JP2017207229A - 貯湯式給湯システム - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄熱運転の最中に給湯動作が行われた場合でも加熱手段からの出湯温度の変動を小さくできる貯湯式給湯システムを提供する。【解決手段】貯湯式給湯システムは、加熱手段で加熱された湯を貯湯タンクに蓄積する運転である蓄熱運転の最中に、ステップS2で給湯流路への給湯動作が開始されたときに、ステップS3で給水温度が入水温度より高く、かつステップS4で給水温度と入水温度との差が基準に比べて大きい場合には、ステップS6で循環ポンプの回転速度を増速させる増速制御を実行する。【選択図】図7

Description

本発明は、貯湯式給湯システムに関する。
貯湯タンクを備えた貯湯式給湯システムが広く用いられている。貯湯式給湯システムは、例えばヒートポンプ装置などの加熱手段で加熱した湯を貯湯タンクに蓄積する蓄熱運転を行う。蓄熱運転の最中に貯湯タンクから外部へ給湯する給湯動作が行われると、加熱手段へ送られる水の温度が変動する可能性がある。加熱手段へ送られる水の温度が変動すると、加熱手段から流出する湯の温度が目標温度に対して変動する。
下記特許文献1に開示された従来の貯湯式給湯システムでは、蓄熱運転の最中に給湯動作が検知された場合には、加熱手段に水を送るポンプの駆動速度を一定速度に固定する。
特開2014−1880号公報
貯湯タンクの下部には、水道等の水源からの水を供給する給水配管が接続されている。貯湯タンクから外部へ給湯する給湯動作が行われると、給水配管から貯湯タンクの下部へ水が流入する。蓄熱運転のときに給湯動作が行われていない状態では、貯湯タンクの下部に貯留されていた水が加熱手段に送られる。その状態から給湯動作が開始されると、以下のようになる。給水配管から貯湯タンクの下部へ水が流入する。その給水配管から供給された水と、貯湯タンクの下部に貯留されていた水との混合水が加熱手段に送られる。
例えば夏季には、給水配管から供給される水の温度が、貯湯タンクの下部の水温より高くなる場合がある。その場合、上記混合水の温度は、貯湯タンクの下部の水温より高くなる。このため、蓄熱運転の最中に給湯動作が開始されると、加熱手段に流入する水の温度が上昇する。そのような場合に、特許文献1の発明のように、ポンプの駆動速度を一定速度に固定すると、加熱手段からの出湯温度が目標温度より高くなる。加熱手段からの出湯温度が目標温度より高くなることは、給湯温度のオーバーシュートなどを招くおそれがあるので、好ましくない。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、蓄熱運転の最中に給湯動作が行われた場合でも加熱手段からの出湯温度の変動を小さくできる貯湯式給湯システムを提供することを目的とする。
本発明に係る貯湯式給湯システムは、貯湯タンクと、貯湯タンクへ水を供給する給水流路と、貯湯タンクから流出した湯が通る給湯流路と、給水流路から供給される水の温度である給水温度を検知する手段と、給湯流路への給湯動作が実行中かどうかを検知する手段と、水を加熱する加熱手段と、貯湯タンクから出た水を加熱手段の入口へ導く入水流路と、加熱手段の出口から出た湯を貯湯タンクへ導く出湯流路と、入水流路または出湯流路にある循環ポンプと、加熱手段の入口へ入る水の温度である入水温度を検知する手段と、加熱手段で加熱された湯を貯湯タンクに蓄積する運転である蓄熱運転の最中に給湯流路への給湯動作が開始されたときに、給水温度が入水温度より高く、かつ給水温度と入水温度との差が基準に比べて大きい場合には、給湯動作の開始前の状態に対して、循環ポンプの回転速度を増速させる増速制御を実行する手段と、を備えるものである。
本発明の貯湯式給湯システムによれば、蓄熱運転の最中に給湯動作が行われた場合でも加熱手段からの出湯温度の変動を小さくすることが可能となる。
実施の形態1の貯湯式給湯システムを示す図である。 ヒートポンプ入水温度が高温になる場合の例を示す図である。 図2に示す状態から給湯動作が開始された場合の例を示す図である。 ヒートポンプ出湯温度が目標値を超えて上昇する場合の例を示す図である。 貯湯タンク内の下部の水温が10℃の状態で給湯動作を伴わずに蓄熱運転をしている場合の例を示す図である。 図5に示す状態から給湯動作が開始された場合の例を示す図である。 実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 実施の形態2の貯湯式給湯システムを示す図である。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。本開示は、以下の各実施の形態で説明する構成のうち、組合わせ可能な構成のあらゆる組合わせを含み得る。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の貯湯式給湯システム1を示す図である。図1に示すように、実施の形態1の貯湯式給湯システム1は、貯湯タンクユニット20、ヒートポンプユニット60、及び制御装置70を備える。
貯湯タンクユニット20とヒートポンプユニット60との間は、入水流路41、出湯流路42、及び電気配線(図示省略)を介して接続されている。本実施の形態では、貯湯タンクユニット20に制御装置70が内蔵されている。貯湯タンクユニット20及びヒートポンプユニット60が備える例えば弁、ポンプ、圧縮機、送風機などの各種のアクチュエータの作動は、これらと電気的に接続された制御装置70により制御される。以下、貯湯式給湯システム1の各構成要素について説明する。
