JP2017209376A - 指紋採取用粘着シート及び指紋採取方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】指紋採取の際、指紋採取の対象者がどのような向き角度の状況下にあっても、指紋採取用シートが指先の指紋部からズレて擦れたり、若しくは脱落することがなく、また、指紋流線が太くなって画像が潰れたりすることがなく、手際よく容易に、鮮明な指紋採取ができる指紋採取用粘着シート、及びそれを用いた指紋採取方法を提供する。【解決手段】剥離シート3、粘着糊層2及び支持シート1を、この順に備え、粘着糊層2が、電子供与性染料前駆体と反応して発色する電子受容性顕色剤を含有することを特徴とする指紋採取用粘着シート。【選択図】図1

Description

本発明は指紋採取用粘着シート及びそれを用いた指紋採取方法に関する。
従来の指紋採取方法としては、朱肉や黒色顔料インク、黒色粉末を指先指紋部に付着させ、これを、上質紙等の所定シートに押捺することが広く知られている。
この押捺方式は、朱肉や黒色インクを指先の指紋部に着けて記録シートに押捺し朱肉や黒色インクを記録シートに移し指紋の形状を記録シートに転写し、指紋像の流線を画像とするものである。
従来の指紋採取方法の場合、指先の指紋部に付着させる朱肉又は黒色インクの量が多い場合は指紋流線が太くなり画像が潰れたものになったり、また擦れた場合に指紋画像が不鮮明になるなど、所望する指紋像が採取し難いことが多々あった。
指紋採取後は、指先に残る朱肉又は黒色インクを拭きとるのであるが、拭きとることも容易でなく、その作業は面倒であり、押捺者に不快な思いをさせるものであった。
最近では押捺者に不快な思いを抱かせない指紋採取方法として電子供与性染料前駆体と電子受容性顕色剤の発色反応を用いることで、指に朱肉又は着色インクを着けることなく、指紋画像を採取する方法も開発されている。
例えば、電子供与性染料前駆体を溶解させた溶液を指先の指紋部に付着させ、この指先の指紋部を電子受容性顕色剤が塗布された記録シートに押捺し発色反応を利用する方法が提案されている(特許文献1)。
また、基材上に発色剤層もしくは顕色剤層を有する台紙と、前記台紙上に折り重ね可能に連接された透明保護フィルムと、前記台紙上に折り重ね可能に連接され、且つ裏面に顕色剤層または発色剤層を有するシートとからなる指紋採取媒体を用いて、前記台紙の指紋押捺部上に折り重ねることで指紋画像を得る方法、基材上に粘着層を有しこの粘着層表面に指からの分泌される分泌物、例えば水分、脂肪分、角質成分、タンパク質を付着させ、反対面に、疎水性のトナーまたはインキを用いて指紋詐取する方法、更にこれら分泌物と、ニンヒドリン反応やキサンプロテイン反応等の化学反応を用いることが提案されている(特許文献2)。
更に、顕色剤を油脂に分散もしくは溶解、或いは油脂と水に乳化分散させてクリーム状にしたものを指先の指紋部に付着させて、これを上質紙等に転写させ、これを溶剤等で液状に溶解したロイコ染料等の電子供与性染料前駆体液を塗布若しくはスプレーで接触させて発色させる方法も提案されている(特許文献3)。
しかし、これらいずれの方法も転写濃度や滲み等に課題があり実用されていない。
特開平08−299308号公報 特開2000−126159号公報 特開2007−252708号公報
指紋採取は、様々な状況下でも容易に採取できることが必要とされる場合がある。例えば亡くなられた人からも指紋採取を必要とする場合もある。指紋採取の対象者が亡くなられた人のように、自分の意志で押捺することが出来ない場合の指紋採取では、指先の指紋面が真横を向いた状態であったり、或いは真下を向いた状態での採取となる場合もある。このような状態での指紋採取では、指紋採取用シートがズレたり、若しくは脱落したりして、手際よく指紋画像を採取することが出来難い。
本発明は、上記事情に鑑みて為されたものであり、指紋採取の際、指紋採取の対象者がどのような向き角度の状況下にあっても、指紋採取用シートが指先の指紋部からズレて擦れたり、若しくは脱落することがなく、また、指紋流線が太くなって画像が潰れたりすることがなく、手際よく容易に、鮮明な指紋採取ができる指紋採取用粘着シート、及びこれを用いた指紋採取方法を提供するものである。
