JP2017505618A - ハイブリドーマ細胞系統(My−C−cC0C2−259−1A4)および該細胞系統の、ヒトの心臓特異的なミオシン結合タンパク質C(C−タンパク質、MYBPC3、cMyBP−CまたはMy−C)に対するモノクローナル抗体の製造のための使用 - Google Patents

ハイブリドーマ細胞系統(My−C−cC0C2−259−1A4)および該細胞系統の、ヒトの心臓特異的なミオシン結合タンパク質C(C−タンパク質、MYBPC3、cMyBP−CまたはMy−C)に対するモノクローナル抗体の製造のための使用 Download PDF

Info

Publication number
JP2017505618A
JP2017505618A JP2016548721A JP2016548721A JP2017505618A JP 2017505618 A JP2017505618 A JP 2017505618A JP 2016548721 A JP2016548721 A JP 2016548721A JP 2016548721 A JP2016548721 A JP 2016548721A JP 2017505618 A JP2017505618 A JP 2017505618A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
monoclonal antibody
cell line
cc0c2
hybridoma cell
antibody
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016548721A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6667443B2 (ja
Inventor
ヴェーバー エッケハート
ヴェーバー エッケハート
メデク リータ
メデク リータ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Martin Luther Universitaet Halle Wittenberg
Original Assignee
Martin Luther Universitaet Halle Wittenberg
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Martin Luther Universitaet Halle Wittenberg filed Critical Martin Luther Universitaet Halle Wittenberg
Publication of JP2017505618A publication Critical patent/JP2017505618A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6667443B2 publication Critical patent/JP6667443B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N5/00Undifferentiated human, animal or plant cells, e.g. cell lines; Tissues; Cultivation or maintenance thereof; Culture media therefor
    • C12N5/10Cells modified by introduction of foreign genetic material
    • C12N5/12Fused cells, e.g. hybridomas
    • C12N5/16Animal cells
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/577Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor involving monoclonal antibodies binding reaction mechanisms characterised by the use of monoclonal antibodies; monoclonal antibodies per se are classified with their corresponding antigens
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2317/00Immunoglobulins specific features
    • C07K2317/10Immunoglobulins specific features characterized by their source of isolation or production
    • C07K2317/14Specific host cells or culture conditions, e.g. components, pH or temperature
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2317/00Immunoglobulins specific features
    • C07K2317/30Immunoglobulins specific features characterized by aspects of specificity or valency
    • C07K2317/34Identification of a linear epitope shorter than 20 amino acid residues or of a conformational epitope defined by amino acid residues
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2333/00Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature
    • G01N2333/435Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature from animals; from humans
    • G01N2333/46Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature from animals; from humans from vertebrates
    • G01N2333/47Assays involving proteins of known structure or function as defined in the subgroups
    • G01N2333/4701Details
    • G01N2333/4712Muscle proteins, e.g. myosin, actin, protein

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

本発明の課題は、ヒトMy−Cの心臓特異的エピトープに対するインビトロで生産可能なモノクローナル抗体を、そのようなエピトープ特異性を有する特異抗体を産生する骨髄腫細胞クローンの生成によって製造することであった。これらのモノクローナル抗体は、とりわけ、血清、血漿または全血におけるMy−Cの特異的な交差反応性のない定量的な測定のためのELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)の構成を可能にするべきである。前記課題は、My−Cにおける心臓特異的なエピトープを認識して結合するとともに、骨格筋組織のミオシン結合タンパク質に対する交差反応性を示さないモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞クローンを生成することによって解決される。該ハイブリドーマ細胞系統は、骨髄腫細胞と、組換え型のMy−Cに対して免疫化された実験動物、特にマウスの脾臓細胞とを融合させることによって得られる。更に、本発明の主題は、該ハイブリドーマ細胞系統から産生されたエピトープ特異的な抗体および該抗体の使用である。

