JP2017210509A - ガスエンジン油組成物 - Google Patents

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【課題】動粘度増加抑制効果に優れ、かつ低温下での摩耗抑制性に優れたガスエンジン油組成物を提供する。【解決手段】基油と、Mn1000〜2000のポリブテニル基を有し、Mw5000〜6000のホウ素変性アルケニルコハク酸イミドである無灰型分散剤、炭素数3〜6の第2級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛及び炭素数8以上の第1級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛である摩耗防止剤、塩基価200〜250mgKOH/gのアルカリ土類金属サリシレートである金属型清浄剤、フェノール系酸化防止剤及びアミン系酸化防止剤である酸化防止剤を含有し、無灰型分散剤由来のホウ素量と窒素量との質量比(B1/N1)が0.3〜0.6であり、摩耗防止剤由来のリン量と無灰型分散剤由来の窒素量との質量比(P1/N1)が0.5〜1.0であり、硫酸灰分が1.0〜1.5質量%であるガスエンジン油組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ガスエンジン油組成物に関するものである。
近年、家屋内や建設物の空調用として、ガスエンジンピートポンプシステムが開発され、実用化されている。このシステムにおいては、一般的に天然ガスや液化石油ガス(LPG)などを燃料とするガスエンジンが使用される。ガスエンジンシステムは、燃焼性が良く、燃焼残渣の生成が少なく、燃焼室の汚れが少ない。しかし、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンに比べて燃焼温度が高いため、高温酸化によるNOxの発生量が多い。このため、ブローバイガス中のNOx濃度が高く、使用されるエンジンは、高負荷で連続運転となるため、潤滑油にとって過酷な使用条件である。
これらガスエンジンシステム等のガスエンジンに使用されるエンジン油(以下、「ガスエンジン油組成物」、「ガスエンジン油」と称する場合がある。)は、酸化安定性及び耐摩耗性に優れることが要求される。また、ガスエンジンシステムの普及により、保守点検作業が増大することから、点検の簡素化や保守期間の延長化などメンテンスの改善や使用されるガスエンジン油の更油時間の延長が課題となっている。
従来、ガスエンジン油のその長寿命化のため、金属型清浄剤として過塩基性カルシウム系清浄剤のサリシレートが採用され、摩耗防止剤として、第2級アルキル基含有のジアルキルジチオリン酸亜鉛が(例えば、特許文献1〜2参照)、酸化防止剤としては、アミン系酸化防止剤やヒンダードフェノール系酸化防止剤が(例えば、特許文献3参照)、無灰型分散剤として、コハク酸イミド系分散剤が(例えば、特許文献4参照)、それぞれ採用されている。
特開平7−258678号公報 特開平9−71795号公報 特開2004−107556号公報 特開2005−220199号公報
本発明者らは、長寿命ガスヒートポンプ用エンジン油における以下のような課題を見出した。
・NOxガスを使用した酸化安定性試験において長寿命の指標となる塩基価が残存しているにも関わらず、動粘度が急激に上昇するものがある。
・ガスヒートポンプシステムに使用されるエンジンには、比較的低い温度で使用されるエンジンもあり、低温下の運転では、耐摩耗性が優れないものがある。
これらの課題を解決するため、本発明者らは、動粘度の増加抑制効果に優れ、かつ低温下での摩耗抑制性に優れたガスエンジン油組成物を提供するための検討を行った。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、動粘度増加抑制効果に優れ、かつ低温下での摩耗抑制性に優れたガスエンジン油組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、無灰型分散剤としてホウ素変性アルケニルコハク酸イミドと、摩耗防止剤としてジアルキルジチオリン酸亜鉛とをそれぞれ特定量を含有し、さらにこれらの成分を特定の比率で含有し、金属型清浄剤として特定のアルカリ土類金属サリシレートを特定量含有し、酸化防止剤として特定のフェノール系酸化防止剤とアミン系酸化防止剤とを含有させることにより、NOx使用環境下での酸化安定性試験による動粘度上昇を抑制し、かつ低温下での耐摩耗性を確保できるガスエンジン油組成物を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、上記目的を達成するため、以下の発明が提供される。
