JP2017514012A - ガス拡散電極製造のための金属銀からまたは金属銀と酸化銀の混合物からの触媒活性粉末の製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、酸素消費電極での使用に、特には塩素アルカリ電解での使用に特に好適である、適宜に酸化銀との金属銀の混合物から触媒活性粉末を製造する電気化学的方法に関する。本発明はまた、塩素アルカリ電解もしくは燃料電池技術での、または金属/空気電池での当該電極の使用に関するものでもある。
Description
本発明は、アルカリ溶液中の酸素の還元のためのガス拡散電極、特に酸素脱分極電極のための触媒材料として使用される粒径分布d90<20μm、d50<10μmおよびd10<3μmを有する金属銀と酸化銀に基づく触媒活性粉末の製造に関する。後者は、塩素アルカリ電解での使用に特に好適である。本発明は特に、新規な電気化学的操作モードによってこれら触媒活性銀粉末または粉末混合物の製造方法に関する。
金属銀または酸化銀から構成される粉末の各種化学的および電気化学的製造方法が先行技術から公知である。本発明は、電気化学的方法によってガス拡散電極用の触媒材料として使用される所定の組成および粒径を有する金属銀または金属銀および酸化銀の混合物からなる触媒活性粉末を製造する新たな可能性を示すものである。
電気化学的方法による銀粉末製造の提案が文献から知られている。銀粉末を製造するには、電流密度および電解液中の銀含有量を選択して、限界電流密度条件下で析出が起こるようにしなければならない。
電解液のpHが好ましくは強酸性pH範囲で選択される、酸性銀塩溶液、特には硝酸銀塩溶液に基づく電解液を用いる電気化学的方法によるこの種類の銀粉末製造方法は公知であり、特には、M. G. Pavlovic et al.″ J. Appl. Electrochem. ″ 18:61−65, 1978およびK. I. Popov et al. ″J. Appl. Electrochem.″ 21:50−54, 1991に記載されている。しかしながら、シアン化物含有電解液からの析出も公知である(A. T. Kuhn et al. ″Surface Technology″, 16:3−14, 1982)。
各種文献で、特にN. A. Smagurowa, ″Powder Metall Met Ceram″, 1:103−109, 1962およびDE3119635A1で記載のように、最初に電解液の伝導率を高め(例えばアルカリ金属塩)、第2に析出物の粒径および形状を変えると言われている添加物を銀粉末の電気化学的製造のための電解液に加えることが記載されている。
定直流条件下での銀粉末の析出は別として、特にK. I. Popov et al. ″J. Appl. Electrochem.″ 21:50−54, 1991に記載のようなパルス直流を用いる方法も、銀粉末製造に関して知られている。
US4603118には、銀塩溶液をPTFE分散液と混和し、還元剤を加えることで銀塩を銀に還元する、酸素脱分極陰極用の触媒活性電極材料の製造方法が記載されている。ここで、pHは、PTFE分散液が安定であり、銀塩の還元も起こるように選択しなければならない。ホルムアルデヒドが還元剤として使用され、好ましいpHは7から11である。銀塩の還元が起こるべき反応温度は、好ましくは0から50℃、より好ましくは0から15℃である。銀含有率は70から80%が好ましいことから、原料の量は好ましくは、有機分散液中の銀/固体の重量比が20:80から90:10、より好ましくは70:30から85:15となるようにする。
分散液を安定化させるための全ての利用可能な界面活性剤の欠点として、それらを後に再度除去しなければならず、結果的に追加の作業段階が必要となり、残留物を残さずには界面活性剤が除去されないリスクを招くことになる。界面活性剤がODE中に残ると、それは電解時に溶出し、電解液を汚染する可能性がある。さらに、界面活性剤により、電極がより親水性の高い状態のままとなることで、細孔系が電解液で満たされてしまい、電極の性能が大幅に損なわれる可能性があると考えられる。
M. G. Pavlovic et al.″ J. Appl. Electrochem. ″ 18:61−65, 1978
K. I. Popov et al. ″J. Appl. Electrochem.″ 21:50−54, 1991
A. T. Kuhn et al. ″Surface Technology″, 16:3−14, 1982
N. A. Smagurowa, ″Powder Metall Met Ceram″, 1:103−109, 1962
K. I. Popov et al. ″J. Appl. Electrochem.″ 21:50−54, 1991
