JP2017218473A - シリコーン樹脂基板及びその製造方法、並びに光半導体装置 - Google Patents
シリコーン樹脂基板及びその製造方法、並びに光半導体装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017218473A JP2017218473A JP2016111658A JP2016111658A JP2017218473A JP 2017218473 A JP2017218473 A JP 2017218473A JP 2016111658 A JP2016111658 A JP 2016111658A JP 2016111658 A JP2016111658 A JP 2016111658A JP 2017218473 A JP2017218473 A JP 2017218473A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silicone resin
- resin substrate
- group
- component
- sio
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Led Device Packages (AREA)
Abstract
【解決手段】下記(A)〜(D)成分を含有するシリコーン樹脂組成物の硬化物を含むシリコーン樹脂基板。(A)式(1)で表される化合物(R1 a1R2 3−a1SiO1/2)m1(R2SiO3/2)n1(O1/2X1)s1・・(1)、(B)式(2)表される化合物(R1 a2R3 3−a2SiO1/2)m2(R3SiO3/2)n2(O1/2X1)s2・・(2)(R1はアルキル基;R2はアルケニル基又はアルキル基;X1はH又はアルキル基;R3はH又はアルキル基;a1は0〜3;0.001≦m1≦0.5;0.5≦n1≦0.999;0≦s1≦0.499;m1+n1+s1=1;a2は0〜3;0.001≦m2≦0.5;0.5≦n2≦0.999;0≦s2≦0.499;m2+n2+s2=1)(C)付加反応触媒(D)無機質充填材
【選択図】図1
Description
(A)下記平均組成式(1)で示され、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン
(R1 a1R2 3−a1SiO1/2)m1(R2SiO3/2)n1(O1/2X1)s1 (1)
(式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基であり、R2はそれぞれ独立に炭素数2〜6のアルケニル基又は炭素数1〜6のアルキル基であり、X1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。a1は0〜3の整数であり、m1、n1、s1は0.001≦m1≦0.5、0.5≦n1≦0.999、0≦s1≦0.499、及びm1+n1+s1=1を満たす数である。)
(B)下記平均組成式(2)で示され、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(R1 a2R3 3−a2SiO1/2)m2(R3SiO3/2)n2(O1/2X1)s2 (2)
(式中、R1、X1は前記と同様であり、R3はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である。a2は0〜3の整数であり、m2、n2、s2は0.001≦m2≦0.5、0.5≦n2≦0.999、0≦s2≦0.499、及びm2+n2+s2=1を満たす数である。)
(C)付加反応触媒
(D)無機質充填材
(i)下記(A)〜(D)成分を含む材料を混練することによってシリコーン樹脂組成物を調製する工程、及び
(A)下記平均組成式(1)で示され、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン
(R1 a1R2 3−a1SiO1/2)m1(R2SiO3/2)n1(O1/2X1)s1 (1)
(式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基であり、R2はそれぞれ独立に炭素数2〜6のアルケニル基又は炭素数1〜6のアルキル基であり、X1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。a1は0〜3の整数であり、m1、n1、s1は0.001≦m1≦0.5、0.5≦n1≦0.999、0≦s1≦0.499、及びm1+n1+s1=1を満たす数である。)
(B)下記平均組成式(2)で示され、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(R1 a2R3 3−a2SiO1/2)m2(R3SiO3/2)n2(O1/2X1)s2 (2)
(式中、R1、X1は前記と同様であり、R3はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である。a2は0〜3の整数であり、m2、n2、s2は0.001≦m2≦0.5、0.5≦n2≦0.999、0≦s2≦0.499、及びm2+n2+s2=1を満たす数である。)
(C)付加反応触媒
(D)無機質充填材
(ii)前記(i)工程で調製したシリコーン樹脂組成物をシート化し、硬化させる工程、
を含むシリコーン樹脂基板の製造方法を提供する。
(R2SiO3/2)p1(O1/2X1)q1 (3)
(式中、R2、X1は前記と同様である。p1、q1は0.5≦p1≦0.95、0.05≦q1≦0.5、及びp1+q1=1を満たす数である。)
R1 a1R2 3−a1SiX2 (4)
(式中、R1、R2は前記と同様であり、X2はO1/2X1で表される基(X1は前記と同様である)又はハロゲン原子である。a1は前記と同様である。)
(R3SiO3/2)p2(O1/2X1)q2 (5)
(式中、R3、X1は前記と同様である。p2、q2は0.5≦p2≦0.95、0.05≦q2≦0.5、及びp2+q2=1を満たす数である。)
R1 a2R3 3−a2SiX2 (6)
(式中、R1、R3は前記と同様であり、X2はO1/2X1で表される基(X1は前記と同様である)又はハロゲン原子である。a2は前記と同様である。)
(A)下記平均組成式(1)で示され、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン
(R1 a1R2 3−a1SiO1/2)m1(R2SiO3/2)n1(O1/2X1)s1 (1)
