JP2017210127A - 乗物用シート - Google Patents

乗物用シート Download PDF

Info

Publication number
JP2017210127A
JP2017210127A JP2016105049A JP2016105049A JP2017210127A JP 2017210127 A JP2017210127 A JP 2017210127A JP 2016105049 A JP2016105049 A JP 2016105049A JP 2016105049 A JP2016105049 A JP 2016105049A JP 2017210127 A JP2017210127 A JP 2017210127A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat
angle
seat back
vehicle
seat cushion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016105049A
Other languages
English (en)
Inventor
誠 江▲崎▼
Makoto Ezaki
誠 江▲崎▼
博章 山崎
Hiroaki Yamazaki
博章 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Boshoku Corp
Original Assignee
Toyota Boshoku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Boshoku Corp filed Critical Toyota Boshoku Corp
Priority to JP2016105049A priority Critical patent/JP2017210127A/ja
Publication of JP2017210127A publication Critical patent/JP2017210127A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Chairs For Special Purposes, Such As Reclining Chairs (AREA)

Abstract

【課題】シートバックの背凭れ角度を調整可能な角度調整領域のうち必要な範囲において、シートバックの背凭れ角度の変化に応じてシートクッションの座面角度の変更作動が連動する乗物用シートとする。【解決手段】角度調整領域のうち任意の一角度を標準角度位置1Nとして予め設定されているリクライナ(リクライニング機構)と、乗物の装着部位に対して座面の座面角度を変化可能とする回動軸32(座面姿勢変更機構)と、シートバックの背凭れ角度の変化に応じてシートクッションの座面角度の変更作動が連動して行われる連動変更手段40と、を有し、連動変更手段40は、シートバックが標準角度位置1Nよりも前倒れする際に押圧部50が被押圧部60を押圧しない非連動範囲と、標準角度位置1Nよりも後倒れする際に押圧部50が被押圧部60を押圧する連動範囲を構成する。【選択図】図6

