JP2017206787A - ガラス繊維ストランド、ロービングストランド及びロービングストランドの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】紡糸工程後に表面処理剤を塗布しなくても、ロービングストランド、ヤーン、ガラスチョップドストランドに加工する加工工程における静電気の発生を抑制する効果が大きいガラス繊維ストランド及び製造方法を提供する。【解決手段】ガラス繊維ストランド1a〜4aは、複数本のガラス繊維モノフィラメントと皮膜とを有しており、皮膜は、式(1)で表される帯電防止剤を含有し、皮膜中における帯電防止剤の割合をX質量%、ガラス繊維ストランド1a〜4aの強熱減量をY質量%とした場合、(X×Y)は3.0以上である。(R1〜R5は夫々独立にC1〜C20のアルキル基)【選択図】図1
Description
本発明は、ガラス繊維ストランド、ロービングストランド及びロービングストランドの製造方法に関する。
FRPやFRTPなどのガラス繊維強化プラスチック成型品の補強材として使用されるガラス繊維ストランドは、以下のような工程を経て作製される。まず、溶融ガラスを紡糸することによって得られる数十本から数千本のガラス繊維モノフィラメントにガラス繊維用集束剤を塗布する。次に、これらのガラス繊維モノフィラメントを集束させてガラス繊維束(ガラス繊維ストランド)を作製する。そして、このガラス繊維ストランドを一旦ドラムに巻き取った後に、加熱してガラス繊維用集束剤の水分を蒸発させ、ケーキと呼ばれる巻回体にする。
ケーキから引き出されたガラス繊維ストランドは、複数本に束ねて合糸してロービングストランドに加工したり、撚りを加えてヤーンに加工したり、所定の長さに切断してガラスチョップドストランドに加工したりする。
ケーキから引き出されたガラス繊維ストランドは、複数本に束ねて合糸してロービングストランドに加工したり、撚りを加えてヤーンに加工したり、所定の長さに切断してガラスチョップドストランドに加工したりする。
ガラス繊維ストランドをケーキから引き出す際や、上記の加工を行う際には、ガラス繊維ストランドに静電気が発生することがあり、この静電気が加工効率を低下させたり、加工された製品の品質を低下させたりする。更に、顧客先等において、ロービングストランドを最終製品に加工する際にも、ロービングストランドの静電気の発生が問題となる。それに対し、上述した紡糸の際に、ガラス繊維モノフィラメントの表面に塗布されるガラス繊維用集束剤に、帯電防止剤を含有させることがあるが、上述した静電気の発生を抑制する効果が小さい。そのため、紡糸工程の後で、ガラス繊維ストランドやロービングストランドに、静電気の発生を防止するための帯電防止剤を含む表面処理剤を塗布していた。
例えば、特許文献1には、箱型含浸槽中の複数の含浸ローラ間に上方より下方に向けて長繊維束を交互に通し、最下部の折り返しローラにより折り返して、再び含浸ローラに下方より上方に向けて通すようにして長繊維束に液体状の処理剤を含浸させる液体含浸装置が開示されている。
また、特許文献2には、表面処理剤が浸み込んだ吸水性部材と少なくとも一部のストランドとを接触させ、吸水性部材と接触したストランドの表面の少なくとも一部に表面処理剤を塗布する表面処理剤塗布装置が開示されている。
上述のように、静電気発生を抑制するためには、ガラス繊維ストランドに表面処理剤を塗布する工程が必要となり、製造コストが上昇することに繋がる。また、液体含浸装置のローラや表面処理剤塗布装置の給水部材をガラス繊維ストランドに接触させると、ガラス繊維ストランドの表面に細かい傷が付いたり、ローラや給水部材に付着したホコリやゴミがガラス繊維ストランドの表面に付着したりして、加工製品や最終製品の品質が低下してしまう。
さらに、ガラス繊維ストランドに表面処理剤を塗布した後に、表面処理剤を乾燥させる必要があり、更なる工程を増やすことに繋がる。その上、表面処理剤が過剰に付着すると、ガラス繊維ストランド上に表面処理剤のダマが形成され、ダマによって、ガラス繊維強化プラスチック成型品の表面に欠点が生じたり、ガラス繊維強化プラスチック成型品の耐煮沸性等の特性を低下させる場合がある。従って、工程数が少なく、かつ品質の良いロービングストランドを得るためには、表面処理剤をできる限り使用しないこと(好ましくは、表面処理剤を使用しない)ことが望まれる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、紡糸工程後に表面処理剤を塗布しなくても、例えば、ロービングストランド、ヤーン、ガラスチョップドストランドに加工する加工工程における静電気の発生を抑制する効果が大きいガラス繊維ストランドを提供することを目的とする。また、顧客先等での加工工程において静電気の発生が少ないロービングストランドを提供することを目的とする。さらに、工程が少なく、かつ、ロービングストランドの製造工程において静電気の発生が少ないロービングストランドの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の発明者は、鋭意検討を重ねた結果、ガラス繊維ストランドを構成する皮膜に特定の帯電防止剤を含有させ、当該帯電防止剤の皮膜中の含有量及び皮膜の強熱減量を調整することにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明のガラス繊維ストランドは、
