JP2017514547A - 可動域制限を回避するための自動押出し - Google Patents

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Abstract

ロボット及び/又は手術装置、システム、及び方法は、使用するシステムの準備を容易にするように構成された運動学的なリンク機構の構造及び関連する制御システムを含む。いくつかの実施形態では、能動的に駆動される関節は、複数のマニピュレータのうちの1つの動きに応答して、複数のマニピュレータを支持するプラットフォーム構造体を移動させ、それら複数のマニピュレータをユニットとして移動させ、システム全体の構成を作業空間に位置合わせするのを容易にし、且つ迅速に処理する。システム及び方法は、運動学的連鎖の1つ、いくつか、又は全ての関節をハードストップ又は関節に関連した物理的な可動域制限から離しておく、又は他に、セットアップモードを終了するときに、運動学的連鎖の1つ、いくつか、又は全て所望の可動域を維持するために提供される。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2014年3月17日に出願された米国仮特許出願第61/954,452号、及び2014年6月30日に出願された米国仮特許出願第62/019,311号について優先権を主張するものであり、これらの文献の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
本願は、可動域制限を回避するための自動押出しに関する。
低侵襲性医療技術は、診断的処置又は外科的処置中に損傷を受ける無関係な組織の量を減らし、それによって患者の回復時間、不快感、及び有害な副作用を低減させることを意図している。低侵襲性手術の1つの効果は、例えば、手術後の入院回復期間を減少させることである。標準的な手術についての平均入院日数が、典型的には、同様の低侵襲性手術についての平均日数より大幅に長いため、低侵襲性技術の使用を増大させることによって、毎年数百万ドルの病院コストを節約することができる。米国で毎年行われる手術の多くは、潜在的には低侵襲的な方法で行うことができるが、低侵襲性手術用器具の制限及びそれら手術用器具を習得することに関する更なる外科的訓練によって、現在の手術の一部のみしか、これらの有利な技術を使用していない。
低侵襲性ロボット手術システム又は遠隔手術システムが、外科医の器用さを向上させ、且つ従来の低侵襲性技術のいくつかの制限を回避するために開発されてきた。(手術システム等の遠隔操作医療装置は、それら医療装置がロボット技術を組み込むので、時にはロボット手術システムと呼ばれる。)遠隔手術では、外科医は、手で器具を直接的に保持し且つ移動させるのではなく、いくつかの形態の遠隔制御(例えば、サーボ機構等)を使用して手術用器具の動きを操縦する。遠隔手術システムでは、手術ワークステーションにおいて手術部位の画像を外科医に提供することができる。ディスプレイ上で手術部位の2次元又は3次元画像を見ながら、外科医は、マスター制御装置を操縦し、次にサーボ機構によって作動される器具の動作を制御することによって、患者に外科的処置を行う。
遠隔手術に使用されるサーボ機構は、大抵の場合、2つのマスター制御装置(外科医のそれぞれの手に1つ)からの入力を受け付け、及びそれぞれに手術用器具が取り付けられた、2つ以上のロボットアームを含むことができる。マスター制御装置と、関連するロボットアームと、器具アセンブリとの間の通信動作は、典型的には、制御システムを介して達成される。制御システムは、典型的には、例えば力フィードバック等のケースでは、入力コマンドを、マスター制御装置から関連するロボットアーム及び器具アセンブリに、及び逆に器具アセンブリ及びアームアセンブリから関連するマスター制御装置に中継する少なくとも1つのプロセッサを含む。ロボット手術システムの一例は、カリフォルニア州サニーベールのIntuitive Surgical, Inc.から入手可能なDA VINCI(登録商標)システムである。
様々な構造的配置を使用して、ロボット手術中に手術用器具を手術部位に支持することができる。被駆動リンク機構又は「スレーブ」は、大抵の場合、ロボット手術用マニピュレータと呼ばれ、低侵襲性ロボット手術中にロボット手術用マニピュレータとして使用される例示的なリンク機構の構成が、米国特許第7,594,912号、第6,758,843号、第6,246,200号、及び第5,800,423号に記載されており、これらの文献の完全な開示は、参照により本明細書に組み込まれる。これらのリンク機構は、大抵の場合、シャフトを有する器具を保持するために、平行四辺形配置を利用する。このようなマニピュレータ構造は、器具が、剛体シャフトの長さに沿って空間に位置付けされた操縦の遠隔中心の周りに旋回するように、器具の動きを制約することができる。(例えば、腹腔鏡手術中に腹壁にトロカール又はカニューレを用いて)操縦の遠隔中心を内部手術部位に対する切開点に位置合わせすることにより、手術用器具のエンドエフェクタは、腹壁に対して潜在的に危険な力を与えることなく、マニピュレータのリンク機構を使用してシャフトの基端部を移動させることにより、安全に位置付けすることができる。代替のマニピュレータ構造は、例えば、米国特許第7,763,015号、第6,702,805号、第6,676,669号、第5,855,583号、第5,808,665号、第5,445,166号、及び第5,184,601号に記載されており、これらの文献の完全な開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
様々な構造的配置を使用して、ロボット手術中にロボット手術用マニピュレータ及び手術用器具を手術部位に支持し且つ位置付けすることもできる。時にはセットアップ関節、又はセットアップ関節アームと呼ばれる支持リンク機構(例えば、可動式関節等により接続された2つ以上のリンクから構成される一連の運動学的連鎖)は、大抵の場合、各マニピュレータと患者の身体のそれぞれの切開点とを位置付け及び位置合わせするために使用される。単一のリンク機構は、機械的関節の2つ以上の個々の部品(又は、連続的な可撓性構造の場合に、無限数の部品)を含んでもよいが、全体として、関節の個々の部品に対応する2つ以上の自由度を有する単一の関節とみなされる。支持リンク機構は、手術用マニピュレータと、所望の手術切開点及び標的となる解剖学的構造との位置合せを容易にする。例示的な支持リンク機構が、米国特許第6,246,200号、第6,78,8018号、第7,763,015号、及び第7,837,674号に記載されており、これらの文献の完全な開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
新しい遠隔手術システム及び装置が、非常に有効であり且つ有利であることが判明しているが、依然として更なる改良が望まれている。一般的に、改良された低侵襲性ロボット手術システムが望まれている。これらの改良された技術がロボット手術システムの効率性及び使用の容易さを向上させた場合には特に有益になるだろう。例えば、操縦性を向上させる、手術室の空間利用率を高める、迅速且つ容易なセットアップを提供する、使用中にロボット装置同士の間の衝突を阻止する、及び/又はこれらの新しい手術システムの機械的な複雑性及びサイズを低減することは、特に有益になるだろう。
本発明の基本的な理解を提供するために、以下に、本発明のいくつかの実施形態の簡略的な概要を提示する。この概要は、本発明の広範な概要ではない。それは、本発明の主要な/重要な要素を特定する、又は本発明の範囲を詳しく説明することを意図していない。その唯一の目的は、以降に提示されるより詳細な説明の前置きとして、簡略化した形式で本発明のいくつかの実施形態を提示することである。
本発明は、概して、改良されたロボット及び/又は手術用装置、システム、及び方法を提供する。本明細書に記載の運動学的リンク機構の構造及び関連する制御システムは、システム・ユーザが、ロボット構造を、外科的処置を特定の患者に行うための準備を含む使用準備に配置する上で特に有益である。本明細書に記載の例示的ロボット手術システムは、マニピュレータ構造体を手術作業部位に位置合わせするのに役立つように構成された1つ又は複数の運動学的リンク機構のサブシステムを有することができる。これらのセットアップシステムの関節は、能動的に駆動され、(それら関節が手動で作動され、次にマニピュレータを治療に使用している間に所望の構成に(駆動又は制動システム等を使用して)ロックされるように)受動的に駆動され、又は両方を混合してもよい。本明細書に記載のロボットシステムの実施形態は、1つ又は複数の関節が、運動学的連鎖の1つ又は複数の他の関節の手動の関節運動に応答して、能動的に駆動されるセットアップモードを使用することができる。多くの実施形態では、能動的に駆動される関節は、それら複数のマニピュレータのうちの1つの手動移動に応答して、複数のマニピュレータを支持するプラットフォーム構造体を移動させ、それら複数のマニピュレータをユニットとして作業空間に初期向き及び/又は位置の位置合せとなるように移動させることによって、システム全体の配置を容易かつ迅速に処理する。マニピュレータの運動の入力及びプラットフォームにより支持されるマニピュレータの1つ、いくつか、又は全ての独立した位置付けは、必要に応じて、プラットフォームに対してマニピュレータの1つ、いくつか、又は全てを支持する受動的なセットアップ関節システムによって提供することができる。必要に応じて、マニピュレータとプラットフォームとの間に配置されたセットアップ関節のリンク機構の手動移動は、プラットフォームの移動を生じさせることができ、プラットフォーム(及びそれによって支持される他のマニピュレータ)は、マニピュレータの手動移動を、思うままに支配する(leading a horse by the nose)類似した動きで追従させる。
多くの実施形態では、運動学的連鎖の1つ、いくつかの、又は全ての関節を「ハードストップ」又は関節に関連した物理的な可動域制限(ROM制限)から離しておく、又は他に、セットアップモードを終了するときに、運動学的連鎖の1つ、いくつか、又は全ての関節の所望の可動域を維持することが望ましい。例えば、手術システムの安全機能として、運動学的連鎖の関節をROM制限から離しておくことが有益となり得る。冗長自由度(DOFs)を有するシステムでは、比較的先端側の関節がROM制限(例えば、完全に圧縮されている)にあり、次に、1つ又は複数の比較的基端側の関節が先端側関節に対して冗長DOFで移動された場合に、先端側関節のアーム先端が、対象物(例えば、手術台等)又は患者に対して極めて大きな力を及ぼす可能性がある。従って、関節と物理的なROM制限との間に緩衝ゾーンを提供するように、関節を物理的なROM制限から押し出す、又は他に、関節の所望の可動域を維持することが有益となり得る。駆動又は制動システムを作動させて関節を休止及び/又はロック位置に維持することができるが、例えば、関節が駆動力又は制動力を超える外力を受けている場合に、依然として関節の遊びや限定された動きが存在する可能性がある。こうして、緩衝ゾーンは、ROM制限に向かう関節運動を吸収及び/又は相殺し、手術システムに安全対策の追加のレイヤーを提供することができる。
いくつかの実施形態では、押出し機構又は緩衝ゾーンは、制御アルゴリズムとして提供することができる。物理的ばね及び/又は仮想ばねを、関節の可動域の端部に設置又は設けることができる。ユーザが、物理的なROM制限に対するばね内に関節を手動で押し込み、この関節に関連した駆動又は制動システムを再係合させるために信号を発したときに、制御ユニットは、少なくとも遅延期間に亘って関節の駆動又は制動システムの適用を遅延させることができる。関節の駆動又は制動システムの適用を遅延させることによって、物理的な(又は仮想的な)ばねが、関節の位置を固定するために関節の駆動又は制動システムを再適用する前に、関節を一定距離押し出すことが可能になる。
従って、第1の態様では、手術システムを制御する方法が提供される。システムは、セットアップ・リンク機構によって支持構造体に結合された手術用マニピュレータを有することができる。セットアップ・リンク機構は、第1の物理的な可動域制限と第2の物理的な可動域制限との間の可動域を有する少なくとも1つの関節を含むことができる。セットアップ・リンク機構は、支持構造体に対して所望の位置及び向きで手術用マニピュレータを位置合わせするのを容易にするように構成することができる。セットアップ・リンク機構は、セットアップ・リンク機構に動作可能に結合された駆動又は制動システムをさらに含み、且つ適用されたときに、支持構造体に対するセットアップ・リンク機構の不意の動きを制限するように構成することができる。例えば、関節は、モータを含むことができ、手動の関節運動に対抗するために、電流をモータに流すことができる。追加的又は代替的に、関節は、関節状態を固定するための関節制動を含むことができる。この方法は、関節の第1の物理的な可動域制限から離れた距離に離隔された第1のソフトウェアにより規定された可動域制限と、関節の第2の物理的な可動域制限から離れた距離に離隔された第2のソフトウェアにより規定された可動域制限とを含むことができる。ソフトウェアにより規定された可動域制限と物理的な可動域制限との間の可動域は、可動域制限のエンベロープを規定することができる。必要に応じて、可動域制限のエンベロープは、緩衝ゾーン又は押出しゾーンとして機能することができる。この方法は、駆動又は制動システムによる駆動又は制動を停止させる第1のユーザ入力を受信して、セットアップ・リンク機構の少なくとも1つの関節の動きによって支持構造体に対するマニピュレータの手動位置付けを可能にするステップをさらに含むことができる。駆動又は制動システムによる駆動又は制動は、第1のユーザ入力を受信することに応答して、停止させることができる。関節の可動域内の関節の位置を検出することができる。例えば、いくつかの実施形態では、位置は、関節に関連する1つ又は複数のエンコーダによって検出することができる。この方法は、駆動又は制動システムによる駆動又は制動を再適用するための第2のユーザ入力を受信するステップをさらに含むことができる。第2のユーザ入力を受信することに応答して、この方法は、関節位置が、第1又は第2のソフトウェアにより規定された可動域制限の間の可動域によって規定される好適な位置範囲外で検出されたときに、少なくとも閾値期間に亘ってセットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動の再適用を遅延させるステップを含むことができる。別の表現で言えば、システムが、第1のソフトウェアにより規定された可動域制限と第1の物理的な可動域制限との間の、又は第2のソフトウェアにより規定された可動域制限と第2の物理的な可動域制限との間の動作を検出したときに、システムは、遅延期間に亘ってセットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動の再適用を遅延させることができる。
関節は、直動関節であってもよく、直動関節が完全に伸長されたときに、第1の物理的な可動域制限が生じ、直動関節が完全に圧縮されたときに、第2の物理的な可動域制限が生じる。第1の可動域制限のエンベロープは、第1の物理的な可動域制限から第1のソフトウェアにより規定された可動域制限に延びる12.7mm(0.5インチ)以下の可動域とすることができ、第2の可動域制限のエンベロープは、第2の物理的な可動域制限から第2のソフトウェアにより規定された可動域制限に延びる12.7mm(0.5インチ)以下の可動域とすることができる。第1のソフトウェアにより規定された可動域制限と第2のソフトウェアにより規定された可動域制限との間の可動域は、関節の好適な位置範囲を規定することができる。
直動関節は、直動関節の完全に伸長された構成に対する運動に抵抗するための、第1の可動域制限のエンベロープ内に延びる第1の物理的な可動域制限における1つ又は複数のばねと、直動関節の完全に圧縮された構成に対する運動に抵抗するための、第2の可動域制限のエンベロープ内に延びる第2の物理的な可動域制限における1つ又は複数のばねと、を含むことができる。いくつかの実施形態では、1つ又は複数のばねは、静止状態にあるときに、物理的な可動域制限から関節の関連するソフトウェアにより規定された可動域制限に延びることができる。更なる実施形態では、1つ又は複数のばねは、静止状態にあるときに、物理的な可動域制限から関節の関連するソフトウェアにより規定された可動域制限を越えて延びることができる。
いくつかの実施形態では、直動関節は、垂直方向セットアップ関節又は水平方向セットアップ関節であってもよい。必要に応じて、関節は、ピボット関節又は円筒型関節であってもよい。
第1の物理的な可動域制限又は第2の物理的な可動域制限における1つ又は複数のばねの圧縮を検出することにより、関節位置を、第1又は第2の可動域制限のエンベロープ内で検出することができる。必要に応じて、セットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動の再適用を遅延させる間に、第1又は第2の物理的な可動域制限における1つ又は複数のばねは、関連する物理的な可動域制限に向かう動きを吸収する、及び/又は第1及び第2のソフトウェアにより規定された可動域制限の間の位置に関節を受動的に押し戻すように構成される。この方法は、1つ又は複数のばねが、第1及び第2のソフトウェアにより規定された可動域制限の間の可動域内の位置に関節を受動的に押し戻した後に、セットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動を再初期化するステップを含むことができる。
この方法は、閾値期間に亘ってセットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動の再適用を遅延させた後で、関節が、第1の可動域制限のエンベロープ又は第2の可動域制限のエンベロープ内に位置している間に、セットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動を再初期化するステップと、オペレータに知覚可能な態様でエラー信号を出力するステップと、をさらに含む。関節が、第1のソフトウェアにより規定された可動域制限と第2のソフトウェアにより規定された可動域制限との間の好適な位置範囲内の位置に移動された後に、エラー信号をクリアすることができる。その後、セットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動は、ハードストップから離れて好適な位置範囲内に位置付けされた関節に再適用することができる。
いくつかの実施形態では、駆動システムは、機械的な定荷重ばねに結合されたモータであってもよい。この方法は、第1の可動域制限のエンベロープ内又は第2の可動域制限のエンベロープ内に関節の位置を検出するときに、機械的な定荷重ばねに関連するばね定数を増大させるようにモータを駆動させるステップを含むことができる。この方法は、関節が第1のソフトウェアにより規定された可動域制限に近づくにつれて、機械的な定荷重ばねのばね定数を増大させるステップと、関節が第2のソフトウェアにより規定された可動域制限に近づくにつれて、機械的な定荷重ばねのばね定数を増大させるステップも含むことができる。
