JP2017507645A - C末端アミド化のためのペプチジルグリシンα−アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)の使用 - Google Patents
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Abstract
本明細書において報告される1つの局面は、ポリペプチド(アミド化される)およびヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)の両方が、哺乳類細胞中に組換えで共発現されることを特徴とする、ポリペプチドのインビボでのC末端アミド化のための方法である。
Description
本発明は、組換えポリペプチド産生の分野における発明である。本明細書において、インビボでヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)を用いてC末端がアミド化されたポリペプチドを得るための方法が報告される。
発明の背景
近年、タンパク質の生産は着実に増加しており、タンパク質は近い将来において、種々の疾患の処置で利用可能な治療法の最大群となる可能性がある。タンパク質のインパクトは、特異的な標的認識および結合機能など、その特異性から生まれる。
近年、タンパク質の生産は着実に増加しており、タンパク質は近い将来において、種々の疾患の処置で利用可能な治療法の最大群となる可能性がある。タンパク質のインパクトは、特異的な標的認識および結合機能など、その特異性から生まれる。
細胞培養は、物質、特にタンパク質を生産するための発酵プロセスにおいて用いられる。遺伝的に改変せずにそれ自体の代謝産物を形成させる細胞培養のプロセスと、生物がそれ自体のタンパク質などの物質をより大量に生産するか、またはそれらが遺伝的改変なしには生産しない物質、例えば、外因性(異種)物質を生産するように生物が遺伝的に改変されているプロセスとは区別される。
生体反応性の神経ペプチドおよびペプチドホルモンの過半数は、そのC末端でアミド化される。合成は通常、内分泌細胞、神経細胞または他の特異的に分化した分泌細胞において起こる。アミド化されたペプチドの生合成前駆体は、C末端でグリシンが伸長した中間体である。グリシンが伸長した中間体は通常、プロセシング部位(一般に1つまたは複数の塩基性アミノ酸から構成される)での初期細胞内タンパク質切断によって、より大きな前駆体から生じる。その後、C末端の塩基性残基は、特定のカルボキシペプチダーゼにより除去される(参考として、例えば、Bradbury, A.F. and Smyth, D.G., TIBS16 (1991) 112-115(非特許文献1)を参照)。
(α-)アミド化活性には、2種類の異なる酵素活性、つまりペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)により媒介されるヒドロキシラーゼ段階およびリアーゼ段階が含まれる。
Wulf, B.S., et al. (Mol. Cell. Endocrin. 91 (1993) 135-141)(非特許文献2)には、非内分泌細胞によるCペプチド欠失NPY前駆体の効率的なアミド化が、C末端にあるLys-Argの存在により影響を受けることが報告されている。Tateishi, K. et al. (Biochem. Biophys. Res. Com. 205 (1994) 282-290)(非特許文献3)には、ヒト膵臓のペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼの単離および機能的発現が報告されている。Takahashi, K.-Y. et al. (Peptides 18 (1996) 439-444)(非特許文献4)には、COS-7細胞およびCHO細胞からの生理活性サケカルシトニンの産生が報告されている。昆虫細胞におけるサソリ毒Bmk ITa1 cDNAのクローニング、アミド化酵素との共発現、および活性が、Liu, Z., et al. (Mol. Biotechnol. 24 (2003) 21-26)(非特許文献5) により報告されている。Manabu Satani et al. (Protein Express Purif. 28 (2003) 293-302)(非特許文献6)には、ヒト二機能性ペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼの発現および性質決定について記載されている。C末端α-アミド化は、Nozer M. Metha et al. (Post-translational modification of protein pharmaceuticals (2009) 253-276)(非特許文献7)により報告されている。
Bradbury, A.F. and Smyth, D.G., TIBS16 (1991) 112-115
Wulf, B.S., et al. (Mol. Cell. Endocrin. 91 (1993) 135-141)
Tateishi, K. et al. (Biochem. Biophys. Res. Com. 205 (1994) 282-290)
Takahashi, K.-Y. et al. (Peptides 18 (1996) 439-444)
Liu, Z., et al. (Mol. Biotechnol. 24 (2003) 21-26)
Manabu Satani et al. (Protein Express Purif. 28 (2003) 293-302)
Nozer M. Metha et al. (Post-translational modification of protein pharmaceuticals (2009) 253-276)
C末端アミド化と産生されたポリペプチドの収量の有益な比率を達成するために、(アミド化される)ポリペプチドをコードする核酸とPAMをコードする核酸の、ある特定の比率を用いることが有利であることが認められた。
さらに、PAMの膜結合型(PAM2)またはPAMの膜貫通ドメインが欠失した可溶型(PAM3)が用いられた場合、アミド化および収量に関する差異がないことも認められた。
本明細書において報告される1つの局面は、(アミド化される)ポリペプチドおよびヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)の両方が哺乳類細胞中で組換えで共発現される(組換え法により共発現される)ことを特徴とする、ポリペプチドのインビボでのC末端アミド化のための方法である。
本明細書において報告される1つの局面は、ポリペプチドおよびヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)の両方が哺乳類細胞中で組換えで共発現される(組換え法により共発現される)ことを特徴とする、C末端アミド化ポリペプチドの組換え産生のための方法である。
全ての局面の1つの好ましい態様において、ヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)はPAM3(SEQ ID NO:02)である。
全ての局面の1つの態様において、哺乳類細胞は、(アミド化される)ポリペプチドをコードする核酸を含む発現カセットを含む第1のベクター、およびPAMをコードする核酸を含む発現カセットを含む第2のベクターをコトランスフェクトされる。
全ての局面の1つの態様において、第1のベクターと第2のベクターの比率は約90:10〜約40:60である。全ての局面の1つの態様において、第1のベクターと第2のベクターの比率は約70:30〜約60:40である。全ての局面の1つの好ましい態様において、第1のベクターと第2のベクターの比率は約70:30〜約60:40であり、ヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)はPAM3(SEQ ID NO:02)である。
全ての局面の1つの態様において、哺乳類細胞は、ポリペプチドをコードする第1の核酸、およびPAMをコードする第2の核酸を含む。
全ての局面の1つの態様において、第1の核酸と第2の核酸の比率は約90:10〜約40:60である。全ての局面の1つの態様において、第1の核酸と第2の核酸の比率は約70:30〜約60:40である。全ての局面の1つの好ましい態様において、第1の核酸と第2の核酸の比率は約70:30〜約60:40であり、ヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)はPAM3(SEQ ID NO:02)である。
全ての局面の1つの態様において、ポリペプチドをコードする核酸を含む第1の哺乳類細胞、およびPAMをコードする核酸を含む第2の哺乳類細胞が、共発現のために用いられる。
全ての局面の1つの態様において、第1の哺乳類細胞と第2の哺乳類細胞の比率は約90:10〜約40:60である。全ての局面の1つの態様において、第1の哺乳類細胞と第2の哺乳類細胞の比率は約70:30〜約60:40である。
全ての局面の1つの態様において、ポリペプチドは、抗体重鎖またはそのFc領域のC末端に融合される。
全ての局面の1つの態様において、ポリペプチドは、ニューロキニン、アラトスタチン、Lem-KI、TRH、赤色色素凝集ホルモン、カルシトニン、CRF、LHRH、ロイコピロキニン、ガストリンI、色素拡散ホルモン、デルモルフィン、オキシトシン、サブスタンスP、NPY、FMRFアミド、ボンベシン、アミリン、[Arg8]バソプレシン、BId-GrTH、カルシトニン、Cam-HrTH-II、ガストリン放出ペプチド、ニューロメジンB、パンクレアスタチン、コノトキシンM1、セクレチン、GHRF、メリチン、ザルコトキシン1A、VIP、α-MSHまたはMIF-1である。全ての局面の1つの態様において、ポリペプチドは、SEQ ID NO:05のペプチドYY(PYY 3-36)である。
本明細書において報告される1つの局面は、(アミド化される)ポリペプチドおよびヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)の両方が哺乳類細胞中で組換え法により共発現されることを特徴とする、C末端アミド化ポリペプチドの組換え産生のためのヒトPAMの使用である。
配列の簡単な説明
SEQ ID NO:01 ヒトPAM2のアミノ酸配列
SEQ ID NO:02 ヒトPAM3のアミノ酸配列
SEQ ID NO:03 ヒトIgG1 Fc部分のアミノ酸配列
SEQ ID NO:04 G4Sx3リンカーのアミノ酸配列
SEQ ID NO:05 ペプチドYY(PYY)3-36のアミノ酸配列
SEQ ID NO:06 C末端にグリシン(G)を加えたペプチドYY(PYY)3-36のアミノ酸配列
SEQ ID NO:07 C末端にグリシン(G)およびリジン(K)を加えたペプチドYY(PYY)3-36のアミノ酸配列
SEQ ID NO:08 C末端にグリシン(G)およびリジン(K)およびアルギニン(R)を加えたペプチドYY(PYY)3-36のアミノ酸配列
