JP2017214185A - 熱可塑性繊維のパッケージおよびその巻取り方法 - Google Patents

熱可塑性繊維のパッケージおよびその巻取り方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 糸糸動摩擦の低い熱可塑性繊維において、糸落ちなく解舒性良好で、整経、製織時の高次通過性に優れた熱可塑性繊維のパッケージおよびその巻取り方法を提供する。
【解決手段】 糸糸動摩擦係数が0.60以下の熱可塑性繊維からなるチーズ状パッケージにおいて、初期巻幅が60〜130mmであり、綾角がパッケージ巻始めから巻終わりにかけて漸増しており、巻始め綾角θ1と巻終わり綾角θ2が下記式を満足していることを特徴とする熱可塑性繊維のパッケージである。4.0°<θ2−θ1<7.0°
【選択図】図1

Description

本発明は、熱可塑性繊維のパッケージおよびその巻取り方法に関するものである。さらに詳しくは、糸糸動摩擦係数の低い熱可塑性繊維において、糸落ちなく解舒性良好で、整経、製織時の高次通過性に優れた熱可塑性繊維のパッケージおよびその巻取り方法に関するものである。
熱可塑性繊維を芯材上に巻上げ、パッケージを形成することは製糸工程等で広く行われている。この巻上げの際、繊維はトラバース装置によりトラバースされつつ巻取られるのが一般である。例えば、巻始めから巻終りまでのトラバース速度を実質的に増減させることなく殆ど一定とする方法、トラバース速度をワインド比(=ボビンホルダー回転数/トラバース往復回数)が一定となるように巻厚の増加に対し漸減する巻取り方法、このワインド比一定巻きを多段に切り変える巻取り方法、リボン帯の発生部位にてトラバース速度を急激に変化させる巻取り方法やトラバース速度を巻厚に応じて漸増および漸減する巻取り方法などが行われていた。また、トラバース速度を増減させることなく綾角を一定で巻取る際も、ワインド比が整数比となることによって発生するリボン巻きを防ぐために、綾角中心値に対し±1〜3%程度の巾で短周期の揺動をかけること(常時揺動型リボンブレーク)が一般に行われている。
例えば、特許文献1にはトラバース速度を巻厚に応じて漸増および漸減することでパッケージ中層端面の膨らみやドラム表層端部の突起部を抑制した糸条巻上げ方法が提案されているが、糸糸動摩擦係数の低い熱可塑性繊維を巻取るに際してはパッケージ端部での糸落ちが生じてしまう問題があった。また、特許文献2では、トラバース往復運動の往復幅が巻始めから巻終わりにかけて徐々に狭くなるようにトラバース装置を制御し、糸糸動摩擦係数の低い熱可塑性繊維でも糸落ちなく安定したパッケージを得る方法が提案されているが、巻取り装置が大型化し、初期巻幅が広くなってしまうため、解舒側から反解舒側までの距離が長くなり過ぎることにより、解舒時の瞬間的な張力変動が大きくなり、織物の品位が低下する問題があった。
特開平5−306069号公報 特開2010−163275号公報
本発明は、前記従来技術の課題を克服し、糸糸動摩擦係数の低い熱可塑性繊維において、糸落ちなく解舒性良好で、整経、製織時の高次通過性に優れた熱可塑性繊維のパッケージおよびその巻取り方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を達成するため、以下の構成を採用する。すなわち、
(1)糸糸動摩擦係数が0.60以下の熱可塑性繊維からなるチーズ状パッケージにおいて、初期巻幅が60〜130mmであり、綾角がパッケージ巻始めから巻終わりにかけて漸増しており、巻始め綾角θ1と巻終わり綾角θ2が下記式を満足していることを特徴とする熱可塑性繊維のパッケージ。
4.0°<θ2−θ1<7.0°
(2)糸条巻厚が20〜100mmであることを特徴とする(1)に記載の熱可塑性繊維のパッケージ。
(3)熱可塑性繊維の主成分がポリアミドであることを特徴とする(1)または(2)記載の熱可塑性繊維のパッケージ。
(4)スピンドル軸上に形成されるチーズ状パッケージに、タッチローラを接触させて、2000m/分以上の速度で熱可塑性繊維を巻取る方法において、タッチローラの回転数が一定となるようにスピンドル回転数を制御し、かつ綾角をパッケージ巻始めから巻終わりにかけて漸増させることを特徴とする熱可塑性繊維の巻取り方法。
