JP6480360B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
(A−1)下記平均組成式(1)で示され、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン、
(R1 3SiO1/2)a(R1 2SiO2/2)b(R1SiO3/2)c(SiO4/2)d (1)
(式中、R1は独立に水酸基、炭素数1〜10の一価炭化水素基、及び炭素数2〜10のアルケニル基から選ばれる基であり、a、b、c、dは、a≧0、b≧0、c≧0、d≧0、a+b+c+d=1、及び0<(c+d)≦1.0を満足する数である。)
(B−1)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:前記(A−1)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基1モル当たり、(B−1)成分中のケイ素原子に結合した水素原子の量が0.1〜5.0モルとなる量、
(C−1)白金族金属系触媒、及び
(D)充填材:前記(A−1)成分及び前記(B−1)成分の合計100質量部に対して30質量部以上900質量部以下、
を含むものであることが好ましい。
(D−1)白色顔料:前記(A−1)成分及び前記(B−1)成分の合計100質量部に対して0質量部を超え300質量部以下、及び
(D−2)前記(D−1)成分以外の無機質充填材:前記(A−1)成分及び前記(B−1)成分の合計100質量部に対して1質量部以上600質量部以下、
のいずれか又は両方を含むものであることが好ましい。
(A−2)下記平均組成式(2)で示され、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン、
(R2 3SiO1/2)a’(R2 2SiO2/2)b’(R2SiO3/2)c’(SiO4/2)d’ (2)
(式中、R2は独立に水酸基、炭素数1〜10の一価炭化水素基、及び炭素数2〜10のアルケニル基から選ばれる基であり、a’、b’、c’、d’は、a’≧0、b’≧0、c’≧0、d’≧0、及びa’+b’+c’+d’=1を満足する数である。)
(B−2)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:前記(A−2)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基1モル当たり、(B−2)成分中のケイ素原子に結合した水素原子の量が0.1〜5.0モルとなる量、及び
(C−2)白金族金属系触媒、
を含むものであることが好ましい。
図1は、金属張シリコーン樹脂基板上にシリコーン樹脂組成物(Y)を封止材として成形した本発明の半導体装置の一例の概略断面図である。図1に示される半導体装置では、シリコーン樹脂基板1の両面に金属層2を有する金属張シリコーン樹脂基板3の片面(金属層2上)に、半導体素子4が搭載されている。また、半導体素子4は金属製のボンディングワイヤ5によりワイヤボンディングされており、その上からシリコーン樹脂組成物(Y)の成形体である封止材6によって樹脂封止されている。なお、シリコーン樹脂基板1は、シリコーン樹脂組成物(X)を含浸させたガラスクロスの硬化物である。また、金属張シリコーン樹脂基板3には、金属層2によってシリコーン樹脂基板1が被覆されている箇所と、パターニング等によって金属層2が除去されシリコーン樹脂基板1が表層に現れている箇所があり、シリコーン樹脂基板1が表層に現れている箇所で、シリコーン樹脂基板1と封止材6が接着している。
(X−1)ケイ素原子に結合した全有機基に対して30モル%以上95モル%以下のアリール基を含有する硬化性オルガノポリシロキサンを含むものであるか、
(X−2)ケイ素原子に結合したアリール基を含有しない硬化性オルガノポリシロキサン又はケイ素原子に結合した全有機基に対して0モル%を超え30モル%未満のアリール基を含有する硬化性オルガノポリシロキサンを含むものである。
(Y−1)ケイ素原子に結合したアリール基を含有しない硬化性オルガノポリシロキサン又はケイ素原子に結合した全有機基に対して0モル%を超え30モル%未満のアリール基を含有する硬化性オルガノポリシロキサンを含むものであるか、
(Y−2)ケイ素原子に結合した全有機基に対して30モル%以上95モル%以下のアリール基を含有する硬化性オルガノポリシロキサンを含むものである。
(パターン1)
パターン1は、シリコーン樹脂組成物(X)が(X−1)であり、シリコーン樹脂組成物(Y)が(Y−1)の場合である。この場合、シリコーン樹脂組成物(X)に含まれる硬化性オルガノポリシロキサン中のケイ素原子結合アリール基の割合が高く、シリコーン樹脂組成物(Y)に含まれる硬化性オルガノポリシロキサン中のケイ素原子結合アリール基の割合が低い(あるいは、シリコーン樹脂組成物(Y)に含まれる硬化性オルガノポリシロキサンがケイ素原子結合アリール基を含有しない)。
(パターン2)
パターン2は、シリコーン樹脂組成物(X)が(X−2)であり、シリコーン樹脂組成物(Y)が(Y−2)の場合である。この場合、シリコーン樹脂組成物(X)に含まれる硬化性オルガノポリシロキサン中のケイ素原子結合アリール基の割合が低く(あるいは、シリコーン樹脂組成物(X)に含まれる硬化性オルガノポリシロキサンがケイ素原子結合アリール基を含有せず)、シリコーン樹脂組成物(Y)に含まれる硬化性オルガノポリシロキサン中のケイ素原子結合アリール基の割合が高い。
本発明の半導体装置に使用される金属張シリコーン樹脂基板は、シリコーン樹脂基板の片面又は両面に金属層を有するものである。なお、金属張シリコーン樹脂基板の厚さは、半導体装置の用途や基板の製造に用いるガラスクロスの厚さ等に応じて適宜選択すればよく、特に限定されないが、好ましくは20〜2,000μm、より好ましくは50〜1,000μmである。
