JP2017211067A - 建設機械の油圧駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フロント作業装置のモーメントが標準機よりも大きい特殊仕様の建設機械において、油圧アクチュエータ起動時のショックを低減し、油圧アクチュエータ停止時の車体振動を抑制し、走行用の油圧モータの起動時に燃費改善の効果が得られ、しかも油圧アクチュエータ起動時に油圧アクチュエータが動き出すまでの間の応答遅れを抑制する。【解決手段】シャトルブロックSBの第1可変減圧弁の元圧ラインと出力ラインに絞りを設け、フロント用の制御パイロット圧ラインPL1〜PL4にスローリターンバルブ46〜49を設け、シャトルブロックSBで生成した第1及び第2ポンプコントロール圧SA,SBと旋回ブレーキ解除圧の高圧側を選択して第1及び第2補正ポンプコントロール圧SAm、SBmを生成し、第1及び第2油圧ポンプP1,P2のそれぞれのレギュレータR1,R2に導く。【選択図】図1

Description

本発明は建設機械の油圧駆動装置に係わり、特に、フロント作業装置のモーメントが標準機よりも大きく、フロント作業装置の停止時に車体振動が生じやすい特殊仕様の建設機械の油圧駆動装置に関する。
油圧ショベル等の建設機械の油圧駆動装置として特許文献1に記載のものがある。この油圧駆動装置は、可変容量型の第1及び第2油圧ポンプを含む複数の油圧ポンプと、パイロット油圧源を生成するパイロットポンプと、第1及び第2油圧ポンプから吐出された圧油により駆動されるフロント用の複数の油圧シリンダ、旋回用の油圧モータ及び左右走行用の2つの油圧モータを含む複数の油圧アクチュエータと、第1及び第2油圧ポンプと複数の油圧アクチュエータとの間に設けられ、第1及び第2油圧ポンプから複数の油圧アクチュエータに供給される圧油の流れを制御するフロント用の複数の流量制御弁、旋回用の流量制御弁、左右走行用の2つの流量制御弁を含む複数の流量制御弁と、フロント用の複数の油圧シリンダ、旋回用の油圧モータ及び左右走行用の2つの油圧モータの動作を指示する制御パイロット圧を生成し、この制御パイロット圧により前記フロント用の複数の流量制御弁、旋回用の流量制御弁、左右走行用の2つの流量制御弁を切り換えるフロント用の複数の操作装置、旋回用の操作装置及び左右走行用の2つの操作装置を含む複数の操作装置と、フロント用の複数の操作装置、旋回用の操作装置及び左右走行用の2つの操作装置によって生成された制御パイロット圧に基づいて第1及び第2油圧ポンプの吐出流量を制御するための第1及び第2ポンプコントロール圧を生成する信号圧生成回路とを備え、この信号圧生成回路において生成された第1及び第2ポンプコントロール圧を第1及び第2油圧ポンプのそれぞれのレギュレータに導き、第1及び第2油圧ポンプの吐出流量を制御している。
特許文献1記載の油圧駆動装置において、信号圧生成回路は、フロント用の複数の操作装置、旋回用の操作装置及び左右走行用の2つの操作装置によって生成された制御パイロット圧によって作動し、第1及び第2油圧ポンプの吐出流量を制御するための第1及び第2ポンプコントロール圧を生成する第1及び可変第2可変減圧弁を備え、第1及び第2可変減圧弁にパイロット油圧源の圧力を導く元圧ラインと第1及び第2可変減圧弁によって生成された第1及び第2ポンプコントロール圧を出力する第1及び第2出力ラインの少なくとも一方に絞りを設け、操作装置の操作時に第1及び第2ポンプコントロール圧の立ち上がりを緩やかしている。これにより第1及び第2油圧ポンプの吐出流量の増加速度が遅くなり、油圧アクチュエータ起動時のショックを低減し、乗り心地及び操作性を改善することができる。
特許第3935659号公報
特許文献1記載の油圧駆動装置は、第1及び第2可変減圧弁の元圧ラインと第1及び第2出力ラインの少なくとも一方に絞りを設け、操作装置の操作時に第1及び第2ポンプコントロール圧の立ち上がりを緩やかにすることで、第1及び第2油圧ポンプの吐出流量の増加速度を遅くし、油圧アクチュエータ起動時のショックを低減し、乗り心地及び操作性を改善している。ここで、特許文献1記載の油圧駆動装置に備えられる流量制御弁はセンタバイパス通路を有するオープンタイプであり、操作装置の操作時に第1及び第2油圧ポンプの吐出流量の余剰分は流量制御弁のセンタバイパス通路を通ってタンクに環流するため、エネルギーロスとなる。近年、このエネルギーロスを低減し、第1及び第2油圧ポンプを駆動するエンジンの燃費を改善するため、第1及び第2可変減圧弁の元圧ラインと第1及び第2出力ラインに設けられる絞りを強めに設定し(絞りの開口面積を小さくし)、第1及び第2ポンプコントロール圧の立ち上がりをより緩やかにする傾向にある。
一方、近年、油圧ショベルの汎用性が広がるにつれて、追加設備として様々なアタッチメント、車体装備が施されるようになってきている。例えば、スクラップヤードにおいて稼動する油圧ショベルは、スクラップの搬入、搬出、選別を行うために、通常より広い作業半径を有するロングフロント、或いはマグネット、フォーク、グラップル等の重量アタッチメントを装着する。また、高い視点を確保して作業性を向上するために、運転室が設けられるキャビンを標準機よりも高い位置に設置したもの、或いはリンク機構によりキャビンを可動式に昇降できるようにしたものもある。このような特殊仕様の油圧ショベルの場合、フロント作業装置のモーメントが標準機よりも大きいため、操作装置の操作レバーを中立に戻す油圧アクチュエータ停止時に車体振動が生じやすく、しかもキャビンの位置が高いため車体振動が操縦者の乗り心地や操作性に与える影響が大きい。このような油圧アクチュエータ停止時の車体振動を低減するため、特殊仕様の油圧ショベルにおいては、フロント用の操作装置によって生成されたそれぞれの制御パイロット圧をフロント用の流量制御弁に導く制御パイロット圧ラインのそれぞれに、並列配置された絞りとチェック弁を有するスローリターンバルブを配置している。これにより油圧アクチュエータ停止時に制御パイロット圧ライン内の圧油がタンクに戻るとき、スローリターンバルブの絞りの作用で制御パイロット圧ライン内の圧油の圧力は緩やかに低下し、流量制御弁はゆっくりと中立位置に戻り、油圧アクチュエータの急激な停止が抑制される。その結果、油圧アクチュエータ停止時の車体振動を抑制し、操縦者の乗り心地及び操作性の向上が図れる。
しかし、特殊仕様の油圧ショベルで制御パイロット圧ラインにスローリターンバルブを設けた場合、フロント用の操作装置の操作時(油圧アクチュエータ起動時)に、スローリターンバルブの絞りの作用で流量制御弁のスプール戻り側の制御パイロット圧ライン(操作装置から制御パイロット圧が導かれる側の制御パイロット圧ラインと反対側の制御パイロット圧ライン)に背圧が生じ、流量制御弁のストローク速度が遅くなり、流量制御弁が所定の開口面積に至るまでに時間遅れが発生する。一方、上述したように、近年、エンジンの燃費を改善するため、第1及び第2可変減圧弁の元圧ラインと第1及び第2出力ラインに設けられる絞りを強めに設定し(絞りの開口面積を小さくし)、操作装置の操作時(油圧アクチュエータ起動時)に第1及び第2ポンプコントロール圧の立ち上がりをより緩やかにする傾向にある。これによりポンプ流量の増加速度が従来よりも更に減少し、流量制御弁への圧油の供給圧力が更に低下する。これらの作用により流量制御弁の通過流量(油圧アクチュエータへの供給流量)が減少し、油圧アクチュエータが動き出すまでの間に応答遅れを生じる場合がある。