本発明により、糸糸動摩擦係数の低い熱可塑性繊維においても糸落ちなく解舒性良好なパッケージが得られ、整経、製織時の高次通過性に優れた熱可塑性繊維のパッケージおよびその製造方法を提供することができる。
本発明のパッケージの正面概略図 本発明のパッケージにおける綾角を示す模式図 本発明のパッケージを製造する紡糸装置の一例の概略図
本発明における熱可塑性繊維は、糸糸動摩擦係数が0.60以下の繊維であり、糸糸動摩擦係数が0.45以下の熱可塑性繊維において、より効果を示す。
本発明のパッケージは、初期巻幅A(mm)が60≦A≦130である。かかる範囲とすることにより、下限巻量を確保でき且つスピンドル当たりのドラム数量を多く巻取ることができるなど生産効率性が良くなる。また、解舒側から反解舒側までの距離が長くなり過ぎることなく、解舒時の瞬間的な張力変動を抑制でき織物品位が向上する。さらに好ましくは70≦A≦120である。
本発明のパッケージの綾角は、巻始めから巻終わりにかけて漸増しており、巻始め綾角θ1と巻終わり綾角θ2の差(θ2−θ1)が4.0°<θ2−θ1<7.0°である。かかる範囲とすることにより、パッケージ端面に糸落ちなく、整経、製織時の糸解舒時にドラム端面部での糸引っ掛かりなく安定した解舒張力で糸が解舒されるため、織物品位良好なパッケージを得ることができる。また、巻終わりのトラバース速度が高速になり過ぎないので、トラバース装置のトラブルが発生しにくく、トラバース不良による綾乱れが抑制されることで解舒張力の安定し、織物品位良好なパッケージを得ることができる。ここでいう綾角は、図2に示すθで芯材2の長手方向と垂直な線と熱可塑性繊維の綾目とのなす角度である。また、巻始め綾角θ1はパッケージ最内層の巻厚0.2〜1mmの綾角、巻終わり綾角θ2はパッケージ最外層から1mm以内の綾角をいう。
本発明のパッケージの巻厚は、20〜100mmであることが好ましい。かかる範囲とすることにより、ドラム満管時のドラム切替作業が効率化でき、且つ、巻終わりのトラバース速度が高速になり過ぎないので、トラバース装置のトラブルが発生しにくく、トラバース不良による綾乱れが抑制されることで解舒張力の安定し、織物品位良好なパッケージを得ることができる。さらに好ましくは、40〜90mmである。
本発明における熱可塑性繊維のポリマーは、ポリアミド、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド、ポリ乳酸等、限定されるものではないが、遅延回復率のより大きいポリアミドが好ましい。これらのポリマーに吸湿、抗菌、艶消しなどの機能を付与させる機能剤、さらには、製糸性向上などの添加剤を付与してもよい。また、糸断面形状としては、丸断面、Y型断面、T型断面、偏平断面、もしくはそれらをさらに変形させたような形状でもかまわない。
次に、本発明のパッケージの製造方法の一例について、図3の装置の概略図にしたがって説明する。
溶融紡糸機における紡糸ブロック4は、図示していない加熱手段により加熱されている。紡糸口金5を前記紡糸ブロック4に装着し、熱可塑性ポリマーを溶融し、ポリマーを紡糸口金5から吐出して繊維1を形成し、紡糸口金5下流側に設けた図示していない冷却装置により繊維1を均一に冷却した後、給油装置6により繊維1に油剤を付与し、必要に応じ図示していない交絡装置で繊維1を収束させ、第1ゴデーロール7、8と第2ゴデーロール9、10間で延伸した後、巻取り装置14により巻取り、パッケージ3を形成する。
本発明の巻取り方法は、スピンドル13上に形成されるパッケージ3にタッチローラ12を接触させて、2000m/min以上の速度で熱可塑性繊維を巻取るに際し、タッチローラ12の回転数が一定になるようにスピンドル13の回転数を制御すると共に綾角θを巻始めから巻終わりにかけて漸増させる巻取り方法である。トラバース装置11としては、1軸〜3軸の羽根トラバース方式、マイクロカムトラバース方式、フリーレングスを短尺化できるスピンドル方式があるが、パッケージ端面の糸落ち抑制には、糸把持性が良好なマイクロカムトラバース方式が好ましい。また、ローラーベイル12を強制駆動する方法が好ましく用いられる。ローラーベイル12を強制駆動する場合のパッケージ表面速度に対するタッチローラ速度は、常に0.05〜3.0%オーバーフィードするように制御して、リラックス巻取りする。これにより、巻取り後の糸収縮を抑制でき、巻き締まりによるドラム抜き取り不良を抑制でき、且つドラム端面部の膨らみも抑制できるため、良好なパッケージフォームを得ることができる。
