JP2017215355A - スクリーンフィルム及びスクリーン - Google Patents

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【課題】透明性を有し、透過型及び反射型のいずれにも適用可能なスクリーンフィルム及び当該スクリーンフィルムを具備するスクリーンを提供する。【解決手段】入射角60°/反射角60°における表面光沢度が200以上であり、全光線透過率及び平行光透過率がともに30%以上である基材フィルム上にメジアン径が100〜400nmのナノダイヤモンド粒子を含有するナノダイヤモンド層を有するスクリーンフィルム、及び当該スクリーンフィルムを具備するスクリーンである。【選択図】図1

Description

本発明は、スクリーンフィルム及びスクリーンに関するものである。
コンビニエンスストア、書店、スーパー等の商店の窓;デパート等のショーウインドー;イベントスペース等に設置された透明パーティション;等において、透過視認性を保持したまま、商品やサービス情報、広告等の様々なコンテンツを投影表示することは、きわめて有用なディスプレー手法である。例えば、窓、ショーウインドー、透明パーティション等に透明なプロジェクションスクリーンを貼合し、プロジェクターからコンテンツ画像を投影することが、近年行われている。
プロジェクションスクリーンには、投射光の投射方法により、透過型スクリーンと反射型スクリーンがあるが、最近では、透過型スクリーンであって、かつ反射型スクリーンにも適用できるスクリーンのニーズが高まりつつある。その背景として、例えば使用時はガラス面に内側から映像を映し、不使用時は外の景色が見られるようにしたいという要望があり、この要望に応えるためには、透過型だけでなく、反射型とする必要があるためである。
例えば特許文献1では、透過視認性を損なわずに、透明パーティション等に商品情報や広告等を鮮明に投射表示することができるスクリーンフィルムとして、所定の無機粒子(主に酸化ジルコニウム粒子)を含む樹脂層を設けたスクリーンフィルムが提案されている。また、特許文献1のスクリーンフィルムは透過型及び反射型のいずれでもよいことが記載されている。
特開2015−212800号公報
しかし、特許文献1に記載の樹脂層に含有される酸化ジルコニウム粒子は、スクリーンとした場合に視野角を狭めてしまったり、アッベ数が小さく色収差(色にじみ)を大きくしてしまったりすることが懸念される。
したがって、透過型スクリーンであって、かつ反射型スクリーンにも適用できるというニーズに実用的に応えることができるスクリーンは未だ見いだされていないのが現状である。
このような現状に鑑み、本発明は、透明性を有し、透過型及び反射型のいずれにも適用可能なスクリーンフィルム及び当該スクリーンフィルムを具備するスクリーンを提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明者らは、表面光沢度及び透過率が所定値以上のフィルムと、ナノダイヤモンド粒子を所定のメジアン径で含有するナノダイヤモンド層とを組み合せると、上記課題が解決できることを見出した。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
[1] 入射角60°及び反射角60°における表面光沢度が200以上であり、全光線透過率及び平行光透過率がともに30%以上である基材フィルム上に、メジアン径が100〜400nmのナノダイヤモンド粒子を含有するナノダイヤモンド層を有するスクリーンフィルム。
[2] 前記ナノダイヤモンド層中の前記ナノダイヤモンド粒子の含有量が0.1〜30質量%である[1]に記載のスクリーンフィルム。
[3] 前記ナノダイヤモンド層の厚さが0.1〜50μmである[1]又は[2]に記載のスクリーンフィルム。
[4] さらに、ハードコート層及び/又は粘着層を有する[1]〜[3]のいずれかに記載のスクリーンフィルム。
[5] 上記[1]〜[4]のいずれかに記載のスクリーンフィルムを具備するスクリーン。
本発明によれば、透明性を有し、透過型及び反射型のいずれにも適用可能なスクリーンフィルム及び当該スクリーンフィルムを具備するスクリーンを提供することができる。
本発明のスクリーンの使用状態の一態様の概略を示す概略図である。
[1.スクリーンフィルム]
本発明の一態様に係るスクリーンフィルムは、入射角60°及び反射角60°における表面光沢度が200以上であり、全光線透過率及び平行光透過率がともに30%以上である基材フィルム上に、メジアン径が100〜400nmのナノダイヤモンド粒子を含有するナノダイヤモンド層を有する。
以下、当該一態様に係るスクリーンフィルムについて説明する。
(基材フィルム)
一態様に係るスクリーンフィルムの基材フィルムは、入射角60°及び反射角60°における表面光沢度(JIS Z8741)が200以上となっている。表面光沢度が200未満では、反射型で使用する場合、反射光が弱く、十分な明るさが得られない。反射光は、表面光沢度の上昇に伴い上昇し、表面光沢度が200を超えると外光下でも、十分な明るさを確保出来るようになる。但し、表面光沢度の上昇は、透過率の減少を招くことから、反射型、透過型の両方で使用する場合、表面光沢度は、250〜650であることが好ましく、250〜350であることがより好ましい。
また、一態様に係るスクリーンフィルムの基材フィルムの全光線透過率及び平行光透過率(JIS K7105)はともに30%以上である。30%未満ではスクリーンとしての透明性に劣ってしまう。全光線透過率及び平行光透過率はともに35%以上であることが好ましく、50以上%であることがより好ましい。
