JP2017208471A - 積層板及び配線板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1にあるようなビルドアップ方式の多層配線板の回路形成方法としては、主にセミアディティブ法が用いられている。この方法は、無電解めっきの後、必要な部分のみに電気めっきで回路形成し、その後、配線パターンが形成されない部分にある無電解めっき層を除去するものである。この方法は、除去する導体層が薄いため、導体層のエッチング量が少なく、配線パターンが細る問題が発生しづらく、微細配線化に有利である。この方法では、樹脂表面の粗さによるアンカー効果によって樹脂とめっき銅との接着力を確保している状況であり、その表面粗さRa(算術平均粗さ)は、0.5μm以上と大きい状況である。このような方法では、無電解銅めっきが粗化形状の奥深くまで入り込んでいるために除去しにくく、幅が10μm以下の微細な回路では、絶縁不良やオープン不良が発生することがある。そのため、多層配線板を歩留り良く製造することができない。一方で、粗化形状を小さくすると、めっき銅との接着力が低下し、回路(ライン)が剥離する等の不良が発生する。そのため、平滑な表面でめっき銅と高接着力を示す配線板材料が必要となっている。
本発明は、このような状況下になされたものであり、絶縁樹脂層表面の凹凸形状が小さい状態でも、配線導体に対して高い接着力を有し、高温で長時間放置しても、絶縁樹脂層が配線導体に対して高い接着力を維持することができる積層板の製造方法及び配線板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
(1) (A)エポキシ樹脂及び(B)活性型エステル基含有化合物を含む樹脂組成物の硬化物を含む積層体に、最大波長200nm以下の波長で照射処理する工程を備える積層板の製造方法。
(2) 前記(A)エポキシ樹脂が、炭素数3以上のアルキレングリコールを含む(1)に記載の積層板の製造方法。
(3) 前記(B)活性型エステル基含有化合物のエステル基当量が、(A)エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して、0.3〜2.0当量である、(1)又は(2)に記載の積層板の製造方法。
(4) (a)基板上に(A)エポキシ樹脂及び(B)活性型エステル基含有化合物を含有する樹脂組成物を用いて樹脂層を形成する工程、(b)前記樹脂層を熱硬化処理し、硬化樹脂層を形成する工程、(c)前記硬化樹脂層を200nm以下の波長で放射するランプで照射処理する工程、及び(d)該硬化樹脂層に無電解めっき処理を施す工程、を含む配線板の製造方法。
(5) さらに、(e)無電解めっきの上に、電気めっき処理を施す工程を含む(4)に記載の配線板の製造方法。
。以下、これらの成分について説明する。
(A)成分としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有すると共に、炭素数3以上のアルキレングリコールに由来する構造単位を主鎖に有するエポキシ樹脂を好適に用いることができる。また、柔軟性を向上させる観点から、炭素数3以上のアルキレングリコールに由来する構造単位は、2以上連続して繰り返していることが好ましい。耐熱性を向上させる観点からは、芳香族エポキシ樹脂であることが好ましい。なお、「炭素数3以上のアルキレングリコールに由来する構造単位を有する」とは、炭素数3以上のアルキレングリコールをモノマとして用いて得られてもよく、炭素数3以上のアルキレングリコール骨格を有するモノマを用いて得られてもよい。
(B)成分である活性型エステル基含有化合物は、活性型エステル基を含有する化合物である。(B)成分は、(A)成分の硬化剤として用いることができる。(B)成分としては、例えば、1分子中に1個以上のエステル基を含み、エポキシ樹脂を硬化させることができる化合物が挙げられる。(B)成分としては、例えば、脂肪族又は芳香族カルボン酸と、脂肪族又は芳香族ヒドロキシ化合物とから得られるエステル化合物が挙げられる。
これらの中でも、脂肪族カルボン酸と脂肪族ヒドロキシ化合物とから得られるエステル化合物は、脂肪族鎖を含むことにより有機溶媒への可溶性やエポキシ樹脂との相溶性を高くできる。芳香族カルボン酸と芳香族ヒドロキシ化合物とから得られるエステル化合物は、芳香族環を有することで耐熱性を高めることができる。