Description

本発明は、乗物用シートに関する。
従来、着座者の背凭れとなるシートバックと、座面となるシートクッションとが、乗物本体に対して姿勢角度を変化可能とする乗物用シートが知られている(例えば、特許文献1)。係る特許文献1における乗物用シートは、シートバックとシートクッションの間にリンク部材が連結されており、シートバックの背凭れ角度の変化に応じてシートクッションの座面角度の変更作動が連動して行われる構成である。
特開2010−246599号公報
しかしながら、特許文献1における乗物用シートのリンク部材は、常にシートバックとシートクッションが連結された構成である。そのため、シートクッションは、シートバックの背凭れ角度を調整可能な角度調整領域の全領域において座面角度の変更作動が連動する。ここで、シートクッションの座面角度の変化は、シートバックの角度調整領域のうち必要な範囲が限られていることもある。例えば、着座者が通常の着座状態におけるシートバックの背凭れ角度よりも後倒れする際にシートクッションの座面角度の変化が望まれている。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、シートバックの背凭れ角度を調整可能な角度調整領域のうち必要な範囲において、シートバックの背凭れ角度の変化に応じてシートクッションの座面角度の変更作動が連動する乗物用シートとすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。先ず、第1の発明は、着座者の背凭れとなるシートバックと、座面となるシートクッションとが、乗物本体に対して姿勢角度を変化可能とする乗物用シートであって、前記乗物本体に対して前記シートバックの背凭れ角度を調整可能とすると共に、該背凭れ角度を調整可能な角度調整領域のうち任意の一角度を標準角度位置として予め設定されているリクライニング機構と、前記シートクッションの幅方向に並行する軸回りに回動させることで前記乗物本体に対して座面の座面角度を変化可能とする座面姿勢変更機構と、前記シートバック側に設けられる押圧部と前記シートクッション側に設けられる被押圧部との押圧関係により前記シートバックの背凭れ角度の変化に応じて前記シートクッションの座面角度の変更作動が連動して行われる連動変更手段と、を有し、前記連動変更手段は、前記シートバックが前記標準角度位置よりも前倒れする際に前記押圧部が前記被押圧部を押圧しない非連動範囲を構成し、前記標準角度位置よりも後倒れする際に前記押圧部が前記被押圧部を押圧する連動範囲を構成する。
この第1の発明によれば、シートバックの背凭れ角度の変化に応じてシートクッションの座面角度の変更作動が連動して行われる連動変更手段を有している。この連動変更手段は、シートバックが標準角度位置よりも前倒れする際に押圧部が被押圧部を押圧しない非連動範囲を構成し、標準角度位置よりも後倒れする際に押圧部が被押圧部を押圧する連動範囲を構成する。そのため、シートバックの背凭れ角度を調整可能な角度調整領域のうち必要な範囲において、シートバックの背凭れ角度の変化に応じてシートクッションの座面角度の変更作動が連動する乗物用シートとすることができる。
次に、第2の発明に係る乗物用シートは、第1の発明において、前記連動変更手段は、前記押圧部が前記シートバックの背凭れ角度の変化に応じて回動する構成とされており、前記押圧部又は前記被押圧部には、前記シートバックの回動する力を前記シートクッションの座面角度の変更作動に変換する変換機構を有している。
この第2の発明によれば、連動変更手段は、変換機構を有することでシートバックの回動する力を円滑にシートクッションの座面角度の変更作動に変換することができる。
次に、第3の発明に係る乗物用シートは、第2の発明において、前記変換機構は、前記押圧部に押圧される位置が前記標準角度位置となるように維持させる維持機構を有している。
この第3の発明によれば、変換機構は、押圧部に押圧される位置が前記標準角度位置となるように維持させる維持機構を有している。そのため、変換機構は、非連動範囲の状態におけるがたつきなどを抑制して異音発生を抑制することができる。
次に、第4の発明に係る乗物用シートは、第1の発明から第3の発明のいずれかにおいて、前記シートクッションの座面角度の変化は、前記シートバックが前記標準角度位置よりも後倒れする際に、前記シートクッションの前端が上方に上がる構成である。
この第4の発明によれば、シートバックが標準角度位置よりも後倒れする際に、着座者の大腿部を受け止める方向にシートクッションの座面角度を変化させる動きとすることができ、より着座者の快適姿勢を提供することができる。
次に、第5の発明に係る乗物用シートは、第1の発明から第4の発明のいずれかにおいて、前記押圧部は、前記標準角度位置で前記被押圧部における変換機構を押圧する状態において前記リクライニング機構の回動中心よりも前記シートバックの背凭れ面から退避する位置に位置する。
この第5の発明によれば、着座者の背中と押圧部とが干渉することを抑制し得る。
次に、第6の発明に係る乗物用シートは、第1の発明から第5の発明のいずれかにおいて、前記座面姿勢変更機構における前記シートクッションの幅方向に並行する軸は、前記シートクッションが前記シートバックの背凭れ面に沿うように跳ね上げられて格納状態とされるチップアップ機能の回動軸を兼用する。
この第6の発明によれば、座面姿勢変更機構におけるシートクッションの幅方向に並行する軸をチップアップ機能の回動軸を兼用することで、乗物用シートの利便性の向上を図ることができる。
本発明は上記各発明の手段をとることにより、シートバックの背凭れ角度を調整可能な角度調整領域のうち必要な範囲において、シートバックの背凭れ角度の変化に応じてシートクッションの座面角度の変更作動が連動する乗物用シートとすることができる。