シリコーン樹脂基板の片面又は両面に形成される金属層は、特に限定されないが、例えば、Ni、Cu、Fe、Co、あるいはこれらの金属のうち2種類以上からなる合金、例えばNi−Cu合金、Fe−Ni合金、Fe−Co合金などから選ばれる金属を含む層とすることが好ましい。
本発明の半導体装置に使用される金属張シリコーン樹脂基板の材料となるシリコーン樹脂基板は、シリコーン樹脂組成物(X)を含浸させた1枚又は複数枚のガラスクロスの硬化物である。
シリコーン樹脂組成物(X)を含浸させるガラスクロスとしては、特に限定されず、公知のものを使用することができる。例えば、石英ガラスクロス、無アルカリガラスクロス、高引張強度のTガラスクロス等を用いることができる。ガラスクロスはシート状であって、その厚さは、本発明の半導体装置の用途等に応じて適宜選択すればよく、特に限定されないが、好ましくは10〜2,000μm、より好ましくは20〜1,000μm、特に好ましくは50〜300μmである。
ガラスクロスに含浸させるシリコーン樹脂組成物(X)は、
(X−1)ケイ素原子に結合した全有機基に対して30モル%以上95モル%以下のアリール基を含有する硬化性オルガノポリシロキサンを含むものであるか、
(X−2)ケイ素原子に結合したアリール基を含有しない硬化性オルガノポリシロキサン又はケイ素原子に結合した全有機基に対して0モル%を超え30モル%未満のアリール基を含有する硬化性オルガノポリシロキサンを含むものである。
(A−1)下記平均組成式(1)で示され、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン、
(R1 3SiO1/2)a(R1 2SiO2/2)b(R1SiO3/2)c(SiO4/2)d (1)
(式中、R1は独立に水酸基、炭素数1〜10の一価炭化水素基、及び炭素数2〜10のアルケニル基から選ばれる基であり、a、b、c、dは、a≧0、b≧0、c≧0、d≧0、a+b+c+d=1、及び0<(c+d)≦1.0を満足する数である。)
(B−1)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:前記(A−1)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基1モル当たり、(B−1)成分中のケイ素原子に結合した水素原子の量が0.1〜5.0モルとなる量、
(C−1)白金族金属系触媒、及び
(D)充填材:前記(A−1)成分及び前記(B−1)成分の合計100質量部に対して30質量部以上900質量部以下、
を含むものであることが好ましい。
(A−1)成分は、下記平均組成式(1)で示され、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン(即ち、不飽和基含有オルガノポリシロキサン)である。
(R1 3SiO1/2)a(R1 2SiO2/2)b(R1SiO3/2)c(SiO4/2)d (1)
(式中、R1は独立に水酸基、炭素数1〜10の一価炭化水素基、及び炭素数2〜10のアルケニル基から選ばれる基であり、a、b、c、dは、a≧0、b≧0、c≧0、d≧0、a+b+c+d=1、及び0<(c+d)≦1.0を満足する数である。)
(Me2ViSiO1/2)a1(Me2SiO2/2)b1(PhSiO3/2)c1
(MeVi2SiO1/2)a2(Me2SiO2/2)b2(PhSiO3/2)c2
(Me2ViSiO1/2)a3(Me2SiO2/2)b3(MeViSiO2/2)b4(PhSiO3/2)c3
(式中、a1、a2、a3、b1、b2、b3、b4、c1、c2、及びc3は、それぞれ、0.01≦a1≦0.5、0.01≦a2≦0.5、0.01≦a3≦0.74、0.09≦b1≦0.75、0.09≦b2≦0.75、0.01≦b3≦0.74、0.01≦b4≦0.74、0.24≦c1≦0.9、0.24≦c2≦0.9、0.24≦c3≦0.9、かつa1+b1+c1=1、a2+b2+c2=1、a3+b3+b4+c3=1を満たす数であり、上記(Me2SiO2/2)単位の少なくとも一部、又は全てが連続して繰り返してなることが、樹脂の柔軟性の観点から特に好ましい。)
(PhSiO3/2)c4(ViSiO3/2)c5
(MeSiO3/2)c6(ViSiO3/2)c7
(式中、c4、c5、c6、及びc7は、それぞれ、0.5≦c4≦0.95、0.05≦c5≦0.5、0.5≦c6≦0.98、0.02≦c7≦0.5、かつc4+c5=1、c6+c7=1を満たす数である。)
(Me3SiO1/2)a4(MePhViSiO1/2)a5(SiO4/2)d1
(式中、a4、a5、及びd1は、それぞれ、0.02≦a4≦0.12、0.18≦a5≦0.73、0.25≦d1≦0.77、かつa4+a5+d1=1を満たす数である。)
(B−1)成分は、ケイ素原子に結合した水素原子(以下、「SiH基」とも称する)を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、上述の(A−1)成分の架橋剤として作用する成分である。
(Me2HSiO1/2)e1(Me2SiO2/2)f1(PhSiO3/2)g1
(Me2HSiO1/2)e2(Me2SiO2/2)f2(MeHSiO2/2)f3(PhSiO3/2)g2
(MeHSiO2/2)f4(PhSiO3/2)g3
(MeHSiO2/2)f5(MeSiO3/2)g4
(Me2HSiO1/2)e3(Ph2SiO2/2)f6
(Me2HSiO1/2)e4(Me2SiO2/2)f7
(Me2HSiO1/2)e5(MeSiO3/2)g5
