JP2017227932A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で低コストに、誘導コイル(励磁コイル)の冷却効率を向上させることのできる定着装置を提供する。【解決手段】誘導加熱ユニット50は、励磁コイル51が設置されるケース55と、ケース上部に配置されるカバー56とを有している。ケース55の励磁コイル設置面とその設置面に対向するカバー56の内面の間、かつ励磁コイル51の内側部分に、当該ユニット内に流入した空気の流れを二分する整流部材57が設けられている。冷却気流は整流部材57によって二分され、励磁コイル51に沿って流れる。これにより、励磁コイル近傍の冷却気流の流速を高め、冷却効率を向上させる。【選択図】図4

Description

本発明は、電磁誘導加熱方式の定着装置に関するものである。
複写機、プリンタ等の画像形成装置において、装置の立ち上がり時間を低減して省エネルギー化することを目的として、電磁誘導加熱方式の定着装置を用いたものが広く知られている。
例えば、特開2006−350054号公報(特許文献1)には、発熱体としての支持ローラ(加熱ローラ)、定着補助ローラ(定着ローラ)、支持ローラと定着補助ローラとによって張架された定着ベルト、支持ローラに定着ベルトを介して対向する誘導加熱部(誘導加熱手段)、定着補助ローラに定着ベルトを介して当接する加圧ローラ、等で構成される電磁誘導加熱方式の定着装置が開示されている。
誘導加熱手段は、長手方向に巻き回されたコイル部(励磁コイル)や、コイル部周辺に配置されるコア(コイルコア)等で構成される。そして定着ベルトは誘導加熱部との対向位置で加熱される。加熱された定着ベルトは、定着補助ローラ及び加圧ローラの位置に搬送される記録媒体上のトナー像を加熱して定着する。詳しくは、コイル部に高周波の交番電流を流すことで、コイル部の周囲に交番磁界が形成されて、支持ローラ表面近傍に渦電流が生じる。支持ローラ(発熱体)に渦電流が生じると、支持ローラ自身の電気抵抗によってジュール熱が発生する。このジュール熱によって、支持ローラに巻装された定着ベルトが加熱される。
このような電磁誘導加熱方式の定着装置は、発熱体が電磁誘導によって直接的に加熱されるため、従来のハロゲンヒータ方式等に比べて熱変換効率が高く、少ないエネルギー消費で短い立ち上げ時間にて定着ベルトの表面温度(定着温度)を所望の温度まで昇温できるものとして知られている。
しかしながら、誘導加熱方式の定着装置では、上記の通りコイル部に高周波の交番電流を流すため、励磁コイルの電気抵抗によるジュール発熱により、励磁コイルの温度が上昇することが課題として挙げられる。コイル温度の上昇によりUL認証などの安全規格を遵守できなかったり励磁コイルが断線したりすることが懸念される。これを解決するために、冷却ファンを用いて励磁コイルを冷却する技術が考えられ既に知られている。
しかし、誘導加熱方式の定着装置では、60cpm(copy per minute)以上の高速装置に用いることによる通紙時間の増大や、短時間昇温のための高電力投入などにより、コイル温度が従来よりも上昇する傾向にある。現状での対策は、冷却効率を上げるためには、冷却ファンの出力を大きくするしかなく、コスト上昇や消費電力の増大、騒音の増大などが懸念されるという問題がある。
本発明は、誘導加熱方式の定着装置における上述の問題を解決し、簡単な構成で低コストに、誘導コイル(励磁コイル)の冷却効率を向上させることのできる定着装置ならびに画像形成装置を提供することを課題とする。
この課題を解決するため、本発明は、回転可能な定着部材と、該定着部材に圧接され定着部材との間にニップ部を形成する加圧部材と、前記定着部材を加熱する加熱源としての誘導加熱ユニットを備える定着装置において、前記誘導加熱ユニットは、励磁コイル設置面とその設置面に対向する面の間、かつ励磁コイルの内側部分に、当該ユニット内に流入した空気の流れを二分する整流部材が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、誘導加熱ユニットの内部において、励磁コイル設置面とその設置面に対向する面の間、かつ励磁コイルの内側部分(内周部)に、ユニット内に流入した空気の流れを二分する整流部材を設けることによって、励磁コイル近傍の冷却気流の流速を高め、冷却効率を向上させることができる。冷却ファンの出力を上げずに冷却効率を高めることができるので、省エネルギーであり、コイル温度が低いほど励磁コイルの加熱効率は向上するため、低コスト且つ発熱効率の高い定着装置を実現することができる。また、整流部材を設けるという簡単な構成で高い冷却効率を得られるため、コストの上昇を極力抑えることが可能である。
