JP2017223118A - 内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】 クランクシャフトの回転変動の伝達を抑制すると共に、その回転変動に基づくエネルギーを回収する。【解決手段】 内燃機関1は、クランクシャフト2に結合された第1回転体8と、第2回転体9と、第1回転体の径方向外方に延びたアーム24と、第2回転体に設けられたシリンダ20と、シリンダを第1室28、29及び第2室27に区画し、かつアームに連結された第1ピストン21と、第1室と第2室とを接続する第1ピストン油路41と、第1油路と第1室とを接続する吸入油路37と、第2室と第2油路とを接続する第1吐出油路38と、第1ピストン油路に設けられ、第1室から第2室へのオイルの流れを許容する一方、逆向きの流れを阻止する第1ピストン逆止弁43と、第1吐出油路に設けられ、第2室から第2油路へのオイルの流れを許容する一方、逆向きの流れを阻止する第1逆止弁46とを有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関に関し、詳細にはクランクシャフトの回転変動を利用してオイルの加圧を行う技術に関する。
内燃機関のクランクシャフトに結合されたクランクプーリにおいて、クランクシャフトに結合されたハブ部と、ハブ部の外周に間隔をおいて同軸に設けられたプーリ本体部と、ハブ部とプーリ本体部との間に設けられたラバー部とを有するものがある(例えば、特許文献1)。このクランクプーリでは、クランクシャフトの回転変動がラバー部において吸収されるため、クランクシャフトの回転変動がプーリ本体部に伝達され難くなる。
特開2003−336722号公報
しかしながら、上記のクランクプーリでは、クランクシャフトの回転変動に基づくエネルギーは、ラバー部の変形に伴う発熱として消費されるため、エネルギーの効率化には寄与しない。クランクシャフトの回転変動が他の部材に伝達されることを抑制するときに、その回転変動に基づくエネルギーを回収することができれば、内燃機関のエネルギー効率が向上する。
本発明は、以上の背景を鑑み、クランクシャフトの回転変動の伝達を抑制すると共に、その回転変動に基づくエネルギーを回収することが可能な内燃機関を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明の一態様は、第1油路(35)及び第2油路(36)を有するクランクシャフト(2)と、クランクシャフトに結合された第1回転体(8)と、前記第1回転体の外周側に所定の角度範囲で相対回転可能に設けられた第2回転体(9)と、前記第2回転体の外周部に係合する動力伝達体(4)と、前記第1回転体に結合され、前記第1回転体の径方向外方に延びたアーム(24)と、前記第2回転体に設けられ、前記第2回転体の接線方向に延びたシリンダ(20)と、前記シリンダに往復動可能に受容されて前記シリンダを第1室(28、29)及び第2室(27)に区画し、かつ前記アームに連結された第1ピストン(21)と、前記第1ピストンに形成され、前記第1室と前記第2室とを接続する第1ピストン油路(41)と、前記第1回転体及び前記第2回転体に形成され、前記第1油路と前記第1室とを接続する吸入油路(37)と、前記第1回転体及び前記第2回転体に形成され、前記第2室と前記第2油路とを接続する第1吐出油路(38)と、前記第1ピストン油路に設けられ、前記第1室から前記第2室へのオイルの流れを許容する一方、逆向きの流れを阻止する第1ピストン逆止弁(43)と、前記第1吐出油路に設けられ、前記第2室から前記第2油路へのオイルの流れを許容する一方、逆向きの流れを阻止する第1逆止弁(46)とを有することを特徴とする内燃機関を提供する。
この態様によれば、クランクシャフトの回転変動を利用したポンプが構成される。燃焼室での燃焼に起因してクランクシャフトの回転速度が変動するときに、第1回転体及び第2回転体が相対回転する。第1ピストンが第2室側に移動するときには第2室のオイルはシリンダから外部に圧送され、第1ピストンが第1室側に移動するときにはオイルはシリンダに吸入される。クランクシャフトの回転変動に基づくエネルギーは、オイルの加圧及び吸入に使用されるため、第1回転体から第2回転体に伝達される回転変動が抑制される。
また、上記の態様において、前記吸入油路の一部は、前記アームに形成されているとよい。
この態様によれば、吸入油路の構成が簡素になる。
また、上記の態様において、前記第1逆止弁は、前記第2回転体に設けられているとよい。