(式中、e1、e2、e3、e4、e5、f1、f2、f3、f4、f5、f6、f7、g1、g2、g3、g4、及びg5は、それぞれ、0.01≦e1≦0.5、0.01≦e2≦0.5、0.01≦e3≦0.5、0.01≦e4≦0.5、0.01≦e5≦0.5、0.09≦f1≦0.75、0.01≦f2≦0.74、0.01≦f3≦0.74、0.1≦f4≦0.75、0.1≦f5≦0.75、0.5≦f6≦0.99、0.5≦f7≦0.99、0.24≦g1≦0.9、0.24≦g2≦0.9、0.25≦g3≦0.9、0.25≦g4≦0.9、0.5≦g5≦0.99、かつe1+f1+g1=1、e2+f2+f3+g2=1、f4+g3=1、f5+g4=1、e3+f6=1、e4+f7=1、e5+g5=1を満たす数である。)
(C−1)成分は、白金族金属系触媒であり、シリコーン樹脂組成物(X)の付加硬化反応を生じさせるために配合される成分である。
(D)成分は、充填材であり、シリコーン樹脂基板の機械的強度や光反射率の向上を目的として添加される成分である。
(D−1)成分は、白色顔料であり、シリコーン樹脂組成物(X)の硬化物を白色にするための白色着色剤として用いられる成分である。この(D−1)成分は、得られるシリコーン樹脂基板に光反射性が求められる場合に、光反射率の向上を目的としてシリコーン樹脂組成物(X)に添加される成分であり、シリコーン樹脂基板に光反射性が求められない場合には、添加しなくてもよい。なお、半導体装置の用途等によって異なるが、シリコーン樹脂基板に光反射性が求められる場合、シリコーン樹脂基板の光反射率は、全可視光領域にわたって80%以上(即ち、80〜100%)であることが好ましい。
(D−2)成分は、上記(D−1)成分(即ち、白色顔料)以外の無機質充填材であり、シリコーン樹脂基板の線膨張率の低減や機械的強度の向上を目的として添加される成分である。
シリコーン樹脂組成物(X)には、上述した(A−1)、(B−1)、(C−1)、(D)成分以外にも、必要に応じて、各種の添加剤を配合することができる。なお、添加剤としては、公知のものを使用することができる。
シリコーン樹脂組成物(X)には、必要に応じて、接着性を付与するために、接着助剤(接着性付与剤)を添加することができる。接着助剤としては、例えば、1分子中にケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)、ケイ素原子に結合したアルケニル基(例えばSi−CH=CH2基)、アルコキシシリル基(例えばトリメトキシシリル基)、及びエポキシ基(例えばグリシドキシプロピル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基)から選ばれる官能性基を少なくとも2種、好ましくは2種又は3種含有する直鎖状又は環状のケイ素原子数4〜50個、好ましくは4〜20個程度のオルガノシロキサンオリゴマーや、下記式(3)で示されるオルガノオキシシリル変性イソシアヌレート化合物、及びその加水分解縮合物(オルガノシロキサン変性イソシアヌレート化合物)等が挙げられる。なお、接着助剤は、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
シリコーン樹脂組成物(X)には、必要に応じて、硬化抑制剤を添加することができる。硬化抑制剤としては、例えば、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサンのようなビニル基高含有オルガノポリシロキサン、トリアリルイソシアヌレート、アルキルマレエート、アセチレンアルコール類、及びそのシラン変性物又はシロキサン変性物、ハイドロパーオキサイド、テトラメチルエチレンジアミン、及びベンゾトリアゾール等が挙げられる。なお、硬化抑制剤は、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
シリコーン樹脂組成物(X)は、所要の成分を均一に混合することによって調製することができる。通常は、硬化が進行しないように2液に分けて保存され、使用時に2液を混合して硬化を行う。また、前述したアセチレンアルコール等の硬化抑制剤を少量添加して1液として用いることもできる。シリコーン樹脂組成物(X)は、(A−1)、(B−1)、(C−1)成分を均一に混合してベース組成物を得て、このベース組成物に溶剤を加えたのち、更に(D)成分を添加することにより、溶液又は分散液として調製してもよい。
本発明の半導体装置に使用される金属張シリコーン樹脂基板は、例えば、以下のような方法で製造することができる。(i)上述のシリコーン樹脂組成物(X)を溶剤に溶解・分散させた状態でガラスクロスに含浸させる。(ii)次に、ガラスクロスから溶剤を蒸発させて除去する。(iii)次に、シリコーン樹脂組成物(X)を含浸させたガラスクロスを1枚又は複数枚重ね、これの片面又は両面に金属層として金属箔又は金属板を配置し、加熱加圧成形する。なお、金属層を形成した後、常法に従い、金属層のパターニング及びメッキ工程を行ってもよい。
本発明の半導体装置において、半導体素子は、上述の金属張シリコーン樹脂基板の金属層又はシリコーン樹脂基板の上に載置されている。半導体素子は、特に限定されず、本発明の半導体装置の用途等に応じて適宜選択すればよい。
本発明の半導体装置において、シリコーン樹脂組成物(Y)の成形体は、上述の金属張シリコーン樹脂基板の半導体素子が載置された面側に形成され、シリコーン樹脂基板と接着している。
成形体の材料となるシリコーン樹脂組成物(Y)は、
(Y−1)ケイ素原子に結合したアリール基を含有しない硬化性オルガノポリシロキサン又はケイ素原子に結合した全有機基に対して0モル%を超え30モル%未満のアリール基を含有する硬化性オルガノポリシロキサンを含むものであるか、
(Y−2)ケイ素原子に結合した全有機基に対して30モル%以上95モル%以下のアリール基を含有する硬化性オルガノポリシロキサンを含むものである。