<1> 基油と、
数平均分子量が1000〜2000であるポリブテニル基を有し、重量平均分子量が5000〜6000であるホウ素変性アルケニルコハク酸イミドから選ばれる無灰型分散剤と、
炭素数3〜6の第2級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛及び炭素数8以上の第1級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛からそれぞれ選ばれる摩耗防止剤と、
塩基価が200〜250mgKOH/gであるアルカリ土類金属サリシレートから選ばれる金属型清浄剤と、
フェノール系酸化防止剤及びアミン系酸化防止剤からそれぞれ選ばれる酸化防止剤と、を含有し、
組成物全量における前記無灰型分散剤由来のホウ素量(B1)と窒素量(N1)との質量比(B1/N1)が0.3〜0.6であり、
組成物全量における前記摩耗防止剤由来のリン量(P1)と前記無灰型分散剤由来の窒素量(N1)との質量比(P1/N1)が0.5〜1.0であり、
組成物全量の硫酸灰分が1.0〜1.5質量%である、ガスエンジン油組成物。
本発明によれば、動粘度増加抑制効果に優れ、かつ低温下での摩耗抑制性に優れたガスエンジン油組成物を得ることができる。
以下、本発明の実施形態の一例について詳細に説明する。なお、本明細書中、数値範囲を表す「〜」はその上限及び下限の数値を含む範囲を表す。
また、数値範囲において上限値のみ単位が記載されている場合は、下限値も上限値と同じ単位であることを意味する。
本発明のガスエンジン油組成物は、
基油と、
数平均分子量が1000〜2000であるポリブテニル基を有し、重量平均分子量が5000〜6000であるホウ素変性アルケニルコハク酸イミドから選ばれる無灰型分散剤と、
炭素数3〜6の第2級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛及び炭素数8以上の第1級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛からそれぞれ選ばれる摩耗防止剤と、
塩基価が200〜250mgKOH/gであるアルカリ土類金属サリシレートから選ばれる金属型清浄剤と、
フェノール系酸化防止剤及びアミン系酸化防止剤からそれぞれ選ばれる酸化防止剤と、
を含有し、
組成物全量における前記無灰型分散剤由来のホウ素量(B1)と窒素量(N1)との質量比(B1/N1)が0.3〜0.6であり、
組成物全量における前記摩耗防止剤由来のリン量(P1)と前記無灰型分散剤由来の窒素量(N1)との質量比(P1/N1)が0.5〜1.0であり、
組成物全量の硫酸灰分が1.0〜1.5質量%である。
以下、本発明のガスエンジン油組成物の構成成分、物性等について具体的に説明する。
1.基油
本発明のガスエンジン油組成物に含まれる基油としては、所定の添加剤を添加してガスエンジン油を調製した場合に本発明の効果を奏するものであれば特に制限はなく、鉱油系基油及び合成系基油の中から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。基油は、鉱油系基油と合成系基油との混合であってもよい。
鉱油系基油としては、例えば、原油の潤滑油留分を溶剤精製、水素化精製、水素化分解精製、水素化脱蝋などの精製法を適宜組合せて精製したものが挙げられる。なお、後述の粘度指数が125以上である基油としては、水素化精製油、触媒異性化油などに溶剤脱蝋または水素化脱蝋などの処理を施した高度に精製されたパラフィン系鉱油(高粘度指数鉱油系潤滑油基油)等が挙げられる。
合成系基油としては、例えば、メタン等の天然ガスを原料として合成されるイソパラフィン、α−オレフィンオリゴマー、ジアルキルジエステル類、ポリオール類、アルキルベンゼン類、ポリグリコール類、フェニルエーテル類などが挙げられる。
基油の性状は、所定の添加剤を添加してガスエンジン油を調製した場合に本発明の効果を奏する限り特に制限されないが、100℃での動粘度(JIS−K−2283:2000(ASTM D445))が3〜12mm/s、粘度指数(JIS K 2283:2000(ASTM D2270))が120以上であることが好ましく、100℃での動粘度が3〜7mm/s、粘度指数が125以上であることが特に好ましい。
