JP2017208771A - 情報処理装置、及び、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像処理を実行した場合でも特別画像か否かの判別精度が低下する程度が小さい情報処理装置及び画像形成装置を提供する。【解決手段】情報処理装置は、画像を取得する取得部と、取得部が取得した画像に画像処理を施す画像処理部と、画像処理部が画像処理を施した画像を出力する画像出力部と、を備える。さらに、画像処理部が画像処理を施した画像とは異なる、取得部が取得した画像に基づいて、取得部が取得した画像が特別画像か否か判別する判別部と、判別部の判別結果を出力する判別出力部と、を備える。【選択図】図3
Description
本発明の実施形態は、情報処理装置、及び、画像形成装置に関する。
近年、画像処理技術の向上に伴い、画像が通常とは異なる画像(特別画像)か否かを判別する技術が開発されている。判別結果の用途はさまざまであるが、特別画像が金券や機密文章といった複製禁止に関する原稿をスキャンした画像である場合、セキュリティの向上などが挙げられる。
例えば、原稿をスキャンした画像からサムネイル画像を作成した上で、サムネイル画像上に判別テンプレートと一致する部位が所定数以上あった場合に、この画像は特別画像であると判別する技術が知られている。
ところで、画像を扱うにあたっては、画質向上や視認性の向上等のためにフィルタ処理や濃度調整・下地調整といった画像処理が用いられる場合がある。しかし、上述の技術では画像処理によってサムネイル画像が変化してしまうため、判別テンプレートとの比較精度が低下してしまう。このため、画像が特別画像であるか否かの判別精度が低下するという問題があった。
本発明は、上述の事情の下になされたもので、画像処理を実行した場合でも特別画像か否かの判別精度が低下する程度が小さい情報処理装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本実施形態に係る情報処理装置は、画像を取得する取得部と、取得部が取得した画像に画像処理を施す画像処理部と、画像処理部が画像処理を施した画像を出力する画像出力部と、画像処理部が画像処理を施した画像とは異なる、取得部が取得した画像に基づいて、取得部が取得した画像が特別画像か否か判別する判別部と、判別部の判別結果を出力する判別出力部と、を備える。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、原稿の画像を取得する取得部と、取得部が取得した画像に画像処理を施す画像処理部と、画像処理部が画像処理を施した画像を媒体上に形成する形成部と、画像処理部が画像処理を施した画像とは異なる、取得部が取得した画像に基づいて、取得部が取得した画像が特別画像か否か判別する判別部と、判別部が特別画像と判別すると、形成部への特別制御を行う制御部と、を備える。
以下、本発明の各実施形態を、図面を用いて説明する。なお、同一又は対応する構成については同じ符号を付して説明する。なお、簡単のため特に言及しない場合、画像は各画素256階調のグレースケール画像とする。カラー画像である場合は、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)のCMYK画像とする。
(実施形態1)
本実施形態に係る情報処理装置である判別処理装置30は、図1に示すように、MFP(MultiFunction Peripheral)1に内蔵されている。MFP1は、原稿をスキャンし、スキャンした画像を紙などの印刷媒体上に形成可能な複合機である。
本実施形態では、金券や機密文章といった複製禁止に関る原稿には複製禁止マーク(ここではある位置関係で配置される3つの点)が記されている。判別処理装置30は、原稿をスキャンした画像に複製禁止マークに対応する情報が含まれているか検出する。そして、検出結果に基づいてスキャンした画像が、複製が禁止されている原稿に係るか否か判別する(図9参照)。
MFP1は物理的には、判別処理装置30に加え、MFPコントローラ10、タッチパネル20、スキャナ40、画像形成装置50、キーボード60、通信装置70を含む。また、内部バス80を通じて各部の情報伝達が可能である。
MFPコントローラ10は、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Dgital Signal Processor)といったプロセッサを含む。また、RAM(Random Access Memory)やROM(Read−only memory)、外部記憶装置といった記憶媒体、I/O(Input/Output)部を備える。
MFPコントローラ10では、例えばプロセッサがROMに記憶されたプログラムをRAM上で実行する。そして、得られた演算結果をI/O部を通じて伝達することで、MFP1の各部を制御する。
MFPコントローラ10は、機能単位として、後述する判別処理装置30の判別結果に基づき特別処理を実行する特別処理部110を含む。本実施形態では、特別処理はユーザから複製を指示する入力があっても複製禁止原稿の画像形成の開始を制限する処理を含む。なお、特別処理の詳細については後述する。
タッチパネル20は、表示装置220とタッチパッド210を組み合わせたユーザインタフェース装置である。表示装置220は物理的には液晶パネルや有機EL(ElectroLuminescence)パネルといった表示パネルと、このパネルにMFPコントローラからの制御信号に基づく画像を表示させるためのコントローラを含む。タッチパッド210は、感圧式や静電式のポインティングデバイスである。タッチパッド210は、表示装置220に表示された画像に対するユーザの操作を受付ける。このような構成により、タッチパネル20は、MFPコントローラ10の制御信号に応じてユーザに画像を表示し、表示した画像に対するユーザ操作の情報をMFPコントローラ10に送信する。
スキャナ40は、CIS(Contact Image Sensor)方式やCCD(Charge Coupled Devices)方式といったイメージセンサを用いて原稿を読み取り、電子データとしての画像を取得する。スキャナ40は、取得した画像をMFPコントローラ10に送信する。このように、スキャナ40はMFP1にとって、画像を取得する部位として機能する。
判別処理装置30は、スキャナ40が取得した画像に画像処理を施すと共に、この画像が特別画像であるか否か判別する情報処理装置である。判別処理装置30は判別結果をMFPコントローラ10に送信する。また、画像処理を施した画像を印刷用媒体上に形成するための画像(以下形成画像とよぶ)としてMFPコントローラ10に出力する。本実施形態では、判別処理装置30はスキャナ40が取得した画像のサムネイル画像を生成しMFPコントローラ10に出力する。判別処理装置30の詳細については後述する。なお、以下複製が禁止されている原稿(複製禁止マークが記されている原稿)をスキャンした得られた画像を禁止画像と呼ぶ。本実施形態では、特別画像とは禁止画像を指す。
本実施形態の判別処理装置30は、スキャナ40が取得した画像に画像処理を施す。また、スキャナ40が取得した画像が複製禁止原稿に係る画像(禁止画像)か否かを判別する。ここで、判別処理装置30は、外部(MFPコントローラ10やスキャナ40)から取得した画像のうち、判別処理装置30が画像処理を施した画像とは異なる画像を用いて禁止画像か否かの判別を行う(図8・9参照)。そのため、画像処理の影響によって判別精度が低下する程度が少ない。
画像形成装置50は、インクジェット方式、電子写真方式、ドットインパクト方式などにより、紙やフィルムといった印刷媒体上に画像を形成する装置である。画像形成装置50は、内部バス80を介してMFPコントローラ10と連絡し、MFPコントローラ10から伝達された画像を形成する。このようにして、MFP1はスキャナ40が取得した原稿の画像を媒体上に形成することで、原稿を複写する。
本実施形態では、判別処理装置30が、画像が禁止画像であると判別した場合には、特別処理部110が特別処理として画像形成装置50に画像の形成を禁止する制御(禁止制御)を実行する。画像形成の禁止制御の具体例を挙げる。まず、特別処理部110はユーザが画像形成の実行を指示する操作を行った場合に、表示装置220に「この原稿のコピーは禁止されています」と表示させる。そして、MFPコントローラ10が送信する画像形成装置50への画像形成コマンドの送信をブロックする割込制御を開始する。