(式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基であり、R2はそれぞれ独立に炭素数2〜6のアルケニル基又は炭素数1〜6のアルキル基であり、X1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。a1は0〜3の整数であり、m1、n1、s1は0.001≦m1≦0.5、0.5≦n1≦0.999、0≦s1≦0.499、及びm1+n1+s1=1を満たす数である。)
(B)下記平均組成式(2)で示され、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(R1 a2R3 3−a2SiO1/2)m2(R3SiO3/2)n2(O1/2X1)s2 (2)
(式中、R1、X1は前記と同様であり、R3はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である。a2は0〜3の整数であり、m2、n2、s2は0.001≦m2≦0.5、0.5≦n2≦0.999、0≦s2≦0.499、及びm2+n2+s2=1を満たす数である。)
(C)付加反応触媒
(D)無機質充填材
本発明のシリコーン樹脂基板は、上記(A)〜(D)成分を含有するシリコーン樹脂組成物の硬化物を含むものである。以下、シリコーン樹脂組成物の各構成成分について詳細に説明する。
本発明のシリコーン樹脂基板を構成するシリコーン樹脂組成物の重要な構成成分である(A)成分は、下記平均組成式(1)で示され、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサンである。
(R1 a1R2 3−a1SiO1/2)m1(R2SiO3/2)n1(O1/2X1)s1 (1)
(式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基であり、R2はそれぞれ独立に炭素数2〜6のアルケニル基又は炭素数1〜6のアルキル基であり、X1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。a1は0〜3の整数であり、m1、n1、s1は0.001≦m1≦0.5、0.5≦n1≦0.999、0≦s1≦0.499、及びm1+n1+s1=1を満たす数である。)
(Me2ViSiO1/2)b1(MeSiO3/2)c1
(MeVi2SiO1/2)b2(MeSiO3/2)c2
(Vi3SiO1/2)b3(MeSiO3/2)c3
(Et2ViSiO1/2)b4(MeSiO3/2)c4
(EtVi2SiO1/2)b5(MeSiO3/2)c5
(Me2ViSiO1/2)b6(EtSiO3/2)c6
(MeVi2SiO1/2)b7(EtSiO3/2)c7
(Vi3SiO1/2)b8(EtSiO3/2)c8
(Et2ViSiO1/2)b9(EtSiO3/2)c9
(Me2ViSiO1/2)b10(CySiO3/2)c10
(式中、b1、b2、b3、b4、b5、b6、b7、b8、b9、b10、c1、c2、c3、c4、c5、c6、c7、c8、c9、及びc10は、それぞれ、0.001≦(b1、b2、b3、b4、b5、b6、b7、b8、b9、及びb10)≦0.5、好ましくは0.01≦(b1、b2、b3、b4、b5、b6、b7、b8、b9、及びb10)≦0.4、0.5≦(c1、c2、c3、c4、c5、c6、c7、c8、c9、及びc10)≦0.999、好ましくは0.6≦(c1、c2、c3、c4、c5、c6、c7、c8、c9、及びc10)≦0.99、かつb1+c1=1、b2+c2=1、b3+c3=1、b4+c4=1、b5+c5=1、b6+c6=1、b7+c7=1、b8+c8=1、b9+c9=1、b10+c10=1を満たす数である。)
(R2SiO3/2)p1(O1/2X1)q1 (3)
(式中、R2、X1は前記と同様である。p1、q1は0.5≦p1≦0.95、0.05≦q1≦0.5、及びp1+q1=1を満たす数であり、好ましくは0.7≦p1≦0.95、0.05≦q1≦0.3、及びp1+q1=1を満たす数である。)
R1 a1R2 3−a1SiX2 (4)
(式中、R1、R2は前記と同様であり、X2はO1/2X1で表される基(X1は前記と同様である)又はハロゲン原子である。a1は前記と同様である。)
本発明のシリコーン樹脂基板を構成するシリコーン樹脂組成物の重要な構成成分である(B)成分は、下記平均組成式(2)で示され、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。
(R1 a2R3 3−a2SiO1/2)m2(R3SiO3/2)n2(O1/2X1)s2 (2)
(式中、R1、X1は前記と同様であり、R3はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である。a2は0〜3の整数であり、m2、n2、s2は0.001≦m2≦0.5、0.5≦n2≦0.999、0≦s2≦0.499、及びm2+n2+s2=1を満たす数である。)
(Me2HSiO1/2)d1(MeSiO3/2)e1
(MeH2SiO1/2)d2(MeSiO3/2)e2
(H3SiO1/2)d3(MeSiO3/2)e3
(Et2HSiO1/2)d4(MeSiO3/2)e4
(EtH2SiO1/2)d5(MeSiO3/2)e5
(Me2HSiO1/2)d6(EtSiO3/2)e6
(MeH2SiO1/2)d7(EtSiO3/2)e7
(H3SiO1/2)d8(EtSiO3/2)e8
(Et2HSiO1/2)d9(EtSiO3/2)e9
(Me2HSiO1/2)d10(CySiO3/2)e10
(Me2HSiO1/2)d11(HSiO3/2)e11
(式中、d1、d2、d3、d4、d5、d6、d7、d8、d9、d10、d11、e1、e2、e3、e4、e5、e6、e7、e8、e9、e10、及びe11は、それぞれ、0.001≦(d1、d2、d3、d4、d5、d6、d7、d8、d9、d10、及びd11)≦0.5、好ましくは0.01≦(d1、d2、d3、d4、d5、d6、d7、d8、d9、d10、及びd11)≦0.4、0.5≦(e1、e2、e3、e4、e5、e6、e7、e8、e9、e10、及びe11)≦0.999、好ましくは0.6≦(e1、e2、e3、e4、e5、e6、e7、e8、e9、e10、及びe11)≦0.99、かつd1+e1=1、d2+e2=1、d3+e3=1、d4+e4=1、d5+e5=1、d6+e6=1、d7+e7=1、d8+e8=1、d9+e9=1、d10+e10=1、d11+e11=1を満たす数である。)
