JP2017204728A - アレイアンテナ装置 - Google Patents

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Fumitake Ohashi
史武 大橋
竹内 博之
Hiroyuki Takeuchi
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Abstract

【課題】高い防水性と高い放熱性とを同時に有するアレイアンテナ装置を提供する。【解決手段】第1方向Aおよび第2方向Bに配列されている複数のアンテナ素子1と、第1方向および第2方向に交差する第3方向Cにおいて複数のアンテナ素子1の各々に対向して配置された複数のモジュール2と、第1方向Aに延在して複数のモジュール2を冷却する第2方向に沿って並べられた第1部分31,33と、第1部分31,33で得た熱を放熱する第2部分32,34とをそれぞれ有する複数のヒートパイプ3と、複数のアンテナ素子1に面するフィドーム7と、フィドーム7とともに密閉空間を形成し、複数のアンテナ素子1、複数のモジュール2、および複数のヒートパイプ3を密閉空間に収容し、複数のヒートパイプ3の第2部分32,34と接して第2部分32,34から熱が伝えられる熱伝導部4aを有するフレーム4とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、アレイアンテナ装置に関し、特に防水性が要求されるアレイアンテナ装置に関する。
アレイアンテナ装置の冷却構造として、ヒートパイプによる熱輸送方式を採用したものが知られている。
特許文献1、2では、アンテナ素子、該アンテナ素子を励振するモジュールがアンテナフレーム内に収容されており、ヒートシンク(放熱手段)がアンテナフレームの外部に配置されている。この構成のアレーアンテナでは、モジュールにより生じた熱をヒートパイプがヒートシンクまで輸送し、ヒートシンクにより外部に放熱している。
従来のアレイアンテナ装置の冷却構造として、アンテナフレームにヒートパイプを挿入可能な貫通孔が形成されており、ヒートパイプにおいて当該貫通孔の外部に引き回された部分がヒートシンクに接続され、該ヒートシンクがブロアなどにより冷却されるものが知られている。
特開平6−291543号公報 特開平11−317618号公報
しかしながら、上記のような冷却構造を備えるアレイアンテナ装置では、ヒートパイプが挿入されている上記貫通孔がアレイアンテナ装置の外部から内部への浸水経路となり得る。そのため、高い放熱性の実現が図られた従来のアレイアンテナ装置は、十分な防水性を有していないという問題があった。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものである。本発明の主たる目的は、高い防水性と高い放熱性とを同時に有しているアレイアンテナ装置を提供することにある。
本発明に係るアレイアンテナ装置は、第1方向および第1方向に交差する第2方向に配列されている複数のアンテナ素子と、第1方向および第2方向に交差する第3方向において複数のアンテナ素子の各々に対向して配置され、アンテナ素子をそれぞれ励振する複数のモジュールと、第1方向に延在して複数のモジュールを冷却する第2方向に沿って並べられた第1部分と、第1部分で得た熱を放熱する第2部分とをそれぞれ有する複数のヒートパイプと、複数のアンテナ素子に面するフィドームと、フィドームとともに密閉空間を形成し、複数のアンテナ素子、複数のモジュール、および複数のヒートパイプを密閉空間に収容し、複数のヒートパイプの第2部分と接して第2部分から熱が伝えられる熱伝導部を有するフレームと、熱伝導部と接し、熱伝導部を冷却する放熱部とを備える。複数のヒートパイプは、第2部分の第1部分と接続しない側の端である終端が第1部分よりも第3方向の一方の側に位置する第1群のヒートパイプと、終端が第1部分よりも第3方向の一方の側とは反対の側に位置する第2群のヒートパイプとを含む。
本発明によれば、高い防水性と高い放熱性とを同時に有しているアレイアンテナ装置を提供することができる。
実施の形態1に係るアレイアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。 実施の形態1に係るアレイアンテナ装置の構成を示す側面図である。 (a)図2中のIII(a)−III(a)線に沿う断面図である。(b)図3(a)中の領域III(b)の部分拡大図である。 実施の形態1に係るアレイアンテナ装置のヒートパイプの構成を示す部分上面図である。 実施の形態1に係るアレイアンテナ装置の冷却構造を示す側面図である。 実施の形態1に係るアレイアンテナ装置のヒートパイプの構成を示す側面図である。 実施の形態1に係るアレイアンテナ装置のヒートパイプ、モジュール、および冷却板の位置関係を示す斜視図である。 実施の形態1に係るアレイアンテナ装置のヒートパイプとモジュールとの位置関係を示す斜視図である。 実施の形態1に係るアレイアンテナ装置のヒートパイプの構成を説明するための図である。 実施の形態1に係るアレイアンテナ装置のヒートパイプの構成を説明するための図である。 実施の形態1に係るアレイアンテナ装置のヒートパイプの構成の変形例を示す部分上面図である。 実施の形態2に係るアレイアンテナ装置の構成を示す分解斜視図である。 実施の形態2に係るアレイアンテナ装置の構成を示す側面図である。 