JP2017501078A - 二輪車用タイヤ - Google Patents

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Abstract

カーカス構造と、カーカス構造の径方向外側位置に取り付けられたベルト構造と、トレッドバンドと、を含む、自動車両用タイヤ(10)であって、タイヤが少なくとも約0.30の横断方向曲率比を有し、カーカス構造が、荷重/伸び線図で、約2%の伸びにおいて少なくとも55Nの弾性応答を有するコードによって得られるテキスタイル製補強要素を含む少なくとも1つのカーカス層(3)を含み、タイヤが、少なくとも1種の弾性ポリマー100phr、シリカアルミナ、ケイ酸塩、ヒドロタルサイト、炭酸カルシウム、カオリン、二酸化チタン及びこれらの混合物の中から選択される無機材料を少なくとも60%含む少なくとも1種の補強フィラー30〜130phr、少なくとも1種の樹脂1〜35phrを含むエラストマーコンパウンドを硬化することにより得られる硬化エラストマー材料を含む少なくとも1つのトレッド部を有する、自動車両用タイヤ(10)。

Description

発明の分野
本発明は自動車両の車輪用タイヤに関する。
特に、本発明は、自動車両車輪用の高性能タイヤ、換言すると、少なくとも約210km/hの最大速度を維持することができる、又は少なくとも約210kgの最大荷重を支持することができる、又は両者を組み合わせたタイヤに関する。好ましくは、本発明は、道路及びレーストラックの両方で使用可能な大排気量エンジン(例えば、600cm以上)及び/又は高出力(例えば、100〜120馬力以上)を備えた「スーパースポーツ」自動車両の車輪に取り付けられることを目的としたタイヤに関する。
従来技術
スポーツ用途に適応させた2輪高性能車両用のタイヤについては、例えば、本出願人による特許出願である、国際公開第2011/012944号、国際公開第2011/012980号、国際公開第2012/164436号、国際公開第2013/021271号に記載されており、2輪車両用のタイヤ及びタイヤ用コンパウンドについては、また、米国特許第7658216号、米国特許第8011403号及び国際公開第2013/172699号に記載されている。
発明の概要
近頃、ますます高出力となっている「スーパースポーツ」用の自動車両を市場に投入する傾向がある。実際、180馬力を超え、排気量1000cmを有するスーパースポーツ用自動車両はすでに市場に存在する。
本出願人は、こうしたスーパースポーツ用車両を道路及びレーストラックの両方で使用することに対する需要の増加に気が付いた。
同時に、本出願人は、要求が厳しいスポーツドライビング(例えば、レーストラックで実施可能な)において、並びに(年間を通じて自動車両を道路で使用するための)あらゆる大気及び季節条件での寿命及び運転の観点の両方において高性能タイヤへの要求が高まっていることに気が付いた。
本出願人は、通常、互いに相異なりかつ対照的な現在の性能へのニーズは、例えば、一対のレーシングタイヤ及び一対のロードタイヤを包括的な用途に従い選択することによるタイヤ交換をもってしても満たすことができないようであることに気が付いた。
本出願人が気付いたことによれば、最近の傾向は、ユーザが、スーパースポーツ自動車両に装備するタイヤについて、操縦性能並びに乾いた及び/又は高温路面上での速度及び極限操作条件における性能、それとともに、濡れた若しくは湿った路面及び/又は低温気候条件又は非最適路面での操縦性能及びグリップ、これに加え、タイヤ交換の頻度を減らすためにますます長い寿命を併せ持つことを望んでいることを示している。
こうした対照的なニーズを一対のタイヤで満たすことは特に困難な課題である。通常、上記ニーズは、特定の課題には好適であるものの、他の解決策とは対照をなす解決策を適用することによってそれぞれ異なる手法で対処される。
本出願人は、例えば、乾いた路面及び/又は高温用の高性能タイヤ(レーシングタイヤ)用のトレッドコンパウンドではかなりの量のカーボンブラックフィラーが使用される一方で、濡れた路面及び/又は低温で使用するためのトレッドコンパウンドでは、フィラーの選択は、通常、例えば、シリカ及びケイ酸塩などのいわゆるホワイトフィラーになる傾向があることに気が付いた。
加えて、通常、レーストラックで使用するための剛性タイヤ構造は、極限の操作に適切に応答するためにより広い接地面積を有するため、製造者が表示する圧力に対しタイヤが数十分の一バールであっても収縮されるが、道路での使用には適さないようである。道路では、製造者が推奨する圧力までタイヤが膨張した状態で、様々な路面での快適性、グリップ及び応力吸収が求められる。
しかしながら、本出願人は驚くべきことに、剛性カーカス構造を、特定のタイヤプロファイル及びホワイトフィラーの含有量が高いエラストマートレッドコンパウンドと併せて使用することによって、キロメートルの移動距離に関する耐久性も備えた、異なる大気及び気候条件における、レーストラック及び道路両方用の高性能タイヤを得ることが可能であることを見出した。