(R3SiO3/2)p2(O1/2X1)q2 (5)
(式中、R3、X1は前記と同様である。p2、q2は0.5≦p2≦0.95、0.05≦q2≦0.5、及びp2+q2=1を満たす数であり、好ましくは0.7≦p2≦0.95、0.05≦q2≦0.3、及びp2+q2=1を満たす数である。)
R1 a2R3 3−a2SiX2 (6)
(式中、R1、R3は前記と同様であり、X2はO1/2X1で表される基(X1は前記と同様である)又はハロゲン原子である。a2は前記と同様である。)
(C)成分は、(A)成分のケイ素原子に結合したアルケニル基と(B)成分のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)との付加反応による架橋の触媒となる成分である。
(D)成分は、無機質充填材であり、シリコーン樹脂基板の機械的強度や光反射率の向上を目的として添加される成分である。
(D−1)成分は、白色顔料であり、シリコーン樹脂組成物の硬化物を白色にするための白色着色剤として用いられる成分である。この(D−1)成分は、得られるシリコーン樹脂基板に光反射性が求められる場合に、光反射率の向上を目的としてシリコーン樹脂組成物に添加される成分であり、シリコーン樹脂基板に光反射性が求められない場合には、添加しなくてもよい。なお、半導体装置の用途等によって異なるが、シリコーン樹脂基板に光反射性が求められる場合、シリコーン樹脂基板の光反射率は、全可視光領域にわたって80%以上(即ち、80〜100%)であることが好ましい。
(D−2)成分は、上記(D−1)成分(即ち、白色顔料)以外の無機質充填材であり、シリコーン樹脂基板の線膨張率の低減や機械的強度の向上を目的として添加される成分である。
シリコーン樹脂組成物には、上述した(A)、(B)、(C)、(D)成分以外にも、必要に応じて、各種の添加剤を配合することができる。なお、添加剤としては、公知のものを使用することができる。
シリコーン樹脂組成物には、必要に応じて、(A)成分以外のケイ素原子結合アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン(以下、「(F)成分」と称する)を添加することができる。
シリコーン樹脂組成物には、必要に応じて(B)成分以外のオルガノハイドロジェンポリシロキサン(以下、「(G)成分」と称する)を添加することができる。
シリコーン樹脂組成物には、必要に応じて、接着性を付与するために、接着助剤(接着性付与剤)を添加することができる。接着助剤としては、例えば、1分子中にケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)、ケイ素原子に結合したアルケニル基(例えばSi−CH=CH2基)、アルコキシシリル基(例えばトリメトキシシリル基)、及びエポキシ基(例えばグリシドキシプロピル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基)から選ばれる官能性基を少なくとも2種、好ましくは2種又は3種含有する直鎖状又は環状のケイ素原子数4〜50個、好ましくは4〜20個程度のオルガノシロキサンオリゴマーや、下記式(7)で示されるオルガノオキシシリル変性イソシアヌレート化合物、及びその加水分解縮合物(オルガノシロキサン変性イソシアヌレート化合物)等が挙げられる。なお、接着助剤は、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
シリコーン樹脂組成物には、必要に応じて、硬化抑制剤を添加することができる。硬化抑制剤としては、例えば、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサンのようなビニル基高含有オルガノポリシロキサン、トリアリルイソシアヌレート、アルキルマレエート、アセチレンアルコール類、及びそのシラン変性物又はシロキサン変性物、ハイドロパーオキサイド、テトラメチルエチレンジアミン、及びベンゾトリアゾール等が挙げられる。なお、硬化抑制剤は、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
また、本発明では、シリコーン樹脂基板の製造方法であって、
(i)下記(A)〜(D)成分を含む材料を混練することによってシリコーン樹脂組成物を調製する工程、及び
(A)下記平均組成式(1)で示され、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン
(R1 a1R2 3−a1SiO1/2)m1(R2SiO3/2)n1(O1/2X1)s1 (1)
(式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基であり、R2はそれぞれ独立に炭素数2〜6のアルケニル基又は炭素数1〜6のアルキル基であり、X1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。a1は0〜3の整数であり、m1、n1、s1は0.001≦m1≦0.5、0.5≦n1≦0.999、0≦s1≦0.499、及びm1+n1+s1=1を満たす数である。)
(B)下記平均組成式(2)で示され、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(R1 a2R3 3−a2SiO1/2)m2(R3SiO3/2)n2(O1/2X1)s2 (2)
(式中、R1、X1は前記と同様であり、R3はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である。a2は0〜3の整数であり、m2、n2、s2は0.001≦m2≦0.5、0.5≦n2≦0.999、0≦s2≦0.499、及びm2+n2+s2=1を満たす数である。)
(C)付加反応触媒
(D)無機質充填材
(ii)前記(i)工程で調製したシリコーン樹脂組成物をシート化し、硬化させる工程、
を含むシリコーン樹脂基板の製造方法を提供する。以下、各工程について更に詳しく説明する。
本発明のシリコーン樹脂基板の製造方法では、まず、シリコーン樹脂組成物を調製する。シリコーン樹脂組成物は、上述の(A)〜(D)成分(及び必要に応じて上述の添加剤)を均一に混合(混練)することによって調製することができる。通常は、硬化が進行しないように2液に分けて保存され、使用時に2液を混合して硬化を行う。また、上述のアセチレンアルコール等の硬化抑制剤を少量添加して1液として用いることもできる。シリコーン樹脂組成物は、(A)、(B)、(C)成分を均一に混合してベース組成物を得て、更に(D)成分を配合し、混練することにより調製することが好ましい。
