JP2017213995A - エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】膨張するエアバッグによって、座席に着座した乗員の下半身を迅速に拘束することができて、円滑に乗員を保護可能なエアバッグ装置を提供すること。【解決手段】座席DSに着座した乗員DPの前方の収納部位5に収納されるエアバッグ12を、有する。エアバッグが、下半身DBを拘束可能な下側拘束部14と、上半身UBを拘束可能な上側拘束部32と、を備える。下側拘束部が、大腿部Tの左右の外方への移動を規制可能とする棒状膨張部19Lと、棒状膨張部間を連結する連結部と、を有して構成されて、棒状膨張部と連通部との後端面を、腰部HPを受け止め可能な腰部受止面25とされる。上側拘束部が、下側拘束部の後端側から連なって前上方に延びるように配設されるとともに、上端32bを、座席の背もたれ部SBよりも上方に位置させるように構成されて、膨張完了時の後面を、上半身受止面33としている。【選択図】図12

Description

本発明は、車両の座席に着座した乗員の前方の収納部位に収納されて、膨張用ガスの流入時に、乗員の前方を覆うように膨張するエアバッグを備えるエアバッグ装置に関する。
従来、座席に着座した乗員を、下半身から上半身にかけて保護可能なエアバッグ装置としては、運転席におけるステアリングコラムの下方の領域に搭載されて、膨張完了時に、運転席に着座した運転者の膝を拘束する膝拘束部と、膝拘束部の後端側から上方に突出するように配置されて運転者の胸部から頭部にかけてを保護する上半身拘束部と、を有するエアバッグを備える構成のものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−71911号公報
しかし、従来のエアバッグ装置では、膨張を完了させたエアバッグが、運転席に着座した状態の運転者の腰を拘束する構成ではなく、腰の浮き上がりや腰を前方へ滑らせるようなスライド移動を規制できないことから、乗員の下半身を的確に拘束する点で、改善の余地があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、膨張するエアバッグによって、座席に着座した乗員の下半身を的確に拘束することができて、円滑に乗員を保護可能なエアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係るエアバッグ装置は、車両の座席に着座した乗員の前方の収納部位に収納されて、膨張用ガスの流入時に、乗員の前方を覆うように膨張するエアバッグを備えるエアバッグ装置であって、
エアバッグが、
膨張完了時に、収納部位から後方に延びる形状として、乗員の下半身を拘束可能な下側拘束部と、
乗員の上半身を拘束可能な上側拘束部と、
を備える構成とされ、
下側拘束部が、
膨張完了時の後端面に、乗員の腰部を受け止め可能な腰部受止面を備える構成とされるとともに、
収納部位から後方へ延びる形状とされるとともに、乗員の大腿部の左右の外方において、それぞれ、大腿部に略沿うように配置されて、大腿部の左右の外方への移動を規制可能とする棒状膨張部と、
棒状膨張部間を連結する連結部と、
を有して構成されて、棒状膨張部と連通部との後端面によって、腰部受止面が形成され、
連結部が、膨張完了時の下面を、棒状膨張部の下面より上方に位置させるように構成され、
上側拘束部が、下側拘束部からの前記膨張用ガスにより膨張可能に、下側拘束部の後端側から連なって前上方に延びるように配設されるとともに、上端を、座席の背もたれ部よりも上方に位置させるように、構成されて、膨張完了時の後面を、乗員の上半身を受け止める上半身受止面としていることを特徴とする。
本発明のエアバッグ装置では、エアバッグが、膨張完了時に乗員の下半身を拘束可能な下側拘束部を備える構成であり、この下側拘束部は、膨張完了時に、乗員の大腿部に略沿って配設される棒状膨張部によって、大腿部の左右両側を覆うとともに、後端側の腰部受止面によって、乗員の腰部を受止可能に、構成されている。すなわち、本発明のエアバッグ装置では、エアバッグの展開膨張時に、まず、膨張用ガスを内部に流入させて膨張する下側拘束部によって、大腿部の左右方向側への移動と、腰部の前方移動と、を抑制することができて、前方移動しようとする乗員の下半身を的確に拘束することができる。また、本発明のエアバッグ装置では、下側拘束部において、棒状膨張部間を連結する連結部は、下面を、棒状膨張部の下面より上方に位置させる構成とされており、換言すれば、下側拘束部は、左右方向の中央側である連結部の部位の下側を凹ませて配置されることとなり、エアバッグの展開膨張時に、この連結部の部位(棒状膨張部間の部位)に、乗員の左右の大腿部を円滑に進入させることができる。さらに、本発明のエアバッグ装置では、エアバッグが、下側拘束部を経て内部に膨張用ガスを流入させる構成の上側拘束部を備える構成とされており、この上側拘束部は、膨張完了時に、下側拘束部の後端側から連なって前上方に延びるように配設される構成であることから、乗員の上半身との距離が近く、下側拘束部によって腰部を拘束された状態の乗員の上半身を、的確に受け止めることができる。また、この上側拘束部は、上端を前方に向けるように傾斜していることから、乗員の上半身が、腰部を起点として前方に倒れ込むように移動する際に、後面側の上半身受止面によって、上半身全体を略均等に受け止めることができる。さらに、この上側拘束部は、膨張完了時の上端を座席の背もたれ部よりも上方に位置させるように構成されていることから、乗員の頭部も、円滑に拘束することができる。
