JP2017514480A - 高麗人参由来の糖転移酵素を用いた新規なジンセノサイド糖転移方法 - Google Patents

高麗人参由来の糖転移酵素を用いた新規なジンセノサイド糖転移方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、プロトパナキサジオール(protopanaxadiol、PPD)又はプロトパナキサトリオール合成酵素(protopanaxatriol、PPT)系のジンセノサイドの20位の炭素に位置したヒドロキシル基に対して糖転移活性を有する、ウリジン二リン酸(UDP)−糖転移酵素(uridine diphosphate glycosyltransferase)タンパク質及びそれを用いたUDP−糖転移方法に関する。

Description

本発明は、プロトパナキサジオール(protopanaxadiol、PPD)又はプロトパナキサトリオール(protopanaxatriol、PPT)系のジンセノサイドの20位の炭素に位置したヒドロキシル基に対して糖転移活性を有する、ウリジン二リン酸(UDP)−糖転移酵素(uridine diphosphate glycosyltransferase)タンパク質及びそれを用いたUDP−糖転移方法に関する。
高麗人参は、健康のために広く利用されている最も人気のある薬用植物の一つである。高麗人参の根は伝統的な医学ではハーブティーとして消費され、現在は、キャンディ、インスタントティー及びトニックドリンク剤を含む多様な製品にも使用されている。高麗人参に含まれた 糖転移されたトリテルペン化合物であるジンセノサイドは、 、健康に多くの効果をもたらすことができる。特に、ジンセノサイドは、免疫体系の強化及び身体機能の活性化のような様々な薬剤学的効果を有していることが知られており、高麗人参の根から40種類以上のジンセノサイドが発見されている。ただし、前記ジンセノサイドのそれぞれを大量生産するのは難しいため、特定のジンセノサイドの効能、例えば、特定の疾病の治療効能などを究明し、究明されたジンセノサイドを商業的に利用するにあって、主要な障害となっている。
ジンセノサイドは、糖転移されたダンマラン系のテトラサイクリックトリテルペンであり、それらのアグリコン構造を基に3つの異なるグループ:プロトパナキサジオール系(Protopanaxadiol-type, PPD)ジンセノサイド、プロトパナキサトリオール系(Protopanaxatriol-type, PPT)ジンセノサイド、及びオレアノール酸系(Oleanolic acid)ジンセノサイドに分類されることができる。これら3つのグループは、化合物構造中の環の3位の炭素、6位の炭素及び20位の炭素位置にグリコシド結合により付着する糖部分((aglycones)の位置及び数によってさらに分類される。PPDs及びPPTsは、異なるヒドロキシル化パターンを有している。PPDsは3位、12位及び20位の炭素位置に−OH基を有しているのに対し、PPTsは3位、6位、12位及び20位の炭素位置に−OH基を有している。前記PPDs及びPPTsは、グルコース又は他の糖に糖転移され、様々なジンセノサイドに転換することができる。糖転移されたPPD系のジンセノサイドには、ジンセノサイドRb、Rd、F2、Rg、Rh、C−K(Compound K)、Rb、Rc、C−MC(Compound MC)及びCY(Compound Y)などが挙げられ、糖転移されたPPT系のジンセノサイドにはジンセノサイドRg、Rh、F1、Rf、Re及びRgなどが挙げられる。
ジンセノサイド生合成経路は、部分的にだけ知られている。前記生合成経路は、IPP異性化酵素(IPI)、GPP合成酵素(GPS)、FPP合成酵素(FPS)、スクアレン合成酵素(SS)及びスクアレンエポキシダーゼ(SE)の作用によりイソペンテニル二リン酸(isopentenyl diphosphate)及びDMADP(dimethylallyldiphosphate)の一連の縮合反応が起こり、オキシドスクワレン(oxidosqualene)が合成されるまでは、他のトリテルペン経路と共に、その経路の一部を共有することが知られている(非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3)。オキシドスクワレンは、トリテルペン環化酵素(triterpenecyclase)であるダンマレンジオールIIシンターゼ(dammarenediol-IIsynthase、DS)によりダンマレンジオール−II(dammarenediol-II)に環化される。ダンマレンジオール−IIは、3位及び20位の炭素にヒドロキシグループを有しており、p450酵素であるPPDS(protopanaxadiol synthase)により12位の炭素にヒドロキシル化されてPPDに転換される。PPDSは、もう一つのp450タンパク質であるPPTS(protopanaxatirol synthase)により6位の炭素にヒドロキシル化をもたらしてPPTに転換することができる。PPDは、3位及び/又は20位の炭素に糖転移され、さまざまな種類のPPD系のジンセノサイドに転換することができ、PPTは6位、及び/又は20位の炭素に糖転移され、多様なPPT系のジンセノサイドに転換することができる。
ウリジン二リン酸(UDP)−糖転移酵素(UGT)は、UDP−糖からホルモン及び二次代謝物質のようなさまざまな代謝物質に糖を伝達する酵素である。UGTは、一般的に代謝物質の溶解性、安定性、貯蔵性、生体活性又は生物学的に利用可能性を高めるために生合成経路において最後の段階で作用する。植物代謝物質の驚くべき多様性から分かるように、各植物のゲノムは、異なるUGTを数百個ほど保有している。例えば、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)植物モデルでは、アミノ酸をベースとして分類された14個のグループ(グループA〜グループN)に属する107個のUGTsを含んでいる。しかし、ジンセノサイド生合成酵素としてDS、PPDS及びPPTSについては報告されているが、ジンセノサイド生合成に関与するUGTについてはほとんど知られていないため、特定のジンセノサイドの生産のためにジンセノサイドを基質とするUGTを解明する必要がある。
また、異なるUGTは、糖供与体及び糖受容体のいずれに対しても基質特異性を示す。例えば、UGT78D2は、UDP−グルコースからフラボノール(kaempferol、quercetin)及びアントシアニン(caynidin)の3位の炭素にグルコースを伝達し、フラボノール−3−O−グルコシド及びシアニジン−3−O−グルコシドをそれぞれ生成する。このような糖転移は、生体内での安定性及び貯蔵性に必須であると見受けられる。逆に、UGT89C1は、UDP−ラムノースのラムノースをフラボノール−3−O−グルコシドの7位の炭素に伝達させ、フラボノール−3−O−グルコシド−7−O−ラムノシドを生産する。前記UGT89C1の場合、UDP−ブドウ糖及びアントシアニン−3−O−グルコシドをいずれも基質として使用しないことにより、UGT78D2と異なるUDP−糖及び受容体に対する異なる特異性を示すことが知られている。このように、異なる種類のUGTの場合、基質特異性及び位置特異性が異なる可能性があり、各UGTによる基質特異性及び位置特異性が明らかにされる必要性がある。
このような背景の下、本発明者らは、基質特異性及び位置特異性を有し、特定のジンセノサイドの生合成に利用できる新規なUDP−糖転移酵素を開発すべく鋭意努力した結果、高麗人参から新規な糖転移酵素であるPgUGT71A1を究明し、前記PgUGT71A1がPPD系のジンセノサイドであるPPD、Rh及びRgをそれぞれジンセノサイドC-K、F2、及びRdに転換させることができ、また、PPTをF1に転換させることができることを確認した。これにより、本発明者らは、前記タンパク質がPPD系及びPPT系のジンセノサイドの20位の炭素に位置したヒドロキシル基に対する糖転移活性を有するため、これを糖転移された特定のジンセノサイドの生産に利用することができることを確認し、本発明を完成した。
韓国登録特許第10−1479615号公報 韓国登録特許第10−1479608号公報
Ajikumar et al. Science, 330, 70-74. 2010 Ro et al. Nature, 440, 940-943. 2006 Sun et al. BMC genomics, 11, 262, 2010 van Hoek、de Hulster et al., 2000;Lenihan、Tsuruta et al., 2008;Westfall、Pitera et al., 2012 Kim, Cui et al. 2012
本発明の一つの目的は、20位の炭素にヒドロキシル基を有するプロトパナキサジオール(protopanaxadiol、PPD)又はプロトパナキサトリオール(protopanaxatriol、PPT)系のジンセノサイドに、UDP−糖転移酵素タンパク質;前記タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含むベクター又は前記ベクターの一部が導入され、前記タンパク質の活性を示す形質転換細胞;前記形質転換細胞が含まれた生物体;又は前記形質転換細胞の培養物を処理する段階を含む、20位の炭素に位置したヒドロキシル基が糖転移された、PPD又はPPT系のジンセノサイドを製造する方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、20位の炭素にヒドロキシル基を有するPPD又はPPT系のジンセノサイドの前記ヒドロキシル基に対して糖転移活性を有するUDP−糖転移酵素タンパク質;前記タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含むベクター、又は前記ベクターの一部が導入された形質転換細胞;前記形質転換細胞が含まれた生物体;及び前記形質転換細胞の培養物からなる群から選択される一つ以上を有効成分として含む、20位の炭素に位置したヒドロキシル基が糖転移された、PPD又はPPT系のジンセノサイドの製造組成物を提供することにある。
本発明のもう一つの目的は、前記PPD又はPPT系のジンセノサイドの20位の炭素に位置したヒドロキシル基に対して選択的な糖転移活性を有する、配列番号1のアミノ酸配列で定義される、分離されたUDP−糖転移酵素タンパク質を提供することにある。
本発明のもう一つの目的は、前記タンパク質をコードするポリヌクレオチド、前記ポリヌクレオチドを含む発現ベクター、前記発現ベクター又は前記ベクターの一部を含む形質転換細胞、及び前記形質転換細胞が含まれた生物体を提供することにある。
本発明のもう一つの目的は、前記UDP−糖転移酵素タンパク質DS、tHMGR、PPDS及びAtCPRタンパク質をそれぞれコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクター、前記発現ベクター又は前記ベクターの一部を含むC-K生産用形質転換細胞、及び前記形質転換細胞が含まれた生物体を提供することにある。
本発明のもう一つの目的は、前記UDP−糖転移酵素タンパク質DS、tHMGR、PPDS、AtCPR及びPPTSタンパク質をそれぞれコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクター、前記発現ベクター又は前記ベクターの一部を含むF1生産用形質転換細胞、及び前記形質転換細胞が含まれた生物体を提供することにある。