本発明のシリコーン樹脂基板の製造方法では、次に、上記の(i)工程で調製したシリコーン樹脂組成物をシート化し、シリコーン樹脂組成物を硬化させて、シリコーン樹脂基板を製造する。シート化し、硬化させる方法は、シリコーン樹脂組成物をそのままシート状に成形し、これを加熱硬化させる方法であってもよいが、基材としてガラスクロスを用い、基材であるガラスクロスにシリコーン樹脂組成物を含浸させた後、ガラスクロスに含浸させた(シート状の)シリコーン樹脂組成物を加圧下で加熱硬化させる方法が好ましい。このように、基材としてガラスクロスを用いてシート化することで、シリコーン樹脂基板の製造が簡便になり、得られるシリコーン樹脂基板は反りや変形が更に抑制された高信頼性の基板となる。なお、ガラスクロスは上述のシリコーン樹脂基板の説明で挙げたものと同様のものを使用することができる。
また、本発明では、上述の本発明のシリコーン樹脂基板と光半導体素子を有する光半導体装置を提供する。
(合成例1)
−オルガノポリシロキサン樹脂(A1)−
トルエン溶媒に溶解したMeSiO3/2単位の部分加水分解縮合物である(MeSiO3/2)0.8(OH)0.1(OMe)0.1:724.6g(98モル%)に、トルエン溶媒に溶解したMe2ViSiCl:35.0g(2モル%)を滴下し、共加水分解した。更に水洗、アルカリ洗浄による中和、脱水後、溶剤をストリップし、M単位とT単位のみからなりアリール基を含まないオルガノポリシロキサン樹脂(A1)を合成した。この樹脂の重量平均分子量は4,000、ビニル基含有量は0.04モル/100gであった。
−オルガノポリシロキサン樹脂(A2)−
トルエン溶媒に溶解したMeSiO3/2単位の部分加水分解縮合物である(MeSiO3/2)0.8(OH)0.1(OMe)0.1:364.7g(96モル%)に、トルエン溶媒に溶解したMe2ViSiCl:35.0g(4モル%)を滴下し、共加水分解した。更に水洗、アルカリ洗浄による中和、脱水後、溶剤をストリップし、M単位とT単位のみからなりアリール基を含まないオルガノポリシロキサン樹脂(A2)を合成した。この樹脂の重量平均分子量は7,000、ビニル基含有量は0.08モル/100gであった。
−オルガノポリシロキサン樹脂(A3)−
トルエン溶媒に溶解したMeSiO3/2単位の部分加水分解縮合物である(MeSiO3/2)0.8(OH)0.1(OMe)0.1:69.8g(84モル%)に、トルエン溶媒に溶解したMeVi2SiCl:29.2g(16モル%)を滴下し、共加水分解した。更に水洗、アルカリ洗浄による中和、脱水後、溶剤をストリップし、M単位とT単位のみからなりアリール基を含まないオルガノポリシロキサン樹脂(A3)を合成した。この樹脂の重量平均分子量は11,000、ビニル基含有量は0.50モル/100gであった。
−オルガノポリシロキサン樹脂(A4)−
IPA(イソプロピルアルコール)溶媒に溶解したMeSi(OMe)3:778.9g(95モル%)とMe2ViSiOMe:35.0g(5モル%)に塩酸水溶液を滴下し、共加水分解した。更に水洗、アルカリ洗浄による中和、脱水後、溶剤をストリップし、M単位とT単位のみからなりアリール基を含まないオルガノポリシロキサン樹脂(A4)を合成した。この樹脂の重量平均分子量は6,000、ビニル基含有量は0.07モル/100gであった。
−オルガノハイドロジェンポリシロキサン樹脂(B1)−
トルエン溶媒に溶解したMeSiO3/2単位の部分加水分解縮合物である(MeSiO3/2)0.8(OH)0.1(OMe)0.1:724.6g(98モル%)に、トルエン溶媒に溶解したMe2HSiCl:27.4g(2モル%)を滴下し、共加水分解した。更に水洗、アルカリ洗浄による中和、脱水後、溶剤をストリップし、M単位とT単位のみからなりアリール基を含まないオルガノハイドロジェンポリシロキサン樹脂(B1)を合成した。この樹脂の重量平均分子量は4,000、ヒドロシリル基含有量は0.04モル/100gであった。
−オルガノハイドロジェンポリシロキサン樹脂(B2)−
トルエン溶媒に溶解したMeSiO3/2単位の部分加水分解縮合物である(MeSiO3/2)0.8(OH)0.1(OMe)0.1:364.7g(96モル%)に、トルエン溶媒に溶解したMe2HSiCl:27.4g(4モル%)を滴下し、共加水分解した。更に水洗、アルカリ洗浄による中和、脱水後、溶剤をストリップし、M単位とT単位のみからなりアリール基を含まないオルガノハイドロジェンポリシロキサン樹脂(B2)を合成した。この樹脂の重量平均分子量は4,000、ヒドロシリル基含有量は0.08モル/100gであった。
−オルガノハイドロジェンポリシロキサン樹脂(B3)−
IPA溶媒に溶解したMeSi(OMe)3:786.4g(95モル%)とMe2HSiOMe:27.4g(5モル%)に塩酸水溶液を滴下し、共加水分解した。更に水洗、アルカリ洗浄による中和、脱水後、溶剤をストリップし、M単位とT単位のみからなりアリール基を含まないオルガノハイドロジェンポリシロキサン樹脂(B3)を合成した。この樹脂の重量平均分子量は5,000、ヒドロシリル基含有量は0.07モル/100gであった。
−オルガノポリシロキサン樹脂(A5)−
PhSiCl3で示されるオルガノシラン:562.1g(90モル%)とViSiCl3:47.8g(10モル%)をトルエン溶媒に溶解後、水中に滴下し、共加水分解した。更に水洗、アルカリ洗浄による中和、脱水後、溶剤をストリップし、T単位のみからなる三次元網状構造でありアリール基を含むオルガノポリシロキサン樹脂(A5)を合成した。この樹脂の重量平均分子量は4,000、ビニル基含有量は0.08モル/100gであった。
−オルガノポリシロキサン樹脂(A6)−
PhSiCl3で示されるオルガノシラン:952.5g(81.6モル%)、ClMe2SiO(Me2SiO)8SiMe2Cl:398.0g(9.1モル%)、MeViSiCl2:37.8g(4.8モル%)、Me2ViSiCl:30.2g(4.5モル%)をトルエン溶媒に溶解後、水中に滴下し、共加水分解した。更に水洗、アルカリ洗浄による中和、脱水後、溶剤をストリップし、M単位、D単位、及びT単位からなりアリール基を含むオルガノポリシロキサン樹脂(A6)を合成した。この樹脂の重量平均分子量は14,000、ビニル基含有量は0.05モル/100gであった。
−オルガノハイドロジェンポリシロキサン樹脂(B4)−
