JP2017219050A - 緩み止めナット - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単かつ確実に締結でき、しかも、緩みの生じないナットを、安価に提供する。
【解決手段】ネジ孔12を有するナット部11とナット嵌合孔17を有するロックリング部16とで構成する。ナット部11には、ネジ孔12の周りにテーパー状の第1凸部14aを突設し、さらにその先端部から第2凸部14bを突設し、これらネジ孔12と第1凸部14aおよび第2凸部14bは、その軸心を共通のものとする。さらにロックリング部16のナット嵌合孔17は、前記第1凸部14aと第2凸部14bとにそれぞれ対応して嵌合する第1嵌合部17aと第2嵌合部17bとで構成し、これらの軸心を互いに微小量偏心させて形成する。
【選択図】図1
【解決手段】ネジ孔12を有するナット部11とナット嵌合孔17を有するロックリング部16とで構成する。ナット部11には、ネジ孔12の周りにテーパー状の第1凸部14aを突設し、さらにその先端部から第2凸部14bを突設し、これらネジ孔12と第1凸部14aおよび第2凸部14bは、その軸心を共通のものとする。さらにロックリング部16のナット嵌合孔17は、前記第1凸部14aと第2凸部14bとにそれぞれ対応して嵌合する第1嵌合部17aと第2嵌合部17bとで構成し、これらの軸心を互いに微小量偏心させて形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、締め付けボルト等に使用される緩み止めナットに関する。
この種の緩み止めナットとしては、例えば特許文献1に開示された提案がよく知られている。
これは二つのナットを重ね合わせて締結するダブルナットを改良したもので、上下一対のナットのうち一方のナットのネジ孔周りにテーパー状の凸部を、他方のナットのネジ孔周りに前記凸部が嵌合する凹部を、それぞれ形成するとともに、該凸部または凹部の軸心のいずれか一方をネジ孔の軸心に対して微小量偏心させ、他方を同心としたものである。
しかしながら、かかる提案の緩み止めナットには、「双方のナットにネジ孔を設けなくてならず製造コストが嵩む」、「それぞれのナットを別々に回してボルトに嵌め込まなくてはならないため作業が面倒である」、といった従来ダブルナットの重大な欠点が解決されないままに残されていた。
本発明は、このような従来緩み止めナットの問題を鑑みてなされたものであって、その目的は、簡単かつ確実に締結でき、しかも緩みの生じないナットを、安価に提供することにある。
かかる目的を達成するために本発明の緩み止めナットはつぎの手段をとる。
第1の発明は、
ボルト螺合用のネジ孔を有する締結用のナット部と、ボルトが挿通し且つ前記ナット部と嵌合するナット嵌合孔を有するロックリング部と、で構成され、
ナット部には、ネジ孔周りから軸方向ロックリング部に向かって突出する第1凸部と、該第1凸部の先端部ネジ孔周りからからさらに軸方向ロックリング部に向かって突出する第2凸部と、が設けられるとともに、これらのうちどちらか一方の外周面がロックリング部に向かうにしたがって縮径するテーパー状に形成されており、
ロックリング部のナット嵌合孔には、前記ナット部の第1凸部が嵌合する第1嵌合部と、第2凸部が嵌合する第2嵌合部と、が設けられており、
前記ナット部の第1凸部または第2凸部のいずれかの軸心が前記ボルト螺合用のネジ孔の軸心に対して微小量偏心して設けられているか、もしくは前記ロックリング部の第1嵌合部の軸心と第2嵌合部の軸心とが互いに微小量偏心して設けられている、ことを特徴とするものである。
ボルト螺合用のネジ孔を有する締結用のナット部と、ボルトが挿通し且つ前記ナット部と嵌合するナット嵌合孔を有するロックリング部と、で構成され、
ナット部には、ネジ孔周りから軸方向ロックリング部に向かって突出する第1凸部と、該第1凸部の先端部ネジ孔周りからからさらに軸方向ロックリング部に向かって突出する第2凸部と、が設けられるとともに、これらのうちどちらか一方の外周面がロックリング部に向かうにしたがって縮径するテーパー状に形成されており、
ロックリング部のナット嵌合孔には、前記ナット部の第1凸部が嵌合する第1嵌合部と、第2凸部が嵌合する第2嵌合部と、が設けられており、
前記ナット部の第1凸部または第2凸部のいずれかの軸心が前記ボルト螺合用のネジ孔の軸心に対して微小量偏心して設けられているか、もしくは前記ロックリング部の第1嵌合部の軸心と第2嵌合部の軸心とが互いに微小量偏心して設けられている、ことを特徴とするものである。
なお、ここでいう「互いに微小量偏心して」とは、一方の軸心の位置から見た場合に他方の軸心が微小量偏心しているといった意である。
こうした構成をとる本発明の緩み止めナットは、ナット部だけを締め付ければよいために作業が簡単で手間がかからず、さらには、ロックリング部にネジ孔を設ける必要がないことからその分だけ低コストで製造することができる、という利点を有する。
なお、前記ナット部の第1凸部の軸心と第2凸部の軸心をネジ孔の軸心と共通とし、
前記ロックリング部の第1嵌合部の軸心と第2嵌合部の軸心とを互いに微小量偏心して設けることが望ましい。
前記ロックリング部の第1嵌合部の軸心と第2嵌合部の軸心とを互いに微小量偏心して設けることが望ましい。
こうした構成をとることによって、ネジ孔を有するナット部側の製造が容易となるため、より製造コストを下げることができるという利点が生じる。
また、前記ロックリング部のナット嵌合孔を、前記第2嵌合部と、該第2嵌合部の両端部に対向してそれぞれ設けられた一対の第1嵌合部と、からなるものとし
前記ナット部が、ナット嵌合孔のどちら側からでも嵌合可能であるようにしてもよい。
前記ナット部が、ナット嵌合孔のどちら側からでも嵌合可能であるようにしてもよい。
こうした構成をとることによって、ロックリング部をボルトに嵌め込む際に上下の確認をする必要がなくなり、より簡単に取り付け作業をおこなうことができるという利点が生じる。
