JP6966394B2 - 発光ダイオード用リフレクター及び光半導体装置 - Google Patents

発光ダイオード用リフレクター及び光半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、白色の付加硬化型シリコーン組成物、該組成物の硬化物からなる発光ダイオード用リフレクター及び該リフレクターを有する光半導体装置に関する。
発光ダイオード等の光半導体素子は、街頭ディスプレイや自動車ランプ、住宅用照明等の種々のインジケータや光源として利用されるようになっている。中でも白色発光ダイオード用リフレクター材料として、ポリフタルアミド樹脂(PPA)などの熱可塑性樹脂が大量に使用されている。また、最近は酸無水物を硬化剤としたエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂もリフレクター用材料として使用されてきている。白色発光ダイオード用リフレクター材料としてシリコーン樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂が使用できることはすでに特許文献1〜9に記載されている。
しかし、最近の液晶テレビのバックライトや一般照明用光源として白色発光ダイオード用素子の高輝度化が急速に進んでおり、白色発光ダイオードの信頼性や耐久性に対する要求も厳しく、従来からリフレクターとして使用されている液晶ポリマーやPPA(ポリフタルアミド)などの熱可塑性樹脂、あるいはエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂では熱と光を同時に受けるような環境で劣化が激しく、樹脂が変色し光の反射率が低下するため使用できないという問題が生じている。
特許文献1〜3ではエポキシ樹脂やシリコーン樹脂が記載されているが樹脂そのものについての詳細な記述がなされていない。一般にシリコーン樹脂といっても未硬化の状態で液状から固形のもの、更に、硬化後はゲル状、ゴム状から硬い樹脂状のものまである。
硬化後にゲル状となる樹脂ではリフレクターとして使用することは難しいが、ゴム状となる樹脂ではリフレクターを成形することが可能である。しかし、硬化後にゴム状となる樹脂を用いて金属フレーム上に表面実装型リフレクターを片面成形しても、弾性率が低いことから基板全体の反りはほとんど起こらないが、室温で弾性率が低いため外力でパッケージやリードが容易に変形し、ワイヤボンドが断線したり、リフレクターと白色発光ダイオード用封止材の界面で剥離や封止材が破断するなどの不具合が発生する問題がある。
一方、硬化後に樹脂状の硬い硬化物を与えるシリコーン樹脂でリフレクターを製造すると、弾性率が高いことから基板全体が大きく反り、ダイシングできない問題がある。そのため、反り防止のため、膨張係数を金属フレームに近づけるべく無機質充填材を多量に充填する処方が一般的にとられている。この方法では流動性が低下し、リフレクターをトランスファー成形で製造すると未充填が発生する問題があった。
また、一般的に、硬化したシリコーン樹脂そのものと無機充填材の屈折率が近いことから、リフレクター材料を成形して得られるリフレクターの壁厚が薄い場合、発光素子から発する光が外部に漏れるといった不具合が発生している。
特開2006−156704号公報 特開2007−329219号公報 特開2007−329249号公報 特開2008−189827号公報 特開2006−140207号公報 特開2007−235085号公報 特開2007−297601号公報 特開2009−21394号公報 特開2009−155415号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、耐熱性に優れ、光の外部への漏れも少なく、リフレクターとして好適な硬化物を与える白色付加硬化型シリコーン樹脂組成物、該組成物で成形した発光ダイオード用リフレクター、及び該発光ダイオード用リフレクターを使用した光半導体装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、
白色付加硬化型シリコーン組成物であって、
(A)下記平均単位式(1)で表されるオルガノポリシロキサン、
(SiOa1(R SiO1/2b1(X1/2c1 ・・・(1)
(式中、Rはそれぞれ同一又は異なっていても良い、置換又は非置換の一価炭化水素基であり、全Rのうち0.1〜50%はアルケニル基であり、かつ20%以上がメチル基である。Xは水素原子又はアルキル基である。a1、b1、c1は0.2≦a1≦0.8、0.2≦b1≦0.8、0≦c1≦0.1、かつa1+b1+c1=1を満たす数である。)
(B)下記平均単位式(2)で表されるオルガノポリシロキサン:前記(A)成分100質量部に対して0〜300質量部、
(R SiO)a2(R SiO1/2b2 ・・・(2)
(式中、Rはそれぞれ同一又は異なっていても良い、置換又は非置換の一価炭化水素基であり、全Rのうち0.01〜25モル%はアルケニル基である。a2、b2は、0.33≦a2≦0.999、0.001≦b2≦0.67、かつa2+b2=1を満たす正数である。)