ヒートポンプユニット60は、水を加熱する加熱手段の例である。加熱手段は、ヒートポンプユニット60に限定されない。加熱手段は、ガス、灯油、重油、石炭のような燃料の燃焼熱で加熱する燃焼式加熱装置でもよい。加熱手段は、太陽熱によって水を加熱する装置でもよい。加熱手段は、他の熱機関の廃熱によって水を加熱する装置でもよい。
ヒートポンプユニット60は、圧縮機61、加熱熱交換器62、膨張弁63、及び空気熱交換器64を冷媒循環配管65にて環状に接続した冷媒回路を備える。ヒートポンプユニット60は、この冷媒回路の冷媒を循環させることで、冷凍サイクルすなわちヒートポンプサイクルの運転を行う。加熱熱交換器62では、圧縮機61で圧縮された高温高圧の冷媒と、水との間で熱を交換することで、水が加熱される。ヒートポンプユニット60のヒートポンプサイクルは、冷媒として二酸化炭素を用い、臨界圧を超える圧力で運転してもよい。
貯湯タンクユニット20には、貯湯タンク10、循環ポンプ21、三方弁31、混合弁32のほか、後述する各種部品及び配管などが内蔵されている。貯湯タンク10は、湯水を貯留する。貯湯タンク10の内部では、温度による水の密度の差によって、上側が高温で下側が低温になる温度成層が形成される。貯湯タンク10の下部には、給水流路2が連通している。給水流路2の上流側は、水道等の水源に接続される。水源から供給される水が給水流路2を通って貯湯タンク10の下部に流入する。給水流路2の途中には、減圧弁4及び給水温度センサ13が設置されている。減圧弁4は、水源の水圧を減圧して所定圧力に調圧する。減圧弁4で調節された圧力が貯湯タンク10内に作用する。以下の説明では、給水流路2から供給される水の温度を「給水温度」と称する。給水温度センサ13は、給水温度を検知する。
貯湯タンク10の上部には、給湯流路3が連通している。給湯流路3の下流端は、混合弁32の高温側入口であるaポートに接続されている。給水流路2の減圧弁4の下流の分岐部5から分岐した給水分岐流路6の下流端は、混合弁32の低温側入口であるbポートに接続されている。混合弁32の出口であるcポートには、給湯流路7の上流端が接続されている。給湯流路7の下流側は、外部の給湯端末(図示省略)の給湯栓に接続される。給湯端末は、例えば、浴室のシャワー、流し台の蛇口、洗面台の蛇口などでもよい。混合弁32は、混合手段の例である。
給湯流路7の下流の給湯端末で給湯栓が開かれると、給水流路2から作用する水圧によって給湯流路7に湯が流れることで給湯動作が開始する。給湯流路7には、給湯温度センサ54及び給湯流量センサ55が設置されている。給湯温度センサ54は、給湯流路7を通る湯の温度を検知する。給湯流量センサ55は、給湯流路7を通る湯の流量を検知する。
給湯流路3,7への給湯動作では、以下のようになる。貯湯タンク10の上部から流出した高温水すなわち湯が給湯流路3を通って混合弁32に流入する。水源から供給される低温水が給水流路2及び給水分岐流路6を通って混合弁32に流入する。高温水及び低温水が混合弁32で混合することで温度調節された湯が給湯流路7を通って外部の給湯端末へ供給される。混合弁32は、高温水及び低温水の混合比を調節できる。制御装置70は、給湯温度センサ54で検知される給湯温度が目標値すなわち設定温度に等しくなるように、混合弁32の動作を制御する。
入水流路41の上流部は、貯湯タンク10の下部に連通している。入水流路41の下流端は、ヒートポンプユニット60の加熱熱交換器62の水の入口に連通している。入水流路41には、入水温度センサ67が設置されている。以下の説明では、ヒートポンプユニット60の加熱熱交換器62の水の入口へ入る水の温度を「ヒートポンプ入水温度」と称する。入水温度センサ67は、ヒートポンプ入水温度を検知する。
本実施の形態では、給水流路2及び入水流路41は、共通のタンク下部流路40を介して貯湯タンク10に接続されている。タンク下部流路40の第一端40aは、貯湯タンク10の下部に接続されている。タンク下部流路40の第二端40bは、給水流路2の下流端及び入水流路41の上流端の双方に連通している。このような構成により、以下の効果が得られる。貯湯タンク10の下部に接続される配管の数を少なくできるので、構造が簡単になり、製造コストを低減できる。
出湯流路42の上流端は、ヒートポンプユニット60の加熱熱交換器62の水の出口に連通している。三方弁31は、第一出口であるaポート、第二出口であるbポート、及び入口であるcポートを備える流路切替手段の例である。出湯流路42の下流端は、三方弁31のcポートに接続されている。出湯流路42には、出湯温度センサ66が設置されている。以下の説明では、ヒートポンプユニット60の加熱熱交換器62の水の出口から出た湯の温度を「ヒートポンプ出湯温度」と称する。出湯温度センサ66は、ヒートポンプ出湯温度を検知する。循環ポンプ21は、入水流路41の途中に接続されている。この構成に代えて、出湯流路42の途中に循環ポンプ21を接続してもよい。
三方弁31のbポートには、出湯流路44の上流端が接続されている。出湯流路44の下流部は、貯湯タンク10の上部に連通している。バイパス流路43は、タンク下部流路40の途中の位置と、三方弁31のaポートとの間をつなぐ。
本実施の形態では、給湯流路3及び出湯流路44は、共通のタンク上部流路45を介して貯湯タンク10に接続されている。タンク上部流路45の第一端45aは、貯湯タンク10の上部に接続されている。タンク上部流路45の第二端45bは、給湯流路3の上流端及び出湯流路44の下流端の双方に連通している。このような構成により、以下の効果が得られる。貯湯タンク10の上部に接続される配管の数を少なくできるので、構造が簡単になり、製造コストを低減できる。