本発明のもう一つの目的は、前記UDP−糖転移酵素タンパク質DS、tHMGR、PPDS、AtCPR及びPgUGT74A1タンパク質をそれぞれコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクター、前記発現ベクター又は前記ベクターの一部を含むF2生産用形質転換細胞、及び前記形質転換細胞が含まれた生物体を提供することにある。
本発明のもう一つの目的は、前記UDP−糖転移酵素タンパク質DS、tHMGR、PPDS、AtCPR、PgUGT74A1及びPgUGT94B1タンパク質をそれぞれコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクター、前記発現ベクター又は前記ベクターの一部を含むRd生産用形質転換細胞、及び前記形質転換細胞が含まれた生物体を提供することにある。
本発明のUDP−糖転移酵素は、PPD又はPPT系のジンセノサイドの20位の炭素に位置したヒドロキシル基に選択的に糖を転移する活性を有するタンパク質であるため、C-K、F2、Rd及びF1などの20位の炭素に糖を有する特定のジンセノサイドの大量生産に有効に使用することができる。
また、本発明の発現ベクター、及び前記発現ベクターを含む形質転換細胞は、ジンセノサイドC-K(新規合成量4.5mg/L)、F1、F2、又はRdのように20位の炭素に糖を有するジンセノサイドを新規で合成することにより、特定ジンセノサイドの大量生産に有効に使用することができる。
前記の目的を達成するための一つの様態として、本発明は、20位の炭素にヒドロキシル基を有するプロトパナキサジオール(protopanaxadiol、PPD)又はプロトパナキサトリオール(protopanaxatriol、PPT)系のジンセノサイドに、UDP−糖転移酵素タンパク質;前記タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含むベクター、又は前記ベクターの一部が導入され、前記タンパク質の活性を示す形質転換細胞;前記形質転換細胞が含まれた生物体;又は前記形質転換細胞の培養物を処理する段階を含む、20位の炭素に位置したヒドロキシル基が糖転移された、PPD又はPPT系のジンセノサイドを製造する方法を提供する。
PPD系及びPPT系のジンセノサイドの化学構造を示したものである。 UDP−糖転移酵素であるPgUGT71A1がPPD系及びPPT系のジンセノサイドの20位の炭素のヒドロキシル基に、UDP−グルコースを付加することによって糖転移させる活性を有することを示す図である。具体的には、PgUGT71A1がPPDをC-K(Compound K)に、RgをRdに、RhをF2に、PPTをF1に転換させることをTLC(thin-layer chromatography、上部)及びHPLC(High performance liquid chromatography、下部)で分析した結果を示したものである。 MeJA(methyl jasmonate)処理によって高麗人参の葉と根において、本発明のPgUGT71A1の発現が増加することをリアルタイムPCRで確認した結果を示す図である。 MeJA(methyl jasmonate)処理によって高麗人参の葉と根において、本発明のPgUGT71A1の発現が増加することを、NGSを通じて確認した結果を示す図である。 (A)は製造されたpRS306−MET3p−ERG7−CYC1terというプラットフォームプラスミドに関するものであり、(B)は、ERG7ノックダウン−F及びERG7ノックダウン−Bプライマーであり、PCR増幅によってURA3地域からCYC1ターミネータまでカセットを増幅した結果を示した図である。 酵母サッカロマイセス・セレビシエ(S. cerevisiae)MET3p−ERG7において、pRS424−DS、pRS426−tHMG1、PPDS及びAtPCRを含むpRS425−PPD、及び、PgUGT71A1を含むpRS423−C-Kの導入によるC-Kの生合成経路を示す図である。 (A)はPgUGT71A1を含む酵母で生成された物質がHPLCにおいて、C-Kの保持時間と同一に11.97分で新たなピークを生成することを確認したHPLC及びLC−MS/MS分析の結果を示したものであり、(B)は、LC−MS/MSで分析された、酵母により生産されたC-Kの保持時間を示す図である。 酵母サッカロマイセス・セレビシエ(S. cerevisiae)MET3p−ERG7において、pRS424−DS、pRS426−tHMG1、PPDS及びAtPCRを含むpRS425−PPD、及び、PgUGT71A1 及びPgPPTSを含むpRS423−F1の導入によるジンセノサイドF1の生合成経路を示す図である。 (A)はPgUGT71A1及びPgPPTSを含む酵母で生成された物質がHPLCにおけるF1の保持時間と同一に6.01分で新たなピークを生成することを確認したHPLC及びLC−MS/MS分析の結果を示したものであり、(B)は、LC−MS/MSで分析された、酵母により生産されたF1の保持時間を示す図である。 酵母サッカロマイセス・セレビシエ(S. cerevisiae)MET3p−ERG7において、pRS424−DS、pRS426−tHMG1、PPDS及びAtPCRを含むpRS425−PPD、及び、PgUGT74A1及びPgUGT71A1を含むpRS423−F2の導入によるジンセノサイドF2の生合成経路を示す図である。 (A)はPgUGT74A1及びPgUGT71A1を含む酵母において生成された物質が、HPLCにおけるF2の保持時間と同一に7.81分で新たなピークを生成することを確認したHPLC及びLC−MS/MS分析結果を示したものであり、(B)は、LC−MS/MSで分析された、酵母により生産されたF2の保持時間を示す図である。 酵母サッカロマイセス・セレビシエ(S. cerevisiae)MET3p−ERG7でpRS424−DS、pRS426−tHMG1、PPDS及びAtPCRを含むpRS425−PPD、及び、PgUGT74A1、PgUGT94B1及びPgUGT71A1を含むpRS423−Rdの導入によるジンセノサイドRdの生合成経路を示す図である。 (A)はPgUGT74A1、PgUGT94B1及びPgUGT71A1を含む酵母で生成された物質が、HPLCにおけるRdの保持時間と同一に5.88分で新たなピークを生成することを確認したHPLC及びLC−MS/MS分析の結果を示した図であり、(B)は、LC−MS/MSで分析された酵母の生産Rdの保持時間を示す図である。
本発明における用語「ウリジン二リン酸(UDP)−糖転移酵素」とは、グリコシル供与体からグリコシル受容体分子に単糖類部分を伝達する活性を有する酵素であり、具体的には、UDP−糖をグリコシル供与体として使用する酵素を意味する。前記UDP−糖転移酵素は、「UGT」と混用することができる。前記ジンセノサイドUDP−糖転移酵素についてはほとんど知られておらず、UDP−糖転移酵素活性を有するとしても、その基質特異性及び位置特異性が酵素の種類に応じて異なるため、前記酵素が高麗人参サポニンであるジンセノサイドに特異的に作用するUDP−糖転移酵素であるかどうかが決定されなければならない。
本発明の発明者らは、PPD系のジンセノサイド及びPPT系のジンセノサイドの20位の炭素に位置したヒドロキシル基( 、-OH)に選択的に糖部分を伝達することができる、高麗人参(panax ginseng C.A. Meyer)由来の新規なUDP−糖転移酵素を最初に究明した。本発明の発明者らが究明したUDP−糖転移酵素は、PPD系のジンセノサイド又はPPT系のジンセノサイドの20位の炭素に位置したヒドロキシル基にUDP−グルコースの糖部分を選択的に伝達する活性を有する。したがって、本発明で究明したUDP−糖転移酵素は、20位の炭素のヒドロキシル基に糖部分を伝達することにより、PPD系のジンセノサイドであるPPD、Rh及びRgをそれぞれジンセノサイドC-K、F2、Rdに転換させることができ、また、PPTをF1に転換させることができる。このような活性を有するジンセノサイドUDP−糖転移酵素は知られておらず、本発明者らにより初めて明らかにされた。
本発明で究明されたUDP−糖転移酵素は、高麗人参(panax ginseng C.A. Meyer)由来のUDP−糖転移酵素であり、配列番号1のアミノ酸配列で定義することができる。本発明の一実施態様では、前記配列番号1のアミノ酸配列で定義されるUDP−糖転移酵素を「PgUGT71A1」と命名した。
本発明の前記UDP−糖転移酵素は、配列番号1で表されるアミノ酸配列だけでなく、前記配列と70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上、さらに好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上の類似性を示すアミノ酸配列であってもよく、実質的には、PPD又はPPT系のジンセノサイドの20位の炭素のヒドロキシル基に糖を転移することができる活性を有するタンパク質であれば、制限なく含まれる。また、このような類似性を有する配列であって、実質的にUDP−糖転移酵素と同一又はそれに相応する生物学的活性を有するアミノ酸配列であれば、一部の配列が欠失、変更、置換又は付加されたアミノ酸配列を有するタンパク質変異体も本発明の範囲内に含まれる。
前記用語「類似性」とは、野生型タンパク質のアミノ酸配列又はそれをコードする核酸配列との類似度を示すためのものであり、本発明のアミノ酸配列、又は核酸配列と前記のようなパーセント、又はそれ以上の同一な配列を有する配列を含む。前記類似性の比較は、肉眼又は購入が容易な比較プログラムを用いて行うことができる。
本発明の前記UDP−糖転移酵素は、PPD又はPPT系のジンセノサイドの20位の炭素、具体的には、ヒドロキシル基を有する20位の炭素に選択的に糖を転移する活性を有するため、これを20位の炭素にヒドロキシル基を有するPPD又はPPT系のジンセノサイドから、糖転移されたジンセノサイドを製造するために用いることができる。
本発明における用語「PPD系のジンセノサイド」とは、ダンマラン系のサポニンであり、3位、12位及び20位の炭素位置に−OH基を有するるPPD又は前記PPDの前記−OH基が糖転移されたジンセノサイドを意味する。本発明の糖転移酵素により糖転移することができる前記PPD系のジンセノサイドの例としては、20位の炭素にヒドロキシル基を有するPPD、Rg及びRhなどが挙げられるが、本発明のUDP−糖転移酵素により糖転移されることができるPPD系のジンセノサイドであれば、制限なく含まれる。
本発明における用語「PPT系のジンセノサイド」とは、ダムマシラン系サポニンであり、3位、6位、12位及び20位の炭素位置に−OH基を有しているPPT又は前記PPTの前記−OH基が糖転移されたジンセノサイドを意味する。本発明の糖転化酵素により糖転移することができる前記PPT系のジンセノサイドの例としては、20位の炭素にヒドロキシル基を有し、6位の炭素に糖を含まないPPTが挙げられるが、本発明のUDP−糖転移酵素により糖転移することができるPPT系のジンセノサイドであれば、制限なく含まれる。
前記PPD系又はPPT系のジンセノサイドは、分離及び精製されたジンセノサイドを用いることもでき、高麗人参又は紅参の粉末又は抽出物に含まれるジンセノサイドを用いることもできる。すなわち、サポニンを含む高麗人参又は紅参の粉末又は抽出物を直接ジンセノサイドとして用いて本発明の方法を実施することもできる。あるいは、化学的に合成されたジンセノサイドを用いることもできる。本発明において、公知の様々な高麗人参を用いることができる。例えば、朝鮮人参(Panax ginseng)、アメリカニンジン(P. quiquefolius)、サンシチニンジン(P. notoginseng)、竹節人参(P. japonicus)、ミツバニンジン(P. trifolium)、ヒマラヤニンジン(P. pseudoginseng)及びベトナムニンジン(P. vietnamensis)が挙げられるが、これに限定されない。前記PPD系又はPPT系のジンセノサイドの化学構造を図1に示した。
