JP2017223294A - 減速逆転機及びこれを備えた船舶 - Google Patents
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Abstract
【課題】減速逆転機の汎用性を向上させ、高さ制限のあるような船舶へも搭載できるようにする。【解決手段】本願発明の減速逆転機11は、主機関10の回転動力が入力される入力軸13と、入力軸13の回転動力を前進と中立と後進とに切り換える前後進切換機構14,15を収容する前後進ハウジング18と、前後進切換機構14,15から回転動力が出力される出力軸16と、出力軸16の回転動力を減速させてプロペラ軸6に伝達する減速機構17を収容する減速ハウジング19とを備える。両ハウジング18,19を軸線方向前後に着脱可能に連結する。入力軸13と出力軸16とを同一平面上に位置させて対向配置する。【選択図】図7
Description
本願発明は、主機関の回転動力をプロペラに伝達する減速逆転機、及びこれを備えた船舶に関するものである。
従来、スキーボートやプレジャーボートといった船舶用の減速逆転機(マリンギヤ装置)は、エンジンの回転動力を正転と中立と逆転とに切換可能な前進クラッチ及び後進クラッチと、前進又は後進クラッチ経由の回転動力を減速させてプロペラ軸に伝達する減速ギヤ機構とを備えている(例えば特許文献1等参照)。
ところで、従来の減速逆転機では、前進クラッチ及び後進クラッチと減速ギヤ機構とを上下に並べてハウジング内に収容している。従って、ハウジングは相応の高さを有している。このため、高さ制限のあるような船舶に従来の減速逆転機を搭載するのが難しいという問題があった。
本願発明は、上記のような現状を検討して改善を施した減速逆転機及びこれを備えた船舶を提供することを技術的課題としている。
請求項1の発明は、主機関の回転動力が入力される入力軸と、前記入力軸の回転動力を前進と中立と後進とに切り換える前後進切換機構を収容する前後進ハウジングと、前記前後進切換機構から回転動力が出力される出力軸と、前記出力軸の回転動力を減速させてプロペラ軸に伝達する減速機構を収容する減速ハウジングとを備え、前記両ハウジングを軸線方向前後に着脱可能に連結した減速逆転機において、前記入力軸と前記出力軸とを同一平面上に位置させて対向配置しているというものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の減速逆転機において、前記入力軸と前記出力軸とを同一軸線上に位置させ、前記出力軸の外周側に前進クラッチを配置し、前記前進クラッチの外周側に後進ブレーキを配置し、前記出力軸のうち前記前進クラッチ及び前記後進ブレーキよりも下流側に、遊星ギヤ式逆転機構を配置しているというものである。
請求項3の発明は、請求項1に記載の減速逆転機において、前記入力軸に対して左右一方側に前進クラッチを配置し、他方側に後進クラッチを振り分け配置しているというものである。
請求項4の発明は船舶に係り、請求項1〜3のうちいずれかに記載の減速逆転機を船体に搭載しているというものである。
本願発明によると、主機関の回転動力が入力される入力軸と、前記入力軸の回転動力を前進と中立と後進とに切り換える前後進切換機構を収容する前後進ハウジングと、前記前
後進切換機構から回転動力が出力される出力軸と、前記出力軸の回転動力を減速させてプロペラ軸に伝達する減速機構を収容する減速ハウジングとを備え、前記両ハウジングを軸線方向前後に着脱可能に連結した減速逆転機において、前記入力軸と前記出力軸とを同一平面上に位置させて対向配置しているから、前記減速逆転機において前記入力軸、前記前後進切換機構、前記出力軸を収容した前記各ハウジングの高さ寸法を低くでき、前記減速逆転機のコンパクト化が可能になる。従って、前記減速逆転機の汎用性が向上し、高さ制限のあるような船舶への搭載も可能になる。
後進切換機構から回転動力が出力される出力軸と、前記出力軸の回転動力を減速させてプロペラ軸に伝達する減速機構を収容する減速ハウジングとを備え、前記両ハウジングを軸線方向前後に着脱可能に連結した減速逆転機において、前記入力軸と前記出力軸とを同一平面上に位置させて対向配置しているから、前記減速逆転機において前記入力軸、前記前後進切換機構、前記出力軸を収容した前記各ハウジングの高さ寸法を低くでき、前記減速逆転機のコンパクト化が可能になる。従って、前記減速逆転機の汎用性が向上し、高さ制限のあるような船舶への搭載も可能になる。
