JP2017222768A - コーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物及びコーヒー汚れ洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
Description
そして、緑茶汚れや紅茶汚れの洗浄に用いる洗浄剤をコーヒー汚れに対して使用した場合、コーヒー汚れを充分に除去することが困難な場合があった。
以上のことから、コーヒーマシンやコーヒーを提供する容器等に付着したコーヒー汚れに対して、特に優れた洗浄性を示す洗浄剤が求められていた。
通常、色素汚れには酸素系漂白剤による洗浄が有効であることが知られているが、コーヒー由来の色素汚れは上述したように、色素汚れに加え、脂質、多糖類、タンパク質等が複合化、変性したものであるから、通常の酸素系漂白剤による洗浄は、このような汚れに対しては、充分な洗浄性を示さないと考えられる。
これに対して、本発明のコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物は、従来からコーヒー汚れに使用されている洗浄剤と比較して酸素系漂白剤の割合が少なく、アルカリ剤の割合が多いため、コーヒー汚れに対して充分な洗浄力を有すると考えられる。
酸素系漂白剤(C)1重量部に対してキレート剤(B)が10.0重量部以下の割合で配合されていると、コーヒー汚れに対する洗浄力をさらに高めることができる。
酸素系漂白剤(C)が上記化合物であると、コーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物として充分な洗浄力を発揮することができる。
アルカリ剤(A)が上記化合物であると、コーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物として充分な洗浄力を発揮することができる。
上記化合物をキレート剤(B)として、アルカリ剤(A)と併用することによってコーヒー特有の汚れを洗浄する能力に優れる。
添加剤を含むことで、コーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物の取り扱い性を向上させたり、水に対する溶解速度を調整することができる。
コーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物がこれらの形態であると、取り扱い性に優れる。
本発明のコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物は、コーヒー汚れに対して優れた洗浄性を有しているため、コーヒー汚れを洗浄する方法として好適である。
本発明のコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物を構成するアルカリ剤(A)はアルカリ金属の炭酸塩又は炭酸水素塩であり、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム及びこれらの水和物からなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましく、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及びこれらの水和物からなる群から選択される少なくとも一種であることがより好ましい。
酸素系漂白剤(C)1重量部に対するアルカリ剤(A)の含有量は、0.6〜10.0重量部であり、1〜10.0重量部であることが好ましく、3〜10.0重量部であることがより好ましい。
これらの中では、アミノカルボン酸系キレート剤、ホスホン酸系キレート剤、ヒドロキシカルボン酸系キレート剤、多価カルボン酸系キレート剤が好ましい。さらにこれらの中では、環境への負荷を考慮するとリンを含まないキレート剤であることがより好ましく、具体的には、アミノカルボン酸系キレート剤、ヒドロキシカルボン酸系キレート剤、多価カルボン酸系キレート剤がより好ましく、アミノカルボン酸系キレート剤がさらに好ましい。
酸素系漂白剤(C)1重量部に対するキレート剤(B)の含有量は特に限定されないが、10.0重量部以下であることが好ましく、0.81重量部以上であることがより好ましい。
上記キレート剤はホスホン酸部分の少なくとも一部が塩になっていてもよい。
アルカリ金属過炭酸塩としては、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウムなどが挙げられ、アルカリ金属過硫酸塩としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムなどが挙げられ、アルカリ金属過ホウ酸塩としては、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウムなどが挙げられる。
本発明のコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物は、従来の緑茶汚れや紅茶汚れ用の洗浄剤と比較して、酸素系漂白剤(C)の含有量が少なくても、コーヒー汚れに対して充分な洗浄力を発揮することができる。
洗浄剤組成物の全量に対する酸素系漂白剤(C)の含有量が20重量%を超えた場合、アルカリ剤(A)及びキレート剤(B)の含有量が相対的に少なくなってしまい、コーヒー汚れに対して充分な洗浄力を発揮できないことがある。一方、酸素系漂白剤(C)の含有量が1重量%未満の場合、酸素系漂白剤(C)の絶対量が少なすぎて、漂白作用が充分に発揮されないことがある。
添加剤としては、芒硝、ポリエチレングリコール、ノニオン界面活性剤、酸剤、防腐剤、殺菌剤、酵素、色素、香料、着色料、消泡剤、腐食防止剤等が挙げられる。これらの添加剤としては、従来から洗浄剤用の添加剤として用いられているものを好適に用いることができる。
上記ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、プルロニック型ブロックポリマー、リバースプルロニック型ブロックポリマー、テトロニック型ブロックポリマー、リバーステトロニック型ブロックポリマー、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。
消泡剤の含有量は、コーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物の全量に対して0.1〜1.0重量%が好ましい。
本発明のコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物の形態が粉末又は顆粒であると速やかに水に溶解させることができるため、洗浄作業が容易となる。
本発明のコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物の形態が錠剤であると、毎回決まった分量を使用することが容易となり計量の手間を省くことができ、特にコーヒーマシンの定期洗浄に適している。
本発明のコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物を製造する際には、原料となるアルカリ剤(A)、キレート剤(B)、酸素系漂白剤(C)及び添加剤を所望の比率で混合すればよい。混合には、リボンミキサー、ナウターミキサー、ドラムミキサー等が好適に用いられる。