本発明に係る定着装置を備える画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本発明による定着装置の構成を示す断面図である。 定着ベルトの構成を示す断面図である。 誘導加熱ユニットの構成を示す断面図である。 励磁コイルの構成を説明するための模式図である。 実施例における励磁コイル配設部の具体的な形状を示す斜視図である。 励磁コイルの内側部分に配置された整流部材を説明するための斜視図である。 ユニット長手方向の中間部分における誘導加熱ユニットの断面図である。 整流部材の作用について説明するための模式図である。 整流部材を備えていない従来の構成における気流の流れを示す模式図である。 発明の実施形態と従来構成を加熱実験にて比較した結果を示すグラフである。 実施例と比較例における励磁コイルの湾曲部付近を示す模式図である。 実施例と比較例を比べた実験結果を示すグラフである。 整流部材の好ましくない構成例を示す図である。 先端が上流側に向かって突出する角形状を有した整流部材を示す図である。 従来技術における、設計上の狙いと成型品を説明する模式図である。 実施形態における、設計上の狙いと成型品を説明する模式図である。 本発明をヒートロール方式の定着装置に適用した第2実施形態を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る定着装置を備える画像形成装置の一例における作像部付近の概略構成を示す断面図である。まず、図1により、画像形成装置全体の構成と動作について説明する。
図示の画像形成装置は、電子写真方式を採用するものであり、像担持体である感光体ドラム1(1Y,1M,1C,1Bk)を中心とする作像ユニット10を4組(10Y,10M,10C,10Bk)備えて、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(Bk)の4色のトナーによるフルカラー画像が形成可能なプリンタとして構成されたものである。ただし、画像形成装置の構成は図示例に限定されるものではない。たとえば、図示のプリンタは、用紙(記録媒体)上にトナー像を直接転写する直接転写方式のものであるが、中間転写体を介して用紙にトナー像を転写する間接転写方式を採用することも可能である。また、色数や色順なども適宜変更可能である。さらに、プリンタに限らず、複写機やファクシミリ、あるいは複数の機能を備える複合機であっても良い。
さて、図1に示すように、上記4組の作像ユニット10Y,10M,10C,10Bkは、搬送ベルト20の上辺に沿って並設され、タンデム作像部を構成している。搬送ベルト20は駆動ローラ26及び従動ローラ27に掛け渡され、図に矢印で示す方向に回動する。搬送ベルト20の下部には、記録媒体である用紙Pを収納する用紙トレイ21が配置されており、給紙ローラ22により送り出された用紙Pは、搬送ローラ対23,24により、図示しないガイド部材に案内されて搬送される。搬送された用紙Pは、バイアスローラ25が従動ローラ27に対向する受け入れ部より搬送ベルト20の上辺に送り込まれ、搬送ベルト20に静電的に吸着されて搬送される。搬送ベルト20により搬送される用紙P上に、タンデム作像部の各色作像ユニット10Y,10M,10C,10Bkから順次トナー像が転写される。未定着のトナー像を担持する用紙は、搬送ベルト20から定着装置40に送り込まれ、定着装置40において熱と圧力によってトナー像が用紙上に定着される。
4組の作像ユニット10Y,10M,10C,10Bkの構造は同じであり、ここでは用紙搬送方向の最上流側に位置するイエロー用の作像ユニット1Yを代表として説明する。なお、図の煩雑を避けるため、イエロー用の作像ユニット1Y以外は、作像ユニットを構成する要素の符号を省略している。また、以下の説明では、色を示す添え字も省略する。
作像ユニット10は、搬送ベルト20に転接された感光体ドラム1を中心に構成されている。感光体ドラム1の周囲には、感光体ドラム1の表面を所定の電位に帯電させる帯電装置2、帯電されたドラム表面を色分解された画像信号に基づいて露光し、ドラム表面上に静電潜像を形成する露光装置3、ドラム表面上に形成された静電潜像にトナーを供給して現像する現像装置4、現像したトナー像を搬送ベルト20を介して搬送される用紙上に転写する転写ローラ5(転写装置)、転写されずにドラム表面に残留した残留トナーを除去するクリーナ6、およびドラム表面に残留した電荷を除去する除電ランプ(図示せず)が、感光体ドラム1の回転方向に沿って順に配設されている。
次に、本発明による定着装置の実施形態について、図を参照して詳細に説明する。
図2は、本発明による誘導加熱方式の定着装置の概略構成を示す断面図であり、図1のプリンタにおける定着装置40として使用可能なものである。図2に示す定着装置は、加熱ローラ41、定着ローラ42、定着ベルト43、加圧ローラ44、誘導加熱ユニット50等により構成されている。