この問題を解決するためには、第1及び第2可変減圧弁の元圧ラインと第1及び第2出力ラインに設けられる絞りの設定を弱くし(絞りの開口面積を大きくし)、ポンプコントロール圧の立ち上がりを早くすればよいが、その場合は、走行モータの起動時にエンジンの燃費改善の効果が得られなくなってしまう。
本発明の目的は、フロント作業装置のモーメントが標準機よりも大きい特殊仕様の建設機械において、油圧アクチュエータ起動時のショックを低減しかつ油圧アクチュエータ停止時の車体振動を抑制するとともに、走行用の油圧モータの起動時にエンジンの燃費改善の効果が得られ、しかも油圧アクチュエータ起動時に油圧アクチュエータが動き出すまでの間の応答遅れを抑制することができる建設機械の油圧駆動装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明は、可変容量型の第1及び第2油圧ポンプを含む複数の油圧ポンプと、パイロット油圧源と、前記複数の油圧ポンプから吐出された圧油により駆動されるフロント用の複数の油圧シリンダ、旋回用の油圧モータ及び左右走行用の2つの油圧モータを含む複数の油圧アクチュエータと、前記複数の油圧ポンプと前記複数の油圧アクチュエータとの間に設けられ、前記複数の油圧ポンプから前記複数の油圧アクチュエータに供給される圧油の流れを制御するフロント用の複数の流量制御弁、旋回用の流量制御弁、左右走行用の2つの流量制御弁を含む複数の流量制御弁と、前記パイロット油圧源の圧力に基づいて、前記フロント用の複数の油圧シリンダ、前記旋回用の油圧モータ及び前記左右走行用の2つの油圧モータの動作を指示する制御パイロット圧を生成し、この制御パイロット圧により前記フロント用の複数の流量制御弁、前記旋回用の流量制御弁、前記左右走行用の2つの流量制御弁を切り換えるフロント用の複数の操作装置、旋回用の操作装置及び左右走行用の2つの操作装置を含む複数の操作装置と、前記フロント用の複数の操作装置、前記旋回用の操作装置及び前記左右走行用の2つの操作装置によって生成された制御パイロット圧に基づいて前記複数の油圧ポンプの吐出流量を制御するための複数のポンプコントロール圧を生成する第1信号圧生成回路とを備え、前記第1信号圧生成回路は、前記フロント用の複数の操作装置、前記旋回用の操作装置及び前記左右走行用の2つの操作装置によって生成された制御パイロット圧よって作動し、前記パイロット油圧源の圧力に基づいて前記複数のポンプコントロール圧を生成する複数の第1可変減圧弁と、前記複数の第1可変減圧弁に前記パイロット油圧源の圧力を導く元圧ラインと、前記複数の第1可変減圧弁が前記複数のポンプコントロール圧を出力する複数の出力ラインの少なくとも一方に設けられ前記複数のポンプコントロール圧の立ち上がりを緩やかにする少なくとも1つの絞りとを有し、前記フロント用の複数の流量制御弁、前記旋回用の流量制御弁、前記左右走行用の2つの流量制御弁のうち少なくとも前記フロント用の複数の流量制御弁及び前記左右走行用の2つの流量制御弁はそれぞれ前記第1及び第2油圧ポンプと前記フロント用の複数の油圧シリンダ及び前記左右走行用の2つの油圧モータとの間に設けられ、前記第1及び第2油圧ポンプから前記フロント用の複数の油圧シリンダ及び前記左右走行用の2つの油圧モータに供給される圧油の流れを制御する建設機械の油圧駆動装置において、前記フロント用の複数の操作装置によって生成されたそれぞれの制御パイロット圧を前記フロント用の複数の流量制御弁に導くフロント用の複数対の制御パイロット圧ラインの少なくとも一部に設けられ、並列配置された絞りとチェック弁を有する複数のスローリターンバルブと、前記旋回用の油圧モータにブレーキ力を加える旋回ブレーキ装置と、前記フロント用の複数の操作装置及び前記旋回用の操作装置によって生成されたそれぞれの制御パイロット圧に基づいて前記旋回用の油圧モータが作動する前に前記旋回ブレーキ装置のブレーキを解除するための旋回ブレーキ解除圧を生成する第2信号圧生成回路と、前記第1信号圧生成回路によって生成された前記複数のポンプコントロール圧のうち前記第1油圧ポンプの吐出流量を制御するための第1ポンプコントロール圧と前記第2信号圧生成回路によって生成された前記旋回ブレーキ解除圧の高圧側を選択して第1補正ポンプコントロール圧を生成するとともに、前記第1信号圧生成回路によって生成された前記複数のポンプコントロール圧のうち前記第2油圧ポンプの吐出流量を制御するための第2ポンプコントロール圧と前記第2信号圧生成回路によって生成された前記旋回ブレーキ解除圧の高圧側を選択して第2補正ポンプコントロール圧を生成し、前記第1及び第2補正ポンプコントロール圧を前記第1及び第2油圧ポンプのそれぞれのレギュレータに導く第3信号圧生成回路とを備えるものとする。
以上のように構成した本発明においては、複数の第1可変減圧弁の元圧ラインと複数の第1可変減圧弁の複数の出力ラインの少なくとも一方に複数のポンプコントロール圧の立ち上がりを緩やかにする少なくとも1つの絞りを設けることにより、フロント以外の油圧アクチュエータ起動時のショックを低減することができる。
また、フロント用の複数対の制御パイロット圧ラインの少なくとも一部に複数のスローリターンバルブを設けることにより、フロント用の油圧アクチュエータの起動時のショックを低減しかつフロント用の油圧アクチュエータ停止時の車体振動を抑制することができる。
また、第3信号圧生成回路を設け、第1ポンプコントロール圧と旋回ブレーキ解除圧の高圧側を選択して第1補正ポンプコントロール圧を生成するとともに、第2ポンプコントロール圧と旋回ブレーキ解除圧の高圧側を選択して第2補正ポンプコントロール圧を生成し、第1及び第2補正ポンプコントロール圧を第1及び第2油圧ポンプのそれぞれのレギュレータに導くことにより、フロント用及び旋回用の油圧アクチュエータ起動時に油圧アクチュエータが動き出すまでの間の応答遅れを抑制することができる。しかも、走行用の油圧モータの起動時は、第1及び第2補正ポンプコントロール圧ではなく第1及び第2ポンプコントロール圧がそのまま第1及び第2油圧ポンプのそれぞれのレギュレータに導かれるため、第1及び第2可変減圧弁の元圧ラインと第1及び第2出力ラインに設けられる絞りを強めに設定する(絞りの開口面積を小さくする)ことで、走行用の油圧モータ起動時にエンジンの燃費改善の効果が得られる。
本発明によれば、フロント作業装置のモーメントが標準機よりも大きい特殊仕様の建設機械において、油圧アクチュエータ起動時のショックを低減しかつ油圧アクチュエータ停止時の車体振動を抑制するとともに、走行用の油圧モータの起動時にエンジンの燃費改善の効果が得られ、しかも油圧アクチュエータ起動時に油圧アクチュエータが動き出すまでの間の応答遅れを抑制することができる。
本発明の一実施の形態としての建設機械の油圧駆動装置を示す油圧回路図である。 図1の弁装置部分の拡大図である。 図1の操作装置部分の拡大図である。 図1のシャトルブロック部分の拡大図である。 第1及び第2ポンプコントロール圧と旋回ブレーキ解除圧を示す特性図である。 フロント作業装置のモーメントが標準機よりも大きい特殊仕様の建設機械の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
〜構成〜
図1は本発明の一実施の形態としての建設機械の油圧駆動装置を示す油圧回路図である。
