JP2017224117A - 透明面状デバイス及び透明面状デバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明基材1と、透明基材1の表面に形成された導電性パターン2と、導電性パターン2よりも透明基材1の外縁側に位置して透明基材1の表面に形成され接合部4において導電性パターン2と積層され導電性パターン2に電気的に接続されている引出配線パターン3とを備え、接合部4における導電性パターン2及び引出配線パターン3が積層された総厚D1と、接合部4の外における引出配線パターン3の厚さD2とはほぼ均一である。
【選択図】図1
Description
透明基材と、
前記透明基材の表面に形成された導電性パターンと、
前記導電性パターンよりも前記透明基材の外縁側に位置して前記透明基材の表面に形成され、接合部において該導電性パターンと積層され、該導電性パターンに電気的に接続されている引出配線パターンとを備え、
前記接合部における前記導電性パターン及び前記引出配線パターンが積層された総厚と、この接合部の外における前記引出配線パターンの厚さとは、ほぼ均一であることを特徴とする。
透明基材の表面に導電性パターンを形成する工程と、
前記導電性パターンが形成される領域よりも外縁側の前記透明基材の表面に引出配線パターンを形成する工程とを備え、
前記導電性パターンを形成する工程及び前記引出配線パターンを形成する工程は、いずれを先に行ってもよく、一方の工程の終了後に、他方の工程を実行し、
前記導電性パターン及び前記引出配線パターンを接合部において積層させて、これら各パターンを電気的に接続させ、
前記接合部において前記導電性パターン及び前記引出配線パターンを積層させた総厚と、この接合部の外における前記引出配線パターンの厚さとを、ほぼ均一とすることを特徴とする。
図1は、本発明の透明面状デバイスの実施形態を示す要部断面図である。
図2は、本発明の透明面状デバイスの実施形態を示す要部平面図である。
図4は、本発明の透明面状デバイスの他の実施形態を示す要部断面図である。
透明基材1を構成する材料は、透明な板材として構成できるものであれば特に限定されず、ガラス、合成樹脂材料、その他種々の透明材料を用いることができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、セルロース系樹脂(ポリアセチルセルロース、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート等)、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン系樹脂、メタクリル系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−(ポリ)スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂等により構成される樹脂フィルムなどを好ましく挙げることができる。
導電性パターン2は、金属酸化物、導電性高分子、炭素材料、金属材料などにより形成されている。金属酸化物としては、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化カドミウム、酸化スズなどが好ましく挙げられ、異種金属をドーピングしたITOも好適である。
引出配線パターン3としては、金属細線を用いることが好ましい。金属細線をなす金属としては、金、銀、銅、ニッケル、コバルト及びそれらの合金もしくは2種以上の金属材料の積層体を用いることができる。金属細線の線幅は、数μm〜200μm程度とすることが好ましい。
硬化樹脂層(カバー材)は、各パターン2,3が形成された透明基材1の表面に粘接着剤(OCR、OCA)を塗布し、フィルム状カバー材を真空貼合せすることによって形成することができる。OCRは、液状の紫外線硬化樹脂等であり、ウェットラミネートに使用される。OCAは、シート状の粘接着剤であり、ドライラミネートに使用される。また、硬化樹脂層は、インクジェット法により形成することもできる。
透明基材1の裏面にも、前述した導電性パターン2及び引出配線パターン3と同様の裏面導電性パターン及び裏面引出配線パターンを形成することができる。また、裏面導電性パターン及び裏面引出配線パターン上(裏面側)には、裏面硬化樹脂層(裏面カバー材)を形成することができる。
導電性パターン2は、透明基材1上に導電性材料を含む少なくとも1本のライン状液体を付与し、このライン状液体にコーヒーステイン現象を生起させて乾燥させて細線化し、1本のライン状液体あたり一対の細線パターンを形成し、これら細線パターンに対して電解メッキを施して形成することができる。
<インク1の調製>
下記の組成からなるインク1を調製した。
・銀ナノ粒子の水分散液(銀ナノ粒子:40重量%):1.75重量%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル:20重量%
・純水:残部
透明基材1として、簡易接着加工(表面処理)により表面エネルギーを52mN/mとしたPET基材を用いた。
コニカミノルタ製インクジェットヘッド「512LHX」(標準液滴容量42pL)を取り付けたXYロボット(武蔵エンジニアリング製「SHOTMASTER300」)と、インクジェットコントロールシステム(コニカミノルタ製「IJCS−1」)とを用いて、インク1を、ノズル列方向ピッチ282μm、走査方向ピッチ45μmとなるように透明基材1上に液滴として順次吐出した。透明基材1上において走査方向に連続的に付与された液滴を合一させることにより、複数のライン状液体24を形成した。印字しながら透明基材1を載せたステージを70℃に加熱し、ライン状液体24を乾燥させる過程で周辺部に固形分を堆積させ、1本のライン状液体から機能性材料(この実施例において銀ナノ粒子)を含む2本の線分23a、23bにより構成された平行線パターン27を形成した。