(B)成分として好適に用いられる化合物としては、ベンゼン、ナフタレン、ビフェニル、ジフェニルプロパン、ジフェニルメタン、ジフェニルエーテル、ジフェニルスルホン酸等の芳香族化合物の水素原子の2〜4個をカルボキシル基で置換した芳香族カルボン酸と、前記した芳香族化合物の水素原子の1個を水酸基で置換した1価フェノール、又は、前記した芳香族化合物の水素原子の2〜4個を水酸基で置換した多価フェノールとの混合物を原材料として、芳香族カルボン酸とフェノール性水酸基との縮合反応にて得られる芳香族エステルが挙げられ、市販品としても入手可能である。EXB−9460、EXB−9460S、EXB−9480、EXB−9420(いずれもDIC株式会社製、商品名);BPN80(三井化学株式会社製、商品名)等が挙げられる。(B)成分は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明で用いる樹脂組成物には、(A)エポキシ樹脂の硬化促進剤((C)成分)を用いることが好ましい。(C)成分としては、エポキシ樹脂の硬化に用いられる一般的な硬化促進剤を使用することができる。なお、(B)成分及び(C)成分の双方に該当し得る化合物は、(B)成分に帰属するものとする。(C)成分としては、イミダゾール系化合物;有機ホスフィン系化合物;有機ホスファイト系化合物;ホスホニウム塩化合物;トリアルキルアミン;アミン系化合物;アミン類;1.8−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセン等との塩;第4級アンモニウム塩化合物等が使用できる。(C)成分は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
樹脂付キャリアフィルムは、樹脂組成物と、キャリアフィルム(支持体)と、を用いてなる。樹脂付キャリアフィルムは、例えば、樹脂組成物をキャリアフィルム上に塗布した後に乾燥してBステージ樹脂層を形成することで得られる。具体的には、樹脂組成物を含むワニスをキャリアフィルムに塗工した後、例えば80〜180℃程度の温度で1〜10分間程度乾燥処理して得られる。乾燥処理の温度が80℃以上であり且つ乾燥処理の時間が1分以上である場合、Bステージ樹脂層内にボイドが発生することをより抑制することができる。また、乾燥処理の温度が180℃以下であり且つ乾燥処理の時間が10分以下であると、乾燥が進みすぎて樹脂フロー量が低下することをより抑制することができる。
絶縁樹脂付キャリアフィルムは、樹脂組成物の硬化物とキャリアフィルム(支持体)とを備える。絶縁樹脂付キャリアフィルムは、例えば、上記の樹脂付キャリアフィルムを熱硬化させることで得られる。熱硬化時の条件は適宜決定できるが、導体層との接着性がより良好となり、めっき処理時のアルカリ処理液への浸食がより抑えられるような硬化度の絶縁樹脂層を得られるという観点から、例えば150〜190℃で30〜90分間程度の熱処理を施すことが好ましい。
めっきプロセス用絶縁樹脂層は、樹脂組成物の硬化物を含む。硬化物は、例えば、樹脂組成物を熱硬化した後に紫外線を照射して得られる硬化物である。めっきプロセス用絶縁樹脂付キャリアフィルムは、めっきプロセス用絶縁樹脂層と、当該めっきプロセス用絶縁樹脂層を支持するキャリアフィルム(支持体)と、を備える。めっきプロセス用絶縁樹脂付キャリアフィルムは、例えば、樹脂付キャリアフィルム又は絶縁樹脂付キャリアフィルムを用いて得ることができる。
配線板は、ベースマテリアル(回路(配線導体)を有する基板等)と、当該ベースマテリアル上に配置された絶縁樹脂層と、当該絶縁樹脂層上に配置された導体層と、を備え、前記絶縁樹脂層が、めっきプロセス用絶縁樹脂層、又は、めっきプロセス用絶縁樹脂付キャリアフィルムのめっきプロセス用絶縁樹脂層である。
工程(a)では、ベースマテリアル(基板)上にBステージ樹脂層を形成する。Bステージ樹脂層の形成方法としては特に限定されない。例えば、前記の樹脂付キャリアフィルムを用い、ラミネート方式やプレス方式でBステージ樹脂層を形成することができる。また、樹脂組成物をベースマテリアルに塗布することでBステージ樹脂層を形成することもできる。ラミネート方式は、例えば、ベースマテリアルに樹脂付キャリアフィルムを、そのBステージ樹脂層がベースマテリアルに対面するように接触させ、例えば真空加圧ラミネータ積層装置を用いてBステージ樹脂層を積層する方法である。
