示は、a)イソプロパノール、水酸化ナトリウム、TWEEN−20および水を含む不活性化試薬により生体試料を不活性化して、不活性化した試料を生成するステップ、b)不活性化した試料からDNAを抽出するステップ、c)DNAを、配列番号1および2ならびに配列番号3および4のプライマー対ならびに配列番号5および6の核酸プローブと接触させるステップ、d)増幅アッセイを実施して1つ以上のMTB核酸標的を増幅するステップ、ならびにe)試料中の標的の存在を識別するステップを含む、生体試料中のMTB核酸を検出する方法を提供する。
さらなる実施形態が本明細書に記載されている。
本明細書に提供される技術のいくつかの実施形態におけるMTBアッセイワークフロー図を示す。 46個のMTBの系統発生的および地理的に多様なMTB分離株の検出からのデータを示す。 試料調製についてのMTBアッセイワークフロー図を示す。 MTB複合ゲノムDNAが、アッセイ包括性を決定するために試験されたときに決定した平均サイクル数値を示す。
MTBの検出に有用な組成物および方法が本明細書に提供される。特に、試料中のMTBを特異的および高感度で検出する、核酸増幅および検出手段のためのキット、試薬、反応混合物およびそれらに関連する方法が本明細書に提供される。
いくつかの実施形態において、MTBの核酸配列またはその相補体と特異的にハイブリダイズするポリヌクレオチドが本明細書に提供される。これらのポリヌクレオチドは、試料中に存在する場合、MTBを増幅し、MTBの存在を特異的に検出する用途が見出されている。例示的なポリヌクレオチドは、例えば、配列番号1−9または10−36によって記載されている。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されているアッセイは、複数(例えば2つ)の異なるMTB特異的プライマー/プローブセットを利用する。例えば、いくつかの実施形態において、第1のセットはマルチコピー挿入エレメント、IS6110(Thierry Dら、Nucleic Acids Res 1990年;18巻:188頁)を検出するように設計され、第2のセットは単一コピー遺伝子であるPAB(Anderson AB、Hansen EB、Infect Immun 1989年;57巻:2481−2488頁)を検出するように設計されている。IS6110を欠損している(Mathema Bら、Clinical Microbiology Reviews 2006年;19巻:658−685頁)またはPAB遺伝子を欠失している(Gilpin CMら、J Clin Microbiol 2002年;40巻:2305−2307頁)MTB株が報告されているので、両方の標的の使用は偽陰性結果のリスクを最小化する。本明細書に記載されている実験により、二重標的戦略が高い信頼性によりMTBゲノムDNAの検出をもたらすことが実証された。
マイコバクテリアの細胞壁は、親油性分子および多糖の複合的な構造のために、従来の細胞溶解技術に対して耐性がある。したがって、いくつかの実施形態において、MTB検出アッセイは、TB細胞溶解およびゲノムDNA放出について最適化したインキュベーション温度および混合条件によりグアニジニウムチオシアネート−磁性微粒子精製法を利用する。本明細書に記載されているアッセイの実施形態の開発の間に行われた実験により、試料DNA抽出法がTB細胞溶解についての機械的なビーズビーティング(bead beating)と同等の効率であることが示された。
さらなる実験により、66個のMTB複合体DNA(8種の異なるMTB複合体種を含む)全てがアッセイによって検出されたことが実証された。アッセイの信頼性は4つの方法で評価された。第1に、アッセイの特異性は80個の潜在的に異なる交差反応物を試験することによって評価された。潜在的な交差反応物のどれも検出されなかった。第2に、偽陽性またはキャリーオーバーが陰性試料において検出されるかどうかを決定するために高陽性MTB試料が陰性試料と共に処理される、キャリーオーバー評価を実施した。偽陽性は観察されなかった。第3に、様々な潜在的に干渉する物質がアッセイ性能に対するそれらの影響について試験された。干渉が観察された8.3%および5.0%のウシ粘液を除いて、干渉は観察されなかった。この干渉は、粘液濃度が2.5%以下に低下した場合に除去された。臨床検体が試験された場合、無効なICの結果を有する検体の割合は0.3%であり、本明細書に記載されている試料調製法が効果的にPCR阻害剤を除去したことが実証された。このことは、プロトコルのロバスト性の証拠を提供し、ウシ粘液によって引き起こされる干渉の影響がアッセイに重要でない可能性が高いことを示す。最後に、低陽性(3倍のLOD)および陰性パネルを試験するために、複数の使用者が複数のm2000機器システムまたは手動による試料調製を使用する、再現性試験が実施された。100%の再現性が観察された。これらのデータにより、分析試験および臨床試料試験に使用される場合、アッセイのロバスト特性が支持される。
MTB検出アッセイの臨床的有用性は、保存された試料および予め採取された試料の両方を使用して5つの国においてTBを有すると疑われる患者から採取した喀痰およびNALC検体を試験することによって評価された。全体のアッセイ感度は93%であったが、それは、塗抹陽性培養陽性試料では99%であり、塗抹陰性培養陽性試料では81%であった。特異性は97%であった。米国内からの非TBと思われる集団からの分析的特異性試験および喀痰試料試験の結果は全て100%の特異性を示した。臨床的特異性はアッセイ結果と培養結果との比較に基づいて決定された。
本明細書に記載されている技術の実施形態は、高い感度および特異性によるハイスループット、自動MTB検出を提供する。従来の培養アッセイと比較して、この技術は、臨床検体におけるマイコバクテリアの直接検出を可能にすることによってTBの迅速な診断を顕著に改善する。このアッセイは、従来の抗酸性塗抹の顕微鏡検査と比較して優れた感度および特異性を提供する。現在のMTB診断アッセイとの相違は培養陽性および塗抹陰性集団(試料中のTB濃度が低い)における感度の欠如である。本明細書に提供される技術の実施形態はその相違を埋める。本明細書に提供されるアッセイは、喀痰試料を用いて作業することが困難な場合でさえも、非常に低い阻害率によりロバストである。このことは、無効な試料の反復試験に必要とされる時間を低減させる。いくつかの実施形態において、より大きな標的感度および標的領域における突然変異/欠失によって引き起こされる偽陰性アッセイ結果のより少ない可能性を提供する、マルチコピーMTB標的が調べられる。実施形態は特有で効果的なMTB不活性化法をさらに提供する。
本明細書に使用されている場合、「特異的にハイブリダイズする」という用語は、第2の核酸に検出可能で特異的に結合する核酸の能力を指す。ポリヌクレオチドは、非特異的核酸とのかなりの量の検出可能な結合を最小化するハイブリダイゼーションおよび洗浄条件下で標的核酸鎖と特異的にハイブリダイズする。特異的ハイブリダイゼーションを達成するために使用され得るストリンジェントな条件は当該技術分野において公知である。
本明細書に使用されている場合、「標的配列」または「標的核酸配列」とは、MTBもしくは検出されるべき他の配列(例えばHIV)またはそれらの相補体の核酸配列を意味し、それは本明細書に提供されるポリヌクレオチドの1つ以上を使用して増幅、検出または増幅および検出の両方をされる。さらに、標的配列という用語は時々、二本鎖核酸配列を指すが、当業者は、標的配列はまた、一本鎖であってもよいことを認識する。標的が二本鎖である場合、ポリヌクレオチドプライマー配列は、好ましくは、標的配列の両方の鎖を増幅する。多かれ少なかれ特定の生物に対して特異的である標的配列が選択されてもよい。例えば、標的配列は、全ての属、1つより多い属、種または亜種、血清群、栄養要求型、血清型、株、分離株または生物の他のサブセットに特異的であり得る。
本明細書に使用されている場合、「試験試料」という用語は、生物、生体液、環境試料またはMTB標的配列を含有する疑いがあるもしくはそれを潜在的に含有する他の試料から採取された試料を意味する。試験試料は、例えば、組織、血液、唾液、喀痰、喀痰のN−アセチル−L−システイン(NALC)−NaOH沈殿物、粘液、気管支肺胞洗浄液(BAL)、汗、尿、尿道スワブ、頸部スワブ、泌尿生殖器または肛門スワブ、結膜スワブ、眼球レンズ液、脳脊髄液、乳液、腹水、滑液、腹膜液、羊水、発酵ブロス、細胞培養物、化学反応混合物などのような任意の生物源から採取されてもよい。試験試料は、(i)供給源から直接得られたものとして使用されてもよく、または(ii)試料の特性を変化させるための前処理後に使用されてもよい。したがって、試験試料は、例えば、血液から血漿または血清を調製すること、細胞またはウイルス粒子を破壊すること、固体材料から液体を調製すること、粘性流体を希釈すること、液体を濾過すること、液体を蒸留すること、液体を濃縮すること、干渉成分を不活性化すること、試薬を添加すること、核酸を精製することなどによって使用前に前処理されてもよい。
本明細書に使用されている場合、「標識」という用語は、検出および任意に定量できる特性または特徴を有する分子または部分を意味する。標識は、例えば(限定されないが)、放射性同位体、フルオロフォア、ケミルミノフォア(chemiluminophore)、酵素、コロイド粒子、蛍光微粒子などのように直接的に検出可能であってもよく、または標識は、例えば、特異的結合メンバーのように間接的に検出可能であってもよい。直接的に検出可能な標識は、標識の検出および/または定量を可能にするために、例えば、基質、トリガー試薬、クエンチング部分、光などのようなさらなる成分を必要としてもよいことが理解される。間接的に検出可能な標識が使用される場合、それらは典型的に「コンジュゲート」と組み合わせて使用される。コンジュゲートは、典型的に、直接的に検出可能な標識に結合またはカップリングしている特異的結合メンバーである。コンジュゲートを合成するためのカップリング化学は、当該技術分野において周知であり、例えば、特異的結合メンバーの特異的結合特性または標識の検出可能な特性を破壊しない任意の化学的手段および/または物理的手段を含んでもよい。本明細書に使用されている場合、「特異的結合メンバー」とは、結合対のメンバー、例えば、化学的または物理的手段を介して、例えば、分子の1つが他の分子と特異的に結合する2つの異なる分子を意味する。抗原および抗体特異的結合対に加えて、他の特異的結合対には、限定することを意図しないが、アビジンおよびビオチン、ハプテンおよびハプテンに特異的な抗体、相補的ヌクレオチド配列、酵素補因子または基質および酵素などが含まれる。
ポリヌクレオチドは、リボ核酸(RNA)、デオキシリボ核酸(DNA)、修飾されたRNAもしくはDNAまたは(限定されないがPNAのような)RNAもしくはDNA模倣物およびそれらの誘導体およびそれらの同族体の核酸ポリマーである。したがって、ポリヌクレオチドには、天然に存在する核酸塩基、糖およびヌクレオシド間(骨格)共有結合から構成されるポリマーならびに同様に機能する天然に存在しない部分を有するポリマーが含まれる。そのような修飾または置換された核酸ポリマーは、当該技術分野において周知であり、本発明の目的のために、「類似体」と称されている。調製の容易さのためおよび当業者によく知られているように、ポリヌクレオチドは、好ましくは、デオキシリボ核酸またはリボ核酸の修飾または非修飾ポリマーである。
有用なポリヌクレオチド類似体には、修飾骨格を有するポリマーまたは非天然ヌクレオシド間結合が含まれる。修飾骨格には、ホスホロチオエート、キラルホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホトリエステル、アミノアルキルホスホトリエステル、メチルおよび他のアルキルホスホネートのような、骨格中にリン原子を保持しているものならびに短鎖アルキルまたはシクロアルキルヌクレオシド間結合、混合ヘテロ原子およびアルキルもしくはシクロアルキルヌクレオシド間結合または1つ以上の短鎖ヘテロ原子もしくは複素環ヌクレオシド間結合によって形成された骨格のような、リン原子をもはや有していないものが含まれる。このようなリンを含有していない骨格の例はモルホリノ結合である(例えば、米国特許第5,185,444号、同第5,034,506号および同第5,142,047号を参照のこと。それらの全ては参照により本明細書に組み込まれている。)。修飾された核酸ポリマー(類似体)は1つ以上の修飾された糖部分を含有していてもよい。例えば、糖部分は、2’位における2−メトキシエトキシ(2−MOE)基による置換によって修飾されていてもよい(例えば、Martinら、(1995)Helv.Chim.Acta、78巻:486−504頁を参照のこと。)。
実施形態はまた、ヌクレオチド単位の糖およびヌクレオシド間結合の両方が新たな基で置き換えられている、RNAまたはDNA模倣物である類似体を意図する。これらの模倣物において、塩基単位は標的配列とのハイブリダイゼーションのために維持される。優れたハイブリダイゼーション特性を有することが示されている、このような模倣物の例は、ペプチド核酸(PNA)である(参照により本明細書に組み込まれている、Nielsenら、(1991)Science、254巻:1497−1500頁、国際特許出願WO92/20702)。PNA化合物において、オリゴヌクレオチドの糖骨格は、アミド含有骨格、例えばアミノエチルグリシン骨格と置き換えられている。核酸塩基は保持され、骨格のアミド部分のアザ−窒素原子に直接的または間接的に結合している。