本発明における用語「糖転移されたジンセノサイド」とは、ジンセノサイドを構成する非糖成分(aglycone)のヒドロキシ基についている単糖類またはそれ以上の糖を有するジンセノサイドを意味する。本発明の目的上、前記糖転移されたジンセノサイドは、本発明のUDP−糖転移酵素によりPPD又はPPT系のジンセノサイドの20位の炭素に糖、具体的にはグルコースが転移され糖転移されたジンセノサイドであれば制限なく含まれる。その例として、本発明の糖転移酵素によってPPDが糖転移されたC-K(compound K)、Rhが糖転移されたF2、Rgが糖転移されたRd又はPPTが糖転移されたF1などがあるが、これらに限定されるものではない。
また、20位の炭素にヒドロキシル基を有するPPD又はPPT系のジンセノサイドを転換させることにより糖転移されたジンセノサイドを製造するために、前記UDP−糖転移酵素をコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクター又は前記ベクターの一部を含み、前記UDP−糖転移酵素活性を示す形質転換細胞、前記形質転換細胞が含まれた生物体又は前記形質転換細胞の培養物を用いることができる。
前記UDP−糖転移酵素タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、好ましくは、配列番号2で表されるヌクレオチド配列と定義されるポリヌクレオチドであってもよい。また、配列番号2で表されるヌクレオチド配列だけでなく、前記配列と70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上、最も好ましくは98%以上の類似性を示すヌクレオチド配列であってもよく、実質的にPgUGT71A1タンパク質の活性を有するタンパク質をコードするヌクレオチド配列であれば、制限なく含まれる。
本発明のポリヌクレオチドを含む発現ベクターは、好適な宿主細胞において目的タンパク質を発現する発現ベクターとして、挿入された核酸配列が発現するように作動可能に連結された必須の調節因子を含む核酸構築物を意味する。前記製造された組換えベクターを宿主細胞に形質転換又はトランスフェクションすることにより、所望の目的タンパク質を得ることができる。
本発明で提供されるポリヌクレオチドを含む発現ベクターは、特にこれに制限されないが、大腸菌由来のプラスミド(pYG601BR322、pBR325、pUC118及びpUC119)、バチルス・サブチリス由来のプラスミド(pUB110及びpTP5)、酵母由来のプラスミド(YEp13、YEp24及びYCp50)及びアグロバクテリウム媒介の形質転換に使用することができるTi−プラスミドを含む。ファージDNAの具体的な例としては、λ−ファージ(Charon4A、Charon21A、EMBL3、EMBL4、λgt10、λgt11、及びλZAP)が挙げられる。また、レトロウイルス(retrovirus)、アデノウイルス(adenovirus)又はワクチニアウイルス(vaccinia virus)など動物ウイルス、バキュロウィルス(baculovirus)のような昆虫ウイルス、二本鎖植物ウイルス(例えば、CaMV)、一本鎖ウイルス又はゲミニウイルス(geminivirus)由来のウイルスベクターを使用することができる。
さらに、本発明のベクターとして、転写活性化タンパク質(例えば、B42)に連結された融合プラスミド(例えば、pJG4-5)を用いても良い。また、本発明で得られる目的タンパク質の精製を容易にするために、 プラスミドベクターは、必要に応じて他の配列をさらに含むことができる。例えば、前記融合プラスミドにはGST、GFP、His−tag、Myc−tagなどのタグを含まれてもよいが、これに限定されるものではない。本発明の一実施態様では、UDP−糖転移酵素タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクターを構築するために、GST遺伝子が融合されたベクターであるpGEX4T−1ベクターを使用した。
また、前記融合配列が含まれているベクターによって発現された融合タンパク質は、親和性クロマトグラフィーによって精製することができる。例えば、グルタチオン−S−トランスフェラーゼが融合された場合には、前記酵素の基質であるグルタチオンを利用することができる。そして、ヘキサヒスチジンが融合された場合には、Ni−NTA His−結合樹脂カラム(Novagen、USA)を用いて、希望の目的タンパク質を容易に回収することができる。
本発明のポリヌクレオチドをベクターに挿入するために、精製されたDNAを適当な制限酵素で切断し、適当なベクターDNAの制限部位又はクローニング部位に挿入することができる。
本発明のUDP−糖転移酵素タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、前記ベクターに作動可能に連結されていてもよい。本発明の前記ベクターは、プロモーター及び本発明の核酸以外に、エンハンサーなどのシス要素(cis element)、スプライシングシグナル、ポリA付加シグナル、選択マーカー、リボゾーム結合配列などをさらに含むことができる。選択マーカーの例として、クロラムフェニコール耐性遺伝子、ジヒドロ葉酸還元酵素、ネオマイシン耐性遺伝子などを使用することができる。しかし、前記例によって動作可能なように連結される追加の構成要素が制限されるものではない。本発明における用語「形質転換」とは、DNAを宿主として導入し、前記DNAの染色体組み込みにより又は染色体統合完成によって複製可能になることである。すなわち、形質転換とは、外部のDNAを細胞内に導入することにより、人為的に遺伝的な変化を起こす現象を意味する。
形質転換により、本発明のUDP−糖転移酵素タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクター又は前記ベクターの一部を宿主細胞内に導入することができる。ここで、前記発現ベクターのフラグメントとは、宿主細胞内に前記UDP−糖転移酵素タンパク質の活性を付与することができるようにUDP−糖転移酵素タンパク質をコードするポリヌクレオチド部分を含む発現ベクターのフラグメントを意味する。例えば、アグロバクテリウム媒介形質転換において宿主細胞内に伝達されるTiプラスミドのT−DNAが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の形質転換は、任意の形質転換方法により行ってもよく、当業界の通常の方法によって容易に行うことができる。一般的に、形質転換の方法には、CaCl沈殿法、CaCl方法にDMSO(dimethyl sulfoxide)という還元物質を使用することにより、効率を高めたHanahan法、エレクトロポレーション、リン酸カルシウム沈殿法、原形質融合法、シリコンカーバイド繊維を利用した攪拌法、アグロバクテリアを介した形質転換法、PEGを介した形質転換法、デキストランサルフェート法、リポフェクタミン及び乾燥/抑制を介した形質転換方法などがある。しかし、本発明のUDP−糖転移酵素をコードするポリヌクレオチドを含むベクターを形質転換させるための方法は、前記例に限定されず、当業界において一般的に使用される形質転換又は形質感染方法を制限なく使用することができる。
本発明において、宿主は本発明のポリヌクレオチドを発現するものであれば、特に限定されない。本発明に用いられる宿主の具体的な例としては、大腸菌(E. coli)などのエシェリキア属バクテリア、バチルス・サブチリスなどのバチルス属バクテリア、シュードモナス・プチダなどのシュードモナス属バクテリア、サッカロマイセス・セレビシエ、又はシゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)などの酵母、動物細胞、植物細胞、及び昆虫細胞が挙げられる。本発明で使用することができる大腸菌菌株の具体的な例としては、CL41(DE3)、BL21又はHB101が挙げられ、バチルス・サブチリス菌株の具体的な例としては、WB700又はLKS87が挙げられる。
本発明のポリヌクレオチドを含む発現ベクター又は前記ベクターの一部が導入された形質転換細胞を含むことができる生物には、、例えば、タバコ、シロイヌナズナ、ジャガイモ、高麗人参、ごま、ゆず、デイジーなどが挙げられるが、これに限定されない。
本発明のプロモーターとしては、本発明の核酸を宿主で発現するものであれば、いかなるプロモーターも使用することができる。例えば、trpプロモーター、lacプロモーター、PLプロモーター、又はPRプロモーターなどの大腸菌又はファージ−由来プロモーター;T7プロモーター、、CaMV35Sプロモーター、MASプロモーター又はヒストンプロモーターなどの大腸菌感染ファージ−由来プロモーターを使用することができる。また、tacプロモーターなどの人工的に改変されたプロモーターも使用することができる。
前記の方法で形質転換された本発明のUDP−糖転移酵素タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクターが導入された形質転換体は、PPD又はPPT系のジンセノサイドの20位の炭素に位置したヒドロキシル基に対して選択的な糖転移活性を有し、具体的には、PPDのC-Kへの転換、RhのF2への転換、RgのRdへの転換及びPPTのF1への転換からなる群から選択された一つ以上の糖転移活性を有するが、これらに限定されるものではない。
本発明における用語「形質転換細胞の培養物」とは、前記形質転換細胞を公知となった微生物培養方法により培養することによって得られた産物を意味する。前記用語培養物とは、形質転換細胞を含み、前記形質転換細胞を含む培養液から遠心分離などにより形質転換細胞を除去した形態も全て含む幅広い概念で使用される。
前記培養物は、本発明のUDP−糖転移酵素タンパク質を含むため、PPD又はPPT系のジンセノサイドを糖転移されたジンセノサイドに転換することができる活性を有する。例えば、PPDをC-Kに、RhをF2に、RgをRdに、PPTをF1に転換させることができる。
本発明のUDP−糖転移酵素タンパク質、前記タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクター又は前記ベクターの一部が導入され、前記タンパク質の活性を示す形質転換細胞、前記形質転換細胞が含まれた生物体又は前記形質転換細胞の培養物を処理し、20位の炭素にヒドロキシル基を有するPPD又はPPT系のジンセノサイドを糖転移されたジンセノサイドに転換させることができ、これを20位の炭素が糖転移されたジンセノサイドが必要な分野、特にジンセノサイドC-K、F2、Rd及びF1などのジンセノサイドが必要な分野において、前記方法を有効に使用することができる。
