以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者(ら)は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
(実施の形態1)
以下、添付の図面を用いて実施の形態1を説明する。以下では、本開示にかかる投写型映像表示装置の具体的な実施の形態としてプロジェクタ装置を説明する。
[1−1.構成]
図1は、実施の形態1にかかるプロジェクタ装置の外観斜視図である。図1に示すように、投写型映像表示装置1は、映像信号に応じて生成した映像光をスクリーン(投写面)2等に投写する。以下、まず映像光を投写するための光学系の構成の一例を説明し、次いで、光学系を冷却するための冷却系(本開示の特徴部分)の構成について説明する。
[1−1−1.光学系の構成]
図2は、実施の形態1にかかるプロジェクタ装置の内部構成を概略的に示す図である。プロジェクタ装置1は、光学系の構成として、略直方体状の筐体10内に、光源部100と、導光光学系200と、映像生成部300と、投写光学系400と、表示コントロール部500とを備える。なお。図2には、光源部100から出射する光の経路Lを一点鎖線で示している。また、図2では、表示コントロール部500、及び、後述する冷却部600、720等における電気的な接続の図示を省略している。
プロジェクタ装置1は、光源部100で生成された光を、映像生成部300におけるデジタルマイクロミラーデバイス(以下、「DMD」と称する)を用いて表示コントロール部500からの映像信号に応じて変調することによって映像光を生成する。プロジェクタ装置1は、生成した映像光を投写光学系400によってスクリーン等に投写する。以下、各部構成について詳細に説明する。
光源部100は、発光管110とリフレクタ120とを有する。発光管110は、互いに波長域が異なる赤色の光、緑色の光、及び青色の光を含む光を射出する。発光管110は、例えば、超高圧水銀ランプやメタルハライドランプで構成される。リフレクタ120は、発光管110から射出された光を反射させて射出方向を揃え、導光光学系200へ導く。
導光光学系200は、光源部100から出射された光を映像生成部300に導く。導光光学系200は、コンデンサレンズ210と、ロッド220と、リレーレンズ230と、反射ミラー240とを有する。
コンデンサレンズ210は、光源部100から射出された光をロッド220に集光するレンズである。ロッド220は、内部で光を全反射させる光学部品である。コンデンサレンズ210を介して入射した光は、ロッド220内で複数回反射する。これにより、ロッド220を介した光の光強度分布は実質的に均一になる。
リレーレンズ230は、ロッド220の出射面の光束を映像生成部300におけるDMDに結像するレンズである。反射ミラー240は、リレーレンズ230からの光を反射して光の進行方向を90度変更するミラーである。リレーレンズ230で反射した光は、映像生成部300に入射する。
映像生成部300は、導光光学系200からの光を、表示コントロール部500からの映像信号によって変調して映像光を生成する。映像生成部300は、フィールドレンズ310と、全反射プリズム320と、カラープリズム330と、DMD341、342、343とを有する。フィールドレンズ310は、入射した光の進行方向を略平行にするレンズである。フィールドレンズ310を介した光は、全反射プリズム320に入射する。
全反射プリズム320は、プリズム321とプリズム322とで構成される。プリズム321とプリズム322との近接面には薄い空気層325が存在する。空気層325は、臨界角以上の角度で入射する光を全反射する。全反射した光は、カラープリズム330に入射する。
カラープリズム330は、プリズム331、プリズム332及びプリズム333で構成される。プリズム331とプリズム332との近接面には青色の光を反射するダイクロイックミラー335が設けられている。また、プリズム332とプリズム333との近接面には赤色の光を反射するダイクロイックミラー336が設けられている。
DMD341、342、343は、1920×1080個のマイクロミラーを有する。DMD341、342、343は、映像信号に応じて、各マイクロミラーを偏向させる。これにより、DMD341、342、343は、投写光学系400に入射させる光と、投写光学系400の有効範囲外へ反射する光とに分ける。なお、DMD341には、緑色の光が入射する。DMD342には、赤色の光が入射する。DMD343には、青色の光が入射する。DMD341、342、343で反射された光のうち投写光学系400に入射する光は、カラープリズム330にて合成される。合成された光は、全反射プリズム320に入射する。全反射プリズム320に入射した光は、空気層325に臨界角以下で入射する。従って、この光は空気層325を透過して投写光学系400に入射する。
投写光学系400は、入射した光を拡大するための光学系である。投写光学系400は、フォーカス調整機能やズーム機能を有するレンズである。