貯湯式給湯システム1は、蓄熱運転を実行できる。蓄熱運転は、ヒートポンプユニット60により加熱された湯すなわち高温水を貯湯タンク10に蓄積する運転である。蓄熱運転のときには、以下のようになる。循環ポンプ21及びヒートポンプユニット60が運転される。貯湯タンク10内の下部にある水が、タンク下部流路40へ流出し、入水流路41を通ってヒートポンプユニット60へ送られる。ヒートポンプユニット60により加熱された高温水が、出湯流路42、三方弁31、出湯流路44、及びタンク上部流路45を経由して、貯湯タンク10内の上部に流入する。貯湯タンク10内で上側から下側へ向かって高温水の層が徐々に厚くなっていく。
貯湯タンク10の表面には、複数の貯湯温度センサ11,12が、互いに異なる高さの位置に取り付けられている。貯湯タンク10内の湯水の鉛直方向の温度分布を貯湯温度センサ11,12により検知することで、貯湯タンク10内の貯湯量及び蓄熱量を計算できる。制御装置70は、その貯湯量または蓄熱量に基づいて、蓄熱運転の開始及び停止などを制御してもよい。
三方弁31は、出湯流路42をバイパス流路43に連通させて出湯流路44を遮断する第一流路形態と、出湯流路42を出湯流路44に連通させてバイパス流路43を遮断する第二流路形態とに切り替え可能である。蓄熱運転の最中には、制御装置70は、三方弁31が第二流路形態になるように制御する。例えば、ヒートポンプユニット60の起動直後のように、ヒートポンプ出湯温度が低いときには、制御装置70は、三方弁31が第一流路形態になるように制御する。そのようにすることで、貯湯タンク10内の上部の温度が低下することを防止できる。
循環ポンプ21は、循環ポンプ21の回転速度を検知する回転センサ(図示省略)を内蔵している。制御装置70は、循環ポンプ21の回転速度を制御できる。
制御装置70は、蓄熱運転のときに、出湯温度センサ66で検知されるヒートポンプ出湯温度が目標値に等しくなるようにヒートポンプ出湯温度をフィードバック制御する機能を有する。ヒートポンプ出湯温度の目標値は、例えば、65℃〜90℃の範囲内の値でもよい。循環ポンプ21の回転速度を調整することで、ヒートポンプ出湯温度を調整できる。例えば、循環ポンプ21の回転速度を下げると、ヒートポンプユニット60を通過する水の流量が低下し、ヒートポンプ出湯温度が上昇する。逆に、循環ポンプ21の回転速度を上げると、ヒートポンプユニット60を通過する水の流量が増加し、ヒートポンプ出湯温度が低下する。制御装置70は、ヒートポンプ出湯温度とその目標値との偏差に基づいて、循環ポンプ21の回転速度を調整することで、ヒートポンプ出湯温度を目標値に近づけることができる。あるいは、制御装置70は、ヒートポンプ出湯温度とその目標値との偏差に基づいて、ヒートポンプユニット60の加熱能力[W]を調整してもよい。制御装置70は、循環ポンプ21の回転速度と、ヒートポンプユニット60の加熱能力との双方を調整してもよい。
蓄熱運転の最中に給湯動作が行われた場合の、ヒートポンプ出湯温度の変動について、以下に説明する。例えば、貯湯タンク10内に湯を満杯まで蓄積する場合の蓄熱運転の完了に近いタイミングなどにおいては、貯湯タンク10内の下部の水温が例えば50℃程度になる場合がある。その場合には、ヒートポンプ入水温度も、貯湯タンク10内の下部の水温と同じ程度の高い温度となる。図2は、そのようにしてヒートポンプ入水温度が高温になる場合の例を示す。図2に示す例は、以下のような状態である。給湯動作は、行われていない。貯湯タンク10内の下部の水温が50℃である。貯湯タンク10からタンク下部流路40及び入水流路41へ流れる水の温度が50℃である。ヒートポンプ入水温度が50℃である。ヒートポンプ出湯温度は、目標値である90℃に等しくなるようにフィードバック制御されている。
図3は、図2に示す状態から給湯動作が開始された場合の例を示す。図3に示すように、給湯動作が開始されると、貯湯タンク10の下部からタンク下部流路40へ流出した水と、給水流路2から供給される水との混合水が、入水流路41を通ってヒートポンプユニット60に導かれる。その結果、給湯動作の開始前の状態、すなわち図2の状態に比べて、ヒートポンプ入水温度が低下する。図3に示す例は、以下のような状態である。給水流路2からの給水温度が10℃である。貯湯タンク10の下部からタンク下部流路40へ流出する水の温度が50℃である。ヒートポンプ入水温度が30℃である。図2の状態に比べて、ヒートポンプ入水温度が50℃から30℃に低下したことによって、ヒートポンプ出湯温度が90℃から70℃に低下している。
図3に示す状態から、給湯動作、及び制御装置70によるヒートポンプ出湯温度のフィードバック制御が続いたと仮定すると、以下のようになる。70℃に低下したヒートポンプ出湯温度を上昇させるために、循環ポンプ21の回転速度が低くなるように制御される。その結果、ヒートポンプ出湯温度は、70℃から、目標値である90℃に戻る。その後、給湯動作が停止すると、ヒートポンプ入水温度が30℃から50℃に戻る。そのようなヒートポンプ入水温度の上昇により、ヒートポンプ出湯温度が目標値(この例では90℃)を超えて上昇する可能性がある。図4は、そのようにして、ヒートポンプ出湯温度が目標値を超えて上昇する場合の例を示す。図4に示す状態では、ヒートポンプ出湯温度が100℃に上昇している。