以下実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例中の物性値は以下に述べる方法で測定し、図3に示す紡糸装置を用い溶融紡糸を実施した。
(1)糸糸動摩擦係数
糸糸動摩擦係数は、ランニングヤーン法動摩擦測定装置、新興通信工業社製の自動平衡型記録計(AS13型)と新興通信工業社製のUゲージUTタイプを用いて試料長300m、測定速度100m/min、バランサー重量4.9cN、ATT1/2.5とし、繊維のUゲージ走行張力を測定した。繊維をS撚りに2回撚り合わせた場合の張力(T2)と繊維を撚り合わせない場合の張力(T1)とした。撚り角度(β)は17°とし、下式により糸糸動摩擦係数μを算出した。
T2/T1=eμ2πnsinβ
μ=Log(T2/T1)×1/2πnsinβ・Loge
T1:繊維を撚り合わせない場合の張力
T2:繊維を撚り合わせた場合の張力
n:加撚り数×2−1
β:撚り角度
e:2.7183 。
(2)綾角θ1(°)
巻始め綾角θ1は、パッケージ最内層の巻厚0.2〜1mm以内の綾角を10点測定し、その平均値を巻始め綾角度θ1とする。
(3)綾角θ2(°)
巻終わり綾角θ2は、パッケージ最外層から1mm以内の綾角を10点測定し、その平均値を巻終わり綾角θ2とする。
(4)繊度(dtex)
JIS L1013(2010)8.3.1正量繊度(A法)に準拠して測定した。なお、公定水分率0%とした。
(5)糸落ち(個/パッケージ)
パッケージ20個のパッケージ両端面部の糸落ち個数の平均値。
(6)織物品位
パッケージを20個準備し、エアジェットルームの織機にてヨコ打ち込み評価を実施し、照明の明るさ250ルクス以上1250ルクス以下の地点にて外観を検査し、生機におけるバンド状の光沢差について観察を行った。ヨコヒケがない状態を◎、ヨコヒケがやや見られる状態(弱レベル)を○、ヨコヒケが断続的に見られる状態(中レベル)を△、ヨコヒケが断続的に強く見られる状態(大レベル)を×と4段階で判定し、◎と○を合格とした。
[実施例1]
艶消し剤0.2%を含んだ硫酸相対粘度2.80のナイロン66樹脂を290℃で溶融し、孔径0.5mm丸型の吐出孔を有する紡糸口金5より繊維1を吐出し、口金下流側面に設けた加熱手段により加熱された加熱気体流路から紡糸口金5へ水蒸気を250℃、100Paの量で供給した後、一方向から冷却風が出る冷却装置により繊維1を冷却し、オイリングローラ方式による給油装置6により鉱物油で希釈したストレート紡糸油剤を繊維1に対して0.6重量%塗布するように付与した後、50℃に加熱した第1ゴデーロール7,8と、170℃に加熱した第2ゴデーロール9,10で引き回し、4.0倍に延伸、熱処理した後、マイクロカムトラバース方式のトラバース装置11にて、巻始め綾角3.7°、巻終わり綾角8.0°になるように綾角θを高く形成するように制御し、タッチローラ12のオーバーフィード率が2.0%になるように強制駆動させ、巻取り装置14にて巻取り速度3000m/minで巻取り、8デシテックス、1フィラメント、糸糸動摩擦係数0.51、初期巻幅70mm、巻厚40mmのナイロン66モノフィラメント糸を得た。表1に示すように、パッケージ両端面部の糸落ちはなく、パッケージフォームも良好であった。また、得られたパッケージ20個をエアジェットルームの織機にてヨコ打ち込み評価した結果(タテ糸は8デシテックスのナイロン66モノフィラメント)、ヨコヒケなく織物品位も◎であった。
[実施例2]