キーボード60は、ユーザの操作を受付ける複数のキーと、受けつけた操作の情報をMFPコントローラ10に送信するユーザインタフェースである。
通信装置70は、Lan(Local Area Network)デバイスやUSB(Universal Serial Bus)ポートなど、外部装置との通信機能を備えるインターフェースである。
次に、判別処理装置30について説明する。判別処理装置30は、物理的には、図2に示すようにCPU(Central Processing Unit)301と、RAM(Random Access Memory)302と、ROM(Read−Only Memory)303と、外部記憶装置304と、I/O(Input/Output)部305と、内部バス306と、から構成される。
CPU301は、判別処理装置30の諸機能を制御する中央演算装置であり、ROM303からRAM302にロードされたプログラムを実行して、後述する処理を実行する。
RAM302は、CPUが実行するプログラムや中間データを一時的に保存し、CPU301が各種処理を行う際の作業領域として使用する揮発性メモリである。
ROM303は、CPU301が実行するプログラム及び必要な設定及びデータを格納している不揮発性メモリである。
外部記憶装置304は、ハードディスクドライブ、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の大容量記憶装置であり、後述する処理に用いる大容量データを記憶している。
I/O部305は、USB(Universal Serial Bus)やシリアルポートによって構成される、判別処理装置30に接続されたMFP1の各部との情報の入出力を制御する入出力デバイスである。
なお、CPU301と、RAM302と、ROM303と、外部記憶装置304と、I/O部305とは内部バス306によってそれぞれ接続され、相互に情報の送信が可能である。
判別処理装置30は、上記物理構成により、図3に示すように、画像取得部310と、変倍率部320と、画像処理部330と、出力部340と、解像度低減部350と、判別部360と、として機能する。出力部340は機能単位として画像出力部3410と判別出力部3420とサムネイル出力部3430とを含む。
画像取得部310は、スキャナ40が読み取った原稿の画像をI/O部305を通じて取得する。画像取得部310は、取得した画像を変倍率部320に伝達する。
変倍率部320は、画像取得部310から伝達された画像の倍率を変換する。ここで、画像の倍率の変更とは、スキャナ40が原稿を読み込んだ際の仮想的な原稿の用紙の大きさを変更することを指す。例えば、スキャナ40の原稿読み取り解像度が800dpi、セットされた原稿サイズがA3サイズ(国際規格)、ユーザの倍率指定が50%である場合を想定する。ここで、変倍率部320は画素を間引いて原稿サイズを縦横ともに1/2に減少させ、A5サイズの画像(600dpi)に変更する。
倍率を変更する際には、画素を補間又は間引きする場合がある。ここではこれらの補完又は間引きにはバイリニア法を用いる。しかし、ニアレストネイバー法やバイキュービック法といった既知の方法を用いてもよい。ユーザの指定については、表示装置220が表示画面を表示し、タッチパッド210やキーボード60が受付けた操作によって決定する。以下、ユーザの指定については同様とする。なお、本実施形態では、後述する禁止情報検出処理(図6)が困難になるほど低サイズ・低解像度の設定(例えば名刺サイズ未満、100dpi(dpi:dot per inch)未満)の指定は無効とする。
変倍率部320は、変換した画像を画像処理部330と解像度低減部350とのそれぞれに伝達する。本実施形態では、変倍率部320が画像処理部330に伝達する画像と解像度低減部350に伝達する画像とは、RAM302の異なる領域に別々に記憶される。
この変倍率部320により、スキャナ40のハードウェア上の制約にとらわれずに、判別処理装置30の下流の各部は画像取得部310が取得した画像をユーザが意図するサイズ・解像度で利用することができる。変倍率部320は画像を取得するにあたってスキャナ40の機能を補う役割をはたすため、画像取得部310の一部としてもよい。すなわち、変倍率部320が画像処理部330に伝達する画像と解像度低減部350に伝達する画像は、画像取得部310が取得した画像ともいえる。
画像処理部330は、ユーザの指定に基づき、変倍率部320から伝達された画像に画像処理を施す(加工する)。画像処理部330は、画像処理を施した後の画像を画像出力部3410に出力する。画像処理部330は、実行する画像処理の種類毎の機能単位として色変換部3310と、フィルタ処理部3320と、濃度調節部3330と、下地調整部3340と、を含む。
色変換部3310は、カラーバランスの調整、色(RGB)ごとのトーンカーブの調整、色ごとのレベル補正、レンズフィルタ等によって変倍率部320から伝達された画像の色又は色調を変換する。色変換部3310は、変換処理後の画像をフィルタ処理部3320に伝達する。調整の設定は、ROM303の所定領域に記憶されているスキャナ・画像形成装置50のハードウェア特性、インクと印刷媒体の特性、及びユーザの入力に応じて決定される。色変換部3310の機能により、出力する画像の色をスキャナ40及び画像形成装置50のハードウェア特性、インクと印刷媒体の特性に応じて調整することができる。
フィルタ処理部3320は、色変換部3310から伝達された画像の少なくとも一部の領域に、平滑化フィルタや鮮鋭化フィルタなどのフィルタ処理を行う。平滑化フィルタについては、例えば、ローパスフィルタや移動平均フィルタ、加重平均フィルタなどを用いて実現する。鮮鋭化フィルタについては、例えば、微分フィルタ、4近傍鮮鋭化フィルタ、8近傍鮮鋭化フィルタなどを用いて実現する。何れのフィルタ処理をどのような数値設定で実行するかについては、ユーザの指示操作とROM303の所定領域に記憶された設定により定める。フィルタ処理部3320は、フィルタ処理後の画像を濃度調節部3330に伝達する。
フィルタ処理部3320のフィルタ処理により、平滑化してノイズを除去した画像、ぼやけた画像の特徴を際立たせた画像、といったユーザの使用目的にそった画像を出力することができる。
なお、フィルタ処理を実行した後の画像を判別に用いると、複製禁止マークに対応する情報を検出する精度が低下する場合がある。例えば、平滑化フィルタにより複製禁止マークの形状がぼやけて場合、検出ができなくなる場合があるからである。鮮鋭化フィルタについても、周辺と複製禁止マークの区別が困難になる場合あるからである。このような場合、フィルタ処理を行わなかった場合よりも検出精度が低下する。このため、フィルタ処理部3320によるフィルタ処理を施した後の画像を用いて判別部360が判別すると、判別の精度が低下する。
濃度調節部3330は、フィルタ処理部3320から伝達された画像の少なくとも一部の領域の濃度(濃淡)を調節する。ここで濃度とは、モノクロ画像にあっては各画素のピクセル値に対応する。カラー画像にあっては、減色混法の三原色による画像をグレースケール画像に変換した場合のピクセル値に対応する。ここで、濃度調節部3330は、濃度を例えばトーンカーブ、ヒストグラム、閾値による二値化、四則演算、行列変換等の方法を用いて変換する。何れの変換方法をどのような数値設定で適用するかについては、ユーザの指示操作とROM303の所定領域に記憶された設定により定める。濃度調節部3330は、濃度変換後の画像を下地調整部3340に伝達する。
濃度調節部3330により、薄すぎる、濃すぎる、といった画像をユーザの使用目的にそって変換することができる。なお、カラー画像又は単色画像の場合、C、Y、M、Kといった原色の何れか一つの色濃度を濃度変換の対象としても良い。
なお、濃度調節処理を実行した後の画像を判別に用いると、複製禁止マークに対応する情報を検出する精度が低下する場合がある。例えば、トーンカーブによる濃度変化や全体の濃度低下等で複製禁止マークと周辺とのコントラスト比が低下する場合があるからである。このため、濃度調節部3330による濃度調節処理を施した後の画像を用いて判別部360が判別すると、施していない画像を用いた場合よりも判別の精度が低下する場合がある。
下地調整部3340は、濃度調節部3330から伝達された画像のうち少なくとも一部の領域について、文字や写真、図柄といったユーザにとって必要な情報が記載されていない下地部分の画素の濃度を調整する。