複数本のガラス繊維モノフィラメントと、前記ガラス繊維モノフィラメントを覆う皮膜とを有するガラス繊維ストランドであって、
前記皮膜は、下記一般式(1)で表される帯電防止剤を含有し、前記皮膜中における帯電防止剤の割合をX質量%、
前記ガラス繊維ストランドの強熱減量をY質量%とした場合、
(X×Y)は3.0以上であることを特徴とする。
(式(1)中、R1、R2、R3、R4、及びR5はそれぞれ独立しており、C1〜C20のアルキル基を示す。)
複数本のガラス繊維モノフィラメントと、前記ガラス繊維モノフィラメントを覆う皮膜とを有するガラス繊維ストランドであって、
前記皮膜は、下記一般式(1)で表される帯電防止剤を含有し、前記皮膜中における帯電防止剤の割合をX質量%、
前記ガラス繊維ストランドの強熱減量をY質量%とした場合、
(X×Y)は3.0以上であることを特徴とする。
(式(1)中、R1、R2、R3、R4、及びR5はそれぞれ独立しており、C1〜C20のアルキル基を示す。)
本発明のガラス繊維ストランドは、皮膜が上記の帯電防止剤を含有し、(X×Y)が3.0以上であるため、加工工程における紡糸工程後に表面処理剤を塗布しなくても、静電気の発生を抑制する効果が大きい。これにより、工程が少なくかつロービングストランドの製造工程や顧客先等での加工工程において、静電気の発生が少ないロービングストランドを得ることができる。
また、本発明のガラス繊維ストランドは、前記皮膜が、エポキシ樹脂を含有することが好ましい。
皮膜がエポキシ樹脂を含有していると、ガラス繊維ストランドを含むガラス繊維強化プラスチック成型品、例えばSMC成型品の耐煮沸性が優れ、SMC成型品を幅広い用途で使用することができるため好ましい。
また、本発明のガラス繊維ストランドは、強熱減量Yが、0.5〜1.5質量%であることが好ましい。
これにより、SMC成型品の製造時において、ロービングストランドに含まれるガラス繊維ストランドの毛羽の発生が抑制され、それにより、SMC成型品の外観を良くすることができる。
また、本発明のガラス繊維ストランドは、水分率が0.5質量%以下であることが好ましい。
当該ガラス繊維ストランドを用いることにより、強度の高いガラス繊維強化プラスチック成型品を得ることができる。
本発明のロービングストランドは、上記に記載のガラス繊維ストランドを含むことを特徴とする。
これにより、ロービングストランドを最終製品に加工する際に、ロービングストランドより発生する静電気を抑制できる。
また、本発明のロービングストランドは、水分率が0.5質量%以下であることが好ましい。
当該ロービングストランドを用いることにより、強度の高いガラス繊維強化プラスチック成型品を得ることができる。
本発明のロービングストランドの製造方法は、
複数本のガラス繊維モノフィラメントと、前記ガラス繊維モノフィラメントを覆うように配された皮膜とを有するガラス繊維ストランドを複数本準備する準備工程と、
前記複数本のガラス繊維ストランドを束ねてロービングストランドを得る合糸工程とを有するロービングストランドの製造方法であって、
前記皮膜は、下記一般式(1)で表される帯電防止剤を有し、
前記皮膜中における帯電防止剤の割合をX質量%、
前記ガラス繊維ストランドの強熱減量をY質量%とした場合、
(X×Y)は3.0以上であることを特徴とする。
(式(1)中、R1、R2、R3、R4、及びR5はそれぞれ独立しており、C1〜C20のアルキル基を示す。)
複数本のガラス繊維モノフィラメントと、前記ガラス繊維モノフィラメントを覆うように配された皮膜とを有するガラス繊維ストランドを複数本準備する準備工程と、
前記複数本のガラス繊維ストランドを束ねてロービングストランドを得る合糸工程とを有するロービングストランドの製造方法であって、
前記皮膜は、下記一般式(1)で表される帯電防止剤を有し、
前記皮膜中における帯電防止剤の割合をX質量%、
前記ガラス繊維ストランドの強熱減量をY質量%とした場合、
(X×Y)は3.0以上であることを特徴とする。
本発明のロービングストランドの製造方法においては、皮膜が上記の帯電防止剤を含有し、(X×Y)が3.0以上であるため、加工工程における紡糸工程後に表面処理剤を塗布しなくても、静電気の発生を抑制する効果が大きい。これにより、工程が少なく、かつ、ロービングストランドの製造工程や顧客先等での加工工程において静電気の発生が少ないロービングストランドを得ることができる。
また、本発明のロービングストランドの製造方法は、
更に、合糸工程で得られたロービングストランドを巻き取る巻回工程とを有し、
前記巻回工程前のロービングストランドの水分率が0.5質量%以下であることが好ましい。