加熱ローラ41は、定着ベルト43を張り渡した際にかかる荷重に耐えうる剛性を持たせるための材質と厚みを選定する必要がある。従って、ステンレス、アルミや鉄などの金属を使用することができる。また、セラミック等の非磁性かつ絶縁性の材料で芯金層を構成することで、誘導加熱に影響を与えない材料を使用することもできる。芯金厚さは0.2〜1mm程度を用いることができる。
実施例では加熱ローラ41は非磁性のSUS(ステンレス)で芯金厚さ0.2〜1mm程度を用いる。芯金表面には発熱層として、Cu(銅)を厚さ3〜15μm程度形成し、発熱効率を高めている。この場合、Cu表層には防錆目的にNi(ニッケル)めっきを施すことも好適である。
他の例として、キュリー点160〜220℃程度を有する整磁合金を用いることもできる。このとき、整磁合金を発熱層としても良いし、整磁合金表層に発熱層として、Cuを厚さ3〜15μm程度形成しても良い。整磁合金内部にはアルミ部材を配置し、これによってキュリー点近傍での昇温停止が可能となる。
定着ローラ42は、例えばステンレス、炭素鋼等の金属製の芯金42aと、耐熱性を有するシリコーンゴム等をソリッド状または発泡状にして芯金を被覆した弾性部材42bとからなる。そして、加圧ローラ44からの押圧力で加圧ローラ44と定着ローラ42の間に所定幅の接触部(定着ニップ部N)を形成する。ローラ外径は30〜40mm程度、弾性部材42bは肉厚を3〜10mm程度、硬度を10〜50°(JIS−A)程度としている。
定着部材としての定着ベルト43については図3の断面図を用いて詳細に説明する。
図3に示すように、実施例の定着ベルト43は、基材43aの上に弾性層43b、離型層43cを積層している。
基材43aに求められる特性として、ベルトを張り渡した際の機械的強度、柔軟性、定着温度での使用に耐え得る耐熱性、が挙げられる。本発明では発熱部材(本実施形態では加熱ローラ41)が誘導加熱されるため、その発熱部材である加熱ローラ41に張架される定着ベルト43の基材43aには絶縁性の耐熱樹脂材料、ポリイミド、ポリイミドアミド、PEEK、PES、PPS、フッ素樹脂等が適している。厚さは熱容量、強度の関係から30〜200μmが望ましい。
弾性層43bは光沢ムラのない均一な画像を得るために、ベルト表面に柔軟性を与える目的で形成され、ゴム硬度は5〜50°(JIS−A)、厚さは50〜500μmが望ましい。また、定着温度における耐熱性から、材質としてはシリコーンゴム、フロロシリコーンゴム等が用いられる。
離型層43cに使用される材料として、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、および四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)などのフッ素樹脂、もしくはこれらの樹脂の混合物、耐熱性樹脂にこれらフッ素系樹脂を分散させたものが挙げられる。
弾性層43bを離型層43cが被覆すると、シリコーンオイル等を使用しなくともトナー離型性、紙粉固着防止が可能になる(オイルレス化)。しかし、これらの離型性を有する樹脂は一般にゴム材料のような弾性を持たないことから、弾性層上に厚く離型層を形成するとベルト表面の柔軟性を損ない光沢ムラを発生させてしまう。離型性と柔軟性を両立させるため、離型層43cの膜厚として5〜50μm、望ましくは10〜30μmである。
また、必要に応じて、各層間にプライマー層を設けても良く、また、基材43aの内面に摺動時の耐久性を向上させる層を設けても良い。
基材43aには発熱層を具備させることも好適である。例えば、ポリイミドなどからなる基層上にCu層を3〜15μm形成し、発熱層として用いることも可能である。
加圧ローラ44は、金属製の円筒部材からなる芯金44aと、耐熱性の高い弾性層44bと、離型層44cから構成され、定着ベルト43を介して定着ローラ42を押圧して定着ニップ部Nを形成している。加圧ローラ44の外径は30〜40mm程度とし、弾性層44bは肉厚0.3〜5mm程度、硬度20〜50°(Asker硬度)程度で構成されている。材質は耐熱性が必要であるためシリコーンゴムを用いる。さらに両面印刷時の離型性を高めるため、弾性部材44b上にフッ素樹脂を使用した離型層44cを10〜100μm程度形成している。
加圧ローラ44の硬度は定着ローラ42に比べて硬くすることによって、加圧ローラ44が定着ローラ42(及び定着ベルト43)へ食い込む形となり、この食い込みにより記録材はニップ部出口において定着ベルト43の表面に沿うことができない曲率を持ち、記録材の離型性を高めることができる。
上記のように構成された定着装置の動作について説明する。
定着ベルト43は図2中の矢印方向(図中反時計回り)に回動する。加熱ローラ41は誘導加熱ユニット50により加熱される。詳しくは、励磁コイル51に10kHz〜1MHzの高周波交番電流を流すことで、励磁コイル51のループ内に磁力線が双方向に交互に切り替わるように形成される。このように交番磁界が形成されることで、加熱ローラ41に渦電流が生じてジュール熱が発生し、誘導加熱される。こうして発熱した加熱ローラ41からの熱により定着ベルト43が加熱され、搬送される用紙Pと定着ベルト43がニップ部Nで接触し、用紙上のトナー像を加熱して溶融する。