(C)下記平均組成式(3)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン:前記(A)成分と前記(B)成分との合計100質量部に対して1〜200質量部、
Figure 0006966394
(式中、nは7〜100の正数である。)
(D)ヒドロシリル化反応触媒:組成物全体に対して、金属原子の質量換算で0.01〜500ppm、
(E)結晶形態がルチルである酸化チタン粉末:前記(A)成分と前記(B)成分との合計100質量部に対して20〜40質量部、及び、
(F)エポキシ基を含有するオルガノシラン化合物又はオルガノポリシロキサンの少なくとも一方:前記(A)成分と前記(B)成分との合計100質量部に対して0.01〜3質量部
を含むものであることを特徴とする白色付加硬化型シリコーン組成物を提供する。
このような白色付加硬化型シリコーン組成物からなる硬化物は、耐熱性・耐光性に優れ、光の外部への漏れも少ないため、光反射材料、例えば、発光装置用、特に発光ダイオード用のリフレクター材料として有用である。
また、本発明は、上記白色付加硬化型シリコーン組成物の硬化物で成形されたものであることを特徴とする発光ダイオード用リフレクターを提供する。
このような発光ダイオード用リフレクターであれば、上記のように耐熱性・耐光性に優れ、光の外部への漏れも少ない硬化物を与える白色付加硬化型シリコーン組成物の硬化物からなるため、耐熱性に優れ、かつ、高い光反射率を得ることができる発光ダイオード用リフレクターとなる。
さらに、本発明は、上記発光ダイオード用リフレクターを有するものであることを特徴とする光半導体装置を提供する。
このような光半導体装置であれば、上記のように耐熱性・耐光性に優れ、光の外部への漏れも少ない硬化物で成形された発光ダイオード用リフレクターを有するため、耐熱性・耐光性に優れ、かつ、高い光反射率を得ることができる光半導体装置となる。
本発明の光反射材料用白色付加硬化型シリコーン組成物からなる硬化物は、耐熱性及び耐光性に優れ、光の外部への漏れも少ないため、光反射材料、例えば、発光装置用、特に発光ダイオード用のリフレクター材料として有用である。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討を重ねた結果、特定の構造を有するオルガノポリシロキサンを含有する付加硬化性シリコーン組成物に酸化チタン粉末を配合することによって、耐熱性及び耐光性に優れ、かつ、高い光反射率を得ることができる硬化物を与える白色付加硬化型シリコーン組成物を得られることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、
白色付加硬化型シリコーン組成物であって、
(A)下記平均単位式(1)で表されるオルガノポリシロキサン、
(SiOa1(R SiO1/2b1(X1/2c1 ・・・(1)
(式中、Rはそれぞれ同一又は異なっていても良い、置換又は非置換の一価炭化水素基であり、全Rのうち0.1〜50%はアルケニル基であり、かつ20%以上がメチル基である。Xは水素原子又はアルキル基である。a1、b1、c1は0.2≦a1≦0.8、0.2≦b1≦0.8、0≦c1≦0.1、かつa1+b1+c1=1を満たす数である。)
(B)下記平均単位式(2)で表されるオルガノポリシロキサン:前記(A)成分100質量部に対して0〜300質量部、
(R SiO)a2(R SiO1/2b2 ・・・(2)
(式中、Rはそれぞれ同一又は異なっていても良い、置換又は非置換の一価炭化水素基であり、全Rのうち0.01〜25モル%はアルケニル基である。a2、b2は、0.33≦a2≦0.999、0.001≦b2≦0.67、かつa2+b2=1を満たす正数である。)
(C)下記平均組成式(3)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン:前記(A)成分と前記(B)成分との合計100質量部に対して1〜200質量部、
Figure 0006966394
(式中、nは7〜100の正数である。)
(D)ヒドロシリル化反応触媒:組成物全体に対して、金属原子の質量換算で0.01〜500ppm、
(E)結晶形態がルチルである酸化チタン粉末:前記(A)成分と前記(B)成分との合計100質量部に対して20〜40質量部、及び、
(F)エポキシ基を含有するオルガノシラン化合物又はオルガノポリシロキサンの少なくとも一方:前記(A)成分と前記(B)成分との合計100質量部に対して0.01〜3質量部
を含む白色付加硬化型シリコーン組成物である。
以下、本発明について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本明細書において、粘度は回転粘度計により測定した値である。
<白色付加硬化型シリコーン組成物>
本発明の白色付加硬化型シリコーン組成物は、下記の(A)〜(F)成分を含んでなる。以下、各成分について詳細に説明する。
