JP2017210408A - 水中油型乳化化粧料の製造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、界面活性剤の含有量が低減されたものや、含有しない乳化化粧料では、乳化粒子径が大きくなり、十分な保存安定性を得ることができない。このため、界面活性剤の含有量が低減されたものや、含有しない乳化物を得るため、種々の検討がなされている。
本発明は、界面活性剤の含有量を低減するか、もしくは含有せずに、乳化粒子径を小さくする水中油型乳化化粧料の製造方法に関する。また、塗布後の肌のさっぱり感を良好にすることができる。
なお、ここでの界面活性剤は、分子量2000以下のものを示す。
以下、本発明における「水中油型乳化化粧料」を、適宜単に「乳化化粧料」とも呼ぶ。
工程1:
(A)一般式(1)
で表される有機酸塩及び炭素数12〜24の脂肪酸塩から選ばれる1種又は2種以上、
(B)アルキル変性された多糖類系ポリマー、N−アシルアルキレンイミンを繰り返し単位とする親水性セグメントと、オルガノポリシロキサンセグメントとを構成単位とするポリマー及びポリエーテル変性シリコーンから選ばれる1種又は2種以上の高分子、
(C)油剤、及び
(D)水
を含む組成物を混合して、乳化物を得る工程、
工程2:
工程1で得られた乳化物のpHを下げる工程。
そして、工程2でpHを下げることにより、成分(A)は、一部又は全てが、成分(A)を構成する酸と塩に解離し、酸は油中に取り込まれると考えられる。その結果、工程2で得られる乳化物中では、アニオン界面活性剤の含有量が低減されるか、含有しない状態となると考えられる。
本発明の工程1は、成分(A)、(B)、(C)及び(D)を含む組成物を混合して、乳化物を得る工程である。
また、一般式(1)において、R2は、炭素数1〜24の2価の炭化水素基であり、直鎖又は分岐鎖のアルキレン基又はアルケニレン基が挙げられ、乳化粒子径を小さくし、高温での保存安定性を向上させる観点から、次式
具体的には、n−ヘキサデセニルコハク酸コレステリル塩、n−オクタデセニルコハク酸コレステリル塩等が挙げられ、乳化粒子径を小さくし、高温での保存安定性を向上させる観点から、n−ヘキサデセニルコハク酸コレステリル塩、n−オクタデセニルコハク酸コレステリル塩から選ばれる少なくとも1種又は2種以上が好ましい。
これらのうち、乳化粒子径を小さくし、高温での保存安定性を向上させる観点から、アルカリ金属の水酸化物、有機アンモニウム、塩基性アミノ酸から選ばれる少なくとも1種又は2種以上が好ましく、アルカリ金属の水酸化物、塩基性アミノ酸から選ばれる少なくとも1種又は2種以上がより好ましい。
アルキル変性された多糖類系ポリマーとしては、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラウレス−13PGヒドロキシエチルセルロース、ステアロキシPGヒドロキシエチルセルローススルホン酸塩等が挙げられる。
これらのうち、乳化粒子径を小さくし、高温での保存安定性を向上させる観点から、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラウレス−13PGヒドロキシエチルセルロース、ステアロキシPGヒドロキシエチルセルローススルホン酸塩から選ばれる少なくとも1種又は2種以上が好ましく、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ステアロキシPGヒドロキシエチルセルローススルホン酸塩から選ばれる少なくとも1種又は2種以上がより好ましく、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ステアロキシPGヒドロキシエチルセルローススルホン酸塩を共に含有することがさらに好ましい。
市販品としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとして、メトローズ60SH−4000(信越化学工業社製)等が挙げられ;ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロースとして、サンジェロース60M(大同化成工業社製)等が挙げられ;ステアロキシPGヒドロキシエチルセルローススルホン酸塩として、ポイズ310(花王社製)等が挙げられる。