したがって、本発明のエアバッグ装置では、膨張するエアバッグによって、座席に着座した乗員の下半身を的確に拘束することができて、円滑に乗員を保護することができる。
また、本発明のエアバッグ装置において、上側拘束部を、膨張完了時の左右方向側の幅寸法を上端側にかけて狭幅とされるように、構成すれば、例えば、運転席の前方に搭載される場合に、上側拘束部が、ステアリングホイールを操舵している乗員(運転者)の腕と大きく干渉することを抑制できて、好ましい。
さらに、上記構成のエアバッグ装置において、エアバッグに、膨張完了時に、上側拘束部の前方側への回転移動を抑制して、上側拘束部を支持可能な支持膨張部を、配設させる構成とすれば、上側拘束部が、乗員の上半身を受け止めた際に、支持膨張部によって支持されることから、上側拘束部により、乗員の上半身を一層安定して受け止めることが可能となって、好ましい。
具体的には、支持膨張部は、膨張完了時の上端側を上側拘束部の上端側と連通させて、上側拘束部を経て内部に膨張用ガスを流入させるように構成するとともに、膨張完了時の下端側を下側拘束部の上面近傍に位置させるように構成することが、好ましく、このような構成とすれば、下側拘束部と上側拘束部と支持膨張部とを一体的に構成することができて、部品点数の増大を抑制することができる。
また、エアバッグと別体とされる補助バッグを、備える構成として、この補助バッグによって、支持膨張部を構成してもよい。
さらにまた、上記構成のエアバッグ装置において、支持膨張部の膨張完了後の内圧を、下側拘束部及び上側拘束部の内圧よりも低く設定する構成とすれば、膨張用ガスの排気、若しくは、上側拘束部が乗員の上半身を受け止めた際に、下側拘束部と上側拘束部との間で、下側拘束部,上側拘束部の内圧と同等程度まで、内圧を上昇させるように圧縮変形させることにより、支持膨張部によって、前方移動する上半身の運動エネルギーを、円滑に吸収させることができ、乗員の上半身をソフトに受け止めることが可能となって、好ましい。
さらにまた、上記構成のエアバッグ装置において、下側拘束部における前端側の領域に、膨張完了時に下方に向かって突出するように配設されて乗員の膝を受け止め可能な膝保護部を、配設させる構成とすれば、乗員の膝も的確に保護することができ、腰部の前進移動に加えて、膝の前進移動も規制できることから、乗員の下半身の前進移動を一層的確に抑制可能となって、好ましい。
さらにまた、上記構成のエアバッグ装置において、エアバッグに、膨張完了時の上側拘束部の上端側の領域における下側拘束部の上面からの離隔距離を規制する規制部材を、配設させる構成とすれば、エアバッグの膨張完了時の上側拘束部の配置位置(傾斜角度)を、規制部材によって的確に規制することができ、必要以上に上側拘束部を乗員側に接近させることを防止できて、好ましい。
本発明の一実施形態であるエアバッグ装置を車両に搭載させた状態を示す概略図である。 実施形態のエアバッグ装置に使用されるエアバッグを単体で膨張させた状態の後側から見た斜視図である。 図2のエアバッグを前側から見た斜視図である。 図2のエアバッグの左側面図である。 図2のエアバッグの底面図である。 図2のエアバッグの正面図である。 図2のエアバッグにおける左右方向の中央側の部位での縦断面図であり、図6のVII−VII部位に対応する。 図2のエアバッグにおける左端側の部位での縦断面図であり、図6のVIII−VIII部位に対応する。 図2のエアバッグにおいて、下側拘束部の部位の縦断面図であり、図5のIX−IX部位に対応する。 図2のエアバッグにおいて、膝保護部の先端を前方に向けるように折り返して平らに展開した状態の概略底面図である。 図2のエアバッグにおける上側拘束部と支持膨張部との境界部位付近の平面図と、断面図である。 実施形態のエアバッグ装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態を示す概略側面図である。 実施形態のエアバッグ装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態の概略正面図である。 実施形態のエアバッグ装置において、膨張完了後のエアバッグが運転者を受け止める状態を説明する概略図である。 本発明の他の形態であるエアバッグ装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態の概略側面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態では、図1に示すように、車両Vとして1人乗り用の小型自動車に搭載させるエアバッグ装置Mを例に採り、説明をする。すなわち、実施形態では、この小型自動車(車両V)の座席(運転席DS)に着座した運転者DPを乗員として、エアバッグ装置Mは、この運転者DPの前方に配置される構成である。なお、実施形態においては、運転者DPは、標準体格の男性(ダミー人形:AM50)に相当するものを図示している。