本実施形態に係る配線板の製造方法において絶縁樹脂層を形成するに際しては、ベースマテリアル(例えば、回路付絶縁基板の場合は回路面)上に形成されたBステージ樹脂層を熱硬化処理し、硬化樹脂層とする。
前記ビアを形成する工程の後、必要に応じて酸化性粗化液を用いて処理することができる(デスミア処理工程)。当該デスミア処理工程では、例えばビア底部に発生したスミアが除去される。酸化性粗化液としては、例えば、クロム/硫酸粗化液、アルカリ過マンガン酸粗化液(過マンガン酸ナトリウム粗化液等)、フッ化ナトリウム/クロム/硫酸粗化液等を用いることができる。また、酸化性粗化液で処理する際、溶媒又はアルカリ液、あるいは、これらの混合物液(一般的には、膨潤液又はプリディップ液)に浸した後、酸化性粗化液で処理してもよい。上記溶媒としては、アルコール系の溶媒(ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、イソプロピルアルコール等)が使用できる。また、アルカリ液は、水に溶解した際にアルカリ性を示す液であれば特に制限はなく、水酸化ナトリウム溶液、水酸化カリウム溶液等が使用できる。さらに、溶媒又はアルカリ液を混合してもよく、例えば水酸化ナトリウム及びジエチレングリコールモノブチルエーテルを含む組成のものが使用できる。
工程(c)では、硬化樹脂層に対して200nm以下の波長で放射するランプで照射処理を行い、絶縁樹脂層を形成する。このように、熱硬化処理後に200nm以下の波長の紫外線照射処理することにより、絶縁樹脂層は、従来用いられる過マンガン酸ナトリウム系等の粗化液を用いて凹凸形状を形成しない場合であっても導体層に対して高い接着力を発現する。デスミア処理工程を行わない場合、配線形成の歩留まりの低下を抑えることができると共に、粗化液の使用による水洗処理や廃液処理をなくすことができ、コスト的にも有利である。
前記工程(b’)と同様のデスミア処理工程を工程(c)及び工程(d)の間に行ってもよい。使用する溶液の例、その他条件は工程(b’)において例示したものと同様である。
工程(d)では、絶縁樹脂層に無電解めっきを施して導体層(めっきシード層)を得る。例えば、まず、上記絶縁樹脂層を塩化第1錫の塩酸水溶液に浸漬して中和処理を行い、さらに、パラジウムを付着させるめっき触媒付与処理を行う。めっき触媒付与処理は、例えば、塩化パラジウム系のめっき触媒液に浸漬することにより行われる。次に、無電解めっき液に浸漬することにより、厚さが0.3〜1.5μm程度の無電解めっき層をめっき触媒上に析出させる。無電解めっき処理に使用する無電解めっき液は、公知の無電解めっき液を使用することができ、特に制限はない。
工程(e)は、工程(d)において無電解めっきにより絶縁樹脂層の表面に形成された導体層(めっきシード層。以下、「導体層A」と称することがある。)の表面上に電気めっきを施すことにより導体層の厚みを大きくして導体層Bを得る工程である。電気めっき処理は、公知の方法により行うことが可能であり、特に制限はない。導体層Bに使用する導体材料は特に限定されない。好適な実施形態では、導体層Bは、金、白金、パラジウム、銀、銅、アルミニウム、コバルト、クロム、亜鉛、ニッケル、チタン、タングステン、鉄、スズ及びインジウムからなる群から選択される1種以上の金属を含む。導体層Bは、単金属層であっても合金層であってもよく、合金層としては、例えば、上記の群から選択される2種以上の金属の合金(例えば、ニッケル・クロム合金、銅・ニッケル合金及び銅・チタン合金)から形成された層が挙げられる。
(実施例1)
(1)ベース基板の作製
ガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(銅箔の厚さ18μm、基板の厚さ0.8mm、粗化箔を両面に有する日立化成株式会社製「MCL−E−700G(R)」(商品名))に全面エッチングを施してベース基板を作製した。