US3836436には、エチレンオキシドの製造のための銀含有触媒の電気化学的製造方法が記載されている。その場合に銀触媒は、錯化剤の存在下での銀塩溶液のパルス電解によって得られる。電流を3から10秒間流し、次に3から60秒の中断を設ける。10から15サイクル後、電流を1から60秒間逆転させる。銀濃度0.1から10g/Lを有する銀塩溶液を、3から50モル/銀グラム原子の濃度で使用されるアンモニアによって錯体化する。さらに、例えばグリセリンおよび水酸化ナトリウムまたはホウ砂および水酸化ナトリウムからなる緩衝液を用いて、pHを9から12.5の範囲に維持する。例えば黒鉛、白金、白金−ロジウムまたはチタンからなる不溶性陽極を用いる。陰極は、銀、ステンレスまたは陽極材料からなる。銀粉末の電解析出は、電解液を高撹拌しながら電流密度0.1から0.5A/cm2、好ましくは0.2から0.3A/cm2、および温度0から80℃、好ましくは10から40℃で行う。この場合の欠点は、やはり電極材料から除去しなければならないことで追加の製造段階が必要となる緩衝物質の添加である。
GB1400758に、エチレンまたはエチレンオキシドの合成に用いられる、触媒特性を有し、粒径が1500Å未満および300Å強である金属銀粉末の電気化学的製造方法が記載されている。陰極で製造される銀粉末は、ブラッシング、振動または電解液の高撹拌などの機械的方法によって後者から取り出される。水溶性銀塩および錯化剤、例えばアンモニアからなる電解液は、銀イオン源として役立つ。緩衝系は、pHを10から14に維持するものである。電解は好ましくは、銀粉末の凝集を防止するためのカルボキシメチルセルロースなどの保護コロイドの存在下に行う。銀粉末の電解製造は、10から50℃の低温および2から50mA/cm2の電流密度で行われる。錯化剤、アンモニウム化合物、緩衝物質または保護コロイドの除去が不十分であると、電極性能に悪影響がある。
一連の銀粉末の電気化学的製造方法が文献に記載されているが、金属銀および酸化銀の混合物から構成される粉末を電解法で1工程段階で製造するプロセスはない。
本発明の目的は、酸素脱分極電極を製造するのに好適であり、既知の製造方法の上記の欠点を回避し、特により高い電気触媒活性を有する、電気触媒的に活性な銀含有粉末の新規な製造方法を開発することにある。その目的は、銀陽極の陽極溶解および銀粉末の陰極析出または酸化銀の同時形成を伴う銀の析出により、触媒活性で酸素脱分極電極の製造に特に好適である銀/酸化銀粉末混合物が銀塩を含有する電解液から製造されることに基づく、所定の粒径範囲を有する金属銀または金属銀および酸化銀の混合物からなる粉末の電気化学的製造方法によって達成される。
本発明は、金属銀を陽極溶解して、銀塩、好ましくは硝酸銀または硫酸銀、およびさらなるアルカリ金属塩、好ましくはアルカリ金属硝酸塩またはアルカリ金属硫酸塩を含む電解液中で銀イオンを形成させ、前記電解液から少なくとも銀および酸化銀を含む粒子を陰極析出させ、析出した粒子を前記陰極から取り出しおよび単離し、特に精製および乾燥することで金属銀から電気化学活性な銀含有粉末を製造する方法であって、前記析出時のpHが9以下および少なくとも1である方法を提供する。
驚くべきことに、銀および酸化銀の混合物を陰極析出によって製造すると、この混合物が特に活性であることが認められた。特に、酸化銀が、銀塩の陰極還元で製造可能であることが認められた。これは予想外のことであった。
当該新規製造方法によって得ることができる酸素脱分極陰極は、導電性支持体およびガス拡散層および当該製造方法によって製造される金属銀および酸化銀からなる粉末に基づく触媒層を含む。
当該新規方法は、1段階電解法、特に使用される電解液のpHの標的調節によって製造される金属銀からなる粉末または金属銀および酸化銀の粉末混合物の所望の物理、化学、電気化学および触媒特性に、そして粉末の特性に合わせた、製造パラメータ、例えば電流密度、銀イオン担体の種類および濃度、電解液添加物の種類および濃度および温度の選択を特徴とする。
当該方法の好ましい実施形態において、金属銀および酸化銀からなる触媒活性銀粉末または粉末の電解製造のための電解液の温度は、0℃から50℃である。当該新規な電気化学的製造方法は特に好ましくは、好ましい物理、化学および電気化学特性を有する触媒活性銀/酸化銀粒子を製造するのに10℃から40℃の範囲の温度で行う。
当該新規製造方法は、特には、電解析出において、少なくとも200A/m2、特に好ましくは200から5000A/m2、非常に特に好ましくは300から5000A/m2の電流密度で行うことができる。
電解液は、溶解限界以下の濃度で使用可能な水溶性銀塩に基づくものである。さらに、電解液は、水溶性アルカリ金属塩を含むことで電解液の導電性を高めることができ、その水溶性アルカリ金属塩の濃度は、それの溶解限界以下の広い範囲で選択することができる。pHを調節しなければ、電解液のpHは、電解析出開始時の1強から9強まで上昇する。
しかしながら、特に好ましいのは、析出時にpHが2pH単位を超えないで上昇する方法である。
好ましいのは、析出時には電解液のpHが一定に保たれる新規な電気化学的方法である。