図1において、本実施の形態の油圧駆動装置は、メインの第1〜第3油圧ポンプP1,P2,P3と、パイロットポンプPpと、これら4つのポンプを回転駆動するエンジンEと、第1〜第3油圧ポンプP1,P2,P3から吐出された圧油により駆動される複数の油圧アクチュエータBM,AM,BK,SW,TR,TLと、第1〜第3油圧ポンプP1,P2,P3と複数の油圧アクチュエータBM,AM,BK,SW,TR,TLとの間に設けられ、第1〜第3油圧ポンプP1,P2,P3から複数の油圧アクチュエータBM,AM,BK,SW,TL,TRに供給される圧油の流れ(方向と流量)を制御する複数の流量制御弁21〜24,25〜28,29〜32を含む弁装置Vとを有している。
油圧アクチュエータBMはブーム用の油圧シリンダ(ブームシリンダ)であり、油圧アクチュエータAMはアーム用の油圧シリンダ(アームシリンダ)であり、油圧アクチュエータBKはバケット用の油圧シリンダ(バケットシリンダ)であり、油圧アクチュエータSWは旋回用の油圧モータ(旋回モータ)であり、油圧アクチュエータTLは左走行用の油圧モータ(左走行モータ)であり、油圧アクチュエータTRは右走行用の油圧モータ(右走行モータ)である。
第1〜第3油圧ポンプP1,P2,P3は可変容量型のポンプであり、それぞれ押しのけ容積可変装置(例えば斜軸)の傾転角を変化させ、ポンプ容量(押しのけ容積)を制御する第1〜第3レギュレータR1,R2,R3を備えている。
パイロットポンプPpの吐出路にはパイロットポンプPpの吐出圧力を一定圧に保持するパイロットリリーフ弁14が接続され、パイロットポンプPpとパイロットリリーフ弁14とでパイロット油圧源Psを構成している。
流量制御弁21〜24,25〜28,29〜32はオープンセンタ型であり、流量制御弁21〜24は第1油圧ポンプP1の吐出路につながるセンタバイパスライン35a上に配置され、流量制御弁25〜28は第2油圧ポンプP2の吐出路につながるセンタバイパスライン35b上に配置され、流量制御弁29〜32は第3油圧ポンプP3の吐出路につながるセンタバイパスライン35c上に配置されている。
流量制御弁21〜24,25〜28,29〜32はパイロット操作式であり、複数の油圧アクチュエータBM,AM,BK,SW,TR,TLの動作を指示する制御パイロット圧1〜12により切換操作される。本実施の形態の油圧駆動装置は制御パイロット圧1〜12を生成する操作装置CL1,CL2,CL3を有し、操作装置CL1,CL2,CL3は、ゲートロックバルブGLVを介して導かれるパイロット油圧源Psの圧力(一定圧)に基づいて制御パイロット圧1〜12を生成する。作装置CL1,CL2,CL3において生成された制御パイロット圧1〜12は制御パイロット圧ラインPL1〜PL12を介して流量制御弁21〜24,25〜28,29〜32に導かれる。
なお、ゲートロックバルブGLVは、建設機械(油圧ショベル)のキャビン内に設けられた運転席の入口を開閉するゲートロックレバーの操作に連動して動作するものである。通常の作業中はゲートロックレバーは下げた(運転席の入口を閉じた)状態にあり、このときゲートロックバルブGLVは開位置に切り換わり、パイロット油圧源PSを操作装置CL1,CL2,CL3に連通させることで制御パイロット圧1〜12の生成を可能とする。作業の休止或いは終了時はゲートロックレバーを上げる(運転席の入口を開ける)と、ゲートロックバルブGLVは閉じ位置に切り換わり、パイロット油圧源PSと操作装置CL1,CL2,CL3の連通を遮断し、操作装置CL1,CL2,CL3をタンク人連通させる。これにより操作装置CL1,CL2,CL3は制御パイロット圧1〜12を生成不能となり、安全性が確保される。
本実施の形態の油圧駆動装置は、また、制御パイロット圧ラインPL1〜PL12に接続されたシャトルブロックSBを有し、操作装置CL1,CL2,CL3によって生成された制御パイロット圧1〜12は制御パイロット圧ラインPL1〜PL12を介してシャトルブロックSBに導入される。シャトルブロックSBは後述する第1及び第2信号圧生成回路SC1,SC2を構成しており、操作装置CL1,CL2,CL3によって生成された制御パイロット圧1〜12に基づいて第1及び第2ポンプコントロール圧SA,SB及び第3ポンプコントロール圧SXと旋回ブレーキ解除圧SHを含む複数の制御信号を生成する。第1及び第2ポンプコントロール圧SA,SBは第3信号圧生成回路SC3に出力され、3ポンプコントロール圧SXは第3ポンプレギュレータR3に直接導かれる。旋回ブレーキ解除圧SHは旋回ブレーキ装置38の旋回ブレーキシリンダBCに導かれる。
図6は、フロント作業装置のモーメントが標準機よりも大きい特殊仕様の建設機械の一例を示す図である。この例は、リンク機構によりキャビンを可動式に昇降できるようにしかつ作業アタッチメントとして重量アタッチメントであるマグネットをフロント作業装置に装着した油圧ショベルであり、本発明はこのような特殊仕様の建設機械に適用されるものである。
図6において、特殊仕様の油圧ショベルは下部走行体111を有し、下部走行体111の上に旋回機構112を介して上部旋回体113が旋回自在に載置されている。上部旋回体113にはその前方一側部に支持ブラケット114が立設され、支持ブラケット114にキャビン上昇用の平行リンク115を介してキャビン116が取り付けられている。
また、上部旋回体113の前方中央部にブーム117が取り付けられており、ブーム117と上部旋回体113との間に介装されたブームシリンダBMの伸縮駆動でブーム117が俯仰可能となっている。ブーム117の先端にアーム119が取り付けられ、アーム119とブーム117との間に介装されたアームシリンダAMの伸縮駆動でアーム119が上下回動可能となっている。さらに、アーム119の先端にリフティングマグネット121が取り付けられ、バケットシリンダBKの伸縮駆動でリフティングマグネット121の吸着姿勢が変更可能となっている。ブーム117、アーム119及びリフティングマグネット121はフロント作業装置122を構成している。
キャビン116の下部は接続ブラケット123に固定されており、接続ブラケット123の左右両側の後端部から上方へ左右一対のステー123a,123aが一体的に形成され、接続ブラケット123は側面から見て逆L字形になっている。接続ブラケット123の左右一対のステー123a,123aの上端部と支持ブラケット114の左右側面部の上端部との間に左右一対の上側リンク115a,115aが連結され、接続ブラケット123の左右一対のステー123a,123aの下端部と支持ブラケット114の左右側面部の上端部よりも下側の位置との間に左右一対の下側リンク115b,115bが連結されている。
さらに、支持ブラケット114の左右一対の下側リンク115b,115bの取り付け部分よりも下側の中間部に、平行リンク駆動用の油圧シリンダ124の一端部が取り付けられ、油圧シリンダ124の他端部は接続ブラケット123の後端部に接続されている。このように接続ブラケット123の左右一対のステー123a,123aにそれぞれ左右一対の上側リンク115a,115aと左右一対の下側リンク115b,115bとを連結し、左右一対の上側リンク115a,115aと左右一対の下側リンク115b,115bを支持ブラケット114に連結することにより平行リンク115が構成されている。上から見て左右一対の上側リンク115a,115a及び左右一対の下側リンク115b,115bが離間して配置されたその中央部位に油圧シリンダ124が配置されている。
図6の想像線はキャビン116が下降して収納された状態を示し、この状態で油圧シリンダ124を伸長駆動すれば、接続ブラケット123が前方へ押されて平行リンク115が上方へ回動し、図6に実線で示すように、接続ブラケット123が水平状態を保持したまま上昇する。したがって、接続ブラケット123と一体にキャビン116が高い位置へ上昇する。