SEQ ID NO:09 ヒトIgG1 Fc部分およびG4Sx3リンカーおよびペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:10 ヒトIgG1 Fc部分およびG4Sx3リンカーおよびC末端にグリシン(G)を加えたペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:11 ヒトIgG1 Fc部分およびG4Sx3リンカーおよびC末端にグリシン(G)およびリジン(K)を加えたペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:12 ヒトIgG1 Fc部分およびG4Sx3リンカーおよびC末端にグリシン(G)およびリジン(K)およびアルギニン(R)を加えたペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:13 ヒトIgG1重鎖のアミノ酸配列
SEQ ID NO:14 ヒトIgG1重鎖およびG4Sx3リンカーおよびペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:15 ヒトIgG1重鎖およびG4Sx3リンカーおよびC末端にグリシン(G)を加えたペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:16 ヒトIgG1重鎖およびG4Sx3リンカーおよびC末端にグリシン(G)およびリジン(K)を加えたペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:17 ヒトIgG1重鎖およびG4Sx3リンカーおよびC末端にグリシン(G)およびリジン(K)およびアルギニン(R)を加えたペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:18 ヒトκ軽鎖のアミノ酸配列
SEQ ID NO:19 G4Sx5リンカーのアミノ酸配列
SEQ ID NO:20 ヒトκ軽鎖およびG4Sx5リンカーおよびペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:21 ヒトκ軽鎖およびG4Sx5リンカーおよびC末端にグリシン(G)を加えたペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:22 ヒトκ軽鎖およびG4Sx5リンカーおよびC末端にグリシン(G)およびリジン(K)を加えたペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:23 ヒトκ軽鎖およびG4Sx5リンカーおよびC末端にグリシン(G)およびリジン(K)およびアルギニン(R)を加えたペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:01 ヒトPAM2のアミノ酸配列
SEQ ID NO:02 ヒトPAM3のアミノ酸配列
SEQ ID NO:03 ヒトIgG1 Fc部分のアミノ酸配列
SEQ ID NO:04 G4Sx3リンカーのアミノ酸配列
SEQ ID NO:05 ペプチドYY(PYY)3-36のアミノ酸配列
SEQ ID NO:06 C末端にグリシン(G)を加えたペプチドYY(PYY)3-36のアミノ酸配列
SEQ ID NO:07 C末端にグリシン(G)およびリジン(K)を加えたペプチドYY(PYY)3-36のアミノ酸配列
SEQ ID NO:08 C末端にグリシン(G)およびリジン(K)およびアルギニン(R)を加えたペプチドYY(PYY)3-36のアミノ酸配列
SEQ ID NO:09 ヒトIgG1 Fc部分およびG4Sx3リンカーおよびペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:10 ヒトIgG1 Fc部分およびG4Sx3リンカーおよびC末端にグリシン(G)を加えたペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:11 ヒトIgG1 Fc部分およびG4Sx3リンカーおよびC末端にグリシン(G)およびリジン(K)を加えたペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:12 ヒトIgG1 Fc部分およびG4Sx3リンカーおよびC末端にグリシン(G)およびリジン(K)およびアルギニン(R)を加えたペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:13 ヒトIgG1重鎖のアミノ酸配列
SEQ ID NO:14 ヒトIgG1重鎖およびG4Sx3リンカーおよびペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:15 ヒトIgG1重鎖およびG4Sx3リンカーおよびC末端にグリシン(G)を加えたペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:16 ヒトIgG1重鎖およびG4Sx3リンカーおよびC末端にグリシン(G)およびリジン(K)を加えたペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:17 ヒトIgG1重鎖およびG4Sx3リンカーおよびC末端にグリシン(G)およびリジン(K)およびアルギニン(R)を加えたペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:18 ヒトκ軽鎖のアミノ酸配列
SEQ ID NO:19 G4Sx5リンカーのアミノ酸配列
SEQ ID NO:20 ヒトκ軽鎖およびG4Sx5リンカーおよびペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:21 ヒトκ軽鎖およびG4Sx5リンカーおよびC末端にグリシン(G)を加えたペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:22 ヒトκ軽鎖およびG4Sx5リンカーおよびC末端にグリシン(G)およびリジン(K)を加えたペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
SEQ ID NO:23 ヒトκ軽鎖およびG4Sx5リンカーおよびC末端にグリシン(G)およびリジン(K)およびアルギニン(R)を加えたペプチドYY(PYY)3-36の融合タンパク質のアミノ酸配列
発明の詳細な説明
本明細書は、インビボでヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)を用いて組換え発現したC末端アミド化ポリペプチドを得るための方法を報告する。
本明細書は、インビボでヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)を用いて組換え発現したC末端アミド化ポリペプチドを得るための方法を報告する。
組換えヒトPAMなしのプロセスと比較して、インビボでの組換え産生ポリペプチドのC末端アミド化の収量の改善を達成するために、(アミド化される)ポリペプチドをコードする核酸とPAMをコードする核酸の、ある特定の比率の使用が有益であることが認められた。
加えて、膜結合PAM(PAM2、主な天然型)の代わりに、可溶性の、すなわち膜貫通ドメインが欠失したPAM(PAM3)を用い得ることも認められた。
「約」という用語は、その後に続く値が、厳密な値ではなく、値の+/-10%、または値の+/-5%、または値の+/-2%、または値の+/-1%である範囲の中心点であることを表す。値がパーセンテージで示された相対値である場合、「約」という用語はまた、その後に続く値が、厳密な値ではなく、値の+/-10%、または値の+/-5%、または値の+/-2%、または値の+/-1%である範囲の中心点であり、範囲の上限が100%の値を超えることはできないことを表す。
本明細書で用いられる「生物学的に活性なポリペプチド」という用語は、細胞株およびウイルスを用いるバイオアッセイなどの人工的な生物システム中でもしくはそのシステムに、またはトリもしくはヒトを含む哺乳動物を含むがこれらに限定されない動物にインビボで投与されたときに生物学的作用をもたらす、有機分子、例えば、ペプチド、タンパク質、糖タンパク質、核タンパク質、ムコタンパク質、リポタンパク質、合成ポリペプチドまたはタンパク質などの生体高分子を指す。この生物学的作用は、これらに限定されないが、酵素の阻害もしくは活性化、結合部位もしくは周囲での受容体もしくはリガンドへの結合、シグナル惹起またはシグナル調節であり得る。生物学的に活性な分子は、例えば、免疫グロブリン、またはホルモン、またはサイトカイン、または増殖因子、または受容体リガンド、またはアゴニストもしくはアンタゴニスト、または細胞傷害剤、または抗ウイルス剤、または造影剤、または酵素阻害剤、酵素活性化剤もしくはアロステリック物質などの酵素活性調節剤であるが、それに限定されるわけではない。
本明細書において報告される1つの局面は、アミド化されるポリペプチドおよびヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)の両方が哺乳類細胞中で組換えで共発現される(組換え法により共発現される)ことを特徴とする、インビボでのポリペプチドのC末端アミド化のための方法である。
多くのポリペプチドは、生物活性のためにC末端アミド化を必要とする。そのようなポリペプチドの一部の例は、ニューロキニン、アラトスタチン、Lem-KI、TRH、赤色色素凝集ホルモン、カルシトニン、CRF、LHRH、ロイコピロキニン、ガストリンI、色素拡散ホルモン、デルモルフィン、オキシトシン、サブスタンスP、NPY、FMRFアミド、ボンベシン、アミリン、[Arg8]バソプレシン、BId-GrTH、カルシトニン、Cam-HrTH-II、ガストリン放出ペプチド、ニューロメジンB、パンクレアスタチン、コノトキシンM1、セクレチン、GHRF、メリチン、ザルコトキシン1A、VIP、α-MSHまたはMIF-1である。生物において、C末端アミド化は、特殊な細胞、通常は内分泌細胞中に存在する特殊なメカニズムにより行われる。このメカニズムは、ポリペプチドの組換え産生に通常用いられる哺乳類細胞では効率的なものではないか、または存在すらしていない。
よって、哺乳類細胞中で組換え産生されたときのC末端アミド化形態の場合、内因的にC末端アミド化されたポリペプチドは、全く得られないか、または十分な量で得られない。
この問題を解決するために、通常、ポリペプチドは、組換え産生後および少なくとも部分精製後に「インビトロ」でC末端アミド化される。そのようなインビトロでの方法では、アミド化されるポリペプチドは、(i)ポリペプチド自体が異なるプロセスにおいて産生された後にC末端で化学的または酵素的に改変され、(ii)非自然的な(過酷な)条件にさらされる。
これに対して、本明細書において報告される方法では、組換え産生されたポリペプチドは、「インビボで」すでにC末端アミド化されている、すなわち、細胞または培養培地内でのその発現時にまたはその直後にC末端がアミド化されている。本発明の文脈において、これは、ポリペプチドが、同じ哺乳類宿主細胞中でまたは培養物中で産生されかつC末端アミド化され、その中でポリペプチドは事前精製およびさらなる酵素の添加なしに産生されていることを意味する。よって、産生は、アミド化を行う前に、アミド化されるポリペプチドの中間単離(または精製)なしに連続的/持続的なプロセスで行われる、すわなち、ポリペプチドは、同じ/単一の段階で発現されかつアミド化される。これは、関心対象のポリペプチドをコードする核酸、および関心対象のポリペプチド中にC末端アミド化を導入する能力を有する酵素をコードする核酸の両方を組換え法により共発現させることにより達成される。