実施形態に係る車両用シートの全体斜視図である。 図1のII部分を拡大した部分拡大斜視図である。 実施形態に係る車両用シートのシートアレンジを示した模式図である。 実施形態に係る車両用シートにおいてシートバックが前倒れ位置の際の連動変更手段の状態を示した模式図である。 実施形態に係る車両用シートにおいてシートバックが起立位置の際の連動変更手段の状態を示した模式図である。 実施形態に係る車両用シートにおいてシートバックが標準角度位置から後倒れ位置に移行する際の状態を示した模式図である。 図6のVII部を拡大した部分拡大図である。
以下に、本発明の実施形態について、図1〜7を用いて説明する。本実施形態においては、乗物用シートとして車両における車両用シートを例示して説明する。なお、各図に適宜矢印で示す方向は、車両用シートに着座乗員が着座した状態において、着座乗員から見た前、後、左、右、上、下である。本実施形態における車両用シートは、車両の2列目座席として配設されるものを例示する。なお、各図は、実施形態の構成を分かり易く説明するために、シート本体1の内部構造を主体として図示している。そのため、シートバック2やシートクッション3については、骨格を成すバックフレーム2fやクッションフレーム3fなどの内部の骨組み構造を主体とする図示とし、外部に装着される表皮やシートパッド等の装備品を省略することがある。
車両用シート(乗物用シート)におけるシート本体1は、図1に示されるように背凭れ部となるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、頭もたれとなるヘッドレスト4と、脚載せとなるオットマン5と、腕を載置するアームレスト6を有する。シート本体1とフロア面Fとの間には、シート本体1のフロア面Fに対する車両前後方向の着座位置を調整可能にするスライドレール8が配設されている。スライドレール8は、シートクッション3の骨格であるロアアーム30とフロア面Fとの間に左右一対で設けられている。スライドレール8は、シート本体1の両側に位置して車両前後方向に平行に配設されている。
シートバック2は、その骨格を成すバックフレーム2fを有する。バックフレーム2fは、鉄鋼材よりなるパイプ部材、板部材を適宜折り曲げ加工、絞り加工などを施すことで略矩形の枠状に形成されている。バックフレーム2fは、両側方において上下方向に連なるサイドフレーム20を有する。サイドフレーム20は、板部材を適宜折り曲げ加工、絞り加工などを施して長尺状に構成される。両サイドフレーム20間には、幅方向にパイプ状のロッド部材が架け渡されている。詳しくは、サイドフレーム20の上端には、上方ロッド22が架け渡されている。係る上方ロッド22は、ヘッドレスト4を支持する部材である。サイドフレーム20の上下方向の中間位置には、中間ロッド24が架け渡されている。係る中間ロッド24は、シートバック2に装着される各種装備品をを支持する部材である。サイドフレーム20の中間ロッド24より下方側には、下方ロッド26が架け渡されている。
バックフレーム2fのサイドフレーム20の下部には、シートクッション3の骨格であるクッションフレーム3fが構成される。クッションフレーム3fは、ロアアーム30と座面支持部33を有する。ロアアーム30は、長尺状の板状部材からなり幅方向の両側に前後方向に沿って配設される。ロアアーム30は、左右一対のスライドレール8上に固定されている。左右一対のロアアーム30間には、シートクッション3の座面となるパッド部材を支持する座面支持部33が構成される。
座面支持部33は、ロアアーム30と並行した板状部材のサイドパネル34と、この両サイドパネル34の幅方向に架け渡される前方パイプ35と、後方パイプ36と、前方パイプ35と後方パイプ36間をワイヤ部材38が架け渡されている。座面支持部33の両サイドパネル34には幅方向外方に突出する回動軸32を有する。座面支持部33は、回動軸32が後述するロアアーム30に回動可能に軸支されている。ここでロアアーム30は、クッションフレーム3fのうち、スライドレール8などの乗物本体側に対して固定された固定部である。一方、座面支持部33は、固定部であるロアアーム30に対して可動する可動部である。
ロアアーム30の前後方向の中間部位には、シートクッション3の幅方向に並行する軸回りに回動させる回動軸32が配設される。座面支持部33は、回動軸32によってロアアーム30に回動可能に軸支されている。ここで、この回動軸32は、シートクッション3がシートバック2の背凭れ面に沿うように跳ね上げられて格納状態とされるチップアップ機構の回動軸32として構成される。係る回動軸32には、図示を省略する弾性部材(例えば、ばね)が介装されている。係る回動軸32の弾性部材は、常時はシートクッション3が倒れこんだ方向に付勢されている。一方、チップアップレバー3Xを操作すると、弾性部材の付勢方向が反転(ターンオーバー)してシートクッション3をシートバック2の背凭れ面に沿うように跳ね上げる方向に付勢する。これにより、シートクッション3は、格納状態となる。なお、回動軸32は、シートクッション3の幅方向に並行する軸回りに回動させることで乗物本体に対して座面の座面角度を変化可能とするものであり、本発明の「座面姿勢変更機構」に相当する。また、回動軸32の配設位置は、ヒップポイントHPの直下近傍の範囲にあるのが好ましい。これは、座面支持部33が回動してシートクッション3の座面角度の変更作動が行われる際に、ヒップポイントHPが上下動し難くするためである。回動軸32の位置をヒップポイントHPと同位置とすれば理論上、ヒップポイントHPが上下動しない。しかしながら、回動軸32の位置をヒップポイントHPと同位置とすることが車両用シートの設計上、困難な場合もある。これらを鑑み、ヒップポイントHPが上下動しにくい回動軸32の位置として、ヒップポイントHPを含む着座者の臀部下方の範囲にあることが好ましい。
シートバック2におけるサイドフレーム20の下部と、シートクッション3におけるロアアーム30の間は、リクライナ7(リクライニング機構)によって連結されている。ここで、リクライナ7は、手動式、電動式と種々選択できる。本実施形態では、手動式によってリクライナ7を回動させる態様である。シートバック2は、図3に示すようにリクライナ7によって車両(乗物本体)に対する背凭れ角度の調整を行ったり、シートクッション3の上方に前倒し可能な構成である。シート本体1は、起立位置1Aと、前倒れ位置1Bと、後倒れ位置1C等の複数の背凭れ角度の位置に設定することができる。起立位置1Aは、シートバック2がシートクッション3に対して略直立の姿勢で起立した位置である。前倒れ位置1Bは、シートクッション3の上側に前倒しされた位置である。後倒れ位置1Cは、シートバック2が目一杯後方側に倒し込まれた位置である。また、起立位置1Aと後倒れ位置1Cの間は、複数段の背凭れ角度の調整が可能となっている。