このような特殊仕様の油圧ショベルの場合、フロント作業装置122のモーメントが標準機よりも大きいため、操作装置CL1,CL2,CL3の操作レバーを中立から操作する油圧アクチュエータの起動時や操作レバーを中立に戻す油圧アクチュエータ停止時に車体振動が生じやすく、しかもキャビン116の位置が高いため車体振動が操縦者の乗り心地や操作性に与える影響が大きい。
図2は図1の弁装置V部分の拡大図である。
図2において、流量制御弁24,25,30はブーム用であり、流量制御弁23,26,31はアーム用であり、流量制御弁22はバケット用であり、流量制御弁29は旋回用であり、流量制御弁28は左走行用であり、流量制御弁21は右走行用である。すなわち、ブームシリンダBMに対して3つの流量制御弁24,25,30が設けられ、アームシリンダAMに対しても3つの流量制御弁23,26,31が設けられている。ブーム用の流量制御弁30はブームシリンダBMのボトム側の排出油をロッド側に送る再生用である。流量制御弁27,32は予備であり、例えばそのうちの1つが図6に示した平行リンク駆動用の油圧シリンダ124用として用いられる。
右走行用の流量制御弁21は流量制御弁22〜24の上流側で流量制御弁22〜24に対してタンデムに接続され、流量制御弁22〜24はバイパスライン36aにより並列に接続されている。流量制御弁25〜27及び左走行用の流量制御弁28はバイパスライン36bにより並列に接続されている。流量制御弁29,30,32はバイパスライン36cにより並列に接続され、流量制御弁31は流量制御弁29,30の下流側で流量制御弁29,30に対してタンデムに接続されている。
旋回モータSWは旋回ブレーキ装置38を有し、旋回ブレーキ装置38にはブレーキシリンダBCが設けられ、このブレーキシリンダBCには、前述したシャトルブロックSBにおいて生成された旋回ブレーキ解除圧SHが導かれる。ブレーキシリンダBCは旋回ブレーキ解除圧が導かれていないときは内部バネの力でピストンが伸長した作動状態にあり、旋回モータSWにブレーキをかけ、旋回ブレーキ解除圧が導かれると内部バネの力に抗してピストンが後退して非作動状態に切り換えられ、旋回モータSWのブレーキを解除する。
図3は図1の操作装置CL1,CL2,CL3部分の拡大図である。
操作装置CL1は、ブーム用の操作装置40及びバケット用の操作装置43を含み、それぞれ、1対のパイロット弁(減圧弁)40a,40b及び43a,43bと操作レバー40c,43cとを有している。操作レバー40c,43cは共通の操作レバーであり、この操作レバーを前後方向に操作するとその操作方向に応じてパイロット弁40a,40bのいずれか一方が作動し、操作量に応じた制御パイロット圧1又は2が生成され、操作レバーを左右方向に操作するとその操作方向に応じてパイロット弁43a,43bのいずれか一方が作動し、操作量に応じた制御パイロット圧7又は8が生成される。制御パイロット圧1はブーム上げ用であり、制御パイロット圧2はブーム下げ用であり、制御パイロット圧7はバケット引き(バケットクラウド)用であり、制御パイロット圧8はバケット押し(バケットダンプ)用である。
操作装置CL2は、アーム用の操作装置41及び旋回用の操作装置42を含み、それぞれ、1対のパイロット弁(減圧弁)41a,41b及び42a,42bと操作レバー41c,42cとを有している。操作レバー41c,42cは共通の操作レバーであり、操作レバーを左右方向に操作するとその操作方向に応じてパイロット弁41a,41bのいずれか一方が作動し、操作量に応じた制御パイロット圧4又は4が生成され、操作レバーを前後方向に操作するとその操作方向に応じてパイロット弁42a,42bのいずれか一方が作動し、操作量に応じた制御パイロット圧5又は6が生成される。制御パイロット圧3はアーム引き(アームクラウド)用であり、制御パイロット圧4はアーム押し(アームダンプ)用であり、制御パイロット圧5は旋回右用であり、制御パイロット圧6は旋回左用である。
操作装置CL3は、左走行用の操作装置44及び右走行用の操作装置45を含み、それぞれ、1対のパイロット弁(減圧弁)44a,44b及び45a,45bと操作レバー44c,45cとを有し、操作レバー44cを前後方向に操作するとその操作方向に応じてパイロット弁44a,44bのいずれか一方が作動し、操作量に応じた制御パイロット圧9又は10が生成され、操作レバー45cを前後方向に操作するとその操作方向に応じてパイロット弁45a,45bのいずれか一方が作動し、操作量に応じた制御パイロット圧11又は12が生成される。制御パイロット圧9は左走行前進用であり、制御パイロット圧10は左走行後進用であり、制御パイロット圧11は右走行前進用であり、制御パイロット圧12は右走行後進用である。
操作装置40〜45によって生成された制御パイロット圧1〜12は複数の制御パイロット圧ラインPL1〜PL12を介して流量制御弁21〜24,25〜28,29〜32に導かれる。制御パイロット圧ラインPL1〜PL12のうちブーム用の1対の制御パイロット圧ラインPL1,PL2とアーム用の1対の制御パイロット圧ラインPL3,PL4にはそれぞれスローリターンバルブ46〜49が設けられている。スローリターンバルブ46〜49はそれぞれ並列配置された絞り46a〜49aとチェック弁46b〜49bを有している。チェック弁46b〜49bは制御パイロット圧が流量制御弁に導かれるときの圧油の流れを可能とし、逆方向の圧油の流れをブロックする。ブロックされた圧油は絞り46a〜49aを介してタンクに戻される。
ここで、上述したようにブーム117、アーム119及びリフティングマグネット121はフロント作業装置122を構成するものであるため、以下の説明において、ブーム117、アーム119及びリフティングマグネット121に係わる油圧アクチュエータBM,AM,BK、流量制御弁24,25,30(ブーム用),23,26,31(アーム用),22(バケット用)及び操作装置40,41,43をフロント用の油圧アクチュエータ、フロント用の流量制御弁、フロント用の操作装置と総称する。
図4は図1のシャトルブロックSB部分の拡大図である。
シャトルブロックSBは第1信号圧生成回路SC1と第2信号圧生成回路SC2を構成しており、第1信号圧生成回路SC1は、フロント用の複数の操作装置40,41,43、旋回用の操作装置42及び左右走行用の2つの操作装置44,45によって生成された制御パイロット圧1〜8に基づいて第1〜第3油圧ポンプP1,P2,P3の吐出流量を制御するための第1〜第3ポンプコントロール圧SA,SB,SXを生成し、第2信号圧生成回路SC2は、フロント用の複数の操作装置40,41,43及び旋回用の操作装置42によって生成されたそれぞれの制御パイロット圧1〜8に基づいて、旋回モータSWが作動する前に旋回ブレーキ装置38のブレーキシリンダBCによるブレーキを解除するための旋回ブレーキ解除圧SHを生成する。
第1信号圧生成回路SC1は、フロント用の複数の操作装置40,41,43、旋回用の操作装置42及び左右走行用の2つの操作装置44,45によって生成された制御パイロット圧1〜8よって作動し、パイロット油圧源PSの圧力に基づいて第1〜第3ポンプコントロール圧SA,SB,SXを生成する第1可変減圧弁81,82,83と、第1可変減圧弁81,82,83にパイロット油圧源PSの圧力を導く元圧ライン85と第1可変減圧弁81,82,83が第1〜第3ポンプコントロール圧SA,SB,SXを出力する複数の87,88,89との少なくとも一方(本実施の形態では出力ライン87,88,89のそれぞれ)に設けられ、第1〜第3ポンプコントロール圧SA,SB,SXの立ち上がりを緩やかにする少なくとも1つの絞り(本実施の形態では元圧ライン85と複数の出力ライン87,88,89のそれぞれに設けられた4つの絞り91,92,93,94)とを有している。