ポリペプチドにC末端アミド化を導入する1つの例示的な酵素は、ヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)である。
「ヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ」または「ヒトPAM」という用語は、触媒活性を有する2種類の酵素的に活性なドメイン:ペプチジルグリシンα-水酸化モノオキシゲナーゼ(PHM)およびペプチジル-α-ヒドロキシグリシンα-アミド化リアーゼ(PAL)を有するポリペプチドを表す。この酵素は、触媒活性を有する2種類の酵素的に活性なドメインを有する。これらの触媒ドメインは、連続的に働き、神経内分泌ペプチドを活性なαアミド化産物に変換する。
PAMの異なるアイソフォームをコードする異なるスプライスバリアント(すなわち、選択的にスプライスされた転写物)が記載されている。これらのスプライスバリアントのうち2つは、いわゆるPAM2バリアントおよびPAM3バリアントである。PAM2転写物とPAM3転写物との違いは、膜貫通ドメインを包含するエクソンの有り(PAM2)または無し(PAM3)である。
全ての局面の1つの態様において、ヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)はPAM3(SEQ ID NO:02)である。
(表)PAM2およびPAM3スプライスバリアント発現構築物間の比較
そのC末端にPYY+Glyペプチドを有するIgG-Fc分子を組換え発現させた。IgG-Fc発現プラスミドと一緒に、様々な割合のPAM2発現プラスミドまたはPAM3発現プラスミドのいずれかをコトランスフェクトした。Gly残基のC末端プロセシングについて、発現産物を質量分析により分析した。
そのC末端にPYY+Glyペプチドを有するIgG-Fc分子を組換え発現させた。IgG-Fc発現プラスミドと一緒に、様々な割合のPAM2発現プラスミドまたはPAM3発現プラスミドのいずれかをコトランスフェクトした。Gly残基のC末端プロセシングについて、発現産物を質量分析により分析した。
本明細書で用いられる「発現」という用語は、細胞内で生じる転写プロセスおよび/または翻訳プロセスを指す。細胞における関心対象の核酸配列の転写レベルは、細胞中に存在する対応するmRNAの量に基づき決定することができる。例えば、関心対象の配列から転写されたmRNAは、RT-PCRまたはNorthernハイブリダイゼーションにより定量化できる(Sambrook et al., 1989を参照)。関心対象の核酸によりコードされたポリペプチドは、種々の方法により、例えば、ELISA、ポリペプチドの生物学的活性をアッセイすること、またはポリペプチドを認識しそれに結合する免疫グロブリンを用いるWesternブロッティングもしくはラジオイムノアッセイなど、そのような活性に依存しないアッセイを利用することにより定量化できる(上記Sambrook et al., 1989を参照)。
本明細書で用いられる「共発現」または「共発現した」という用語は、異なる組換えポリペプチドをコードする2つ以上の核酸が、同じ宿主細胞中で、または(同じ培養物中で)一緒に培養される2種類以上の宿主細胞中で同時に発現することを表す。第1の場合においては、単一の宿主細胞が、異なるポリペプチド(アミド化されるポリペプチドおよびPAM)をコードする全ての核酸を含む。第2の場合においては、各宿主細胞が、組換えポリペプチド(アミド化されるポリペプチドまたはPAMのいずれか)をコードする少なくとも1つの核酸を含む。例えば、2種類の異なる組換えポリペプチドが同時に発現される場合、2種類の組換えポリペプチドをコードする核酸を含む1種類、すなわち単一の細胞が用いられるか、またはそれぞれが1種類の組換えポリペプチドをコードする核酸を(厳密に)含む2種類の細胞が用いられるかどちらかである。異なる組換えポリペプチドをコードする核酸は、モノシストロニックまたはマルチシストロニックな発現カセット中に含まれる。これらは、同じ発現プラスミド上または異なる発現プラスミド上のいずれかにあり得る。
当業者は、「組換え」または「組換えで」という用語が、組換えであるポリペプチドをコードする核酸が哺乳類細胞内にトランスフェクトされている状況を説明することを理解する。これは、内因性のポリペプチド(だけ)が存在するのではなく、少なくとも一部は細胞内に人工的に挿入されたものであり得る。
「発現プラスミド」は、含まれる構造遺伝子の宿主細胞における発現に必要とされる全ての要素を提供する核酸である。「ベクター」という用語は、本出願内で「プラスミド」と同義に用いられる。典型的には、発現プラスミドは、複製開始点、および選択可能マーカー、真核生物選択マーカー、ならびにそれぞれがプロモーター、構造遺伝子、およびポリアデニル化シグナルを含む転写ターミネーターを含む関心対象の構造遺伝子の発現のための1つまたは複数の発現カセットを含む、例えば、大腸菌(E. coli)のための、原核生物プラスミド増殖ユニットを含む。遺伝子発現は通常、プロモーターの制御下に置かれ、そのような構造遺伝子は、プロモーターに「機能的に連結される」と言われる。同様に、調節エレメントがコアプロモーターの活性を調節する場合、調節エレメントおよびコアプロモーターも機能的に連結される。
「発現カセット」は、プロモーターおよびポリアデニル化部位など、少なくとも含まれる核酸の細胞における発現に必要な調節エレメントを含む構築物を指す。
「プロモーター」は、それに機能的に連結される核酸の転写を制御する核酸、すなわち、ポリヌクレオチド配列を指す。プロモーターは、RNAポリメラーゼ結合および転写開始のためのシグナルを含んでもよい。用いられるプロモーターは、機能的に連結された核酸の発現が企図される宿主細胞の細胞型において機能することができる。様々な異なる供給源に由来する、構成的プロモーター、誘導性プロモーター、および抑制性プロモーターを含む多数のプロモーターが当技術分野において周知である(およびGenBankなどのデータベースにおいて特定されている)。それらは、クローン化されたポリヌクレオチドとしてまたはその中で入手可能である(例えば、ATCCなどの寄託機関ならびに他の商業的または個人の供給元から)。「プロモーター」は、例えば、機能的に連結された構造遺伝子の転写を指示するヌクレオチド配列を含む。典型的には、プロモーター-は、構造遺伝子の転写開始部位に近接する、遺伝子の5'非コード領域または5'非翻訳領域(5'UTR)に位置する。転写の開始において機能するプロモーター内の配列エレメントは多くの場合、コンセンサスヌクレオチド配列により特徴づけられる。これらの配列エレメントには、RNAポリメラーゼ結合部位、TATA配列、CAAT配列、分化特異的エレメント(DSE; McGehee, R.E., et al., Mol. Endocrinol. 7 (1993) 551)、サイクリックAMP応答エレメント(CRE)、血清応答エレメント(SRE; Treisman, R., Seminars in Cancer Biol. 1 (1990) 47)、グルココルチコイド応答エレメント(GRE)、ならびにCRE/ATF(O'Reilly, M.A., et al., J. Biol. Chem. 267 (1992) 19938)、AP2 (Ye, J., et al., J. Biol. Chem. 269 (1994) 25728)、SP1、cAMP応答エレメント結合タンパク質 (CREB; Loeken, M.R., Gene Expr. 3 (1993) 253-264)およびオクタマー因子(一般に Watson et al., eds., Molecular Biology of the Gene, 4th ed., The Benjamin/Cummings Publishing Company, Inc. 1987, およびLemaigre, F.P. and Rousseau, G.G., Biochem. J. 303 (1994) 1-14を参照)など他の転写因子のための結合部位が含まれる。プロモーターが誘導性プロモーターである場合、転写率は誘導剤に反応して増大する。これに対して、プロモーターが構成的プロモーターである場合、転写率は誘導剤により調節されない。抑制性プロモーターもまた公知である。例えば、c-fosプロモーターは、細胞表面上にあるその受容体に成長ホルモンが結合すると特異的に活性化される。テトラサイクリン(tet)調節発現は、例えば、CMVプロモーターと、その後に続く2つのTetオペレーター部位からなる人工ハイブリッドプロモーターにより達成できる。Tet抑制因子は、2つのTetオペレーター部位に結合し、転写を遮断する。誘導因子テトラサイクリンを添加すると、Tet抑制因子はTetオペレーター部位から遊離し、転写が進行する(Gossen, M. and Bujard, H., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89 (1992) 5547-5551)。メタロチオネインおよび熱ショックプロモーターを含む他の誘導性プロモーターについては、Sambrook, et al. (上述)、およびGossen, M., et al., Curr. Opin. Biotech. 5 (1994) 516-520を参照。高レベル発現のための強力なプロモーターとして同定されている真核生物プロモーターは、SV40初期プロモーター、アデノウイルス後期主要プロモーター、マウスメタロチオネインIプロモーター、ラウス肉腫ウイルス末端反復配列、チャイニーズハムスター伸長因子1α(CHEF-1, 例えばUS 5,888,809を参照)、ヒトEF-1α、ユビキチン、およびヒトサイトメガロウイルス最初期プロモーター(CMV IE)である。エンハンサー(すなわち、プロモーターに作用し転写を増大させるcis作用性DNAエレメント)は、プロモーターと連動して機能し、プロモーター単独で得られる発現のレベルを増大させるのに必要である可能性が有り、転写調節エレメントとして含まれ得る。多くの場合、プロモーターを含むポリヌクレオチドセグメントは、エンハンサー配列も同様に含む(例えば、CMVまたはSV40)。
「細胞」または「宿主細胞」という用語は、その中に核酸、例えば、異種ポリペプチドをコードする核酸が存在し得る、または導入/トランスフェクトされ得る細胞を指す。核酸を含む2つ以上のベクターが同じ細胞中に同時に導入される場合、このプロセスは「コトランスフェクション」と呼ばれる。「細胞」という用語には、プラスミドの増殖のために用いられる原核細胞、および核酸の発現のために用いられる真核細胞の両方が含まれる。好ましくは、真核細胞は哺乳類細胞である。好ましくは、哺乳類細胞は、CHO細胞 (例えば、CHO K1、CHO DG44)、BHK細胞、NS0細胞、SP2/0細胞、HEK 293細胞、HEK 293 EBNA細胞、PER.C6(登録商標)細胞、およびCOS細胞を含む哺乳類細胞の群から選択される。本明細書で用いられる発現「細胞」には、対象細胞およびその子孫が含まれる。よって、「形質転換体」および「形質転換細胞」という語には、導入の数に関係なく、それに由来する初代対象細胞および培養物が含まれる。計画的な変異または偶発的な変異のために、全ての子孫がDNA内容について厳密に同一であることはできないことも理解される。最初の形質転換細胞においてスクリーニングされたものと同じ機能または生物学的活性を有する変異体子孫が含まれる。
