JP2017224383A - 電極ならびにそれを用いた燃料電池及び水処理装置 - Google Patents

電極ならびにそれを用いた燃料電池及び水処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡素化された量産技術で高出力化が可能な電極ならびにそれを用いた燃料電池を提供する。
【解決手段】本発明に係る負極1は、負極基材11と、負極基材11の表面に配置され、微生物9と接触することにより当該微生物が化合物を分解する際に生成される電子を負極基材11に伝達する非晶質炭素微粒子12とを備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、電極ならびにそれを用いた燃料電池及び水処理装置に関する。
微生物を利用して有機物(燃料)を電気エネルギーに変換する微生物燃料電池は、主に、負極と、イオン移動層と、正極とから構成される。負極(アノード)では有機物が微生物により酸化分解される時に電子が生成する。負極で回収された電子は正極(カソード)に移動し、還元反応により消費される。この両極で起きる化学反応の酸化還元電位の勾配に従い電子が流れる。負極の反応で生じる水素イオンはイオン移動層を通過して正極に到達する。水素イオンは、正極で電子および酸素と反応して水を生じる。
特許文献1には、微生物燃料電池を高出力化するための構成として、(1)負極表面に接触したナノまたはマイクロスケールの電気伝導性を有するファイバー(Single Wall Nanotubes:SWNTs)、微生物、及び陽極液を含むアノード室と、(2)陰極液を含むカソード室と、(3)アノード室とカソード室との間に配置されたイオン交換膜と、から構成される微生物燃料電池が開示されている。この構成によれば、SWNTsが負極表面に電気接触するので、電極に対する電子移動度が増加する。よって燃料電池の出力効率が向上する。
米国特許第8124259号明細書
しかしながら、微生物燃料電池には実用化に向けたスケールアップに伴う高出力化が必要とされるが、特許文献1に開示された微生物燃料電池では、負極表面と接触させるSWNTsの形成には高度な生産技術が要求される。またこのため、低コストでの量産は困難である。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、簡素化された量産技術で高出力化が可能な電極ならびにそれを用いた燃料電池及び水処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る電極は、電極基材と、前記電極基材の表面に配置され、微生物と接触することにより当該微生物が化合物を分解する際に生成される電子を前記電極基材に伝達する非晶質炭素微粒子とを備える。
また、本発明は、電極として実現できるだけでなく、上記電極を備える燃料電池及び水処理装置として実現することもできる。
本発明に係る電極によれば、負極表面に非晶質の炭素微粒子が配置されるので、簡素化された量産技術により電池を高出力化させることが可能となる。
実施の形態に係る微生物燃料電池の構成を示す概略斜視図である。 図1のA−A’断面における断面図である。 図1のB−B’断面における断面図である。 実施の形態に係る微生物燃燃料電池の構成を示す平面図である。 実施の形態に係る負極表面の拡大図である。 実施例及び比較例に係る負極を用いた場合の燃料電池の電流密度を比較したグラフである。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態に係る電極及び燃料電池について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、より好ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。
(実施の形態)
本実施の形態では、負極1を用いた微生物燃料電池100について説明する。
燃料電池は、電気を放電することのできる一次電池であり、例えば、固体高分子型燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell)及びリン酸型燃料電池(PAFC:Phosphoric Acid Fuel Cell)が例示される。
本実施の形態に係る微生物燃料電池100は、PEFC又はPAFCであり、PEFCはプロトン伝導性イオン交換膜を、またPAFCはマトリクス層に含浸されたリン酸(HPO)を、それぞれ電解質材とする燃料電池である。
