JP2017212370A - 多層配線構造、半導体装置及びファンアウトタイプウエハーレベルパッケージ - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、近年、携帯電話をはじめとする携帯用小型電子機器は、持ち運びに便利なように小型軽量化されてきており、これらの機器に用いられる半導体装置にも小型化、軽量化および薄型化が求められている。そこで、近年、このような要求を満たすため、半導体チップはそのチップサイズに近いチップサイズパッケージ(CSP)に実装されることがある。
ファンイン型WLPは、チップサイズと同等な領域において、半導体装置としての外部電極(外部端子)を設ける。例えば、チップ上のパッシベーション膜上に形成された再配線等を介して、そのチップの表面領域内において、外部端子を形成する(特許文献1参照)。
また、特許文献2には多層配線構造を有するWLPについても記載されている。
しかしながら、WLPが多層配線構造を有する場合、従来は層間接続をビアと呼ばれる孔によって行っている。ビアによる層間接続構造を図13、図14に示す。第1の配線1と第2の配線2との間に介在する絶縁層22にはビア5が設けられている。ビア5と第1の配線1とのアライメント精度の制約からビアの下端部には第1のランド6が形成されており、第1の配線1はこの第1のランド6に電気的に接続されている。また、ビア5の上端部には第2のランド7が形成されており、第2の配線2はこの第2のランド7に電気的に接続されている。図14においてP1は配線ピッチを表す。
ビア径については接続の歩留まりを考慮すると、層間の厚みに応じてビア径/深さのアスペクト比に制限を設けることが必要であり、ビア径を一定以上にする必要がある。また、ランド径については、ビアと配線のアライメント精度の制約からランド径を一定以上にする必要がある。これらのデザイン制約によりビア・ランドの配置面積が広がり、その配線数よってはパッケージサイズの拡大を招く問題がある。
そこで本発明は、層間接続のための手段として従来用いられていたビアを用いないことによってパッケージサイズの縮小もしくは収容配線量を増加させることを目的とする。
すなわち、本発明は以下に記載する通りのものである。
前記層間絶縁層は、前記第2の配線と交差する方向に断面が順テーパ形状の溝を備えており、前記順テーパ形状の溝のテーパ部には前記第1の配線と前記第2の配線とを電気的に接続するための導通配線が設けられていることを特徴とする多層配線構造。
(2)前記第1の配線と前記第2の配線とが互いに隣接していることを特徴とする上記(1)に記載の多層配線構造。
(3)前記第1の配線と前記第2の配線とが他の配線を間に挟んでいることを特徴とする上記(1)に記載の多層配線構造。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の多層配線構造を用いたことを特徴とする半導体装置。
(5)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の多層配線構造を用いたことを特徴とするファンアウトタイプウエハーレベルパッケージ。
(6)前記順テーパ形状の溝は、半導体チップが占める領域の外側周辺部に形成されていることを特徴とする上記(5)に記載のファンアウトタイプウエハーレベルパッケージ。
(7)前記第1の配線がファンアウトタイプウエハーレベルパッケージの裏面側に形成されており、前記第2の配線がファンアウトタイプウエハーレベルパッケージの表面側に形成されていることを特徴とする上記(6)に記載のファンアウトタイプウエハーレベルパッケージ。
図1は、下方にある第1の配線1と、該第1の配線1の上方に隣接して配置されている第2の配線2とを電気的に接続する例を示すものである。
第1の絶縁層21の表面には第1の配線1が形成されている。第1の絶縁層21上には第2の絶縁層22が形成されており、第2の絶縁層22上には第2の配線2が形成されている。なお図1においては第1の絶縁層21及び第2の絶縁層22はその表面のみを示している。
溝4のテーパ部分には、第1の配線1と第2の配線2とを電気的に導通させるための配線(以下「導通配線」という)3が形成されている。
図2Aは図1のA−A’線の断面図であり、図2Bは図1の配線構造における第1の配線1及び第2の配線2の平面図である。
以下では、単一のWLPについて説明するが、以下に記載する処理操作はWLPを個片化する前のWLPが多数個配置された基板に対して行われる。