更なる実施形態では、遠隔操作手術システムを提供することができる。システムは、セットアップ・リンク機構によって支持構造体に結合された手術用マニピュレータを含むことができる。セットアップ・リンク機構は、第1の物理的な可動域制限と第2の物理的な可動域制限との間の可動域を有する少なくとも1つの関節を含むことができる。セットアップ・リンク機構は、支持構造体に対して所望の位置及び向きで手術用マニピュレータを位置合わせするのを容易にするように構成することができる。セットアップ・リンク機構は、セットアップ・リンク機構に動作可能に結合され駆動又は制動システムをさらに含み、且つ適用されたときに、支持構造体に対するセットアップ・リンク機構の不意の動きを制限するように構成することができる。システムは、マニピュレータ又はセットアップ・リンク機構に沿って位置付けされたスイッチも含むことができ、このスイッチは、セットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムのオペレータ作動によって、駆動又は制動システムによる駆動又は制動を選択的に停止又は適用して、セットアップ・リンク機構の少なくとも1つの関節の動きによって支持構造体に対するマニピュレータの手動位置付けを可能にするように構成される。演算装置は、セットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムに結合することができる。演算装置は、関節の可動域内の位置を検出するように構成することができる。演算装置は、関節の第1の物理的な可動域制限から離れた距離に離隔した第1のソフトウェアにより規定された可動域制限を特定し、且つ第1のソフトウェアにより規定された可動域制限と第1の物理的な可動域制限との間の第1の可動域制限のエンベロープを規定することができる。演算装置は、関節の第2の物理的な可動域制限から離れた距離に離隔した第2のソフトウェアにより規定された可動域制限を特定し、第2のソフトウェアにより規定された可動域制限と第2の物理的な可動域制限との間の第2の可動域制限のエンベロープをさらに規定することができる。演算装置は、第1のソフトウェアにより規定された可動域制限及び第2のソフトウェアにより規定された可動域制限に向かう関節の手動移動に対する抵抗を増加させるために、セットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムを操作するように構成することができる。演算装置が、第1又は第2の可動域制限のエンベロープ内に位置する関節を検出したときに、演算装置は、少なくとも閾値期間に亘ってセットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動の再適用を遅延させるように構成することができる。
関節は、直動関節(例えば、垂直方向又は水平方向関節)であってもよく、直動関節が完全に伸長されたときに、第1の物理的な可動域制限が生じ、且つ直動関節が完全に圧縮されたときに、第2の物理的な可動域制限が生じる。第1の可動域制限のエンベロープは、第1のソフトウェアにより規定された可動域制限と第1の物理的な可動域制限との間に25.4mm(1インチ)以下(例えば、12.7mm(0.5インチ)以下、6.35mm(0.25インチ)以下等)の可動域とすることができ、第2の可動域制限のエンベロープは、第2のソフトウェアにより規定された可動域制限と第2の物理的な可動域制限との間に25.4mm(1インチ)以下(例えば、12.7mm(0.5インチ)以下、6.35mm(0.25インチ)以下等)の可動域とすることができる。
直動関節は、直動関節の完全に伸長した構成への運動に抵抗するために、第1の可動域制限のエンベロープ内に延びる第1の物理的な可動域制限において1つ又は複数のばねを含むことができる。直動関節は、直動関節の完全に圧縮された構成への運動に抵抗するために、第2の可動域制限のエンベロープ内に延びる第2の物理的な可動域制限において1つ又は複数のばねをさらに含むことができる。
第1の物理的な可動域制限における1つ又は複数のばね、及び第2の物理的な可動域制限における1つ又は複数のばねは、(例えば、3〜3.5ミリメートル(mm))圧縮されたとき、2〜6mmたわむように構成することができる。
圧縮されたときに、0.5〜3mm(例えば、1〜1.5mm)の材料変形を与えるバンパーは、第1の物理的な可動域制限に位置付けすることができ、圧縮されたときに、0.5〜3mm(例えば、1〜1.5mm)材料変形を与えるバンパーは、第2の物理的な可動域制限に位置付けすることもできる。
演算装置は、第1の物理的な可動域制限又は第2の物理的な可動域制限における1つ又は複数のばねの圧縮を検出することにより、第1又は第2の可動域制限のエンベロープ内の関節位置を検出するように構成することができる。第1の物理的な可動域制限における1つ又は複数のばねは、演算装置がセットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動の再適用を遅延させる間に、第1及び第2のソフトウェアにより規定された可動域制限の間の位置に関節を受動的に押し戻すように構成することができる。演算装置は、1つ又は複数のばねが、第1及び第2のソフトウェアにより規定された可動域制限の間の可動域内の位置に関節を受動的に押し戻した後に、セットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動を再初期化することができる。閾値期間は、3〜8秒(例えば、4〜5秒)であってもよい。
演算装置が、閾値期間に亘ってセットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動の再適用を遅延した後に、演算装置は、関節が、第1の可動域制限のエンベロープ内に又は第2の可動域制限のエンベロープ内に位置している間に、セットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動の再適用を可能にする。次に、演算装置は、セットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムの駆動又は制動が、第1の可動域制限のエンベロープ内に又は第2の可動域制限のエンベロープ内に位置付けされた関節に再適用されたときに、オペレータに知覚可能な態様でエラー信号を出力することができる。
演算装置は、関節が、第1のソフトウェアにより規定された可動域制限と第2のソフトウェアにより規定された可動域制限との間の可動域内の位置に移動された後に、エラー信号をクリアすることができ、及びセットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動を、第1及び第2のソフトウェアにより規定された可動域制限の間に位置する関節に再適用するのを可能にする。
いくつかの実施形態では、駆動システムは、機械的な定荷重ばねに結合されたモータを含むことができる。演算装置は、モータに結合され、演算装置が第1の可動域制限のエンベロープ内に関節の位置を検出したときに、機械的な定荷重ばねに関連するばね定数を増大させ、及び演算装置が第2の可動域制限のエンベロープ内に関節の位置を検出したときに、機械的な定荷重ばねに関連するばね定数を増大させるようにモータを駆動することができる。演算装置は、関節が第1のソフトウェアにより規定された可動域制限又は第2のソフトウェアにより規定された可動域制限に近づくにつれて、機械的な定荷重ばねのばね定数を徐々に増大させるように構成することができる。
更なる実施形態では、医療装置を提供することができる。医療装置は、セットアップ・リンク機構によって支持構造体に結合されたマニピュレータを含むことができる。セットアップ・リンク機構は、少なくとも1つの関節を含み、且つ支持構造体に対して所望の位置及び向きでマニピュレータを位置合わせするのを容易にするように構成することができる。セットアップ・リンク機構は、セットアップ・リンク機構に動作可能に結合され駆動又は制動システムを含み、及び支持構造体に対するセットアップ・リンク機構の不意の動きを制限するように構成される。医療装置は、マニピュレータ又はセットアップ・リンク機構に沿って位置付けされた作動可能な入力部を含むことができ、この入力部は、セットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムをオペレータ作動によって、駆動又は制動システムによる駆動又は制動を選択的に停止又は適用して、セットアップ・リンク機構の少なくとも1つの関節の動きによって、支持構造体に対するマニピュレータの手動位置付けを可能にするように構成される。セットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムに結合された演算装置を提供することができる。演算装置は、セットアップ・リンク機構の少なくとも1つの関節に関連する第1の可動域制限の第1の閾値近傍内へのセットアップ・リンク機構の少なくとも1つの関節の位置の移動を検出するように構成することができる。支持構造体に対するマニピュレータの手動位置付けに応答して、第1の閾値近傍内に少なくとも1つの関節の位置を検出するときに、演算装置は、作動可能な入力部に関連した再適用信号に応答して、セットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動の再適用を遅延させるように構成することができる。演算装置は、少なくとも閾値期間に亘って駆動又は制動の再適用を遅延させるように構成することができる。演算装置は、関節の第1の可動域制限に関連する第1の閾値近傍の外側への少なくとも1つの関節の動きを検出した後に、セットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動の再適用を可能にするようにさらに構成することができる。
第1の閾値近傍は、可動域制限から12.7mm(0.5インチ)以下の範囲とすることができる。必要に応じて、第1の閾値近傍は、可動域から6.35mm(0.25インチ)以下の範囲である。
少なくとも1つの関節は、第1の可動域制限において1つ又は複数のばねを含むことができる。演算装置は、第1の可動域制限における1つ又は複数のばねの圧縮を検出することにより、セットアップ・リンク機構の少なくとも1つの関節に関連する第1の可動域制限の第1の閾値近傍内のセットアップ・リンク機構の少なくとも1つの関節の動きを検出することができる。第1の可動域制限における1つ又は複数のばねは、演算装置がセットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動の再適用を遅延させる間に、第1の可動域制限の第1の閾値近傍の外側に関節を受動的に押し出すように構成することができる。演算装置は、1つ又は複数のばねが、第1の可動域制限の第1の閾値近傍の外側に関節を受動的に押し出した後に、セットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動を再初期化することもできる。必要に応じて、閾値期間は、少なくとも3秒である。例えば、閾値期間は、3〜10秒の間であってもよい。演算装置が、閾値期間に亘ってセットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動の再適用を遅延させた後に、演算装置は、関節が第1の可動域制限の第1の閾値近傍内に位置付けされる間に、セットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動の再適用を可能にするように構成することができ、その後、関節が第1の可動域制限の第1の閾値近傍内に位置付けされる間に、セットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムの駆動又は制動が再適用されたときに、オペレータに知覚可能な態様でエラー信号を出力することができる。
いくつかの実施形態では、演算装置は、関節が第1の可動域制限の第1の閾値近傍の外側に移動された後に、エラー信号をクリアすることができ、次に、第1の可動域制限の第1の閾値近傍の外側の関節にセットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動の再適用を可能にする。
更なる実施形態では、少なくとも1つの関節は、関節が第1の可動域制限の第1の閾値近傍内に移動したときに、圧縮される第1の可動域制限における1つ又は複数のばねを含む。セットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動が、第1の可動域制限の第1の閾値近傍内に位置付けされた関節に再適用されるときに、作動可能な入力部のオペレータ作動は、駆動又は制動システムによる駆動又は制動を一時的に停止することができ、それによって第1の可動域制限に位置付けされた1つ又は複数のばねが、第1の可動域制限の第1の閾値近傍から関節を自動的に押し出すのを可能にする。次に、演算装置は、関節が第1の可動域制限の第1の閾値近傍から押し出された後に、駆動又は制動システムによる駆動又は制動を自動的に再適用することができる。
セットアップ・リンク機構は、セットアップ・リンク機構に動作可能に結合された駆動システムを含むことができる。演算装置は、演算装置が、支持構造体に対するマニピュレータの手動位置付けに応答して、第1の閾値近傍内の少なくとも1つの関節の位置を検出したときに、関節の第1の可動域制限に向かう動きに対する抵抗を増加させるように駆動システムを駆動するように構成することができる。駆動システムは、機械的な定荷重ばねに結合されたモータを含むことができる。演算装置は、モータに結合され、及び演算装置が、支持構造体に対するマニピュレータの手動位置付けに応答して、第1の閾値近傍内に少なくとも1つの関節の位置を検出したときに、機械的な定荷重ばねに関連するばね定数を増大させるようにモータを駆動することができる。演算装置は、関節が第1の可動域制限に近づくにつれて、機械的な定荷重ばねのばね定数を徐々に増大させるように構成することができる。
関節は、支持構造体に対するマニピュレータの高さを調整するように構成された直動関節であってもよい。直動関節は、直動関節が完全に伸長されときに、第1の可動域制限にあってもよく、直動関節が完全に圧縮されたときに、第2の可動域制限を有してもよい。演算装置は、直動関節の第2の可動域制限の第2の閾値近傍内の位置にセットアップ・リンク機構の直動関節の位置の移動を検出するように構成することができる。支持構造体に対するマニピュレータの手動位置付けに応答して、第2の閾値近傍内に直動関節の位置を検出するときに、演算装置は、少なくとも閾値期間に亘ってセットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動の再適用を遅延させるように構成することができる。演算装置は、直動関節の第2の可動域制限に関連する第2の閾値近傍の外側への位置に直動関節の動きを検出した後に、セットアップ・リンク機構の駆動又は制動システムによる駆動又は制動の再適用を可能にするようにさらに構成することができる。直動関節は、第1の可動域制限における1つ又は複数のばね、及び第2の可動域制限における1つ又は複数のばねを含むことができる。1つ又は複数のばねは、それぞれの可動域制限に関連する閾値近傍の外側に直動関節を押し出すように構成することができる。セットアップ・リンク機構は、セットアップ・リンク機構に動作可能に結合された駆動システムを含むことができる。駆動システムは、機械的な定荷重ばねに結合されたモータであってもよい。演算装置は、モータに結合され、及び演算装置が、第2の可動域制限の第2の閾値近傍内に少なくとも1つの関節の位置を検出したときに、機械的な定荷重ばねに関連するばね定数を増大させるようにモータを駆動する。
更なる態様では、システムの関節を制御する方法が提供される。システムは、セットアップ・リンク機構によって支持構造体に結合された手術用マニピュレータを有することができる。セットアップ・リンク機構は、関節を含むことができ、この関節は、第1の物理的な可動域制限と第2の物理的な可動域制限との間の可動域を有することができる。セットアップ・リンク機構は、支持構造体に対して所望の位置及び向きで手術用マニピュレータを位置合わせするのを容易にするように構成することができる。セットアップ・リンクは、ばねに結合されたモータ、モータに動作可能に結合された制動システム、及び/又は適用された場合に支持構造体に対するセットアップ・リンク機構の不意の動きを制限するばねをさらに含むことができる。システムは、制動システムを選択的に適用する入力をさらに含むことができる。この方法は、ばねに動作可能に結合された可動式関節の制動解除状態を検出するステップを含むことができる。制動解除状態は、可動域制限のエンベロープ又はユーザ入力による制動適用の信号による関節の移動中の制動を適用することに加えて、関節の物理的な可動域制限に関連した可動域制限のエンベロープ内の関節位置を検出することができる。その後、この方法は、関節の動きに抵抗するように構成された制動を解除する、又は制動の再適用を遅延させ、ばねによって関節を移動させる、又は外力によって関節の動きに抵抗するのを可能にする。
いくつかの実施形態では、制動解除条件は、ユーザによるスイッチの作動とすることができる。制動解除条件は、関節に加えられた過剰な力であってもよい。関節に加えられた過剰な力は、関節の基端側に位置する機械的な冗長自由度の運動からもたらされる。ばねは、機械的なばねであってもよい。ばねは、モータを含むことができる。その後、この方法は、制動の再係合を含むことができる。
本発明の特性及び利点をより完全に理解するために、以下の詳細な説明及び添付の図面に対して参照を行うべきである。本発明の他の態様、目的、及び利点は、図面、及び以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
多くの実施形態による手術を行うために使用される低侵襲ロボット手術システムの平面図である。 多くの実施形態によるロボット手術システムの外科医制御コンソールの斜視図である。 多くの実施形態によるロボット手術システムの電子器具カートの斜視図である。 多くの実施形態によるロボット手術システムの概略図である。 多くの実施形態によるロボット手術システムの患者側カート(手術用ロボット)の部分図である。 多くの実施形態によるロボット手術用ツールの正面図である。 多くの実施形態によるロボット手術システムの概略斜視図である。 多くの実施形態による別のロボット手術システムの概略斜視図である。 多くの実施形態による図7の概略図に一致するロボット手術システムを示す図である。 図8のロボット手術システムの向き合せプラットフォームに対するセットアップ・リンク機構の回転方向の向き合せ制限を示す図である。 多くの実施形態によるロボット手術システムのブームアセンブリの回転制限に関連した重心図である。 向き合せプラットフォームにより支持された複数のロボットマニピュレータムのうちの1つのアームのリンクの動きに応答して、向き合せプラットフォームを駆動させることにより手術のためにロボット手術システムを準備する方法を概略的に示すフローチャートである。 複数のマニピュレータムと関連する手術用アクセス部位との所望の位置合せを提供するように、カート取付け型セットアップ支持構造体によって支持された向き合せプラットフォームの動きを示す概略斜視図である。 向き合せプラットフォームの駆動システムの構成要素として使用される制御装置を示しており、特にプロセッサの例示的なソフトウェアシステム構成を示すブロック図である。 向き合せプラットフォームの駆動システムの構成要素として使用される制御装置を示しており、特にプロセッサの例示的なソフトウェアシステム構成を示すブロック図である。 関連する座標系及び自由度を示す向き合せプラットフォームの概略図である。 単一のマニピュレータムと関連する手術用アクセス部位との所望の位置合せを提供するように、天井取付け型ガントリのセットアップ支持構造体によって支持された向き合せプラットフォームの斜視図である。 能動関節が受動関節のたわみに応じて駆動される簡略化された4つの関節の平面受動/能動ロボット運動学システムを示す概略図である。 所望の関節制御の運動学的解析を説明するための簡略化された3つのリンクの平面関節システムを示す概略図である。 これらの関節のうちの1つ又は複数の手動関節運動に応答して、関節運動可能な関節システムを手動で支持するセットアップ構造の被駆動動作を実証するために、簡略化した平面運動学的システムの動きをそのヌル空間によって図式的に示す図である。 手術用器具のセットアップ関節の側面図である。 ハウジングが取り外された状態の図16に示されるセットアップ関節の側面図である。 図17に示されるセットアップ関節の一部の斜視図である。 定荷重ばねアセンブリの斜視図である。 図18に示される定荷重ばねアセンブリの一部の分解斜視図である。 図18の線8−8に沿って切り取られた定荷重ばねアセンブリの一部の断面図である。 セットアップ関節の追加の構成要素を含む定荷重ばねアセンブリの斜視図である。