陰極電流密度は、粉状の銀が酸化銀とともに析出する範囲で、すなわち拡散律速電流密度、好ましくは少なくとも200A/m2の範囲で、特に好ましくは200から5000A/m2の範囲で、特には300から5000A/m2の範囲で選択して、想定される使用のための酸素脱分極陰極で好ましい物理、化学および電気化学特性を有する粉末混合物が陰極的に析出するようにする。
電解析出は、少なくとも銀陽極、少なくとも一つの水溶性銀塩、特には硝酸銀、および適宜に酸、特には銀塩に相当する酸、特別には硝酸を含む電解液、および銀、アルミニウムもしくはステンレスなどの導電性材料からなる少なくとも一つの陰極からなる電解セルで行う。
電解液の銀塩濃度は、1から100g/Lの範囲で選択することができ、その濃度は、電解液中の銀塩の溶解限度によって決めることもできる。金属銀と酸化銀の混合物からなる電解的および適宜に化学的に析出した触媒粉末の好ましい物理、化学および電気化学的特性を生じさせるのに非常に低濃度が好ましい。塩としては、例えば、硝酸銀を用いることが可能である。
電解液の導電性を高め、析出銀塩の形態を変えるのに、少なくとも一つの電解質塩、特にはアルカリ金属およびアルカリ土類金属の群からのイオンを含むものを、個々の溶解限度以下の濃度範囲で加えることができる。
例えば、アルカリ金属硝酸塩、同様にアルカリ金属硫酸塩を加えることができるが、好ましくはアルカリ金属硝酸塩である。水溶性アルカリ金属塩の濃度は広い範囲で変動可能であり、アルカリ金属塩の溶解度によって濃度を決めることができる。電解液全体での電圧低下および浴電圧をできるだけ低く維持するのに非常に高い濃度が好ましく、特に好ましくは200g/L以下のアルカリ金属塩濃度である。本発明による製造方法の期間にわたる電解液のpHの調節、およびそれから得られる触媒活性銀粉末の好ましい物理、化学および電気化学的特性に対して有利な効果を有する水溶性アルカリ金属塩の濃度も好ましい。
硝酸ナトリウムを加える場合、電解質塩濃度は、特に好ましくは20から150g/Lの範囲である。
電解析出開始時の電解液のpHは、少なくとも1および9以下、好ましくは少なくとも1および8以下である。pHは好ましくは、硝酸を加えることで設定される。pHのモニタリングおよび調節は、金属銀または金属銀および酸化銀の混合物からなる粉末の好ましい物理、化学および電気化学的特性を得るのに寄与し得る。pHは好ましくは、銀イオンおよび電解液添加物の電力密度、種類および濃度などの製造パラメータおよび温度の標的選択によって調節して、金属銀または金属銀および酸化銀の混合物からなる触媒活性粉末が陰極的に製造されるようにする。
例えばラウリル硫酸ナトリウムなどの表面活性物質を含む多くの添加物が、電気化学的および化学的方法によって製造される銀粉末および銀含有粉末の特性に影響することで知られている。指向的に触媒活性銀粉末および銀含有粉末の物理、化学および電気化学的特性に影響を与えるためのこれら添加物の使用は、当業者によって決定されるべきものである。
本発明による銀/酸化銀粉末の製造後、それを電解液から濾去する。これは例えば、電解液をポンプ送りによって循環させる場合、好適な流動条件によって電解時に連続的に行うこともできる。陰極で成長する銀微結晶も同様に、一定間隔で例えばスクレーパーによって機械的に除去することで、それらがポンプ送りによって循環される電解液でセルから除去できるようにすることができる。濾過後、粉末を脱イオン水で洗浄して、銀/酸化銀粉末中で硝酸含有率を0.5重量%未満とする。次に、粉末を、特に60から100℃で乾燥させる。乾燥は、減圧下に行うこともできる。
当該新規な方法によって得ることができる触媒活性粉末は、金属銀および酸化銀を含み、粉末の合計酸素含有率は0.01から6.4重量%、好ましくは1.0から6.2重量%である。
本発明の触媒活性銀粉末または金属銀および酸化銀の粉末混合物は、好ましくはレーザー光散乱法によって測定される平均粒子直径d5040μm以下、好ましくは25μm以下、特に好ましくは10μm以下である二峰性粒径分布を特徴とする。特に、当該新規粉末は二峰性粒径分布を有する。特に、粒子の10%以下が0.8μm未満の直径を有し、粒子分布の平均ピークは6から8μmの範囲である。
本発明に記載の製造方法によって製造される触媒活性銀粉末または金属銀および酸化銀の粉末混合物の比表面積は、多点BET測定(装置:Coulter SA3100)による測定で、少なくとも0.1m2/g、好ましくは少なくとも0.5m2/g、特に好ましくは0.5から1.5m2/gの範囲である。
本発明に従って製造される銀粉末または銀/酸化銀を特に、下記の乾式製造方法によって粉末形態でのPTFEとともに処理して、粉末混合物を得る。得られた粉末混合物は良好な粉体硫を特徴とし、それによってガス拡散電極製造のための当該粉末の加工性が高まる。本発明に関して、良好な粉体流とは、メッシュ開口1mmを有する篩で篩かけした粉末混合物の篩残留物が2.0重量%未満であることを意味する。