図1〜4に示すように、微生物燃料電池100は、負極1と、正極2と、イオン移動層3とを備える燃料電池であり、さらに、カセット基材4と、電解液5と、容器7とを備える。また、正極2及びカセット基材4で囲まれた空間には、空気(気相6)が充填されている。容器7は、入出口8を備えた廃水槽であり、入出口8により廃液が容器7内に流入し、また容器7から排出される。廃液である電解液5には有機化合物が含まれている。電解液5は、微生物が保持された負極1の表面に接触しながら対流し、廃水処理される。
[1.微生物燃料電池100の原理]
以下、微生物燃料電池100の原理について、説明する。
負極1では、以下の式1により、電解液5中の有機化合物が負極表面の微生物により酸化分解される時に、電子(e)が生成する。負極1で生成した電子は、負極1及び正極2に接続された外部回路(負荷)を経由して正極2に移動する。
有機化合物+水(HO)→電子(e)+プロトン(H)+二酸化炭素(CO
(式1)
一方、正極2では、以下の式2により、気相6から供給される酸素(O)と、負極1からイオン移動層3を透過してきたプロトン(H)と、外部回路を経由して移動してきた電子とで水を生成する。
酸素(O)+プロトン(H)+電子(e)→水(HO) (式2)
負極1で起きる式1の化学反応と、正極2で起きる式2の化学反応との酸化還元電位の勾配に従い、正極2及び負極1間で電子が流れる。これにより、正極2及び負極1間の電位差と外部回路を流れる電流との積に相当する電気エネルギーが外部回路において得られる。つまり、微生物燃料電池100は、電解液5の廃水処理において汚泥発生量を低減しつつ発電することが可能となる。
[2.微生物燃料電池100の構成]
微生物燃料電池100において、カセット基材4を挟むように正極2が配置され、正極2の外側にイオン移動層3が配置され、イオン移動層3の外側に負極1が配置されている。
このカセット基材4、正極2、イオン移動層3及び負極1からなるユニットが、容器7内の電解液5(被処理液)に浸漬されている。ここで、カセット基材4及び正極2で囲まれた空間は電解液5とは接しておらず、当該空間には酸素を含有する空気(気相6)が充填されている。なお、本実施の形態では、正極2、イオン移動層3及び負極1の接合体は、カセット基材4の両側一組ずつ配置されているが、カセット基材4の片側のみに配置されていてもよい。
[2−1.正極]
正極2は、イオン移動層3を介して負極1と隔てられている。正極2は、酸素を含む気相6と接するように配置されており、気相6中の酸素の供給を速やかに行うためのガス拡散電極である。また、正極2は、負極1での酸化反応により外部回路(負荷)を介して電子が流入する電極である。
正極2の材料としては、例えば、アルミニウム、銅、ステンレス、ニッケル、チタンなどの導電性金属や、カーボンペーパー、カーボンフェルトのような炭素材料を用いることができる。
なお、正極2における還元反応は、酸素還元触媒材料を利用して行ってもよい。この場合、酸素還元触媒材料は正極2に担持されていてもよい。これにより、正極2における還元反応効率を高めることができるので、より効率的な廃液処理を実現できる。
酸素還元触媒の例としては、活性炭に担持された白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム等の白金族触媒が好ましい。また、酸素還元触媒は、少なくとも1種の非金属原子と金属原子とがドープされた炭素粒子を含んでもよい。炭素粒子にドープされる原子は特に限定されないが、非金属原子としては、例えば、窒素原子、ホウ素原子、硫黄原子、リン原子などであってもよい。また、金属原子としては、例えば、鉄原子、銅原子などであってもよい。
また、正極2は、気相6に含まれる酸素を拡散させる機能を有していてもよい。酸素拡散機能を有する材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の少なくとも1つからなる不織布またはフィルムが挙げられる。ここで、不織布とは、繊維状物質から形成されるシート材であり、つまり繊維布であり、繊維状物質を熱、機械的又は化学的な作用によって接着または絡み合わせる事で布となった構成を指す。また、上記酸素拡散機能を有する材料が、酸素還元触媒を担持してもよい。これにより、気相6から供給される酸素(O)、負極1で回収され外部回路を経由して供給される電子、及び、液相(電解液5)側から供給されるプロトン(H)による還元反応を促進させることが可能となる。