ポリペプチドの組換え産生のために用いられる細胞の翻訳機構の能力は限られているため、アミド化されるポリペプチドの発現とPAM発現との間のバランスを取らなければならない。加えて、総収量とアミド化されるポリペプチドのアミド化のパーセンテージとの間のバランスも考慮しなければならない。
全ての局面の1つの態様において、哺乳類細胞は、アミド化されるポリペプチドをコードする核酸を含む発現カセットを含む第1のベクター、およびPAMをコードする核酸を含む発現カセットを含む第2のベクターをコトランスフェクトされる。
全ての局面の1つの態様において、第1のベクターと第2のベクターの比率は約90:10〜約40:60である。全ての局面の1つの態様において、第1のベクターと第2のベクターの比率は約70:30〜約60:40である。全ての局面の1つの好ましい態様において、第1のベクターと第2のベクターの比率は約70:30〜約60:40であり、ヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)は、PAM3(SEQ ID NO:02)である。
全ての局面の1つの態様において、哺乳類細胞は、ポリペプチドをコードする第1の核酸およびPAMをコードする第2の核酸を含む。
全ての局面の1つの態様において、第1の核酸と第2の核酸の比率は約90:10〜約40:60である。全ての局面の1つの態様において、第1の核酸と第2の核酸の比率は約70:30〜約60:40である。全ての局面の1つの好ましい態様において、第1の核酸と第2の核酸の比率は約70:30〜約60:40であり、ヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)はPAM3(SEQ ID NO:02)である。
全ての局面の1つの態様において、ポリペプチドをコードする核酸を含む第1の哺乳類細胞およびPAMをコードする核酸を含む第2の哺乳類細胞が、共発現のために用いられる。
全ての局面の1つの態様において、第1の哺乳類細胞と第2の哺乳類細胞の比率は約90:10〜約40:60である。全ての局面の1つの態様において、第1の哺乳類細胞と第2の哺乳類細胞の比率は約70:30〜約60:40である。
異なる哺乳類細胞が共発現のために用いられる場合、第1の哺乳類細胞はPAMをコードする核酸を含まず、第2の哺乳類細胞はポリペプチドをコードする核酸を含まない。
これらの比率は、パーセンテージにより表すことができる(今回の例のように)。例えば、40:60(第1のベクター/第1の核酸;ポリペプチド 対 第2のベクター/第2の核酸;PAM)の比率は60%PAMとして表される。同様に70:30または60:40の比率は、それぞれ30%PAMまたは40%PAMとして表される。
(表)C末端アミド化 対 収量
そのC末端にPYY+Glyペプチドを有するIgG-Fc分子を、種々の割合のPAM3発現プラスミドと一緒に組換え発現させた。Gly残基のC末端プロセシングについては発現産物を質量分析により分析し、収量はプロテインAクロマトグラフィーにより決定した。結果は2つの独立した実験によるものである。
そのC末端にPYY+Glyペプチドを有するIgG-Fc分子を、種々の割合のPAM3発現プラスミドと一緒に組換え発現させた。Gly残基のC末端プロセシングについては発現産物を質量分析により分析し、収量はプロテインAクロマトグラフィーにより決定した。結果は2つの独立した実験によるものである。
本明細書において報告される1つの局面は、ポリペプチドおよびヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)の両方が哺乳類細胞中で組換えで共発現される(組換え法により共発現される)ことを特徴とする、C末端アミド化ポリペプチドの組換え産生のための方法である。一般に、ポリペプチドの組換え産生は、核酸のトランスフェクション、細胞の培養、細胞の回収およびポリペプチドの精製により行われる。
「抗体重鎖」は未変性抗体の一部分を指す。未変性抗体は、種々の構造を有する、天然に生じる免疫グロブリン分子である。例えば、未変性IgG抗体は約150,000ダルトンのヘテロ四量体糖タンパク質であり、ジスルフィド結合される、2つの同一の軽鎖および2つの同一の重鎖で構成される。N末端からC末端にかけて、各抗体重鎖は、可変重鎖ドメインまたは重鎖可変ドメインとも呼ばれる可変領域(VH)と、その後に続く3つの定常ドメイン(CH1、CH2およびCH3)を有する。
本明細書における「Fc領域」または「Fc部分」という用語は、少なくとも定常領域の一部を含む免疫グロブリン重鎖のC末端領域を定義するために用いられる。この用語には、天然配列Fc領域および変異Fc領域が含まれる。1つの態様において、ヒトIgG重鎖Fc領域は、Cys226から、またはPro230から重鎖のカルボキシル末端に及ぶ。しかしながら、Fc領域のC末端リジン(Lys447)は存在してもしなくてもよい。本明細書において特に指示がない限り、Fc領域または定常領域におけるアミノ酸残基の番号付けは、Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD, 1991に記載されている、EUインデックスとも呼ばれる、EUナンバリングシステムに従う。
全ての局面の1つの態様において、ポリペプチドは、抗体重鎖またはそのFc領域のC末端に融合される。
神経ペプチドY受容体(NYR)は、近縁のペプチドホルモンである、神経ペプチドY、ペプチドYYおよび膵ポリペプチドにより活性化される、Gタンパク質共役型受容体のクラスである。
ペプチドYY(PYY)は、ペプチドチロシンチロシンまたは膵ペプチドYY3-36としても知られる、ヒトにおいてPYY遺伝子によりコードされるペプチドである。ペプチドYYは、膵ペプチドと同じ位置に位置するその36個のアミノ酸のうち18個を有することにより、膵ペプチドファミリーに関連する。ペプチドYYの2つの主要な形態は、PYY1-36およびPYY3-36であり、これらはPP折り畳み構造モチーフを有する。一方で、循環PYY免疫反応性の最も一般的な形態はPYY3-36であり、Y2受容体(NPY2R、Y2R)に結合する。
全ての局面の1つの態様において、ポリペプチドは、ニューロキニン、アラトスタチン、Lem-KI、TRH、赤色色素凝集ホルモン、カルシトニン、CRF、LHRH、ロイコピロキニン、ガストリンI、色素拡散ホルモン、デルモルフィン、オキシトシン、サブスタンスP、NPY、FMRFアミド、ボンベシン、アミリン、[Arg8]バソプレシン、BId-GrTH、カルシトニン、Cam-HrTH-II、ガストリン放出ペプチド、ニューロメジンB、パンクレアスタチン、コノトキシンM1、セクレチン、GHRF、メリチン、ザルコトキシン1A、VIP、α-MSH、MIF-1である。全ての局面の1つの態様において、ポリペプチドはSEQ ID NO:05のペプチドYY(PYY 3-36)である。
本明細書において報告される1つの局面は、ポリペプチド(アミド化される)およびヒトPAMの両方が哺乳類細胞中で組換えで共発現される(組換え法により共発現される)、C末端アミド化ポリペプチドの組換え産生のためのヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)の使用である。
以下の実施例は、本発明の理解を助けるために提供され、本発明の真の範囲は添付の特許請求の範囲に記載される。本発明の主旨から逸脱することなく、記載の手法に変更を行えることが理解される。
材料および方法
組換えDNA技術
Sambrook, J. et al., Molecular cloning: A laboratory manual; Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York, 1989に記載されている標準的な方法を用いてDNAを操作した。分子生物学的試薬を製造者の説明書に従って用いた。
組換えDNA技術
Sambrook, J. et al., Molecular cloning: A laboratory manual; Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York, 1989に記載されている標準的な方法を用いてDNAを操作した。分子生物学的試薬を製造者の説明書に従って用いた。
遺伝子およびオリゴヌクレオチドの合成
所望の遺伝子セグメントをGeneart GmbH (Regensburg, Germany)での化学合成により調製した。合成遺伝子断片を、増殖/増幅のために大腸菌プラスミド内にクローニングした。サブクローニング遺伝子断片のDNA配列をDNA配列決定により確認した。あるいは、化学的に合成したオリゴヌクレオチドをアニーリングすることによりまたはPCRを介して、短い合成DNA断片を構築した。それぞれのオリゴヌクレオチドをmetabion GmbH (Planegg-Martinsried, Germany)により調製した。
所望の遺伝子セグメントをGeneart GmbH (Regensburg, Germany)での化学合成により調製した。合成遺伝子断片を、増殖/増幅のために大腸菌プラスミド内にクローニングした。サブクローニング遺伝子断片のDNA配列をDNA配列決定により確認した。あるいは、化学的に合成したオリゴヌクレオチドをアニーリングすることによりまたはPCRを介して、短い合成DNA断片を構築した。それぞれのオリゴヌクレオチドをmetabion GmbH (Planegg-Martinsried, Germany)により調製した。
実施例1
ヒトPAM2およびPAM3の組換え発現/共発現のための発現プラスミドの作製
上記のように、ヒトPAMシグナルペプチド、プロペプチド配列、および成熟ヒトPAM2またはPAM3をコードする配列をそれぞれ含むヒトPAM2およびPAM3コード遺伝子を化学合成により得て、cDNA発現ベクター内にクローニングした。HEK293細胞におけるヒトPAM2またはPAM3の一過性発現のための発現プラスミドは、PAM cDNAに加えて、このプラスミドの大腸菌における複製を可能にするベクターpUC18由来の複製開始点、および大腸菌にアンピシリン耐性を付与するβ-ラクタマーゼ遺伝子も含んだ。よって、PAM2またはPAM3分子の転写ユニットは、以下の機能的エレメントを含む:
−イントロンAを含むヒトサイトメガロウイルス(P-CMV)由来の最初期エンハンサーおよびプロモーター;
−ヒト重鎖免疫グロブリン5'非翻訳領域(5'UTR);
−PAMシグナルペプチドおよびプロペプチドを含むPAM2またはPAM3 cDNA;および
−ウシ成長ホルモンポリアデニル化配列(BGH pA)。
ヒトPAM2およびPAM3の組換え発現/共発現のための発現プラスミドの作製
上記のように、ヒトPAMシグナルペプチド、プロペプチド配列、および成熟ヒトPAM2またはPAM3をコードする配列をそれぞれ含むヒトPAM2およびPAM3コード遺伝子を化学合成により得て、cDNA発現ベクター内にクローニングした。HEK293細胞におけるヒトPAM2またはPAM3の一過性発現のための発現プラスミドは、PAM cDNAに加えて、このプラスミドの大腸菌における複製を可能にするベクターpUC18由来の複製開始点、および大腸菌にアンピシリン耐性を付与するβ-ラクタマーゼ遺伝子も含んだ。よって、PAM2またはPAM3分子の転写ユニットは、以下の機能的エレメントを含む:
−イントロンAを含むヒトサイトメガロウイルス(P-CMV)由来の最初期エンハンサーおよびプロモーター;
−ヒト重鎖免疫グロブリン5'非翻訳領域(5'UTR);