これは驚くべきことのようである。なぜなら、濡れた路面及び低温気候での使用に一般的な(シリカ、ケイ酸塩等のような)ホワイトフィラー含有量が高いエラストマー材料により得られるトレッドは通常は剛性であることから、特に極限でない走行に適応させたものであり、剛構造と組み合わせてスポーツドライビング性能を提供するのにはあまり適していないようであることからである。
本発明は、カーカス構造と、カーカス構造の径方向外側位置に取り付けられたベルト構造と、ベルト構造に対し径方向外側位置に取り付けられたトレッドバンドと、を含む自動車両用タイヤであって、タイヤが少なくとも約0.30の横断方向曲率比を有する自動車両用タイヤに関する。前記カーカス構造は、少なくとも1つのカーカス層を含む。少なくとも1つのカーカス層は、荷重/伸び線図で、約2%の伸びにおいて少なくとも55Nの弾性応答を有するコードによって得られるテキスタイル製補強要素を含む。タイヤは少なくとも1つのトレッド部を有し、トレッド部は、少なくとも1種のエラストマー系ジエン重合体100phr、シリカ、アルミナ(allumina)、ケイ酸塩、ヒドロタルサイト、炭酸カルシウム、カオリン、二酸化チタン及びこれらの混合物の中から選択される無機材料を少なくとも60%含む少なくとも1種の補強フィラー30〜130phr、少なくとも1種の樹脂1〜35phrを含むエラストマーコンパウンドを硬化することにより得られる硬化エラストマー材料を含む。
本出願人は、比較的剛性のカーカス構造と、顕著な曲率を有するプロファイル、及び樹脂が存在する高シリカ含有量の硬化エラストマー材料とを組み合わせることで、極限の高速操作を特徴とするスポーツドライビング時及び/又は様々な気候条件での走行中における急な方向変化及びグリップ変化時における高い性能をタイヤが実現することが可能になるとともに、タイヤの寿命を延長することが可能になることを見出した。本出願人は、こうした改善の1つはトレッドを構成する高シリカ及び/又はケイ酸塩含有量の硬化エラストマー材料のタイヤとの相互作用が向上することによるものであり、高シリカ及び/又はケイ酸塩含有量の硬化エラストマー材料は濡れた路面での及び低温気候における走行用に提供されるものではあるが、上述の構造及びプロファイルと組み合わせることで乾いた路面上における極限走行条件においても温度を過度に上昇させることなくタイヤが高性能動作を実現することが可能になると考える。
本発明は、以下に報告する特性の1つ以上を含み得る。
好ましくは、テキスタイル製補強要素は、別個の又は混合されたレーヨン、リヨセル、ポリエステル(例えば、PEN、PET、PVA)、芳香族ポリアミド(例えば、Twaron(登録商標)、Kevlar(登録商標)などのアラミド)の中から選択された天然又は合成由来繊維から構成され得る。
好ましくは、カーカス層のテキスタイル製補強要素を得るための繊維質材料は、ポリエステル、レーヨン、リヨセル、芳香族ポリアミド、又は前述の材料の2つ以上の糸を組み合わせることにより形成されるハイブリッドの中から選択される。
好ましくは、前記少なくとも1つの補強フィラーは、シリカ、アルミナ(allumina)、ケイ酸塩、ヒドロタルサイト、炭酸カルシウム、カオリン、二酸化チタン及びこれらの混合物の中から選択される無機材料を少なくとも70%含む。
好ましくは、前記少なくとも1種の補強フィラーは、シリカ、アルミナ(allumina)、ケイ酸塩、ヒドロタルサイト、炭酸カルシウム、カオリン、二酸化チタン及びこれらの混合物の中から選択される無機材料を少なくとも90%含む。
好ましくは、前記少なくとも1つのトレッド部はタイヤの赤道面に配置されたクラウン部である。
好ましくは、前記クラウン部は、タイヤのトレッドの軸方向伸張範囲の少なくとも30%にわたり軸方向に延在する。
好ましくは、前記クラウン部は、タイヤのトレッドの軸方向伸張範囲の少なくとも50%にわたり軸方向に延在する。
好ましくは、前記クラウン部は、タイヤのトレッドの軸方向伸張範囲の少なくとも65%にわたり軸方向に延在する。
好ましくは、前記補強コードは、荷重/伸び線図で、約2%の伸びにおいて約120N以下の弾性応答を有する。
好ましくは、前記補強コードは、荷重/伸び線図で、約2%の伸びにおいて約100N以下の弾性応答を有する。
本出願人によれば、カーカス構造の剛性を制限すると、感じられる快適性の低下並びに速度操作及びギア変更中における過度に素早い応答を実質的に生じさせることなく、良好な又は最適な道路走行性能を維持することが可能になる。
好ましくは、タイヤのショルダー領域の曲率半径(以下、ショルダー半径とも称される)と横断方向又は軸方向断面の最大幅との間の比率は少なくとも0.60である。
好ましくは、タイヤのショルダー半径と横断方向断面の最大幅との間の比率は少なくとも0.70である。
本出願人によれば、スポーツドライビングで到達され得る高キャンバー角の場合であっても、ショルダー半径と最大断面幅(すなわち、ショルダー領域内のより平らなプロファイル)との間の比率の値が大きいほど、高接地面積、ゆえに、タイヤによる支持領域を得ることが可能になる。
本発明によるトレッドコンパウンドは、少なくとも1種のエラストマー系ジエン重合体(a1)を含む。