巻終わり綾角を7.8°とした以外は、実施例1と同じ条件で熱可塑性繊維パッケージを得た。表1に示すように、パッケージ両端面部の糸落ちはなく、パッケージフォームも良好であった。また、得られたパッケージ20個をエアジェットルームの織機にてヨコ打ち込み評価した結果(タテ糸は8デシテックスのナイロン66モノフィラメント)、弱いヨコヒケが見られたが織物品位は○であった。
[比較例1]
巻始め綾角6.0°、巻終わり綾角6.0°とした以外は、実施例1と同じ条件で熱可塑性繊維パッケージを得た。表1に示すように、パッケージ両端面部で平均3個/パッケージの糸落ちが発生していた。また、得られたパッケージ20個をエアジェットルームの織機にてヨコ打ち込み評価した結果(タテ糸は8デシテックスのナイロン66モノフィラメント)、糸落ちにより解舒時の張力変動に起因するヨコヒケが断続的に見られ、織物品位は△と不合格であった。
[比較例2]
巻終わり綾角を7.4°とした以外は、実施例1と同じ条件で熱可塑性繊維パッケージを得た。表1に示すように、パッケージ両端面部で平均2個/パッケージの糸落ちが発生していた。また、得られたパッケージ20個をエアジェットルームの織機にてヨコ打ち込み評価した結果(タテ糸は8デシテックスのナイロン66モノフィラメント)、糸落ちにより解舒時の張力変動に起因するヨコヒケが断続的に見られ、織物品位は△と不合格であった。
[実施例3]
巻始め綾角3.1°、巻終わり綾角8.0°、糸糸動摩擦係数0.46、繊度20デシテックスとした以外は、実施例1と同じ条件で熱可塑性繊維パッケージを得た。表1に示すように、パッケージ両端面部の糸落ちはなく、パッケージフォームも良好であった。また、得られたパッケージ20個をエアジェットルームの織機にてヨコ打ち込み評価した結果(タテ糸は20デシテックスのナイロン66モノフィラメント)、ヨコヒケなく織物品位も◎であった。
[比較例3]
巻始め綾角6.0°、巻終わり綾角6.0°とした以外は、実施例3と同じ条件で熱可塑性繊維パッケージを得た。表1に示すように、パッケージ両端面部で平均7個/パッケージの糸落ちが発生していた。また、得られたパッケージ20個をエアジェットルームの織機にてヨコ打ち込み評価した結果(タテ糸は20デシテックスのナイロン66モノフィラメント)、糸落ちにより解舒時の張力変動に起因するヨコヒケが断続的に強く見られ、織物品位は×と不合格であった。
[実施例4]
巻始め綾角4.1°、巻終わり綾角10.0°、糸糸動摩擦係数0.40、巻取り速度2000m/min、繊度40デシテックス、初期巻幅120mm、巻厚25mmとした以外は、実施例1と同じ条件で熱可塑性繊維パッケージを得た。表1に示すように、パッケージ両端面部の糸落ちはなく、パッケージフォームも良好であった。また、得られたパッケージ20個をエアジェットルームの織機にてヨコ打ち込み評価した結果(タテ糸は40デシテックスのナイロン66モノフィラメント)、弱いヨコヒケが見られたが織物品位は○でであった。
[比較例4]
巻始め綾角6.0°、巻終わり綾角6.0°とした以外は、実施例4と同じ条件で熱可塑性繊維パッケージを得た。表1に示すように、パッケージ両端面部で平均21個/パッケージの糸落ちが発生していた。また、得られたパッケージ20個をエアジェットルームの織機にてヨコ打ち込み評価した結果(タテ糸は40デシテックスのナイロン66モノフィラメント)、糸落ちにより解舒時の張力変動に起因するヨコヒケが断続的に非常に強く見られ、織物品位は×と不合格であった。
[比較例5]
巻終わり綾角を7.6°とした以外は、実施例4と同じ条件で熱可塑性繊維パッケージを得た。表1に示すように、パッケージ両端面部で平均4個/パッケージの糸落ちが発生したが、巻き終わりにかけて綾角θを高く形成するように制御することで比較例4対比、糸落ち個数は軽減した。また、得られたパッケージ20個をエアジェットルームの織機にてヨコ打ち込み評価した結果(タテ糸は40デシテックスのナイロン66モノフィラメント)、糸落ちにより解舒時の張力変動に起因するヨコヒケが断続的に見られ、織物品位は△と不合格であった。
Figure 2017214185
[実施例5]