本発明者は、指紋採取のために指先の指紋部に朱肉や黒色顔料インク、黒色粉末を付着する場合の様な不快感を与えることがなく、また亡くなった人からの指紋採取でも検体を汚染させることもなく、指先の指紋部を指紋採取用シートに押捺した際、指先の指紋部はしっかり指紋採取用シートに密着してズレ或いは指紋採取用シートが脱落することもなく、しかも指紋流線が太くなって画像が潰れたり、擦れて指紋画像が不鮮明になるような欠点もなく、手際よく容易に指紋採取ができる指紋採取用シートの開発を課題に鋭意検討を重ねてきた。その結果、無色若しくは淡色の電子供与性染料前駆体と電子受容性顕色剤の発色反応を利用した指紋採取用シートにおいて、指紋採取用シートに粘着性を付与させて、指紋採取用粘着シートとすることで、かかる課題が解決できることを見出し本発明の完成に至った。
本発明は、剥離シート、粘着糊層及び支持シートを、この順に備え、前記粘着糊層が、電子供与性染料前駆体と反応して発色する電子受容性顕色剤を含有することを特徴とする指紋採取用粘着シートである。
また、本発明は、前記指紋採取用粘着シートの前記剥離シートを剥がし、前記電子供与性染料前駆体を指先の指紋部に付着させ、前記指先の指紋部を前記粘着糊層の表面に押捺することを特徴とする指紋採取方法である。
本発明の指紋採取用粘着シートは、電子供与性染料前駆体の溶解液を付着させた指先の指紋部を、粘着糊層の表面を指紋採取面として押捺することで、指先の指紋部は粘着糊層面にしっかり保持され、電子供与性染料前駆体と電子受容性顕色剤とが発色反応し鮮明な指紋画像を得ることができる。そして、指紋採取の際、指紋採取の対象者がどのような向き角度の状況下にあっても、指紋採取用シートが指先の指紋部からズレて擦れたり、若しくは脱落することがなく、また、指紋流線が太くなって画像が潰れたりすることがなく、手際よく容易に、鮮明な指紋採取ができる。
そして指に朱肉や黒インク或いは黒色粉末を付着させる必要がないため不快感もなく、また、亡くなった人からの指紋採取でも検体を汚染させることもなく、鮮明な指紋画像を得ることができる。
本発明に係る指紋採取用粘着シートの一実施形態を示す断面図である。 本発明に係る指紋採取用粘着シートの他の実施形態を示す断面図である。 本発明に係る指紋採取用粘着シートを用いて、10円硬貨の表面の画像を採取した例である。 従来の指紋採取用シートを用いて、10円硬貨の表面の画像を採取した例である。 従来の指紋採取用シートを用いて、10円硬貨の表面の画像を採取した例である。
本発明は、剥離シート3、粘着糊層2及び支持シート1を、この順に備え、粘着糊層2が、電子供与性染料前駆体と反応して発色する電子受容性顕色剤を含有することを特徴とする指紋採取用粘着シート10である(図1)。
発明の指紋採取用シートを構成する剥離性シートは、紙、フィルム、布等の支持体にシリコーンの様な剥離剤を塗布又は含浸させて構成したシートが使用できる。この様な剥離性シートに、電子受容性顕色剤を含有させた粘着糊層を形成するには、粘着シートを製造する公知の方法で形成することができる。
本発明の指紋採取用粘着シートを構成する粘着糊は、ゴム系、アクリル系、シリコーン系、ウレタン系等の公知の粘着糊を使用できる。
本発明の指紋採取用粘着シートにおいて、粘着糊層を構成する電子受容性顕色剤は、4,4’−ジヒドロキシ−ジフェニルスルホン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ビス(N−p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、N−(p−トルエンスルホニル)−N‘−(p−ブトキシカルボニルフェニル)ウレア、N−p−トリルスルホニル−N’−フェニルウレア、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン等ならびに、サリチル酸誘導体として、サリチル酸、3−フェニルサリチル酸、3−シクロヘキシルサリチル酸、3−tert−ブチル−5−メチルサリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3−メチル−5−ベンジルサリチル酸、3−フェニル−5−(α、α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−シクロヘキシル−5−(α、α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−(α、α−ジメチルベンジル)−5−メチルサリチル酸、3,5−ジ−シクロヘキシルサリチル酸、3,5−ジ−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ−(α、α