意図されるポリヌクレオチドは、核酸分子が、置換、化学的手段、酵素的手段または天然に存在するヌクレオチド以外の部分を用いた、例えば、本明細書に記載されているように標識として機能する部分を用いた他の適切な手段によって共有結合的に修飾されている誘導体をさらに含んでもよい。
本発明はさらに、配列番号1−9または10−36に記載されている核酸配列を有するポリヌクレオチドの相同体を包含する。相同体は、上記のように標的配列と特異的にハイブリダイズするポリヌクレオチドの能力を破壊しない、配列番号1−9または10−36のいずれか1つに記載されている一次配列において少なくとも1つの変化を有する核酸である。したがって、一次配列は、例えば、配列番号1−9または10−36のヌクレオチドの1つ以上の例えば、挿入、付加、欠失または置換によって変化されていてもよい。したがって、配列番号1−9または10−36に開示されている配列の断片である相同体は、配列番号1−9または10−36の核酸配列の少なくとも約7、10、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23またはそれ以上のヌクレオチドの連続配列を有していてもよく、上記のように標的配列と特異的にハイブリダイズする能力を保持する。通常、相同体は、配列番号1−9または10−36に記載されている核酸配列と少なくとも約50%、60%、70%、80%、85%、90%または95%の核酸配列同一性を有する核酸配列を有する。そのような配列に関する同一性は、配列を整列させ、必要な場合、最大の同一性パーセントを達成するためにギャップを導入した後の既知のポリヌクレオチドと同一である候補配列におけるヌクレオチドの百分率として本明細書に定義されている。ヌクレオチド配列での末端(5’または3’)または内部の欠失、伸長または挿入は、同一性に影響を及ぼすと解釈されてはならない。
いくつかの実施形態において、ポリヌクレオチドは、MTB標的配列に特異的にハイブリダイズするプライマーおよびプローブ、例えば、MTB標的配列と特異的にハイブリダイズできる、前記核酸配列の類似体および/または誘導体ならびにそれらの相同体を含む、配列番号1−9または10−36に記載されている核酸配列のいずれか1つを有する核酸分子を含む。以下に記載されているように、ポリヌクレオチドは、MTBを増幅または検出するためのプライマーおよび/またはプローブとしての用途が見出されている。
ポリヌクレオチドは様々な技術によって調製され得る。例えば、ポリヌクレオチドは、Applied Biosystems USA Inc.(Foster City、Calif.)、DuPont(Wilmington、Del.)またはMilligen(Bedford、Mass.)から入手可能なもののような市販の装置を使用して固相合成を使用して調製され得る。ホスホロチオエートおよびアルキル化誘導体のような修飾されたポリヌクレオチドも容易に調製され得る(例えば、米国特許第5,464,746号、同第5,424,414号および同第4,948,882号を参照のこと)。
ポリヌクレオチドは、試験試料中のMTB核酸の検出もしくは定量または両方のためのプローブとして直接的に利用され得る。試験試料は適切なハイブリダイゼーション条件下でポリヌクレオチドの少なくとも1つと接触され、次いで標的配列とポリヌクレオチドの少なくとも1つとの間のハイブリダイゼーションが検出される。検出は直接的であってもよく、または間接的であってもよい。いくつかの実施形態において、プローブと標的との間のハイブリッドが直接的に検出される。いくつかの実施形態において、ハイブリッドは、例えば、プローブとMTB標的との間の二本鎖の存在下で生じる酵素反応によって生成された反応副生成物を検出することによって、間接的に検出される(directed)。
ポリヌクレオチドは1つ以上の検出可能な標識を組み込んでもよい。検出可能な標識は、直接的または間接的に検出され得る特性または特徴を有する分子または部分であり、その標的配列とハイブリダイズするポリヌクレオチドの能力に悪影響を与えないように選択される。
検出標識は、以前に定義されている「標識」と同じ定義を有し、「捕捉標識」は、典型的に、伸長産物および任意のそのような産物に関連するプローブを他の増幅反応物から分離するために使用される。特異的結合メンバー(以前に定義されている通り)はこの目的によく適している。また、この方法に従って使用されるプローブは、それらがハイブリダイゼーション条件下で伸長されないように、それらの3’末端でブロックされ得る。プローブの伸長を阻止する方法は周知であり、当業者にとって選択の問題である。
標識がプライマーによって増幅された産物を検出するために利用される場合、プライマー配列は、任意に、捕捉標識または検出標識のいずれかにより標識され得る。いくつかの実施形態において、プライマーは、MTB標的核酸とハイブリダイズする3’部分およびそれから生成された伸長産物に非MTB配列を導入する5’部分を含む。このような5’部分は、例えば、次世代シークエンシング技術において使用するための合成タグ配列を含んでもよい。
いくつかの実施形態において、プローブは、プライマー配列によって生成された伸長産物またはアンプリコンとハイブリダイズするために使用され、典型的には、プライマー配列を含まない配列とハイブリダイズする。いくつかの実施形態において、プライマーが捕捉標識により標識される場合、プローブは検出標識により標識され、その逆も同様であることを注意した上で、プライマー配列と同様に、プローブ配列もまた、捕捉標識または検出標識のいずれかにより標識されてもよい。コピー配列/プローブハイブリッドが形成すると、コピー配列およびプローブ配列上の異なる標識(すなわち、捕捉および検出標識)が、このようなハイブリッドを分離し、検出するために使用され得る。
ポリヌクレオチドはサンドイッチ型アッセイにおける捕捉プローブとしての使用にも適している。簡潔に述べると、ポリヌクレオチド捕捉プローブは、固体支持体に結合され、プローブ:標的ハイブリッドが捕捉プローブと試験試料中に存在する任意の標的核酸との間に形成されるように適切なハイブリダイゼーション条件下で試験試料と接触される。1つ以上の適切な洗浄ステップの後、プローブ:標的ハイブリッドは、通常、第2の「開示」プローブによって検出され、またはハイブリッド分子を認識する特異的抗体によって検出される。
実施形態はまた、改変された核酸ハイブリダイゼーションアッセイにおけるポリヌクレオチドの使用を意図する。例えば、米国特許第5,627,030号は、核酸ハイブリダイゼーションアッセイにおいて検出信号を増幅するための方法を開示している。開示されたアッセイにおいて、第1のポリヌクレオチドプローブ配列は適切な条件下で標的配列にハイブリダイズされ、続いてプローブ:標的ハイブリッドが免疫捕捉され、固定化される。次いで、多くの反復配列単位を含有する第2のポリヌクレオチドプローブがプローブ:標的ハイブリッドのプローブ成分にハイブリダイズされる。検出は多くの標識された核酸配列プローブのハイブリダイゼーションによって達成され、反復配列単位の各々に対する1つは第2のプローブに存在する。したがって、複数の標識プローブの第2のプローブとの結合は、検出信号を増幅し、アッセイの感度を増加させる。
MTBヌクレオチド配列の増幅および検出
ポリヌクレオチドは、試験試料中のMTBを増幅および/または検出するためのプライマーまたはプローブとして使用され得る。本明細書に提供されるプライマー/プローブセットは、少なくとも2つのプライマーおよび少なくとも1つのプローブを含む。これらのプライマー/プローブセットは核酸増幅技術に従って利用され得る。したがって、任意の特定のプライマー/プローブセットにおけるプライマーが標的配列を増幅させるために利用され得る。ほとんどの場合、プローブは、1つ以上のプライマーによって生成された標的配列のコピーにハイブリダイズし、一般に、増幅反応の過程の間に生成された標的配列の任意のコピーの検出を容易にする。プライマー/プローブセットの全ては、適切なプライマーおよびプローブが組み合わされる場合、MTBを特異的および高感度で検出するための核酸増幅手段に従って利用され得る。または、本明細書に提供されるプライマー/プローブセットの個々のプライマーおよびプローブは、代替的に本明細書に提供されるプライマー/プローブセットに記載されているもの以外のプライマーおよび/またはプローブと組み合わせて使用されてもよいことが意図される。いくつかの実施形態において、2つのプライマーおよびプローブセットが2つの異なるMTB標的配列を検出するために利用される。
増幅手段には、限定されないが、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、TMA、ローリングサークル増幅、核酸配列ベースの増幅(NASBA)および鎖置換増幅(SDA)が含まれる。当業者は、特定の増幅技術における使用に関して、プライマーが修飾される必要があり得、例えば、SDAに関して、プライマーは、制限エンドヌクレアーゼについての認識部位を構成するその5’末端付近にさらなるヌクレオチドを含むことを理解する。同様に、NASBAに関して、プライマーは、RNAポリメラーゼプロモーターを構成する5’末端付近にさらなるヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態において、特定の基準が、増幅反応のためのプライマーを選択する場合に考慮される。例えば、プライマー対が増幅反応のために必要とされる場合、プライマーは、3’二本鎖を形成する可能性が最小となるように選択されるべきであり、融解温度(T)が標的配列に対するアニーリングを最適化し、非特異的アニーリングの量を最小化するのに十分に類似するように選択されるべきである。
いくつかの実施形態において、増幅方法は、(a)核酸増幅試薬、少なくとも1つのプライマー/プローブセットおよび少なくとも1つの標的配列を含有することが疑われている試験試料を含む反応混合物を形成するステップ、ならびに(b)混合物を増幅条件に供して、標的配列に相補的な核酸配列の少なくとも1つのコピーを生成するステップを含む。上記の方法のステップ(b)は、例えば、反応混合物を10から100回の間、典型的には約20から約60回の間、より典型的には約25から約45回の間、サーマルサイクルすることによって、(検出方法におけるステップ(c)の前に)任意の適切な回数反復されてもよい。
核酸増幅試薬には、限定されないが、少なくともポリメラーゼ活性を有する酵素、マグネシウムまたはマンガンのような酵素補因子、塩、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)ならびに例えばデオキシアデニン三リン酸、デオキシグアニン三リン酸、デオキシシトシン三リン酸およびデオキシチミン三リン酸のようなデオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)が含まれる。
増幅条件は一般に、1つ以上の核酸配列のアニーリングおよび伸長を促進する条件である。
上記のように、ポリヌクレオチドを使用した標的核酸配列の増幅によって産生された特定のアンプリコンは様々な方法によって検出され得る。例えば、増幅反応に使用されるプライマーの1つ以上は、アンプリコンが増幅反応の後に従来技術によって直接的に検出され得るように標識され得る。または、増幅反応に使用されるプライマーの1つの標識型からなるプローブまたは標識されているプライマー配列とは異なり、増幅された配列の領域と相補的である第3のポリヌクレオチドが、増幅反応が完了した後に添加されてもよい。次いで、混合物は適切なハイブリダイゼーションおよび洗浄条件に供され、標識が従来の方法によって検出される。
上記のように産生された増幅産物は標的配列の増幅の間または後に検出され得る。増幅(例えば、リアルタイムPCR)の間の標的配列の増幅を検出するための方法は、上記に概説されており、例えば、米国特許第5,210,015号に記載されている。または、増幅産物はプローブにハイブリダイズされ、次いで他の反応成分から分離され、微粒子および標識プローブを使用して検出される。
標的核酸配列の増幅および検出の両方を単一の閉じた反応容器中で同時に行うことを可能にする手段が有利であることは容易に理解される。そのような手段は、増幅後の処理ステップにおける「キャリーオーバー」汚染のリスクを回避し、また、ハイスループットスクリーニングまたはアッセイおよび手段の自動化への適応も容易にする。さらに、この種の手段は増幅反応の「リアルタイム」モニタリングおよび「エンドポイント」モニタリングを可能にする。この種の手段に特によく適しているプローブ分子の例には、分子ビーコンプローブおよびTAQMANプローブが含まれる。TAQMANプローブは、一般に、フルオロフォアにより5’末端においておよびクエンチャーにより3’末端において標識されている標的配列に相補的なポリヌクレオチドから構成される二重標識蛍光核酸プローブである。遊離プローブにおいて、フルオロフォアおよびクエンチャーの近接により、フルオロフォアが内部でクエンチされることが確実にされる。増幅反応の伸長段階の間、プローブはポリメラーゼの5’ヌクレアーゼ活性によって切断され、フルオロフォアが放出される。次いで、放出されたフルオロフォアは蛍光を発することができ、したがって検出可能な信号を生成する。
