JP2006282543A - 水中油型マイクロエマルション - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (A)炭素数10〜30の疎水鎖を有するアミン化合物、(B−1)分子内にメチル基を有する多価アルコール、(B−2)分子内にメチル基を有さない多価アルコール、(C)油性成分、(D)酸、及び(E)水を含み、(B−1)成分と(B−2)成分の合計の含有量が(A)成分の含有量に対して3〜500(質量比)の範囲であり、(B−2)成分と(B−1)成分の含有比率((B−2)成分/(B−1)成分の質量比)が0.25以上であり、かつpHが6.5以下である水中油型マイクロエマルションである。
【選択図】なし
Description
近年、天然界面活性剤を使用して、乳化組成物を得る研究がなされており(例えば、特許文献3参照)、本発明者は、角質改善効果などの生理活性を有するスフィンゴシン類の乳化能に関して研究を行ってきた。スフィンゴシン類で油性成分を可溶化する場合、セラミドや高級アルコールなど他の両親媒性物質を併用する必要があり、その調製には制約が多い。さらに、多量の油性成分を透明または半透明に可溶化することが難しく、課題とされてきた。
すなわち、本発明は、(A)炭素数10〜30の疎水鎖を有するアミン化合物、(B−1)分子内にメチル基を有する多価アルコール、(B−2)分子内にメチル基を有さない多価アルコール、(C)油性成分、(D)酸、及び(E)水を含み、(B−1)成分と(B−2)成分の合計の含有量が(A)成分の含有量に対して3〜500(質量比)の範囲であり、(B−2)成分と(B−1)成分の含有比率((B−2)成分/(B−1)成分)が0.25以上であり、かつpHが6.5以下である水中油型マイクロエマルションを提供するものである。
より具体的には、例えば下記一般式(I)で示されるアルキルアミン、下記一般式(II)で示される脂肪族アミドアミン、下記一般式(III)で示されるスフィンゴシン類などが好適に挙げられる。
次に、上記一般式(II)中、R4は炭素数10〜30の炭化水素基であって、置換基を有していてもよい。R5及びR6は、それぞれ水素又は炭素数1〜30までの炭化水素基を示し、R5及びR6は同一でも異なってもよい。mは2〜5の数を示す。一般式(II)で示される脂肪族アミドアミンの具体例としては、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミドなどが挙げられる。
また、上記一般式(III)中、R7はヒドロキシル基、カルボニル基又はアミノ基が置換していてもよい、炭素数4〜30の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し;Yはメチレン基、メチン基又は酸素原子のいずれかを示し;X1、X2、及びX3は各々独立して水素原子、ヒドロキシル基、又はアセトキシ基を示し、X4は水素原子、アセチル基又はグリセリル基を示すか、隣接する酸素原子と一緒になってオキソ基を形成し(但し、Yがメチン基の時、X1とX2のいずれか一方が水素原子であり、他方は存在しない。X4がオキソ基を形成する時、X3は存在しない。);R8及びR9は各々独立して水素原子、ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基又はアセトキシメチル基を示し;a個のRは各々独立して水素原子又はアミジノ基であるか、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルコキシ基、アルコキシ基及びアセトキシ基から選ばれる置換基を有していてもよい総炭素数1〜8の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し;aは2又は3の数を示し;破線部は不飽和結合であってもよいことを示す。
一般式(III)で示されるスフィンゴシン類の具体例としては、スフィンゴシン,フィトスフィンゴシンなどが挙げられる。
(A)成分の含有量としては、透明又は半透明なマイクロエマルションが得られる点から、マイクロエマルション全量に対して0.01〜5質量%の範囲が好ましい。