本発明の発明者らは、高麗人参(panax ginseng C.A. Meyer)からPPD系のジンセノサイド及びPPTの20位の炭素に位置したヒドロキシル基に選択的にUDP−グルコースのグルコース部分を伝達する活性を有し、配列番号1のアミノ酸配列で構成される新規なUDP−糖転移酵素を究明し、これをPgUGT71A1と命名した(実施例1)。前記PgUGT71A1タンパク質の酵素活性を調べるために、20位の炭素にヒドロキシル基を有する代表的なPPD又はPPT系のジンセノサイドである、PPD、Rg、Rh、及びPPTを使用し、本発明のPgUGT71A1と反応させてその転換活性を確認した。その結果、本発明のPgUGT71A1はPPDをC-Kに、RgをRdに、RhをF2に、PPTをF1に転換させることを示し、PPD系及びPPT系のジンセノサイドの20位の炭素に位置したヒドロキシル基にグルコース部分を転換する活性を有することを示唆した(図2)。また、前記タンパク質は、高麗人参の葉及び根の両方で発現し、高麗人参の生合成遺伝子の発現を増加させることが知られているジャスモン酸メチル(methyl jasmonate、MeJA)によりその発現が増加する結果を示した(図3及び4)。これらの結果は、本発明のPgUGT71A1がジンセノサイド生合成、具体的に、C-K、Rd、F2及びF1などの生合成に関与し、前記タンパク質は20位の炭素の糖転移によりC-K、Rd、F2及びF1などを生物転換する工程に使用することができるタンパク質であることを示唆する。
もう一つの態様として、本発明は、20位の炭素にヒドロキシル基を有するプロトパナキサジオール(protopanaxadiol、PPD)又はプロトパナキサトリオール(protopanaxatriol、PPT)系のジンセノサイドの前記ヒドロキシル基に対して糖転移活性を有するUDP−糖転移酵素タンパク質;前記タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含むベクター、又は前記ベクターの一部が導入された形質転換細胞;前記形質転換細胞が含まれた生物体;及び前記形質転換細胞の培養物からなる群から選択される一つ以上を有効成分として含む、20位の炭素に位置したヒドロキシル基が糖転移された、PPD又はPPT系のジンセノサイドの製造組成物を提供する。
前記UDP−糖転移酵素タンパク質、形質転換細胞、生物体、PPD系及びPPT系のジンセノサイド及び糖転移されたジンセノサイドについては、前記で説明した通りである。
もう一つの態様として、本発明は、PPD又はPPT系ジンセノサイドの20位の炭素に位置したヒドロキシル基に対して糖転移活性を有する、配列番号1のアミノ酸配列と定義されるUDP−糖転移酵素タンパク質を提供する。
前記UDP−糖転移酵素タンパク質及び配列番号1のアミノ酸配列については、前記で説明した通りである。
前記タンパク質は、PPDをC−Kに、RhをF2に、RgをRdに、PPTをF1に転換させるものであってもよい。
もう一つの態様として、本発明は、前記UDP−糖転移酵素タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクターに、ダンマレンジオールIIシンターゼ(dammarenediol-IIsynthase、DS)、切断されたHMG-CoAレダクターゼ(truncated HMG-CoA reductase、tHMGR)、プロトパナキサジオール合成酵素(protopanaxadiol synthase、PPDS)及びシロイヌナズナシトクロムp450レダクターゼ(Arabidopsis thaliana cytochromep450 reductase、AtCPR)タンパク質のそれぞれをコードするポリヌクレオチドをさらに含む発現ベクター、及び前記発現ベクター又は前記ベクターの一部を含むC-K生産用形質転換細胞を提供する。
前記UDP−糖転移酵素タンパク質、発現ベクター、及び形質転換細胞については、前記で説明した通りである。
前記ダンマレンジオールIIシンターゼ(dammarenediol-IIsynthase、DS)は、トリテルペン環化酵素(triterpenecyclase)であり、オキシドスクワレンをダンマレンジオール−IIに環化する酵素を意味する。前記DSは、配列番号29で表されるアミノ酸配列と定義することができる。前記DSは、配列番号29で表されるアミノ酸配列だけでなく、前記配列と70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上、さらに好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上の類似性を示すアミノ酸配列であり、実質的にDSと同一又はそれに相応する生物学的活性を有するアミノ酸配列であれば、一部の配列が欠失、変更、置換又は付加されたアミノ酸配列を有するいかなるタンパク質変異体も本発明の範囲内に含まれる。
前記DSタンパク質をコードするポリヌクレオチドは、好ましくは、配列番号30で表されるヌクレオチド配列と定義されるポリヌクレオチド又は配列番号31で表されるE.coliのコドン使用頻度が最適化されたヌクレオチド配列と定義されるポリヌクレオチドであってもよい。、配列番号30又は31で表されるヌクレオチド配列だけでなく、前記配列と70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上、最も好ましくは98%以上の類似性を示すヌクレオチド配列であり、実質的にDSのタンパク質と同一な生物学的活性を有するタンパク質をコードするヌクレオチド配列であれば、一部の配列が欠失、変更、置換又は付加されたヌクレオチド配列を有するいかなるポリヌクレオチド変異体も本発明の範囲内に含まれる。
前記切断されたHMG-CoAレダクターゼ(truncated HMG-CoA reductase、tHMGR)は、生体内でZ10の合成又はコレステロールの合成を調節する重要な酵素であり、コレステロールの合成過程でHMG−CoAをメバロン酸に転換する酵素を意味する。前記tHMGRは、配列番号32で表されるアミノ酸配列と定義することができる。前記tHMGRは、配列番号32で表されるアミノ酸配列だけでなく、前記配列と70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上、さらに好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上の類似性を示すアミノ酸配列であり、実質的には、tHMGRと同一又はそれに相応する生物学的活性を有するアミノ酸配列であれば、一部の配列が欠失、変更、置換又は付加されたアミノ酸配列を有するいかなるタンパク質変異体も本発明の範囲内に含まれる。
前記tHMGRタンパク質をコードするポリヌクレオチドは、好ましくは、配列番号33で表されるヌクレオチド配列と定義されるポリヌクレオチドであってもよい。配列番号33で表されるヌクレオチド配列だけでなく、前記配列と70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上、最も好ましくは98%以上の類似性を示すヌクレオチド配列であり、実質的には、tHMGRタンパク質と同一な生物学的活性を有するタンパク質をコードするヌクレオチド配列であれば、一部の配列が欠失、変更、置換又は付加されたヌクレオチド配列を有するいかなるポリヌクレオチド変異体も本発明の範囲内に含まれる。
プロトパナキサジオール合成酵素(protopanaxadiol synthase、PPDS)は、p450酵素であり、ダンマレンジオール−IIの12位の炭素をヒドロキシル化させてPPDに転換させる酵素を意味する。前記PPDSは、配列番号34で表されるアミノ酸配列と定義することができる。前記PPDSは、配列番号34で表されるアミノ酸配列 だけでなく、前記配列と70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上、さらに好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上の類似性を示すアミノ酸配列であり、実質的には、PPDSと同一又はそれに相応する生物学的活性を有するアミノ酸配列であれば、一部の配列が欠失、変更、置換又は付加されたアミノ酸配列を有するいかなるタンパク質変異体も本発明の範囲内に含まれる。
前記PPDSタンパク質をコードするポリヌクレオチドは、好ましくは、配列番号35で表されるヌクレオチド配列と定義されるポリヌクレオチドであってもよい。配列番号35で表されるヌクレオチド配列だけでなく、前記配列と70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上、最も好ましくは98%以上の類似性を示すヌクレオチド配列であり、実質的には、PPDSタンパク質と同一な生物学的活性を有するタンパク質をコードするヌクレオチド配列であれば、一部の配列が欠失、変更、置換又は付加されたヌクレオチド配列を有するいかなるポリヌクレオチド変異体も本発明の範囲内に含まれる。
前記シロイヌナズナシトクロムp450jレダクターゼ(Arabidopsis thaliana cytochrome p450 reductase、AtCPR)は、チトクロムP450レダクターゼと同じ意味で使用することができる。前記AtCPRは、配列番号36で表されるアミノ酸配列と定義することができる。前記AtCPRは、配列番号36で表されるアミノ酸配列だけでなく、前記配列と70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上、さらに好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上の類似性を示すアミノ酸配列であり、実質的には、AtCPRと同一又はそれに相応する生物学的活性を有するアミノ酸配列であれば、一部の配列が欠失、変更、置換又は付加されたアミノ酸配列を有するいかなるタンパク質変異体も本発明の範囲内に含まれる。
前記AtCPRタンパク質をコードするポリヌクレオチドは、好ましくは、配列番号37で表されるヌクレオチド配列又は配列番号38で表されるE. coliのコドン使用頻度が最適化されたヌクレオチド配列と定義されるポリヌクレオチドであってもよい。配列番号37又は38で表されるヌクレオチド配列だけでなく、前記配列と70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上、最も好ましくは98%以上の類似性を示すヌクレオチド配列であり、実質的には、AtCPRタンパク質と同一な生物学的活性を有するタンパク質をコードするヌクレオチド配列であれば、一部の配列が欠失、変更、置換又は付加されたヌクレオチド配列を有するいかなるポリヌクレオチド変異体も本発明の範囲内に含まれる。
本発明の一実施態様では、pRS424−DS、pRS426−tHMG1、 pRS425−PPD、及びPgUGT71A1を含むpRS423−C-Kをリチウム酢酸法を用いてS. cerevisiae MET3p−ERG7に同時に形質転換して、C-Kの生合成経路を有するS. cerevisiaeC-K菌株を製造し(図6)、メチオニンの存在下で10d(OD600〜〜80)の間、流加培養式発酵を用いてS. cerevisiaeC−K菌株を培養した。酵母細胞を遠心分離により集菌し、超音波処理で破砕してジンセノサイドをメタノールを使用して抽出し、Sep−PAKを使用して精製した。精製したジンセノサイドをHPLC及びLC−MS/MSにより分析した結果、PgUGT71A1を含む酵母は、HPLCでC−Kの保持時間と同一の11.97分で新たなピークを示し(図7の(A))、MRMにより検出されたLC−MS/MSで観察された生成物は、保持時間が11.46分であり、645.4から23.2へトランジションされた(図7の(B))。前記結果は、PgUGT71A1が酵母発酵を通じてジンセノサイドの新たな生産(4.5mg/L)を可能にすることができることを示唆する結果である。
従って、本発明は、UDP−糖転移酵素タンパク質をコードするヌクレオチドを含む発現ベクターに、DS、tHMGR、PPDS及びAtCPRタンパク質のそれぞれをコードするポリヌクレオチドをさらに含む発現ベクター、及び前記発現ベクター又は前記ベクターの一部を含むC-K生産用形質転換細胞を提供することができる。