さらにまた、前記第2嵌合部の両端部に対向して設けられた一対の第1嵌合部の軸心を共通のものとし、
該軸心と前記第2嵌合部の軸心とを互いに微小量偏心して設けるとともに、
一対のナット部を具備し、
これら一対のナット部を前記ロックリング部のナット嵌合孔の両端から同時に嵌合させることができるようにしてもよい。
該軸心と前記第2嵌合部の軸心とを互いに微小量偏心して設けるとともに、
一対のナット部を具備し、
これら一対のナット部を前記ロックリング部のナット嵌合孔の両端から同時に嵌合させることができるようにしてもよい。
こうした構成をとることによって、長尺なボルトの任意の位置に本発明の緩み止めナットを固定することができるという利点が生じる。
第2の発明は、
ボルト螺合用のネジ孔を有する締結用のナット部と、ボルト挿通孔を有するロックリング部と、で構成され、
ロットリング部には、ボルト挿通孔周りからナット部に向かって突出する第1凸部と、該第1凸部の先端部ボルト挿通孔周りからからさらにロックリング部に向かって突出する第2凸部と、が設けられるとともに、これらのうちどちらか一方の外周面がナット部に向かうにしたがって縮径するテーパー状に形成されており、
ナット部のネジ孔周りには、前記ロックリング部の第1凸部が嵌合する第1嵌合部と、第2凸部が嵌合する第2嵌合部と、が設けられており、
前記ナット部の第1嵌合部または第2嵌合部のいずれかの軸心が前記ボルト螺合用のネジ孔の軸心に対して微小量偏心して設けられているか、もしくは前記ロックリング部の第1凸部の軸心と第2凸部の軸心とが互いに微小量偏心して設けられている、ことを特徴としている。
ボルト螺合用のネジ孔を有する締結用のナット部と、ボルト挿通孔を有するロックリング部と、で構成され、
ロットリング部には、ボルト挿通孔周りからナット部に向かって突出する第1凸部と、該第1凸部の先端部ボルト挿通孔周りからからさらにロックリング部に向かって突出する第2凸部と、が設けられるとともに、これらのうちどちらか一方の外周面がナット部に向かうにしたがって縮径するテーパー状に形成されており、
ナット部のネジ孔周りには、前記ロックリング部の第1凸部が嵌合する第1嵌合部と、第2凸部が嵌合する第2嵌合部と、が設けられており、
前記ナット部の第1嵌合部または第2嵌合部のいずれかの軸心が前記ボルト螺合用のネジ孔の軸心に対して微小量偏心して設けられているか、もしくは前記ロックリング部の第1凸部の軸心と第2凸部の軸心とが互いに微小量偏心して設けられている、ことを特徴としている。
こうした構成をとる第2の発明の緩み止めナットは、ナット部だけを締め付ければよいために作業が簡単で手間がかからず、さらには、ロックリング部にネジ孔を設ける必要がないことから、その分だけ低コストで製造することができるという利点に加え、ロックリング部の厚みを薄くすることができるという利点をも有する。
なお、前記ナット部の第1嵌合部の軸心と第2嵌合部の軸心とをネジ孔の軸心と共通とし、
前記ロックリング部の第1凸部の軸心と第2凸部の軸心とを互いに微小量偏心して設けることが望ましい。
前記ロックリング部の第1凸部の軸心と第2凸部の軸心とを互いに微小量偏心して設けることが望ましい。
こうした構成をとることによって、ネジ孔を有するナット部側の製造が容易となり、より製造コストを下げることができるという利点が生じる。
本発明にかかる緩み止めナットによれば、安価に製造が可能で、しかも取り付け作業を簡単かつ確実におこなうことができる。
以下、本発明にかかる緩み止めナットの実施形態を図に基づき説明するが、これに限定されるものではない。
≪第1実施形態≫
図1および図2は本発明にかかる緩み止めナットの第1実施形態を示しており、図1(a)は斜視図、(b)は断面図、(c)はロックリング部の平面図、図2は使用状態を表す断面説明図、である。
図1および図2は本発明にかかる緩み止めナットの第1実施形態を示しており、図1(a)は斜視図、(b)は断面図、(c)はロックリング部の平面図、図2は使用状態を表す断面説明図、である。
図において、符号10は本実施形態における緩み止めナットを示しており、この緩み止めナット10は、ナット部11とロックリング部16とで構成されている。
このうちナット部11は、端面中央を上下に挿通するボルト螺合用のネジ孔12を有し六角柱形状に形成されたナット本体13と、前記ネジ孔12の周りから軸方向ロックリング部16に向かって突出し先端にいくにしたがって外周面が縮径するテーパー状に形成された第1凸部14aと、該第1凸部14aの先端部ネジ孔12周りからさらに軸方向ロックリング部16に向かって延出しその基端部から先端部まで外周面の径寸法が略同一な円柱形状に形成された第2凸部14bと、からなっている。
つぎにロックリング部16は、全体視で短円柱形状に形成されており、その端面中央には上下方向に挿通するナット嵌合孔17が設けられている。このナット嵌合孔17は、前記ナット部11の第1凸部14aに対応してこれと嵌合する形状に形成された第1嵌合部17aと、第2凸部14bに対応してこれと嵌合する形状に形成された第2嵌合部17bと、からなっている。
そして本実施形態では、ナット部11側の第1凸部14aの軸心と第2凸部14bの軸心はネジ孔12の軸心と共通しており、ロックリング部16側に設けられた第1嵌合部17aの軸心と第2嵌合部17bの軸心とが図1(c)の平面図に示すように互いに微小量偏心して、それぞれ形成されている。
〈使用方法〉
つぎに、かかる構成を有する緩み止めナット10の使用方法について、図2を基に説明する。なお、説明において、ナット部11とロックリング部16とが図に配されているうちナット部11側を上、ロックリング部16側を下と記する場合がある。これは以降の実施形態においても同様とする。