いくつかの実施形態において、「分子ビーコン」プローブが利用される。分子ビーコンプローブは、例えば、米国特許第6,150,097号、同第5,925,517号および同第6,103,476号(それらの全体は参照により本明細書に組み込まれている。)に記載されている。基本的に、分子ビーコンは、ステムループ(ヘアピン)構造を形成することができるポリヌクレオチドプローブである。ループは標的配列に相補的な配列を含有する一本鎖構造であるのに対して、ステムは典型的に標的配列と無関係であり、二本鎖領域を形成するために自己ハイブリダイズする。標的配列に相補的であり、自己ハイブリダイズすることもできるヌクレオチドはまた、ステム領域の一部を形成し得る。ステムの一方のアームにフルオロフォア部分が結合し、他方のアームにクエンチャー部分が結合する。ポリヌクレオチドがヘアピン形状をとる場合、フルオロフォアおよびクエンチャーは近接しており、したがってフルオロフォアによって放出されたエネルギーはクエンチャーによって吸収され、熱として放出され、その結果、フルオロフォアの内部クエンチングをもたらす。ポリヌクレオチドがその標的配列に結合すると、フルオロフォアおよびクエンチャーは空間的に分離され、フルオロフォアは検出可能な信号を生成する蛍光を発することができる。
用途が見出されているフルオロフォアの例には、限定されないが、ジハロ−(CからC)ジアルコキシカルボキシフルオレセインのようなフルオレセインおよびフルオレセイン誘導体、5−(2’−アミノエチル)アミノナフタレン−1−スルホン酸(EDANS)、クマリンおよびクマリン誘導体、ルシファーイエロー、テキサスレッド、テトラメチルローダミン、テトラクロロ−6−カルボキシフルオレセイン(tetrachloro−6−carboxyfluoroscein)、5−カルボキシローダミン、シアニン色素などが含まれる。クエンチャーには、限定されないが、DABCYL、4’−(4−ジメチルアミノフェニルアゾ)安息香酸(DABSYL)、4−ジメチルアミノフェニルアゾフェニル−4’−マレイミド(DABMI)、テトラメチルローダミン、カルボキシテトラメチルローダミン(TAMRA)、ブラックホールクエンチャー(Black Hole Question)(BHQ)色素などが挙げられる。
いくつかの実施形態において、定量的アッセイが利用される。いくつかのこのような実施形態において、内部標準が反応に利用される。このような内部標準は一般に対照標的核酸配列および対照ポリヌクレオチドプローブを含む。内部標準は任意にさらなるプライマー対をさらに含んでもよい。これらの対照プライマーの一次配列はMTBポリヌクレオチドと無関係であり得、対照標的核酸配列に特異的であり得る。または、対照標的配列がMTBプライマーを結合するように設計されている場合、さらなるプライマーが使用される必要はない。試験試料中の標的核酸の量は、「エンドポイント」法または「リアルタイム」法を使用して定量され得る。
いくつかの実施形態において、MTB検出アッセイはハイスループットアッセイとして提供される。ハイスループットアッセイに関して、反応成分は、通常、マルチウェルマイクロタイタープレートのようなマルチ容器担体またはプラットフォーム内に収容され、これにより、異なる試験試料を含有する複数のアッセイ反応物を同じアッセイにおいてモニターすることができる。いくつかの実施形態において、高度に自動化されたハイスループットアッセイが、スクリーニングまたはアッセイプロセスの効率を向上させるために利用される。試料および試薬ピペッティング、液体分注、時間調節温置、マイクロアレイへの試料の形式合わせ、マイクロプレートのサーモサイクリングおよび適切な検出器におけるマイクロプレート読み取りのような多くの手段についての自動化能力のように、多くのハイスループットスクリーニングまたはアッセイシステムが現在市販されており、その結果、スループット時間が非常に速くなった。いくつかの実施形態において、反応はマイクロ流体デバイス(例えば、カード)において実施される。
ポリヌクレオチド、方法、およびキットは、MTB核酸の検出および/または定量のための臨床または研究状況において有用である。したがって、これらの状況において、ポリヌクレオチドは、対象におけるMTB感染を診断するため、またはMTBに感染した対象におけるMTB標的核酸配列の量をモニターするためのアッセイにおいて使用され得る。対象における細菌の量をモニターすることは、抗菌療法に対する反応を識別またはモニターする際に特に重要である。
いくつかの実施形態において、二重標的アッセイは試料不活性化と組み合わせてリアルタイムPCRを使用して実施される。様々な試料が使用され得るが、臨床的に関連性の高い試料には、喀痰(誘発または喀出)、気管支肺胞洗浄液(BAL)試料または喀痰およびBAL試料のN−アセチル−Lシステイン(NALC)処理した沈殿物の塗抹陽性または塗抹陰性検体が含まれる。これらの試料により提示された課題は、分子アッセイ、細胞溶解および細胞不活性化を干渉し得る多数の成分を含有する喀痰の分子複雑性を含む。
いくつかの実施形態において、試料不活性化ステップは、MTBを含有し得る臨床検体に関連している感染リスクを減少させるために実施される。感染リスクの減少は、例えば、臨床試料を不活性化試薬とインキュベートすることによって達成される(以下の実施例3を参照のこと)。
いくつかの実施形態において、アッセイはAbbott m2000spシステムのような自動リアルタイムPCR検出システムとの使用に適している。したがって、いくつかの実施形態において、アッセイを行う前に、試料がそのようなシステムとの使用のために調製される。例えば、いくつかの実施形態において、標的DNAの調製は磁性微粒子ベースの技術(Abbott mSample Preparation SystemDNA)を使用して実施される。これは、自動試料調製のためのAbbott m2000spを使用して実施されてもよく、または手動試料調製プロトコルを使用して実施されてもよい。いくつかの実施形態において、内部対照(IC)、陽性対照および陰性対照は、プロセスが正確に進行していることを実証するために試料調製の開始から処理される。
増幅に関して、いくつかの実施形態において、精製された試料DNAおよびマスターミックスがAbbott m2000sp機器を使用して、または手動で96ウェルPCRプレートに添加される。添加後、各プレートは密閉され、PCR増幅がDNAポリメラーゼを使用して実施される、Abbott m2000rtに移される。
いくつかの実施形態において、MTB増幅産物の存在は、MTBプローブのリアルタイム蛍光信号を測定することによって、アニーリング/伸長ステップの間に検出される。IC増幅産物の存在はICプローブのリアルタイム蛍光信号を測定することによって検出される。いくつかの実施形態において、MTBおよびICプローブは、標的特異的結合配列、プローブの5’末端に共有結合した蛍光部分およびプローブの3’末端に共有結合したクエンチング部分からなる一本鎖DNAオリゴヌクレオチドである。MTBまたはIC標的配列の非存在下で、プローブの蛍光はクエンチされる。MTBまたはIC標的配列の存在下で、MTBまたはICプローブは、蛍光発光および検出を可能にする、アニーリング/伸長ステップの間、標的におけるそれらの相補配列に特異的に結合する。いくつかの実施形態において、MTBプローブは異なる蛍光色素(MTB標的プローブについてFAM(商標)、ICについてQuasar(登録商標))により標識され、したがってMTBおよびICの増幅産物を同じ反応において同時に検出することができる。
いくつかの実施形態において、ステップは核酸汚染を回避するために行われる。例えば、いくつかの実施形態において、汚染は最小化される。なぜなら、PCR増幅およびオリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションは密閉されたマルチウェルプレート内で行われ、検出は反応容器(例えば、プレートウェル)を開ける必要なく自動的に実施され、エアロゾルバリアピペットチップは全てのピペッティングのために使用され、ピペットチップは使用後に廃棄され、個別の専用領域がMTBアッセイを実施するために使用されるからである。
いくつかの実施形態において、上記試薬はキットおよび/またはシステム(例えば、本明細書に記載されている自動試料取り扱いおよびアッセイ機器を含むシステム)の形態で提供される。例えば、いくつかの実施形態において、キットは、以下を含み、本質的に以下からなり、または以下からなる:
1.MTB内部対照(4つのバイアル、1つのバイアル当たり0.4mL)、キャリアDNAを有する緩衝液中の0.01%未満の非感染性線状DNAプラスミド。
防腐剤:アジ化ナトリウムおよび0.15%のProClin(登録商標)950。
2.増幅試薬パック(4つのパック、24回の試験/パック)。各試薬パックは、安定剤を有する緩衝液中に1つのボトル(0.078mL)のDNAポリメラーゼ(5.4から5.9単位/μL)を含有する。1ボトル(0.5314mL)のMTB増幅試薬。0.1%未満の合成オリゴヌクレオチド(1つ以上の標的プライマーセットおよびプローブ、内部対照についてのプライマーセットおよびプローブ)および参照色素を有する緩衝液中の0.6%未満のdNTP。防腐剤:アジ化ナトリウムおよび0.15%のProClin(登録商標)950。1ボトル(0.778mL)の活性化試薬。緩衝液中の38mMの塩化マグネシウム。防腐剤:アジ化ナトリウムおよび0.15%のProClin(登録商標)950。
3.MTB陰性対照(8つのバイアル、1つのバイアル当たり1.6mL)、緩衝液、防腐剤:アジ化ナトリウムおよび0.15%のProClin(登録商標)950。
4.MTB陽性対照(8つのバイアル、1つのバイアル当たり1.6mL)、キャリアDNAを有する緩衝液中の0.01%未満の非感染性線状DNAプラスミド。防腐剤:アジ化ナトリウムおよび0.15%のProClin(登録商標)950。
いくつかの実施形態において、MTBの全ての形態が検出される(例えば、プライマーおよびプローブは試料中に存在し得る全てのMTB核酸標的配列を識別するように選択される。)。いくつかの実施形態において、抗生物質耐性株(例えば、リファンピシン、イソニアジド)のような特定のMTB配列が検出される。
以下の実施例は、例示のみを目的とするものであり、決して本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
[実施例1]
例示的なアッセイワークフロー
この実施例は、試料中のMTBを検出するためのリアルタイムPCRを行うための特定の効果的な手法を記載している。いくつかの実施形態において、リアルタイムPCR法は以下のステップを含み、または以下からなる:
1.不活性化試薬(IR)を使用した試料(例えば、喀痰、気管支肺胞洗浄液[BAL]ならびに喀痰およびBALのN−アセチル−L−システイン[NALC]沈殿物)におけるMTBの不活性化。いくつかの実施形態において、不活性化試薬は、イソプロパノール、水酸化ナトリウム、TWEEN−20および水を含み、またはそれらからなる。
2.DNAが試薬を使用して不活性化した試料から抽出される、試料調製;試料調製は自動m2000sp機器(Abbott Molecular)を使用して実施され、または手動で実施される。
3.精製された試料およびアッセイPCR成分が96ウェル光学反応プレートまたは他のマルチチャンバ反応支持体に一緒に加えられる、PCRアセンブリ;これはm2000spを使用して実施され、または手動で実施される。
4.96ウェル光学反応プレートの手動密閉およびm2000rt機器へのプレートの移送。
5.自動m2000rt機器を使用したPCR産物の増幅および検出;患者の結果はm2000rtワークステーションに自動的に報告される。このワークフローの図式的概要は図1に示されている。
[実施例2]
標的選択およびプライマー/プローブ設計
いくつかの実施形態において、二重標的戦略がMTB複合体を検出するために利用される。2つの標的には挿入配列(IS)6110およびタンパク質抗原B(PAB)が含まれる。以下の表1を参照のこと:
Figure 2017521086
二重標的戦略の使用は標的配列の突然変異または欠失によって引き起こされる偽陰性結果を阻止する。
IS6110およびPAB標的配列の検出に用途が見出されているプローブおよびプライマーには表2のものが含まれる。
Figure 2017521086
表3は、検出MTB標的配列に使用するための代替のプライマーおよびプローブを提供する。IS6110およびPABに加えて、さらなる標的には、rPOB(RNAポリメラーゼのβサブユニットをコードする単一コピー遺伝子、リファンピシン耐性突然変異の約95%の部位)、SenX3−RegXe(調節タンパク質をコードする単一コピー遺伝子)、hsp65(熱ショックタンパク質をコードする単一コピー遺伝子)およびMPB64(23KDAタンパク質をコードする単一コピー遺伝子)が含まれる。
Figure 2017521086
Figure 2017521086
[実施例3]
試料不活性化
この実施例は試料不活性化ステップを行うための例示的な試薬および方法を記載している。
不活性化試薬(IR)の調製
利用した材料:
・ポリプロピレンまたはガラス容器
・10M NaOH
・イソプロパノール