[(A)成分]
(A)成分は、下記平均単位式(1)で表されるオルガノポリシロキサンである。
(SiOa1(R SiO1/2b1(X1/2c1 ・・・(1)
(式中、Rはそれぞれ同一又は異なっていても良い、置換又は非置換の一価炭化水素基であり、全Rのうち0.1〜50%はアルケニル基であり、かつ20%以上がメチル基である。Xは水素原子又はアルキル基である。a1、b1、c1は0.2≦a1≦0.8、0.2≦b1≦0.8、0≦c1≦0.1、かつa+b+c=1を満たす数である。)
は置換又は非置換の一価炭化水素基であり、R中のアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基が例示され、特に、ビニル基であることが好ましい。
全R中のアルケニル基の含有率は、0.1〜50モル%、好ましくは0.1〜30モル%、特に好ましくは0.3〜20モル%である。0.1モル%未満では、組成物の硬化性が不十分となり、50モル%を超えると硬化物が脆くなる。
また、R中のアルケニル基以外のケイ素原子結合有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等のアルキル基;フェニル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル置換又は非置換の一価炭化水素基が例示され、好ましくは炭素数が1〜3のアルキル基であり、耐熱性の面からメチル基が最も好ましい。
全R中のメチル基の含有率は、20モル%以上、好ましくは40〜98モル%、特に好ましくは60〜97モル%である。20モル%未満の場合は得られる硬化物の耐熱性が不十分となる。
は水素原子又はアルキル基であり、このアルキル基としては、Rとして例示したものと同様の有機基が例示され、特に、メチル基、エチル基であることが好ましい。
a1は0.2〜0.8であり、b1は0.2〜0.8であり、c1は0〜0.1であり、a1+b1+c1は1である。a1、b1及びc1が上記範囲外であると、得られる硬化物の硬さ及び/又は強度が不十分となる。
a1は好ましくは0.3〜0.7、特に好ましくは0.4〜0.6であり、b1は好ましくは0.3〜0.7、特に好ましくは0.4〜0.6であり、c1は好ましくは0〜0.05である。
(A)成分の分子量は限定されないが、トルエン溶媒を用いたGPC測定(標準ポリスチレン換算)による重量平均分子量(Mw)が500〜20,000であることが好ましく、より好ましくは700〜15,000、特に好ましくは、1,000〜10,000である。
[(B)成分]
(B)成分は下記平均単位式(2)で表されるオルガノポリシロキサンである。
(R SiO)a2(R SiO1/2b2 ・・・(2)
は、(A)成分におけるRと同様のものが挙げられ、R中のアルケニル基として、好ましくは、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基が例示され、ビニル基であることが特に好ましい。全Rのうち、アルケニル基の含有率は、0.01〜25モル%、好ましくは0.1〜20モル%、特に好ましくは0.3〜20モル%である。0.01モル%未満では、組成物の硬化性が不十分となり、25モル%を超えると硬化物が脆くなる。
また、R中のアルケニル基以外のケイ素原子結合有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等のアルキル基;フェニル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル置換又は非置換の一価炭化水素基が例示され、中でも耐熱性の面からメチル基が最も好ましい。全Rのうち、これらの一価炭化水素基の含有率が20モル%以上であれば、安定した耐熱性を付与できるため好ましく、より好ましくは40モル%以上である。
a2、b2は、0.33≦a2≦0.999、0.001≦b2≦0.67、かつa2+b2=1を満たす正数である。a2及びb2が上記範囲外であると、得られる硬化物の硬さ及び/又は強度が不十分となる。a2は好ましくは0.90〜0.998であり、更に好ましくは、0.956〜0.997である。b2は、好ましくは0.002〜0.10であり、更に好ましくは、0.003〜0.044である。
上記(B)成分のオルガノポリシロキサンの配合量は(A)成分100質量部に対して0〜300質量部、好ましくは30〜250質量部、更に好ましくは50〜200質量部である。配合量が300質量部を超えると得られる硬化物の硬さが不十分となる。
[(C)成分]
(C)成分は下記平均組成式(3)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。
Figure 0006966394
nは7から100であり、好ましくは10から80、更に好ましくは20から60である。nが7より小さいと硬化時に揮発しやすくなり、得られる硬化物の硬さが不十分となる。またnが100より大きいと粘度が高くなり、使用時の作業が困難となる。