このような性状の基油は、アメリカ石油協会(API)の基油分類で、グループII基油(硫黄分0.03質量%以下、飽和分90質量%以上、粘度指数80以上120未満の性状を有する基油)とグループIII基油(硫黄分0.03質量%以下、飽和分90質量%以上、粘度指数120以上の性状を有する基油)を混合して、上記性状に合わせたものであってもよいが、グループIII以上の分類に属する基油が、高い酸化安定性能を発揮する点で好ましい。
2.無灰型分散剤
本発明のガスエンジン油組成物は、無灰型分散剤としてホウ素変性アルケニルコハク酸イミド(以下、単に「分散剤」と称する場合がある。)を含有する。本発明では、数平均分子量(Mn)が1000〜2000であるポリブテニル基を有し、5000〜6000の重量平均分子量(Mw)を有するホウ素変性アルケニルコハク酸イミドを用いる。上記物性を有するホウ素変性アルケニルコハク酸イミドを2種以上配合してもよい。
本発明のガスエンジン油組成物に用いる上記物性を有するホウ素含有アルケニルコハク酸イミドとしては、いずれか一種類であってもよいし、混合して用いてもよいが、清浄性、酸化安定性、耐摩耗性が優れるビスタイプを用いることが好ましい。例えば、下記一般式(1)で表されるアルケニルコハク酸イミドをホウ素変性させたビスタイプのものが挙げられる。
一般式(1)においてR、Rは、それぞれ独立してアルキル基又はアルケニル基を示し、R及びRの少なくとも一方はポリブテニル基であり、ポリブテニル基の数平均分子量は1000〜2000であり、好ましくは1000〜1500である。RとRは同じ構造のポリブテニル基でもよいし、互いに異なってもよい。
は炭素数2〜5のアルキレン基であることが好ましく、炭素数2又は3のアルキレン基であることがより好ましい。nは1〜10の整数であることが好ましい。
一般式(1)で表されるアルケニルコハク酸イミドをホウ素変性させた分散剤の重量平均分子量は、5000〜6000であり、好ましくは5000〜5700である。分散剤のポリブテニル基の数平均分子量と、分散剤の重量平均分子量をそれぞれ上記の範囲にすることでガスエンジン油として十分な分散性を得ることができる。例えば、重量平均分子量が5000〜6000の範囲内であることで、NOxガスを使用する酸化試験において急激に動粘度が上昇することを抑制することができる。
なお、上記数平均分子量及び重量平均分子量は、下記条件にて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定された分子量算定用標準ポリスチレン換算の値である。
<条件>
装置:Shodex GPC−101(昭和電工(株)製)、カラム:Shodex GPC LF−804(昭和電工(株)製)を3本、検出器:示差屈折検出器、移動相:THF(テトラヒドロフラン)、流量:1ml/min、試料濃度:約1.0mass%/vol%THF、注入量:100μL
また、ホウ素変性アルケニルコハク酸イミド中のホウ素量(B1)は、0.1〜1.5質量%であることが好ましく、0.2〜1.0質量%であることがより好ましく、0.3〜0.8質量%であることがより好ましい。
さらに、ホウ素変性アルケニルコハク酸イミド中の窒素量(N1)は、1.0〜2.5質量%であることが好ましく、1.4〜2.0質量%であることがより好ましい。
例えば、使用するホウ素変性アルケニルコハク酸イミドのホウ素量(B1)若しくは窒素量(N1)の何れか、又は、好ましくは両方が上記好ましい範囲内であることで、本発明の効果(動粘度増加抑制、低温下での摩耗抑制性)が得られ易く、急激に動粘度が上昇することが抑制される。
本発明のガスエンジン油組成物は、組成物全量に対し、上記したホウ素変性アルケニルコハク酸イミドをその合計量として、窒素濃度換算で好ましくは0.08〜0.20質量%含有し、より好ましくは0.10〜0.15質量%、特に好ましくは0.1〜0.13質量%含有する。
また、本発明のガスエンジン油組成物は、組成物全量に対し、ホウ素変性アルケニルコハク酸イミドをその合計量として、ホウ素濃度換算で好ましくは0.02〜0.10質量%、より好ましくは0.04〜0.065質量%含有する。
そして、本発明のガスエンジン油組成物は、ホウ素変性アルケニルコハク酸イミドに由来するホウ素量(B1)と窒素量(N1)との質量比(B1/N1)が下記式(I)を満たすように含有する必要がある。
0.3≦B1/N1≦0.6 式(I)
B1:ホウ素変性アルケニルコハク酸イミド由来のホウ素量(質量%)