表示コントロール部500は、半導体メモリなどの記憶部、CPUやMPU等の制御部を備え、制御部が記憶部に記憶された各種プログラムを実行することにより、プロジェクタ装置1の全体を制御する。なお、制御部の機能は、ハードウェアとソフトウェアの協同により実現したが、制御部を所定の機能を実現するように専用に設計されたハードウェア回路のみで実現してもよい。例えば、制御部は、CPU、MPUのみならず、DSP、FPGA、ASIC等で構成することができる。
表示コントロール部500は、記憶部に記憶された映像信号、又は、外部から入力される映像信号を映像生成部300におけるDMD341、342、343に供給する。これにより、映像生成部では、映像信号で変調された映像光を生成する。
[1−1−2.冷却系の構成]
次に、プロジェクタ装置1の冷却系の構成について説明する。図2に示すように、プロジェクタ装置1は、冷却系の構成として、筐体10内に、冷却部600、720と、温度センサ800と、冷却コントロール部900とを備える。
プロジェクタ装置1は、光学系における熱源、特に光源部100を冷却部600によって冷却する。その際、冷却コントロール部900は、温度センサ800で検出されたプロジェクタ装置1の周囲温度に応じて、冷却部600におけるファンの回転数を制御する。これにより、プロジェクタ装置1の使用環境の変化に応じてファンの回転数を変更し、冷却能力を調節することができる。
また、プロジェクタ装置1は、表示コントロール部500や冷却コントロール部900、及び光学系(200、300、400)を冷却部720によって冷却する。その際、冷却コントロール部900は、プロジェクタ装置1の周囲温度に応じて、冷却部720におけるファンの回転数を制御する。以下、各部構成について詳細に説明する。
冷却部600は、液冷方式で冷却を行う冷却部であり、液冷機構610と送風冷却機構620とを備える。
液冷機構610は、受熱部611と、冷却水ホース612と、ラジエター613とを有する。受熱部611は光源部100に密着するように設けられ、ラジエター613は筐体10の側壁近傍に設けられる。受熱部611とラジエター613とは、冷却水ホース612を介して、例えば受熱部611に設けられたポンプによって冷却水を循環させる。この構成により、光源部100からの熱が受熱部611における冷却水に伝搬し、受熱部611とラジエター613との間で冷却水が循環することによってラジエター613において放熱される。これにより、冷却部600は光源部100を冷却する。
送風冷却機構620は、複数のファン630と、これらのファン630を固定するファンケース621とを有する。送風冷却機構620は、ラジエター613近傍に設けられ、複数のファン630によってラジエター613に送風する。これにより、ラジエター613での放熱効果を高め、冷却部600による光源部100の冷却効果を高める。
図3は、送風冷却機構620とラジエター613との配置の一例を示す図である。図3(a)は、組み立てられた状態における送風冷却機構620とラジエター613とを示し、図3(b)は、分解された状態における送風冷却機構620とラジエター613とを示している。図3(a)及び図3(b)の例では、送風冷却機構620は、複数のファン630がラジエター613と対向するように設けられている。なお、図3(a)に示すように、送風冷却機構620は、ファンケース621によってラジエター613を固定してもよい。
図4は、送風冷却機構620におけるファン630の配置の一例を示す図である。図4には、図2に示す送風冷却機構620をラジエター613側からみた図が示されている。図4の例では、送風冷却機構620は、ファンケース621に6個のファン631〜636が固定されてなる。より具体的には、ファン631〜636は、上下2段に配置されている。上段には、左から右に向けて順にファン631、632、633が配列されており、下段には、右から左に向けて順にファン634、635、636が配列されている。これらのファン631〜636の回転数は、冷却コントロール部900によって制御される。
図2に戻り、冷却部720は、空冷方式で冷却を行う冷却部であり、図4に示すような冷却部600における送風冷却機構620と同様な構成を備える。具体的には、冷却部720は、複数のファン730と、これらのファン730を固定するファンケース721とを有する。より具体的には、冷却部720は、図4に示すように、送風冷却機構620と同様に、ファンケース721に6個のファン731〜736が固定されてなる。ファン731〜736は、上下2段に配置されている。上段には、左から右に向けて順にファン731、732、733が配列されており、下段には、右から左に向けて順にファン734、735、736が配列されている。これらのファン731〜736の回転数は、冷却コントロール部900によって制御される。
図2に戻り、温度センサ800は、プロジェクタ装置1の筐体10内において、ファンからの風の影響を受けにくい筐体10の側壁近傍に設けられている。温度センサ800は、プロジェクタ装置1の周囲温度を検出する。なお、温度センサ800は、光源部100、表示コントロール部500や冷却コントロール部900、又は光学系(200、300、400)等の熱源近傍に設けられ、熱源近傍の温度をプロジェクタ装置1の周囲温度として検出してもよい。