なお、平行光透過率(%)とは、直進透過光の進行方向に対し、±2.5°までの広がりを有する光の透過率(%)を意味する。
上記基材フィルムとしては、例えば、ポリエステル層X(以下、X層という)と、これとは異なるポリエステル層Y(以下、Y層という)とを有し、厚み方向に交互にそれぞれ50層以上積層された二軸延伸ポリエステルフィルムが挙げられる。
ポリエステル層Yを構成するポリエステル樹脂組成物は、エチレングリコール及びスピログリコールのジオール由来の残基を含有することが好ましく、このような構成をとることにより、既述のような表面光沢度と全光線透過率及び平行光透過率とが得られる。
X層とY層とを交互にそれぞれ50層以上含むことが好ましいが、当該層は200層以上であることがより好ましい。また、X層を構成するポリエステル樹脂組成物(以下、ポリエステル樹脂Xという)は、ジカルボン酸成分とジオール成分とが重縮合して得られる構造を有する。ポリエステル樹脂Xとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンジフェニルレート等が挙げられる。
Y層を構成するポリエステル樹脂組成物(以下、ポリエステル樹脂Yという)は、エチレングリコール及びスピログリコールのジオール由来の残基を含有することが必要である。例えば、エチレングリコール及びスピログリコールを用いて共重合して得られる構造を有した共重合ポリエステルやそのジオールを用いて重合して得られる構造を有したポリエステルをブレンドして得られるポリエステルが挙げられる。この構造であると成型性に優れ、かつ層間剥離も発生し難くい。
なお、ポリエステル樹脂X及びポリエステル樹脂Yは、表面光沢度や透明性を阻害しない範囲において他の樹脂が含まれていてもよい。例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン系樹脂、セルロース系樹脂等の樹脂が挙げられる。また、巻き特性、剛性、光学特性等の機能を付与するために、必要に応じてコロイダルシリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、架橋ポリスチレン等の粒子が含有されていてもよい。
ポリエステル樹脂Xとポリエステル樹脂Yの組み合わせとしては、ポリエステル樹脂Xとポリエステル樹脂Yのガラス転移温度差が20℃以下である組合せが好ましい。
基材フィルムは、最表層がX層であり、最表層X層の厚みが1〜15μmであることが好ましく、5〜10μmであることがより好ましい。基材フィルムの全厚は50μm程度〜300μm程度であることが好ましい。
上記のような基材フィルムは例えば、特開2015−164798号公報に記載されており、市販品としては、PICASUS(登録商標)100GM、100GL、100GT、145GB(いずれも、東レ(株)製)等が挙げられる。
(ナノダイヤモンド層)
基材フィルム上に設けられてなるナノダイヤモンド層は、メジアン径が100〜400nmのナノダイヤモンド粒子を含有する。
なお、メジアン径は、粉体をある粒子径から、2つに分けたとき、大きい側と小さい側が等量となる径であると定義され、光散乱法、沈降法等によって測定することができる。
ナノダイヤモンドは高屈折率であるため、光散乱能力に優れる。その結果、少量の添加量で効果が表れるため、白濁化の原因のひとつである多重散乱等を抑えることができ、数μm〜数十μm程度の厚みで十分な機能を発揮できる。また、酸化ジルコニウム粒子等とは異なり、屈折率が大きいにも関わらず、アッベ数が60前後と大きく、色収差が小さいという特徴も有する。
ナノダイヤモンド粒子のメジアン径は、可視光の波長と同等以上になると前方散乱(入射光に対してスクリーンの反対側で起こる散乱)が著しく強くなり、透過型スクリーンを透過してくる光が滲んでしまう。したがって、ナノダイヤモンド粒子のメジアン径は400nm以下であり、350nm以下であることが好ましい。ナノダイヤモンド粒子のメジアン径が100nmより小さくなると後方散乱(入射光に対してスクリーンの手前側で起こる散乱)がほとんど起こらなくなり、透過型スクリーンの散乱反射性が低下する。ナノダイヤモンド粒子のメジアン径は200nm以上であることが好ましい。
ナノダイヤモンド粒子の屈折率は2.4であり、一般的な樹脂の屈折率(1.5〜1.6程度)よりも高い。このようなナノダイヤモンド粒子としては、爆射法で得られたグラファイト相を有するナノダイヤモンド粒子、さらにこれを酸化処理して得られるナノダイヤモンド粒子が好ましい。
また、ナノダイヤモンド粒子をフッ素処理して得られたフッ素化ナノダイヤモンド粒子、シリコン処理して得られたシリコン化ナノダイヤモンド粒子は、高分子樹脂への分散性に優れており好適であり、撥水用途に対しては特に有効である。
なお、メジアン径100〜400nmのフッ素化ナノダイヤモンド粒子は、1〜10nm程度の径を有するナノ粒子が凝集した形状のものであることが好ましい。
また、ナノダイヤモンド粒子とともに、屈折率が2.4以上ある、酸化ジルコニウム粒子、酸化チタン粒子、酸化セリウム粒子、チタン酸バリウム粒子及び硫酸バリウム粒子からなる群から選ばれた少なくとも1種との併用も可能である。
ナノダイヤモンド粒子として、特許第5214577号公報の図2(a)〜図2(c)に示すような、ナノダイヤモンド粒子のコアと、有機ポリマー又はシリカのシェルとからなるコア/シェル型複合粒子を用いることもできる。フッ素化ナノダイヤモンド粒子をコアとして用いてもよい。また、フッ素化ナノダイヤモンド粒子とコア/シェル型複合粒子とを併用してもよい。