例えばスキャナ40がスキャンした原稿の用紙が有色である場合には、これをそのまま複写すると、用紙の色によって文字や写真、図柄といったユーザにとって必要な情報が目立たなく恐れがある。また、複写した場合に不必要にインク等を浪費する。そこで、下地調整部3340は、原稿の色や模様といったユーザにとって不必要な部位の濃度を調整(一般的には濃度を減少)する。
下地調整部3340は、まず画像のうち、下地が占めている領域と、文字や写真、図柄といったユーザにとって必要な情報が記載されている領域(下地以外の領域)と、を分離する。スキャナ40がスキャンした原稿の用紙が有色である場合には、その用紙の色が下地の色となるので、伝達された画像のうちこの下地の色と一致または類似する色の領域が下地部分である。そこで、下地調整部3340は下地の色と異なる部位を下地以外の領域と判別する。そして、ユーザの指示操作に基づいて下地部分の画素の濃度を変化させる。濃度を変化させる具体的な方法は濃度調節部3330と同じである。このようにして下地を調整した画像を、下地調整部3340は画像出力部3410に伝達する。
なお、用紙に文字や写真、図柄といった情報以外の背景パターン(例えばドットパターンや網パターン、線パターンなど)が所定の色・濃度で予め記載されている場合には、その背景パターンの色・濃度が下地の色・濃度である。この場合には、画像のうち背景パターンの色・濃度と一致又は類似する領域が下地部分である。また、用紙が白であっても、スキャナ40の光学的な特性や読み取り設定、原稿の置き方等によって生じる色が下地の色となる場合もある。
本実施形態では、下地調整部3340はスキャナ40と連動してプリスキャンを行って、原稿の用紙のみをスキャンした画像を取得する。この画像と、原稿をスキャンした画像とを比較して、下地の領域とユーザにとって必要な情報が記載されている部分(情報領域)とを分離する。
これ以外でも、下地調整部3340はユーザがタッチ操作で指定した部分を下地領域と判定してもよい。また、ユーザが指定した色・濃度と一致又は類似する画素の部分を下地領域と判定する方法も採用可能である。あるいは、下地調整部3340は、画像取得部310が取得した画像の画素値のヒストグラムを取得し、ヒストグラムの最頻値の画素値を下地の色と決定しても良い。
下地調整部3340により、例えば下地の色が濃すぎてユーザにとって必要な文字や写真、図柄が埋没してしまっているといった、下地によって満足度が低下している画像をユーザの使用目的に合わせて調整できる。
下地調整部3340によって下地調整処理を実行した後の画像を判別に用いると、複製禁止マークに対応する情報を検出する精度が低下する場合がある。例えば、下地調整処理において複製禁止マークが記載されている部位を下地と判定し、下地の濃度を大きく低下させると、下地の認識が困難になる。このため、下地調整部3340による下地調整処理を施した後の画像を用いて判別部360が判別すると、判別の精度が低下する場合がある。
上記のように色変換部3310と、フィルタ処理部3320と、濃度調節部3330と、下地調整部3340と、を含む画像処理部330は、変倍率部320(変倍率部320を画像取得部310の一部とみなした場合は画像取得部310)から伝達された画像に画像処理を施して、出力部340の画像出力部3410に伝達する。画像処理部330によって、画像取得部310が取得した画像をユーザの使用目的に合わせて補正することができる。
出力部340は、判別処理装置30の処理結果をMFP1の判別処理装置30以外の各部に出力する。画像出力部3410は画像処理部330が画像処理を施した画像を画像形成装置50に形成させるためにMFPコントローラ10に伝達する。判別出力部3420は後述する判別部360の判別結果をMFPコントローラ10に伝達する。サムネイル出力部3430は解像度低減部350が生成したサムネイル画像を表示装置220に表示させるためMFPコントローラ10に出力する。
解像度低減部350は変倍率部320が倍率を変化させた画像の解像度を低減(低下)させる。本実施形態では、単純間引き法により解像度を低減させる。このような方法を採用することで高速に画像の解像度を低減させることができる。間引く割合は、ROM303の所定領域に記憶されている設定又はユーザの指定操作によって定まるが、ここでは予め決定された解像度として50dpiに減少させる。他の例として、100dpiまで減少させる、画像のx軸、y軸方向共に1/6に解像度を減少させる、等が挙げられる。なお、解像度低減部350は補完間引き法を用いて伝達された画像の解像度を低減させても良い。解像度低減部350は、解像度を低減させた画像を判別部360及びサムネイル出力部3430に伝達する
判別部360は、解像度低減部350から伝達された画像を判別用画像として用いて、画像取得部310が取得した画像が禁止画像か否か判別する。本実施形態では、判別部360は判別用画像に複製用禁止マークに対応する領域が所定の閾値以上検出されたか否か判別し、閾値以上検出された場合に禁止画像と判別する。一方、対応する領域の検出数が所定の閾値未満であった場合は禁止画像でないと判別する。そして、判別部360は判別結果を判別出力部3420に伝達する。
本実施形態の判別処理装置30では、判別部360が、解像度低減部350が解像度を低減させた画像を禁止画像か否かの判別のために用いる(図8及び9参照)。この画像は、画像処理部330が画像処理した画像とはRAM302で異なる領域に記憶されている。すなわち、画像取得部310が取得したが、画像処理部330が画像処理した画像とは異なる画像に基づいて判別を行う。そのため、画像処理部330による画像処理の影響によって判別の精度が低下することが無い。
本実施形態の判別処理装置30では、判別部360が、解像度低減部350が解像度を低減させた画像を禁止画像か否かの判別のために用いる(図8及び9参照)。この画像は、画像処理部330が画像処理した画像とはRAM302で異なる領域に記憶されている。すなわち、画像取得部310が取得したが、画像処理部330が画像処理した画像とは異なる画像に基づいて判別を行う。そのため、画像処理部330による画像処理の影響によって判別の精度が低下することが無い。
さらに、解像度を低下させた画像を用いて判別を行うので、解像度を低下させていない画像を用いる場合よりも、判別に必要な計算量が少なくて済む。また、解像度低減部350が解像度を低減させた画像を、判別に用いると共にサムネイルとしても用いるため、サムネイル表示と判別処理の両立に必要なメモリ量・計算量が少ない。
次に、MFP1及び判別処理装置30が実行する処理について、フローチャートを用いて実行する。
起動状態にあるMFP1において、スキャナ40にユーザが原稿をセットして読取りボタンを押下すると、MFPコントローラ10は図4に示すMFP制御処理を開始する。
MFP制御処理では、まずMFPコントローラ10がスキャナ40に制御信号を伝達して原稿読取を実行させる(アクトA101)。すなわち、複製禁止マークが記載された原稿をスキャナ40が光学的に読み取って、原稿の画像を取得する。
次に、判別処理装置30が図5に示す画像加工及び判別処理を開始する(アクトA102)。
画像加工及び判別処理では、まず画像取得部310が、スキャナ40が取得した原稿の画像を取得する(アクトA201)。具体的には、画像取得部310は、内部バス80及びI/O部305を介して、スキャナ40が読み取った原稿の画像データを入手する。
次に、変倍率部320が、画像取得部310が取得した画像の倍率を変換する(アクトA202)。具体的には、変倍率部320はまずキーボード60やタッチパッド210によりユーザ操作を受付け、倍率を決定する。そして、受け付けた倍率で、バイリニア法を用いて画像のサイズを変換する。そして、変倍率部320は、画像取得部310が取得し倍率を変換した画像を、解像度低減部350と画像処理部330とに伝達する。ここで、変倍率部320は、解像度低減部350と画像処理部330とに伝達する画像を異なるデータファイルとして生成し、RAM302の異なる領域に別々に記憶する。以下、同じ内容の画像を複数の部位に伝達する場合に同様とする。
次に、画像処理部330が、画像取得部310が取得し倍率を変換した画像を加工(画像処理)する(アクトA203)。具体的には、画像処理部330はまずROM303の所定領域に記憶された画像処理のための設定情報を読み取る。さらに、キーボード60やタッチパッド210によりユーザ操作を受付け、ユーザの操作情報を取得する。