本発明はさらに、電解触媒として本発明の方法から得られる少なくとも銀および酸化銀を含む粉末を含むガス拡散電極を提供する。ガス拡散層および電解触媒を含む層が単一層によって形成されていることを特徴とする新規なガス拡散電極が好ましい。
本発明の方法によって製造される銀粉末または銀および酸化銀含有粉末を使用するODEの製造および説明を下記で示すが、本発明の有効性は下記に示すODE製造の具体的な実施形態に限定されるものではない。
ODEは通常、親水性領域と疎水性領域の両方を有する。疎水特性は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのポリマーによって得られる。PTFE成分を有する領域は疎水性であり、ここでODEの細孔系には電解液は全く侵入できない。触媒自体は親水性でなければならない。
PTFE−触媒混合物の製造は基本的に、例えば、水、PTFEおよび触媒からなる分散液を用いることで行う。この湿式製造方法に代わるものは、PTFE粉末および触媒粉末からの乾式混合による方法である。
分散方法は、ポリマー電解質とともに使用される電極用に主として選択され、例えば、PEM(ポリマー電解質膜)燃料電池またはHCl−ODE膜電解(WO2002/18675)で良好に導入される。
本発明の触媒粉末は、両方のODE製造方法で用いることができる。
乾式方法では、触媒をポリマー成分とともに強撹拌する。製造される粉末混合物は、加圧により、好ましくはローラー法によって加圧することで成形して、フィルム状構造を製造することができ、それを次に支持体に貼る(DE3.710.168A2;EP144.002A2)。同様に用いることができる好ましい代替法がDE102005023615A2に記載されており、この場合、粉末混合物を支持体上にまき、後者とともに加圧する。
ここで、粉末混合物は、少なくとも触媒および結合剤からなる。本発明による粉末は、触媒として用いることができる。結合剤は好ましくは、疎水性ポリマー、特に好ましくはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である。特に好ましくは、50から99.5重量%の触媒および0.5から50重量%のPTFEからなる粉末混合物を用いる。粉末混合物は、ニッケル金属、ラネーニッケル、ラネー銀粉末またはそれらの混合物を含む追加のさらなる成分、例えば充填剤およびさらには他の化学的および電気化学的に不活性な粉末、例えば二酸化ジルコニウムを含むことができる。
触媒および結合剤を含む粉末混合物は、支持体に付与し、その支持体とともに加圧した後に、ODEの電気化学活性層を形成する。
粉末混合物は、特に好ましい実施形態において、触媒および結合剤の粉末ならびに適宜にさらなる成分を混合することで製造される。混合は好ましくは、急速回転混合要素、例えばビーターナイフを有する混合装置で行う。粉末混合物の成分を混合するため、混合要素は好ましくは、10から30m/sの速度で、または4000から15000rpmの回転速度で回転させる。触媒、例えば銀/酸化銀を、そのような混合装置で結合剤としてのPTFEと混合する場合、PTFEを伸展させることで糸状構造を得て、このようにして、触媒用の結合剤として作用する。混合後、粉末混合物は好ましくは篩分けする。篩い分けは好ましくは、メッシュ開口0.04から8mmを有するメッシュなどを搭載した篩い分け装置を用いて行う。
回転混合要素を有する混合装置での混合により、粉末混合物にエネルギーを導入し、その結果として粉末混合物はかなる加熱される。粉末が十分に加熱されると、ODE性能の障害が認められ、従って、混合プロセス中の温度は好ましくは35から80℃である。これは、混合時の冷却により、例えば冷却剤、例えば液体窒素その他の不活性熱吸収性物質を加えることでもたらすことができる。温度制御のさらなる可能な方法は、混合を中断して粉末混合物を冷却できるようにするか、好適な混合装置を選択するか、ミキサー中の材料の量を変えることである。
粉末混合物の導電性支持体の付与は、例えば散布することで行う。粉末混合物の支持体上への散布は、例えば篩によって行うことができる。支持体上にフレーム状の鋳型を置くのが特に有利であり、その鋳型は好ましくは、それが支持体を丁度包含するように選択する。鋳型の厚さは、支持体に付与される粉末混合物の量に従って選択することができる。鋳型に粉末混合物を充填する。過剰の粉末は、スクレーパーによって除去することができる。次に、鋳型を除去する。この場合、良好な粉末流を示すPTFE−触媒粉末混合物が存在することが重要である。
次の段階で、粉末混合物は、特に好ましい実施形態では、支持体とともに加圧される。加圧は特には、ローラーによって行うことができ、加圧時に互いに対して加えられるローラー体間の力は0.01から7kN/cm2である。