図13中のXIV−XIV線に沿う断面図である。 図14中の領域XVの部分拡大図である。 実施の形態2に係るアレイアンテナ装置のヒートパイプ、フレーム、および放熱部の接続関係を示す側面図である。 実施の形態2に係るアレイアンテナ装置のヒートパイプとモジュールとの位置関係を示す斜視図である。 実施の形態2に係るアレイアンテナ装置のヒートパイプとモジュールとの位置関係を示す斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1〜図11を参照して、実施の形態1に係るアレイアンテナ装置100について説明する。アレイアンテナ装置100は、複数のアンテナ素子1と、複数のアンテナ素子1を励振する複数のモジュール2と、複数のモジュール2に生じた熱を吸収し移動させる複数のヒートパイプ3を含む冷却構造体と、複数のアンテナ素子1、複数のモジュール2および複数のヒートパイプ3などの冷却構造体の一部を内部に収容するフレーム4と、フィドーム7とを主に備える。フレーム4とフィドーム7とは、互いに接続されており、フレーム4の内部空間を外部空間に対して密閉された空間(以下、単に密閉空間という)を形成している。ここで、密閉空間とは、少なくとも外部空間との間で水の出入が防止されている空間をいう。
図1および図2に示されるように、複数のアンテナ素子1は、第1方向Aおよび第1方向Aに交差する第2方向Bに沿って配列されており、アレイアンテナを構成している。複数のアンテナ素子1は、観測空間に向いた面(前面)と、当該前面と反対側に位置する面(後面)とを有している。複数のアンテナ素子1の当該前面は、フィドーム7に面しており、フィドーム7を介して観測空間と仕切られている。フィドーム7は、複数のアンテナ素子1に面しており、電波を透過させるとともに、アレイアンテナと観測空間を隔てることにより、アレイアンテナを保護している。フィドーム7は、アレイアンテナを保護するために、複数のアンテナ素子1を覆うように設けられるか、または、複数のアンテナ素子1を内部に収容するフレーム4のアレイアンテナ前面に空けられた開口を塞ぐように設けられる。なお、以下において、第1方向Aおよび第2方向Bに交差する第3方向Cにおける観測空間に向いた方向を前側、その反対方向を後側とする。また、実施の形態1に係るアレイアンテナ装置100において、第1方向Aは鉛直方向に沿った方向であり、第2方向Bおよび第3方向Cは水平方向に沿った方向である。第1方向A、第2方向Bおよび第3方向Cは、互いに直交している。
図3に示されるように、複数のモジュール2は、第3方向Cにおいて、複数のアンテナ素子1と重なる位置に配置されている。複数のモジュール2の各々は、複数のアンテナ素子1の後側に配置されている。図5に示されるように、複数のモジュール2は、後述する冷却板6の第1方向Aおよび第2方向Bに沿って延びる表面(第3方向Cに垂直な表面)と接触している面を有している。なお、図5においては、モジュール2に生じた熱を冷却するための冷却構造に関する主な部材のみを示す。図7および図8に示されるように、複数のモジュール2は、第1方向Aおよび第2方向Bに沿って配列されている。
図8を参照して、複数のモジュール2の各々は、本体部2aと、第3方向Cにおいて本体部2aよりも前側に突出しているコネクタ2bと、後述する冷却板6に固定される固定部2cとを有している。本体部2aは、第3方向Cにおいて前側に位置する前面が後述する冷却板6の後側に位置する後面と接続されている。1つのモジュール2のコネクタ2bの前側に位置する端部は、1つのアンテナ素子1の上記後面と接続されている。複数のモジュール2は、複数のアンテナ素子1と1対1の関係で接続されている。複数のコネクタ2bの各々は、後述する冷却板6に複数形成されているコネクタ用貫通孔(図示しない)に挿入されている。複数のコネクタ2bの各々は、例えば、第2方向Bにおいて、後述する冷却板6に形成されているヒートパイプ用貫通孔(図示しない)間に配置されている。複数の固定部2cの各々は、例えばネジなどを含み、当該ネジは後述する冷却板6に複数形成されているネジ穴(図示しない)に挿入され固定されている。異なる観点から言えば、複数のコネクタ2bおよび複数の固定部2cの各々は、例えば、第2方向Bにおいて、後述する複数のヒートパイプ3の第1部分31,33間に配置されている。モジュール2の後側に位置する後面は、背面扉8に面している。
複数のヒートパイプ3は、第1フレーム部4a(熱伝導部)、放熱部5および冷却板6とともに、モジュール2に生じた熱を冷却するための冷却構造体を構成している。図2〜図8に示されるように、複数のヒートパイプ3の各々は、第1方向Aに沿って延在する第1部分31,33と、第1部分31,33と接続されておりかつ第1方向Aに交差する方向(例えば垂直な方向)に沿って延在する第2部分32,34とを主に有している。図3(b)に示されるように、複数のヒートパイプ3の各々は、第1部分31,33が第3方向Cにおいて複数のアンテナ素子1とモジュール2との間に配置されており、かつ第1部分31,33が第2方向Bに沿って配列されている。
図6に示されるように、複数のヒートパイプ3は、第1部分31,33および第2部分32,34の延在方向に沿った断面の形状が略L字状である。複数のヒートパイプ3の第1部分31,33および第2部分32,34は、例えば直線状に形成されたヒートパイプが曲げ加工されることにより形成されている。複数のヒートパイプ3は、延在方向に垂直な断面形状が例えば円形状である。