一実施形態によれば、前記少なくとも1種のエラストマー系ジエン重合体(a1)は、例えば、タイヤ製造に特に好適な、硫黄と架橋可能な(加硫)エラストマー組成物に一般に用いられるエラストマー系ジエン重合体類の中から、すなわち、通常20℃未満、好ましくは0℃〜−110℃の範囲のガラス転移温度(Tg)を有する不飽和鎖を持つ弾性ポリマー又は共重合体から選択され得る。これら重合体又は共重合体は天然由来のものとすることもでき、任意選択的に、モノビニルアレーン及び/又は極性コモノマーの中から選択される少なくとも1種のコモノマーと混合された1種以上の共役ジオレフィンの溶液重合、乳化重合又は気相重合によって得ることもできる。
トレッドコンパウンドには、ポリブタジエン(BR)及び/又はスチレン−ブタジエン(SBR)ポリマーが、別個に又は混合されて用いられることが好ましい。
あるいは、ポリイソプレン(天然又は合成)及びスチレン−ブタジエン(SBR)ポリマーを含む混合物を用いることができる。
好ましくは、スチレン−ブタジエン(SBR)ポリマーは、本発明のコンパウンド中に約1〜100phr、より好ましくは5〜90phrの異なる量で存在し得る。
好ましくは、ポリブタジエンは、本発明のコンパウンド中、特に、トレッドコンパウンド中に含まれ得ない、又は約1phr〜100phr、好ましくは約1phr〜80phr、より好ましくは約5〜50phrの量で含まれ得る。
好ましくは、スチレン−ブタジエンポリマーは溶液又はエマルジョンから得られ、全般的に、約10〜40%、好ましくは約15〜30%の範囲の量のスチレンを含む。
好ましくは、スチレン−ブタジエンポリマーは低分子量を有することができ、50000g/mol未満、好ましくは、1000〜50000g/molを含む平均分子量Mnを有する。
上で述べたように、トレッドバンドのエラストマー材料は、全般的に1phr〜130phrを含む量で存在する少なくとも1種の補強フィラーを含む。補強フィラーは、水酸化物、酸化物及び酸化水和物、塩及び金属塩水和物若しくはこれらの混合物、並びに/又はカーボンブラックの中から選択され得る。
補強フィラーは、好ましくは、シリカ、アルミナ(allumina)、ケイ酸塩、ヒドロタルサイト、炭酸カルシウム、カオリン、二酸化チタン及びこれらの混合物の中から選択され得る。
いくつかのトレッド部及びタイヤの他の構成要素のコンパウンドにおいて、補強フィラーは、カーボンブラック単体、又は前述の無機材料(水酸化物、酸化物及び酸化水和物、塩及び金属塩水和物若しくはこれらの混合物)に添加したカーボンブラックとされ得る。
本発明に使用され得るシリカは、概して、50m/g〜500m/g、好ましくは70m/g〜200m/gを含むBET表面積(ISO規格5794/1により測定)を有する熱分解法シリカ、又は好ましくは、沈降シリカとされ得る。
− タイヤの「曲率比」とは、トレッドバンドの径方向最外点とタイヤの横断方向断面の最大幅(最大弦とも称される)との間に含まれる距離と、タイヤの横断方向断面の同じ最大幅との間の比率を意味する。曲率比は、また、タイヤのいわゆる「横断方向曲率」を示す。
− 「横断方向断面の最大幅」(又は最大弦)とは、タイヤプロファイルの最大幅、換言すると、トレッドプロファイルの2つの軸方向最外点を端部として有するセグメントの寸法を意味する。
− ショルダー領域の曲率半径又はより簡便にショルダー半径とは、赤道面の線と、タイヤの半プロファイルの最大弦との間の交点を中心とする軸方向より外側の角度セクタ(例えば、30°)における、トレッドの実際のプロファイルにより近似する半径を意味する。
− 用語phr(「ゴム100あたりの部数」の頭字語)は、総エラストマーベース100重量部あたりの重量部を示す。総エラストマーベース100部の計算では、添加剤(増量油(extension oil)など)の可能性は考慮されない。
− テキスタイル製補強要素の線密度及び引張特性の測定に関しては、BISFA(Bureau International pour la Standardisation des Fibres Artificielles)により標準化された試験を参照する。
− 特に、
− アラミド繊維(AR)については、
− BISFA - Testing methods for para-aramid fibre yarns, edition 2002
− Determination of the linear density - Chapter 6
− Determination of the tensile properties - Chapter 7 - Test procedure - Paragraph 7.5 - with initial pretensioning procedure。
− レーヨン(RY)及びリヨセル(LY)については、
− BISFA Testing methods for viscose, cupro, acetate, triacetate and lyocell fibre yarns - edition 2007, Determination of the tensile properties - Chapter 7 - Tension test conditions: Dry test in an oven - Table 7.1 - Table 7.1 - Test procedure - Paragraph 7.5 - with test on samples under dry relaxation in an oven - subparagraph 7.5.2.4。