なお、本発明において、上記質量比は、本発明で用いるオルガノポリシロキサンを重クロロホルム中に5質量%で溶解させ、核磁気共鳴(1H−NMR)分析により、オルガノポリシロキサンセグメント中のアルキル基またはフェニル基と、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメント中のメチレン基の積分比より求めた値をいう。
なお、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンは、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンと共通の骨格を有するため、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンの重量平均分子量は変性オルガノポリシロキサンの平均分子量と略同一である。
ここで、変性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量は、ゲルパーミエションクロマトグラフィ(GPC)により下記条件で測定されたポリスチレン換算の重量平均分子量である。
カラム:Super HZ4000 + Super HZ2000(東ソー社製)
溶離液:1mMトリエチルアミン/THF
流量:0.35mL/min
カラム温度:40℃
検出器:UV検出器
サンプル:50μL
なお、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントの数平均分子量は、N−アシルアルキレンイミン単位の分子量と重合度とから算出する方法または上記GPC測定法により測定することが可能であるが、本実施形態においてはGPC測定法により測定される数平均分子量をいう。
重合開始剤としては、ジエチル硫酸、ジメチル硫酸、塩酸、ヨウ化水素、硫酸、p−トルエンスルホン酸、過塩素酸等が用いられ、これらの残基が重合後のN−末端に結合する。
市販品としては、例えば、信越化学工業社から販売されている「KF−6015」(PEG−3ジメチコン)、「KF−6019」(PEG−9ジメチコン)、東レ・ダウコーニング・シリコーン社から販売されている「SH−3775M」(PEG−12ジメチコン)、「SH−3771M」(PEG−12ジメチコン)、「SS−2804」(PEG−12ジメチコン)等が挙げられる。
モノエステル油としては、炭素数2〜24の脂肪族又は芳香族のモノカルボン酸又はジカルボン酸のモノエステルが挙げられ、具体例としては、2−エチルヘキサン酸セチル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸2−ヘキシルデシルステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、オレイン酸デシル、イソデシルベンゾエート、メトキシケイヒ酸オクチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、コハク酸2−エチルヘキシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、安息香酸アルキル(C12〜C15)等が挙げられる。これらの中では、乳化粒子径を小さくし、高温での保存安定性を向上させる観点から、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソプロピル及びメトキシケイヒ酸オクチルから選ばれる少なくとも1種が好ましく、イソノナン酸イソノニル及びイソノナン酸イソトリデシルから選ばれる少なくとも1種又は2種以上がより好ましい。
炭素数10〜24の高級脂肪酸としては、乳化粒子径を小さくし、さっぱり感をより向上させる観点から、炭素数12〜22の高級脂肪酸が好ましく、炭素数16〜22の高級脂肪酸がより好ましく、炭素数18〜22の高級脂肪酸がさらに好ましい。
成分(D)の水は、工程1及び工程2に分けて用いることが好ましい。
工程1で水を用いる場合、その含有量(D1)は、乳化粒子径を小さくし、高温での保存安定性を向上させる観点から、乳化化粧料中に5〜30質量%が好ましく、8〜25質量%がより好ましく、10〜20質量%がさらに好ましい。
また、工程2での水を用いる場合、その含有量(D2)は、残部であり、乳化化粧料中に35〜90質量%が好ましく、40〜80質量%がより好ましく、45〜75質量%がさらに好ましい。