誘導加熱の発熱効率が向上すると、定着ベルト43の表層の温度が迅速に昇温し、立上特性が非常に良好となる。立上特性は定着ベルト43がトナーを定着するのに必要な温度までの昇温時間の短さを言い、昇温時間が短いほど良く、ユーザーにとって使いやすい画像形成装置ということになる。
また発熱効率が向上すると、通紙時に必要な電力も少なくなり、ユーザーにとって省エネルギーの画像形成装置ということになる。
加熱ローラ加熱時は、励磁コイル51に高周波交番電流を流すので、コイル自身がジュール熱により発熱し、励磁コイル51の温度は上昇する。また、実施形態の構成では、発熱効率を向上させるため、励磁コイル51を加熱ローラ41になるべく近づけるように設置しているが、そのため加熱ローラ41からの輻射熱を受けて励磁コイル51の温度は上昇する。
ここで、励磁コイルの温度が上昇すると、金属の電気抵抗と温度係数の関係により、励磁コイルの電気抵抗が大きくなり、発熱効率が低下する。したがって、電子写真装置では動作開始初期から動作時間が長くなると、励磁コイルの温度が上昇していき、徐々に発熱効率が低下していく。この効率低下を防止するためと、励磁コイルの断線などの事故を防止する安全性のために、冷却ファンなどを用いて、励磁コイルを気流により冷却する。本実施形態においても、後述するように冷却ファン61を設けて、誘導加熱ユニット50内に冷却気流を送り込み、励磁コイル51を冷却するように構成している。本発明は、冷却気流による励磁コイルの冷却効率を向上させる点が特徴であり、これについては後に詳述する。
図4は、誘導加熱ユニット50の構成を示す図である。この図はユニット長手方向(加熱ローラ41の軸方向)の端部付近での断面図であり、加熱ローラ41の軸方向から見た断面を示している。なお、図4の断面は、後述する図7に示したA−A線の位置での断面である。
この図に示すように、本例の誘導加熱ユニット50は、励磁コイル51、アーチコア52、センターコア53、サイドコア54、ケース55、カバー56、整流部材57を有している。なお、ケース55は、励磁コイル51を設置して保持するコイル保持部材の機能を兼ねている。
アーチコア52、センターコア53、サイドコア54からなるコア部材は、励磁コイル51より発生した磁束を発熱部材(加熱ローラ41)へ集中させる磁路を形成している。
アーチコア52は、加熱ローラ41の長手方向の温度分布が均一になるように、長手方向に適当な間隔をあけて、複数が設置されている(図6参照)。
磁性体コアは、保磁力が小さく透磁率が大きい軟磁性材料であり、かつ電気抵抗率の高いものが望ましい。フェライトの他にはパーマロイ等の材料が挙げられる。各コア部材の材質にはMn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライトなどを用いる。また、加熱ローラ41に対向するサイドコア54の面を増やすためにサイドコア54を斜めに配置している。
励磁コイル51は絶縁被覆を施した直径0.05〜0.2mm程度の導線を50〜500本程度撚り合わせたリッツ線を5〜15回巻き回したものである。リッツ線の表面には融着層を備えており、通電加熱または恒温槽で加熱することで融着層が固化し、巻き回したコイルの形状保持が可能となる。または、融着層を保持しないリッツ線を用いてコイルを巻き、それをプレス成型することで形状を与えることも可能である。リッツ線には定着温度以上の耐熱性が必要であることから、素線の絶縁被覆材にはポリアミドイミド、ポリイミドなどの耐熱性と絶縁性を兼ね備えた樹脂を用いる。なお、本発明によれば励磁コイル51の冷却効率が上がるため、従来よりも耐熱性の低いポリエステル、ポリエステルイミドの利用可能性も考えられる。
巻き終えた励磁コイル51はケース55にシリコーン接着剤などを用いて接着する。ケース55は定着温度以上の耐熱性が必要になるため、耐熱性の高い樹脂であるPETや液晶ポリマなどを用いる。実施例では液晶ポリマを使用した。
ケース55にはカバー56を被せて、ユーザーが誤って誘導加熱ユニット50内の部品に触れることが無いようにしている。カバー56も耐熱性が必要になるため、樹脂を用いるのであれば、耐熱性の高い樹脂であるPETや液晶ポリマなどを用いる。実施例ではカバー56は、コイルから発生する磁場の漏洩を防止する電磁シールドを兼ねさせるため、アルミ材を使用した。
図5を用いて、励磁コイル51の構成をより詳しく説明する。
上述したように、励磁コイル51は絶縁被覆を施したリッツ線を巻き回したもので、図5に示すように、加熱ローラ41の軸方向に延びた長方形状に巻回されており、なおかつ加熱ローラ41の外周に沿って円弧状に(加熱ローラ41の軸方向から見たときに)湾曲している。そして、本実施形態では、長方形の内部に相当する部分に、センターコア53,53が加熱ローラ41の軸方向に沿って配置されている。