Description

本発明は、モノクローナル抗体(抗My−C−cC0C2−259−1A4;IgG1,κ)であって、心筋ミオシン結合タンパク質(C−タンパク質、MYBPC3、cMyBP−CまたはMy−C)に対するものであり、かつ該タンパク質を検出するが、骨格筋組織由来のMy−Cの近縁のアイソマーとは反応しないモノクローナル抗体を産生するマウスのハイブリドーマクローンに関する。このモノクローナル抗体は、心筋梗塞の早期診断のために血清、血漿、全血または他の体液中のMy−Cを定量的に測定するELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)の構成のための捕捉抗体または検出抗体として適している。この診断法の範囲では、前記抗体は、心筋梗塞の明らかにより早期の療法を可能にしうる。
急激な命の危険のため、心筋梗塞は、即座に診断して他の胸郭の痛みの原因と区別せねばならない[1]。心筋壊死のためのバイオマーカーの決定は、こうしたなか、NSTE−ACS(非ST上昇型急性冠症候群)と推測された場合の梗塞の診断のために必須であるとともに、相応の臨床的関連において診断を下すためには決して欠かすことはできない。心筋トロポニン(cTn)は、目下、決定的なバイオマーカーとみなされている。該心筋トロポニンは、一般的な梗塞定義の構成要素である[2]。しかし、該心筋トロポニン(cTn)には欠点があるため、新たなバイオマーカーがあれば非常に有益であろうことが分かっている。血清中のcTn濃度は、症状が出だした最初の16時間〜18時間で最大に到達し、今までのcTn試験の欠点は、それらの試験の、症状の始まりの最初の1時間における低いcTn濃度を把握するための分析感度不足である[4;5]。近年のcTn試験は、低いcTn値の確度の高い測定をするように努力がなされているが、cTn濃度は、健康な被験者の99パーセンタイル近くでも見られるべきであるため、その値の梗塞に対して低下された特異性はその価値を下げる。しかし、その場合でも、該梗塞患者の25%以下でのcTn濃度は、その閾値を下回る[6]。cTn試験の限られた感度および特異性に鑑みて、相応のガイドライン(NICE)では、診断を確実なものにするために、症状(胸郭の範囲の痛み)の開始から10時間〜12時間後にcTnを測定することを推奨している[1]。梗塞後に先んじて放出される一連のバイオマーカーが存在するにもかかわらず、それらのバイオマーカーは心臓特異的に発現されないため、そのうちのいずれも成果を収めることができなかった[7]。この理由から、目下、cTn試験の裏付け能力を向上させるために、cTn濃度の時間的変化の程度の分析に尽力が寄せられている。この場合、意図した診断を下すためのcTn濃度の分析的および生物学的な変動の差が些細なものであるようにするために、絶対的な濃度差がどれほど大きくなければならないかは不透明なままである。理想的なバイオマーカーは、梗塞後に心筋から素早く放出されねばならないが、匹敵する今までのマーカーとは異なり心臓特異的でなければならない。前記心筋ミオシン結合タンパク質C(C−タンパク質、MYBPC3、cMyBP−CまたはMy−C)は、この基準を満たすタンパク質である。該タンパク質は、虚血マウス心臓の冠動脈流出液のプロテオーム分析で同定された[8]。該タンパク質は、心筋中で非常に多く発現されるタンパク質(2300種のタンパク質のうち19番目)に該当し、cTnIおよびcTnT(2300種のタンパク質のうち92番目または118番目)の少なくとも二倍の濃度である[9]。異なる遺伝子によってコードされる3種の異なるMy−Cアイソマーが存在する。その心臓特異的アイソフォームは、速筋骨格筋組織のMy−Cおよび遅筋骨格筋組織のMy−Cと異なり、ユニークなN末端ドメイン(図1)と、特異的なエピトープとして用いることができるであろうもう一つの心臓特異的領域とを有する[10]。心筋梗塞または心筋損傷後のMy−Cの放出は検出されており[8;11;12;13;14]、その濃度上昇の時間的推移はcTnの時間的推移と比較されている。
本発明の課題は、ヒトMy−Cの心臓特異的エピトープに対するインビトロで生産可能なモノクローナル抗体を、そのようなエピトープ特異性を有する特異抗体を産生する骨髄腫細胞クローンの生成によって製造することであった。これらのモノクローナル抗体は、とりわけ、血清、血漿または全血におけるMy−Cの特異的な交差反応性のない定量的な測定のためのELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)の構成を可能にするべきである。
前記課題は、My−Cにおける心臓特異的なエピトープを認識して結合するとともに、骨格筋組織のミオシン結合タンパク質に対する交差反応性を示さないモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞クローンを生成することによって解決される。該ハイブリドーマ細胞系統は、骨髄腫細胞と、組換え型のMy−Cに対して免疫化された実験動物、特にマウスの脾臓細胞とを融合させることによって得られる。該ハイブリドーマ細胞系統は、2013年12月10日に、ブダペスト条約の要件に準じてDSMZで寄託番号DSM ACC3224で寄託された。このハイブリドーマ細胞クローンから産生された抗体は、1種以上の別のモノクローナル抗体と組み合わせて、血清中のMy−Cの濃度の測定と、更に心筋梗塞の早期診断のためのELISAにおいて適している。