冷却コントロール部900は、半導体メモリ等の記憶部と、CPUやMPU等の制御部とを備え、制御部が記憶部に記憶された各種プログラムを実行することにより、冷却部600におけるファン631〜636の動作及び冷却部720におけるファン731〜736の動作を制御する。なお、制御部の機能は、ハードウェアとソフトウェアの協同により実現したが、制御部を所定の機能を実現するように専用に設計されたハードウェア回路のみで実現してもよい。例えば、制御部は、CPU、MPUのみならず、DSP、FPGA、ASIC等で構成することができる。
冷却コントロール部900は、記憶部に記憶された回転数制御テーブル(後述)を参照して、温度センサ800によって検出されたプロジェクタ装置1の周囲温度に応じて、冷却部600におけるファン631〜636の回転数及び冷却部720におけるファン731〜736の回転数を制御する。
[1−1−3.回転数制御テーブル]
以下、回転数制御テーブルについて説明する。図5は、実施の形態1の冷却コントロール部900の記憶部に記憶された回転数制御テーブルの一例を示す図である。なお、図5ではファン631〜636に対する回転数が示されているが、これらの回転数はファン731〜736にも適用される。図5に示すように、回転数制御テーブルは、複数の回転モード1、2、3、4における各ファン631〜636の回転数を管理する。各回転モードは、周囲温度Tに応じて設定される。
ファン631〜636の回転数に対応する回転周波数がプロジェクタ装置1の共振周波数に近い場合に、ファン631〜636の回転周波数とプロジェクタ装置1の共振周波数との共振現象に起因してプロジェクタ装置1の共振振動が発生する。この共振振動の発生を低減するため、本実施の形態の回転制御テーブルは、特に、プロジェクタ装置1の共振振動を引き起こす可能性の少ない回転数のみを含むように構成される。具体的には、回転制御テーブルは、プロジェクタ装置1の共振周波数よりも小さい回転周波数を与える第1の回転数と、プロジェクタ装置1の共振周波数よりも大きい回転周波数を与える第2の回転数とで構成される。
例えば、本実施形態では、プロジェクタ装置1の共振周波数が、2500rpmに対応する回転周波数と2900rpmに対応する回転周波数との間にあることを想定している。このため、回転制御テーブルにおいて、第1の回転数を2500rpmよりも小さい値である2400rpmに設定し、第2の回転数を2900rpmよりも大きい値である3000rpmに設定している。
また、本実施の形態のプロジェクタ装置1は、周囲温度の範囲に応じて複数の回転モードを設定しており、回転モード毎に各ファン631〜636に対する回転数を規定している。
すなわち、回転制御テーブルにおいて、回転モード毎に、第1の回転数もしくは第2の回転数またはそれらの組み合わせにより各ファン631〜636に対する回転数が規定されている。回転制御テーブルにおいてプロジェクタ装置1の共振振動を引き起こす可能性の少ない第1及び第2の回転数を設定し、これらの回転数に基づき各ファン631〜636を制御することで、プロジェクタ装置1の共振振動の発生を低減できる。また、第1及び第2の回転数を組み合わせることにより、第1の回転数のみを用いた場合の冷却機能と、第2の回転数のみを用いた場合の冷却機能との間の冷却機能を実現することができ、また、ファン631〜636間の共振振動も防止することができる。
より具体的には、図5に示すように、本実施の形態の回転制御テーブルは、周囲温度Tが第1のしきい値T1未満であるときの回転モード1では、ファン631〜636の全てに対して第1の回転数である2400rpmが設定されている。周囲温度Tが第3のしきい値T3以上(T1<T3)であるときの回転モード4では、ファン631〜636の全てに対して第2の回転数である3000rpmが設定されている。
また、周囲温度Tが第1のしきい値T1以上かつ第2のしきい値T2未満(T1<T2<T3)であるときの回転モード2では、ファン631、634に対して第2の回転数3000rpmが設定され、残りのファン632、633、635、636に対して第1の回転数2400rpmが設定されている。周囲温度Tが第2のしきい値T2以上かつ第3のしきい値T3未満であるときの回転モード3では、ファン631、632、634、635に対して第2の回転数3000rpmが設定され、残りのファン633、636に対して第1の回転数2400rpmが設定されている。
なお、第1の回転数は、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも低い値であればよく、例えばプロジェクタ装置1の共振周波数よりも5Hz低い周波数に対応する回転数以下に設定されてもよい。また、第2の回転数は、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも高い値であればよく、例えばプロジェクタ装置1の共振周波数よりも5Hz高い周波数に対応する回転数以上に設定されてもよい。
本実施の形態では、回転モード1〜4において設定される回転数は、第1の回転数2400rpmと第2の回転数3000rpmとの2種類のみである。回転モード2、3では、回転モード1で設定された第1の回転数2400rpmと回転モード4で設定された第2の回転数3000rpmとの2種類の回転数が組み合わされて設定されている。