図4のように、ヒートポンプ出湯温度が目標値より大幅に高くなる事象が発生することは、以下の理由から、好ましくない。ヒートポンプ出湯温度が目標値より大幅に高い状態で給湯動作が行われると、異常な高温の湯が出湯流路44から給湯流路3へ流入し、給湯流路7からの給湯温度が設定温度を超える可能性がある。
本実施の形態では、上述したようなヒートポンプ出湯温度の異常な上昇を確実に抑制するために、以下のようにする。制御装置70は、蓄熱運転の最中に給湯流路3,7への給湯動作が開始されたときに、給水温度がヒートポンプ入水温度より低く、かつヒートポンプ入水温度と給水温度との差が基準に比べて大きい場合には、ヒートポンプ出湯温度のフィードバック制御を停止するとともに、循環ポンプ21の回転速度を定速に維持する制御(以下、「定速制御」と称する)を行う。これにより、以下のような効果が得られる。図3の状態でヒートポンプ出湯温度のフィードバック制御を停止し、循環ポンプ21の回転速度を定速に維持すれば、ヒートポンプ出湯温度が70℃のままに維持される。このため、給湯動作が停止してヒートポンプ入水温度が30℃から50℃に戻ったときに、ヒートポンプ出湯温度が90℃を超えて上昇することを確実に抑制できる。
水源から給水流路2へ供給される水の温度が10℃である場合には、貯湯タンク10内の下部に10℃の水が溜まる。図5は、貯湯タンク10内の下部の水温が10℃の状態で、給湯動作を伴わずに蓄熱運転をしている場合の例を示す。図5に示す例は、以下のような状態である。貯湯タンク10からタンク下部流路40及び入水流路41へ流れる水の温度が10℃である。ヒートポンプ入水温度が10℃である。ヒートポンプ出湯温度は、目標値である90℃に等しくなるようにフィードバック制御されている。
給水流路2に水が流れていない状態では、給水流路2内に滞留している水の温度が、外気温の影響などによって変化する可能性がある。例えば、夏季など、外気温の高いときには、給水流路2内に滞留している水が、外気などの熱を受けることで、温度が上昇する場合がある。以下の説明では、例として、給水流路2内に滞留している水の温度が、外気などの熱を受けることで、10℃から30℃へ上昇したと仮定する。
図6は、図5に示す状態から給湯動作が開始された場合の例を示す。図6に示すように、給湯動作が開始されると、貯湯タンク10の下部からタンク下部流路40へ流出した10℃の水と、給水流路2から供給される30℃の水との混合水が、入水流路41を通ってヒートポンプユニット60に導かれる。その結果、給湯動作の開始前の状態、すなわち図5の状態に比べて、ヒートポンプ入水温度が上昇する。そのようなヒートポンプ入水温度の上昇により、ヒートポンプ出湯温度が目標値(この例では90℃)を超えて上昇する可能性がある。図6は、そのようにして、ヒートポンプ出湯温度が目標値を超えて上昇する場合の例を示す。図6に示す例では、図5の状態に対して、ヒートポンプ入水温度が10℃から20℃に上昇したことによって、ヒートポンプ出湯温度が90℃から100℃に上昇している。
図6のように、ヒートポンプ出湯温度が目標値より大幅に高くなる事象が発生することは、前述の理由と同様の理由で、好ましくない。図5の状態から給湯動作が開始したときに、特許文献1のように循環ポンプ21の回転速度を一定速度に固定する制御を行ったと仮定すると、給湯動作の開始前のヒートポンプ出湯温度よりも高い温度の湯がヒートポンプユニット60から流出し、図6のような状態が継続してしまう。
本実施の形態では、上述したようなヒートポンプ出湯温度の異常な上昇を確実に抑制するために、以下のようにする。制御装置70は、蓄熱運転の最中に給湯流路3,7への給湯動作が開始されたときに、給水温度がヒートポンプ入水温度より高く、かつ給水温度とヒートポンプ入水温度との差が基準に比べて大きい場合には、ヒートポンプ出湯温度のフィードバック制御を停止するとともに、循環ポンプ21の回転速度を増速させる制御(以下、「増速制御」と称する)。を行う。これにより、以下のような効果が得られる。図5の状態から給湯動作が開始したときに循環ポンプ21の回転速度を増速させれば、ヒートポンプ出湯温度が図6のように上昇することを回避できる。
図7は、実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。本実施の形態では、制御装置70は、蓄熱運転の実行中に、図7のフローチャートが示すルーチンを周期的に繰り返し実行する。
図7のステップS1で、制御装置70は、ヒートポンプユニット60及び循環ポンプ21を運転することで蓄熱運転を実行する。ステップS1からステップS2へ移行する。ステップS2で、制御装置70は、給湯流路3,7への給湯動作が実行中かどうかを判定する。本実施の形態では、給湯動作が実行中かどうかを給湯流量センサ55により検知できる。給湯流路3,7への給湯動作が開始したときには、制御装置70は、その時点の循環ポンプ21の回転速度の値を記憶してもよい。給湯流路3,7への給湯動作が開始したときには、制御装置70は、その時点のヒートポンプユニット60の加熱能力[W]の値を記憶してもよい。
給湯動作が実行中でない場合には、ステップS2からステップS10へ移行する。ステップS10では、制御装置70は、ヒートポンプ出湯温度のフィードバック制御を実行する。ステップS10の後は、ステップS1へ戻る。