このとき、混合物を打錠機で打錠することにより、コーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物の形態を錠剤としてもよい。
芒硝を含むことで錠剤の大きさを調整することができ、取り扱い性に優れた錠剤を得ることができる。ポリエチレングリコール又は上記ノニオン界面活性剤を含むことで、錠剤の成形性が向上する。さらに、洗浄剤組成物に適度な硬度を付与することができ、錠剤の保存・輸送中の欠けなどの防止や、溶解速度の調整が可能となる。
本発明のコーヒー汚れ洗浄方法は、本発明のコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物を用いることを特徴とする。
本発明のコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物は、コーヒー汚れに対して特に効果的であることから、本発明のコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物を用いてコーヒー汚れを洗浄するのに好適である。
本発明のコーヒー汚れ洗浄方法は、たとえば、水道水、イオン交換水等の水に本発明のコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物を溶解した洗浄液を準備し、洗浄対象物に付着させるか、又は、洗浄対象物を洗浄液に浸漬させることで行うことができる。また、洗浄対象がコーヒーマシンである場合、予めコーヒーマシン本体に設けられた洗浄剤投入口から本発明のコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物を投入し、洗浄モードで運転してもよい。
このときの水の温度は特に限定されないが、10℃以上であることが好ましく、25℃以上であることがより好ましく、40℃以上であることが更に好ましい。
また、洗浄液の濃度は、洗浄対象物の汚れの程度により適宜調整すればよく、水100重量部に対して、本発明のコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物を0.1〜10.0重量部混合することが好ましい。
上記コーヒーマシンの種類は特に限定されず、例えばドリップ式、エスプレッソ式等のように、コーヒー豆又はコーヒー粉をマシンに投入するものであってもよく、予め一定量のコーヒー粉が充填された容器をコーヒー液の抽出毎に交換するカプセル式やカフェポッド式であってもよい。また上記コーヒーマシンは半自動式であっても全自動式であってもよく、コーヒー液を含む飲料(カプチーノ、カフェラテ、カフェオレ等)を供するためのコーヒーマシンであってもよい。
表1に示す処方に従い、アルカリ剤(A)、キレート剤(B)、酸素系漂白剤(C)及び添加剤を混合して、実施例1〜9及び比較例1〜4に係る固体洗浄剤組成物を得た。なお、酸素系漂白剤(C)1重量部に対するアルカリ剤(A)の配合量を[(A)/(C)]で示す。
なお、添加剤としてポリエチレングリコール(PEG)[三洋化成工業(株)製PEG6000−P(数平均分子量8300)]及びノニオン界面活性剤[(株)ADEKA製 プルロニックL−31]を用いた。
煮沸したインスタントコーヒー液にプラスチック板を浸漬させ、一晩自然冷却させた。
その後、プラスチック板を取り出し、乾燥させることでコーヒー汚れの付着した試験板を作製した。
続いて、水道水100重量部に対して実施例1〜9及び比較例1〜4に係る固体洗浄剤組成物をそれぞれ0.5重量部混合した洗浄液中に、上記試験板を70℃で3分間浸漬し、その後流水ですすいだ。すすぎ後の試験板の表面を目視で観察し、残存する汚れの程度を以下の基準で判定した。結果を表1に示す。
◎:汚れ落ちが非常によく、汚れが全く確認できない。
○:汚れ落ちがよく、汚れがほとんど確認できない。
△:汚れ落ちが悪く、汚れが確認できる。
×:汚れ落ちが非常に悪く、明らかに汚れが確認できる。
煮沸した紅茶液に、上記(コーヒー汚れ洗浄性試験)で用いたものと同種のプラスチック板を含浸させ、一晩自然冷却させた。その後、プラスチック板を取り出し、乾燥させることで、紅茶汚れの付着した試験板を作製した。
続いて、水道水100重量部に対して実施例1〜9及び比較例1〜4に係る固体洗浄剤組成物をそれぞれ1.0重量部混合した洗浄液中に、上記試験板を70℃で30分間浸漬し、その後流水ですすいだ。すすぎ後の試験板の表面を目視で観察し、残存する汚れの程度を(コーヒー汚れ洗浄性試験)と同様の基準で判定した。結果を表1に示す。
Claims (8)
- アルカリ剤(A)、キレート剤(B)及び酸素系漂白剤(C)を含むコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物であって、
前記アルカリ剤(A)はアルカリ金属の炭酸塩又は炭酸水素塩であり、
前記酸素系漂白剤(C)1重量部に対して、前記アルカリ剤(A)が0.6〜10.0重量部配合されていることを特徴とするコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物。 - 前記酸素系漂白剤(C)1重量部に対して、前記キレート剤(B)が10.0重量部以下の割合で配合されている請求項1に記載のコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物。
- 前記酸素系漂白剤(C)は、アルカリ金属過炭酸塩、アルカリ金属過硫酸塩及びアルカリ金属過ホウ酸塩からなる群から選択される少なくとも一種である請求項1又は2に記載のコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物。
- 前記アルカリ剤(A)は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム及びこれらの水和物からなる群から選択される少なくとも一種である請求項1〜3のいずれかに記載のコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物。
- 前記キレート剤(B)は、アミノカルボン酸系キレート剤、ホスホン酸系キレート剤、ヒドロキシカルボン酸系キレート剤及び多価カルボン酸系キレート剤からなる群から選択される少なくとも一種である請求項1〜4のいずれかに記載のコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物。
- さらに添加剤を含む請求項1〜5のいずれかに記載のコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物。
- 前記コーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物は、粉末、顆粒、錠剤のいずれかである請求項1〜6のいずれかに記載のコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のコーヒー汚れ用固体洗浄剤組成物を用いることを特徴とするコーヒー汚れ洗浄方法。
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JP2019189817A (ja) * | 2018-04-27 | 2019-10-31 | 株式会社ニイタカ | コーヒーマシン用タブレット洗浄剤及びコーヒーマシン用タブレット洗浄剤の製造方法 |
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