−PAMシグナルペプチドおよびプロペプチドを含むPAM2またはPAM3 cDNA;および
−ウシ成長ホルモンポリアデニル化配列(BGH pA)。
実施例2
抗体-PYY融合タンパク質および抗体断片に基づくPYY融合タンパク質の組換え発現のための発現プラスミドの作製
a)C末端に融合したペプチド配列を伴う、ヒトIgG1定常領域(huIgG1-Fc)に基づくヒト免疫グロブリン重鎖由来の断片の発現のためのプラスミドの作製
部分的ヒンジ領域ならびにIgG1 CH2およびCH3ドメインからなるヒトIgG1 Fc断片と各ペプチド配列とを含むヒトIgG1に基づく抗体断片をコードする融合遺伝子は、グリシン-セリンリンカー(G4Sx3)によって隔てられる各ペプチド配列をコードする配列エレメントに、上で詳述した各ヒトIgG1 Fc断片をコードするDNA断片を融合させることにより構築した。酵素によるC末端アミド化を可能にするために、1個のグリシン(-G)残基、またはグリシン-リジンジペプチド(-GK)、またはグリシン-リジン-アルギニントリペプチド(-GKR)をコードする配列を、まだ存在していない場合には、各IgG1-Fc-ペプチド融合分子のC末端アミノ酸に付加した。HEK293細胞におけるヒトIgG-Fcに基づく抗体重鎖断片融合分子の一過性発現のための発現プラスミドは、ヒトIgG1-Fc融合分子に加えて、このプラスミドの大腸菌における複製を可能にするベクターpUC18由来の複製開始点、および大腸菌にアンピシリン耐性を付与するβ-ラクタマーゼ遺伝子も含んだ。よって、IgG1-Fcに基づく抗体重鎖断片融合分子の転写ユニットは、以下の機能的エレメントを含んだ:
−イントロンAを含むヒトサイトメガロウイルス(P-CMV)由来の最初期エンハンサーおよびプロモーター;
−ヒト重鎖免疫グロブリン5'非翻訳領域(5'UTR);
−マウス免疫グロブリン重鎖シグナル配列;
−ヒトIgG1 Fcをコードする核酸;
−グリシン−セリンリンカー(G4Sx3)をコードする核酸;
−C末端にGまたはGKまたはGKRを有するペプチドをコードする核酸;
−ウシ成長ホルモンポリアデニル化配列(BGH pA)。
抗体-PYY融合タンパク質および抗体断片に基づくPYY融合タンパク質の組換え発現のための発現プラスミドの作製
a)C末端に融合したペプチド配列を伴う、ヒトIgG1定常領域(huIgG1-Fc)に基づくヒト免疫グロブリン重鎖由来の断片の発現のためのプラスミドの作製
部分的ヒンジ領域ならびにIgG1 CH2およびCH3ドメインからなるヒトIgG1 Fc断片と各ペプチド配列とを含むヒトIgG1に基づく抗体断片をコードする融合遺伝子は、グリシン-セリンリンカー(G4Sx3)によって隔てられる各ペプチド配列をコードする配列エレメントに、上で詳述した各ヒトIgG1 Fc断片をコードするDNA断片を融合させることにより構築した。酵素によるC末端アミド化を可能にするために、1個のグリシン(-G)残基、またはグリシン-リジンジペプチド(-GK)、またはグリシン-リジン-アルギニントリペプチド(-GKR)をコードする配列を、まだ存在していない場合には、各IgG1-Fc-ペプチド融合分子のC末端アミノ酸に付加した。HEK293細胞におけるヒトIgG-Fcに基づく抗体重鎖断片融合分子の一過性発現のための発現プラスミドは、ヒトIgG1-Fc融合分子に加えて、このプラスミドの大腸菌における複製を可能にするベクターpUC18由来の複製開始点、および大腸菌にアンピシリン耐性を付与するβ-ラクタマーゼ遺伝子も含んだ。よって、IgG1-Fcに基づく抗体重鎖断片融合分子の転写ユニットは、以下の機能的エレメントを含んだ:
−イントロンAを含むヒトサイトメガロウイルス(P-CMV)由来の最初期エンハンサーおよびプロモーター;
−ヒト重鎖免疫グロブリン5'非翻訳領域(5'UTR);
−マウス免疫グロブリン重鎖シグナル配列;
−ヒトIgG1 Fcをコードする核酸;
−グリシン−セリンリンカー(G4Sx3)をコードする核酸;
−C末端にGまたはGKまたはGKRを有するペプチドをコードする核酸;
−ウシ成長ホルモンポリアデニル化配列(BGH pA)。
b)C末端に融合したペプチド配列を伴うまたは伴わない、ヒトIgG1定常領域を用いる免疫グロブリン重鎖の発現のためのプラスミドの作製
ヒトIgG1定常領域をコードするDNA断片を、VH可変領域をコードする配列エレメント、およびペプチド融合分子の場合にはそのC末端とグリシン-セリンリンカー(G4Sx3)によって隔てられる各ペプチド配列をコードする配列エレメントと融合させることにより、ヒトIgG1定常領域(CH1、ヒンジ、CH2、CH3)と、V重鎖可変ドメインと、ペプチド融合分子の場合には各ペプチド配列とを含むヒトIgG1重鎖融合遺伝子を構築する。酵素によるC末端アミド化を可能にするために、1個のグリシン(-G)残基、またはグリシン-リジンジペプチド(-GK)、またはグリシン-リジン-アルギニントリペプチド(-GKR)を、まだ存在していない場合には、各IgG-Fc-ペプチド融合分子のC末端アミノ酸に付加する。HEK293細胞におけるヒトIgG1重鎖に基づく抗体融合分子の一過性発現のための発現プラスミドは、ヒトIgG1重鎖融合分子に加えて、このプラスミドの大腸菌における複製を可能にするベクターpUC18由来の複製開始点、および大腸菌にアンピシリン耐性を付与するβ-ラクタマーゼ遺伝子も含む。よって、抗体重鎖の転写ユニットは、以下の機能的エレメントを含む:
−イントロンAを含むヒトサイトメガロウイルス(P-CMV)由来の最初期エンハンサーおよびプロモーター;
−ヒト重鎖免疫グロブリン5'非翻訳領域(5'UTR);
−マウス免疫グロブリン重鎖シグナル配列;
−ヒトIgG1重鎖をコードする核酸;
−任意でグリシン−セリンリンカー(G4Sx3)をコードする核酸、およびC末端にGまたはGKまたはGKRを有するペプチドをコードする核酸;
−ウシ成長ホルモンポリアデニル化配列(BGH pA)。
ヒトIgG1定常領域をコードするDNA断片を、VH可変領域をコードする配列エレメント、およびペプチド融合分子の場合にはそのC末端とグリシン-セリンリンカー(G4Sx3)によって隔てられる各ペプチド配列をコードする配列エレメントと融合させることにより、ヒトIgG1定常領域(CH1、ヒンジ、CH2、CH3)と、V重鎖可変ドメインと、ペプチド融合分子の場合には各ペプチド配列とを含むヒトIgG1重鎖融合遺伝子を構築する。酵素によるC末端アミド化を可能にするために、1個のグリシン(-G)残基、またはグリシン-リジンジペプチド(-GK)、またはグリシン-リジン-アルギニントリペプチド(-GKR)を、まだ存在していない場合には、各IgG-Fc-ペプチド融合分子のC末端アミノ酸に付加する。HEK293細胞におけるヒトIgG1重鎖に基づく抗体融合分子の一過性発現のための発現プラスミドは、ヒトIgG1重鎖融合分子に加えて、このプラスミドの大腸菌における複製を可能にするベクターpUC18由来の複製開始点、および大腸菌にアンピシリン耐性を付与するβ-ラクタマーゼ遺伝子も含む。よって、抗体重鎖の転写ユニットは、以下の機能的エレメントを含む:
−イントロンAを含むヒトサイトメガロウイルス(P-CMV)由来の最初期エンハンサーおよびプロモーター;
−ヒト重鎖免疫グロブリン5'非翻訳領域(5'UTR);
−マウス免疫グロブリン重鎖シグナル配列;
−ヒトIgG1重鎖をコードする核酸;
−任意でグリシン−セリンリンカー(G4Sx3)をコードする核酸、およびC末端にGまたはGKまたはGKRを有するペプチドをコードする核酸;
−ウシ成長ホルモンポリアデニル化配列(BGH pA)。
c)C末端に融合したペプチド配列を伴うまたは伴わない、ヒトIg-κ定常領域を用いる免疫グロブリン軽鎖の発現のためのプラスミドの作製
ヒトIg-κ定常領域をコードするDNA断片を、V-κ可変領域をコードする配列エレメント、および必要であればそのC末端とグリシン-セリンリンカー(G4Sx5)によって隔てられる各ペプチド配列をコードする配列エレメントと融合させることにより、ヒトIg-κ定常領域(C-κ)と、V-κ可変ドメインと、必要であれば各ペプチド配列とを含むヒトκ軽鎖コード融合遺伝子を構築する。酵素によるC末端アミド化を可能にするために、1個のグリシン(-G)残基、またはグリシン-リジンジペプチド(-GK)、またはグリシン-リジン-アルギニントリペプチド(-GKR)を、各Ig-κ-ペプチド融合分子のC末端アミノ酸に付加する。HEK293細胞におけるヒトIg-κに基づく抗体軽鎖融合分子の一過性発現のための発現プラスミドは、ヒトIg-κ融合分子に加えて、このプラスミドの大腸菌における複製を可能にするベクターpUC18由来の複製開始点、および大腸菌にアンピシリン耐性を付与するβ-ラクタマーゼ遺伝子も含む。よって、抗体重鎖の転写ユニットは、以下の機能的エレメントを含む:
−イントロンAを含むヒトサイトメガロウイルス(P-CMV)由来の最初期エンハンサーおよびプロモーター;
−ヒト重鎖免疫グロブリン5'非翻訳領域(5'UTR);
−マウス免疫グロブリン重鎖シグナル配列;
−ヒトIgκをコードする核酸;
−任意でグリシン−セリンリンカー(G4Sx5)をコードする核酸、およびC末端にGまたはGKまたはGKRを有するペプチドをコードする核酸;
−ウシ成長ホルモンポリアデニル化配列(BGH pA)。
ヒトIg-κ定常領域をコードするDNA断片を、V-κ可変領域をコードする配列エレメント、および必要であればそのC末端とグリシン-セリンリンカー(G4Sx5)によって隔てられる各ペプチド配列をコードする配列エレメントと融合させることにより、ヒトIg-κ定常領域(C-κ)と、V-κ可変ドメインと、必要であれば各ペプチド配列とを含むヒトκ軽鎖コード融合遺伝子を構築する。酵素によるC末端アミド化を可能にするために、1個のグリシン(-G)残基、またはグリシン-リジンジペプチド(-GK)、またはグリシン-リジン-アルギニントリペプチド(-GKR)を、各Ig-κ-ペプチド融合分子のC末端アミノ酸に付加する。HEK293細胞におけるヒトIg-κに基づく抗体軽鎖融合分子の一過性発現のための発現プラスミドは、ヒトIg-κ融合分子に加えて、このプラスミドの大腸菌における複製を可能にするベクターpUC18由来の複製開始点、および大腸菌にアンピシリン耐性を付与するβ-ラクタマーゼ遺伝子も含む。よって、抗体重鎖の転写ユニットは、以下の機能的エレメントを含む:
−イントロンAを含むヒトサイトメガロウイルス(P-CMV)由来の最初期エンハンサーおよびプロモーター;
−ヒト重鎖免疫グロブリン5'非翻訳領域(5'UTR);
−マウス免疫グロブリン重鎖シグナル配列;
−ヒトIgκをコードする核酸;
−任意でグリシン−セリンリンカー(G4Sx5)をコードする核酸、およびC末端にGまたはGKまたはGKRを有するペプチドをコードする核酸;
−ウシ成長ホルモンポリアデニル化配列(BGH pA)。
実施例3
抗体-PYY融合タンパク質および抗体断片に基づくPYY融合タンパク質の一過性組換え発現