以下の詳細な説明において、本発明の様々な実施形態について説明する。説明目的のため、実施形態の完全な理解を提供するために、特定の構成及び詳細について記載する。しかしながら、特定の詳細無しに本発明を実施できることは、当業者には明らかであろう。また、周知の特徴は、記述されている実施形態を不明瞭にしないために、省略又は簡略化され得る。
本明細書に記載の運動学的リンク機構の構造及び制御システムは、システム・ユーザが処置を行うロボット構造を特定の患者に配置するのを支援する際に特に有益である。治療中に組織等と相互作用するために使用され、能動的に駆動されるマニピュレータと連動して、ロボット手術システムは、マニピュレータ構造を手術作業部位に支持し且つ位置合わせするのを補助するように構成された1つ又は複数の運動学的リンク機構システムを有することができる。これらのセットアップシステムは、能動的に駆動してもよく、又は受動的に駆動されてもよく、それらセットアップシステムは、手動で関節運動され、次にマニピュレータが治療に使用される間に、所望の構成にロックされる。受動的なセットアップ運動学的システムは、サイズ、重量、複雑さ、及びコストにおいて利点を有し得る。残念ながら、複数のマニピュレータを使用して各患者の組織を治療することができ、マニピュレータは、それぞれ独立して、その器具によって支持された器具が作業空間全体に所望の動きを有するように、正確な位置付けの利益を受けることができるが、隣接するマニピュレータの相対的な位置のマイナーチェンジは、マニピュレータ同士の間の相互作用に著しい影響を及ぼす(不完全に位置付けされたマニピュレータが潜在的に衝突するか、又はその可動域及び/又は運動のし易さを大幅に減少させる)可能性がある。そのため、手術の準備の際にロボットシステムを迅速に配置する課題が重要になる。
1つのオプションは、複数のマニピュレータを単一のプラットフォームに取り付けることであり、マニピュレータを支持するプラットフォームは、時には向き合せプラットフォームと呼ばれる。向き合せプラットフォームは、能動的に駆動される支持リンク機構(時には、本明細書でセットアップ構造と呼ばれ、典型的には、セットアップ構造のリンク機構等を有する)によって支持することができる。システムは、ある種類のジョイスティック又はボタンのセットを含む向き合せプラットフォームを支持するロボットのセットアップ構造の電動軸を提供し且つ制御することもでき、ユーザがこれらの軸線を独立した態様で所望するように能動的に駆動することを可能にする。このアプローチは、一部の状況において有用であるが、いくつかの欠点に悩まされる。第1に、ロボット工学、運動学、可動域制限、マニピュレータ同士の衝突に十分に慣れていないユーザは、良好なセットアップを達成するために、向き合せプラットフォームを何処に位置付けすべきかを見つけ出すのは困難である。第2に、システム内の受動関節の存在は、装置の位置付けが、(手によって受動的な自由度で移動する)手動調整の組合せだけでなく、反復動作が困難であり時間のかかる能動的な自由度を制御することを含むことを意味する。
ロボットマニピュレータの手動位置付け及び能動的な駆動による位置付けの利点を維持するために、本明細書に記載のロボットシステムの実施形態は、1つ又は複数の関節が、運動学的連鎖を構成する1つ又は複数の他の関節の手動関節運動に応答して能動的に駆動される、セットアップモードを使用することができる。多くの実施形態では、能動的に駆動される関節は、複数のマニピュレータを支持するプラットフォーム−支持リンク機構の構造を移動させ、これらのマニピュレータをユニットとして作業空間で初期向き及び/又は位置の位置合せで移動させることにより、システム全体の配置を大幅に容易にする。プラットフォームにより支持されたマニピュレータのうちの1つ、いくつか、又は全てを独立して位置付けすることは、必要に応じて、プラットフォームに対するマニピュレータの1つ、いくつか、又は全てを支持する受動的なセットアップ関節システムによって提供することができる。
低侵襲ロボット手術
ここで図面を参照すると、同様の参照符号が、いくつかの図面に亘って同様の部品を表す。図1は、低侵襲性ロボット手術(MIRS)システム10の平面図であり、このシステム10は、典型的には、手術台14に横たわっている患者12に低侵襲性診断又は外科的処置を行うために使用される。このシステムは、処置中に外科医18によって使用される外科医コンソール16を含むことができる。1人以上のアシスタント20が、手術に加わることもできる。MIRSシステム10は、患者側カート22(手術用ロボット)と電子機器カート24とをさらに含むことができる。患者側カート22は、外科医18がコンソール16を通じて手術部位を視認しながら、少なくとも1つの着脱可能に結合されたツールアセンブリ26(以下、単に「ツール」という)を低侵襲性切開部を介して患者12の体内に操縦することができる。手術部位の画像は、立体内視鏡等の内視鏡28により取得することができ、この内視鏡は、内視鏡28を向き合せさせるように、患者側カート22によって操縦することができる。電子機器カート24を使用し、手術部位の画像を処理して、外科医コンソール16を介して外科医18に後で表示することができる。一度に使用される手術用ツール26の数は、一般的に、診断又は外科的処置、及び他の要因の中でも手術室内の空間的制約に依存するであろう。手術中に使用される1つ又は複数のツール26を変更する必要がある場合に、アシスタント20は、患者側カート22からツール26を取り外し、手術室内のトレイ30からの別のツール26をその取り外したツールと置き換えることができる。
図2は、外科医コンソール16の斜視図である。外科医コンソール16は、奥行き知覚を可能にするような手術部位の調整された立体視を外科医18に表示するための左眼用ディスプレイ32と右眼用ディスプレイ34とを含む。コンソール16は、1つ又は複数の入力制御装置36をさらに含んでおり、この入力制御装置によって、次に、患者側カート22(図1Aに示される)に1つ又は複数のツールを操作させる。入力制御装置36は、外科医にテレプレゼンスを提供するように、(図1Aに示される)それら関連するツール26と同じ自由度を提供することができ、又は外科医がツール26を直接的に制御しているような強く認識できる感覚を有するように、入力制御装置36がツール26と一体であるという知覚を提供することができる。この目的のために、位置、力、及び触覚フィードバックセンサ(図示せず)を使用して、位置、力、及び触覚感覚を、ツール26から入力制御装置36を介して外科医の手に再び伝達することができる。
外科医コンソール16は、通常、外科医が、手術を直接的に監視できるように、必要に応じて物理的に存在するように、そして電話又は他の通信媒体を介して話すのではなく、アシスタントに直接的に話すように、患者と同じ部屋に位置している。しかしながら、外科医は、遠隔の外科的処置を可能にするように、別の部屋、完全に異なる建物、又は患者から遠隔の他の位置に位置することができる。
図3は、電子機器カート24の斜視図である。電子機器カート24は、内視鏡28に結合することができ、後続の表示のために、取り込んだ画像を処理するためのプロセッサを含むことができ、処理した画像を外科医コンソール上で、又はローカルに及び/又はリモートに位置する別の適切なディスプレイ上で外科医等に表示する。例えば、立体内視鏡が使用される場合に、電子機器カート24は、取り込んだ画像を処理して、手術部位の調整された立体画像を外科医に提示することができる。このような調整は、対向する画像同士間の位置合せを含むことができ、且つ立体内視鏡の立体作業距離の調節も含むことができる。別の例として、画像処理は、光学収差等の画像取込装置の結像エラーを補償するために、以前に決定されたカメラ較正パラメータの使用を含むことができる。
図4は、(図1のMIRSシステム10等の)ロボット手術システム50を概略的に示している。上述したように、(図1の外科医コンソール16等の)外科医コンソール52は、外科医が、低侵襲的処置中に(図1の患者側カート22等の)患者側カート(手術用ロボット)54を制御するために使用することができる。患者側カート54は、立体内視鏡等の撮像装置を使用して、手術部位の画像を取り込み、取り込んだ画像を(図1の電子機器カート24等の)電子機器カート56に出力することができる。上述したように、電子機器カート56は、後続の表示の前に、取り込んだ画像を様々な方法で処理することができる。例えば、電子機器カート56は、結合画像を外科医コンソール52を介して外科医に表示する前に、取り込んだ画像を仮想制御インターフェイスにオーバーレイすることができる。患者側カート54は、電子機器カート56の外部で処理するために取り込んだ画像を出力することができる。例えば、患者側カート54は、取り込んだ画像をプロセッサ58に出力することができ、プロセッサ58を使用して、取り込んだ画像を処理することができる。画像は、取り込んだ画像を一緒に、順次に、及び/又はこれらの組合せで処理するように一緒に結合することができる、電子機器カート56及びプロセッサ58の組合せによっても処理することができる。1つ又は複数の別個のディスプレイ60は、手術部位の画像等の画像又は他の関連画像のローカル及び/又はリモート表示のために、プロセッサ58及び/又は電子機器カート56に結合することもできる。
プロセッサ58は、典型的には、ソフトウェア及びハードウェアの組合せを含み、ソフトウェアは、本明細書に記載の制御の方法ステップを機能的に実行するためのコンピュータ可読コード命令を具現化する有形の媒体を含む。ハードウェアは、典型的には、1つ又は複数のデータ処理基板を含み、この処理基板は、同じ位置に配置され得るが、大抵の場合、本明細書に記載のロボット構造の間で分散されるコンポーネントを有することになる。ソフトウェアは、大抵の場合、不揮発性媒体を含み、また、モノリシックなコードも含むことができるが、より典型的には、多種多様の分散型データ処理アーキテクチャのいずれかで必要に応じて実行される多数のサブルーチンを含むことになる。
図5A及び図5Bは、それぞれ、患者側カート22及び手術用ツール62を示している。手術用ツール62は、手術用ツール26の一例である。示される患者側カート22は、3つの手術用ツール26と、手術部位の画像を取り込むために使用される立体内視鏡等の撮像装置28とを操縦するために提供される。操縦は、複数のロボット関節を有するロボット機構によって提供される。撮像装置28及び手術用ツール26は、切開部の大きさを最小にするべく運動学的な遠隔中心が切開部に維持されるように、患者の切開部に位置付けされ、この切開部を通して操縦することができる。手術部位の画像は、それら手術用ツールを撮像装置28の視野内に位置付けたときに、手術用ツール26の先端部の画像を含んでもよい。
手術用ツール26は、切開部、自然オリフィス、経皮浸透等の低侵襲性アクセス開孔部を介してチューブ状カニューレ64を挿入することによって、患者の体内に挿入される。カニューレ64は、ロボットマニピュレータムに取り付けられ、手術用ツール26のシャフトが、カニューレの管腔を通過する。マニピュレータムは、カニューレが取り付けられたことを示す信号を送信することができる。
ロボットシステム及びモジュール式マニピュレータの支持
図6は、多くの実施形態によるロボット手術システム70の概略斜視図である。手術システム70は、取付けベース72、支持リンク機構74、向き合せプラットフォーム76、複数の外側セットアップ・リンク機構78(2つを示す)、複数の内側セットアップ・リンク機構80(2つを示す)、及び複数の手術用器具マニピュレータ82を含む。各マニピュレータ82は、マニピュレータ82に取り付けられた手術用器具を選択的に関節運動させるように動作可能であり、且つ挿入軸線に沿って患者内に挿入可能である。各マニピュレータ82は、セットアップ・リンク機能78,80のうちの1つに取り付けられ、且つこの1つのリンク機構によって支持される。各外側セットアップ・リンク機構78は、第1のセットアップ・リンク機構の関節84によって向き合せプラットフォーム76に回転可能に結合され、且つこの向き合せプラットフォーム76よって支持される。各内側セットアップ・リンク機構80は、向き合せプラットフォーム76に固定して取り付けられ、且つ向き合せプラットフォーム76によって支持される。向き合せプラットフォーム76は、支持リンク機構74に回転可能に結合され、且つ支持リンク機構74によって支持される。そして、支持リンク機構74は、取付けベース72に固定して取り付けられ、且つ取付けベース72によって支持される。
多くの実施形態では、取付けベース72は、移動可能であり、且つ床の上に支持されており、それによって、手術システム70全体を例えば手術室内に選択的に再位置付けするのを可能にする。取付けベース72は、選択的な再位置付けだけでなく、取付けベース72が選択された位置から移動するのを選択的に防止することの両方を提供する、操舵可能な車輪アセンブリ及び/又は他の適切な支持機構を含むことができる。取付けベース72は、例えば、天井マウント、床固定/台座マウント、壁マウント、又は他の適切な取付け面によって支持されるように構成されたインターフェイス等の他の適切な構成も有することができる。
支持リンク機構74は、取付けベース72に対して向き合せプラットフォーム76を選択的に位置付け及び/又は向き合せするように動作可能である。支持リンク機構74は、柱脚86、並進可能な柱部材88、肩関節90、ブーム・ベース部材92、ブームの第1ステージ部材94、ブームの第2ステージ部材96、及び手首関節98を含む。柱脚86は、取付けベース72に固定して取り付けられる。並進可能な柱部材88は、柱脚86に対して並進するように、柱脚86に摺動可能に結合される。多くの実施形態では、並進可能な柱部材88は、垂直方向に向き合せされた軸線に沿って柱脚86に対して並進する。ブーム・ベース部材92は、肩関節90によって並進可能な柱部材88に回転可能に結合される。肩関節90は、並進可能な柱部材88に対する水平面にブーム・ベース部材92を選択的に向き合せするように動作可能であり、ブーム・ベース部材が、柱脚86及び取付けベース72に対して固定した角度方向を有する。ブームの第1ステージ部材94は、ブーム・ベース部材92に対して水平方向に選択的に並進可能であり、多くの実施形態では、その水平方向は、ブーム・ベース部材92とブームの第1ステージ部材94との両方に位置合わせされる。ブームの第2ステージ部材96は、同様に、ブームの第1ステージ部材94に対して水平方向に選択的に並進可能であり、多くの実施形態では、その水平方向は、ブームの第1ステージ部材94及びブームの第2ステージ部材96に位置合わせされる。従って、支持リンク機構74は、肩関節90とブームの第2ステージ部材96の先端部との間の距離を選択的に設定するように動作可能である。手首関節98は、ブームの第2ステージ部材96の先端部を向き合せプラットフォーム76に回転可能に結合する。手首関節98は、取付けベース72に対して向き合せプラットフォーム76の角度方向を選択的に設定するように動作可能である。
各セットアップ・リンク機構78,80は、向き合せプラットフォーム76に対して関連するマニピュレータ82を選択的に位置付け及び/又は向き合せするように動作可能である。各セットアップ・リンク機構78,80は、セットアップ・リンク機構のベース・リンク100、セットアップ・リンク機構の伸長リンク102、セットアップ・リンク機構の平行四辺形リンク機構部104、セットアップ・リンク機構の垂直リンク106、第2のセットアップ・リンク機構の関節108、及びマニピュレータ支持リンク110を含む。各セットアップ・リンク機構では、外側セットアップ・リンク機構78のベース・リンク100は、第1のセットアップ・リンク機構の関節84の操作により向き合せプラットフォーム76に対して選択的に向き合せすることができる。示される実施形態では、内側セットアップ・リンク機構の各セットアップ・リンク機構のベース・リンク100は、向き合せプラットフォーム76に固定して取り付けられる。各内側セットアップ・リンク機構80は、追加の第1のセットアップ・リンク機構の関節84により外側セットアップ・リンク機構と同様に、向き合せプラットフォーム76に回転可能に取り付けることもできる。各セットアップ・リンク機構の伸長リンク102は、関連するセットアップ・リンク機構のベース・リンク100に対して水平方向に並進可能であり、多くの実施形態では、その水平位方向は、関連するセットアップ・リンク機構のベース・リンク及びセットアップ・リンク機構の伸長リンク102に位置合わせされる。各セットアップ・リンク機構の平行四辺形リンク機構部104は、セットアップ・リンク機構の垂直リンク106を垂直方向の向きに維持しながら、セットアップ・リンク機構の垂直リンク106を垂直方向に選択的に並進させるように構成され且つ動作可能にされる。例示的な実施形態では、各セットアップ・リンク機構の平行四辺形リンク機構部104は、第1の平行四辺形関節112、結合リンク114、及び第2の平行四辺形関節116を含む。第1の平行四辺形関節112は、結合リンク114をセットアップ・リンク機構の伸長リンク102に回転可能に結合する。第2の平行四辺形関節116は、セットアップ・リンク機構の垂直リンク106を結合リンク114に回転可能に結合する。第1の平行四辺形関節112は、第2の平行四辺形関節116に回転可能に結び付けられており、それによって、セットアップ・リンク機構の垂直リンク106を垂直方向に選択的に並進させる間に、セットアップ・リンク機構の垂直リンク106を垂直方向の向きに維持するように、セットアップ・リンク機構の伸長リンク102に対する結合リンク114の回転が、結合リンク114に対するセットアップ・リンク機構の垂直リンク106の反作用回転に一致される。第2のセットアップ・リンク機構の関節108は、セットアップ・リンク機構の垂直リンク106に対してマニピュレータ支持リンク110を選択的に向き合せするように動作可能であり、それによって、セットアップ・リンク機構の垂直リンク106に対して、関連して取り付けられたマニピュレータ82を選択的に向き合せする。
図7は、多くの実施形態によるロボット手術システム120の概略斜視図である。手術システム120は、図6の手術システム70の構成要素と同様の構成要素を含んでいるので、同じ参照符号が同様の構成要素に使用され、上述した同様の構成要素の対応する記述は、手術システム120に適用可能であり、重複を避けるためここでは省略する。手術システム120は、取付けベース72、支持リンク機構122、向き合せプラットフォーム124、複数のセットアップ・リンク機構126(4つ示す)、及び複数の手術用器具マニピュレータ82を含む。各マニピュレータ82は、マニピュレータ82に取り付けられた手術用器具を選択的に関節運動させるように動作可能であり、且つ挿入軸線に沿って患者の体内に挿入可能である。各マニピュレータ82は、セットアップ・リンク機構126のうちの1つに取り付けられ、且つこの1つのリンク機構によって支持される。各セットアップ・リンク機構126は、第1のセットアップ・リンク機構の関節84により向き合せプラットフォーム124に回転可能に結合され、且つ向き合せプラットフォーム124によって支持される。向き合せプラットフォーム124は、支持リンク機構122に回転に結合され、且つ支持リンク機構122によって支持される。そして、支持リンク機構122は、取付けベース72に固定して取り付けられ、且つ取付けベース72によって支持される。
支持リンク機構122は、取付けベース72に対して向き合せプラットフォーム124を選択的に位置付け及び/又は向き合せするように動作可能である。支持リンク機構122は、柱脚86、並進可能な柱部材88、肩関節90、ブーム・ベース部材92、ブームの第1ステージ部材94、及び手首関節98を含む。支持リンク機構122は、肩関節90とブームの第1ステージ部材94の先端部との間の距離を選択的に設定するように動作可能である。手首関節98は、ブームの第1ステージ部材94の先端部を向き合せプラットフォーム124に回転可能に結合する。手首関節98は、取付けベース72に対する向き合せプラットフォーム124の角度向きを選択的に設定するように動作可能である。