− ポリエステル(PET、PEN、PVA)については、
− BISFA - Testing methods for polyester yarns - edition 2004 -
− Determination of the tensile properties - Chapter 7 - Procedure A
− Preparation of laboratory samples: Preparation of samples under relaxation - paragraph 7.4.1.1 => preparation of samples on collapsible distaff
− Preparation of laboratory samples and conducting the test: Manual test - paragraph 7.5.2.1 => c)
− Start procedure => e) pretensioning at the procedure start。
用語「弾性ポリマー」は、タイヤ分野において確立された用語であり、何百もの特許及び非特許文献で使用されている。例として、1992年にPrentice Hallにより出版された書籍“Elastomeric polymer networks”, Eugene Guthに言及することができる。この用語は何年もの間、本分野における一般的な技術言語の一部となっており、一般に、弾性特性を備えた、すなわち、主に低ヤング率のポリマーを表すために用いられる。
本発明のタイヤの更なる特性及び利点は、添付の図面を参照しながら行われるその好ましい実施形態の以下の詳細な説明からより明らかになろう。
自動車両用タイヤの径方向断面を概略的に示す。 自動車両用タイヤの外形の曲率を概略図で示す。 カーカス層のいくつかの補強要素の荷重伸びグラフを示す。
発明の実施形態の詳細な説明
図1では、参照符号10は、全体的に自動車両の車輪用タイヤを示す。これは、好ましくは、「スーパースポーツ」分野の自動車両の車輪に使用されることを意図したタイヤである。
特に、タイヤ10は、「スーパースポーツ」又は「レーシング」自動車両車輪、すなわち、レーストラックでも使用される大排気量エンジン(例えば、600cm以上)を備える及び/又は高出力(例えば、約90〜100kw以上)の自動車両に搭載されることが意図され得る高性能タイヤである。
自動車両車輪用の高性能タイヤとは、少なくとも約210km/hの最大速度を維持することができる、又は少なくとも約210kgの最大荷重を支持することができる、又は両者を組み合わせたタイヤを意図している。
タイヤ10と関連して、赤道面X−X及び回転軸(図示せず)が画定される。タイヤの回転の向きに従い配置された周方向、並びに赤道面X−Xに垂直な及び/又は回転軸に平行な軸方向もまた画定される。
図1を参照すると、タイヤ10は、複数の補強要素(コード)を含む少なくとも1つのカーカス層3によって形成されたカーカス構造2を含む。
カーカス構造2の内壁は、通常、シール層又はいわゆる「ライナー」によって被覆される。シール層又はいわゆる「ライナー」は、膨張するとそれ自体がタイヤのハーメチックシール(hermetic seal)を確実とするようになっている空気不透過性のエラストマー材料層によって実質的に構成されている。
カーカス層3に含まれる補強要素は、好ましくは、繊維質材料で作られたテキスタイルコードを含む。
こうしたコードは、荷重/伸び線図で、約2%の伸びにおいて少なくとも55Nの弾性応答を有する。好ましくは、前記補強コードは、荷重/伸び線図で、約2%の伸びにおいて約120N以下の弾性応答を有する。更により好ましくは、前記補強コードは、荷重/伸び線図で、約2%の伸びにおいて約100N以下の弾性応答を有する。
コードの作製に用いられる繊維質材料は、別個の又は混合されたレーヨン、リヨセル、ポリエステル(例えば、PEN、PET、PVA)、芳香族ポリアミド(例えば、Twaron(登録商標)、Kevlar(登録商標)などのアラミド)の中から選択された天然又は合成由来繊維からなり得る。特に、コードを得るための繊維質材料は、好ましくは、ポリエステル、レーヨン、リヨセル、芳香族ポリアミド又は前述の材料の2つ以上によって形成されたハイブリッドの中から選択される。
コードは、通常、0.35mm〜1.5mmを含む直径を有する基本糸(elementary thread)を備える1つ以上のプライから形成される。
コード又は補強要素を形成する糸又はプライの打ち込み数すなわち線密度はデシテックス(dTex)で表すことができる。デシテックス(dTex)は、すなわち、長さ10000mの糸又は糸状補強要素の質量をグラムで表したものである。
例えば、