図3(a)、図3(b)、図5、図7および図8に示されるように、複数のヒートパイプ3の各々は、第1部分31,33が冷却板6を介してモジュール2と接続されている。複数の第1部分31,33の各々は、少なくとも一部分が冷却板6に形成されているヒートパイプ用貫通孔(図示しない)に挿入されており、外周面がヒートパイプ用貫通孔の内周面と接続されている。第2部分32,34は、第1部分31,33の第1方向Aにおいて上方に位置する一方端と接続されている。図5に示されるように、複数の第2部分32,34は、第1部分31,33を介して冷却板6と接続されているとともに、熱伝導接着剤10を介して後述する第1フレーム部4aと接合されている。
図3(a)、図3(b)、図7および図8に示されるように、複数のヒートパイプ3は、アンテナ素子1およびモジュール2に対する位置関係により、主に第1群のヒートパイプ3aと第2群のヒートパイプ3bとに分類され得る。第1群のヒートパイプ3aの各々は第1部分31、第2部分32、および屈曲部分35を有している。第2群のヒートパイプ3bの各々は第1部分33、第2部分34および屈曲部分36を有している。
図3(a)および図3(b)に示されるように、第1群のヒートパイプ3aは、第2部分32において第1部分31と接続されている一端とは反対側に位置する他端が第1部分31よりもアンテナ素子1側(前側)に位置している。第2群のヒートパイプ3bは、第2部分34において第1部分33と接続されている一端とは反対側に位置する他端が第1部分33よりもアンテナ素子1側とは反対側、すなわちモジュール2側(後側)に位置している。
図3(a)および図3(b)に示されるように、第1方向Aからの側面視において、第2部分32および第2部分34は、第2方向Bに沿って延びる直線E(図4参照)に対して傾斜している。第1方向Aからの側面視において、第2部分32が第2方向Bに沿って延びる直線Eに対して成す配向角度および第2部分34が第2方向Bに沿って延びる直線Eに対して成す配向角度は、好ましくは90度未満である。第2部分32,34の配向角度とは、第2部分32,34の中心軸と当該直線Eとの成す角度のうち、小さい角をいう。第2部分32の上記配向角度と第2部分34の上記配向角度とは、例えばいずれも角度θで等しい。ここで、配向角度が等しいとは、両者の配向角度が完全に同一である場合と、両者の配向角度が完全に同一ではないが明らかに異なるとは言えない誤差程度(例えば±2%以内)で異なる場合との双方を含む。
図3(a)および図3(b)に示されるように、第2方向Bにおいて、第1群のヒートパイプ3aの第1部分31間は、例えば等間隔に配置されている。同様に、第2方向Bにおいて、第2群のヒートパイプ3bの第1部分33間は、例えば等間隔に配置されている。第1部分31間の間隔Xは、例えば第1部分33間の間隔Xと等しい。
図3(a)および図3(b)に示されるように、第1群のヒートパイプ3aの第1部分31と第2群のヒートパイプ3bの第1部分33とは、第2方向Bに沿って互いに間隔を隔てて交互に配置されている。第1部分31,33は、例えば後述するフレーム4およびフィドーム7により形成される密閉空間(第1フレーム部4a、第2フレーム部4b、フィドーム7および背面扉8によって密閉された密閉空間)の第3方向Cにおける中央部を第2方向Bに沿って延びる直線E(図4参照)上に、互いに間隔を隔てて配列されている。第1部分31と第1部分33とは、第1間隔X1または第1間隔X1よりも長い第2間隔X2を隔てて配列されている。第1間隔X1と第2間隔X2との和は、上記第1部分31間の間隔Xおよび第2部分33間の間隔に相当する。
第2部分32,34は、第1フレーム部4aの上記下面との接触面積が大きい方が好ましい。第2部分32,34は、第1部分31,33と接続されている一端と当該一端とは反対側に位置する他端との間の距離が長い方が好ましい。第2部分32は、第1部分31と接続されている一端と反対側に位置する他端が、第1フレーム部4aの上記下面の第3方向Cにおいて前側に位置する前方端部と接続されているのが好ましい。第2部分34は、第1部分33と接続されている一端と反対側に位置する他端が、第1フレーム部4aの上記下面の第3方向Cにおいて後側に位置する後方端部と接続されているのが好ましい。第2部分32,34の上記配向角度θは、小さい方が好ましい。なお、複数のヒートパイプ3のより詳細な構成は後述する。
第1フレーム部4a(熱伝導部)は、高い熱伝導率を有する高熱伝導フレームである。図1に示されるように、第1フレーム部4aは、フレーム4の一部を構成している。フレーム4は、第1フレーム部4aと、第2フレーム部4bと、背面扉8とを有している。第1フレーム部4aを構成する材料は、熱伝導率が高い材料であり、例えばグラファイトを内蔵加工したアルミニウム(Al)である。第1フレーム部4aは、第1方向Aに沿う方向の熱伝導率が第2方向Bに沿う方向の熱伝導率以上であるのが好ましい。フレーム4において第1フレーム部4a以外の他の部分を構成する材料は、例えばAlである。