エアバッグ装置Mは、図1,12に示すように、折り畳まれたエアバッグ12と、エアバッグ12に膨張用ガスを供給するインフレーター7と、を備える構成とされて、運転席DSの前方に配置されるステアリングコラム3の後端3a近傍における下面側に設けられる収納部位5内に収納されている。具体的には、実施形態では、エアバッグ装置Mは、運転者DPの膝Kの前上側となる腰部HPの前方の領域に、収納されている。インフレーター7は、図5の二点鎖線に示すように、本体8と、作動時に本体8から吐出される膨張用ガスをエアバッグ12の流入口部17へ供給するディフューザ9と、を備えて構成されている。ディフューザ9は、金属パイプからなる三又状として、元部9aを本体8に接続させ、二又状に分かれた分岐部9bの2つの先端9cを、それぞれ、エアバッグ12の二つの流入口部17に挿入させ、図示しないクランプ等によって、接続させている。このインフレーター7は、ステアリングコラム3内において、図示しないコラムチューブ等の車体側の部材に取付固定されている。
エアバッグ12は、可撓性を有したポリアミド糸やポリエステル糸等からなる織布を、縫製や接着等で結合させたり、あるいは、袋織りやブロー成形等の所定の成形を利用して製造されるもので、可撓性を有した袋状とされている。実施形態の場合、エアバッグ12は、可撓性を有したポリアミド糸やポリエステル糸等からなる織布を、縫合糸を用いて縫着させることにより、袋状とされている。
エアバッグ12は、図2〜11に示すように、運転者DPの下半身DBを拘束可能な下側拘束部14と、運転者DPの上半身UBを拘束可能な上側拘束部32と、上側拘束部32を支持可能な支持膨張部45と、上側拘束部32の上端32bと下側拘束部14の上面15cとを連結して膨張完了時の上側拘束部32の上端32b側の領域の下側拘束部14の上面15cからの離隔距離を規制する規制部材54と、を備える構成とされている。
下側拘束部14は、膨張完了時に収納部位5から後方に突出して前後方向に略沿って配置される本体部15と、本体部15から下方に突出するように配置される膝保護部27と、を備える構成とされている。本体部15は、膨張完了時に、収納部位5から後方に延びる形状として、膨張完了時の前端15a側に、インフレーター7のディフューザ9を接続させる二つの流入口部17,17を、配設させている。実施形態の場合、各流入口部17は、エアバッグ12の膨張完了時に、前端側に、ディフューザ9の各先端9cを挿入可能な開口17aを、有する構成とされている。膝保護部27は、図4,7,8に示すように、本体部15における膨張完了時の前端側の領域であって、流入口部17の後側となる領域に、膨張完了時に後下方に向かって突出するように配設される構成である。実施形態の場合、膝保護部27は、エアバッグ12の膨張完了時に、本体部15の下面15d側から後下方に向かって突出するようにして、運転者DPの膝K(KL,KR)の前方に配設されるもので、左右方向側の幅寸法を、本体部15の左右方向側の幅寸法より若干小さく設定されて、運転者DPの左右の両膝KL,KRを受け止め可能に、構成されている(図5参照)。
本体部15は、膨張完了時に、膝保護部27の後側の領域において後方に延びる2つの棒状膨張部19L,19Rと、棒状膨張部19L,19R間を連結する連結部20と、を備える構成とされている。各棒状膨張部19L,19Rは、図5,8に示すように、本体部15の左右両縁側において、それぞれ、流入口部17,17から連なるように後方に延びるように配置されるもので、膨張完了形状を略楕円柱状として、エアバッグ12の膨張完了時に、運転者DPの大腿部T(TL,TR)の左右の外方において、それぞれ、大腿部T(TL,TR)に略沿うように配置される構成である。詳細には、実施形態では、運転者DPの大腿部T(TL,TR)は、膨張完了時のエアバッグ12において、棒状膨張部19L,19Rと連結部20とをそれぞれ区画している区画部22L,22Rの部位の下方に位置するような、態様となる(図9参照)。連結部20は、エアバッグ12の膨張完了時に、運転者DPの大腿部T(TL,TR)の上側に配置されるもので、後述する乗員側壁部29と車体側壁部30とを重ねて結合させるように配置される区画部22L,22Rによって、棒状膨張部19L,19Rと区画されて、膨張完了時の下面20aを、棒状膨張部19L,19Rの下面19aより上方に位置させるように構成されている(図9参照)。区画部22L,22Rは、図5,10に示すように、前後方向(運転者DPの大腿部T)に略沿った略直線状として構成されるもので、それぞれ、前端側に、左右方向の内方側に向かって延びるように屈曲される屈曲部22aを、有している。この屈曲部22a,22aは、連結部20と膝保護部27とを部分的に区画するもので、連結部20は、図7,10に示すように、屈曲部22a,22a間の隙間を連通部23として、膝保護部27と連通されて、膝保護部27を経て内部に膨張用ガスを流入させるように構成されている。また、連結部20は、膨張完了時の厚さを、棒状膨張部19L,19Rの膨張完了時の厚さより、薄くするように、構成されている。