前記形質転換細胞は、酵母であってもよいが、これに制限されない。
もう一つの態様として、本発明は、前記UDP−糖転移酵素タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクターに、ダンマレンジオールIIシンターゼ(dammarenediol-IIsynthase、DS)、切断されたHMG-CoAレダクターゼ(truncated HMG-CoA reductase、tHMGR)、プロトパナキサジオール合成酵素(protopanaxadiol synthase、PPDS)及びシロイヌナズナシトクロムp450レダクターゼ(Arabidopsis thaliana cytochromep450 reductase、AtCPR)及びプロトパナキサトリオール合成酵素(protopanaxatriol synthase、PPTS)タンパク質のそれぞれをコードするポリヌクレオチドをさらに含む発現ベクター、及び前記発現ベクター又は前記ベクターの一部を含むF1の生産用形質転換細胞を提供する。
前記、ダンマレンジオールIIシンターゼ(dammarenediol-IIsynthase、DS)、切断されたHMG-CoAレダクターゼ(truncated HMG-CoA reductase、tHMGR)、プロトパナキサジオール合成酵素 (protopanaxadiol synthase、PPDS)及びシロイヌナズナシトクロムp450レダクターゼ(Arabidopsis thaliana cytochrome p450 reductase、AtCPR)については、前記で説明した通りである。
前記UDP−糖転移酵素タンパク質、発現ベクター、及び形質転換細胞については、前記で説明した通りである。
前記プロトパナキサトリオール合成酵素(PPTS)は、もうひとつのp450タンパク質であり、PPDSの6位の炭素をヒドロキシル化することによりPPTに転換される。前記PPTSは配列番号39で表されるアミノ酸配列と定義することができる。前記PPTSは、配列番号39で表されるアミノ酸配列だけでなく、前記配列と70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上、さらに好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上の類似性を示すアミノ酸配列であり、実質的には、PPTSと同一又はそれに相応する生物学的活性を有するアミノ酸配列であれば、一部の配列が欠失、変更、置換又は付加されたアミノ酸配列を有するいかなるタンパク質変異体も本発明の範囲内に含まれる。
前記PPTSタンパク質をコードするポリヌクレオチドは、好ましくは、配列番号40で表されるヌクレオチド配列又は配列番号41で表される酵母のコドン使用頻度が最適化されたヌクレオチド配列と定義されるポリヌクレオチドであってもよい。配列番号40又は41で表されるヌクレオチド配列だけでなく、前記配列と70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上、最も好ましくは98%以上の類似性を示すヌクレオチド配列であり、実質的には、PPTSタンパク質と同一な生物学的活性を有するタンパク質をコードするヌクレオチド配列であれば、一部の配列が欠失、変更、置換又は付加されたヌクレオチド配列を有するいかなるヌクレオチド変異体も本発明の範囲内に含まれる。
本発明の一実施態様では、pRS424−DS、pRS426−tHMG1、pRS425−PPD、及び、PgUGT71A1及びPgPPTSを含むpRS423−F1をリチウム酢酸法を用いてS. cerevisiaeMET3p−ERG7に同時に形質転換して、F1の生合成経路を有するS. cerevisiae F1菌株を製造し (図8)、メチオニンの存在下で10d(OD600〜〜80)の間、流加培養式発酵を用いてS. cerevisiae F1菌株を培養した。酵母細胞を遠心分離により集菌集し、超音波処理で破砕した後、ジンセノサイドをブタノールを使用して抽出し、その後、ブタノールを蒸発させた。最後に、ジンセノサイドF1をメタノールにより再度抽出し、前記抽出されたジンセノサイドをHPLC及びLC−MS/MSにより分析した。その結果、PgUGT71A1及びPgPPTSを含む酵母は、HPLCにおいてF1の保持時間と同一の、新たなピークを6.01分で生成し(図9の(A))、MRMにより検出されたLC−MS/MSで観察された生成物は、保持時間が6.13分であり、661.5から203へトランジションされた(図9の(B))。前記結果は、PgUGT71A1が酵母発酵を通じてジンセノサイドF1の新たな生産を可能にすることを示唆する。
従って、本発明は、DS、tHMGR、PPDS、AtCPR及びPPTSタンパク質それぞれのUDP−糖転移酵素タンパク質をコードするヌクレオチドをさらに含む発現ベクター、及び前記発現ベクター又は前記ベクターの一部を含むF1の生産用形質転換細胞を提供することができる。
前記形質転換細胞は、酵母であってもよいが、これに制限されない。
もう一つの態様として、本発明は、前記UDP−糖転移酵素タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクターに、ダンマレンジオールIIシンターゼ(DS)、切断されたHMG-CoAレダクターゼ(tHMGR)、プロトパナキサジオール合成酵素(PPDS)、シロイヌナズナシトクロムp450レダクターゼ(AtCPR)及び高麗人参UDP-糖転移酵素74A1(PgUGT74A1)タンパク質のそれぞれをコードするポリヌクレオチドをさらに含む発現ベクター、及び前記発現ベクター又は前記ベクターの一部を含むF2の生産用形質転換細胞を提供する。
前記、ダンマレンジオールIIシンターゼ(DS)、切断されたHMG-CoAレダクターゼ(tHMGR)、プロトパナキサジオール合成酵素(PPDS)、及びシロイヌナズナシトクロムp450レダクターゼ(AtCPR)については、前記で説明した通りである。
前記UDP−糖転移酵素タンパク質、発現ベクター、及び形質転換細胞については、前記で説明した通りである。
高麗人参UDP-糖転移酵素74A1(Panax ginseng UDP glycosyltransferase 74A1、PgUGT74A1)は、PPD系のジンセノサイドであるPPD及びC-Kに特異的に作用し、3位の炭素にO−糖転移をもたらしてPPD及びC-Kを、それぞれRh2及びF2に転換させる。前記PgUGT74A1は特許文献1に記載されたアミノ酸配列と定義することができる。特許文献1に記載されたアミノ酸配列だけでなく、前記配列と70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上、さらに好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上の類似性を示すアミノ酸配列であり、実質的には、PgUGT74A1と同一又はそれに相応する生物学的活性を有するアミノ酸配列であれば、一部の配列が欠失、変更、置換又は付加されたアミノ酸配列を有するいかなるタンパク質変異体も、本発明の範囲内に含まれる。
前記PgUGT74A1タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、好ましくは、特許文献1に記載されたヌクレオチド配列と定義されるポリヌクレオチドであってもよく、特許文献1に記載されたヌクレオチド配列だけでなくても、前記配列と70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上、最も好ましくは98%以上の類似性を示すヌクレオチド配列であり、実質的にPgUGT74A1タンパク質と同一な生物学的活性を有するタンパク質をコードするヌクレオチド配列であれば、 一部の配列が欠失、変更、置換又は付加されたヌクレオチド配列を有するいかなるポリヌクレオチド変異体も、本発明の範囲内に含まれる。
本発明の一実施態様では、pRS424−DS、pRS426−tHMG1、pRS425−PPD、及び、PgUGT74A1及びPgUGT71A1を含むpRS423−F2をリチウム酢酸法を用いてS. cerevisiae MET3p−ERG7に同時に形質転換してジンセノサイドF2の生合成経路を有するS. cerevisiae F2菌株を製造し(図10)、メチオニンの存在下で10d(OD600〜〜80)の間、流加培養式発酵を用いてS. cerevisiae F2菌株を培養した。酵母細胞を遠心分離により集菌し、超音波処理で破砕した後、ジンセノサイドをブタノールを使用して抽出し、その後、ブタノールを蒸発させた。最後に、ジンセノサイドF2をメタノールにより再度抽出し、前記抽出されたジンセノサイドをHPLC及びLC−MS/MSにより分析した。その結果、 PgUGT74A1及びPgUGT71A1を含む酵母は、HPLCにおいてF2の保持時間と同一の新たなピークを7.81分で生成し(図11の(A))、MRMにより検出されたLC−MS/MSで観察された生成物は、保持時間が7.35分であり、807.5から627.5へトランジションされた(図11の(B))。前記結果は、PgUGT74A1及びPgUGT71A1が酵母発酵を通じてジンセノサイドF2の新たな生産を可能にすることを示唆する。
従って、本発明は、DS、tHMGR、PPDS、AtCPR及びPgUGT74A1タンパク質それぞれのUDP−糖転移酵素タンパク質をコードするヌクレオチドをさらに含む発現ベクター、及び前記発現ベクター又は前記ベクターの一部を含むF2の生産用形質転換細胞を提供することができる。
前記形質転換体は、酵母であってもよいが、これに制限されない。
もう一つの態様として、本発明は、前記UDP−糖転移酵素タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクターに、ダンマレンジオールIIシンターゼ(DS)、切断されたHMG-CoAレダクターゼ(tHMGR)、プロトパナキサジオール合成酵素(PPDS)、シロイヌナズナシトクロムp450レダクターゼ(AtCPR)、高麗人参UDP-糖転移酵素74A1(PgUGT74A1)及び高麗人参UDP-糖転移酵素94B1(PgUGT94B1)タンパク質をそれぞれコードするポリヌクレオチドをさらに含む発現ベクター、及び前記発現ベクター又は前記ベクターの一部を含むRd生産用形質転換細胞を提供する。
前記、ダンマレンジオールIIシンターゼ(DS)、切断されたHMG-CoAレダクターゼ(tHMGR)、プロトパナキサジオール合成酵素 (PPDS)、シロイヌナズナシトクロムp450レダクターゼ(AtCPR)、及び高麗人参UDP-糖転移酵素74A1(PgUGT74A1)については、前記で説明した通りである。
前記UDP−糖転移酵素タンパク質、発現ベクター、及び形質転換細胞については、前記で説明した通りである。
前記高麗人参UDP-糖転移酵素94B1(Panax ginseng UDP glycosyltransferase 94B1、PgUGT94B1)は、PPD系のジンセノサイドあるジンセノサイドRh及びF2に特異的に作用し、3位の炭素に位置するO−グルコシドにβ−1,2糖転移をもたらしてRh及びF2をそれぞれジンセノサイドRg及びジンセノサイドRdに転換させる。前記PgUGT94B1は、特許文献2に記載されたアミノ酸配列と定義することができる。前記特許文献2に記載されたアミノ酸配列だけでなく、前記配列と70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上、さらに好ましくは98%以上、最も好ましくは99%以上の類似性を示すアミノ酸配列であり、実質的には、PgUGT94B1と同一又はそれに相応する生物学的活性を有するアミノ酸配列であれば、一部の配列が欠失、変更、置換又は付加されたアミノ酸配列を有するいかなるタンパク質変異体も、本発明の範囲内に含まれる。