リクライナ7は、常時はシートバック2の背凭れ角度を固定したロック状態とされて保持されている。リクライナ7は、シートクッション3のサイドに配設されたリクライニングレバー7X(図1参照)を回動操作することにより、上記のロック状態が解除されてシートバック2の背凭れ角度の調整移動が行えるようになっている。更に、リクライナ7は、リクライニングレバー7Xとは異なるウォークインレバー(図示省略)を操作によってもロック状態が解除されるようになっている。ウォークインレバーは、シートバック2の肩口に配され、後方の座席の乗員が操作可能とされている。なお、ここではリクライニングレバー7X及びウォークインレバーを総称して操作レバーと呼ぶ。リクライナ7は、連動ロッド、ワイヤー等によって互いのロック機構の操作部品が連結されており、そのロック及びロック解除の切換えが左右で同期して行われる。したがって、シートバック2は、操作レバーを操作することでリクライナ7のロック状態が一斉に解除されてシートバック2の背凭れ角度の固定状態が解かれシートクッション3に向かって前倒れした前倒れ位置1Bとされる。
ここで、シートバック2は、シートクッション3との間にばね部材2S(図1参照)が掛け着けられている。このばね部材2Sは、常時は前倒しの回動方向に付勢されている。したがって、シートバック2は、シート本体1に乗員が着座していない状態で操作レバーを操作することで、ばね部材2Sの付勢によって自動的に前倒しされてシートクッション3側に倒れこむようになっている。前述したリクライナ7は、常時はロック状態となる作動方向に付勢がかけられており、操作レバーの回動操作をやめることによって自動的にロック状態に戻されるようになっている。しかし、リクライナ7には、更に、操作レバーの回動操作をやめることでロック状態に戻されるロックゾーン7Lと、操作レバーの回動操作をやめてもロック状態に戻されないフリーゾーン7Fが設定されている。
前者のロックゾーン7Lは、通常、シート本体1に着座した乗員が背凭れとして使用する角度領域に設定されている。すなわち、ロックゾーン7Lは、シートバック2がシートクッション3に対して起立した起立位置1Aの姿勢となる回動位置とシートバック2が目一杯後方側に倒し込まれた後倒れ位置1Cとの間の領域に設定されている。そして、後者のフリーゾーン7Fは、乗員が着座使用することのない角度領域に設定されている。すなわち、フリーゾーン7Fは、シートバック2が起立位置1Aの姿勢となる回動位置とシートバック2が目一杯前方側に倒し込まれた前倒れ位置1Bの姿勢となる回動位置との間の領域に設定されている。したがって、シートバック2は、前倒しするに際して、操作レバーを操作することで、シートバック2が起立位置1Aの姿勢から前方に傾けば、あとは操作レバーの操作をやめても、シートバック2は自動的に倒し込まれて前倒れ位置1Bの姿勢となる。また、ロックゾーン7Lの角度領域(背凭れ角度を調整可能な角度調整領域)のうち任意の一角度が標準角度位置1Nとして予め設定されている。この標準角度位置1Nは、通常、シート本体1に着座した乗員が運転時に使用する角度として設定された角度である。
図1、2に示すようにシートバック2とシートクッション3の間には、シートバック2の背凭れ角度の変化に応じてシートクッション3の座面角度の変更作動が連動して行われる連動変更手段40を有する。連動変更手段40は、シートバック2側に設けられる押圧部50とシートクッション3側に設けられる被押圧部60を有する。
押圧部50は、図2に示すようにバックフレーム2fの下方ロッド26において下方に向かって垂下状に溶接して固定されている。押圧部50は、左右一対の第1プレート52が下方ロッド26の径方向において直交する方向に立設されている。この第1プレート52の後方側から前方側に向かって覆うように被せられた第1ブラケット54を有する。第1ブラケット54は、第1プレート52の外径形状に沿って折り曲げ加工され後方側から前方側に向かって被されている。
被押圧部60は、変換機構70と、被当接部80を有する。被当接部80は、座面支持部33の後方パイプ36において後方に突出するように溶接して固定されている。被当接部80は、左右一対の第2プレート82がパイプ部材の径方向において直交する方向に立設されている。第2プレート82の先端側には、連結ピン84が架け渡されている。
変換機構70は、押圧部50の回動する力をシートクッション3の座面角度の変更作動に変換する機構である。変換機構70は、ロアアーム30上に固定されている。変換機構70は、ロアアーム30の上方に向かって一対の板状部材を立設した基部72と、この基部72に対して回動可能な回動ブラケット74を有する。回動ブラケット74は、ピン76によって回動可能に軸支されている。回動ブラケット74は、ピン76より後方に突き出すことで押圧部50に押圧される角部74Aが構成されている。また、回動ブラケット74は、ピン76より後方に突き出して被当接部80に当接する当接部74Bが構成されている。また、回動ブラケット74は、厚み方向に折り曲げられて基部72の縁部に係止するストッパー74Cが設けられており、回動ブラケット74と基部72の間に介装された巻きばね78の付勢によってストッパー74Cが基部72に係止した位置が維持されている(維持機構)。これにより、変換機構70の角部74Aは、押圧部50に押圧される位置が常に標準角度位置1Nとなるように維持される。また、押圧部50は、標準角度位置1Nで被押圧部60における変換機構70を押圧する状態においてリクライナ7の回動中心よりもシートバック2の背凭れ面から退避する位置に位置している。