更に、合糸工程で得られたロービングストランドを巻き取る巻回工程とを有し、
前記巻回工程前のロービングストランドの水分率が0.5質量%以下であることが好ましい。
当該製造方法により得られたロービングストランドを用いることで、強度の高いガラス繊維強化プラスチック成型品を得ることができる。
本発明によれば、紡糸工程後に、表面処理剤を塗布しなくても、例えば、ロービングストランド、ヤーン、ガラスチョップドストランドに加工する加工工程における静電気の発生を抑制する効果が大きいガラス繊維ストランドを提供することが可能となる。また、顧客先等での加工工程において静電気の発生が少ないロービングストランドを提供することが可能となる。さらに、工程が少なく、かつ、ロービングストランドの製造工程において静電気の発生が少ないロービングストランドの製造方法を提供することが可能となる。
以下、本発明を実施するための形態について図を用いて説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
本実施形態のガラス繊維ストランドは、複数本のガラス繊維モノフィラメントと、ガラス繊維モノフィラメントを覆う皮膜により構成される。
ガラス繊維モノフィラメントは、例えば、Eガラス(アルカリ含有量2%以下のガラス)、Dガラス(低誘電率ガラス)、ARガラス(耐アルカリ性ガラス)、Cガラス(耐酸性のガラス)、Mガラス(高弾性率のガラス)、Sガラス(高強度、高弾性率のガラス)、Tガラス(高強度、高弾性率のガラス)、Hガラス(高誘電率のガラス)、NEガラス(低誘電率ガラス)などにより構成されている。
ガラス繊維モノフィラメントの平均直径は、3〜50μmであることが好ましい。 ガラス繊維モノフィラメントの平均直径が小さすぎると、例えばロービングストランドとプラスチックとを複合化させる際に、ロービングストランド、プラスチック複合体の流動性が低下し、ガラス繊維強化プラスチック成型品が製造できない場合がある。一方、ガラス繊維モノフィラメントの平均直径が大きすぎると、ガラス繊維強化プラスチック成型品の強度が不十分となる場合がある。ガラス繊維モノフィラメントの平均直径は、6〜20μmであることがより好ましい。
ガラス繊維モノフィラメントの平均直径は、長さ1000mのガラス繊維モノフィラメントの質量の計測結果及びガラス繊維の密度の計測結果などから算出してもよく、またレーザー計測機などにより繊維径を計測して求めてもよい。
皮膜は、複数本のガラス繊維モノフィラメントの表面に形成されている。皮膜は、複数本のガラス繊維モノフィラメントを1本に束ねている。また、皮膜は、ガラス繊維モノフィラメントに傷が付いたり帯電したりすることを抑制する。
皮膜は、下記一般式(1)で表される帯電防止剤を含有する。
(式(1)中、R1、R2、R3、R4、及びR5はそれぞれ独立しており、C1〜C20のアルキル基を示す。)
式(1)で表される帯電防止剤は、SMC成型品に使用した際の、成型品の外観性と煮沸性を損なうことなく、ガラス繊維ストランドに帯電防止性を付与するのに好適である。
R1 〜R5としては、CH3、C2H5、C3H7のような低級アルキル基、或いは更にC数の多いアルキル基、例えばC4H9、C5H11、C12H25、C16H33、C18H37等の直鎖飽和アルキル基、C4H7、C5H9、C12H23、C16H31、C18H35等の直鎖不飽和アルキル基を挙げることができる。R1としては、特にC4以上、好ましくはC4〜C18の飽和直鎖アルキル基を用いると、プラスチックとの相溶性が向上し、ガラス繊維強化プラスチック成型品の煮沸特性をより向上させることができるため好ましい。また、R2〜R5としては、C1〜C4の直鎖アルキル基を用いるのが望ましい。特に材料コストや作業性を考慮すると、ラウリルジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート、オクチルジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート、ミリスチルジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェートが最も好適である。尚、上記アルキル基は、分岐を有するものでも良い。
R1 〜R5としては、CH3、C2H5、C3H7のような低級アルキル基、或いは更にC数の多いアルキル基、例えばC4H9、C5H11、C12H25、C16H33、C18H37等の直鎖飽和アルキル基、C4H7、C5H9、C12H23、C16H31、C18H35等の直鎖不飽和アルキル基を挙げることができる。R1としては、特にC4以上、好ましくはC4〜C18の飽和直鎖アルキル基を用いると、プラスチックとの相溶性が向上し、ガラス繊維強化プラスチック成型品の煮沸特性をより向上させることができるため好ましい。また、R2〜R5としては、C1〜C4の直鎖アルキル基を用いるのが望ましい。特に材料コストや作業性を考慮すると、ラウリルジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート、オクチルジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート、ミリスチルジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェートが最も好適である。尚、上記アルキル基は、分岐を有するものでも良い。