特に請求項2の発明を採用すると、前記入力軸と前記出力軸とを同一軸線上に位置させ、前記出力軸の外周側に前進クラッチを配置し、前記前進クラッチの外周側に後進ブレーキを配置し、前記出力軸のうち前記前進クラッチ及び前記後進ブレーキよりも下流側に、遊星ギヤ式逆転機構を配置しているから、前記減速逆転機において前記入力軸、前記前後進切換機構、前記出力軸を収容した前記各ハウジングの軸線方向の長さ寸法も短くでき、前記減速逆転機をより一層コンパクトに構成できる。
以下に、本願発明を具体化した実施形態を図面(図1〜図10)に基づき説明する。なお、以下の説明において必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば「左右」「上下」等)を用いる場合は、船舶であるスキーボート1の船首側を前側、船尾側を後側とし、これらを基準にしている。これらの用語は説明の便宜のために用いたものであり、本願発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1に示すように、船舶であるスキーボート1は、船体2と、船体の上面中央側に配置した操縦部3と、船体2の船底後尾側に設けた舵4と、船体2の船底後尾側のうち舵4の前方に配置したプロペラ5とを備えている。船体2の船底後尾側に、プロペラ5を回転させるプロペラ軸6を軸支している。プロペラ軸6の突出端側にプロペラ5を取り付けている。
詳細な図示は省略するが、操縦部3内には、操舵によって船体2の進行方向を左右に変更させる操舵ハンドルと、船体2の進行方向を前進と後進とに切換操作する前後進操作具としての前後進レバーと、船体2を微速航行させる微速航行操作具としてのトローリングレバーと、後述するエンジン10の出力回転数を設定保持する速度操作具としてのスロットルレバーとを設けている。なお、各操作具としてはレバー式のものに限らず、ダイヤル式といった他の形態のものでもよい。
船体2における船尾側の内底部には、プロペラ5の駆動源である主機関としてのエンジン10と、エンジン10の回転動力をプロペラ5に伝達する減速逆転機11とを設けている。エンジン10から減速逆転機11を経由してプロペラ軸6に伝わった回転動力によって、プロペラ5が回転駆動する。実施形態の減速逆転機11は、側面視でプロペラ軸6の軸角を鋭角にした(側面視で入力軸13(又は出力軸16)とプロペラ軸6とがなす挟角を鋭角にした)いわゆるVドライブ方式のものである。エンジン10の前方に減速逆転機11を配置している。
図2〜図4は減速逆転機11の第1実施例を示している。図2〜図4に示すように、第1実施例の減速逆転機11は、エンジン10のフライホイル12に連結される入力軸13と、入力軸13の回転動力を前進と中立と後進とに切り換える前後進切換機構としての前進クラッチ14及び後進ブレーキ15と、前進クラッチ14又は後進ブレーキ15経由の回転動力が出力される出力軸16と、出力軸16の回転動力を減速させてプロペラ軸6に伝達する減速機構としてのコニカルギヤ機構17とを備えている。
減速逆転機11の外筐は、中空箱形のクラッチハウジング18と、側面視L字形で中空状の減速ハウジング19とによって構成している。両ハウジング18,19の上面高さが低いほど船内の搭乗員スペースSを広く確保できる。クラッチハウジング18の前面側に減速ハウジング19の胴部後面側を複数のボルトで着脱可能に連結している。クラッチハウジング18内には、入力軸13、出力軸16の上流側、前進クラッチ14及び後進ブレーキ15等を収容している。減速ハウジング19内には、出力軸16の下流側、コニカルギヤ機構17及びプロペラ軸6の上流側を収容している。クラッチハウジング18の後面側から入力軸13が後向きに突出している。減速ハウジング19の下垂部後面側からプロペラ軸6が後方斜め下向きに突出して船底から突き出ている。
入力軸13と出力軸16とは同一軸線上に位置している。出力軸16の外周側に前進クラッチ14を配置し、前進クラッチ14の外周側に後進ブレーキ15を配置している。前進クラッチ14及び後進ブレーキ15は湿式多板形の油圧式摩擦クラッチ又はブレーキである。