次に、色変換部3310、フィルタ処理部3320、濃度調節部3330、下地調整部3340、といった画像処理部330の各部が、設定情報と操作情報に基づき画像処理を実行する。すなわち、色変換部3310がカラーバランスの調整、色(RGB)ごとのトーンカーブの調整、色ごとのレベル補正、レンズフィルタ等によって画像の色又は色調を変換する。フィルタ処理部3320が平滑化フィルタや鮮鋭化フィルタなどのフィルタ処理を行う。濃度調節部3330がトーンカーブ、ヒストグラム、閾値による二値化、四則演算、行列変換等の方法を用いて濃度調節を実行する。その後、下地調整部3340がスキャナ40と連動してプリスキャンを行って、下地の濃度を調整する。画像処理部330の各部がいずれの方法でどのような数値を用いて画像処理を行うかは、設定情報及び操作情報によって定まる。
アクトA203が終わると、画像処理部330が加工した画像を形成用の画像として出力する(アクトA204)。すなわち、画像処理部330は画像処理(加工)を施した画像を画像出力部3410に介して、MFPコントローラ10に対して出力する。出力した画像は、後述する処理で禁止画像でないと判別された場合には、画像形成装置50で印刷媒体上に形成される。すなわち、画像処理部330は、画像取得部310が取得し変倍率部320が倍率を変換した画像に画像処理を施し、画像形成用の画像(図9の画像Ia2)として出力する。
アクトA204が終わると、解像度低減部350が、変倍率部320から伝達された画像の解像度を低減させる(アクトA205)。具体的には、解像度低減部350は、RAM302の所定領域に記憶されている、画像処理部330が取得し変倍率部320が倍率を変更した画像の解像度を、単純間引き法により50dpiに減少させる。このようにして、解像度低減部350は判別用の画像(図9の画像Ia3)を生成する。
アクトA205が終わると、判別部360が図6に示す禁止情報検出処理を開始する(アクトA206)。
禁止情報検出処理では、まず判別部360が、禁止画像か否かを判別するために用いるパターンである禁止パターンPPを取得する(アクトA301)。具体的には、判別部360は工場出荷時にROM303の所定領域を呼び出して、禁止パターンPPを取得する。
本実施形態の禁止パターンPPは、図7に示すように、画像上の複製禁止マークに対応する情報(禁止情報)が含まれる領域を検出するために用いるパターンである。図7の格子が1画素に対応する。すなわち、禁止パターンPPは横8画素、縦8画素に対応するパターンである。丸で示される部位は、原稿に記載された複製禁止マークの黒い部分に相当する。また、バツで示される部位は、複製禁止マークの空白の部分に相当する。判別部360は、画像上の処理対象となる領域に禁止パターンPPを当てはめて、丸で示す画素の濃度が全て200以上、かつ、バツで示す画素の濃度が全て50以下である場合に、対象領域において禁止情報が検出されたと判別する。空白で示す画素の濃度については、いずれの数値であっても禁止情報が検出されたか否かの判別結果には影響しない。
なお、禁止パターンPPの数値・大きさは図7に示すものに限られない。例えば、複製禁止マークの点の大きさが本実施形態よりも小さい場合には、禁止パターンPPの大きさを縦10ピクセル、横10ピクセルに変更する。この場合も、図7と同様に左上、左下、右上に丸が配置され、その他の枠部分にバツが配置される。また、図7とは画素値のマッチ条件が異なる例として、丸の部分が128以上、バツの部分は128未満である場合に、それぞれマッチすると判別する禁止パターンを採用しても良い。
アクトA301が終わると、次に判別部360は、禁止情報を検出するため、判別用の画像の処理対象となる座標(現在の座標)の部分領域から抽出した情報と、禁止パターンPPと、を比較する(アクトA302)。具体的には、判別部360は判別用の画像上の部分領域であって、現在の座標値が示す処理対象となる部分領域から禁止パターンに対応する画素値(ここでは横8画素、縦8画素分の画素値)を抽出する。そして、抽出した画素値が、禁止パターンPPのマッチ条件に合致するか否かを判別する。
ここでは、判別部360は、実行中の禁止情報検出処理において初めてアクトA302を実行する場合は、画像の左上(x=0,y=0)を処理対象となる現在の処理対象となる座標としてセットする。2度目以降は、後述するアクトA306及びアクトA308でx座標の値及びy座標の値がインクリメントされた座標を用いる。
アクトA302が終わると、次に判別部360はアクトA303で比較した結果に基づいて、禁止情報が検出されたか否か判別する(アクトA303)。具体的には、判別部360は直前に実行されたアクトA302で抽出された画素値が禁止パターンPPのマッチ条件に合致した場合に、禁止情報は検出されたと判別する。一方、マッチ条件に合致していない場合には、禁止情報は検出されなかったと判別する。
アクトA303で禁止情報が検出されたと判別すると(アクトA303;Yes)、判別部360は禁止情報の検出数を表すカウント値を1加算する(アクトA304)。一方、検出されなかったと判別すると(アクトA303;No)、アクトA304をスキップする。
アクトA304が終わるか、アクトA303でNoと判別すると、次に判別部360は副走査方向の走査が終了したか判別する(アクトA305)。ここでは、現在の主走査軸(y軸)において、副走査方向(x軸方向)の全ての画素についてアクトA302からアクトA304に示した禁止情報の検出処理が終了した場合に、副走査方向の走査が終了したと判別する。
判別部360は、副走査方向の走査が終了していないと判別すると(アクトA305;No)、アクトA302において処理対象となる副走査方向の座標を1加算する(アクトA306)。そして、アクトA302に戻って走査を続ける。
一方、副走査方向の走査が終了したと判別すると(アクトA305;Yes)、次に判別部360は主走査方向の走査が終了したか判別する(アクトA307)。ここでは、主走査方向(y軸方向)の全ての画素についてアクトA302からアクトA304に示した禁止情報の検出処理が終了した場合に、主走査方向の走査が終了したと判別する。
判別部360は、主走査方向の走査が終了していないと判別すると(アクトA307;No)、アクトA302において処理対象となる主走査方向の座標を1加算する(アクトA308)。そして、アクトA302に戻って走査を続ける。一方、主走査方向の走査が終了したと判別すると(アクトA307;Yes)、図6に示す禁止情報検出処理を終了する。アクトA305からアクトA308に示した処理により、禁止パターンPPを用いて判別用の画像全体を走査することができる。
図5に戻って、アクトA206の禁止情報検出処理が終了すると、判別部360は検出した禁止情報の数が閾値以下であるか否か判別する(アクトA207)。具体的には、判別部360はRAM302の所定領域に記憶されたカウント値(図6のアクトA304で加算)を読み出して、実行中の画像加工及び判別処理(アクトA206)で実行した検出結果を取得する。そして、ROM303の所定領域に記憶されている閾値を取得する。そして、カウント値と閾値とを比較して、カウント値が閾値以上である場合には、禁止情報は閾値以上であると判別する。
判別禁止情報が閾値以上である場合(アクトA207;Yes)、判別部360は画像取得部310が取得した画像が禁止画像であると判別する(アクトA208)。すなわち、RAM302に所定領域に設定された判別フラグをセットする。一方、判別禁止情報が閾値未満である場合(アクトA207;NO)、判別部360は画像取得部310が取得した画像が禁止画像でない(通常の画像)と判別する(アクトA209)。具体的には、前述の判別フラグをクリアする。
アクトA208又はアクトA209が終わると、次に出力部340がサムネイル画像と判別結果を出力する(アクトA210)。具体的には、アクトA207の判別結果に応じた判別コマンドを、判別出力部3420がMFPコントローラ10に出力する。例えば、実行中の画像加工及び判別処理のアクトA208において判別フラグがセットされていた場合に、アクトA203で出力した画像が禁止画像であることを示す判別コマンド(禁止判別コマンド)を出力する。一方、アクトA209において判別フラグがクリアされていた場合に、アクトA203で出力した画像が禁止画像でない通常の画像であることを示す判別コマンド(通常判別コマンド)を出力する。
アクトA210では、さらにサムネイル出力部3430が、アクトA205にて解像度低減部350が解像度を低減させた画像をサムネイル画像としてMFPコントローラ10に出力する(アクトA210)。出力した画像は、例えば、画像形成装置50が画像形成するに先立って表示装置220に表示する、画像ファイルの確認、といった場合のために用いられる。