(A−2)下記平均組成式(2)で示され、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン、
(R2 3SiO1/2)a’(R2 2SiO2/2)b’(R2SiO3/2)c’(SiO4/2)d’ (2)
(式中、R2は独立に水酸基、炭素数1〜10の一価炭化水素基、及び炭素数2〜10のアルケニル基から選ばれる基であり、a’、b’、c’、d’は、a’≧0、b’≧0、c’≧0、d’≧0、及びa’+b’+c’+d’=1を満足する数である。)
(B−2)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:前記(A−2)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基1モル当たり、(B−2)成分中のケイ素原子に結合した水素原子の量が0.1〜5.0モルとなる量、及び
(C−2)白金族金属系触媒、
を含むものであることが好ましい。
(A−2)成分は、下記平均組成式(2)で示され、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン(即ち、不飽和基含有オルガノポリシロキサン)である。
(R2 3SiO1/2)a’(R2 2SiO2/2)b’(R2SiO3/2)c’(SiO4/2)d’ (2)
(式中、R2は独立に水酸基、炭素数1〜10の一価炭化水素基、及び炭素数2〜10のアルケニル基から選ばれる基であり、a’、b’、c’、d’は、a’≧0、b’≧0、c’≧0、d’≧0、及びa’+b’+c’+d’=1を満足する数である。)
(Me2ViSiO1/2)i1(SiO4/2)r1
(Me3SiO1/2)i2(MePhViSiO1/2)i3(SiO4/2)r2
(式中、i1、i2、i3、r1、及びr2は、それぞれ、0.01≦i1≦0.75、0.005≦i2≦0.745、0.005≦i3≦0.745、0.25≦r1≦0.99、0.25≦r2≦0.99、かつi1+r1=1、i2+i3+r2=1を満たす数である。)
(Me2ViSiO1/2)i4(MeSiO3/2)k1
(Me2ViSiO1/2)i5(PhSiO3/2)k2
(式中、i4、i5、k1、及びk2は、それぞれ、0.05≦i4≦0.5、0.05≦i5≦0.5、0.5≦k1≦0.95、0.5≦k2≦0.95、かつi4+k1=1、i5+k2=1を満たす数である。)
(Me2ViSiO1/2)i6(Me2SiO2/2)j1
(Me2ViSiO1/2)i7(Me2SiO2/2)j2(MePhSiO2/2)j3
(MePhViSiO1/2)i8(Me2SiO2/2)j4
(Me2ViSiO1/2)i9(Me2SiO2/2)j5(Ph2SiO2/2)j6
(Me2ViSiO1/2)i10(MePhSiO2/2)j7
(Me2ViSiO1/2)i11(MePhSiO2/2)j8(Ph2SiO2/2)j9
(式中、i6、i7、i8、i9、i10、i11、j1、j2、j3、j4、j5、j6、j7、j8、及びj9は、それぞれ、0.001≦i6≦0.2、0.001≦i7≦0.2、0.001≦i8≦0.2、0.001≦i9≦0.2、0.001≦i10≦0.2、0.001≦i11≦0.4、0.8≦j1≦0.999、0.1≦j2≦0.899、0.1≦j3≦0.899、0.8≦j4≦0.999、0.1≦j5≦0.899、0.1≦j6≦0.899、0.8≦j7≦0.999、0.009≦j8≦0.99、0.009≦j9≦0.99、かつi6+j1=1、i7+j2+j3=1、i8+j4=1、i9+j5+j6=1、i10+j7=1、i11+j8+j9=1を満たす数である。)
(Me2ViSiO1/2)i12(Me3SiO1/2)i13(Ph2SiO2/2)j10(PhMeSiO2/2)j11(MeViSiO2/2)j12(SiO4/2)r3
(式中、i12、i13、j10、j11、j12、及びr3は、それぞれ、0≦i12≦0.3、0≦i13≦0.3、0≦j10≦0.5、0≦j11≦0.5、0≦j12≦0.5、0.1≦r3≦0.5、かつi12+i13+j10+j11+j12+r3=1を満たす数である。)
(B−2)成分は、ケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、上述の(A−2)成分の架橋剤として作用する成分である。
(Me2HSiO1/2)m1(PhSiO3/2)p1
(Me2HSiO1/2)m2(MeSiO3/2)p2
(Me2HSiO1/2)m3(Ph2SiO2/2)n1
(Me2HSiO1/2)m4(Me2SiO2/2)n2
(Me3SiO1/2)m5(Ph2SiO2/2)n3(MeHSiO2/2)n4
(Me3SiO1/2)m6(Me2SiO2/2)n5(MeHSiO2/2)n6
(Me3SiO1/2)m7(MeHSiO2/2)n7
(Me2HSiO1/2)m8(SiO4/2)q1
(ここで、m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7、m8、n1、n2、n3、n4、n5、n6、n7、p1、p2、及びq1は、それぞれ、0.3≦m1≦0.9、0.3≦m2≦0.9、0.05≦m3≦0.7、0.05≦m4≦0.7、0.01≦m5≦0.2、0.01≦m6≦0.2、0.1≦m7≦0.6、0.2≦m8≦0.75、0.3≦n1≦0.95、0.3≦n2≦0.95、0.1≦n3≦0.5、0.3≦n4≦0.8、0.1≦n5≦0.5、0.3≦n6≦0.8、0.4≦n7≦0.9、0.1≦p1≦0.7、0.1≦p2≦0.7、0.25≦q1≦0.8、かつm1+p1=1、m2+p2=1、m3+n1=1、m4+n2=1、m5+n3+n4=1、m6+n5+n6=1、m7+n7=1、m8+q1=1を満たす数である。)