新規なODEは基本的には、単一層または多層構造を有することができる。多層ODEを製造するために、異なる組成および異なる特性を有する粉末混合物を、支持体に層状に付与する。これらの異なる粉末混合物の層は好ましくは、支持体とともに個別に加圧するのではなく、最初に互いに付与してから、支持体とともに1段階で加圧する。例えば、電気化学活性層と比較して結合剤含有量が高い、特にはPTFE含有量が高い粉末混合物の層を付与することができる。6から100%の高いPTFE含有量を有するそのような層は、ガス拡散層として働くことができる。
別法としてまたはさらに、PTFEからなるガス拡散層も付与することができる。例えば、PTFE含有量が高い層を、基底層として支持体に直接付与することができる。異なる組成を有するさらなる層を付与して、ガス拡散電極を作ることができる。多層ODEの場合、所望の物理および/または化学特性を、指向的に設定することができる。そのような特性には、特には、層の疎水性または親水性、導電率およびガス透過率などがある。従って、例えば、層間で増減する特性の大きさによって、ある特性の勾配を設けることができる。
得られるODEは、触媒活性コーティング空隙率10%から70%を有する。ODEの触媒活性コーティングの厚さは、好ましくは20から1000μmである。
電極への触媒活性成分の負荷は、好ましくは0.5mg/cm2から300mg/cm2、好ましくは0.5mg/cm2から200mg/cm2である。銀、ニッケル、例えば銀もしくは金でコーティングしたニッケル、ポリマー、ニッケル−銅合金およびコーティングしたニッケル−銅合金、例えば銀メッキニッケル−銅合金(それからシート状テキスタイル構造を製造したもの)からなる群から選択される材料からなる支持体に、PTFE−触媒粉末混合物を付与する。
導電性支持体は基本的に、メッシュ状、不織、泡状、織布、編組またはエキスパンド金属であることができる。支持体は好ましくは、金属、特に好ましくはニッケル、銀または銀メッキニッケルからなる。支持体は、1以上の層を有することができる。多層支持体は、2以上の重畳メッシュ、不織布、泡状物、織布、編組またはエキスパンド金属で構成されていることができる。メッシュ、不織布、泡状物、織布、編組またはエキスパンド金属は異なっていることができる。それらは、例えば、異なる厚さもしくは異なる空隙率を有することができるか、異なるメッシュ開口を有することができる。2以上のメッシュ、不織布、泡状物、織布、編組またはエキスパンド金属は例えば、焼結または溶接によって互いに合わせることができる。好ましくは、0.04から0.4mmの線径および0.2から1.2mmのメッシュ開口を有するニッケルからなるメッシュを用いる。
ガス拡散電極の支持体は、好ましくはニッケル、銀またはニッケルおよび銀もしくは金メッキニッケルの組み合わせに基づくものである。
本発明の方法によって製造される金属銀または金属銀および酸化銀の混合物からなる触媒活性粉末を用いて製造される酸素脱分極電極は特には、アルカリ金属塩化物、好ましくは塩化ナトリウムもしくは塩化カリウム、特に好ましくは塩化ナトリウムの電解のための電解セルにおいて、陰極として接続される。
本発明の方法によって製造される金属銀または金属銀および酸化銀の混合物からなる触媒活性粉末を用いて製造される酸素脱分極電極は、燃料電池における陰極として接続することもできる。そのような燃料電池の好ましい例は、アルカリ燃料電池である。さらなる可能な用途は、金属空気電池である。
従って、本発明はさらに、例えば電解、特には塩素アルカリ電解での酸素脱分極陰極として、または燃料電池での電極として、または金属空気電池での電極としての本発明の方法によって製造される金属銀または金属銀および酸化銀の混合物からなる触媒活性粉末、さらにはアルカリ溶液中での酸素還元のためのそれから製造される酸素脱分極電極の使用を提供する。
以下、実施例によって本発明を説明するが、それらは本発明の限定を構成するものではない。
実施例1(本発明による方法)
金属銀または金属銀および酸化銀の混合物からなる触媒活性粉末の製造を、セル体積5リットルを有する二重壁容器、2個のステンレス陰極のそれぞれからの距離が5cmである銀陽極からなる電解セルで行った。初期pH5.5を有し、6.35g/Lの硝酸銀としての銀および20g/Lの硝酸ナトリウムを含む硝酸溶液を、電解液として用いた。電解液を10℃の所期の温度とするため、電解セルとして用いる二重壁容器を低温保持装置に接続した。陰極電流密度は500A/m2であった。陰極沈澱の機械的除去は、5分間隔で行った。電解析出の最初の10分以内に、pH8となったことで、陰極銀粉末析出と並行して、水酸化銀および酸化銀の生成が生じた。90分間の電解時間後、触媒活性粉末を含む電解液を電解セルから取り、濾過し、粉末を脱イオン水で洗浄し、次に80℃で約24時間乾燥させた。金属銀および酸化銀の混合物からなる得られた粉末の特性決定から、d50が6.8μmであり、BET値が0.63m2/gであり、酸素含有量が4.8%であることが示された。