つぎに、かかる構成を有する緩み止めナット10の使用方法について、図2を基に説明する。なお、説明において、ナット部11とロックリング部16とが図に配されているうちナット部11側を上、ロックリング部16側を下と記する場合がある。これは以降の実施形態においても同様とする。
図において符号Aは被締結部材、Bはボルトを示している。
まず、被締結部材Aに挿通させたボルトBに、ロックリング部16を、第2嵌合部17bが設けられている側から嵌め入れる。
ついでナット部11を、第1凸部14aと第2凸部14bとが設けられている側からボルトBに螺合させ、締め付けていく。
そうすると、まずナット部11側に設けられた円柱形状をなす第2凸部14bが、ロックリング部16側の第2嵌合部17bに浅く嵌合した状態となり、さらにナット部11を締め付けていくと、今度は外周面がテーパー状に形成された第1凸部14aが、これに対応してすり鉢状に形成された第1嵌合部17aと嵌合しようとする。
ところが、この第1嵌合部17aは、第2嵌合部17bに対して軸心が微小量偏心して設けられている。したがって、締め付けによってナット部11が加える軸方向下向きの力(図2に示す白矢印)は、これら傾斜面となっている第1凸部14aの外周面と第1嵌合部17aの内周面とを介してロックリング部16には軸方向と直交する方向への力(径方向への力)として伝えられる。
そうすると、ナット部11側に設けられた第2凸部14bは、ロックリング部16側に設けられた第2嵌合部17bによってボルトBに向かって押し付けられることになり(図2に示す黒矢印)、ボルトBとナット部11側に設けられたネジ孔12との間には強い摩擦力が発生し、締め付けを終了したあとでもナット部11は締め付けられたときの状態を保って緩むことがない。
このように、本発明の緩み止めナットは、ナット部を締め付けるときの軸方向の力をロックリング部によってボルト側に向かう力へと変換し、ボルトとナット部との間に強い摩擦力を生じさせることで緩みを防ぐものであるが、このうちのロックリング部は単に嵌め込むのみでよく、螺合させるのはナット部だけですむようになっているため、組み付け作業が簡単であり、さらには、ロックリング部にネジ孔を設ける必要がないことから低コストで製造することができるという利点を有している。
なお、ここではロックリング部16側の第1嵌合部17aの軸心と第2嵌合部17bの軸心とが互いに微小量偏心しているものとなっているが、これに限定されるものではなく、例えばナット部11側の第1凸部14aもしくは第2凸部14bのどちらかが、ネジ孔12の軸心に対して微小量偏心しているものであってもよい。
ちなみに、ここでのロックリング部16は、その外径寸法がナット部11のそれよりも大きく設定されており、こうした構成をとることによって、被締結部材の座面陥没を防止する座金としての役割を担うとともに、ナット部締め付け用の工具を支持して滑り落ちを防ぐ役割をも果すようになっている。しかしながら、これに限定されるものではない。
さらにまた、ここでのロックリング部16は円柱状に形成されたものとなっているが、これに限定されるものではなく、例えば平面視六角形状をなすものであっても、その他の形状であってもよく、その外周面の形状は問わない。
加えて、ここでのロックリング部16の外周面の軸心は、第1嵌合部17aの軸心と同心となっており、これに対して第2嵌合部17bの軸心が微小量偏心して設けられたものとなっているが、これに限定されるものではなく、ロックリング部の外周面と軸心と第2嵌合部の軸心とが同心であっても、さらにはそれぞれが別々に偏心したものであってもよく、その形状と同様、外周面の軸心の位置も特に問うものではない。
<第1実施形態の変形例>
図3は第1実施形態のロックリング部の変形例を示しており、(a)はロックリング部の断面図、(b)は使用状態を表す断面説明図である。
図3は第1実施形態のロックリング部の変形例を示しており、(a)はロックリング部の断面図、(b)は使用状態を表す断面説明図である。
図において、符号10Aは変形例の緩み止めナット、16Aはロックリング部、17Aはナット嵌合孔、を示している。なお、煩雑さを防ぐために第1実施形態と同一の部位には同一記号を付し、説明を省略している。これは、以降の実施形態においても同様とする。
ここでは、ロックリング部16Aに設けられた第2嵌合部17b1は、その内径dがナット部11側の第2凸部14bの外形よりも大きく設定されており、これらを嵌合させたときには、図3(b)に示すように間隙eが生じるものとなっている。
このように第2嵌合部と第2凸部とはその内周面と外周面とが密接した状態で嵌合する必要はなく、緩やかに間隙をもって嵌合するものであってもよい。要は、ナット部を締め付けていったときの軸方向下向きの力がナット部側の第1凸部とロックリング部側の第1嵌合部との傾斜面によって軸直角方向の力に変換され、その力によってさらにロックリング部側の第2嵌合部がナット部側の第2凸部をボルト側に向かって押圧することができるように、その大きさが設定されていればそれでよい。
≪第2実施形態≫
図4は本発明の緩み止めナットの第2実施形態を示しており、(a)はロックリング部の断面図、(b)は使用状態を表す断面説明図である。
図4は本発明の緩み止めナットの第2実施形態を示しており、(a)はロックリング部の断面図、(b)は使用状態を表す断面説明図である。
図において、符号20は緩み止めナット、26はロックリング部、27はナット嵌合孔、を示している。
ここでのナット嵌合孔27は、第2嵌合部27bと、これの両端部に対向してそれぞれ設けられた一対の第1嵌合部17a・17aと、からなるものとなっている。こうした構成をとることによって本実施形態のロックリング部26は、ボルトBに嵌め込むときにその上下をいちいち確認する手間を必要としなくなり、さらに作業性が向上するという利点を有する。