前進クラッチ14は、入力軸13と同軸状に延びる出力軸16の上流側にあり、且つ、スチールプレート14dと摩擦板14eとを交互に配置した構造になっている。前進クラッチ14は、スチールプレート14d付きの前進ケース14aと、前進ケース14aに固着した前進筒14bと、作動油圧で圧接力(クラッチ圧)を発生させる前進クラッチシリンダ14cとを備えている。前進ケース14aは入力軸13に固着している。出力軸16の後端側を前進ケース14aの内周側に差し入れている。前進ケース14aの内周側に、出力軸16の後端側を回転可能に軸支している。出力軸16後端側の外周部分に、スチールプレート14dに圧接可能な摩擦板14eを設けている。前進筒14bは、出力軸16に回転可能に被嵌している。前進筒14b前端側の外周部分に、後進駆動ギヤ21を一体形成している。
後進ブレーキ15は、前進クラッチ14と重複するように前進クラッチ14の外周側にあり、且つ、前進クラッチ14と同様にスチールプレート15dと摩擦板15eとを交互に配置した構造になっている。後進ブレーキ15は、スチールプレート15d付きの後進ケース15aと、作動油圧で圧接力を発生させる後進ブレーキシリンダ15cとを備えている。後進ケース15aはクラッチハウジング18内に固定している。後進ケース15aの内周側に、前進ケース14aを位置させている。後述するキャリア23に形成した後向き環状突部23aの外周部分に、スチールプレート15dに圧接可能な摩擦板15eを設けている。キャリア23は前進筒14bに回転可能に被嵌している。
出力軸16のうち前進クラッチ14及び後進ブレーキ15よりも下流側(後部前寄り箇所)に、遊星ギヤ式逆転機構22を配置している。遊星ギヤ式逆転機構22は、遊星ギヤ24及び逆転ギヤ25の複数組を回転可能に軸支したキャリア23を備えている。前述の通り、キャリア23は前進筒14bに回転可能に被嵌している。遊星ギヤ24群は、キャリア23の前面側において同一半径上に位置している。また、逆転ギヤ25群は、キャリア23の前面側において遊星ギヤ24群とは別の同一半径上に位置している。キャリア23の各遊星ギヤ24は、前進筒14bの後進駆動ギヤ21と半径外側から常時噛み合っている。各遊星ギヤ24は、対応する逆転ギヤ25とも常時噛み合っている。そして、各逆転ギヤ25は、出力軸16の後部前寄り箇所に固着した後進従動ギヤ26と常時噛み合っている。
図2〜図4に示すように、出力軸16は軸線方向前後に分離可能に構成している。この場合、出力軸16を上流側と下流側とで二分割している。上流側出力軸16の前端部と下流側出力軸16の後端部とを、カップリング27によって軸方向にスライド可能で且つ相対回転不能に連結している(スプライン嵌合させている)。従って、複数のボルトを取り外してクラッチハウジング18と減速ハウジング19とを分離させると、出力軸16がクラッチハウジング18側と減速ハウジング19側とに分かれることになる。すなわち、クラッチハウジング18内の仕組や減速ハウジング19内の仕組はそのままで、クラッチハウジング18と減速ハウジング19とを簡単に分離できる。
減速ハウジング19内には、出力軸16の前端側とプロペラ軸6の前端側との間に、アイドル軸32を回転可能に軸支している。アイドル軸32には、第1アイドルギヤ33と第2アイドルギヤ34とを固着している。出力軸16の前端側(下流側出力軸16の前端側)には、減速駆動ギヤ31を固着している。プロペラ軸6の前端側(上流側)には、減速出力ギヤ35を固着している。出力軸16の減速駆動ギヤ31は、アイドル軸32の第1アイドルギヤ33と常時噛み合っている。アイドル軸32の第2アイドルギヤ34は、プロペラ軸6の減速出力ギヤ35と常時噛み合っている。
減速駆動ギヤ31、一対のアイドルギヤ33,34及び減速出力ギヤ35は、いずれも歯を軸方向に連続的に転位させて円錐状に形成したコニカルギヤになっていて、これら31,33,34,35が固定減速比の減速機構であるコニカルギヤ機構17を構成している。出力軸16の回転動力は、減速駆動ギヤ31、一対のアイドルギヤ33,34及び減速出力ギヤ35の間で固定減速比に減速される。減速機構としてコニカルギヤ機構17を採用すると、複数のコニカルギヤの組合せ方によって、側面視でプロペラ軸6の軸角を大小様々に設定し易くなり、例えばスキーボート1においてプロペラ軸6の軸角を大きく取ること等も簡単に実現できる。コニカルギヤ機構17としては、同一アングル角のコニカルギヤを複数連結したものでもよいし、異なるアングル角のコニカルギヤを複数連結したものでもよい。
操縦部3内にある前後進レバーを前後進又は中立操作すると、作動油の供給先が前進クラッチ14(前進クラッチシリンダ14c)、後進ブレーキ15(後進ブレーキシリンダ15c)又は中立のいずれかに切り換えられる。