PhSiCl3で示されるオルガノシラン:666.8g(81.8モル%)、ClMe2SiO(Me2SiO)8SiMe2Cl:278.6g(9.1モル%)、MeHSiCl2:40.3g(9.1モル%)をトルエン溶媒に溶解後、水中に滴下し、共加水分解した。更に水洗、アルカリ洗浄による中和、脱水後、溶剤をストリップし、M単位、D単位、及びT単位からなりアリール基を含むオルガノハイドロジェンポリシロキサン樹脂(B4)を合成した。この樹脂の重量平均分子量は11,000、ヒドロシリル基含有量は0.05モル/100gであった。
(実施例1)
合成例1で得られたオルガノポリシロキサン樹脂(A1):95g、合成例5で得られたオルガノハイドロジェンポリシロキサン樹脂(B1):105g、反応抑制剤としてアセチレンアルコール系のエチニルメチルデシルカルビノール:0.2g、付加反応触媒として塩化白金酸の1質量%オクチルアルコール溶液:0.2gを加え、よく撹拌してベース組成物を得た。このベース組成物に、溶剤としてトルエン:290gを加え、更に無機質充填材としてアルミナ(商品名:アドマファインAO−502、平均粒子径:約0.7μm、(株)アドマテックス製):395g及び酸化チタン(商品名:PF−691、平均粒子径:約0.2μm、(株)石原産業製):10g加えて、シンキーミキサーで撹拌し、シリコーン樹脂組成物のトルエン分散液を調製した。
実施例1において、オルガノポリシロキサン樹脂(A1):95gの代わりに、合成例2で得られたオルガノポリシロキサン樹脂(A2):95gを用い、オルガノハイドロジェンポリシロキサン樹脂(B1):105gの代わりに、合成例6で得られたオルガノハイドロジェンポリシロキサン樹脂(B2):105gを用いた以外は実施例1と同様にして、シリコーン樹脂基板及び銅張シリコーン樹脂基板を得た。
実施例1において、オルガノポリシロキサン樹脂(A1):95gの代わりに、合成例3で得られたオルガノポリシロキサン樹脂(A3):24.5gを用い、オルガノハイドロジェンポリシロキサン樹脂(B1):105gの代わりに、合成例6で得られたオルガノハイドロジェンポリシロキサン樹脂(B2):175.5g用いた以外は実施例1と同様にして、シリコーン樹脂基板及び銅張シリコーン樹脂基板を得た。
実施例1において、オルガノポリシロキサン樹脂(A1):95gの代わりに、合成例4で得られたオルガノポリシロキサン樹脂(A4):95gを用い、オルガノハイドロジェンポリシロキサン樹脂(B1):105gの代わりに、合成例7で得られたオルガノハイドロジェンポリシロキサン樹脂(B3):105gを用いた以外は実施例1と同様にして、シリコーン樹脂基板及び銅張シリコーン樹脂基板を得た。
実施例1において、オルガノポリシロキサン樹脂(A1):95gの代わりに、比較合成例1で得られたオルガノポリシロキサン樹脂(A5):72.5gを用い、オルガノハイドロジェンポリシロキサン樹脂(B1):105gの代わりに、比較合成例3で得られたオルガノハイドロジェンポリシロキサン樹脂(B4):127.5g用いた以外は実施例1と同様にして、シリコーン樹脂基板及び銅張シリコーン樹脂基板を得た。
実施例1において、オルガノポリシロキサン樹脂(A1):95gの代わりに、比較合成例2で得られたオルガノポリシロキサン樹脂(A6):95gを用い、オルガノハイドロジェンポリシロキサン樹脂(B1):105gの代わりに、比較合成例3で得られたオルガノハイドロジェンポリシロキサン樹脂(B4):105gを用いた以外は実施例1と同様にして、シリコーン樹脂基板及び銅張シリコーン樹脂基板を得た。
実施例1で作製したシリコーン樹脂基板の代わりに、市販の白色ガラスエポキシ基板を用いて、耐熱変色性試験を行った。
実施例1〜4、及び比較例1、2で得られたシリコーン樹脂基板0.1gをバイアル内に密封し、加熱温度200℃、加熱時間15分の環境下に置き、気相を、ヘッドスペースサンプラーを接続したガスクロマトグラフ質量分析計(装置名:QP−5050A,(株)島津製)により定量した。次に、既知の濃度のオクタメチルシクロテトラシロキサンとトルエンを含むメタノール溶液1μLをスパイクし、同様に測定を行い、これにより検量線を作成した。得られた検量線に基づいて、各シリコーン樹脂基板の測定結果の各ピークから揮発ガスの発生量を求めた。結果を表1に示す。
実施例1〜4、及び比較例1、2で得られた銅張シリコーン樹脂基板の銅箔をエッチング処理によって除去したのち、JIS C 6481:1996に従って熱機械分析TMA装置(装置名:TMA/SS6100,(株)エスアイアイ・ナノテクノロジー製)を用いて、該基板に対して垂直な方向(Z方向)の線膨張係数を、ガラス転移温度〜200℃の温度範囲において測定した。結果を表1に示す。
実施例1〜4、及び比較例1、2で得られた銅張シリコーン樹脂基板を25mm角の正方形に切り出し、320℃、10分間加熱した後、基板と銅箔の間や基板層間にふくれを確認した。結果を表2に示す。
実施例1〜4、及び比較例1、2で得られた銅張シリコーン樹脂基板を用いて図2に示されるように銅箔の一部をパターニングした基板(縦50mm×横100mm)を作製した。作製した基板に対し、IRリフロー装置(装置名:TNR15−225LH、(株)田村製作所製)により260℃、60秒間のIRリフロー処置を行った後の基板の長手方向の反り(単位mm)を測定した。結果を表2に示す。
実施例1〜4、及び比較例1、2で得られた銅張シリコーン樹脂基板の銅箔の一部をエッチング処理によって除去したのち、JIS C 6481:1996に従って、得られた銅張シリコーン樹脂基板を25mm幅に切りだし、35μm銅箔1mm幅の引きはがし強さをヘッドスピード50mm/minで測定した(n=3の平均値を測定した)。結果を表2に示す。
実施例1〜4、及び比較例1、2で得られた銅張シリコーン樹脂基板の銅箔をエッチング処理によって除去したのち、JIS C 6484:2005に従ってオートグラフ装置(装置名:AG−IS,(株)島津製)により、曲げ強さを測定した。結果を表2に示す。
実施例1、2、及び比較例1、3で得られた各銅張シリコーン樹脂基板又は市販の白色ガラスエポキシ基板の銅箔をエッチング処理によって除去したのち、該基板表面の青色LEDの平均波長(450nm)における反射率を光反射率測定機X−rite 8200(積分球分光光度計、X−rite社(US)製)にて測定し、更に200℃で23時間加熱処理したのちの反射率も同様に測定した。結果を表3に示す。
4…ダイボンディングペースト、 5…光半導体素子、 6…ボンディングワイヤー、
7…透明封止体。
Claims (21)
- シリコーン樹脂組成物の硬化物を含むシリコーン樹脂基板であって、
前記シリコーン樹脂組成物が、下記(A)〜(D)成分を含むものであることを特徴とするシリコーン樹脂基板。