爆射法で得られたナノダイヤモンドを含む粒子(グラファイト相を有するナノダイヤモンド)は、ダイヤモンドの表面をグラファイト系炭素が覆ったコア/シェル構造を有しており、そのため黒く着色しており光散乱体として用いるには好ましくないことがある。このため酸化処理を施すことにより、グラファイト相がほとんど除去されたナノダイヤモンド粒子とすることが好ましい。グラファイト相を除去していくと、それに応じて着色成分が減少していくが、グラファイト系炭素の表面に存在する−COOH、−OH等の親水性官能基も減少し、水、アルコール、エチレングリコール等の−OH基を有する溶媒(特に水)との親和性が低下する。フッ素化は、グラファイト系炭素の表面に存在する−COOH、−OH等の親水性官能基が微量に残存した状態のナノダイヤモンド粒子に対して行ってもよいし、十分に酸化処理を施したナノダイヤモンド粒子に対して行ってもよい。どちらの場合もフッ素化により溶剤への親和性に優れたフッ素化ナノダイヤモンド粒子となる。
このようにして得られたナノダイヤモンド粒子及びフッ素化ナノダイヤモンド粒子は、比重が3.38g/cmより大きいものであることが好ましく、3.50g/cm以下であることが好ましい。前述のように爆射法で得られたナノダイヤモンド粒子は、1〜10nm程度の径を有するナノサイズのダイヤモンド粒子が凝集した粒子であるので、光散乱体として使用する場合、メジアン径:100〜400nm(動的光散乱)に凝集させて使用することが好ましい。
また、コア/シェル型複合粒子は、グラファイト相を有するナノダイヤモンド粒子を酸化処理して得られるナノダイヤモンド粒子のコアと有機ポリマーや無機材料等のシェルとからなるコア/シェル構造の複合粒子である。ダイヤモンドは2.4という高い屈折率を有するため、複合粒子の平均屈折率を高めることができる。そのためコア/シェル型複合粒子を光散乱体として用いたときに、媒体(高分子樹脂等)との屈折率差が大きくなり、より高い散乱効果が得られる。また、ナノダイヤモンド粒子を複合粒子内に含有させることにより、ナノダイヤモンド粒子を単独で使用する場合に比べて、使用する分散媒に応じて粒子の材質を選択することができるので、粒子の分散安定性の付与が容易であり製造適性も向上させることができる。
コアとして用いるナノダイヤモンド粒子としては、フッ素化ナノダイヤモンド粒子を用いることが好ましい。
また爆射法で得られたナノダイヤモンド粒子は、1〜10nm程度の径を有するナノサイズのダイヤモンドが凝集した粒子であり、この粒子を光散乱体として使用する場合、例えば100〜400nm(動的光散乱)に凝集させる必要があるが、ナノサイズのダイヤモンド粒子をコアとした複合粒子とすることで、容易に所望のサイズの粒子を得ることができる。
コア/シェル型複合粒子中のナノダイヤモンド粒子(コアの粒子)の含有量は2〜98質量%であることが好ましく、10〜96質量%であるのがより好ましく、20〜94質量%であることがさらに好ましい。2質量%以上であることでナノダイヤモンド粒子による屈折率向上の効果を維持でき、98質量%以下であることでシェルの被覆が不完全とならず分散安定性の向上効果を得ることができる。コア/シェル型複合粒子内に含有するナノダイヤモンド粒子(コア)の数は、上記体積比率であれば特に制限はなく、1個であってもよいし、2個以上であってもよい。コアが2個以上である場合は、当該コアの大きさは一定でなくてもよい。
コアの粒子となるナノダイヤモンド粒子は、100〜400nmのメジアン径を有するコア/シェル型複合粒子を形成できる範囲であればどのような大きさであってもよく、100nm以上400nm以下であることが好ましく、200nm〜350μmであることがより好ましい。
コア/シェル型複合粒子は、シェル部が有機ポリマー又は無機材料からなるのが好ましい。有機ポリマーとしては、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂等が好ましく、無機材料としてはシリカ、金属酸化物等が好ましい。
ナノダイヤモンド層におけるナノダイヤモンド粒子は、バインダー中に分散して存在していることが好ましい。当該バインダーとしては、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、エポキシアクリレート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、アセタール系樹脂、ビニル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂、及びフッ素系樹脂等の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ならびに紫外線若しくは電子線硬化性樹脂等を用いることができる。これらの中でも、熱可塑性樹脂を用いることが、フィルムの成形性の観点から好ましい。これらの樹脂は、1種単独又は2種以上を組み合わせて、あるいは共重合体として用いることができる。
ナノダイヤモンド層中のナノダイヤモンド粒子の含有量は0.1〜30質量%であることが好ましく、1〜20質量%であることがより好ましく、1〜15質量%であることがさらに好ましく、1〜10質量%であることが特に好ましい。
また、ナノダイヤモンド層の厚さは0.1〜50μmであることが好ましく、0.5〜10μmであることがより好ましい。
本発明の一態様に用いられるナノダイヤモンド粒子として、例えば、市販品としては、PCO−0.3、PCO−2(いずれもビジョン開発(株)製)等が挙げられる。
ナノダイヤモンド層は、ナノダイヤモンド粒子及びバインダー又はその前駆体を含む塗布液を調製し、基材フィルム上に塗布し、乾燥や加熱を行うことで形成することができる。
塗布液には、適宜、重合開始剤、溶剤、触媒、増粘剤、界面活性剤等を含有させてもよい。塗布方法としては、ディップコート法、インクジェット法、スピンコート法、スプレーコート法、フローコート法等の方法から適宜選択することができる。