図1および図2に示されるように、第1フレーム部4aは、第2方向Bに沿って延びるように形成されている。第1フレーム部4aの第1方向Aにおいて下方に位置する下面は、第1方向Aに交差する方向に延びる面(例えば垂直な面)である。第2フレーム部4bは、第3方向Cから見たときに、コ字状に形成されている。第2フレーム部4bは、第1方向Aに沿って延びる2つの部分が第2方向Bにおいて間隔を隔てて配置されており、両部分の下方端が第2方向Bに沿って延びる部分と接続されている。第2フレーム部4bの第1方向Aに沿って延びる2つの部分の第1方向Aに垂直な断面形状および第2フレーム部4bの第2方向Bに沿って延びる部分の第2方向Bに垂直な断面形状は、例えばコ字状である。第1フレーム部4aの第2方向Bにおける一端および他端が第2フレーム部4bの第1方向Aに沿って延びる2つ部分の各上方端と接続されている。第1フレーム部4aと第2フレーム部4bとが接続されてなる構造体には、前側に位置する面および後側に位置する面上に開口部が形成されている。フレーム4は、上記構造体と背面扉8とが接続されることにより構成されており、上記構造体の後側に位置する面の開口部が背面扉8によって塞がれている。背面扉8は、第3方向Cから見たときの平面形状が当該開口部の平面形状よりも大きく、当該開口部を塞いでいる。
フレーム4は、前側に位置する面がフィドーム7と接続されている。フィドーム7は、第3方向Cから見たときの平面形状がフレーム4の前側に位置する面上に形成されている開口部の平面形状よりも大きく、当該開口部を塞いでいる。これにより、アレイアンテナ装置100には、第1方向Aおよび第2方向Bに沿った四方および第3方向Cにおける前後が、フレーム4およびフィドーム7によって外部空間と仕切られている密閉空間が形成されている。当該密閉空間には、アンテナ素子1、モジュール2、ヒートパイプ3、および冷却板6が収容される。第1フレーム部4aの上記下面は当該密閉空間に面しており、複数のヒートパイプ3の第2部分32,34と接続されている。背面扉8は開閉可能である。背面扉8が開かれた状態では、モジュール2の後側に位置する後面が外部空間に露出される。
図1および図2に示されるように、放熱部5は、第1フレーム部4aに接続されている。放熱部5は、第1フレーム部4aの第1方向Aにおいて上方に位置する面上に配置されている。すなわち、放熱部5は、上記密閉空間との外に配置されている。放熱部5は、第1フレーム部4aから受けた熱を周囲の環境に放熱可能な任意の構成を備えていればよいが、例えばヒートシンクおよびファンを含んでいる。放熱部5は、例えば放熱グリス9を介して第1フレーム部4aと接続されている。
図1、図5および図7に示されるように、冷却板6は、第1方向Aおよび第2方向Bに沿って延び、かつ第3方向Cにおいて後側に位置する後面を有している。上述のように、冷却板6の当該後面は、モジュール2の本体部2aの上記前面と接続されている。冷却板6には、第3方向Cに沿って延びるコネクタ用貫通孔が、第1方向Aおよび第2方向Bにおいて互いに間隔を隔てて複数形成されている。さらに、冷却板6には、第1方向Aに沿って延びるヒートパイプ用貫通孔が第2方向Bにおいて互いに間隔を隔てて複数形成されている。複数のコネクタ用貫通孔の各々には、モジュール2のコネクタ2bが挿入されている。複数のヒートパイプ用貫通孔の各々には、ヒートパイプ3の第1部分31,33が挿入されている。ヒートパイプ用貫通孔の内周面は、ヒートパイプ3の第1部分31,33の外周面と接続されている。冷却板6を構成する材料は、高い熱伝導率を有する任意の材料であればよいが、例えばAlである。
上記のような構成を備えるアレイアンテナ装置100において、モジュール2に生じた熱は、以下のような経路を辿り、外部空間へ排熱される。モジュール2に生じた熱は、まず冷却板6に伝えられる。冷却板6に伝えられた熱は、冷却板6のヒートパイプ用貫通孔内に挿入された複数のヒートパイプ3の第1部分31,33に伝えられる。第1部分31,33に伝えられた熱は、第1部分31,33内の作動液に伝えられ、当該作動液を気化する。気化された作動液は第1方向Aにおいて上方に位置する第2部分32,34に移動し、第2部分32,34および第2部分32,34と接続されている第1フレーム部4aに放熱する。放熱した作動液は、再び液化し、第1部分31,33に移動する。第1フレーム部4aの上記下面に伝えられた熱は、第1フレーム部4aの上記上面と接続されている放熱部5によって外部空間に放熱される。
以上のように、アレイアンテナ装置100は、第1方向Aおよび第1方向Aに交差する第2方向Bに配列されている複数のアンテナ素子1と、第1方向Aおよび第2方向Bに交差する第3方向Cにおいて、複数のアンテナ素子1と重なる位置に配置され、アンテナ素子1を励振する複数のモジュール2と、モジュール2の熱を吸収する複数のヒートパイプ3と、密閉空間を有し、複数のアンテナ素子1、複数のモジュール2、および複数のヒートパイプ3を密閉空間に収容しているフレーム4とを備える。複数のヒートパイプ3の各々は、第1方向Aに延在する第1部分31,33と、第1部分31,33と接続されており、かつ密閉空間に面しているフレーム4の内周面と接続されている第2部分32,34とを有している。複数のヒートパイプ3の各々は、第1部分31,33が第3方向Aにおいて複数のアンテナ素子1と複数のモジュール2との間に配置され、かつ第1部31,33分が第2方向Bに配列されている。複数のヒートパイプ3は、第2部分32において第1部分31と接続されている一端と反対側に位置する他端が第1部分31よりもアンテナ素子1側に位置している第1群のヒートパイプ3aと、第2部分34における他端が第1部分33よりもアンテナ素子1側とは反対側に位置している第2群のヒートパイプ3bとを含む。アレイアンテナ装置100は、フレーム4の一部分(第1フレーム部4a)を介して第2部分32,34と接続されている放熱部5をさらに備える。