次いで、図3Bに示すように、溝入れブレード15によって第2の絶縁層22に、第2の配線2と交差する方向に断面形状が順テーパ形状の溝4を形成する。この時、溝入れブレード15によって第1の配線1が損傷しないように溝4の底部に第2の絶縁層22の一部を残し、その後レーザー加工により残存する絶縁層を除去して第1の配線1を露出させるようにしても良い。
溝4の断面形状を順テーパ形状とするのは、テーパ部分に導通配線3をメッキによって形成しやすくするためである。
図4に示すように、WLP40のダイ配置領域40aの外側周辺部には溝形成用領域40bが設けられている。そして、図5に示すように、溝入れブレード15によってWLP40の溝形成用領域40bに溝入れ加工を施すことによって多数のWLP40に一括して溝4を形成することができる。
(実施形態1)
本実施形態では隣接する配線同士を電気的に接続する例を示す。
(実施形態1−1)
図7Aに示したWLPは、ダイ51とダイ52が積層されている構造を有している。
第1の配線11と第2の配線12とは導通配線31によって電気的に接続されている。
図7Bに示すWLPは、ダイ51、ダイ52、ダイ53が積層されている構造を有している。
第1の配線11と第2の配線12とは導通配線31によって電気的に接続されており、第2の配線12と第3の配線13とは導通配線32によって電気的に接続されている。
本実施形態では第2の絶縁層22と第3の絶縁層23にそれぞれ溝が形成されており、それぞれの溝は溝の延在方向に対する断面視で左右にずれた位置に形成されている。
図7Bに示す構造を有するWLPは図3に示した導通配線形成工程を繰り返すことによって製造することができる。
図7Cに示したWLPは、ダイ51、ダイ52、ダイ53及びダイ54が積層されている構造を有する。
第1の配線11第2の配線12とは導通配線31によって電気的に接続され、第2の配線12と第3の配線13とは導通配線32によって電気的に接続され、第3の配線13と第4の配線14とは導通配線33によって電気的に接続されている。
本実施形態では第2の絶縁層22、第3の絶縁層23、第4の絶縁層24のそれぞれに溝が形成されており、それぞれの溝は溝の延在方向に対する断面視で千鳥状に形成されている。
図7Cに示す構造を有するWLPは図3に示した導通配線形成工程を繰り返すことによって製造することができる。
本実施形態では他の配線が間に介在している二つの配線同士を他の配線をスキップして電気的に接続する例を示す。
(実施形態2−1)
図8Aに示したWLPは、ダイ51、ダイ52及びダイ53が積層されている構造を有しており、第1の配線11と第3の配線13とが溝41のテーパ部に形成された導通配線31によって電気的に接続されている。
図8Aに示したWLPは、ダイ51、ダイ52及びダイ53、並びに、第1の配線11、第2の配線12からなる積層体を形成した後、積層体表面から第1の配線11まで達する溝41を形成し、次いで、メッキ法によって、第3の配線13と溝41のテーパ部の導通配線31とを同時に形成することによって得られる。
図8Bに示したWLPは、ダイ51、ダイ52、ダイ53及びダイ54が積層されている構造を有しており、第1の配線11と第4の配線14とが溝41のテーパ部に形成された導通配線31によって電気的に接続されている。
図8Bに示したWLPは、ダイ51、ダイ52、ダイ53及びダイ54、並びに、第1の配線11、第2の配線12及び第3の配線13からなる積層体を形成した後、積層体表面から第1の配線11まで達する溝41を形成し、次いで、メッキ法によって第4の配線14と溝41のテーパ部の導通配線31とを同時に形成することによって得られる。
本実施形態では複数の配線のそれぞれを電気的に接続する例を示す。
(実施形態3−1)
図9Aに示したWLPは、ダイ51、ダイ52及びダイ53が積層されている構造を有している。第1の配線11と第2の配線12及び第3の配線13は溝41のテーパ部に形成された導通配線31及び溝42のテーパ部に形成された導通配線32によって電気的に接続されている。
・ダイ51、ダイ52及びダイ53、並びに、第1の配線11及び第2の配線12からなる積層体を形成する工程。
・積層体表面から第1の配線11まで達する溝41を形成する工程。
・積層体表面から、溝41よりも幅が広い溝42を形成すると共に第2の配線の表面を一部露出させる工程。
・メッキ法によって、第3の配線13と溝41のテーパ部の導通配線31と溝42のテーパ部の配線32と同時に形成する工程。
図9Bに示したWLPは、ダイ51、ダイ52、ダイ53及びダイ54が積層されている構造を有している。第1の配線11と第2の配線12、第3の配線13及び第4の配線14とは溝41のテーパ部に形成された導通配線31、溝42のテーパ部に形成された導通配線32及び溝43のテーパ部に形成された導通配線33よって電気的に接続されている。