給湯動作が実行中である場合には、ステップS2からステップS3へ移行する。ステップS3で、制御装置70は、入水温度センサ67で検知されるヒートポンプ入水温度Tinと、給水温度センサ13で検知される給水温度T0との大小関係を判断する。給水温度T0がヒートポンプ入水温度Tinより高い場合には、ステップS3からステップS4へ移行する。ステップS4で、制御装置70は、給水温度T0とヒートポンプ入水温度Tinとの差が基準に比べて大きいかどうかを判断する。ステップS4では、例えば、給水温度T0とヒートポンプ入水温度Tinとの差が、10℃以上である場合を、基準に比べて大きいものとみなし、10℃未満である場合を、基準に比べて大きくないものとみなしてもよい。
給水温度T0とヒートポンプ入水温度Tinとの差が基準に比べて大きくない場合には、ステップS4からステップS10へ移行する。すなわち、この場合には、制御装置70は、循環ポンプ21の増速制御を実行せず、ヒートポンプ出湯温度のフィードバック制御を実行する。給水温度T0とヒートポンプ入水温度Tinとの差が基準に比べて大きくない場合には、給湯動作の開始及び停止に伴うヒートポンプ出湯温度の変動は小さいと考えられるため、循環ポンプ21の増速制御を実行する必要はない。この場合には、ヒートポンプ出湯温度のフィードバック制御を実行することで、ヒートポンプ出湯温度を目標値に近い値に維持できる。
給水温度T0とヒートポンプ入水温度Tinとの差が基準に比べて大きい場合には、ステップS4からステップS5へ移行する。ステップS5で、制御装置70は、給水温度T0とヒートポンプ入水温度Tinとの差が基準に比べて大きい状態が持続するかどうかを確認する。ステップS5では、例えば、給水温度T0とヒートポンプ入水温度Tinとの差が10℃以上である状態が3秒以上続いた場合に、給水温度T0とヒートポンプ入水温度Tinとの差が基準に比べて大きい状態が持続するとみなし、そうでない場合に、給水温度T0とヒートポンプ入水温度Tinとの差が基準に比べて大きい状態が持続しないとみなしてもよい。
給水温度T0とヒートポンプ入水温度Tinとの差が基準に比べて大きい状態が持続しない場合には、ステップS5からステップS10へ移行する。すなわち、この場合には、制御装置70は、循環ポンプ21の増速制御を実行せず、ヒートポンプ出湯温度のフィードバック制御を実行する。
給水温度T0とヒートポンプ入水温度Tinとの差が基準に比べて大きい状態が持続する場合には、ステップS5からステップS6へ移行する。ステップS6で、制御装置70は、循環ポンプ21の回転速度を増速させる増速制御を実行する。
ステップS6では、例えば、以下のようにしてもよい。制御装置70は、循環ポンプ21の回転速度が、給湯動作の開始時の循環ポンプ21の回転速度に比べて高い速度になるように、循環ポンプ21の回転速度を制御してもよい。制御装置70は、給湯動作の開始時の給水温度T0とヒートポンプ入水温度Tinとの差が大きいほど、循環ポンプ21の回転速度が段階的または連続的に高くなるように、循環ポンプ21の回転速度を制御してもよい。例えば、T0−Tin≧10℃の場合には、給湯動作の開始時の循環ポンプ21の回転速度より1000rpm高い速度になるように循環ポンプ21の回転速度を制御し、T0−Tin≧20℃の場合には、給湯動作の開始時の循環ポンプ21の回転速度より2000rpm高い速度になるように循環ポンプ21の回転速度を制御してもよい。ステップS6の後は、ステップS1へ戻る。
本実施の形態であれば、ステップS6の増速制御を実行することで、以下の効果が得られる。蓄熱運転の最中に給湯動作が行われた場合でもヒートポンプ出湯温度の変動を小さくすることが可能となる。例えば、図6のような事象が発生することを確実に抑制できる。すなわち、ヒートポンプ出湯温度が目標値より大幅に高くなる事象が発生することを確実に抑制できる。
さらに、本実施の形態では、制御装置70は、ステップS6の増速制御を実行する前に、給水温度T0とヒートポンプ入水温度Tinとの差が基準に比べて大きい状態が持続することをステップS5で確認するようにしたことで、以下の効果が得られる。貯湯タンク10内の下部は、水温が不均一な状態になることがある。そのような不均一な温度の水が貯湯タンク10からヒートポンプユニット60へ送られることで、ヒートポンプ入水温度Tinが瞬時的に変動する場合がある。その場合に、給水温度T0とヒートポンプ入水温度Tinとの差が瞬時的に基準より大きくなる可能性がある。給水温度T0とヒートポンプ入水温度Tinとの差が瞬時的に基準より大きくなった後、給水温度T0とヒートポンプ入水温度Tinとの差が基準より小さい状態に戻る場合には、増速制御を実行する必要性が低い。そのような不必要な増速制御の実行を確実に回避できる。
ステップS3で給水温度T0がヒートポンプ入水温度Tin以下である場合には、ステップS7へ移行する。ステップS7で、制御装置70は、ヒートポンプ入水温度Tinと給水温度T0との差が第二基準に比べて大きいかどうかを判断する。ステップS7では、例えば、ヒートポンプ入水温度Tinと給水温度T0との差が、5℃を超える場合を、第二基準に比べて大きいものとみなし、5℃以下である場合を、第二基準に比べて大きくないものとみなしてもよい。
ヒートポンプ入水温度Tinと給水温度T0との差が第二基準に比べて大きくない場合には、ステップS7からステップS10へ移行する。すなわち、この場合には、制御装置70は、循環ポンプ21の定速制御を実行せず、ヒートポンプ出湯温度のフィードバック制御を実行する。ヒートポンプ入水温度Tinと給水温度T0との差が第二基準に比べて大きくない場合には、給湯動作の開始及び停止に伴うヒートポンプ出湯温度の変動は小さいと考えられるため、循環ポンプ21の定速制御を実行する必要はない。この場合には、ヒートポンプ出湯温度のフィードバック制御を実行することで、ヒートポンプ出湯温度を目標値に近い値に維持できる。