そのため、アレイアンテナ装置100によれば、フレーム4(第1フレーム部4a)を介してヒートパイプ3の第2部分32,34と放熱部5とが接続されており、フレーム4にヒートパイプ3を通すための貫通孔が形成されていない。そのため、フレーム4の外部から内部への当該貫通孔を伝った浸水が防止されており、アレイアンテナ装置100は、従来のアレイアンテナ装置と比べて、フレーム4内のアンテナ素子1、モジュール2などに対する防水性が高められている。さらに、第1群のヒートパイプ3aの第2部分32と第2群のヒートパイプ3bの第2部分34が高密度に配置されているため、従来のアレイアンテナ装置と比べて、第1フレーム部4aとヒートパイプ3の第2部分32,34との接触面積が大きく、ヒートパイプ3から第1フレーム部4aへの熱伝導効率が高められている。そのため、モジュール2に生じた熱(フレーム4の内部に生じた熱)は、ヒートパイプ3から第1フレーム部4aおよび放熱部5を経てフレーム4の外部へ効率的に放熱され得る。つまり、アレイアンテナ装置100は、高い防水性と高い放熱性とを同時に有している。
<ヒートパイプ3の構成例>
次に、図3(a)、(b)および図4を参照して、上述したヒートパイプ3の好適な構成例を説明する。図4は、図3(a)および図3(b)に示されるアレイアンテナ装置100の好適な構成例を示す概略図であり、ヒートパイプ3以外の構成部品の図示が省略されている。図4中の幅Dは、図1、図2および図5に示される第1フレーム部4aの第3方向Cにおける間隔である。図4中の一点鎖線Eは、第1フレーム部4aの第3方向Cにおける中心を通り、第2方向Bに沿って延びる中心線である。上述のように、複数のヒートパイプ3の各々は同等の構造を有している。第1部分31,33は、第3方向Cにおいて後述するフレーム4の密閉空間の中央部を第2方向Bに沿って延びる直線E(図4参照)上に、互いに間隔を隔てて配列されている。第2部分32,34の上記他端は第1フレーム部4aの上記下面の上記前方端部または上記後方端と接続されているものとする。このとき、第1群のヒートパイプ3aのうちの1つの第1ヒートパイプ3a1と、第2群のヒートパイプ3bのうち第2方向Bにおいて当該第1ヒートパイプ3a1を挟んで隣り合う第2ヒートパイプ3b1および第3ヒートパイプ3b2とを考える。
第1ヒートパイプ3a1の第2部分32において第1部分31に接続されている上記一端を含む一部と、第3ヒートパイプ3b2の第2部分34において第1部分33に接続されている上記一端を含む一部とは、第3方向Cにおいて重なるように配置されている。異なる観点から言えば、第1ヒートパイプ3a1の第2部分32の上記一端に対し、当該第2部分32の当該一端と反対側に位置する上記他端と、第2ヒートパイプ3b1の第2部分34の上記一端とは、鈍角を成している。
第1ヒートパイプ3a1の第2部分32の上記一端を含む一部と、第2ヒートパイプ3b1の第2部分34の上記一端を含む一部とは、第3方向Cにおいて重なるように配置されていない。異なる観点から言えば、第1ヒートパイプ3a1の第2部分32における上記一端に対して、第1ヒートパイプ3a1の上記他端と第3ヒートパイプ3b2の第2部分34における上記一端とが鋭角を成している。
言い換えると、第1ヒートパイプ3a1の第2部分32の中心軸は、第1ヒートパイプ3a1の第1部分31の中心軸と第2ヒートパイプ3b1の第1部分33の中心軸とを結ぶ線分とは鈍角を成しており、第1ヒートパイプ3a1の第1部分31の中心軸と第3ヒートパイプ3b2の第1部分33の中心軸とを結ぶ線分とは鋭角を成している。
第1ヒートパイプ3a1と第2ヒートパイプ3b1との第2方向Bにおける第1間隔X1は、第1ヒートパイプ3a1と第3ヒートパイプ3b2との第2方向Bにおける第2間隔X2よりも短い。ここで、間隔とは、ヒートパイプの延在方向(第1方向A)に垂直な断面における中心間の間隔を言う。第1ヒートパイプ3a1、第2ヒートパイプ3b1および第3ヒートパイプ3b2の外径をΦdとすると、第1ヒートパイプ3a1、第2ヒートパイプ3b1および第3ヒートパイプ3b2は、Φd≦X1<X2なる関係式(1)を満足する。
第1ヒートパイプ3a1、第2ヒートパイプ3b1および第3ヒートパイプ3b2は、外径Φdが等しい。第1ヒートパイプ3a1、第2ヒートパイプ3b1および第3ヒートパイプ3b2は、Φd<X2×sinθなる関係式(2)を満足する。好ましくは、第1ヒートパイプ3a1、第2ヒートパイプ3b1および第3ヒートパイプ3b2は、2Φd≧X2×sinθなる関係式を満足する。より好ましくは、第1ヒートパイプ3a1、第2ヒートパイプ3b1および第3ヒートパイプ3b2はΦd≒X2×sinθなる関係式(3)を満足する。当該関係式(3)を満足する場合、上記配向角度θは最小値となり、第1ヒートパイプ3a1の第2部分32と第2ヒートパイプ3b1の第2部分34とは接触している。この場合、複数のヒートパイプ3は最密に配置され得る。
なお、図3(b)を参照して、第2群のヒートパイプ3bのうち第3ヒートパイプ3b2と隣り合うとともに、第3ヒートパイプ3b2に対して第2ヒートパイプ3b1とは反対側に位置する第4ヒートパイプ3b3を考える。第4ヒートパイプ3b3の第2部分34は、第4ヒートパイプ3b3の第1部分33と接続されていない他端側に位置する一部が、第1ヒートパイプ3a1の第2部分32の上記一端を含む一部と第3方向Cにおいて重なるように形成されている。