アクトA210が終わると、図5の画像加工及び判別処理は終了する。
図4に戻って、アクトA102の画像加工及び判別処理が終了すると、MFPコントローラ10は表示装置220にサムネイル画像を出力する(アクトA103)。具体的には、MFPコントローラ10は図5のアクトA207にて表示装置220に対してサムネイル出力部3430から伝達されたサムネイル画像を表示させるための制御シグナルを、内部バス80を通じて伝達する。
アクトA103が終わると、MFPコントローラ10は判別出力部3420から伝達された判別結果に基づき、スキャナ40が読み取った原稿の画像が禁止画像であるか否かを判別する(アクトA104)。具体的には、実行中のMFP制御処理に係る画像加工及び判別処理(アクトA102)にて、禁止画像と判別された場合(即ち図5のアクトA206が実行された場合)、図5のアクトA210にて禁止判別コマンドが伝達される。この場合、MFPコントローラ10は禁止画像であると判別する。一方、禁止画像でないと判別され、図5のアクトA210で通常判別コマンドが伝達された場合に、禁止画像でないと判別する。
アクトA104で禁止画像であると判別すると(アクトA104;Yes)、MFPコントローラ10の特別処理部110は特別制御を実行する(アクトA105)。本実施形態では、特別処理部110は特別制御として実行中のMFP制御処理に係る画像加工及び判別処理(アクトA102)にて、画像出力部3410から伝達された形成用の画像の出力を禁止する。
禁止制御の例について説明する。通常の画像を複写する際には、画像出力部3410から伝達された画像の複写を指示するユーザの操作を受付けた場合にMFPコントローラ10が実行する複製制御の開始処理を行う。そして、画像形成装置50に画像の複写を指示する制御信号を伝達する。アクトA105において、特別処理部110は禁止処理に係る割込処理を開始して、画像出力部3410から伝達された画像の複写を指示するユーザの操作を受付けた場合にMFPコントローラ10が実行する複写制御の開始をブロックする。この結果、ユーザが複写を指示する操作を行っても、複写制御が開始されないので、禁止原稿に係る画像は画像形成されない。
禁止処理の他の例として、複写が開始される以前に、特別処理部110はMFPコントローラ10のRAMに記憶された画像出力部3410から伝達された画像を削除する。あるいは、伝達された画像を「複製禁止」を示す記号が記されたテンプレート画像と差し替える。このような方法を採用しても、読み込んだ原稿の画像が画像形成されなくなる。このような方法を採用すれば、少ない計算量で禁止処理を実行することができる。
本実施形態では、アクトA105において、特別処理部110はさらに表示装置220に「複製禁止原稿です」と表示させるための制御信号を伝達する。このような構成により、表示装置220の画面に原稿が禁止原稿であることを表示して、ユーザに対する警告によって画像の形成を抑制する。さらに、複写開始を指示する操作を実行したにも関わらず複写が開始されない理由をユーザに通知することができる。よって、自らが実行した操作が実行されないことによるユーザの不信感を減少させることができる。
アクトA104に戻って、禁止画像でないと判別すると(アクトA104;No)、MFPコントローラ10は通常の画像形成を実行する(アクトA106)。具体的には、アクトA106では、画像加工及び判別処理(図5のアクトA209)において画像出力部3410から伝達された画像を画像形成装置50が形成する。このために、MFPコントローラ10は伝達された画像と、この画像を形成することを指示するコマンドと、ユーザの指示操作によって決定される設定を含む画像形成コマンドを、内部バス80を介して画像形成装置50に伝達する。
アクトA105又はアクトA106が終了すると、図4のMFP制御処理は終了する。
ここで、本実施形態に係る判別処理装置30の効果について説明する。まず、判別処理装置30が扱う画像の流れを、図8を用いて説明する。なお、図8では、画像の流れを説明するために必要な構成以外は省略する。以下、対応する図について同様である。
判別処理装置30は画像取得部310が取得した画像を、画像処理部330に伝達する(画像Ia1−1)一方で、解像度低減部350にも伝達する(画像Ia1−2)。画像処理部330は、画像Ia1−1に画像処理を施し、印刷媒体に形成するための画像Ia2に加工する。そして、画像出力部3410が画像Ia2を出力する。
一方、解像度低減部350が解像度を低減させる画像Ia1−2は、画像処理部330が画像処理を施す画像と内容は同じであるが、RAM302上の実体としては異なる。画像Ia1−2は、未だ画像処理部330によって画像処理を施されていない。
解像度低減部350は画像Ia1−2の解像度を低減させて、判別用の画像Ia3を生成する。判別部360は画像Ia3を用いて図6に判別処理(図5のアクトA206からアクトA209)を実行する。そして、判別出力部3420が判別結果を出力する。また、サムネイル出力部3430が画像Ia3をサムネイル画像として出力する。
図8に示す画像の例を図9に示す。図9では、ユーザが必要とする情報としてアルファベット文字が、複製禁止マークとして三点ドット(領域Pa1,Pa2,Pa3他)が、不要情報として汚れ・かすれ(領域Na1,Na2,Pa3)が、それぞれ示されている。
画像Ia1−1及び画像Ia1−2は、画像取得部310が取得した画像そのままである。解像度は低減されていない。また、スキャナ40がスキャンしたときに生じたノイズや原稿の汚れの情報(領域Na1参照)がそのまま画像に含まれている。
画像Ia2では、画像処理部330によって画像処理を施され、領域Na1の汚れが低減されている。しかしながら、複製禁止マークに対応する情報も画像Ia1−1及び画像Ia1−2と比べて認識が困難である(例えば領域Pa2参照)。
画像Ia3は、解像度低減部350が画像Ia1−2の解像度を低減させた画像である。画像Ia3では、解像度は低減されているものの、画像処理部330が画像処理を施した画像(画像Ia2)とは異なるため、画像処理部330による画像処理の影響によって複製禁止マークに対応する情報の認識が困難になることが無い(領域Pa3参照)。このため、禁止パターンPPとの比較を精度よく行うことができる。
また、画像Ia3はサムネイル画像としても使用される。画像Ia3は形成用の画像Ia3と対応する画像処理は施されていないが、サムネイルとして使用する解像度の低い画像であるため、形成用の画像に対する画像処理を制限するよりもユーザの利便性は大きい。
一方、画像処理を施した画像を判別用の画像として用いる場合の例について、図10と図11を用いて説明する。図10の判別処理装置30aでは、画像取得部310aは取得した画像Ib1を画像処理部330aに伝達する。画像処理部330aは画像Ib1に画像処理を施して、形成用の画像Ib2−1として出力する。また、解像度低減部350に画像処理を施した画像Ib2−2を伝達する。解像度低減部350は画像Ib2−2の解像度を低減させて判別用の画像Ib3を生成する。そして、判別部360は画像Ib3を用いて判別処理を行う。判別出力部3420が判別結果を出力すると共に、画像Ib3をサムネイル画像として出力する。図10の判別処理装置30aの各部は、画像の伝達先が異なるだけで、機能については図8に示す判別処理装置30と同様である。
図10に示す画像の例を図11に示す。画像取得部310aが取得した画像Ib1は図8の画像Ia1−1及びIa1−2と同じである。
画像Ib1には、スキャナ40がスキャンしたときに生じたノイズや原稿の汚れの情報(領域Nb1参照)がそのまま画像に含まれている。
画像Ib2−1及びIb2−2は、画像処理部330aによって画像処理を施され、領域Nb1の汚れが低減されている(領域Nb2)。しかしながら、複製禁止マークに対応する情報も画像Ib1と比べて認識が困難である(例えば領域Pb2参照)。
画像Ib3は、解像度低減部350が画像Ib2−2の解像度を低減させたものである。そのため、画像Ib3においても、複製禁止マークに対応する情報に画像処理部330aが画像処理を施した影響が生じる(例えば領域Pb3参照)。よって、図9に示した場合と比較して、複製禁止情報の検出精度が低下する。