第2信号圧生成回路SC2は、フロント用の複数の操作装置40,41,43及び旋回用の操作装置42によって生成された制御パイロット圧1〜8によって作動し、パイロット油圧源PSの圧力に基づいて旋回ブレーキ解除圧SHを生成する第2可変減圧弁84を有している。第2可変減圧弁84の出力ライン90に絞りは設けられていない。
また、第1及び第2信号圧生成回路SC1,SC2は、フロント用の複数の操作装置40,41,43、旋回用の操作装置42及び左右走行用の2つの操作装置44,45によって生成された制御パイロット圧1〜12を第1可変減圧弁81,82,83の受圧部及び第2可変減圧弁84の受圧部に導くための複数のシャトル弁61〜73を備えている。
ブーム上げの制御パイロット圧1はシャトル弁61,62,63を介して第1可変減圧弁81の受圧部に導かれ、シャトル弁61,64を介して第1可変減圧弁82の受圧部に導かれるとともに、シャトル弁65を介して第1可変減圧弁83の受圧部に導かれる。また、ブーム上げの制御パイロット圧1はシャトル弁61,62,66,67を介して第2可変減圧弁84の受圧部に導かれる。ブーム下げの制御パイロット圧2はシャトル弁67を介して第2可変減圧弁84の受圧部に導かれる。
アーム引きの制御パイロット圧3はシャトル弁68,61,62,63を介して第1可変減圧弁81の受圧部に導かれ、シャトル弁68,61,64を介して第1可変減圧弁82の受圧部に導かれる。また、アーム引きの制御パイロット圧3は、シャトル弁68,61,62,66,67を介して第2可変減圧弁84の受圧部に導かれる。アーム押しの制御パイロット圧4も,同様に、シャトル弁68,61,62,63を介して第1可変減圧弁81の受圧部に導かれ、シャトル弁68,61,64を介して第1可変減圧弁82の受圧部に導かれる。また、アーム押しの制御パイロット圧4はシャトル弁68,61,62,66,67を介して第2可変減圧弁84の受圧部に導かれる。
バケット引きの制御パイロット圧7はシャトル弁69,62,63を介して第1可変減圧弁81の受圧部に導かれ、シャトル弁69,62,66,67を介して第2可変減圧弁84の受圧部に導かれる。バケット押しの制御パイロット圧8も、同様に、シャトル弁69,62,63を介して第1可変減圧弁81の受圧部に導かれ、シャトル弁69,62,66,67を介して第2可変減圧弁84の受圧部に導かれる。
旋回右の制御パイロット圧5はシャトル弁70,65を介して第1可変減圧弁83の受圧部に導かれ、シャトル弁71,66,67を介して第2可変減圧弁84の受圧部に導かれる。旋回左の制御パイロット圧6も、同様に、シャトル弁70,65を介して第1可変減圧弁83の受圧部に導かれ、シャトル弁71,66,67を介して第2可変減圧弁84の受圧部に導かれる。
左走行前進の制御パイロット圧9はシャトル弁72,64を介して第1可変減圧弁82の受圧部に導かれ、左走行後進の制御パイロット圧10も、同様に、シャトル弁72,64を介して第1可変減圧弁82の受圧部に導かれる。
右走行前進の制御パイロット圧11はシャトル弁73,63を介して第1可変減圧弁81の受圧部に導かれ、右走行後進の制御パイロット圧12も、同様に、シャトル弁73,63を介して第1可変減圧弁81の受圧部に導かれる。
本実施の形態の油圧駆動装置は、その特徴的な構成として、第1信号圧生成回路SC1によって生成された第1ポンプコントロール圧SAと第2信号圧生成回路SC2によって生成された旋回ブレーキ解除圧SHの高圧側を選択して第1補正ポンプコントロール圧SAmを生成するとともに、第1信号圧生成回路SC1によって生成された第2ポンプコントロール圧SBと第2信号圧生成回路SC2によって生成された旋回ブレーキ解除圧SHの高圧側を選択して第2補正ポンプコントロール圧SBmを生成し、生成した第1及び第2補正ポンプコントロール圧SAm,SBmを第1及び第2油圧ポンプP1,P2のそれぞれのレギュレータR1,R2に出力する第3信号圧生成回路SC3を備えている。第3信号圧生成回路SC3により生成された第1及び第2補正ポンプコントロール圧SAm、SBmは第1及び第2ポンプレギュレータR1,R2に導かれる。
本実施の形態において、第3信号圧生成回路SC3はチェック弁タイプの高圧選択弁である第1及び第2シャトル弁76,77を備え、第1シャトル弁76によって第1ポンプコントロール圧SAと旋回ブレーキ解除圧SHの高圧側を選択して第1補正ポンプコントロール圧SAmを生成し、第2シャトル弁77によって第2ポンプコントロール圧SBと旋回ブレーキ解除圧SHの高圧側を選択して第2補正ポンプコントロール圧SBmを生成している。シャトル弁76,77に代え、スプールタイプの高圧選択弁を用いてもよい。
また、第3信号圧生成回路SC3は、第1及び第2シャトル弁76,77に旋回ブレーキ解除圧SHを導く油路78に設けられ、第1及び第2シャトル弁76,77に旋回ブレーキ解除圧SHを導く第1位置と、第1及び第2シャトル弁76,77にタンク圧を導く第2位置とに切り換え可能な手動操作式の選択弁79を備えている。選択弁79は、油圧操作式若しくは電気走査式を用いてもよい。
図5は、第1及び第2ポンプコントロール圧SA,SBと旋回ブレーキ解除圧SHを示す特性図である。図5の横軸は時間(秒)、縦軸は圧力(MPa)である。
図5において、操作装置の操作レバーを操作したとき第1及び第2ポンプコントロール圧SA,SBは点線で示すように変化し、旋回ブレーキ解除圧SHは実線で示すように変化する。すなわち、第1及び第2ポンプコントロール圧SA,SBは操作装置の操作レバー操作直後は最低圧力の0.5MPaであり、その後圧力は1.5MPa程度まで急峻に立ち上がり、その後は時間の経過とともに緩やかに圧力が上昇し、圧力が3MPaまで上昇するとその後は更に圧力上昇は緩やかとなり、圧力は3.3MPa程度に達し、その後は3.3MPa程度で圧力は飽和しほぼ一定となる。旋回ブレーキ解除圧SHは操作装置の操作レバー操作直後は最低圧力の0MPaであり、その後圧力は第1及び第2ポンプコントロール圧SA,SBの場合よりも高い2.5MPa程度まで急峻に立ち上がり、その後は緩やかに圧力が上昇し、圧力が4MPa程度まで上昇すると、その後は4MPa程度で飽和し圧力はほぼ一定となる。すなわち、到達する最大圧力は第1及び第2ポンプコントロール圧SA,SB(3.3MPa)よりも旋回ブレーキ解除圧SH(4MPa)の方が高い。このような第1及び第2ポンプコントロール圧SA,SBと旋回ブレーキ解除圧SHの特性は第1可変減圧弁81,82と第2可変減圧弁84の受圧部の受圧面積、反受圧部側に位置するバネの強さ、第1可変減圧弁81,82と第2可変減圧弁84の開口面積特性等を適宜調整することにより設定することができる。
また、図4に示すように、旋回ブレーキ解除圧SHを生成する第2可変減圧弁84の出力ラインに絞りは設けられていない。このため、操作装置の操作レバー操作直後の旋回ブレーキ解除圧SHの立ち上がりは第1及び第2ポンプコントロール圧SA,SBの立ち上がりよりも急峻となる。
図5に示すように第1及び第2ポンプコントロール圧SA,SBと旋回ブレーキ解除圧SHの特性を設定することにより、フロント用の複数の操作装置40,41,43及び旋回用の操作装置42の操作レバーを操作した起動時に、旋回モータSWが作動する前に旋回ブレーキ装置38のブレーキシリンダBCによるブレーキを解除することができ、スムーズな旋回動作を実現することができる。