前記PgUGT94B1タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、好ましくは、 特許文献2に記載されたヌクレオチド配列と定義されるポリヌクレオチドであってもよい。特許文献2に記載されたヌクレオチド配列だけでなく、前記配列と70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上、最も好ましくは98%以上の類似性を示すヌクレオチド配列であり、実質的にPgUGT94B1タンパク質と同一な生物学的活性を有するタンパク質をコードするヌクレオチド配列であれば、一部の配列が欠失、変更、置換又は付加されたヌクレオチド配列を有するいかなるPPTS変異体も、本発明の範囲内に含まれる。
本発明の一実施態様では、pRS424−DS、pRS426−tHMG1、pRS425−PPD、及び、PgUGT74A1、PgUGT94B1及びPgUGT71A1を含むpRS423−Rdをリチウム酢酸法を用いてS. cerevisiae MET3p−ERG7に同時に形質転換して、ジンセノサイドRdの生合成経路を有するS. cerevisiae Rd菌株を製造し(図12)、メチオニンの存在下で10d(OD600〜〜80)の間、流加培養式発酵を用いてS. cerevisiae Rd菌株を培養した。酵母細胞を遠心分離により集菌し、超音波処理で破砕した後、ジンセノサイドをブタノールを使用して抽出し、その後、ブタノールを蒸発させた。最後に、ジンセノサイドRdをメタノールにより再度抽出し、前記抽出されたジンセノサイドをHPLC及びLC−MS/MSにより分析した。その結果、PgUGT74A1、PgUGT94B1及びPgUGT71A1を含む酵母は、HPLCにおいてRdの保持時間と同一の新たなピークを5.88分で生成し(図13の(A))、MRMにより検出されたLC−MS/MSで観察された生成物は、保持時間が5.93分であり、969.5から789.5へトランジションされた(図13の(B))。前記結果は、PgUGT74A1、PgUGT94B1及びPgUGT71A1が酵母発酵を通じてジンセノサイドRdの新たな生産を可能にすることを示唆する。
以下、本発明を下記例により詳細に説明する。ただし、下記例は本発明を例示するためのものであり、下記例により、本発明の範囲が制限されるものではない。
実施例1:高麗人参UDP−糖転移酵素PgUGT71A1のクローニング及び精製
高麗人参cDNAからPgUGT71A1−F
(5’-AGGCAGGATCCATGAAGTCAGAATTGATATTCTTGCCCGCCCCGGC-3’;配列番号17)、PgUGT71A1−R
(5’-AGGCATCTCGAGTCACATAATTTTCTCAAATAGTTTGGCCAATGAAT-3’;配列番号18)のプライマーとポリメラーゼを用いてPCRにより遺伝子を増幅し、制限酵素であるBamHI及びXhoIを用いて遺伝子の末端を切り取った。その後、前記遺伝子をpGEX−4T1ベクターにクローニングして発現ベクターを構築し、これを大腸菌BL21(DE3)−RIL菌株に形質転換してPgUGT71A1発現菌株を得た。
前記菌株はIPTGでタンパク質発現を誘導した後、生じたタンパク質をセファロース−4Bレジンを用いてPgUGT71A1酵素を精製した。
実施例2:試験管内酵素分析
精製されたPgUGT71A1(30μg)、ジンセノサイド化合物(5mM)及びUDP−グルコース(50mM)を含む反応緩衝液(10mM PBS緩衝液、pH7)で糖転移酵素分析を行った。この分析には、4つの異なる種類のジンセノサイド、すなわち、プロトパナキサジオール(PPD)、プロトパナキサトリオール(PPT)、Rh及びRgを使用して本発明の酵素と反応させた。前記ジンセノサイドの構造については、図1に示した。
反応混合物は、12時間、35℃で培養して反応させた後、その生産物を薄層クロマトグラフィー(TLC)又は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて分析した。
TLC分析は、移動相(アセトン:メタノール:DDW=65:35:10 vol/vol)と60F254シリカゲルプレート(Merck、ドイツ)を使用して行った。TLCプレート上の溶解生成物を10%(vol/vol)の硫酸(HSO)で噴射して110℃で5分間加熱し検出した。
HPLC分析は、ODS(2)C18カラム(Phenomenex、米国)を使用して行った。水及びアセトニトリルの勾配適用の条件は以下の通りである:流速=1mL/分、0分、68%の水及び32%のアセトニトリル;8分、35%の水及び65%のアセトニトリル;12分、0%の水及び100%のアセトニトリル;20分、0%の水及び100%のアセトニトリル;20.1分、68%の水及び32%のアセトニトリル;及び28分、68%の水及び32%のアセトニトリル。
ジンセノサイドは、UV−検出器(Agilent、米国)を用いて203nmの波長でモニタリングした。
実施例3:RNA分離及びリアルタイムPCR分析
トータルRNAは、スペクトルプラントトータルRNAキット(Spectrum plant total RNA kit、Sigma-Aldrich)を使用し、15か月の高麗人参の葉又は根から分離した。200μMのジャスモン酸メチル(MeJA)を5日間毎日高麗人参の葉に噴霧し、6日目にサンプルを採取した。1μgのトータルRNAをcDNA合成に使用した。
異なる遺伝子の発現レベルは、表1に示したプライマーセットを使用し、定量的RT−PCR を行って確認し、チューブリンの発現レベルで標準化した。
実施例4:NGS分析
MeJAを処理した高麗人参の葉と根、及びMeJAを処理していない高麗人参の葉と根からRNAを抽出し、TruSeq RNAライブラリキットを使用して1μgのトータルRNAからcDNAライブラリーを構築した。polyA−selected RNA抽出、RNA断片化 及びランダムヘキサマープライム逆転写に続いて、100 ntのペアエンドシーケンシングはイルミナHiSeq2000を用いて行った。
生成された配列は、Trinity(2011/11/26 バージョン)プログラムを用いて新規のトランスクリプトームアセンブリを行った。生成されたコンティグ(transcript)は、Blast(2.2.25+ version)を用いて分析した。GOデータベース(20-04-2012公開)及びNCBIのNRデータベース(ダウンロード日時:2012/05/07)を使用した。組み立てられたコンティグ(transcript)の発現レベルを判断するために、Bowtie(バージョン0.12.8)をマッピングプログラムとして使用した。RSEMアルゴリズムを内包したTrinityグループで配布するプログラムを使用して発現値をFPKM(Fragments Per Kilobase of exon per Million fragments mapped)の値で求めた。
実施例5:酵母におけるジンセノサイド生産
実施例5.1:ERG7ダウンレギュレーションカセット の構築
ERG7ダウンレギュレーション菌株(S. cerevisiaeMET3p-ERG7)を構築するために、ERG7ダウンレギュレーションカセットを構築した。MET3プロポーター、ERG7遺伝子及びCYC1ターミネータを含むERG7ダウンレギュレーションカセットのために、pRS306プラスミドをプラットフォームとして使用した。ERG7遺伝子を阻害するために、メチオニン供給により転写レベルを抑制することができるMET3プロモーター(MET3p)を選択した。MET3pはS. cerevisiaeCEN.PK2−1DのゲノムDNAから次のプライマーセットを用いてPCRにより増幅した:
pRS306−F(SacI)に対するMET3p及びpRS306−B(XbaI)に対するMET3p(表2)。
ERG7はS. cerevisiaeCEN.PK2−1DのゲノムDNAから次のプライマーセットを用いてPCRにより増幅した:
pRS306−F(SpeI)に対するERG7及びpRS306−B(XhoI)に対するERG7(表3)。
CYC1ターミネータをpRS424−GPDプラスミドから次のプライマーセットを用いてPCRにより増幅した:
pRS306−F(XhoI)に対するCYC1ターミネータ及びpRS306−B(KpnI)に対するCYC1ターミネータ(表4)。
各断片をpRS306ベクターに挿入し、pRS3063p−MET3p−ERG7−CYC1terというプラットフォームプラスミドを構築した(図5のA)。
ERG7ダウンレギュレーションカセットは、pRS306−MET3p−ERG7−CYC1terプラスミドを鋳型とし、PCRにより構築した。ERG7ダウンレギュレーションカセットは、マーカーとしてURA3遺伝子及びMET3p−ERG6−CYC1terを含む。URA3領域からCYC1ターミネータまでのカセットは相同アームを含むERG7ノックダウン−F及びER G7ノックダウン−Bプライマー(表5)を用いてPCRにより増幅した(図5のB)。
実施例5.2:S. cerevisiaeMET3p−ERG7菌株の構築及びERG7ダウンレギュレーションの確認
構築されたERG7ダウンレギュレーションカセットをリチウム酢酸方法(リチウム酢酸、一本鎖キャリアDNA、ポリエチレングリコール方法による酵母の形質転換)によりS. cerevisiaeCEN.PK2−1Dゲノムに挿入した。形質転換体はSD−Leu−Trp−Hisプレート上で選択した。選択された形質転換体をERG7ノックダウンコンフォーム−F及びERG7ノックダウンコンフォーム−Bプライマー(表6)を用いてPCRによりカセット挿入を確認するためのゲノムDNA分離のために5ml YPD培地で培養した。その後、URA3マーカーを回収するため5−FOA(5-Fluoroorotic acid)プレートから酵母を選択し、さらに分析するために、使用した。
2,3−オキシドスクワレンの蓄積を確認するために、フラスコ培養を行い、代謝物質をHPLCにより分析した。フラスコ培養のための種培養は、15%(v/v)のグリセロールにある凍結細胞1mlをSD−TRP−LEU−HIS−URA培地50mlが含まれたフラスコ250mlに接種することにより準備した。フラスコ培養のために、種培養はOD 600が4〜7になる30℃で2日間培養した。種培養物20mlを2Lのフラスコのバッチ培地1L(2%v/v)に接種した。培養した細胞を集菌し、20%のKOH/50%のEtOH溶液20mlで1時間蒸留した。同じ体積のヘキサンを用いて抽出した後、前記抽出物を蒸発させ、アセトン1.5mlを用いて再度抽出した。前記抽出物をHPLC分析で分析した。ODS(2)C18カラムを使用して100%のアセトニトリルを用いてイソクラティック方法により1mL/分の流速でHPLC分析を行った(Phenomenex、CA、米国)。代謝物質(スクアレン、2,3-オキシドスクアレン)をUV−検出器(Agilent Technologies、CA、米国)により203nmの波長で観察した。
実施例5.3: S. cerevisiaeにおけるジンセノサイドの新規合成