下記の組成からなるインク2を調製した。
・銀ナノ粒子の水分散液(銀ナノ粒子:40重量%):80重量%
・1、2−ヘキサンジオール:20重量%
コニカミノルタ製インクジェットヘッド「512LHX」(標準液滴容量42pL)を取り付けたXYロボット(武蔵エンジニアリング製「SHOTMASTER300」)と、インクジェットコントロールシステム(コニカミノルタ製「IJCS−1」)とを用いて、透明基材1上形成された導電性パターン2に接合するようにインク2を塗布し、引出配線パターン3を作成した。このとき、接合部4と引出部5とでインクの吐出量を変えて、接合部4における各パターン2,3の総厚D1と、引出部5における引出配線パターン3の厚さD2とがほぼ均一になるように制御した。引出配線の幅は約100μmとした。
接合部4における各パターン2,3の総厚D1は、3.0μmであり、引出部5における引出配線パターン3の厚さD2は、3.2μmであった。
<インク3の作製>
下記の組成からなるインク3を調製した。
・銀ナノ粒子の水分散液(銀ナノ粒子:40重量%):80重量%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル:20重量%
引出配線を形成するインクとして、インク2に代えて、インク3を用いた以外は、実施例1と同様にして導電性パターン及び引出配線パターンを作成した。
下記の組成からなるインク4を調製した。
・銅ナノ粒子の有機溶剤分散液(銅ナノ粒子:30重量%):80重量%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル:20重量%
引出配線を形成するインクとして、インク2に代えて、インク4を用いた以外は、実施例1と同様にして導電性パターン及び引出配線パターンを作成した。
導電性パターン2は、実施例1と同様に形成した。引出配線パターン3は、接合部4と引出部5とでインクの吐出量を調整することなく同量を塗布して作成した以外は、実施例1と同様にして作成した。
導電性パターン2は、実施例1と同様に作成した。引出配線パターン3は、スクリーン印刷により、銀(Ag)ペーストを用いて作成した。線幅を約100μmとした。
接合部4における各パターン2,3の総厚D1は、3.2μmであり、引出部5における引出配線パターン3の厚さD2は、2.4μmであった。
(折曲げ耐性)
各実施例及び各比較例の透明面状デバイスを直径5mmの金属棒に180度に亘って巻き付け、1000回の折曲げ試験を行った。折曲げ試験後、接合部4における引出配線パターン3と導電性パターン2との導通状態を確認した。初期状態からの抵抗変動が20%以下のものを○(適格)、20%から100%のものを△(使用可能)、導通しなかったものを×(不適格)とした。
各実施例及び各比較例の透明面状デバイスに、高透明性接着剤転写テープ「8146−2」(3M社製)を介して、無アルカリガラスを貼合せた。貼合せには、ラミネーターを使用した。段差が目視で確認されなかったものを○(適格)、確認されたものを×(不適格)とした。
2:導電性パターン
3:引出配線パターン
4:接合部
5:引出部
Claims (9)
- 透明基材と、
前記透明基材の表面に形成された導電性パターンと、
前記導電性パターンよりも前記透明基材の外縁側に位置して前記透明基材の表面に形成され、接合部において該導電性パターンと積層され、該導電性パターンに電気的に接続されている引出配線パターンとを備え、
前記接合部における前記導電性パターン及び前記引出配線パターンが積層された総厚と、この接合部の外における前記引出配線パターンの厚さとは、ほぼ均一であることを特徴とする透明面状デバイス。 - 前記導電性パターンと前記引出配線パターンとは、異なる材料で形成されていることを特徴とする請求項1記載の透明面状デバイス。
- 前記引出配線パターンは、金属材料により形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の透明面状デバイス。
- 前記接合部においては、前記透明基材上に前記導電性パターンが形成され、この導電性パターン上に前記引出配線パターンが積層されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の透明面状デバイス。
- 前記接合部においては、前記透明基材上に前記引出配線パターンが形成され、この引出配線パターン上に前記導電性パターンが積層されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の透明面状デバイス。
- 透明基材の表面に導電性パターンを形成する工程と、
前記導電性パターンが形成される領域よりも外縁側の前記透明基材の表面に引出配線パターンを形成する工程とを備え、
前記導電性パターンを形成する工程及び前記引出配線パターンを形成する工程は、いずれを先に行ってもよく、一方の工程の終了後に、他方の工程を実行し、
前記導電性パターン及び前記引出配線パターンを接合部において積層させて、これら各パターンを電気的に接続させ、
前記接合部において前記導電性パターン及び前記引出配線パターンを積層させた総厚と、この接合部の外における前記引出配線パターンの厚さとを、ほぼ均一とすることを特徴とする透明面状デバイスの製造方法。 - 前記導電性パターンと前記引出配線パターンとを、異なる材料で形成することを特徴とする請求項6記載の透明面状デバイスの製造方法。
- 前記引出配線パターンを、金属材料により形成することを特徴とする請求項6又は7記載の透明面状デバイスの製造方法。
- 前記導電性パターンの形成及び前記引出配線パターンの形成は、インクジェット法により行うことを特徴とする請求項6〜8の何れかに記載の透明面状デバイスの製造方法。
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