・ダイ51、ダイ52、ダイ53及びダイ54、並びに、第1の配線11、第2の配線12及び第3の配線13からなる積層体を形成する工程。
・積層体表面から第1の配線11まで達する溝41を形成する工程。
・積層体表面から、溝41よりも幅が広い溝42を形成すると共に第2の配線の表面を一部露出させる工程。
・積層体表面から、溝42よりも幅が広い溝43を形成すると共に第3の配線の表面を一部露出させる工程。
・メッキ法によって、第4の配線14と、溝41のテーパ部の導通配線31、溝42のテーパ部の導通配線32及び溝43のテーパ部の導通配線33とを同時に形成する工程。
図10は両面に第1の外部端子71及び第2の外部端子72を有するWLPの断面を示す図である。
第1の外部端子71は第1の配線1と電気的に接続している。ソルダーレジスト層25の開口部には第2の配線2が露出している。この露出した第2の配線2は上部に搭載される別のWLPの外部端子と電気的に接続するための第2の外部端子72を構成している。
第2の絶縁層22に形成された溝4のテーパ部に形成された導通配線3は第1の配線1と第2の配線2とを接続しており、その結果、WLP裏面の第1の外部端子71とWLP表面の第2の外部端子72とが電気的に接続される。
例えば、図11に示す多層配線構造において配線12の幅D1を20μm、層間接続する絶縁層の厚さD4を97μm、ビアアスペクト比を0.8とした場合、ビア5のビア径D2は97μm/0.8≒122μmとなる。この場合、ランド6のランド径D3は165μm程度が必要となる。従って、配線のピッチP1はD1(20μm)+D3(165μm)×1/2=102.5μm以下とすることはできない。
これに対し、図12に示す本発明の多層配線構造においては、ビア及びランドを設ける必要がないため、L/S(ライン/スペース)を40μm/40μm(配線ピッチP1=80μm)とすることができ、また、L/Sを30μm/30μm(配線ピッチP1=60μm)とすることができる。
上記のように、本発明の多層配線構造を採用することにより、配線ピッチを大幅に狭ピッチ化することができる。
2 第2の配線
3、31、32、33 導通配線
4、41、42、43 溝
5 ビア
6 第1のランド
7 第2のランド
11 第1の配線
12 第2の配線
13 第3の配線
14 第4の配線
15 溝入れブレード
21 第1の絶縁層
22 第2の絶縁層
23 第3の絶縁層
24 第4の絶縁層
25 ソルダーレジスト層
40 WLP
40a ダイ配置領域
40b 溝形成用領域
51、52、53、54 ダイ
60 ウエハー
61 分離ベース
71 第1の外部端子
72 第2の外部端子
D1 配線の幅
D2 ビア径
D3 ランド径
D4 絶縁層の厚さ
P1 配線ピッチ
P2 ランドピッチ
S 配線間のスペース
Claims (7)
- 層間絶縁層によって相互に絶縁された第1の配線と、前記第1の配線の上方に配置されている第2の配線とを有する多層配線構造であって、
前記層間絶縁層は、前記第2の配線と交差する方向に断面が順テーパ形状の溝を備えており、
前記順テーパ形状の溝のテーパ部には前記第1の配線と前記第2の配線とを電気的に接続するための導通配線が設けられていることを特徴とする多層配線構造。 - 前記第1の配線と前記第2の配線とが互いに隣接していることを特徴とする請求項1に記載の多層配線構造。
- 前記第1の配線と前記第2の配線とが他の配線を間に挟んでいることを特徴とする請求項1に記載の多層配線構造。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の多層配線構造を用いたことを特徴とする半導体装置。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の多層配線構造を用いたことを特徴とするファンアウトタイプウエハーレベルパッケージ。
- 前記順テーパ形状の溝は、半導体チップが占める領域の外側周辺部に形成されていることを特徴とする請求項5に記載のファンアウトタイプウエハーレベルパッケージ。
- 前記第1の配線がファンアウトタイプウエハーレベルパッケージの裏面側に形成されており、前記第2の配線がファンアウトタイプウエハーレベルパッケージの表面側に形成されていることを特徴とする請求項6に記載のファンアウトタイプウエハーレベルパッケージ。
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