金属銀または金属銀および酸化銀の混合物からなる触媒活性粉末の製造を、セル体積5リットルを有する二重壁容器、2個のステンレス陰極のそれぞれからの距離が5cmである銀陽極からなる電解セルで行った。初期pH5.5を有し、6.35g/Lの硝酸銀としての銀および20g/Lの硝酸ナトリウムを含む硝酸溶液を、電解液として用いた。電解液を10℃の所期の温度とするため、電解セルとして用いる二重壁容器を低温保持装置に接続した。陰極電流密度は500A/m2であった。陰極沈澱の機械的除去は、5分間隔で行った。電解析出の最初の10分以内に、pH8となったことで、陰極銀粉末析出と並行して、水酸化銀および酸化銀の生成が生じた。90分間の電解時間後、触媒活性粉末を含む電解液を電解セルから取り、濾過し、粉末を脱イオン水で洗浄し、次に80℃で約24時間乾燥させた。金属銀および酸化銀の混合物からなる得られた粉末の特性決定から、d50が6.8μmであり、BET値が0.63m2/gであり、酸素含有量が4.8%であることが示された。
7重量%のPTFE粉末、Dyneon、グレード2053、93重量%の金属銀および酸化銀の混合物からなる本発明による触媒活性粉末からなる粉末混合物0.15kgを、混合要素としてスターローターを搭載したIKAからの混合機で粉末混合物の温度が55℃を超えないように15000rpmの回転速度で混合した。これは、混合操作を中断し、混合物を冷却することで行った。混合は合計4回行った。混合後、メッシュ開口1.0mmを有する篩を用いて粉末混合物を篩い分けした。
次に、篩分けした粉末混合物をニッケル製で線厚0.14mmおよびメッシュ開口0.5mmを有するメッシュに付与した。付与は、厚さ1mmの鋳型を用いて行い、粉末はメッシュ開口1mmを有する篩によって付与した。鋳型の厚さを超えて飛び出した過剰の粉末は、スクレーパーによって除去した。鋳型を取り除いた後、付与した粉末混合物とともに支持体を、0.19kN/cmの直線押圧を用いるローラープレスによって加圧した。銀粉末に基づくシート状構造をローラープレスから取り出した。
DuPONTからのイオン交換膜N982WXおよびODEと3mmの膜の間の水酸化ナトリウムギャップを有する電解槽中の塩化ナトリウム溶液の電解でODEを用いた。そのイオン交換膜は陽極上の乗せた。陽極として、DENORAからのコーティングを有する市販の貴金属コートチタン電極を用いた。陽極チャンバには、流れ出る溶液がNaCl含有量205g/Lを有するように塩化ナトリウム含有溶液を供給した。陰極チャンバには、セルから流れ出る水酸化ナトリウム溶液が31.5重量%の濃度を有するように水酸化ナトリウム溶液を供給した。さらに、純粋な酸素を、化学量論的に必要量の酸素より約1.5倍過剰に相当する量で陰極チャンバのガス側に供給した。電解液温度は90℃であった。電解電圧は、電流密度4kA/m2で2.10Vであった。
さらに、還元されたODEの電気化学的挙動の特性決定を、電気化学インピーダンススペクトル測定(EIS)を用いて行った。塩素アルカリ電解の陰極を再現することができるGaskatelからの半電池で測定を行った。実験には、寸法7×3cmを有するODE試料を切り取り、電解液スペースとガススペースを互いに分離するように半電池での陰極としてクランプ留めした。陰極の有効面積は3.14cm2であった。白金箔が陽極として働き、逆水素電極が参照電極として働いた。32重量%強度の水酸化ナトリウム溶液を電解液として用いた。電流密度4kA/m2をODEに印加し、同時に電解液を加熱して80℃とした。酸素(99.5%)をガススペースに導入した。電解液温度が80℃に達したら、100mHzから20kHzの周波数範囲でEIS測定を実施した。電流密度4kA/m2での電解液抵抗についての補正率をEIS測定から求め、これを用いて、逆水素電極(RHE)に対してこれらの条件下で測定したODEの電位を補正した。酸素脱分極電極の補正電位は、逆水素電極(RHE)に対して795mVであった。
実施例2(比較例としてのFerroからの銀粉末を有する電極)
Ferroからの銀粉末SF9EDを用いた。これを実施例1のようにIKAミルで7重量%のDyneonからのPTFE TF2053Zと混合し、処理して、ODEを得た。電極を得る処理において、粉末を平らにするにはかなり困難であった。粉末層に穴を繰り返し作った。1.5kA/m2での初期電圧は1.8Vであった。電圧が非常に急速に上昇したので、電圧が2.3Vに達した時点で実験を停止した。
Ferroからの銀粉末SF9EDを用いた。これを実施例1のようにIKAミルで7重量%のDyneonからのPTFE TF2053Zと混合し、処理して、ODEを得た。電極を得る処理において、粉末を平らにするにはかなり困難であった。粉末層に穴を繰り返し作った。1.5kA/m2での初期電圧は1.8Vであった。電圧が非常に急速に上昇したので、電圧が2.3Vに達した時点で実験を停止した。
実施例3(比較例としてのFerroからの銀粉末を有する電極)