これら成分の混合方法は特に制限されず、通常の方法により行うことができる。例えば、成分(A)、(B)、(C)を含む油相を調製し、成分(D)を含む水相を調製し、前記水相に油相を加え、混合することにより乳化物を得ることができる。
なお、本発明において、pHは、pHメーター(堀場製作所製、型番F−22)を用い、25℃で測定する。
工程1で得られる乳化物のpHを7.5以上とするのが好ましいことは、後記参考例1に示すpHと乳化粒子径の実験より、確認することができる。
工程2は、工程1で得られた乳化物のpHを下げる工程である。
工程1において、乳化粒子径が小さい乳化物を得た後、pHを下げることにより、成分(A)の含有量を低減するか、含有しない状態にすることができ、乳化粒子径が小さいまま維持され、高温での保存安定性に優れた水中油型乳化化粧料を得ることができると考えられる。
工程2において、pHを下げるには、工程1で得られた乳化物に、pHを下げる成分(E)を添加した後、混合して、pHを下げることが好ましい。
無機酸としては、塩酸、硝酸、亜硝酸、硫酸、亜硫酸、リン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸が挙げられ、乳化粒子径を小さくする観点から、リン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸から選ばれる少なくとも1種又は2種以上が好ましく、リン酸、ホスホン酸から選ばれる少なくとも1種又は2種以上がより好ましく、リン酸がさらに好ましい。
成分(E)は、1種又は2種以上を用いることができ、乳化粒子径を小さくし、高温での保存安定性を向上させる観点から、含有量は、乳化化粧料中に0.01〜2質量%であるのが好ましく、0.015〜1.5質量%がより好ましく、0.02〜1.2質量%がさらに好ましい。
成分(E)として、アクリル酸またはスルホン酸由来の構成単位を有する酸性の高分子を含有する場合の含有量は、乳化粒子径を小さくし、塗布時の伸ばしやすさを向上させる観点から、乳化化粧料中に0.05〜0.7質量%であるのが好ましく、0.06〜0.4質量%がより好ましく、0.08〜0.3質量%がさらに好ましい。
工程2においては、成分(E)を添加することにより、工程1で得られた乳化物のpHを下げることが好ましい。
工程2で得られる乳化物は、乳化粒子径を小さくし、高温での保存安定性を向上させる観点から、pH7.5未満であるのが好ましく、pH7.4以下がより好ましく、pH7.3以下がさらに好ましい。また、pH2.6以上が好ましく、pH2.7以上がより好ましく、pH2.8以上がさらに好ましい。
なお、pHは、工程1の乳化物のpHの測定と同様の方法で測定される。
なお、本発明において、乳化粒子径は、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(Partica LA-950V2、HORIBA社製)にて測定される体積粒径である。また、乳化粒子径(D50)は、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径であり、同様に、乳化粒子径(D90)は、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して90%になる粒径である。
なお、本発明において、粘度は、B型粘度計(TVB−10R形回転粘度計、東機産業社製、ローターNo.4、6rpm、25℃)を用いて測定する。
本発明の水中油型乳化化粧料は、皮膚、中でも頭髪を除く皮膚、好ましくは顔、身体、手足等のいずれかに適用、好ましくは塗布することにより使用することができる。
表1に示す組成の乳化物を製造し、pH及び乳化粒子径(D50)を測定した。結果を表2に示した。
(乳化物の製造方法)
80℃にて、流動パラフィン及びオレイン酸をディスパー3000rpm、5分で混合して、油相を調製した。水酸化カリウム及び水を混合して、水相を調製した。前記油相に水相を加え、ディスパー3000rpm、5分で混合し、さらに、ホモミキサー7000rpm、1分で混合した。その後、プロペラ攪拌機300rpmで混合しながら、1℃/分の速さで25℃まで冷却して、乳化物を得た。
得られた乳化物について、pH及び乳化粒子径(D50)を測定した。