・TWEEN−20
・精製水
IRの調製:
500mLに必要な材料の体積
10M NaOH 20mL
精製水 179.1mL
イソプロパノール 300mL
TWEEN−20 0.9mL
1. 179.1mLの水を空のポリプロピレンまたはガラス容器(ポリスチレン容器の使用は避ける)に添加する。
2. 0.9mLのTWEEN−20を容器に添加する。
3. 20mLの10M NaOHを容器に添加する。
4. 300mLのイソプロパノールを容器に添加する。
5. 成分を20回反転させて混合する。
使用または最大1ヶ月間周囲温度にて保存。
不活性化手段:
1. 凍結した場合、検体を15から30℃にて解凍する。
2. 不活性化する検体の体積を推定する。
3. 1:3の比(例えば、1mLの検体+3mLのIR)(好ましい検体体積は0.3から10mLである。)にてIRを添加する。
4. 容器を反転させてIRと検体との間の接触を確実にする。
5. 混合物を20から30秒間ボルテックスする。
6. 混合物を周囲温度にて少なくとも1時間、好ましくは24時間以下の間インキュベートする。混合物をインキュベーション期間内の20から30分にて20から30秒間、最後に1回ボルテックスする。
[実施例4]
試料調製法:
実施例1のMTBアッセイは、喀痰、BALおよび喀痰またはBAL試料のNACL−NaOH沈殿物を処理するためにAbbott自動m2000sp機器を使用し、または手動による方法を使用し、増幅および検出のためにAbbott自動m2000rt機器を使用する。両方のプロセスは試料からのDNA抽出を必要とし、両方のDNA精製はAbbott mSample Preparation SystemDNAからのDNA GPR(リスト6K12−24)試料調製試薬を使用して実施される。
試料調製試薬および方法(溶解ステップ、洗浄ステップ、溶出ステップ、チップ再使用手配などを含む)は、阻害喀痰またはTB不活性化試薬(IR)のキャリーオーバーに起因するPCR反応に対する阻害効果を低減させるために最適化され、したがってIR処理された試料中のIRを除去するための遠心分離は必要ではない。この手段はまた、高陽性から近くの陰性試料までのキャリーオーバーを低減させるために最適化される。試料調製はまた、効果的なDNA回収およびPCRのためにTB細胞破砕を確実にするために最適化される。
リアルタイムPCR:
96ウェル光学反応プレートにおけるPCR反応アセンブリ(手動またはm2000spによるいずれか)の後、96ウェルプレートを手動で密閉し、m2000rtに移して増幅およびリアルタイム蛍光検出反応を実施する。患者の結果はm2000rtワークステーションにおいて自動的に報告される。MTBアッセイは、試料の有効性対照、試料抽出および増幅効率の対照として内部対照核酸配列を検出する。表4は例示的なPCRサイクリング条件を提供する。
Figure 2017521086
以下の実施例に示されたデータに関して、42のアッセイカットオフを使用した。つまり、Ct値が42未満の試料はMTB検出とみなされ、一方、アッセイCt値が42超の試料はMTB非検出とみなされる。
m2000rtでのアッセイ実行は製造業者の推奨プロトコルに従う。1つのそのような例は以下のステップを含む:
1.96個のIR処理した試料を1回の実行ごとに実施する。1つの陰性対照および1つの陽性対照が各実行に含まれ、したがって最大で94個のIR処理した試料を1回の実行ごとに処理することができる。
2.使用前に、IR処理した試料を3から5秒間ボルテックスする。ピペットを使用して、IR処理した試料を反応容器に移す。このステップの間、IR処理した試料中の目に見える微粒子の移動を最小化する。
3.アッセイ対照、ICおよび増幅試薬を2から8℃または15から30℃にて解凍する。解凍すると、ICは、使用前に最大14日間、2から8℃にて閉じた状態で保存することができる。解凍すると、対照は、使用前に最大24時間、2から8℃にて保存することができる。任意の増幅試薬の延長した使用特性を使用しない場合:2から8℃または15から30℃にて新たな増幅試薬を解凍する。解凍すると、増幅試薬は、使用前に最大24時間、2から8℃にて保存することができる。任意の増幅試薬の延長した使用特性を使用する場合:実行に使用する新たなおよび/または部分的な増幅試薬パックを選択する。Abbott m2000sp操作マニュアル(リスト番号9K20−06またはそれ以上)、増幅試薬パック在庫管理に関係する説明書についての操作説明書を参照のこと。増幅試薬パックは同じロット番号を有すべきである。
4.各対照を使用前に毎回2から3秒間で3回ボルテックスする。気泡または泡状物が発生していないことを確実にする。見つけた場合、それらを各管について新たな滅菌ピペットチップを用いて除去する。バイアルの底に液体をもたらすようにベンチ上のバイアルを軽くたたくことによってボルテックスの後、各バイアルの内容物が底にあることを確実にする。
5.Abbott mSample Preparation SystemDNAボトルを穏やかに反転させて均質な溶液を確実にする。開封時に試薬ボトルのいずれかにおいて結晶が観察された場合、結晶が消失するまで試薬を室温にて平衡させる。結晶が溶解するまで試薬を使用しない。気泡または泡状物が生成しないことを確実にし、存在する場合、各ボトルについて新たなチップを使用して滅菌ピペットチップにより除去する。注記:mMicroparticlesDNAを200mLの試薬容器に注ぐ前に、mMicroparticlesDNAが完全に再懸濁するまで、激しく混合し、またはボルテックスする。
6.ICバイアルを使用前に毎回2から3秒間で3回ボルテックスする。気泡または泡状物が生成しないことを確実にし、存在する場合、滅菌ピペットチップにより除去する。
7.内部対照の用途のみのために専用の目盛り付き精密ピペットを使用して、180μLのICをmLysisDNA緩衝液の1つのボトルに添加する。容器を5から10回穏やかに反転させることによって混合して泡立ちを最小化する。mLysisDNA緩衝液の各ボトルは最大で48個の試料調製を支援する。49個から96個の試料について180μLのICをmLysisDNA緩衝液の第2のボトルに添加する。任意の増幅試薬の延長した使用特性を使用する場合、ICの部分的バイアルに再びキャップをして、2回目の使用のために2から8℃にて保存することができる。
8.25mLのUSPグレード190から200のプルーフエタノール(95から100%のエタノール)をmLysisDNA緩衝液+IC試薬ボトルに添加する。変性剤を含有するエタノールは使用しない。容器を穏やかに反転させて均質な溶液を確実にする。49個から96個の試料について、25mLのエタノールをmLysisDNA緩衝液+ICの第2のボトルに添加する。穏やかに反転させて均質な溶液を確実にする。
9.70mLのUSPグレード190から200のプルーフエタノール(95から100%のエタノール)をmWash2DNAボトルに添加する。変性剤を含有するエタノールは使用しない。mWash2DNAの各ボトルは最大で48個の反応を支援する。穏やかに反転させて均質な溶液を確実にする。
10.陰性および陽性対照ならびに患者の検体をAbbott m2000sp試料ラックに入れる。
11.5mLの反応容器をAbbott m2000spの1mLのサブシステムキャリアに入れる。
12.Abbott m2000sp操作マニュアル、操作説明書に記載されているように、Abbott mSample Preparation SystemDNA試薬を含有するキャリアラックおよびAbbott 96ディープウェルプレートをAbbott m2000spワークテーブルの上にロードする。
13.Abbott m2000sp操作マニュアル、操作説明書に記載されているように、実行試料抽出(Run Sample Extraction)スクリーンから、試料抽出プロトコルを選択し、開始する。注記:増幅試薬を取り扱う前に手袋を交換する。
14.試料調製が完了した後、増幅試薬パックおよびマスターミックスバイアル(必要に応じて)をAbbott m2000spワークテーブル上にロードする。各増幅試薬パックは最大24個の反応を支援する。1個から24個の試料について1セットの試薬、25個から48個の試料について2セット、49個から72個の試料について3セットおよび73個から96個の試料について4セットを解凍する。増幅試薬は使用前に完全に解凍していることを確実にする。ベンチ上で直立位置においてバイアルを軽くたたくことによって内容物がバイアルの底にあることを確実にする。増幅試薬のバイアルのキャップを取り外す。任意の増幅試薬の延長された使用特性を使用する場合、新たなおよび部分的な試薬パックの組合せを使用することができる。任意の増幅試薬の延長された使用特性を使用しない場合、新たな試薬パックのみを使用することができる。ベンチ上で直立位置においてバイアルを軽くたたくことによって、新たな増幅試薬パックの内容物が増幅試薬を開封する前にバイアルの底にあることを確実にする。2回目に使用する部分的な増幅試薬パックは軽くたたかない。軽くたたくことによって、キャップ内のマスターミックス体積の損失が生じる場合がある。キャップを取り外す。新たな増幅試薬パックを2回目の使用のために保存する場合、バイアルを保存のために再びキャップする。試薬バイアルに再びキャップをするために元のキャップを再使用することを計画している場合、元のキャップを取っておいて、使用する。試薬バイアルに再びキャップをするために未使用のキャップを使用することを計画している場合、元のキャップは捨てる。部分的な増幅パックはAbbott m2000spワークテーブル上の新たな増幅パックの左側にロードする。増幅試薬パックを機器にしっかりと固定することを確実にする。
15.対応する試料調製抽出と一致するランマスターミックス添加スクリーンから適切なディープウェルプレートを選択する。Abbott m2000spマスターミックス添加プロトコルを開始する。Abbott m2000sp操作マニュアル、操作説明書のセクションに記載されている指示に従う。注記:増幅マスターミックスおよび試料溶出液のAbbott 96ウェル光学反応プレートへの組み込み(ステップ15)は、試料調製の完了後1時間以内に開始しなければならない。注記:Abbott m2000rtプロトコル(ステップ20)は、マスターミックス添加プロトコルの開始から90分以内に始めなければならない。注記:ステップ15の後に何らかの理由で実行が中止された場合、増幅試薬を捨て、Abbott m2000spマスターミックス添加プロトコル(ステップ15)を反復する場合、新たな96ウェルPCRプレートを使用しなければならない。
16.増幅領域においてAbbott m2000rtのスイッチを入れ、初期化する。注記:Abbott m2000rtはウォームアップに15分を必要とする。注記:試料調製領域に戻る前に実験着および手袋を交換する。
17.Abbott m2000sp機器が試料の添加およびマスターミックスを完了した後、Abbott 96ウェル光学反応プレートをAbbottスプラッシュフリーサポートベースに置く。
18.Abbott m2000sp操作マニュアル、操作説明書のセクションに従ってAbbott 96ウェル光学反応プレートを密閉する。完了したPCRプレートの結果をCDに(またはネットワーク接続を介してマッピングされたAbbott m2000rtに直接)エクスポートする。
いくつかの実施形態において、手動試料調製法が利用される。そのような方法の一例は以下の通りである:
1.増幅試薬を15から30℃または2から8℃にて解凍する。このステップは試料調製手段の完了前に開始することができる。
2.磁性ラックのセットごとに12個の試料を処理する。陰性対照および陽性対照が各実行に含まれているので、最大で10個の検体を処理することができる。以下のこれらのステップによって処理するために検体を調製する:注記:試料抽出を開始する前に患者の検体を不活性化しなければならない。
3.MTB陰性対照の1つの管、MTB陽性対照の1つの管およびMTB内部対照の1つのバイアルを15から30℃または2から8℃にて解凍する。解凍してから、ICをすぐに処理しない場合、使用前に最大14日間、2から8℃にて保存する。解凍してから、対照をすぐに処理しない場合、使用前に最大24時間、2から8℃にて保存する。使用前に毎回、対照およびICを2から3秒間で3回ボルテックスする。バイアルの底に液体をもたらすようにベンチ上でバイアルを軽くたたくことによって、ボルテックスした後、各バイアルの内容物が底にあることを確実にする。気泡または泡状物が生成しないことを確実にし、存在する場合、各バイアルに対して新たなチップを使用して滅菌ピペットチップにより除去する。
4.Abbott mSample Preparation SystemDNA試薬パックを開封する。開封時に試薬ボトルのいずれかにおいて結晶が観察された場合、結晶が消失するまで試薬を室温にて平衡させる。結晶が溶解するまで試薬を使用しない。
5.70mLのUSPグレード190から200のプルーフエタノール(95から100%のエタノール)をmWash 2DNAボトルに添加することによってmWash 2DNAを調製する。変性剤を含有するエタノールは使用しない。穏やかに反転させて均質な溶液を確実にする。注記:延長された使用のためにエタノールが既に添加されていることを示すためにmWash 2DNAボトルをマークする。