RY(レーヨン)1840/2(48×48)は、各糸又はプライが1840dTexの線密度すなわち打ち込み数を有する、レーヨン繊維の2本の糸又はプライによって形成されたコードを表す(コードの総打ち込み数は3680dtexに等しい)。コードの「総打ち込み数」とは、撚り合わせられてコードを形成する糸又はプライの線密度すなわち打ち込み数の合計を意味する。本例の各糸又はプライはそれ自体が撚られ(48本撚り/dm)、2本以上の糸又はプライを撚り合わせ(48本撚り/dm−好ましくは逆の向き)、コードを形成する。
好ましくは、コードに用いられる各繊維糸又はプライは約500dtex超の線密度すなわち打ち込み数を有する。
好ましくは、各繊維糸又はプライは約4000dtex未満の線密度すなわち打ち込み数を有する。
好ましくは、コードの総線密度すなわち総打ち込み数は、1本のコード1220/1dTexの1220dTexと、撚り合わせられた3本のコード3680/3dTexにより得られる11040dTexとの間に含まれる。ここで、/1又は/3という用語は、各組織内に撚り合わせられた糸のプライの数を表す。
本発明のコードを得るために使用される打ち込み数の例は以下の通り。
− 1100/2dTexの形態の2200dTex
− 1220/2dTexの形態の2440dTex
− 1840/2dTexの形態の3680dTex
− 2440/2dTexの形態の4880dTex
− 1840/3dTexの形態の5520dTex
− 2440/3dTexの形態の7320dTex
− 3680/2dTexの形態の7360dTex
図3では、以下のコードの荷重伸び曲線が報告される。
AR 1100/2 45×45
RY 3680/2 33×33
RY 2440/2 25×25
LYO 1840/3 38×38
RY 1840/3 38×38
PET 1670/2 33×33
NY 1400/2 40×40
PEN 2200/2 35×35
示され得るように、試験したナイロン NY 1400/2 40×40及びポリエステル PET 1670/2 33×33は両者とも2%伸びにおいて55N限界値未満の引張特性を有する。これは本発明の目的に使用され得るカーカス構造を得る最小値であると考えられる。
対にした又は組み合わせた糸に加えられる撚りは、1本の糸に加えられる撚りと同じ向き又は逆の向きとされ得る。
コードを得るために、異なる材料で作製された及び/又は異なる打ち込み数を有する糸又はプライを選択し、その後、(それ自体で)個々に撚られる又は他の糸と撚り合わせられる(ハイブリッドコード)糸を形成することができる。
好ましくは、少なくとも1つのカーカス層は、60コード/dm超、好ましくは70コード/dm超、好ましくは140コード/dm未満の密度で実質的に互いに平行に配置されたコードにより補強される。
カーカス層、すなわちゴム被覆ファブリックの補強コードの2%の弾性応答から、コードの前記弾性応答2%に密度を乗じることにより、層の全体的な弾性応答を推定することが可能である。好ましくは、カーカス層を形成するゴム被覆ファブリックに対し得られる前述の値は少なくとも6500N/dm、好ましくは、7000N/dm超、好ましくは14000N/dm未満である。
少なくとも1つのカーカス層3に含まれる補強要素は径方向に、すなわち、周方向に対し70°〜110°、より好ましくは80°〜100°を含む角度に従い配置されることが好ましい。
少なくとも1つのカーカス層3は実質的にトロイダル構成に従う形状とされ、その対向する周方向端3aによって少なくとも1つの環状補強構造と係合する。
特に、少なくとも1つのカーカス層3の対向する側方端3aは、環状補強構造の周りで折り返され得る。環状補強構造はそれぞれ、1つ以上の金属環状ビードコア4と、カーカス層3とカーカス層3の対応する折り返された側方端3aとの間に画定される空間を占めるテーパ状のエラストマーフィラー5と、を含む。
ビードコア4及びフィラー5を含むタイヤの領域は、対応する取り付けリム(図示せず)にタイヤを固定することを意図したいわゆるビード9を形成する。
図示されない実施形態においては、少なくとも1つのカーカス層は、前述のコードによって強化されたエラストマー材料製の複数の切片を近づけ、その対向する側方端を、2つの環状挿入物が設けられた特定の環状補強構造に折り返し部分なしで対応付けることによって得られる。エラストマー材料のフィラーは第1の環状挿入物に対し軸方向外側位置に配置することができる。その代わりに、第2の環状挿入物はカーカス層の端部に対し軸方向外側位置に配置することができる。最後に、前記第2の環状挿入物に対し軸方向外側位置に、それに必ずしも接触する必要なく、更なるフィラーを設けることができ、これにより、環状補強構造の取得が完了する。
カーカス構造2の径方向外側位置に周方向に取り付けられるのは、通常、ゴム被覆コードによって形成される少なくとも1つのベルト層6aを含むベルト構造6である。好ましくは、層6aは、複数のコイルを形成するために実質的に平行かつ並列に配置されたコードによって得られる。こうしたコイルは、実質的に周方向に方向付けられ(通常、0°〜5°の角度で)、こうした方向は、通常、そのタイヤの周方向に対し配置される位置を基準として「ゼロ度」と称される。
