JP2017227593A - インクジェット記録装置及びインクジェット記録装置の異常検出方法 - Google Patents

インクジェット記録装置及びインクジェット記録装置の異常検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より簡便且つ容易な手間でインクの流路構成に係る封止不良を検出することの出来るインクジェット記録装置及びインクジェット記録装置の異常検出方法を提供する。【解決手段】インクジェット記録装置は、ノズルにインクを供給するための経路と、経路内の流体に圧力を付与する圧力付与手段と、経路内の圧力に係る計測を行う圧力計測手段と、経路にインクを導入しない状態で、圧力付与手段により経路の気体を経路外の気圧とは異なる第1の圧力とする場合の、圧力計測手段による気体の圧力に係る計測結果に基づいて経路における封止不良を検出する封止不良検出手段と、を備える。【選択図】図3

Description

この発明は、インクジェット記録装置及びインクジェット記録装置の異常検出方法に関する。
従来、インクをノズルから吐出して記録媒体上に画像などを記録するインクジェット記録装置がある。ノズルの微細化やノズル数の増加に応じて、近年インクジェット記録装置による記録画像の更なる高速化や高精度化が図られている。
多くの部品を組み合わせて液体インクを流通させるインク流路は、これら部品の不良や取り付けの不具合などによりインク流路に漏れを生じる場合があるという問題がある。これに対し、所定のインク(流体)を流路に流した状態でインク流路内の圧力を計測することで、圧力変化によりインク流路中でのインク漏れの有無を検出する技術がある(特許文献1)。
特開2009−233979号公報
しかしながら、一度インクが漏出してしまうと、漏出に係る部品だけではなく、漏出したインクによる汚れの清掃や、当該インクによる回路のショートなどによる部品交換などにより、手間やコストが上昇するという課題がある。
この発明の目的は、より簡便且つ容易な手間でインクの流路構成に係る封止不良を検出することの出来るインクジェット記録装置及びインクジェット記録装置の異常検出方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
ノズルにインクを供給するための経路と、
前記経路内の流体に圧力を付与する圧力付与手段と、
前記経路内の圧力に係る計測を行う圧力計測手段と、
前記経路にインクを導入しない状態で、前記圧力付与手段により前記経路の気体を当該経路外の気圧とは異なる第1の圧力とする場合の、前記圧力計測手段による気体の圧力に係る計測結果に基づいて当該経路における封止不良を検出する封止不良検出手段と、
を備えることを特徴とするインクジェット記録装置である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のインクジェット記録装置において、
前記経路を所定の範囲ごとに部分的に封止する開閉手段と、
当該開閉手段の開閉動作を制御する開閉制御手段と、
を備え、
前記封止不良検出手段は、前記所定の範囲内ごとでの前記封止不良を検出する
ことを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のインクジェット記録装置において、
前記封止不良検出手段は、前記経路内の気体が前記第1の圧力とされた後の圧力変化に基づいて前記封止不良を検出することを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記圧力付与手段には、前記経路のうちインクが流れるインク流路においてインクを送液させる送液手段が含まれることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記経路のうちインクが流れるインク流路の少なくとも一部を加熱する加熱手段を備えることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記経路には、インクが流れるインク流路と、前記インク流路におけるインクの流動を調節するための気体流路とが含まれることを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項6記載のインクジェット記録装置において、
前記圧力付与手段には、前記気体流路における気体の圧力を調節するものが含まれることを特徴としている。
請求項8記載の発明は、請求項1〜7の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記封止不良検出手段は、前記経路内にインクを導入した状態で、前記圧力付与手段により前記経路内のインクを前記第1の圧力とは異なる第2の圧力とする場合の、前記圧力計測手段によるインクの圧力に係る計測結果に基づいて前記経路における封止不良を検出することを特徴としている。
請求項9記載の発明は、請求項8記載のインクジェット記録装置において、
前記封止不良検出手段は、前記経路内の気体を前記第1の圧力とする場合と、前記経路内のインクを前記第2の圧力とする場合とで、互いに異なる基準に基づいて前記封止不良の有無を判断することを特徴としている。
請求項10記載の発明は、請求項8又は9記載のインクジェット記録装置において、
前記経路のうちインクが流れるインク流路の少なくとも一部を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段の動作を制御する加熱制御手段と、
を備え、
前記加熱制御手段は、前記経路にインクが導入しない状態で前記封止不良検出手段による封止不良の検出を行う場合には、前記加熱手段を動作させない
ことを特徴としている。
請求項11記載の発明は、請求項1〜10の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記封止不良検出手段による検出結果を表示する表示手段を備えることを特徴としている。
請求項12記載の発明は、
ノズルにインクを供給するための経路と、前記経路内の流体に圧力を付与する圧力付与手段と、前記経路内の圧力に係る計測を行う圧力計測手段と、を備えるインクジェット記録装置の異常検出方法であって、
前記経路にインクを導入しない状態で、前記圧力付与手段により前記経路の気体を当該経路外の気圧とは異なる第1の圧力とする場合の、前記圧力計測手段による気体の圧力に係る計測結果に基づいて当該経路における封止不良を検出する封止不良検出ステップ
を含むことを特徴とするインクジェット記録装置の異常検出方法である。
本発明に従うと、インクジェット記録装置において、より簡便且つ容易な手間でインクの流路構成に係る封止不良を検出することが出来るという効果がある。
本発明の実施形態のインクジェット記録装置の構成を示す模式図である。 ヘッドユニットのノズル面を示す底面図である。 本実施形態のインクジェット記録装置におけるインク流路に係る構成を説明する図である。 本実施形態のインクジェット記録装置の機能構成を示すブロック図である。 リーク検査時にセンサーにより計測される空気圧の時間変化の例を示す図である。 本実施形態のインクジェット記録装置で実行される流路漏れ検出処理の制御手順を示すフローチャートである。 本実施形態のインクジェット記録装置で実行される流路漏れ検出処理の制御手順を示すフローチャートである。 インクジェット記録装置で実行される流路監視処理の制御手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態のインクジェット記録装置100の構成を示す模式図である。
この図1では、インクジェット記録装置100を正面から見た場合について示す。