上記構成より、正極2の形状は、その表面に酸素還元触媒が担持され得る形状であれば、特に限定されない。正極2における単位質量あたりの触媒活性(質量活性)をより高くする観点からは、正極2の形状は、単位質量当たりの比表面積が大きい繊維形状であることが好ましい。正極2は、一般に比表面積が大きいほど広い担持面積を確保することができ、触媒成分の正極2表面上での分散性を高め、さらにより多くの電極触媒をその表面に担持することが可能となる。
[2−2.負極]
負極1は、微生物9を含有する電解液5と接するように設置されており、その表面において電解液5中の微生物9を担持する電極である。負極1では、担持された微生物9により電解液5中の有機化合物が酸化分解される時に電子が生成する。そして、負極1は、外部回路(負荷)に電子を供給する。
図5は、実施の形態に係る負極表面の拡大図である。同図には、図2における領域Pが拡大されて示されている。領域Pは、負極1と電解液5との界面領域である。
図5に示すように、負極1は、負極基材11と、非晶質炭素微粒子12とを備える。非晶質炭素微粒子12は、負極基材11の表面に担持されている。また、負極基材11の表面及び非晶質炭素微粒子12の表面には、電解液5中の微生物9が存在する。
負極1では、その表面上に存在する微生物9により、式1の反応式に従い、電解液5中の有機化合物が酸化分解されて電子が生成される。有機化合物を酸化分解した微生物9は、非晶質炭素微粒子12または他の微生物9へ電子を渡し、当該電子は最終的に負極基材11に伝達される。なお、生成された電子を直接負極基材11へ渡す微生物9も存在する。
これにより、非晶質炭素微粒子12が電子の授受を介在することにより、微生物9と負極1との接点が増加するので、負極1での電流密度が増加し、微生物燃料電池100の出力効率が向上する。また、非晶質炭素微粒子は、高度な形成技術を要するカーボンナノチューブなどに比べて扱い易い材料である。よって、簡素化された量産技術により電池を高出力化させることが可能となる。
負極基材11は、厚さ方向(図中y軸方向)に連続した空間(空隙)を有していてもよい。例えば、多孔質または織布状の導電体シートなどの内部に空隙を有する導電体シートであってもよい。あるいは、厚さ方向に複数の貫通孔を有する金属板であってもよい。材料としては、例えば、アルミニウム、銅、ステンレス、ニッケル、及びチタンなどの導電性金属、ならびに、カーボンペーパー及びカーボンフェルトのような炭素材料などを用いることができる。
非晶質炭素微粒子12の材料としては、例えば、カーボンブラック、ハードカーボン、ソフトカーボン、メソポーラスカーボン、活性炭を用いることができる。また、非晶質炭素微粒子12の平均一次粒子径は、1μm以下であることが好ましい。さらに好ましくは、非晶質炭素微粒子12の平均一次粒子径は、50nm以下である。これにより、非晶質炭素微粒子12と微生物9(大きさ2〜3μm)との接点が増加するので、有機化合物の酸化分解により生成された電子が非晶質炭素微粒子12を介して効率よく負極基材11に伝達される。よって、負極1での電流密度が増加し、微生物燃料電池100の出力効率が向上する。
一方、非晶質炭素微粒子12の平均一次粒子径が1μmより大きい場合、非晶質炭素微粒子12が微生物9と同程度またはそれ以上の大きさとなり、負極1の表面上における微生物付着サイトが激減すると推測される。これにより、微生物燃料電池100の要求性能を満たす電流密度が得られなくなる。
なお、本実施の形態で説明した非晶質炭素微粒子12の平均一次粒子径は、非晶質炭素微粒子を電子顕微鏡により観察して非晶質炭素微粒子の粒子径を実測することにより算出される。
なお、図5に示すように、非晶質炭素微粒子12は、負極基材11表面において、粒子単独で存在している、または、粒子が集まって凝集体を形成している。つまり、負極基材11表面は、一次粒子及び二次粒子が混在した状態となっている。
また、非晶質炭素微粒子12の材料としては、カーボンブラックが好ましく、中空シェル構造を有するカーボンブラックがより好ましい。ここで、中空シェル構造とは、外殻部材を有し、その内部が空洞となっている構造である。非晶質炭素微粒子12により、負極1は、有機化合物の酸化分解により生成された電子を高効率に伝達することが可能となる。