本発明では、(B−1)成分と(B−2)成分を組み合わせて使用することを特徴とするが、本発明の効果の点からジプロピレングリコールとグリセリンの組み合わせが最も好ましい。
また、透明又は半透明なマイクロエマルションを得るために、(B−1)成分と(B−2)成分の含有量の合計が、(A)成分の含有量に対して((B−1)+(B−2)成分/(A)成分の質量比として)、3〜500の範囲であることが必要である。さらには3〜100の範囲であることが好ましく、特には4〜70の範囲であることが好ましい。さらに、透明又は半透明なマイクロエマルションを得るためには、(B−2)成分と(B−1)成分の含有比率((B−2)成分/(B−1)成分の質量比)が0.25以上であり、さらに(B−2)成分と(B−1)成分の含有比率は1.8〜20の範囲であることが好ましい。
特に、((B−1)成分+(B−2)成分)/(A)成分の質量比が4〜70の範囲であり、(B−2)成分/(B−1)成分の質量比が1.8〜20の範囲であると、多量の(C)油性成分を配合でき、かつ高い透明性が得られ好ましい。
無機酸としては、リン酸,塩酸,硝酸,過塩素酸,炭酸などが挙げられ、入手及び取扱の容易さの点で、リン酸,塩酸が好ましい。有機酸としては、水への溶解性などの点から炭素数5以下の酸が好ましく、具体的には、酢酸,プロピオン酸,酪酸等のモノカルボン酸;コハク酸,フマル酸,シュウ酸,マロン酸,グルタル酸等のジカルボン酸;グリコール酸,クエン酸,乳酸,ピルビン酸,リンゴ酸,酒石酸等のオキシカルボン酸;グルタミン酸,アスパラギン酸等のアミノ酸等が挙げられる。好ましくは、電離度が1より著しく小さいと定義される弱酸、さらには、コハク酸,乳酸,グルタミン酸が好ましく、多量の油を配合できる点で、グルタミン酸が最も効果的である。
また、(D)成分を添加することで乳化組成物のpHが制御されるが、(A)成分の水溶性を制御する点から、中性〜酸性領域であることが好ましく、本発明では、高い耐温性が得られる点から、pHを6.5以下とする。以上の観点から、pHが3〜6の範囲であることが好ましく、特には3〜5.5の範囲が好ましい。なお、pHを上述のように制御することによって、高い耐温性が得られ、特にpHを3〜5.5の範囲に制御することで高い耐温性が得られる。
また、ここで、透明とは、紫外可視吸光光度計により評価でき、波長550nmの光の透過率が60%以上、半透明とは、光の透過率が20%以上であることをいう。
まず(A)炭素数10〜30の疎水鎖を有するアミン化合物、(B−1)分子内にメチル基を有する多価アルコール、(B−2)分子内にメチル基を有さない多価アルコール、及び(C)油性成分を混合して透過度80%以上の液体を調製する。該透過度80%以上の液体を調製するに際しては、適宜加熱してもよく、通常は60〜85℃の加温下で混合することが好ましい。特に(A)〜(C)成分に固体状のものを含む場合に加温は有効である。ここで、透過度80%以上の液体とは、紫外可視吸光光度計により評価でき、セル長1cm、波長550nmの光の透過率が80%以上であることをいう。
なお、(B−1)及び(B−2)成分である多価アルコールは、(A)〜(C)成分を混合して透過度80%以上の液体を調製する段階で混合されるほか、後述する(D)酸を含む水に一部含有することもでき、最終的に乳化組成物中の(B−1)及び(B−2)成分の含有量を制御することもできる。
次いで、上記透過度80%以上の液体に、(D)酸を含む(E)水を加える。この(D)成分を添加するに際しては、必要に応じ加温することができ、(A)〜(C)成分により透過度80%以上の液体を調製する場合と同様に、60〜85℃の範囲が好ましい。なお、上述の必要に応じて添加し得る任意成分は、通常(D)成分中に混合して配合されるか、又は(D)成分を配合した後のマイクロエマルションに配合されるが、(A)〜(C)成分を混合して得られる透過度80%以上の液体中にも、その透過度を損なわない範囲で、上記任意成分を含有させることができる。なお、該透過度80%以上の液体中には、透過度を損なわない範囲で水を含有させることもできる。
(1)外観の評価;マイクロエマルションを製造した直後の外観を肉眼により判定した。