ジンセノサイドの新規合成はバイオリアクターによりジンセノサイド生合成遺伝子を有しているS. cerevisiaeを培養して測定した。非特許文献4により説明されたメチオニンを含む培地を発酵のために使用した。前記バッチ培養培地は、グルコース20g/L、(NHSO 15g/L、KHPO 8g/L、ZnSO・7HO 0.72g/L、MgSO・7HO 6.15g/L、ビタミン溶液12mL/L、メチオニン0.3g/L及び微量金属溶液 10 mL/Lを含む。培地の微量金属溶液は、EDTA 15g/L、ZnSO・7HO 10.2g/L、MnCl・4HO 0.50g/L、無水CuSo 0.5g/L、CoCl・6HO 0.86g/L、NaMO・2HO 0.56g/L、CaCl・2HO 3.84g/L及びFeSO・7HO 5.12g/Lを含む。ビタミン溶液は、ビオチン0.05g/L、パントテン酸カルシウム1g/L、ナイアシン1g/L、イノシトール25g/L、チアミンHCL 1g/L、ピリドキソールHCL 1g/L及び4−アミノ安息香酸0.2g/Lを含む。流入溶液は、グルコース578g/L、KHPO 9g/L、KSO 3.5g/L、NaSO 0.28g/L、MgSO・7HO 5.12g/L、及びメチオニン1 mLを含む。流加培養式発酵は30℃の1.5−Lバイオリアクター(Biotron、韓国)により1L/分の気流及び400rpmで攪拌して行った。pH−stat feeding戦略はグルコース(> pH 5.51)を注入及び5%のNHOH(<pH 5.4)を追加することにより、流加培養式発酵に使用した。
新規で合成されたジンセノサイド分析のために、細胞50mlを遠心分離(10分、2898×g)により集菌し、DDW20mLに再懸濁した後、超音波処理(Vibra-cell;Sonics&Materials、CT、米国)で破砕した。代謝物質は50%のメタノール(v/v)で抽出し、SEP−PAK18カートリッジで精製して、HPLC及びLC−MS/MSを用いて分析した。
実施例5.4:ジンセノサイドのHPLC分析及びLC−ESI−MS/MS分析
HPLC分析はODS(2)カラム(Phenomenex、CA、米国)を使用し、次のように1 mL/分の流速で行った:0分、68%の水及び32%のアセトニトリル;8分、35%の水及び65%のアセトニトリル;12分、0%の水及び100%のアセトニトリル;20分、0%の水及び100%のアセトニトリル;20.1分、68%の水及び32%のアセトニトリル;及び28分、68%の水及び32%のアセトニトリル。ジンセノサイドはUV−検出器(Agilent Technologies、CA、米国)を用いて203nmの波長で観察した。
各ジンセノサイドの同定は、HPLCシステム(HP1100;Agilent Technologies)、オートサンプラーが装着された トリプル四重極タンデム質量分析計(triple-quadrupole tandem mass spectrometer)(API-2000;Applied Biosystems、CA、米国)、加熱されたエレクトロスプレーイオン化ソース(electrospray ionization source、H-ESI)、三段四重極型質量分析計、及びデータ収集用Analyst1.4ソフトウェアにより構成されたHPLC−MS/MS を用いて行った。サンプル分離のために逆相カラム(Fortis H2o C18、2.1×100 mm、3-μmpore size;Fortis Technologies Ltd.、イギリス)を使用した。クロマトグラフ分離のための移動相は0.01%の酢酸水溶性の水(A)、及び0.01%の酢酸水溶性アセトニトリル(B)により構成される。250μL/分の 一定の流速を有する勾配溶出プログラムは、次の通りである:0分、68%A及び32%B;3分、45%A及び55%B;8分、40%A及び60%B;13分、20%A及び80%B;18分、0%A及び100%B;22分、0%A及び100%B;22.1分、68%A及び32%B;30分、68%A及び32%B.前記カラム温度は25℃にセットした。ジンセノサイド化合物(PPD、Rh、RG、C-K、F2及びRd)の検出のために、多重反応モニタリング(multiple reaction monitoring、MRM)方法を使用した。トランジションはをそれぞれPPDに対してはm/z 461.1−> 425.5、Rhに対してはm/z 645.3−> 23.2、Rgに対してはm/z 807.4−> 365.3、C-Kに対してはm/z 645.4−> 23.2、F2に対してはm/z 807.5−> 627.5、Rdに対してはm/z 969.3−> 789.4に設定した。全体−スキャンMS分析のために、トランジションパターン(非特許文献5)に従って 、m/z 400〜1000の範囲でスペクトルを記録した。MS/MS条件は、10μL/分でシリンジポンプを介して、分析物の標準溶液を注入することによって最適化した。 ES−MSパラメータは以下の通りである:イオンスプレー電圧、4,200V;イオンソースガス1、20;カーテンガス、20;衝突ガス、2。
実験例1:PgUGT71A1のPPD系及びPPT系ジンセノサイドの20位の炭素のヒドロキシ基に特異的な糖転移酵素活性
実施例1において同定したPgUGT71A1の基質特異性及び位置特異性下記のように確認した。
まず、実施例1の組換えPgUGTであるPgUGT71A1をUDP−グルコースの存在下で9種のジンセノサイド(PPD、Rh、Rg、C-K、F2、Rd、PPT、F1及びRh)と培養した。 PPD、Rh、Rg、PPTに対して起こった反応は薄層クロマトグラフィー(thin-layer chromatography、TLC)により確認した。
これを再び確認するために、異なる4種類のジンセノサイド(PPD、PPT、Rh、及びRg)とPgUGT71A1とを培養して、、組換えPgUGT71A1により転換された生成物をTLCを通じて分析した。その結果を図2の上段に示した。転換如何の結果は移動したスポットの位置と標準試料として使用したPPD、PPT、Rh、Rg、C−K、F2、Rd及びF1の移動スポットと比較して確認した。
その結果、PgUGT71A1は、PPDをC−K(Compound K)に、RgをRdに、RhをF2に、PPTをF1に転換させることを確認した(図2の上段)。
また、 HPLCを通じて再度確認し、その結果を図2の下部に示した。
その結果、TLCの結果と同様に、PgUGT71A1は、PPDをC−Kに、RgをRdに、RhをF2に、PPTをF1に転換させることを確認した(図2下段)。
総合すると前記結果は、PgUGT71A1はPPD系及びPPT系のジンセノサイドの20位の炭素のヒドロキシル基にUDP−グルコースを転移する活性を有する酵素であることを示すことであり、特に、PPD系のジンセノサイド及び6位の炭素に糖を有さない。
実験例2:ジャスモン酸メチル(methyl jasmonate、MeJA)によるPgUGT71A1の発現増加
伝統的に薬用の目的で使用されてきた高麗人参の根に本発明のPgUGT71A1が主に発現されているかどうかを調査した。また、3つの異なるジンセノサイド生合成遺伝子であるダンマレンジオールIIシンターゼ(dammarenediol-II synthase、PgDS)、プロトパナキサジオール合成酵素(protopanaxadiol synthase、PgPPDS)及びプロトパナキサトリオール合成酵素(protopanaxatriol synthase、PgPPTS)を用いて、本発明のPgUGT71A1の器官特異的発現パターンを測定した。
ジャスモン酸メチル(methyl jasmonate、MeJA)は、毛状根培養において高麗人参の生合成遺伝子の発現を増加させることが知られている。これに基づいて、MeJAによって、例えば、本発明のUDP−糖転移酵素であるPgUGT71A1の発現が増加することができるかどうかを測定した。このため、LD条件下の生長チャンバー内で成長した15ヶ月の高麗人参の葉と根を使用し、5日間毎日高麗人参の葉にMeJAを噴射し、ジンセノサイド生合成遺伝子の発現レベルを分析するために、6日目にサンプルを採取した。
その結果、全てのジンセノサイド生合成遺伝子は、高麗人参の葉及び根のいずれに発現されており、本発明のPgUGT71A1の発現はMeJA処理により、顕著に増加した(図3及び4)。
総合すると前記結果は、前記結果は、本発明のPgUGT71A1が高麗人参の生合成に関与するタンパク質であることを示した。また、MeJAは、本発明の糖転移酵素であるPgUGT71A1の発現を増加させるため、MeJAをPgUGT71A1の発現増加に利用することができる。
実験例3:酵母においてC−Kの新規合成を可能にするPgUGT71A1
C-K(compound K)の生産のために、pRS424−DS、pRS426−tHMG1、pRS425−PPD及びPgUGT71A1を含むpRS423−C-Kをを S. cerevisiaeMET3p−ERG7に導入して、C-Kの生合成経路を有するS. cerevisiaeC-K菌株を製造した(図6)。
酵母においてジンセノサイドC−Kが新規に生産されるかどうかを確認するために、メチオニンの存在下で10d(OD600〜〜80)の間、流加培養式発酵を用いてS. cerevisiaeC−K菌株を培養した。前記酵母細胞を遠心分離により集菌し、超音波処理で破砕した。ジンセノサイドはメタノールを使用して抽出し、Sep−PAKを使用して精製した。精製されたジンセノサイドをHPLC及びLC−MS/MSにより分析した。PgUGT71A1を含む酵母は、HPLCでC−Kの保持時間と同一の11.97分で新たなピークを生成した(図7の(A))。MRMにより検出されたLC−MS/MSで生成物の保持時間は11.46分であり、645.4から23.2にトランジションされ、C−Kの保持時間と同一であった(図7の(B))。これらの結果は、PgUGT71A1は酵母発酵を通じてジンセノサイドの新規な生産(4.5mg/L)を可能にすることを示す。
実験例4:酵母においてジンセノサイドF1の新規合成を可能にするPgUGT71A1及びPgPPTS
ジンセノサイドF1の生産のために、pRS424−DS、pRS426−tHMG1、pRSPPD、及びPgUGT71A1とPgPPTSを含むpRS423−F1をS. cerevisiae MET3p−ERG7に導入して、ジンセノサイドF1の生合成経路を有するS. cerevisiae F1菌株を製造(図8)。
酵母においてジンセノサイドF1が新規に生産されるかどうかを確認するために、メチオニンの存在下で10d(OD600〜〜80)の間、流加培養式発酵を用いて S. cerevisiaeF1菌株を培養した。前記酵母細胞を遠心分離により集菌し、超音波処理で破砕した。ジンセノサイドはブタノールを使用して抽出し、その後、ブタノールを蒸発させた。最後に、ジンセノサイドF1をメタノールにより再度抽出した。抽出されたジンセノサイドをHPLC及びLC−MS/MSにより分析した。PgUGT71A1及びPgPPTSを含む酵母は、HPLCでF1の保持時間と同一の、新たなピークを6.01分で生成した(図9の(A))。MRMにより検出されたLC−MS/MSで観察された生成物は、保持時間が6.13分であり、661.5から203にトランジションが示された(図9の(B))。これらの結果は、PgUGT71A1及びPgPPTSが酵母発酵を通じてジンセノサイドF1の新規な生産を可能にすることを示す。
実験例5:酵母においてジンセノサイドF2の新規合成を可能にするPgUGT74A1及びPgUGT71A1
ジンセノサイドF2の生産のために、pRS424−DS、pRS426−tHMG1、pRSPPD、及びPgUGT74A1とPgUGT71A1を含むpRS423をS. cerevisiae MET3p−ERG7に導入して、ジンセノサイドF2の生合成経路を有するS. cerevisiaeF2菌株を製造した(図10)。