インクジェット記録装置100は、ラインヘッドを有し、当該ラインヘッドに対して記録媒体を移動させながら複数色、ここでは、4色のインクを適切なタイミングで吐出することでカラー画像を形成するワンパス方式のプリンターである。
インクジェット記録装置100は、媒体供給部10と、画像形成本体部20と、媒体排出部30と、インク供給部50(図3参照)と、制御部40(図4参照)などを備えている。このインクジェット記録装置100では、制御部40による制御に基づいて、媒体供給部10に格納された記録媒体Pが画像形成本体部20に搬送され、画像が形成された後に媒体排出部30に排出される。
媒体供給部10は、内部に格納された記録媒体Pを一枚ずつ画像形成本体部20へ送る。
記録媒体Pとしては、種々の厚さの印刷用紙のほか、セル、フィルムや布帛など、画像形成ドラム22の外周面上に湾曲して担持され得る種々のものが用いられる。
媒体供給部10は、記録媒体Pを格納する供給トレー11と、供給トレー11から画像形成本体部20へ記録媒体Pを搬送するフィーダーボード12とを有する。供給トレー11は、一又は複数の記録媒体Pを載置可能に設けられた板状の部材である。供給トレー11は、供給トレー11に載置された記録媒体Pの量に応じて上下動するよう設けられており、当該上下動方向について、最上の記録媒体Pがフィーダーボード12により搬送される位置で保持される。
フィーダーボード12は、内側が複数(例えば、2本)のローラー121、122により担持された輪状のベルト123を駆動してベルト123上の記録媒体Pを搬送する搬送機構や、供給トレー11上に載置された最上の記録媒体Pをベルト123上に受け渡す供給部を有する。フィーダーボード12は、供給部によりベルト123上に受け渡された記録媒体Pをベルト123に沿わせるように搬送する。
画像形成本体部20は、受け渡しユニット21と、画像形成ドラム22と、ヘッドユニット23と、照射部24と、デリバリー部25などを備える。
受け渡しユニット21は、媒体供給部10から受け渡された記録媒体Pを画像形成ドラム22に受け渡す。受け渡しユニット21は、フィーダーボード12により搬送された記録媒体Pの一端を担持するスイングアーム部211と、スイングアーム部211に担持された記録媒体Pを画像形成ドラム22に受け渡す円筒状の受け渡しドラム212などを有し、フィーダーボード12上の記録媒体Pをスイングアーム部211により取り上げて受け渡しドラム212に受け渡すことで記録媒体Pを画像形成ドラム22の外周面に沿う向きに誘導して画像形成ドラム22に受け渡す。
画像形成ドラム22は、円筒状の外形を有し、当該円筒状部分の外周面上に最大3枚の記録媒体Pを担持して、円筒の中心軸に対する回転動作に応じて記録媒体Pを搬送する搬送動作を行う。画像形成ドラム22の外周面の近傍には、この外周面及び記録媒体Pを加熱するドラムヒーター221が設けられている。ここでは、ドラムヒーター221は、画像形成ドラム22の回転方向について、受け渡しユニット21による画像形成ドラム22への記録媒体Pの引き渡し位置からヘッドユニット23による記録媒体Pへの画像記録位置との間に設けられている。ドラムヒーター221による加熱動作時間や強度は、図示略の温度計測部による画像形成ドラム22の外周面の計測温度などに基づいて、担持する記録媒体Pが適度な温度となるように制御される。これにより、インクが記録媒体P上に着弾した際の記録媒体Pへの硬化速度などが適切に保たれ、安定して高品質な画像が形成される。このドラムヒーター221には、例えば、赤外線ヒーターや通電により発熱する電熱線が用いられる。なお、ドラムヒーター221は、画像形成ドラム22の内側に設けられて熱伝導で外周面を加熱しても良い。
ヘッドユニット23は、画像形成ドラム22の回転に応じて移動する記録媒体Pの一の記録対象面に対し、当該ヘッドユニット23において記録媒体Pの当該記録対象面と対向する面(ノズル面)に設けられた複数のノズル開口部から適切なタイミングでインクの液滴を吐出し、記録媒体Pの記録対象面上に着弾させていくことで画像を形成する。
図2は、ヘッドユニット23のノズル面を示す底面図である。
ヘッドユニット23は、ここでは8つのインクジェットヘッド230を備え、これらのインクジェットヘッド230が千鳥格子状に配置されている。8つのインクジェットヘッド230は、記録媒体Pの搬送方向に垂直な幅方向についてノズルの開口部が所定の間隔以下で配置されるように当該幅方向について若干の重複を伴って配置されている。これにより、ヘッドユニット23を固定したまま記録媒体Pを搬送方向に移動させることで、当該記録媒体Pの記録可能幅に亘って画像を記録するワンパス方式での画像記録が可能となっている。
本実施形態のインクジェット記録装置100では、ヘッドユニット23は、記録媒体Pの搬送方向に所定の間隔で複数、ここでは、4色の各インクにそれぞれ応じて4つ配置されている。4つのヘッドユニット23は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(黒)のインクをそれぞれ出力する。これらのインクは、ここでは、常温から加熱されることによりゲル状態からゾル状態に相変化し、紫外線を照射することで硬化する各種周知のものが用いられる。また、画像形成本体部20に供給されたインクは、インクヒーター732(図4参照)により適切な温度に加熱維持されてゾル状態に維持される。
照射部24は、所定波長のエネルギー線(電磁波)、ここでは、近紫外領域(波長が400nm程度)の紫外線を照射して、ヘッドユニット23から吐出されて記録媒体P上に着弾したインク(即ち、当該インクにより形成された画像)を硬化、定着させる。照射部24は、例えば、紫外線を発する発光ダイオード(LED)を有し、照射駆動部74(図4参照)の駆動動作により当該LEDに電圧を印加して電流を流すことで発光させて紫外線を照射する。照射部24は、画像形成ドラム22の回転により搬送される記録媒体P上にヘッドユニット23からインクの吐出がなされた後、記録媒体Pがデリバリー部25に引き渡される前の位置で、当該記録媒体P上に紫外線が照射可能に設けられている。照射部24には、記録媒体Pに紫外線を照射する設定範囲外に紫外線が漏れる量を低減するために、LEDと設定範囲とを覆うように遮光板241が設けられている。
なお、照射部24において紫外線を発する構成は、LEDに限られない。照射部24は、例えば、水銀ランプを有していても良い。また、インクが紫外線以外のエネルギー線を受けて硬化する性質を有する場合には、上述の紫外線を発する構成の代わりに、当該インクを硬化させる波長のエネルギー線を発する周知の光源が設けられる。
デリバリー部25は、画像形成が終了し、着弾したインクが硬化した後の記録媒体Pを媒体排出部30に搬送する。デリバリー部25は、円筒状の受け渡しローラー251と、複数(例えば、2本)のローラー252、253と、内側面でローラー252、253に支持された輪状のベルト254などを有する。受け渡しローラー251は、画像形成ドラム22から記録媒体Pを受け取ってベルト254上に誘導する。デリバリー部25は、受け渡しローラー251からベルト254上へと受け渡された記録媒体Pをローラー252、253の回転に伴い周回移動するベルト254と共に移動させることで搬送して媒体排出部30に送り出す。
媒体排出部30は、デリバリー部25により画像形成本体部20から送り出された記録媒体Pをユーザーにより取り出されるまで格納する。媒体排出部30は、板状の排出トレー31などを有し、この排出トレー31上に画像形成後の記録媒体Pを載置する。
制御部40は、媒体供給部10、画像形成本体部20、インク供給部50及び媒体排出部30の動作を制御し、画像形成命令(ジョブ)による形成対象画像のデータ及び画像形成に係る設定に応じて記録媒体P上に画像を形成させる。