N1:ホウ素変性アルケニルコハク酸イミド由来の窒素量(質量%)
ガスエンジン油組成物全体におけるホウ素変性アルケニルコハク酸イミド由来のホウ素量(B1)と窒素量(N1)との質量比(B1/N1)が0.3〜0.6の範囲内であれば、急激に動粘度が上昇することが抑制される。
3.摩耗防止剤
本発明のガスエンジン油組成物は、摩耗防止剤として、ジアルキルジチオリン酸亜鉛を含有する。本発明では、摩耗防止剤として、炭素数3〜6の第2級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛と、炭素数8以上の第1級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛と、を含み、組成物全体におけるジアルキルジチオリン酸亜鉛に由来するリン量(P1)と窒素量(N1)との質量比率(P1/N1)が0.5〜1.0である。
本発明のガスエンジン油組成物に用いるジアルキルジチオリン酸亜鉛として、下記一般式(2)で表される構造を有する化合物が挙げられる。
〜Rは、酸素原子に結合する炭素原子が第1級(プライマリ−)タイプ又は第2級(セカンダリー)タイプのアルキル基であり、同一でも異なってもよく、直鎖でも分岐していてもよい。炭素数はそれぞれ2〜18であることが好ましく、3〜12がより好ましく、3〜8であることがさらに好ましい。
本発明のガスエンジン油組成物に用いるジアルキルジチオリン酸亜鉛としては、炭素数3〜6の第2級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛と、炭素数8以上の第1級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛と、を用いる。
炭素数3〜6の第2級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛としては、一般式(2)においてR〜Rのうち少なくとも1つが炭素数3〜6であればよく、例えば、炭素数3〜6のセカンダリータイプのみを有してもよいし、炭素数3〜6のセカンダリータイプと炭素数3〜8とのプライマリータイプの混合系であってもよい。さらには、炭素数3〜5のセカンダリータイプと炭素数3〜8プライマリータイプとの混合系であることが好ましく、炭素数3〜4のセカンダリータイプと炭素数3〜6プライマリータイプとの混合系であることが好ましい。また、これらは1種単独であってもよく、2種以上の組み合わせであってもよい。
炭素数8以上の第1級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛としては、一般式(2)においてR〜Rのうち少なくとも1つが炭素数8以上の第1級アルキル基であればよく、例えば、炭素数8以上のプライマリータイプのみを有してもよい。また、これらは1種単独であってもよく、2種以上の組み合わせであってもよい。
なお、炭素数3〜6の第2級アルキル基と、炭素数8以上の第1級アルキル基と、を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛であれば、「炭素数3〜6の第2級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛」及び「炭素数8以上の第1級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛」を兼ねたジアルキルジチオリン酸亜鉛として、1種単独で用いることもできる。
本発明のガスエンジン油組成物は、組成物全量に対し、上記ジアルキルジチオリン酸亜鉛をその合計量としてリン濃度換算で0.01〜0.10質量%含有することが好ましく、より好ましくは0.06〜0.09質量%含有する。上記ジアルキルジチオリン酸亜鉛の含有量が0.06質量%以上であることで十分な摩耗防止性が得られる。
また、本発明のガスエンジン油組成物においては、ジアルキルジチオリン酸亜鉛のリン量(P1)と、ホウ素変性コハク酸イミドの窒素量(N1)との質量比率(P1/N1)が以下の一般式(II)を満たす必要がある。
0.5≦P1/N1≦1.0 式(II)
N1:ホウ素変性アルケニルコハク酸イミド由来の窒素量(質量%)
P1:ジアルキルジチオリン酸亜鉛由来のリン量(質量%)
このP1/N1比が0.5〜1.0の範囲にあることで低温でも高い耐摩耗性及び酸化安定性が得られ、一方、0.5未満であっても、1.0超えても低温でも耐摩耗性及び酸化安定性が悪化する。このP1/N1比は、好ましくは0.6〜0.8である。