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−(α−メチルベンジル)−5−(α、α−ジメチルベンジル)サリチル酸、4−メチル−5−シクロヘキシルサリチル酸、2−ヒドロキシ−1−ベンジル−3−ナフトエ酸、1−ベンゾイル−2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−5−シクロヘキシル−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−4−ベンジル−[(4−カルボキシ−5−ヒドロキシ)フェニル]−1−ナフトエ酸、3−メチル−5−(イソ)ノニルサリチル酸、3−メチル−5−(イソ)ドデシルサリチル酸、3−メチル−5−(イソ)ペンタデシルサリチル酸、3−メチル−5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−メチル−5−(α、α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ−sec−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチル−6−メチルサリチル酸、3−tert−ブチル−5−フェニルサリチル酸、3,5−ジ−tert−ペンチルサリチル酸、3−シクロトキシル−5−(イソ)ノニルサリチル酸、3−フェニル−5−(イソ)ノニルサリチル酸、3−(α−メチルベンジル)−5−(イソ)ノニルサリチル酸、3−イソプロピル−5−(イソ)ノニルサリチル酸、3−(イソ)ノニルサリチル酸、3−(イソ)ノニル−5−メチルサリチル酸、3−(イソ)ノニル−5−シクロヘキシルサリチル酸、3−(イソ)ノニル−5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−(イソ)ノニル−5−(4、α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−(イソ)ノニル−5−(α、α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−(α、α−ジメチルベンジル)−5−(イソ)ノニルサリチル酸、5−(イソ)ノニルサリチル酸、3−(イソ)ノニル−6−メチルサリチル酸、3−tert−ブチル−5−(イソ)ノニルサリチル酸、3,5−ジ−(イソ)ノニルサリチル酸、3−(イソ)ドデシルサリチル酸、3−(イソ)ドデシル−5−メチルサリチル酸、3−(イソ)ドデシル−6−メチルサリチル酸、3−イソプロピル−(イソ)ドデシルサリチル酸、3−(イソ)ドデシル−5−エチルサリチル酸、5−(イソ)ドデシルサリチル酸、3−(イソ)ペンタデシルサリチル酸、3−(イソ)ペンタデシル−5−メチルサリチル酸、3−(イソ)ペンタデシル−6−メチルサリチル酸、5−(イソ)ペンタデシルサリチル酸、3−シクロヘキシル−5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−(α−メチルベンジル)−5−メチルサリチル酸、3−(α−メチルベンジル)−6−メチルサリチル酸、3−(α−メチルベンジル)−5−フェニルサリチル酸、3−(α−メチルベンジル)−5−ブロモサリチル酸、3−(4、α−ジメチルベンジル)5−メチルサリチル酸、3、5−ジ(4、α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−(α、α−ジメチルベンジル)−6−メチルサリチル酸、3、5−ジ(α、α−ジメチルベンジル)サリチル酸、5−(4−メシチルメチルベンジル)サリチル酸、ベンジル化スチレン化サリチル酸、4−オクチルオキシアセチルアミノサリチル酸、2−ヒドロキシ−3−(α、α−ジメチルベンジル)−1−ナフトエ酸または3−ヒドロキシ−7−(α、α−ジメチルベンジル)−2−ナフトエ酸などの芳香族カルボン酸およびそれらの多価金属塩が挙げられる。
多価金属塩の具体的な例としては、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、鉄、コバルト、ニッケル等の塩が挙げられるが亜鉛塩が最も好ましい。
これらは単独で、または混合して使用される。
本発明において、特に好ましい電子受容性顕色剤としては、発色反応で得られる指紋画像の画像濃度の高さ及び鮮明性等の観点から、特にサリチル酸の誘導体が好ましく、特に好ましいのは3,5−ジ−(α−メチルベンジル)サリチル酸の亜鉛塩である。