図4を参照して、第1ヒートパイプ3a1、第2ヒートパイプ3b1および第3ヒートパイプ3b2の第2部分32,34の延在方向における長さL1として、第2部分32,34において第1部分31,33と第1方向Aに重ならない部分の長さ、言い換えると第2部分32,34の最長長さからヒートパイプ3の外径を引いた長さを考える。また、後述する上記密閉空間の第3方向Cにおける幅D、すなわち、第1フレーム部4aの上記前方端部と上記下方端部との第3方向Cにおける幅Dを考える。複数のヒートパイプ3は、上記密閉空間に収容されるため、ヒートパイプ3の寸法は上記幅Dの制約を受ける。第1ヒートパイプ3a1、第2ヒートパイプ3b1および第3ヒートパイプ3b2は、L1×sinθ≦(D−Φd)/2なる関係式(4)を満足する。好ましくは、(D−Φd)/2×0.90≦L1×sinθ≦(D−Φd)/2なる関係式を満足する。より好ましくは、L1×sinθ≒(D−Φd)/2なる関係式(5)を満足する。つまり、上記関係式(3)および(5)から、複数のヒートパイプ3は、L1≒X2×(D−Φd)/2Φdなる関係式(6)を満足する。当該関係式(6)を満足するように配置された複数のヒートパイプ3の第2部分32,34は、後述する他の構成として図9に示される上記幅Dの上記密閉空間に等間隔に配置された第2部分32,34と比べて、最長化されている。
具体的には、図9に示されるように、第1部分31間および第1部分33間が等間隔Xに配置されるとともに、第1部分31と第1部分33とが等間隔X0(=X/2)に配置されており、かつ配向角度θである第2部分32,34同士が接触するように最密に配置されている場合、各ヒートパイプ3はΦd≒X0×sinθ2なる関係式(7)を満足する。そして、第2部分32,34の延在方向における長さL2は、L2≒X0×(D−Φd)/2Φdなる関係式(8)を満足する。ここで、図4および図9に示される各構成において、第1部分31間および第1部分33間の間隔Xは等しいため、X1+X2=2X0であり、上記関係式(1)からX2>X0である。よって、上記関係式(6)および(8)から、図4および図5に示される第2部分32,34の長さL1は、図9に示される第2部分32,34の長さL2よりも長い。
つまり、複数のヒートパイプ3が上記関係式(6)を満足する場合、複数のヒートパイプ3は最密に配置され、かつ各ヒートパイプ3の第2部分32,34は最長化されている。そのため、このようなアレイアンテナ装置100によれば、各ヒートパイプ3の第2部分32,34と第1フレーム部4aとの接触面積が最大化されており、ヒートパイプ3から第1フレーム部4aへの熱伝導効率が高められている。
上述のように、アレイアンテナ装置100は、第1方向Aからの側面視において、第1群のヒートパイプ3aの第2部分32および第2群のヒートパイプ3bの第2部分34の各々は、第2方向Bに沿って延びる直線E(図4参照)に対して成す配向角度が90度未満であるのが好ましい。複数のヒートパイプ3は上記関係式(4)を満足する。そのため、上記幅Dを所定の値としたときに、上記配向角度θが90度未満である第2部分32,34は、上記配向角度が90度である第2部分32,34と比べて、延在方向における長さが長い。そのため、配向角度が90度未満であるアレイアンテナ装置100は、配向角度が90度である第2部分を有するアレイアンテナ装置100と比べて、第3方向Cへの大型化が抑制されながらも高い放熱性を有している。そのため、アレイアンテナ装置100は、第1方向Aおよび第2方向Bにおいて大型であり、かつ第3方向Cにおいて小型(薄型)のフェ−ズドアレイアンテナに好適である。
上記アレイアンテナ装置100は、第1群のヒートパイプ3aの第2部分32の上記配向角度と第2群のヒートパイプ3bの第2部分34の上記配向角度とが等しく形成されているのが好ましい。この場合、複数のヒートパイプ3の第2部分32,34は、それぞれの配向角度が異なる場合と比べて、より密に配置され得る。そのため、当該アレイアンテナ装置100は、第2部分32の配向角度と第2部分34の配向角度とが互いに異なるアレイアンテナ装置100と比べて、高い放熱性を有している。
上記アレイアンテナ装置100は、複数のヒートパイプ3の第1部分31,33が第2方向Bに沿って互いに間隔を隔てて配置されており、かつ第1群のヒートパイプ3aの第1部分31と第2群のヒートパイプ3bの第1部分33とは第2方向Bに沿って交互に配置されているのが好ましい。このような複数のヒートパイプ3は、第1部分31と第1部分33とが第2方向Bに沿って交互に配置されていない場合と比べて、密に配置され得る。そのため、当該アレイアンテナ装置100は、第1部分31と第1部分33とが第2方向Bに沿って交互に配置されていないアレイアンテナ装置100と比べて、高い放熱性を有している。