さらに、本体部15は、膨張完了時の後端面15bに、運転者DPの腰部HPを受け止め可能な腰部受止面25を備える構成とされている。実施形態では、腰部受止面25は、棒状膨張部19L,19Rと連結部20とのそれぞれの後端面19b,20bによって、形成されている。なお、実施形態では、下側拘束部14における各棒状膨張部19L,19Rは、上側拘束部32における後述する端側膨張部34L,34Rに連なるように、構成されており(図8参照)、腰部受止面25は、詳細には、棒状膨張部19L,19Rと端側膨張部34L,34Rとの境界部位の後面と、連結部20の後端面20bと、から、形成されている。下側拘束部14における本体部15の後端面15bに配置される腰部受止面25は、実施形態の場合、エアバッグ12の膨張完了時において、図12に示すように、運転席DSに着座している運転者DPの腰部HPの前側近傍となる位置に、配置されて、運転者DPの腰部HPを、前方へのスライドを抑制して、拘束可能に、構成されている。
実施形態では、下側拘束部14の本体部15は、左右方向側の幅寸法を、棒状膨張部19L,19Rによって、左右の大腿部TL,TRの外方を覆い、かつ、後端側の腰部受止面25によって腰部HPを受け止め可能な寸法とするとともに、前端側から後端側にかけて略一定として構成されている(図5参照)。すなわち、本体部15及び本体部15の後端面15bに形成される腰部受止面25は、左右方向側の幅寸法を、運転者DPの腰部HPよりも左右に幅広として、構成されている(図13参照)。また、膝保護部27は、左右方向側の幅寸法を、図5に示すように、本体部15の左右方向側の幅寸法より僅かに小さく、かつ、連結部20の左右方向側の幅寸法よりも大きく設定されて、大腿部TL,TRの左右の外方を棒状膨張部19L,19Rによって覆われた運転者DPの両膝KL,KRを受け止め可能に、構成されている。
この下側拘束部14は、実施形態の場合、膨張完了時に運転者DP側(下側)に配置される乗員側壁部29と、ステアリングコラム3側(上側)に配置される車体側壁部30と、を、周縁相互や区画部22L,22Rの部位を縫着させて構成されるもので、膝保護部27は、乗員側壁部29の前側の領域に配置されて、部分的に若干狭幅に構成される膝保護形成部29aを、二つ折りして対応する縁部相互を結合させるとともに、折目を後方に向けるように乗員側壁部29に重ねて、乗員側壁部29と車体側壁部30との周縁相互とともに縫着させることにより(図5参照)、膨張時に、図7に示すように、本体部15の乗員側壁部29(下面15d側)から部分的に後下方に向かって突出するように、形成されている。
上側拘束部32は、下側拘束部14の後端側から連なって前上方に延びるように配設されるもので、実施形態の場合、膨張完了形状を、下端32a側の左右方向の幅寸法を下側拘束部14における本体部15の左右方向の幅寸法と略一致させ、上端32b側にかけて左右方向側の幅寸法を狭幅とされている。実施形態の場合、上側拘束部32は、膨張完了時に、図4,7,8に示すように、上端32bを前方に位置させ、下端32aを後方に位置させるように、前後方向に対して傾斜して配置されるもので、詳細には、領域内を、上下方向(前後方向)に略沿って形成されるとともに左右方向側で並設される2つの区画部38L,38Rによって、左右方向側で3分割される構成である(図2,6参照)。左右両端側に配設される端側膨張部34L,34Rは、下側拘束部14の棒状膨張部19L,19Rから連なるように、配置されている(図8参照)。中央側に配設される中央側膨張部35は、下端側を、下側拘束部14の連結部20の後端と分離させるようにして、構成されている。上側拘束部32において、中央側膨張部35の下方の領域(中央側膨張部35と下側拘束部14における連結部20との間の領域)には、下側拘束部14における連結部20と分離させるように、後述する乗員側壁部40と車体側壁部41とを切り欠かれた切欠部36が配置されている(図6,7参照)。この切欠部36は、エアバッグ12の膨張完了時に、上側拘束部32を下側拘束部14に対して屈曲させる起点を構成している。実施形態の場合、上側拘束部32を端側膨張部34L,34Rと中央側膨張部35とに区画している区画部38L,38Rは、上端を、上側拘束部32の上端32bより下方に位置させるように構成され、端側膨張部34L,34Rと中央側膨張部35とは、上端側で相互に連通される構成である。
上側拘束部32は、下端32a側における左右方向側の幅寸法を、下側拘束部14における本体部15の後端側(腰部受止面25)の左右方向側の幅寸法と一致させ、上端32b側にかけて、左右方向側の幅寸法を狭めるように、構成されている。詳細には、実施形態の場合、上側拘束部32は、図6,13に示すように、運転者DPの腕AL,AR近傍となる上下の中間部位付近にかけて、左右方向側の幅寸法を狭められ、膨張完了時の上半分程度の領域は、左右方向側の幅寸法を略一定として、構成されている。また、上側拘束部32は、図12に示すように、膨張完了時の上端32bを、運転席DSの背もたれ部SBよりも上方に位置させるように、構成されており、この膨張完了時の上端32b側の部位によって、運転者DPの頭部Hを保護可能に、構成されている。そして、上側拘束部32における上端32b側の左右方向側の幅寸法は、ステアリングホイール1を操舵している運転者DPの両腕AL,ARとの干渉を抑制し、かつ、運転者DPの頭部Hを円滑に保護可能な寸法に、設定されている。