(A)下記平均組成式(1)で示され、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン
(R1 a1R2 3−a1SiO1/2)m1(R2SiO3/2)n1(O1/2X1)s1 (1)
(式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基であり、R2はそれぞれ独立に炭素数2〜6のアルケニル基又は炭素数1〜6のアルキル基であり、X1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。a1は0〜3の整数であり、m1、n1、s1は0.001≦m1≦0.5、0.5≦n1≦0.999、0≦s1≦0.499、及びm1+n1+s1=1を満たす数である。)
(B)下記平均組成式(2)で示され、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(R1 a2R3 3−a2SiO1/2)m2(R3SiO3/2)n2(O1/2X1)s2 (2)
(式中、R1、X1は前記と同様であり、R3はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である。a2は0〜3の整数であり、m2、n2、s2は0.001≦m2≦0.5、0.5≦n2≦0.999、0≦s2≦0.499、及びm2+n2+s2=1を満たす数である。)
(C)付加反応触媒
(D)無機質充填材 - 前記R1が、メチル基、エチル基、プロピル基、又はシクロヘキシル基であり、前記R2が、ビニル基、アリル基、メチル基、エチル基、プロピル基、又はシクロヘキシル基であることを特徴とする請求項1に記載のシリコーン樹脂基板。
- 前記(D)成分が、
(D−1)白色顔料:前記(A)及び前記(B)成分の合計100質量部に対して0質量部を超え500質量部以下、及び
(D−2)前記(D−1)成分以外の無機質充填材:前記(A)成分及び前記(B)成分の合計100質量部に対して1質量部以上800質量部以下、
のいずれか一方又は両方を含むものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシリコーン樹脂基板。 - 前記(D−1)成分が、二酸化チタン及び酸化亜鉛のいずれか一方又は両方であることを特徴とする請求項3に記載のシリコーン樹脂基板。
- 前記シリコーン樹脂組成物が、25℃で固体状のものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のシリコーン樹脂基板。
- 前記シリコーン樹脂基板が、基材であるガラスクロスに前記シリコーン樹脂組成物を含浸させたシリコーン樹脂含浸ガラスクロスの硬化物、又は前記シリコーン樹脂含浸ガラスクロスを2枚以上積層させた積層体の硬化物であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のシリコーン樹脂基板。
- 前記シリコーン樹脂基板が、該シリコーン樹脂基板の片面又は両面に金属層を有するものであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のシリコーン樹脂基板。
- 前記シリコーン樹脂基板は、200℃で15分間加熱しヘッドスペース・ガスクロマトグラフィーにより検出される揮発ガスの量が400μg/g(ガス発生量/サンプル量)以下のものであり、前記シリコーン樹脂基板の表面に対して垂直な方向のガラス転移温度〜200℃までの線膨張係数が200ppm/℃以下のものであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のシリコーン樹脂基板。
- 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のシリコーン樹脂基板と光半導体素子を有するものであることを特徴とする光半導体装置。
- シリコーン樹脂基板の製造方法であって、
(i)下記(A)〜(D)成分を含む材料を混練することによってシリコーン樹脂組成物を調製する工程、及び
(A)下記平均組成式(1)で示され、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン
(R1 a1R2 3−a1SiO1/2)m1(R2SiO3/2)n1(O1/2X1)s1 (1)
(式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基であり、R2はそれぞれ独立に炭素数2〜6のアルケニル基又は炭素数1〜6のアルキル基であり、X1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。a1は0〜3の整数であり、m1、n1、s1は0.001≦m1≦0.5、0.5≦n1≦0.999、0≦s1≦0.499、及びm1+n1+s1=1を満たす数である。)
(B)下記平均組成式(2)で示され、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(R1 a2R3 3−a2SiO1/2)m2(R3SiO3/2)n2(O1/2X1)s2 (2)
(式中、R1、X1は前記と同様であり、R3はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である。a2は0〜3の整数であり、m2、n2、s2は0.001≦m2≦0.5、0.5≦n2≦0.999、0≦s2≦0.499、及びm2+n2+s2=1を満たす数である。)
(C)付加反応触媒
(D)無機質充填材
(ii)前記(i)工程で調製したシリコーン樹脂組成物をシート化し、硬化させる工程、
を含むことを特徴とするシリコーン樹脂基板の製造方法。 - 前記(A)成分として、下記平均組成式(3)で示されるオルガノポリシロキサンと下記式(4)で示されるケイ素化合物を反応させて得られるものを用いることを特徴とする請求項10に記載のシリコーン樹脂基板の製造方法。
(R2SiO3/2)p1(O1/2X1)q1 (3)
(式中、R2、X1は前記と同様である。p1、q1は0.5≦p1≦0.95、0.05≦q1≦0.5、及びp1+q1=1を満たす数である。)
R1 a1R2 3−a1SiX2 (4)
(式中、R1、R2は前記と同様であり、X2はO1/2X1で表される基(X1は前記と同様である)又はハロゲン原子である。a1は前記と同様である。) - 前記(B)成分として、下記平均組成式(5)で示されるオルガノポリシロキサンと下記式(6)で示されるケイ素化合物を反応させて得られるものを用いることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載のシリコーン樹脂基板の製造方法。