好ましくは、通常、「ゼロ度」と称される層6aは、1本のコード又は軸方向並列に配置されたコードを含むゴム被覆ファブリックの切片状要素を並列に巻いたものを含み得る。
層6aのコードはテキスタイルコード又は金属コードである。好ましくは、こうしたコードは、高炭素含有量のスチールワイヤ、すなわち、炭素含有量少なくとも0.6〜0.7%のスチールワイヤによって作製された金属である。
好ましくは、こうした金属コードは高伸度(HE)コードである。
ベルト構造とカーカス構造との間の接着性を高める目的で、2つの前述の構造の間に介在するエラストマー材料製の接着層7が設けられ得る。
図示しない実施形態においては、ベルト構造6は少なくとも2つの径方向に重ねられた層によって構成され得る。層は第1のベルト層のコードがタイヤの周方向に対し斜めに方向付けられるような状態で配置される一方で、第2の層のコードもまた斜めの方向を有するものの、第1の層のコードに対し実質的に対称に交差する。
トレッドバンド8は、ベルト構造上に周方向に重ねられる。こうしたトレッドバンド8上には、タイヤの加硫と同時に実施される成形作業ののちに所望のトレッドパターンを画定するようになっている長手方向及び/又は横断方向の凹部が、通常、得られる。
好適な実施形態によれば、トレッドバンド8は、好ましくは70phr〜130phrの量の、実質的に単一のフィラー(すなわち、他のフィラーの存在が2%未満、好ましくは1%未満、更により好ましくは無い)としてシリカを含むコンパウンドから得られるエラストマー材料によって得られる。
好ましくは、トレッドバンド8は、トレッドバンドの横断方向伸張範囲の20%〜65%を含む横断方向伸張範囲を有し、70%のシリカを含む補強フィラーを含む環状中心部と、実質的に100%のシリカを含む環状側方及びショルダー部と、を含む。
別の好適な実施形態においては、トレッドバンドは、バンドの横断方向伸張範囲の50%〜70%以下の伸張範囲である環状中心部の補強フィラーとして100%のシリカを含むエラストマー材料と、ショルダー部の少なくとも80%のカーボンブラックを含むエラストマー材料と、を含む。
好適な実施形態によれば、異なるシリカ量を含む、径方向により外側の部分(キャップ)と径方向により内側(ベース)とを有する2つの径方向に重ねられた部分(「キャップ及びベース」として知られている)から作製されたトレッドもまた提供され、例えば、「ベース」は、主にカーボンブラックで満たされた又は50〜60%以上の量のシリカで満たされたコンパウンドで作製される。
タイヤ10は、また、前記カーカス構造2の両側側方に取り付けられた一対のサイドウォールを含み得る。
タイヤ10は、赤道面上においてトレッドバンドの頂部と取付径との間で測定され、タイヤのビードを通る基準線rによって示される、断面高さHを有する。
タイヤ10は、また、トレッド自体の側方両端Eの間の距離によって画定される断面幅Cと、タイヤの赤道面において測定した、トレッド自体の端部Eを通る線からトレッドの頂部の距離fと前述の幅Cとの間の特定の比率の値とによって画定される曲率と、を有する。トレッドの端部Eはエッジを有して形成され得る。
本発明のタイヤは、少なくとも約0.30の曲率比f/Cを有する。
一実施形態においては、本発明の自動車両用タイヤは、実質的に160〜210mmを含む弦寸法を有する後輪に取り付けられることを意図する。
好ましくは、トレッドの径方向外側点と、リアタイヤのトレッド自体の側方両端を通る線との間の距離(f)は、実質的に50〜80mmを含む。好ましくは、リアタイヤでは、横断方向曲率比(f/C)は実質的に0.33を超え、更により好ましくは、0.35〜0.50を含む。好ましくは、全体/弦(H/C)高さ比は、実質的に0.5〜0.7を含む。
別の実施形態においては、タイヤは、実質的に110〜130mmを含む弦寸法を有する自動車両の前輪に取り付けられることを意図する。
好ましくは、トレッドの径方向外側点と、フロントタイヤのトレッド自体の側方両端を通る線との間の距離(f)は、実質的に45〜65mmを含み得る。好ましくは、横断方向曲率/弦(f/C)の比は実質的に0.35〜0.60、更により好ましくは、0.40〜0.50を含み得る。好ましくは、(高さ全体)/弦(H/C)比は、実質的に0.6〜0.9を含む。
本発明のタイヤは、それらがかなりの高さのサイドウォールを有する場合、例えば、0.35を超える、より好ましくは、リアタイヤで0.4を超え、フロントタイヤで0.5を超える高さサイドウォール比(H−f)/Hの値を有する場合に、性能の向上が可能になる。
好ましくは、本発明のタイヤは、0.60を超える、ショルダー半径と横断方向断面の最大幅との間の比率を有する。
図2に示すのは、リアタイヤのトレッドプロファイルPr及び補間プロファイルPiのトレースであり、上述のショルダー半径の決定はこれに基づき得る。