ヒートポンプ入水温度Tinと給水温度T0との差が第二基準に比べて大きい場合には、ステップS7からステップS8へ移行する。ステップS8で、制御装置70は、ヒートポンプ入水温度Tinと給水温度T0との差が第二基準に比べて大きい状態が持続するかどうかを確認する。ステップS8では、例えば、ヒートポンプ入水温度Tinと給水温度T0との差が5℃を超える状態が3秒以上続いた場合に、ヒートポンプ入水温度Tinと給水温度T0との差が第二基準に比べて大きい状態が持続するとみなし、そうでない場合に、ヒートポンプ入水温度Tinと給水温度T0との差が第二基準に比べて大きい状態が持続しないとみなしてもよい。
ヒートポンプ入水温度Tinと給水温度T0との差が第二基準に比べて大きい状態が持続しない場合には、ステップS8からステップS10へ移行する。すなわち、この場合には、制御装置70は、循環ポンプ21の定速制御を実行せず、ヒートポンプ出湯温度のフィードバック制御を実行する。
ヒートポンプ入水温度Tinと給水温度T0との差が第二基準に比べて大きい状態が持続する場合には、ステップS8からステップS9へ移行する。ステップS9で、制御装置70は、循環ポンプ21の回転速度を定速に維持する定速制御を実行する。ステップS9では、制御装置70は、循環ポンプ21の回転速度を、給湯動作の開始時の循環ポンプ21の回転速度に等しい速度に固定するように制御してもよい。ステップS9の後は、ステップS1へ戻る。
本実施の形態であれば、ステップS9の定速制御を実行することで、以下の効果が得られる。蓄熱運転の最中に給湯動作が行われた場合でもヒートポンプ出湯温度の変動を小さくすることが可能となる。例えば、図4のような事象が発生することを確実に抑制できる。すなわち、ヒートポンプ出湯温度が目標値より大幅に高くなる事象が発生することを確実に抑制できる。
さらに、本実施の形態では、制御装置70は、ステップS9の増速制御を実行する前に、ヒートポンプ入水温度Tinと給水温度T0との差が第二基準に比べて大きい状態が持続することをステップS8で確認するようにしたことで、以下の効果が得られる。貯湯タンク10内の下部は、水温が不均一な状態になることがある。そのような不均一な温度の水が貯湯タンク10からヒートポンプユニット60へ送られることで、ヒートポンプ入水温度Tinが瞬時的に変動する場合がある。その場合に、ヒートポンプ入水温度Tinと給水温度T0との差が瞬時的に第二基準より大きくなる可能性がある。ヒートポンプ入水温度Tinと給水温度T0との差が瞬時的に第二基準より大きくなった後、ヒートポンプ入水温度Tinと給水温度T0との差が第二基準より小さい状態に戻る場合には、定速制御を実行する必要性が低い。そのような必要性の低い定速制御の実行を確実に回避できる。
増速制御または定速制御の実行中は、増速制御または定速制御の開始前に比べて、ヒートポンプユニット60から得られる熱量が低くなる可能性がある。増速制御または定速制御を終了してフィードバック制御に戻った場合に、制御装置70は、ヒートポンプユニット60の加熱能力[W]が、その増速制御または定速制御の開始直前の加熱能力より高くなるように、ヒートポンプユニット60及び循環ポンプ21を制御してもよい。そのようにすることで、増速制御または定速制御の実行中に逸失した分の熱量を取り戻すことが可能となる。制御装置70は、圧縮機61の運転周波数及び膨張弁63の開度の少なくとも一方を変化させることで、ヒートポンプユニット60の加熱能力を制御できる。
増速制御または定速制御の実行中は、増速制御または定速制御の開始前に比べて、ヒートポンプ出湯温度が低くなる可能性がある。ヒートポンプ出湯温度が低下すると、給湯流路3から混合弁32に流入する湯の温度が低下する。このため、増速制御または定速制御が開始された後、給湯流路3から混合弁32に流入する湯の温度が低下することで、給湯流路7への給湯温度が低下する可能性がある。そのような給湯温度の低下が給湯温度センサ54で検知されると、制御装置70が給湯温度を上昇させるように混合弁32を制御するが、その際に給湯温度がオーバーシュートする可能性がある。このように、増速制御または定速制御が開始された後、給湯流路7への給湯温度が変動する可能性がある。そのような給湯温度の変動を軽減するために、制御装置70は、増速制御または定速制御が開始された場合に、混合弁32における給水分岐流路6からの水の混合比が、増速制御または定速制御の開始時(例えば、増速制御または定速制御を開始する瞬間)の混合比に比べて低くなるように、混合弁32を制御してもよい。当該制御によれば、以下の効果が得られる。給湯流路7への給湯温度の低下が給湯温度センサ54で検知される前に、混合弁32における水の混合比をフィードフォワードで低下させることができるので、給湯流路7への給湯温度の低下が発生することを確実に抑制できる。それゆえ、給湯流路7への給湯温度の変動を確実に軽減できる。
本実施の形態1では、給水流路2及び入水流路41が共通のタンク下部流路40を介して貯湯タンク10に接続されている構成、並びに、給湯流路3及び出湯流路44が共通のタンク上部流路45を介して貯湯タンク10に接続されている構成について説明した。本発明は、これらの構成に限定されない。すなわち、給水流路2及び入水流路41が別々に貯湯タンク10に接続されていてもよいし、給湯流路3及び出湯流路44が別々に貯湯タンク10に接続されていてもよい。そのような構成においても、図2から図6を用いて説明したヒートポンプ出湯温度の変動に類似した現象が生じる可能性がある。よって、そのような構成においても、上述した効果と類似した効果が得られる。
実施の形態2.