(R3SiO3/2)p2(O1/2X1)q2 (5)
(式中、R3、X1は前記と同様である。p2、q2は0.5≦p2≦0.95、0.05≦q2≦0.5、及びp2+q2=1を満たす数である。)
R1 a2R3 3−a2SiX2 (6)
(式中、R1、R3は前記と同様であり、X2はO1/2X1で表される基(X1は前記と同様である)又はハロゲン原子である。a2は前記と同様である。) - 前記R1が、メチル基、エチル基、プロピル基、又はシクロヘキシル基であり、前記R2が、ビニル基、アリル基、メチル基、エチル基、プロピル基、又はシクロヘキシル基であることを特徴とする請求項10から請求項12のいずれか一項に記載のシリコーン樹脂基板の製造方法。
- 前記(D)成分として、
(D−1)白色顔料:前記(A)及び前記(B)成分の合計100質量部に対して0質量部を超え500質量部以下、及び
(D−2)前記(D−1)成分以外の無機質充填材:前記(A)成分及び前記(B)成分の合計100質量部に対して1質量部以上800質量部以下、
のいずれか一方又は両方を含むものを用いることを特徴とする請求項10から請求項13のいずれか一項に記載のシリコーン樹脂基板の製造方法。 - 前記(D−1)成分として、二酸化チタン及び酸化亜鉛のいずれか一方又は両方を用いることを特徴とする請求項10から請求項14のいずれか一項に記載のシリコーン樹脂基板の製造方法。
- 前記シリコーン樹脂組成物を、25℃で固体状のものとすることを特徴とする請求項10から請求項15のいずれか一項に記載のシリコーン樹脂基板の製造方法。
- 前記(i)工程において、前記(A)〜(D)成分を含む材料を(E)溶剤に溶解・分散させ、これを混練することによってシリコーン樹脂組成物を調製することを特徴とする請求項10から請求項16のいずれか一項に記載のシリコーン樹脂基板の製造方法。
- 前記(ii)工程において、基材であるガラスクロスに前記シリコーン樹脂組成物を含浸させ、該ガラスクロスに含浸させたシリコーン樹脂組成物を加圧下で加熱硬化させることを特徴とする請求項10から請求項17のいずれか一項に記載のシリコーン樹脂基板の製造方法。
- 前記(ii)工程において、前記ガラスクロスに前記シリコーン樹脂組成物を含浸させた後、該シリコーン樹脂を含浸させたガラスクロスを2枚以上積層し、前記ガラスクロスに含浸させたシリコーン樹脂組成物を加圧下で加熱硬化させることを特徴とする請求項18に記載のシリコーン樹脂基板の製造方法。
- 前記(ii)工程において、前記シリコーン樹脂基板の片面又は両面に金属層を形成することを特徴とする請求項10から請求項19のいずれか一項に記載のシリコーン樹脂基板の製造方法。
- 前記シリコーン樹脂基板として、200℃で15分間加熱しヘッドスペース・ガスクロマトグラフィーにより検出される揮発ガスの量が400μg/g(ガス発生量/サンプル量)以下のものであり、前記シリコーン樹脂基板の表面に対して垂直な方向のガラス転移温度〜200℃までの線膨張係数が200ppm/℃以下のものを製造することを特徴とする請求項10から請求項20のいずれか一項に記載のシリコーン樹脂基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016111658A JP6645911B2 (ja) | 2016-06-03 | 2016-06-03 | シリコーン樹脂基板及びその製造方法、並びに光半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016111658A JP6645911B2 (ja) | 2016-06-03 | 2016-06-03 | シリコーン樹脂基板及びその製造方法、並びに光半導体装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017218473A true JP2017218473A (ja) | 2017-12-14 |
JP6645911B2 JP6645911B2 (ja) | 2020-02-14 |
Family
ID=60658506
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016111658A Active JP6645911B2 (ja) | 2016-06-03 | 2016-06-03 | シリコーン樹脂基板及びその製造方法、並びに光半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6645911B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020033407A (ja) * | 2018-08-28 | 2020-03-05 | 信越化学工業株式会社 | 付加硬化型シリコーン組成物及び半導体装置 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007008996A (ja) * | 2005-06-28 | 2007-01-18 | Dow Corning Toray Co Ltd | 硬化性オルガノポリシロキサン樹脂組成物および光学部材 |
JP2013221075A (ja) * | 2012-04-16 | 2013-10-28 | Shin-Etsu Chemical Co Ltd | Ledのリフレクター用熱硬化性シリコーン樹脂組成物並びにこれを用いたled用リフレクター及び光半導体装置 |
JP2014088459A (ja) * | 2012-10-29 | 2014-05-15 | Shin Etsu Chem Co Ltd | シリコーン樹脂組成物、並びにこれを用いたシリコーン積層基板とその製造方法、及びled装置 |
JP2015034305A (ja) * | 2014-11-20 | 2015-02-19 | 東レ・ダウコーニング株式会社 | 硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法 |
JP2015074751A (ja) * | 2013-10-10 | 2015-04-20 | 信越化学工業株式会社 | シリコーン樹脂組成物、該組成物を用いた積層板、及び該積層板を有するled装置 |
-
2016