〜動作〜
以上のように構成した本実施の形態の動作を説明する。
<アクチュエータ起動時>
<<ブーム上げ>>
例えばブーム上げを意図してブーム用の操作装置40の操作レバーをブーム上げ方向に操作すると、ブーム上げの制御パイロット圧1が生成され、ブーム用の流量制御弁24,25,30がブーム上げ方向に切り換わる。また、ブーム上げの制御パイロット圧1に基づいて第1信号圧生成回路SC1内の第1可変減圧弁81,82,83が動作し、第1〜第3ポンプコントロール圧SA,SB,SXが生成されるとともに、ブーム上げの制御パイロット圧1に基づいて第2信号圧生成回路SC2内の第2可変減圧弁84が動作し、旋回ブレーキ解除圧SHが生成される。第1及び第2ポンプコントロール圧SA,SBと旋回ブレーキ解除圧SHは第3信号圧生成回路SC3に送られ、選択弁79が第1位置にあるとき、第3信号圧生成回路SC3内のシャトル弁76,77は高圧側の旋回ブレーキ解除圧SHを選択し、第1及び第2補正ポンプコントロール圧SAm,SBmとして第1及び第2油圧ポンプP1,P2のそれぞれのレギュレータR1,R2に導かれる。第3ポンプコントロール圧SXは第1信号圧生成回路から直接第3油圧ポンプP3のレギュレータR3に導かれる。これにより第1〜第3油圧ポンプP1〜P3の吐出流量が増大し、ブームシリンダBMがブーム上げ方向(伸長方向)に起動する。
ここで、ブーム用の流量制御弁24,25,30がブーム上げ方向に切り換わるとき、ブーム下げ側の制御パイロット圧ラインPL2内の圧油は流量制御弁24,25,30のスプールに押されてタンクに戻される。このとき、ブーム用の1対の制御パイロット圧ラインPL1,PL2にはスローリターンバルブ46,47が設けられているため、制御パイロット圧ラインPL2内の圧油はスローリターンバルブ47の絞り47aの抵抗を受け、制御パイロット圧ラインPL2内に背圧が発生する。これにより流量制御弁24,25,30のストローク速度が遅くなり、ブームシリンダBMに供給される圧油の増加速度が抑制される。一方、第3油圧ポンプP3側においては、第1可変減圧弁83の元圧ラインに絞り91が設けられ、第1可変減圧弁83の出力ラインに絞り94が設けられているため、第3ポンプコントロール圧SXの立ち上がりは緩やかとなり、第3油圧ポンプP3の吐出流量の増加速度が遅くなる。これらの作用によりブームシリンダ起動時のショックが低減し、建設機械がフロント作業装置のモーメントが標準機よりも大きい特殊仕様の油圧ショベルであっても、ブームシリンダ起動時の車体振動が抑制される。
また、上記のように流量制御弁24,25,30のストローク速度が遅くなることで流量制御弁24,25,30が所定の開口面積に至るまでに時間遅れが発生し、そのままでは流量制御弁24,25,30の通過流量(ブームシリンダBMへの供給流量)が減少し、ブームシリンダBMが動き出すまでの間に応答遅れを生じる場合がある。
本実施の形態においては、上述したように、ブーム上げ操作時には、第1信号圧生成回路SC1において生成した第1及び第2ポンプコントロール圧PA,PBではなく、旋回ブレーキ解除圧SHが第1及び第2補正ポンプコントロール圧SAm,SBmとして第1及び第2油圧ポンプP1,P2のレギュレータR1,R2に導かれる。ここで、図5を用いて説明したように、旋回ブレーキ解除圧SHの立ち上がりは第1及び第2ポンプコントロール圧SA,SBの立ち上がりよりも急峻であり、かつ到達する最大圧力は第1及び第2ポンプコントロール圧SA,SB(3.3MPa)よりも旋回ブレーキ解除圧SH(4MPa)の方が高い。このためブーム上げ操作時の第1及び第2油圧ポンプP1,P2の容量(傾転角)は第1及び第2ポンプコントロール圧PA,PBが導かれる場合よりも速く増大し、第1及び第2ポンプP1,P2の吐出流量の増加速度が上昇する。これにより制御パイロット圧ラインPL2内の背圧によって流量制御弁24,25,30のストローク速度が遅くなったとしても、流量制御弁24,25,30の通過流量(ブームシリンダBMへの供給流量)は減少せず、応答遅れなくブームシリンダBMを起動することができる。
また、旋回ブレーキ解除圧SHは旋回ブレーキ装置38の旋回ブレーキシリンダBCに供給され、旋回モータSWのブレーキが解除される。これによりブーム駆動時に旋回反力が発生した場合に、旋回モータSWに過大な負荷がかかることが防止される。
<<ブーム下げ>>
ブーム下げを意図してブーム用の操作装置40の操作レバーをブーム下げ方向に操作すると、ブーム下げの制御パイロット圧2が生成され、ブーム用の流量制御弁24,25,30がブーム下げ方向に切り換わる。また、このときは、第1可変減圧弁81〜83は動作せず第1〜第3ポンプコントロール圧SA,SB,SXは生成されないが、ブーム下げの制御パイロット圧2に基づいて第2可変減圧弁84が動作し、旋回ブレーキ解除圧SHが生成される。このため第3信号圧生成回路SC3内のシャトル弁76,77において高圧側の旋回ブレーキ解除圧SHが選択され、旋回ブレーキ解除圧SHが第1及び第2補正ポンプコントロール圧SAm,SBmとして第1及び第2油圧ポンプP1,P2のそれぞれのレギュレータR1,R2に導かれる。これにより第1及び第2油圧ポンプP1,P2の吐出流量が増大し、ブームシリンダBMはフロント作業装置122の自重(慣性力)による流量制御弁30の再生制御と、第1及び第2油圧ポンプP1,P2からの圧油の供給によりブーム下げ方向(収縮方向)に起動する。このとき、ブーム用の1対の制御パイロット圧ラインPL1,PL2にはスローリターンバルブ46,47が設けられているため、ブーム上げの場合と同様、制御パイロット圧ラインPL2内の背圧によって流量制御弁24,25,30のストローク速度が遅くなり、ブームシリンダ起動時のショックが低減し、建設機械がフロント作業装置のモーメントが標準機よりも大きい特殊仕様の油圧ショベルであっても、ブームシリンダ起動時の車体振動が抑制される。また、旋回ブレーキ解除圧SHが第1及び第2補正ポンプコントロール圧SAm,SBmにより第1及び第2油圧ポンプP1,P2の吐出流量が制御され、第1及び第2油圧ポンプP1,P2の吐出流量の増加速度が速くなるため、制御パイロット圧ラインPL2内の背圧によって流量制御弁24,25,30のストローク速度が遅くなったとしても、流量制御弁24,25,30の通過流量(ブームシリンダBMへの供給流量)は減少せず、応答遅れなくブームシリンダBMを起動することができる。
また、旋回ブレーキ解除圧SHによって旋回モータSWのブレーキが解除され、旋回モータSWに過大な負荷がかかることが防止される。
<<アーム引き/押し>>
アーム引き或いは押しを意図してアーム用の操作装置41の操作レバーを操作したときは、アーム用の流量制御弁23,26,31が切り換わる点、第3ポンプコントロール圧SXが生成されない点、したがって第3油圧ポンプP3の吐出流量が最小となる点を除いてブーム上げの場合と同じであり、この場合もスローリターンバルブ49又は48の絞り49a又は48aの作用でアームシリンダ起動時のショックが低減され、アームシリンダ起動時の車体振動が抑制される。また、スローリターンバルブ49又は48の絞り49a又は48aの作用で流量制御弁23,26,31が所定の開口面積に至るまでに時間遅れが発生したとしても、第1及び第2補正ポンプコントロール圧SAm,SBm(旋回ブレーキ解除圧SH)によって第1及び第2油圧ポンプP1,P2の吐出流量が制御されることでアームシリンダAMの起動の応答遅れを抑制し、操作性が改善される。