粘着糊層中にこのような電子受容性顕色剤を含有させる場合、含有量が多くなるに伴い、粘着糊の粘着性が低下傾向となり、指紋採取すべく剥離シートを剥がした際、剥離シート上の粘着糊層が、支持シート側へ転移し難くなったり、粘着糊層に弾き現象が見られたりする。そのため電子受容性顕色剤の含有量については、発色反応による鮮明な指紋画像を得て、且つかかる欠点が顕在化しないバランス点を見出すことが重要である。
粘着糊層における電子受容性顕色剤の含有量としては、粘着糊層の固形分全体の100質量部に対して、発色反応による鮮明な指紋画像を得る観点から、5〜25質量部が好ましく、6〜20質量部がより好ましく、7〜15質量部が特に好ましい。
因みに、5質量部以下では指紋画像の画像濃度が低く、しかも指紋採取した画像が経時的に粘着糊層に拡散(滲み現象)によりボヤケた画像となり易い。また25質量部以上になると粘着糊層の形成が難しくなる。
また粘着糊層の厚みは通常10μm〜40μmが好ましい。より好ましいのは15μm〜30μmである。
因みに、10μm以下では均一な粘着糊層の形成が難しく、指紋の画像濃度も低くなる。また40μm以上の場合は、適性な厚みを超えることとなり、超える分についてはコスト的にも得策ではない。
本発明において必要に応じて、粘着糊層中に無機顔料を含有することにより、転写画像の滲を低減させることができる。特に、JIS K 5101−13−1の精製あまに油法に準拠して測定される吸油量が80ml/100g以上の無機顔料はその効果が大きい。
使用できる無機顔料としてはカオリン、焼成カオリン、タルク、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、珪藻土、シリカであるが、特に吸油量が80ml/100g以上のシリカが好適である。
粘着糊層中に含有させる無機顔料の適性量は種類によって異なるが、前記粘着糊層の固形分全体の100質量部に対して、最大30質量部程度である。30質量部を超えると粘着糊層の粘着性が低下するだけでなく、場合によっては剥離シートから支持シートに粘着糊層が転移し難くなったり、粘着糊層に弾き現象が見られたりするおそれがある。
指紋画像を得るために、粘着糊層に含有させた電子受容性顕色剤と発色反応する電子供与性染料前駆体は、トリフェニルメタン系、フルオラン系、ジフェニルメタン系、スピロ系、フルオレン系、チアジン系化合物が挙げられ、従来公知のロイコ染料から選ぶことができる。
例えば、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3,3−ビス(P−メチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、
3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノベンゾ[α]フルオラン、
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−ジエチルアミノ−2−n−ヘキシルオキシフェニル−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−ジエチルアミノ)−2−メチルフェニル−4−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(2−メチル−1−n−オクチルインドール−3−イル)−3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ‐6−メチル−7−(2,4−キシリジノ)フルオラン、
3−(N−エチル−N−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフロロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−[N−(3−エトキシプロピル)−N−エチルアミノ]6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−2−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2,2−ビス{4−[6’−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−3’−メチルスピロ[フタリド−3,9’−キサンテン]−2’−イルアミノ]フェニル}プロパンおよび3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、