なお、本実施形態では、一対の第1嵌合部17a・17aの軸心は、第2嵌合部27bの軸心に対してそれぞれが相反する方向に微小量偏心したものとなっているが、これに限定されるものではなく、同方向であってもよく、別々の方向に微小量偏心したものであってもよい。また、第1実施形態の説明に既に記したように、これら全てを同一の軸心とし、ナット部側の第1凸部と第2凸部のいずれかをネジ孔の軸心に対して微小量偏心させたものであってもよい。
≪第3実施形態≫
図5および図6は本発明の緩み止めナットの第3実施形態を示しており、図5(a)は斜視図、(b)は断面図、図6は使用状態を表す断面説明図である。
図5および図6は本発明の緩み止めナットの第3実施形態を示しており、図5(a)は斜視図、(b)は断面図、図6は使用状態を表す断面説明図である。
図において、符号30は本発明にかかる緩み止めナット、31はナット部、36はロックリング部を示している。
ここでの緩み止めナット30は、一対のナット部31・31が具備されたものとなっており、この一対のナット部31・31をナット嵌合孔37の両端部から嵌合させることによって長尺なボルトBの任意の位置に固定することができるようになっている。以下、さらに詳しく説明する。
緩み止めナット30のうちナット部31には、ナット本体13の下端縁部から径方向外向きに延出するフランジ部33aが設けられており、ナット部31の締め付け作業の際に締め付け工具を支持してこれの滑り落ちを防ぐことができるようになっている。
ロックリング部36に設けられたナット嵌合孔37は、第2嵌合部37bと、該第2嵌合部37bの両端部に対向してそれぞれ設けられた一対の第1嵌合部17a・17aと、からなっている
一対の第1嵌合部17a・17aは、その軸心が共通しているとともに第2嵌合部37bの軸心に対して微小量偏心して設けられている。また、第2嵌合部37bは、前記一対のナット部31・31双方にそれぞれ設けられた第2凸部14b・14bを同時に嵌合させることが出来るだけの深さを有するように設定されている。
〈使用方法〉
かかる構成を有する本実施形態の緩み止めナット30の使用方法は、まず一対のナット部31・31のうち一方のナット部31を逆向きすなわち第1凸部14aや第2凸部14bが突設されている側を螺入方向とは反対の側に向けた状態で対象とするボルトBに螺合させ、目的の位置に達するまで締め込む。
かかる構成を有する本実施形態の緩み止めナット30の使用方法は、まず一対のナット部31・31のうち一方のナット部31を逆向きすなわち第1凸部14aや第2凸部14bが突設されている側を螺入方向とは反対の側に向けた状態で対象とするボルトBに螺合させ、目的の位置に達するまで締め込む。
次いでロックリング部36を嵌め込み、最後にもう一方のナット部31を螺合させてから締め付けていく。
そうすると図6の断面説明図に示すように、上下のナット部31・31によって白矢印の方向から挟圧されたロックリング部36は、黒矢印の方向に動こうとしてこれら双方のナット部31・31をボルトBに強く押し付けて、これら2つのナット部31・31をそれぞれ固定するようになっている。
≪第4実施形態≫
図7および図8は本発明にかかる緩み止めナットの第4実施形態を示しており、図7(a)は斜視図、(b)は断面図、図8は使用状態を表す断面説明図、である。
図7および図8は本発明にかかる緩み止めナットの第4実施形態を示しており、図7(a)は斜視図、(b)は断面図、図8は使用状態を表す断面説明図、である。
図において、符号40は本発明にかかる緩み止めナット、41はナット部、46はロックリング部、を示している。
ここでは、ナット部41に設けられた第1凸部44aは、外径が縮径されずに同一寸法のまま円柱形状に突設されたものとなっており、第2凸部44bが、この第1凸部44aから段差45を介してテーパー状すなわち軸方向外向きに突出するにしたがって縮径するように形成されている。
そして、ロックリング部46側のナット嵌合孔47には、これらに対応する第1嵌合部47a、第2嵌合部47bおよび段差48がそれぞれ形成されており、加えて第2嵌合部47b側の開口部周縁には面取り47Cが施されて開口部周縁が鋭角となって損傷しやすくなることを防いでいる。
また、ロックリング部46の上下の周端縁部からは径方向外向きにフランジ部46a・46bがそれぞれ延設されており、このうちナット部41側に設けられたフランジ部46aは締め付け工具を支持し、被締結部材A側に設けられたフランジ部46bは座面陥没を防ぐ座金の役割を担うものとなっている。こうすることによってロックリング部46の重量を抑えながらも径を大きくした場合と同等の効果が得られるという利点が生じる。
かかる構成をとる本実施形態の緩み止めナット40は、図8に白矢印で示すようにナット部41を締め付ける際の軸方向下向きの力が第2凸部44bから第2嵌合部47bを介して軸心と直交する方向の力に変換され、黒矢印で示すようにロックリング部46側の第1嵌合部47aの内周面がナット部41側の第1凸部44aの外周面を押圧し、ナット部41をボルトBに強く押し付けることになる。
≪第5実施形態≫
図9は本発明の緩み止めナットの第5実施形態を示しており、図5(a)は斜視図、(b)は断面図である。
図9は本発明の緩み止めナットの第5実施形態を示しており、図5(a)は斜視図、(b)は断面図である。
図において、符号50は本発明にかかる緩み止めナット、51はナット部、56はロックリング部、を示している。
ここでのナット部51は、第1凸部14aと第2凸部44bの双方が段差45を介してテーパー状に形成されたものとなっており、ロックリング部56側に設けられたナット嵌合孔57にもこれらに対応する第1嵌合部17a、第2嵌合部47b、および段差48、これに加えて面取り47c、がそれぞれ形成されている。
このように、第1凸部と第2凸部とが双方ともにテーパー状に形成されたものであってもよく、また、第1凸部と第2凸部とは連続して形成されたものに限らず段差を介して形成されたものであってもよい。さらには、第1凸部と第2凸部とはそのテーパー角度が同一のものであっても違うものであってもよい。
≪第6実施形態≫