さらに、負極1及び微生物燃料電池100の軽量化を図ることが可能となる。よって、電池をスケールアップしても重量負荷を軽減しつつ出力を向上させることが可能となる。
また、負極1における非晶質炭素微粒子12の保持量は、負極投影面積1cmに対して2mg以下であることが好ましい。さらに好ましくは、上記保持量は、負極投影面積1cmに対して1mg以下である。これにより、負極1の軽量化を図ることが可能となる。よって、電池をスケールアップしても重量負荷を軽減しつつ出力を向上させることが可能となる。
一方、上記保持量が負極投影面積1cmに対して2mgより大きい場合、負極1での電流密度を大きく確保することが可能となる。しかしながら、この状態で電池をスケールアップした場合、電池の自重による設置負荷の増大や移動体の走行性能低下が懸念される。
負極1で回収された電子は、負極1及び正極2に接続された外部回路(負荷)を経由して正極2に移動する。これにより、正極2では、式2の還元反応が行われる。
なお、負極1には、例えば、電子伝達メディエータ分子が修飾されていてもよい。あるいは、容器7内の電解液5が電子伝達メディエータ分子を含んでいてもよい。これにより、微生物9から導電体への電子移動効率を高めることができ、より効率的な液体処理を実現できる。メディエータ分子は特に限定されないが、例えば、Neutral red、Anthraquinone−2−6,disulfonate(AQDS)、Thionin、Potassium ferricyanide、及びMethyl viologenであってもよい。
[2−3.イオン移動層]
イオン移動層3は、負極1で発生したプロトン(H)に対して透過性を有する膜である。一方、イオン移動層3は、正極2で保持されている酸素を負極1側に透過させないことが望ましい。また、イオン移動層3は多孔質であることが好ましい。あるいは、イオン移動層3の材質としては、例えば、イオン交換膜、ガラス繊維膜、合成繊維膜、プラスチック不織布などが好ましい。また、イオン移動層3は、プロトン透過性を有していればよく、プロトン以外の物質を透過してもよい。また、負極1から正極2への片方向透過でなくてもよく、双方向透過であってもよい。
[2−4.カセット基材]
カセット基材4は、正極2、イオン移動層3及び負極1の接合体を固定するためのフレーム部材である。また、正極2が接する空間に気相6を確保するためのスペーサ部材である。カセット基材4の材質としては、例えば、塩化ビニルが好適である。
[2−5.電流密度の比較]
次に、実施例及び比較例に係る負極を用いた電池の電流密度を比較することにより、本実施の形態に係る微生物燃料電池100が高出力化できることを説明する。
実施例に係る負極は、本実施の形態に係る負極1であり、負極基材表面に、平均一次粒子径が50nm以下であるカーボンブラックを配置したものである。このカーボンブラックは、非晶質炭素微粒子である。
比較例1に係る負極は、負極基材表面に、特許文献1に記載されたSWNTsと同様のナノまたはマイクロスケールのファイバーであって、微粒子ではなく、また、非晶質でもないカーボンナノチューブを配置したものである。
比較例2に係る負極は、負極基材表面に、炭素微粒子であるが非晶質ではない酸化グラフェンを配置したものである。
なお、実施例、比較例1及び比較例2に係る負極のいずれも、負極基材にはカーボンフェルトを用いた。
電流密度の測定条件として、負極電位を銀塩化銀参照電極に対して−0.2Vに設定し、電解液温度を30℃に設定し、負極基材表面への各種材料の投入量を、負極投影面積1cmに対して1.5mgとした。
また、電流密度は、負極の投影面積1cmに対する生産電流量から算出した。
図6は、実施例及び比較例に係る負極を用いた場合の燃料電池の電流密度を比較したグラフである。同図のグラフにおいて、横軸は電流密度の測定が完了するまでの経過時間を表し、縦軸は負極の電流密度を表す。
図6に示された「カーボンブラック」(実線)は、本実施の形態に係る負極1を用いた電池の電流密度特性を表す。一方、「カーボンナノチューブ」(破線)は、比較例1に係る負極を用いた電池の電流密度特性を表す。また、「酸化グラフェン」(一点鎖線)は、比較例2に係る負極を用いた電池の電流密度特性を表す。同図に示された電流密度特性より、実施例、比較例1及び比較例2に係る負極の最大電流密度量は、それぞれ、743μA/cm、416μA/cm、及び1170μA/cmであった。