F17培地(Invitrogen Corp.)中で培養したHEK293細胞(ヒト胚性腎臓細胞株293に由来する)の各発現プラスミドによる一過性トランスフェクションにより、組換え融合タンパク質を作製した。トランスフェクションに関して、「293-Free」トランスフェクション試薬(Novagen)を用いた。上記の、ペプチドで修飾した抗体融合分子およびペプチドで修飾した抗体に基づく融合分子を、個々の発現プラスミドから発現させた。C末端アミド化を付随して起こすために、PAM2またはPAM3をコードする発現プラスミドを免疫グロブリン発現プラスミドと一緒にコトランスフェクトした。製造者の説明書に明記されているように、トランスフェクションを行った。組換えタンパク質を含有する細胞培養上清をトランスフェクション後3〜7日目に回収した。精製まで、上清を低温(例えば−80℃)で保存した。例えば、HEK293細胞における、ヒト免疫グロブリンの組換え発現に関する一般的な情報は、Meissner, P. et al., Biotechnol. Bioeng. 75 (2001) 197-203において与えられる。
抗体-PYY融合タンパク質および抗体断片に基づくPYY融合タンパク質の一過性組換え発現
F17培地(Invitrogen Corp.)中で培養したHEK293細胞(ヒト胚性腎臓細胞株293に由来する)の各発現プラスミドによる一過性トランスフェクションにより、組換え融合タンパク質を作製した。トランスフェクションに関して、「293-Free」トランスフェクション試薬(Novagen)を用いた。上記の、ペプチドで修飾した抗体融合分子およびペプチドで修飾した抗体に基づく融合分子を、個々の発現プラスミドから発現させた。C末端アミド化を付随して起こすために、PAM2またはPAM3をコードする発現プラスミドを免疫グロブリン発現プラスミドと一緒にコトランスフェクトした。製造者の説明書に明記されているように、トランスフェクションを行った。組換えタンパク質を含有する細胞培養上清をトランスフェクション後3〜7日目に回収した。精製まで、上清を低温(例えば−80℃)で保存した。例えば、HEK293細胞における、ヒト免疫グロブリンの組換え発現に関する一般的な情報は、Meissner, P. et al., Biotechnol. Bioeng. 75 (2001) 197-203において与えられる。
実施例4
組換えタンパク質の精製
Fcまたは抗体融合タンパク質を含有する培養上清をろ過し、2段階のクロマトグラフィー段階により精製した。融合タンパク質を、PBSバッファー(10mM Na2HPO4、1mM KH2PO4、137mM NaClおよび2.7mM KCl、pH7.4)で平衡化したMabSelectSuRe(GE Healthcare)を用いるアフィニティクロマトグラフィーにより捕捉した。非結合タンパク質を平衡バッファーで洗い出した。抗体(または抗体誘導体)を25〜50mMクエン酸バッファー、pH3.2で溶出した。タンパク質含有画分を0.1mlの2Mトリスバッファー、pH9.0で中和した。次いで、溶出したタンパク質画分をプールし、アミコンウルトラ遠心式限外ろ過フィルター装置(MWCO: 10K、Millipore)で濃縮し、20mMヒスチジン、140mM NaClでpH6.0に平衡化したSuperdex200 HiLoad 26/60ゲルろ過カラム(GE Healthcare, Sweden)上にロードした。精製した抗体および誘導体のタンパク質濃度を、Pace et. al., Protein Science 4 (1995) 2411-2423に従うアミノ酸配列に基づき計算したモル吸光係数を用いて、バックグラウンド補正には320nmでの光学濃度(OD)を用いて、280nmでのODを決定することにより決定した。単量体Fc画分をプールし、−80℃で瞬間凍結させ保存した。サンプルの一部をその後のタンパク質分析および特徴付けに提供した。Fcまたは抗体融合タンパク質の純度および特有の構造を、還元剤(5mM、1,4-ジチオスレイトール)の存在下および非存在下でのSDS-PAGEおよびクーマシーブリリアントブルーによる染色により分析した。Fc-融合タンパク質調製物の凝集物含有量を、GFC300分析用サイズ排除カラム(Tosoh Bioscience, Stuttgart, Germany)を用いる高性能SECにより決定した。
組換えタンパク質の精製
Fcまたは抗体融合タンパク質を含有する培養上清をろ過し、2段階のクロマトグラフィー段階により精製した。融合タンパク質を、PBSバッファー(10mM Na2HPO4、1mM KH2PO4、137mM NaClおよび2.7mM KCl、pH7.4)で平衡化したMabSelectSuRe(GE Healthcare)を用いるアフィニティクロマトグラフィーにより捕捉した。非結合タンパク質を平衡バッファーで洗い出した。抗体(または抗体誘導体)を25〜50mMクエン酸バッファー、pH3.2で溶出した。タンパク質含有画分を0.1mlの2Mトリスバッファー、pH9.0で中和した。次いで、溶出したタンパク質画分をプールし、アミコンウルトラ遠心式限外ろ過フィルター装置(MWCO: 10K、Millipore)で濃縮し、20mMヒスチジン、140mM NaClでpH6.0に平衡化したSuperdex200 HiLoad 26/60ゲルろ過カラム(GE Healthcare, Sweden)上にロードした。精製した抗体および誘導体のタンパク質濃度を、Pace et. al., Protein Science 4 (1995) 2411-2423に従うアミノ酸配列に基づき計算したモル吸光係数を用いて、バックグラウンド補正には320nmでの光学濃度(OD)を用いて、280nmでのODを決定することにより決定した。単量体Fc画分をプールし、−80℃で瞬間凍結させ保存した。サンプルの一部をその後のタンパク質分析および特徴付けに提供した。Fcまたは抗体融合タンパク質の純度および特有の構造を、還元剤(5mM、1,4-ジチオスレイトール)の存在下および非存在下でのSDS-PAGEおよびクーマシーブリリアントブルーによる染色により分析した。Fc-融合タンパク質調製物の凝集物含有量を、GFC300分析用サイズ排除カラム(Tosoh Bioscience, Stuttgart, Germany)を用いる高性能SECにより決定した。
実施例5
FLIPR(商標)(蛍光イメージングプレートリーダー)アッセイ
Gタンパク質キメラGαqi9およびハイグロマイシンB耐性遺伝子を安定的にトランスフェクトしたHEK-293細胞に、Y2-受容体(Y2R)または別のヒトNPY受容体(NPY1-、NPY4-およびNPY5-受容体)のいずれか、およびG418抗生物質選択をさらにトランスフェクトした。ハイグロマイシンBおよびG418の両方で選択した後、個々のクローンをPYY3-36に対するそれらの反応についてアッセイした。トランスフェクトされた細胞を、10%ウシ胎仔血清、50μg/mL ハイグロマイシンB、2mMグルタミン、100U/mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシンおよび250μg/mL G418を追加したDMEM培地中で培養した。細胞をトリプシン-EDTAにより回収し、ViaCount試薬を用いて計数した。完全増殖培地により細胞懸濁量を細胞4.8×105個/mLに調整した。25μLのアリコートを、Poly-Dリジンでコーティングした384ウェルの黒/クリアマイクロプレート(Falcon)内に分注し、マイクロプレートを37℃のCO2インキュベーター中に一晩置いた。20mM HEPESおよび5mMプロベネシドを含有する1000mL Hank's平衡塩類溶液内に1本のバイアルの内容物(エクスプレスキット)を溶解することにより、ローディングバッファー(カルシウム3アッセイキット、Molecular Devices)を調製した。溶解した色素のアリコート(25μL)を細胞プレート内に分注し、次いで、プレートを37℃で1時間インキュベートした。インキュベーションの間に、試験化合物をHBSS(20mM HEPES)/0.05% BSA/1% DMSOで所望の濃度の3.5倍の濃度に調製し、FLIPR(商標)で使用するために384ウェルプレートに移した。インキュベーション後、細胞プレートおよび化合物プレートの両方をFLIPR(商標)に持って行き、20μLの希釈化合物をFLIPR(商標)により細胞プレートに移した。アッセイの間、細胞プレートの384ウェル全てから1.5秒毎に蛍光読み取り値を同時に取得した。安定したベースラインを確立するために5つの読み取り値を取得し、次いで、20μLのサンプルを細胞プレートの各ウェルに迅速(30μL/秒)かつ同時に添加した。蛍光を100秒の総経過時間にわたって、サンプル添加前、添加時および添加後に連続的にモニターした。添加後の各ウェルにおける反応(蛍光ピークの増大)を判定した。リガンド刺激前の各ウェルからの初期蛍光読み取り値を、そのウェルからのデータのゼロベースライン値として用いた。反応を、陽性対照の最大反応に対するパーセンテージとして表した。
FLIPR(商標)(蛍光イメージングプレートリーダー)アッセイ
Gタンパク質キメラGαqi9およびハイグロマイシンB耐性遺伝子を安定的にトランスフェクトしたHEK-293細胞に、Y2-受容体(Y2R)または別のヒトNPY受容体(NPY1-、NPY4-およびNPY5-受容体)のいずれか、およびG418抗生物質選択をさらにトランスフェクトした。ハイグロマイシンBおよびG418の両方で選択した後、個々のクローンをPYY3-36に対するそれらの反応についてアッセイした。トランスフェクトされた細胞を、10%ウシ胎仔血清、50μg/mL ハイグロマイシンB、2mMグルタミン、100U/mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシンおよび250μg/mL G418を追加したDMEM培地中で培養した。細胞をトリプシン-EDTAにより回収し、ViaCount試薬を用いて計数した。完全増殖培地により細胞懸濁量を細胞4.8×105個/mLに調整した。25μLのアリコートを、Poly-Dリジンでコーティングした384ウェルの黒/クリアマイクロプレート(Falcon)内に分注し、マイクロプレートを37℃のCO2インキュベーター中に一晩置いた。20mM HEPESおよび5mMプロベネシドを含有する1000mL Hank's平衡塩類溶液内に1本のバイアルの内容物(エクスプレスキット)を溶解することにより、ローディングバッファー(カルシウム3アッセイキット、Molecular Devices)を調製した。溶解した色素のアリコート(25μL)を細胞プレート内に分注し、次いで、プレートを37℃で1時間インキュベートした。インキュベーションの間に、試験化合物をHBSS(20mM HEPES)/0.05% BSA/1% DMSOで所望の濃度の3.5倍の濃度に調製し、FLIPR(商標)で使用するために384ウェルプレートに移した。インキュベーション後、細胞プレートおよび化合物プレートの両方をFLIPR(商標)に持って行き、20μLの希釈化合物をFLIPR(商標)により細胞プレートに移した。アッセイの間、細胞プレートの384ウェル全てから1.5秒毎に蛍光読み取り値を同時に取得した。安定したベースラインを確立するために5つの読み取り値を取得し、次いで、20μLのサンプルを細胞プレートの各ウェルに迅速(30μL/秒)かつ同時に添加した。蛍光を100秒の総経過時間にわたって、サンプル添加前、添加時および添加後に連続的にモニターした。添加後の各ウェルにおける反応(蛍光ピークの増大)を判定した。リガンド刺激前の各ウェルからの初期蛍光読み取り値を、そのウェルからのデータのゼロベースライン値として用いた。反応を、陽性対照の最大反応に対するパーセンテージとして表した。
実施例6
PAM2対PAM3