また、旋回ブレーキ解除圧SHによって旋回モータSWのブレーキが解除され、旋回モータSWに過大な負荷がかかることが防止される。
<<バケット引き/押し>>
バケット引き或いは押しを意図してバケット用の操作装置43の操作レバーを操作したときは、バケット用の流量制御弁22が切り換わるとともに、第1可変減圧弁82と第2可変減圧弁84が動作し、第2ポンプコントロール圧SB及び旋回ブレーキ解除圧SHが生成され、第3信号圧生成回路SC3から旋回ブレーキ解除圧SHが第2補正ポンプコントロール圧SBmとして第2油圧ポンプP2のレギュレータR2に導かれる。これにより第2油圧ポンプP2の吐出流量が増大し、バケットシリンダBKがバケット引き或いは押し方向に起動する。なお、バケットシリンダBKはリフティングマグネット121の角度を変更するものであり、バケットシリンダ起動時のフロント作業装置のモーメント変化は少なく、バケットシリンダ起動時のショックの発生は問題とならない。
また、旋回ブレーキ解除圧SHによって旋回モータSWのブレーキが解除され、旋回モータSWに過大な負荷がかかることが防止される。
<<旋回>>
右旋回或いは左旋回を意図して旋回用の操作装置42の操作レバーを操作したときは、旋回用の流量制御弁29が切り換わるとともに、第1可変減圧弁83と第2可変減圧弁84が動作し、第3ポンプコントロール圧SXと旋回ブレーキ解除圧SHが生成され、第3ポンプコントロール圧SXは第3油圧ポンプP3のレギュレータR3に導かれ、旋回ブレーキ解除圧SHは旋回ブレーキ装置38の旋回ブレーキシリンダBCに供給される。これにより旋回モータSWのブレーキが解除され、旋回モータSWが駆動し、上部旋回体113が旋回する。また、第3油圧ポンプP3側においては、第1可変減圧弁83の元圧ラインに絞り91が設けられ、第1可変減圧弁83の出力ラインに絞り94が設けられているため、第3ポンプコントロール圧SXの立ち上がりは緩やかとなり、第3油圧ポンプP3の吐出流量の増加速度が遅くなる。これにより旋回起動時のショックが低減し、建設機械がフロント作業装置のモーメントが標準機よりも大きい特殊仕様の油圧ショベルであっても、旋回起動時の車体振動が抑制される。
<<走行>>
走行前進を意図して走行用の操作装置44,45の操作レバーを前進方向に操作すると、走行前進の制御パイロット圧9,11が生成され、走行用の流量制御弁21,28が前進方向に切り換わる。また、走行前進の制御パイロット圧9,11に基づいて第1信号圧生成回路SC1内の第1可変減圧弁81,82が動作し、第1及び第2ポンプコントロール圧SA,SBが生成され、第3信号圧生成回路SC3に送られる。このとき旋回ブレーキ解除圧SHは生成されていないので、第3信号圧生成回路SC3内のシャトル弁において第1及び第2ポンプコントロール圧SA,SBがそのまま第1及び第2補正ポンプコントロール圧SAm,SBmとして生成され、第1及び第2油圧ポンプP1,P2のそれぞれのレギュレータR1,R2に導かれる。これにより第1及び第2油圧ポンプP1,P2の吐出流量が増大し、左右の走行モータTL,TRが前進方向に起動する。また、第1可変減圧弁81,82の元圧ラインに絞り91が設けられ、第1可変減圧弁81,82の出力ラインに絞り92,93が設けられているため、第1及び第2ポンプコントロール圧SA,SBの立ち上がりは緩やかとなり、第1及び第2油圧ポンプP1,P2の吐出流量の増加速度が遅くなり、走行モータTL,TRの起動時のショックを低減し、乗り心地及び操作性が改善される。
<アクチュエータ停止時>
<<ブーム上げ>>
例えばブーム上げの操作中にブーム上げの停止を意図してブーム用の操作装置40の操作レバーを中立方向に操作すると、ブーム上げの制御パイロット圧1がタンク圧に低下し、ブーム用の流量制御弁24,25,30が中立方向に切り換わる。このとき、ブーム上げ側の制御パイロット圧ラインPL1内の圧油はタンクに戻される。しかし、ブーム用の1対の制御パイロット圧ラインPL1,PL2にはスローリターンバルブ46,47が設けられているため、スローリターンバルブ46の絞り46aの作用で戻り側の制御パイロット圧ラインPL1内の圧油の圧力は緩やかに低下し、流量制御弁24,25,30はゆっくりと中立位置に戻る。これによりブームシリンダBMの急激な停止が抑制され、ブームシリンダ停止時の車体振動が抑制される。
<<その他>>
ブーム下げの操作中にブーム下げの停止を意図してブーム用の操作装置40の操作レバーを中立方向に操作した場合、或いはアーム引き/押しの操作中にアーム引き/押しの停止を意図してアーム用の操作装置41の操作レバーを中立方向に操作した場合も同様であり、制御パイロット圧ラインPL2或いはPL3,PL4に設けられたスローリターンバルブ47の絞り47a或いはスローリターンバルブ48,49の絞り48a,49aの作用でブームシリンダBM或いはアームシリンダAMの急激な停止が抑制され、ブームシリンダ或いはアームシリンダ停止時の車体振動が抑制される。
<選択弁79を第2位置に操作したとき>
以上は選択弁79が第1位置にあるときの動作である。選択弁79を第2位置に操作したときは油路78が遮断され、第3信号圧生成回路SC3のシャトル弁76,77に旋回ブレーキ解除圧SHは導かれない。このため第1信号圧生成回路SC1で生成された第1及び第2ポンプコントロール圧SA,SBはそのまま第1及び第2油圧ポンプP1,P2のレギュレータR1,R2に導かれる。これにより第1及び第油圧ポンプP1,P2は従来通りに圧油を吐出し、フロント用の油圧アクチュエータBM,AM,BK或いは走行モータTL,TRが駆動される。
ここで、選択弁79が第1位置にあるときは、上述したようにアクチュエータ起動時の応答性が良くなる一方、第1及び第2油圧ポンプP1,P2の吐出流量の増加速度が増加するため、流量制御弁のセンタバイパス通路を経由してタンクに戻る無駄な圧油の流量が増加しエンジンEの燃費が低下する場合がある。選択弁79を第2位置に切り換えることでアクチュエータ起動時の応答性は低下するが、エンジンEの燃費低下を抑制することができる。なお、アクチュエータ起動時の応答性とエンジンEの燃費のいずれを重視するかはユーザの好みであり、ユーザの好みに応じて選択弁79を第1位置及び第2位置のいずれにするかに切り換えればよい。
〜効果〜
以上のように本実施の形態によれば、フロント作業装置122のモーメントが標準機よりも大きい特殊仕様の建設機械において、アクチュエータ起動時のショックを低減しかつアクチュエータ停止時の車体振動を抑制するとともに、走行モータの起動時はエンジンEの燃費改善の効果が得られる。しかもアクチュエータ起動時にアクチュエータが動き出すまでの間の応答遅れが抑制され、アクチュエータ起動時及びアクチュエータ停止時のいずれにおいても乗り心地及び操作性を改善することができる。
また、手動操作式の選択弁79を設けたので、ユーザがアクチュエータ起動時の応答性を重視するかエンジンEの燃費を重視するかに応じて選択弁79を第1位置及び第2位置のいずれにするかに切り換えることで、ユーザの好みに応じたモードを選択することができる。
〜その他〜