次に車両用シートの作動内容について説明する。連動変更手段40は、非連動範囲と連動範囲を構成している。
リクライナ7のフリーゾーン7F(図3参照)においては、押圧部50が被押圧部60を押圧しない非連動範囲を構成する。詳しくは、図4、5に示すようにシートバック2が標準角度位置1Nよりも前倒れする範囲であり、前倒れ位置1B(図4参照)及び起立位置1A(図5参照)の姿勢状態のときである。この状態では、押圧部50は、被押圧部60における変換機構70の回動ブラケット74に接触しない。そのため、回動ブラケット74が回動しないことから、当接部74Bが被当接部80に当接しない。そのため、シートバック2の背凭れ角度の変化に応じてシートクッション3の座面角度の変更作動は行われない。
リクライナ7のロックゾーン7L(図3参照)においては、押圧部50が被押圧部60を押圧する連動範囲を構成する。詳しくは、図6、7に示すようにシートバック2が標準角度位置1Nよりも後倒れする範囲であり、標準角度位置1N及び後倒れ位置1Cの範囲の姿勢状態のときである。ここで、シートバック2が標準角度位置1Nに位置する状態において、押圧部50は、回動ブラケット74の角部74Aの下方側に接触する。そして、シートバック2が標準角度位置1Nから後倒れ位置1Cに向かって背凭れ角度が変化するのに応じて、押圧部50が角部74Aを上方に持ち上げるように作用する。これに伴い、回動ブラケット74は、ピン76を中心に図7の図示上反時計回り方向に回動する。そして、回動ブラケット74の当接部74Bが被当接部80の連結ピン84を下方に押し下げる。そのため、シートクッション3は、回動軸32を中心に回転し、シートクッション3の後端が下方に下がると共に、シートクッション3の前端が上方に上がるように座面角度の変更作動を行う。ここで、図6には、ヒップポイントHP、トルソラインTr1、Tr2及びサイラインTh1、Th2を図示している。トルソラインTr1、Tr2は、着座者を模したマネキンにおける胴体の傾斜を表したラインであり、ヒップポイントHPとホルダーポイント(肩点)を結ぶ線である。サイラインTh1、Th2は、着座者を模したマネキンにおける大腿部の傾斜を表したラインであり、ヒップポイントHPとニーポイント(膝点)を結ぶ線である。ここで、標準角度位置1Nにおいては、トルソラインTr1、サイラインTh1の角度となる。一方、後倒れ位置1Cにおいては、トルソラインTr2、サイラインTh2の角度となる。図6からもわかるように、シートバック2の背凭れ角度の変化のうち標準角度位置1Nよりも後倒れする範囲においてシートクッション3の座面角度の変更作動が行われる。
このように、本実施例の車両用シート10によれば、シートバック2の背凭れ角度の変化に応じてシートクッション3の座面角度の変更作動が連動して行われる連動変更手段40を有している。この連動変更手段40は、シートバック2が標準角度位置1Nよりも前倒れする際に押圧部50が被押圧部60を押圧しない非連動範囲を構成し、標準角度位置1Nよりも後倒れする際に押圧部50が被押圧部60を押圧する連動範囲を構成する。そのため、シートバック2の背凭れ角度を調整可能な角度調整領域のうち必要な範囲において、シートバック2の背凭れ角度の変化に応じてシートクッション3の座面角度の変更作動が連動する乗物用シートとすることができる。
また、連動変更手段40は、変換機構70を有することで押圧部50の回動する力を円滑にシートクッション3の座面角度の変更作動に変換することができる。また、変換機構70は、押圧部に押圧される位置が前記標準角度位置1Nとなるように維持させる巻きばね78及びストッパー74C(維持機構)を有している。そのため、変換機構70は、がたつきなどを抑制して押圧部50に押圧される態様となる。また、シートバック2が標準角度位置1Nよりも後倒れする際に、着座者の大腿部を受け止める方向にシートクッション3の座面角度を変化させる動きとすることができる。また、着座者の背中と押圧部50とが干渉することを抑制し得る。また、座面姿勢変更機構におけるシートクッション3の幅方向に並行する回動軸32をチップアップ機構の軸として兼用することで、乗物用シートの利便性の向上を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されず、その他各種の形態で実施することができるものである。例えば、乗物用シートの例示として車両用シートを例示して説明したが、乗物は、車両に限定されず、船舶、航空機等の各種の乗物に適用し得る。
座面姿勢変更機構におけるシートクッション3の幅方向に並行する軸は、シートクッション3がシートバック2の背凭れ面に沿うように跳ね上げられて格納状態とされるチップアップ機構の回動軸32を兼用する態様を示した。しかしながら、回動軸32は、チップアップ機構に限られず、シートクッション3の幅方向に並行する軸回りに回動させることで乗物本体に対して座面の座面角度を変化可能とするものであればよく、例えばチルト機構等であってもよい。変換機構70は、被押圧部60側に構成される態様を例示したが押圧部50側に構成される態様であってもよい。
1 シート本体
1A 起立位置
1B 前倒れ位置
1C 後倒れ位置
1N 標準角度位置
2 シートバック
2f バックフレーム
2S ばね部材
20 サイドフレーム
22 上方ロッド
24 中間ロッド
26 下方ロッド
3 シートクッション
3f クッションフレーム
3X チップアップレバー
30 ロアアーム
32 回動軸(座面姿勢変更機構)
33 座面支持部
34 サイドパネル
35 前方パイプ
36 後方パイプ
38 ワイヤ部材
4 ヘッドレスト
5 オットマン
6 アームレスト
7 リクライナ(リクライニング機構)
7X リクライニングレバー
7F フリーゾーン
7L ロックゾーン
8 スライドレール
40 連動変更手段
50 押圧部
52 第1プレート
54 第1ブラケット
60 被押圧部
70 変換機構
72 基部
74 回動ブラケット
74A 角部
74B 当接部
74C ストッパー(維持機構)
76 ピン
78 巻きばね(維持機構)
80 被当接部
82 第2プレート
84 連結ピン
F フロア面