各セットアップ・リンク機構126は、向き合せプラットフォーム124に対して関連するマニピュレータ82を選択的に位置付け及び/又は向き合せするように動作可能である。各セットアップ・リンク機構126は、セットアップ・リンク機構のベース・リンク100、セットアップ・リンク機構の伸長リンク102、セットアップ・リンク機構の垂直リンク106、第2のセットアップ・リンク機構の関節108、竜巻(tornado)機構の支持リンク128、及び竜巻機構130を含む。セットアップ・リンク機構126の各セットアップ・リンク機構のベース・リンク100は、関連する第1のセットアップ・リンク機構の関節84の操作によって、向き合せプラットフォーム124に対して選択的に向き合せすることができる。各セットアップ・リンク機構の垂直リンク106は、関連するセットアップ・リンク機構の伸長リンク102に対して垂直方向に選択的に並進可能である。第2のセットアップ・リンク機構の関節108は、セットアップ・リンク機構の垂直リンク106対して竜巻機構の支持リンク128を選択的に向き合せするように動作可能である。
各竜巻機構130は、竜巻関節132、結合リンク134、及びマニピュレータ支持部136を含む。結合リンク134は、マニピュレータ支持部136を竜巻関節132に固定して結合する。竜巻関節130は、竜巻機構の支持リンク128に対してマニピュレータ支持部136を竜巻軸線136の周りに回転させるように動作可能である。竜巻機構130は、マニピュレータ支持部136を位置付け且つ向き合せするように構成され、それによって、マニピュレータ82の操縦の遠隔中心(RC)が、竜巻軸線136と交差する。従って、竜巻関節132の動作を使用して、患者に対して操縦の関連する遠隔中心(RC)を移動させることなく、患者に対して関連したマニピュレータ82の再向き合せすることができる。
図8は、多くの実施形態による、図7のロボット手術システム120の概略図に一致するロボット手術システム140の簡略図である。手術システム140は、図7のロボット手術システム120に一致しているので、同じ参照符号が、同様の構成要素に使用され、上述した同様の構成要素の対応する記述は、手術システム140に適用可能であり、重複を避けるためここでは省略する。
支持リンク機構122は、複数のセットアップ構造の軸線に沿った支持リンク機構122のリンク同士の間の相対運動によって、取付けベース72に対して向き合せプラットフォーム124を選択的に位置付けし且つ向き合せするように構成される。並進可能な柱部材88は、第1のセットアップ構造(SUS)軸線142に沿って柱脚86に対して選択的に再位置付け可能であり、多くの実施形態では、軸線142は、垂直方向に向き合せされる。肩関節90は、並進可能な柱部材88に対してブーム・ベース部材92を第2のSUS軸線144の周りで選択的に向き合せするように動作可能であり、多くの実施形態では、軸線144は、垂直方向に向き合せされる。ブームの第1ステージ部材94は、第3のSUS軸線146に沿ってブーム・ベース部材92に対して選択的に再位置付け可能であり、多くの実施形態では、軸線146は、水平方向に向き合せされる。手首関節98は、ブームの第1ステージ部材94に対して向き合せプラットフォーム124を第4のSUS軸線148の周りで選択的に向き合せするように動作可能であり、多くの実施形態では、軸線148は、垂直方向に向き合せされる。
各セットアップ・リンク機構126は、複数のセットアップ関節(SUJ)の軸線に沿ったセットアップ・リンク機構126のリンク同士の間の相対運動により、向き合せプラットフォーム124に対して関連するマニピュレータ82を選択的に位置付け及び向き合せするように構成される。各第1のセットアップ・リンク機構の関節84は、向き合せプラットフォーム124に対して関連するセットアップ・リンク機構のベース・リンク100を第1のSUJ軸線150の周りで選択的に向き合せするように動作可能であり、多くの実施形態では、軸線150は、垂直方向に向き合せされる。各セットアップ・リンク機構の伸長リンク102は、第2のSUJ軸線152に沿って、関連するセットアップ・リンク機構のベース・リンク10に対して選択的に再位置付けすることができ、多くの実施形態では、軸線152は、水平方向に向き合せされる。各セットアップ・リンク機構の垂直リンク106は、第3のSUJ軸線154に沿って、関連するセットアップ・リンク機構の伸長リンク102に対して選択的に再位置付けすることができ、多くの実施形態では、軸線154は、垂直方向に向き合せされる。各第2のセットアップ・リンク機構の関節108は、セットアップ・リンク機構の垂直リンク106に対して竜巻機構の支持リンク128を第3のSUJ軸線154の周りで選択的に向き合せするように動作可能である。各竜巻関節132は、関連するマニピュレータ82を関連する竜巻軸線138の周りで回転させるように動作可能である。
図9は、多くの実施形態による向き合せプラットフォーム124に対してセットアップ・リンク機構126の回転方向の向き制限を示す。各セットアップ・リンク機構126は、向き合せプラットフォーム124に対して時計回り制限の向きで示されている。対応する反時計回り制限の向きが、垂直方向に向き合せされたミラー面に対して図9の鏡像関係で表される。図示されるように、2つの内側セットアップ・リンク機構126のそれぞれは、垂直基準156から一方向に5度〜垂直基準156から反対方向に75度までで向き合せさせることができる。図示されるように、2つの外側セットアップ・リンク機構のそれぞれは、垂直基準156から対応する方向に15度〜95度までで向き合せさせることができる。
図10は、多くの実施形態によるロボット手術システム160の支持リンク機構の回転制限に関連した重心図を示している。ロボット手術システム160の構成要素が、ロボット手術システム160の重心162を手術システム160の支持リンク機構164に対する一方の側に最大限までシフトさせるように位置付けされ且つ向き合せされると、支持リンク機構164の肩関節は、取付けベースの予め定められた安定性の限界を超えるのを防止するために、支持構造体164のセットアップ構造(SUS)の肩関節軸線166の周りでの回転を制限するように構成することができる。
向き合せプラットフォームにより支持される運動学的連鎖の1つ又は複数の関節の手動関節運動に応答した向き合せプラットフォームの位置付け
図11及び図12は、使用するロボットシステムのセットアップ中に、マニピュレータ82のリンク170又はセットアップ関節のリンク機構のリンクの運動に応答して、向き合せプラットフォームを駆動する方法を概略的に示す。例示的な実施形態では、運動の基準位置は、リンク170上に位置していない可能性があり、代わりに、リンク170に対してオフセットしている可能性がある。例えば、運動の基準位置は、特にマニピュレータが、マニピュレータの動作をベースに対して固定された遠隔中心位置における球状運動に機械的に制約する場合に、マニピュレータのリンク機構のベース(又は、他の構造)からオフセットされた遠隔中心位置に配置される可能性がある。こうして、マニピュレータのベース(又は他のリンク機構構造)が入力リンク170として機能する間に、基準位置は、その入力リンク自体から、大抵の場合リンクの基準フレームの固定位置に空間的に離れる可能性がある。必要に応じて、入力リンクは、向き合せプラットフォーム76に対してマニピュレータ82を支持するように構成されたセットアップ関節のリンク機構78,80のリンクであってもよい。簡素にするために、マニピュレータ82のリンク170の動きを入力として使用する実装形態について、以下に説明している。しかしながら、多くの実施形態では、入力リンクは、セットアップ関節のリンク機構78,80のリンクであってもよいことを理解すべきである。
向き合せプラットフォームを駆動する前に、プラットフォームは、(支持リンク機構70の関節状態に応じて)取付けベース72に対して初期位置及び向きを有しており、マニピュレータは、それぞれ、(セットアップ・リンク機構78,80の関節状態に応じて)向き合せプラットフォームに対して関連する位置及び向きを有することになる。同様に、各マニピュレータ82のリンク170(及び/又は、そのリンクに関連した基準位置)は、マニピュレータの関節の状態、及び(ここでボックスMにより模式的に示される)マニピュレータベースとプラットフォーム76との間のセットアップ・リンク機構の状態に依存する、プラットフォーム76に対する位置及び向きを有することになる。リンク170は、典型的には、マニピュレータのベースを含むことになるが、代替的に器具ホルダー又はキャリッジ等の手術用器具に運動学的に近い又は隣接するリンクを含んでもよい。マニピュレータの関節状態は、一般的に、姿勢ベクトルθによって表すことができる。
セットアップ中に、大抵の場合、1つ、いくつか、又は全てのリンク170をそれらリンクの初期位置及び向きから手術部位に位置合わせされた所望の位置(複数可)及び向き(複数可)に移動させることが望ましいであろう。さらに、大抵の場合、広範な可動域を外科医に提供する、特異点を回避するのに役立つ等するように、十分に条件付けされた状態のマニピュレータを用いて外科的処置を開始することが望ましいであろう。換言すると、所定のマニピュレータについて、リンク170と(所望のアクセス部位の位置RCに又はその近くにマニピュレータの遠隔中心RCを有する)手術作業部位との間で所望の位置合せを提供すること、及びマニピュレータを所望のマニピュレータ状態又は姿勢θに又はそれに近い状態にすることは有益であろう。マニピュレータは、リンク170の運動の前に既に所望のマニピュレータ姿勢に又はそれに近い状態にあってもよく、又は所望の十分に条件付けされた姿勢よりも著しく異なる(θ≠θ)初期姿勢θであってもよいことに留意されたい。互いに対するマニピュレータの適切な位置付け及び構成も、マニピュレータの衝突を回避するのに役立つことがある。マニピュレータが手術部位に位置合わせされる前に十分に条件付けされた姿勢でない場合に、マニピュレータの姿勢は、必要に応じて、向き合せプラットフォームを移動させる前に、向き合せプラットフォームを移動させた後に、又は向き合せプラットフォームを移動させる間に、十分に条件付けされた姿勢に変更させることができる。初期姿勢から十分に条件付けされた姿勢への姿勢変更は、マニピュレータの関節を手動で関節運動することによって行うことができる。あるいはまた、マニピュレータを初期姿勢から十分に条件付けされた姿勢に向けて及び/又はその姿勢にするのは有利となり得る。簡素にするために、以下の説明は、マニピュレータが、プラットフォームの運動の開始に先立って、所望の及び/又は十分に条件付けされた姿勢であると仮定する。それにも拘わらず、プラットフォームに対してマニピュレータのうちの1つを支持する1つの関節のリンクの動きに応答して、複数のマニピュレータ82を共通のプラットフォーム76に取り付けること及びそのプラットフォームの運動を駆動することは、手術空間と所望の位置合わせをするマニピュレータの動きを容易にすることができる。
マニピュレータの関節は、大抵の場合、必要に応じて、手動の関節運動を妨げるようにマニピュレータの各関節のモータを駆動することにより、関節制動を用いてマニピュレータの関節状態を固定することにより、これら両方の組合せ等により、向き合せプラットフォームの運動及び/又はセットアップ・リンク機構の手動の関節運動中に、固定された構成に維持される。こうして、向き合せプラットフォームの運動及びセットアップ・リンク機構の手動の関節運動中に、リンクの若干の屈曲及び関節の小さな偏位運動(excursions)があり得るが、マニピュレータは、典型的には、実質的に剛体として移動する。また、ユーザによって操縦される及び/又は運動の基準として使用されるリンク170は、マニピュレータの(又は、マニュピュレータに運動学的に隣接する)任意の1つ又は複数のリンク又は関連するセットアップ・リンク機構であってもよい。
図11及び図12をここで参照すると、ロボットシステムのプロセッサに向き合せプラットフォームの運動モード180を入力するために、関連するリンク170上の又はこれに隣接する入力部172を活性化することができる。入力部172は、必要に応じて、簡素な専用の入力ボタン等を含んでもよいが、いくつかの実施形態では、別のユーザインターフェースのアプローチから利益を得ることができる。一例として、例示的な入力は、セットアップ関節の操作に応答して、プラットフォームの運動モードを代わりに入力することにより、専用のボタンを避けることができる。より具体的には、プラットフォームの運動モードは、そのマニピュレータの遠隔中心(又は「ポート」)の位置を手動で再位置付けする、手動運動モード(時にはポートクラッチと呼ばれる)を可能にするように、関連するマニピュレータを支持するセットアップ関節を最初に解除することによって入力することができる。マニピュレータが、解除されたセットアップ関節のリンク機構の可動域制限の閾値内に手動で移動される(又は、いくつかの実施形態では実際に到達する)ときに、システムは、これに応答して、プラットフォーム従動モードに入ることができる。こうして、セットアップ関節の可動域制限に達する(又は近づく)ことは、プラットフォームの運動モードに入るのを要求する及び/又は入力起動する方法となる。入力部172は、代わりに簡素な常時オフ型の入力であってもよい。
プロセッサは、カニューレが、マニピュレータ(又は向き合せプラットフォームにより支持される任意の他のマニピュレータ)に取り付けられる場合に、入力の作動にも拘わらず、向き合せプラットフォームの運動モードに入ることができないことがある。所定のマニピュレータ82の入力部172が作動している間に及び/又は入力部172の作動に応答して、そのマニピュレータと向き合せプラットフォームとの間に配置されたセットアップ・リンク機構78,80は、大抵の場合、手動の関節運動を可能にするように、ロック解除される。セットアップ・リンク機構78,80のこの関節運動を感知することができ、向き合せプラットフォーム76を移動させるための、セットアップ構造の関節を駆動させる入力として使用することができる。システムは、大抵の場合、ユーザが向き合せプラットフォームに対してマニピュレータ容易に再向き合せ及び/又は再位置付けすることができるように、セットアップ・リンク機構の軸の周りでバランスが取られるており、マニピュレータは、典型的には、リンク172が、プラットフォーム及びシステムのベース72に対して移動するときに、比較的剛体として移動する。マニピュレータの駆動システムは、マニピュレータの関節の関節運動の変位に抵抗するように、プロセッサによって通電され且つ制御してもよく、又はマニピュレータの関節制動が、関節運動を阻害し得るが、マニピュレータのリンク機構のいくらかの屈曲及び/又は関節状態の小さな偏位運動が、依然としてリンク172に与えた力から生じることに留意されたい。代替実施形態では、リンク172と向き合せプラットフォームとの間で関節運動するのを許容された関節は、(ソフトウェア・センターのシステム等に)電力が供給され、それらの関節は、マニピュレータの関節状態感知システムがリンクを手動で十分に移動させることができるように、十分に軽い移動抵抗力を与えるように通電することができ、使用する所望の変位ベクトルをシステム・ユーザからの所望の運動入力又はコマンドとして容易に識別することにも注意されたい。
図11及び図12をさらに参照して且つ略上述したように、一旦向き合せプラットフォームの運動モードが、入力装置として使用される特定のマニピュレータ82に(例えば、入力部172のスイッチを押すことにより)入力されると、そのマニピュレータのリンク170は、プラットフォームに対して手動で移動させることができる。典型的には、セットアップ関節の1つ又は複数(必要に応じて、全て)は、リンク170の入力動作が解除されたセットアップ関節(複数可)の手動の関節運動を介して生じるのを可能にするように解除される一方、必要に応じて、マニピュレータのリンク機構の関節運動が、(例えば、マニピュレータの制運システム等を使用することによって、移動を回避するためにマニピュレータを駆動する等で)阻止される。こうして、入力は、セットアップ関節システムの1つ又は複数の関節の関節運動として少なくとも部分的に感知することができる。マニピュレータの1つ又は複数の関節及びセットアップ関節システムの1つ又は複数の関節の関節運動の選択的な組合せによって手動入力を可能にするようなさらに別のオプションを使用してもよい。それにも拘わらず、運動学的な解析を容易にし、有用な変換の入力を提供等するために、(向き合せプラットフォームを支持する関節を含む)セットアップ構造の関節状態、セットアップ関節システム、及びマニピュレータは、典型的には、感知される(182)。
(リンク170の手動移動によって入力され、及びそのリンクを支持する関節の手動関節運動によって感知されるような)ユーザによる手動入力コマンドに基づいて、コマンドを計算して、セットアップ構造183を移動させる。向き合せプラットフォームは、大抵の場合、ユーザがリンク170を移動し続けている間に、計算されたコマンド毎に駆動され、それによって向き合せプラットフォームにより支持されるマニピュレータのベースは、手動で移動するリンクに追従する。手術部位と所望の位置合せとなるように第1のマニピュレータを移動させる間に、他のマニピュレータは、それぞれ、固定姿勢のままであってもよい。同様に、向き合せプラットフォームとそれらの他のマニピュレータとの間の任意のセットアップ・リンク機構は、プラットフォームの移動中に、ロックされたままであってもよい(及び/又は他にそれらの関節運動が阻止される)。関節運動が、他のマニピュレータのリンク170と向き合せプラットフォームとの間の全ての関節について阻止される場合に、それらの他の全ての入力リンク(及びマニピュレータの他の構造)は、入力部172を作動させるマニピュレータのリンク170に追従する。
向き合せプラットフォームは、(入力部172を作動させる)入力マニピュレータを支持する入力セットアップ・リンク機構が、ユーザが関連するリンク170を保持し且つ作業空間で所望の位置合せをするために移動させる間に、(システムが向き合せプラットフォームモードに入る度に)その初期構成のままとなるように付勢されるように駆動することができる。リンク170の位置は、向き合せプラットフォームの移動中に、ユーザによって手動で制御し続けることができる。換言すると、向き合せプラットフォームを以下のように移動させることができ、それは、(向き合せプラットフォームの移動中に)セットアップ・リンク機構78,80の現在の姿勢θ及び入力リンク170の現在位置が与えられると、向き合せプラットフォームの駆動システムは、入力セットアップ・リンク機構78,80が、現在の姿勢からそれらの初期姿勢に向けて(θ−>θi)関節運動されるように向き合せプラットフォーム185を移動させることができる。向き合せプラットフォームのこの移動の効果は、主として、入力リンク170と向き合せプラットフォームとの間の初期の空間的関係を維持することであり、それによって向き合せプラットフォーム(及びそれによって支持される全てのマニピュレータ)は、ユーザの手によって移動されるように、入力リンクに追従する。向き合せプラットフォームの運動モードは、入力部172を解除することにより、カニューレを入力マニピュレータに装着等することにより、終了することができる(184)。カニューレは、カニューレが患者の体内に延びた後まで、マニピュレータに取り付けなくてもよく、それによってプロセッサシステムが、カニューレが取り付けられるマニピュレータの入力部172の作動に応答して、向き合せプラットフォームの運動モードの入力を阻止することが望ましいことに注意されたい。
