JP2021157199A - 反射防止光学フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】極めて優れた防汚性と耐擦傷性とを有し、反射防止性能にも優れる低屈折率層を形成できる低屈折率層用組成物及び反射防止光学フィルムを提供する。
【解決手段】少なくとも、ハードコート層と上記ハードコート層の一方の面上に積層された低屈折率層とを有する反射防止光学フィルムであって、上記低屈折率層の上記ハードコート層側と反対側表面において、カットオフ波長を2.5mmとして、二乗平均平方根粗さRq、十点平均粗さRz及び最大高さ粗さRyをそれぞれ測定したとき、上記Rqが、0.010μm以上0.050μm以下であり、上記Rzが、0.050μm以上0.250μm以下であり、上記Ryが、0.050μm以上0.350μm以下であり、上記低屈折率層の上記ハードコート層側と反対側表面において、カットオフ波長を2.5mm及び0.25mmとして、二乗平均平方根粗さRq、十点平均粗さRz及び最大高さ粗さRyをそれぞれ測定したとき、上記Rq、Rz及びRyのカットオフ波長2.5mmにおける値とカットオフ波長0.25mmにおける値との比(カットオフ波長2.5mmにおける値/カットオフ波長0.25mmにおける値)が、いずれも1.00以上2.00以下であることを特徴とする反射防止光学フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、反射防止光学フィルムに関する。
携帯電話、タブレット端末、ビデオカメラ、デジタルカメラ、自動車用機器などの表示画面を備えた製品において、表示画面部分は、液晶パネルや有機ELパネル等の組み合わせにより構成されている。
このような製品の表示画面部分には、表示された画面を見やすくするために、反射防止性が要求されるとともに、外部に露出されるため高い防汚性や、直接触れられても容易に傷付くことのない高い耐擦傷性が求められる。
また、近年の画像表示装置の表示画面は益々高精細化してきており、より優れた意匠感(艶のある黒表示等)が得られることも求められるようになってきている。
これに対し、例えば、特許文献1等には、平均表面粗さRaが2.0〜150nmの反射防止層を備えた反射防止成形品が開示されている。
このような従来の反射防止層は、特定の形状を有する金型を用いて製造することにより平均表面粗さRaの値が所定の範囲内に制御されている。
しかしながら、このような表面平均粗さを有する反射防止層であっても、防汚性及び耐擦傷性が充分とは言い難く、より優れた防汚性及び耐擦傷性とを備えた反射防止光学フィルムが求められていた。
特開2002−205317号公報
本発明は、上記現状に鑑みて、極めて優れた防汚性と耐擦傷性とを有し、反射防止性能にも優れる低屈折率層を形成できる低屈折率層用組成物、及び、極めて優れた防汚性と耐擦傷性とを有し、反射防止性能にも優れる反射防止光学フィルムを提供することを目的とするものである。
本発明は、少なくとも、ハードコート層と上記ハードコート層の一方の面上に積層された低屈折率層とを有する反射防止光学フィルムであって、上記低屈折率層の上記ハードコート層側と反対側表面において、カットオフ波長を2.5mmとして、二乗平均平方根粗さRq、十点平均粗さRz及び最大高さ粗さRyをそれぞれ測定したとき、上記Rqが、0.010μm以上0.050μm以下であり、上記Rzが、0.050μm以上0.250μm以下であり、上記Ryが、0.050μm以上0.350μm以下であることを特徴とする反射防止光学フィルムである。
本発明の反射防止光学フィルムは、上記低屈折率層のハードコート層側と反対側表面において、カットオフ波長を2.5mm及び0.25mmとして、二乗平均平方根粗さRq、十点平均粗さRz及び最大高さ粗さRyをそれぞれ測定したとき、上記Rq、Rz及びRyのカットオフ波長2.5mmにおける値とカットオフ波長0.25mmにおける値との比(カットオフ波長2.5mmにおける値/カットオフ波長0.25mmにおける値)が、いずれも1.00以上2.00以下であることが好ましい。
上記ハードコート層は、バインダー成分100質量部に対して、無機微粒子を10質量部以上300質量部以下含有することが好ましい。
また、上記ハードコート層の低屈折率層側と反対側面に、透明光学粘着フィルムが積層されていることが好ましい。
また、上記ハードコート層の低屈折率層側と反対側面に、アンカー層と該アンカー層を介して接着層が積層されていることが好ましい。
また、本発明の反射防止光学フィルムは、上記低屈折率層と上記ハードコート層との総膜厚が3μm以上15μm以下であることが好ましく、上記低屈折率層、ハードコート層及び透明光学粘着フィルムの総膜厚、及び、上記低屈折率層、ハードコート層、アンカー層及び接着層の総膜厚が8μm以上30μm以下であることが好ましい。
また、上記低屈折率層のハードコート層側と反対側面に離型フィルムが貼着されており、上記低屈折率層と上記離型フィルムとの間の剥離力が10mN/25mm以上500mN/25mm以下であることが好ましい。
本発明はまた、中空粒子とバインダー樹脂とを含有する低屈折率層用組成物であって、上記バインダー樹脂固形分100質量%中、アルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート系化合物を20質量%以上含有することを特徴とする低屈折率層用組成物である。
本発明の低屈折率層用組成物において、上記アルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート系化合物は、エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート系化合物及び/又はプロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート系化合物であることが好ましい。
また、上記アルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート系化合物の官能基数が6以下であることが好ましい。
また、上記バインダー樹脂100質量部に対して、上記中空粒子を40質量部以上200質量部以下含有することが好ましく、上記中空粒子は、中空シリカ微粒子であることが好ましい。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者らは、鋭意検討した結果、従来の反射防止層を備えた反射防止光学フィルムでは、表示画面側の最表面(例えば、低屈折率層)における凹凸に指で触れたときの皮脂や埃が残留することで防汚性能が不充分となり、また、上記凹凸に引っ掛かることで耐擦傷性にも劣ることがあったことを見出した。
すなわち、本発明の反射防止光学フィルムは、極めて高精度に制御された凹凸形状が低屈折率層の表面に形成されているため、極めて優れた防汚性と耐擦傷性とを有し、反射防止性能も有するものとなる。
また、本発明の低屈折率層用組成物は、このような極めて高精度に制御された凹凸形状が形成された低屈折率層を好適に形成することができる。
まずは、本発明の低屈折率層用組成物について説明する。
本発明の低屈折率層用組成物は、中空粒子とバインダー樹脂とを含有する。
上記中空粒子とは、外殻層を有し、当該外殻層に囲まれた粒子内部が多孔質又は空洞であり、粒子内部に空気を含む粒子をいう。
本発明の低屈折率層用組成物は、上記中空微粒子を含むことにより、形成する低屈折率層の屈折率を低くすることができる。
上記中空粒子の屈折率としては、低屈折率性を付与する点から1.44以下であることが好ましく、特に1.40以下であることが好ましい。
上記中空粒子の外殻層は、無機物であっても有機物であってもよく、例えば、金属、金属酸化物、樹脂、シリカ等からなるものが挙げられる。
上記中空粒子としては、なかでも外殻層がシリカである中空シリカ粒子であることが好ましい。外殻層がシリカである場合、当該シリカは結晶性、ゾル状、ゲル状のいずれの状態であってもよい。
上記中空粒子の形状は、真球状、回転楕円体状及び球体に近似できる多面体形状等の略球状、鎖状、針状、板状、片状、棒状、繊維状等のいずれであってもよく、中でも、真球状及び略球状であることが好ましく、特に回転楕円体状又は真球状であることが好ましい。
上記中空粒子の粒径は特に限定されないが、動的光散乱方法により測定される粒径分布を体積累積分布で表したときの50%粒径(d50 メジアン径)と定義される平均粒径(以下、単に「平均粒径(d50)」と称する場合がある。)が、10nm以上120nm以下であることが好ましく、より好ましくは40nm以上100nm以下であり、更に好ましくは50nm以上80nm以下である。
上記中空粒子の平均粒径(d50)が、上記上限値以下であることにより、得られる低屈折率層は透明性に優れ、上記下限値以上であることにより、当該中空粒子を低屈折率層中に均一に分散しやすく、低屈折率層に低屈折率性を付与しやすくなる。また、上記中空粒子の平均粒径(d50)が上記範囲内であることにより、上記低屈折率層の凹凸面の凹凸形状を、特定の最大高低差を有するものとすることが容易となる。
なお、上記平均粒径(d50)は、上記中空粒子が凝集しない粒子であれば1次粒径の平均粒径(d50)とし、上記中空粒子が凝集粒子である場合は、2次粒径の平均粒径(d50)とする。
また、上記平均粒径(d50)は、日機装社製のMicrotrac粒度分析計、又は、Nanotrac粒度分析計を用いて測定することができる。
上記中空粒子としては、上記平均粒径(d50)の異なる2種類以上のものを組み合わせて用いることが、低屈折率層の耐擦傷性を向上させる点で好ましく、特に、上記平均粒径(d50)が40〜60nmの中空微粒子Aと、上記平均粒径(d50)が当該中空微粒子Aの平均粒径(d50)よりも大きく且つ50〜80nmの中空微粒子Bとを組み合わせて用いることが好ましい。このような平均粒径(d50)の異なる2種類以上の中空粒子を用いる場合、各中空粒子は粒径が揃っていることが好ましく、具体的には、粒径の標準偏差が平均粒径(d50)の20%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。粒径のばらつきが少なく且つ平均粒径(d50)が異なる2種類以上の中空粒子を組み合わせて用いることにより、さらに耐擦傷性を向上することができる。
また、上記低屈折率層用組成物の全固形分中の前記中空微粒子Aの含有量(X質量部)と、上記中空微粒子Bの含有量(Y質量部)との比(X/Y)は、0.5〜2であることが好ましい。
また、硬化後の上記低屈折率層をTEM写真又はSEM写真から測定することができる上記中空粒子の平均粒径は特に限定されないが、10nm〜120nmであることが好ましく、40nm〜100nmであることがより好ましく、50nm〜80nmであることが更に好ましい。
当該平均粒径の測定方法は、例えば、50〜200万倍で撮影されたTEM写真又はSEM写真を用いて粒子の観察を行い、観察した粒子100個の粒径の平均値をもって平均粒径とすることができる。なお、中空粒子の形状が、短径と長径を有する回転楕円体形状や棒状等、アスペクト比の概念を含む形状である場合、当該中空粒子の粒径は、短径と長径の平均値とする。
また、TEM写真又はSEM写真から測定された平均粒径は、上記中空粒子が凝集しない粒子であれば1次粒径の平均粒径とし、前記中空粒子が凝集粒子である場合は、2次粒径の平均粒径とする。
上記中空粒子の具体例としては、特開平7−133105号公報、特開2001−233611号公報等に開示された複合酸化物ゾル又は中空シリカ微粒子が挙げられる。なかでも、特開2001−233611号公報で開示されている技術を用いて調製した中空シリカ粒子が好ましい。また、上記中空粒子としては、硬度が高いため低屈折率層の層強度が向上され、かつ、屈折率を1.20〜1.44程度の範囲内に調整することができる点で、無機系微粒子が好ましい。
上記中空粒子の含有量は、後述するバインダー樹脂100質量部に対して40質量部以上200質量部以下であることが好ましい。上記中空粒子の含有量が下限値以上であることにより、低屈折率性を付与しやすく、上限値以下であることにより形成する低屈折率層の膜強度を向上することができる。上記中空粒子は、100質量部以上150質量部以下であることがより好ましい。
本発明の低屈折率層用組成物は、上記バインダー樹脂固形分100質量%中、アルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート系化合物を20質量%以上含有する。20質量%未満であると、形成した低屈折率層の表面に離型フィルムを貼り付けた際、該離型フィルムと低屈折率層との間の剥離力が不充分となる。
上記アルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート系化合物の含有量は、上記バインダー樹脂固形分100質量%中、バインダー樹脂100質量部に対して50質量部以上であることが好ましい。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを表す。
上記アルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート系化合物は、エチレンオキサイド(EO)変性(メタ)アクリレート系化合物及び/又はプロピレンオキサイド(PO)変性(メタ)アクリレート系化合物であることが好ましく、上述した離型フィルムと低屈折率層との剥離力を考慮すると、PO変性(メタ)アクリレート系化合物であることがより好ましい。
また、上記アルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート系化合物の官能基数が6以下であることが好ましい。
上記官能基数が6を超えると、上述した離型フィルムと低屈折率層との剥離力が不充分となることがある。
上記アルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート系化合物以外のバインダー樹脂としては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メタ)テトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、及び、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1種のモノマーの重合体又は共重合体等が挙げられる。
本発明の低屈折率層用組成物は、塗工性を向上するために、通常、溶剤が用いられる。上記溶剤としては、低屈折率層用組成物中の各成分と反応せず、当該各成分を均一に溶解乃至分散できるものの中から、適宜選択して用いればよい。このような溶剤としては、例えば、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等の各種ケトン系溶剤が挙げられる。
上記溶剤の含有量は、低屈折率層用組成物の全量に対して、60〜98質量%であることが好ましく、70〜97質量%であることがより好ましい。
また、上記低屈折率層用組成物は、従来公知の光重合開始剤を含有していてもよい。
このような組成からなる本発明の低屈折率層用組成物は、低屈折率で極めて平坦性に優れた低屈折率層を好適に形成することができ、形成される低屈折率層は、防汚性能及び耐擦傷性に極めて優れたものとなり、該低屈折率層を備えた光学フィルムは、反射防止性能に優れたものとすることができる。
また、本発明の低屈折率層用組成物を用いて形成された低屈折率層を備えた光学フィルムは、より反射防止性能に優れたものにすることができることから、高屈折率層を上記低屈折率層に隣接するように形成されていることが好ましい。
上記高屈折率層としては、上記低屈折率層よりも屈折率が高い層が挙げられる。
また、上記高屈折率層の屈折率としては、上記低屈折率層の屈折率よりも高ければよいが、具体的には、例えば、1.5〜1.7の範囲内であることが好ましい。
また、上記高屈折率層が、後述するハードコート層と低屈折率層との間に設けられる場合、該高屈折率層の屈折率は、上記低屈折率層の屈折率よりも高く、かつ、上記ハードコート層の屈折率よりも高いことが好ましい。
上記高屈折率層としては、上記屈折率の範囲を満たし、透明性を有するものであれば特に限定されず、例えば、電離放射線硬化樹脂を硬化させてなるものや、電離放射線硬化樹脂及び高屈折率微粒子を含む高屈折率層用組成物を硬化させてなるもの等が挙げられる。なかでも、屈折率の調整が容易であることから、電離放射線硬化樹脂及び高屈折率微粒子を含有する高屈折率層用組成物を硬化させてなるものであることが好ましい。
上記高屈折率層に用いられる電離放射線硬化樹脂としては、上記屈折率の範囲を満たし、透明性を有する高屈折率層を得ることが可能なものであれば特に限定されず、成膜性や膜強度等の観点から適宜選択される。
上記電離放射線硬化樹脂としては、例えば、紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂等が挙げられ、なかでも、紫外線硬化樹脂が好ましい。
上記電離放射線硬化樹脂としては、具体的には、特開2013−142817号公報、特開2012−150226号公報、特開2011−170208号公報等に記載されている高屈折率層に用いられる電離放射線硬化樹脂等が挙げられる。
上記高屈折率微粒子としては、上記電離放射線硬化樹脂よりも屈折率が高く、上記屈折率の範囲を満たす高屈折率層を得ることができるものであれば特に限定されないが、なかでも高屈折率微粒子の屈折率は1.5〜2.8程度であることが好ましい。
このような高屈折率微粒子としては、例えば、金属酸化物微粒子が挙げられ、具体的には酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、アンチモン錫酸化物、インジウム錫酸化物、燐錫化合物、ガリウム亜鉛酸化物、β−Al、γ−Al、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化セリウム、酸化錫、アルミニウム亜鉛酸化物、ガリウム亜鉛酸化物、アンチモン酸亜鉛等が挙げられる。
また、上記高屈折率微粒子は、表面処理されたものであってもよい。上記高屈折率微粒子に表面処理を施すことにより、電離放射線硬化樹脂や溶媒との親和性が向上し、高屈折率微粒子の分散が均一となり、高屈折率微粒子同士の凝集が生じにくくなるので、高屈折率層の透明性の低下や、高屈折率層用組成物の塗布性、高屈折率層用組成物の塗膜強度の低下を抑制することができる。
上記表面処理された高屈折率微粒子としては、例えば、特開2013−142817号公報に記載されているもの等が挙げられる。
また、高屈折率微粒子は、その表面に光硬化性基を有する反応性微粒子であってもよい。
上記高屈折率微粒子の平均粒径としては、均一な厚みを有する高屈折率層を形成可能な程度であればよく、例えば、5nm以上200nm以下の範囲内であることが好ましく、より好ましくは5nm以上100nm以下の範囲内、更に好ましくは10nm以上80nm以下の範囲内である。
上記高屈折率微粒子の平均粒径が上記範囲内にあれば、高屈折率層の透明性を損なうことがなく、良好な高屈折率微粒子の分散状態が得られる。なお、高屈折率微粒子の平均粒径が上記範囲内にあれば、平均粒径は1次粒径及び2次粒径のいずれであってもよく、また高屈折率微粒子が鎖状に連なっていてもよい。
ここで、高屈折率微粒子の平均粒径は、高屈折率層の断面の透過型電子顕微鏡(TEM)写真により観察される粒子20個の平均値をいう。
このような高屈折率微粒子の形状は特に限定されず、例えば、球状、鎖状、針状等が挙げられる。
上記高屈折率層における電離放射線硬化樹脂及び高屈折率微粒子の含有量としては特に限定されず、高屈折率層全体としての屈折率が上記屈折率の範囲を満たすように適宜設定される。
上記電離放射線硬化樹脂として紫外線硬化樹脂を用いる場合、上記高屈折率層は光重合開始剤を含有していてもよい。また、上記高屈折率層は、所望の物性に応じて各種添加剤を含有していてもよい。なお、上記光重合開始剤、上記低屈折率層と同様のものが挙げられ、上記添加剤としては、例えば、分散助剤、耐候性改善剤、耐摩耗性向上剤、重合禁止剤、架橋剤、赤外線吸収剤、接着性向上剤、酸化防止剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤等が挙げられる。
上記高屈折率層の厚みは、屈折率に応じて異なるが、例えば、50nm以上200nm以下の範囲内であることが好ましい。
上記高屈折率層の形成方法としては、例えば、上述した電離放射線硬化樹脂及び高屈折率微粒子、溶剤、光重合開始剤及び各種添加剤を混合してなる高屈折率層用組成物を塗布し、形成した塗膜を電離放射線の照射により硬化させる方法が挙げられる。
本発明は、少なくとも、ハードコート層と上記ハードコート層の一方の面上に積層された低屈折率層とを有する反射防止光学フィルムであって、上記低屈折率層の上記ハードコート層側と反対側表面(以下、表面ともいう)において、カットオフ波長を2.5mmとして、二乗平均平方根粗さRq、十点平均粗さRz及び最大高さ粗さRyをそれぞれ測定したとき、上記Rqが、0.010μm以上0.050μm以下であり、上記Rzが、0.050μm以上0.250μm以下であり、上記Ryが、0.050μm以上0.350μm以下であることを特徴とする反射防止光学フィルムでもある。
上記低屈折率層が上記Rq、Rz及びRyの各要件を満たすことで、本発明の反射防止光学フィルムは、低屈折率層の表面が極めて平坦性が高いものとなる。
ここで、従来の低屈折率層を備えた反射防止光学フィルムは、低屈折率層や後述するハードコート層にレベリング剤を添加することで防汚性能を発揮していたが、本発明の反射防止光学フィルムは、低屈折率層表面の平坦性により極めて優れた防汚性能を発揮できるため、低屈折率層等にレベリング剤を含む必要がない。
従来、低屈折率層表面は、目視では平坦に見えたとしても、実際には様々なごく微細な凹凸が存在している。すなわち、目視で見るから平坦なのであるが、後述するように離型フィルムに貼着された状態の上記低屈折率層を転写法により被転写体に実際に転写して低屈折率層を形成してみると、でき上がった低屈折率層の転写面によって、防汚性、耐擦傷性に違いが出ることがあった。
これは、本願発明者らは、上記低屈折率層の表面に存在する目視では認識できない微細な凹凸が原因であることを見出した。そして、上記低屈折率層の表面の凹凸形状について、特に低屈折率層の表面の高さ方向に関するパラメータである、二乗平均平方根粗さRq、十点平均粗さRz及び最大高さ粗さRyを、それぞれカットオフ波長2.5mmにおいて所定の範囲内となるよう制御することで、低屈折率層表面の平坦性により極めて優れた防汚性能と耐擦傷性とを発揮できたものである。
また、本発明の反射防止光学フィルムは、フッ素材料などの添加剤を用いなくても優れた防汚性を発現し、更に、低屈折率層の表面が極めて平滑であるため、より好適に黒を表現させることができる。
上記Rqは、二乗平均平方根粗さを表し、具体的には、図1に示したように、低屈折率層の断面の粗さ曲線f(x)において、サンプリング長さlにおけるRq’を図1に示した式により求め、複数のサンプリング長さにおいて求めたそれぞれのRq’を算術平均したものである。なお、上記Rqは、ISO 4287−1984又はISO 4287−1997に準じて求めることもでき、具体的には、表面粗さ測定器(SE3400、SE3500、SE4000、小坂研究所製)等を用いて測定できる。
上記Rqは、上記低屈折率層の表面の凸部の平均高さを表す代表値である。
本発明の反射防止光学フィルムにおいて、上記低屈折率層の表面の二乗平均平方根粗さRqは、カットオフ波長2.5mmにおいて0.010μm以上0.050μm以下である。0.010μm未満であると平滑性が良好で、耐擦傷性や防汚性には好ましいものの、実際に製造する折、離型フィルムからの剥離が困難な傾向となり、0.050μmを超えると、平滑性が不足してきて耐擦傷性や防汚性が低下傾向となる。上記Rqの好ましい上限は0.040μmであり、より好ましい上限は0.030μmである。
上記Rzは、JIS B0601−1994の十点平均粗さであり、Rqのような平均値では均されてしまって見ることのできない、最低から5番目までの凹部と最大から5番目までの凸部とを足し合わせて求めている十点平均粗さ値であるため、平面に存在する極大方向の平均値であり、これによって、目視ではわからない、意外な粗さを表現できる。
本発明の反射防止フィルムにおいて、上記低屈折率層の表面のJIS B0601−1994の十点平均粗さRzは、カットオフ波長2.5mmにおいて0.050μm以上0.250μm以下である。0.050μm未満であると平滑性が良好で、防汚性には好ましいものの、実際に製造する折、離型フィルムからの剥離が困難な傾向となり、0.250μmを超えると、平滑性が不足してきて耐擦傷性や防汚性が低下傾向となるとともに、反射防止フィルムの光学的な欠点の原因となる。上記Rzの好ましい上限は0.200μmであり、より好ましい上限は0.150μmである。
低屈折率層表面の平均的に見た際の平坦さを表すパラメータは、上記RqとRzとでよいが、本発明の反射防止光学フィルムを用いた製品において、低屈折率層の表面に突出した凹凸があることは製品の光学的な欠点の原因になったり、そのために擦傷性が低下したりするので、そういった突出した凹凸を制限する必要がある。このため、本発明では、上記低屈折率層の表面における凹凸の限度値として、Ryの範囲を制御する。
上記Ryは、JIS B0601−1994の最大高さ粗さであり、凸部の山頂線と凹部の谷底線との間隔を粗さ曲線の縦倍率の方向に測定した値である。
本発明の反射防止フィルムにおいて、上記低屈折率層の表面のJIS B0601−1994の最大高さ粗さRyは、カットオフ波長2.5mmにおいて0.050μm以上0.350μm以下である。0.050μm未満であると平滑性が良好で、防汚性には好ましいものの、実際に製造する折、離型フィルムからの剥離が困難な傾向となり、0.350μmを超えると、本発明の反射防止光学フィルムの光学的な欠点となり、また、耐擦傷性の低下の原因となる。上記Ryの好ましい上限は0.300μmであり、より好ましい上限は0.250μmである。
また、本発明の反射防止光学フィルムのように、何らかの添加剤を入れなくとも低屈折率層の表面の凹凸形状の制御だけで、優れた防汚性と擦傷性とが達成できるには、極めて抵抗のない平坦さであることがよい。すなわち、本発明の反射防止光学フィルムでは、上記低屈折率層の表面は、低周波成分と高周波成分との凹凸に差がない方が好ましい。
ここで、上記低屈折率層の表面の凹凸形状の測定において、カットオフ波長を0.25mmにした場合は狭い範囲を測定することになるので、表面の平坦さの高周波成分とみていると考えられ、一方、カットオフ波長を2.5mmとした場合は、0.25mmの場合と比較すると広い範囲を測定することになり、表面の平坦さの低周波成分をみていると考えられる。
そして、上記低周波成分とは、低屈折率層の表面を構成する基本的な大きなうねりのようなものであり、その上にわずかに存在する小さな凹凸が高周波成分となる。
本発明の反射防止光学フィルムは、上記低屈折率層の表面において、カットオフ波長を2.5mm及び0.25mmとして、ISO 4287−1984、又は、1997に準じた二乗平均平方根粗さRqと、JIS B0601−1994の十点平均粗さRz及び最大高さ粗さRyとをそれぞれ測定したとき、上記Rq、Rz及びRyのカットオフ波長2.5mmにおける値とカットオフ波長0.25mmにおける値との比(カットオフ波長2.5mmにおける値/カットオフ波長0.25mmにおける値)が(以下、カットオフ比ともいう)、いずれも1.00以上2.00以下であることが好ましい。上記Rq、Rz及びRyのカットオフ比がいずれも1.00以上2.00以下であることで、本発明の反射防止光学フィルムの防汚性及び耐擦傷性を極めて優れたものとすることができる。上記Rq、Rz及びRyのカットオフ比は、1.70以下であることがより好ましく、1.50以下が更に好ましい。
上記Rq、Rz及びRyの関係を満たす低屈折率層は、上述した本発明の低屈折率層用組成物を用いることでる好適に形成することができる。なお、具体的な低屈折率層の形成方法については後で詳述する。
上記ハードコート層は、バインダー成分100質量部に対して、無機微粒子を10〜300質量部含有することが好ましい。10質量部未満であると、本発明の反射防止光学フィルムのハードコート性能が不充分となり、300質量部を超えると上記ハードコート層が剛直となって伸び率がなく容易にクラックが発生することがある。上記無機微粒子の含有量のより好ましい下限は20質量部、より好ましい上限は150質量部である。
また、上記無機粒子は、硬度を上げる場合は、反応性シリカ微粒子が好ましく、屈折率を上げる場合は、高屈折率粒子が好ましい。高屈折率粒子としては、ジルコニア、5酸化アンチモン、アルミナ、ATO、ITO、TiO等からなる微粒子が用いられる。
本発明の反射防止光学フィルムは、上記ハードコート層の上記低屈折率層側と反対側面に、透明光学粘着フィルムが積層されていることが好ましい。上記透明光学粘着フィルムが積層されていることで、転写物への転写性・密着性に優れる反射防止光学フィルムを作製することができる。
上記透明光学粘着フィルムとしては、例えば、基材上に光学用粘着剤層が形成された構成が挙げられ、上記光学用粘着剤層には、具体的には、例えば、光学特性上、耐光性、耐候性、耐熱性、透明性からアクリル系樹脂が用いられる。上記アクリル系樹脂を構成するモノマーには、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル等のアクリル酸アルキルエステルや、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸エチル、またこれらに酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルエーテル、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニル基含有化合物を共重合しても良い。更に、密着耐久性能を良好にし、アウトガスの発生を抑制するためには、光学用粘着剤主剤がアクリル系樹脂で重量平均分子量が50万以上、かつ多分散度は5以下がよい。 また、各種光学フィルムの貼り合わせに粘着層を用いた場合、光学フィルムと粘着層の屈折率差が大きいと、光学フィルムと粘着層の貼り合わせ界面で光の界面反射が生じるため、必要に応じ屈折率調整剤を添加し、屈折率調整を行う。また、必要に応じて、架橋剤、触媒、UV吸収剤、酸化防止剤、着色顔料、ガラスビーズ、フィラー、難燃剤、抗菌剤、光安定剤、着色剤、流動性改良剤、滑剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、架橋助剤等を配合することができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。架橋剤としては、要求特性に支障を来すものでなければ特に制限無く用いることができる。例えば、ポリイソシアネート、キレート、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、アマイド樹脂などが挙げられる。
上記光学用粘着剤層の厚みは、任意に設定することが出るが、3μm以上30μm以下とするのが好ましい。
上記光学用粘着剤層を設ける基材としては特に制限はないが、例えば、ポリエステル系樹脂シート、オレフィン系樹脂シート、ポリフェニレンスルフィド樹脂シート、トリアセテート樹脂シート、アクリル系樹脂シート、ポリイミド系樹脂シート、ポリカーボネート樹脂シート、ノルボルネン系樹脂シートがある。シートの厚みには特に制限はないが500μm未満が好ましく、更には10μm以上50μm以下がより好ましい。光学用粘着剤層の保護のために必要に応じて、剥離ライナー等と貼り合わせて用いることができる。剥離ライナーとしては特に制限はないが、例えば、PETフィルム、オレフィン樹脂フィルム、PPS樹脂フィルム、TACフィルム、アクリル樹脂フィルムまたはこれらに離型処理を施したものなどが挙げられる。剥離ライナ−の厚みには特に制限はないが500μm未満が好ましく、さらには10μm以上50μm以下がより好ましい。
本発明の反射防止光学フィルムは、上記ハードコート層の低屈折率層側と反対側面に、アンカー層と該アンカー層を介して接着層が積層されていることが好ましい。
上記アンカー層は、ハードコート層と接着層との密着性を向上させるために、所望により設けられる層である。
上記アンカー層は、2液性硬化ウレタン樹脂、熱硬化ウレタン樹脂、メラミン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、塩素含有ゴム系樹脂、塩素含有ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニル系共重合体樹脂などを使用し、例えば、上記のように形成したハードコート層の上に、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などにより塗工して形成することができる。 上記アンカー層の厚さは、通常0.1μm以上5μm以下程度であり、好ましくは1μm以上5μm以下程度である。
上記接着層は、接着性よく樹脂成形体に転写するために形成される層である。この接着層には、樹脂成形体の素材に適した感熱性又は感圧性の樹脂を適宜使用する。例えば、樹脂成形体の材質がアクリル系樹脂の場合は、アクリル系樹脂を用いることが好ましい。また、樹脂成形体の材質がポリフェニレンオキサイド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン系樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを使用することが好ましい。さらに、樹脂成形体の材質がポリプロピレン樹脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロンインデン樹脂を使用することが好ましい。
接着層の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
上記接着層の厚さは、通常0.1μm以上5μm以下程度が好ましい。
また、上記低屈折率層とハードコート層との総膜厚が3μm以上15μm以下であることが好ましい。3μm未満であると、ハードコート性能が不充分となることがあり、15μmを超えると、剛直となって、容易にクラックが発生することがある。
また、上記低屈折率層、ハードコート層及び透明光学粘着フィルムの総膜厚が8μm以上30μm以下であることが好ましい。8μm未満であると、接着力が弱く、後述する転写できなくなることがあり、30μmを超えると、透明光学粘着フィルムの影響で、硬度が出ないことがある。
また、上記低屈折率層、ハードコート層、アンカー層及び接着層の総膜厚が8μm以上30μm以下であることが好ましい。8μm未満であると、接着力が弱く、後述する転写できなくなることがあり、30μmを超えると、透明光学粘着フィルムの影響で、硬度が出ないことがある。
また、上記低屈折率層の表面に離型フィルムが貼着されており、上記低屈折率層と上記離型フィルムとの間の剥離力が10mN/25mm以上500mN/25mm以下であることが好ましい。
上記離型フィルムとしては、未処理のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが好適に挙げられる。
後述するように上記低屈折率層は上記離型フィルムが貼着された状態で転写法により被転写体に好適に転写され、その後、離型フィルムが剥離されるが、上記剥離力が10mN/25mm未満であると、転写法の途中で離型フィルムが剥離してしまうことがあり、500mN/25mmを超えると、転写法において離型フィルムを剥離できないことがある。
上記剥離力のより好ましい下限は20mN/25mm、より好ましい上限は300mN/25mmである。
なお、上記低屈折率層と上記剥離フィルムとの間の剥離力は、JIS Z 0237に基づいて測定できる。
本発明の反射防止光学フィルムは、転写方法で形成することができる。
すなわち、離型フィルム上に本発明の低屈折率層用組成物を用いて塗膜を形成し、例えば、紫外線照射により半硬化させる。次いで、半硬化させた低屈折率層用組成物の塗膜上にハードコート層用組成物を用いて塗膜を形成し、例えば、紫外線照射により完全硬化させることで、離型フィルムと低屈折率層との界面で好適に剥離可能な反射防止光学フィルムを得ることができる。
また、転写方法で形成することにより、フィルム全体の軽量化が可能であり、また、表示装置のデザインが曲面であっても、折り畳み式であってもクラックなどが生じにくく、追随しやすい点が優れている。
上記離型フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム等の公知の樹脂フィルムであってもよく、また、ガラス等の板状体であってもよい。更に、上記離型フィルムの低屈折率層が設けられる面は、表面処理が施されていてもよいが、該表面における処理剤の影響で低屈折率層の反射率の上昇を防止する観点から、上記離型フィルムの低屈折率層が設けられる面は表面処理されていないことが好ましい。
また、上記離型フィルムは、カットオフ波長を2.5mmとして、二乗平均平方根粗さRq、十点平均粗さRz及び最大高さ粗さRyをそれぞれ測定したとき、上記Rqが、0.010μm以上0.050μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.040μm以下、更に好ましくは0.035μm以下であり、上記Rzが、0.070μm以上0.350μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.250μm以下、更に好ましくは0.200μm以下であり、上記Ryが、0.100μm以上0.450μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.350μm以下であり、更に好ましくは0.250μm以下である。
なお、上記離型フィルムの表面におけるRq、Rz及びRyは、上記低屈折率層において説明したものと同様である。
上記低屈折率層用組成物の塗膜を半硬化させる際の紫外線照射量としては、20mJ/cm以上75mJ/cm以下であることが好ましい。20mJ/cm未満であると、低屈折率層を形成できないことがあり、75mJ/cmを超えると、後述するハードコート層と低屈折率層との界面で剥離が生じることがある。
上記ハードコート層用組成物の塗膜を硬化させる際の紫外線照射量としては、20mJ/cm以上150mJ/cm以下であることが好ましい。20mJ/cm未満であると、ハードコート層を形成できないことがあり、150mJ/cmを超えると、剛直となって、容易にクラックが発生することがある。
なお、上記低屈折率層用組成物の塗膜を半硬化させる際の紫外線照射量が20mJ/cmである場合、上記ハードコート層用組成物の塗膜を硬化させる際の紫外線照射量は20mJ/cm以上であることが好ましい。
また、上記低屈折率層用組成物の塗膜を半硬化させる際の紫外線照射量が50mJ/cmである場合、上記ハードコート層用組成物の塗膜を硬化させる際の紫外線照射量は50mJ/cm以上であることが好ましい。
上記低屈折率層用組成物の塗膜を半硬化させる際の紫外線照射量が75mJ/cmである場合、上記ハードコート層用組成物の塗膜を硬化させる際の紫外線照射量は100mJ/cm以上であることが好ましい。
上述した条件で紫外線照射を行い低屈折率層とハードコート層とを形成することで、上記離型フィルムと低屈折率層との界面で好適に剥離させることができる反射防止光学フィルムを製造できる。
また、上記ハードコート層の低屈折率層側と反対側面には、透明光学粘着フィルムが積層されてもよい。
上述した本発明の反射防止光学フィルムを用いて被転写体に転写する具体的方法としては、例えば、偏光子(又はPVA系接着剤からなる層)上に、本発明の反射防止光学フィルムの透明光学粘着フィルムを積層させ、本発明の反射防止光学フィルムを、ローラーで押し付けて、偏光子(又はPVA系接着剤からなる層)に上記透明光学粘着フィルムを貼り合せ、乾燥後離型フィルムを剥離させる方法が挙げられる。
本発明の反射防止光学フィルムは、硬度が、JIS K5600−5−4(1999)による鉛筆硬度試験(荷重4.9N)において、B以上であることが好ましく、2H以上であることがより好ましい。
また、本発明の反射防止光学フィルムは、例えば、#0000番のスチールウール(ボンスター社製)を用いた摩擦荷重100g/cm、10往復摩擦する耐擦傷試験で傷が生じないことが好ましい。
また、本発明の反射防止光学フィルムは、反射Y値が1.5%以下であることが好ましい。反射Y値が1.5%を超えると、本発明の反射防止光学フィルムの反射防止性能が不充分となることがある。上記反射Y値のより好ましい上限は1.0%である。
本発明の反射防止光学フィルムは、防汚性及び耐擦傷性に極めて優れるとともに、反射防止性能にも優れたものとなるため、画像表示装置の表示画面や、カメラ用レンズの裏面などに好適に用いることができる。
本発明の反射防止光学フィルムを用いてなる画像表示装置としては特に限定されないが、なかでも、スマートフォンやタブレット端末等のタッチセンサを備えたモバイル端末や自動車用機器などの表示装置が好適である。
また、上記カメラ用レンズとしては、例えば、スマートフォンやタブレット端末に搭載のカメラレンズ、ビデオカメラやデジタルカメラのレンズ等が挙げられる。
本発明の反射防止フィルムが上述したアンカー層及び接着層を有する場合、車載用途(インモールド成型)に好適に用いることができる。
また、上記画像表示装置は、液晶表示装置(LCD)やPDP、FED、ELD(有機EL、無機EL)、CRT等であってもよい。
上記LCDは、透過性表示体と、上記透過性表示体を背面から照射する光源装置とを備えてなるものである。上記画像表示装置がLCDである場合、この透過性表示体の表面に、本発明の反射防止光学フィルムが形成されてなるものである。
上記画像表示装置がLCDの場合、光源装置の光源は偏光子側から照射される。なお、STN型の液晶表示装置には、液晶表示素子と偏光子との間に、位相差板が挿入されてよい。この液晶表示装置の各層間には必要に応じて接着剤層が設けられてよい。
上記PDPは、表面ガラス基板と当該表面ガラス基板に対向して間に放電ガスが封入されて配置された背面ガラス基板とを備えてなるものである。上記画像表示装置がPDPである場合、上記表面ガラス基板の表面、又はその前面板(ガラス基板又はフィルム基板)に上述した反射防止光学フィルムを備えるものでもある。
上記画像表示装置は、電圧をかけると発光する硫化亜鉛、ジアミン類物質等の発光体をガラス基板に蒸着し、基板にかける電圧を制御して表示を行うELD装置、又は、電気信号を光に変換し、人間の目に見える像を発生させるCRTなどの画像表示装置であってもよい。この場合、上記のような各表示装置の最表面又はその前面板の表面に上述した反射防止光学フィルムを備えるものである。
本発明の反射防止光学フィルムは、いずれの場合も、テレビジョン、コンピュータなどのディスプレイ表示やカメラ用のレンズに使用することができる。特に、液晶パネル、PDP、ELD、タッチパネル、電子ペーパー等の高精細画像用ディスプレイや、コレラに搭載されたカメラ用レンズに好適に使用することができる。
本発明の反射防止光学フィルムは、上述した構成からなるものであるため、極めて優れた防汚性と耐擦傷性とを有し、反射防止性能にも優れる低屈折率層を形成できる低屈折率層用組成物、及び、極めて優れた防汚性と耐擦傷性とを有し、反射防止性能にも優れる反射防止光学フィルムを提供できる。このため、本発明の反射防止光学フィルムは、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、電子ペーパー、タブレット端末等のディスプレイ、特にモバイル端末やこれらに搭載されるカメラレンズに好適に使用することができる。
Rqの説明図である。
以下に実施例及び比較例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例及び比較例のみに限定されるものではない。
なお、文中、「部」又は「%」とあるのは特に断りのない限り、質量基準である。
(低屈折率層用塗工液)
プロピレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート(製品名「ATM−4P」、新中村化学社製) 72.5質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA) 25.5質量部
中空状シリカ微粒子(スルーリア4320、固形分20%、日揮触媒化成社製、平均粒子径60nm) 700.0質量部
反応性シリカ微粒子(MIBK−SD、固形分30%、日産化学社製、平均粒子径10nm) 83.3質量部
光重合開始剤(イルガキュア127、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製) 7.0質量部
メチルイソブチルケトン 7721.9質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 917.8質量部
(ハードコート層用塗工液)
アクリル系ポリマー(製品名「BL−2002」、固形分35%、重量平均分子量7万、アクリル当量265、星光PMC社製) 228.6質量部
反応性シリカ微粒子(製品名「ELCOM V8803」、固形分40%、日揮触媒化成社製) 50.0質量部
フッ素系化合物(製品名「F−554」、DIC社製) 0.20質量部
光重合開始剤(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製) 4.0質量部
メチルエチルケトン 238.2質量部
(実施例1)
まず、離型フィルムとしての厚さ50μmの片面に易接着処理が施されたポリエチレンテレフタレートフィルム(製品名「コスモシャインA4100」、東洋紡社製)を準備し、ポリエチレンテレフタレートフィルムの未処理側面に、低屈折率層用塗工液を乾燥(25℃×1分−50℃×1分)後の膜厚が0.1μmとなるように塗布した。
そして、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて、照射線量20mJ/cmで紫外線照射を行って硬化させて、低屈折率層を形成した。
次に、形成した低屈折率層の上に、ハードコート用塗工液を乾燥(100℃×1分)後の膜厚が5μmとなるように、塗布した。そして、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて、照射線量100mJ/cmで紫外線照射を行って硬化させて、ハードコート層を形成し、転写用の反射防止光学フィルムを得た。
(実施例2)
低屈折率層用塗工液における配合量を、ATM−4Pを50.0質量部、PETAを70.0質量部とし、中空状シリカ微粒子を600.0質量部とした以外は、実施例1と同様にして、転写用の反射防止光学フィルムを得た。
(実施例3)
低屈折率層用塗工液における配合量を、ATM−4Pを30.0質量部、PETAを50.0質量部とし、中空状シリカ微粒子を600.0質量部とした以外は、実施例1と同様にして、転写用の反射防止光学フィルムを得た。
(実施例4)
低屈折率層用塗工液における配合量を、ATM−4Pを15.0質量部、PETAを85.0質量部とし、中空状シリカ微粒子を600.0質量部とした以外は、実施例1と同様にして、転写用の反射防止光学フィルムを得た。
(比較例2)
低屈折率層用塗工液における配合量を、ATM−4Pを配合せず、PETAを100.0質量部とし、中空状シリカ微粒子を600.0質量部とした以外は、実施例1と同様にして、転写用の反射防止光学フィルムを得た。
(比較例3)
低屈折率層用塗工液における配合量を、中空状シリカ微粒子を600.0質量部とし、離型フィルムとして厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(製品名「ダイアホイル T100−50S」、三菱樹脂社製)を使用した以外は、実施例1と、同様にして、転写用の反射防止光学フィルムを得た。
(転写性)
あらかじめ、透明光学粘着フィルムをローラーを用いて貼り合せた100mm×100mm×1mm厚の黒アクリル板を用意し、得られた転写用の反射防止光学フィルムをハードコート層面が透明光学粘着フィルムと接するように、ローラーを用いて貼り合わせた後、およそ300mm/minの速度で剥離を行い、目視にて下記の基準にて評価した。
◎:黒アクリル板全面において転写されており、且つ、容易に転写される。
○:黒アクリル板全面において転写されている。
△:黒アクリル板面積の50%以上は転写されているが、部分的に転写されていない箇所がある。
×:アクリル板面積の50%未満しか転写されていない。
(反射Y値)
低屈折率層の面から、島津製作所社製、分光反射率測定器「MPC3100」を用いて、5°正反射率を380〜780nmまでの波長範囲で測定し、その後、人間が目で感じる明度として換算するソフト(MPC3100内蔵)で算出される、視感反射率を示す値を反射Y値として求めた。
(防汚性)
得られた各反射防止フィルムの表面に、指紋を付着させた後、日本製紙クレシア社製キムワイプ(登録商標)を、30往復させて拭き取り、拭き取り性(指紋の残り具合)を、目視にて下記の基準にて評価した。
◎:30往復以下で完全に拭き取れる(○と比較し、より拭き取りやすかったもの)
○:30往復以下で完全に拭き取れる
×:30往復以下では拭き取れない
(耐擦傷性)
得られた各反射防止フィルムの低屈折率層の表面を、#0000番のスチールウールを用いて、100、200g/cmの各摩擦荷重でそれぞれ10往復摩擦し、その後、塗膜の剥がれの有無を目視し、結果を下記の基準にて評価した。
◎:200g/cmでキズなし
○:100g/cmでキズなし
×:100g/cmでキズあり
(凹凸形状の測定)
実施例及び比較例に係る反射防止光学フィルムから得たサンプルに、上記紫外線を照射し、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した後のポリエチレンテレフタレートフィルムのハードコート層に接していた面におけるRz、Rq及びRyを測定するとともに、保護フィルムのポリエチレンテレフタレートフィルムに接していた面におけるRz、Rq及びRyを測定した。Rz及びRyの定義は、JIS B0601−1994に従うものとし、Rqは、ISO 4287−1984に記載の式に従うが、ISO 4287−1997でも同様に測定できる。Rz、Rq及びRyは、表面粗さ測定器(製品名「サーフコーダSE3400、小坂研究所製)を用いて、下記の測定条件により測定するものとした。なお、Rz、Rq及びRyは、それぞれ、3回測定して得られた値の算術平均値とした。
計測サンプル:
透明粘着剤層(屈折率:1.55 パナック社製PDC−S1 50μm)を介してアクリル板(クラレ社製、商品名:コモグラス 品番:DFA502K 10cm×10cm、板厚2mm)を貼り合わせたサンプルを作製した。
1)表面粗さ検出部の触針(製品名「サーフコーダSE−3400」、小坂研究所製、2μm標準)
・先端曲率半径2μm、頂角90度、材質ダイヤモンド
以下、実施例及び比較例に用いた測定条件を記載する。
平坦さが優れる場合には、縦倍率は10万倍が適していた。一方、平坦さが劣る場合には、測定時に現れる波形振幅が記録紙からはみ出す恐れがあるため、縦倍率を下げ、1万倍を用いた。縦倍率は測定値に影響する可能性があるため、平坦な表面を測定するにおいては1万〜10万倍が好ましく、実施例においては、10万倍が好ましい。横倍率については、測定値に影響はないが、記録紙で見やすい波形であればよく、5〜50倍が好ましい。
また、送り速さは、0.25mmの場合は0.1mm/sであるのは、測定範囲が小さいため、安定して触針測定するには遅いほうが好ましいためである。一方、2.5mm/sの場合には、装置設定上最低速度が0.5mm/sであり、安定して触針測定するため、一番遅い速度を選択した。
表面粗さ測定器の測定条件1(実施例、比較例2で使用)
・基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):0.25mm
・評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):1.25mm
・触針の送り速さ:0.1mm/s
・縦倍率:100000倍
・横倍率:50倍
・スキッド:用いない(測定面に接触なし)
・カットオフフィルタ種類:ガウシャン
・JISモード:JIS1994
表面粗さ測定器の測定条件2(実施例、比較例2で使用)
・基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):2.5mm
・評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):12.5mm
・触針の送り速さ:0.5mm/s
・縦倍率:100000倍
・横倍率:50倍
・スキッド:用いない(測定面に接触なし)
・カットオフフィルタ種類:ガウシャン
・JISモード:JIS1994
表面粗さ測定器の測定条件3(比較例3で使用)
・基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):0.25mm
・評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):1.25mm
・触針の送り速さ:0.1mm/s
・縦倍率:10000倍
・横倍率:50倍
・スキッド:用いない(測定面に接触なし)
・カットオフフィルタ種類:ガウシャン
・JISモード:JIS1994
表面粗さ測定器の測定条件4(比較例3で使用)
・基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):2.5mm
・評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):12.5mm
・触針の送り速さ:0.5mm/s
・縦倍率:10000倍
・横倍率:50倍
・スキッド:用いない(測定面に接触なし)
・カットオフフィルタ種類:ガウシャン
・JISモード:JIS1994
以下結果を、表1〜3に示す。
Figure 2021157199
Figure 2021157199
Figure 2021157199
本発明の反射防止光学フィルムは、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、電子ペーパー、タブレット端末等のディスプレイ、特にモバイル端末やこれらに搭載されるカメラレンズ、車載用途(インモールド成型)に好適に使用することができる。

Claims (8)

  1. 少なくとも、ハードコート層と前記ハードコート層の一方の面上に積層された低屈折率層とを有する反射防止光学フィルムであって、
    前記低屈折率層の前記ハードコート層側と反対側表面において、カットオフ波長を2.5mmとして、二乗平均平方根粗さRq、十点平均粗さRz及び最大高さ粗さRyをそれぞれ測定したとき、
    前記Rqが、0.010μm以上0.050μm以下であり、
    前記Rzが、0.050μm以上0.250μm以下であり、
    前記Ryが、0.050μm以上0.350μm以下であり、
    前記低屈折率層の前記ハードコート層側と反対側表面において、カットオフ波長を2.5mm及び0.25mmとして、二乗平均平方根粗さRq、十点平均粗さRz及び最大高さ粗さRyをそれぞれ測定したとき、前記Rq、Rz及びRyのカットオフ波長2.5mmにおける値とカットオフ波長0.25mmにおける値との比(カットオフ波長2.5mmにおける値/カットオフ波長0.25mmにおける値)が、いずれも1.00以上2.00以下である
    ことを特徴とする反射防止光学フィルム。
  2. ハードコート層は、バインダー成分100質量部に対して、無機微粒子を10質量部以上300質量部以下含有する請求項1記載の反射防止光学フィルム。
  3. ハードコート層の低屈折率層側と反対側面に、透明光学粘着フィルムが積層されている請求項1又は2記載の反射防止光学フィルム。
  4. ハードコート層の低屈折率層側と反対側面に、アンカー層と該アンカー層を介して接着層が積層されている請求項1又は2記載の反射防止光学フィルム。
  5. 低屈折率層とハードコート層との総膜厚が3μm以上15μm以下である請求項1、2、3又は4記載の反射防止光学フィルム。
  6. 低屈折率層、ハードコート層及び透明光学粘着フィルムの総膜厚が8μm以上30μm以下である請求項3記載の反射防止光学フィルム。
  7. 低屈折率層、ハードコート層、アンカー層及び接着層の総膜厚が8μm以上30μm以下である請求項4記載の反射防止光学フィルム。
  8. 低屈折率層のハードコート層側と反対側面に離型フィルムが貼着されており、前記低屈折率層と前記離型フィルムとの間の剥離力が10mN/25mm以上500mN/25mm以下である請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の反射防止光学フィルム。
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