以上、実施形態1に係る判別処理装置30について説明した。上述したように、判別処理装置30は、画像取得部310と、画像取得部310が取得した画像に画像処理を施す画像処理部330と、画像処理部330が画像処理を施した画像を出力する画像出力部3410と、画像処理部330が画像処理を施した画像とは異なる、画像取得部310が取得した画像に基づいて、画像取得部310が取得した画像が禁止画像か否か判別する判別部360と、判別部の判別結果を出力する判別出力部3420と、を備える。
このような構成により、本実施形態に係る判別処理装置30は、画像処理を実行した場合でも禁止画像か否かの判別精度が低下する割合が小さい。
特に、本実施形態の構成によれば、画像処理部330が画像処理を施した画像とは異なる画像を判別部360は判別用の画像として用いるため、画像処理部330による画像処理の影響によって判別の精度が低下することが無い。そのため、禁止画像か否かの判別精度を確保するにあたって、画像処理を制限する必要がない。
また、本実施形態では、処理対象の原稿には複製禁止マークが記載されている。これに対応して、判別部360は判別に当たって記憶装置であるROM303から複製禁止マークに対応する情報として禁止パターンPPを読み出して使用した。複製禁止原稿か否かの判別は、セキュリティに関わるため重要であるから、本実施形態の構成により判別精度を高めることは特に有効である。
また、本実施形態の判別処理装置30は、画像処理部が画像処理を施した画像とは異なる、画像取得部310が取得した画像の解像度を低下させた画像を生成する解像度低減部350を更に備え、判別部360は、解像度低減部350が生成した画像に基づいて禁止画像か否か判別する。
このような構成によれば、画像取得部310が取得した画像をそのまま判別に用いるよりも、判別に必要な計算量や計算時間が少なくて済む。
また、画像処理部330は、フィルタ処理を行うフィルタ処理部3320と、濃度調節を行う濃度調節部3330と、下地調整を行う下地調整部3340と、を含む。上述したように、フィルタ処理部3320によるフィルタ処理を行った後の画像を判別に用いると、判別精度が低下する場合がある。また、濃度調節部3330による濃度調節を行った後の画像を判別に用いると、判別精度が低下する場合がある。また、下地調整部3340による下地調整を行った後の画像を判別に用いると、判別精度が低下する場合がある。本実施形態に係る判別処理装置30の構成によれば、フィルタ処理を行うフィルタ処理部3320と、濃度調節を行う濃度調節部3330と、下地調整を行う下地調整部3340と、の何れか一つを少なくとも含んでいるとしても、禁止画像か否かの判別精度を確保することができる。
また、本実施形態に係る判別処理装置30は、解像度低減部350が生成した画像をサムネイル画像として出力するサムネイル出力部3430を備える。
このため、サムネイルとして用いる画像と、判別部360が判別に用いる画像とを共通して使用する。このため、判別処理と、サムネイル画像の生成及び使用と、を少ないメモリ使用量で両立させることができる。
また、本実施形態に係るMFP1は、原稿の画像を取得するスキャナ40と、スキャナ40が取得した画像に画像処理を施す画像処理部330と、画像処理部330が画像処理を施した画像を媒体上に形成する画像形成装置50と、画像処理部330が画像処理を施した画像とは異なる、スキャナ40が取得した画像に基づいて、スキャナ40が取得した画像が禁止画像か否か判別する判別部360(あるいは、判別部360の判別結果に基づいて、MFPコントローラ10が図4のアクトA104にて禁止画像か否かを判別する部分)と、判別部360が禁止画像と判別すると、画像形成装置50への禁止制御を行う特別処理部110と、を備える。
このような構成によれば、本実施形態に係るMFP1は、画像処理を実行した場合でも禁止画像か否かの判別精度が低下する割合が小さい。
なお、簡単のため、本実施形態では禁止画像か否かの判別に禁止パターンPPのみを用いる簡便な構成について説明した。他の例として、まず特定の形状を持つ複数の位置決めマークを検出し、位置決めマークから所定距離離れた禁止パターンを検出するといった構成を採用しても良い。
なお、簡単のため、本実施形態では禁止画像か否かの判別に禁止パターンPPのみを用いる簡便な構成について説明した。他の例として、まず特定の形状を持つ複数の位置決めマークを検出し、位置決めマークから所定距離離れた禁止パターンを検出するといった構成を採用しても良い。
(実施形態2)
次に、実施形態2に係る判別処理装置31について、図を参照して説明する。判別処理装置31は、図12に示すように、画像取得部310と、変倍率部321と、画像処理部331と、出力部340と、解像度低減部351と、判別部361と、を含む。出力部340は、実施形態1と同様に、画像出力部3410と判別出力部3420とサムネイル出力部3430とを含む。また、判別処理装置31の物理構成については実施形態1に係る判別処理装置30と同様である。
画像取得部310は、実施形態1に係る同名の部位と同様である。
変倍率部321は、実施形態1に係る変倍率部320と同様に画像取得部310から伝達された画像の倍率を変換する。そして倍率を変換した画像を画像処理部331と解像度低減部351とに伝達する。このとき、画像処理部331と解像度低減部351とに伝達する画像は、RAM302上の異なる領域に異なる画像として保存される。
画像処理部331は、変倍率部321から伝達された画像に、実施形態1の画像処理部330と同様に画像処理を施す。そして、画像処理を施した画像を、画像出力部3410に加え解像度低減部351に伝達する。
出力部340の各部の機能は、実施形態1の同名の部位と同様である。
解像度低減部351は、実施形態1に係る解像度低減部350と同様に、変倍率部321から伝達された画像(図13の画像Ic1−2)の解像度を低減させて判別用の画像(図13の画像Ic3)を生成する。これに加え、解像度低減部351は画像処理部331(図13の画像Ic2−2)から伝達された画像の解像度を低下させてサムネイル画像(図13の画像Ic4)を生成する。解像度低減部351は、生成した判別用の画像Ic3を判別部361に伝達すると共に、サムネイル画像Ic4をサムネイル出力部3430に伝達する。
判別部361は、実施形態1に係る判別部360と同様に、伝達された判別用の画像を用いて取得した画像が禁止画像か否かを判別する。そして、判別結果を判別出力部3420に伝達する。
本実施形態のMFP1が実行する処理は、実施形態1が実行するMFP制御処理(図4)と同様である。
本実施形態の判別処理装置31は、以下の点を除いて、図5と同様に画像加工及び判別処理を実行する。
(1)アクトA203において、画像処理部331が加工した画像を画像出力部3410に加えて解像度低減部351にも伝達する。
(2)アクトA205において、解像度低減部351が画像処理部331から伝達された画像の解像度を低減させてサムネイル画像を生成する。
実施形態2に係る判別処理装置31が扱う図の流れについて図13を参照して説明する。
判別処理装置31は画像取得部310が取得した画像を、画像処理部331に伝達する(画像Ic1−1)一方で、解像度低減部351にも伝達する(画像Ic1−2)。画像処理部331は、画像Ic1−1に画像処理を施す。画像処理部331が画像処理を施した画像は、印刷媒体に形成するための画像Ic2−1として画像出力部3410に伝達されると共に、サムネイル画像の元画像(画像Ic2−2)として解像度低減部351にも伝達される。
解像度低減部351は画像Ic1−2の解像度を低減させて、判別用の画像Ic3を生成する。判別部361は画像Ic3を用いて図6に示す判別処理(図5のアクトA206からアクトA209)を実行する。そして、判別出力部3420が判別結果を出力する。
解像度低減部351は、更に画像Ic2−2の解像度を低減させてサムネイル画像Ic4を生成する。そして、このサムネイル画像Ic4をサムネイル出力部3430が出力する。
図13に示す画像の例を図14に示す。図14では、ユーザが必要とする情報としてアルファベット文字が、複製禁止マークとして三点ドット(領域Pc1,Pc2,Pc3,Pc4他)、不要情報として汚れ・かすれ(領域Nc1,Nc2,Nc3、Nc4)が、それぞれ示されている。
画像Ic1−1及びIc1−2は画像取得部310が取得した画像そのままである。解像度は低減されていない。また、スキャナ40がスキャンしたときに生じたノイズや原稿の汚れの情報(領域Nc1参照)がそのまま画像に含まれている。
画像Ic2−1及びIc2−2は、画像処理部331によって画像処理を施され、領域Nc1の汚れが低減されている。しかしながら、複製禁止マークに対応する情報も画像Ic1と比べて認識が困難である(例えば領域Pc2参照)。