上記アレイアンテナ装置100は、第1群のヒートパイプ3aのうちの1つの第1ヒートパイプ3a1と、第1ヒートパイプ3a1を挟んで隣り合う第2群のヒートパイプ3bのうちの第2ヒートパイプ3b1および第3ヒートパイプ3b2とを含んでいる。第1ヒートパイプ3a1の第2部分32における上記一端に対して、第1ヒートパイプ3a1の他端と第2ヒートパイプ3b1の第2部分34における上記一端とが鈍角を成している。第1ヒートパイプ3a1の第2部分32における上記一端に対して、第1ヒートパイプ3a1の上記他端と第3ヒートパイプ3b2の第2部分34における上記一端とが鋭角を成している。上記第1ヒートパイプ3a1と第2ヒートパイプ3b1との第2方向Bにおける第1間隔X1は、第1ヒートパイプ3a1と第3ヒートパイプ3b2との第2方向Bにおける第2間隔X2よりも短いのが好ましい。このようにすれば、複数のヒートパイプ3は第2方向Bに対する配向角度θが十分に小さく、第2部分32,34の延在方向における長さが十分に長く形成され得る。そのため、アレイアンテナ装置100は、第1フレーム部4aとヒートパイプ3の第2部分32,34との接触面積が大きくされ得る。
<他の構成例>
図9、図10、図11(a)および図11(b)は、図3(a)および図3(b)に示されるアレイアンテナ装置100の他の構成例を示す概略図であり、ヒートパイプ3以外の構成部品の図示が省略されている。図9に示されるように、第1群のヒートパイプ3aと第2群のヒートパイプ3bとは、第1部分31と第1部分33とが間隔X0を隔てて等間隔に配置されていてもよい。このとき、複数のヒートパイプ3は、上記関係式(7)を満足するのが好ましい。図9に示される複数のヒートパイプ3を備えるアレイアンテナ装置は、フレーム4にヒートパイプ3を通すための貫通孔が形成されていないため、高い防水性を有している。また、当該アレイアンテナ装置は、上述のように、図1〜図4に示されるアレイアンテナ装置100と比べると複数のヒートパイプ3と第1フレーム部4aとの接触面積が小さいものの、モジュール2の放熱構造として十分な放熱性を有している。つまり、図9に示される複数のヒートパイプ3を備えるアレイアンテナ装置は、高い防水性と高い放熱性とを同時に有している。
図10、図11(a)および図11(b)に示されるように、第1群のヒートパイプ3aと第2群のヒートパイプ3bとは、それぞれが第2方向Bに沿って交互に並べられていなくてもよい。図10および図11に示されるように、第2方向Bにおいて隣り合う第1群のヒートパイプ3aの第2部分32同士が接触し、かつ第2方向Bにおいて隣り合う第2群のヒートパイプ3bの第2部分35同士が接触するように構成されていてもよい。図10では、説明の便宜上、第2群のヒートパイプ3bのみを図示するが、第1群のヒートパイプ3aについても同様に説明できる。
図11(a)および図11(b)に示されるように、第1群のヒートパイプ3aの第1部分31の中心は第2方向Bに沿って延びる直線F上に互いに間隔を隔てて配置されており、第2群のヒートパイプ3bの第1部分33の中心は、第2方向Bに沿って延び、かつ第3方向Cにおいて直線Fと間隔を隔てている直線G(図11参照)上に互いに間隔を隔てて配置されていてもよい。
図10、図11(a)および図11(b)に示されるように、隣り合う第2群のヒートパイプ3bの第1部分33間の中心間の間隔X0、第2方向Bに対して第2部分34の延在方向が成す配向角度θ、ヒートパイプ3bの外径ΦdがΦd=X0×sinθなる関係式(9)を満足するときに、第2群のヒートパイプ3bは最密に配置されている。言い換えると、上記関係式を満足するときに、隣り合う第2群のヒートパイプ3bの第2部分34は、それらの一部同士が互いに接続されている。同様に、隣り合う第1群のヒートパイプ3aの第1部分31間の中心間の間隔X0、第2方向Bに対して第2部分32の延在方向が成す配向角度θ、ヒートパイプ3aの外径Φdが上記関係式(8)を満足するときに、第1群のヒートパイプ3aは最密に配置されている。
このとき、図11(a)に示されるように、第1群のヒートパイプ3aと第2群のヒートパイプ3bとは、第3方向Cにおいて第1部分31と第1部分33とが重なるように配置されていてもよい。また、図11(b)に示されるように、第1群のヒートパイプ3aと第2群のヒートパイプ3bとは、第3方向Cにおいて第1部分31と第1部分33とが重ならないように配置されていてもよい。
上記関係式(8)から、間隔X0が大きい程、配向角度θが小さくなり、ヒートパイプ3は密に配置され得る。また、複数のヒートパイプ3の第2部分32,34の長さLは、L×sinθ≦(D−2Φd)/2なる関係式(8)を満足する。好ましくは、L×sinθ≒D/2−Φdなる関係式(9)を満足する。このようにすれば、第2部分32,34の延在方向における長さが十分に長く形成され得る。そのため、図11(a)および図11(b)に示される構成を備えるアレイアンテナ装置100によっても、第1フレーム部4aとヒートパイプ3の第2部分32,34との接触面積が大きくされ得る。
なお、複数のヒートパイプ3は、延在方向に垂直な断面形状が扁平形状であってもよい。この場合、ヒートパイプ3の当該断面における長軸方向が、第1フレーム部4aの密閉空間に面している上記下面の延在方向(例えば第2方向Bおよび第3方向Cに沿った方向)と沿うように配置されているのが好ましい。この場合、上記関係式におけるヒートパイプ3の外径Φdは、上記長軸方向における外径である。
また、アレイアンテナ装置100において、第1群のヒートパイプ3aと第2群のヒートパイプ3bとは、例えば第2方向Bに沿って任意の周期で配置されていてもよい。例えば、第1群のヒートパイプ3aは、第2方向Bに沿って複数本連続して配置されている第2群のヒートパイプ3bを、第2方向Bにおいて挟むように配置されていてもよい。
また、アレイアンテナ装置100,101において、第2部分32が第2方向Bに沿って延びる直線に対して成す配向角度と第2部分34が第2方向Bに沿って延びる直線に対して成す配向角度とは異なっていてもよい。