図5では、長方形状に巻回された励磁コイル51を示すために模式的に示してあるが、実施例の具体的な形状を図6の斜視図に示す。
図6において、コイル保持部材を兼ねるケース55の上面に、角が丸くなった長方形状の励磁コイル51が接着配置されている。励磁コイル51の内側部分ではケース55上面が露出されている。その励磁コイル51の内側部分に、上記のように2本のセンターコア53,53が加熱ローラ41の軸方向に延びて配置される。また、励磁コイル51の外側には、長方形状の2本の長辺に沿ってサイドコア54,54が加熱ローラ41の軸方向に延びて配置される。さらに、複数のアーチコア52が、励磁コイル51を図の上方から覆うようにして、互いに間隔をおいて配置されている。
本実施例では、励磁コイル51の内側部分には、カバー56をケース55にネジ止めするためのボス58が、長手方向の両端部付近と略中央部に計3つ設けられている。ボス58は、本例ではケース55に一体的に設けられたものである。また励磁コイル51の内側部分の長手方向略中央部のケース55には、加熱ローラ41の温度を非接触で計測するための図示しない温度センサを配設するための、円形の窓(切欠き)60が設けられている。そして、その切欠き60の周囲を囲って、円筒形の保護壁59が設けられている。保護壁59は、本例ではケース55に一体的に設けられたものである。
さらに、図7に示すように、励磁コイル51の内側部分には、本発明の特徴である整流部材57が、長手方向(加熱ローラ41の軸方向)に延びて配設されている。本実施例では、整流部材57は、ケース55から立設されたケース55に一体的に設けられたものであるが、ケース55とは別部材としてもよい。本例の整流部材57は、壁状に設けられており、真上から見ると長手方向の両側端部が丸くなった長方形状をしている。なお、整流部材57は、図5及び図6では図示を省略している。また、図7では、ボス58及び保護壁59等は図示を省略している。また、両端のボス58を整流部材57と一体的に設けることもできる。また本例では、中央部のボス58と保護壁59は整流部材57の内側部分に配置されている。
上記のように、図示例の整流部材57は壁状に設けられており、誘導加熱ユニットの長手方向の端部付近であるA−A線の位置での断面図である図4では、整流部材57の外側端面が長方形に見ている。整流部材57の壁部分における断面、例えば図のB−B線の位置での断面の場合は、図8に示すように、整流部材57は、斜線を付した2つの部材として示されている。
図4から分かるように、整流部材57は、ケース55の励磁コイル設置面と、コイル設置面に対向するカバー56の内面との間にできる空間を2つに(図では左右に)分けるように配置される。実施例の場合、整流部材57はケース55に一体的に設けられており(ケース上面から立設されており)、整流部材57とケース55との間に隙間はない。また、カバー56をケース55にネジ止めしたとき、整流部材57の上端にカバー56が当接氏、整流部材57とカバー56との間にも隙間はない。
このように、誘導加熱ユニット50の内部において、励磁コイル51が設置された空間を整流部材57によって二分するように、整流部材57を設けたことによって、誘導加熱ユニットの長手方向の一方側の端部から冷却空気を送り込んだときに、その気流は整流部材57によって二分されることになる。
整流部材57には、耐熱性の高い樹脂であるPETや液晶ポリマなどを用いる。実施例ではケース素材と同じ液晶ポリマを使用した(ケース55と一体的に設けた)。
後に述べるように、整流部材は誘導加熱ユニット内部の気流の流れを調整して、冷却効率を高めるものであるため、熱伝導性の良い材料で形成してもよい、これにより動作時の励磁コイルの放熱を促進させることができる。また流体抵抗を低減させるため、整流部材の表面は平滑であることが望ましい。したがって整流部材57としては、実施例の素材以外にも、アルミニウム、銅、鉄などの金属や、表面が平滑な樹脂等を用いることができる。
図9は、整流部材57の作用について説明するための図である。
図9において、誘導加熱ユニット50(図ではカバー56が省略されている)の長手方向の一方側に、誘導加熱ユニット内に冷却気流を送り込むための冷却ファン61が配置されている。実施例では、冷却ファン61は誘導加熱ユニット50の側面に装着されているが、冷却ファン61と誘導加熱ユニット50をダクト等の流路により接続し、その流路を介して冷却気流を送るようにしてもよい。