上記構成のうち、媒体供給部10、画像形成本体部20における画像形成ドラム22、受け渡しユニット21及びデリバリー部25、並びに媒体排出部30により搬送部が構成され、搬送駆動部71(図4参照)により駆動される。
インク供給部50は、画像の記録に用いられる各色のインクを貯え、当該インクを画像形成本体部20のヘッドユニット23(インクジェットヘッド230)に供給する。インク供給部50の各構成は、特には限られないが、例えば、専用のラックなどに配置されて、チューブなどの管材を介して画像形成本体部20と接続されている。
次に、本実施形態のインクジェット記録装置100におけるインク供給部50から画像形成本体部20にかけてのインクの流れに係る構成について説明する。
図3は、本実施形態のインクジェット記録装置100におけるインク流路に係る構成を説明する図である。
インクジェット記録装置100では、インクは、インク流路を介してインク供給部50から画像形成本体部20に供給される。また、このインク流路に対し、当該インク流路内のインクやエア(空気)の圧力を調節するための気体流路が設けられている。インク流路と気体流路とを合わせてインクジェットヘッド230にインクを供給するための経路をなす。
インク供給部50は、メインタンク51と、フィルター511と、供給ポンプ512などを備える。
メインタンク51のインクは、供給ポンプ512の動作により画像形成本体部20の第1サブタンク260に送られる。フィルター511は、大気開放されたメインタンク51内にゴミや塵などの異物、夾雑物などが混入するのを防ぐ。なお、メインタンク51と供給ポンプ512の間又は供給ポンプ512と第1サブタンク260の間には、供給ポンプ512によるインクの供給可否を切り替えるバルブが設けられていても良い。
画像形成本体部20は、上述のインクジェットヘッド230に加えて、第1サブタンク260と、脱気部29と、送液ポンプ262と、第2サブタンク270と、還流部28などを備える。これらは、上述の複数のインク種別ごと、ラインヘッドをなす複数のインクジェットヘッド230ごとに複数設けられて、インク種別に応じた共通のメインタンク51からインクの供給を受ける。
供給ポンプ512によりメインタンク51から画像形成本体部20の第1サブタンク260に供給されたインクは、インクジェットヘッド230へ送られる。インクジェットヘッド230から吐出又は漏出されないインクは、還流部28を介して第1サブタンク260に戻される。
第1サブタンク260は、ここではメインタンク51よりも容量の小さいインクタンクである。第1サブタンク260には第1センサー261が設けられている。
第1センサー261は、第1サブタンク260内のインク量を検出して、検出信号を制御部40(図4参照)に出力する。第1センサー261としては、例えば、タンクの重量を計測することでタンク自体の重量を考慮してタンク内のインク量を検出する。或いは、第1サブタンク260の底面におけるインクの圧力を計測しても良い。これらの場合、インクの代わりに第1サブタンク260内のエアの重量や圧力を計測することが出来る。或いは、第1センサー261は、第1サブタンク260内で液面を検出する液面センサーと、液面にかかる空気の圧力を計測する圧力センサーとが何れも備えられていても良い。検出された第1サブタンク260内のインク量に応じて供給ポンプ512の動作有無が切り替えられ、第1サブタンク260内に適切な量のインクが維持される。
また、また第1サブタンク260には、インクジェットヘッド230から戻されたインクが貯えられる。
第1大気開放弁273は、開放されることで第1サブタンク260内を大気開放し、圧力を大気圧とさせる。第1大気開放弁273が閉止された状態では、第1サブタンク260内の空気圧(インク圧)は、空圧ポンプ272の動作に応じて調整される。
脱気部29は、第1サブタンク260から第2サブタンク270に送られるインク中から空気を除去する。脱気部29は、脱気モジュール291と、循環ポンプ292と、逆止弁293と、真空ポンプ294と、トラップ295と、脱気大気開放弁296などを備える。
脱気モジュール291は、インクの内部から空気を除去する。脱気モジュール291は、例えば、多数の中空糸膜を有し、当該中空糸膜内部を真空ポンプ294により真空に引きながら当該中空糸膜の外面にインクを接触させることで、インク中の空気を中空糸膜の内側に吸引する。
循環ポンプ292は、脱気モジュール291を通過したインクを脱気モジュール291の手前に戻すことで、インクが複数回脱気モジュール291を通過可能とすることにより、より確実に脱気を行わせる。
トラップ295は、真空ポンプ294により脱気モジュール291から空気と一緒に吸引されたインクの成分を貯留する容器である。トラップ295は、重力で底面にインクが落下貯留され、真空ポンプ294の動作により空気が上方に吸引されるように形成されることで、インクと空気とを分離し、インクが真空ポンプ294内に進入して真空ポンプ294に不具合を生じさせないようにされている。トラップ295内のインクは、図示略の廃液弁の開閉などにより適宜廃液される。
脱気大気開放弁296は、脱気モジュール291から真空ポンプ294までの間の流路内を大気開放するための弁である。この流路内は、通常では大気圧から大きく減圧された状態であるが、脱気モジュール291が故障してインクが大量に漏出した場合などに、この脱気大気開放弁296を開放することで速やかに圧力を大気圧まで上昇させて吸引動作を中止させる。
送液ポンプ262は、第1サブタンク260から第2サブタンク270に逆止弁263を介してインクを送液する。送液ポンプ262としては、従来周知のものが利用可能である。また、第2サブタンク270が大気やエアタンク277に連通されていない場合には、送液ポンプ262の送液動作により加圧されたインクは第2サブタンク270を経てインクジェットヘッド230に供給される。
逆止弁263は、インクを脱気部29から第2サブタンク270への向きに流し、第2サブタンク270から脱気部29にインクが逆流するのを防止する。
第2サブタンク270には第2センサー271が設けられており、第2センサー271は、第2サブタンク270内のインク量や空気量(空気圧)について第1サブタンク260における第1センサー261と同様の動作を行う。この第2センサー271は、エアタンク277を用いた背圧の調整に用いられる第2サブタンク270内の空気の圧力を計測して制御部40に出力する。
第1センサー261及び第2センサー271により圧力計測手段が構成される。
第2サブタンク270は、背圧弁276が開放されることでエアタンク277に連通される。背圧弁276が開放されている場合には、背圧ポンプ278の動作に応じて定められるエアタンク277内の空気圧により、インクジェットヘッド230のノズル面における通常時(即ち、インクの吐出などに係る圧力が印加されない状態)のインク圧と大気圧との間に圧力差を生じさせて、ノズルからのインクの不要な漏出を生じさせず、また、インクの吐出時に印加される圧力パターンに応じて適切にインクが吐出されるように調整される。
エアタンク277内の圧力は、背圧ポンプ278の動作と背圧弁276の開閉とに応じて適宜調整可能とすることが出来る。
第2大気開放弁275は、開放されることで、第2サブタンク270を空圧ポンプ272及び共通大気開放弁274に連通させる。第2大気開放弁275と共通大気開放弁274が同時に開放されることで、第2サブタンク270が大気開放される。また、第2大気開放弁275が開放され、共通大気開放弁274が閉止された状態では、空圧ポンプ272の動作に応じて第1サブタンク260と第2サブタンク270との間に大気圧が生じる。
なお、本実施形態のインクジェット記録装置100では、各ポンプ(特に、供給ポンプ512や空圧ポンプ272)の非動作時には、当該ポンプを通過して空気が流れず、閉止された状態になる。ポンプによる空気の封止が十分ではない場合には、ポンプに対して直列にバルブが設けられていても良い。