上記(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合量は上記(A)成分と上記(B)成分との合計100質量部に対して1〜200質量部である。配合量が上記範囲外であると、白色付加硬化型シリコーン組成物から得られる硬化物の耐熱性が劣ったり、硬さに劣ってしまうおそれがある。
[(D)成分]
(D)成分のヒドロシリル化反応触媒は、(A)及び(B)成分中のアルケニル基と、(C)成分中のケイ素原子結合水素原子とのヒドロシリル化反応を促進するための触媒である。このような(D)成分としては、白金系触媒、ロジウム系触媒、パラジウム系触媒が例示され、本発明の組成物の硬化を著しく促進できることから白金系触媒であることが好ましい。この白金系触媒としては、白金微粉末、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、白金−アルケニルシロキサン錯体、白金−オレフィン錯体、白金−カルボニル錯体が例示され、特に、白金−アルケニルシロキサン錯体であることが好ましい。アルケニルシロキサンとしては、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、これらのアルケニルシロキサンのメチル基の一部をエチル基、フェニル基等の基で置換したアルケニルシロキサン、これらのアルケニルシロキサンのビニル基をアリル基、ヘキセニル基等の基で置換したアルケニルシロキサンが例示される。特に、この白金−アルケニルシロキサン錯体の安定性が良好であることから、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンであることが好ましい。
また、この白金−アルケニルシロキサン錯体の安定性を向上させることができることから、この錯体に1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジアリル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジビニル−1,3−ジメチル−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン等のアルケニルシロキサンやジメチルシロキサンオリゴマー等のオルガノシロキサンオリゴマーを添加することが好ましく、特に、アルケニルシロキサンを添加することが好ましい。
(D)成分の含有量は、本発明の組成物の硬化(ヒドロシリル化反応)を促進する量であればよいが、具体的には、組成物全体に対して、本成分中の金属原子が質量単位で0.01〜500ppmの範囲内となる量であり、さらには、0.05〜100ppmの範囲内となる量であることが好ましく、特には、0.01〜50ppmの範囲内となる量であることが好ましい。(D)成分の含有量が上記範囲外であると、組成物が十分に硬化しなかったり、得られる硬化物に金属起因の着色等の問題を生じるおそれがあると共に経済的でない。
[(E)成分]
(E)成分は、結晶形態がルチルである酸化チタン粉末であり、発光ダイオードから発する光を反射させる成分である。酸化チタンの結晶形態はアナターゼ、ルチル、ブルカイトに分類されるが、ルチルが最も熱転移が安定であり、アナターゼ、ブルカイトを用いると、耐熱変色性に劣った硬化物となるおそれがある。
結晶形態がルチルである酸化チタン粉末の製造方法については主に硫酸法と塩素法に大別されるが、光反射率の面から、塩素法で製造されたものが特に好ましい。また、(E)成分の酸化チタン粉末は白色であるため、(E)成分の配合により硬化物は良好な光反射率を発現する。特に、波長430〜800nmにおける初期光反射率が95%以上であり、200℃、500時間放置後の光反射率が95%以上という、リフレクター材料として十分な反射率を有するシリコーン樹脂硬化物を得ることが可能となる。なお、本明細書において光の反射率は、積分球を搭載したスペクトロフォトメーター装置により測定された数値を意味する。
(E)成分の粒径は特に規定されないが、一般に平均粒径が0.1〜200μmの範囲のものが多く市販されており、扱いやすく、0.5〜100μmの範囲のものがより好ましい。(E)成分の平均粒径が0.1〜200μmの範囲であると、本発明の硬化性シリコーン組成物は流動性が良好となりやすく、また、該組成物の硬化物は、表面があらくなりにくく、光反射性能が効果的に向上する。なお、本明細書において、平均粒径とは、レーザー光回折法を用いた粒度分布測定装置により求めた体積基準の累積分布における50%径に相当する粒径をいう。
(E)成分は1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができ、(E)成分の配合量は、上記(A)成分と(B)成分との合計100質量部に対し、20〜40質量部、好ましくは20〜36質量部であり、より好ましくは22〜33質量部である。該配合量が上記範囲外であると、組成物は流動性が悪化しやすく、また該組成物の硬化物は光反射性能が不十分となりやすく、バランスに劣るものとなる。