Claims (6)

  1. 着座者の背凭れとなるシートバックと、座面となるシートクッションとが、乗物本体に対して姿勢角度を変化可能とする乗物用シートであって、
    前記乗物本体に対して前記シートバックの背凭れ角度を調整可能とすると共に、該背凭れ角度を調整可能な角度調整領域のうち任意の一角度を標準角度位置として予め設定されているリクライニング機構と、
    前記シートクッションの幅方向に並行する軸回りに回動させることで前記乗物本体に対して座面の座面角度を変化可能とする座面姿勢変更機構と、
    前記シートバック側に設けられる押圧部と前記シートクッション側に設けられる被押圧部との押圧関係により前記シートバックの背凭れ角度の変化に応じて前記シートクッションの座面角度の変更作動が連動して行われる連動変更手段と、を有し、
    前記連動変更手段は、前記シートバックが前記標準角度位置よりも前倒れする際に前記押圧部が前記被押圧部を押圧しない非連動範囲を構成し、前記標準角度位置よりも後倒れする際に前記押圧部が前記被押圧部を押圧する連動範囲を構成する乗物用シート。
  2. 請求項1に記載の乗物用シートであって、
    前記連動変更手段は、前記押圧部が前記シートバックの背凭れ角度の変化に応じて回動する構成とされており、
    前記押圧部又は前記被押圧部には、前記シートバックの回動する力を前記シートクッションの座面角度の変更作動に変換する変換機構を有している乗物用シート。
  3. 請求項2に記載の乗物用シートであって、
    前記変換機構は、前記押圧部に押圧される位置が前記標準角度位置となるように維持させる維持機構を有している乗物用シート。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の乗物用シートであって、
    前記シートクッションの座面角度の変化は、前記シートバックが前記標準角度位置よりも後倒れする際に、前記シートクッションの前端が上方に上がる構成である乗物用シート。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の乗物用シートであって、
    前記押圧部は、前記標準角度位置で前記被押圧部における変換機構を押圧する状態において前記リクライニング機構の回動中心よりも前記シートバックの背凭れ面から退避する位置に位置する乗物用シート。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の乗物用シートであって、
    前記座面姿勢変更機構における前記シートクッションの幅方向に並行する軸は、前記シートクッションが前記シートバックの背凭れ面に沿うように跳ね上げられて格納状態とされるチップアップ機能の回動軸を兼用する乗物用シート。
JP2016105049A 2016-05-26 2016-05-26 乗物用シート Pending JP2017210127A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016105049A JP2017210127A (ja) 2016-05-26 2016-05-26 乗物用シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016105049A JP2017210127A (ja) 2016-05-26 2016-05-26 乗物用シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017210127A true JP2017210127A (ja) 2017-11-30