前後進レバーを前進操作して前進クラッチ14を動力接続状態にした場合(作動油圧で前進ケース14aのスチールプレート14d及び出力軸16の摩擦板14eを互いに圧接させた場合)、後進ブレーキ15は動力遮断状態であるから、入力軸13は、前進クラッチ14によって出力軸16と一体回転する。従って、エンジン10の回転動力が、入力軸13から前進クラッチ14を介して出力軸16に伝達され、出力軸16からコニカルギヤ機構17を介してプロペラ軸6に伝達される。その結果、船舶1は、エンジン10の回転動力を前進方向の出力としてプロペラ軸6に伝達する前進状態となる。通常航行時におけ
る船舶1の前進航行速度の調節は操縦部3内のスロットルレバーによって行われる。なお、前進クラッチ14が動力接続状態の場合は、後進駆動ギヤ21と後進従動ギヤ26との回転方向及び回転速度が同じなので、遊星ギヤ24群と逆転ギヤ25群とは自転せず、キャリア23は出力軸16と同じ回転方向且つ回転速度で回転する。
る船舶1の前進航行速度の調節は操縦部3内のスロットルレバーによって行われる。なお、前進クラッチ14が動力接続状態の場合は、後進駆動ギヤ21と後進従動ギヤ26との回転方向及び回転速度が同じなので、遊星ギヤ24群と逆転ギヤ25群とは自転せず、キャリア23は出力軸16と同じ回転方向且つ回転速度で回転する。
前後進レバーを後進操作して後進ブレーキ15を動力接続状態にした場合、前進クラッチ14は動力遮断状態であり且つキャリア23が後進ケース15aに固定されるから、エンジン10の回転動力が、入力軸13から前進筒14bの後進駆動ギヤ21を介してキャリア23の各遊星ギヤ24に伝達され、各遊星ギヤ24から各逆転ギヤ25を経由して出力軸16の後進従動ギヤ26に伝達される。従って、出力軸16は入力軸13と逆向きに回転し、出力軸16の逆向きの回転動力がコニカルギヤ機構17を介してプロペラ軸6に伝達される。その結果、船舶1は、エンジン10の回転動力を後進方向の出力としてプロペラ軸6に伝達する後進状態となる。通常航行時における船舶1の後進航行速度の調節もスロットルレバーによって行われる。
前後進レバーを中立操作して前進クラッチ14と後進ブレーキ15との両方を動力遮断状態にした場合、エンジン10の回転動力を出力軸16ひいてはプロペラ軸6に伝達しない中立状態となる。
上記の記載並びに図2〜図4から明らかなように、主機関10の回転動力が入力される入力軸13と、入力軸13の回転動力を前進と中立と後進とに切り換える前後進切換機構14,15と、前後進切換機構14,15の回転動力が出力される出力軸16と、出力軸16の回転動力を減速させてプロペラ軸6に伝達する減速機構17とを備える減速逆転機11において、前後進切換機構14,15を収容するクラッチハウジング18と減速機構17を収容する減速ハウジング19とを軸線方向前後に着脱可能に連結しているから、減速逆転機11のプラットフォームを機種間等で共通化するにあたり、クラッチハウジング18は共通化し、減速ハウジング19はVドライブ方式、アングルドライブ方式又は平行軸方式のものにすることが可能になる。すなわち、クラッチハウジング18を異なる機種間や仕様間で共用でき、減速ハウジング19のバリエーション展開だけで、船舶1における複数の機種や仕様に簡単に適合できる。従って、機種毎や仕様毎に異なる減速逆転機11を製作する必要がなく、機種及び仕様群全体として製作コストを低減できる。
また、入力軸13と出力軸16とを同一軸線上に位置させ、出力軸16の外周側に前進クラッチ14を配置し、前進クラッチ14の外周側に後進ブレーキ15を配置し、出力軸16のうち前進クラッチ14及び後進ブレーキ15よりも下流側に、遊星ギヤ式逆転機構22を配置しているから、減速逆転機11において入力軸13、前進クラッチ14及び後進ブレーキ15、出力軸16を収容したハウジング18,19の高さ寸法を低くできると共に、ハウジング18,19の軸線方向の長さ寸法とを短くでき、減速逆転機11をコンパクトに構成できる。従って、減速逆転機11の汎用性が向上し、高さ制限のあるような船舶1への搭載も可能になる。
図5及び図6は減速逆転機11における第1実施例の別例(変形例)を示している。図5及び図6に示すように、減速駆動ギヤ31及び減速出力ギヤ35の円錐角がある程度大きく取れる場合は、アイドル軸32及び一対のアイドルギヤ33,34を省略して、減速駆動ギヤ31と減速出力ギヤ35とを直接噛み合わせる構成を採用してもよい。