この態様によれば、第1逆止弁の配置スペースの確保が容易である。第1回転体の外周に設けられる第2回転体は、第1回転体に比べて体積を大きくすることが容易であるため、第1逆止弁を配置し易い。
また、上記の態様において、前記シリンダの前記第1室に往復動可能に受容され、前記第1室を前記第1ピストン側の中央室(28)と、前記シリンダの端部側の第3室(29)に区画する第2ピストン(22)と、前記第1ピストン及び前記第2ピストンに連結され、前記第1ピストン及び前記第2ピストンを所定の間隔に維持すると共に、前記アームに連結されたリンク(23)と、前記第2ピストンに形成され、前記中央室と前記第3室とを接続する第2ピストン油路(42)と、前記第1回転体及び前記第2回転体に形成され、前記第3室と前記第2油路とを接続する第2吐出油路(39)と、前記第2ピストン油路に設けられ、前記中央室から前記第3室へのオイルの流れを許容する一方、逆向きの流れを阻止する第2ピストン逆止弁(44)と、前記第2吐出油路に設けられ、前記第3室から前記第2油路へのオイルの流れを許容する一方、逆向きの流れを阻止する第2逆止弁(47)とを有し、前記吸入油路は、前記第1油路と前記中央室とを接続するとよい。
この態様によれば、クランクシャフトの回転速度が増加する側、及び減少する側の両方の変動に対して、第2室及び第3室の一方が膨張して第1油路からシリンダにオイルが吸入されると共に、第2室及び第3室の他方が縮小してオイルがシリンダから第2油路に圧送される。そのため、回転変動に基づくエネルギーが効率良く吸収されると共に、第2回転体に回転変動が一層伝達され難くなる。
また、上記の態様において、前記第2逆止弁は、前記第2回転体に設けられているとよい。
この態様によれば、第2逆止弁の配置スペースの確保が容易である。第1回転体の外周に設けられる第2回転体は、第1回転体に比べて体積を大きくすることが容易であるため、第2逆止弁を配置し易い。
また、上記の態様において、前記リンクにおける前記アームとの結合部(31)は、前記アームに対して前記第1回転体の径方向に移動可能であるとよい。
この態様によれば、第1回転体の中心を中心として回転するアームによって、ピストンを第2回転体の接線方向に移動させることができる。
以上の構成によれば、クランクシャフトの回転変動の伝達を抑制すると共に、その回転変動に基づくエネルギーを回収することが可能な内燃機関を提供することができる。
実施形態に係る内燃機関のクランクプーリの模式的な横断面図 実施形態に係る内燃機関のクランクプーリの模式的な縦断面図 図1の要部拡大図であって、クランクシャフトの回転速度が増加するときのクランクプーリの動作を示す説明図 図1の要部拡大図であって、クランクシャフトの回転速度が減少するときのクランクプーリの動作を示す説明図
以下、図面を参照して、本発明に係る内燃機関の実施形態について説明する。
図1及び図2に示すように、レシプロエンジンである内燃機関1は、クランクシャフト2と、その一端に設けられたクランクプーリ3とを有する。クランクプーリ3は、補機の駆動軸に設けられた従動プーリと、動力伝達体(巻掛け伝動体)であるベルト4と協働して動力伝達機構5を構成する。
クランクプーリ3は、クランクシャフト2の一端の外周に結合されたハブ8(第1回転体)と、ハブ8の外周部に所定の角度範囲で回転可能に支持されたプーリ本体9(第2回転体)とを有する。ハブ8は、円筒形に形成され、その内部にクランクシャフト2の一端が回転不能に挿入されている。ハブ8は、クランクシャフト2と同軸に配置され、クランクシャフト2と一体に回転する。
プーリ本体9は、所定の厚みを有する円環形に形成されている。プーリ本体9の中央部には、厚み方向に貫通する断面円形の内孔11が形成されている。プーリ本体9は、内孔11にハブ8が回転可能に挿入されることによって、ハブ8の外周に回転可能に支持されている。プーリ本体9の内周面(内孔11の壁面)は、全周にわたってプーリ本体9の外周面と摺接している。クランクシャフト2、ハブ8、プーリ本体9、及びクランクプーリ3のそれぞれの軸線は、共通の軸線Aと同軸に配置されている。
図2に示すように、プーリ本体9は軸線Aの方向にハブ8よりも幅が大きく形成されている。プーリ本体9の内周面の軸線Aの方向における両端には、径方向内方に向けて突出した円環状のフランジ12がそれぞれ形成されている。各フランジ12は、ハブ8の軸線Aの方向における端面に摺接し、プーリ本体9及びハブ8の軸線Aの方向における相対移動を規制している。各フランジ12の内端面とクランクシャフト2の外周面との間には、それぞれ環状のオイルシール13が設けられている。一対のオイルシールは、ハブ8の外周面とプーリ本体9の内周面との隙間を液密にシールする。プーリ本体9は、例えば軸線Aの方向において、2分割された部品を組み合せて構成されるとよい。