また、回転モード1から回転モード4に向けて、すなわち周囲温度Tの上昇に応じて、ファン631〜636の総回転数が大きくなるように、第1の回転数で回転させるファンの数及び第2の回転数で回転させるファンの数が設定されている。
また、回転モード2、3では、回転数の組み合わせが図4に示すファン631〜636の配置において点対称となるように、ファン631〜636の回転数が設定されている。これにより、ラジエター613全体を比較的に均一に冷却することができる。
[1−2.動作]
以上のように構成されたプロジェクタ装置1における冷却コントロール部900による冷却部600のファン631〜636の回転数制御及び冷却部720のファン731〜736の回転数制御について、その動作を以下説明する。
プロジェクタ装置1が起動されると、冷却コントロール部900は、記憶部に記憶された回転数制御テーブル(図5)を参照して、温度センサ800によって検出されたプロジェクタ装置1の周囲温度Tに応じて、冷却部600のファン631〜636の目標回転数及び冷却部720のファン731〜736の目標回転数を決定して、ファン631〜636の回転数及びファン731〜736の回転数を、決定した目標回転数に制御する。
具体的には、プロジェクタ装置1の周囲温度Tが第1のしきい値T1未満であるとき、冷却コントロール部900は、回転数制御テーブルにおける回転モード1に従って、ファン631〜636の全てを第1の回転数2400rpmで回転させる。また、冷却コントロール部900は、ファン731〜736の全てを第1の回転数2400rpmで回転させる。このように、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも十分に小さい第1の回転数2400rpmを使用することにより、ファン631〜636(又はファン731〜736)の回転周波数とプロジェクタ装置1の共振周波数との共振現象に起因するプロジェクタ装置1の共振振動の発生を抑制することができる。
また、プロジェクタ装置1の周囲温度Tが第1のしきい値T1以上かつ第2のしきい値T2未満であるとき、冷却コントロール部900は、回転数制御テーブルにおける回転モード2に従って、ファン631、634を第2の回転数3000rpmで回転させ、残りのファン632、633、635、636を第1の回転数2400rpmで回転させる。また、冷却コントロール部900は、ファン731、734を第2の回転数3000rpmで回転させ、残りのファン732、733、735、736を第1の回転数2400rpmで回転させる。このように、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも十分に小さい第1の回転数2400rpmと、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも十分に大きい第2の回転数3000rpmとを組み合わせて使用することにより、第1の回転数のみを用いた場合の冷却機能と、第2の回転数のみを用いた場合の冷却機能との間の冷却機能を実現することができ、また、ファン631〜636(又はファン731〜736)の回転周波数とプロジェクタ装置1の共振周波数との共振現象に起因するプロジェクタ装置1の共振振動の発生を抑制することができる。さらに、ファン631〜636(又はファン731〜736)間の共振振動も抑制することができる。
また、プロジェクタ装置1の周囲温度Tが第2のしきい値T2以上かつ第3のしきい値T3未満であるとき、冷却コントロール部900は、回転数制御テーブルにおける回転モード3に従って、ファン631、632、634、635を第2の回転数3000rpmで回転させ、残りのファン633、636を第1の回転数2400rpmで回転させる。また、冷却コントロール部900は、ファン731、732、734、735を第2の回転数3000rpmで回転させ、残りのファン733、736を第1の回転数2400rpmで回転させる。この場合にも、上記同様に第1の回転数2400rpmと第2の回転数3000rpmとを組み合わせて使用するので、第1の回転数のみを用いた場合の冷却機能と、第2の回転数のみを用いた場合の冷却機能との間の冷却機能を実現することができ、また、ファン631〜636(又はファン731〜736)の回転周波数とプロジェクタ装置1の共振周波数との共振現象に起因するプロジェクタ装置1の共振振動の発生を抑制することができる。さらに、ファン631〜636(又はファン731〜736)間の共振振動も抑制することができる。
また、プロジェクタ装置1の周囲温度Tが第3のしきい値T3以上であるとき、冷却コントロール部900は、回転数制御テーブルにおける回転モード4に従って、ファン631〜636の全てを第2の回転数3000rpmで回転させる。また、冷却コントロール部900は、ファン731〜736の全てを第2の回転数3000rpmで回転させる。このように、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも十分に大きい第2の回転数3000rpmを使用することにより、ファン631〜636(又はファン731〜736)の回転周波数とプロジェクタ装置1の共振周波数との共振現象に起因するプロジェクタ装置1の共振振動の発生を抑制することができる。