次に、図7〜図9を参照しながら、減速逆転機11の第2実施例を説明する。第2実施例では、遊星ギヤ式逆転機構22をなくして、前進クラッチ14と後進クラッチ15とを左右横並びに配置した点で、第1実施例と相違している。第2実施例では、入力軸13の前端側に固着した入力ギヤ13aに、入力軸13と平行状に延びる前進クラッチ軸14f
の後端側に固着した入力中継ギヤ14gを常時噛み合わせている。前進クラッチ14は、前進クラッチ軸14f上にあり、且つ、スチールプレート14dと摩擦板14eとを交互に配置した構造になっている。前進クラッチ14は、スチールプレート14d付きの前進ケース14aと、スチールプレート14dに圧接可能な摩擦板14e付きの前進筒14bと、作動油圧で圧接力を発生させる前進クラッチシリンダ14cとを備えている。前進ケース14aは前進クラッチ軸14fに固着している。前進筒14bは前進クラッチ軸14fに回転可能に被嵌している。前進筒14bの後端側を前進ケース14aの内周側に差し入れている。前進ケース14aの外周側に前進ギヤ42を一体形成している。前進筒14bの前端側に前進減速ギヤ43を一体形成している。前進クラッチ軸14fは前進クラッチ14の支軸を構成している。
の後端側に固着した入力中継ギヤ14gを常時噛み合わせている。前進クラッチ14は、前進クラッチ軸14f上にあり、且つ、スチールプレート14dと摩擦板14eとを交互に配置した構造になっている。前進クラッチ14は、スチールプレート14d付きの前進ケース14aと、スチールプレート14dに圧接可能な摩擦板14e付きの前進筒14bと、作動油圧で圧接力を発生させる前進クラッチシリンダ14cとを備えている。前進ケース14aは前進クラッチ軸14fに固着している。前進筒14bは前進クラッチ軸14fに回転可能に被嵌している。前進筒14bの後端側を前進ケース14aの内周側に差し入れている。前進ケース14aの外周側に前進ギヤ42を一体形成している。前進筒14bの前端側に前進減速ギヤ43を一体形成している。前進クラッチ軸14fは前進クラッチ14の支軸を構成している。
後進クラッチ15は、入力軸13と平行状に延びる後進クラッチ軸15f上にあり、且つ、前進クラッチ14と同様にスチールプレート15dと摩擦板15eとを交互に配置した構造になっている。後進クラッチ15は、スチールプレート15d付きの後進ケース15aと、スチールプレート15dに圧接可能な摩擦板15e付きの後進筒15bと、作動油圧で圧接力を発生させる後進クラッチシリンダ15cとを備えている。後進ケース15aは後進クラッチ軸15fに固着している。後進筒15bは後進クラッチ軸15fに回転可能に被嵌している。後進筒15bの後端側を後進ケース15aの内周側に差し入れている。後進ケース15aの外周側に後進ギヤ44を一体形成している。後進筒15bの前端側に後進減速ギヤ45を一体形成している。後進ギヤ44は、前進クラッチ14の前進ギヤ42と常時噛み合っている。前進減速ギヤ43及び後進減速ギヤ45は、出力軸16の後端側に固着した出力ギヤ46に常時噛み合っている。後進クラッチ軸15fは後進クラッチ15の支軸を構成している。出力ギヤ46以降の構造は第1実施例と同様である。
図7(a)(b)及び図8から分かるように、前進クラッチ14と後進クラッチ15とはクラッチハウジング18内で左右横並びに配置されていて、入力軸13と前進クラッチ軸14f及び後進クラッチ軸15fと出力軸16とは同一平面上に位置している。例えば側面視では、入力軸13と前進クラッチ軸14f及び後進クラッチ軸15fと出力軸16とは同一軸線上に並んで見える。このように構成した場合は、減速逆転機11において入力軸13、前進クラッチ14及び後進クラッチ15、出力軸16を収容したハウジング18,19の高さ寸法を低くでき、減速逆転機11のコンパクト化が可能になる(ただし、クラッチハウジング18の左右幅寸法は、前進クラッチ14と後進クラッチ15とを左右横並びに配置した点で若干大きくなる)。従って、減速逆転機11の汎用性が向上し、高さ制限のあるようなスキーボート1等の船舶への搭載も可能になる。
図10は減速逆転機11における第2実施例の別例(変形例)を示している。図10に示すように、第2実施例においても、減速駆動ギヤ31及び減速出力ギヤ35の円錐角がある程度大きく取れる場合は、アイドル軸32及び一対のアイドルギヤ33,34を省略して、減速駆動ギヤ31と減速出力ギヤ35とを直接噛み合わせる構成を採用してもよい。