プーリ本体9及びハブ8は、図示しない周方向ストッパによって、軸線Aを中心とした周方向に互いの相対回転が所定の角度範囲に規制されている。プーリ本体9の外周面には、周方向に延びて環状をなすベルト溝14が形成されている。ベルト溝14には、ベルト4が巻き掛けられている。
クランクプーリ3は、内燃機関1のオイル(潤滑油)を加圧する少なくとも1つのポンプユニット15を有する。本実施形態では、同一構造を有する4つのポンプユニット15が軸線Aを中心とした周方向に等間隔に配置されている。
図1〜図3に示すように、各ポンプユニット15は、プーリ本体9に形成されたシリンダ20と、シリンダ20に往復動可能に受容された第1ピストン21及び第2ピストン22と、第1ピストン21及び第2ピストン22を連結するリンク23と、ハブ8に結合され、リンク23を介して第1ピストン21及び第2ピストン22に連結されたアーム24とを主要な構成として有する。
シリンダ20は、プーリ本体9の内部に形成された円筒形の孔(空間)である。シリンダ20の軸線は、軸線Aを中心とした接線方向に延びている。プーリ本体9の内周部には、軸線Aの径方向に延び、シリンダ20の長手方向における中間部とプーリ本体9の内周面とに開口する通路孔26が形成されている。通路孔26は、軸線Aを中心とした周方向に所定の幅を有している。
第1ピストン21はシリンダ20の一方の端部である第1端側に設けられ、第2ピストン22はシリンダ20の他方の端部である第2端側に設けられている。第1ピストン21及び第2ピストン22は、シリンダ20の内部空間を、シリンダ20の第1端側から順に、第1端室27、中央室28及び第2端室29の3つの部屋に区画する。シリンダ20の第1端と第1ピストン21とは協働して第1端室27を形成し、シリンダ20の第2端と第2ピストン22とは協働して第2端室29を形成する。シリンダ20の中間部と、第1ピストン21と、第2ピストン22とは協働して中央室28を形成する。第1ピストン21はシリンダ20を第1端室27と他の部屋とに区画し、第2ピストン22は他の部屋を中央室28と第2端室29とに区画しているといえる。
第1ピストン21と第2ピストン22とは、シリンダ20の軸線方向に延びるリンク23によって互いに連結されている。第1ピストン21と第2ピストン22とは、リンク23に連結されることによって、互いの間隔が所定の長さに維持される。これにより、第1ピストン21及び第2ピストン22がシリンダ20に対して移動するときに、中央室28の容積が常に一定の大きさに維持される。
アーム24は、ハブ8の外周面に突設され、通路孔26を通過して軸線Aの径方向外方に延びている。アーム24の先端は、シリンダ20内の中央室28に配置される。リンク23の中央部には、軸線Aと平行な方向に貫通し、その貫通方向及びシリンダ20の軸線方向に直交する方向に延びた長孔状の連結孔31(結合部)が形成されている。アーム24の先端には、軸線Aと平行な方向に突出し、連結孔31に突入したピン32が設けられている。ピン32は、連結孔31内をシリンダ20の軸線方向に移動不能かつ、連結孔31の長手方向(シリンダ20の軸線かつ軸線Aと直交する方向)に移動可能となっている。アーム24及びリンク23は、ピン32と連結孔31との係合によって互いに連結されている。リンク23は、アーム24の軸線Aを中心とした回転運動に応じてシリンダ20の軸線方向に移動する。アーム24は、リンク23を介して第1ピストン21及び第2ピストン22に連結されている。
クランクシャフト2には、第1油路35及び第2油路36が形成されている。第1油路35及び第2油路36は、互いに独立しており、軸線Aと平行に延びると共に、軸線Aの径方向に延びてクランクシャフト2の外周面に開口している。
ハブ8には、第1油路35と中央室28とを接続する吸入油路37が形成されている。吸入油路37は、アーム24内を通過して軸線Aの径方向に延び、ハブ8の内周面に開口して第1油路35と接続した一端と、アーム24の先端に開口して中央室28に接続した他端とを有する。