なお、乳化物中の水酸化カリウムの含有量を変えることで、異なるpHの乳化物を得た。
(1)pH:
pHメーター(堀場製作所社製、型番F−22)を用い、乳化物を25℃まで冷却後、24時間後に25℃で測定した。
(2)乳化粒子径:
各乳化物について、レーザー散乱/回折法により、HORIBA LA-920(堀場製作所社製)を用いて、乳化粒子径(D50)を測定した。
表3に示す組成の水中油型乳化化粧料を製造し、水中油型乳化化粧料中の乳化粒子径(D50)及び粘度を測定するとともに、保存安定性、さっぱり感を評価した。結果を表3に併せて示す。
なお、工程1で得られた乳化物、工程2で得られた乳化物のpHは、pHメーター(堀場製作所社製、型番F−22)を用いて、25℃で測定した。工程2で得られた乳化物は、製造後、24時間後に測定した。
(1)実施例1:
(工程1)
80℃にて、n−オクタデセニルコハク酸コレステリル、n−ヘキサデセニルコハク酸コレステリル、成分(B)及び(C)を、ディスパー3000rpm、5分で混合し、油相を調製した。その後、水酸化カリウムと一部の水(D1)を混合して水相を調製した。その後、前記油相に水相を加え、ディスパー3000rpm、10分で混合し、さらに、ホモミキサー7000rpm、10分で混合した。その後、プロペラ攪拌機300rpmで混合しながら、1℃/1分の速さで25℃まで冷却して、pH8.5の乳化物を得た。
(工程2)
工程1で得られたpH8.5の乳化物に、成分(E)と残りの成分(D2)を混合した水相を更に加え、プロペラ攪拌機300rpm、5分で混合して、pH5.5の水中油型乳化化粧料を得た。
なお、工程1において、n−オクタデセニルコハク酸コレステリル及びn−ヘキサデセニルコハク酸コレステリル、は、組成物中では、水酸化カリウムと塩を形成し、成分(A)であるn−オクタデセニルコハク酸コレステリルカリウム塩及びn−ヘキサデセニルコハク酸コレステリルカリウム塩として存在すると考えられる。
n−オクタデセニルコハク酸コレステリル及びn−ヘキサデセニルコハク酸コレステリルをオレイン酸に、水酸化カリウムをL−アルギニンに置き換えた以外は、実施例1と同様にして、水中油型乳化化粧料を得た。
80℃にて、成分(B)及び(C)を、ディスパー3000rpm、5分で混合し、油相を調製した。その後、前記油相に80℃に加熱した水を加え、ディスパー3000rpm、10分で混合し、さらに、ホモミキサー7000rpm、10分で混合した、その後、プロペラ攪拌機300rpmで混合しながら、1℃/1分の速さで25℃まで冷却して、水中油型乳化化粧料を得た。
比較例1と同様にして、水中油型乳化化粧料を得た。
80℃にて、n−オクタデセニルコハク酸コレステリル、n−ヘキサデセニルコハク酸コレステリル、及び成分(C)を、ディスパー3000rpm、5分で混合し、油相を調製した。80℃にて、水酸化カリウムと水を混合して水相を調製した。その後、前記油相に水相を加え、ディスパー3000rpm、10分で混合し、さらに、ホモミキサー7000rpm、10分で混合した。その後、プロペラ攪拌機300で混合しながら、1℃/1分の速さで25℃まで冷却して、水中油型乳化化粧料を得た。
n−オクタデセニルコハク酸コレステリル及びn−ヘキサデセニルコハク酸コレステリルをオレイン酸に、水酸化カリウムをL−アルギニンに置き換えた以外は、比較例4と同様にして、水中油型乳化化粧料を得た。
80℃にて、n−オクタデセニルコハク酸コレステリル、n−ヘキサデセニルコハク酸コレステリル、成分(B)及び(C)を、ディスパー3000rpm、5分で混合し、油相を調製した。80℃にて、水酸化カリウムと水を混合して水相を調製した。その後、前記油相に水相を加え、ディスパー3000rpm、10分で混合し、さらに、ホモミキサー7000rpm、10分で混合した。その後、プロペラ攪拌機300rpmで混合しながら、1℃/1分の速さで25℃まで冷却して、水中油型乳化化粧料を得た。
n−オクタデセニルコハク酸コレステリル及びn−ヘキサデセニルコハク酸コレステリルをオレイン酸に、水酸化カリウムをL−アルギニンに置き換えた以外は、比較例6と同様にして、水中油型乳化化粧料を得た。
(1)乳化粒子径:
各水中油型乳化化粧料について、レーザー散乱/回折法により、HORIBA LA-920(堀場製作所社製)を用いて、乳化粒子径(D50)を測定した。