複数の異なるPAMのスプライスバリアントが存在することが知られており、これらのうち2つはいわゆるPAM2バリアントおよびPAM3バリアントである。PAM2転写物とPAM3転写物の違いは、膜貫通ドメインを包含するエクソンの存在(PAM2)または欠如(PAM3)である(Eipper et al., 1993)。よって、PAMは、ER膜内に挿入される(PAM2)かまたはER内腔内に分泌される(PAM3)。C末端アミド化に関するコトランスフェクトされたヒトPAMの各インビボ活性を評価するために、スプライスバリアントPAM2およびPAM3に対応するヒトPAM配列を特定した。PAM2およびPAM3の各ヒトバリアントをコードするcDNAセグメントを合成で調製し、上に詳述したように発現ベクター内にクローニングした。アミド化されるC末端ペプチドモチーフを有する、ヒトIgG1-Fcに基づく分子(Fc-PYY+Gly)を組換え発現させた。Fc-PYY+Glyをコードするプラスミドに加えて、PAM2またはPAM3をコードする発現プラスミドを様々な比率でコトランスフェクトし、細胞培養中の中間C末端Tyr残基のインビボでのアミド化を達成した。Fc融合分子を上記のように精製し、続いて質量分析により分析し、上記のように、PAMによるC末端の正しいプロセシングの測定値として用いられるC末端Gly残基の切断のパーセンテージ、およびその結果として中間C末端Tyr残基のアミド化の程度をそれぞれ評価した。表1に示すように、最大約60%(30%PAMコトランスフェクト)のC末端グリシン残基が、用量依存的に翻訳後にC末端で切断された。PAM2構築物とPAM3構築物との間でC末端Glyプロセシングに関して有意差は見られなかった。全てのさらなる実験はPAM3発現プラスミドを用いて行われた。
PAM2対PAM3
複数の異なるPAMのスプライスバリアントが存在することが知られており、これらのうち2つはいわゆるPAM2バリアントおよびPAM3バリアントである。PAM2転写物とPAM3転写物の違いは、膜貫通ドメインを包含するエクソンの存在(PAM2)または欠如(PAM3)である(Eipper et al., 1993)。よって、PAMは、ER膜内に挿入される(PAM2)かまたはER内腔内に分泌される(PAM3)。C末端アミド化に関するコトランスフェクトされたヒトPAMの各インビボ活性を評価するために、スプライスバリアントPAM2およびPAM3に対応するヒトPAM配列を特定した。PAM2およびPAM3の各ヒトバリアントをコードするcDNAセグメントを合成で調製し、上に詳述したように発現ベクター内にクローニングした。アミド化されるC末端ペプチドモチーフを有する、ヒトIgG1-Fcに基づく分子(Fc-PYY+Gly)を組換え発現させた。Fc-PYY+Glyをコードするプラスミドに加えて、PAM2またはPAM3をコードする発現プラスミドを様々な比率でコトランスフェクトし、細胞培養中の中間C末端Tyr残基のインビボでのアミド化を達成した。Fc融合分子を上記のように精製し、続いて質量分析により分析し、上記のように、PAMによるC末端の正しいプロセシングの測定値として用いられるC末端Gly残基の切断のパーセンテージ、およびその結果として中間C末端Tyr残基のアミド化の程度をそれぞれ評価した。表1に示すように、最大約60%(30%PAMコトランスフェクト)のC末端グリシン残基が、用量依存的に翻訳後にC末端で切断された。PAM2構築物とPAM3構築物との間でC末端Glyプロセシングに関して有意差は見られなかった。全てのさらなる実験はPAM3発現プラスミドを用いて行われた。
(表1)PAM2およびPAM3スプライスバリアント発現構築物間の比較
そのC末端にPYY+Glyペプチドを有するIgG-Fc分子を組換えで発現させた。IgG-Fc発現プラスミドと一緒に、種々の比率のPAM2またはPAM3発現プラスミドのいずれかをコトランスフェクトした。Gly残基のC末端プロセシングについて、発現産物を質量分析により分析した。
そのC末端にPYY+Glyペプチドを有するIgG-Fc分子を組換えで発現させた。IgG-Fc発現プラスミドと一緒に、種々の比率のPAM2またはPAM3発現プラスミドのいずれかをコトランスフェクトした。Gly残基のC末端プロセシングについて、発現産物を質量分析により分析した。
実施例7
C末端アミド化融合分子の分析評価
C末端Tyrアミド化の程度を決定するために、N末端が異なるがC末端(Fc-PYY+Gly)が同じであるヒトIgG1-Fcに基づく分子を組換え発現させた。Fc-PYYをコードするプラスミドに加えて、PAM3発現プラスミド(総プラスミドの40%)をコトランスフェクトし、細胞培養中のこのように新たに生じたC末端Tyr残基のインビボでのアミド化の改良を達成した。Fc融合分子を上記のように精製し、続いて質量分析およびペプチドマップ解析により分析し、C末端Gly残基の切断のパーセンテージおよび新たに生じたC末端Tyr残基のアミド化の程度をそれぞれ評価した。PYY融合タンパク質のアミノ酸骨格の完全性を、ペプチド-N-グリコシダーゼF(Roche Applied Science)による酵素処理によるN-グリカンの除去後に、事前の還元の有りおよび無しのエレクトロスプレーイオン化(ESI)質量分析により検証した。還元はTCEPを用いて行われた。イソクラティックギ酸グラジエントを用いて自分で詰めたG25-Sephadex-Superfineカラムにより、脱塩を行った。ESI質量スペクトル(+ve)をナノESI源(TriVersa NanoMate, Advion)を装備したQ-TOF装置(maXis, Bruker)で記録した。MSパラメータ設定は以下の通りである:移動:Funnel RF、400Vpp;ISCIDエネルギー、0eV;多重極RF、400Vpp;四重極:イオンエネルギー、3.0eV;低質量、850m/z:供給源:ドライガス、8L/分;ドライガス温度、160℃;コリジョンセル:コリジョンエネルギー、8eV;コリジョンRF:3800Vpp;イオンクーラー:イオンクーラーRF、800Vpp;移動時間:140μs;プレパルスストレージ、20μs;スキャン範囲 m/z 600〜2000。質量分析器ソフトウエア(インハウスで開発)をデータ評価に用いた。加えて、Gly残基はPAMによる酵素的アミド化工程時に除去されるため、全長の鎖に対するC末端Gly残基の切断の程度をESI質量スペクトルから推定し、これはC末端アミド化の程度の第1の測定値としての役割を果たした。加えて、Glyが除去されたPYY融合分子のTyr残基のC末端アミド化をペプチドマップ解析により判定し、C末端Gly残基を欠く分子がアミド化されたC末端を有することも正式に立証した。最後に、PYY融合タンパク質を、DTTを用いて還元し、ヨード酢酸を用いてアルキル化し、プロテアーゼAspNおよびGluC(Roche Applied Science)の組み合わせを用いて酵素的に切断した。ペプチドをPolaris 3 C18エーテルカラム(Varian)およびアセトニトリル/ギ酸グラジエントによる逆相HPLCを用いて分離した。溶出液をTriversaNanoMateを用いるポストカラムにより分割し、ナノリットルのフロー部分をLC/MSインターフェースに向け、エレクトロスプレーイオン化を用いてLTQ-FT質量分析器(Thermo)内に噴霧した。220nmでのUVクロマトグラムおよびESI-MSおよびESI-MS/MSを記録した。C末端Gly残基を欠くC末端ペプチドをMascotサーチアルゴリズム(Matric science)およびインハウスのタンパク質配列データベースを用いて特定した。アミド化および遊離酸の形のペプチドの量を、2種の抽出イオンクロマトグラフを用いて相互に推定した。
C末端アミド化融合分子の分析評価
C末端Tyrアミド化の程度を決定するために、N末端が異なるがC末端(Fc-PYY+Gly)が同じであるヒトIgG1-Fcに基づく分子を組換え発現させた。Fc-PYYをコードするプラスミドに加えて、PAM3発現プラスミド(総プラスミドの40%)をコトランスフェクトし、細胞培養中のこのように新たに生じたC末端Tyr残基のインビボでのアミド化の改良を達成した。Fc融合分子を上記のように精製し、続いて質量分析およびペプチドマップ解析により分析し、C末端Gly残基の切断のパーセンテージおよび新たに生じたC末端Tyr残基のアミド化の程度をそれぞれ評価した。PYY融合タンパク質のアミノ酸骨格の完全性を、ペプチド-N-グリコシダーゼF(Roche Applied Science)による酵素処理によるN-グリカンの除去後に、事前の還元の有りおよび無しのエレクトロスプレーイオン化(ESI)質量分析により検証した。還元はTCEPを用いて行われた。イソクラティックギ酸グラジエントを用いて自分で詰めたG25-Sephadex-Superfineカラムにより、脱塩を行った。ESI質量スペクトル(+ve)をナノESI源(TriVersa NanoMate, Advion)を装備したQ-TOF装置(maXis, Bruker)で記録した。MSパラメータ設定は以下の通りである:移動:Funnel RF、400Vpp;ISCIDエネルギー、0eV;多重極RF、400Vpp;四重極:イオンエネルギー、3.0eV;低質量、850m/z:供給源:ドライガス、8L/分;ドライガス温度、160℃;コリジョンセル:コリジョンエネルギー、8eV;コリジョンRF:3800Vpp;イオンクーラー:イオンクーラーRF、800Vpp;移動時間:140μs;プレパルスストレージ、20μs;スキャン範囲 m/z 600〜2000。質量分析器ソフトウエア(インハウスで開発)をデータ評価に用いた。加えて、Gly残基はPAMによる酵素的アミド化工程時に除去されるため、全長の鎖に対するC末端Gly残基の切断の程度をESI質量スペクトルから推定し、これはC末端アミド化の程度の第1の測定値としての役割を果たした。加えて、Glyが除去されたPYY融合分子のTyr残基のC末端アミド化をペプチドマップ解析により判定し、C末端Gly残基を欠く分子がアミド化されたC末端を有することも正式に立証した。最後に、PYY融合タンパク質を、DTTを用いて還元し、ヨード酢酸を用いてアルキル化し、プロテアーゼAspNおよびGluC(Roche Applied Science)の組み合わせを用いて酵素的に切断した。ペプチドをPolaris 3 C18エーテルカラム(Varian)およびアセトニトリル/ギ酸グラジエントによる逆相HPLCを用いて分離した。溶出液をTriversaNanoMateを用いるポストカラムにより分割し、ナノリットルのフロー部分をLC/MSインターフェースに向け、エレクトロスプレーイオン化を用いてLTQ-FT質量分析器(Thermo)内に噴霧した。220nmでのUVクロマトグラムおよびESI-MSおよびESI-MS/MSを記録した。C末端Gly残基を欠くC末端ペプチドをMascotサーチアルゴリズム(Matric science)およびインハウスのタンパク質配列データベースを用いて特定した。アミド化および遊離酸の形のペプチドの量を、2種の抽出イオンクロマトグラフを用いて相互に推定した。
表2に示すように、C末端グリシン残基の63%〜86%が翻訳後にC末端から切断され、質量分析とペプチドマップ解析の両方とも、この点について非常に類似する結果を示した。加えて、ペプチドマップ解析は、プロセシングされた (すなわち、Gly残基が切断された)C末端を有する分子の98%超がPAMにより修飾され、酸性C末端よりむしろアミド化C末端にプロセシングされていたことを示した。上に詳述したように、発明者らの組換え分子のC末端は、C末端Gly残基が切断された場合にほぼ定量的にアミド化されていることが判明したため、今後の全ての実験において、C末端Gly切断の程度をC末端の正しいプロセシング(すなわち、アミド化)の測定値として用いた。