ハブ8及びプーリ本体9には、第1端室27と第2油路36とを接続する第1吐出油路38と、第2端室29と第2油路36とを接続する第2吐出油路39とが形成されている。第1吐出油路38は、ハブ8に形成された第1吐出油路内側部分38Aと、プーリ本体9に形成された第1吐出油路外側部分38Bとを有する。第1吐出油路内側部分38Aは、ハブ8の内周面に開口して第2油路36に接続すると共に、ハブ8の外周面に開口している。第1吐出油路外側部分38Bは、プーリ本体9の内周面に開口して第1吐出油路内側部分38Aに接続すると共に、第1端室27に開口している。ハブ8及びプーリ本体9の相対回転可能範囲において、第1吐出油路内側部分38A及び第1吐出油路外側部分38Bが常に接続を維持するように、第1吐出油路外側部分38Bのプーリ本体9の内周面への開口端は、軸線Aを中心とした周方向に幅が広く形成されている。
第2吐出油路39は、ハブ8に形成された第2吐出油路内側部分39Aと、プーリ本体9に形成された第2吐出油路外側部分39Bとを有する。第2吐出油路内側部分39Aは、ハブ8の内周面に開口して第2油路36に接続すると共に、ハブ8の外周面に開口している。第2吐出油路外側部分39Bは、プーリ本体9の内周面に開口して第2吐出油路内側部分39Aに接続すると共に、第2端室29に開口している。ハブ8及びプーリ本体9の相対回転可能範囲において、第2吐出油路内側部分39A及び第2吐出油路外側部分39Bが常に接続を維持するように、第2吐出油路外側部分39Bのプーリ本体9の内周面への開口端は、軸線Aを中心とした周方向に幅が広く形成されている。
図3に示すように、第1ピストン21には、中央室28と第1端室27とを接続する第1ピストン油路41が形成されている。第1ピストン油路41は、シリンダ20の軸線と平行な方向に沿って延び、第1ピストン21を貫通している。第2ピストン22には、中央室28と第1端室27とを接続する第2ピストン油路42が形成されている。第2ピストン油路42は、シリンダ20の軸線と平行な方向に沿って延び、第2ピストン22を貫通している。
第1ピストン油路41には、中央室28から第1端室27へのオイルの流れを許容する一方、逆向きの流れを阻止する第1ピストン逆止弁43が設けられている。第1ピストン逆止弁43は、公知のボールを弁体としたバルブやリード弁等であってよい。第2ピストン油路42には、中央室28から第2端室29へのオイルの流れを許容する一方、逆向きの流れを阻止する第2ピストン逆止弁44が設けられている。第2ピストン逆止弁44は、第1ピストン逆止弁43と同様の弁であってよい。
第1吐出油路38には、第1端室27から第2油路36へのオイルの流れを許容する一方、逆向きの流れを阻止する第1逆止弁46が設けられている。詳細には、第1逆止弁46は、プーリ本体9に形成された第1吐出油路外側部分38Bに設けられている。第1逆止弁46は、第1吐出油路外側部分38Bに設けられ、第2油路36側(第1吐出油路内側部分38A側)を向く弁座46Aと、弁座に着座可能な弁体としてのボール46Bと、ボール46Bを弁座側に付勢するばね46Cと、第1吐出油路外側部分38Bに圧入され、ばね46Cの他端を支持するリテーナ46Dとを有する。
第2吐出油路39には、第2端室29から第2油路36へのオイルの流れを許容する一方、逆向きの流れを阻止する第2逆止弁47が設けられている。詳細には、第2逆止弁47は、プーリ本体9に形成された第2吐出油路外側部分39Bに設けられている。第2逆止弁47は、第2吐出油路外側部分39Bに設けられ、第2油路36側(第2吐出油路内側部分39A側)を向く弁座47Aと、弁座に着座可能な弁体としてのボール47Bと、ボール47Bを弁座側に付勢するばね47Cと、第1吐出油路外側部分38Bに圧入さればね47Cの他端を支持するリテーナ47Dとを有する。
以上のように構成した内燃機関1の作用について説明する。レシプロエンジンである内燃機関1では、クランクシャフト2の回転速度は燃焼室での燃焼(爆発)に伴って、その回転速度が変動する。具体的には、燃焼室での燃焼のタイミング毎にクランクシャフト2の回転速度が瞬間的に増加することによって、回転速度が振動する。クランクシャフト2に一体に結合されたハブ8は、クランクシャフト2と共に回転速度が振動し、プーリ本体9に対して回転方向に振動する。
図3及び図4では、クランクシャフト2及びクランクプーリ3は、軸線Aを中心として左回りに回転している。図3に示すように、燃焼のタイミングでクランクシャフト2の回転速度が増加するときには、ハブ8はプーリ本体9に対して左回りに相対回転する。これにより、アーム24及びリンク23によって第1ピストン21及び第2ピストン22は、シリンダ20内を第1端(左端)側に移動する。第1ピストン21が第1端側に移動することによって、第1端室27が圧縮され、第1ピストン逆止弁43が閉じると共に、第1逆止弁46が開く。第1端室27内の加圧されたオイルは、第1逆止弁46及び第1吐出油路38を通過して第2油路36に流れる。