ここで、図6は、比較例1にかかる回転数制御テーブルの一例を示す図である。この比較例1の回転数制御テーブルでは、回転モード2及び3において、プロジェクタ装置1の共振周波数近傍の回転周波数を与える回転数2600rpm及び2800rpmがそれぞれ設定されている点で、図5に示す本実施の形態の回転数制御テーブルと異なる。より具体的には、回転モード2では全てのファン631〜636に対して同一の回転数2600rpmが設定されており、回転モード3では全てのファン631〜636に対して同一の回転数2800rpmが設定されている。
この比較例1の回転数制御テーブルに従ってファン631〜636の回転数を制御すると、回転モード2及び3では、ファン631〜636の回転数に対応する回転周波数がプロジェクタ装置1の共振周波数に近いので、ファン631〜636の回転周波数とプロジェクタ装置1の共振周波数との共振現象に起因してプロジェクタ装置1の共振振動が発生し、投写映像に揺れ(乱れ)が発生してしまう。
これに対して、本実施の形態では、回転モード2及び3において、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも十分に低い第1の回転数2400rpmと、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも十分に高い第2の回転数3000rpmとを組み合わせて使用する。これにより、比較例1の回転数制御テーブルにおける回転モード2及び3に従ってファン631〜636を回転させたときと同等の冷却能力を得ることができる。さらに、プロジェクタ装置1の共振周波数近傍の回転周波数を与える回転数を使用しないので、ファン631〜636の回転周波数とプロジェクタ装置1の共振周波数との共振現象に起因するプロジェクタ装置1の共振振動の発生を抑制することができる。このように、本実施の形態によれば、所望の冷却能力を実現しつつ、プロジェクタ装置1の共振振動の発生を抑制することができる。そのため、プロジェクタ装置1の共振振動に起因する投写映像の揺れ(乱れ)の発生を抑制することができる。
[1−3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、プロジェクタ装置1は、映像光を投写して表示する投写型映像表示装置であって、光源部100と、映像生成部300と、投写光学系400と、複数のファン631〜636と、冷却コントロール部900とを備える。映像生成部300は、光源部100からの光を映像信号によって変調して映像光を生成し、投写光学系400は、映像光を投写する。複数のファン631〜636は、光源部100を冷却するためのものであり、冷却コントロール部900は、複数のファン631〜636の回転数を制御する。冷却コントロール部900は、複数のファン631〜636のうちの一部のファンをプロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも低い第1の回転数で回転させ、複数のファン631〜636のうちの一部のファン以外のファンを共振周波数に対応する回転数よりも高い第2の回転数で回転させる(回転モード2又は3に対応)。
これにより、複数のファン631〜636の全てをプロジェクタ装置1の共振周波数近傍の回転周波数を与える回転数で回転させたとき(比較例1の回転モード2又は3)と同等の冷却能力を得ることができる。さらに、プロジェクタ装置1の共振周波数近傍の回転周波数に対応する回転数を使用しないので、ファン631〜636の回転周波数とプロジェクタ装置1の共振周波数との共振現象に起因するプロジェクタ装置1の共振振動の発生を抑制することができる。このように、本実施の形態によれば、冷却能力を確保しつつ、プロジェクタ装置1の共振振動の発生を抑制することができる。そのため、プロジェクタ装置1の共振振動に起因する投写映像の揺れ(乱れ)の発生を抑制することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも低い第1の回転数として1つの回転数を設定し、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも高い第2の回転数として1つの回転数を設定した。実施の形態2では、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも低い第1の回転数群として、所定の回転数ずつそれぞれ異なる複数の第1の回転数を設定し、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも高い第2の回転数群として、所定の回転数ずつそれぞれ異なる複数の第2の回転数を設定する。すなわち、実施の形態2では、各回転モード1〜4において、ファン631〜636のそれぞれの回転数が所定の回転数ずつ異なる。