Family

ID=60475091

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016105049A Pending JP2017210127A (ja) 2016-05-26 2016-05-26 乗物用シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017210127A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018221134A1 (ja) 2017-05-31 2018-12-06 富士フイルム株式会社 平版印刷版原版、平版印刷版原版作製用樹脂組成物、及び、平版印刷版の作製方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018221134A1 (ja) 2017-05-31 2018-12-06 富士フイルム株式会社 平版印刷版原版、平版印刷版原版作製用樹脂組成物、及び、平版印刷版の作製方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6237468B2 (ja) 乗物用シート
JP5998883B2 (ja) 乗物用シート
JP6065626B2 (ja) シートバック連動式オットマン装置
JP6230590B2 (ja) 車両用シート
JP2015003632A (ja) シートバック連動式オットマン装置
JP6237467B2 (ja) 乗物用シート
US9604553B2 (en) Virtual H-point seat back system
JP2017210127A (ja) 乗物用シート
JP6041618B2 (ja) 座席装置
JPWO2020054678A1 (ja) 乗物用シート
JP2004106785A (ja) 車両のチャイルドシート取り付け構造
JP5339344B2 (ja) リクライニング機構付き椅子
JP2019064307A (ja) 乗物用シート
JP6146259B2 (ja) シートバック連動式オットマン装置
JP6056525B2 (ja) シートバック連動式オットマン装置
JP6139652B2 (ja) 車両用シート
JP2007075427A (ja) リクライニング座席
GB2513251A (en) Seat for a vehicle, in particular a passenger vehicle
JP2019151196A (ja) 車両用シート構造
JP2020082794A (ja) 乗物用シート
JP2022148815A (ja) 乗物用の椅子および乗物
JP6060827B2 (ja) 乗物用シートにおける操作レバー装置
JP5870849B2 (ja) 乗物用シート
JP2021167162A (ja) 車両用シート
JP5446816B2 (ja) 乗物用シートのアームレスト取付構造

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160729