一方、第2ピストン22が第1端側に移動することによって、第2端室29が膨張し、負圧になる。これにより、第2逆止弁47が閉じると共に、第2ピストン逆止弁44が開き、第2ピストン油路42を通過して中央室28から第2端室29にオイルが吸い込まれる。中央室28のオイルが第2端室29に吸い込まれることによって、第1油路35のオイルは、吸入油路37を通過して中央室28に吸い込まれる。
燃焼のタイミングが過ぎ、クランクシャフト2の回転速度が減少するときには、図4に示すように、ハブ8はプーリ本体9に対して右回りに相対回転する。これにより、アーム24及びリンク23によって第1ピストン21及び第2ピストン22は、シリンダ20内を第2端(右端)側に移動する。第2ピストン22が第2端側に移動することによって、第2端室29が圧縮され、第2ピストン逆止弁44が閉じると共に、第2逆止弁47が開く。第2端室29内の加圧されたオイルは、第2逆止弁47及び第2吐出油路39を通過して第2油路36に流れる。
一方、第1ピストン21が第2端側に移動することによって、第1端室27が膨張し、負圧になる。これにより、第1逆止弁46が閉じると共に、第1ピストン逆止弁43が開き、第1ピストン油路41を通過して中央室28から第1端室27にオイルが吸い込まれる。中央室28のオイルが第1端室27に吸い込まれることによって、第1油路35のオイルは、吸入油路37を通過して中央室28に吸い込まれる。
このように、クランクシャフト2の回転速度が増加及び減少を繰り返すことによって、第1油路35のオイルが中央室28に吸い込まれると共に、第1端室27及び第2端室29から交互に第2油路36に加圧されたオイルが圧送される。クランクプーリ3は、クランクシャフト2の回転変動を利用して、オイルを圧送するポンプとして機能する。クランクシャフト2の回転変動に基づくエネルギーは、シリンダ20へのオイルの吸入及び圧縮に係る仕事に使用されるため、ハブ8の回転変動はプーリ本体9に伝達され難くなる。
ハブ8及びプーリ本体9は互いに摺接しているため、互いの相対回転による摩擦熱によって昇温する。そのため、オイルは、ハブ8及びプーリ本体9に設けられた吸入油路37、シリンダ20、第1吐出油路38、及び第2吐出油路39を通過することによって昇温され、内燃機関1の暖機が促進される。
第1逆止弁46及び第2逆止弁47は、プーリ本体9に設けられるため、配置が容易である。プーリ本体9は、ハブ8の外周に設けられ、ハブ8よりも体積を大きくすることが容易であるため、第1逆止弁46及び第2逆止弁47の配置が容易である。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、上記の実施形態では吸入油路37がアーム24の先端に開口し、中央室28に直接に接続する構成としたが、吸入油路37をアーム24の中間部に開口させ、通路孔26を介して吸入油路37を中央室28に接続してもよい。この場合、通路孔26が、第1油路35と中央室28とを接続する吸入油路37の一部をなし、プーリ本体9に吸入油路37の一部が形成されているといえる。
ハブ8及びプーリ本体9の相対回転を所定の角度範囲に規制する周方向ストッパは、第1ピストン21及び第2ピストン22とシリンダ20の第1端及び第2端の端壁とによって構成してもよい。第1ピストン21と第1端の端壁とが突き当たり、第2ピストン22と第2端の端壁とが突き当たることによってハブ8及びプーリ本体9の相対回転が所定の範囲に規制される。第1ピストン21と第1端の端壁との間、及び第2ピストン22と第2端の端壁との間には衝撃を吸収するための緩衝材が配置されてもよい。また、周方向ストッパは、アーム24と通路孔26とによって構成してもよい。
上記の実施形態では、シリンダ20に第1ピストン21及び第2ピストン22の2つのピストンを設けた例について説明したが、他の実施形態では第2ピストン22及び第2吐出油路39を省略し、第1ピストン21のみとすることもできる。この場合、リンク23を省略してアーム24を第1ピストン21に直接に連結してもよい。このとき、第1ピストン21及びアーム24の一方にピン32を設け、第1ピストン21及びアーム24の他方にピン32を受容する連結孔31を設けるとよい。