更に、本発明の主題は、該ハイブリドーマ細胞系統から産生されたエピトープ特異的な抗体および該抗体の使用である。
ヒトの心臓特異的なMy−Cに対するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマクローンの生成のために、Balb/cマウスを、公知のようにして、6週間から8週間までの間隔においてMy−Cの組換え型のドメインcC0C2(図2)で免疫化した。該マウスを、脾臓を取り出す前に追加免疫する。単離された脾臓細胞を、公知のようにしてマウス骨髄腫細胞系統P3X63Ag8.653(ATCC CPL 1580)の細胞と融合させ、そして適切な培地中で培養する[15]。ヒトMy−Cに対する抗体のみを産生するハイブリドーマを選択し、繰り返しクローニングし、そして増殖させる。この特異的ハイブリドーマの一次選択は、My−CのC0C2ペプチドがマイクロタイタープレートの表面に吸着されたELISAを用いて実施した。
それらのクローンから前記基準に従って選択された本発明によるクローンのモノクローナル抗体のエピトープ特異性を、ペプチドスキャニング(Pepscan)によって測定した(16,17,18)。そのために、15のアミノ酸残基の長さを有するペプチド(免疫化のために使用されるMy−CのcC0C2ドメインと配列的に同一)をメンブレン上に個々のスポットとして合成した。隣接したスポットの15マーのペプチドの配列は重複しているので、My−CのcC0C2ドメインの全アミノ酸配列は、全体で111個のスポットにおいて重複して合成された。これらのペプチドを、マッピングメンブレン上で本発明によるモノクローナル抗体と一緒にインキュベートした。結合された抗体の検出は、フィルム上でECL(商標)(増強化学発光(Enhanced Chemiluminescent))システムを用いて行った。この方法を用いて、本発明により製造されたモノクローナル抗体によって、前記15マーのどのペプチドが認識されるかを測定できた。検出された個々のスポット(図3を参照)におけるペプチドの既知の配列を通じて、該ハイブリドーマクローンのモノクローナル抗体によって認識されるヒトMy−Cのエピトープのアミノ酸配列を推定することができた(図4)。
本発明により作製されたハイブリドーマクローンによって産生されるモノクローナル抗体1A4は、ヒトMy−Cにおいて、配列−A129−A−E−L−G−E−S−A−P−S−P−K−を有するエピトープへと結合する。
本発明により製造されたモノクローナル抗体が前記Pepspotメンブレン上でペプチドを検出するだけでなく、前記エピトープを含むヒトMy−CのcC0C2ドメインの全分子も検出するということは、該抗体をELISAで使用することによって立証された。モノクローナル抗体1A4を用いたそのような例示的なELISAが、図5に示されている。上述のエピトープに特徴的なモノクローナル抗体(IgG1,κ)は、該抗体のネイティブな形態においてまたは断片として改変もしくは標識されてよい。この抗体または該抗体の改変された形態は、ヒトMy−Cのプロセシング、その遊離のキネティックおよびその血清からのクリアランスの解明のために、前記My−Cの定性的検出およびその定量的測定(例えばELISAおよびウエスタンブロット)のために、免疫組織学において、または診断学として使用することができる。
モノクローナル抗体の抗My−C−cC0C2−259−1A4によって検出されたエピトープ(印を付けた)の範囲内の心筋My−Cの一次構造と、骨格筋組織のMyCおよび平滑筋組織のMyC(MYC1_HUMANおよびMYC2_HUMAN)の一次構造との比較を示す図 心筋My−C(ミオシン結合タンパク質C)のcC0C2ドメインのアミノ酸配列を示す図 抗My−C−cC0C2−259−1A4のエピトープマッピングを示す図 エピトープマッピング:マッピングメンブレンのPepspot1〜41に含まれる重複した15マーのペプチドのリストを示す図 モノクローナル抗体の抗My−C−cC0C2−259−1A4についてのELISAにおける組換え型のcC0C2への結合の検出を示す図
本発明を以下に実施例によってより詳細に説明する。
実施例
例1:
ハイブリドーマ細胞系統の製造