艶消し剤0.2%を含んだ硫酸相対粘度2.63のナイロン6樹脂を270℃で溶融し、孔径0.4mm丸型の吐出孔を有する紡糸口金5より繊維1を吐出し、口金下流側面に設けた加熱手段により加熱された加熱気体流路から紡糸口金5へ水蒸気を200℃、100Paの量で供給した後、一方向から冷却風が出る冷却装置により繊維1を冷却し、給油ガイド方式による給油装置6により鉱物油で希釈したストレート紡糸油剤を繊維1に対して0.6重量%塗布するように付与した後、交絡装置で糸条1に収束性を付与し、加熱していない第1ゴデーロール7,8と、170℃に加熱した第2ゴデーロール9,10で引き回し、2.0倍に延伸、熱処理した後、2軸の羽根トラバース方式のトラバース装置11にて、巻始め綾角5.1°、巻終わり綾角11.8°になるように綾角θを高く形成するように制御し、タッチローラ12のオーバーフィード率が2.0%になるように強制駆動させ、巻取り装置14にて巻取り速度4000m/minで巻取り、40デシテックス、4フィラメント、糸糸動摩擦係数0.59、初期巻幅120mm、巻厚90mmのナイロン6マルチフィラメント糸を得た。表2に示すように、パッケージ両端面部の糸落ちはなく、パッケージフォームも良好であった。また、得られたパッケージ20個をエアジェットルームの織機にてヨコ打ち込み評価した結果(タテ糸は70デシテックスのナイロン6マルチフィラメント)、ヨコヒケなく織物品位も◎であった。
[比較例6]
巻始め綾角7.5°、巻終わり綾角7.5°とした以外は、実施例5と同じ条件で熱可塑性繊維パッケージを得た。表2に示すように、パッケージ両端面部で平均4個/パッケージの糸落ちが発生していた。また、得られたパッケージ20個をエアジェットルームの織機にてヨコ打ち込み評価した結果(タテ糸は70デシテックスのナイロン6マルチフィラメント)、糸落ちにより解舒時の張力変動に起因するヨコヒケが断続的に見られ、織物品位は△と不合格であった。
[比較例7]
巻終わり綾角を12.6°とした以外は、実施例5と同じ条件で熱可塑性繊維パッケージを得た。表2に示すように、パッケージ両端面部で平均2個/パッケージの糸落ちが発生しており、特に表層部分の糸落ちが多かった。これは、巻終わりのトラバース速度が高速になり過ぎたため、トラバース不良による糸落ちが発生していた。また、得られたパッケージ20個をエアジェットルームの織機にてヨコ打ち込み評価した結果(タテ糸は70デシテックスのナイロン6マルチフィラメント)、糸落ちにより解舒時の張力変動に起因するヨコヒケが断続的に見られ、織物品位は△と不合格であった。
[実施例6]
艶消し剤5.5%、糸糸動摩擦係数0.42、フィラメント数10とした以外は、実施例5と同じ条件で熱可塑性繊維パッケージを得た。表2に示すように、パッケージ両端面部の糸落ちはなく、パッケージフォームも良好であった。また、得られたパッケージ20個をエアジェットルームの織機にてヨコ打ち込み評価した結果(タテ糸は70デシテックスのナイロン6マルチフィラメント)、ヨコヒケなく織物品位も◎であった。
[比較例8]
巻始め綾角7.5°、巻終わり綾角7.5°とした以外は、実施例6と同じ条件で熱可塑性繊維パッケージを得た。表2に示すように、パッケージ両端面部で平均20個/パッケージの糸落ちが発生していた。また、得られたパッケージ20個をエアジェットルームの織機にてヨコ打ち込み評価した結果(タテ糸は70デシテックスのナイロン6マルチフィラメント)、糸落ちにより解舒時の張力変動に起因するヨコヒケが断続的に非常に強く見られ、織物品位は×と不合格であった。
[実施例7]
東レ(株)製E2280のポリフェニレンサルファイド樹脂を320℃で溶融し、孔径0.4mm丸型の吐出孔を有する紡糸口金5より繊維1を吐出し、口金下流側面に設けた加熱手段により加熱された加熱気体流路から紡糸口金5へ水蒸気を300℃、100Paの量で供給した後、一方向から冷却風が出る冷却装置により繊維1を冷却し、オイリングローラ方式による給油装置6により鉱物油で希釈したストレート紡糸油剤を繊維に対して0.6重量%塗布するように付与した後、100℃に加熱した第1ゴデーロール7,8と、130℃に加熱した第2ゴデーロール9,10で引き回し、3.6倍に延伸、熱処理した後、マイクロカムトラバース方式のトラバース装置11にて、巻始め綾角3.1°、巻終わり綾角8.0°になるように綾角θを高く形成するように制御し、タッチローラ12のオーバーフィード率が2.0%になるように強制駆動させ、巻取り装置14にて巻取り速度3000m/minで巻取り、13デシテックス、1フィラメント、糸糸動摩擦係数0.45、初期巻幅70mm、巻厚40mmのポリフェニレンサルファイドモノフィラメント糸を得た。