上記方法のいくつかの実装態様では、向き合せプラットフォームの可動域は、全可動域(例えば、x,y,z,θ)のサブセット(例えば、x,y,又はzのみ、)に限定することができる。可動域を全可動域のサブセットに制限することによって、システムセットアップをより直感的なものにし、且つ関連する自由度を低減することによりユーザが迅速にセットアップを行うことができる。例えば、いくつかの状況では、向き合せプラットフォームの動きが、並進可能な柱部材82を使用して、垂直方向の位置運動に限定される場合に、これは、有利となり得る。これは、遠隔操作手術システムを患者の上に上昇させる、及びそのシステムを患者上の所望の位置に下降させるために特に有用であり得る。
このような実施形態では、向き合せプラットフォームの運動モードは、例えば垂直方向セットアップ関節をその可動域(ROM)制限まで又はその近くに手動で移動させることにより、入力することができる(180)。いくつかの実装態様では、垂直方向セットアップ関節がROM制限の近くに移動したときに、プラットフォームの運動モードが入力されるようにROM制限閾値を規定することができる。必要に応じて、運動モードは、垂直方向セットアップ関節をそのROM制限に又はその近くに移動させることにより及び/又は専用の入力ボタンにより、入力することができる。例えば、ユーザは、セットアップ関節を解除するポートクラッチ入力を作動させて、セットアップ関節の自由な運動を可能にする。ユーザがシステムを上昇させることを望む場合に、ユーザは、向き合せプラットフォームの運動モード180に入るために、垂直方向セットアップ関節を上限ROMまで又はその近くに手動で移動させることができる。向き合せプラットフォームの運動モード180に入った後に、垂直方向セットアップ関節の上限ROMまで又はその近くへの手動の移動は、感知することができ(181)、セットアップ構造(例えば、並進可能な柱部材82)の運動は、セットアップ関節及びセットアップ構造の感知された状態に基づいて、計算することができる(183)。次に、セットアップ構造(例えば、並進可能な柱部材82)は、計算毎に駆動(上昇)させることができる(185)。システムを患者の上に位置付けするのに十分なクリアランスがあると、次に、ユーザは、マニピュレータをそれらの所望の位置に位置付けすることができる高さに、遠隔操作システムの向き合せプラットフォームを下降させる必要があり得る。そうするために、ユーザは、一連の動作を逆に行うことができる(例えば、垂直方向セットアップ関節を下限ROMまで又はその近くに手動で移動させ、且つ並進可能な柱部材82を下降させることによりプラットフォームをより低い高さに導く)。
上記の実装態様は、動作を垂直方向の向きだけに制限するものとして説明しているが、いくつかの実施形態では、その動作は、全可動域の他のサブセットに限定することができることを理解すべきである。いくつかの実施形態では、マニピュレータ又はセットアップ関節がROM制限に又はその近くに手動で移動されるときに、システムは、向き合せプラットフォームの運動モード180に入る前に、最初に、閾値期間を待機することができる。閾値期間は、ユーザによるマニピュレータ又はセットアップ関節の手動移動によって、向き合せプラットフォームの不意の動き回避することができる。閾値期間は、例えば5秒以下であってもよい。いくつかの実施形態では、閾値期間は3秒であってもよい。また、向き合せプラットフォームの運動モードに入る前に、音声又は視覚インジケータ/警報をユーザに提供することが有利となり得る。例えばユーザがセットアップ関節をROM制限まで又はその近くに手動で移動させたときに、音声警報をトリガすることができる。必要に応じて、音声又は視覚警報は、セットアップ関節が、ROM制限に又はその近くに存在しており、システムが向き合せプラットフォームの運動モードに入るときのユーザ情報を提供するような、期間を示すように構成することができる。例えば、音声インジケータは、各秒毎にカウントダウンや個別のビープ音を提供することができる。マニピュレータ又はセットアップ関節が、ROM制限又はその近くに手動で移動され、且つ向き合せプラットフォームの運動モード180に入る前に又は向き合せプラットフォームの運動モード180が終了した後に、ROM制限に又はその近くで解除される場合に、以下でより詳細に説明するように、マニピュレータ及び/又はセットアップ関節をROM制限から離れる方向に押しのけるための制御ソフトウェア及び/又はハードウェアを提供することが有利となり得る。
いくつかの実施形態では、セットアップ構造の1つ又は複数の関節は、それぞれの可動域に上限を与えるようプログラムすることができる。上限は、部屋の制約によってセットアップ構造関節の1つ又は複数にプログラムすることができる。例えば、いくつかの状況では、部屋の天井高さが並進可能な柱部材82の全可動域を制限するときに、並進可能な柱部材82に上限をプログラムすることは有益となり得る。必要に応じて、セットアップ構造関節がそのように制限されたときに、向き合せプラットフォームの運動モード中に、向き合せプラットフォームの動作を同様に制限することができる。垂直方向セットアップ関節を上限ROMに手動で移動させることにより向き合せプラットフォームを上昇させるときに、並進可能な柱部材82が予めプログラムされた上限値に達した場合に、システムは、向き合せプラットフォームがさらに上昇するのを制限することができる。いくつかの実施形態は、向き合せプラットフォームの運動モードにおける向き合せプラットフォームの移動中に、セットアップ構造の動作がプログラム制限を超えるのを防止することができるが、ユーザによるマニピュレータ又はセットアップ関節の手動移動による向き合せプラットフォームの移動が、セットアップ構造の可動域に対してプログラムされた制限を超える場合に、他の実施形態を提供してもよい。
向き合せプラットフォーム76は、多くの処置についてマニピュレータ80,82を有益な相対位置に支持することができる。こうして、一旦第1のマニピュレータ80のリンク170を手術作業部位に所望の位置合せとなるよう移動させると、他のマニピュレータの器具ホルダー等は、大抵の場合、それら関連する手術用ツールに関連した所望の初期位置合せに又はその近くに存在し、及びマニピュレータの限られた追加の再位置付けのみが必要となり得る。特定のマニピュレータ位置合せに対する微調整は、向き合せプラットフォームに対してそのマニピュレータを支持するセットアップ関節アームの制動システムを解除し、且つそのマニピュレータを他の全てのマニピュレータに対して所望するように移動させることによって適合させることができる。例えば、一旦カメラマニピュレータを使用して、向き合せプラットフォームを位置付けし且つ最初に全ての器具マニピュレータを位置合わせすると、各器具マニピュレータと向き合せプラットフォームとの間のセットアップ・リンク機構を解除することができ、必要に応じて、解除されたマニピュレータ位置を独立して調整することができる。向き合せプラットフォームの運動モードの例示的な実施形態では、第1の入力リンク170の手動移動の感知は、初期遠隔中心RCから所望の遠隔中心RCまでのマニピュレータの動きを効果的に感知する。向き合せプラットフォームの運動によって、他のマニピュレータの遠隔中心RCをそれらに関連する所望の遠隔中心RCに向けて移動させる。これらの他の遠隔中心位置の追加的な調整は、解除されたマニピュレータRCと所望の遠隔中心RCとの間の所望の位置合せを提供するように、関連するマニピュレータの各セットアップ・リンク機構を順次解除し、且つ解除されたマニピュレータを移動させることによって行うことができる。
向き合せプラットフォームの運動コマンドの計算
図12A及び図12Bをここで参照すると、向き合せプラットフォームの運動コマンドを計算するための例示的なソフトウェア構造及び/又はプロセッサ構成を理解することができる。向き合せプラットフォーム及び他のマニピュレータが、大抵の場合、向き合せ運動入力部172が作動される入力リンク170の動きに追従する際に、全体的な動きは、「思うままに支配する(Lead-the-Horse-By-the-Nose)」(時には本明細書で(LHBN)と呼ぶ)制御モードに幾分類似している。LHBNN制御モードによって、ユーザが向き合せプラットフォーム76を移動させ、及びフローティング・マニピュレータ82の遠隔中心を手動で移動させることにより、セットアップ構造を駆動するのを可能にする。基本的な形態では、制御の目的は、マニピュレータ82の遠隔中心が向き合せプラットフォーム76のフレームの所望の位置に留まるように、向き合せプラットフォーム76を移動させることである。こうして、ユーザがワールド(world)フレームにおいてマニピュレータ82を手動で変位させるときに、制御装置は、実際の遠隔中心と所望の遠隔中心との間のエラーをゼロにするために、向き合せプラットフォーム76及びそのフレームを同じ変位で移動させることができる。
図12Aに示されるように、実際の遠隔中心RC位置と所望の遠隔中心RC位置との間の未処理(raw)エラーが、LHBN制御装置への入力コマンド220を形成する。小さなデッドゾーン222(10センチメートル(cm)未満、大抵の場合約3cm以下)が、エラーを未処理(raw)速度コマンドにスケーリングする前に、エラー信号に適用される。(約0.1ヘルツ(Hz)〜10Hzの間の、典型的には、約1Hzの)低域通過フィルタは、帯域制限された速度コマンドを生成する。次に、コマンドは、向き合せプラットフォームのフレームに速度コマンドを形成するために、飽和される(224)。LHBNモードに入るときに、半余弦(half cosine)形状のスケーリングが、コマンドを滑らかに立ち上げるために、短いウィンドウ上のコマンドに適用される。同様に、モードを終了して滑らかに減速させるときに、コマンドは、半余弦形状の逆方向のスケーリングによってスケーリングされる。速度コマンドは、起動/シャットダウンのスケーリング後に、セットアップ構造の逆運動学に提供される。関節がその制限に又はその近くにあるときに、速度コマンドの更なるトリミングが、逆運動学計算で生じることがある。
本明細書でアンカーとも呼ばれる所望の遠隔中心位置RCは、LHBN制御モードに入ったときに確立される。LHBN制御モードが開始されると、所望の遠隔中心RC及び実際の遠隔中心RCが同じ位置に配置され、こうして、(プラットフォームは、入力リンク170が向き合せプラットフォームに対して移動しない限り及び入力リンクが向き合せプラットフォームに対して移動するまで動かないように)ゼロエラーでモードを起動する。LHBN制御モード中のリンク170の手動移動は、実際の遠隔中心RCが、向き合せ(operating)プラットフォームのフレームで所望の遠隔中心RCに略留まるように、プラットフォームを駆動させる。基本的なLHBN操作に対するいくつかの拡張機能は、挙動を調整するために、実際の遠隔中心に対するアンカー又は所望の遠隔中心RCの位置を必要に応じて摺動又は変更することができる。アンカーは、例えば、図に12A示されるようにアンカードラッギング速度を指令し且つ積分することによって移動させることができる。1つのアンカー速度入力は、飽和速度コマンド226と不飽和速度コマンド226との間の差であってもよい。この機能の目的は、主に飽和速度コマンドを回避することである。速度コマンドが飽和に達すると、遠隔中心の追加の入力動作は、コマンドを飽和制限に単に保持するためにアンカーをドラッギングする(又は、向き合せプラットフォームに対してRCを移動させる)。直感的には、アンカーと遠隔中心との間のエラーは、ボールとして可視化することができ、アンカーをドラッギングすることは、エラーベクトルがボールの半径に到達する度にボールの中心の周りをドラッギングすることを意味する。
セットアップ・リンク機構78,80の可動域制限又はハードストップから離れる動作は、図12Bに示されるブロック図モデルを参照して理解することができるように、アンカーのドラッギングによっても達成される。ユーザが、他に所望のセットアップ構造の動作を手動で容易に指令することができない場合に、セットアップ構造74のハードストップから離れるいくつかの自動的な動作が望ましい。一実施形態では、サブルーチンは、セットアップ・リンク機構78,80の動作制限に設置されたばねを模倣する、プラットフォーム76に作用する仮想力230を計算することができる。この仮想力は、ポートドラッギング力と呼ぶことができる。仮想力は、構成された各マニピュレータ82から伝達され、セットアップ構造の制御装置がセットアップ関節の可動域制限から後退するのを可能にする。LHBN制御モードソフトウェアは、入力マニピュレータ82からポートドラッギング仮想力をスケーリングし、この量をアンカードラッギング速度に追加することができる。その効果は、セットアップ構造76を駆動させるコマンド232を形成して、セットアップ・リンク機構78,80のハードストップから離れる方向にセットアップ構造を移動させることである。
LHBN制御モードに使用されるゲイン、飽和、及び/又はデッドゾーンの一部又は全部は、必要に応じて調整可能である。例えば、いくつかの実施形態では、プラットフォームの可動域は、プラットフォームがプラットフォームの運動モードで移動するとき、全可動域のサブセットに限定することができる。上述したように、このような方法及びシステムは、関連する自由度を低減することにより、システムのセットアップをユーザにとってより直感的なものにし且つ迅速にそのセットアップを行うことができる。このような実施形態では、いくつかの方向のゲインをゼロに調整することができる。例えば、プラットフォームの垂直方向の運動のみがプラットフォームの運動モード中に制御される実施形態では、x方向の動き及びy方向の動きのゲインをゼロに設定することができ、z方向のみの運動データが提供される。図12A及び図12B中の各パラメータは、以下の表1に記載される。
Figure 2017514547
図12Bに示されるように、セットアップ構造のリンク機構をセットアップ関節のリンク機構のハードストップから離れる方向に移動するために使用される仮想ばね力を計算することができ、及びデッドゾーン画分によって、どの位の可動域が仮想力を生じさせないかを決定することができる。デッドゾーン画分は一単位(unity)未満とすべきであり、能動部分は、各関節上の2つのハードストップの間で均等に分割することができることに注意されたい。セットアップ関節がハードストップに接するように遠隔中心をユーザが移動した場合に、アンカードラッギングを使用して、仮想力を積分し、ハードストップから離れる方向に移動させる速度コマンドを増大させることができる。セットアップ構造をセットアップ関節の可動域制限から離れる方向に移動させる、滑らかに増大する速度コマンドが、生成される。速度コマンドは、セットアップ構造の定常状態速度が維持される点に飽和が到達するまで、増大される。
こうして、仮想力上の大きなゲインによって、エラーを有意に飽和状態に至らせる。仮想力の計算に関するカーネル・キーのより詳しい説明については、上記の表1を参照されたい。
図12Cをここで参照すると、セットアップ構造及び向き合せプラットフォーム124の別の駆動システムは、好ましくは、x,y,z軸に沿った移動を可能にし、マニピュレータRCを向き合せプラットフォームに対する所望の位置に至らせる。マニピュレータ82の1つ又は複数のリンクを空間に手動で移動させることにより(必要に応じて、マニピュレータ全体を移動させることにより)、ユーザは、向き合せ(operating)を、プラットフォームを(向き合せプラットフォームの基準フレームの)所望のマニピュレータRC位置と実際のマニピュレータRC位置との間のエラーベクトルを単に計算すること、及びこのベクトルを使用して所望のx,y,z速度を生成することによって、追従させることができる。
図12C及び図12Dをここで参照すると、向き合せプラットフォームのx,y,z及びθ軸を移動させる方法は、外科手術を開始したときに、十分に条件付けられたマニピュレータの姿勢を提供するように、向き合せプラットフォーム124及びその上に取り付けられた1つ又は複数のマニピュレータ82の所望の位置付けを達成するように一般に追求する(マニピュレータの様々な自由度は、ツールが手術作業空間の所望の位置にある間に、それら可動域の中心の近くにあることが望ましく、マニピュレータの運動学は、動作阻止特異点から十分に離されている)。上述したような、カートに取り付けられたセットアップ構造によって支持される向き合せプラットフォームと一緒に、天井に取り付けられたセットアップ構造190と、1つ、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の自由度を有する他の被駆動ロボットリンク機構とを使用することができる。同様に、動作の入力は、必要に応じて、受動的な関節(上記のセットアップの関節構造に沿った関節のうちの1つ等)及び/又は1つ又は複数の能動的に駆動される関節(マニピュレータ80,82の関節等)を手動で関節運動することにより、入力することができる。こうして、システムについて、いくつかの例示的なロボット運動学的構造を参照して説明するが、制御技術は、冗長自由度及び/又は多数の関節を有する他のロボットシステムの範囲に十分に適用することができ、及び能動的及び受動的な関節が混在するようなシステム、セットアップ中に駆動される関節の1つのセット及び手術中に駆動される関節の別の異なるセット(一部の部材が重複するかに拘わらず)を含むシステム、個々のマニピュレータ制御装置が限られた状態情報のみを交換するシステム等を考えるときに、特に興味を引く。
セットアップ中にシステムのロボット機能を使用するには、ロボットシステムのプロセッサは、ロボット構造が、マニピュレータのリンクの手動移動中に、向き合せプラットフォームとマニピュレータの遠隔中心との間の所望の関係又は姿勢に向けて駆動される及び/又は維持されるようなモードを実現するソフトウェアを含むことができる。このアルゴリズムは、実行されたときに、向き合せプラットフォームとマニピュレータの遠隔中心との間の実際の関係及び所望の関係をその入力として受け取り、必要に応じてマニピュレータの遠隔中心の位置及び向きを乱すことなく、実際の姿勢を所望の姿勢に駆動させる。換言すれば、ユーザが受動軸線の周りに移動する際に、能動軸線は、必要に応じて、特定のロボット姿勢を達成又は維持するように、そのように追従することができる。
図13に示される簡略化した4つのリンクマニピュレータは、本明細書に記載の制御構造及び方法の一実施形態を説明するのに役立つ。この概略的なマニピュレータでは、リンク191及び192が能動的であり、q及びqが制御装置によって制御される一方、リンク193及び194が受動的であり、及び手で移動させることができることを意味する。点Qは、ユーザにとって直接的に関心のあるロボット上の点であり、且つロボットベースに対してユーザが指定した標的位置に手動で位置付けされる。こうして、点Qは、マニピュレータの遠隔中心に対応することができ、及びユーザは、典型的には、例えばマニピュレータをカメラカニューレに接続することができるように点Qに位置付けされ、カメラカニューレは、既に患者に取り付けられ、又はロボット構造を所定の位置に移動させた後に患者に挿入することができる。(利用可能な可動域制限を最大化する、衝突を最小限に抑える等を含む)様々な理由から、大抵の場合、PとQとの間の特定の関係を得ることが望ましい。関節q及びqが自由であり、十分な可動域が存在しており、及びマニピュレータが特異点の近くにない限り、Pは、Qとは独立して並進することができ、それによって、制御装置は、Qがベースに対して単に固定して保持される場合に、所望の関係を確立するために自由となる。この原理は、ユーザが空間にQを固定して保持しながら、Qに対するPの関係を自動的に確立する利点を得ることができる。この自動位置付けアルゴリズムを連続的に実行することも可能であり、それによってユーザがQの位置を手動で調整する際に、能動軸線q及びqは、所望のP−Q関係を維持するような態様で移動する。