図9に太矢印で示すように、冷却ファン61によってユニット内に送り込まれた冷却気流は、まず励磁コイル51の短辺である湾曲部(励磁コイル51の2つの直線部を連絡する湾曲した部分)を冷却し、整流部材57にぶつかり2つの流れに分かれる。二分された気流は、励磁コイル51の直線部(長辺部分)を流れる。気流は図8の断面図における整流部材57(斜線を付した2つの部材)の外側を流れ、励磁コイル51に沿って冷却気流が流れる。このとき、整流部材57(斜線を付した2つの部材)の内側、すなわち、コイル導線が存在しない励磁コイル51の内側部分には気流が流れない。
図10は、比較のために示す、整流部材を備えていない従来の構成における気流の流れを示す模式図である。
従来の構成では、図に太矢印で示すように、冷却ファンによってユニット内に送り込まれた冷却気流は、そのまま直線的に流れ、ユニット内を通過していく。気流は、コイル導線が存在しない励磁コイル51の内側部分にも流れる。励磁コイル51の内側部分には、アーチコイル52など、気流をさえぎる障害物も少なく、多くの風が流れる。
誘導加熱ユニットにおいて冷却したいのは励磁コイルであり、励磁コイルの温度を下げることで安全性を確保し、かつコイル抵抗を下げて発熱効率を向上させることができるのである。本発明によれば、整流部材57によって、励磁コイル51付近に気流を集中させることで、流速を増加させ、励磁コイル51の冷却効率が向上する。
一方、従来の構成では、ユニット内を流れる冷却気流は、コイル導線部もコイル導線がない中央部分も同程度に流れるため、冷却効率は、本発明のものよりも劣っている。
なお、流速が増加すると冷却効率が上昇するのは、励磁コイル51と気流の間の熱伝達係数が大きくなって、空気への放熱量が上昇するためである。
ところで、整流部材と励磁コイル湾曲部間の距離は、冷却ファン61側(冷却気流上流側)を反対側(冷却気流下流側)よりも小さくするのが好適である。すなわち、図9において、整流部材57と励磁コイル51湾曲部間の距離は、冷却気流上流側の距離:L1<冷却気流下流側の距離:L2となっている。その理由は、上流側では整流部材57の端部を励磁コイル51湾曲部に近づけることで、整流部材により二分される気流をコイル湾曲部に沿って流し、コイル湾曲部を効率良く冷却するためである。
一方、冷却気流下流側では、整流部材57によって分けられた気流が合流するには多少の距離が必要なため、整流部材の端部がコイル湾曲部に近いと、かえって冷却されにくいためであり、上流側よりも距離を大きくとることで、整流部材57の下流で合流した気流によってコイル湾曲部を効率良く冷却することができる。
発明の実施形態と上記従来構成を加熱実験にて比較した結果を図11のグラフに示す。比較実験に用いた構成は、本実施形態が図2〜9で説明したもの(実施例1)、従来構成が図10(比較例1)であり、整流部材57の有無だけが異なり、その他の構成は同じである。実験は、励磁コイル51に電力を投入し、設定温度170℃まで定着ベルト43の表面温度を昇温させた後に、170℃に維持し、連続通紙を行った際の励磁コイル51の温度を測定した。励磁コイル51の温度は一番高温になる気流の出口部分の温度を測定した。従来構成では220℃まで励磁コイル51の温度が上昇したのに対して、実施形態では200℃にとどまった。従来構成に対して本実施形態は温度上昇が20℃抑制され、冷却効率が向上していることがわかった。
すなわち、本発明により、簡便な構成でコイル冷却特性の良好な定着装置を提供することができる。またこれにより、安全規格の範囲内で冷却ファンの低出力化が可能であり、低コスト化や省電力化、低騒音化などについても期待される。また励磁コイルの冷却によりコイルの発熱効率が向上すると、通紙時に必要な電力も少なくなる。
なお、整流部材は励磁コイルの内側(内周部)にあるほうが良い。整流部材を励磁コイルの外側に配置すると、コイル端部の湾曲部が冷却されにくくなるからである。この点について、図12及び図13により説明する。
図12(a)は、発明の実施形態(実施例1)におけるコイル湾曲部付近を示すものである。また、図12(b)は、整流部材を励磁コイルの外側にも配置した比較例(比較例2)を示すものである。図12のA,B,C,Dは、励磁コイル51の位置を表しており、加熱時の各位置における温度の推移が図13のグラフにA,B,C,Dの曲線で示されている。
励磁コイル51の外側に整流部材157を置くことで、早くから気流を励磁コイル51の直線部分に流しているので、Aに対してCは若干冷却効率が上がっているが、気流が流れないことでコイル端部の湾曲部Dの温度が非常に冷却されにくくなってしまう。
部分的にでも励磁コイルの過昇温が発生するとコイルの断線等が発生するため、励磁コイル全体を冷却するために、整流部材は励磁コイルの内側(内周部)にあることが好ましい。
また、実施例1ではコイル端部の湾曲部に対向する整流部材57の端面は曲面形状(上流側に向かって突出する曲面形状)としている。これは気流に対する整流部材57の流体抵抗を小さくするためである。流体抵抗が小さくなると、気流の速度が上昇し冷却効率をより高めることができる。