次に、図8を参照して、実施の形態2について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分については説明を簡略化または省略する。図8は、実施の形態2の貯湯式給湯システム1を示す図である。図8に示すように、本実施の形態2の貯湯式給湯システム1が備える機器に加えて、以下の機器をさらに備える。
湯張り流路46の下流側は、浴室の浴槽(図示省略)に連通している。湯張り混合弁33は、高温側入口であるaポートと、低温側入口であるbポートと、出口であるcポートとを備える。湯張り流路46の上流端は、湯張り混合弁33のcポートに接続されている。給湯流路3の下流側は、二手に分岐し、混合弁32のaポートと湯張り混合弁33のaポートとにそれぞれ接続されている。給水分岐流路6の下流側は、二手に分岐し、混合弁32のbポートと湯張り混合弁33のbポートとにそれぞれ接続されている。湯張り流路46の途中には、湯張り電磁弁34、湯張り温度センサ56、及び湯張り流量センサ57が設置されている。湯張り電磁弁34は、湯張り流路46を開閉する。
浴槽へ湯を供給するときには、制御装置70は、以下のように制御する。湯張り電磁弁34を開く。湯張り温度センサ56で検知される湯張り温度が目標値すなわち設定温度に等しくなるように、湯張り混合弁33の動作を制御する。湯張り流量センサ57の検知流量を積算した積算湯張り量が目標値に達した時点で湯張り電磁弁34を閉じ、湯張りを終了してもよい。
本実施の形態2では、制御装置70は、湯張りが終了するタイミング、すなわち湯張り流路46への給湯動作が終了するタイミングを予測できる。例えば、積算湯張り量が目標値に達するタイミングを予測すればよい。
本実施の形態2では、蓄熱運転の最中に、給湯流路3,7への給湯動作が開始されずに湯張り流路46への給湯動作が開始された場合に、以下のようにする。蓄熱運転の最中に湯張り流路46への給湯動作が開始されたら、制御装置70は、循環ポンプ21の増速制御及び定速制御を実行せず、ヒートポンプ出湯温度のフィードバック制御をそのまま継続する。制御装置70は、湯張り流路46への給湯動作が開始したときの循環ポンプ21の回転速度及びヒートポンプユニット60の運転状態を記憶する。ここで、ヒートポンプユニット60の運転状態とは、例えば、圧縮機61の運転周波数及び膨張弁63の開度を意味する。湯張り流路46への給湯動作が開始すると、ヒートポンプ入水温度が変化することで、ヒートポンプ出湯温度が変化する。その変化したヒートポンプ出湯温度を目標値に戻すようにフィードバック制御が作用することで、循環ポンプ21の回転速度及びヒートポンプユニット60の運転状態が変化する。制御装置70は、湯張り流路46への給湯動作が終了するタイミングの直前に、循環ポンプ21の回転速度及びヒートポンプユニット60の運転状態を、湯張り流路46への給湯動作が開始したときの循環ポンプ21の回転速度及びヒートポンプユニット60の運転状態に戻すように制御する。以上のようにすることで、湯張り流路46への給湯動作の終了に起因するヒートポンプ出湯温度の変動を抑制できる。
実施の形態1及び2の貯湯式給湯システム1が備える制御装置70は、以下のように構成されてもよい。制御装置の各機能は、処理回路により実現されてもよい。制御装置の処理回路は、少なくとも1つのプロセッサと少なくとも1つのメモリとを備えてもよい。処理回路が少なくとも1つのプロセッサと少なくとも1つのメモリとを備える場合、制御装置の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現されてもよい。ソフトウェア及びファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述されてもよい。ソフトウェア及びファームウェアの少なくとも一方は、少なくとも1つのメモリに格納されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのメモリに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、制御装置の各機能を実現してもよい。少なくとも1つのメモリは、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク等を含んでもよい。
制御装置の処理回路は、少なくとも1つの専用のハードウェアを備えてもよい。処理回路が少なくとも1つの専用のハードウェアを備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものでもよい。制御装置の各部の機能がそれぞれ処理回路で実現されても良い。また、制御装置の各部の機能がまとめて処理回路で実現されても良い。制御装置の各機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、他の一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、制御装置の各機能を実現しても良い。
単一の制御装置により動作が制御される構成に限定されるものではなく、複数の制御装置が連携することで動作を制御する構成にしてもよい。
1 貯湯式給湯システム、 2 給水流路、 3 給湯流路、 4 減圧弁、 5 分岐部、 6 給水分岐流路、 7 給湯流路、 10 貯湯タンク、 11,12 貯湯温度センサ、 13 給水温度センサ、 20 貯湯タンクユニット、 21 循環ポンプ、 31 三方弁、 32 混合弁、 33 湯張り混合弁、 34 湯張り電磁弁、 40 タンク下部流路、 40a 第一端、 40b 第二端、 41 入水流路、 42 出湯流路、 43 バイパス流路、 44 出湯流路、 45 タンク上部流路、 45a 第一端、 45b 第二端、 46 湯張り流路、 54 給湯温度センサ、 55 給湯流量センサ、 56 湯張り温度センサ、 57 湯張り流量センサ、 60 ヒートポンプユニット、 61 圧縮機、 62 加熱熱交換器、 63 膨張弁、 64 空気熱交換器、 65 冷媒循環配管、 66 出湯温度センサ、 67 入水温度センサ、 70 制御装置