皮膜中における式(1)で表される帯電防止剤の割合Xは、3.0〜15.0質量%であることが好ましい。帯電防止剤の割合が少なすぎると、ガラス繊維ストランド全体に帯電防止効果を付与することができない場合がある。一方、帯電防止剤の割合が多すぎると、毛羽の増加や取扱性の低下につながるとともに、皮膜中における窒素成分含有量が増加することから、ガラス繊維強化プラスチック成型品を着色させてしまう場合がある。皮膜中における式(1)で表される帯電防止剤の割合は、4.0〜14.0質量%であることがより好ましく、5.0〜13.0質量%であることが更に好ましい。
皮膜は、シランカップリング剤、結合剤、潤滑剤、他の帯電防止剤などを用途に応じて含んでも良い。
シランカップリング剤は、ガラス繊維とプラスチックとの結合を促進したり、ガラス繊維モノフィラメントの保護等のために用いられる。シランカップリング剤は、有機官能基を有している。有機官能基としては、アミノ基、エポキシ基、ウレイド基、メタクリル基、ビニル基、メルカプト基、スチリル基、などが挙げられる。これらの有機官能基を有するシランカップリング剤の中でも、引張強度を特に向上させるエポキシ基を有するシランカップリング剤が好ましい。皮膜中におけるシランカップリング剤の割合は、1.0〜10.0質量%であることが好ましく、3.0〜7.0質量%であることがより好ましく、4.0〜6.0質量%であることが更に好ましい。
結合剤は、プラスチックとガラス繊維とを化学的に結合させるために用いられる。結合剤により、所望の強度のガラス繊維強化プラスチック成型品が得られる。結合剤としては、例えば、エポキシ樹脂、オレフィン樹脂、酢酸ビニル樹脂等が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型2官能エポキシ樹脂、ビフェニル変性ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフトール―クレゾール共縮合ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール― フェノール共縮合ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン―フェノール付加反応型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは一種のみ用いても、または二種以上を用いても良い。
エポキシ樹脂は、ガラス繊維強化プラスチック成型品、特にSMC成型品の耐煮沸性を向上させる効果を有する。皮膜中におけるエポキシ樹脂の割合は、3.0〜10.0質量%であることが好ましい。エポキシ樹脂の割合が少なすぎると、ガラス繊維強化プラスチック成型品の耐煮沸性を向上させる効果が乏しくなる場合がある。エポキシ樹脂の割合が多すぎると、ガラス繊維強化プラスチック成型品の外観が悪化する場合がある。皮膜中におけるエポキシ樹脂の割合は、4.0〜9.0質量%であることがより好ましく、4.5〜8.0質量%であることが更に好ましい。
オレフィン樹脂としては、超高分子量ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、超低密度ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン共重合体などが挙げられる。ポリエチレン共重合体としては、エチレンをモノマーとし、共重合可能なモノマーとしてプロピレン、ブテン−1、酢酸ビニル、イソプレン、ブタジエンどの通常の方法で製造される共重合体が挙げられる。これらは一種のみ用いても、または二種以上を用いても良い。
皮膜中における酢酸ビニル樹脂の割合は、40〜80質量%であることが好ましく、50〜75質量%であることがより好ましく、55〜71質量%であることが更に好ましい。
皮膜は、結合剤として、エポキシ樹脂及び酢酸ビニル樹脂を含んでいることが特に好ましい。
皮膜は、他の帯電防止剤として、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルスルホネート、第4級アンモニウムクロライドなどを含有してもよい。これらは一種のみ用いても、または二種以上を用いても良い。
皮膜は、潤滑剤を含んでもよい。潤滑剤は、ガラス繊維ストランドと装置との接触時の摩擦からガラス繊維ストランドを保護することが可能となる。潤滑剤としては、カルナウバワックスやラノリンワックスなどの動植物系または鉱物系のワックス、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、脂肪酸エーテル、芳香族系エステル、芳香族系エーテルなどの界面活性剤が挙げられる。これらは一種のみ用いても、または二種以上を用いても良い。