したがって、図14のように、気流に対して直面する壁を作り、流体抵抗を大きくする構成は好ましくない。また、図15に示す整流部材57Bのように、先端(気流対向面の先端)が上流側に向かって突出する角形状も、流体抵抗が小さくなるため好ましい形状である。先端の角度が鋭角であれば、流体抵抗をより小さくできる。
また、実施例では、整流部材57はケース55と一体成型されており、ケース強度を高めるためのリブを兼用している。
図16,図17は従来技術と実施形態における、設計上の狙いと成型品を説明する模式図であり、図16が従来技術による構成の場合、図17が実施形態の場合である。なお、図は、ユニット長手方向の面を正面にして誘導加熱ユニットを見たものである。
図16のように、リブをかねた整流部材を具備しない従来技術の構成では、設計した狙いに対して、成型した際に「そり」がでてしまうことがある。そりが出てしまうと、励磁コイル(図示せず)と加熱ローラ41の距離が遠くなってしまい、発熱効率が低下する。また強度を高めるためにケース55の部材厚みを厚くすると、これもまた励磁コイルと加熱ローラ41の距離が遠くなってしまい、発熱効率が低下する。
一方、図17に示す実施形態においては、励磁コイル導線部の内周にある整流部材57をケース55と一体成型のリブにすることにより、ケース長手方向の中央部にリブが入り、ケース55の強度を高めることができる。リブにより強度が高まれば、そりが低減する。また、ケースの他の部分の壁の厚みを薄くすることができる。そりの低減、ないし、壁の厚みを薄くできることにより、誘導加熱ユニットを加熱ローラ41に近づけることができるため、誘導加熱の発熱効率は高まる。
なお、本発明はベルト定着装置に限らず、ヒートロール方式にも適用可能である。以下に、本発明をヒートロール方式の定着装置に適用した第2の実施形態について説明する。
図18に示す第2実施形態の定着装置は、定着ローラ45を定着部材とし、この定着ローラ45を誘導加熱ユニット50により加熱する構成である。定着部材を定着ローラ45としたこと以外は、図2に示す定着装置と同じ構成である。なお、本第2実施形態の構成では、定着ローラ45は定着部材であるとともに発熱部材(誘導加熱ユニット50により加熱されて発熱する部材)でもある。
誘導加熱ユニット50の構成と動作は上記説明した第1実施形態と同じであり、整流部材57を備えるものであり、重複する説明を省略する。
第2実施形態での定着ローラ45は、その外径が30〜40mm程度であって、芯金45a上に、弾性層45b,発熱層45c,離型層(図示せず)等が積層されて構成されている。定着ローラ45は、矢印の方向(図中反時計回り)に回転し、誘導加熱により加熱された定着ローラ45が、搬送される記録紙上のトナー像を加熱して溶融する。
上記2つの実施形態で説明したように、本発明の定着装置によれば、誘導加熱ユニット50の内部において、励磁コイル設置面とその設置面に対向する面の間、かつ励磁コイルの内側部分(内周部)に、ユニット内に流入した空気の流れを二分する整流部材を設けることによって、励磁コイル近傍の冷却気流の流速を高め、冷却効率を向上させることができる。冷却ファンの出力を上げずに冷却効率を高めることができるので、省エネルギーであり、コイル温度が低いほど励磁コイルの加熱効率は向上するため、低コスト且つ発熱効率の高い定着装置を実現することができる。また、整流部材を設けるという簡単な構成で高い冷却効率を得られるため、コストの上昇を極力抑えることが可能である。
また、上記整流部材は、二分した空気の流れを、励磁コイルの長辺部分(実施例では直線部)に沿って流すように、ユニット長手方向に延びて設けられていることにより、発熱量の大きな励磁コイルの長辺部分を効率良く冷却することができる。
また、整流部材の上流側(空気の流れの上流側)の端面を、上流側に向けて突出する曲面状あるいは角形状とすることにより、整流部材の流体抵抗を小さくして冷却効率をより高めることができる。
また、整流部材と励磁コイル湾曲部間の距離は、空気の流れの上流側を下流側よりも小さくすることで、上流側においては整流部材により二分される気流をコイル湾曲部に沿って流し、コイル湾曲部を効率良く冷却することができる。また、下流側では、整流部材の下流で合流した気流をコイル湾曲部に沿って流すことができ、コイル湾曲部を効率良く冷却することができる。
また、整流部材が熱伝導性に優れる材料で形成されることで、動作時における励磁コイルの放熱を促進させることができる。
さらに、整流部材をユニットの補強リブとして兼用する構成により、励磁コイルを保持するケースの強度を高めることができ、そり(変形)を低減できるとともに、ケースの厚みも薄くすることができる。
以上、本発明を図示例に基づき説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の範囲内で適宜変更可能である。誘導加熱手段においては、整流部材の大きさや形状などは発明に従って適宜設定できるものである。例えば、整流部材の図15の角形状は、先端が閉じており、気流が二分される実施例として説明したが、両側の励磁コイルに実質的に気流が効率よく流れる(二分される)のであれば、角形状の先端が多少分割されて結果的に気流が完全に二分されなくとも本発明の範囲に含まれる。また、整流部材の材質なども適宜なものを採用可能である。