ショルダー半径の決定において、タイヤ測定のための基準ETRTOリムにタイヤを取り付け、それを名目圧力(例えば、リアタイヤでは2.9バール)まで膨らませ、トレッドの外形を、凹部を無視し、測定できるような状態で1:1スケールにて紙に記載する。得られるプロファイルPrは、x−x軸(赤道面の線を示す)に対して対称な2つの半片(半プロファイル)に分割され、続いて、そのうちの1つに、一連の弧、通常、1〜3つの弧R1、R2、Rsが補間される。弧の数及び最適な順序は、実際のプロファイルに対するずれを最小限にでき、補間プロファイルPiを得るものである。
図2に例示されるのは、点E1、E2で連結された、補間プロファイルPiの3つの弧を提供する補間である。ショルダー半径は、弧Rsの半径、又は軸方向により外側の弧Rs、R2(半プロファイルの軸方向端部から始まる30°の角度によって範囲を定められる半プロファイルにおいて決定される弧)の半径の平均として得られ、そのそれぞれは半径である。

本出願人は、以下に記載されるように、タイヤに対しいくつかの比較試験を実施した。
まず、表1に記載される配合に従いトレッドコンパウンドを得た。
第1のコンパウンドC1を、100%カーボンブラックを用いることにより補強フィラーとして調製した。第2のコンパウンドを、約90%シリカを用いることにより主要補強フィラーとして調製した。
コンパウンドを用いて、スーパースポーツタイヤのトレッドバンドのエラストマー材料を得た。
本出願人は、所望の性能向上を目的として、後輪タイヤMetzeler M5 180/55 ZR17を比較運転試験の基準として採用した。こうしたタイヤは、過去及び今なおスポーツユーザが重きを置く基準タイヤである。リアタイヤに関する試験を実施するという決定は、スポーツドライビングにおいてはこうしたリアタイヤがフロントタイヤよりも大きな熱応力を受けることから特に困難であると考えられた。
したがって、以下の構造を有するタイヤにそれぞれ上述のコンパウンドC1及びC2を使用してトレッドを得、スーパースポーツ自動車両の後輪用の第1の2つのグループのタイヤ(T1及びT2)をそれぞれ作製した。
− ショルダー半径/弦比=0.56、
− レーヨン1840/2、ファブリック密度120コード/dmの補強コードで作製したファブリックカーカス層を備えるカーカス構造、
− カーカス層の補強コードの2%の伸びにおける弾性応答はコード1本につき約45Nに等しく、カーカス層の約5400N/dmに等しい。
第3のグループのタイヤ(T3)は、トレッドにコンパウンドC2及び以下のタイヤ構造を用いることにより得た。
− ショルダー半径/弦比=0.72;
− レーヨン2440/2、ファブリック密度97コード/dmの補強コードで作製したファブリックカーカス層を備えるカーカス構造。
カーカス層の補強コードの2%の伸びにおける弾性応答はコード1本につき約90Nに等しく、カーカス層の約8730N/dmに等しい。異なる試験セッションをプライベートレーストラックにおいて実施し、操縦性及び安定性を試験するために一連の操作を行った。操縦者の評価は種々の操作に属する評価の平均である。
最初の試験では、タイヤT1とタイヤT2とを比較した。膨張圧は2.9バール、トラックのアスファルト温度は48℃、気温は29℃であった。
試験は、Suzuki GSX 1250Fを用いて実施した。
表2は、試験員のスコアシートの概要を示す。これら試験の結果は、基準として想定した基準タイヤT1一式に対するタイヤT2の比較のために示される。以下の表に再現した値は、複数の試験セッション(6回の試験)において得られた値の平均値を示す。本場合においては、表示「=」は、基準として採用したタイヤT1一式のうち高いとみなされたレベルを示し、表示「+」は、基準一式に対する性能の向上を示す。
その一方で、基準一式に対する性能の低下は「−」で示される。
表1で報告する結果は、高シリカ含有量のエラストマー材料により得られるトレッドを備える、本発明の教示に従い修正されないタイヤは、高温条件において劣った性能を呈し、特に、通常製造のタイヤによりもたらされる高性能に匹敵し得ないことを明確に示す。
本出願人は、リアタイヤT1をリアタイヤT3と比較する別の一連の試験を行った。
第2の試験においては、上記のように得られたリアタイヤT1とリアタイヤT3とを比較した。膨張圧は2.9バール、トラックのアスファルト温度は40℃、気温は29℃であった。
試験は、Honda CBR 1000Rを用いて実施した。
表3は、試験員のスコアシートの概要を示す。これら試験の結果は、基準として想定した基準タイヤT1一式に対してタイヤT3を比較するために示される。以下の表に再現した値は、複数の試験セッション(6回の試験)において得られた値の平均値を示す。本場合においては、表示「=」は、基準として採用したタイヤT1一式のうち高いとみなされたレベルを示し、表示「+」は、基準一式に対する性能の向上を示す。
その一方で、基準一式に対する性能の低下は「−」で示される。
本発明によるタイヤT3は、高温条件において、すでに最適な比較タイヤT1に対し、操縦性及び安定性の双方に関して挙動の向上を示した。これは、通常、その高シリカ含有量のため低温気候及び濡れた路面での走行における性能に適合したこうしたタイヤが、乾いた路面及び高い動作温度においても特に好適な性能を発揮したことを示す。

Claims (15)

  1. カーカス構造と、