図10および図11は本発明の緩み止めナットの第6実施形態を示しており、図10(a)は斜視図、(b)は視点を変えたロックリング部の斜視図、(c)はロックリング部の平面図、図11(a)は断面図、(b)は使用状態を表す断面説明図である。
図10および図11は本発明の緩み止めナットの第6実施形態を示しており、図10(a)は斜視図、(b)は視点を変えたロックリング部の斜視図、(c)はロックリング部の平面図、図11(a)は断面図、(b)は使用状態を表す断面説明図である。
図において、符号60は本発明の緩み止めナット、61はナット部、66はロックリング部、を示している。
本実施形態の緩み止めナット60は、これまで説明した実施形態とは異なり、ナット部61側に第1嵌合部67aと第2嵌合部67bが、ロックリング部66側に第1凸部64aと第2凸部64bが設けられたものとなっている。以下、さらに詳しく説明していく。
ここでのロックリング部66は、金属薄板を屈曲して形成されており、全体視円盤形状をなす座金部66aと、第1凸部64aと、第2凸部64bと、からなっている。
このうち第1凸部64aは、座金部66aの中央部にテーパー形状に突設されており、該第1凸部64aの先端部からはさらに第2凸部64bが、この第1凸部64aの軸心に対して微小量偏心して突設されている。
第2凸部64bは、その基端部から先端部までが略同径を保った円筒形状となっており、これの先端部に形成された天壁69aの略中央部にはボルトを挿通させるためのボルト挿通孔64が穿設されている。また、該ボルト挿通孔64の開口部周縁からは、下方に向かって内周壁69bが延出している。
そしてナット部61は、ロックリング部66に対峙する側のネジ孔12周りに、このロックリング部66側に設けられた第1凸部64aおよび第2凸部64bに対応しこれらと嵌合する第1嵌合部67aおよび第2嵌合部67bが、ネジ孔12と同心にそれぞれ形成されている。
〈使用方法〉
つぎに、かかる構成を有する緩み止めナット60の使用方法について、図11(b)を基に説明する。
つぎに、かかる構成を有する緩み止めナット60の使用方法について、図11(b)を基に説明する。
まず、被締結部材Aに挿通させたボルトBに、ロックリング部66を、座金部66aが設けられている側から嵌め入れる。
つぎにナット部61を、第1嵌合部67aと第2嵌合部67bとが設けられている側からボルトBに螺合させ、締め付けていく。
そうすると、まずロックリング部66側に設けられた第2凸部64bがナット部61側の第2嵌合部67bに浅く嵌合した状態し、さらにナット部61を締め付けていくと、今度は第1凸部64aが第1嵌合部67aと嵌合しようとする。
ところが第1凸部64aは、第2凸部64bに対して軸心が微小量偏心して設けられているので、図に白矢印で示すナット部61が加える軸方向下向きの力は、第1凸部64aと第1嵌合部67aの当接傾斜面を介してロックリング部66に軸心と直交する力として伝えられ、図に黒矢印に示すようにロックリング部66側の第2凸部64bの外周面がナット部61側の第2嵌合部67bの内周面を径方向外向きに押圧する。
そうすると、押圧される第2嵌合部67bが設けられているナット部61自身もこれにつれて押圧される側に移動しようとし、その結果、押圧される内周面と軸対称の位置にあるネジ孔12の内周面がボルトBに強く押し付けられて摩擦力が発生し、締め付けを終了したあとでもナット部11は締め付けられたときの状態を保って緩むことがない。
このように、ナット部側に第1嵌合部と第2嵌合部とを設け、ロックリング部側に第1凸部と第2凸部とを設けた本発明の緩み止めナットにおいても、先に述べた実施形態と同様な緩み止め効果が得られるとともに、本実施形態においては薄板形状の金属材をプレスして屈曲することによってロックリング部を製造することも可能であることから、さらに製造コストを抑えることができ、加えて、ロックリング部全体の高さ寸法を抑えることもできるという効果も有する。
ちなみに、ロックリング部66に形成された天壁69aや内周壁69bは、ナット部61側に設けた第2嵌合部67bの内周面をロックリング部66側の第2凸部64bが押圧する際に、その押圧力にロックリング部66自身が負けて撓みが生じることのないように補強するためのものであるが、ロックリング部66を構成する金属材の肉厚や強度に応じて適宜設ければよいものであって、必須のものではない。
≪第7実施形態≫
図12および図13は本発明の緩み止めナットの第7実施形態を示しており、図12(a)は斜視図、(b)は視点を変えたロックリング部の斜視図、(c)はロックリング部の平面図、図13(a)は断面図、(b)は使用状態を表す断面説明図である。
図12および図13は本発明の緩み止めナットの第7実施形態を示しており、図12(a)は斜視図、(b)は視点を変えたロックリング部の斜視図、(c)はロックリング部の平面図、図13(a)は断面図、(b)は使用状態を表す断面説明図である。
図において、符号70は本発明の緩み止めナット、71はナット部、76はロックリング部、を示している。
ここでは、ロックリング部76に設けられた第1凸部74aは、外径が縮径されずに同一寸法のまま円筒形状に突設されたものとなっており、第2凸部74bが、この第1凸部74aの先端部からテーパー状すなわち軸方向外向きに突出するにしたがって縮径するように形成されている。第2凸部74bは第1凸部74aに対して微小量偏心して設けられている。
そしてナット部71は、ロックリング部76に対峙する側のネジ孔12周りに、このロックリング部76側に設けられた第1凸部74aおよび第2凸部74bに対応しこれらと嵌合する第1嵌合部77aおよび第2嵌合部77bが、ネジ孔12と同心にそれぞれ形成されている。
かかる構成の緩み止めナット70は、図13(b)の使用状態を表す断面説明図に示すように、締め込む際の軸方向下向きの力(図中の白矢印)は第2嵌合部77bから第2凸部74bへと伝えられて径方向の力に変換され、第1凸部74aの外周面が第1嵌合部77aの内周面を押圧する(図中の黒矢印)ことによってボルトBとナット部71との摩擦力を発生させ、ナット部71の緩みを防ぐようになっている。