6.25mLのUSPグレード190から200のプルーフエタノール(95から100%のエタノール)をmLysisDNAボトルに添加することによってmLysisDNAを調製する。変性剤を含有するエタノールは使用しない。5から10回穏やかに反転させて混合し、泡立ちを最小化する。注記:延長された使用のためにエタノールが既に添加されていることを示すためにmLysisDNAボトルをマークする。
7.手動による実行に必要なmLysisDNA溶液の体積を計算する:(1.85mLのmLysisDNA×試料の数)。必要な体積のmLysisDNA溶液を、全体積を保持するのに十分な大きさのポリプロピレン容器にピペットで移す。手動による実行に必要なICの体積を計算する:(3.51μLのIC×試料の数)。内部対照の用途のみに専用の精密ピペットを使用して、必要な体積のICを、手動による実行に必要なmLysisDNA溶液を含有するポリプロピレン溶液に添加する。10から15回穏やかに反転させることによってmLysisDNA溶液およびIC混合物を混合して泡立ちを最小化する。最初の使用後、部分的なICバイアルを最大14日間、2から8℃にて保存し、さらに1回使用することができる。
8.使用前にmMicroparticlesDNAボトルおよびmWash 1DNAボトルを除いて全ての試薬ボトルを5から10回穏やかに反転させて均質な溶液を確実にする。mMicroparticlesDNAボトルはステップ11において混合する。
9.温度が制御された乾燥加熱ブロックをオンにする。第1のブロックを58℃に設定する。第2のブロックを80℃に設定する。注記:加熱ブロックの温度を確認する。加熱ブロックが正確な温度になるまで処理しない。
10.全ての必要な管を標識する:溶解インキュベーションおよびmWash 1DNAステップについて1つの試料につき1つの5mL反応容器。第1および第2のmWash 2DNAならびに溶出ステップについて1つの試料につき1つの1.5mLの微量遠心管。溶出について1つの試料または1つの96ウェルポリプロピレンプレートにつき1つの1.5mLの微量遠心管。
11.各試料について標識された5mLの反応容器を加熱していないスタンドに置く。粒子が懸濁状態になり、沈殿した粒子がボトルの底にもはや見られなくなるまで、ボルテックスし、または激しく振盪することによってmMicroparticlesDNAを再懸濁する。粒子を再懸濁した後、精密ピペッタおよび滅菌200μLエアロゾルバリアピペットチップを使用して、50μLのmMicroparticlesDNAを各反応容器に添加する。
12.各試料について未使用の滅菌1000μLエアロゾルバリアピペットチップを使用して、1.75mL(2×875μL)のmLysisDNAを反応容器に添加する。
13.各試料について精密ピペッタおよび未使用の滅菌1000μLエアロゾルバリアピペットチップを使用して、0.8mLの対照および検体を適切な反応容器に添加する。均一な懸濁液が得られるまで、800μLの体積を5から10回、吸引し、分注することによって各試料/mLysisDNA混合物を混合する。注記:泡立ちを回避するために液体をゆっくり吸引し、分注する。
14.5mLの反応容器を58℃の加熱ブロックに移す。
15.タイマーを開始し、15分間インキュベートする。
16.各試料について未使用の滅菌1000μLエアロゾルバリアピペットチップを使用したインキュベーション後、800μLを吸引し、分注することによって混合物を5回混合する。
17.タイマーを開始し、58℃の加熱ブロックにおいてさらに10分間インキュベートする。
18.各試料について未使用の滅菌1000μLエアロゾルバリアピペットチップを使用したインキュベーション後、800μLを吸引し、分注することによって混合物を5回混合する。
19.タイマーを開始し、58℃の加熱ブロックにおいてさらに10分間インキュベートする。
20.インキュベーションが完了した後、反応容器を磁性捕捉スタンドに2分間置き、粒子を反応容器の側面に捕捉させる。
21.反応容器が磁性捕捉スタンドにある状態で、各試料について未使用の滅菌1000μLエアロゾルバリアピペットチップまたは使い捨てトランスファーピペットを使用して、各反応容器からmLysisDNAを注意深く取り除き、流体を液体廃棄容器に捨てる。できるだけ完全に流体を取り除く。捕捉した磁性粒子は、かき乱さず、または吸引しない。
22.磁性ラックから反応容器を取り除き、非磁性ラックに移す。mWash 1DNA(洗浄)。
23.各試料について精密ピペッタおよび未使用の滅菌1000μLエアロゾルバリアピペットチップを使用して、800μLのmWash 1DNAを試料に添加し、ピペットチップにより吸引し、分注することによって穏やかに10回混合することによって洗浄液中で磁性粒子を再懸濁する。必要な場合、粒子を反応容器の側面から洗浄する。注記:mWash 1DNA洗浄液を添加する場合、はね返りを回避するために液体をゆっくり分注する。
24.洗浄液および粒子を標識した1.5mLの微量遠心管に移す。
25.管を磁性捕捉スタンドに1分間置いて管の側面に粒子を捕捉させる。
26.管が磁性捕捉スタンドにある状態で、各試料について未使用の滅菌1000μLエアロゾルバリアピペットチップを使用して、各管からmWash 1DNAを注意深く取り除き、流体を液体廃棄容器に捨てる。できるだけ完全に流体を取り除く。捕捉した磁性粒子は、かき乱さず、または吸引しない。
27.磁性ラックから管を取り除き、非磁性ラックに移す。mWash 2DNA(1回目の洗浄)。
28.各試料について精密ピペッタおよび未使用の滅菌1000μLエアロゾルバリアピペットチップを使用して、800μLのmWash 2DNAを試料に添加し、ピペットチップにより吸引し、分注することによって穏やかに5から10回混合することによって洗浄液中で磁性粒子を再懸濁する。必要な場合、管の側面から粒子を洗浄する。注記:mWash 2DNA洗浄液を添加する場合、はね返りを回避するために液体をゆっくり分注する。
29.管を磁性捕捉スタンドに1分間置いて粒子を管の側面に捕捉させる。
30.管が磁性捕捉スタンドにある状態で、各試料について未使用の滅菌1000μLエアロゾルバリアピペットチップを使用して、各管からmWash 2DNAを注意深く取り除き、流体を液体廃棄容器に捨てる。できるだけ完全に流体を取り除く。捕捉した磁性粒子は、かき乱さず、または吸引しない。
31.管を磁性ラックから取り除き、非磁性ラックに移す。mWash 2DNA(2回目の洗浄)。
32.各試料について精密ピペッタおよび未使用の滅菌1000μLエアロゾルバリアピペットチップを使用して、800μLのmWash 2DNAを試料に添加し、ピペットチップにより吸引し、分注することによって穏やかに5から10回混合することによって洗浄液中で磁性粒子を再懸濁する。必要な場合、管の側面から粒子を洗浄する。注記:mWash 2DNA洗浄液を添加する場合、はね返りを回避するために液体をゆっくり分注する。
33.管を磁性捕捉スタンドに1分間置いて粒子を管の側面に捕捉させる。
34.管が磁性捕捉スタンドにある状態で、各試料について未使用の滅菌1000μLエアロゾルバリアピペットチップを使用して、各管からmWash 2DNAを注意深く取り除き、流体を液体廃棄容器に捨てる。できるだけ完全に流体を取り除く。捕捉した磁性粒子は、かき乱さず、または吸引しない。
35.磁性ラックから管を取り除き、80℃の加熱ブロックに移し、エタノールの蒸発を可能にするためにキャップを開いた状態で15分間インキュベートする。
36.各試料について精密ピペッタおよび未使用の滅菌1000μLエアロゾルバリアピペットチップを使用して、250μLのmElution BufferDNAを試料に添加し、ピペットチップにより吸引し、分注することによって流体中で磁性粒子を再懸濁する。必要な場合、管の側面から粒子を洗浄する。
37.管を80℃の加熱ブロックに入れ、タイマーを開始し、4分間インキュベートする。
38.80℃の加熱ブロックから管を取り出す。各試料について未使用の滅菌1000μLエアロゾルバリアピペットチップを使用して、200μLを吸引し、分注することによって試料およびmElution BufferDNA混合物を4回混合する。
39.管を80℃の加熱ブロックに戻す。タイマーを開始し、4分間インキュベートする。
40.80℃の加熱ブロックから管を取り除き、磁性捕捉スタンドに1分間置いて粒子を管の側面に捕捉させる。
41.管が磁性捕捉スタンドにある状態で、各試料について未使用の滅菌1000μLエアロゾルバリアピペットチップを使用して、溶出した試料を管から注意深く取り除く。捕捉した微粒子は、かき乱さず、または吸引しない。溶出した試料は、未使用の標識した1.5mLの微量遠心管または96ウェルポリプロピレンプレートに入れることができる。注記:Abbott 96ウェル光学反応プレート内への増幅マスターミックスおよび試料溶出液のアセンブリ(ステップ48)は、試料調製の完了後、1時間以内に開始しなければならない。
42.Abbott m2000rt機器をオンにし、初期化する。注記:Abbott m2000rtはウォームアップするのに15分を必要とする。
43.Abbott m2000rt試験オーダーを作成する。Abbott m2000rt操作マニュアルの操作説明書の段落を参照のこと。プロトコルスクリーンから、AbbottリアルタイムMTBアッセイ増幅プロトコルを選択する。注記:試薬調製領域に戻る前に手袋を取り外す。
44.増幅マスターミックスを調製する。注記:全ての試薬調製は専用の試薬調製領域において行われるべきである。増幅試薬を扱う前に手袋を交換する。増幅試薬パックをボルテックスせず、または反転させない。各増幅試薬パックは最大24個の反応を支援する。使用前に増幅試薬が完全に解凍していることを確実にする。増幅試薬を開封する前に、バイアルの底に液体がもたらされるように増幅試薬パックをベンチ上で直立位置において軽くたたくことによって増幅試薬パックの内容物が底にあることを確実にする。以下のように増幅試薬を識別する:活性化試薬(試薬1):;MTB増幅試薬(試薬2);DNAポリメラーゼ(試薬3);キャップを取り除き、捨てる。試薬の使用のみに専用の目盛り付き精密ピペットを使用して、298μLの活性化試薬(試薬1)および418μLのMTB増幅試薬(試薬2)をDNAポリメラーゼボトル(試薬3)に添加してマスターミックスを作製する。穏やかに上下に5回ピペット操作することによって混合する。泡状物の発生を回避する。
45.マスターミックスの内容物をDNAポリメラーゼボトルから1.5mLの微量遠心管(リスト番号4J71−50または等価物)内にピペットにより入れる。穏やかに上下に5回ピペット操作することによって混合する。泡状物の発生を回避する。
46.Abbott 96ウェル光学反応プレートをAbottスプラッシュフリーサポートベースに置いて汚染を防ぐ。Abbott 96ウェル光学反応プレートの底の蛍光物質による汚染は、MTBアッセイを妨げる可能性があり得る。Abbott 96ウェル光学反応プレートは、汚染を最小化するためにAbbottスプラッシュフリーサポートベースにより保持し、移送すべきである。
47.試薬の使用のみに専用の精密ピペットを使用して、増幅マスターミックスの25μLアリコートを、試料および対照を実行するために使用されるAbbott 96ウェル光学反応プレートの各ウェルに分注する。目盛り付きリピートピペッタを使用することができる。カラム1(上部から底部)から開始して、左から右へ各々の連続するカラムに移動する順序でマスターミックスを添加する。25μLが各ウェルに分注されていることを目視で確認する。AbbottスプラッシュフリーサポートベースにおけるAbbott 96−ウェル光学反応プレートを試料調製領域に移す。
48.各試料について目盛り付きピペッタおよび未使用の滅菌した200μLのエアロゾルバリアピペットチップを使用して、25μLの各溶出試料をAbbott 96ウェル光学反応プレートに移す。各試料を移送している間、上下に3から5回ピペット操作することによって最終反応物を混合する。合計50μLが各ウェルに分注されていることを目視で確認する。
49.Abbott m2000rt操作マニュアル、操作説明書のセクションにおける指示に従ってAbbott 96ウェル光学反応プレートを密閉する。
50.AbbottスプラッシュフリーサポートベースにおけるAbbott 96ウェル光学反応プレートを5000gにて5分間遠心分離する。
51.AbbottスプラッシュフリーサポートベースにおけるAbbott 96ウェル光学反応プレートを増幅領域に移送する。注記:Abbott m2000rtプロトコル(ステップ52)は、マスターミックス添加およびPCRプレート調製(ステップ44)の開始後、90分以内に開始しなければならない。
52.Abbott 96ウェル光学反応プレートをAbbott m2000rt機器に置き、作成した試験オーダーを選択し(ステップ43)、Abbott m2000rt操作マニュアル、操作説明書のセクションに記載されているようにAbbottリアルタイムMTBアッセイ適用プロトコルを開始する。実行の完了時に、アッセイ結果がAbbott m2000rtにおいて報告される。
[実施例5]
実験データ−不活性化