My−CのcC0C2で公知のようにして免疫化されたマウスの脾臓を、滅菌条件下で取り出し、そして脾臓細胞を、脾臓皮膜内からシリンジを用いてRPMI1640培地(Life Technologies(商標)、カールスルーエ)ですすぎ出して、ばらばらにする。該脾臓細胞をペレット化(300×gで10分間)させ、RPMI1640培地で3回洗浄し、そしてRPMI1640培地中に再懸濁させる。次いで、該脾臓細胞を、系統P3X63Ag8.653(ATTC CPL 1580)の骨髄腫細胞と融合させる。そのために、対数増殖期にある培養された骨髄腫細胞を同様にピペットで取り、3回洗浄する。1×108個の脾臓細胞と5×107個の骨髄腫細胞を、遠心分離チューブ中にピペットで取り、激しく混ぜ、遠心分離し、その細胞沈降物に、1分以内で、1.5mlの予熱された50%のポリエチレングリコール1500(ロシュ、バーゼル)を37℃でその小さいチューブを連続的に回転させながら滴加する。次いで、その融合バッチを更に1分間にわたり37℃でインキュベートする。引き続き3分間で、予熱された培地(RPMI1640)を、最初の1分間で1mlで、2番目の1分間で3mlで、そして次に18mlで滴加する。引き続き、直ちに200×gで10分間にわたり遠心分離する。その細胞ペレットを、10%FCSおよびHATを含むRPMI1640培地中に取る。該ペレットの一部を、96ウェル培養プレート中に撒き、残りを液体窒素中で−196℃において凍結させる。その培養に際してフィーダー細胞として、前記融合前に1日間培養したマウス腹腔マクロファージ(1ウェル当たりHAT培地中1×104個のマクロファージ)を用いる。それらの細胞を、CO2インキュベーター中で37℃でインキュベートする。培地をそれぞれ3日〜5日後に新たなRPMI1640−HAT培地と交換し、前記融合された細胞の増殖に応じて、培養上清を、約2週間後にELISAで、抗原(My−C)に対するその反応性について試験する。
例2:
抗体を産生するクローンの選択
増殖している全てのクローンまたは該クローンの抗体を、その反応性についてELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)を用いて試験した。免疫吸着剤は、免疫原、つまりMy−Cの組換え型のcC0C2ドメイン(約2μg/ml)であった。
ELISAの実施:
1. マイクロタイタープレート(Costar、高結合)を1ウェル当たり50μlずつの免疫原溶液により4℃で一晩にわたりコーティングする。
2. 該マイクロタイタープレート(MTP)を、TBS(トリス緩衝生理食塩水、pH7.4)で3回洗浄する。
3. 該MTPを、1ウェル当たりに200μlのブロッキング試薬(ベーリンガー、マンハイム)を用いて37℃で1時間にわたりブロッキングする。
4. 該MTPを、NaCl−Tween 20で3回洗浄する。
5. 1ウェル当たりに50μlずつのハイブリドーマ培養の培養上清と一緒に、TBS−Tween 20による約1:2希釈でインキュベートする。
6. 該MTPを、NaCl−Tween 20で3回洗浄する。
7. 1ウェル当たりに50μlのペルオキシダーゼに結合された抗マウスIg抗体と一緒に、室温で1時間にわたりインキュベートする。
8. 該MTPを、NaCl−Tween 20で3回洗浄する。
9. 1ウェル当たり50μlのABTS溶液(100mlの基質バッファー[クエン酸塩、過ホウ酸ナトリウム、pH4.4]当たりに100mgのABTS)と一緒にインキュベートする。
10. 60分間のインキュベーション時間後に室温でマイクロプレートリーダー(SLT)により405nmで測定する。
例3:
ヒト心臓特異的My−Cにおけるモノクローナル抗体1A4についてのエピトープマッピング
モノクローナル抗体1A4の結合部位の同定は、ペプチドスキャニング法により行った。その場合に、前記免疫化のために使用されたMy−CのヒトcC0C2ドメインの全アミノ酸配列は、全部で111種の、それぞれ15アミノ酸長の重複しているアミノ酸配列に分けられる。これらの配列は、個々のペプチドとしてスポットにおいてセルロースメンブレン上で直接的に合成される。前記メンブレンを、抗体を含有するハイブリドーマの培養上清と一緒にインキュベートし、そしてペルオキシド結合された抗マウスIg抗体と一緒にインキュベートすることによって抗体の結合部位を可視化させる。そのために、TBS−Tweenで3回洗浄した後に、該メンブレンを転写シート間に置き、次いでECL(商標)(増強化学発光(Enhanced Chemiluminescent))検出試薬(Amersham、ブラウンシュバイク)と一緒に3分間にわたりインキュベートする。フィルム(Hyperfilm−ECL(商標)[RPN 2103H Amersham、ブラウンシュバイク])を載せて、それを引き続き30秒から3分の間露光させる。抗体により検知された配列の同定は、前記フィルムに露光されたスポット31と32(図4)を、該スポットに局在する免疫原(My−CのcC0C2ドメイン)の15マーの部分配列に割り当てることによって行われる。
Figure 2017505618
2つの部分配列の認識された中心配列は、アミノ酸配列−A124−A−E−L−G−E−S−A−P−S−P−K−である。この配列は、ヒトMy−Cにおいて抗体1A4が結合すると検出されたエピトープである。
文献目録
Figure 2017505618
Figure 2017505618