(表2)異なるC末端修飾のパーセンテージ
PAM3発現プラスミドのコトランスフェクションを用いて産生した組換えタンパク質を、C末端グリシン残基の有無について質量分析を用いて分析し(Glyが切断されているもの、またはGlyが切断されていないもの、カラム2および3)、ペプチドマップ解析を用いて異なるC末端修飾種の正確な割合を分析した(Glyが切断されかつアミド化されているもの、Glyが切断されかつアミド化されていないもの、Glyが切断されていないもの;カラム4〜6)。
PAM3発現プラスミドのコトランスフェクションを用いて産生した組換えタンパク質を、C末端グリシン残基の有無について質量分析を用いて分析し(Glyが切断されているもの、またはGlyが切断されていないもの、カラム2および3)、ペプチドマップ解析を用いて異なるC末端修飾種の正確な割合を分析した(Glyが切断されかつアミド化されているもの、Glyが切断されかつアミド化されていないもの、Glyが切断されていないもの;カラム4〜6)。
実施例8
PAM共発現 対 収量
PAM2とPAM3の間の同等性を実証するのに加え、表1に示した結果は、用量依存的なPYYペプチド部分のC末端アミド化、すなわち、プロセシングを受けるC末端のパーセンテージが、トランスフェクションアッセイにおけるPAM発現プラスミドのパーセンテージの増大に伴い増加することも実証する。さらなる実験において、発現収量とC末端プロセシングとの間の比率を決定した。これは、IgG1-Fc-PYY+Gly発現プラスミドとのコトランスフェクションについて、1%、3%、10%、30%、40%または60%のPAM3発現プラスミドを用いて行われた。C末端プロセシングは、PAM3発現プラスミドが60%に上昇したときに、30%と比較してより高かった(80% 対 67% Glyプロセシング)。同時に発現収量も減少した(15μg/ml 対 73μg/ml)。発現収量とC末端アミド化の両方を組み合わせて評価している(図1を参照)。それに基づき、今後の全ての発酵について、40%の、PAM発現プラスミドのパーセンテージを選択した。
PAM共発現 対 収量
PAM2とPAM3の間の同等性を実証するのに加え、表1に示した結果は、用量依存的なPYYペプチド部分のC末端アミド化、すなわち、プロセシングを受けるC末端のパーセンテージが、トランスフェクションアッセイにおけるPAM発現プラスミドのパーセンテージの増大に伴い増加することも実証する。さらなる実験において、発現収量とC末端プロセシングとの間の比率を決定した。これは、IgG1-Fc-PYY+Gly発現プラスミドとのコトランスフェクションについて、1%、3%、10%、30%、40%または60%のPAM3発現プラスミドを用いて行われた。C末端プロセシングは、PAM3発現プラスミドが60%に上昇したときに、30%と比較してより高かった(80% 対 67% Glyプロセシング)。同時に発現収量も減少した(15μg/ml 対 73μg/ml)。発現収量とC末端アミド化の両方を組み合わせて評価している(図1を参照)。それに基づき、今後の全ての発酵について、40%の、PAM発現プラスミドのパーセンテージを選択した。
(表3)C末端アミド化 対 収量
そのC末端にPYY+Glyを有するIgG-Fc分子を、種々の割合のPAM3発現プラスミドと一緒に組換えで発現させた。Gly残基のC末端プロセシングについては発現産物を質量分析により分析し、収量はプロテインAクロマトグラフィーにより決定した。結果は2つの独立した実験からのものである。
そのC末端にPYY+Glyを有するIgG-Fc分子を、種々の割合のPAM3発現プラスミドと一緒に組換えで発現させた。Gly残基のC末端プロセシングについては発現産物を質量分析により分析し、収量はプロテインAクロマトグラフィーにより決定した。結果は2つの独立した実験からのものである。
実施例9
C末端プロセシングに対するC末端配列の影響
その活性のためにPAM酵素によって必要とされる、そのC末端でアミド化されるC末端アミノ酸のGly残基に加えて、以下の2つの塩基性アミノ酸、すなわち、LysおよびArgの存在も、非内分泌細胞の内因性PAMによる神経ペプチドY(NPY)のアミド化に影響を与えたと文献において報告されている。PYYはこの配列モチーフ、-GlyLysArgも有することから、この配列モチーフの有無の影響を、組換えPAM3の共発現と組み合わせて試験した。表4に示すように、グリシン残基のC末端切断に関して有意差は存在しなかった。したがって、-GlyまたはGlyLysまたはGlyLysArgで終了するペプチドまたはタンパク質配列は、コトランスフェクトさせた組換えPAM酵素によるC末端アミド化に関して、等しく有効であると見なすことができる。
C末端プロセシングに対するC末端配列の影響
その活性のためにPAM酵素によって必要とされる、そのC末端でアミド化されるC末端アミノ酸のGly残基に加えて、以下の2つの塩基性アミノ酸、すなわち、LysおよびArgの存在も、非内分泌細胞の内因性PAMによる神経ペプチドY(NPY)のアミド化に影響を与えたと文献において報告されている。PYYはこの配列モチーフ、-GlyLysArgも有することから、この配列モチーフの有無の影響を、組換えPAM3の共発現と組み合わせて試験した。表4に示すように、グリシン残基のC末端切断に関して有意差は存在しなかった。したがって、-GlyまたはGlyLysまたはGlyLysArgで終了するペプチドまたはタンパク質配列は、コトランスフェクトさせた組換えPAM酵素によるC末端アミド化に関して、等しく有効であると見なすことができる。
(表4)C末端のプロセシングに対するC末端配列モチーフの影響
そのC末端にPYY+GlyペプチドまたはそのC末端にPYY+GlyLysArgペプチドのいずれかを有するIgG-Fc分子を、30%もしくは60%のPAM3発現プラスミドとの組み合わせで、またはPAM3発現プラスミドを全く含まずに組換えで発現させ、内在性のベースラインアミド化を確立した。C末端プロセシングについて、発現産物を質量分析により分析した。
そのC末端にPYY+GlyペプチドまたはそのC末端にPYY+GlyLysArgペプチドのいずれかを有するIgG-Fc分子を、30%もしくは60%のPAM3発現プラスミドとの組み合わせで、またはPAM3発現プラスミドを全く含まずに組換えで発現させ、内在性のベースラインアミド化を確立した。C末端プロセシングについて、発現産物を質量分析により分析した。
実施例10
PYY受容体に対するインビボアミド化組換え分子の活性
上に詳述したように、アミド化されるC末端ペプチドモチーフを有する組換え発現させたヒトIgG1-Fcに基づく分子(Fc-PYY+Gly)を発現させ、精製しかつ分析し、PYYに対する同族受容体、Y2R、またはCaフラックスアッセイにおける対照としてNPYの関連受容体、すなわちNPY1R、NPY4RもしくはNPY5Rのいずれかをトランスフェクトした細胞を用いる細胞培養アッセイにおいて試験した。成熟PYY分子と同様にそのC末端にチロシン-アミド残基を有する化学的に合成したPYYペプチドを陽性対照として用い、そのC末端にカルボン酸を伴うチロシン残基を有する同様に合成したPYYペプチドを陰性対照として用いた。表5において詳述するように、インビボでアミド化したFc-PYY融合分子は、Y2Rを刺激することに関して明らかに活性であるのと同時に、3種類の異なるNPY受容体(NPY1R、NPY4R、NPY5R)に対して不活性であった。N末端がプロセシングされている程度が高い分子は、N末端プロセシングの程度が低い分子よりも、より高い活性を有する傾向にあった。
PYY受容体に対するインビボアミド化組換え分子の活性
上に詳述したように、アミド化されるC末端ペプチドモチーフを有する組換え発現させたヒトIgG1-Fcに基づく分子(Fc-PYY+Gly)を発現させ、精製しかつ分析し、PYYに対する同族受容体、Y2R、またはCaフラックスアッセイにおける対照としてNPYの関連受容体、すなわちNPY1R、NPY4RもしくはNPY5Rのいずれかをトランスフェクトした細胞を用いる細胞培養アッセイにおいて試験した。成熟PYY分子と同様にそのC末端にチロシン-アミド残基を有する化学的に合成したPYYペプチドを陽性対照として用い、そのC末端にカルボン酸を伴うチロシン残基を有する同様に合成したPYYペプチドを陰性対照として用いた。表5において詳述するように、インビボでアミド化したFc-PYY融合分子は、Y2Rを刺激することに関して明らかに活性であるのと同時に、3種類の異なるNPY受容体(NPY1R、NPY4R、NPY5R)に対して不活性であった。N末端がプロセシングされている程度が高い分子は、N末端プロセシングの程度が低い分子よりも、より高い活性を有する傾向にあった。
Claims (10)
- ポリペプチドおよびヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)の両方が、哺乳類細胞中に組換えで共発現されることを特徴とする、ポリペプチドのインビボでのC末端アミド化のための方法。
- ポリペプチドおよびヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)の両方が、哺乳類細胞中に組換えで共発現されることを特徴とする、C末端アミド化ポリペプチドの組換え産生のための方法。
- ヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)がPAM3(SEQ ID NO:02)であることを特徴とする、前記いずれか一項に記載の方法。
- 哺乳類細胞が、ポリペプチドをコードする第1の核酸、およびPAMをコードする第2の核酸を含むことを特徴とする、前記いずれか一項に記載の方法。
- 第1の核酸と第2の核酸の比率が約90:10〜約40:60であることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
- 第1の核酸と第2の核酸の比率が約70:30〜約60:40であることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
- ポリペプチドが、抗体重鎖またはそのFc領域のC末端に融合されていることを特徴とする、前記いずれか一項に記載の方法。
- ポリペプチドが、ニューロキニン、アラトスタチン、Lem-KI、TRH、赤色色素凝集ホルモン、カルシトニン、CRF、LHRH、ロイコピロキニン、ガストリンI、色素拡散ホルモン、デルモルフィン、オキシトシン、サブスタンスP、NPY、FMRFアミド、ボンベシン、アミリン、[Arg8]バソプレシン、BId-GrTH、カルシトニン、Cam-HrTH-II、ガストリン放出ペプチド、ニューロメジンB、パンクレアスタチン、コノトキシンM1、セクレチン、GHRF、メリチン、ザルコトキシン1A、VIP、α-MSHまたはMIF-1であることを特徴とする、前記いずれか一項に記載の方法。
- ポリペプチドがSEQ ID NO:05のペプチドYY(PYY 3-36)であることを特徴とする、前記いずれか一項に記載の方法。
- ポリペプチドおよびヒトペプチジルグリシンα-アミド化モノオキシゲナーゼ(PAM)の両方が、哺乳類細胞中に組換えで共発現されることを特徴とする、C末端アミド化ポリペプチドの組換え産生のためのヒトPAMの使用。
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