さらに、上側拘束部32は、実施形態の場合、図8に示すように、下側拘束部14の乗員側壁部29から連なるように配置されて膨張完了時に運転者DP側(後側)に配置される乗員側壁部40と、下側拘束部14の車体側壁部30から連なるように配置されて膨張完了時に前側に配置される車体側壁部41と、を、周縁相互や区画部38L,38Rの部位を縫着させて構成されるもので、膨張完了時の後面である乗員側壁部40を、運転者DPの上半身UBを受け止める上半身受止面33としている。また、実施形態のエアバッグ12では、車両搭載状態において、膨張完了時における上側拘束部32の後面側(上半身受止面33)の前後方向に対する傾斜角度は、腰部受止面25に腰部HPを受け止められて、腰部HPを中心として頭部Hを前方に回転させつつ前進移動する運転者DPの上半身UBを的確に拘束可能に、ステアリングホイール1のリング面1aよりも大きく設定されている(図12参照)。
支持膨張部45は、エアバッグ12の膨張完了時に、上側拘束部32の前方側への回転移動を抑制して、上側拘束部32を支持可能に構成されている。詳細には、支持膨張部45は、膨張完了時の上端45a側を、上側拘束部32の上端32b側と連通されて、上側拘束部32を経て内部に膨張用ガスを流入させるように構成される略袋状として、構成されて、膨張完了時の下端45b側を、下側拘束部14における本体部15の上面15c近傍に位置させるように、構成されている(図7,8参照)。詳細には、実施形態の場合、支持膨張部45は、図8,11に示すように、上側拘束部32における各端側膨張部34L,34Rから連なるように形成される連通部47L,47Rによって、左右両縁側の部位で、上側拘束部32と連通されている。また、この支持膨張部45は、膨張完了後の内圧を、下側拘束部14及び上側拘束部32の内圧よりも低く設定されている。実施形態の場合、支持膨張部45は、膨張完了時の下端45b側における左右両縁側の前面側に、余剰の膨張用ガスを排気可能なベントホール48,48を、配設させることにより(図3参照)、内圧を調整可能に構成されている。また、実施形態の場合、支持膨張部45は、エアバッグ12を単体で膨張させた状態では、図7,8に示すように、下端45b側を、下側拘束部14における本体部15の後端付近における上側拘束部32との境界部位付近の上面近傍に接触させるようにして、上側拘束部32と下側拘束部14との間の隙間を埋めるように、膨張することとなり、車両搭載時におけるエアバッグ12の膨張完了時には、前面45cを、ステアリングホイール1のリング面1aに支持させるようにして、ステアリングホイール1と上側拘束部32との間を埋めるように、膨張することとなる(図12参照)。
この支持膨張部45は、実施形態の場合、上側拘束部32の乗員側壁部40から連なるように配置されて膨張完了時に前側に配置される前側壁部51と、上側拘束部32の車体側壁部41から連なるように配置されて膨張完了時に後側に配置される後側壁部52と、の周縁相互を縫着させて、袋状に構成される。また、支持膨張部45の上端45a側と上側拘束部32の上端32b側とにおいて、連通部47L,47R間の領域は、図11に示すように、連結片49によって、相互に連結されている。この連結片49は、実施形態の場合、上側拘束部32の乗員側壁部40(支持膨張部45の前側壁部51)及び上側拘束部32の車体側壁部41(支持膨張部45の後側壁部52)と一体的に構成されるもので、左右両縁側(各連通部47L,47Rとの間)に、スリット50,50を形成されることにより、各連通部47L,47Rと分離されて、支持膨張部45の上端45a側と上側拘束部32の上端32b側とにおける左右方向の中央付近を連結するように、構成されている。この連結片49は、エアバッグ12の膨張完了時に、支持膨張部45における左右の中央側の領域の上端45a側の部位が、上側拘束部32における中央側膨張部35の上端側の部位に対して、大きく離隔して配置されることを規制するために、配置されている。
上側拘束部32の上端32bと下側拘束部14の上面15cとを連結する規制部材54は、実施形態の場合、上側拘束部32及び下側拘束部14と別体として構成されるもので、エアバッグ12と同様に、ポリアミド糸やポリエステル糸等からなる織布から形成されている。規制部材54は、下端54b側を、下側拘束部14における本体部15の上面15c側における前端側であって、流入口部17,17間の領域に、縫合糸を用いて縫着(結合)され、上端54a側を、上側拘束部32の上端32b側における連結片49の部位に、縫合糸を用いて縫着(結合)されている(図3,10参照)。この規制部材54は、膨張完了時の上側拘束部32の上端32b側の領域の下側拘束部14の上面15cからの離隔距離を規制するもので、長さ寸法(上側拘束部32の上端32b側に結合される上端45aと、下側拘束部14の上面15c側に結合される下端45bと、の離隔距離)を、エアバッグ12の膨張完了時に、上側拘束部32を、上端32bを前方に向けるように傾斜させ、また、この上側拘束部32における後面側である上半身受止面33の前後方向に対する傾斜角度を、ステアリングホイール1のリング面1aよりも大きくするように、設定されている。