Claims (10)

  1. ヒトの心筋ミオシン結合タンパク質C(My−C)に対するモノクローナル抗体(抗My−C−cC0C2−259−1A4)を産生するハイブリドーマ細胞系統DSM ACC3224。
  2. My−CのcC0C2ドメインに対して免疫化されたマウスの脾臓細胞(リンパ芽球)と骨髄腫細胞とを融合させることによって得られ、かつ該My−Cにおける心臓特異的なエピトープに対するモノクローナル抗体を産生することを特徴とする、請求項1に記載のハイブリドーマ細胞系統。
  3. 脾臓細胞として、Balb/cマウス由来の脾臓細胞が使用され、かつ骨髄腫細胞として、系統P3X63Ag8.653の骨髄腫細胞または該系統のサブクローンの骨髄腫細胞が使用されることを特徴とする、請求項1または2に記載のハイブリドーマ細胞系統。
  4. ヒトの心筋My−Cの配列のアミノ酸A124〜K134の範囲のエピトープに対する特異的モノクローナル抗体を産生することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載のハイブリドーマ細胞系統。
  5. ヒトの心筋My−Cの配列のアミノ酸A124〜K134の範囲のエピトープを認識して結合することを特徴とする、モノクローナル抗体(抗My−C−cC0C2−259−1A4)。
  6. 請求項1から4までのいずれか1項に記載のハイブリドーマ細胞系統によって産生されることを特徴とする、請求項5に記載のモノクローナル抗体(抗My−C−cC0C2−259−1A4)。
  7. 請求項1から4までのいずれか1項に記載の骨髄腫細胞系統の製造方法であって、ヒトcC0C2ペプチドによって免疫化された実験動物(マウス)の脾臓細胞が骨髄腫細胞(系統P3X63Ag8.653)と融合されたことを特徴とする、前記製造方法。
  8. 請求項5および/または6に記載のマウスのモノクローナル抗体の製造方法であって、請求項1から4までのいずれか1項に記載の骨髄腫細胞系統を培養し、そして産生されたモノクローナル抗体を単離することを特徴とする、前記製造方法。
  9. 請求項5および/または6に記載のモノクローナル抗体の、分析目的のための、特に血清中のMy−Cの濃度を測定するための、更に心筋梗塞の早期診断のためのELISAにおける捕捉抗体または検出抗体としての使用。
  10. 請求項5および/または6に記載のモノクローナル抗体の、分析目的のための、特にイムノブロットにおける、免疫組織学における、およびその他の分析法における使用。
JP2016548721A 2014-01-27 2015-01-23 ハイブリドーマ細胞系統(My−C−cC0C2−259−1A4)および該細胞系統の、ヒトの心臓特異的なミオシン結合タンパク質C(C−タンパク質、MYBPC3、cMyBP−CまたはMy−C)に対するモノクローナル抗体の製造のための使用 Active JP6667443B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102014000856.8 2014-01-27
DE102014000856.8A DE102014000856A1 (de) 2014-01-27 2014-01-27 Hybridom-Zelllinie (My-C-cC0C2-259-1A4) und deren Verwendung zur Herstellung eines monoklonalen Antikörpers gegen das humane, herzspezifische Myosin Binding Protein C (C-protein, MYBPC3, cMyBP-C oder My-C)
PCT/DE2015/000028 WO2015110114A2 (de) 2014-01-27 2015-01-23 Hybridom-zelllinie (my-c-cc0c2-259-1 a4) und deren verwendung zur herstellung eines monoklonalen antikörpers gegen das humane, herzspezifische myosin binding protein c (c-protein, mybpc3, cmybp-c oder my-c)