- 2016-06-03 JP JP2016111658A patent/JP6645911B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007008996A (ja) * | 2005-06-28 | 2007-01-18 | Dow Corning Toray Co Ltd | 硬化性オルガノポリシロキサン樹脂組成物および光学部材 |
JP2013221075A (ja) * | 2012-04-16 | 2013-10-28 | Shin-Etsu Chemical Co Ltd | Ledのリフレクター用熱硬化性シリコーン樹脂組成物並びにこれを用いたled用リフレクター及び光半導体装置 |
JP2014088459A (ja) * | 2012-10-29 | 2014-05-15 | Shin Etsu Chem Co Ltd | シリコーン樹脂組成物、並びにこれを用いたシリコーン積層基板とその製造方法、及びled装置 |
JP2015074751A (ja) * | 2013-10-10 | 2015-04-20 | 信越化学工業株式会社 | シリコーン樹脂組成物、該組成物を用いた積層板、及び該積層板を有するled装置 |
JP2015034305A (ja) * | 2014-11-20 | 2015-02-19 | 東レ・ダウコーニング株式会社 | 硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020033407A (ja) * | 2018-08-28 | 2020-03-05 | 信越化学工業株式会社 | 付加硬化型シリコーン組成物及び半導体装置 |
CN110862802A (zh) * | 2018-08-28 | 2020-03-06 | 信越化学工业株式会社 | 加成固化型有机硅组合物及半导体装置 |
CN110862802B (zh) * | 2018-08-28 | 2023-04-07 | 信越化学工业株式会社 | 加成固化型有机硅组合物及半导体装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6645911B2 (ja) | 2020-02-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5471180B2 (ja) | シリコーン積層基板、その製造方法、シリコーン積層基板製造用シリコーン樹脂組成物及びled装置 | |
JP6072662B2 (ja) | シリコーン樹脂組成物、該組成物を用いた積層板、及び該積層板を有するled装置 | |
JP5851970B2 (ja) | シリコーン樹脂組成物、並びにこれを用いたシリコーン積層基板とその製造方法、及びled装置 | |
JP5650092B2 (ja) | シリコーンプリプレグ、それを用いたシリコーン樹脂板、シリコーン金属張積層板、シリコーン金属ベース基板及びled実装基板 | |
TWI665262B (zh) | 硬化性矽酮樹脂組成物 | |
WO2015093283A1 (ja) | 付加硬化型シリコーン組成物 | |
JP2010265442A (ja) | 熱硬化性シリコーン樹脂用組成物 | |
TW201615714A (zh) | 硬化性聚矽氧組合物、其硬化物、及光半導體裝置 | |
JP5794836B2 (ja) | シリコーン樹脂組成物、シリコーン樹脂シート、光半導体素子装置、および、シリコーン樹脂シートの製造方法。 | |
KR20140145177A (ko) | 경화성 실리콘 조성물, 이의 경화물, 및 광반도체 디바이스 | |
CN110382625B (zh) | 可固化的有机聚硅氧烷组合物和半导体器件 | |
US10743412B2 (en) | Substrate and semiconductor apparatus | |
JP6297864B2 (ja) | 金属張複合積層基板及び半導体装置 | |
JP6480360B2 (ja) | 半導体装置 | |
JP2018030977A (ja) | シリコーン樹脂基板、金属層形成シリコーン樹脂基板、シリコーン樹脂硬化基板及び金属層形成シリコーン樹脂硬化基板 | |
JP7475135B2 (ja) | 硬化性白色シリコーン組成物、光半導体装置用反射材、および光半導体装置 | |
JP2018030953A (ja) | シリコーン樹脂透明基板及びその製造方法 | |
JP6645911B2 (ja) | シリコーン樹脂基板及びその製造方法、並びに光半導体装置 | |
JP6100715B2 (ja) | 白色繊維基板及び半導体装置 | |
TWI798500B (zh) | 加成硬化型聚矽氧樹脂組成物、其硬化物及光半導體裝置 | |
JP2016014156A (ja) | シリコーン樹脂組成物、並びにこれを用いたシリコーン積層基板とその製造方法、及びled装置 | |
JP6100716B2 (ja) | 金属張表面処理繊維基板及び半導体装置 | |
TW202208553A (zh) | 固化性有機矽組成物、密封材料及光半導體裝置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180524 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190218 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190326 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190508 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190806 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190919 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191105 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20191213 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20191224 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200109 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6645911 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |