JP7241949B1 - 光学積層体、物品および画像表示装置 - Google Patents

光学積層体、物品および画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた耐擦傷性及び耐屈曲性を両立した光学積層体、物品及び画像表示装置を提供することを目的とする。【解決手段】この光学積層体は、透明基材とハードコート層と光学機能層と防汚層とが順に積層された光学積層体であって、前記ハードコート層は、フィラーを含有し、前記ハードコート層は、厚みが1.0μm超3.0μm未満であり、前記光学積層体の表面の10点平均粗さRzは、19nm以上100nm以下である。前記光学積層体の表面を原子間力顕微鏡で測定して得られる前記フィラーの凝集体の見かけ上の平均粒子径が150nm以上2200nm以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、光学積層体、物品および画像表示装置に関する。
例えば、フラットパネルディスプレイ(FPD)、タッチパネル、太陽電池等の表面に、反射防止用の光学積層体を設けることがある。近年、スマートフォン、各種操作機器のタッチパネル等の市場の増加に伴い、反射防止用の光学積層体の耐擦傷性の向上が求められている。近年、スマートフォンや各種操作機器のタッチパネルやディスプレイなどに於いて、入力面ないし表示面そのものを内側ないし外側に折り畳み(屈曲)可能にする等の変形可能なタイプや、巻取り可能なタイプの開発が進展しており、反射防止用の光学積層体においてもこれらの変形に対応したものが求められており、そうした中で耐擦傷性の向上が求められている。
例えば、特許文献1には、反射防止層の動摩擦係数を規定することで、耐擦傷性を制御することが記載されている。また例えば、特許文献2には、ハードコート層の表面粗さ及びシリカ微粒子径を規定することで、耐擦傷性を制御することが記載されている。また例えば、特許文献3には、低屈折率ナノ微粒子の平均粒子径及び低屈折率層内の無機粒子の固形分比率を規定することで、機械特性を制御することが記載されている。
特開2020-008877号公報 特開2019-136880号公報 特開2014-106240号公報
光学積層体の耐擦傷性は更なる向上が求められており、耐擦傷性を高めるための新たな構成の開発が求められている。また、近年の情報端末等の形態の多様性に伴い、ディスプレイやタッチパネルの屈曲にも対応可能な光学積層体が求められている。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、優れた耐擦傷性及び耐屈曲性を両立した光学積層体、物品および画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)第1の態様にかかる光学積層体は、透明基材とハードコート層と光学機能層と防汚層とが順に積層された光学積層体であって、前記ハードコート層は、フィラーを含有し、前記ハードコート層は、厚みが1.0μm超3.0μm未満であり、前記光学積層体の表面の10点平均粗さRzは、19nm以上100nm以下であり、前記光学積層体の表面を原子間力顕微鏡で測定して得られる前記フィラーの凝集体の見かけ上の平均粒子径が150nm以上2200nm以下である。
(2)第2の態様にかかる光学積層体は、透明基材とハードコート層と光学機能層と防汚層とが順に積層された光学積層体であって、前記ハードコート層は、フィラーを含有し、前記ハードコート層は、厚みが1.0μm超3μm未満であり、前記光学積層体の表面の10点平均粗さRzは、19nm以上100nm以下であり、前記ハードコート層の表面を原子間力顕微鏡で測定して得られる前記フィラーの凝集体の見かけ上の平均粒子径が110nm以上1600nm以下である。
(3)上記第1の態様にかかる光学積層体において、前記ハードコート層の表面を原子間力顕微鏡で測定して得られる前記フィラーの凝集体の見かけ上の平均粒子径が110nm以上1600nm以下であってもよい。
(4)上記第2の態様にかかる光学積層体において、前記光学積層体の表面を原子間力顕微鏡で測定して得られる前記フィラーの凝集体の見かけ上の平均粒子径が150nm以上2200nm以下である。
(5)上記態様にかかる光学積層体は、JIS K5600-5-1に準拠した屈曲試験機を用い、前記防汚層が内側となるように180°折り曲げた場合、クラックが発生しない折り曲げ時のマンドレル直径の最小値が7mm以下のいずれかの値であってもよい。
(6)上記態様にかかる光学積層体において、前記光学機能層は少なくとも低屈折率層を含んでもよい。
(7)上記態様にかかる光学積層体において、前記光学機能層は低屈折率層と高屈折率層とが交互に積層されたものであってもよい。
(8)上記態様にかかる光学積層体において、前記低屈折率層と高屈折率層が、無機酸化物からなっていてもよい。
(9)上記態様にかかる光学積層体において、スチールウール摺動試験を2000サイクルした後の水接触角の値が、前記スチールウール摺動試験前の水接触角の値の80%以上であってもよい。
(10)上記態様にかかる光学積層体において、前記防汚層は、フッ素系化合物を含んでもよい。
(11)第3の態様にかかる物品は、上記態様にかかる光学積層体を備える。
(12)第4の態様にかかる画像表示装置は、画面と、前記画面の表面に形成された上記態様にかかる光学積層体とを備える。
上記態様にかかる光学積層体、物品および画像表示装置は、耐擦傷性及び耐屈曲性に優れる。
第1実施形態に係る光学積層体の一例の断面図である。 第1実施形態に係る光学積層体を製造する製造装置の一例の模式図である。
以下、本実施形態について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、本発明の効果を奏する範囲で適宜変更して実施することが可能である。
図1は、第1実施形態に係る光学積層体10の一例の断面図である。光学積層体10は、透明基材1とハードコート層2と密着層3と光学機能層4と防汚層5とが順に積層されている。
透明基材1は、可視光域の光を透過可能な透明材料からなる。透明基材1は、例えば、プラスチックフィルムである。プラスチックフィルムの構成材料は、例えば、ポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、である。透明基材1は、無機基材であって、ガラスフィルムでもよい。
透明基材1の構成材料は、好ましくは、ポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂である。透明基材1は、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)基材が好ましい。プラスチックフィルムがTAC基材の場合、その一面にハードコート層2を形成したときに、ハードコート層2を構成する成分の一部が浸透してなる浸透層が形成される。その結果、透明基材1とハードコート層2との密着性が良好になるとともに、互いの層間の屈折率差に起因した干渉縞の発生を抑制できる。
なお、本発明でいう「透明材料」とは、本発明の効果を損なわない範囲で、使用波長域の光の透過率が80%以上の材料であることをいう。また、本実施形態において「(メタ)アクリル」は、メタクリル及びアクリルを意味する。
透明基材1は、光学特性を著しく損なわない限りにおいて、補強材料を含んでいてもよい。補強材料は、例えば、セルロースナノファイバー、ナノシリカ等である。
透明基材1は、光学的機能および/または物理的機能が付与されたフィルムであっても良い。光学的および/または物理的な機能を有するフィルムは、例えば、偏光板、位相差補償フィルム、熱線遮断フィルム、透明導電フィルム、輝度向上フィルム、バリア性向上フィルムなどである。
透明基材1の厚みは、例えば折り畳み式の表示装置に光学積層体10を適用した際に、ディスプレイが内側に屈曲されるか外側に屈曲されるか、また、例えば内側に屈曲した場合では、屈曲した面同士にどの程度の間隔が許容されるか、折り畳み式の表示装置の屈曲部にどの程度の大きさを確保できるかによっても異なるが、例えば2μm以上であり、好ましくは8μm以上である。また、上限は例えば250μm以下であり、好ましくは100μm以下である。透明基材1の厚みが2μm以上であると、例えば内側への屈曲に対してより小さい屈曲時の直径を実現しつつ基材自体の剛性が確保される。一方で250μmを超えると、屈曲方向が内側であっても外側であっても、透明基材1自体の弾性も相まって、十分に屈曲することができず、屈曲した際の直径が大きくなりやすい。
透明基材1の厚みは、特に限定されないが、例えば25μm以上であり、好ましくは40μm以上である。透明基材1の厚みが25μm以上であると、基材自体の剛性が確保され、光学積層体10に応力が加わっても皺が発生し難くなる。また透明基材1の厚みが25μm以上であると、透明基材1上にハードコート層2を連続的に形成しても、皺が生じにくく製造上の懸念が少ない。透明基材1の厚みが40μm以上であると、より一層皺が生じにくい。
透明基材1は、表面に予めスパッタリング、コロナ放電、紫外線照射、電子線照射、化成、酸化等のエッチング処理および/または下塗り処理が施されていてもよい。これらの処理が予め施されていることで、透明基材1の上に形成されるハードコート層2の密着性が向上する。また透明基材1上にハードコート層2を形成する前に、必要に応じて、透明基材1の表面に対して溶剤洗浄、超音波洗浄等を行うことにより、透明基材1の表面を除塵、清浄化させてもよい。
ハードコート層2は、バインダー樹脂とフィラーとを含む。ハードコート層2は、この他、凝集剤を含んでもよい。
バインダー樹脂は、好ましくは透明性を有するものであり、例えば、紫外線、電子線により硬化する樹脂である電離放射線硬化型樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などである。
バインダー樹脂である電離放射線硬化型樹脂の一例は、エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N-ビニルピロリドン等である。また電離放射線硬化型樹脂は、2以上の不飽和結合を有する化合物でもよい。2以上の不飽和結合を有する電離放射線硬化型樹脂は、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、ポリエステルトリ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールジ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、アダマンチルジ(メタ)アクリレート、イソボロニルジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の多官能化合物等である。これらのなかでも、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)及びペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)が、バインダー樹脂に好適に用いられる。なお、「(メタ)アクリレート」は、メタクリレート及びアクリレートを指すものである。また、電離放射線硬化型樹脂として、上述した化合物をPO(プロピレンオキサイド)、EO(エチレンオキサイド)、CL(カプロラクトン)等で変性したものでもよい。電離放射線硬化型樹脂は、アクリル系の紫外線硬化型樹脂組成物が好ましい。
またバインダー樹脂である熱可塑性樹脂の一例は、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース誘導体、シリコーン系樹脂及びゴム又はエラストマー等である。上記熱可塑性樹脂は、非結晶性で、かつ有機溶媒(特に複数のポリマー、硬化性化合物を溶解可能な共通溶媒)に可溶である。特に、透明性および耐候性という観点から、バインダー樹脂は、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース誘導体(セルロースエステル類等)等であることが好ましい。
バインダー樹脂である熱硬化性樹脂は、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン-尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂(かご状、ラダー状などのいわゆるシルセスキオキサン等を含む)等でもよい。
ハードコート層2は、有機樹脂と無機材料を含んでいても良く、有機無機ハイブリッド材料でもよい。一例としては、ゾルゲル法で形成されたものが挙げられる。無機材料としては、例えば、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニアが挙げられる。有機材料としては、例えば、アクリル樹脂が挙げられる。
フィラーは、有機物からなるものでもよいし、無機物からなるものでもよいし、有機物および無機物からなるものでもよい。ハードコート層2に含まれるフィラーは、防眩性、後述する光学機能層4との密着性、アンチブロッキング性の観点等から、光学積層体10の用途に応じて種々のものを選択できる。具体的にはフィラーとして、例えば、シリカ(Siの酸化物)粒子、アルミナ(酸化アルミニウム)粒子、有機微粒子など公知のものを用いることができる。ハードコート層2に強靭性を付与するために、光学特性を損なわない範囲で、各種補強材をフィラーとして添加してもよい。補強材は、例えば、セルロースナノファイバーである。
フィラーがシリカ粒子および/またはアルミナ粒子の場合、フィラーの平均粒子径は、例えば800nm以下であり、好ましくは100nm以下であり、より好ましくは40nm以上70nm以下である。フィラーが有機微粒子の場合、有機微粒子の平均粒子径は、例えば10μm以下であり、好ましくは5μm以下であり、より好ましくは3μm以下である。フィラーが有機微粒子の場合、フィラーの平均粒子径の下限値は特に限定されないが、100nm以上であることが好ましい。
フィラーは、ハードコート層2内で一部が凝集しつつ分散している。フィラーが凝集した凝集体は二次粒子となる。例えばハードコート層2内の樹脂分を海、フィラーの凝集体を島とすると、ハードコート層2は樹脂分とフィラーとが海島構造を形成している。フィラーの凝集体は、ハードコート層2の表面に凹凸を形成する。
ハードコート層2の表面を原子間力顕微鏡(AFM)で測定すると、フィラーの凝集体を凹凸として確認できる。ハードコート層2の表面形状は、例えば、日立ハイテクサイエンス社製の原子間力顕微鏡(AFM5000)を用いて測定できる。ハードコート層2の表面を原子間力顕微鏡で測定して得られるフィラーの凝集体の見かけ上の平均粒子径は、例えば、110nm以上1600nm以下であり、好ましくは230nm以上1600nm以下であり、より好ましくは300nm以上1600nm以下である。見かけ上の平均粒子径が大きくなることで表面凹凸が大きくなり、より凹み部の摺動ダメージを抑えることができる。その結果、摺動回数を増やしても防汚特性が維持しやすく、キズが付きにくくなる。
フィラーの凝集体の見かけ上の平均粒子径は、大津の自動しきい値設定法(例えば、電子通信学会論文誌 D63(4) p.349-356, 1980-04)に従い、AFMを用いて求められる。大津の自動しきい値設定法は、大津らによって提案された分類法であり、クラス内分散を最小にし、クラス間分散を最大にする閾値を設定して、ある集団を2つのクラスに分類する方法である。この方法で得られる閾値は、元の濃淡画像として得られた2値画像の平均二乗誤差を最小にする閾値と同等である。
AFMは、AFMの探針とハードコート層2の表面との距離の違いを濃淡画像として表示する。この濃淡画像を、大津の自動しきい値設定法に従って分類することで、ハードコート層2の表面の凹部と凸部とが分類される。分類された凸部の平均粒子径が、フィラーの凝集体の見かけ上の平均粒子径となる。フィラーの凝集体の見かけ上の平均粒子径を求める際は、フィルム上の任意の5点で10μm×10μm範囲をAFMで測定し、5点それぞれで求められた平均粒子径をさらに平均化する。
フィラーの凝集の程度は、フィラーとバインダー樹脂との混合時の攪拌条件、フィラーの表面処理、凝集剤の添加及びその添加量等によって制御できる。凝集剤は、例えば、バインダー樹脂との相溶性の悪い物質や高い極性を有する極性物質である。例えば、環状構造中に酸素又は窒素を有する化合物は、凝集剤として機能する。凝集剤は、この他、公知のものを用いることができる。
ハードコート層2の表面の10点平均粗さRzは、例えば、15nm以上110nm以下であり、好ましくは20nm以上75nm以下である。ハードコート層2の表面の算術平均粗さRaは、例えば、1.0nm以上10nm以下である。
フィラーは、ハードコート層2の密着層3側の表面に一部が露出していてもよい。この場合、ハードコート層2のバインダー樹脂と密着層3とが、強く接合される。このため、ハードコート層2と密着層3との密着性が向上し、ハードコート層2の硬度が高くなるとともに、光学積層体10の耐擦傷性が良好となる。
ハードコート層2の厚みは、1.0μmを超え3.0μm未満であり、1.2μm以上3.0μm未満が好ましく1.5μm以上3μm未満がより好ましい。ハードコート層2の厚みが1.0μm超であれば、バインダー樹脂の硬化反応における酸素による反応阻害を抑制できる。またハードコート層2の厚みがこの範囲内にあることで、ハードコート層2の表面の凹凸を所定の範囲内にすることができ、また、屈曲性に優れたハードコート層とすることができる。ハードコート層2の厚みは、例えばFIB(収束イオンビーム装置)を用いてフィルムの断面方向が露出するように切断した後にSEM(走査型電子顕微鏡)にて断面を観察し、測定することができる。以下、各層の厚みは同様の方法で測定される。
ハードコート層2は、単一の層であってもよく、複数の層が積層されたものであってもよい。またハードコート層2には、例えば、紫外線吸収性能、帯電防止性能、屈折率調整機能、硬度調整機能など公知の機能が更に付与されていてもよい。また、ハードコート層2に付与される機能は、単一のハードコート層中に付与されていてもよいし、複数の層に分割して付与されていてもよい。また、表示装置の屈曲性に対応するために、電離線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂に於いて、完全に硬化させずに、例えば屈曲部のみ硬化度を下げるように硬化させても良い。
密着層3は、ハードコート層2と光学機能層4との密着を良好にするための層である。ハードコート層2が無機材料の場合は、密着層3は無くてもよい。
密着層3は、例えば、酸素欠損状態の金属酸化物もしくは金属である。酸素欠損状態の金属酸化物とは、化学量論組成よりも酸素数が不足した状態の金属酸化物をいう。酸素欠損状態の金属酸化物としては、例えば、SiOx、AlOx、TiOx、ZrOx、CeOx、MgOx、ZnOx、TaOx、SbOx、SnOx、MnOxなどが挙げられる。また金属としては、Si、Al、Ti、Zr、Ce、Mg、Zn、Ta、Sb、Sn、Mnなどが挙げられる。密着層3は、例えば、SiOxにおけるxが、0を超え2.0未満であるものであってもよい。
密着層3の厚みは、透明性を維持し、良好な光学特性を得る観点から、0nm超え20nm以下であることが好ましく、1nm以上10nm以下であることが特に好ましい。
光学機能層4は、光学機能を発現させる層である。光学機能とは、光の性質である反射と透過、屈折をコントロールする機能であり、例えば、反射防止機能、選択反射機能、防眩機能、レンズ機能などが挙げられる。光学機能層4は、例えば、反射防止層、選択反射層、防眩層である。反射防止層、選択反射層、防眩層としては、公知のものを用いることができる。反射防止層、選択反射層、防眩層は、いずれも単層であっても良く、複数の層の積層体であってよい。
図1に示す光学機能層4は、反射防止層である。図1に示す光学機能層4は、高屈折率層4aと低屈折率層4bとを有する。図1に示す光学機能層4は、密着層3側から順に高屈折率層4aと低屈折率層4bとが交互に積層された合計4層の積層体である。高屈折率層4aと低屈折率層4bの層数は、特に限定されるものではなく、高屈折率層4aおよび低屈折率層4bの層数は、任意の層数とすることができる。
図1に示す光学積層体10は、高屈折率層4aと低屈折率層4bとが交互に積層された積層体の界面のそれぞれで反射した反射光が干渉すること、及び、防汚層5側から入射した光を拡散することで、反射防止機能を示す。
低屈折率層4bは、例えば、Siの酸化物を含む。低屈折率層4bは、例えば、SiO(Siの酸化物)等を主成分とした層である。Siの酸化物は、入手が容易でコストの面で有利である。SiO単層膜は、無色透明である。本実施形態において、低屈折率層4bの主成分とは、低屈折率層4b中に50質量%以上含まれる成分であることを意味する。
低屈折率層4bが、Siの酸化物を主成分とした層である場合、50質量%未満の別の元素を含んでも良い。Siの酸化物とは別の元素の含有量は、好ましくは10%以下である。別の元素は、例えば、Na、Zr、Al、Nである。Naは、低屈折率層4bの耐久性を高める。Zr、Al、Nは、低屈折率層4bの硬度を高め、耐アルカリ性を高める。
低屈折率層4bの屈折率は、例えば1.20以上1.60以下であり、好ましくは1.30以上1.50以下である。低屈折率層4bに用いられる誘電体は、例えば、フッ化マグネシウム(MgF、屈折率1.38)などである。
高屈折率層4aの屈折率は、例えば2.00以上2.60以下であり、好ましくは2.10以上2.45以下である。低屈折率層4b及び高屈折率層4aの屈折率はエリプソメトリー解析装置を用いて測定される。
高屈折率層4aに用いられる誘電体は、例えば、五酸化ニオブ(Nb、屈折率2.33)、酸化チタン(TiO、屈折率2.33~2.55)、酸化タングステン(WO、屈折率2.2)、酸化セリウム(CeO、屈折率2.2)、五酸化タンタル(Ta、屈折率2.16)、酸化亜鉛(ZnO、屈折率2.1)、酸化インジウムスズ(ITO、屈折率2.06)、酸化ジルコニウム(ZrO、屈折率2.2)などである。高屈折率層4aに導電特性を付与したい場合、例えば、高屈折率層4aに用いられる誘電体としてITO、酸化インジウム酸化亜鉛(IZO)を選択できる。
光学機能層4は、例えば、高屈折率層4aとして五酸化ニオブ(Nb、屈折率2.33)からなるものを用い、低屈折率層4bとしてSiOからなるもの用いることが好ましい。
低屈折率層4bの膜厚は、1nm以上200nm以下の範囲であればよく、反射防止機能を必要とする波長域に応じて適宜選択される。高屈折率層4aの膜厚は、例えば、1nm以上200nm以下であればよく、反射防止機能を必要とする波長域に応じて適宜選択される。高屈折率層4aおよび低屈折率層4bの膜厚は、それぞれ光学機能層4の設計に応じて適宜選択できる。例えば、密着層3側から順に、5~50nmの高屈折率層4a、10~80nmの低屈折率層4b、20~200nmの高屈折率層4a、50~200nmの低屈折率層4bとすることができる。
光学機能層4を形成している層のうち防汚層5側には、例えば、低屈折率層4bが配置される。光学機能層4の低屈折率層4bが防汚層5と接している場合、光学機能層4の反射防止性能が良好となる。
防汚層5は、光学機能層4の最外面上にある。防汚層5は、光学機能層4の汚損を防止する。また、防汚層5は、タッチパネル等に適用する際に、耐摩耗性及び耐擦傷性によって光学機能層4の損耗を抑制する。
防汚層5は、例えば、防汚性材料を蒸着させた蒸着膜である。防汚層5は、例えば、光学機能層4を構成する低屈折率層4bの一面に、防汚性材料としてフッ素系化合物を真空蒸着することによって形成される。防汚層5がフッ素系化合物を含むと、光学積層体10の耐摩擦性および耐アルカリ性がより向上する。
防汚層5に含まれるフッ素系化合物は、例えばフッ素系有機化合物である。フッ素系有機化合物は、例えば、フッ素変性有機基と反応性シリル基(例えば、アルコキシシラン)とからなる化合物である。防汚層5に用いることができる市販品としては、オプツールDSX(ダイキン株式会社製)、KY-100シリーズ(信越化学工業株式会社製)などが挙げられる。
防汚層5にフッ素変性有機基と反応性シリル基(例えば、アルコキシシラン)とからなる化合物を用い、光学機能層4の低屈折率層4bにSiOを用いた場合、フッ素系有機化合物の骨格であるシラノール基とSiOと間でシロキサン結合が形成される。シロキサン結合は、光学機能層4と防汚層5との密着性を高める。
防汚層5の光学厚みは、例えば、1nm以上20nm以下であり、好ましくは3nm以上10nm以下である。防汚層5の厚みが1nm以上であると、光学積層体10をタッチパネル用途などに適用した際に、耐摩耗性を十分に確保できる。また防汚層5の厚みが20nm以下であると、蒸着に要する時間が短時間で済み、効率よく製造できる。
防汚層5は、必要に応じて、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、帯電防止剤、滑剤、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、難燃剤、赤外線吸収剤、界面活性剤などの添加剤を含んでいてもよい。
蒸着によって形成された防汚層5は、光学機能層4と強固に結合し、空隙が少なく緻密である。そのため蒸着によって形成された防汚層5は、防汚性材料の塗布などの他の方法によって形成された防汚層とは異なる特性を示す。
蒸着によって形成された防汚層5は、塗布によって形成した防汚層と比較して、空隙が少なく緻密である。また蒸着によって形成された防汚層5は、塗布によって形成した防汚層5と比較して、低屈折率層4bに対して強固に接合する。
光学積層体10の最表面(防汚層5の表面)には凹凸が形成されている。光学積層体10の最表面の凹凸は、ハードコート層2の表面に形成された凹凸に起因する。ハードコート層2上には、密着層3、光学機能層4、防汚層5が積層されているが、各層の厚みはハードコート層2の表面の凹凸を埋めるほど厚くない。したがって、光学積層体10の最表面には、ハードコート層2の表面の凹凸を反映した凹凸が形成されている。
光学積層体10の最表面の10点平均粗さRzは、19nm以上100nm以下である。光学積層体10の最表面における10点平均粗さRzが所定の範囲内にあると、ふき取り等の接触に対して防汚層5が剥離されにくくなる。防汚層5が剥離されないと、光学積層体10の耐擦傷性が向上する。
光学積層体10の算術平均粗さRaは、例えば、1.0nm以上10nm以下であり、好ましくは1.2nm以上9nm以下である。
光学積層体10の表面を原子間力顕微鏡(AFM)で測定すると、ハードコート層2のフィラーの凝集体に起因した凹凸が確認できる。光学積層体10の表面を原子間力顕微鏡で測定して得られるフィラーの凝集体の見かけ上の平均粒子径は、例えば、150nm以上2200nm以下であり、好ましくは340nm以上2200nm以下である。フィラーの凝集体の見かけ上の平均粒子径は、ハードコート層2の表面における測定方法と同じである。
光学積層体10の表面に対してスチールウール摺動試験を2000サイクルした後の水接触角の値は、スチールウール摺動試験前の水接触角の値の80%以上であり、好ましくは84%以上であり、より好ましくは88%以上である。すなわち、蒸着等によって形成された防汚層5を有する光学積層体10は、例えばスチールウールを2000回水平往復運動させることによる擦傷性試験前後の水接触角の維持率が80%以上である。
また、光学積層体10は、屈曲試験に於いて直径7mm以下で屈曲させた際に、防汚層5や光学機能層4、密着層3、ハードコート層2にひび割れ(クラック)や剥がれが発生しない事が好ましい。具体的には、JIS K5600-5-1:1999に準拠した屈曲試験機(タイプ1マンドレル試験機)を用いて、防汚層5が内側となるように光学積層体10を180°折り曲げた場合、クラックの発生しない折り曲げ時のマンドレル直径の最小値が7mm以下のいずれかの値であることが好ましい。当該屈曲試験では、塗装面としての防汚層5が内側となるように光学積層体10を折り曲げた点でJIS K5600-5-1:1999の円筒マンドレル試験と異なる。クラックの発生しない折り曲げ時のマンドレル直径の最小値は、初めてクラックの発生を確認したマンドレル直径より1mm大きい値を指す。使用時に屈曲頻度の高い折り畳み型の画面を有する情報端末などに光学積層体10を適用する場合には、このような特性を満たすことが望ましい。
[光学積層体の製造方法]
一例として、ロール状に巻き付けられた透明基材1を用いて光学積層体10を製造する場合を説明する。
まず、ロール状に巻き付けられた透明基材1を巻き出す。そして、公知の方法により透明基材1上にハードコート層2となる材料を含むスラリーを塗布し、ハードコート層2となる材料に対応する公知の方法により硬化させる。ここで、ハードコート層2となる材料を含むスラリーに、例えば、凝集剤を添加する。またハードコート層2となる材料を含むスラリーに、ハードコート層2の樹脂分と相溶性の悪い材料(例えば、環状構造中に酸素又は窒素を有する化合物)を混入してもよい。硬化後のハードコート層2の表面には、所定の凹凸が形成される。そして、表面にハードコート層2の形成された透明基材1を、公知の方法によりロール状に巻き取る。
次いで、ハードコート層2上に、密着層3を形成する密着層形成工程、および光学機能層4を形成する光学機能層形成工程を行う。その後、光学機能層4上に防汚層5を形成する防汚層形成工程を行う。光学機能層形成工程の前に、ハードコート層2の表面を処理する第1表面処理工程を行ってもよい。また、光学機能層形成工程の後に、反射防止膜の表面を処理する第2表面処理工程を行ってもよい。
また第1表面処理工程と密着層形成工程、および、光学機能層形成工程と第2表面処理工程と防汚層形成工程とは、製造途中の光学積層体を減圧下の状態に維持し、連続して行うことが好ましい。
図2は、第1実施形態に係る光学積層体10の製造に用いることができる製造装置の一例である。製造装置20は、ロール巻き出し装置14と前処理装置12Aとスパッタリング装置11と前処理装置12Bと蒸着装置13とロール巻き取り装置15とを備え、この順に連結されている。製造装置20は、ロールから基材を巻き出し、これらの連結された装置を順に通過させた後に巻き取ることにより、ロールトゥロール方式で光学積層体10を作製する。
製造途中の光学積層体10の搬送速度(ラインスピード)は、適宜設定することができる。搬送速度は、例えば、0.5~20m/minとすることが好ましく、0.5~10m/minとすることがより好ましい。
ロール巻き出し装置14は、チャンバー34と真空ポンプ21と巻き出しロール23とガイドロール22を有する。チャンバー34内は、真空ポンプ21で減圧されている。真空ポンプ21は、公知のポンプである。巻き出しロール23には、ハードコート層2が形成された透明基材1が巻き付けられている。巻き出しロール23は、所定の搬送速度で、ハードコート層2が形成された透明基材1を、前処理装置12Aに供給する。
前処理装置12Aは、チャンバー32とキャンロール26とガイドロール22とプラズマ放電装置42とを有する。キャンロール26、ガイドロール22及びプラズマ放電装置42は、チャンバー32内に設置されている。チャンバー32は、チャンバー31、34と連結されている。チャンバー32内は、減圧されている。
キャンロール26およびガイドロール22は、所定の搬送速度で、ロール巻き出し装置14から送られたフィルムを搬送する。
プラズマ放電装置42は、キャンロール26の外周面と所定の間隔で離間して対向配置されている。プラズマ放電装置42は、気体をグロー放電により電離させる。気体は、例えば、アルゴンガス、酸素ガス、窒素ガス、ヘリウムガス等である。アルゴンガスは、安価かつ不活性で光学特性に影響を及ぼさないので好ましい。プラズマ放電装置42は、例えば、アルゴンガスを高周波プラズマによりイオン化するグロー放電装置である。
プラズマ放電装置42は、密着層3および光学機能層4の形成される表面に対する前処理として、第1表面処理工程を行う。第1表面処理工程では、キャンロール26およびガイドロール22を回転させて、所定の搬送速度で、ハードコート層2の表面を処理する。プラズマ放電装置42は、例えば、グロー放電処理、プラズマ処理、イオンエッチング、アルカリ処理などを行う。グロー放電処理は、大面積処理が可能である。グロー放電処理を行うと、ハードコート層2の表面がナノレベルで粗面化されるとともに、ハードコート層2の表面に存在する結合力の弱い物質が除去される。その結果、ハードコート層2と、ハードコート層2上に形成される密着層3の密着性が向上する。
プラズマ放電装置42を通過後のフィルムは、スパッタリング装置11へ搬送される。
スパッタリング装置11は、チャンバー31と真空ポンプ21と成膜ロール25とガイドロール22と成膜部41とを有する。成膜ロール25、ガイドロール22及び成膜部41は、チャンバー31内に設置されている。チャンバー31は、真空ポンプ21で減圧されている。スパッタリング装置11のチャンバー31内では、密着層形成工程および光学機能層形成工程を行われる。
成膜ロール25およびガイドロール22は、所定の搬送速度で、フィルムを搬送する。スパッタリング装置11は、成膜ロール25上を走行する透明基材1のハードコート層2上に、スパッタリングによって密着層3、高屈折率層4a及び低屈折率層4bを順に積層する。高屈折率層4a及び低屈折率層4bを交互に積層することで、光学機能層4が形成される。
成膜部41は、成膜ロール25の外周面と所定の間隔で離間して対向配置され、成膜ロール25を囲むように複数設けられている。成膜部41の数は、密着層3と、光学機能層4を形成している高屈折率層4aと低屈折率層4bとの合計積層数に応じて決定される。成膜ロール25又はチャンバー31を複数設け、成膜部41を配置するスペースを確保してもよい。
各成膜部41は、例えば、スパッタリング装置である。各成膜部41には、例えば、ターゲット、ターゲットへの電圧印加部、反応ガス等を供給するガス供給部、ターゲット表面に磁場を形成する磁場発生源がある。ターゲットは、成膜する膜に応じて異なる。例えば、SiOからなる層を形成する場合、ターゲットとしてSiを用い、反応性ガスとしてOを用いる。また、例えば、Nbからなる層を形成する場合、ターゲットとしてNbを用い、反応性ガスとしてOを用いる。成膜部41の成膜方法は、例えば、スパッタリング法であり、好ましくはマグネトロンスパッタ法である。このほか、直流グロー放電または高周波によって発生させたプラズマを利用する2極スパッタリング方式、熱陰極を付加する3極スパッタリング方式でもよい。
スパッタリング装置11は、各層を成膜した後に光学特性を測定する光学モニターを有してもよい。光学モニターは、各層の品質をチェックする。光学モニターは、例えば、幅方向にスキャン可能な光学ヘッドにより各層の幅方向の光学特性を測定する。光学モニターは、例えば、光学特性として反射率のピーク波長を測定し、光学厚みに換算することにより、各層の幅方向の光学厚み分布を測定できる。光学モニターを用いて光学特性を測定することにより、リアルタイムでスパッタ条件を調整しながら、最適な光学特性を有する密着層3および光学機能層4を形成できる。
密着層3および光学機能層4が形成されたフィルムは、前処理装置12Bへ搬送される。
前処理装置12Bは、チャンバー32とキャンロール26とガイドロール22とプラズマ放電装置42とを有する。前処理装置12Bの構成は、前処理装置12Aと同様である。前処理装置2Bのチャンバー32内では、防汚層5の形成される表面に対する前処理として第2表面処理工程を行う。第2表面処理工程を行った後のフィルムの表面は、表面粗さが変化する場合がある。第2表面処理工程の条件を変えることで、防汚層5が積層される表面の表面粗さを調整してもよい。前処理が行われたフィルムは、蒸着装置13へ搬送される。
蒸着装置13は、チャンバー33と真空ポンプ21とガイドロール22と蒸着源43と加熱装置53とを有する。チャンバー33内は真空ポンプ21で減圧されている。蒸着装置13は、搬送されたフィルムに防汚層5を蒸着する。
蒸着源43は、隣接する2つのガイドロール22間を略水平に搬送されるフィルムと対向する位置にある。蒸着源43は、防汚層5となる材料からなる蒸発ガスを、光学機能層4上に供給する。蒸着源43の向きは、任意に設定できる。
加熱装置53は、防汚層5となる材料を蒸気圧温度に加熱する。加熱装置53は、例えば、抵抗加熱方式、ヒーター加熱方式、誘導加熱方式、電子ビーム方式で加熱するものである。
蒸着装置13は、例えば、案内板と膜厚計と真空圧計と電源装置とを備える。案内板は、蒸発させた蒸着材料を、所望の位置に導く。膜厚計は、蒸着された膜厚を測定する。真空圧計は、チャンバー33内の真空度を測定する。真空圧計は、例えば、イオンゲージなどである。電源装置は、例えば、高周波電源などである。
蒸着装置13で防汚層5が形成されたフィルムは、ロール巻き取り装置15へ搬送される。光学機能層形成工程から防汚層形成工程までは、減圧状態を維持したままインラインで連続して行うことが好ましい。自然酸化膜の生成、異物などのコンタミネーションを避けることができる。
ロール巻き取り装置15は、チャンバー35と真空ポンプ21と巻き取りロール24とガイドロール22とを有する。チャンバー35内は、真空ポンプ21で減圧されている。巻き取りロール24は、防汚層5まで形成された光学積層体10を巻きとる。巻き取りロール24およびガイドロール22は、所定の巻き取り速度で、光学積層体10を巻き取る。必要に応じ、キャリアフィルムも用いても良い。上記手順を経ることで、光学積層体10を作製できる。
第1実施形態にかかる光学積層体10は、表面が所定の形状を有することで、ふき取り等の接触があった場合でも、防汚層5が剥離しにくい。光学積層体10から防汚層5が剥離され合いことで、光学積層体10の耐擦傷性が低下しにくい。すなわち、光学積層体10は、長時間に亘って、耐擦傷性を維持できる。
以上、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、光学積層体10は、透明基材1、ハードコート層2、密着層3、光学機能層4及び防汚層5以外の層を有してもよい。また光学積層体10は、透明基材1の光学機能層4などが形成された面と対向する面に、必要に応じて各種の層を有してもよい。例えば、他の部材との接着に用いられる粘着剤層が設けられていても良い。また、この粘着剤層を介して他の光学フィルムが設けられていても良い。他の光学フィルムは、例えば偏光フィルム、位相差補償フィルム、1/2波長板、1/4波長板として機能するフィルムなどがある。
また透明基材1の対向する面に、反射防止、選択反射、防眩、偏光、位相差補償、視野角補償又は拡大、導光、拡散、輝度向上、色相調整、導電などの機能を有する層が直接形成されていても良い。光学積層体10の表面には、モスアイ、防眩機能を発現するナノオーダーの凹凸構造を形成してもよい。光学積層体10の表面には、レンズ、プリズムなどのマイクロからミリオーダーの幾何学形状が形成されていてもよい。
また光学積層体10は、様々な物品に適用できる。例えば、液晶表示パネル、有機EL表示パネルなど、画像表示部の画面に光学積層体10を設けてもよい。これにより、例えば、スマートフォンや操作機器のタッチパネル表示部が高い耐擦傷性を示し、実使用に好適な画像表示装置が得られる。
また物品は画像表示装置に限定されず、窓ガラス、ゴーグル、太陽電池の受光面、スマートフォンの画面やパーソナルコンピューターのディスプレイ、情報入力端末、タブレット端末、AR(拡張現実)デバイス、VR(仮想現実)デバイス、電光表示板、ガラステーブル表面、遊技機、航空機や電車などの運行支援装置、ナビゲーションシステム、計器盤、光学センサーの表面などに光学積層体10を適用できる。
「実施例1」
まず、平均粒径50nmのシリカ粒子(フィラー)の含有量が樹脂組成物(バインダー樹脂)の固形分全体に対し、28質量%である光硬化性の樹脂組成物を準備した。樹脂組成物は、表1に示すようにシリカ粒子、アクリレート、レベリング剤、及び光重合開始剤を溶剤に溶解させ、最後に凝集剤を加えて調製した。
Figure 0007241949000002
厚さ80μm、長さ3900mのロール状のTACフィルムを透明基材1として用意し、TACフィルム上に上述の光硬化性の樹脂組成物をグラビアコーターによって塗布した。そして、樹脂組成物に光を照射して硬化させ、厚み2.9μmのハードコート層2を形成した。
そして作製されたハードコート層2の表面粗さ(算術平均粗さRa、10点平均粗さRz)及びフィラーの凝集体の見かけ上の平均粒子径を求めた。表面粗さ及びフィラーの凝集体の見かけ上の平均粒子径は、AFMで測定した。
次に、ロールトゥロール方式で、以下に示す方法により、ハードコート層2の形成された透明基材1上に、密着層3と光学機能層4と防汚層5とをこの順で連続的に製造し、実施例1の光学積層体(反射防止フィルム)を作製した。
製造装置は、図2に示す製造装置20を用いた。ラインスピードは2m/minとした。第1表面処理工程と密着層形成工程と光学機能層形成工程と第2表面処理工程と防汚層形成工程を、製造途中の光学積層体を減圧下の状態に維持したまま連続して行った。
ハードコート層2に対して、グロー放電処理の処理強度を4000W・min/mにして、グロー放電処理を行った。そして、グロー放電処理後のハードコート層2上に、圧力1.0Pa以下のチャンバー内で、スパッタリングにより厚み5nmのSiOxからなる密着層3を成膜し、密着層上に厚み15nmのNb膜(高屈折率層)、厚み38nmのSiO膜(低屈折率層)、厚み30nmのNb膜(高屈折率層)、および厚み102nmのSiO膜(低屈折率層)からなる光学機能層4(積層体)を成膜した。
そして、光学機能層4の表面にグロー放電処理を行った。グロー放電処理の積算出力は326W・min/mであった。
次に、光学機能層4上に、蒸着チャンバー内圧力0.01Pa以下、蒸着温度230℃、ラインスピード2.0m/min、フッ素を有する有機化合物であるパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物(KY-1901、信越化学工業株式会社製)からなる防汚層5を蒸着によって形成した。その後、ロール状に巻き取り、実施例1の光学積層体(反射防止フィルム)を得た。
そして作製した光学積層体の表面粗さ(算術平均粗さRa、10点平均粗さRz)及びフィラーの凝集体の見かけ上の平均粒子径を求めた。表面粗さ及びフィラーの凝集体の見かけ上の平均粒子径は、AFMで測定した。
また光学積層体の光学特性として、ヘイズと透過率を測定した。光学特性は、光学分光計(日本電色工業株式会社製、NDH5000SP)を用いて測定した。
また光学積層体の光学特性を測定した。光学特性は、拡散反射光(SCE)、ヘイズ、透過率(TT)を測定した。光学特性は、光学分光計日本電色工業社製のNDH-5000SPを用いて測定した。また光学積層体における光学機能層の密着性試験も行った。密着性は、JIS K5400に準拠した碁盤目試験法で評価した。
また光学積層体に対して耐擦傷性試験を行った。耐擦傷性試験は、スチールウール摺動試験とペン摺動試験とを行った。
スチールウール摺動試験は、JIS L0849に準拠した摩擦試験機I形を用いて行った。スチールウール(ボンスター株式会社製 #0000番)を摩擦体として用い、摩擦体を光学積層体の表面に沿って水平往復させた。試験設定は、荷重1000g/cm、ストローク75mm、速度7mm/sとした。水平往復は、2000回とした。そして、スチールウール摺動試験後のサンプルの接触角を測定し、スチールウール摺動試験前の接触角(初期接触角)に対する割合を算出した。
接触角は、全自動接触角計DM-700(協和界面化学株式会社製)を用い、以下の条件で楕円フィッティング法によって測定した。蒸留水をガラスシリンジに入れて、その先端にステンレス製の針を取り付けて、光学積層体(試験片)に純水を滴下した。
純水の滴下量:2.0μL
測定温度:25℃
純水を滴下して4秒経過後の接触角を、試験片表面の任意の6か所で測定し、その平均値を純水接触角(WCA)とした。
またスチールウール摺動試験後のサンプルの目視検査を行い、目視で確認できる傷の有無を確認した。目視評価は、キズが確認できないものを「〇」、キズが確認されるものを「×」として評価した。
ペン摺動試験は、250gの荷重で摺動速度60rpmでおこなった。摺動距離は、5cmとし、同一箇所を60000回直線摺動した。ペン摺動試験の評価は、摺動部を目視で確認したときにキズが確認できないものを「〇」、摺動部を目視で確認したときにキズが確認されるものを「×」として評価した。
また、光学積層体の屈曲試験を以下のように行なった。サンプルとして、1cm×15cmに切断した光学積層体を用意した。光学積層体は切断面にクラックが無いことを確認した。
先ず、10mmのマンドレル(円筒)をセットした、JIS K-5600-5-1:1999に準拠した屈曲試験機(タイプ1マンドレル試験機)に、前述の光学積層体を、防汚層の形成された面が内側に折り曲げられるようにセットした。しかる後、2秒かけて試験装置を折り曲げる事で光学積層体を180°折り曲げ、10秒間保持した。その後、目視及び光学顕微鏡により防汚層のクラックの有無を確認した。
光学積層体の防汚層側表面に、目視及び光学顕微鏡でひび割れなどの異常が見られるまで、マンドレルの直径を小さいものに1mm毎に交換しながら上記の手順を繰り返し、初めてクラックが発見されたマンドレルの直径より1mm大きいマンドレルの直径を、屈曲試験の試験結果とした。耐屈曲性としては、クラックの発生が確認されなかった折り曲げ時のマンドレル直径の最小値が7mm以下のいずれかの値であるものを「○」、8mm以上のいずれかの値であるものを「×」とした。
「実施例2~実施例4」
実施例2~実施例4は、ハードコート層2の膜厚及びハードコート層2を形成するための樹脂組成物に添加する凝集剤の添加量を変えた点が実施例1と異なる。実施例2は、ハードコート層2の膜厚を1.5μmとした。実施例3は、ハードコート層2の膜厚を実施例1と同じく2.9μmとし、凝集剤の添加量を実施例1より増加させた。実施例4は、ハードコート層の膜厚を実施例1と同じく2.9μmとしたが、凝集剤は添加しなかった。
実施例2~4についても、実施例1と同様の評価を行い、ハードコート層2の表面状態、光学積層体の表面状態、光学積層体の光学特性、光学積層体の耐擦傷性試験、光学積層体の屈曲試験を行った。
「比較例1~比較例4」
比較例1から比較例4は、ハードコート層2の膜厚及びハードコート層2を形成するための樹脂組成物に添加する凝集剤の添加量を変えた点が実施例1と異なる。比較例1は、実施例1のハードコート層2の膜厚を1μmとした。比較例2はハードコート層2の膜厚を3μmとした。比較例2はハードコート層の膜厚を10μmとした。比較例3はハードコート層2の膜厚を5μmとした。比較例4は、ハードコート層の膜厚を10μmとし、凝集剤の添加量を実施例1より増加させた。
比較例1から比較例4についても、実施例1と同様の評価を行い、ハードコート層2の表面状態、光学積層体の表面状態、光学積層体の光学特性、光学積層体の耐擦傷性試験、光学積層体の屈曲試験を行った。比較例1から比較例4の光学積層体は、スチールウール摺動試験の後に、目視で表面に傷が確認された時点で、スチールウール摺動試験によるサイクル試験を終了した。
以下の表に、実施例1~4及び比較例1~4の結果をまとめた。表2において、HCはハードコート層であり、WCAは接触角である。
Figure 0007241949000003
1…透明基材、2…ハードコート層、3…密着層、4…光学機能層、4a…高屈折率層、4b…低屈折率層、5…防汚層、10…光学積層体

Claims (11)

  1. 透明基材とハードコート層と光学機能層と防汚層とが順に積層された光学積層体であって、
    前記ハードコート層は、フィラーを含有し、
    前記ハードコート層は、厚みが1.0μm超3μm未満であり、
    前記光学積層体の表面の10点平均粗さRzは、19nm以上100nm以下であり、 前記光学積層体の表面を原子間力顕微鏡で測定して得られる前記フィラーの凝集体の見かけ上の平均粒子径が150nm以上2200nm以下であり、
    JIS K5600-5-1に準拠した屈曲試験機を用い、前記防汚層が内側となるように180°折り曲げた場合、クラックが発生しない折り曲げ時のマンドレルの直径の最小値が7mm以下のいずれかの値である、光学積層体。
  2. 透明基材とハードコート層と光学機能層と防汚層とが順に積層された光学積層体であって、
    前記ハードコート層は、フィラーを含有し、
    前記ハードコート層は、厚みが1.0μm超3μm未満であり、
    前記光学積層体の表面の10点平均粗さRzは、19nm以上100nm以下であり、 前記ハードコート層の表面を原子間力顕微鏡で測定して得られる前記フィラーの凝集体の見かけ上の平均粒子径が110nm以上1600nm以下であり、
    JIS K5600-5-1に準拠した屈曲試験機を用い、前記防汚層が内側となるように180°折り曲げた場合、クラックが発生しない折り曲げ時のマンドレルの直径の最小値が7mm以下のいずれかの値である、光学積層体。
  3. 前記ハードコート層の表面を原子間力顕微鏡で測定して得られる前記フィラーの凝集体の見かけ上の平均粒子径が110nm以上1600nm以下である、請求項1に記載の光学積層体。
  4. 前記光学積層体の表面を原子間力顕微鏡で測定して得られる前記フィラーの凝集体の見かけ上の平均粒子径が150nm以上2200nm以下である、請求項2に記載の光学積層体。
  5. 前記光学機能層は少なくとも低屈折率層を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の光学積層体。
  6. 前記光学機能層は低屈折率層と高屈折率層とが交互に積層されたものである、請求項1~5のいずれか一項に記載の光学積層体。
  7. 前記低屈折率層と高屈折率層が、無機酸化物からなる、請求項1~6のいずれか一項に記載の光学積層体。
  8. スチールウール摺動試験を2000サイクルした後の水接触角の値が、前記スチールウール摺動試験前の水接触角の値の80%以上である、請求項1~7のいずれか一項に記載の光学積層体。
  9. 前記防汚層は、フッ素系化合物を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の光学積層体。
  10. 請求項1~9のいずれか一項に記載の光学積層体を備える、物品。
  11. 画面と、前記画面の表面に形成された請求項1~9のいずれか一項に記載の光学積層体とを備える、画像表示装置。
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