本発明の一態様である既述の基材フィルムとナノダイヤモンド層を有するスクリーンフィルムのヘイズは、25%以下であることが好ましい。
また、本発明の一態様においては、さらに、ハードコート層及び/又は粘着層を有することが好ましい。
ハードコート層及び/又は粘着層を形成する位置は、それぞれ任意であり、用途によって設定できる。例えば、(1)粘着層、基材フィルム、ナノダイヤモンド層、ハードコート層の順に積層する態様、(2)ハードコート層、基材フィルム、ナノダイヤモンド層、粘着層の順に積層する態様、(3)粘着層、基材フィルム、ナノダイヤモンド層の順に積層する態様、(4)基材フィルム、ナノダイヤモンド層、粘着層の順に積層する態様等が挙げられる。
ハードコート層は、透明スクリーン用フィルムの表面側(観察者側)又は裏面側に積層されるものであり、耐光性、耐傷性、及び防汚性等の機能を付与するための層である。ハードコート層は、透明スクリーン用フィルムの透過視認性や所望の光学特性を損なわないような樹脂を用いて形成することが好ましい。このような樹脂としては、例えば、紫外線・電子線によって硬化する樹脂、又はこれに熱可塑性樹脂と溶剤を混合したもの、及び熱硬化型樹脂を用いることができる。
紫外線・電子線によって硬化する樹脂を含む樹脂組成物の被膜形成成分は、好ましくは、アクリレート系の官能基を有するもの、例えば比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジェン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂、多価アルコール等の多官能化合物の(メタ)アルリレート等のオリゴマー又はプレポリマー及び反応性希釈剤としてエチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の単官能モノマー並びに多官能モノマー、例えば、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等を比較的多量に含有するものが使用できる。
紫外線硬化性を有する樹脂組成物とするには、この中に光重合開始剤としてアセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチュウラムモノサルファイド、チオキサントン類や、光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホソフィン等を混合して用いることができる。特に、オリゴマーとしてウレタンアクリレート、モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を混合することが好ましい。
上記のような樹脂組成物の硬化方法としては、電子線又は紫外線の照射によって硬化することができる。例えば、電子線硬化の場合には、コックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速機から放出される50〜1000KeV、好ましくは100〜300KeVのエネルギーを有する電子線等が使用され、紫外線硬化の場合には超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等の光線から発する紫外線等が利用できる。
ハードコート層は、上記の基材フィルム若しくはナノダイヤモンド層上に上記樹脂組成物の塗布液をスピンコート、ダイコート、ディップコート、バーコート、フローコート、ロールコート、グラビアコート等の方法で塗布して塗布膜を形成し、これを硬化させることにより形成することができる。
ハードコート層の厚みは、1〜10μmであることが好ましく、3〜5μmであることがより好ましい。
粘着層は、スクリーンフィルムを支持体等に貼付するための層である。粘着層は、スクリーンフィルムの透過視認性や所望の光学特性を損なわないような粘着剤組成物を用いて形成することが好ましい。粘着剤組成物としては、例えば、天然ゴム系、合成ゴム系、アクリル樹脂系、ポリビニルエーテル樹脂系、ウレタン樹脂系、シリコーン樹脂系等が挙げられる。合成ゴム系の具体例としては、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリイソブチレンゴム、イソブチレン−イソプレンゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック用重合体が挙げられる。シリコーン樹脂系の具体例としては、ジメチルポリシロキサン等が挙げられる。これらの粘着剤は、1種単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、強粘着が必要な場合は、アクリル系粘着剤が好ましい。
アクリル系粘着剤は、少なくとも(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーを含んで重合させたものである。炭素原子数1〜18程度のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーとカルボキシル基を有するモノマーとの共重合体であるのが一般的である。
なお、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及び/又はメタクリル酸をいう。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸sec−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル及び(メタ)アクリル酸ラウリル等を挙げることができる。また、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、通常は、アクリル系粘着剤中に30〜99.5質量部の割合で共重合されている。