インクジェットヘッド230は、インレット231からインクを流入させて、インクを吐出する複数のノズルに分配し、また、吐出されなかったインクをアウトレット232、233から流出させる。インレット231は、第2サブタンク270に接続されており、アウトレット232、233は、それぞれ還流部28を介して第1サブタンク260に接続されている。アウトレット232、233は、インクジェットヘッド230内のインク流路中に設けられた図示略のフィルターの上流側及び下流側にそれぞれ接続されている。
還流部28は、アウトレット232、233と第1サブタンク260との間をそれぞれ個別のインク流路(循環流路)で繋いでおり、循環流路には、それぞれ、第1還流弁281及び第2還流弁282が設けられて、インクの循環可否(排出可否)を各々切り替える。
供給ポンプ512、送液ポンプ262、循環ポンプ292、真空ポンプ294、背圧ポンプ278及び空圧ポンプ272(まとめて各ポンプなどとも記す)がそれぞれインクを流動させるためにインク及び/又はエアに圧力を付与する圧力付与手段を構成し、これらのうち、供給ポンプ512、送液ポンプ及び循環ポンプ292が通常動作時にインクを送液する送液手段を構成する。真空ポンプ294、背圧ポンプ278及び空圧ポンプ272は、エアの圧力を調整することで、インクの流動を調節する。
上述の第1還流弁281、第2還流弁282、脱気大気開放弁296、第1大気開放弁273、共通大気開放弁274、第2大気開放弁275、背圧弁276及び背圧大気開放弁279(まとめて、各バルブなどとも記す)は、何れも制御部40の制御に基づいて電磁的に開閉動作が行われる電磁バルブである。これらのうち、背圧弁276と、共通大気開放弁274と、第1大気開放弁273は、通常時には開放され、制御部40からの所定の駆動電圧の供給により閉止されるノーマリーオープンのバルブであり、その他の弁は、通常時に閉止され、制御部40からの所定の駆動電圧の供給により開放されるノーマリークローズのバルブである。
これらの各バルブ及び各ポンプがそれぞれ経路の開閉手段を構成する。
図4は、本実施形態のインクジェット記録装置100の機能構成を示すブロック図である。
インクジェット記録装置100は、上述のように、供給ポンプ512と、送液ポンプ262と、循環ポンプ292と、真空ポンプ294と、背圧ポンプ278と、空圧ポンプ272と、脱気大気開放弁296と、第1大気開放弁273と、共通大気開放弁274と、第2大気開放弁275と、背圧弁276と、背圧大気開放弁279と、第1還流弁281と、第2還流弁282と、第1センサー261と、第2センサー271と、ドラムヒーター72などを備える。また、インクジェット記録装置100は、制御部40(封止不良検出手段、開閉制御手段、加熱制御手段)と、搬送駆動部71と、ヘッド駆動部731と、インクヒーター732(加熱手段)と、照射駆動部74と、通信部61と、操作表示部62と、バス69などを備える。
制御部40は、インクジェット記録装置100の全体動作を統括制御する。制御部40は、CPU41(Central Processing Unit)と、RAM42(Random Access Memory)と、ROM43(Read Only Memory)と、メモリー44などを備える。
CPU41は、各種演算処理を行い、インクジェット記録装置100における記録媒体の搬送、各バルブの開閉動作、各ポンプの送液などの動作、インクの吐出動作や、メンテナンス動作などの制御を行う。このメンテナンス動作には、インク流路など各所の封止不良(リーク)の検出を行う流路漏れ検出処理が含まれる。また、CPU41は、ROM43から読み出されたプログラムに従って画像データ、各部のステータス信号やクロック信号などに基づく画像記録に係る種々の処理を行う。
RAM42は、CPU41に作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。
ROM43は、制御プログラムや初期設定データなどを記憶する。制御プログラムには、上述の流路漏れ検出処理に係るプログラムが含まれる。また、ROM43には、上書き更新可能な不揮発性メモリーなどを含み、随時設定維持される設定データなどを記憶可能とすることが出来る。メモリー44には、記録対象の画像データを一時記憶するRAMが含まれる。
搬送駆動部71は、画像形成ドラム22の回転モーターや、フィーダーボード12及びデリバリー部25の各ローラーのうちそれぞれ何れかを回転させるモーターを各々適切な方向及び速度で回転動作させるための駆動信号を生成して出力する。搬送駆動部71は、制御部40からの制御信号に基づいてこれら各モーターの回転方向及び回転速度に応じた駆動信号を出力する。
ヘッド駆動部731は、インクジェットヘッド230の各ノズルからインクを適正に吐出させるために圧力室(圧電素子)を変形動作させる(駆動動作を行う)駆動電圧信号を生成して出力する。ヘッド駆動部731は、制御部40からの制御信号に基づいて予め記憶された電圧波形パターンを選択して電力増幅した駆動電圧信号を生成するとともに、メモリー44から入力された画像データに応じて各圧電素子に対する駆動電圧信号の出力可否をそれぞれ切り替える。
ヘッド駆動部731に係る配線は、インクジェットヘッド230内でインク流路とまとめて形成され、また、部分的に別個に形成される。
インクヒーター732は、ヘッドユニット23内など画像形成本体部20においてインクを適宜な温度に加熱して保つことで、インクをゾル状態に保ち、吐出時に粘度を適切な状態に維持する。インクの温度は、インクジェットヘッド230のノズル近傍などで図示略の温度計測部により計測された温度から見積もられ、当該温度に基づいて制御部40(加熱制御手段)によりインクヒーター732の動作状態が制御される。
照射駆動部74は、制御部40からの制御信号に応じて照射部24のLEDに所定の電圧を印加することで電流を流し、当該LEDに紫外線を発光させる。
通信部61は、外部機器との間での通信動作を制御する通信インターフェイスである。通信インターフェイスとしては、例えば、LANボードやLANカードなど、各種通信プロトコルに対応したものが一又は複数含まれる。通信部61は、制御部40の制御に基づいて外部機器から記録対象の画像データや画像記録に係る設定データ(ジョブデータ)を取得し、また、外部機器に対してステータス情報などを送信することが出来る。
操作表示部62は、制御部40からの制御信号に応じてインクジェット記録装置100のステータスや操作メニューなどの表示を行うと共に、ユーザーなど外部からの入力操作を受け付けて制御部40に出力する。操作表示部62は、例えば、操作受付手段としてのタッチセンサーが表示手段としての表示画面と重ねて設けられた液晶表示部を備える。制御部40は、液晶表示部にステータスやタッチセンサーによる命令受け付け用の各種メニューなどを表示させ、当該表示させたメニューの内容や位置の情報、及び、タッチセンサーにより検出されたユーザーのタッチ操作に応じた処理をインクジェット記録装置100の各部に行わせる制御動作を行う。
バス69は、上記の各構成間を電気的に接続して信号のやり取りを行う経路である。
これらの構成に加えて、インクジェット記録装置100は、報知動作に用いられるLEDランプ及び/又はビープ音発生部といった報知動作部、記録媒体上に形成された画像の画質異常(不良)を検出するためのラインセンサーや供給された記録媒体が正常に搬送面に載置されていないことを検出する載置異常検出センサーといった読取部などを備えていても良い。
次に、本実施形態のインクジェット記録装置100におけるリーク検出動作について説明する。