IR TB死滅効果を評価した。この実験において、MTB含有試料(不活性化前に既知のMTB濃度に希釈した培養MTBおよびMTB含有NALC−NaOH沈殿物)を実施例3の不活性化手段に供した。不活性化後、過剰の不活性化試薬を遠心分離/洗浄によって除去し、生存細胞を最大42日または6週間MGIT培養物に入れた。この期間はMTB培養に推奨される最も長い時間であり、ほとんどのMTB陽性検体は、培養の開始から20日以内に検出可能な培養物の増殖を生じる)。以下の表5は不活性化後、培養試料を試験したときに得られた結果を示す。不活性化していないMTBからなる陽性対照(PC)は、予想される20日のタイムフレーム内に増殖を実証したが、陰性対照(NC)は増殖を示さなかった。
Figure 2017521086
これらのデータにより、MTBを不活性化するための不活性化手段の効果が実証される。
[実施例6]
分析的包括性
MTB複合体の8種の亜種および20個の試料(M.ツベルクロシス、M.アフリカヌム(M.africanum)、M.ボビス(M.bovis)、M.ボビスBCG(M.bovis BCG)、M.カネッティ(M.canettii)、M.ミクロティ(M.microti)、M.カプラエ(M.caprae)、M.ピンニペディ(M.pinnipedii.))をATCCから得(M.カネッティはPublic Health Research Instituteから受け取った。)、10から100個のゲノムDNAコピー/反応を試験した(表6を参照のこと)。8種全ての亜種を両方のレベルにおいて検出した。
Figure 2017521086
Public Health Research Instituteから得た46個の系統発生的および地理的に多様なMTB分離DNA(50%超がMDRを有する)について25から100個のゲノムDNAコピー/反応を試験した(図2)。試験した全ての亜種を検出した。
[実施例7]
分析的特異性
1e5から1e7個のゲノム/mLの標的濃度における異なるマイコバクテリア、ウイルスおよび他の微生物(n=80)ならびに1×10cfu/mLにおける培養微生物から精製した核酸をMTB陰性対照に添加して、MTB陰性検体についてのMTBアッセイの結果に対する潜在的交差反応物の効果を評価した。1×10から1×10個のゲノム/ミリリットルの標的濃度における異なるマイコバクテリア、ウイルスおよび他の微生物ならびに1e6cfu/mLにおける培養微生物から精製した核酸をMTB陽性試料に添加して、MTB陽性検体についてのMTBアッセイ結果に対する潜在的交差反応物の効果を評価した。陰性対照における熱不活性化したMTB細胞ストックを1000個のコピー/mL(ゲノムDNA曲線を使用して定量した)の標的濃度に希釈することによってMTB陽性試料を調製した。潜在的交差反応により試験したMTB陰性試料はどれも検出されなかった。潜在的交差反応により試験した80個全てのMTB陽性試料は検出された。
Figure 2017521086
Figure 2017521086
[実施例8]
分析的感度
40cfu/mLにおけるMTBパネル、株H37Rvを、プールしたMTB陰性喀痰において連続希釈して感度パネルを生成した。各希釈液について16個の複製を試験した。160倍以下の全ての希釈において100%の検出率を観察した。結果を表8に示す。
Figure 2017521086
[実施例9]
臨床的特異性
培養陰性NACL試料(n=155)、喀痰(n=23)およびBAL(n=28)試料(NACL試料はMTBの疑いのある集団に由来した。喀痰およびBAL試料はTB症状を有さない患者に由来した。)を試験して臨床的特異性を決定した(以下の表10にまとめたデータを参照のこと)。喀痰およびBAL試料に対する特異性は100%であった。NALC試料に対する特異性は98.7%であり、全体の特異性は99%であった。
Figure 2017521086
Figure 2017521086
Figure 2017521086
リアルタイムMTBにより、比較物のアッセイと比較して下限の試料において良好な感度が示された。
[実施例10]
MTBアッセイの分析的および臨床的性能
この実施例はリアルタイムMTB検出アッセイの分析性能を記載している。
材料および方法
リアルタイムMTBアッセイについてのワークフローは図1に記載している。
試料不活性化
以下の成分:20mLの10M NaOH、300mLのイソプロパノール、0.9mLのTween−20および179.1mLの精製水を組み合わせることによって500mLの不活性化試薬(IR)を調製した。調製すると、IRは室温にて最大1ヶ月間安定であった。凍結した場合、検体(未処理の検体または処理したNALC沈殿物)を15°から30℃にて解凍した。およそ3体積のIRを各体積の試料に添加した(最小の許容可能な検体体積は0.3mLである。)。試料の種類(未処理またはNALC沈殿物)に関係なく同じ体積比の試料:IRを維持した。最初の時間の室温のインキュベーションの間、混合物を各々20から30秒間で2回ボルテックスした。有効なインキュベーション時間は1から24時間であった。不活性化プロセスはバイオフード下で行った。完了すると、不活性化した試料をバイオフード下から取り除き、次いでバイオフードの外側で試料調製に供した。不活性化プロセスは、喀痰のNALC沈殿物に添加した培養MTB、MTB陽性臨床NALC沈殿物およびMTB塗抹/培養陽性喀痰試料を使用して3つの異なる実験室にてMTB生存率を効果的に減少させることが実証された(Qi C.ら、Effectiveness of the sample inactivation procedure employed by the new Abbott RealTime assay for the detection of Mycobacterium tuberculosis、24th European Congress of Clinical Microbiology and Infectious Diseases (ECCMID) 2014年)。
試料調製
IR処理した検体およびアッセイ対照をm2000sp機器上にロードし、そこで、グアニジニウムチオシアネート−磁性微粒子技術を使用してDNAを分離して核酸を捕捉し、続いて洗浄して未結合の成分を除去した。試料調製の開始時に内部対照(IC)を添加した。結合した核酸を溶出し、96ディープウェルプレートに移送した。試料調製の完了時に、m2000spを使用して、AmpliTaq Gold Polymerase、塩化マグネシウム活性化試薬ならびにプライマー、プローブおよびdNTPを含有するオリゴヌクレオチド試薬からなる増幅マスターミックスを作製した。m2000spを使用して、マスターミックスの25μlアリコート、続いて抽出した溶出液の25μlアリコートを96ウェル光学反応プレートに分注した。プレートを手動で密閉し、リアルタイムPCRのためにm2000rtに移送した。m2000spの代替として、試料調製、マスターミックス調製およびPCRプレートセットアップを手動で行うことができる。
増幅および検出
m2000rt機器を増幅およびリアルタイム蛍光検出のために使用した。MTB複合体メンバーの検出(Warren RMら、Int J Tuberc Lung Dis 2006年;10巻:818−822頁)を2セットのプライマー;挿入エレメントIS6110を標的とするもの(Thierry Dら、Nucleic Acids Res 1990年;18巻:188頁)およびPAB遺伝子を標的とするもの(Anderson AB、Hansen EB Infect Immun 1989年;57巻:2481−2488頁)の使用によって達成した。MTB複合体検出のための信号は、蛍光標識したプローブの使用により生成した。MTB二重標的プローブは各々、5’末端においてフルオロフォアFAMおよび3’末端においてブラックホールクエンチャー(BHQ1)により標識する。したがって、IS6110およびPABの両方からのMTB信号を同じFAMチャネルにおいて検出する。FAM蛍光信号を検出する増幅サイクルは、元の試料中に存在するMTB DNA濃度の対数に比例する。内部対照(IC)についてのプローブを、ICおよび標的信号を単一のPCRウェルにおいて区別することができるように5’においてQuasarおよび3’末端においてブラックホールクエンチャーBHQ2により標識する。
アッセイ対照
最低でも陰性対照の1つの複製および陽性対照の1つの複製を使用して実行の妥当性を決定した。陰性対照はTE緩衝液および防腐剤からなった。陽性対照は、1.5g/mLのポリdA:dTおよび防腐剤を有するTE緩衝液中で希釈したIS6110およびPAB標的配列の両方を含有するプラスミドDNAからなった。ICは、1.5g/mLのポリdA:dTおよび防腐剤を有するTE緩衝液中で希釈したカボチャヒドロキシピルビン酸レダクターゼ(HPR)配列挿入物を含有するプラスミドDNAからなった。試料調製の開始時にICを添加し、これは、試料調製物回収、試料阻害および増幅効率についての対照として役立つ。ICは不活性化手段についての対照ではなかった。各試料と実行対照との間のIC閾値サイクル(Ct)値の差を使用して、各試料の結果の妥当性を評価した。
パネルおよび臨床検体
MTB複合体亜種:19個のMTB複合体亜種DNA試料はアメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC、Manassas、VA)から得、1個(M.カネッティ)は親切にもIbis Biosciences(Carlsbad、CA)によって与えられた。M.アフリカヌム25420、M.アフリカヌム35711、M.ボビス35735、M.ボビス19274、M.ボビスBCG 35746、M.ボビスBCG 35747D、M.カネッティ、M.カプラエBAA−824D、M.ミクロティ11152、M.ミクロティ19422、M.ピンニペディBAA−688D、MTB 25177D−5(H37Ra)、MTB 25618D−5(H37Rv)、MTB BAA−2236D、MTB BAA−2237D、MTB 27294D、MTB BAA−2234D、MTB 35822D、MTB 35838D、MTB BAA−2235Dを含む合計20個のMTB複合体株を試験した。さらに、3つの主要な遺伝子群および9つの遺伝子クラスターを含むMTB亜種の46個の株は、University of Medicine and Dentistry New Jersey(Newark、NJ)のDr.Barry Kreiswirthから得た(Mathema Bら、Current Insights、Clinical Microbiology Reviews 2006年;19巻:658−685頁)。ATCCおよびIbisから得た20種のMTB複合体亜種のDNAを、PicoGreen(登録商標)NanoDrop法によって決定されているように、報告されたDNA濃度を使用して直接試験した。他の46のDNA濃度は、3個の試料(このような測定は少ない体積および不純物に起因して得ることができなかった。)を除いてAbbott MolecularにおいてPicoGreen(登録商標)NanoDrop測定を使用して決定した。これらの3個の試料は1:600の試料対水の比にて希釈し、直接試験した。
検出限界[LOD]:1×10コロニー形成単位(cfu)/mLを標的とするMTB H37RvパネルをZeptometrix(Buffalo、NY)によって調製した。Zeptometrixパネルの3つの1mLアリコートを合わせ、3,000×gにて15分間遠心分離して、上清中の遊離MTB DNAを除去した。細胞ペレットを3mLのTE緩衝液中に再懸濁して、1×10cfu/mLの濃度を維持した。次いで細胞を喀痰のプールに添加し、これを、ビーズビーティングを使用して均質化して、以下のMTB含有希釈パネル:80cfu/mL、50cfu/mL、25cfu/mL、10cfu/mL、5cfu/mL、1cfu/mL、0.50cfu/mL、0.10cfu/mLおよび0.05cfu/mLを作製した。
分析的特異性:分析的特異性パネルメンバーは以下のように収集した:サイトメガロウイルス、単純ヘルペスウイルス1およびバリセラ・ゾスターウイルスはAdvanced Biotechnology Inc.(Columbia、MD)から得、69個のマイコバクテリアおよび他の微生物種はATCCから得、8個の細菌分離株はAbbott Molecularにおいて培養した。
潜在的な干渉物質:以下の材料をこの試験のために得た:血液、ヒト細胞由来のDNA、胃酸、高張食塩水、生理食塩水、培養培地、NALCペレット材料、5つの抗TB薬(イソニアジド、リファンピシン、ストレプトマイシン、ピラジナミド、エタンブトール)およびウシ粘液。
キャリーオーバー:2つの試料を調製した:アッセイ標的配列を含有する1×10個のコピー/mLのプラスミドを含有する高陽性MTB試料および陰性試料。
再現性:2つの試料を調製した:主張されているアッセイLODの約3倍のMTB濃度を含有する陽性試料および陰性試料。
臨床検体:198個の喀痰検体は、ロシア、南アフリカ、ウガンダおよびベトナムにおけるTBの疑いのある患者からDiscovery Life Sciences(Los Osos、CA)によって収集した。ベトナムからの150個の喀痰検体は、Foundation for Innovative New Diagnostics(FIND)(Geneva、スイス)が運営している検体バンクから得た。234個のNALC検体は、Northwestern University Memorial Hospital(Chicago、IL)から得た。全ての患者の検体は倫理的ガイドラインの下で収集した。患者のHIV状態は決定されなかった。全ての検体について、塗抹(利用可能な場合)および培養試験を収集場所の近くで実施し、一方、AbbottリアルタイムMTBアッセイ試験をAbbott Molecularにおいて実施した。