(C−2)成分は、白金族金属系触媒であり、シリコーン樹脂組成物(Y)の付加硬化反応を生じさせるために配合される成分である。(C−2)成分としては、上述のシリコーン樹脂組成物(X)中の(C−1)成分の白金族金属系触媒と同様のものを使用することができる。
シリコーン樹脂組成物(Y)には、上述した(A−2)、(B−2)、(C−2)成分以外にも、必要に応じて、各種の添加剤を配合することができる。なお、添加剤としては、公知のものを使用することができる。
シリコーン樹脂組成物(Y)には、シリコーン樹脂組成物(Y)の成形体の機械的強度や光反射率の向上を目的として、必要に応じて、充填材を添加することができる。充填材としては、公知のものを用いることができ、例えば、沈降シリカ、ヒュームドシリカ、溶融シリカ、溶融球状シリカ、結晶性シリカ等のシリカ類、ガラスファイバー、ヒュームド二酸化チタン、酸化亜鉛、窒化珪素、窒化アルミニウム、ボロンナイトライド、三酸化アンチモン、アルミナ、酸化ジルコニウム、硫化亜鉛、酸化マグネシウム、硫酸バリウム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。補強性無機質充填材としては、例えば、沈降シリカ、ヒュームドシリカ等のシリカ類、ガラスファイバー、ヒュームド二酸化チタン、アルミナ、窒化アルミ等が挙げられる。非補強性無機充填材としては、例えば、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、二酸化チタン、酸化第二鉄、カーボンブラック、酸化亜鉛等を挙げられる。なお、充填材は、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
シリコーン樹脂組成物(Y)は、一般の付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物と同様の方法で調製することができる。例えば、(A−2)成分の一部、(B−2)成分、及び(C−2)成分を一液とし、(A−2)成分の残部を他の一液とする、いわゆる二液型の組成物として調製する方法、あるいは、(A−2)成分、(B−2)成分、及び(C−2)成分に更に硬化抑制剤を添加して、いわゆる一液型の組成物として調製する方法が挙げられる。また、上述のように、必要に応じて、充填材や接着助剤等を適宜添加してもよい。
シリコーン樹脂組成物(Y)は、例えば二液型の場合には、二液の混合により容易に硬化させることができる。また、一液型の場合には、混合せずにそのまま使用することができる。硬化させる温度は、室温(例えば25℃)でもよいが、加熱により硬化反応を速めることができる。具体的には、通常、40℃〜160℃で加熱処理することが好ましい。また、成形方法としては、電気電子部品などの半導体装置における半導体素子やLED素子あるいは接続部のコーティング材、半導体素子やLED素子の封止材、ダム材やパッケージ材料として、スピンコート、ディップコート、スプレーコート、射出成形、トランスファー成形、圧縮成形、毛細管現象を使用した成形法などを用いて金属張シリコーン樹脂基板上に成形することができる。
本発明の半導体装置は、上述の金属張シリコーン樹脂基板上に、半導体素子を載置し、シリコーン樹脂組成物(Y)の成形体を形成することで製造することができる。なお、半導体素子を載置するタイミングは、シリコーン樹脂組成物(Y)の成形体の形成前であってもよいし、シリコーン樹脂組成物(Y)の成形体の形成後であってもよい。
不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−a):
(PhSiO3/2)単位 87.3モル%
(Me2SiO2/2)10単位 6.7モル%
(MeViSiO2/2)単位 3.0モル%
(Me2ViSiO1/2)単位 3.0モル%
不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−b):
(PhSiO3/2)単位 90モル%
(ViSiO3/2)単位 10モル%
不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−c):
(MeSiO3/2)単位 97モル%
(Me2ViSiO1/2)単位 3モル%
不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−d):
(SiO4/2)単位 57モル%
(MeViPhSiO1/2)単位 13モル%
(Me3SiO1/2)単位 30モル%
不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−e):
(Ph2SiO2/2)単位 30モル%
(Me2SiO2/2)単位 68モル%
(Me2ViSiO1/2)単位 2モル%
不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−f):
(SiO4/2)単位 94モル%
(Me2ViSiO1/2)単位 6モル%
不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−g):
(Me2SiO2/2)単位 99モル%
(Me2ViSiO1/2)単位 1モル%
不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−h):
(PhSiO3/2)単位 70モル%
(Me2ViSiO1/2)単位 30モル%
不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−i):
(Ph2SiO2/2)単位 30モル%
(Me2SiO2/2)単位 68モル%