上記の実施形態は、本発明をクランクシャフト2に結合されたクランクプーリ3に適用した例について説明したが、本発明はクランクシャフト2に結合されたスプロケットやギヤ等の他の回転体に適用することができる。本発明をスプロケットに適用する場合、上記の実施形態のプーリ本体9を、チェーンに係合するスプロケットにするとよい。本発明をギヤに適用する場合、上記の実施形態のプーリ本体9を、他のギヤに係合するギヤにするとよい。
1 :内燃機関
2 :クランクシャフト
3 :クランクプーリ
4 :ベルト
8 :ハブ(第1回転体)
9 :プーリ本体(第2回転体)
15 :ポンプユニット
20 :シリンダ
21 :第1ピストン
22 :第2ピストン
23 :リンク
24 :アーム
27 :第1端室(第2室)
28 :中央室(第1室)
29 :第2端室(第1室、第3室)
35 :第1油路
36 :第2油路
37 :吸入油路
38 :第1吐出油路
39 :第2吐出油路
41 :第1ピストン油路
42 :第2ピストン油路
43 :第1ピストン逆止弁
44 :第2ピストン逆止弁
46 :第1逆止弁
47 :第2逆止弁
A :軸線

Claims (6)

  1. 第1油路及び第2油路を有するクランクシャフトと、
    クランクシャフトに結合された第1回転体と、
    前記第1回転体の外周側に所定の角度範囲で相対回転可能に設けられた第2回転体と、
    前記第2回転体の外周部に係合する動力伝達体と、
    前記第1回転体に結合され、前記第1回転体の径方向外方に延びたアームと、
    前記第2回転体に設けられ、前記第2回転体の接線方向に延びたシリンダと、
    前記シリンダに往復動可能に受容されて前記シリンダを第1室及び第2室に区画し、かつ前記アームに連結された第1ピストンと、
    前記第1ピストンに形成され、前記第1室と前記第2室とを接続する第1ピストン油路と、
    前記第1回転体及び前記第2回転体に形成され、前記第1油路と前記第1室とを接続する吸入油路と、
    前記第1回転体及び前記第2回転体に形成され、前記第2室と前記第2油路とを接続する第1吐出油路と、
    前記第1ピストン油路に設けられ、前記第1室から前記第2室へのオイルの流れを許容する一方、逆向きの流れを阻止する第1ピストン逆止弁と、
    前記第1吐出油路に設けられ、前記第2室から前記第2油路へのオイルの流れを許容する一方、逆向きの流れを阻止する第1逆止弁とを有することを特徴とする内燃機関。
  2. 前記吸入油路の一部は、前記アームに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記第1逆止弁は、前記第2回転体に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関。
  4. 前記シリンダの前記第1室に往復動可能に受容され、前記第1室を前記第1ピストン側の中央室と、前記シリンダの端部側の第3室に区画する第2ピストンと、
    前記第1ピストン及び前記第2ピストンに連結され、前記第1ピストン及び前記第2ピストンを所定の間隔に維持すると共に、前記アームに連結されたリンクと、
    前記第2ピストンに形成され、前記中央室と前記第3室とを接続する第2ピストン油路と、
    前記第1回転体及び前記第2回転体に形成され、前記第3室と前記第2油路とを接続する第2吐出油路と、
    前記第2ピストン油路に設けられ、前記中央室から前記第3室へのオイルの流れを許容する一方、逆向きの流れを阻止する第2ピストン逆止弁と、
    前記第2吐出油路に設けられ、前記第3室から前記第2油路へのオイルの流れを許容する一方、逆向きの流れを阻止する第2逆止弁とを有し、
    前記吸入油路は、前記第1油路と前記中央室とを接続することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つの項に記載の内燃機関。
  5. 前記第2逆止弁は、前記第2回転体に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関。
  6. 前記リンクにおける前記アームとの結合部は、前記アームに対して前記第1回転体の径方向に移動可能であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の内燃機関。
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