また、定着装置及び画像形成装置としては、本発明を適用可能であれば任意な構成を採用可能である。画像形成装置としては複写機あるいはプリンタに限らず、ファクシミリや複数の機能を備える複合機であっても良い。
1 感光体ドラム
10 作像ユニット
40 定着装置
41 加熱ローラ
42 定着ローラ
43 定着ベルト(定着部材)
44 加圧ローラ
45 定着ローラ(定着部材)
50 誘導加熱ユニット
51 励磁コイル
52 アーチコア
53 センターコア
54 サイドコア
55 ケース
56 カバー
57 整流部材
61 冷却ファン
特開2006−350054号公報
この課題を解決するため、本発明は、回転可能な定着部材と、該定着部材に圧接され定着部材との間にニップ部を形成する加圧部材と、前記定着部材の外側に設けられて前記定着部材を加熱する加熱源としての誘導加熱ユニットを備える定着装置において、前記誘導加熱ユニットは、該誘導加熱ユニットの長手方向に垂直な断面で見て前記定着部材の外周に沿って形成された励磁コイル設置面と設置面に対向する面である対向面の間、かつ前記励磁コイル設置面の頂部であって励磁コイルの内側部分に、当該誘導加熱ユニット内に流入した空気の流れを二分する整流部材が設けられており、前記励磁コイル設置面は前記定着部材に対向しない側の面であり、前記整流部材は、前記誘導加熱ユニットの長手方向に亘って設けられ、前記整流部材の軸方向端部は、前記励磁コイルの内側部分に設けられ、前記励磁コイルは、巻き回されて前記定着部材の軸方向に延びて形成されていることを特徴とする。
また発熱効率が向上すると、通紙時に必要な電力も少なくなり、ユーザーにとって省エネルギーの画像形成装置ということになる。
加熱ローラ加熱時は、励磁コイル51に高周波交番電流を流すので、コイル自身がジュール熱により発熱し、励磁コイル51の温度は上昇する。また、実施形態の構成では、発熱効率を向上させるため、励磁コイル51を加熱ローラ41になるべく近づけるように設置しているが、そのため加熱ローラ41からのを受けて励磁コイル51の温度は上昇する。
図4から分かるように、整流部材57は、ケース55の励磁コイル設置面と、コイル設置面に対向するカバー56の内面との間にできる空間を2つに(図では左右に)分けるように配置される。実施例の場合、整流部材57はケース55に一体的に設けられており(ケース上面から立設されており)、整流部材57とケース55との間に隙間はない。また、カバー56をケース55にネジ止めしたとき、整流部材57の上端にカバー56が当接、整流部材57とカバー56との間にも隙間はない。

Claims (8)

  1. 回転可能な定着部材と、該定着部材に圧接され定着部材との間にニップ部を形成する加圧部材と、前記定着部材を加熱する加熱源としての誘導加熱ユニットを備える定着装置において、
    前記誘導加熱ユニットは、励磁コイル設置面とその設置面に対向する面の間、かつ励磁コイルの内側部分に、当該ユニット内に流入した空気の流れを二分する整流部材が設けられていることを特徴とする定着装置。
  2. 前記整流部材は、前記二分した空気の流れを前記励磁コイルの長辺部分に沿って流すよう、当該ユニットの長手方向に延びて設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記整流部材の前記空気の流れの上流側端面は、上流側に向けて突出する曲面状あるいは角形状に設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記整流部材と前記励磁コイルの長手方向の端部との距離は、前記空気の流れの上流側が下流側よりも小さくなっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記整流部材が当該ユニットの補強リブと兼用であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 前記整流部材が、前記励磁コイルを保持するコイル保持部材と一体的に構成されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 前記整流部材が、熱伝導性に優れる材料で形成されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の定着装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。

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