(Me2ViSiO1/2)単位 2モル%
不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−j):
(PhSiO3/2)単位 80モル%
(Me2ViSiO1/2)単位 20モル%
不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−k):
(Ph2SiO2/2)単位 24モル%
(Me2SiO2/2)単位 71モル%
(Me2ViSiO1/2)単位 5モル%
オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B−a):
(PhSiO3/2)単位 81.8モル%
(Me2SiO2/2)10単位 9.1モル%
(MeHSiO2/2)単位 9.1モル%
オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B−b):
(PhSiO3/2)単位 50モル%
(Me2HSiO1/2)単位 50モル%
オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B−c):
(MeSiO3/2)単位 97モル%
(Me2HSiO1/2)単位 3モル%
オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B−d):
(PhSiO3/2)単位 81.8モル%
(Me2SiO2/2)10単位 9.1モル%
(MeHSiO2/2)単位 4.55モル%
(Me2HSiO1/2)単位 4.55モル%
オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B−e):
(Me2SiO2/2)単位 83.3モル%
(Me2HSiO1/2)単位 16.7モル%
オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B−f):
(Ph2SiO2/2)単位 30モル%
(MeHSiO2/2)単位 67モル%
(Me3SiO1/2)単位 3モル%
オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B−g):
(MeHSiO2/2)単位 40モル%
(Me2SiO2/2)単位 50モル%
(Me3SiO1/2)単位 10モル%
オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B−h):
(Ph2SiO2/2)単位 50モル%
(Me2HSiO1/2)単位 50モル%
オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B−i):
(PhSiO3/2)単位 33モル%
(Me2HSiO1/2)単位 67モル%
レジン構造の不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−a):105gと、レジン構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサン(B−a):95gとをよく撹拌して硬化性オルガノポリシロキサン(S1)を得た。なお、硬化性オルガノポリシロキサン(S1)において、ケイ素原子に結合した全有機基に対するフェニル基の量は33モル%であった。この硬化性オルガノポリシロキサン(S1)に、反応抑制剤としてアセチレンアルコール系のエチニルメチルデシルカルビノール:0.2g、塩化白金酸の1質量%オクチルアルコール溶液:0.2gを加え、よく撹拌してベース組成物を得た。このベース組成物に、溶剤としてトルエン290gを加え、更にアルミナ(商品名:アドマファインAO−502、平均粒子径:約0.7μm、(株)アドマテックス製)を395g、及び酸化チタン(商品名:PF−691、平均粒子径:約0.2μm、(株)石原産業製)を10g加えて、シンキーミキサーで撹拌し、シリコーン樹脂組成物(X1)のトルエン分散液を調製した。
レジン構造の不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−b):170gと、レジン構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサン(B−b):30gとをよく撹拌して硬化性オルガノポリシロキサン(S2)を得た。なお、硬化性オルガノポリシロキサン(S2)において、ケイ素原子に結合した全有機基に対するフェニル基の量は70モル%であった。硬化性オルガノポリシロキサン(S1)の代わりに硬化性オルガノポリシロキサン(S2)を用いる以外は、上記のシリコーン樹脂基板の製造例1と同様にして、シリコーン樹脂組成物(X2)のトルエン分散液を調製し、これを用いてシリコーン樹脂基板(F2)を得た。
レジン構造の不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−c):99gと、レジン構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサン(B−c):101gとをよく撹拌して硬化性オルガノポリシロキサン(S3)を得た。なお、硬化性オルガノポリシロキサン(S3)は、ケイ素原子に結合したフェニル基を含有しない。硬化性オルガノポリシロキサン(S1)の代わりに硬化性オルガノポリシロキサン(S3)を用いる以外は、上記のシリコーン樹脂基板の製造例1と同様にして、シリコーン樹脂組成物(X3)のトルエン分散液を調製し、これを用いてシリコーン樹脂基板(F3)を得た。