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017505618A true JP2017505618A (ja) 2017-02-23
JP6667443B2 JP6667443B2 (ja) 2020-03-18

Family

ID=52807462

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016548721A Active JP6667443B2 (ja) 2014-01-27 2015-01-23 ハイブリドーマ細胞系統(My−C−cC0C2−259−1A4)および該細胞系統の、ヒトの心臓特異的なミオシン結合タンパク質C(C−タンパク質、MYBPC3、cMyBP−CまたはMy−C)に対するモノクローナル抗体の製造のための使用

Country Status (9)

Country Link
US (1) US10017745B2 (ja)
EP (1) EP3099714B1 (ja)
JP (1) JP6667443B2 (ja)
CN (1) CN106459927B (ja)
CA (1) CA2940505C (ja)
DE (2) DE102014000856A1 (ja)
ES (1) ES2879956T3 (ja)
PL (1) PL3099714T3 (ja)
WO (1) WO2015110114A2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03198794A (ja) * 1989-12-27 1991-08-29 Daiichi Rajio Isotope Kenkyusho:Kk 抗ヒト心筋cプロテインモノクローナル抗体及び該抗体を産生するハイブリドーマ
WO2009104289A1 (ja) * 2008-02-19 2009-08-27 Yamauchi Emiko シネマライブ

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008104289A1 (en) * 2007-02-27 2008-09-04 Bayer Schering Pharma Aktiengesellschaft Mybpc3 as a biomarker for ppara modulators

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03198794A (ja) * 1989-12-27 1991-08-29 Daiichi Rajio Isotope Kenkyusho:Kk 抗ヒト心筋cプロテインモノクローナル抗体及び該抗体を産生するハイブリドーマ
WO2009104289A1 (ja) * 2008-02-19 2009-08-27 Yamauchi Emiko シネマライブ

Also Published As

Publication number Publication date
CN106459927B (zh) 2020-03-17
CA2940505A1 (en) 2015-07-30
DE112015000507A5 (de) 2017-03-30
US10017745B2 (en) 2018-07-10
PL3099714T3 (pl) 2022-01-03
ES2879956T3 (es) 2021-11-23
JP6667443B2 (ja) 2020-03-18
WO2015110114A2 (de) 2015-07-30
CN106459927A (zh) 2017-02-22
US20170044501A1 (en) 2017-02-16
CA2940505C (en) 2022-08-02
EP3099714A2 (de) 2016-12-07
DE102014000856A1 (de) 2015-07-30
WO2015110114A3 (de) 2015-10-15
EP3099714B1 (de) 2021-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2657517C2 (ru) Анализ адромедуллина и способы определения зрелого адромедуллина
BR112019015571A2 (pt) Anticorpo, fragmento de ligação ao antígeno, kits ou composições, nt-probnp mutado, polinucleotídeo, célula hospedeira, composição, uso e método de diagnóstico da insuficiência cardíaca em um sujeito
US20120237948A1 (en) Collagen neoepitope antibody
JP2014530608A (ja) 抗sPLA2−V抗体およびその使用
JP6608834B2 (ja) ハイブリドーマ細胞系統(My−C−cC0C2−235−3H8)および該細胞系統の、ヒトの心臓特異的なミオシン結合タンパク質C(C−タンパク質、MYBPC3、cMyBP−CまたはMy−C)に対するモノクローナル抗体の製造のための使用
JP6667443B2 (ja) ハイブリドーマ細胞系統(My−C−cC0C2−259−1A4)および該細胞系統の、ヒトの心臓特異的なミオシン結合タンパク質C(C−タンパク質、MYBPC3、cMyBP−CまたはMy−C)に対するモノクローナル抗体の製造のための使用
JP6037043B2 (ja) TRACP−5b(酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ5b)に特異的なタンパク定量法
JP2018080114A (ja) 抗ヒトvap−1モノクローナル抗体
JP5920761B2 (ja) 抗dcdモノクローナル抗体
JP6861349B2 (ja) Cd81 lel特異的モノクローナル抗体
JPH09271392A (ja) 抗ヒト心筋トロポニンtモノクローナル抗体
JPH04252195A (ja) モノクローナル抗体及びハイブリドーマ
WO2022034912A1 (ja) 抗ヒトtrpv2抗体
US20090081714A1 (en) Assays
JP4406555B2 (ja) エラスチン分解物の測定方法及び測定キットならびに大動脈解離症の検出方法及び検出キット
JP6485854B2 (ja) 抗変異型プロテインs抗体、該抗体を含む診断用組成物、変異型ヒトプロテインsの検出方法および該抗体を含むキット
Sanij et al. Characterization of monoclonal antibodies specific to the transcription factor ETS-2 protein
TW201139459A (en) Osteopontin-specific monoclonal antibodies
JP2014028770A (ja) ヒトb型ナトリウム利尿ペプチド特異抗体およびそれを用いた測定法
JP2012141175A (ja) 癌の検出方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20160727

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181210

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20190212

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20190212

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190308

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190603

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190930

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200127

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6667443

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250