Ferroからの銀粉末SFQEDを用いた。これを、実施例1のようにIKAミルで7重量%のDyneonからのPTFE TF2053Zと混合したが、処理してODEを作ることはできなかった。電極を作る処理において、粉末層における穴を壊さなければ粉末を平坦にすることはできなかった。
Ferroからの銀粉末SFQEDを用いた。これを、実施例1のようにIKAミルで7重量%のDyneonからのPTFE TF2053Zと混合したが、処理してODEを作ることはできなかった。電極を作る処理において、粉末層における穴を壊さなければ粉末を平坦にすることはできなかった。
実施例4(比較例)
触媒活性銀粉末を製造するのに、使用例1に記載の電気化学的手順を用いた。初期pH1.5を有し、硝酸銀として銀6.35g/Lを含むが電解質としての硝酸ナトリウムを含まない硝酸溶液を電解液として用いた。陰極電流密度は1500A/m2であった。電解析出の際、電解液のpHが2を超えないようにした。得られた銀粉末の特性決定で、d50が21.6μmであり、BET値が0.11m2/gであり、酸素含有量が0.1%であることが示された。
触媒活性銀粉末を製造するのに、使用例1に記載の電気化学的手順を用いた。初期pH1.5を有し、硝酸銀として銀6.35g/Lを含むが電解質としての硝酸ナトリウムを含まない硝酸溶液を電解液として用いた。陰極電流密度は1500A/m2であった。電解析出の際、電解液のpHが2を超えないようにした。得られた銀粉末の特性決定で、d50が21.6μmであり、BET値が0.11m2/gであり、酸素含有量が0.1%であることが示された。
使用例1に記載の銀系シート状構造の製造によって、有孔ODEが得られた。
傷のないODE片について、使用例1に記載の半電池での電気化学インピーダンススペクトル測定による電気化学的特性決定を行うことができた。電流密度4kA/m2で、ODEの補正電位はSHEに対して607mVであり、実施例1のものより有意に悪かった。
実施例5
金属銀および酸化銀からなる触媒活性粉末を製造するため、使用例に記載の電気化学的手順を用いた。初期pH1.5を有し、10g/Lの硝酸銀および50g/Lの硝酸ナトリウムを含む硝酸溶液を電解液として用いた。陰極電流密度は1500A/m2であった。電解沈澱の最初の40分間かけて電解液のpHは8に上昇した。得られた粉末の特性決定で、d50が8.9μmであり、BET値が1.5m2/gであり、金属銀および酸化銀からなる触媒活性粉末混合物の酸素含有量が2.8%であることが示された。
金属銀および酸化銀からなる触媒活性粉末を製造するため、使用例に記載の電気化学的手順を用いた。初期pH1.5を有し、10g/Lの硝酸銀および50g/Lの硝酸ナトリウムを含む硝酸溶液を電解液として用いた。陰極電流密度は1500A/m2であった。電解沈澱の最初の40分間かけて電解液のpHは8に上昇した。得られた粉末の特性決定で、d50が8.9μmであり、BET値が1.5m2/gであり、金属銀および酸化銀からなる触媒活性粉末混合物の酸素含有量が2.8%であることが示された。
使用例1に記載のように、銀系シート状構造の製造を行った。
塩化ナトリウム溶液における電解電圧の測定を、使用例1のように実施した。電流密度4kA/m2で、電解電圧は2.11Vであった。
使用例1に記載の方法に従い、EISによって、電気化学的特性決定を行った。電流密度4kA/m2で、ODEの補正電位はRHEに対して830mVであったことから、実施例1よりかなり良好であった。
実施例6
金属銀および酸化銀からなる触媒活性粉末を製造するため、使用例1に記載の電気化学的手順を用いた。初期pH1.5を有し、6.35g/Lの硝酸銀としての銀および150g/Lの硝酸ナトリウムを含む硝酸溶液を電解液として用いた。陰極電流密度は1500A/m2であった。電解析出の最初の30分をかけて、電解液のpHは8に上昇した。金属銀および酸化銀からなる得られた混合粉末の特性決定で、d50が6.8μmであり、BET値が0.88m2/gであり、酸素含有量が3.4%であることが示された。
金属銀および酸化銀からなる触媒活性粉末を製造するため、使用例1に記載の電気化学的手順を用いた。初期pH1.5を有し、6.35g/Lの硝酸銀としての銀および150g/Lの硝酸ナトリウムを含む硝酸溶液を電解液として用いた。陰極電流密度は1500A/m2であった。電解析出の最初の30分をかけて、電解液のpHは8に上昇した。金属銀および酸化銀からなる得られた混合粉末の特性決定で、d50が6.8μmであり、BET値が0.88m2/gであり、酸素含有量が3.4%であることが示された。
使用例1に記載の方法に従って、銀系シート状構造の製造を行った。直線加圧力は0.28kN/cmであった。
塩化ナトリウム溶液の電解電圧の測定を、使用例1に記載の方法に従って実施した。電流密度4kA/m2、電解液温度90℃および水酸化ナトリウム濃度32重量%で、電解電圧は2.11Vであった。
使用例1に記載の方法に従って、電気化学インピーダンススペクトル測定により、電気化学的特性決定を行った。電流密度4kA/m2で、ODEの補正電位は、RHEに対して794mVであった。