また、アクリル系粘着剤を形成するカルボキシル基を有するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、マレイン酸モノブチル及びβ−カルボキシエチルアクリレート等のカルボキシル基を含有するモノマーを挙げることができる。
アクリル系粘着剤には、上記の他に、その特性を損なわない範囲で他の官能基を有するモノマーが共重合されていてもよい。他の官能基を有するモノマーの例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル及びアリルアルコール等の水酸基を含有するモノマー;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド及びN−エチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基を含有するモノマー;N−メチロール(メタ)アクリルアミド及びジメチロール(メタ)アクリルアミド等のアミド基とメチロール基とを含有するモノマー;アミノメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びビニルピリジン等のアミノ基を含有するモノマーのような官能基を有するモノマー;アリルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸グリシジルエーテル等のエポキシ基含有モノマー等が挙げられる。この他にもフッ素置換(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリロニトリル等のほか、スチレン及びメチルスチレン等のビニル基含有芳香族化合物、酢酸ビニル、ハロゲン化ビニル化合物等を挙げることができる。
アクリル系粘着剤には、上記のような他の官能基を有するモノマーの他に、他のエチレン性二重結合を有するモノマーを使用することができる。エチレン性二重結合を有するモノマーの例としては、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジオクチル及びフマル酸ジブチル等のα,β−不飽和二塩基酸のジエステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;ビニルエーテル;スチレン、α−メチルスチレン及びビニルトルエン等のビニル芳香族化合物;(メタ)アクリロニトリル等を挙げることができる。また、上記のようなエチレン性二重結合を有するモノマーの他に、エチレン性二重結合を2個以上有する化合物を併用することもできる。このような化合物の例としては、ジビニルベンゼン、ジアリルマレート、ジアリルフタレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレ−ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、メチレンビス(メタ)アクリルアミド等を挙げることができる。
さらに、上記のようなモノマーの他に、アルコキシアルキル鎖を有するモノマー等を使用することができる。(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルの例としては、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸4−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸3−エトキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−エトキシブチル等を挙げることができる。
粘着剤組成物としては、上記したアクリル系粘着剤の他、(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの単独重合体であってもよい。例えば、(メタ)アクリル酸エステル単独重合体としては、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、ポリ(メタ)アクリル酸オクチル等が挙げられる。アクリル酸エステル単位2種以上を含む共重合体としては、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ3−フェニルオキシプロピル共重合体等が挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルと他の官能性単量体との共重合体としては、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−エチレン共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル−スチレン共重合体が挙げられる。
このような場合の粘着剤は市販のものを使用してもよく、例えば、SKダイン2094、SKダイン2147、SKダイン1811L、SKダイン1442、SKダイン1435、及びSKダイン1415(以上、綜研化学(株)製)、オリバインEG−655、及びオリバインBPS5896(以上、東洋インキ(株)製)等(以上、商品名)を好適に使用することができる。
なお、例えば1年以内といった比較的短期間で使用する場合は、粘着層としては、カルボン酸変性熱可塑性エラストマーを含む粘着剤を使用することが好ましい。