レジン構造の不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−c):104gと、レジン構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサン(B−d):93gと、オイル構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサン(B−e):3gとをよく撹拌して硬化性オルガノポリシロキサン(S4)を得た。なお、硬化性オルガノポリシロキサン(S4)において、ケイ素原子に結合した全有機基に対するフェニル基の量は13モル%であった。硬化性オルガノポリシロキサン(S1)の代わりに硬化性オルガノポリシロキサン(S4)を用いる以外は、上記のシリコーン樹脂基板の製造例1と同様にして、シリコーン樹脂組成物(X4)のトルエン分散液を調製し、これを用いてシリコーン樹脂基板(F4)を得た。
上記のようにして得られたシリコーン樹脂基板(F1〜F4)の耐熱性を確認するために、シリコーン樹脂基板(F1〜F4)表面の青色LEDの平均波長(450nm)における熱処理前の光反射率を光反射率測定機X−rite 8200(積分球分光光度計、X−rite社(US)製)にて測定した。次いで、シリコーン樹脂基板(F1〜F4)を200℃で100時間加熱処理した後、熱処理前と同様にして、熱処理後の光反射率を測定した。結果を表1に示す。
レジン構造の不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−d):54gと、オイル構造の不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−e):122gと、レジン構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサン(B−f):102gとをよく撹拌して硬化性オルガノポリシロキサン(T1)を得た。なお、硬化性オルガノポリシロキサン(T1)において、ケイ素原子に結合した全有機基に対するフェニル基の量は24モル%であった。この硬化性オルガノポリシロキサン(T1)に、反応抑制剤としてアセチレンアルコール系のエチニルメチルデシルカルビノール:0.08g、塩化白金酸の1質量%オクチルアルコール溶液:0.2gを加え、よく撹拌して成形用シリコーン樹脂組成物(Y1)を調製した。
レジン構造の不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−f):56gと、オイル構造の不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−g):130gと、オイル構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサン(B−g):9gとをよく撹拌して硬化性オルガノポリシロキサン(T2)を得た。なお、硬化性オルガノポリシロキサン(T2)は、ケイ素原子に結合したフェニル基を含有しない。この硬化性オルガノポリシロキサン(T2)に、反応抑制剤としてアセチレンアルコール系のエチニルメチルデシルカルビノール:0.08g、塩化白金酸の1質量%オクチルアルコール溶液:0.2gを加え、よく撹拌して成形用シリコーン樹脂組成物(Y2)を調製した。
レジン構造の不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−h):61gと、レジン構造の不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−i):112gと、オイル構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサン(B−h):50gとをよく撹拌して硬化性オルガノポリシロキサン(T3)を得た。なお、硬化性オルガノポリシロキサン(T3)において、ケイ素原子に結合した全有機基に対するフェニル基の量は41モル%であった。この硬化性オルガノポリシロキサン(T3)に、反応抑制剤としてアセチレンアルコール系のエチニルメチルデシルカルビノール:0.2g、塩化白金酸の1質量%オクチルアルコール溶液:0.2gを加え、よく撹拌して成形用シリコーン樹脂組成物(Y3)を調製した。
レジン構造の不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−j):119gと、レジン構造の不飽和基含有オルガノポリシロキサン(A−k):28gと、オイル構造のオルガノオルガノハイドロジェンポリシロキサン(B−h):48gと、レジン構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサン(B−i):5gとをよく撹拌して硬化性オルガノポリシロキサン(T4)を得た。なお、硬化性オルガノポリシロキサン(T4)において、ケイ素原子に結合した全有機基に対するフェニル基の量は44モル%であった。硬化性オルガノポリシロキサン(T4)に、反応抑制剤としてアセチレンアルコール系のエチニルメチルデシルカルビノール:0.2g、塩化白金酸の1質量%オクチルアルコール溶液:0.2gを加え、よく撹拌して成形用シリコーン樹脂組成物(Y4)を調製した。
上記のようにして得られた成形用シリコーン樹脂組成物(Y1〜Y4)の耐熱性を確認するために、成形用シリコーン樹脂組成物(Y1〜Y4)をガラス板上に1mmの厚みになるように塗布し、150℃で4時間加熱硬化した。得られたガラス板上のシリコーン樹脂硬化物表面の青色LEDの平均波長(450nm)における熱処理前の光透過率を分光光度計U−4100(日立社製)にて測定した。次いで、シリコーン樹脂硬化物が形成されたガラス板を、200℃で100時間加熱処理した後、熱処理前と同様にして、熱処理後の光透過率を測定した。結果を表2に示す。