実施形態の場合、エアバッグ12は、下側拘束部14の乗員側壁部29と上側拘束部32の乗員側壁部40と支持膨張部45の前側壁部51とを直列的に並設させた第1基布57と、下側拘束部14の車体側壁部30と上側拘束部32の車体側壁部41と支持膨張部45との後側壁部52とを直列的に並設させた第2基布58と、の所定箇所を、縫合糸を用いて縫着させて、袋状とされている。
実施形態のエアバッグ装置Mは、折り畳まれたエアバッグ12を、インフレーター7と接続させて、インフレーター7とともに収納部位5内に収納させ、インフレーター7に、所定の作動信号入力用のリード線を結線させれば、車両Vに搭載することができる。
車両Vが衝突して、インフレーター7に作動信号が入力されれば、インフレーター7の本体8から流出される膨張用ガスが、ディフューザ9を経て、流入口部17からエアバッグ12内に流入することとなる。そして、エアバッグ12は、内部に膨張用ガスを流入させつつ、収納部位5から後方に突出して、膨張を完了させることとなる。
そして、実施形態のエアバッグ装置Mでは、エアバッグ12が、膨張完了時に乗員としての運転者DPの下半身DBを拘束可能な下側拘束部14を備える構成であり、この下側拘束部14は、膨張完了時に、運転者DPの大腿部TL,TRに略沿って配設される棒状膨張部19L,19Rによって、大腿部TL,TRの左右両側を覆うとともに、後端側の腰部受止面25によって、運転者DPの腰部HPを受止可能に、構成されている。すなわち、実施形態のエアバッグ装置Mでは、エアバッグ12の展開膨張時に、まず、膨張用ガスを内部に流入させて膨張する下側拘束部14によって、大腿部TL,TRの左右方向側への移動と、腰部HPの前方移動と、を抑制することができて、前方移動しようとする運転者DPの下半身DBを的確に拘束することができる(図14のA参照)。また、実施形態のエアバッグ装置Mでは、下側拘束部14において、棒状膨張部19L,19R間を連結する連結部20は、下面20aを、棒状膨張部19L,19Rの下面19aより上方に位置させる構成とされており、換言すれば、下側拘束部14は、左右方向の中央側である連結部20の部位の下側を凹ませて配置されることとなり、エアバッグ12の展開膨張時に、この連結部20の部位(棒状膨張部19L,19R間の部位)に、運転者DPの左右の大腿部TL,TRを円滑に進入させることができる(図13参照)。さらに、実施形態のエアバッグ装置Mでは、エアバッグ12が、下側拘束部14を経て内部に膨張用ガスを流入させる構成の上側拘束部32を備える構成とされており、この上側拘束部32は、膨張完了時に、下側拘束部14の後端側から連なって前上方に延びるように配設される構成であることから、運転者DPの上半身UBとの距離が近く、図14のBに示すように、下側拘束部14によって腰部HPを拘束された状態の運転者DPの上半身UBを、的確に受け止めることができる。また、この上側拘束部32は、上端32bを前方に向けるように傾斜していることから、運転者DPの上半身UBが、腰部HPを起点として前方に倒れ込むように移動する際に、後面側の上半身受止面33によって、上半身UB全体を略均等に受け止めることができる。さらに、この上側拘束部32は、膨張完了時の上端32bを座席としての運転席DSの背もたれ部SBよりも上方に位置させるように構成されていることから、運転者DPの頭部Hも、円滑に拘束することができる。
したがって、実施形態のエアバッグ装置Mでは、膨張するエアバッグ12によって、座席(運転席DS)に着座した乗員(運転者DP)の下半身DBを的確に拘束することができて、円滑に乗員(運転者DP)を保護することができる。
また、実施形態のエアバッグ装置Mでは、上側拘束部32が、膨張完了時の左右方向側の幅寸法を上端32b側にかけて狭幅とされるように、構成されている。そのため、実施形態のごとく、運転席DSの前方に搭載される場合に、上側拘束部32が、ステアリングホイール1を操舵している運転者DPの腕AL,ARと大きく干渉することを抑制できる(図13参照)。実施形態の場合、上側拘束部32は、下端32a側から、上下の中央付近にかけて左右方向側の幅寸法を狭めるように構成され、上半分程度の領域を、左右方向側の幅寸法を略一定として、構成されている。そのため、膨張完了時の上側拘束部32が、運転者DPの腕AL,ARとの干渉を抑制され、かつ、ある程度左右に幅広に膨張する上端32b側の領域によって、運転者DPの頭部Hを安定して拘束することができる。なお、運転席の前方ではなく、助手席の前方や後部座席の前方に搭載させる場合には、上側拘束部を、上下の全域にわたって、左右方向側の幅寸法を一定としてもよく、また、運転席の前方に搭載させる場合にも、上記のような点を考慮しなければ、上側拘束部を、上下の全域にわたって、左右方向側の幅寸法を一定としてもよい。
さらに、実施形態のエアバッグ装置Mでは、エアバッグ12が、膨張完了時に、上側拘束部32の前方側への回転移動を抑制して、上側拘束部32を支持可能な支持膨張部45を備える構成とされていることから、上側拘束部32が、運転者DPの上半身UBを受け止めた際に、支持膨張部45によって支持されることとなり、上側拘束部32により、運転者DPの上半身UBを一層安定して受け止めることができる。なお、このような点を考慮しなければ、エアバッグとして、支持膨張部を備えず、上側拘束部の前側に、エアバッグと別体として、膨張した上側拘束部を支持させる部材を配置させて、この支持部材によって、上側拘束部を支持させる構成としてもよい。