<第7実施形態の変形例>
図14は第7実施形態のロックリング部の変形例を示しており、(a)はロックリング部の斜視図、(b)は同断面図、(c)は使用状態を表す断面説明図である。
図14は第7実施形態のロックリング部の変形例を示しており、(a)はロックリング部の斜視図、(b)は同断面図、(c)は使用状態を表す断面説明図である。
図において、符号70Aは変形例の緩み止めナット、76Aはロックリング部、を示している
ここでのロックリング部76Aの座金部76aは、底面から見て平坦な円環状の外座金部76a1とこれの内側に連続して形成され径方向内側に至るにしたがって凹む凹面形状の内座金部76−2とからなるものとなっている。
こうした構成をとることによって本変形例は、ナット部71とロックリング部76Aとを嵌合させたときに図14(c)に示すように内座金部76a2と被締結部材Aとの間に間隙が生じることになるが、ここからさらに強く締め付けていくと、この内座金部76a2が弾性変形して平坦となり、その復元力によって締め付けを終えたあとでもロックリング部76Aをナット部71側に強く押圧し続けるとともに被締結部材Aから伝わる振動も吸収するので、さらに確実に緩みを防止することができるという効果を有する。
≪第8実施形態≫
図15および図16は本発明の緩み止めナットの第8実施形態を示しており、図15(a)は斜視図、(b)は断面図、図16は使用状態を表す断面説明図である。
図15および図16は本発明の緩み止めナットの第8実施形態を示しており、図15(a)は斜視図、(b)は断面図、図16は使用状態を表す断面説明図である。
図において、符号80は緩み止めナット、86はロックリング部、を示している。
ここでの緩み止めナット80は、一対のナット部71・71が具備されたものとなっており、この一対のナット部71・71を対向させた状態でロックリング部86の両面にそれぞれ嵌合することによって長尺なボルトBの任意の位置に固定することが可能となっている。以下、さらに詳しく説明する。
緩み止めナット80のうちロックリング部86の座金部66aの両面には、一対の第1凸部74a及び第2凸部74bが対向してそれぞれ設けられており、該両面に設けられた一対の第1凸部74a・74aと第2凸部74b・74bとは、それぞれが軸心を共通させている。そして、これら第1凸部74a・74aの軸心と第2凸部74b・74bの軸心とは微小量偏心して設けられている。
ロックリング部86の略中央部には上下に挿通するボルト挿通孔84が穿設されている。
かかる構成を有する本実施形態の緩み止めナット80の使用方法は、まず一対のナット部71・71のうち一方のナット部71を逆向きすなわち第1嵌合部77aや第2嵌合部77bを螺入方向とは反対の側に向けた状態で対象とするボルトBに螺合させ、目的の位置に達するまで締め込む。
ついでロックリング部86を嵌め込み、最後にもう一方のナット部71を順方向すなわち第1嵌合部77aや第2嵌合部77bが凹設されている側を螺入方向に向けた状態で螺合させてから締め付けていく。
そうすると図16の断面説明図に示すように、上下のナット部71・71によって図中白矢印の方向から挟圧されることになるロックリング部86が、黒矢印の方向に動こうとしてこれら双方のナット部31・31をボルトBに強く押し付けてこれらを固定する。
以上説明したように本発明にかかる緩み止めナットは、安価に製造が可能で、しかも取り付け作業を簡単かつ確実におこなうことができる、という効果を有する。
10、10A、20、30、40、50・・・・緩み止めナット
11、21、31、41、51・・・・・・・・ナット部
12・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ネジ孔
13・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ナット本体
14a、44a・・・・・・・・・・・・・・・第1凸部
14b、44b・・・・・・・・・・・・・・・第2凸部
16、16A、26、36、46、56・・・・ロックリング部
17、17A、27、37、47、57・・・・ナット嵌合孔
17a、47a・・・・・・・・・・・・・・・第1嵌合部
17b、17b1、27b、37b、47b・・第2嵌合部
45、48・・・・・・・・・・・・・・・・・段差
46a、46b・・・・・・・・・・・・・・・フランジ部
47c・・・・・・・・・・・・・・・・・・・面取り
60、70、80・・・・・・・・・・・・・・緩み止めナット
61、71・・・・・・・・・・・・・・・・・ナット部
67a、77a・・・・・・・・・・・・・・・第1嵌合部
67b、77b・・・・・・・・・・・・・・・第1嵌合部
66、76、76A、86・・・・・・・・・・ロックリング部
66a、76a・・・・・・・・・・・・・・・座金部
76a1・・・・・・・・・・・・・・・・・・外座金部
76a2・・・・・・・・・・・・・・・・・・内座金部
64a、74a・・・・・・・・・・・・・・・第1凸部
64b、74b・・・・・・・・・・・・・・・第2凸部
64、84・・・・・・・・・・・・・・・・・ボルト挿通孔
69a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・天壁
69b・・・・・・・・・・・・・・・・・・・内周壁
A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・被締結部材
B・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ボルト
11、21、31、41、51・・・・・・・・ナット部