図13の簡略化した例では、2つの能動的な自由度及び2つの受動的な自由度が示されており、唯一の関心量がPとQとの平面内の相対的な位置である。天井及び/又はカートに取り付けられたロボット手術システムは、大抵の場合、より複雑になる:図12Dの実施形態では、7つの能動的な自由度(ガントリ上に4つ、ECM上の関連する軸線に3つ)、及び3つの受動的な軸線(向き合せプラットフォーム124とマニピュレータ82との間のセットアップ関節198により概略的に示される)が存在しており、合計10の自由度が存在している。マニピュレータの遠隔中心をエンドポイント位置及び向きに維持することは、大抵の場合、6自由度の問題となり、この問題は、4つの過剰な自由度(DOFs)を我々に委ね、この実施形態では、我々の内部最適化を実行する。この議論の目的のために、検討が望まれるものの正確な特性は、多数の基準を含んでもよく、本明細書に記載される多くの概念は、最適な標的位置を決定するために使用される方法に関係なく、適用することができることに留意されたい。この種の最適化を行うための1つの戦略は、システム全体を単一の10自由度の冗長マニピュレータとして考慮することである。次に、その1つは、コスト関数を最小化する所望の補助標的と対になる、第1の不可侵な目標を課す技術を使用することができる。私たちの場合の第1の目標は、部屋に対するマニピュレータの遠隔中心の位置及び向きを維持することであり、補助の目標は、向き合せプラットフォームとマニピュレータとの間の最適な関係を達成することであり得る。
第2の戦略は、問題を2つの部分に分割することである。
1)セットアップ構造の最適化問題は、コスト関数を最小化することを追求することである。このコスト関数は、向き合せプラットフォームの位置及び向きがマニピュレータRCに対して最適な又は所望の位置に到達したときに、最小値を達成するように構成される。
2)マニピュレータの規制問題は、部屋に対するマニピュレータの向きを一定に維持することを追求することである。
この第2の戦略は、ECMとガントリのマニピュレータとの間で共有する必要がある唯一の情報は、各々のベース及びチップの位置であるという事実から利益を得る、つまり、全ての関節の位置を知る必要がない。これは、マニピュレータ同士の間の通信帯域幅を殆ど必要としない都合の良い利点をこの特定の戦略にもたらす。
我々は、遠隔中心を移動させずに、セットアップ構造を移動させるために必要な数学的なフレームワークを提供する。図14及び図15をここで参照すると、簡略化した平面セットアップ構造のリンク機構を所望の姿勢に再構成することは、(Pが空間内の所望のx及びy位置に駆動される間に、Qは不変のままであるように、図13の上記説明毎に)マニピュレータをそのゼロ空間を介して移動させる際にモデル化することができる。数学的には、図14のリンク1〜3の長さがl1−3である場合に、ヤコビアン行列と関節位置ベクトルqは、以下のように特定することができる。
x=l+l12+l3C123
y=l+l12+l123
Figure 2017514547
以下は、エンドエフェクタの動作と、エンドエフェクタの動作を生じさせない内部関節の動作との和としての関節速度の分解である。
Figure 2017514547
Figure 2017514547
を設定する:→我々がエンドエフェクタを移動させたくないことを意味する。
Figure 2017514547
Figure 2017514547
こうして、我々は、エンドエフェクタの位置を変えずにマニピュレータをゼル空間を介して移動させるために、θ1を移動させることができ、θ2及びθ3を指定する必要はない。同様に、Matlab(商標)のシミュレーションから、我々は、他の関節を指定せずに、ある軸線をゼロ空間を介して移動させることができることを確認した。その手続きが平面セットアップ関節の最適化を実証しているが、フレームワークは、所定の向きに延びている。
上述したように、向き合せプラットフォームの運動モードは、セットアップ関節をその可動域(ROM)制限まで又はその近くに手動で動かすことにより、入力することができる(180)。プラットフォームの運動モードが(セットアップ関節が少なくとも1つのその自由度の更なる移動が制限されるように)その可動域制限においてセットアップ関節に入力された場合に、プラットフォーム76に作用する仮想力(ポートドラッギング力とも呼ばれる)を与えて、セットアップ・リンク機構に対してプラットフォーム76を移動させ、セットアップ関節を可動域制限から離れる方向に後退させることが望ましいことがある。これによって、セットアップ・リンク機構の追加の余地をその可動域に向けて移動させるのを可能にし、システムは、セットアップ関節のその可動域制限に向けての更なる移動を、上述した方法を用いて向き合せプラットフォームを移動させるための入力として、使用することができる。
向き合せプラットフォームの運動モードに入った後に、プラットフォームに作用する仮想力を提供することが有利となり得るが、関節の手動移動中に(例えば、向き合せプラットフォームの運動モードの前、中、又は後に)関節に作用する仮想的なばね及び/又は物理的なばねを関節の可動域制限に設けることが好ましいことがある。上述したように、運動学的連鎖の1つ、いくつか、又は全ての関節を「ハードストップ」又は関節に関連した物理的な可動域制限(ROM制限)から外して維持すること、又は他に、セットアップモードを終了するときに、運動学的連鎖の1つ、いくつか、又は全ての関節の所望の可動域を維持することが望ましいことがある。例えば、手術システムの安全機能として運動学的連鎖の関節をROM制限から外して維持することが有益となり得る。冗長自由度(DOFs)を有するシステムでは、相対的に先端側の関節がROM制限にある(例えば、完全に圧縮されている)場合に、次に、1つ又は複数の相対的に基端側の関節、先端側関節に対して冗長DOFで移動され、先端側関節の先端アームは、対象物(例えば、手術台等)又は患者に対して極めて大きな力を及ぼす可能性がある。従って、関節と物理的なROM制限との間に緩衝ゾーンを提供するように、関節を物理的なROM制限から押し出すか、又は他に、関節の所望の可動域を維持することが有益となり得る。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の物理的なばね及び/又は仮想的なばねが過剰な動きを吸収及び相殺するのを可能にするように、システムが、関連する駆動又は制動システムによる駆動又は制動を解除する場合に、制御システムは、緩衝ゾーン内の関節の動きを検出することができる。これは、マニピュレータ、リンク、及び/又は関節からの先端器具によって及ぼされる力の量を減少させることができるので有益である。
従って、更なる実施形態では、ハードウェア又はソフトウェアを使用して、セットアップ関節のリンク機構をその可動域制限からプラットフォームの運動モード(又はLHBN)のさらに外側に移動させることができる。ハードウェアは、可動域制限に設置された物理的なばね、可動域制限に設置されたバンパー、及び/又はセットアップ・リンク機構及びそれらの組合せに作用する調整可能なばねであってもよい。さらに、いくつかの実施形態では、セットアップ関節のリンク機構をその可動域制限から押し出すために、仮想ばね(仮想力を発生させるためのソフトウェアサブルーチン)、調整可能なばね、バンパー、及び/又は他の物理的ばねの組合せを使用することが好ましいことを理解すべきである。また、制御方法は、セットアップ関節のリンク機構をその可動域制限から押し出すこと及び可動域制限からの所望の間隔を維持することを促進するために、セットアップ・リンク機構に関連した駆動又は制動システムを作動させる及び/又はその作動を遅延させるために実施することができる。
図16は、関節210をその可動域制限から離れる方向に押すための物理的なばね、調整可能なばね、及び/又はバンパーを含み得る例示的なセットアップ関節210の側面図を示す。垂直方向の柱300が、ハウジングから垂れ下がる。アーム304が、垂直方向の柱300の下端部によって支持される。次に、アーム304は、手術用マニピュレータ及びそれに関連する遠隔操作アクチュエータを支持する。手術用器具は、手術用マニピュレータに結合することができ、次にアーム304及び垂直方向の柱300によって支持される。
図17は、図16に示される伸長可能な支持体210の側面図であり、カバー302がハウジングから取り外されている。垂直方向の柱300の上端部は、トラック408及びキャリッジ406アセンブリ等の摺動アセンブリに結合され、そのアセンブリは、垂直方向の柱300が、患者上の手術用マニピュレータの高さを調整するように、上下に移動するのを可能にする。
図18は、図16に示される伸長可能な支持体のハウジング部分の斜視図である。いくつかの構成要素を取り外して、トラック408及びキャリッジ406アセンブリをより明確に確認できるようにしている。
図17を再び参照すると、定荷重ばね400が、定荷重ばね400の下端部402において垂直方向の柱300に結合される。定荷重ばね400は、伸長可能な支持体アセンブリ210の上端部によって支持されるドラム404の周りに巻かれている。定荷重ばね400によって、垂直方向の柱300及びその柱を支持し、手術用器具を含む構造に作用する重力をする。
定荷重ばねは、伸長されるのとは逆に巻き上げられたときに、ばねがより低い応力状態で緩和されるように、ばね鋼の圧延リボンとして構成することができる。そのばねが巻かれていない場合に、復元力は、緩和されたばねのロールに近いリボンの部分から主に生じる。具体的には、その力は、丸い形状から平坦な形状に移行する領域から生じる。ドラム404に完全に巻かれていない、又は未だ巻かれていない部分から力は生じない。ばねが巻かれていない場合にその領域の幾何学的形状は略一定のままなので、結果として生じる力は、略一定である。自己後退式(self-retracting)鋼測定テープは、定荷重ばねの一例である。定荷重ばね400が、垂直方向の柱300及び取り付けられた構造を支持するために、略一定の釣合い力を提供するが、定荷重ばねだけで達成できるものよりも一定で且つ異なる支持重量を補償できる釣合い力を提供することが望ましいだろう。
図19は、図17に示される定荷重ばね400の斜視図である。ブラケット600,602,604は、伸長可能な支持体アセンブリ210の上端部によって支持される。ブラケットは、定荷重ばね400が巻かれるドラム404を回転可能に支持する。定荷重ばね400は、その定荷重ばねがドラムの直径よりも小さい弛緩した直径まで完全に巻き上げられる場合に、ドラム404の表面と定荷重ばね400との間に形成された摩擦力によりドラム404に固定することができる。
図20は、図18に示される定荷重ばねアセンブリのドラム部分の分解図である。軸方向支持体700を含むプレートが、伸長可能な支持体アセンブリ210の上端部からドラム404を支持するブラケットの片側604に固定される。軸方向支持体700は、ドラム404を回転可能に支持する軸受を提供することができる。定荷重ばねアセンブリは、ステータ702及びロータ706を有するブラシレスDCモータであってもよいモータを含み、このモータは、ドラム404を回転させる能動的な回転力を提供する。モータによって与えられる力は、垂直方向の柱300に作用する線形力に変換される。モータによって与えられるトルクは、垂直方向の柱300に作用する定荷重ばね400の両端の線形力に変換される。モータによって与えられるトルクは、定荷重ばね400によって与えられる釣合い力に追加又はこれから差し引くことができる。
モータは、ドラム404を支持するブラケットの第2側602に固定されたステータ702を含む。軸受708が、ドラム404の回転支持を提供するために、モータのステータの部分704によって支持することができる。モータは、ドラム404に固定されたロータ706をさらに含む。
図21は、図19に示される切断線8−8に沿って切り取られた定荷重ばねアセンブリのドラム部分の断面図である。この図に確認できるように、ブラケット600,602,604及びモータのステータ702は、1つのサブアセンブリとして一緒に固定される。ブラケット及びモータは、第2のサブアセンブリとして一緒に固定される回転ドラム404及びモータのロータ706に接地基準を提供する。
ブラケット604上の軸方向支持体700によって支持される第1の軸受800は、ドラム404の閉鎖端部を支持する。閉鎖端部をドラム404に設けることは、ドラム404の強度を増大させることができ、それによってその閉鎖端部は、モータに組み付けられる前にドラム404に巻かれたときに、定荷重ばね400の巻き付け荷重(rolling force)を支持できる。モータのステータ702上の肩部704によって支持される第2の軸受708は、ドラム404の開放端部を支持する。こうして、ドラム404及びモータのロータ706は、軸受708,800によって支持され、次に軸受は、接地されたブラケット600,602,604及びモータのステータ702によって支持される。他の実施形態では、他の構成を使用して、ブラケット及びモータのステータ702に対してドラム404及びモータのロータを回転可能に支持してもよい。
他の実施形態では、モータは、定荷重ばねを支持ドラムの内部容積以外の位置に設けてもよい。例えば、モータのロータは、同軸ドラムに直接的に結合されたシャフトによって拡張することができる。あるいはまた、ドラム及びモータは、同軸でなくてもよく、モータのロータは、ベルト、歯車、及び/又は鎖及びスプロケット駆動装置等の機械的伝達によりドラムに結合してもよい。モータのロータとして特定されるものをブラケットに固定する、及びドラムをモータのステータとして特定されるものに結合することも可能である。この構成では、モータの外側部分及び結合したドラムは、モータの内側部分の周りを回転する。
なお、定荷重ばね400は、平ベルトに置き換えることができ、モータは、垂直方向の柱300及びそれを支持し、手術用器具を含む構造に作用する重力を相殺する力を与えることができることが理解されるだろう。しかしながら、これは、おそらく12〜24キログラム(kg)の重量となり得る機構を支持するために、かなり大きいモータ及びかなりの量の電流を必要とするであろう。電動ドラムと負荷との間の結合として定荷重ばねを設けることによって、定荷重ばねは、負荷を支持するのに必要な大部分の力を与える。モータは、負荷の変動と、定荷重ばねによって与えられる力のばらつきとを補正する付勢力を与える。
一実施形態では、定荷重ばね400は、最も重い負荷を支持するのに必要な力よりも僅かに多い力を与えるようにサイズ決めされる。こうして、定荷重ばね400は、負荷を常に持ち上げる。モータを使用して、定荷重ばね400によって与えられる力に抗して作用する制御可能な下向きの力を与え、垂直方向の柱300及びそれを支持する構造の「ニュートラル(中立)浮揚性」を提供する。
図22は、図19に示される定荷重ばね400の斜視図であり、追加の構成要素が示されている。前述したように、垂直方向の柱300は、トラック408及びキャリッジ406アセンブリによって支持してもよい。制動は、垂直方向の柱の位置が変更しないときには電力を必要としないように、垂直方向の柱を固定位置に保持するために設けることができる。制動は、定荷重ばねの伸長部分を固定位置にクランプするブレーキ、ドラムが回転するのを妨げるブレーキ、又は磁気ブレーキシュー906を用いてアーマチャ904を磁気的に把持する図示される磁気ブレーキ等の、垂直方向の柱が移動するのを妨げるブレーキの形態であってもよい。
モータは、モータの絶対回転位置を提供する回転センサである1次センサ912を含む。1次センサの一部は、モータのロータに取り付けられる。1次センサの他の部分は、モータのステータ等の機械的な接地に取り付けられる。1次センサは、モータから所望の運動及びトルクを与えるために、モータに制御電流を供給する制御モジュールに結合される。1次センサは、モータの整流及びシャフトの速度制御のために使用される。
2次センサ900,902は、垂直方向の柱の位置のデータを制御モジュールに提供するために設けることができる。2次センサ900,902は、垂直方向の柱を支持するキャリッジに、及びキャリッジが摺動する固定レール408を支持するフレーム等の機械的な接地に取り付けることができる。2次センサ900,902は、絶対線形位置を提供する。
第2のセンサ900は、902は、1次センサ912に対するバックアップを提供する。2つのセンサからの読取値を比較して、2次センサ900,902によって感知されるような垂直方向の柱が、1次センサ912によって感知されるようなモータの回転に基づいて、予想されるように動いているかを確認することができる。
2次絶対位置センサ900,902を使用して、定荷重ばね400によって与えられる力のばらつきを補償するために必要な力を定期的に較正することができる。較正ルーチンは、モータと連動する2次センサ900,902及び1次モータセンサ912を使用する。定荷重ばね400の有効半径は、どれ位繰り出されるかの関数であるので、1次センサと2次センサとの間の比率は、可変である。この可変比は、較正の際に考慮される。このような較正は、一般的に、まれに必要とされるであろう。
垂直方向の柱で支持される器具は、制御モジュールが器具によって垂直方向の柱に追加される重量を決定するのを可能にする機械可読識別子を提供してもよい。機械可読識別子は、直接的に、又は器具情報のデータベースを参照することにより、器具のタイプによる一般的な重量又は個々の器具の具体的な重量を提供することができる。制御モジュールは、モータに供給される電流を調整して、設置された手術用器具の重量を補償するようにモータから所望の力を与えることができる。
トラック408及びキャリッジ406アセンブリは、キャリッジがトラックから外れるのを防止する機械的なストップを含む。機械的なストップは、キャリッジの動きを小量の材料変形のみに、おそらく1〜1.5mmに制限するゴム製バンパー908を含むことができる。機械的なストップは、おそらく3〜3.5mmの多くの量のたわみを提供しながら、キャリッジの動きを制限するばねストップ910を含んでもよい。ばねストップ910は、キャリッジをやや急に停止させることが理解されるであろう。
いくつかの実施形態では、制御モジュールは、移動範囲の端部に向かう運動に抵抗するためにモータを使用し、及びキャリッジ406の運動の急な停止を回避するために、キャリッジ406をより長い距離に亘って停止させるようにする。制御ソフトウェアによって実施される停止は、おそらくキャリッジの移動距離の最終12〜20mmに亘って、キャリッジの移動範囲の端部上にキャリッジアセンブリを動かすために必要な力を徐々に増大させることができる。キャリッジ406の移動範囲の端部を介した動きに抵抗するためにモータによって与えられる増大する力は、所望の減速プロファイルでキャリッジ406を停止させるために、非線形的に適用してもよい。ソフトウェアにより実施される停止は、その範囲の開始時にゼロの力から徐々に増大する力を与えることができ、いくつかは、機械的なストップと一緒に実現することは困難であり得る。
上述したように、手術台の動作中に、キャリッジ406の可動域の端部にやや低いコンプライアンス(適合)運動を提供することが望ましいことがある。上述した理由に加えて、キャリッジ406がその可動域の端部にある場合に、手術台の動作は可能ではないことがある。キャリッジ406が手術台の動作中に機械的なストップ908,910に達した場合に、手術台を移動させる能力がさらに排除される。従って、ばねプランジャ910は、キャリッジ406を機械的なストップ908,910の制限から押しのけ、キャリッジの低コンプライアンス運動を両方向に可能にする位置にキャリッジを休止させるように構成することができる。関節210は、(関節等の不意な動きを制限するように)適用されたときに、キャリッジを固定位置に保持するように構成された機械制動又は駆動システムを含むことができるが、制御システムは、ばねプランジャ910が押し下げられたとき、及び/関節210が物理的な可動域制限に近接するソフトウェアにより規定された閾値近傍内に移動したとき(例えば、物理的な可動域制限から延びる可動域制限のエンベロープ内に移動したとき)、駆動又は制動システムによる駆動又は制動を調整することを提供することができる。