3,6−ジメトキシフルオラン、3−ピロリジノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ジベンゾフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,7−ジメチルフルオラン、3−(N−メチル−p−トルイジノ)−7−メチルフルオラン、3−(N−メチル−N−イソアミルアミノ)−7,8−ベンゾフルオラン、3,3’−ビス(1−n−アミル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(N−メチル−N−イソアミルアミノ)−7−フェノキシフルオラン、3,3’−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3’−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3’−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)−7−(N−フェニル−N−メチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ベンジルアミノフルオラン、3−ピロリジノ−7−ジベンジルアミノフルオランなどからも選ぶことができ、本発明はこれらに限定されるものではなく、又2種類以上を併用してもよい。
電子供与性染料前駆体は、溶剤に溶解して使用するが、その溶剤としては、灯油、パラフィン、ナフテン油、アルキル化ビフェニル、アルキル化ターフェニル、塩素化パラフィン、アルキル化ナフタレン、ジアリールアルカン、フタル酸エステル、植物油、ジイソプロピルナフタレン、4−(1−フェニルエチル)−m−キシレン等が使用できる。
良溶解性、臭気の少ないものという観点からは、ジイソプロピルナフタレン、4−(1−フェニルエチル)−m−キシレン等が好ましい。
本発明の指紋採取用粘着シートを使用して指紋画像を採取するに際しては、粘着糊層中に含有させている電子受容性顕色剤と発色反応させる電子供与性染料前駆体は、予め溶剤等に溶解した溶液にしておき、この溶液を指先の指紋部に付着させて使用するが、指紋部に付着させる量が多い場合は画像が潰れ指紋画像が不鮮明になるなど所望する鮮明な指紋画像が採取し難くなる。
そのため、所望する鮮明な指紋画像を採取するには、指先の指紋部に付着させる溶剤の量を適量にすることも重要となる。そのためには溶剤をワックス状にするか、或いはマイクロカプセル化して紙又はフィルムシートに塗布したものにするのが望ましい。
溶剤をワックス状にしたものを使用する場合は、指先の指紋部でワックス部分を軽く擦ることで容易に適量を付着することができる。またマイクロカプセル化して紙又はフィルムシートに塗布したものを使用する場合は、マイクロカプセルが塗布されている面に指先の指紋部で軽く擦ることでマイクロカプセルを破壊し、中の溶剤を容易に適量付着することができる。
そして、溶剤のワックス化は、溶剤を例えばパラフィンワックスに加熱溶解混融させた後、冷却することで容易に得られる。溶剤のマイクロカプセル化は、感圧複写紙を製造する技術分野で公知となっているマイクロカプセル化技術で容易に得ることができる。
本発明の指紋採取用粘着シートの製造方法は、限定されないが、剥離シートの剥離剤処理された側に、電子供与性染料前駆体と反応して発色する電子受容性顕色剤を含有する粘着糊組成物を塗布し、乾燥させて粘着糊層を形成した後、該粘着糊層に支持シートを接合することにより製造することができる。
本発明の指紋採取用粘着シートを実用化する場合は、本発明の指紋採取用粘着シートを3.5×4.5cm大のものに断裁した後、剥離シート上に、厚手の透明フィルムをセットした形態に構成するのが望ましい(図2)。
指紋採取する場合は、剥離シートをはぎ取れば、粘着糊層は接合していた支持シートに転移する。この粘着糊層の表面を指紋採取面として、電子供与性染料前駆体が溶解している溶剤を付着した指先の指紋部を粘着糊層の表面に押捺することで発色反応による指紋画像が得られる。次いでセットしている透明フィルムでカバーすれば、指紋採取面の粘着性は遮断でき、そこに他物質が付着するのを防止できる。しかも指紋画像は当該フィルムを透して見ることも可能である。