[(F)成分]
(F)成分はエポキシ基を含有するオルガノポリシロキサン及び、又はオルガノシラン化合物であり、本発明の組成物を、アルミ、銀めっき等に接着させるための接着助剤であり、エポキシ基を含有する基としては、3−グリシドキシプロピル基、4−グリシドキシブチル基等のグリシドキシアルキル基;2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基等のエポキシシクロヘキシルアルキル基;4−オキシラニルブチル基、8−オキシラニルオクチル基等のオキシラニルアルキル基等のエポキシ基含有一価有機基が挙げられる。これらの基を含有するオルガノポリシロキサン及び、オルガノシラン化合物を以下に例示する。
Figure 0006966394
(F)成分の含有量は(A)成分と(B)成分との合計100質量部に対して0.01〜3質量部であり、好ましくは0.03〜2質量部、更に好ましくは、0.1〜1質量部である。0.01より少ないと良好な接着性が得られなくなり、3質量部より多いと、耐熱試験時の硬さや透過率変化に悪影響を及ぼす。
[任意成分]
本発明の組成物には、その他任意の成分として、エチニルシクロヘキサノール、2−メチル−3−ブチン−2−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、2−フェニル−3−ブチン−2−オール等のアルキンアルコール;3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン等のエンイン化合物;1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラヘキセニルシクロテトラシロキサン、ベンゾトリアゾール等の反応抑制剤を含有しても良い。この反応抑制剤の含有量は限定されないが、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して0.0001〜5質量部の範囲内であることが好ましい。
また、本発明の組成物には、上記(F)成分以外の接着付与剤を含有していても良い。この接着付与剤としては、好ましくは一分子中にケイ素原子に結合したアルコキシ基を1個、より好ましくは2個以上有する有機ケイ素化合物が挙げられる。該アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基が例示され、特に、メトキシ基であることが好ましい。また、この有機ケイ素化合物のケイ素原子に結合するアルコキシ基以外の基としては、前記Rとして例示した、前記アルキル基、前記アルケニル基、前記アリール基、前記アラルキル基、前記ハロゲン化アルキル基等の置換もしくは非置換の一価炭化水素基;3−メタクリロキシプロピル基等のアクリル基含有一価有機基;水素原子が例示される。具体的には(メタ)アクリル基含有シランカップリング剤等のシランカップリング剤やその部分加水分解縮合物(シランカップリング剤のオリゴマー)等が例示される。
より具体的には、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のシラン化合物;一分子中にケイ素原子結合アルケニル基もしくはケイ素原子結合水素原子、及びケイ素原子結合アルコキシ基をそれぞれ少なくとも1個ずつ有するシロキサン化合物、ケイ素原子結合アルコキシ基を少なくとも1個有するシラン化合物又はシロキサン化合物と一分子中にケイ素原子結合ヒドロキシ基とケイ素原子結合アルケニル基をそれぞれ少なくとも1個ずつ有するシロキサン化合物との混合物、メチルポリシリケート、エチルポリシリケート、エポキシ基含有エチルポリシリケートが例示される。
接着付与剤の粘度は限定されないが、低粘度液状であることが好ましく、25℃において1〜500mPa・sの範囲内であることがより好ましい。
また、上記組成物において、この接着付与剤の含有量は限定されないが、(A)成分100質量部に対して0.01〜10質量部であることが好ましい。
また、本発明の組成物には、その他任意の成分として、シリカ、ガラス、アルミナ、酸化亜鉛等の無機充填剤;ポリメタクリレート樹脂等の有機樹脂微粉末;耐熱剤、染料、顔料、難燃性付与剤、溶剤等を含有しても良い。中でも溶融石英ガラス粉末を配合することが好ましい。溶融石英ガラス粉末を併用することにより、組成物の硬化物はより光反射率に優れたものとなる。
無機充填剤の配合量は、上記(A)成分と(B)成分との合計100質量部に対し、好ましくは50〜1500質量部であり、より好ましくは60〜900質量部、更により好ましくは100〜800質量部である。配合量が上記範囲であると、組成物は流動性がより優れたものとなり、該組成物の硬化物は光反射性能がより優れたものとなる。
また、本発明の組成物からなる硬化物は、硬さがショアDで25以上、特に30〜70であるものが好ましい。
本発明の組成物は、室温又は加熱により硬化が進行するが、迅速に硬化させるためには加熱することが好ましい。この加熱温度としては、50〜200℃の範囲内であることが好ましい。