ガラス繊維ストランドは、強熱減量(Y)が0.5〜1.5質量%であることが好ましい。強熱減量が小さすぎると、ガラス繊維モノフィラメントが集束せず、ガラス繊維ストランドの形状を保てなかったり、毛羽が増大する場合がある。一方、強熱減量が大きすぎると、ケーキから引き出しにくくなったり、SMC成形品としたときにガラス繊維ストランドが目立ちやすくなる。ガラス繊維ストランドの強熱減量、0.7〜1.4質量%であることがより好ましく、0.8〜1.2質量%であることが更に好ましい。
なお、強熱減量は、JIS R3420(2013年)に従う方法により求めた値である。
なお、強熱減量は、JIS R3420(2013年)に従う方法により求めた値である。
皮膜中における式(1)で表される帯電防止剤の割合をX質量%、ガラス繊維ストランドの強熱減量をY質量%とした場合、XとYの積(X×Y)は、3.0以上である。本実施形態においては、式(1)で表される帯電防止剤の割合を厳密に規制することにより、表面処理剤を使用せずにロービングストランドを製造することが可能となる。(X×Y)が小さすぎると、ガラス繊維ストランドが帯電してしまう。一方、(X×Y)が大きすぎると、ガラス繊維ストランドが黄色く変色したり、SMC成形品にしたときの外観が低下してしまう場合がある。そのため、(X×Y)は、15以下であることが好ましい。(X×Y)は、4.0〜14.0であることがより好ましく、7.0〜13.0であることがさらに好ましく、7.5〜12.5であることがさらに好ましい。
ガラス繊維ストランドの番手は、20〜200texであることが好ましい。ガラス繊維ストランドの番手が上記範囲内にある場合、強度の高いガラス繊維強化プラスチック成型品を得ることができる。ガラス繊維ストランドの番手が小さすぎる場合、ガラス繊維強化プラスチック成型品の製造中にガラス繊維ストランドの一部がほぐれてガラス繊維モノフィラメントに戻る場合がある。その結果、ほぐれたガラス繊維モノフィラメントどうしが絡み合って塊となり、塊が成型品の外観を悪化させる場合がある。一方、ガラス繊維ストランドの番手が大きすぎる場合、ガラス繊維強化プラスチック成型品の表面にガラス繊維ストランドが浮き出して見えてしまい、成型品の外観が悪くなる場合がある。ガラス繊維ストランドの番手は、40〜170texであることがより好ましく、特にSMC成形品に使用する場合は60〜120texであることが好ましい。
ガラス繊維ストランドは、50〜400本のガラス繊維モノフィラメントにより構成されていることが好ましい。ガラス繊維モノフィラメントの本数が少なすぎる場合、ガラス繊維強化プラスチック成型品の製造中にガラス繊維ストランドの一部がほぐれてガラス繊維モノフィラメントに戻る場合がある。その結果、ほぐれたガラス繊維モノフィラメントどうしが絡み合って塊となり、塊が成形品の外観を悪化させる場合がある。一方、ガラス繊維モノフィラメントの本数が多すぎる場合、ガラス繊維強化プラスチック成型品の表面にガラス繊維ストランドが浮き出して見えてしまい、成型品の外観が悪くなる場合がある。ガラス繊維モノフィラメントの本数は、100〜300本であることがより好ましい。
ガラス繊維ストランドの水分率は、0.5質量%以下であることが好ましい。水分率が上記範囲にあることにより、ガラス繊維強化プラスチック成型品の強度を向上させることができる。水分率が0.5質量%よりも大きいと、ガラス繊維ストランドとプラスチックとの密着性が低下したり、水分がプラスチックの可塑剤としてはたらき、ガラス繊維強化プラスチック成型品の強度を低下させる場合がある。水分率は0.10質量%以下であることがより好ましい。なお、ガラス繊維ストランドの水分率は、ガラス繊維ストランド100gを100℃で10時間乾燥させた時の、乾燥前後の質量変化率をいう。
本実施形態のガラス繊維ストランドは、以下のように製造することができる。まず、ブッシングの底部のノズルから引き出された複数本のガラス繊維モノフィラメントに、アプリケーターなどによってガラス繊維用集束剤を塗布し、これらガラス繊維モノフィラメントを、ギャザリングシューにより1束に集束し、コレットに巻き取りケーキとする。そして、ケーキを乾燥器に入れ、80〜130℃で、1〜30時間程度かけてガラス繊維用集束剤に含まれる溶媒(揮発分)を蒸発させ、ガラス繊維モノフィラメントの表面の一部または表面全体を覆うような固形の皮膜層を形成する。これにより、ケーキに巻き取られたガラス繊維ストランドが得られる。
なお、ガラス繊維用集束剤は、水、有機溶媒等の溶媒と、上述の皮膜を構成する成分が含まれる。溶媒としては、純水、イオン交換水、工業用水、蒸留水等の水であることが好ましい。
また、溶媒に含まれる皮膜を構成する成分の割合は、溶媒を蒸発させた後に形成される皮膜層を構成する成分の割合と略同一となる。
ガラス繊維用集束剤中の溶媒量は、80〜99質量%であることが好ましく、85〜98質量%であることがより好ましい。