実施形態では、支持膨張部45は、膨張完了時の上端45a側を上側拘束部32の上端32b側と連通させて、上側拘束部32を経て内部に膨張用ガスを流入させるように構成されて、膨張完了時の下端43b側を下側拘束部14の上面15c近傍に位置させるように構成されている。すなわち、実施形態のエアバッグ12では、下側拘束部13と上側拘束部32と支持膨張部45とを一体的に構成していることから、部品点数の増大を抑制することができる。さらに、実施形態のエアバッグ12では、支持膨張部45は、上側拘束部32の上端32b側と連通されて、上側拘束部32を経て内部に膨張用ガスを流入させる構成であり、換言すれば、実施形態では、エアバッグ12は、インフレーター7からの膨張用ガスを、下側拘束部14、上側拘束部32を経て、支持膨張部45に流入させる構成である。そのため、支持膨張部45を備える構成であっても、下側拘束部14と上側拘束部32とを迅速に膨張させることができ、運転者DPを的確に保護することができる。
なお、上記のような点を考慮しなければ、支持膨張部を、エアバッグと一体的に構成しなくともよく、例えば、図15に示すように、エアバッグ60を、下側拘束部61と上側拘束部62のみを備える構成として、膨張完了時に、ステアリングホイール1のリング面1aを覆うように膨張するステアリングホイール用のエアバッグ65を、エアバッグ60と別体とされる補助バッグとして、この補助バッグ65を支持膨張部として、エアバッグ60の上側拘束部62を支持させるように構成してもよい。
さらにまた、実施形態のエアバッグ装置Mでは、支持膨張部45が、ベントホール48を備える構成として、膨張完了後の内圧を、下側拘束部14及び上側拘束部32の内圧よりも低く設定されていることから、上側拘束部32が運転者DPの上半身UBを受け止めた際に、支持膨張部45によって、前方移動する上半身UBの運動エネルギーを、円滑に吸収させることができ、運転者DPの上半身UBをソフトに受け止めることができる。実施形態のエアバッグ装置Mでは、支持膨張部45に、余剰の膨張用ガスを排気可能なベントホール48を配置させ、ベントホール48から膨張用ガスを排気させることにより、内圧を低下させた支持膨張部45によって、前方移動する運転者DPの上半身UBの運動エネルギーを吸収させる構成である。なお、支持膨張部の態様としては、実施形態に限られるものではなく、支持膨張部を、ベントホールを設けない構成として、膨張完了時の内圧を上側拘束部及び下側拘束部より低く設定し、上側拘束部が乗員の上半身を受け止めた際に、下側拘束部と上側拘束部との間で、支持膨張部を、下側拘束部,上側拘束部の内圧と同等程度まで、内圧を上昇させるように圧縮変形させることにより、前方移動する上半身の運動エネルギーを、吸収させる構成としてもよい。また、このような点を考慮しなければ、膨張完了後の支持膨張部の内圧を、下側拘束部及び上側拘束部の内圧と略同等とするように、エアバッグを構成してもよい。
さらにまた、実施形態のエアバッグ装置Mでは、下側拘束部14における前端15a側の領域に、膨張完了時に下方に向かって突出するように配設されて運転者DPの膝K(KL,KR)を受け止め可能な膝保護部27が、配設される構成であることから、腰部受止面25による腰部HPの受止時に、略同時に、膝K(KL,KR)も的確に保護することができ、腰部HPの前進移動に加えて、膝K(KL,KR)の前進移動も規制できることから、運転者DPの下半身DBの前進移動を一層的確に抑制することができる。
さらにまた、実施形態のエアバッグ装置Mでは、エアバッグ12は、膨張完了時の上側拘束部32の上端32b側の領域の下側拘束部14の上面15cからの離隔距離を規制する規制部材54を、備える構成とされていることから、エアバッグ12の膨張完了時の上側拘束部32の配置位置(傾斜角度)を、規制部材54によって的確に規制することができて、必要以上に上側拘束部32を運転者DP側に接近させることを防止できる。なお、このような点を考慮しなければ、エアバッグに、規制部材を配置させない構成としてもよい。
実施形態のエアバッグ装置Mでは、エアバッグ12は、コンパクトな構成として、乗員としての運転者DPの下半身DBから上半身UBにかけてを的確に保護可能であることから、実施形態のごとく、一人乗り用の小型の車両Vに、好適である。なお、本発明のエアバッグ装置の搭載位置は、運転席の前方に限られるものではなく、助手席の前方に搭載して、助手席に着座した乗員を保護してもよく、また、車両の前席に搭載して、後部座席に着座した乗員を保護する構成としてもよい。後部座席に着座した乗員を保護する場合、エアバッグの膨張完了時に、支持膨張部を支持する車体側の部材がなく、エアバッグは、単体で膨張させたような形状として、膨張を完了させることとなる。そして、支持膨張部を車体側の部材に支持させない状態で、乗員を保護する際には、乗員の上半身を受け止めた上側拘束部が前方移動すると、支持膨張部は、乗員の下半身を拘束している下側拘束部によって支持されるような態様となって、上側拘束部を支持することとなる。すなわち、支持膨張部を車体側の部材に支持させない状態で乗員を保護する場合、乗員は、下半身と上半身との間でエアバッグを挟みこむような態様となって、上半身を、上側拘束部によって保護されることとなり、膨張完了時のエアバッグを、車体側の部材によって支持することが困難な場合にも、乗員を、下半身から上半身にかけて円滑に拘束することができる。そのため、本発明のエアバッグ装置は、後部座席に着座した乗員保護用に、好適である。