本発明の指紋採取用粘着シートを使用して採取した指紋画像を保管する場合は指紋採取用粘着シートの構成が例えば2図の場合は、そのまま台帳に糊付けして保管すればよく、該シートの構成が1図の場合は、貼付け用の区域が印刷された透明フィルムの区域内に収まるよう下面側に粘着性のある指紋画像面を貼合わせる方法を採ることも可能である。
以下、実施例、比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、実施例中、「部」は、「質量部」を表わす。
(実施例1)
以下のようにして、実施例1で使用する指紋採取用シートを作成し、特性評価を実施した。
[指紋採取用粘着糊の作成]
粘着糊(AT−955、サイデン化学製)60部(固形分 60%)に、3,5−ジ−(α−メチルベンジル)サリチル酸の亜鉛塩の水乳化分散体(三光(株)製、商品名「BR−054」固形分43%)9.3部およびカオリン(水澤化学工業(株)製、商品名「ミズカシルP−527」吸油量135ml/100g)4部を混合し、指紋採取用粘着糊を作成した。吸油量は、JIS5101−13−1の精製あまに油法に準拠して測定される。
[指紋採取用シートの作成]
作成した指紋採取用粘着糊を剥離紙のシリコーン塗布面に風乾後塗工量が25g/mとなるように塗工し、乾燥後の粘着糊面に上質紙を重ね加圧ロールで密着させて指紋採取用粘着シートを作成した。
(実施例2)
実施例1の指紋採取用粘着糊の作成時に3,5−ジ−(α−メチルベンジル)サリチル酸の亜鉛塩の水乳化分散体BR−054の代わりに、4−オクチルオキシアセチルアミノサリチル酸の亜鉛塩の分散体40%を10部使用した以外は実施例1と同様にして指紋採取用粘着糊を作成し、以下、実施例1と同様にして指紋採取用粘着シートを作成した。
(実施例3)
実施例1の指紋採取用粘着糊の作成時に3,5−ジ−(α−メチルベンジル)サリチル酸の亜鉛塩の水乳化分散体BR−054の代わりに、4,4’−ビス(N−p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタンの40%分散体を10部使用した以外は実施例1と同様にして指紋採取用粘着糊を作成し、以下、実施例1と同様にして指紋採取用粘着シートを作成した。
(実施例4)
実施例1の指紋採取用粘着糊の作成時にカオリン(ミズカシルP−527)を使用しなかった以外は実施例1と同様にして指紋採取用粘着糊を作成し、以下、実施例1と同様にして指紋採取用粘着シートを作成した。
(実施例5)
実施例1の指紋採取用粘着糊の作成時にミズカシルP−527をカルライトSA(太陽化学社製:吸油量90ml/100g)に変更した以外は実施例1と同様にして指紋採取用粘着糊を作成し、以下、実施例1と同様にして指紋採取用粘着シートを作成した。
(実施例6)
実施例1の指紋採取用粘着糊の作成時にミズカシルP−527をカオリン(UW−90:BASF社製:吸油量40ml/100g)に変更した以外は実施例1と同様にして指紋採取用粘着糊を作成し、以下、実施例1と同様にして指紋採取用粘着シートを作成した。
(比較例1)
坪量が42g/mの上質紙に、電子受容性顕色剤として3,5−ジ−(α−メチルベンジル)サリチル酸の亜鉛塩の43%水乳化分散体(三光(株)製「商品名:BR−054」を16質量部、炭酸カルシウム「白石工業(株)製(商品名:ブリリアント15)」を100質量部、ポリビニルアルコール「(株)クラレ製(商品名:PVA105)」の10%水溶液100質量部を配合調整してなる固形分濃度30%の塗料を乾燥重量で5g/mとなるように塗布して指紋採取用シートを作成した。(図4)
(比較例2)
坪量が49g/mの合成紙を使用した以外は比較例1に記載の塗料と同じ塗料を乾燥重量で5g/mとなるように塗布して指紋採取用シートを作成した。(図5)
[ロイコ染料含有ワックスの作成]
ロイコ染料として3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2,4−キシリジノ)フルオランと3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランを夫々1.5部を4−(1−フェニルエチル)−m−キシレン17部に溶解させ、溶解物をパラフィンワックス27部に加熱溶解混融させて、冷却して作成した。
[指紋採取方法]
・通常の指紋採取
各実施例で作成した指紋採取用粘着シートについて、剥離紙をはぎ取り、粘着糊層の表面に、ロイコ染料含有ワックスの少量を均一に付着させた指先の指紋部を回転するように押し付けて発色反応による指紋画像を採取した。