インクジェット記録装置には、インク流路や気体流路(経路)が多数設けられており、これら自身や複数の経路の接続部分などに不良(封止不良)などが生じるとインクや空気が漏出してインクや空気が正常に送られず、また適切に圧力が印加されなくなり、更には、インクの無駄、周辺部の汚れや故障などに繋がる。これらの不良には、後発的なものと製造組み立て時の初期的なものがあり、特に、初期的な不良は、確実に排除される必要がある。
本実施形態のインクジェット記録装置100では、インクジェット記録装置100の組み立て時において、インクをインク流路に導入する前にエア(空気)を用いてこれら経路におけるリークの検出に係る検査を行う。ここでは、経路を所定の範囲ずつ部分的に封止し、当該封止された経路内部の空気を大気圧に対して正又は負の設定気圧P0(第1の圧力)に変化させて、気圧が正常に当該設定気圧に到達するか否か、及び、到達後の気圧が基準時間内に大気圧に戻る方向へと大きく変化(圧力変化)しないか否かによりリークの有無を検出する。
これらのエアの気圧設定には、インクを供給するためのポンプ(圧力付与手段)がそのまま利用され、また、気圧の計測には、第1センサー261及び第2センサー271(圧力計測手段)が用いられる。これら圧力計測手段の計測結果に基づいて制御部40(封止不良検出手段)がリーク(封止不良、漏れ)の有無を判断する。
図5は、リーク検査時における第1センサー261や第2センサー271により計測される空気圧の時間変化の例を示す図である。
大気圧状態で所定の経路範囲(所定の範囲)が封止されたのち、当該封止部分に空気を送り込むポンプが動作されると、空気圧が上昇し、図5(a)に示すように、ここでは、設定気圧P0まで上昇させる。その段階でポンプの動作が停止されると、リークが無い場合には、基準時間Δtの間に空気圧の顕著な下降は見られないが(r1)、リークが有る場合には、空気圧が減少していく(大気圧へと近づいていく:r2)。ここでは、基準時間Δtの間に閾値ΔP以上の気圧変化(ここでは、気圧の低下)があった場合には、封止区間内の経路にリークがあるものと判定される。
同様に、封止区間内の気圧をポンプにより吸引して減圧させる場合には、基準時間Δt内における閾値ΔP以上の気圧上昇を検出することでリークの有無を判定する。この閾値ΔPは、経路内の空気の振動などによる気圧の変動では生じない大きさの変化量に設定される。また、封止部分の設定気圧P0と大気圧との差に基づいて経路部分ごとに適宜設定される。
空気の漏れが発生している箇所が大きい場合には、空気圧を設定気圧P0まで上昇させることが出来ない場合がある。この場合には、図5(b)に示すように、ポンプの最大動作時間Tsmaxを定めておき、この最大動作時間Tsmaxが経過するまでに設定気圧P0に到達しなかった場合には(r3)、封止区間内の経路にリークが生じているものと判定される。
なお、インクジェット記録装置100では、インクジェットヘッド230の各ノズル開口部から容易に空気が流出入し、封止するのが困難である。従って、この検査は、インクジェットヘッド230の取り付け前の段階で、当該箇所に第2サブタンク270と還流部28との間を繋ぐバイパス経路を一時的に設けることで行われる。
図6、図7は、本実施形態のインクジェット記録装置100で実行される流路漏れ検出処理の制御部40による制御手順を示すフローチャートである。
この流路漏れ検出処理は、操作表示部62への所定の入力操作、例えば、メンテナンス用のメニューから更に選択される流路漏れ検出処理の起動命令などに基づいて開始される。
流路漏れ検出処理が開始されると、先ず図7に示すように、制御部40は、第1大気開放弁273、第1還流弁281及び第2還流弁282を閉止し、共通大気開放弁274を開放する(ステップS101)。
制御部40は、空圧ポンプ272を動作させて、第1センサー261の計測データを確認しながらメインタンク51から第1サブタンク260及び脱気部29を経て送液ポンプ262(逆止弁263)までの経路(区間Aとする)内の空気を吸引する(ステップS102)。制御部40は、第1センサー261の計測データにより、経路内の気圧が設定気圧P01に到達したか否かを判別し(ステップS103)、到達したと判別された場合には(ステップS103で“YES”)、処理をステップS107に移行させる。到達していない判別された場合には(ステップS103で“NO”)、制御部40は、空圧ポンプ272の動作開始から予め定められた空圧ポンプ272の最大動作時間が経過したか否かを判別する(ステップS104)。経過していないと判別された場合には(ステップS104で“NO”)、制御部40の処理は、ステップS103に戻る。経過したと判別された場合には(ステップS104で“YES”)、制御部40は、空圧ポンプ272の動作を停止させ(ステップS105)、区間Aにリークがあるものと判定して(ステップS106)、処理をステップS131に移行させる(A、図7)。
ステップS107の処理に移行すると、制御部40は、空圧ポンプ272の動作を停止させる(ステップS107)。制御部40は、第1センサー261の計測する圧力(気圧)を取得し、計測されている気圧が設定気圧P01から閾値ΔP1以上上昇したか否か(或いは、気圧がP01+ΔP1以上となったか否か)を判別する(ステップS108)。上昇したと判別された場合には(ステップS108で“YES”)、制御部40の処理は、ステップS106に移行する。
気圧が閾値ΔP1以上上昇していない(気圧がP01+ΔP1以上ではない)と判別された場合には(ステップS108で“NO”)、制御部40は、空圧ポンプ272の動作を停止させてからの経過時間が所定の基準時間Δtを超えたか否かを判別する(ステップS109)。基準時間Δtを超えていないと判別された場合には(ステップS109で“NO”)、制御部40の処理は、ステップS108に戻る。
経過時間が所定の基準時間Δtを超えたと判別された場合には(ステップS109で“YES”)、制御部40は、区間Aにリークがないものと判定する(ステップS110)。
制御部40は、背圧弁276及び第2大気開放弁275を閉止する(ステップS111)。また、このとき、第1還流弁281及び第2還流弁282は閉止されたままである。
制御部40は、送液ポンプ262を動作させて、第2センサー271の計測データを確認しながら逆止弁263から第2サブタンク270及びインクジェットヘッド230の代わりのバイパス経路を経て第1還流弁281及び第2還流弁282までの経路(区間Bとする)内に空気を供給して加圧する(ステップS112)。制御部40は、第2センサー271の計測データにより、経路内の気圧が設定気圧P02に到達したか否かを判別し(ステップS113)、到達したと判別された場合には(ステップS113で“YES”)、処理をステップS117に移行させる。到達していない判別された場合には(ステップS113で“NO”)、制御部40は、送液ポンプ262の動作開始から予め定められた当該送液ポンプ262の最大動作時間が経過したか否かを判別する(ステップS114)。経過していないと判別された場合には(ステップS114で“NO”)、制御部40の処理は、ステップS113に戻る。経過したと判別された場合には(ステップS114で“YES”)、制御部40は、送液ポンプ262の動作を停止させ(ステップS115)、区間Bにリークがあるものと判定して(ステップS116)、それから、処理をステップS131に移行させる(A、図7)。
ステップS117の処理に移行すると、制御部40は、送液ポンプ262の動作を停止させる(ステップS117)。制御部40は、第2センサー271の計測する圧力(気圧)を取得し、計測されている気圧が設定気圧P02から閾値ΔP2以上低下したか否か(或いは、気圧がP02+ΔP2以下となったか否か)を判別する(ステップS118)。上昇したと判別された場合には(ステップS118で“YES”)、制御部40の処理は、ステップS116に移行する。