また、溶媒に含まれる皮膜を構成する成分の割合は、溶媒を蒸発させた後に形成される皮膜層を構成する成分の割合と略同一となる。
ガラス繊維用集束剤中の溶媒量は、80〜99質量%であることが好ましく、85〜98質量%であることがより好ましい。
次に、本実施形態のロービングストランドの製造方法を説明する。図1は、本実施形態のロービングストランドの製造方法を実施する装置の全体の概略構成図である。図1に示すように、ロービングストランド製造装置10は、複数のガラス繊維ストランドを合糸してなるロービングストランドを巻き取ってガラスロービング巻回体を製造する装置である。まず、4つのケーキ1、2、3、及び4を準備する(準備工程)。準備工程で準備された4つのケーキ1、2、3、及び4は、それぞれケーキ支持装置5に支持される。そして、4つのケーキ1、2、3、及び4からガラス繊維ストランド1a、2a、3a、及び4aを夫々引き出して、それらを合流部6で束ねて(合糸して)、ロービングストランドRを得る(合糸工程)。合糸工程で得られたロービングストランドRは、巻取装置7によって回転コレット8に巻き取られ、ロービング巻回体が得られる(巻回工程)。ロービングストランド製造装置10は、液体含浸装置や表面処理剤塗布装置によりガラス繊維ストランドに表面処理剤を塗布する工程や、表面処理剤を乾燥させる工程を実施するための構成を有していない。そのため、従来と比較して工程が少ない。以下に、各工程について詳細に説明する。
(準備工程)
4つのケーキ1、2、3、及び4は、ガラス繊維ストランド1a、2a、3a、及び4aにより構成されている。なお、記載を簡略化するため、必要に応じて4つのケーキ1、2、3、及び4は、単にケーキと、ガラス繊維ストランド1a、2a、3a、及び4aは単にガラス繊維ストランドと記載する。ケーキは、ガラス繊維ストランドを巻き取った巻回体形状である。
4つのケーキ1、2、3、及び4は、ガラス繊維ストランド1a、2a、3a、及び4aにより構成されている。なお、記載を簡略化するため、必要に応じて4つのケーキ1、2、3、及び4は、単にケーキと、ガラス繊維ストランド1a、2a、3a、及び4aは単にガラス繊維ストランドと記載する。ケーキは、ガラス繊維ストランドを巻き取った巻回体形状である。
ケーキ1、2、3、4としては、上記実施形態のガラス繊維ストランドを巻き取ったものが挙げられる。
(合糸工程)
合糸工程では、4つのケーキ1、2、3、及び4からガラス繊維ストランド1a、2a、3a、及び4aを夫々引き出して、それらを合流部6で束ねることで実行される。これにより、ロービングストランドRが得られる。なお、合流部6におけるガラス繊維ストランド1a、2a、3a、及び4aの水分率は、0.5質量%以下であることが好ましい。
合糸工程では、4つのケーキ1、2、3、及び4からガラス繊維ストランド1a、2a、3a、及び4aを夫々引き出して、それらを合流部6で束ねることで実行される。これにより、ロービングストランドRが得られる。なお、合流部6におけるガラス繊維ストランド1a、2a、3a、及び4aの水分率は、0.5質量%以下であることが好ましい。
(巻回工程)
巻回工程では、ロービングストランドRを巻取装置7によって回転コレット8に巻き取り、ロービング巻回体が得られる。なお、水分率が0.5質量%以下であるロービングストランドRを回転コレット8に巻き取ることが好ましい。水分率が上記範囲にあることにより、ガラス繊維強化プラスチック成型品の強度を向上させることができる。水分率が0.5質量%よりも大きいと、ガラス繊維ストランドとプラスチックとの密着性が低下したり、水分がプラスチックの可塑剤としてはたらき、ガラス繊維強化プラスチック成型品の強度を低下させる場合がある。水分率は0.10質量%以下であることがより好ましい。なお、ロービングストランドの水分率は、ロービングストランド100gを100℃で10時間乾燥させた時の、乾燥前後の質量変化率をいう。
なお、合糸工程によりロービングストランドRが得られてから、巻取工程を経るまでの間、ロービングストランドRの水分率は0.5質量%以下を維持していることが好ましい。例えば、水等の溶媒を含む表面処理剤等をロービングストランドRに塗布しない、すなわち紡糸工程後に帯電防止剤を含む表面処理剤をガラス繊維ストランドの表面に塗布する表面処理塗布工程を含まないことが好ましい。
巻回工程では、ロービングストランドRを巻取装置7によって回転コレット8に巻き取り、ロービング巻回体が得られる。なお、水分率が0.5質量%以下であるロービングストランドRを回転コレット8に巻き取ることが好ましい。水分率が上記範囲にあることにより、ガラス繊維強化プラスチック成型品の強度を向上させることができる。水分率が0.5質量%よりも大きいと、ガラス繊維ストランドとプラスチックとの密着性が低下したり、水分がプラスチックの可塑剤としてはたらき、ガラス繊維強化プラスチック成型品の強度を低下させる場合がある。水分率は0.10質量%以下であることがより好ましい。なお、ロービングストランドの水分率は、ロービングストランド100gを100℃で10時間乾燥させた時の、乾燥前後の質量変化率をいう。