いずれも、滲みのない、鮮明な指紋画像が得られた。
・死後硬直を想定した指紋採取
弾力性がなく、剛直な凹凸の指先を想定し、指先の指紋部代わりに10円硬貨を利用して評価した。採取方法は、10円硬貨表面(平等院鳳凰堂画面)に、指紋採取の場合と同様、ロイコ染料含有ワックスを少量採取し、スポンジで均一に引き伸ばした後、この面を、実施例1で作成した指紋採取用粘着シート、及び比較例で作成した指紋採取用シートの粘着糊層面に貼りつけ、硬貨表面を指で押圧して10円硬貨と粘着糊層面を密着させ発色反応による10円硬貨の表面の画像を採取した。
実施例1〜6、比較例1、2について、上記、死後硬直を想定した指紋採取で採取した指紋について評価を実施した。その結果を下記の表1に示す。また、実施例1、比較例1及び比較例2の結果を図3、図4及び図5に示す。
*粘着糊層の転移性
○・・・剥離紙を剥がした際、剥離紙に形成していた粘着糊層は支持シート側に容易に転移する。
×・・・剥離紙を剥がした際、粘着糊層は壊れ、均一な形で支持シート側に転移されない。
−・・・指紋採取面層は粘着糊層の構成ではないため転移しない。
*画像の鮮明性
○・・・画像は鮮明で明瞭に判読可能。
△・・・画像はやや鮮明性に欠けるが判読可能。
×・・・画像は鮮明性に欠ける。
*画像の滲み
◎・・・指紋画像を室内に1ヶ月保存しても滲みは生じない。
○・・・指紋画像を室内で1ヶ月保存した場合、僅かに滲みがみられるが判読可能。
×・・・指紋画像を室内で1ヶ月保存した場合、滲みがひどく判読不能。
−・・・剥離紙を剥がした際、粘着糊層は壊れ、均一な形で支持シート側に転移されないため指紋採取が不能。
表1から判るように、指紋画像も鮮明であり、指紋採取用シートに粘着性を付与しているため、指先の指紋部は粘着糊層面にしっかり保持され、電子供与性染料前駆体と電子受容性顕色剤とが発色反応し鮮明な指紋画像を得ることができる。
本発明の指紋採取用粘着シートは、指紋採取面を粘着糊層に構成しているため、指紋採取の際、指先の指紋部は粘着糊層面にしっかり保持されることから、指先の指紋部がどのような向き角度であってもズレたり脱落することもない。従って指紋採取の対象者がどのような状況下にある者であっても容易に手際よく鮮明な指紋画像を採取することが可能である。なお、本発明は指紋採取用粘着シートと表現しているが、掌紋採取用、拓本用としても利用可能であり、朱肉や黒インク或いは黒色粉末を付着させる必要がないため不快感もなく、また、亡くなった人からの指紋採取でも検体を汚染させることもないため、従来の指紋採取用シートに代わるものとして産業上の利用可能性は極めて有望である。
1・・・支持シート、2・・・粘着糊層、3・・・剥離シート、4・・・透明フィルム、10、20・・・指紋採取用粘着シート

Claims (7)

  1. 剥離シート、粘着糊層及び支持シートを、この順に備え、前記粘着糊層が、電子供与性染料前駆体と反応して発色する電子受容性顕色剤を含有することを特徴とする指紋採取用粘着シート。
  2. 前記電子受容性顕色剤が、サリチル酸誘導体であることを特徴とする請求項1記載の指紋採取用粘着シート。
  3. 前記サリチル酸誘導体が、3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸の亜鉛塩であることを特徴とする請求項2記載の指紋採取用粘着シート。
  4. 前記粘着糊層における電子受容性顕色剤の含有量が、前記粘着糊層の固形分全体の100質量部に対して、5〜25質量部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の指紋採取用粘着シート。
  5. 前記粘着糊層が無機顔料を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の指紋採取用粘着シート。
  6. 前記無機顔料の、JIS K 5101−13−1の精製あまに油法に準拠して測定される吸油量が80ml/100g以上であることを特徴とする請求項5記載の指紋採取用粘着シート。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の指紋採取用粘着シートの前記剥離シートを剥がし、前記電子供与性染料前駆体を指先の指紋部に付着させ、前記指先の指紋部を前記粘着糊層の表面に押捺することを特徴とする指紋採取方法。
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