実施の形態2のプロジェクタ装置1の構成は、図2を参照して説明した実施の形態1のものと基本的に同様であるが、冷却コントロール部900の記憶部に記憶された回転数制御テーブルが前述のものと異なる。よって、実施の形態2のプロジェクタ装置1は、冷却コントロール部900の冷却部600のファン631〜636の回転数制御及び冷却部720のファン731〜736の回転数制御の動作が実施の形態1のものと異なる。
以下、図7及び図8を用いて、実施の形態2における回転数制御テーブルの構成を説明する。また、冷却コントロール部900による冷却部600のファン631〜636の回転数制御及び冷却部720のファン731〜736の回転数制御の動作を説明する。
図7は、実施の形態2の冷却コントロール部900の記憶部に記憶された回転数制御テーブルの一例を示す図である。本実施の形態でも、回転制御テーブルは、特に、プロジェクタ装置1の共振振動を引き起こす可能性の少ない回転数のみを含むように構成される。具体的には、回転制御テーブルは、プロジェクタ装置1の共振周波数よりも小さい回転周波数を与える複数の第1の回転数と、プロジェクタ装置1の共振周波数よりも大きい回転周波数を与える複数の第2の回転数とで構成される。複数の第1の回転数は所定の回転数ずつそれぞれ異なり、複数の第2の回転数は所定の回転数ずつそれぞれ異なる。
回転制御テーブルにおいて、複数の第1の回転数を2500rpmよりも小さい値である2340rpm、2370rpm、2400rpm、2430rpm、2460rpm、2490rpmにそれぞれ設定し、複数の第2の回転数を2900rpmよりも大きい値である2940rpm、2970rpm、3000rpm、3030rpm、3060rpm、3090rpmにそれぞれ設定している。
本実施の形態でも、回転制御テーブルにおいて、回転モード毎に、第1の回転数もしくは第2の回転数またはそれらの組み合わせにより各ファン631〜636に対する回転数が規定されている。
より具体的には、図7に示すように、本実施の形態の回転制御テーブルは、周囲温度Tが第1のしきい値T1未満であるときの回転モード1では、ファン631〜636に対して、所定の回転数30rpmずつそれぞれ異なる複数の第1の回転数2340rpm、2370rpm、2400rpm、2430rpm、2460rpm、2490rpm(第1の回転数群)がそれぞれ設定されている。周囲温度Tが第3のしきい値T3以上であるときの回転モード4では、ファン631〜636に対して、所定の回転数30rpmずつそれぞれ異なる複数の第2の回転数2940rpm、2970rpm、3000rpm、3030rpm、3060rpm、3090rpm(第2の回転数群)がそれぞれ設定されている。
また、周囲温度Tが第1のしきい値T1以上かつ第2のしきい値T2未満であるときの回転モード2では、ファン631、634に対して第2の回転数2940rpm、3030rpmがそれぞれ設定され、残りのファン632、633、635、636に対して第1の回転数2370rpm、2400rpm、2460rpm、2490rpmがそれぞれ設定されている。周囲温度Tが第2のしきい値T2以上かつ第3のしきい値T3未満であるときの回転モード3では、ファン631、632、634、635に対して第2の回転数2940rpm、2970rpm、3030rpm、3060rpmがそれぞれ設定され、残りのファン633、636に対して第1の回転数2400rpm、2490rpmがそれぞれ設定されている。
なお、本実施の形態でも、複数の第1の回転数は、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも低い値であればよく、例えばプロジェクタ装置1の共振周波数よりも5Hz低い周波数に対応する回転数以下に設定されてもよい。また、複数の第2の回転数は、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも高い値であればよく、例えばプロジェクタ装置1の共振周波数よりも5Hz高い周波数に対応する回転数以上に設定されてもよい。
本実施の形態でも、回転モード2、3では、回転モード1で使用される第1の回転数と回転モード4で使用される第2の回転数とが組み合わされて設定されている。また、回転モード1から回転モード4に向けて、すなわち周囲温度Tの上昇に応じて、ファン631〜636の総回転数が大きくなるように、第1の回転数で回転させるファンの数及び第2の回転数で回転させるファンの数が設定されている。
以上のように構成されたプロジェクタ装置1における冷却コントロール部900による冷却部600のファン631〜636の回転数制御及び冷却部720のファン731〜736の回転数制御について、その動作を以下説明する。
プロジェクタ装置1が起動されると、冷却コントロール部900は、記憶部に記憶された回転数制御テーブル(図7)を参照して、温度センサ800によって検出されたプロジェクタ装置1の周囲温度Tに応じて、冷却部600のファン631〜636の目標回転数及び冷却部720のファン731〜736の目標回転数を決定して、ファン631〜636の回転数及びファン731〜736の回転数を、決定した目標回転数に制御する。