ここで、カルボン酸変性は、例えば、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸等の脂肪族飽和モノカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸及びセバシン酸等の脂肪族飽和ジカルボン酸、アクリル酸、プロピロル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸及びオレイン酸等の脂肪族不飽和モノカルボン酸、並びに、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸及びメサコン酸等の脂肪族不飽和ジカルボン酸によるものであってもよい。脂肪族不飽和ジカルボン酸変性であることが好ましく、マレイン酸変性であることがより好ましい。
このようなカルボン酸変性スチレン系熱可塑性エラストマーは、水素添加されたカルボン酸変性スチレン系熱可塑性エラストマーであってもよく、例えば、水素添加されたカルボン酸変性スチレン−ブタジエンエラストマーであってもよい。この例としては、水素添加されたマレイン酸変性スチレン−ブタジエンエラストマー(マレイン酸変性SEBSエラストマー)が挙げられる。また、カルボン酸変性熱可塑性エラストマーとして、水素添加されたマレイン酸変性スチレン−ブタジエンエラストマーを用いる場合、そのメルトインデックスが、例えば、200℃、5kgの条件下で、2.5〜25g/10分であることが好ましく、3〜7g/10分であることより好ましい。
また、水素添加されたカルボン酸変性熱可塑性エラストマーを用いる場合、水素添加率が実質的に100%であることが好ましいが、それ未満であってもよい。また、カルボン酸変性SEBSを用いる場合、そのスチレン:エチレン+ブチレンの質量比は、例えば、10:90〜40:60であることが好ましく、20:80〜30:70であることがより好ましい。さらに、カルボン酸変性熱可塑性エラストマーの酸価は、2〜10であることが好ましい。
カルボン酸変性熱可塑性エラストマーとしては、例えば、旭化成(株)製のタフテックM1911、M1913、M1943、及びクレイトンポリマー製のクレイトンFG−1901X等が挙げられる。
カルボン酸変性熱可塑性エラストマーは、粘着層の質量をベースとして、10〜75質量%含むことが好ましく、20〜60質量%含むことがより好ましい。
カルボン酸未変性熱可塑性エラストマーとしては、種々のものを用いることができるが、スチレンモノマーユニットとゴムモノマーユニットからなるブロックセグメントで構成されているポリマーであることが好ましい。そのような熱可塑性エラストマーとしては、例えば、SIS、SBS、SEBS、SEPS、SI、SB、SEP等が挙げられ、SEBS、SEPSが好ましい。例えば、SEBSを用いる場合、その重量平均分子量は、例えば、20,000〜500,000であることが好ましく、50,000〜350,000であることがより好ましい。
カルボン酸未変性熱可塑性エラストマーは、粘着層の質量をベースとして、好ましくは25〜90%、より好ましくは40〜80%含むのがよい。
また、架橋剤は、その種類が特に制限されず、例えば、カルボン酸変性熱可塑性エラストマーの種類等を考慮して適宜決定することができる。この架橋剤としては、例えば、日本ポリウレタン工業(株)製のコロネートHL(ヘキサメチレンジイソシアネート HDI−TMPアダクト)、東洋インキ製造製BXX5134(アジリジン系硬化剤)を用いることができる。
カルボン酸変性熱可塑性エラストマー:架橋剤の質量比は、特に制限されないが、例えば、100:1〜2:1であることが好ましく、100:1〜4:1であることがより好ましく、50:1〜12:1であることがさらに好ましい。これにより、粘着層と基材フィルムの接着性を良好なものとすることができる。
また、可塑剤は、その種類が特に制限されないが、カルボン酸未変性熱可塑性エラストマーがポリスチレン相とゴム相を有する場合に、ゴム相に対する親和性が高いが、ポリスチレン相に対する親和性が低い、高分子量の化合物が適している。このような可塑剤としては、例えば、ナフテンオイル又はパラフィンオイルを用いることができる。
ナフテンオイルは、例えば、その引火点が100〜300℃であることが好ましく、150〜280℃であることがより好ましい。また、その流動点は、−30〜−5℃であることが好ましく、−25〜−10℃であることがより好ましい。また、その比重は、0.83〜0.87であることが好ましく、0.837〜0.868であることがより好ましい。また、その炭素数は、3〜8であることが好ましく、5〜6であることがより好ましい。さらに、その重量平均分子量は100〜1000であることが好ましく、150〜450であることがより好ましい。
一方、パラフィンオイルは、例えば、その引火点が、100〜300℃であることが好ましく、150〜280℃であることがより好ましい。また、その流動点は、−30〜−5℃であることが好ましく、−25〜−10℃であることがより好ましい。また、その比重は、0.89〜0.91であることが好ましく、0.8917〜0.9065であることがより好ましい。また、その炭素数は、20〜35であることが好ましく、21〜33であることがより好ましい。さらに、その重量平均分子量は100〜1000であることが好ましく、150〜450であることがより好ましい。
ナフテンオイル、パラフィンオイルは単独で用いることができるが、これらを組み合せて用いることもできる。
可塑剤は、粘着層の質量をベースとして、24〜88%含むことが好ましく、36〜72%含むことがより好ましい。