本発明の白色付加硬化性シリコーン組成物は硬化前には液状であり、その25℃における粘度は好ましくは0.1〜500Pa・sであり、より好ましくは10〜400Pa・sである。該粘度が0.1〜500Pa・sの範囲であると、得られる組成物は、作業性・取扱い性が良好となりやすく、成形硬化時に泡や空気の巻き込みが発生しにくい。
本発明の白色付加硬化性シリコーン組成物の粘度は、(A)〜(F)成分および他の配合成分の配合比率、これら成分の中で液状のものの粘度、ならびに(E)成分の平均粒径などにより調節される。
このような白色付加硬化型シリコーン組成物からなる硬化物は、耐熱性及び耐光性に優れ、光の外部への漏れも少ないため、光反射材料、例えば、発光装置用、特に発光ダイオード用のリフレクター材料として有用である。
<シリコーン樹脂硬化物>
本発明の白色付加硬化性シリコーン組成物を成形、硬化させることにより、シリコーン樹脂硬化物を得ることができる。本発明の白色付加硬化性シリコーン組成物は、インジェクションモールド法やトランスファーモールド法など、従来用いられている成形方法に適用することができる。さらに、該組成物は、25℃において高い流動性を有するため、これまでの固形リフレクター材料には適用できなかったディスペンス法やポッティング法により成形することができる。なお、本発明の白色付加硬化性シリコーン組成物の硬化条件は、成形物の形状や硬化方法等により異なり、特に制限されないが、通常、80〜200℃、好ましくは100〜180℃で1分〜24時間、好ましくは5分〜5時間の条件とすることが好ましい。
一般的に、リフレクター材料として機能する上では、可視光(波長:430〜800nm)の初期反射率が好ましくは95%以上(即ち、95〜100%)、より好ましくは97%以上(即ち、97〜100%)である。該反射率が95%以上であると、該硬化物を照明器具などの発光装置のリフレクター材料として用いた場合に、光の取り出し効率がより高くなり、充分な明るさを容易に確保できる。該反射率は、該硬化物の製造初期のみならず耐熱試験(該硬化物を200℃にて500時間放置することにより行われるもの)の後においても、95%以上であることが好ましい。本発明の白色付加硬化性シリコーン樹脂組成物から得られるシリコーン樹脂硬化物は、可視光(波長:430〜800nm)の反射率が95%以上であり、200℃、500時間放置後の光反射率が95%以上であり、リフレクター材料として十分な反射率を得ることができる。なお、本明細書において光の反射率は、積分球を搭載したスペクトロフォトメーター装置により測定された数値を意味する。
<光反射材料(白色発光ダイオード用リフレクター材料)>
本発明の白色付加硬化性シリコーン樹脂組成物は、光反射材料用とすることができる。この光反射材料の用途は特に限定されないが、例えば、LED等の発光装置用、特に白色LED用のリフレクター材料として好適に用いることができる。このリフレクター材料を用いた白色LED等の発光装置は長期間にわたって高い光取り出し効率を維持できる。また、本発明の組成物は成形しやすいため、白色LEDを含むこれらの発光装置においてリフレクター材料を所望の形状とすることが容易である。
このような発光ダイオード用リフレクターであれば、上記のように耐熱性及び耐光性に優れ、光の外部への漏れも少ない硬化物を与える白色付加硬化型シリコーン組成物の硬化物を用いているため、耐熱性及び耐光性に優れ、かつ、高い光反射率を得ることができる発光ダイオード用リフレクターとなる。
[光半導体装置]
また、本発明では、上述の本発明の発光ダイオード用リフレクターを有するものである光半導体装置を提供する。
なお、光半導体装置の製造方法は、光半導体素子の種類に応じて公知の方法を採用すればよい。
このような本発明の光半導体装置であれば、上記のように耐熱性及び耐光性に優れ、光の外部への漏れも少ない硬化物で成形された発光ダイオード用リフレクターを有するため、耐熱性及び耐光性に優れ、かつ、高い光反射率を得ることができる光半導体装置となる。
以下、実施例および比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例中、Phはフェニル基を表し、粘度は回転粘度計(東機産業株式会社製、型式:BH−6、20rpm)を用いて測定した23℃における値である。
[実施例1]
真空ポンプを具備したプラネタリーミキサーを用いて、(SiO0.55((CHSiO1/20.40((CH=CH)(CHSiO1/20.05で表される(A)成分100質量部と、((CHSiO)0.9956((CH=CH)(CHSiO1/20.0044で表される(B)成分150質量部と、(E)成分としてルチルタイプ酸化チタン(石原産業株式会社製、CR−60)50質量部と、充填剤として溶融シリカ(株式会社龍森製、MLR−1115)250質量部とを混合した。次いで(D)成分としてトリス(テトラメチルジビニルジシロキサン)二白金(0)のトルエン溶液を組成物全体に対して白金金属量として50ppmとなる量と、反応抑制剤としてエチニルシクロヘキサノール0.8質量部とを添加して混合後、((CHSiO1/2((CH)(H)SiO)38で表される(C)成分20質量部と、(F)成分として下記構造式(I)で表されるエポキシ基含有シロキサン1質量部とを追加し、混合・脱泡して粘度27Pa・sの白色付加硬化型シリコーン組成物を調製した。