具体的には、プロジェクタ装置1の周囲温度Tが第1のしきい値T1未満であるとき、冷却コントロール部900は、回転数制御テーブルにおける回転モード1に従って、ファン631〜636をそれぞれ第1の回転数2340rpm、2370rpm、2400rpm、2430rpm、2460rpm、2490rpmで回転させる。また、冷却コントロール部900は、ファン731〜736をそれぞれ第1の回転数2340rpm、2370rpm、2400rpm、2430rpm、2460rpm、2490rpmで回転させる。このように、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも十分に小さい複数の第1の回転数を使用することにより、ファン631〜636(又はファン731〜736)の回転周波数とプロジェクタ装置1の共振周波数との共振現象に起因するプロジェクタ装置1の共振振動の発生を抑制することができる。さらに、複数の第1の回転数が所定の回転数30rpmずつそれぞれ異なるので、ファン631〜636(又はファン731〜736)間の共振振動も抑制することができる。
また、プロジェクタ装置1の周囲温度Tが第1のしきい値T1以上かつ第2のしきい値T2未満であるとき、冷却コントロール部900は、回転数制御テーブルにおける回転モード2に従って、ファン631、634をそれぞれ第2の回転数2940rpm、3030rpmで回転させ、残りのファン632、633、635、636をそれぞれ第1の回転数2370rpm、2400rpm、2460rpm、2490rpmで回転させる。また、冷却コントロール部900は、ファン731、734をそれぞれ第2の回転数2940rpm、3030rpmで回転させ、残りのファン732、733、735、736をそれぞれ第1の回転数2370rpm、2400rpm、2460rpm、2490rpmで回転させる。このように、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも十分に小さい複数の第1の回転数と、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも十分に大きい第2の回転数とを組み合わせて使用することにより、第1の回転数のみを用いた場合の冷却機能と、第2の回転数のみを用いた場合の冷却機能との間の冷却機能を実現することができ、また、ファン631〜636(又はファン731〜736)の回転周波数とプロジェクタ装置1の共振周波数との共振現象に起因するプロジェクタ装置1の共振振動の発生を抑制することができる。さらに、ファン631〜636(又はファン731〜736)間の共振振動も抑制することができる。
また、プロジェクタ装置1の周囲温度Tが第2のしきい値T2以上かつ第3のしきい値T3未満であるとき、冷却コントロール部900は、回転数制御テーブルにおける回転モード3に従って、ファン631、632、634、635をそれぞれ第2の回転数2940rpm、2970rpm、3030rpm、3060rpmで回転させ、残りのファン633、636をそれぞれ第1の回転数2400rpm、2490rpmで回転させる。また、冷却コントロール部900は、ファン731、732、734、735をそれぞれ第2の回転数2940rpm、2970rpm、3030rpm、3060rpmで回転させ、残りのファン733、736をそれぞれ第1の回転数2400rpm、2490rpmで回転させる。この場合にも、上記同様に複数の第1の回転数と複数の第2の回転数3000rpmとを組み合わせて使用するので、第1の回転数のみを用いた場合の冷却機能と、第2の回転数のみを用いた場合の冷却機能との間の冷却機能を実現することができ、また、ファン631〜636(又はファン731〜736)の回転周波数とプロジェクタ装置1の共振周波数との共振現象に起因するプロジェクタ装置1の共振振動の発生を抑制することができる。さらに、ファン631〜636(又はファン731〜736)間の共振振動も抑制することができる。
また、プロジェクタ装置1の周囲温度Tが第3のしきい値T3以上であるとき、冷却コントロール部900は、回転数制御テーブルにおける回転モード4に従って、ファン631〜636をそれぞれ第2の回転数2940rpm、2970rpm、3000rpm、3030rpm、3060rpm、3090rpmで回転させる。また、冷却コントロール部900は、ファン731〜736をそれぞれ第2の回転数2940rpm、2970rpm、3000rpm、3030rpm、3060rpm、3090rpmで回転させる。このように、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも十分に大きい複数の第2の回転数を使用することにより、ファン631〜636(又はファン731〜736)の回転周波数とプロジェクタ装置1の共振周波数との共振現象に起因するプロジェクタ装置1の共振振動の発生を抑制することができる。さらに、複数の第2の回転数が所定の回転数30rpmずつそれぞれ異なるので、ファン631〜636(又はファン731〜736)間の共振振動も抑制することができる。