画像Ic3は、解像度低減部351が画像Ic1の解像度を低減させたものである。画像Ic3においては、解像度は低減されているものの、画像処理部331が画像処理を施した画像(画像I2−1、Ic2−2、Ic4)とは異なるため、画像処理部331による画像処理の影響によって複製禁止マークに対応する情報の認識が困難になることが無い(領域Pc3参照)。このため、禁止パターンPPとの比較を精度よく行うことができる。
また、画像Ic4はサムネイル画像として使用される。本実施形態では、画像処理部331が画像処理を施した画像Ic2−2を解像度低減部351が解像度を低減させた画像Ic4をサムネイル画像として使用する。このため、ユーザはサムネイルとして使用される画像Ic4上で、形成用の画像Ic2−1に施された画像処理の効果を確かめることができる。
なお、本実施形態ではメモリ削減の観点から、画像処理部331が画像処理した画像Ic2−2のサムネイル画像を生成する部位を、画像取得部310が取得した画像から判別用の画像Ic3を生成する部位である解像度低減部351と同一とした。これに限らず、サムネイル画像を生成する部位と、判別用の画像を生成する部位は別々であってもよい。
以上説明したように、本実施形態の判別処理装置31は、画像処理部331が画像処理を施した画像とは異なる、画像取得部310が取得した画像の解像度を低下させた画像を生成する解像度低減部351と、画像処理部331が画像処理を施した画像の解像度を低下させた画像をサムネイル画像として出力するサムネイル出力部3430と、を備える。
このような構成により、画像処理を実行した場合でも禁止画像か否かの判別精度が低下する割合が小さい上に、形成用の画像に施された画像処理の効果をサムネイル画像に反映できる。そのため、ユーザの利便性が高い。
(実施形態3)
次に、実施形態3に係る判別処理装置32について、図を参照して説明する。本実施形態の判別処理装置32は、実施形態1乃至2に比べて、画像取得部310が取得した画像の解像度を低減せずに判別用の画像として用いる点が異なる。
判別処理装置32は、図15に示すように、画像取得部310と、変倍率部322と、画像処理部330と、出力部340と、解像度低減部352と、判別部362と、を含む。出力部340は、実施形態1と同様に、画像出力部3410と判別出力部3420とサムネイル出力部3430とを含む。また、判別処理装置32の物理構成については実施形態1に係る判別処理装置30と同様である。
画像取得部310は、実施形態1に係る同名の部位と同様である。
変倍率部322は、実施形態1に係る変倍率部320と同様に画像取得部310から伝達された画像の倍率を変換する。そして倍率を変換した画像を画像処理部330と解像度低減部352とに加え、判別部362にも伝達する。このとき、画像処理部330と解像度低減部352と判別部362に伝達する画像は、RAM302上の異なる領域に異なる画像としてそれぞれ保存される。
画像処理部330は、変倍率部322から伝達された画像に、実施形態1の画像処理部330と同様に画像処理を施す。そして、画像処理を施した画像を、画像出力部3410に伝達する。
出力部340の各部の機能は、実施形態1の同名の部位と同様である。
解像度低減部352は、実施形態1に係る解像度低減部350と同様に、サムネイル画像(図16の画像Id3)を生成する。本実施形態では、画像取得部310が取得した画像をそのまま判別用の画像として使用し、解像度低減した画像は用いないため、解像度低減部352は生成した画像を判別部362には伝達しない。解像度低減部352は、画像Id3をサムネイル画像としてサムネイル出力部3430に伝達する。
判別部362は、変倍率部322から伝達された画像を判別用の画像として用いて、画像取得部310が取得した画像が禁止画像か否か判別する。本実施形態では、判別部362は画像取得部310が取得し変倍率部322が倍率を変更した画像を判別用の画像として用いる。すなわち、未だ解像度低減部352による解像度の低減を施されていない画像を判別に用いる。よって、判別用の画像上の複製禁止マークに対応する部分領域の解像度も実施形態1乃至2よりも高い。これに対応して、判別部362は実施形態1乃至2よりも解像度が高い部分領域に対応した禁止パターンPPaを用いて禁止情報を検出する(図17参照)。
本実施形態のMFP1が実行する処理は、実施形態1が実行するMFP制御処理(図4)と同様である。
本実施形態の判別処理装置32は、以下の点を除いて、図5と同様に画像加工及び判別処理を実行する。
(1)アクトA202において、変倍率部322が倍率を変更した画像を画像処理部330と解像度低減部352に加えて判別部362にも伝達する。
(2)アクトA205において、解像度低減部352は解像度を低減した画像をサムネイル出力部3430に伝達するのみで、判別部362には伝達しない。
本実施形態の判別処理装置32は、以下の点を除いて、図6と同様に禁止情報検出処理を実行する。
(1)アクトA301において、判別用の画像が実施形態1乃至2に比べて高い解像度が高いことに対応した禁止パターンPPaを使用する。
実施形態3に係る判別処理装置32が扱う図の流れについて図16を参照して説明する。
判別処理装置32は画像取得部310が取得した画像を、画像処理部330に伝達する(画像Id1−1)一方で、判別用の画像Id1−2として判別部362に伝達する。さらに、サムネイル画像の元画像(画像Id1−3)として解像度低減部352にも伝達する。画像処理部330は、画像Id1−1に画像処理を施す。画像処理部330が画像処理を施した画像は、印刷媒体上に形成するための画像Id2として画像出力部3410に伝達される。
判別部362は画像取得部310が取得した画像Id1−2を用いて判別処理を実行する。そして、判別出力部3420が判別結果を出力する。
解像度低減部352は画像Id1−3の解像度を低減させて、サムネイル画像Id3を生成する。そして、このサムネイル画像Id3をサムネイル出力部3430が出力する。
図16に示す画像の例を図17に示す。図17では、ユーザが必要とする情報としてアルファベット文字が、複製禁止マークとして三点ドット(領域Pd1他)、不要情報として汚れ・かすれ(領域Nd1,Nd2,Nd3)が、それぞれ示されている。
画像Id1−1〜Id−3は画像取得部310が取得した画像そのままである。解像度は低減されていない。また、スキャナ40がスキャンしたときに生じたノイズや原稿の汚れの情報(領域Nd1参照)がそのまま画像に含まれている。
画像Id2は、画像処理部330によって画像処理を施され、領域Nd1の汚れが低減されている。しかしながら、複製禁止マークに対応する情報も画像Id1−1〜Id1−3と比べて認識が困難である。
画像Id3は、解像度低減部352が画像Id1−3の解像度を低減させたものである。画像Id3はサムネイル画像として使用される。
本実施形態では、判別部362が画像Id1−2を判別用の画像として用いる。判別部362は、禁止パターンPPaとマッチした領域(例えば領域Pd1)の数が閾値を超えた場合に、画像Id1−2を禁止画像と判別する。本実施形態では、実施形態1乃至2よりも高い解像度の判別用画像を用いて判別を行うので、判別精度を高めることができる。
画像Id1−2は、画像Id2と異なり、未だ画像処理部330によって画像処理部330が画像処理を施されていない。そのため、画像処理部330による画像処理によって判別の精度が低下することが無い。
以上説明したように、本実施形態の判別処理装置32は、画像取得部310が取得した画像の解像度を低下させた画像を生成する解像度低減部352と、解像度低減部352が生成した画像をサムネイル画像として出力するサムネイル出力部3430と、を備え、判別部362は、画像処理部330が画像処理を施した画像とも、解像度低減部352が生成した画像とも異なる、画像取得部310が取得した画像に基づいて、画像取得部310が取得した画像が禁止画像か否か判別する。
このような構成によって、判別処理装置32は、画像処理部330による画像処理を行っても判別精度を確保でき、かつ高い判別精度で禁止画像か否かを判別することができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。上述の実施形態は以下のように種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態1乃至3では、判別処理装置30乃至32はMFPコントローラ10とは別の装置として説明した。しかし、これに限らず、図18に示すように、判別処理装置30乃至32はMFP2のMFPコントローラ11の機能(判別処理部30b)として実現されても良い。