Figure 0006966394
[実施例2]
真空ポンプを具備したプラネタリーミキサーを用いて、(SiO0.50((CHSiO1/20.45((CH=CH)(CHSiO1/20.05で表される(A)成分100質量部と、((CHSiO)0.9983((CH=CH)(CHSiO1/20.0017で表される(B)成分150質量部と、(E)成分としてルチル型酸化チタン(石原産業株式会社製、CR−60)50質量部と、充填剤として溶融シリカ(株式会社龍森製、MLR−1115)250質量部とを混合した。次いで(D)成分としてトリス(テトラメチルジビニルジシロキサン)二白金(0)のトルエン溶液を組成物全体に対して白金金属量として50ppmとなる量と、反応抑制剤としてエチニルシクロヘキサノール0.8質量部とを添加して混合後、((CHSiO1/2((CH)(H)SiO)で表される(C)成分20質量部と、(F)成分として下記構造式(II)で表されるエポキシ基含有シロキサン1質量部とを追加し、混合・脱泡して粘度35Pa・sの白色付加硬化型シリコーン組成物を調製した。
Figure 0006966394
[実施例3]
真空ポンプを具備したプラネタリーミキサーを用いて、(SiO0.50((CHSiO1/20.45((CH=CH)(CHSiO1/20.05で表される(A)成分100質量部と、((CHSiO)0.9983((CH=CH)(CHSiO1/20.0017で表される(B)成分100質量部と、(E)成分としてルチル型酸化チタン(石原産業株式会社製、CR−60)45質量部と、充填剤として溶融シリカ(株式会社龍森製、MLR−1115)180質量部及びフュームドシリカ(エボニックジャパン株式会社製、アエロジルR−972)3質量部とを混合した。次いで(D)成分としてトリス(テトラメチルジビニルジシロキサン)二白金(0)のトルエン溶液を組成物全体に対して白金金属量として50ppmとなる量と、反応抑制剤としてエチニルシクロヘキサノール0.8質量部とを添加して混合後、((CHSiO1/2((CH)(H)SiO)で表される(C)成分18質量部と、(F)成分として上記構造式(I)で表されるエポキシ基含有シロキサン1質量部とを追加し、混合・脱泡して粘度40Pa・sの白色付加硬化型シリコーン組成物を調製した。
[比較例1]
真空ポンプを具備したプラネタリーミキサーを用いて、((PhSiO3/20.75((CH=CH)(CHSiO1/20.25で表されるポリシロキサン100質量部と、(PhSiO)0.30((CHSiO)0.68((CH=CH)(CHSiO1/20.02で表わされるポリシロキサン50質量部、ルチル型酸化チタン(石原産業株式会社製、CR−60)30質量部と、溶融シリカ(株式会社龍森製、MLR−1115)150質量部及びフュームドシリカ(エボニックジャパン株式会社製、アエロジルR−972)3質量部とを混合した。次いでトリス(テトラメチルジビニルジシロキサン)二白金(0)のトルエン溶液を組成物全体に対して白金金属量として5ppmとなる量と、エチニルシクロヘキサノール0.5質量部とを添加して混合後、下記構造式(III)で表される化合物27質量部と、上記構造式(I)で表されるエポキシ基含有シロキサン1質量部とを追加し、混合・脱泡して粘度25Pa・sの白色付加硬化型シリコーン組成物を調製した。
Figure 0006966394
[比較例2]
真空ポンプを具備したプラネタリーミキサーを用いて、下記構造式(IV)で表される化合物と下記構造式(V)で表される化合物との混合物(不飽和基量が0.4モル/100g)100質量部と、ルチル型酸化チタン(石原産業株式会社製、CR−60)40質量部と、溶融シリカ(株式会社龍森製、MLR−1115)300質量部とを混合した。次いでトリス(テトラメチルジビニルジシロキサン)二白金(0)のトルエン溶液を組成物全体に対して白金金属量として5ppmとなる量と、エチニルシクロヘキサノール0.8質量部とを添加して混合後、下記構造式(VI)で表されるポリシロキサン(SiH量が0.63モル/100g)56質量部と、下記構造式(VII)で表される化合物21質量部と下記構造式(VIII)で表されるエポキシ基含有シロキサン14質量部とを追加し、混合・脱泡して白色付加硬化型シリコーン組成物を調製した。
Figure 0006966394
[比較例3]