4.金属型清浄剤
本発明のガスエンジン油組成物は、金属型清浄剤を含有する。
金属型清浄剤としては、一般的に、アルカリ土類金属サリシレート、アルカリ土類金属スルホネート、及びアルカリ土類金属フェネート等が挙げられるが、本発明では、ガスエンジン油の長寿命化のため、塩基価が200〜250mgKOH/gのアルカリ土類金属サリシレートを用いる。特にカルシウムサリシレートを含有することが好ましい。本発明のガスエンジン油組成物中のアルカリ土類金属サリシレートの塩基価は、過塩素酸法で200〜250mgKOH/gであり、好ましくは、200〜230mgKOH/gである。
例えば、塩基価が250mgKOH/gを超えるアルカリ土類金属サリシレートを使用した場合、塩基価持続性が著しく悪くなり、塩基価が200mgKOH/g未満の場合、目標の硫酸灰分を満足させるためには、添加量が多くなりコストアップにつながる。
5.酸化防止剤
本発明のガスエンジン油組成物は、酸化防止剤として、フェノール系酸化防止剤を1種以上含有し、かつアミン系酸化防止剤を1種以上含有する。
フェノール系の酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましく、その例としてイソオクチル−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどが好ましいものとして挙げられる。
アミン系酸化防止剤としては、例えばナフチルアミン系酸化防止剤やジフェニルアミン系酸化防止剤などの芳香族アミン化合物が挙げられる。ナフチルアミン系酸化防止剤の具体例として、フェニル−α−ナフチルアミン及びアルキル化フェニル−α−ナフチルアミンが挙げられる。ジフェニルアミン系酸化防止剤の具体例として、ジアルキルジフェニルアミンが挙げられる。
ただし、本発明は上記の具体例によって制限されることはない。
本発明のガスエンジン油組成物中の上記酸化防止剤の合計含有量は、ガスエンジン油組成物全質量に対して、好ましくは3.0〜5.0質量%、特に好ましくは4.0〜4.5質量%である。
例えば、酸化防止剤の合計含有量が3.0質量%以上であれば、長寿命化の指標である塩基価の残存時間が長くなり、含有量が5.0質量%以下であれば、コストを抑えて塩基価の残存時間を長くすることができる。
6.硫酸灰分
本発明のガスエンジン油組成物における硫酸灰分量は、組成物全質量に対して1.0〜1.5質量%である。
例えば、硫酸灰分量が少ない場合、長寿命化の指標である塩基価の残存時間が著しく短くなり、硫酸灰分量が多い場合、塩基価の残存時間は、長くなるが、燃焼温度が高いガスエンジンにおいては、灰分がエンジンピストンなどに固着し、エンジントラブルになる事が予想される。組成物全量における硫酸灰分量が1.0〜1.5質量%であることで、塩基価の残存時間を長くできるとともに、灰分がエンジンピストンなどに固着するおそれを抑制することができる。
なお、本発明における硫酸灰分は、JIS K−2272:1998に規定する試験方法に準拠して測定された灰分量である。
7.その他添加剤
本発明のガスエンジン油組成物は、必要に応じて上記した成分以外の添加剤を含むことができる。例えば、粘度指数向上剤を含有することができる。
粘度指数向上剤としては、ポリメタクリレート類、ポリアクリレート類、オレフィンコポリマー類、ポリイソブチレン類、ポリアルキルスチレン類、スチレン−ブタジエン水素化共重合体類、スチレン−イソプレン水素化共重合体類、スチレン−無水マレイン酸エステル共重合体類、又はそれらに分散基を含有するもの等の公知の各種粘度指数向上剤を1種単独又は2種以上を組み合わせて用いればよい。
粘度指数向上剤の好ましい重量平均分子量は100,000〜1,000,000であり、より好ましくは150,000〜600,000である。本発明のガスエンジン油組成物中の粘度指数向上剤の含有量は、好ましくは0.5〜15質量%以下、より好ましくは1.0〜10質量%以下である。
本発明のガスエンジン油組成物は、上記の他に、金属不活性化剤、さび止め剤、流動点降下剤、泡消剤等、ガスエンジン油性能を付与するのに効果的な各種添加剤を必要に応じて含有することができる。
8.組成物の性状
本発明のガスエンジン油組成物の高温下における潤滑性能を維持しつつ、低温下でも使用可能なマルチグレード油であることが好ましい。具体的には、100℃での動粘度は、9.3〜12.5mm/sであることが好ましく、150℃における高温高せん断粘度(HTHS粘度)が2.9mPa・s以上であることが好ましく、−25℃における低温クランキング粘度(CCS粘度)が7000mPa・s以下であることが好ましい。