カーボンブラックは、無定形炭素のため、sp2混成軌道及びsp3混成軌道により形成されている。このためカーボンブラックは、sp2混成軌道からなるカーボンナノチューブやグラフェンと比較して導電性が低いことが知られている。しかしながら、実施例に係る負極1では、このカーボンブラックを負極基材11の表面に配置することで、カーボンナノチューブを用いた比較例1に係る負極の場合より1.57倍の電気エネルギーを生産することが可能であることがわかる。
また、カーボンブラックは、カーボンナノチューブに比べて安価で扱い易い材料である。これにより、カーボンブラックを負極表面の配置材料として用いることで、カーボンナノチューブを負極表面の配置材料として用いた場合より、生産コストを1/100にすることが可能となる。
よって、本実施の形態に係る負極1を用いた微生物燃料電池100によれば、簡素化された量産技術により低コストで高出力化させることが可能となる。
以上、実施の形態に係る電極及び燃料電池について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、正極2、イオン移動層3及び負極1の形状を、それぞれ平板型としたが、電極形状はこれに限られず様々である。例えば、円筒状、ブロック状又はカセット状であってもよい。
また、上述した負極1は、微生物燃料電池100の負極に限らず、水を使用目的の水質にするための、または、周辺環境に影響を与えないよう排出させるための水処理装置の電極として用いられてもよい。
また、上述した負極1は、微生物燃料電池100の負極に限らず、種々の電気化学装置の電極として用いられてもよい。このような電気化学装置としては、水の電気分解装置、二酸化炭素透過装置、食塩電解装置、金属空気電池(金属リチウム空気電池)等が挙げられる。
また、正極2、イオン移動層3及び負極1からなる接合体が、水圧によってたわむ場合には、例えば、正極2に、当該接合体の形状を保持するためのスペーサを挿入することが好ましい。このようなスペーサの形状は、特に限定されないが、多孔質材料や多数のスリットを有する材料を用いることなどによって、正極2に十分な酸素が供給されるようにする必要がある。
1 負極
2 正極
3 イオン移動層
5 電解液(被処理液)
6 気相(気体)
9 微生物
11 負極基材(電極基材)
12 非晶質炭素微粒子
100 微生物燃料電池(燃料電池)

Claims (12)

  1. 電極基材と、
    前記電極基材の表面に配置され、微生物と接触することにより当該微生物が化合物を分解する際に生成される電子を前記電極基材に伝達する非晶質炭素微粒子とを備える
    電極。
  2. 前記非晶質炭素微粒子は、カーボンブラックである
    請求項1に記載の電極。
  3. 前記非晶質炭素微粒子は、中空シェル状の構造を有する
    請求項1又は2に記載の電極。
  4. 前記非晶質炭素微粒子の平均一次粒子径は、1μm以下である
    請求項1〜3の何れか一項に記載の電極。
  5. 前記非晶質炭素微粒子の平均一次粒子径は、50nm以下である
    請求項4に記載の電極。
  6. 前記非晶質炭素微粒子の保持量は、負極投影面積1cmに対して2mg以下である
    請求項1〜5の何れか一項に記載の電極。
  7. 前記非晶質炭素微粒子の保持量は、負極投影面積1cmに対して1mg以下である
    請求項6に記載の電極。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載の電極であって微生物を保持する負極と、
    プロトン透過性を有するイオン移動層と、
    前記イオン移動層を介して前記負極と隔てられた正極とを備える
    燃料電池。
  9. 前記正極は、酸素を含む気体と接するように配置されている
    請求項8に記載の燃料電池。
  10. 前記負極は、前記微生物を含有する被処理液と接するように設置されている
    請求項8又は9に記載の燃料電池。
  11. 前記被処理液は、有機物を含有する
    請求項10に記載の燃料電池。
  12. 請求項1〜7の何れか一項に記載の電極であって、微生物を保持する負極と、
    プロトン透過性を有するイオン移動層と、
    前記イオン移動層を介して前記負極と隔てられた正極とを備える
    水処理装置。
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