以上の実施の形態では、特殊仕様の建設機械がリンク機構によりキャビンを可動式に昇降できるようにしかつ作業アタッチメントとして重量アタッチメントであるマグネットをフロント作業装置に装着した油圧ショベルである場合について説明したが、フロント作業装置のモーメントが標準機よりも大きい特殊仕様の建設機械であれば、それ以外の建設機械に本発明を適用してもよい。そのような特殊仕様の建設機械としては、通常より広い作業半径を有するロングフロントの油圧ショベル、フォーク、グラップル等の重量アタッチメントを装着したフロント装置に装着した油圧ショベル、運転室が設けられるキャビンを標準機よりも高い位置に設置に固定的に設置した油圧ショベル等がある。このような建設機械に本発明を適用した場合でも、上述した実施の形態と同様の効果が得られる。
また、上記実施の形態では、3つの油圧ポンプP1,P2,P3を備える油圧駆動装置に本発明を適用したが、油圧駆動装置は2つの油圧ポンプを備えるものであってもよい。この場合は、上記実施の形態における第3油圧ポンプP1と、第1可変減圧弁83及びそれに係わる部材(出力ライン89、絞り94、シャトル弁65)が不要になるだけであり、上記実施の形態と同様に第3信号圧生成回路CS3を設け、旋回ブレーキ解除圧SHを用いて第1及び第2補正ポンプコントロール圧PAm,PBmを生成することで、上述した実施の形態と同様の効果が得られる。
更に、上記実施の形態では、第1可変減圧弁81,82,83の元圧ライン85と出力ライン87,88,89の全てに絞り91,92,93,94を設けたが、元圧ライン85と出力ライン87,88,89の一方だけに絞りを設けてもよい。
1〜12 制御パイロット圧
21〜32 流量制御弁
38 旋回ブレーキ装置
40 ブーム用の操作装置
41 アーム用の操作装置
42 旋回用の操作装置
43 バケット用の操作装置
44 左走行用の操作装置
45 右走行用の操作装置
46〜49 スローリターンバルブ
46a〜49a 絞り
46b〜49b チェック弁
61〜73 シャトル弁
76,77 第1及び第2シャトル弁
79 選択弁
81,82,83 第1可変減圧弁
84 第2可変減圧弁
91 絞り
92,93,94 絞り
P1 第1油圧ポンプ
P2 第2油圧ポンプ
P3 第3油圧ポンプ
Pp パイロットポンプ
R1〜R3 レギュレータ
E エンジン
Ps パイロット油圧源
BM ブームシリンダ
AM アームシリンダ
BK バケットシリンダ
SW 旋回モータ
TL 左走行モータ
TR 右走行モータ
CL1,CL2,CL3 操作装置
GLV ゲートロックバルブ
PL1〜PL12 制御パイロット圧ライン
SB シャトルブロック
SC1 第1信号圧生成回路
SC2 第2信号圧生成回路
SC3 第3信号圧生成回路
SA 第1ポンプコントロール圧
SB 第2ポンプコントロール圧
SX 第3ポンプコントロール圧
SAm 第1補正ポンプコントロール圧
SBm 第2補正ポンプコントロール圧
SH 旋回ブレーキ解除圧
BC 旋回ブレーキシリンダ

Claims (2)

  1. 可変容量型の第1及び第2油圧ポンプを含む複数の油圧ポンプと、
    パイロット油圧源と、
    前記複数の油圧ポンプから吐出された圧油により駆動されるフロント用の複数の油圧シリンダ、旋回用の油圧モータ及び左右走行用の2つの油圧モータを含む複数の油圧アクチュエータと、
    前記複数の油圧ポンプと前記複数の油圧アクチュエータとの間に設けられ、前記複数の油圧ポンプから前記複数の油圧アクチュエータに供給される圧油の流れを制御するフロント用の複数の流量制御弁、旋回用の流量制御弁、左右走行用の2つの流量制御弁を含む複数の流量制御弁と、
    前記パイロット油圧源の圧力に基づいて、前記フロント用の複数の油圧シリンダ、前記旋回用の油圧モータ及び前記左右走行用の2つの油圧モータの動作を指示する制御パイロット圧を生成し、この制御パイロット圧により前記フロント用の複数の流量制御弁、前記旋回用の流量制御弁、前記左右走行用の2つの流量制御弁を切り換えるフロント用の複数の操作装置、旋回用の操作装置及び左右走行用の2つの操作装置を含む複数の操作装置と、
    前記フロント用の複数の操作装置、前記旋回用の操作装置及び前記左右走行用の2つの操作装置によって生成された制御パイロット圧に基づいて前記複数の油圧ポンプの吐出流量を制御するための複数のポンプコントロール圧を生成する第1信号圧生成回路とを備え、
    前記第1信号圧生成回路は、前記フロント用の複数の操作装置、前記旋回用の操作装置及び前記左右走行用の2つの操作装置によって生成された制御パイロット圧よって作動し、前記パイロット油圧源の圧力に基づいて前記複数のポンプコントロール圧を生成する複数の第1可変減圧弁と、前記複数の第1可変減圧弁に前記パイロット油圧源の圧力を導く元圧ラインと、前記複数の第1可変減圧弁が前記複数のポンプコントロール圧を出力する複数の出力ラインの少なくとも一方に設けられ前記複数のポンプコントロール圧の立ち上がりを緩やかにする少なくとも1つの絞りとを有し、
    前記フロント用の複数の流量制御弁、前記旋回用の流量制御弁、前記左右走行用の2つの流量制御弁のうち少なくとも前記フロント用の複数の流量制御弁及び前記左右走行用の2つの流量制御弁はそれぞれ前記第1及び第2油圧ポンプと前記フロント用の複数の油圧シリンダ及び前記左右走行用の2つの油圧モータとの間に設けられ、前記第1及び第2油圧ポンプから前記フロント用の複数の油圧シリンダ及び前記左右走行用の2つの油圧モータに供給される圧油の流れを制御する建設機械の油圧駆動装置において、
    前記フロント用の複数の操作装置によって生成されたそれぞれの制御パイロット圧を前記フロント用の複数の流量制御弁に導くフロント用の複数対の制御パイロット圧ラインの少なくとも一部に設けられ、並列配置された絞りとチェック弁を有する複数のスローリターンバルブと、
    前記旋回用の油圧モータにブレーキ力を加える旋回ブレーキ装置と、
    前記フロント用の複数の操作装置及び前記旋回用の操作装置によって生成されたそれぞれの制御パイロット圧に基づいて前記旋回用の油圧モータが作動する前に前記旋回ブレーキ装置のブレーキを解除するための旋回ブレーキ解除圧を生成する第2信号圧生成回路と、
    前記第1信号圧生成回路によって生成された前記複数のポンプコントロール圧のうち前記第1油圧ポンプの吐出流量を制御するための第1ポンプコントロール圧と前記第2信号圧生成回路によって生成された前記旋回ブレーキ解除圧の高圧側を選択して第1補正ポンプコントロール圧を生成するとともに、前記第1信号圧生成回路によって生成された前記複数のポンプコントロール圧のうち前記第2油圧ポンプの吐出流量を制御するための第2ポンプコントロール圧と前記第2信号圧生成回路によって生成された前記旋回ブレーキ解除圧の高圧側を選択して第2補正ポンプコントロール圧を生成し、前記第1及び第2補正ポンプコントロール圧を前記第1及び第2油圧ポンプのそれぞれのレギュレータに導く第3信号圧生成回路とを備えることを特徴とする建設機械の油圧駆動装置。
  2. 請求項1記載の建設機械の油圧駆動装置において、
    前記第3信号圧生成回路は、前記第1ポンプコントロール圧と前記旋回ブレーキ解除圧の高圧側を選択して前記第1補正ポンプコントロール圧として出力する第1高圧選択弁と、前記第2ポンプコントロール圧と前記旋回ブレーキ解除圧の高圧側を選択して前記第2補正ポンプコントロール圧として出力する第2高圧選択弁と、前記第1及び第2高圧選択弁に前記旋回ブレーキ解除圧を導くラインに設けられ、前記第1及び第2高圧選択弁に前記旋回ブレーキ解除圧を導く第1位置と、前記第1及び第2高圧選択弁にタンク圧を導く第2位置とに切り換え可能な選択弁とを有することを特徴とする建設機械の油圧駆動装置。
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