真空ポンプを具備したプラネタリーミキサーを用いて、(CHSiO3/20.7((CHSiO1/20.22((CH=CH)(CHSiO1/20.08で表されるポリシロキサン100質量部と、((CHSiO)0.9983((CH=CH)(CHSiO1/20.0017で表されるポリシロキサン100質量部と、ルチル型酸化チタン(石原産業株式会社製、CR−60)45質量部と、溶融シリカ(株式会社龍森製、MLR−1115)180質量部及びフュームドシリカ(エボニックジャパン株式会社製、アエロジルR−972)3質量部とを混合した。次いでトリス(テトラメチルジビニルジシロキサン)二白金(0)のトルエン溶液を組成物全体に対して白金金属量として40ppmとなる量と、エチニルシクロヘキサノール0.8質量部とを添加して混合後、((CHSiO1/2((CH)(H)SiO)で表されるポリシロキサン18質量部と、上記構造式(I)で表されるエポキシ基含有シロキサン1質量部とを追加し、混合・脱泡して粘度20Pa・sの白色付加硬化型シリコーン組成物を調製した。
[実施例4〜6、比較例4〜6]
次に、実施例1〜3、比較例1〜3の各々の組成物を型に流し込み、150℃、100MPaで10分間加圧硬化させ、その後、150℃、1気圧のオーブンにて2時間硬化させて、厚み2mmの硬化物を得た。得られた硬化物の特性を以下のように評価し、結果を下記表1に示す。
・外観:目視にて泡および亀裂の有無を観察した。下記の基準に従い結果を表1に示す。
泡無し/亀裂無し(○),泡有り/亀裂無し(△),泡有り/亀裂有り(×)
・硬さ:株式会社上島製作所製デュロメータタイプD型硬度計にて測定した。
・光反射率:積分球を搭載した日立(株)製スペクトロフォトメーター装置U−3310を用いて、430〜800nmの波長領域で25℃にて測定した。200℃、500時間の条件で耐熱試験を行った前後の光反射率の差を評価した。ここで、耐熱試験前後の光反射率との差が小さいほど耐熱性が高いと評価される。
Figure 0006966394
本発明の白色付加硬化型シリコーン組成物から得られる硬化物は、いずれも優れた硬さ、光反射率及び耐熱性を示した。一方、芳香族系の組成物を用いた比較例1及び2では耐熱性が劣り、本発明の(A)成分を含まない組成物を用いた比較例6では、硬化物に亀裂が発生し、更に硬さにも劣る結果となった。
また、代表的なポリアミド樹脂系リフレクターA(ソルベイアドバンストポリマーズ社製 アモデルA−4422HR)、B(クラレ社製 ジェネスタTA112)およびC(ディーエスエムジャパンエンジニアリングプラスチックス社製 Stanyl NC155a)に対しても200℃、500時間の条件で耐熱試験を行ったところ、いずれも耐熱試験後の目視による観察において茶褐色に変化していた。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な効果を奏するいかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (2)

  1. 白色付加硬化型シリコーン組成物の硬化物で成形された発光ダイオード用リフレクターであって、前記白色付加硬化型シリコーン組成物が、
    (A)下記平均単位式(1)で表されるオルガノポリシロキサン、
    (SiOa1(R SiO1/2b1(X1/2c1 ・・・(1)
    (式中、Rはそれぞれ同一又は異なっていても良い、置換又は非置換の一価炭化水素基であり、全Rのうち0.1〜50%はアルケニル基であり、かつ20%以上がメチル基である。Xは水素原子又はアルキル基である。a1、b1、c1は0.2≦a1≦0.8、0.2≦b1≦0.8、0≦c1≦0.1、かつa1+b1+c1=1を満たす数である。)
    (B)下記平均単位式(2)で表されるオルガノポリシロキサン:前記(A)成分100質量部に対して0〜300質量部、
    (R SiO)a2(R SiO1/2b2 ・・・(2)
    (式中、Rはそれぞれ同一又は異なっていても良い、置換又は非置換の一価炭化水素基であり、全Rのうち0.01〜25モル%はアルケニル基である。a2、b2は、0.33≦a2≦0.999、0.001≦b2≦0.67、かつa2+b2=1を満たす正数である。)
    (C)下記平均組成式(3)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン:前記(A)成分と前記(B)成分との合計100質量部に対して1〜200質量部、
    Figure 0006966394
    (式中、nは7〜100の正数である。)
    (D)ヒドロシリル化反応触媒:組成物全体に対して、金属原子の質量換算で0.01〜500ppm、
    (E)結晶形態がルチルである酸化チタン粉末:前記(A)成分と前記(B)成分との合計100質量部に対して20〜40質量部、及び、
    (F)エポキシ基を含有するオルガノシラン化合物又はオルガノポリシロキサンの少なくとも一方:前記(A)成分と前記(B)成分との合計100質量部に対して0.01〜3質量部
    を含むものであることを特徴とする発光ダイオード用リフレクター
  2. 請求項に記載の発光ダイオード用リフレクターを有するものであることを特徴とする光半導体装置。
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