表2に示すように、パッケージ両端面部の糸落ちはなく、パッケージフォームも良好であった。また、得られたパッケージ20個をエアジェットルームの織機にてヨコ打ち込み評価した結果(タテ糸は13デシテックスのポリフェニレンサルファイドモノフィラメント)、弱いヨコヒケが見られたが織物品位は○でであった。
[実施例8]
巻終わり綾角を7.3°とした以外は、実施例7と同じ条件で熱可塑性繊維パッケージを得た。表2に示すように、パッケージ両端面部の糸落ちはなく、パッケージフォームも良好であった。また、得られたパッケージ20個をエアジェットルームの織機にてヨコ打ち込み評価した結果(タテ糸は13デシテックスのポリフェニレンサルファイドモノフィラメント)、弱いヨコヒケが見られたが織物品位は○であった。
[比較例9]
巻始め綾角6.0°、巻終わり綾角6.0°とした以外は、実施例7と同じ条件で熱可塑性繊維パッケージを得た。表2に示すように、パッケージ両端面部で平均8個/パッケージの糸落ちが発生していた。また、得られたパッケージ20個をエアジェットルームの織機にてヨコ打ち込み評価した結果(タテ糸は13デシテックスのポリフェニレンサルファイドモノフィラメント)、糸落ちにより解舒時の張力変動に起因するヨコヒケが断続的に非常に強く見られ、織物品位は×と不合格であった。
[比較例10]
巻終わり綾角を6.8°とした以外は、実施例7と同じ条件で熱可塑性繊維パッケージを得た。表2に示すように、パッケージ両端面部で平均3個/パッケージの糸落ちが発生したが、巻き終わりにかけて綾角θを高く形成するように制御することで比較例9対比、糸落ち個数は軽減していた。また、得られたパッケージ20個をエアジェットルームの織機にてヨコ打ち込み評価した結果(タテ糸は13デシテックスのポリフェニレンサルファイドモノフィラメント)、糸落ちにより解舒時の張力変動に起因するヨコヒケが断続的に見られ、織物品位は△と不合格であった。
Figure 2017214185
1:繊維
2:芯材
3:パッケージ
4:紡糸ブロック
5:紡糸口金
6:給油装置
7:第1ゴデーロール(U)
8:第1ゴデーロール(L)
9:第2ゴデーロール(U)
10:第2ゴデーロール(L)
11:トラバース装置
12:タッチローラ
13:スピンドル
14:巻取り装置

Claims (4)

  1. 糸糸動摩擦係数が0.60以下の熱可塑性繊維からなるチーズ状パッケージにおいて、初期巻幅が60〜130mmであり、綾角がパッケージ巻始めから巻終わりにかけて漸増しており、巻始め綾角θ1と巻終わり綾角θ2が下記式を満足していることを特徴とする熱可塑性繊維のパッケージ。
    4.0°<θ2−θ1<7.0°
  2. 糸条巻厚が20〜100mmであることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性繊維のパッケージ。
  3. 熱可塑性繊維の主成分がポリアミドであることを特徴とする請求項1または2記載の熱可塑性繊維のパッケージ。
  4. スピンドル軸上に形成されるチーズ状パッケージに、タッチローラを接触させて、2000m/分以上の速度で熱可塑性繊維を巻取る方法において、タッチローラの回転数が一定となるようにスピンドル回転数を制御し、かつ綾角をパッケージ巻始めから巻終わりにかけて漸増させることを特徴とする熱可塑性繊維の巻取り方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114555498A (zh) * 2019-10-29 2022-05-27 宇部爱科喜模株式会社 纱线卷装体及其制造方法

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