温度計及び撹拌機を取り付けたフラスコに、ビスフェノールA228g(1.00モル)と1,6−ヘキサンジオールジビニルエーテ170g(1.00モル)とを仕込み、120℃まで1時間要して昇温した後、120℃で6時間反応させて透明半固形の変性多価フェノール類398gを得た。
(A)成分である上記(2)で作製したエポキシ樹脂50質量部と、(B)成分である活性型エステル基含有樹脂「EXB−9460S」(DIC株式会社、商品名、エステル基当量:223g/eq)15質量部と、(C)成分(硬化促進剤)である1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート(四国化成工業株式会社製、商品名「2PZ−CNS」)0.15質量部とを加え、溶媒であるメチルエチルケトン(以下、「MEK」と言う)(表1中のD1)120質量部に溶解して、熱硬化性樹脂組成物(ワニス)を得た。
上記(3)で得られた熱硬化性樹脂組成物を、キャリアフィルムとしてのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ:38μm)上に塗工し、100℃で10分間乾燥処理することにより、膜厚43μmのBステージ樹脂層を有する樹脂付キャリアフィルムのロールを作製した。
上記(4)で得られた積層体に対し、浜松ホトニクス株式会社製Ex-miniを用いて、エキシマランプ(波長:172nm)にて、紫外線を光量が2000mJ/cm2になるように照射することにより、絶縁樹脂層を有する配線板用積層板を得た。
無電解めっきの前処理として、コンディショナー液「CLC−601」(日立化成株式会社製、商品名)に、上記(5)で得られた配線板用積層板を60℃で5分間浸漬した後、水洗し、プリディップ液「PD−201」(日立化成株式会社製、商品名)に室温(25℃)にて2分間浸漬した。次に、PdCl2を含む無電解めっき用触媒である「HS−202B」(日立化成株式会社製、商品名)に、室温で10分間浸漬処理した後、水洗し、無電解銅めっき液である「CUST−201めっき液」(日立化成株式会社製、商品名)に室温にて15分間浸漬し、無電解めっき処理を行った。さらに、硫酸銅溶液を用いて硫酸銅電解めっきを行った。その後、アニール処理を170℃で30分間行い、絶縁樹脂層の表面上に厚さ20μmの導体層を形成した。
導体層の不要な箇所をエッチング除去するために、導体層表面の酸化被膜を#600のバフロール研磨で除去した後、エッチング用レジスト膜を形成してエッチング処理し、その後、エッチング用レジスト膜を除去して、絶縁樹脂層上に回路を形成した。さらに、多層化するために、回路を含む積層体の全体を、亜塩素酸ナトリウム:50g/L、NaOH:20g/L、及び、リン酸三ナトリウム:10g/Lを含む水溶液に85℃で20分間浸漬した後、水洗し、80℃で20分間乾燥して外層回路層の表面上に酸化銅の凹凸を形成した。
(7)で得られた積層体をベースマテリアルとして、上記(4)〜(7)の工程を繰り返して、3層の多層配線板を作製した。
実施例1において、絶縁樹脂組成物の組成を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、多層配線板を作製した。
実施例1と同様の樹脂組成物を用いて、実施例1の(1)〜(5)工程と同様の操作を行った。
実施例1において樹脂組成物を表1に示すように変更し、分散機(ナノマイザー、吉田機械興業株式会社製、商品名)を用いて絶縁樹脂組成物(ワニス)を得た。このワニスを用いて実施例1と同様の操作を行い、多層配線板を作製した。
実施例1の日立化成株式会社製「MCL−E−700G(R)」(商品名))に全面エッチングを施したベース基板の代わりにガラス基板として、日本電気硝子株式会社製の極薄ガラスフィルム「OA−10G」(商品名、厚さ100μm)を用い、実施例1と同じ樹脂付キャリアフィルムを片面に、樹脂をガラス基板)と接する面側に配置して、バッチ式真空加圧ラミネータ「MVLP−500」(株式会社名機製作所製、商品名)を用いて積層した。次に、キャリアフィルムを剥離した後、Bステージ樹脂層を170℃、60分間の硬化条件にて熱硬化処理して、ガラス基板及び硬化樹脂層がこの順で積層された積層体を得た。