また、カルボン酸未変性熱可塑性エラストマー:可塑剤の質量比は、特に制限されないが、5:95〜95:5とすることが好ましく、10:90〜90:10とすることがより好ましい。
また、粘着層は、他の添加剤、例えば、顔料、染料、酸化防止剤、老化防止剤、充填剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤及び/又は電磁波防止剤等を含ませることができる。帯電防止剤としては、例えば、日本油脂製のエレガン264wax等を用いることができ、その含量は、粘着層の質量をベースとして、0.1〜3.6質量%とするのが好ましく、より好ましくは0.6〜1.8質量%である。このような割合で帯電防止剤を用いることにより、いわゆる「ゆずはだ」を良好に防止することができる。
粘着層の厚さは、1〜100μmであることが好ましく、5〜75μmであることがより好ましい。
[2.スクリーン]
本発明の一態様に係るスクリーンは、本発明の一態様に係るスクリーンフィルムを備えてなる。スクリーンは、上記のスクリーンフィルムだけからなるものでもよく、透明パーティション等の支持体をさらに備えるものでもよい。
本発明の一態様に係るスクリーンは、透過型スクリーン(背面投射型スクリーン)であって、かつ反射型スクリーン(前面投射型スクリーン)でもある。すなわち、当該スクリーンを備える映像表示装置においては、光源の位置がスクリーンに対して観察者側にあってもよく、観察者と反対側にあってもよい。また、スクリーンは、平面状であってもよく、曲面状であってもよい。
本発明のスクリーンの使用状態の一態様を図1に示す。スクリーン10は、透明パーティション等のような支持体12とスクリーンフィルム16とを備えてなる。スクリーンフィルム16は、光源18側にいる観察者14A側に設けられており、この状態で反射型スクリーン(前面投射型スクリーン)となっている。
また、本発明のスクリーンは、透過型スクリーン(背面投射型スクリーン)でもあるため、光源18からの光(映像)はスクリーンフィルム16の反対側にいる観察者14Bにも認識できる。
支持体は、スクリーンフィルムを支持するためのものである。支持体は、スクリーンの透過視認性や所望の光学特性を損なわないものであればよく、例えば、透明パーティション、ガラスウィンドウ、乗用車のヘッドアップディスプレイ、及びウェアラブルディスプレイ等が挙げられる。
なお、本発明は、昼夜問わずどのような環境においても、透明性を低下させずに、投影した映像を鮮明に高い明度で映し出すことができるので、ショーウインドーや店舗の窓ガラスのみならず、電車、自動車、船舶、飛行機、エレベータ等の窓ガラス、案内表示板、ガラスケース、テーブル、カウンター等の透明天板等に適用することができる。
また、本発明のスクリーンを用いることにより、映像表示システムを構築することができる。映像表示システムとしては、スクリーンに映像又は動画を投影してスクリーンを振動体として音を生じさせる機能を有する振動スピーカーとを有するものが挙げられる。振動スピーカーは必要のない場合は備えていなくてもよい。映像表示システムは、さらに周辺の音を集音する集音装置を備えていてもよい。また集音装置に加えて、音の位相を反転させる位相反転器を有していてもよい。
以下、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本実施例における各種測定及び評価は下記のようにして行った。
(表面光沢度)
スガ試験機製の変角光沢計を使用し、入射角60度及び反射角60度の条件にて、表面光沢度を測定した(JIS Z8741)。
(ヘイズ、全光線透過率、平行光透過率)
基材フィルムやスクリーンフィルムのヘイズ、全光線透過率(Tt)及び平行光透過率(Tp)は、JIS K7105に従って、スガ試験機製のへーズメーターを使用して測定した。
(反射率、透過率)
スクリーンフィルムの反射率及び透過率は、JIS Z8722に従って、スガ試験機製の多源分光測色計を使用して測定した。
なお、反射率及び透過率の測定時の波長は550nmとした。
(画像評価)
画像評価(反射、透過)
セイコーエプソン(株)製EW−410Tを光源として使用し、各例のスクリーンフィルムへ画像を投射し、投射した画像について、色見本による明るさを、標準サンプルと比較し、目視にて評価した。当該評価は、光源からの光の透過側及びその反射側のそれぞれで行った。
また、評価指標としては、評価1が最も暗く、評価5になるに従い明るくなる。評価の数値が高いほど実用的であることを示す。評価は3.5以上であれば実用的と判断できる。
なお、標準サンプルは0.5刻みで評価されるが、例えば、4.0と4.5とのサンプルを比べた場合、4.0よりは明るいが、4.5よりは暗いという場合は、4.3という中間点が付けられる。
[実施例1]
水系ウレタン樹脂100質量部(大日精化工業(株)製 商品名:アクアクールPETメジウム 不揮発分:38質量%)と、ナノダイヤモンド粒子(以下、「ND粒子」ということがある)の分散液(ビジョン開発(株)製 商品名:PCO−0.3、メジアン径:220nm)28.5質量部(不揮発分:3質量%)と、精製水26.9質量部とを混合したナノダイヤモンド層形成用樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物を、バーコーターにより、基材フィルム(東レ(株)製 商品名:PICASUS GT30 表面光沢度:259.0)上に塗布した。
110℃で乾燥して、基材フィルム上に厚みが1μmであるナノダイヤモンド層を形成したスクリーンフィルムを作製した。なお、ナノダイヤモンド層中のND粒子の含有量は、2.2質量%であった。
[実施例2]
ナノダイヤモンド層の厚みを1μmから4μmとした以外は実施例1と同様にしてスクリーンフィルムを作製した。なお、ナノダイヤモンド層中のND粒子の含有量は、2.2質量%であった。