各水中油型乳化化粧料を、25℃にて、B型粘度計(TVB−10R形回転粘度計、東機産業社製、ローターNo.4、6rpm)を用いて、粘度を測定した。
各水中油型乳化化粧料をガラス瓶(広口規格瓶、PS-No.6、50g、東京硝子社製)に40g充填して密閉し、60℃で2週間保存した。2週間後、各乳化化粧料を取り出し、外観を目視観察し、ガラス瓶の上層または下層に透明に分離した液の量(mm)を、目視で評価した。
専門パネラー1名により、各水中油型乳化化粧料0.2gを手の甲に塗布した。その後、直径6cmの円を描くように1秒間に1回の速さで20秒間マッサージし、マッサージ終了後の皮膚を手で触り、さっぱり感を評価した。評価は、非常にさっぱりすると感じた場合を5、さっぱりしないと感じた場合を1とした5段階で評価した。
実施例1及び比較例6で得られた水中油型乳化化粧料(1)について、前記の方法により、乳化粒子径(D50)及び(D90)を測定した後、油剤(流動パラフィン10質量%)を加え、ホモミキサー7000rpm、1分で混合することにより、水中油型乳化化粧料(2)を得た。水中油型乳化化粧料(2)について、同様に、乳化粒子径(D50)及び(D90)を測定した。結果を表4に示す。
これを確認するため、本発明で得られる水中油型乳化化粧料(1)に油剤を添加する乳化確認試験を行った。
添加された油剤が乳化される大きさ(油滴の大きさ)は、水中油型乳化化粧料(1)に存在するアニオン界面活性剤の量に反比例する。アニオン界面活性剤が存在しない場合は、油剤は系内で分離し、また、微量しか存在しない場合も、活性能が弱いために、大きい油滴しかできず、結果として、平均粒径は大きくなり、特に、油滴を含む乳化粒子径の分布は、大粒径側を多く含むものとなると考えられる。
一方、界面活性剤量が増えるにしたがい、活性能が強くなるため、油滴の大きさは小さくなり、油滴を含む乳化粒子径の分布は、油剤を添加する前の乳化粒子径と差が小さくなると考えられる。
結果は、表4に示すとおり、実施例1では、乳化粒子径は、メジアン径である(D50)、大粒径側の粒径割合を示す(D90)が大きくなり、特に、油剤の添加後は、添加前に比較して、(D50)は3.5倍であるのに対して、(D90)は17倍となり、非常に大きな油滴が形成されている、すなわち、活性剤が少ないこことが確認された。
これに対し、比較例6では、乳化粒子径(D50)、(D90)とも、油剤の添加前後での差が、(D50)は1.6倍、(D90)は2.2倍程度であり、活性能が強い、すなわち、活性剤が多いことが確認された。
他の実施例においても同様であると考えられる。
実施例1〜3と同様にして、表5〜表7に示す組成の水中油型乳化化粧料を製造し、水中油型乳化化粧料中の乳化粒子径(D50)及び粘度を測定するとともに、保存安定性、さっぱり感を評価した。結果を表5〜表7に併せて示す。
Claims (5)
- 以下の工程を有する水中油型乳化化粧料の製造方法。
工程1:
(A)一般式(1)
で表される有機酸塩及び炭素数12〜24の脂肪酸塩から選ばれる1種又は2種以上、
(B)アルキル変性された多糖類系ポリマー、N−アシルアルキレンイミンを繰り返し単位とする親水性セグメントと、オルガノポリシロキサンセグメントとを構成単位とするポリマー及びポリエーテル変性シリコーンから選ばれる1種又は2種以上の高分子、
(C)油剤、及び
(D)水
を含む組成物を混合して、乳化物を得る工程、
工程2:
工程1で得られた乳化物のpHを下げる工程。 - 工程1で得られた乳化物が、pH7.5以上であり、工程2で得られた乳化物が、pHが7.5未満である請求項1記載の水中油型乳化化粧料の製造方法。
- 工程2において、工程1で得られた乳化物に、成分(E)無機酸、炭素数8以下の有機酸、アクリル酸若しくはスルホン酸由来の構成単位を有する酸性の高分子から選ばれる1種または2種以上を添加してpHを下げる請求項1又は2記載の水中油型乳化化粧料の製造方法。
- 得られる水中油型乳化化粧料の乳化粒子径(D50)が1〜10μmである請求項1〜3のいずれか1項記載の水中油型乳化化粧料の製造方法。
- 得られる水中油型乳化化粧料の粘度が、4,000〜30,000mPa・sである請求項1〜4のいずれか1項記載の水中油型乳化化粧料の製造方法。
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