次に、浜松ホトニクス株式会社製Ex-miniを用いて、エキシマランプ(波長:172nm)にて、紫外線を光量が2000mJ/cm2になるように照射することにより、絶縁樹脂層を有する配線板用積層板を得た。その後の無電解めっき処理及び電解めっき処理及び回路の形成は、実施例1と同様に行い多層配線板を作製した。
実施例1において、樹脂組成物の組成を表1に示すように、紫外線活性型エステル基含有化合物を使用しないこと以外は、実施例1と同様な操作を行い、多層配線板を作製した。実施例1と同様にして評価した結果を表1に示した。
実施例1の樹脂組成物において、表1に示すように、(A)成分として、ヘキサンジオールに由来する構造単位を有さないエポキシ樹脂である、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(「N−770」、DIC株式会社製商品名、エポキシ当量:190g/eq)を使用したこと以外は、実施例1と同様な操作を行い、多層配線板を作製した。実施例1と同様にして評価した結果を表1に示した。
実施例1において、樹脂組成物の組成を表1に示すように、エキシマランプを照射しなかかった。それ以外は、実施例1と同様の操作を行い、多層配線板を作製した。
実施例1において、エキシマランプの代わりにメタルハライドランプ(最大波長350〜380nm)にて、紫外線を光量が3000mJ/cm2になるように照射した以外は、実施例1と同様の操作を行い、多層配線板を作製した。
外層回路層の一部に幅10mm、長さ100mmの部分を形成し、この一端を剥がしてつかみ具でつかみ、室温中で、垂直方向に約50mm引き剥がした際の荷重を測定した。
外層回路層をエッチング処理して銅を除去した試験片を作製した。この試験片を2mm角程度に切断し、株式会社キーエンス製超深度形状測定顕微鏡「VK−8500型」を用いて、試験片中の異なる箇所3点について、測定長さ149μm、倍率2000倍、分解能0.05μmの条件で測定し、測定長さ149μm中の粗さの最大部から最小部を引いた値を絶縁樹脂層の表面粗さとし、3箇所の平均値を算出した。
多層配線板を25mm角に切断し、その直後に288℃±2℃に調整したはんだ浴に浮かべ、ふくれが発生するまでの時間を調べた。
A1:前記の方法で製造した、ヘキサンジオールに由来する構造単位を主鎖に有する多官能エポキシ樹脂
A2:フェノールノボラック型エポキシ樹脂「N−770」(DIC株式会社製、商品名)
B1:活性型エステル基含有化合物「EXB−9460S」(DIC株式会社製、商品名)
B2:クレゾールノボラック型フェノール樹脂「KA−1165」(DIC株式会社製、商品名)
C1:硬化促進剤、イミダゾール系化合物(1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート)「2PZ−CNS」(四国化成工業株式会社製、商品名)
D1:無機充填材「AEROSIL R972」(日本アエロジル株式会社製、比表面積: 110±20m2/g)
E1:メチルエチルケトン
本発明による積層板を用いて作製された配線板は回路との接着強度が良好であり、かつはんだ耐熱性にも優れている。
Claims (5)
- (A)エポキシ樹脂及び(B)活性型エステル基含有化合物を含む樹脂組成物の硬化物を含む積層体に、最大波長200nm以下の波長で照射処理する工程を備える積層板の製造方法。
- 前記(A)エポキシ樹脂が、炭素数3以上のアルキレングリコールを含む請求項1に記載の積層板の製造方法。
- 前記(B)活性型エステル基含有化合物のエステル基当量が、(A)エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して、0.3〜2.0当量である、請求項1又は請求項2に記載の積層板の製造方法。
- (a)基板上に(A)エポキシ樹脂及び(B)活性型エステル基含有化合物を含有する樹脂組成物を用いて樹脂層を形成する工程、
(b)前記樹脂層を熱硬化処理し、硬化樹脂層を形成する工程、
(c)前記硬化樹脂層を200nm以下の波長で放射するランプで照射処理する工程、
及び(d)該硬化樹脂層に無電解めっき処理を施す工程、
を含む配線板の製造方法。 - さらに、(e)無電解めっきの上に、電気めっき処理を施す工程を含む請求項4に記載の配線板の製造方法。
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