9.用途
本発明のガスエンジン油組成物は、例えば、ガスヒートポンプシステム用のエンジン機関に好適に適用することができる。なお、本発明のガスエンジン油組成物はガスヒートポンプシステム用のガスエンジンに限らず、コジェネレーションシステム等のガスエンジンにおけるガスエンジン油としても好適に適用することができる。
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、本発明は、これらの例によって何ら制限されるものではない。
[ガスエンジン油組成物の調製]
実施例及び比較例として、以下に記載する基油及び添加剤を用いて表1に示す混合割合で、粘度グレードがSAE J300規格の10W−30グレードとなるようにガスエンジン油組成物を製造した。なお、本発明は、下記の実施例の材料(成分)、配合、性状等によって制限されるものではない。
<基油、添加剤>
・基油(A):100℃での動粘度が6.276mm/s、粘度指数が122の鉱油系潤滑油基油を使用した。
・ホウ素変性アルケニルコハク酸イミド
無灰型分散剤(B1):ポリブテニル基の数平均分子量が1300、重量平均分子量Mw5500、ビスタイプのポリアルケニルコハク酸イミドをホウ素化合物で処理したものを使用した。ホウ素量は0.86質量%、窒素量は1.7質量%であった。
無灰型分散剤(B2):ポリブテニル基の数平均分子量が1300、重量平均分子量Mw5100、ビスタイプのポリアルケニルコハク酸イミドをホウ素化合物で処理したものを使用した。ホウ素量は0.52質量%、窒素量は1.5質量%であった。
無灰型分散剤(B3):ポリブテニル基の数平均分子量が1300、重量平均分子量Mw6000、ビスタイプのポリアルケニルコハク酸イミドをホウ素化合物で処理したものを使用した。ホウ素量は1.3質量%、窒素量は1.45質量%であった。
無灰型分散剤(B4):ポリブテニル基の数平均分子量が1000、重量平均分子量Mw4400、モノタイプのポリアルケニルコハク酸イミドをホウ素化合物で処理したものを使用した。ホウ素量は1.8質量%、窒素量は2.4質量%であった。
・ジアルキルジチオリン酸亜鉛
アルキル基(一般式(2)におけるR〜R)として下記のアルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛を使用した。
摩耗防止剤(C1):炭素数3の第2級アルキル基と炭素数6の第2級アルキル基とを有するジアルキルジチオリン酸亜鉛を使用した。
摩耗防止剤(C2):炭素数3の第2級アルキル基と炭素数4の第1級アルキル基と炭素数5の第1級アルキル基とを有するジアルキルジチオリン酸亜鉛を使用した。
摩耗防止剤(C3):炭素数8の第1級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛を使用した。
摩耗防止剤(C4):炭素数4の第1級アルキル基と炭素数5の第1級アルキル基とを有するジアルキルジチオリン酸亜鉛を使用した。
・金属型清浄剤(D):カルシウムサリシレート、塩基価(過塩素酸法:JIS K−2501:2003−9)225mgKOH/gのものを使用した。
・酸化防止剤
フェノール系の酸化防止剤(E1):イソオクチル−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、を使用した。
ナフチルアミン系酸化防止剤(E2):アルキル化フェニル−α−ナフチルアミンを使用した。
ジフェニルアミン系酸化防止剤(E3):ジアルキルジフェニルアミンを使用した。
<性状>
・ホウ素量(B1)
ガスエンジン油組成物に含まれるホウ素変性アルケニルコハク酸イミド無灰型分散剤由来のホウ素量である。
・窒素量(N1)
ガスエンジン油組成物に含まれるホウ素変性アルケニルコハク酸イミド無灰型分散剤由来の窒素量である。
・リン量(P1)
ガスエンジン油組成物に含まれるジチオリン酸亜鉛由来のリン量である。
実施例及び比較例で調製したガスエンジン油組成物の配合及び性状を表1に示す。
なお、無灰型分散剤由来のホウ素量(B1)、ジチオリン酸亜鉛由来のリン量(P1)は、それぞれ石油学会法 JPI−5S−38に規定される潤滑油-添加元素試験方法-誘導結合プラズマ発光分光分析法によって測定した値である。また、窒素量(N1)は、JIS K2609に規定される原油及び石油製品―窒素分試験方法記載されている化学発光法によって測定した結果である。