上記のようにして製造したシリコーン樹脂基板(F1〜F4)と成形用シリコーン樹脂組成物(Y1〜Y4)を表3及び表4に記載の組み合わせで使用して、以下に示す濡れ性試験及び成形性試験を行った。なお、比較例7、8では、濡れ性試験及び成形性試験を行う前に、シリコーン樹脂基板(F1、F3)にプラズマ処理を行った。
接触角計(協和界面科学社製、CA−X150型)を用いて、成形用シリコーン樹脂組成物(Y1〜Y4)をシリコーン樹脂基板(F1〜F4)上に滴下し、滴下60秒後の成形用シリコーン樹脂組成物の接触角を測定した。結果を表3及び表4に示す。なお、接触角の値が小さいほど濡れ性は高いと判断できる。
(成形性試験)
シリコーン樹脂基板(F1〜F4)上に幅1mm、長さ50mm、深さ0.5mmのスリットを作製し、この基板をホットプレート上で40℃に温めた。続いてスリットの片方の末端に成形用シリコーン樹脂組成物(Y1〜Y4)を10g注入し、20秒後にスリットが成形用シリコーン樹脂組成物により充填されているか確認した。結果を表3及び表4に示す。なお、成形性は以下の基準で判定した。
○:スリットが完全に成形用シリコーン樹脂組成物で充填されている。
×:スリットの一部もしくは全てが成形用シリコーン樹脂組成物で充填されていない。
4…半導体素子、 5…金属製のボンディングワイヤ、 6…封止材、
7…リフレクター材、 8…半導体バンプ、 9…アンダーフィル材。
Claims (6)
- シリコーン樹脂組成物(X)を含浸させた1枚又は複数枚のガラスクロスの硬化物であるシリコーン樹脂基板の片面又は両面に金属層を有する金属張シリコーン樹脂基板、該金属張シリコーン樹脂基板上に載置された半導体素子、及び前記金属張シリコーン樹脂基板の前記半導体素子が載置された面側に形成され、前記シリコーン樹脂基板と接着しているシリコーン樹脂組成物(Y)の成形体を有する半導体装置であり、
前記シリコーン樹脂組成物(X)が、ケイ素原子に結合したアリール基を含有しない硬化性オルガノポリシロキサン又はケイ素原子に結合した全有機基に対して0モル%を超え30モル%未満のアリール基を含有する硬化性オルガノポリシロキサンを含むものであり、前記シリコーン樹脂組成物(Y)が、ケイ素原子に結合した全有機基に対して30モル%以上95モル%以下のアリール基を含有する硬化性オルガノポリシロキサンを含むものであることを特徴とする半導体装置。 - 前記シリコーン樹脂組成物(X)が、
(A−1)下記平均組成式(1)で示され、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン、
(R1 3SiO1/2)a(R1 2SiO2/2)b(R1SiO3/2)c(SiO4/2)d (1)
(式中、R1は独立に水酸基、炭素数1〜10の一価炭化水素基、及び炭素数2〜10のアルケニル基から選ばれる基であり、a、b、c、dは、a≧0、b≧0、c≧0、d≧0、a+b+c+d=1、及び0<(c+d)≦1.0を満足する数である。)
(B−1)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:前記(A−1)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基1モル当たり、(B−1)成分中のケイ素原子に結合した水素原子の量が0.1〜5.0モルとなる量、
(C−1)白金族金属系触媒、及び
(D)充填材:前記(A−1)成分及び前記(B−1)成分の合計100質量部に対して30質量部以上900質量部以下、
を含むものであることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。 - 前記(D)成分が、
(D−1)白色顔料:前記(A−1)成分及び前記(B−1)成分の合計100質量部に対して0質量部を超え300質量部以下、及び
(D−2)前記(D−1)成分以外の無機質充填材:前記(A−1)成分及び前記(B−1)成分の合計100質量部に対して1質量部以上600質量部以下、
のいずれか又は両方を含むものであることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。 - 前記(D−1)成分が、二酸化チタン及び酸化亜鉛のいずれか又は両方であることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
- 前記シリコーン樹脂組成物(X)が、25℃で固体状のものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の半導体装置。
- 前記シリコーン樹脂組成物(Y)が、
(A−2)下記平均組成式(2)で示され、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン、
(R2 3SiO1/2)a’(R2 2SiO2/2)b’(R2SiO3/2)c’(SiO4/2)d’ (2)
(式中、R2は独立に水酸基、炭素数1〜10の一価炭化水素基、及び炭素数2〜10のアルケニル基から選ばれる基であり、a’、b’、c’、d’は、a’≧0、b’≧0、c’≧0、d’≧0、及びa’+b’+c’+d’=1を満足する数である。)
(B−2)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:前記(A−2)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基1モル当たり、(B−2)成分中のケイ素原子に結合した水素原子の量が0.1〜5.0モルとなる量、及び
(C−2)白金族金属系触媒、
を含むものであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の半導体装置。
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