[実施例3]
基材フィルムを東レ(株)製PICASUS GT30(表面光沢度:259.0)から、東レ(株)製PICASUS GM30(表面光沢度:612.0)とした以外は実施例1と同様にしてスクリーンフィルムを作製した。なお、ナノダイヤモンド層中のND粒子の含有量は、2.2質量%であった。
[実施例4]
基材フィルムを東レ(株)製PICASUS GT30(表面光沢度:259.0)から、東レ(株)製PICASUS GM30(表面光沢度:612.0)とし、ナノダイヤモンド層の厚みを1μmから4μmとした以外は実施例1と同様にしてスクリーンフィルムを作製した。なお、ナノダイヤモンド層中のND粒子の含有量は、2.2質量%であった。
[実施例5]
基材フィルムを東レ(株)製PICASUS GT30(表面光沢度:259.0)から、東レ(株)製PICASUS GL30(表面光沢度:480.0)とした以外は実施例1と同様にしてスクリーンフィルムを作製した。なお、ナノダイヤモンド層中のND粒子の含有量は、2.2質量%であった。
[実施例6]
基材フィルムを東レ(株)製PICASUS GT30(表面光沢度:259.0)から、東レ(株)製PICASUS GL30(表面光沢度:480.0)とし、ナノダイヤモンド層の厚みを1μmから4μmとした以外は実施例1と同様にしてスクリーンフィルムを作製した。なお、ナノダイヤモンド層中のND粒子の含有量は、2.2質量%であった。
[実施例7]
ナノダイヤモンド粒子の分散液を、ビジョン開発(株)製の商品名:PCO−2(メジアン径:310nm)28.5質量部(不揮発分:3質量%)とし、ナノダイヤモンド層の厚みを1μmから4μmとした以外は実施例1と同様にしてスクリーンフィルムを作製した。なお、ナノダイヤモンド層中のND粒子の含有量は、2.2質量%であった。
[比較例1]
基材フィルムを東レ(株)製PICASUS GT30とし、かつ、これをスクリーンフィルムした。
[比較例2]
基材フィルムを東レ(株)製PICASUS GM30とし、かつ、これをスクリーンフィルムした。
[比較例3]
基材フィルムを東レ(株)製PICASUS GL30とし、かつ、これをスクリーンフィルムした。
[比較例4]
基材フィルムを東レ(株)製PICASUS GH30とし、かつ、これをスクリーンフィルムした。
[比較例5]
基材フィルムを超高透明ポリエステルフィルム(東洋紡(株)製 商品名:コスモシャイン100A4300 表面光沢度:170.0)とし、かつ、これをスクリーンフィルムした。
[比較例6]
基材フィルムを東レ(株)製PICASUS GT30(表面光沢度:259.0)から、比較例5の超高透明ポリエステルフィルムとした以外は実施例1と同様にしてスクリーンフィルムを作製した。なお、ナノダイヤモンド層中のND粒子の含有量は、2.2質量%であった。
[比較例7]
基材フィルムを東レ(株)製PICASUS GT30(表面光沢度:259.0)から、比較例5の超高透明ポリエステルフィルムとし、ナノダイヤモンド層の厚みを1μmから4μmとした以外は実施例1と同様にしてスクリーンフィルムを作製した。なお、ナノダイヤモンド層中のND粒子の含有量は、2.2質量%であった。
[比較例8]
基材フィルムを東レ(株)製PICASUS GT30(表面光沢度:259.0)から、東レ(株)製PICASUS GH30(表面光沢度:769.0)とした以外は実施例1と同様にしてスクリーンフィルムを作製した。なお、ナノダイヤモンド層中のND粒子の含有量は、2.2質量%であった。
[比較例9]
基材フィルムを東レ(株)製PICASUS GT30(表面光沢度:259.0)から、東レ(株)製PICASUS GH30(表面光沢度:769.0)とし、ナノダイヤモンド層の厚みを1μmから4μmとした以外は実施例1と同様にしてスクリーンフィルムを作製した。なお、ナノダイヤモンド層中のND粒子の含有量は、2.2質量%であった。
作製された各例における基材フィルムの表面光沢度、ナノダイヤモンド層のND粒子のメジアン径、ND粒子の含有量、厚みを下記表1にまとめて示す。
Figure 2017215355
各例のスクリーンフィルムについて、ヘイズ、透過率、反射率、及び反射及び透過の画像評価を行った。結果を下記表2に示す。
Figure 2017215355

実施例1〜7に係る各スクリーンフィルムは、透明性に優れ、画像評価も反射及び透過のいずれにおいても良好であった。
10 スクリーン
12 支持体
14A,14B 観察者
16 スクリーンフィルム
18 光源

Claims (5)

  1. 入射角60°及び反射角60°における表面光沢度が200以上であり、全光線透過率及び平行光透過率がともに30%以上である基材フィルム上に、メジアン径が100〜400nmのナノダイヤモンド粒子を含有するナノダイヤモンド層を有するスクリーンフィルム。
  2. 前記ナノダイヤモンド層中の前記ナノダイヤモンド粒子の含有量が0.1〜30質量%である請求項1に記載のスクリーンフィルム。
  3. 前記ナノダイヤモンド層の厚さが0.1〜50μmである請求項1又は2に記載のスクリーンフィルム。
  4. さらに、ハードコート層及び/又は粘着層を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のスクリーンフィルム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のスクリーンフィルムを具備するスクリーン。




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