結果
MTB複合体亜種検出
この試験は、MTBアッセイに使用される特異的プライマーおよびプローブが、以下の8種のMTB複合体亜種:M.アフリカヌム、M.ボビス、M.ボビスBCG、M.カネッティ、M.カプラエ、M.ミクロッティ、M.ピンニペディおよびM.ツベルクロシスを検出するかどうかを決定するために行った。2セットの精製したMTB複合体DNAを試験した。第1のセットの20個の精製したDNAは代表的な前述のMTB亜種を含有した。各々の精製したDNAを2つの濃度(100および10個のゲノム/反応)にて試験し、1つの濃度につき4つの複製を試験した。1つの反応レベルにつき100個のMTBゲノムにおいて、20個のMTB株の各々の4個の全ての複製を検出した。1つの反応レベルにつき10個のMTBゲノムにおいて、17個の株の4個の全ての複製を検出した。3個の株(2個のM.ボビスおよび1個のM.ボビスBCG)について、4個の複製のうち2個を検出した(図4)。MTB亜種由来の46個のMTB株の第2のセットを2つの濃度:100個のゲノム/反応および25個のゲノム/反応にて試験した。各DNAの4つの複製を各濃度にて試験した。試験した複製の全ては両方の濃度にて陽性であった(図2)。
検出限界(LOD)
9つのレベルの希釈系列を、ガラスビーズで均質化した喀痰プール中で希釈したMTB株H37Rv細胞から作製した。希釈系列におけるパネルメンバーを以下の濃度:80cfu/mL、50cfu/mL、25cfu/mL、10cfu/mL、5cfu/mL、1cfu/mL、0.50cfu/mL、0.10cfu/mLおよび0.05cfu/mLに標的化した。各パネルメンバーの20個の複製を、AbbottリアルタイムMTBアッセイを使用して4回の実行にわたって試験した。この試験はMTBアッセイの1つのロットおよび対照試薬を使用して行った。この試験についての有意水準は0.05であった。各標的濃度について検出率を計算した(表11)。プロビット回帰モデルを、独立変数として標的濃度(X)および応答変数として検出率P(Y=1)により、SASにおけるPROC PROBITを使用して標的濃度および検出率に基づいて適合した。データのプロビット分析により、95%の確率で検出したMTBの濃度は2.45cfu/mL(95%CI 1.44−6.10cfu/mL)であることを決定した。AbbottリアルタイムMTBアッセイの主張されている分析的感度は、MTB H37Rv株を使用してプールした均質化した喀痰において17cfu/mLである。
分析的特異性
80個の潜在的交差反応物の各々をMTB陽性試料およびMTB陰性試料の両方において試験した。1×10から1×10個のコピーまたはゲノム/mLの標的化濃度にて各々の潜在的に交差反応しているマイコバクテリウム、ウイルスまたは他の微生物由来の核酸をMTB陽性試料(1,000個のMTBゲノム/mLを含有する)およびMTB陰性試料に添加した。1×10cfu/mLの標的濃度にて培養した微生物をMTB陽性試料およびMTB陰性試料に添加した。80個全ての陰性試料についてのアッセイ結果を、「MTB非検出」と報告した。80個全てのMTB含有試料についてのアッセイ結果を、「MTB検出」と報告した(表7)。
潜在的干渉物質
試験結果における干渉についての可能性を、呼吸器系に存在し得る物質により評価した。MTB陰性およびMTB陽性(500個のコピー/mL)試料を、レベルを高めたウシ粘液、血液、ヒト細胞由来のDNA、胃酸、高張食塩水、生理食塩水、培養培地、NALCペレット材料および5種の抗TB薬(イソニアジド、リファンピシン、ストレプトマイシン、ピラジナミド、エタンブトール)を有する各々の潜在的干渉物質の非存在下または存在下で試験した(表12)。結果は、高レベルの血液、ヒト細胞由来のDNA、胃酸、高張食塩水、生理食塩水、培養培地、NALCペレット材料および5種の抗TB薬(イソニアジド、リファンピシン、ストレプトマイシン、ピラジナミド、エタンブトール)の存在下でMTBアッセイの性能の干渉を示さなかった。AbbottリアルタイムMTBアッセイの干渉は、ウシ粘液の存在下で8.3%(5個全ての複製は偽陰性であり、または阻害された。)および5.0%(5つの複製のうちの1つは偽陰性であった。)にて観察された。2.5%以下のウシ粘液濃度にて干渉は見られなかった。
キャリーオーバー
AbbottリアルタイムMTBアッセイを使用する場合、高陽性MTB試料から陰性試料までのキャリーオーバーの可能性を評価するために、各々96個の試料(陽性対照、陰性対照、1×10個のコピー/mLにて46個の高陽性試料および46個の陰性試料)からなる5回のm2000システムを実行し、高陽性試料が陰性試料の中に散在していた。1×10個のコピー/mLの高陽性試料におけるMTB濃度は、MTBアッセイにより試験したMTB陽性集団の検体から得られた結果の95%以上より早いCt値をもたらした。このアッセイは、5回の実行において高陽性試料から230個の陰性試料までのキャリーオーバーを全く示さなかった。96回の試料実行は8時間未満で完了した。
再現性
再現性試験を実施して、m2000システムにおいてAbbottリアルタイムMTBアッセイの再現性およびAbbott m2000sp機器と手動の試料調製法との間の適合性を評価した。この試験は、主張しているLODレベルの3倍の陽性パネルおよび陰性パネルにより実施した。この試験はMTB増幅試薬の2つのロットを使用して4人の操作者によって行った:実施した2人の操作者はAbbott m2000sp機器を使用して実行し、実施した2人の操作者は手動の試料調製を使用して実行した。各々の試料調製法について、2人の操作者の各々は、AbbottリアルタイムMTB増幅試薬の1つの特有のロットを使用し、1つのパネルメンバー当たり、5日間で1日1回、8個の複製、合計40個の複製について各々のパネルメンバーを試験した(1つの方法につき1つのパネルメンバー当たり合計80個の複製;m2000sp機器試料調製により合計160個を試験し、手動試料調製により合計160個を試験した。)。予想される結果との全体の一致は、Abbott m2000sp機器または手動試料調製により調製した試料について98.1%のより低い95%CIで100%であった(159/159、1つの試料は機器のエラーのために無効であった。)。MTBアッセイは、Abbott m2000sp機器およびAbbott手動試料調製法の両方と適合する。
臨床的感度および特異性
582人のTBの疑いのある患者の各々からの1つの喀痰または1つのNALC沈殿物を試験した。試料は、ロシア、南アフリカ、ウガンダ、米国およびベトナムから収集した。1つのアリコートでMTBならびに2番目のアリコートで塗抹および培養物の試験を可能にするように各検体を分割した。試験試料を盲目にし、最終結果のデコーディングをAM統計群によって実施した。MTB試験について、2つの検体は無効なIC結果を生じ、さらなる4つの検体の結果はm2000エラーコードを与えた。阻害によって測定した無効な結果を有する臨床検体の頻度は0.3%(2/582)であり、一方、阻害および機器のエラーの両方を含む無効率は1.0%(6/582)であった。本明細書に記載されているMTBアッセイおよび市販のMTB NAATの両方によって陽性であった5個の培養陰性検体は分析から除外した。合計571個の有効な試料をデータ分析のために含んだ。培養物に対する全体のMTB感度は93%(198/212)であった。アッセイ感度は塗抹陽性、培養陽性検体において99%(147/149)であり、塗抹陰性、培養陽性試料において81%(51/63)であった。特異性は97%(348/359)であった(表13)。MTB陰性試料のうちの76個は非結核性マイコバクテリア(NTM)を含んでいた。これらのうち、38個はMAC(M.アビウム複合体)であり、7個はM.ゴルドネであり、5個はM.カンサシであり、5個はM.ケロネー/アブセサスであり、3個はM.キセノピであり、18個は他のマイコバクテリ種を含んでいた。本明細書に記載されているMTBアッセイにより、NTM試料結果の全ては、40のアッセイカットオフと比較して遅いCN(>38)値を有する「MTB検出」結果を生じた2つの試料を除いて「MTB非検出」であった。NTM集団の試験から得られた97%の特異性値は、非NTM集団を試験したときに観察された特異性と同様である。さらに米国集団内から採取した500人の非TBと思われる患者の喀痰試料は100%のTB陰性試験結果を示した。
Figure 2017521086
AbbottリアルタイムMTBデータのプロビット分析により、95%の確率で検出したMTBの濃度は、CNカットオフ40にて2.45cfu/mLであったことが実証された(1.44−6.10cfu/mLの95%信頼区間)。
Figure 2017521086
Figure 2017521086
[実施例11]
不活性化試薬
この実施例は、MTB検出アッセイにおける使用のための不活性化試薬を記載している。このアッセイは、呼吸器検体(喀痰、気管支肺胞洗浄液(BAL)ならびに喀痰および気管支肺胞洗浄液(BAL)のN−アセチル−L−システイン(NALC)沈殿物中のMTB複合体DNAを検出するためのNAATである。バイオセーフティーキャビネットの外側で試料の安全な試験を可能にするために、粘性試料を液化し、MTB生存率を低下させるための試料不活性化試薬および手段を開発した。この試験は、試料不活性化手段の効果を評価し、不活性化試薬(IR)の安定性を決定することであった。
粘性低下試験のために、150個の喀痰試料を1:2または1:3の比でIR(0.6%の水酸化ナトリウム[w/v]、60%のイソプロパノール[v/v]および1.8%のTween−20[v/v])と混合した。混合物を激しくボルテックスし、室温にてインキュベートした。混合物をインキュベーションの20から30分後に再びボルテックスした。粘度の低下を、インキュベーションの30分、60分および24時間後に目視検査によって評価した。
不活性化試験について、2個のMTB臨床分離株およびMTB ATCC27294分離株を使用して、1×10、1×10または1×10cfu/mLの濃度の1mLのMTB細胞懸濁液を、4mLのプールしたMTB陰性NALC処理した呼吸器試料と混合することによって偽MTB陽性呼吸器試料を調製した。次いで各偽MTB NALC試料を1:2または1:3の比にてIRと混合した。1:2の試料対PBS比にて滅菌PBS緩衝液により処理した偽試料を陽性対照として使用した。1:2のPBS対NALCの比にて滅菌PBSをプールしたMTB陰性NALC試料に添加することによって陰性対照を調製した。全ての試料/対照を激しくボルテックスし、室温にて60分間インキュベートした。ボルテックスをインキュベーション内で30分繰り返した。インキュベーションの終わりに、IR処理した試料を新たな50mLの管内に移し、ボルテックスし、3000×gにて15分間遠心分離した。沈殿物を10mLの滅菌PBS中で再懸濁し、3000×gにてさらに15分間遠心分離した。ペレットを各々10mLの滅菌PBS中に再懸濁した。1mLの懸濁液を使用して、マイコバクテリア増殖指標管(MGIT)に接種した。最終MTBを1−2×10から1−2×10cfuの範囲の各々のMGIT培養物に添加した。さらに、合計51個の喀痰のMTB陽性臨床NALC沈殿物(20個はNorthwestern Memorial Hospitall由来および31個はLancet Laboratories由来)を、同じ手段により1:3の試料対IRの比にてIR処理後の増殖について試験した。Northwestern Memorial Hospital由来の20個の試料のうち10個を1:2の試料対IR比にて処理した。残りの41個の試料を1:3の試料対IR比により処理した。培養は、BACTEC MGIT 960システム(Becton Dickinson、Sparks、MD)により42日間実施した。陽性増殖は、Gen−Probe Accuprobe(登録商標)システム(Gen−Probe Inc、San Diego、CA)により識別した。直接呼吸器試料(MTB塗抹および培養陽性喀痰試料)の不活性化効率を実証するための初期試験もまた、以下の段落に記載されているIR安定性試験と組み合わせて実施した。
IRについての最適な保存条件を決定するために、IRの3つのアリコートを、ガラスまたはポリプロピレンボトル中で15−30℃および33−37℃の保存条件にて39日間保存した。各保存条件におけるIRの各アリコートを外観および体積の変化について調べ、1:3の試料対IR比を使用して、SAGE Bio Networks(Dhaka、バングラディシュ)およびFoundation for Innovative New Diagnostics(FIND)MTB検体バンクから得た12個のMTB塗抹および培養陽性喀痰試料での39日の保存後、MTB不活性化効力について試験した。Zeptometrix Corporation(Buffalo、New York)から得たMTB株H37Rv細胞パネルを陽性対照として使用した。