[評価]
実施例及び比較例で調製した組成物について以下に記載の評価試験を行い、その結果を表2に示す。
<評価試験方法>
・NOxバブリング試験
ガラス製試験管(JIS K6257 11.2記載)外形約38mm、長さ300mmにガスエンジン油組成物200gを採取し、触媒として、ASTM D6594で採用される金属片4種類を投入、150℃の油浴槽に浸漬する。準備したガスエンジン油組成物に濃度8000ppmNOガスと空気をそれぞれ100ml/毎分吹き込む。一定時間(216時間)経過後のガスエンジン油組成物を回収し、JIS K 2283に準拠した100℃での動粘度測定し、試験前油との変化率を算出した。あわせて、JIS K 2501に準拠した電位差適定法(塩基価)を測定し、残存する塩基成分の保持率を算出した。
ガスエンジン油組成物の100℃での動粘度の変化率が120%以下、残存する塩基価保持率が15%以上であるか否かを判断基準とする。
・ISOT試験
JIS K 2514−1に規定されている内燃機関用潤滑油酸化安定度試験に準拠し、試験時間96時間経過後油のJIS K 2501に準拠した電位差適定法(塩基価)を測定し、残存する塩基成分の保持率を算出した。
残存する塩基価および保持率が高いほど酸化安定性に優れる。
・耐摩耗性試験(シェル四球試験)
ASTM D4172−94に規定されるシェル高速四球摩耗試験方法に準拠して摩耗痕径を評価した。試験条件は、油温75℃に加えて、低温下の条件として油温45℃で評価を実施した。その他条件として1200rpm、60分とした。
摩耗痕径が小さいほど耐摩耗性に優れる。摩耗痕径が0.48mm以下であるか否かを判断基準とする。
<評価結果>
(実施例1)
NOxバブリング試験による動粘度増加は、判断基準内の結果であり、急激な動粘度増加は、認められない。また、シェル四球試験による低温化での摩耗防止性能は、判断基準内の結果である。
(実施例2、3)
実施例1と同様にNOxバブリング試験による動粘度増加は、判断基準内の結果であり、急激な動粘度増加は、認められない。
(比較例1、2)
B1/N1比が0.6を超えており、NOxバブリング試験による動粘度増加量が、判断基準外になる。
(比較例3)
P1/N1比が1.0を超えており、NOxバブリング試験による動粘度増加量が、判断基準外になる。
(比較例4〜8)
B1/N1比およびP1/N1比は何れも実施例1と同等であるが、配合する摩耗防止剤のタイプによりシェル四球試験による摩耗防止性試験結果に差が認められた。
比較例4に記載の摩耗防止剤は、高温下での摩耗防止性が悪化する。比較例5は、摩耗防止性は、良好だが、ISOTによる酸化安定性が劣る。比較例6の摩耗防止剤は、酸化安定性は、優れるが、摩耗防止性が劣る。比較例7および比較例8は、摩耗防止性がやや劣る。
一方、実施例1では、摩耗防止性に優れる摩耗防止剤(C1)と酸化防止性能に優れる摩耗防止剤(C3)を含有することで、低温下で優れた摩耗防止性能を維持しながら、酸化安定性能を維持するガスエンジン油組成物が得られている。

Claims (1)

  1. 基油と、
    数平均分子量が1000〜2000であるポリブテニル基を有し、重量平均分子量が5000〜6000であるホウ素変性アルケニルコハク酸イミドから選ばれる無灰型分散剤と、
    炭素数3〜6の第2級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛及び炭素数8以上の第1級アルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛からそれぞれ選ばれる摩耗防止剤と、
    塩基価が200〜250mgKOH/gであるアルカリ土類金属サリシレートから選ばれる金属型清浄剤と、
    フェノール系酸化防止剤及びアミン系酸化防止剤からそれぞれ選ばれる酸化防止剤と、
    を含有し、
    組成物全量における前記無灰型分散剤由来のホウ素量(B1)と窒素量(N1)との質量比(B1/N1)が0.3〜0.6であり、
    組成物全量における前記摩耗防止剤由来のリン量(P1)と前記無灰型分散剤由来の窒素量(N1)との質量比(P1/N1)が0.5〜1.0であり、
    組成物全量の硫酸灰分が1.0〜1.5質量%である、ガスエンジン油組成物。
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