Claims (13)

  1. 貯湯タンクと、
    前記貯湯タンクへ水を供給する給水流路と、
    前記貯湯タンクから流出した湯が通る給湯流路と、
    前記給水流路から供給される水の温度である給水温度を検知する手段と、
    前記給湯流路への給湯動作が実行中かどうかを検知する手段と、
    水を加熱する加熱手段と、
    前記貯湯タンクから出た水を前記加熱手段の入口へ導く入水流路と、
    前記加熱手段の出口から出た湯を前記貯湯タンクへ導く出湯流路と、
    前記入水流路または前記出湯流路にある循環ポンプと、
    前記加熱手段の前記入口へ入る水の温度である入水温度を検知する手段と、
    前記加熱手段で加熱された湯を前記貯湯タンクに蓄積する運転である蓄熱運転の最中に前記給湯流路への給湯動作が開始されたときに、前記給水温度が前記入水温度より高く、かつ前記給水温度と前記入水温度との差が基準に比べて大きい場合には、前記給湯動作の開始前の状態に対して、前記循環ポンプの回転速度を増速させる増速制御を実行する手段と、
    を備える貯湯式給湯システム。
  2. 前記給水温度と前記入水温度との差が前記基準に比べて大きい状態が持続する場合に、前記増速制御を実行する請求項1に記載の貯湯式給湯システム。
  3. 前記加熱手段の前記出口から出た湯の温度である出湯温度を検知する手段と、
    前記蓄熱運転の最中に前記給湯流路への給湯動作が開始されたときに、前記給水温度が前記入水温度より高く、かつ前記給水温度と前記入水温度との差が前記基準に比べて大きくない場合に、前記出湯温度をフィードバック制御する手段と、
    を備える請求項1または請求項2に記載の貯湯式給湯システム。
  4. 前記増速制御が終了した場合に、前記加熱手段の加熱能力を、前記増速制御の開始前の加熱能力よりも高くする手段を備える請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の貯湯式給湯システム。
  5. 前記給湯流路を通る湯に水を混合させる混合手段と、
    前記増速制御が開始された場合に、前記混合手段における水の混合比を、前記増速制御の開始時の混合比に比べて低くする手段と、
    を備える請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の貯湯式給湯システム。
  6. 前記蓄熱運転の最中に前記給湯流路への給湯動作が開始されたときに、前記給水温度が前記入水温度より低く、かつ前記入水温度と前記給水温度との差が第二基準に比べて大きい場合には、前記循環ポンプの回転速度を定速に維持する定速制御を実行する手段を備える請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の貯湯式給湯システム。
  7. 前記入水温度と前記給水温度との差が前記第二基準に比べて大きい状態が持続する場合に、前記定速制御を実行する請求項6に記載の貯湯式給湯システム。
  8. 前記加熱手段の前記出口から出た湯の温度である出湯温度を検知する手段と、
    前記蓄熱運転の最中に前記給湯流路への給湯動作が開始されたときに、前記給水温度が前記入水温度より低く、かつ前記入水温度と前記給水温度との差が前記第二基準に比べて大きくない場合に、前記出湯温度をフィードバック制御する手段と、
    を備える請求項6または請求項7に記載の貯湯式給湯システム。
  9. 前記定速制御が終了した場合に、前記加熱手段の加熱能力を、前記定速制御の開始前の加熱能力よりも高くする手段を備える請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の貯湯式給湯システム。
  10. 前記給湯流路を通る湯に水を混合させる混合手段と、
    前記定速制御が開始された場合に、前記混合手段における水の混合比を、前記定速制御の開始時の混合比に比べて低くする手段と、
    を備える請求項6から請求項9のいずれか一項に記載の貯湯式給湯システム。
  11. 前記加熱手段の前記出口から出た湯の温度である出湯温度を検知する手段と、
    浴槽に連通する湯張り流路へ給湯する手段と、
    前記蓄熱運転の最中に前記給湯流路への給湯動作が開始されずに前記湯張り流路への給湯動作が開始された場合に、前記出湯温度をフィードバック制御する手段と、
    を備える請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の貯湯式給湯システム。
  12. 前記蓄熱運転の最中に前記給湯流路への給湯動作が開始されずに前記湯張り流路への給湯動作が開始された後、前記湯張り流路への給湯動作が終了した場合に、前記循環ポンプの回転速度及び前記加熱手段の運転状態を、前記湯張り流路への給湯動作が開始する前の前記循環ポンプの回転速度及び前記加熱手段の運転状態に戻す手段を備える請求項11に記載の貯湯式給湯システム。
  13. 前記増速制御のとき、前記給水温度と前記入水温度との差が大きいほど、前記循環ポンプの回転速度が段階的または連続的に高くなるようにする手段を備える請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の貯湯式給湯システム。
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