酵母においてジンセノサイドF2が新規に生産されるかどうかを確認するために、メチオニンの存在下で10d(OD600〜〜80)の間、流加培養式発酵を用いてS. cerevisiaeF2菌株を培養した。前記酵母細胞を遠心分離により集菌し、超音波処理で破砕した。ジンセノサイドはブタノールを使用して抽出し、その後、ブタノールを蒸発させた。最後に、ジンセノサイドF2をメタノールにより再度抽出した。抽出されたジンセノサイドをHPLC及びLC−MS/MSにより分析した。PgUGT74A1及びPgUGT71A1を含む酵母は、HPLCでF2の保持時間と同一に、新たなピークを7.81分で生成した(図11の(A))。MRMにより検出されたLC−MS/MSで観察された生成物の保持時間は7.35分であり、807.5から627.5にトランジションが示されジンセノサイドF2の保持時間と同一であった(図11の(B))。これらの結果は、PgUGT74A1及びPgUGT71A1が酵母発酵を通じてジンセノサイドF2の新規な生産を可能にすることを示す。
実験例6:酵母においてジンセノサイドRdの新規合成を可能にするPgUGT74A1、PgUGT94B1及びPgUGT71A1
ジンセノサイドRdの生産のために、pRS424−DS、pRS426−tHMG1、pRS425−PPD、及びPgUGT74A1、PgUGT94B1及びPgUGT71A1を含むpRS423−RdをS. cerevisiaeMET3p−ERG7に導入して、ジンセノサイドRdの生合成経路を有するS. cerevisiaeRd菌株を製造した(図12)。
酵母においてジンセノサイドRdが新規に生産されるかどうかを確認するために、メチオニンの存在下で10d(OD600〜〜80)の間、流加培養式発酵を用いて S. cerevisiaeRd菌株を培養した。前記酵母細胞を遠心分離により集菌し、超音波処理で破砕した。ジンセノサイドはブタノールを使用して抽出し、その後、ブタノールを蒸発させた。最後に、ジンセノサイドRdをメタノールにより再度抽出した。抽出されたジンセノサイドをHPLC及びLC−MS/MSにより分析した。PgUGT74A1、PgUGT94B1及びPgUGT71A1を含む酵母は、HPLCでRdの保持時間と同一に、新たなピークを5.88分で生成した(図13の(A))。MRMにより検出されたLC−MS/MSで観察された生成物は、保持時間が5.93分であり、969.5から789.5にトランジションが示され、ジンセノサイドRdの保持時間と同一であった(図13の(B))。これらの結果は、PgUGT74A1、PgUGT94B1及びPgUGT71A1は酵母発酵を通じてジンセノサイドRdの新規な生産を可能にすることを示す。
以上の説明から、本発明に属する技術分野の当業者であれば、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更することなく、他の具体的な形態で実施できることを理解するであろう。これに関連し、以上で記述した実施例は、すべての面で例示的なものであり、限定的なものでないことを理解すべきである。本発明の範囲は、前記詳細な説明ではなく、後述する特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその等価概念から導かれるあらゆる変更又は改変された形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈すべきである。

Claims (25)

  1. 20位の炭素にヒドロキシル基を有するプロトパナキサジオール(protopanaxadiol、PPD)又はプロトパナキサトリオール(protopanaxatriol、PPT)系のジンセノサイドを、
    ウリジン二リン酸(UDP)−糖転移酵素(uridine diphosphate glycosyltransferase)タンパク質;前記タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含むベクター、又は前記ベクターの一部が導入され、前記タンパク質の活性を示す形質転換細胞;前記形質転換細胞が含まれた生物体;又は前記形質転換細胞の培養物で処理する段階を含む、
    20位の炭素のヒドロキシル基が糖転移された、PPD系又はPPT系のジンセノサイドを製造する方法。
  2. 前記20位の炭素にヒドロキシル基を有するPPD又はPPT系のジンセノサイドは、PPD、Rh、Rg及びPPTからなる群から選択される一つ以上である、請求項1に記載のジンセノサイドを製造する方法。
  3. 前記方法は、PPDのC-K(compound K)への転換、RhのF2への転換、RgのRdへの転換及びPPTのF1への転換からなる群から選択された一つ以上の転換段階を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記UDP−糖転移酵素タンパク質は、配列番号1のアミノ酸配列で定義される、請求項1に記載のジンセノサイドを製造する方法。
  5. 20位の炭素にヒドロキシル基を有するプロトパナキサジオール (protopanaxadiol、PPD)又はプロトパナキサトリオール (protopanaxatriol、PPT)系のジンセノサイドのヒドロキシル基に対して糖転移活性を有するウリジン二リン酸(UDP)−糖転移酵素(uridine diphosphate glycosyltransferase)タンパク質;前記タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含むベクター、又は前記ベクターの一部が導入され、前記タンパク質の活性を示す形質転換細胞;前記形質転換細胞が含まれた生物体;及び前記形質転換細胞の培養物からなる群から選択される一つ以上を有効成分として含む、
    20位の炭素に位置するヒドロキシル基が糖転移された、PPD又はPPT系のジンセノサイドの製造用組成物。
  6. 前記20位の炭素にヒドロキシル基を有するPPD又はPPT系のジンセノサイドは、PPD、Rh、Rg及びPPTからなる群から選択される一つ以上である、請求項5に記載のジンセノサイドの製造用組成物。
  7. 前記UDP−糖転移酵素は、PPDをC−K(compound K)に、RhをF2に、RgをRdに、又はPPTをF1に転換する、請求項5に記載の組成物。
  8. 前記UDP−糖転移酵素タンパク質は、配列番号1のアミノ酸配列で定義される、請求項5に記載のジンセノサイドの製造用組成物。
  9. 配列番号1のアミノ酸配列で定義される、分離されたウリジン二リン酸(UDP)−糖転移酵素(Uridine diphosphate-glycosyltransferase)タンパク質(PgUGT71A1)。
  10. 前記タンパク質は、プロトパナキサジオール (protopanaxadiol、PPD)又はプロトパナキサトリオール(protopanaxatriol、PPT)系のジンセノサイドの20位の炭素に位置したヒドロキシル基に対して糖転移活性を有する、請求項9に記載のウリジン二リン酸(UDP)−糖転移酵素(uridine diphosphate glycosyltransferase)タンパク質。
  11. 前記タンパク質は、PPDをC−K(compound K)に、RhをF2に、RgをRdに、又はPPTをF1に転換する、請求項9に記載のウリジン二リン酸(UDP)−糖転移酵素(uridine diphosphate glycosyltransferase)タンパク質。
  12. 請求項9に記載タンパク質をコードするポリヌクレオチド。
  13. 請求項12に記載ポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
  14. 前記ベクターは、ダンマレンジオールIIシンターゼ(dammarenediol-IIsynthase、DS)、トランケーとされたHMG-CoAレダクターゼ(truncated HMG-CoA reductase、tHMGR)、プロトパナキサジオール合成酵素 (protopanaxadiol synthase、PPDS)及びシロイヌナズナシトクロムp450jレダクターゼ(Arabidopsis thaliana cytochrome p450 reductase、AtCPR)タンパク質のそれぞれをコードするポリヌクレオチドをさらに含む、請求項13に記載の発現ベクター。
  15. 前記ベクターは、ダンマレンジオールIIシンターゼ (dammarenediol-IIsynthase、DS)、トランケーとされたHMG-CoAレダクターゼ (truncated HMG-CoA reductase、tHMGR)、プロトパナキサジオール合成酵素 (protopanaxadiol synthase、PPDS)、シロイヌナズナシトクロムp450jレダクターゼ (Arabidopsis thaliana cytochrome p450 reductase、AtCPR)及びプロトパナキサトリオール合成酵素(protopanaxatriol synthase、PPTS)タンパク質のそれぞれをコードポリヌクレオチドをさらに含む、請求項13に記載の発現ベクター。
  16. 前記ベクターは、ダンマレンジオールIIシンターゼ(dammarenediol-IIsynthase、DS )、トランケーとされたHMG-CoAレダクターゼ (truncated HMG-CoA reductase、tHMGR)、プロトパナキサジオール合成酵素 (protopanaxadiol synthase、PPDS)、シロイヌナズナシトクロムp450jレダクターゼ(Arabidopsis thaliana cytochrome p450 reductase、AtCPR)及び高麗人参UDP-糖転移酵素74A1(panax ginseng UDP-glycosyltransferase 74A1、PgUGT74A1)タンパク質のそれぞれをコードするポリヌクレオチドをさらに含む、請求項13に記載の発現ベクター。
  17. 前記ベクターは、ダンマレンジオールIIシンターゼ (dammarenediol-IIsynthase、DS)、トランケーとされたHMG-CoAレダクターゼ (truncated HMG-CoA reductase、tHMGR)、プロトパナキサジオール合成酵素 (protopanaxadiol synthase、PPDS)、シロイヌナズナシトクロムp450jレダクターゼ (Arabidopsis thaliana cytochrome p450 reductase、AtCPR)、 高麗人参UDP-糖転移酵素74A1(panax ginseng UDP-glycosyltransferase、PgUGT74A1)及び 高麗人参UDP-糖転移酵素94B1(panax ginseng UDP-glycosyltransferase 94B1、PgUGT94B1)タンパク質のそれぞれをコードするポリヌクレオチドをさらに含む、請求項13に記載の発現ベクター。
  18. 請求項14に記載発現ベクター又はそのフラグメントを含むC−K(compound K)生産用形質転換細胞。
  19. 請求項15に記載発現ベクター又はそのフラグメントを含むF1生産用形質転換細胞。
  20. 請求項16に記載発現ベクター又はそのフラグメントを含むF2生産用形質転換細胞。
  21. 請求項17に記載発現ベクター又はそのフラグメントを含むRd生産用形質転換細胞。
  22. 前記形質転換細胞は酵母である、請求項18に記載の形質転換細胞。
  23. 前記形質転換細胞は酵母である、請求項19に記載の形質転換細胞。
  24. 前記形質転換細胞は酵母である、請求項20に記載の形質転換細胞。
  25. 前記形質転換細胞は酵母である、請求項21に記載の形質転換細胞。

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