図23A〜図23Dは、様々な関節の構成を示す例示的な簡略化したシステム図を示しており、ここで関節500は、その可動域制限501に沿って、その物理的な可動域制限502の1つに対して異なる位置にある。可動域制限501の反対側の端部は、簡略化及び明確化する目的のために図示及び以下での説明を省略する。図23A〜図23Dは、関節500の動域制限501の一端を示しており、以下に説明する構成及び制御アルゴリズムは、同様に、関節500の反対側の可動域制限で実施できることを理解すべきである。
関節500は、セットアップ関節のリンク機構等のマニピュレータを支持する運動学的リンク機構に沿った任意の関節であってもよい。関節500は、キャリッジを固定位置に保持するように適用されたときに、関節500に関連する駆動又は制動システムを有してもよい。駆動又は制動システムによる駆動又は制動は、ユーザのユーザ入力(例えば、クラッチを選択的に解除すること等)によって選択的に適用及び解除してもよい。ユーザがその可動域501に亘って関節500を手動で移動しているときに、手術システムの演算装置は、物理的な可動域制限502に対する関節500の位置、及び/又は以下でより詳細に説明するように、関節500が、種々の閾値近傍に移動又はその閾値近傍内に位置付けされる閾値期間に応答して及び依存して、多数の異なる制御アルゴリズムを実行することができる。
図23A〜図23Dに示されるように、ばね504は、物理的な可動域制限502に位置付けすることができ、及び押出しゾーン506を規定することができる。ばね504は、単一のばねであってもよく、又は(物理的、機械的、調整可能な、及び/又は仮想の)複数のばねで表してもよい。押出しゾーン506は、ばね504が関節500の物理的な可動域制限502に向かう運動を吸収し且つ相殺する領域を規定することができる。図23Aでは、関節500は、ばね504が完全に伸長された状態の、押出しゾーン506の外側に示されており、図23Bは、ばね504が僅かに圧縮され且つ関節500に作用する押出しゾーン506に移動され且つこのゾーン内に位置付けされた関節500を示している。
第1の閾値508は、物理的な可動域制限502から所定の距離を離間することができる。第1の閾値508は、物理的な可動域制限502と閾値508との間に延びる可動域制限のエンベロープ510の輪郭を描くソフトウェアにより規定された可動域制限であってもよい。ソフトウェアにより規定された可動域制限508は、関節500の物理的な可動域制限502から好適な最小距離隔て表すことができる。いくつかの実施形態では、エンベロープ510は、物理的な可動域制限502から25.4mm(1インチ)以下、好ましくは12.7mm(0.5インチ)以下(例えば、約6.35mm(0.25インチ)等)延びることができる。いくつかの実施形態では、第1の閾値508は、ばね504に関連した押出しゾーン506の先端側に(例えば、押出しゾーン506の端部と物理的な可動域制限502との間の位置に)規定してもよい。関節500に関連する駆動又は制動システムに結合された演算装置は、関節500がこの閾値508を越えて移動し且つ可動域制限のエンベロープ510内に位置付けされたときに、駆動又は制動システムによる駆動又は制動の適用を遅延させることができる。駆動又は制動システムによる駆動又は制動の適用を遅延させることによって、関節500の固定位置に駆動又は制動システムによる駆動又は制動を再適用する前に、ばね504が関節500を可動域のエンベロープ510から押すためにタイミングを取るのを可能にする。
例えば、図23Cは、関節500が閾値508を超えて移動し、且つ可動域制限のエンベロープ510内に位置付けされることを示す。関節500が可動域制限のエンベロープ510内に位置付けされる間に、ユーザが、駆動又は制動システムに関連するクラッチボタンを解除する、又は他に駆動又は制動の再適用のための信号を発する場合に、関節500をその物理的な可動域制限502に近接する位置に固定させることが望ましくないので、システムの演算装置は、ユーザ入力に応答して駆動又は制動を直ぐに再適用しないことがある。従って、演算装置は、ばね504が関節500を物理的な可動域制限502から離れる方向に押し出すことを可能にするように、駆動又は制動システムによる駆動又は制動の適用を遅延させることができる。関節500がばね504によって又はユーザによって(例えば図23Bに示されるような位置に)可動域制限のエンベロープ510から押し出されたことを演算装置が検出したときに、演算装置は、次に、物理的な可動域制限502から離れた好適な位置に関節500を固定するために、関節500の駆動又は制動システムによる駆動又は制動の再適用を可能にする又は自動的にトリガすることができる。
いくつかの実施形態では、システムの演算装置は、1〜10秒、好ましくは3〜8秒、又は約5秒の間に亘って駆動又は制動の再適用を遅延させることができる。ばね504が他の外力(例えば、クラッチを解除する、又は他に駆動又は制動信号の再適用の信号を発した後に、ユーザが、可動域制限502に向いた圧力を維持する等)によって釣り合う力で押し出す場合に、演算装置は、(例えば、図23C及び図23Dに示されるように)関節500を可動域制限のエンベロープ510内の位置に固定する時間を遅延させた後に、駆動又は制動システムによる駆動又は制動を再適用することができる。その後、演算装置は、関節500の望ましくない構成を示すエラー信号をユーザに出力するように構成することができる。エラー信号は、音声、視覚、及び/又は触覚の態様で出力することができる。必要に応じて、システム上の光インジケータを点滅させることができ、エラーをシステムに関連したディスプレイに出力することができ、エラー音又はエラーを説明する音声をスピーカから出力することができ、又はユーザが望ましくない構成を示すフィードバックを感じ取る及び受け取ることができるように、関節に関連した振動発生装置を起動させることができる。
その後、エラーをクリアするために、ユーザは、クラッチを作動させ、関節500を可動域制限502から離れる方向に物理的に移動させることができ、又はいくつかの実施形態では、(迅速な「オン/オフ」又は「バーピング(burping)」態様で)クラッチを迅速に作動させ、駆動又は制動システムによる駆動又は制動の短時間の解除を信号通知することができる。その信号は、駆動又は制動の短時間の解除(及び、駆動又は制動の即時の再適用)のためのものであるが、演算装置は、関節500の位置を可動域制限のエンベロープ510内に検出すると、上記と同様に駆動又は制動の再適用を遅延させることができる。再適用のこの遅延によって、(ばね力に打ち勝つ外力が存在しない場合に)ばね504が関節500を可動域制限のエンベロープ510外に自動的に押し出すことを可能にする。次に、制御システムは、関節500の閾値508外の動きを検出し、駆動又は制動は、関節500が可動域制限のエンベロープ510から押し出された後に(例えば、図23B)、自動的に再適用することができる。一旦関節500が、関節500の好適な可動域内の位置に戻されると、演算装置は、エラー信号をクリアすることができる。多くの実施形態では、自動押出し制御は、より直感的で且つ望ましいユーザインターフェースを提供することができる。
第2の閾値512は、可動域エンベロープ514の輪郭を描くソフトウェアにより規定された閾値とすることができ、関節500の動きがこの閾値512を超えた場合に、関節500をエンベロープ514内に位置付けすることが、LHBN運動モードをトリガすることができる。上述したように、いくつかの実施形態では、関節500は、運動モードに入る前に、閾値期間に亘ってエンベロープ514内に存在しなければならない。必ずしも必要ではないが、いくつかの実施形態では、閾値512は、閾値508に対して先端側にある。従って、可動域制限のエンベロープ510は、可動域のエンベロープ514を包含し得る。こうして、ユーザが、ポートクラッチを解除する、又は他に、関節500がエンベロープ514内に位置付けされており且つ運動モードに入る前に、駆動又は制動の再適用の信号を発する場合に、演算装置は、ばね504が、関節500を物理的な可動域制限502から押し出して、駆動又は制動システムによる駆動又は制動の再適用を可能にする又はトリガする前に、エンベロープ510外の位置に押し出すことを可能にするように、再適用を遅延させることができる。上述したように、関節は、関節の位置のデータを制御モジュールに提供する1つ又は複数のセンサ(例えば、センサ900,902)を含むことができる。センサは、絶対線形位置を提供するように構成してもよい。いくつかの実施形態では、センサは、モータシャフトの角度を検出するロータリエンコーダやシャフトエンコーダであってもよく、次に、そのセンサは、関節の位置を特定するために使用することができる。
(例えば、可動域制限が、関節の垂直方向の完全な圧縮又は垂直方向の完全な伸長に関連付けられる)垂直方向の直動関節として示されているが、上述した構成及び制御アルゴリズムは、マニピュレータを支持する運動学的リンク機構(例えば、他のセットアップ関節及び/又はセットアップ構造のリンク機構)に沿った他の直動関節(例えば、水平方向の直動関節)にも適用可能であることを理解すべきである。また、上述した構成及び制御アルゴリズムは、回転自由度によって規定された対応する閾値を用いて円筒型関節にも適用可能である。
ばね504は、物理的なばね(例えば、ばね910)であってもよい。いくつかの実施形態では、機械式ばねを利用するのが好ましい。いくつかの実施形態では、機械式ばねの使用は、サーボモータを必要としないので、有利となり得、受動的な運動学は十分であり得る。必要に応じて、ばね504は、可動域内に設置された物理的なばねを模倣する(例えば、サーボのソフトウェア制御による)仮想ばねであってもよい。いくつかの実施形態では、物理的ばね及び仮想ばねの組合せは、自動押出し機能に使用することができる。
例えば、図16〜図22に示される例示的な実施形態では、機械的な定荷重ばねは、モータに結合される。モータは、ばね定数を所望するように増大又は減少させることによって、定荷重ばねを調整することができる。動作中に、定荷重ばねは、取り付けられた器具の種類に応じて調整可能である、システムの釣合いを提供することができる。例えば、重い器具が設置された場合に、モータは釣合い重りとして作用するように定荷重ばねのばね定数を増大させるように制御することができる。定荷重ばねは、釣合い重りのために使用することができるが、定荷重ばねは、押出し機能のためにも使用することができる。例えば、モータは、関節(例えば、関節500)の位置に応じてばね定数を増大又は減少させるように駆動することができる。例えば、関節が可動域の近く(例えば、制限502から延びるエンベロープ510内)にあるときに、モータは、関節を可動域制限502から離れる方向に押す力を提供するために、定荷重ばねのばね定数を増大させるように駆動してもよい。従って、いくつかの実施形態では、受動ばね、能動ばね(例えば、ばね400)、及び仮想ばねの組合せを使用して、関節500の可動域制限502に向かう運動を吸収及び相殺することができ、及び、駆動又は制動システムによる駆動又は制動を適用する前に、関節500を可動域制限から離れるより好適な位置に押し出す押出し力を与えることができる。
更なる態様では、安全制御アルゴリズムを提供することができる。システムは、関節500のソフトウェアにより規定された可動域制限508を超える不意の動き(例えば、関節500が、可動域制限のエンベロープ510内で移動している)を検出するように構成することができる。駆動又は制動システムによる駆動又は制動が適用されている間に、システムがそのような動作を検出すると、システムは、駆動又は制動を解除し、過剰な動きが、ばね504によって吸収され且つ相殺されるように構成することができる。このような安全機能は、関節の先端側のリンク機構により対象物又は患者に対して不意に及ぼされる力を減少させることができる。
冗長自由度を有するシステムでは、比較的先端側の関節が可動域制限にあり、1つ又は複数の比較的基端側の関節が先端側の関節に対して冗長自由度で移動する場合に、先端側関節のアーム先端は、対象物に対して非常に高い力を不意に及ぼす可能性がある。例えば、垂直方向の直動セットアップ関節(例えば、関節106)が完全に圧縮されており、次に、柱(例えば、柱88)を下降させた場合に、その垂直方向セットアップ関節の利用可能な可動域が存在しない可能性があり、マニピュレータ又は器具は、ブームを下降させる全体の力を及ぼす可能性がある。
従って、システムは、関節500のソフトウェアにより規定された可動域制限508を超える不意の動きを検出するように構成することができる。システムが関節の制動を解除して、追加の緩衝ゾーン又は可動域の端部を利用可能にすることに応答して、ばね(例えば、ばね910)及び/又はバンパー(例えば、バンパー908)は、関節500の先端アームが対象物に対して殆ど力を及ぼさないように過剰な動きを吸収し且つ相殺することができる。さらに、いくつかの実施形態では、駆動又は制動システムが解除され、且つ関節が可動域制限のエンベロープ510内に押し込まれるときに、定荷重ばね400は、不意の力を吸収するために、押出し方法で関節500に作用することもできる。ばね及びバンパーは、コンプライアントな緩衝を提供することができ、関節、リンク機構、又は関節500の先端側器具によって対象又は患者に加えられる力を減少させる。
他の変形形態が、本発明の精神の範囲内にある。こうして、本発明は、様々な修正及び代替の構成が可能であるが、その特定の例示の実施形態が、図面に示されており、詳細に上述してきた。しかしながら、開示された特定の形態(複数可)に本発明を限定する意図がないことを理解すべきであり、逆に、その意図は、添付の特許請求の範囲に規定されるように、本発明の精神及び範囲内に入る全ての修正、代替構成、及び均等物を包含することである。
本発明を説明する文脈(特に以下の特許請求の範囲の文脈)における「1つの(a, an)」及び「その(the)」及び同様の指示語の使用は、本明細書に特に指示がない限り又は本明細書の文脈に明らかに矛盾しない限り、単数及び複数の両方を網羅するように解釈される。用語「備える、有する、含む(comprising)」、「有する、含む(having)」、「含む、有する(including)」、「含む(containing)」は、特に断りのない限り、オープンエンドの用語に解釈される(すなわち、「含む、有する(including)」を意味するが、これらに限定されるものではない)。用語「接続される」は、間に何か介在するものがあっても、何かに部分的に又は完全に含まれる、何かに取り付けられる、又は何かと一緒に接合されるように解釈される。本明細書での値の範囲の記載は、本明細書に特に指示がない限り、この範囲に含まれる各別個の値を個別に参照する簡便な方法の役割を果たすことが単に意図されており、各別個の値は、本明細書に個別に記載されるように、明細に組み込まれる。本明細書で説明する全ての方法は、本明細書に特に指示がない限り又は本明細書の文脈に明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で行うことができる。本明細書に記載された、いくつかの及び全ての例、又は例示的な言葉(例えば、「等」)の使用は、単に本発明の実施形態をより良く説明することを意図しており、他に注記がない限り、本発明の範囲を限定するものではない。明細書中の言語は、本発明を実施するのに不可欠な、主張していない要素を示すように解釈すべきである。
本発明の好適な実施形態は、本発明を実施するために発明者に知られている最良の形態を含んで、本明細書中に記載されている。これらの好適な実施形態の変形形態は、前述した詳細な説明を読めば当業者に明らかになるであろう。本発明者らは、当業者がこのような変形形態を適宜使用することを予想しており、そして本発明者は、本発明が本明細書に具体的に記載された以外の方法で実施されることを意図している。従って、本発明は、適用される法律によって許容されるような、添付の特許請求の範囲に記載の主題の全ての修正及び均等物を含む。また、特に本明細書に示されておらず又は特に文脈に明らかに矛盾しない限り、上述した要素の可能な全ての変形形態のあらゆる組合せが、本発明に包含される。
本明細書に記載された刊行物、特許出願、及び特許文献を含む全ての参考文献は、各文献が個別に存在し、参照により組み込まれるように具体的に示され、その全体が本明細書に記載されているかのように、同程度まで参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (42)

  1. セットアップ・リンク機構によって支持構造体に結合された手術用マニピュレータを有するロボット手術システムの制御方法であって、
    前記セットアップ・リンク機構は、所定の可動域を有する少なくとも1つの関節を含み、前記セットアップ・リンク機構は、前記支持構造体に対して所望の位置及び向きで前記手術用マニピュレータを位置合わせするのを容易にするように構成されており、前記セットアップ・リンク機構は、該セットアップ・リンク機構に動作可能に結合され、且つ作動されたときに、前記支持構造体に対する前記セットアップ・リンク機構の不意の動きを制限するように構成される駆動又は制動システムをさらに含み、当該制御方法は、
    前記関節の第1の物理的な可動域制限から離れた距離に離隔した第1のソフトウェアにより規定された可動域制限を特定し、且つ第1のソフトウェアにより規定された可動域制限と第1の物理的な可動域制限との間の第1の可動域制限のエンベロープを規定するステップと、
    前記駆動又は制動システムによる駆動又は制動を停止させるユーザ入力を受信して、前記セットアップ・リンク機能の前記少なくとも1つの関節の動きによって前記支持構造体に対する前記マニピュレータの手動位置付けを可能にするステップと、
    前記ユーザ入力の受信に応答して、前記駆動又は制動システムによる駆動又は制動を停止させるステップと、
    前記可動域内で前記関節の位置を検出するステップと、
    前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動を再適用するユーザ入力を受信し、この受信に応答して、関節位置が第1の可動域制限のエンベロープ内にあることが検出されたときに、少なくとも一定期間に亘って前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動の再適用を遅延させるステップと、を含む、
    制御方法。
  2. 前記関節の可動域は、第1の物理的な可動域制限と第2の可動域制限との間にあり、当該制御方法は、前記関節の第2の物理的な可動域制限から離れた距離に離隔した第2のソフトウェアにより規定された可動域制限を特定し、且つ第2のソフトウェアにより規定された可動域制限と第2の物理的な可動域制限との間の第2の可動域制限のエンベロープを規定するステップ、をさらに含み、
    前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動の再適用は、前記関節位置が、第1の可動域制限のエンベロープ又は第2の可動域制限のエンベロープ内にあることが検出されたときに、前記少なくとも一定期間に亘って遅延される、請求項1に記載の制御方法。
  3. 前記関節は、直動関節を含み、該直動関節が完全に伸長されたときに、第1の物理的な可動域制限が生じ、前記直動関節が完全に圧縮されたときに、第2の物理的な可動域制限が生じ、
    第1の可動域制限のエンベロープは、第1のソフトウェアにより規定された可動域制限と第1の物理的な可動域制限との間で12.7ミリメートル(mm)(0.5インチ)以下の可動域であり、及び第2の可動域制限のエンベロープは、第2のソフトウェアにより規定された可動域制限と第2の物理的な可動域制限との間で12.7mm(0.5インチ)以下の可動域である、請求項2に記載の制御方法。
  4. 前記直動関節は、前記直動関節の完全に伸長した構成への運動に抵抗するために、第1の可動域制限のエンベロープ内に延びる第1の物理的な可動域制限における1つ又は複数のばねと、前記直動関節の完全に圧縮された構成への運動に抵抗するために、第2の可動域制限のエンベロープ内に延びる第2の物理的な可動域制限における1つ又は複数のばねと、を含む、請求項3に記載の制御方法。