(2)安定性評価;50℃、室温、−5℃に1週間及び4週間放置した後の外観を肉眼により判定した。評価基準は以下のとおりである。
○:何れの温度でも安定性が良く、乳化分離が認められなかった。
△:何れかの温度で、外観上の変化が認められた。
×:何れかの温度で乳化分離が認められた。
(3)透明性評価;紫外可視吸光光度計(島津製作所製:UV-160)を使用し、1cmセル中で波長550nmの光の透過率を測定することにより評価した。
(4)分散粒子の平均粒径(D50);レーザー回折/散乱式粒度分布測定機(堀場製作所製「HORIBA−500」)を用いて測定した。
(5)pHの測定;(A)成分の量が0.2質量%となるよう精製水で希釈した後、20℃にてフタル酸塩標準液で補正後、HORIBA pH METER F-22で測定した。
第1表に示す(A)、(B−1)、(B−2)及び(C)成分を300mlビーカーに入れ、80℃にて加熱混合し、溶解して透過度80%以上の液体を得た。これに、プロペラ攪拌下(300rpm)で80℃に加温した(D)成分を加え、転相、乳化した。なお、(B−2)成分としてグリセリンを86%含む水溶液を用いるが、必要に応じて、透過度80%以上の液体を得る際、及び(D)成分を加える際に分けて加えた。その後精製水((E)成分)を加え、25℃まで冷却して水中油型マイクロエマルションを製造した。上記評価方法にて評価した結果を下表に示す。
以下に本発明の水中油型マイクロエマルションを用いた水性のメイク落とし(実施例12)と化粧水(実施例13)の処方について示す。
1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−イソステアリルオキシ−2−プロパノール 4%(質量%)
ジプロピレングリコール 16%
グリセリン 4%
スクワラン 5%
セチルジメチルブチルエーテル 4%
ミリスチン酸イソプロピル 2%
L−グルタミン酸 1.4%
トリメチルグリシン 0.5%
アロエエキス 0.1%
ユーカリエキス 0.1%
ハマメリス抽出液 0.1%
香料 適量
メチルパラベン 0.2%
精製水 バランス
(pH4.5)
1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−イソステアリルオキシ−2−プロパノール 0.2%(質量%)
ジプロピレングリコール 0.8%
グリセリン 12%
スクワラン 0.3%
デカメチルシクロペンタシロキサン0.2%
L−グルタミン酸 0.07%
ユーカリエキス 0.2%
ハマメリス抽出液 0.2%
トリメチルグリシン 0.5%
アスナロエキス 0.2%
カモミラエキス 0.2%
海藻エキス 0.2%
ローヤルゼリーエキス 0.2%
ユズエキス 0.2%
ワレモコウエキス 0.2%
アルテアエキス 0.2%
N−アミジノ−L−プロリン 0.5%
香料 適量
メチルパラベン 0.2%
精製水 バランス
(pH4.5)
Claims (5)
- (A)炭素数10〜30の疎水鎖を有するアミン化合物、(B−1)分子内にメチル基を有する多価アルコール、(B−2)分子内にメチル基を有さない多価アルコール、(C)油性成分、(D)酸、及び(E)水を含み、(B−1)成分と(B−2)成分の合計の含有量が(A)成分の含有量に対して3〜500(質量比)の範囲であり、(B−2)成分と(B−1)成分の含有比率((B−2)成分/(B−1)成分の質量比)が0.25以上であり、かつpHが6.5以下である水中油型マイクロエマルション。
- (A)アミン化合物の疎水鎖が、分岐及び/又は不飽和部分を有する請求項1に記載の水中油型マイクロエマルション。
- (A)アミン化合物がスフィンゴシン類である請求項1又は2に記載の水中油型マイクロエマルション。
- (C)成分/(A)成分の含有量の質量比が0.5以上である請求項1〜3のいずれかに記載の水中油型マイクロエマルション。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の水中油型マイクロエマルションを含有する皮膚化粧料。
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