ここで、図8は、比較例2にかかる回転数制御テーブルの一例を示す図である。この比較例2の回転数制御テーブルは、回転モード2及び3において、プロジェクタ装置1の共振周波数近傍の回転周波数を与える回転数2540〜2690rpm及び2740〜2890rpmがそれぞれ設定されている点で、図7に示す本実施の形態の回転数制御テーブルと異なる。より具体的には、回転モード2ではファン631〜636に対して所定の回転数30rpmずつ異なる回転数2540rpm、2570rpm、2600rpm、2630rpm、2660rpm、2690rpmがそれぞれ設定されており、回転モード3ではファン631〜636に対して所定の回転数30rpmずつ異なる回転数2740rpm、2770rpm、2800rpm、2830rpm、2860rpm、2890rpmがそれぞれ設定されている。
比較例2の回転数制御テーブルに従ってファン631〜636の回転数を制御すると、回転モード2及び3では、ファン631〜636の回転数に対応する回転周波数がプロジェクタ装置1の共振周波数に近いので、ファン631〜636の回転周波数とプロジェクタ装置1の共振周波数との共振現象に起因してプロジェクタ装置の共振振動が発生し、投写映像に揺れ(乱れ)が発生してしまう。
これに対して、本実施の形態では、回転モード2及び3において、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも十分に低い複数の第1の回転数2340rpm、2370rpm、2400rpm、2430rpm、2460rpm、2490rpmと、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも十分に高い複数の第2の回転数2940rpm、2970rpm、3000rpm、3030rpm、3060rpm、3090rpmとを組み合わせて使用する。これにより、比較例2の回転数制御テーブルにおける回転モード2及び3に従ってファン631〜636を回転させたときと同等の冷却能力を得ることができる。さらに、プロジェクタ装置1の共振周波数近傍の回転周波数を与える回転数を使用しないので、ファン631〜636の回転周波数とプロジェクタ装置1の共振周波数との共振現象に起因するプロジェクタ装置1の共振振動の発生を抑制することができる。このように、実施の形態2でも、実施の形態1と同様に、所望の冷却能力を実現しつつ、プロジェクタ装置1の共振振動の発生を抑制することができる。そのため、プロジェクタ装置1の共振振動に起因する投写映像の揺れ(乱れ)の発生を抑制することができる。
さらに、実施の形態2では、各回転モードにおいて、複数のファン631〜636(及び/又は、ファン731〜736)の回転数を所定の回転数ずつ異ならせるので、ファン631〜636(及び/又は、ファン731〜736)同士の共振現象に起因するプロジェクタ装置1の共振振動の発生を抑制することができる。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1及び2を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置換、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施の形態1及び2で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
本実施の形態では、ファン631〜636を、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも低い第1の回転数で回転させる回転モード1(低回転モード)と、ファン631〜636を、プロジェクタ装置1の共振周波数に対応する回転数よりも高い第2の回転数で回転させる回転モード4(高回転モード)と、ファン631〜636のうちの一部のファンを第1の回転数で回転させ、残りのファンを第2の回転数で回転させる回転モード2、3(中間回転モード)とを有する回転数制御テーブルを例示した。しかし、本開示はこれに限定されず、回転数制御テーブルは、回転モード1及び4を有さず、回転モード2、3のように第1の回転数と第2の回転数とを組み合わせる回転モードのみを複数有する形態であってもよい。また、回転数制御テーブルは、回転モード2、3のように第1の回転数と第2の回転数とを組み合わせる回転モードを1つだけ備える形態であってもよい。
本実施の形態では、光源部100を冷却する冷却部600として、液冷機構610と送風冷却機構620とを備える液冷方式の冷却部を例示したが、冷却部600は、液冷機構610を備えず送風冷却機構620のみから構成される空冷方式の冷却部であってもよい。この場合、冷却部600におけるファン631〜636は光源部100に向けて送風する。或いは、ファン631〜636は、筐体10の内部の高温の空気を筐体10の外部に排出する形態であってもよいし、筐体10の外部の空気を筐体10の内部に吸い込む形態であってもよいし、これらの排気及び吸気の両方を同時に行う形態であってもよい。本開示の特徴は、このような空冷方式の冷却部におけるファン631〜636の回転数制御にも適用可能である。
また、本実施の形態では、光学系を冷却するために空冷方式の冷却部720が使用されたが、光学系におけるDMD341、342、343を冷却するために液冷方式の冷却部600が用いられてもよい。
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置換、付加、省略などを行うことができる。