なお、合糸工程によりロービングストランドRが得られてから、巻取工程を経るまでの間、ロービングストランドRの水分率は0.5質量%以下を維持していることが好ましい。例えば、水等の溶媒を含む表面処理剤等をロービングストランドRに塗布しない、すなわち紡糸工程後に帯電防止剤を含む表面処理剤をガラス繊維ストランドの表面に塗布する表面処理塗布工程を含まないことが好ましい。
なお、本実施形態においては、準備工程、合糸工程及び巻回工程を有していたが、例えば、合糸工程の前に、ガラス繊維ストランドの切断の有無の検査を行う検査工程を有していてもよい。
本発明について、具体的な実施例に基づいて、さらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。
(試料No.1)
まず、ガラス組成がEガラスの組成となるように秤量、調合した各種のガラス原料をガラス溶融炉中で溶融した。溶融ガラスを成形体に設けられた複数のノズルから引き出し、複数本のガラス繊維モノフィラメントを得た。ガラス繊維モノフィラメントの直径は、14μmであった。次に、アプリケーターを用いて、皮膜の成分割合が表1の試料No.2に記載のようになるように調製し、蒸留水に溶解させたガラス繊維用集束剤をガラス繊維モノフィラメントの表面に均等に塗布した。なお、オクチルジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート(下記式(2))及びラウリルジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート(下記式(3))は、一般式(1)で表される帯電防止剤に該当する。また、エポキシ樹脂、ポリ酢酸、ポリウレタンは界面活性剤によりエマルジョンとなって、蒸留水に分散している。その後、800本のガラス繊維モノフィラメントを4分割し、200本ずつガラス繊維モノフィラメントを束ねて1本のガラス繊維ストランドとし、さらに紙管に巻き取って、4本のガラス繊維ストランドを含む巻回体(ケーキ)を15個作製した。次に、これらのケーキを熱風加熱装置によって、ガラス繊維用集束剤の有効成分が固化し、皮膜が形成されるまで加熱して乾燥させた後に、ケーキから紙管を抜き取って、最内層から数層分のガラス繊維ストランドを引き出した。このようにして、80texのガラス繊維ストランドが4本同時に巻き取られたケーキを得た。なお、これらのケーキに巻き取られたガラス繊維ストランドの強熱減量は表1に示す通りであり、水分率は0.04質量%であった。
まず、ガラス組成がEガラスの組成となるように秤量、調合した各種のガラス原料をガラス溶融炉中で溶融した。溶融ガラスを成形体に設けられた複数のノズルから引き出し、複数本のガラス繊維モノフィラメントを得た。ガラス繊維モノフィラメントの直径は、14μmであった。次に、アプリケーターを用いて、皮膜の成分割合が表1の試料No.2に記載のようになるように調製し、蒸留水に溶解させたガラス繊維用集束剤をガラス繊維モノフィラメントの表面に均等に塗布した。なお、オクチルジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート(下記式(2))及びラウリルジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート(下記式(3))は、一般式(1)で表される帯電防止剤に該当する。また、エポキシ樹脂、ポリ酢酸、ポリウレタンは界面活性剤によりエマルジョンとなって、蒸留水に分散している。その後、800本のガラス繊維モノフィラメントを4分割し、200本ずつガラス繊維モノフィラメントを束ねて1本のガラス繊維ストランドとし、さらに紙管に巻き取って、4本のガラス繊維ストランドを含む巻回体(ケーキ)を15個作製した。次に、これらのケーキを熱風加熱装置によって、ガラス繊維用集束剤の有効成分が固化し、皮膜が形成されるまで加熱して乾燥させた後に、ケーキから紙管を抜き取って、最内層から数層分のガラス繊維ストランドを引き出した。このようにして、80texのガラス繊維ストランドが4本同時に巻き取られたケーキを得た。なお、これらのケーキに巻き取られたガラス繊維ストランドの強熱減量は表1に示す通りであり、水分率は0.04質量%であった。
図1に示すように、ケーキ支持装置5を備えるロービングストランド製造装置10を準備し、15個のケーキをケーキ支持装置5に支持し、各ケーキから引き出したガラス繊維ストランドを合流部6で束ね、巻取装置7によって回転コレット8に巻き取ることによりロービング巻回体を製造した。
試料No.2〜10のロービングストランドは、皮膜の成分割合が表1の試料No.2〜10に記載のようになるように調製したこと以外は、試料No.1と同じ方法により製造した。なお、試料No.10のテトラエチルペンタアミンとステアリン酸の縮合物は、一般式(1)で表される帯電防止剤に該当しない帯電防止剤である。
(静電気の発生度合いの評価)