このためには、MFPコントローラ11を構成するROMや外部記憶装置に判別処理装置30乃至32の各部を実現するためのプログラム及びデータを記録させておく。そして、これらのプログラムとデータを必要に応じてRAM上にロードする。そして、MFPコントローラ11を構成するCPUが、図4から図6に示すプログラムを実行することで、判別処理部30bの各部の機能を実現すればよい。
また、上記実施形態1乃至3では、複製禁止マークが3点ドットである場合を例にとって説明した。これに限らず、複製禁止マークは他のマークを用いても良い。禁止マークが他のマークになる場合は、ROM303が記憶している禁止パターンPPを対応するパターンに変更すればよい。
上記実施形態1乃至3では、処理対象となる原稿には複製禁止マークが記載されていた。また、判別部360乃至362が通常の原稿と異なる原稿であると判別すると、禁止処理を実行した。本発明は、禁止画像か否かに関わらず、他の種類の特別画像か否かの判別にも応用可能である。特別画像の例として、読み込み画像の保存・転送が禁止される保存・転送禁止画像や、特定の画像処理を自動で実行する画像などが挙げられる。
このためには、禁止パターンPPに変えて、特別画像に対応して複製禁止マークとは異なる特別マークを設定する。そして、図6のアクトA301で禁止マークに変えて特別マークを読み込み、取得した画像において特別パターンを用いて特別マークに対応する情報を検出する。そして、取得した画像上で特別マークに対応する情報を閾値以上検出したと判別した場合に、図4のアクトA105にて、禁止制御に代わって、変形例に係る特別処理部110が対応する特別制御を実行する。
例えば、スキャナ40が読み込んだ画像の保存・転送が禁止されている場合、特別処理部110は保存・転送の操作を受付けたとしても無効とする割込プログラムを開始する。特定の画像処理を自動で実行する画像の場合、特別処理部110は画像処理部330を用いて該当する画像処理を実行すればよい。
また、上記実施形態1乃至3では、判別処理装置30乃至32は変倍率部320乃至322を含んでいたが、変倍率部は無くてもよい。
また、上記実施形態1乃至3では、特別パターン(禁止パターンPP)にマッチする領域の数が閾値以上である場合に、特別画像であると判別した。しかし、これに限らず、判別部は特別パターンにマッチする領域が画像の面積に対して所定の比率を超えた場合に、特別画像と判別しても良い。
特別パターン(禁止パターンPP)を用いる方法以外でも、判別部は特別画像であることを示す情報をエッジ検出とパターン照合を組み合わせて検出しても良い。あるいは、特別画像であることを示す情報が文字である場合には、光学文字認識を用いて検出してもよい。
また、上記実施形態では、判別部360乃至362が判別に用いる画像として、スキャナ40が読み込んだ後一度も画像処理を施されていない画像を用いた。しかし、本発明は判別部が、画像取得部310が取得した画像処理部330乃至332が画像処理を施した画像とは異なる画像に基づいて判別すれば効果を発揮する。例えば、スキャナ40が原稿を読み込んだ後、MFPコントローラ10が画像処理を施した画像であっても、画像処理部330が画像処理を施した画像と異なる画像を用いて判別を実行すれば、本発明は効果を奏する。
上記実施形態1乃至3の画像処理部330乃至332は、色変換部3310と、フィルタ処理部3320と、濃度調節部3330と、下地調整部3340と、を含む。しかし、画像処理部は必ずしも色変換部3310と、フィルタ処理部3320と、濃度調節部3330と、下地調整部3340の全てを含んでいる必要は無い。なお、フィルタ処理部3320、濃度調節部3330、及び、下地調整部3340に関しては、画像処理を行うと判別精度を低下させる程度が大きい。そのため、画像処理部がフィルタ処理部3320、濃度調節部3330、及び、下地調整部3340の何れか一つを含んでいる場合には、そのいずれも含んでいない場合よりも効果が大きい。
また、上記実施形態1乃至3のMFP1では、判別出力部3420の出力結果に応じて特別処理部110が特別処理(禁止制御)を実行した。しかし、これに限らず、禁止制御を判別処理装置が実行する構成を採用しても良い。例えば、判別処理装置は図5のアクトA208で禁止画像と判別した場合に、形成用の画像の出力をキャンセルすればよい。又は、特別処理部110に対応する構成を判別処理装置が備える構成を採用しても良い。
さらに、上記実施形態1乃至3では、判別処理装置はMFPコントローラ10に対して形成用の画像を出力した。しかし、これに限らず、判別処理装置が画像形成装置50に形成用の画像を出力して、画像形成装置50に画像処理を施した画像を印刷媒体上に形成させるように制御する構成を採用しても良い。さらに、判別処理装置はMFPコントローラ10に対してサムネイル画像を出力した。しかし、これに限らず、判別処理装置が表示装置220にサムネイル画像を出力して、表示装置220にサムネイル画像を表示させるように制御する構成を採用しても良い。
上記実施形態1乃至3及び変形例では、特別画像か否かの判別対象として、スキャナ40がスキャンした原稿の画像を例にとって説明した。しかし、これに限らず、通信装置70やI/O部305を介して外部から取得した画像を判別対象としても良い。
本発明の実施形態及び変形例を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施しうるものであり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…MFP,2…MFP,10…MFPコントローラ,11…MFPコントローラ,110…特別処理部,20…タッチパネル,210…タッチパッド,220…表示装置,30〜32…判別処理装置,30a…判別処理装置,301…CPU,302…RAM,303…ROM,304…外部記憶装置,305…I/O部,306…内部バス,310…画像取得部,310a…画像取得部,320〜322…変倍率部,330〜331…画像処理部,330a…画像処理部,3310…色変換部,3320…フィルタ処理部,3330…濃度調節部,3340…下地調整部,340…出力部,3410…画像出力部,3420…判別出力部,3430…サムネイル出力部,350〜352…解像度低減部,360〜362…判別部,40…スキャナ,50…画像形成装置,60…キーボード,70…通信装置,80…内部バス,PP…禁止パターン,PPa…禁止パターン,Ia1−1〜Id3…画像,Pa1〜Pd1…領域,Na1〜Nd3…領域
Claims (5)
- 画像を取得する取得部と、
前記取得部が取得した画像に画像処理を施す画像処理部と、
前記画像処理部が画像処理を施した画像を出力する画像出力部と、
前記画像処理部が画像処理を施した画像とは異なる、前記取得部が取得した画像に基づいて、前記取得部が取得した画像が特別画像か否か判別する判別部と、
前記判別部の判別結果を出力する判別出力部と、
を備える情報処理装置。 - 前記画像処理部が画像処理を施した画像とは異なる、前記取得部が取得した画像の解像度を低下させた画像を生成する生成部を更に備え、
前記判別部は、前記生成部が生成した画像に基づいて特別画像か否か判別する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記画像処理部は、フィルタ処理を行うフィルタ処理部、濃度調節を行う濃度調節部、下地調整を行う下地調整部、の何れか一つを少なくとも含む、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。 - 前記生成部が生成した画像をサムネイル画像として出力するサムネイル出力部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。 - 原稿の画像を取得する取得部と、
前記取得部が取得した画像に画像処理を施す画像処理部と、
前記画像処理部が画像処理を施した画像を媒体上に形成する形成部と、
前記画像処理部が画像処理を施した画像とは異なる、前記取得部が取得した画像に基づいて、前記取得部が取得した画像が特別画像か否か判別する判別部と、
前記判別部が特別画像と判別すると、前記形成部への特別制御を行う制御部と、
を備える画像形成装置。
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