12・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ネジ孔
13・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ナット本体
14a、44a・・・・・・・・・・・・・・・第1凸部
14b、44b・・・・・・・・・・・・・・・第2凸部
16、16A、26、36、46、56・・・・ロックリング部
17、17A、27、37、47、57・・・・ナット嵌合孔
17a、47a・・・・・・・・・・・・・・・第1嵌合部
17b、17b1、27b、37b、47b・・第2嵌合部
45、48・・・・・・・・・・・・・・・・・段差
46a、46b・・・・・・・・・・・・・・・フランジ部
47c・・・・・・・・・・・・・・・・・・・面取り
60、70、80・・・・・・・・・・・・・・緩み止めナット
61、71・・・・・・・・・・・・・・・・・ナット部
67a、77a・・・・・・・・・・・・・・・第1嵌合部
67b、77b・・・・・・・・・・・・・・・第1嵌合部
66、76、76A、86・・・・・・・・・・ロックリング部
66a、76a・・・・・・・・・・・・・・・座金部
76a1・・・・・・・・・・・・・・・・・・外座金部
76a2・・・・・・・・・・・・・・・・・・内座金部
64a、74a・・・・・・・・・・・・・・・第1凸部
64b、74b・・・・・・・・・・・・・・・第2凸部
64、84・・・・・・・・・・・・・・・・・ボルト挿通孔
69a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・天壁
69b・・・・・・・・・・・・・・・・・・・内周壁
A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・被締結部材
B・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ボルト
第1の発明は、
ボルト螺合用のネジ孔を有する締結用のナット部と、ボルトが挿通し且つ前記ナット部と嵌合するナット嵌合孔を有するロックリング部と、で構成され、
ナット部には、ネジ孔周りから軸方向ロックリング部に向かって突出する第1凸部と、該第1凸部の先端部ネジ孔周りからからさらに軸方向ロックリング部に向かって突出する第2凸部と、が設けられるとともに、これらのうちどちらか一方の外周面がロックリング部に向かうにしたがって縮径するテーパー状に形成されており、
ロックリング部のナット嵌合孔には、前記ナット部の第1凸部が嵌合する第1嵌合部と、第2凸部が嵌合する第2嵌合部と、が設けられており、
前記ナット部の第1凸部または第2凸部のいずれかの軸心が前記ボルト螺合用のネジ孔の軸心に対して微小量偏心して設けられているか、もしくは前記ロックリング部の第1嵌合部の軸心と第2嵌合部の軸心とが互いに微小量偏心して設けられ、
ボルトに、ロックリング部を通してからナット部を螺合し、締め付けていったときに、
ナット部側の第1凸部または第2凸部のいずれか一方に形成されたテーパー状の外周面が、該第1凸部または第2凸部に対応して設けられたロックリング部側の第1嵌合部または第2嵌合部の内周面に当接して該当接部分を径方向外側に向かって押圧し、これにつれて、ロックリング部側に設けられたもう一方の第2嵌合部または第1嵌合部の内周面が、該第2嵌合部または第1嵌合部に対応してナット部側に設けられた第2凸部または第1凸部の外周面に当接して該当接部分をボルト側に向かって押圧するように構成されたことを特徴とするものである。
ボルト螺合用のネジ孔を有する締結用のナット部と、ボルトが挿通し且つ前記ナット部と嵌合するナット嵌合孔を有するロックリング部と、で構成され、
ナット部には、ネジ孔周りから軸方向ロックリング部に向かって突出する第1凸部と、該第1凸部の先端部ネジ孔周りからからさらに軸方向ロックリング部に向かって突出する第2凸部と、が設けられるとともに、これらのうちどちらか一方の外周面がロックリング部に向かうにしたがって縮径するテーパー状に形成されており、
ロックリング部のナット嵌合孔には、前記ナット部の第1凸部が嵌合する第1嵌合部と、第2凸部が嵌合する第2嵌合部と、が設けられており、
前記ナット部の第1凸部または第2凸部のいずれかの軸心が前記ボルト螺合用のネジ孔の軸心に対して微小量偏心して設けられているか、もしくは前記ロックリング部の第1嵌合部の軸心と第2嵌合部の軸心とが互いに微小量偏心して設けられ、
ボルトに、ロックリング部を通してからナット部を螺合し、締め付けていったときに、
ナット部側の第1凸部または第2凸部のいずれか一方に形成されたテーパー状の外周面が、該第1凸部または第2凸部に対応して設けられたロックリング部側の第1嵌合部または第2嵌合部の内周面に当接して該当接部分を径方向外側に向かって押圧し、これにつれて、ロックリング部側に設けられたもう一方の第2嵌合部または第1嵌合部の内周面が、該第2嵌合部または第1嵌合部に対応してナット部側に設けられた第2凸部または第1凸部の外周面に当接して該当接部分をボルト側に向かって押圧するように構成されたことを特徴とするものである。
第2の発明は、
ボルト螺合用のネジ孔を有する締結用のナット部と、ボルト挿通孔を有するロックリング部と、で構成され、
ロックリング部には、ボルト挿通孔周りからナット部に向かって突出する第1凸部と、該第1凸部の先端部ボルト挿通孔周りからからさらにロックリング部に向かって突出する第2凸部と、が設けられるとともに、これらのうちどちらか一方の外周面がナット部に向かうにしたがって縮径するテーパー状に形成されており、
ナット部のネジ孔周りには、前記ロックリング部の第1凸部が嵌合する第1嵌合部と、第2凸部が嵌合する第2嵌合部と、が設けられており、
前記ナット部の第1嵌合部または第2嵌合部のいずれかの軸心が前記ボルト螺合用のネジ孔の軸心に対して微小量偏心して設けられているか、もしくは前記ロックリング部の第1凸部の軸心と第2凸部の軸心とが互いに微小量偏心して設けられ、