図11及び図12は、第2実施例の別例を基にしてなした減速逆転機11の参考例である。図11に示す第1参考例では、前進減速ギヤ43、後進減速ギヤ45及び出力ギヤ46をコニカルギヤに構成し、出力軸16を傾斜させている。図12に示す参考例では、前進減速ギヤ43、後進減速ギヤ45及び出力ギヤ46をコニカルギヤに構成した上で、減速駆動ギヤ31と減速出力ギヤ35とを平ギヤに構成し、出力軸16をプロペラ軸6と平行状に延びる姿勢で傾斜させている。これら参考例では、出力軸16が入力軸13等と平行状でなく、入力軸13等と同一平面上に位置していないが、減速ハウジング19に収まる範囲の出力軸16の傾斜であれば、ハウジング18,19の高さ寸法を低くすることに大きな影響はない。
なお、本願発明における各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本願発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
1 スキーボート(船舶)
2 船体
5 プロペラ
10 エンジン(主機関)
11 減速逆転機
13 入力軸
14 前進クラッチ
15 後進ブレーキ又は後進クラッチ
16 出力軸
17 コニカルギヤ機構
18 クラッチハウジング
19 減速ハウジング
20 ボルト
22 遊星ギヤ式逆転機構
31 減速駆動ギヤ
35 減速出力ギヤ
2 船体
5 プロペラ
10 エンジン(主機関)
11 減速逆転機
13 入力軸
14 前進クラッチ
15 後進ブレーキ又は後進クラッチ
16 出力軸
17 コニカルギヤ機構
18 クラッチハウジング
19 減速ハウジング
20 ボルト
22 遊星ギヤ式逆転機構
31 減速駆動ギヤ
35 減速出力ギヤ
Claims (4)
- 主機関の回転動力が入力される入力軸と、前記入力軸の回転動力を前進と中立と後進とに切り換える前後進切換機構を収容する前後進ハウジングと、
前記前後進切換機構から回転動力が出力される出力軸と、前記出力軸の回転動力を減速させてプロペラ軸に伝達する減速機構を収容する減速ハウジングとを備え、
前記両ハウジングを軸線方向前後に着脱可能に連結した減速逆転機において、
前記入力軸と前記出力軸とを同一平面上に位置させて対向配置している、
減速逆転機。 - 前記入力軸と前記出力軸とを同一軸線上に位置させ、
前記出力軸の外周側に前進クラッチを配置し、前記前進クラッチの外周側に後進ブレーキを配置し、前記出力軸のうち前記前進クラッチ及び前記後進ブレーキよりも下流側に、遊星ギヤ式逆転機構を配置している、
請求項1に記載の減速逆転機。 - 前記入力軸に対して左右一方側に前進クラッチを配置し、他方側に後進クラッチを振り分け配置している、
請求項1に記載の減速逆転機。 - 請求項1〜3のうちいずれかに記載の減速逆転機を船体に搭載している、
船舶。
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ID=60687957
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016119277A Pending JP2017223294A (ja) | 2016-04-05 | 2016-06-15 | 減速逆転機及びこれを備えた船舶 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017223294A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113280098A (zh) * | 2021-04-26 | 2021-08-20 | 杭州前进齿轮箱集团股份有限公司 | 一种跨接齿轮箱及其组装方法 |
-
2016
- 2016-06-15 JP JP2016119277A patent/JP2017223294A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113280098A (zh) * | 2021-04-26 | 2021-08-20 | 杭州前进齿轮箱集团股份有限公司 | 一种跨接齿轮箱及其组装方法 |
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