実施例5
金属銀および酸化銀からなる触媒活性粉末を製造するため、使用例1に記載の電気化学的手順を用いた。初期pH5.5を有し、10g/Lの硝酸銀および150g/Lの硝酸ナトリウムを含む硝酸溶液を電解液として用いた。陰極電流密度は1500A/m2であった。電解析出の最初の5分間をかけて、電解液のpHは8に上昇した。得られた銀粉末の特性決定により、d50が8.1μmであり、BET値が0.54m2/gであり、金属銀および酸化銀からなる触媒活性粉末混合物の酸素含有量が6.1%であることが示された。
金属銀および酸化銀からなる触媒活性粉末を製造するため、使用例1に記載の電気化学的手順を用いた。初期pH5.5を有し、10g/Lの硝酸銀および150g/Lの硝酸ナトリウムを含む硝酸溶液を電解液として用いた。陰極電流密度は1500A/m2であった。電解析出の最初の5分間をかけて、電解液のpHは8に上昇した。得られた銀粉末の特性決定により、d50が8.1μmであり、BET値が0.54m2/gであり、金属銀および酸化銀からなる触媒活性粉末混合物の酸素含有量が6.1%であることが示された。
使用例1に記載の方法に従って、銀系シート状構造の製造を行った。直線加圧力は0.23kN/cmであった。
塩化ナトリウム溶液の電解電圧の測定を、使用例1に記載の方法に従って実施した。電流密度4kA/m2、電解液温度90℃および水酸化ナトリウム濃度32重量%で、電解電圧は2.18Vであった。
使用例1に記載の方法に従って、電気化学インピーダンススペクトル測定により、電気化学的特性決定を行った。電流密度4kA/m2で、ODEの補正電位は、RHEに対して751mVであった。
Claims (14)
- 金属銀を陽極溶解して、銀塩、好ましくは硝酸銀または硫酸銀、およびさらなるアルカリ金属塩、好ましくはアルカリ金属硝酸塩またはアルカリ金属硫酸塩を含む電解液中で銀イオンを形成させ、前記電解液から少なくとも銀および酸化銀を含む粒子を陰極析出させ、析出した粒子を前記陰極から取り出しおよび単離し、特に精製および乾燥することで金属銀から電気化学活性な銀含有粉末を製造する方法であって、前記析出時のpHが9以下および少なくとも1である方法。
- 前記電解液が、銀イオンおよびアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属族からのイオンを個々の溶解度限度以下の濃度範囲で含む、請求項1に記載の方法。
- 電流密度が少なくとも200A/m2、好ましくは200から5000A/m2、特に好ましくは300から5000A/m2である、請求項1または2のいずれか1項に記載の方法。
- 前記電気化学的製造方法を、0から50℃、好ましくは10℃から40℃の電解液温度で行う請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
- pHの上昇が2単位以内である請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記電解液のpHが析出中一定に維持される請求項5に記載の方法。
- 前記陰極から取り出した粒子を、銀/酸化銀粉末中の硝酸含有量が0.5重量%未満となるまで精製および乾燥させる、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
- 前記陰極で製造された単離粉末が、金属銀および酸化銀を含み、当該粉末の合計酸素含有量が0.01から6.4重量%、好ましくは1.0から6.2重量%である請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
- 前記単離された粉末が40μm以下、好ましくは25μm以下、特に好ましくは10μm以下の平均粒子直径d50を有する、請求項8に記載の方法。
- 前記単離された粉末が、少なくとも0.1m2/g、好ましくは0.5からの1.5m2/gのBET値によって特性決定される比表面積を有する請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
- 単離後に得られた前記粉末が二峰性粒径分布を有する請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
- 電解触媒として、請求項1から11のいずれか1項に記載の方法から得られた少なくとも銀粉末または銀および酸化銀を含む粉末を含むガス拡散電極。
- ガス拡散層および前記電解触媒を含む層が単一層によって形成されている請求項12に記載のガス拡散電極。
- 電解での、特には塩素アルカリ電解での酸素脱分極陰極としての、または燃料電池での電極としての、または金属/空気電池での電極としての請求項12または13に記載のガス拡散電極の使用。
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