ボルトに、ロックリング部を通してからナット部を螺合し、締め付けていったときに、
ロックリング部側の第1凸部または第2凸部のどちらか一方に形成されたテーパー状の外周面が、該第1凸部または第2凸部に対応して設けられたナット部側の第1嵌合部または第2嵌合部の内周面に当接し該当接部分によって径方向ボルト側に向かって押圧され、これにつれて、前記ロックリング部側に設けられたもう一方の第2凸部または第1凸部の外周面が、該第2凸部または第1凸部に対応してナット部側に設けられた第1嵌合部または第2嵌合部の内周面の当接部分を径方向外側に向かって押圧することで、ナット部のネジ孔の内周面のうち、この当接部分とボルトを介して対向する部分が径方向ボルト側に向かって押圧されるように構成されたことを特徴としている。
ボルト螺合用のネジ孔を有する締結用のナット部と、ボルト挿通孔を有するロックリング部と、で構成され、
ロックリング部には、ボルト挿通孔周りからナット部に向かって突出する第1凸部と、該第1凸部の先端部ボルト挿通孔周りからからさらにロックリング部に向かって突出する第2凸部と、が設けられるとともに、これらのうちどちらか一方の外周面がナット部に向かうにしたがって縮径するテーパー状に形成されており、
ナット部のネジ孔周りには、前記ロックリング部の第1凸部が嵌合する第1嵌合部と、第2凸部が嵌合する第2嵌合部と、が設けられており、
前記ナット部の第1嵌合部または第2嵌合部のいずれかの軸心が前記ボルト螺合用のネジ孔の軸心に対して微小量偏心して設けられているか、もしくは前記ロックリング部の第1凸部の軸心と第2凸部の軸心とが互いに微小量偏心して設けられ、
ボルトに、ロックリング部を通してからナット部を螺合し、締め付けていったときに、
ロックリング部側の第1凸部または第2凸部のどちらか一方に形成されたテーパー状の外周面が、該第1凸部または第2凸部に対応して設けられたナット部側の第1嵌合部または第2嵌合部の内周面に当接し該当接部分によって径方向ボルト側に向かって押圧され、これにつれて、前記ロックリング部側に設けられたもう一方の第2凸部または第1凸部の外周面が、該第2凸部または第1凸部に対応してナット部側に設けられた第1嵌合部または第2嵌合部の内周面の当接部分を径方向外側に向かって押圧することで、ナット部のネジ孔の内周面のうち、この当接部分とボルトを介して対向する部分が径方向ボルト側に向かって押圧されるように構成されたことを特徴としている。
Claims (6)
- ボルト螺合用のネジ孔を有する締結用のナット部と、ボルトが挿通し且つ前記ナット部と嵌合するナット嵌合孔を有するロックリング部と、で構成され、
ナット部には、ネジ孔周りから軸方向ロックリング部に向かって突出する第1凸部と、該第1凸部の先端部ネジ孔周りからからさらに軸方向ロックリング部に向かって突出する第2凸部と、が設けられるとともに、これらのうちどちらか一方の外周面がロックリング部に向かうにしたがって縮径するテーパー状に形成されており、
ロックリング部のナット嵌合孔には、前記ナット部の第1凸部が嵌合する第1嵌合部と、第2凸部が嵌合する第2嵌合部と、が設けられており、
前記ナット部の第1凸部または第2凸部のいずれかの軸心が前記ボルト螺合用のネジ孔の軸心に対して微小量偏心して設けられているか、もしくは前記ロックリング部の第1嵌合部の軸心と第2嵌合部の軸心とが互いに微小量偏心して設けられている、ことを特徴とする緩み止めナット。 - 前記ナット部の第1凸部の軸心と第2凸部の軸心がネジ孔の軸心と共通し、
前記ロックリング部の第1嵌合部の軸心と第2嵌合部の軸心とが互いに微小量偏心して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の緩み止めナット。 - 前記ロックリング部のナット嵌合孔が、前記第2嵌合部と、該第2嵌合部の両端部に対向してそれぞれ設けられた一対の第1嵌合部と、からなり、
前記ナット部が、そのどちら側からでも嵌合可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の緩み止めナット。 - 前記第2嵌合部の両端部に対向して設けられた一対の第1嵌合部の軸心を共通のものとし、
該軸心と前記第2嵌合部の軸心とを互いに微小量偏心して設けるとともに、
一対のナット部を具備し、
ロックリング部の第2嵌合部は、前記一対のナット部を前記ロックリング部のナット嵌合孔の両端から嵌合させたときに、これらナット部のそれぞれの第2凸部が同時に嵌合可能なだけの深さを有することを特徴とする請求項3に記載の緩み止めナット。 - ボルト螺合用のネジ孔を有する締結用のナット部と、ボルト挿通孔を有するロックリング部と、で構成され、
ロットリング部には、ボルト挿通孔周りからナット部に向かって突出する第1凸部と、該第1凸部の先端部ボルト挿通孔周りからからさらにロックリング部に向かって突出する第2凸部と、が設けられるとともに、これらのうちどちらか一方の外周面がナット部に向かうにしたがって縮径するテーパー状に形成されており、
ナット部のネジ孔周りには、前記ロックリング部の第1凸部が嵌合する第1嵌合部と、第2凸部が嵌合する第2嵌合部と、が設けられており、
前記ナット部の第1嵌合部または第2嵌合部のいずれかの軸心が前記ボルト螺合用のネジ孔の軸心に対して微小量偏心して設けられているか、もしくは前記ロックリング部の第1凸部の軸心と第2凸部の軸心とが互いに微小量偏心して設けられている、ことを特徴とする緩み止めナット。 - 前記ナット部の第1嵌合部の軸心と第2嵌合部の軸心がネジ孔の軸心と共通し、
前記ロックリング部の第1凸部の軸心と第2凸部の軸心とが互いに微小量偏心して設けられていることを特徴とする請求項5に記載の緩み止めナット。
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