なお、実施形態では、エアバッグ12の下側拘束部14において、棒状膨張部19L,19R間に配置される連結部20は、内部に膨張用ガスを流入させて膨張する構成であるが、連結部としては、内部に膨張用ガスを流入させず、単に、乗員側壁部と車体側壁部とを重ねるように、構成してもよい。
1…ステアリングホイール、3…ステアリングコラム、5…収納部位、7…インフレーター、12…エアバッグ、14…下側拘束部、15…本体部、15a…前端、15b…後端面、15c…上面、15d…下面、17…流入口部、19L,19R…棒状膨張部、19b…後端面、20…連結部、20b…後端面、22L,22R…区画部、25…腰部受止面、27…膝保護部、32…上側拘束部、32a…下端、32b…上端、33…上半身受止面、45…支持膨張部、45a…上端、45b…下端、54…連結部材、60…エアバッグ、61…下側拘束部、61…上側拘束部、65…補助バッグ(ステアリングホイール用エアバッグ)、DP…運転者(乗員)、UB…上半身、DB…下半身、HP…腰部、T(TL,TR)…大腿部、K(KL,KR)…膝、V…車両、M…エアバッグ装置。

Claims (8)

  1. 車両の座席に着座した乗員の前方の収納部位に収納されて、膨張用ガスの流入時に、前記乗員の前方を覆うように膨張するエアバッグを備えるエアバッグ装置であって、
    前記エアバッグが、
    膨張完了時に、前記収納部位から後方に延びる形状として、前記乗員の下半身を拘束可能な下側拘束部と、
    前記乗員の上半身を拘束可能な上側拘束部と、
    を備える構成とされ、
    前記下側拘束部が、
    膨張完了時の後端面に、前記乗員の腰部を受け止め可能な腰部受止面を備える構成とされるとともに、
    前記収納部位から後方へ延びる形状とされるとともに、前記乗員の大腿部の左右の外方において、それぞれ、前記大腿部に略沿うように配置されて、前記大腿部の左右の外方への移動を規制可能とする棒状膨張部と、
    該棒状膨張部間を連結する連結部と、
    を有して構成されて、前記棒状膨張部と前記連通部との後端面によって、前記腰部受止面が形成され、
    前記連結部が、膨張完了時の下面を、前記棒状膨張部の下面より上方に位置させるように構成され、
    前記上側拘束部が、前記下側拘束部からの前記膨張用ガスにより膨張可能に、前記下側拘束部の後端側から連なって前上方に延びるように配設されるとともに、上端を、前記座席の背もたれ部よりも上方に位置させるように、構成されて、膨張完了時の後面を、前記乗員の上半身を受け止める上半身受止面としていることを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記上側拘束部が、膨張完了時の左右方向側の幅寸法を、上端側にかけて狭幅とされるように、構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
  3. 前記エアバッグが、膨張完了時に、前記上側拘束部の前方側への回転移動を抑制して、前記上側拘束部を支持可能な支持膨張部を、備える構成とされていることを特徴とする請求項1または2に記載のエアバッグ装置。
  4. 前記支持膨張部が、膨張完了時の上端側を、前記上側拘束部の上端側と連通されて、前記上側拘束部を経て内部に前記膨張用ガスを流入させるように構成されるとともに、膨張完了時の下端側を、前記下側拘束部の上面近傍に位置させるように、構成されていることを特徴とする請求項3に記載のエアバッグ装置。
  5. 前記エアバッグと別体とされる補助バッグを、備える構成とされ、
    該補助バッグが、前記支持膨張部を構成していることを特徴とする請求項3に記載のエアバッグ装置。
  6. 前記支持膨張部が、膨張完了後の内圧を、前記下側拘束部及び前記上側拘束部の内圧よりも低く設定されることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載のエアバッグ装置。
  7. 前記下側拘束部が、前端側の領域に、膨張完了時に下方に向かって突出するように配設されて前記乗員の膝を受け止め可能な膝保護部を、備える構成とされていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
  8. 前記エアバッグが、膨張完了時の前記上側拘束部の上端側の領域における前記下側拘束部の上面からの離隔距離を規制する規制部材を、備えていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
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