ロービングストランドの静電気の発生度合いの評価は、ロービングストランドを、切断速度50m/分の速さで1インチ(2.54cm)の長さに切断してガラスチョップドストランドを製造し、製造直後のガラスチョップドストランド120gを集め、このガラスチョップドストランド上の静電電位の最大値(絶対値)を、静電電位測定器(品番STATIRON DZ4、シシド静電気株式会社製)により測定することにより評価した。静電電位の最大値が小さいほど静電気が発生し難いことを示す。
ロービングストランドの静電気の発生度合いの評価は、ロービングストランドを、切断速度50m/分の速さで1インチ(2.54cm)の長さに切断してガラスチョップドストランドを製造し、製造直後のガラスチョップドストランド120gを集め、このガラスチョップドストランド上の静電電位の最大値(絶対値)を、静電電位測定器(品番STATIRON DZ4、シシド静電気株式会社製)により測定することにより評価した。静電電位の最大値が小さいほど静電気が発生し難いことを示す。
表1に、試料No.1〜10におけるガラスチョップドストランド上の静電電位の最大値(絶対値)を示す。
表1のより一般式(1)で表される帯電防止剤を有し、(X×Y)が3.0以上である皮膜を有する試料No.1〜8のガラス繊維ストランドの静電電位の最大値は2.51kV以下であった。一方、(X×Y)の値が3.0未満である皮膜を有する試料No.9のガラス繊維ストランドは、静電電位の最大値が8.15kVと高かった。また、一般式(1)で表される帯電防止剤に該当しない帯電防止剤を含む皮膜を有する資料No.10のガラス繊維ストランドは、(X×Y)の値が3.0以上であるが、静電電位の最大値が4.59kVと高かった。
1,2,3,4 ケーキ
1a,2a,3a,4a ガラス繊維ストランド
6 合流部
R ロービングストランド
1a,2a,3a,4a ガラス繊維ストランド
6 合流部
R ロービングストランド
Claims (8)
- 複数本のガラス繊維モノフィラメントと、前記ガラス繊維モノフィラメントを覆う皮膜とを有するガラス繊維ストランドであって、
前記皮膜は、下記一般式(1)で表される帯電防止剤を含有し、前記皮膜中における帯電防止剤の割合をX質量%、
前記ガラス繊維ストランドの強熱減量をY質量%とした場合、
(X×Y)は3.0以上であることを特徴とするガラス繊維ストランド。
- 前記皮膜は、エポキシ樹脂を含有する請求項1に記載のガラス繊維ストランド。
- 強熱減量Yは、0.5〜1.5質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載のガラス繊維ストランド。
- 水分率が0.5質量%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のガラス繊維ストランド。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のガラス繊維ストランドを含むことを特徴とするロービングストランド。
- 水分率が0.5質量%以下であることを特徴とする請求項5に記載のロービングストランド。
- 複数本のガラス繊維モノフィラメントと、前記ガラス繊維モノフィラメントを覆うように配された皮膜とを有するガラス繊維ストランドを複数本準備する準備工程と、
前記複数本のガラス繊維ストランドを束ねてロービングストランドを得る合糸工程とを有するロービングストランドの製造方法であって、
前記皮膜は、下記一般式(1)で表される帯電防止剤を有し、
前記皮膜中における帯電防止剤の割合をX質量%、
前記ガラス繊維ストランドの強熱減量をY質量%とした場合、
(X×Y)は3.0以上であることを特徴とするロービングストランドの製造方法。
- 更に、合糸工程で得られたロービングストランドを巻き取る巻回工程とを有し、
前記巻回工程前のロービングストランドの水分率が0.5質量%以下であることを特徴とする請求項7に記載のロービングストランドの製造方法。
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JP2016099540A JP2017206787A (ja) | 2016-05-18 | 2016-05-18 | ガラス繊維ストランド、ロービングストランド及びロービングストランドの製造方法 |
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WO2019124033A1 (ja) * | 2017-12-19 | 2019-06-27 | 日本電気硝子株式会社 | ガラスロービング及び複合材並びにガラスロービングの製造方法 |
WO2021085115A1 (ja) * | 2019-10-29 | 2021-05-06 | 日東紡績株式会社 | ガラス合糸ロービング、熱可塑性複合材料形成用ランダムマット、及び、ガラス繊維強化熱可塑性樹脂シート |
-
2016
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