気圧が閾値ΔP2以上低下していない(気圧がP02+ΔP2以下ではない)と判別された場合には(ステップS118で“NO”)、制御部40は、送液ポンプ262の動作を停止させてからの経過時間が所定の基準時間Δtを超えたか否かを判別する(ステップS119)。基準時間Δtを超えていないと判別された場合には(ステップS119で“NO”)、制御部40の処理は、ステップS118に戻る。
経過時間が所定の基準時間Δtを超えたと判別された場合には(ステップS119で“YES”)、制御部40は、区間Bにリークがないものと判定する(ステップS120)。
図7に入り、制御部40は、共通大気開放弁274を閉止し、第2大気開放弁275を開放する(ステップS121)。制御部40は、空圧ポンプ272を動作させて、第2センサー271の計測する圧力(気圧)を取得しながら、当該空圧ポンプ272から第2サブタンク270までの範囲(区間Cとする)を先の区間Bに加えて空気の加圧供給範囲に含めて空気を供給する(ステップS122)。
制御部40は、第2センサー271が計測する気圧の値が設定気圧P03に到達したか否かを判別し(ステップS123)、到達したと判別された場合には(ステップS123で“YES”)、処理をステップS127に移行させる。到達していない判別された場合には(ステップS123で“NO”)、制御部40は、空圧ポンプ272の動作開始から予め定められた当該空圧ポンプ272の最大動作時間が経過したか否かを判別する(ステップS124)。経過していないと判別された場合には(ステップS124で“NO”)、制御部40の処理は、ステップS123に戻る。経過したと判別された場合には(ステップS124で“YES”)、制御部40は、空圧ポンプ272の動作を停止させ(ステップS125)、区間Cにリークがあるものと判定する(ステップS126)。それから、制御部40の処理は、ステップS131に移行する。
ステップS127の処理に移行すると、制御部40は、空圧ポンプ272の動作を停止させる(ステップS127)。制御部40は、第2センサー271の計測する圧力(気圧)を取得し、計測されている気圧が設定気圧P03から閾値ΔP3以上低下したか否か(或いは、気圧がP03+ΔP3以下となったか否か)を判別する(ステップS128)。上昇したと判別された場合には(ステップS128で“YES”)、制御部40の処理は、ステップS126に移行する。
気圧が閾値ΔP3以上低下していない(気圧がP03+ΔP3以下ではない)と判別された場合には(ステップS128で“NO”)、制御部40は、空圧ポンプ272の動作を停止させてからの経過時間が所定の基準時間Δtを超えたか否かを判別する(ステップS129)。基準時間Δtを超えていないと判別された場合には(ステップS129で“NO”)、制御部40の処理は、ステップS128に戻る。
経過時間が所定の基準時間Δtを超えたと判別された場合には(ステップS129で“YES”)、制御部40は、区間Cにリークがないものと判定する(ステップS130)。それから、制御部40の処理は、ステップS131に移行する。
ステップS131の処理に移行すると、制御部40は、操作表示部62に各区間のリーク有無に係る検出結果を表示させ(ステップS131)、そして、制御部40は、流路漏れ検出処理を終了する。
以上の流路漏れ検出処理により、インク供給部50及び画像形成本体部20においてインクの流動に係る経路部分(背圧調整などによる空気用の経路も含む)のリークが3つのブロックに分割されて検出されることになる。なお、インクジェットヘッド230及び脱気部29の脱気側の不具合は、各々通常周知の方法で別個に単独で検査される。また、第2サブタンク270から背圧ポンプ278までの経路を同様に検査する場合には、区間Bの検査の際に、背圧弁276を開放し、背圧大気開放弁279を閉止して、また、背圧ポンプ278を停止させた状態で当該背圧ポンプ278からの空気漏れを生じさせない状態とすれば良い。
ステップS101〜S130の各処理が吐出不良検出ステップを構成する。
図8は、インクジェット記録装置100で実行される流路監視処理の制御部40による制御手順を示すフローチャートである。
この流路監視処理は、ユーザーによる使用が開始され、インクがインク流路に導入された後にインクジェット記録装置100の動作時に継続的又は定期的に実行される。
流路監視処理が開始されると、制御部40は、第1センサー261及び第2センサー271の計測値を取得し(ステップS201)、気圧値が予め設定された範囲内にはない異常値を示しているか、又はこれまでの気圧変化の履歴に対して異常な変化を示しているか否かを判別する(ステップS202)。このときの予め設定された範囲は、インクジェット記録装置100の動作状態に応じて複数種類の中から選択されても良い。また、異常な変化としては、変化量の絶対値であっても良いし、変化率や、直近の所定回数の変化度合いなどを考慮した所定の基準に基づく判別であっても良い。
気圧値が異常値ではなく、且つ気圧変化にも異常がないと判別された場合には(ステップS202で“NO”)、制御部40は、所定時間待機し、前回の計測値の取得から当該所定時間が経過したか否かを判別する(ステップS203)。所定時間経過していないと判別された場合には(ステップS203で“NO”)、制御部40は、ステップS203の処理を繰り返す。制御部40は、この待機中に、先に取得された計測値を履歴データとして記憶し、また、直近の平均値(移動平均など)などや圧力の変化率などを算出しても良い。所定時間が経過したと判別された場合には(ステップS201で“YES”)、制御部40の処理は、ステップS201に戻る。
ステップS202の判別処理で、気圧値が異常値であるか、又は、気圧変化に異常があると判別された場合には(ステップS202で“YES”)、制御部40は、所定の報知動作を行わせる(ステップS211)。報知動作としては、操作表示部62における所定の表示であっても良いし、音声出力や報知用のLEDなどを備える場合には、これらに所定の動作を行わせるものであっても良い。
制御部40は、画像記録やインクの供給動作などの現在実行中の動作を中止する必要があるか否かを判別し(ステップS212)、動作を中止する必要が無いと判別された場合には(ステップS212で“NO”)、制御部40の処理は、ステップS203に移行する。動作の中止をする必要があると判別された場合には(ステップS212で“YES”)、制御部40は、当該動作を中止させて(ステップS213)、流路監視処理を終了する。
また、インクを導入した後であっても、上述の流路漏れ検出処理と同様にインクの圧力を変化させることで漏れの検査を行うことも出来る。この場合、インクが流路内でゾル状態に保たれるように、適切に加熱して検査を行う必要がある。
また、区間Aについて、空圧ポンプ272の吸引動作により減圧させる際に空気とともに第1サブタンク260のインクが吸引されないようにするのが困難な場合には、送液ポンプ262と空圧ポンプ272を停止させた状態で供給ポンプ512を動作させて、当該供給ポンプ512から送液ポンプ262までの区間のインクを加圧することで漏れの検出を行っても良い。
また、インクの導入後には、インクジェットヘッド230が取り付けられているので、ノズル開口部からの漏れが生じる。この場合、空気と比較してインクの粘性が大きく、インクの漏れを考慮しても区間Bの漏れ有無を検出することが可能であるが、ノズル開口部を覆うキャップを設けて漏出を防止又は低減させるのが好ましい。また、ノズル開口部からインクが漏出する場合には、当該漏出したインクを受ける廃液トレーなどが設けられることが好ましい。