    前記カーカス構造の径方向外側位置に取り付けられたベルト構造と、
    前記ベルト構造に対し径方向外側位置に取り付けられたトレッドバンドと、
    を含む、自動車両用タイヤ(10)であって、
    前記タイヤが少なくとも約0.30の横断方向曲率比を有し、
    前記カーカス構造が、荷重/伸び線図で、約2%の伸びにおいて少なくとも55Nの弾性応答を有するコードによって作製されたテキスタイル製補強要素を含む少なくとも1つのカーカス層を含み、
    前記タイヤが、少なくとも1種の弾性ポリマー100phr、シリカアルミナ、ケイ酸塩、ヒドロタルサイト、炭酸カルシウム、カオリン、二酸化チタン及びこれらの混合物の中から選択される無機材料を少なくとも60%を含む少なくとも1種の補強フィラー30〜130phr、少なくとも1種の樹脂1〜35phrを含むエラストマーコンパウンドを硬化することにより得られる硬化エラストマー材料を含む、少なくとも1つのトレッド部を有する、
    自動車両用タイヤ(10)。
  2. 前記テキスタイル製補強要素が、別個の又は混合されたレーヨン、リヨセル、ポリエステル(例えば、PEN、PET、PVA)、芳香族ポリアミド(例えば、Twaron(登録商標)、Kevlar(登録商標)などのアラミド)の中から選択された天然又は合成由来繊維から構成されることができる、請求項1に記載の自動車両用タイヤ。
  3. カーカス層の前記テキスタイル製補強要素を得るための繊維質材料が、ポリエステル、レーヨン、リヨセル、芳香族ポリアミド、又は前述の材料の2つ以上の糸を組み合わせることによって形成されるハイブリッドの中から選択される、請求項1又は2に記載の自動車両用タイヤ。
  4. 前記コードの総線密度又は総打ち込み数が1220dTex〜11040dTexに含まれる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の自動車両用タイヤ。
  5. 前記少なくとも1種の補強フィラーが、シリカ、アルミナ、ケイ酸塩、ヒドロタルサイト、炭酸カルシウム、カオリン、二酸化チタン及びこれらの混合物の中から選択される無機材料を少なくとも70%含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の自動車両用タイヤ。
  6. 前記少なくとも1種の補強フィラーが、シリカ、アルミナ、ケイ酸塩、ヒドロタルサイト、炭酸カルシウム、カオリン、二酸化チタン及びこれらの混合物の中から選択される無機材料を少なくとも90%含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の自動車両用タイヤ。
  7. 前記少なくとも1つのトレッド部が前記タイヤの赤道面に配置されたクラウン部である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の自動車両用タイヤ。
  8. 前記クラウン部がタイヤトレッドの軸方向伸張範囲の少なくとも30%にわたり軸方向に延在する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の自動車両用タイヤ。
  9. 前記クラウン部がタイヤトレッドの軸方向伸張範囲の少なくとも50%にわたり軸方向に延在する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の自動車両用タイヤ。
  10. 前記クラウン部がタイヤトレッドの軸方向伸張範囲の少なくとも65%にわたり軸方向に延在する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の自動車両用タイヤ。
  11. 前記補強コードが、荷重/伸び線図で、約2%の伸びにおいて約120N以下の弾性応答を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の自動車両用タイヤ。
  12. 前記補強コードが、荷重/伸び線図で、約2%の伸びにおいて約100N以下の弾性応答を有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の自動車両用タイヤ。
  13. 前記カーカス構造の径方向最外層が、前記タイヤのクラウンにおいて赤道面から前記トレッドバンドの軸方向端部まで延在する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の自動車両用タイヤ。
  14. 前記タイヤのショルダー領域の曲率半径と横断方向断面の最大幅との間の比率が少なくとも0.60である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の自動車両用タイヤ。
  15. 前記タイヤのショルダー領域の曲率半径と横断方向断面の最大幅との間の比率が少なくとも0.70である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の自動車両用タイヤ。
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