粘性低下試験により、60分のインキュベーションが試料の粘度を低下させるのに十分であることが示された。不活性化試験について、1×10、1×10および1×10cfu/mLにて3つのMTB分離株により調製した偽MTB試料のどれも、1:3の試料対IR比にてIRにより処理した後、MTB増殖を示さなかった。1×10cfu/mLのMTBにより調製し、1:2の試料対IR比にてIRにより処理した1つのIR処理済み試料は、インキュベーションの27日後に増殖を示したが、試験した同じ細菌濃度における2回の反復は増殖について陰性を示した。20個のMTB陽性NALC喀痰沈殿物のどれも、1:2または1:3の試料対IR比におけるIRによる処理後、MTB増殖を示さなかった。さらに、培養によってMTBについて以前に試験して陽性であった31個の臨床NALC喀痰沈殿物は、1:3の試料対IR比にてIR処理を受けた後、MTB増殖について試験して陰性であった。
保存後の外観の変化は39日後に観察されなかった。0から6%の体積喪失が保存の39日後に観察された。最も高い6%の体積喪失は、IRが33−37℃にてポリプロピレン容器中で保存されたときに観察された。しかしながら、不活性化MTBに対するIR溶液の効果は保存後に影響を受けなかった。12個のMTB陽性喀痰試料は、上記の様々な濃度下で保存したIRにより処理した後、増殖を示さなかった。
臨床試料中のいくつかのMTBは、推奨されるCepheid GeneXpert MTB/RIF試料不活性化プロセス(15分のインキュベーション時間および1:2の試料対試料試薬比)で残存したことは注目に値した(Banada、P.Pら、2010年.J.Clin.Microbiol.48巻:3551−3557頁)。著者らは、完全なMTB不活性化が長時間のインキュベーション時間を必要とし得ることを示唆した。本明細書に記載されている試験によって生成された実験データは、推奨されたボルテックスステップを使用して60分間実施した試料不活性化が完全なMTN不活性化に十分であったことを実証した。
1:2の試料対IR比を使用した場合、1×10MTB cfu/mL培養物(MGIT培養物中に2×10cfu/mL)の1つの複製は、MGIT培養物のインキュベーションの27日後に増殖を示した。以前の試験により、10cfu/mLのMTBを含有するMGIT培養物が16日のインキュベーション後に陽性になったことが示され、その結果により、1:2の試料対IR比を使用した場合、非常に少ない数のMTBが不活性化プロセスを生き延びたことが示唆された(Tortoli、E.、P.ら、J.Clin.Microbiol.37(11)巻:3578−3582頁;Wallisら、1999年.Antimicrobial Agents and Chemotherapy、43巻:2600−2606頁)。最適な不活性化効率を達成するために、1:3の試料対IR比を不活性化実験の残りに使用した。
結論として、この試験において評価したIRは、1:3の試料対IR比にて60分間、IRにより処理した場合、喀痰試料を液化することができ、臨床検体中のMTBの効果的な不活性化を達成できた。この不活性化手段により、これらの試料を、適切な不活性化手段後にバイオセーフティーキャビネットの外側で安全に扱うことができる。

Claims (48)

  1. 配列番号1および2、配列番号3および4ならびに配列番号7および8からなる群から選択される少なくとも1つのプライマー対を含む、組成物。
  2. 配列番号1−4および7−8を含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 配列番号5、6および9からなる群から選択される少なくとも1つのプローブをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  4. 配列番号1および2ならびに配列番号3および4のプライマー対のセットを含む、組成物。
  5. 配列番号5、6および9からなる群から選択される少なくとも1つのプローブをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  6. 配列番号7および8のプライマー対をさらに含む、請求項4または5に記載の組成物。
  7. 配列番号1−9の核酸を含む組成物。
  8. 列挙した配列番号の1つ以上が標識を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 標識がフルオロフォアを含む、請求項8に記載の組成物。
  10. 標識がフルオロフォア/クエンチャー対を含む、請求項8に記載の組成物。
  11. 配列番号10−36からなる群から選択される1つ以上の核酸配列をさらに含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 反応混合物である、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 反応混合物が試料を含む、請求項12に記載の組成物。
  14. 試料が、マイコバクテリウム・ツベルクロシス(mycobacterium tuberculosis)(MTB)標的核酸を含む試料を含む、請求項13に記載の組成物。
  15. a)請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物、および
    b)核酸増幅反応を実施するための少なくとも1種の試薬
    を含む、キット。
  16. 試薬が、核酸ポリメラーゼ、複数のdNTP、緩衝液および不活性化試薬から選択される、請求項15に記載のキット。
  17. 不活性化試薬が、水、洗浄剤、アルコールおよびNaOHを含む、請求項16に記載のキット。
  18. 不活性化試薬が、イソプロパノール、水酸化ナトリウム、TWEEN−20および水を含む、請求項16に記載のキット。
  19. マイコバクテリウム・ツベルクロシス(MTB)核酸にハイブリダイズした配列番号1−9の配列を含む1つ以上のプライマーまたはプローブを含む反応混合物。
  20. 1つ以上のプライマーまたはプローブの1つ以上が標識を含む、請求項19に記載の反応混合物。
  21. 2つのMTB標的配列:挿入配列(IS)6110およびタンパク質抗原B(PAB)の各々にハイブリダイズした1つ以上のプライマーまたはプローブを含む反応混合物。
  22. 生体試料中のMTB核酸を識別する方法であって、
    a)対象由来の生体試料を、配列番号1−9の核酸プライマーまたはプローブと接触させるステップ、および
    b)核酸プライマーまたはプローブのMTB核酸との結合を検出するステップ
    を含む、方法。
  23. c)結合が検出された場合、試料中のMTBの存在を決定するステップをさらに含む、請求項22に記載の方法。
  24. 検出するステップがリアルタイムPCRを含む、請求項22に記載の方法。
  25. 接触させるステップの前に不活性化試薬を使用して試料中のMTBを不活性化するステップをさらに含む、請求項22に記載の方法。
  26. 不活性化試薬が、水、洗浄剤、アルコールおよびNaOHを含む、請求項25に記載の方法。
  27. 不活性化試薬が、イソプロパノール、水酸化ナトリウム、TWEEN−20および水を含む、請求項25に記載の方法。
  28. 試料が喀痰である、請求項22に記載の方法。
  29. 試料が気管支肺胞洗浄液[BAL]である、請求項22に記載の方法。
  30. 試料が喀痰のN−アセチル−L−システイン[NALC]沈殿物である、請求項22に記載の方法。
  31. 不活性化後に試料からDNAを抽出するステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
  32. 生体試料中のMTB核酸を検出する方法であって、
    a)不活性化試薬により生体試料を不活性化して、不活性化した試料を生成するステップ、
    b)不活性化した試料からDNAを抽出するステップ、
    c)DNAを1つ以上のプライマー対および1つ以上の核酸プローブと接触させるステップ、
    d)増幅アッセイを実施して1つ以上のMTB核酸標的を増幅するステップ、および
    e)試料中のMTBの存在を識別するステップ
    を含む、方法。
  33. 増幅アッセイがリアルタイムPCRである、請求項32に記載の方法。
  34. 試料が喀痰である、請求項32に記載の方法。
  35. 試料が気管支肺胞洗浄液[BAL]である、請求項32に記載の方法。
  36. 試料が喀痰のN−アセチル−L−システイン[NALC]沈殿物である、請求項32に記載の方法。
  37. 接触させるステップにおいて、2つのプライマー対および2つのプローブが利用される、請求項32に記載の方法。
  38. 2つのプライマー対および2つのプローブが、MTB標的配列挿入配列(IS)6110およびタンパク質抗原B(PAB)にハイブリダイズする、請求項37に記載の方法。
  39. 核酸プライマーが配列番号1−4である、請求項32に記載の方法。
  40. 核酸プローブが配列番号5および6を含む、請求項32に記載の方法。
  41. 不活性化試薬が、水、洗浄剤、アルコールおよびNaOHを含む、請求項32に記載の方法。
  42. 不活性化試薬が、イソプロパノール、水酸化ナトリウム、TWEEN−20および水を含む、請求項32に記載の方法。
  43. 生体試料中のMTB核酸を検出する方法であって、
    a)イソプロパノール、水酸化ナトリウム、TWEEN−20および水を含む不活性化試薬により生体試料を不活性化して、不活性化した試料を生成するステップ、
    b)不活性化した試料からDNAを抽出するステップ、
    c)DNAを、配列番号1および2ならびに配列番号3および4から選択される1つ以上のプライマー対ならびに配列番号5および6から選択される1つ以上の核酸プローブと接触させるステップ、
    d)増幅アッセイを実施して1つ以上のMTB核酸標的を増幅するステップ、および
    e)試料中の標的の存在を識別するステップ
    を含む、方法。
  44. 生体試料中のMTB核酸を検出する方法であって、
    a)不活性化試薬により生体試料を不活性化して、不活性化した試料を生成するステップ、
    b)DNAを不活性化した試料から抽出するステップ、
    c)DNAを、配列番号1および2ならびに配列番号3および4から選択される1つ以上のプライマー対ならびに配列番号5および6から選択される1つ以上の核酸プローブと接触させるステップ、
    d)増幅アッセイを実施して1つ以上のMTB核酸標的を増幅するステップ、および
    e)試料中の標的の存在を識別するステップ
    を含む、方法。
  45. 生体試料中のMTB核酸を検出する方法であって、
    a)不活性化試薬により生体試料を不活性化して、不活性化した試料を生成するステップ、
    b)DNAを不活性化した試料から抽出するステップ、
    c)DNAを、配列番号1および2ならびに配列番号3および4から選択される1つ以上のプライマー対ならびに配列番号5および6から選択される1つ以上の核酸プローブと接触させるステップ、
    d)リアルタイムPCRアッセイを実施して1つ以上のMTB核酸標的を増幅するステップ、および
    e)試料中の標的の存在を識別するステップ
    を含む、方法。
  46. 生体試料中のMTB核酸を検出する方法であって、
    a)不活性化試薬により生体試料を不活性化して、不活性化した試料を生成するステップ、
    b)DNAを不活性化した試料から抽出するステップ、
    c)DNAを、配列番号1および2ならびに配列番号3および4から選択される1つ以上のプライマー対ならびに配列番号5および6から選択される1つ以上の核酸プローブと接触させるステップ、
    d)増幅アッセイを実施してIS6110およびPABから選択される1つ以上のMTB核酸標的を増幅するステップ、および
    e)試料中の標的の存在を識別するステップ
    を含む、方法。
  47. 生体試料中のMTB核酸を検出する方法であって、
    a)不活性化試薬により生体試料を不活性化して、不活性化した試料を生成するステップ、
    b)DNAを不活性化した試料から抽出するステップ、
    c)DNAを、配列番号1および2ならびに配列番号3および4のプライマー対ならびに配列番号5および6の核酸プローブと接触させるステップ、
    d)増幅アッセイを実施して1つ以上のMTB核酸標的を増幅するステップ、および
    e)試料中の標的の存在を識別するステップ
    を含む、方法。
  48. 生体試料中のMTB核酸を検出する方法であって、
    a)イソプロパノール、水酸化ナトリウム、TWEEN−20および水を含む不活性化試薬により生体試料を不活性化して、不活性化した試料を生成するステップ、
    b)DNAを不活性化した試料から抽出するステップ、
    c)DNAを、配列番号1および2ならびに配列番号3および4のプライマー対ならびに配列番号5および6の核酸プローブと接触させるステップ、
    d)増幅アッセイを実施して1つ以上のMTB核酸標的を増幅するステップ、および
    e)試料中の標的の存在を識別するステップ
    を含む、方法。
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