これらの場合、インクの粘性と空気の粘性の違いなどを考慮して、加圧/減圧時のインクの圧力P0L(第2の圧力)は、設定気圧P0(P01〜P03)とは異なる値に設定され、また、基準時間ΔtLや閾値ΔPLは、それぞれ基準時間Δtや閾値ΔP(ΔP1〜ΔP3)とは異なる値(異なる基準)に設定される。従って、ユーザーの命令操作に応じて開始される場合には、インクが導入されているか否かによって適切な検査が選択される。この選択は、ユーザー(操作者)が行う場合に加えて、経路内にインクが導入されていないことを確認可能な構成の場合には、制御部40が自動判定しても良い。
以上のように、本実施形態のインクジェット記録装置100は、ノズルにインクを供給するための経路と、経路内の流体に圧力を付与する各ポンプと、経路内の圧力に係る計測を行う第1センサー261及び第2センサー271と、経路にインクを導入しない状態で、各ポンプにより経路の気体を経路外の気圧とは異なる設定気圧P0(P01〜P03)とする場合の、第1センサー261及び/又は第2センサー271による気体の圧力に係る計測結果に基づいて当該経路における封止不良を検出する封止不良検出手段としての制御部40と、を備える。
このように、インクの導入前にエア(空気)を用いてインク供給に係る経路の封止不良を検出するので、封止不良があった場合でも実際にインクの漏れを生じさせることがなく、従って、漏れたインクの後処理が不要になるので、大幅な手間の軽減を図ることが出来る。また、特に、インク漏れにより回路基板がショートして交換が必要になるといった状況を避けることが出来るので、初期不良により正常に製造された回路基板を無駄にするといったコストの上昇や手間の増大を避けることが出来る。即ち、簡便且つ容易な手間でインクジェット記録装置におけるインクの流路構成に係る封止不良を検出することが出来る。
また、経路を所定の範囲ごとに部分的に封止する各バルブ及び各ポンプを備え、制御部40は、これら各バルブ及び各ポンプの開閉動作を制御する開閉制御手段として動作し、封止不良検出手段としての制御部40は、所定の範囲内ごとでの封止不良を検出する。これにより、検出漏れの箇所を当該所定の範囲内で絞り込めるので、漏れが検出された場合における漏れ箇所の同定をより容易且つ簡便にし、また、漏れ箇所の交換や修理などをより容易とすることが出来る。
また、封止不良検出手段としての制御部40は、経路内の気体が設定気圧P0(P01〜P03)とされた後の圧力変化に基づいて封止不良を検出する。即ち、微小な封止漏れなどでは、即座に多くの気体が流出しないので、基準時間Δt内での圧力変化を検出することで、処理や判定基準を複雑化せずに容易且つより確実に封止不良を検出することが出来る。
また、各ポンプには、経路のうちインクが流れるインク流路においてインクを送液させる送液ポンプ262が含まれる。即ち、インクの送液に用いるポンプをそのまま空気の圧力付与に用いることが出来るので、検査のための追加の構成を必要とせず、追加コストや追加スペースを不要とすることが出来る。
また、インクジェット記録装置100は、経路のうちインクが流れるインク流路の少なくとも一部を加熱するインクヒーター732を備える。このように、インクの加熱を要するインクジェット記録装置100であっても、気体(エア)を用いてインクの加熱や温度調整の必要なく封止不良の検査を行うことが出来るので、封止不良の検査をより簡略化することが出来る。
また、経路には、インクが流れるインク流路と、インク流路におけるインクの流動を調節するための気体流路とが含まれる。即ち、気体(エア)を用いて封止不良の検査を行うことで、インクの導入される部分だけでなく、インクの圧力調整用の気体流路の封止不良も併せて容易に検出することが出来るので、封止不良の検査をより簡略化することが出来る。
また、各ポンプには、気体流路における気体の圧力を調節する空圧ポンプ272が含まれる。即ち、インク送液用のポンプだけでなく、このようなエアの圧力調整用ポンプをそのまま用いて気体流路に加えてインク流路の封止不良も検出することが出来るので、封止不良の検出動作がより簡略化される。
また、封止不良検出手段としての制御部40は、経路内にインクを導入した状態で、各ポンプにより経路内のインクを設定気圧P0(P01〜P03)とは異なる設定圧力(P0L)とする場合の、第1センサー261及び/又は第2センサー271によるインクの圧力に係る計測結果に基づいて経路における封止不良を検出する。即ち、インクを導入した後には、通常通りに計時劣化などによるインクの漏出不良を検出することが出来る。また、この場合には、気体による封止不良の検出とは異なる圧力設定で封止不良の検出を行うので、従来と比してインクの漏出検出が出来ない状態を生じさせない。また、検査ごとに適切な条件及び基準で検査を行うことで、経路に不要な負荷をかけず、また、検査に多大な手間を要さない。
また、封止不良検出手段としての制御部40は、経路内の気体を設定気圧P0(P01〜P03)とする場合と、経路内のインクを圧力P0Lとする場合とで、互いに異なる基準に基づいて封止不良の有無を判断する。即ち、空気とインクの粘性の違いなどを考慮して、各々適切な基準で封止不良を検出するので、何れの場合でも封止不良を適切に検出することが出来る。
また、経路のうちインクが流れるインク流路の少なくとも一部を加熱するインクヒーター732を備え、制御部40は、インクヒーター732の動作を制御する加熱制御手段として動作し、加熱制御手段としての制御部40は、経路にインクが導入しない状態で封止不良の検出を行う場合には、インクヒーター732を動作させない。
これにより、流動や吐出には加熱が必要な種別のインクが用いられるインクジェット記録装置であっても、このような加熱の手間を必要とせず容易且つ迅速に特に初期状態での封止不良の検査を行うことが出来る。
また、封止不良検出手段としての制御部40による検出結果を表示する操作表示部62(表示手段)を備える。これにより、検査時に容易且つ適切に検査結果を検査の実行者や管理者に示すことが出来る。
また、上述のインクジェット記録装置の異常検出方法を用いることで、たとえ初期不良などで封止不良があった場合でも実際にインクの漏れが生じないので、漏れたインクの後処理が不要になり、大幅な手間の軽減を図ることが出来る。また、特に、インク漏れにより回路基板がショートして交換が必要になるといった状況を避けることが出来るので、初期不良により正常に製造された回路基板を無駄にするといったコストの上昇や手間の増大を避けることが出来る。即ち、簡便且つ容易な手間でインクジェット記録装置におけるインクの流路構成に係る封止不良を検出することが出来る。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、インクジェット記録装置100の製造組み立て時の検査として説明したが、流路部品やインクジェットヘッド230などの交換時でインクが排出される場合にも同様の検査を実行することが出来る。
また、上記実施の形態では、インクジェットヘッド230の取り付け前にバイパス経路を一時的に取り付けて検査を実施することとしたが、インク導入後の検査と同様に、インクジェットヘッド230のノズル開口部を密封することが可能な構成を備え、インクジェットヘッド230の取り付け後に検査を行っても良い。
或いは、インレット231に隣接して更に電磁弁を備え、第2サブタンク270からインレット231手前までの部分のみを区間Bに含むこととし、また、第1還流弁281及び第2還流弁282をアウトレット232、233の直近に形成することで、区間Aに還流部28をほぼ全て含めるようにしても良い。
また、各バルブの配置、数は、上記実施の形態に限られない。フィルターや脱気部29などの配置や有無などに応じて適宜変更されて良い。また、背圧を生成する構成として可撓性のインク貯留部材が用いられるようなインクジェット記録装置では、当該インク貯留部材のバイパス流路と、当該インク貯留部材及びバイパス流路へのインクや空気の流通可否を切り替えるバルブを設け、インク貯留部材内を加圧/減圧対象(即ち、検査対象)から外して漏れの検査を行っても良い。