  5. 前記関節位置は、第1の物理的な可動域制限又は第2の物理的な可動域制限における1つ又は複数のばねの圧縮を検出することにより、第1又は第2の可動域制限のエンベロープ内で検出される、請求項4に記載の制御方法。
  6. 前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動の前記再適用を遅延させる間に、第1又は第2の物理的な可動域制限における1つ又は複数のばねは、関連する物理的な可動域制限に向いた動きを吸収するとともに、第1及び第2のソフトウェアにより規定された可動域制限の間の位置に前記関節を受動的に押し戻すように構成される、請求項4に記載の制御方法。
  7. 前記1つ又は複数のばねが、第1及び第2のソフトウェアにより規定された可動域制限の間の前記可動域内の位置に前記関節を受動的に押し戻した後に、前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動を再初期化するステップをさらに含む、請求項6に記載の制御方法。
  8. 前記一定期間に亘って前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動の再適用を遅延させるステップの後に、前記関節が、第1の可動域制限のエンベロープ内に位置する間に、前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動を再初期化するステップと、
    オペレータに知覚可能な態様でエラー信号を出力するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の制御方法。
  9. 前記関節が、第1のソフトウェアにより規定された可動域制限と第2のソフトウェアにより規定された可動域制限との間の好適な可動域内の位置に移動された後に、前記エラー信号をクリアにするステップと、
    前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動を前記好適な可動域内に位置付けされた前記関節に再適用するステップと、をさらに含む、請求項8に記載の制御方法。
  10. 駆動システムは、機械的な定荷重ばねに結合されたモータを含み、当該制御方法は、第1の可動域制限のエンベロープ内に前記関節の位置を検出するときに、前記機械的な定荷重ばねに関連するばね定数を増大させるように前記モータを駆動するステップをさらに含む、請求項1に記載の制御方法。
  11. 前記関節が、第1のソフトウェアにより規定された可動域制限に近づくにつれて、前記機械的な定荷重ばねの前記ばね定数を増大させるステップをさらに含む、請求項10に記載の制御方法。
  12. 遠隔操作手術システムであって、当該遠隔操作手術システムは、
    セットアップ・リンク機構によって支持構造体に結合される手術用マニピュレータであって、前記セットアップ・リンク機構は、第1の物理的な可動域制限と第2の物理的な可動域との間の可動域を有する少なくとも1つの関節を含み、前記セットアップ・リンク機構は、前記支持構造体に対して所望の位置及び向きで前記手術用マニピュレータを位置合わせするのを容易にするように構成され、前記セットアップ・リンク機構は、前記セットアップ・リンク機構に動作可能に結合され、且つ作動されたときに、前記支持構造体に対する前記セットアップ・リンク機構の不意の動きを制限するように構成された駆動又は制動システムをさらに含む、手術用マニピュレータと、
    前記マニピュレータ又は前記セットアップ・リンク機構に沿って位置付けされたスイッチであって、該スイッチは、前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムのオペレータ作動によって、前記駆動又は制動システムによる駆動又は制動を選択的に停止又は適用して、前記セットアップ・リンク機構の前記少なくとも1つの関節の動きによって前記支持構造体に対する前記マニピュレータの手動位置付けを可能にするように構成される、スイッチと、
    前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムに結合された演算装置であって、該演算装置は、前記可動域内の前記関節の位置を検出するように構成され、前記演算装置は、前記関節の第1の物理的な可動域制限から離れた距離に離隔した第1のソフトウェアにより規定された可動域制限を特定し、且つ第1のソフトウェアにより規定された可動域制限と第1の物理的な可動域制限との間の第1の可動域制限のエンベロープを規定し、前記関節の第2の物理的な可動域制限から離れた距離に離隔した第2のソフトウェアにより規定された可動域制限を特定し、且つ第2のソフトウェアにより規定された可動域制限と第2の物理的な可動域制限との間の第2の可動域制限のエンベロープを規定する、演算装置と、を有しており、
    前記演算装置は、前記関節の第1のソフトウェアにより規定された可動域制限及び第2のソフトウェアにより規定された可動域制限に向けた手動移動に対する抵抗を増加させるために、前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムを操作するように構成され、
    前記演算装置が、第1又は第2の可動域制限のエンベロープ内に位置する前記関節を検出したときに、前記演算装置は、少なくとも閾値期間に亘って前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動の再適用を遅延させるように構成される、
    遠隔操作手術システム。
  13. 前記関節は、直動関節を含み、該直動関節が完全に伸長されたときに、第1の物理的な可動域制限が生じ、前記直動関節が完全に圧縮されたときに、第2の物理的な可動域制限が生じ、
    第1の可動域制限のエンベロープは、第1のソフトウェアにより規定された可動域制限と第1の物理的な可動域制限との間で12.7mm(0.5インチ)以下の可動域であり、及び第2の可動域制限のエンベロープは、第2のソフトウェアにより規定された可動域制限と第2の物理的な可動域制限との間で12.7mm(0.5インチ)以下の可動域である、請求項12に記載の遠隔操作手術システム。
  14. 前記直動関節は、該直動関節の完全に伸長した構成への運動に抵抗するために、第1の可動域制限のエンベロープ内に延びる第1の物理的な可動域制限における1つ又は複数のばねと、前記直動関節の完全に圧縮された構成への運動に抵抗するために、第2の可動域制限のエンベロープ内に延びる第2の物理的な可動域制限における1つ又は複数のばねと、を含む、請求項13に記載の遠隔操作手術システム。
  15. 第1の物理的な可動域制限における1つ又は複数のばね、及び第2の物理的な可動域制限における1つ又は複数のばねは、圧縮されたときに、3〜3.5mmたわむように構成される、請求項14に記載の遠隔操作手術システム。
  16. 第1の物理的な可動域制限に位置付けされ、圧縮されたときに1〜1.5mmの材料の変形を与えるバンパーと、第2の物理的な可動域制限に位置付けされ、圧縮されたときに1〜1.5mmの材料の変形を与えるバンパーとをさらに含む、請求項14の遠隔操作手術システム。
  17. 前記演算装置は、第1の物理的な可動域制限又は第2の物理的な可動域制限における前記1つ又は複数のばねの圧縮を検出することにより、第1又は第2の可動域制限のエンベロープ内の関節位置を検出する、請求項14に記載の遠隔操作手術システム。
  18. 第1の物理的な可動域制限における前記1つ又は複数のばねは、前記演算装置が、前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動の再適用を遅延させる間に、第1及び第2のソフトウェアにより規定された可動域制限の間の位置に前記関節を受動的に押し戻すように構成される、請求項14に記載の遠隔操作手術システム。
  19. 前記演算装置は、前記1つ又は複数のばねが、第1及び第2のソフトウェアにより規定された可動域制限の間の前記可動域内の位置に前記関節を受動的に押し戻した後に、前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動を再初期化する、請求項18に記載の遠隔操作手術システム。
  20. 前記閾値期間は、3〜8秒である、請求項12に記載の遠隔操作手術システム。
  21. 前記演算装置が、前記閾値期間に亘って前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動の再適用を遅延させた後に、前記演算装置は、前記関節が、第1の可動域制限のエンベロープ内に又は第2の可動域制限のエンベロープ内に位置している間に、前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動の再適用を可能にし、及び前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムの前記駆動又は制動が、第1の可動域制限のエンベロープ内に又は第2の可動域制限のエンベロープ内に位置付けされた前記関節に再適用されるときに、オペレータに知覚可能な態様でエラー信号を出力する、請求項20に記載の遠隔操作手術システム。
  22. 前記演算装置は、前記関節が、第1のソフトウェアにより規定された可動域制限と第2のソフトウェアにより規定された可動域制限との間の前記可動域内の位置に移動された後に、前記エラー信号をクリアにし、前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動及び制動を、第1及び第2のソフトウェアにより規定された可動域制限の間に位置付けられた前記関節に再適用するのを可能にする、請求項21に記載の遠隔操作手術システム。
  23. 駆動システムをさらに含み、該駆動システムは、機械的な定荷重ばねに結合されたモータを含み、前記演算装置は、前記モータに結合され、及び前記演算装置が第1の可動域制限のエンベロープ内で前記関節の位置を検出したときに、前記機械的な定荷重ばねに関連するばね定数を増大させ、且つ前記演算装置が第2の可動域制限のエンベロープ内で前記関節の位置を検出したときに、前記機械的な定荷重ばねに関連する前記ばね定数を増大させるように前記モータを駆動する、請求項12に記載の遠隔操作手術システム。
  24. 前記演算装置は、前記関節が、第1のソフトウェアにより規定された可動域制限又は第2のソフトウェアにより規定された可動域制限に近づくにつれて、前記機械的な定荷重ばねの前記ばね定数を徐々に増大させるように構成される、請求項23に記載の遠隔操作手術システム。
  25. 医療装置であって、当該医療装置は、
    セットアップ・リンク機構によって支持構造体に結合されたマニピュレータであって、前記セットアップ・リンク機構は、少なくとも1つの関節を含み、且つ前記支持構造体に対して所望の位置及び向きで前記マニピュレータを位置合わせするのを容易にするように構成され、前記セットアップ・リンク機構は、該セットアップ・リンク機構に動作可能に結合され、且つ前記支持構造体に対する前記セットアップ・リンク機構の不意の動きを制限するように構成される駆動又は制動システムを含む、マニピュレータと、
    前記マニピュレータ又は前記セットアップ・リンク機構に沿って位置付けされた作動可能な入力部であって、該入力部は、前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムのオペレータ作動によって、前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動を選択的に停止して、前記セットアップ・リンク機構の前記少なくとも1つの関節の動きによって前記支持構造体に対する前記マニピュレータの手動位置付けを可能にするように構成される、作動可能な入力部と、
    前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムに結合された演算装置であって、該演算装置は、前記セットアップ・リンク機構の前記少なくとも1つの関節に関連する第1の可動域制限の第1の閾値近傍内への前記セットアップ・リンク機構の前記少なくとも1つの関節の位置の移動を検出するように構成される、演算装置と、を備えており、
    前記支持構造体に対する前記マニピュレータの前記手動位置付けに応答して、前記少なくとも1つの関節の第1の閾値近傍内の位置を検出するときに、前記演算装置は、少なくとも閾値期間に亘って前記作動可能な入力部に関連した再適用信号に応答して、前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動の再適用を遅延させるように構成され、
    前記演算装置は、前記関節の第1の可動域制限に関連する第1の閾値近傍の外側での前記少なくとも1つの関節の動きを検出した後に、前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動の再適用を可能にするようにさらに構成される、
    医療装置。
  26. 第1の閾値近傍は、12.7mm(0.5インチ)以下である、請求項25に記載の医療装置。
  27. 第1の閾値近傍は、6.35mm(0.25インチ)以下である、請求項26に記載の医療装置。
  28. 前記少なくとも1つの関節は、第1の可動域制限に1つ又は複数のばねを含む、請求項25に記載の医療装置。
  29. 前記演算装置は、第1の可動域制限における前記1つ又は複数のばねの圧縮を検出することにより、前記セットアップ・リンク機構の前記少なくとも1つの関節に関連する第1の可動域制限の第1の閾値近傍内に前記セットアップ・リンク機構の前記少なくとも1つの関節の動きを検出する、請求項28に記載の医療装置。
  30. 第1の可動域制限における前記1つ又は複数のばねは、前記演算装置が、前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動の再適用を遅延させる間に、第1の可動域制限の第1の閾値近傍の外側に前記関節を受動的に押し出すように構成される、請求項28に記載の医療装置。
  31. 前記演算装置は、前記1つ又は複数のばねが、第1の可動域制限の第1の閾値近傍の外側に前記関節を受動的に押し出した後に、前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動を再初期化する、請求項30に記載の医療装置。
  32. 前記閾値期間は、少なくとも3秒である、請求項25に記載の医療装置。
  33. 前記閾値期間は、3〜10秒の間である、請求項32に記載の医療装置。
  34. 前記演算装置が、前記閾値期間に亘って前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動の再適用を遅延させた後に、前記演算装置は、前記関節が第1の可動域制限の第1の閾値近傍内に位置する間に、前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動の再適用を可能にし、及び前記関節が、第1の可動域制限の第1の閾値近傍内に位置する間に、前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムの前記駆動又は制動が再適用されたときに、オペレータに知覚可能な態様でエラー信号を出力する、請求項25に記載の医療装置。
  35. 前記演算装置は、前記関節が第1の可動域制限の第1の閾値近傍の外側に移動された後に、前記エラー信号をクリアにし、且つ第1の可動域制限の第1の閾値近傍の外側の前記関節に前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動の再適用を可能にする、請求項34に記載の医療装置。
  36. 前記少なくとも1つの関節は、前記関節が、第1の可動域制限の第1の閾値近傍内に移動されたときに、第1の可動域制限において圧縮する1つ又は複数のばねを含み、
    前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動が、第1の可動域制限の第1の閾値近傍内の関節位置に再適用されたときに、前記作動可能な入力部のオペレータ作動は、前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動を停止させ、且つ第1の可動域制限に位置付けされた前記1つ又は複数のばねが第1の可動域制限の第1の閾値近傍から前記関節を押し出すのを可能にし、
    前記演算装置は、前記関節が、第1の可動域制限の第1の閾値近傍から押し出された後に、前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動を再適用する、請求項35に記載の医療装置。
  37. 前記セットアップ・リンク機構は、前記セットアップ・リンク機構に動作可能に結合された駆動システムを含み、
    前記演算装置は、該演算装置が、前記支持構造体に対する前記マニピュレータの前記手動位置付けに応答して、第1の閾値近傍内で前記少なくとも1つの関節の位置を検出するときに、前記関節の第1の可動域制限に向いた動きに対する抵抗を増大させるべく前記駆動システムを駆動するように構成される、請求項25に記載の医療装置。
  38. 前記駆動システムは、機械的な定荷重ばねに結合されたモータを含み、
    前記演算装置は、前記モータに結合され、且つ前記演算装置が、前記支持構造体に対する前記マニピュレータの前記手動位置付けに応答して、第1の閾値近傍内の前記少なくとも1つの関節の位置を検出したときに、前記機械的な定荷重ばねに関連するばね定数を増大させるようにモータを駆動する、請求項37に記載の医療装置。
  39. 前記演算装置は、前記関節が第1の可動域制限に近づくにつれて、前記機械的な定荷重ばねの前記ばね定数を徐々に増大させるように構成される、請求項38に記載の医療装置。
  40. 前記関節は、前記支持構造体に対する前記マニピュレータの高さを調整するように構成された直動関節を含み、該直動関節は、前記直動関節が完全に伸長されたときに、第1の可動域制限を有し、前記直動関節が完全に圧縮されたときに、第2の可動域制限を含み、前記演算装置は、前記直動関節の第2の可動域制限の第2の閾値近傍内への前記セットアップ・リンク機構の前記直動関節の位置の移動を検出するようにさらに構成され、
    前記支持構造体に対する前記マニピュレータの前記手動位置付けに応答して、第2の閾値近傍内で前記直動関節の位置を検出するときに、前記演算装置は、前記少なくとも閾値期間に亘って前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動の再適用を遅延させるように構成され、前記演算装置は、前記直動関節の第2の可動域制限に関連する第2の閾値近傍の外側の位置への前記直動関節の動きを検出した後に、前記セットアップ・リンク機構の前記駆動又は制動システムによる前記駆動又は制動の再適用を可能にするようにさらに構成される、請求項25に記載の医療装置。
  41. 前記直動関節は、第1の可動域制限における1つ又は複数のばねと、第2の可動域制限における1つ又は複数のばねとを含み、前記1つ又は複数のばねは、それぞれの可動域制限に関連する前記閾値近傍の外側の位置に前記直動関節を押し出すように構成される、請求項40に記載の医療装置。
  42. 前記セットアップ・リンク機構は、前記セットアップ・リンク機構に動作可能に結合された駆動システムを含み、該駆動システムは、機械的な定荷重ばねに結合されたモータを含み、
    前記演算装置は、前記モータに結合され、且つ前記演算装置が第2の可動域制限の第2の閾値近傍内に前記少なくとも1つの関節の位置を検出したときに、前記機械的な定荷重ばねに関連するばね定数を増大させるように前記モータを駆動する、請求項41に記載の医療装置。


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