また、上記実施の形態では、区間A〜Cに分割して各々リークの検出を行ったが、インク流路全体を一度に検査可能にバルブやポンプが配置されている場合には、まとめて検査を行っても良い。
また、上記実施形態では、温度に応じてゾル状態とゲル状態との間で相変化するインクを用いる場合について説明したが、このようなインクに限られず、その他の各種インクを用いるインクジェット記録装置についても本発明を適用することが出来る。このような場合には、必ずしもインク流路の全体を加熱する構成を設ける必要はなく、ノズル周辺などの一部のみ(少なくとも一部)が加熱される構成であっても良い。或いは、加熱手段を一切備えない構成のインクジェット記録装置であっても良い。
また、上記実施の形態では、空気による漏れ検出時には、経路の加熱を不要として説明したが、経路自体の熱による影響(膨張や歪みなど)の影響などを考慮して、経路を加熱した状態で空気による漏れ検出を行っても良い。
また、上記実施の形態では、通常の空気を用いて漏れの検出を行ったが、有色の気体を用いて漏れの検出を行うことで、漏れの箇所をより容易に同定しやすくすることとしても良い。
また、上記実施の形態では、全て制御部40が検査に係る制御動作を行ったが、各バルブの切り替えや各ポンプの動作切替などをユーザー(操作者)自身が行うことも可能である。また、操作表示部62には単純に圧力計測値のみを表示し、操作者が漏れ状態に係る判断を行っても良く、また、このような判断のために圧力の設定などを更に操作者が切り替える命令の入力操作を行うことが可能であっても良い。
その他、上記実施の形態で示した構成、構造、制御内容や手順などの具体的な内容は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
10 媒体供給部
11 供給トレー
12 フィーダーボード
121、122 ローラー
123 ベルト
20 画像形成本体部
21 受け渡しユニット
211 スイングアーム部
212 受け渡しドラム
22 画像形成ドラム
221 ドラムヒーター
23 ヘッドユニット
230 インクジェットヘッド
231 インレット
232、233 アウトレット
24 照射部
241 遮光板
25 デリバリー部
251 受け渡しローラー
252、253 ローラー
254 ベルト
28 還流部
281 第1還流弁
282 第2還流弁
29 脱気部
291 脱気モジュール
292 循環ポンプ
293 逆止弁
294 真空ポンプ
295 トラップ
296 脱気大気開放弁
30 媒体排出部
31 排出トレー
40 制御部
41 CPU
42 RAM
43 ROM
44 メモリー
50 インク供給部
51 メインタンク
511 フィルター
512 供給ポンプ
61 通信部
62 操作表示部
69 バス
71 搬送駆動部
72 ドラムヒーター
731 ヘッド駆動部
732 インクヒーター
74 照射駆動部
100 インクジェット記録装置
260 第1サブタンク
261 第1センサー
262 送液ポンプ
263 逆止弁
270 第2サブタンク
271 第2センサー
272 空圧ポンプ
273 第1大気開放弁
274 共通大気開放弁
275 第2大気開放弁
276 背圧弁
277 エアタンク
278 背圧ポンプ
279 背圧大気開放弁
P 記録媒体

Claims (12)

  1. ノズルにインクを供給するための経路と、
    前記経路内の流体に圧力を付与する圧力付与手段と、
    前記経路内の圧力に係る計測を行う圧力計測手段と、
    前記経路にインクを導入しない状態で、前記圧力付与手段により前記経路の気体を当該経路外の気圧とは異なる第1の圧力とする場合の、前記圧力計測手段による気体の圧力に係る計測結果に基づいて当該経路における封止不良を検出する封止不良検出手段と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記経路を所定の範囲ごとに部分的に封止する開閉手段と、
    当該開閉手段の開閉動作を制御する開閉制御手段と、
    を備え、
    前記封止不良検出手段は、前記所定の範囲内ごとでの前記封止不良を検出する
    ことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記封止不良検出手段は、前記経路内の気体が前記第1の圧力とされた後の圧力変化に基づいて前記封止不良を検出することを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記圧力付与手段には、前記経路のうちインクが流れるインク流路においてインクを送液させる送液手段が含まれることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記経路のうちインクが流れるインク流路の少なくとも一部を加熱する加熱手段を備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記経路には、インクが流れるインク流路と、前記インク流路におけるインクの流動を調節するための気体流路とが含まれることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記圧力付与手段には、前記気体流路における気体の圧力を調節するものが含まれることを特徴とする請求項6記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記封止不良検出手段は、前記経路内にインクを導入した状態で、前記圧力付与手段により前記経路内のインクを前記第1の圧力とは異なる第2の圧力とする場合の、前記圧力計測手段によるインクの圧力に係る計測結果に基づいて前記経路における封止不良を検出することを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記封止不良検出手段は、前記経路内の気体を前記第1の圧力とする場合と、前記経路内のインクを前記第2の圧力とする場合とで、互いに異なる基準に基づいて前記封止不良の有無を判断することを特徴とする請求項8記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記経路のうちインクが流れるインク流路の少なくとも一部を加熱する加熱手段と、
    前記加熱手段の動作を制御する加熱制御手段と、
    を備え、
    前記加熱制御手段は、前記経路にインクが導入しない状態で前記封止不良検出手段による封止不良の検出を行う場合には、前記加熱手段を動作させない
    ことを特徴とする請求項8又は9記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記封止不良検出手段による検出結果を表示する表示手段を備えることを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  12. ノズルにインクを供給するための経路と、前記経路内の流体に圧力を付与する圧力付与手段と、前記経路内の圧力に係る計測を行う圧力計測手段と、を備えるインクジェット記録装置の異常検出方法であって、
    前記経路にインクを導入しない状態で、前記圧力付与手段により前記経路の気体を当該経路外の気圧とは異なる第1の圧力とする場合の、前記圧力計測手段による気体の圧力に係る計測結果に基づいて当該経路における封止不良を検出する封止不良検出ステップ
    を含むことを特徴とするインクジェット記録装置の異常検出方法。
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