また、アレイアンテナ装置100,101において、複数のヒートパイプ3は、複数のモジュール2よりも後側に配置されていてもよい。複数のヒートパイプ3および冷却板6は、上記密閉空間の内部に収容され、モジュール2に接続している限りにおいて、複数のモジュール2よりも後側に配置されていてもよい。
また、アレイアンテナ装置100,101において、フレーム4は開閉可能な背面扉8を備えていなくてもよい。アレイアンテナ装置100,101の上記密閉空間は、前側に位置する面にのみ開口部が形成されて後側に位置する面に開口部が形成されていないフレーム4と、前側に位置する面上に形成された開口部を塞ぐフィドーム7とによって形成されていてもよい。
(実施の形態2)
次に、図12〜図18を参照して、実施の形態2に係るアレイアンテナ装置101について説明する。図12〜図18に示されるように、実施の形態2に係るアレイアンテナ装置101は、基本的には実施の形態1に係るアレイアンテナ装置100と同様の構成を備えるが、第1方向Aが水平方向に沿って延びる方向であり、第2方向Bが鉛直方向に沿って延びる方向である点で異なる。また、アレイアンテナ装置101は、複数のヒートパイプ3が第1方向Aにおいて2列に並んで配列されている点、および水平方向に沿った第1方向Aにおけるフレーム4の両端部上にそれぞれ2つの高熱伝導フレーム(第3フレーム部4cおよび第4フレーム部4d)および放熱部5が形成されている点で異なる。
図18に示されるように、複数のヒートパイプ3は、水平方向に沿った方向である第1方向Aにおいて、第3群のヒートパイプ3cと第4群のヒートパイプ3dとにさらに分類され得る。第3群のヒートパイプ3cおよび第4群のヒートパイプ3dの各々は、鉛直方向に沿った方向である第2方向Bに配列された第1群のヒートパイプ3aおよび第2群のヒートパイプ3bを有している。
第3群のヒートパイプ3cおよび第4群のヒートパイプ3dにおける、第1群のヒートパイプ3aおよび第2群のヒートパイプ3bの第2方向Bに対する配向角度および第2方向Bにおける上記間隔などについては、基本的には実施の形態1と同等である。すなわち、図15に示されるように、第1ヒートパイプ3a1と第2ヒートパイプ3b1との第2方向Bにおける第1間隔X1は、第1ヒートパイプ3a1と第3ヒートパイプ3b2との第2方向Bにおける第2間隔X2よりも短い。第1方向Aからの側面視において、第2部分32が第2方向Bに沿って延びる直線に対して成す配向角度および第2部分34が第2方向Bに沿って延びる直線に対して成す配向角度は、好ましくは90度未満である。第2部分32の上記配向角度と第2部分34の上記配向角度とは、例えばいずれも角度θで等しい。
図14、図15および図18に示されるように、第3群のヒートパイプ3cおよび第4群のヒートパイプ3dにおいて、第1群のヒートパイプ3aおよび第2群のヒートパイプ3bは、第2方向Bにおいて交互に配列されている。第3群のヒートパイプ3cにおいて、第2方向Bにおける最も上方には第1群のヒートパイプ3aが配置され、最も下方に第2群のヒートパイプ3bが配置されている。第4群のヒートパイプ3dにおいて、第2方向Bにおける最も上方には第2群のヒートパイプ3bが配置され、最も下方に第1群のヒートパイプ3aが配置されている。つまり、第3群のヒートパイプ3cにおける第2群のヒートパイプ3b、および第4群のヒートパイプ3dにおける第1群のヒートパイプ3aは、熱源であるモジュール2と冷却板6を介して接続されている第1部分31,33が第3フレーム部4cおよび第4フレーム部4dと接続されている第2部分32,34よりも上方に配置されているため、いわゆるトップヒートモードで使用される。そのため、第3群のヒートパイプ3cにおける第2群のヒートパイプ3b、および第4群のヒートパイプ3dにおける第1群のヒートパイプ3aは、焼結金属からなるウイックを有しているのが好ましい。
第3群のヒートパイプ3cの第1部分31と第4群のヒートパイプ3dの第1部分33とは、例えば第1方向Aからの側面視において、重なるように配置されている。図18に示されるように、第3群のヒートパイプ3cの第1部分31と第4群のヒートパイプ3dの第1部分33とは、例えば第1方向Aにおいて互いに間隔を隔てて配置されている。第3群のヒートパイプ3cの第1部分33と第4群のヒートパイプ3dの第1部分31とは、例えば第1方向Aからの側面視において、重なるように配置されている。第3群のヒートパイプ3cの第1部分33と第4群のヒートパイプ3dの第1部分31とは、例えば第1方向Aにおいて互いに間隔を隔てて配置されている。
第3フレーム部4cおよび第4フレーム部4dは、基本的に第1フレーム部4aと同様の構成を備えており、かつ互いに同等の構成を備えている。
第3群のヒートパイプ3cの第2部分32,34は、熱伝導接着剤10を介して第3フレーム部4cと接合されている。第4群のヒートパイプ3dの第2部分32,34は、熱伝導接着剤10を介して第4フレーム部4dと接合されている。
このようにしても、アレイアンテナ装置101は、基本的に実施の形態1に係るアレイアンテナ装置100と同様の構成を備えているため、フレーム4にヒートパイプ3を通すための貫通孔が形成されておらず、フレーム4の外部から内部への当該貫通孔を伝った浸水が防止されている。さらに、第1群のヒートパイプ3aの第2部分32と第2群のヒートパイプ3bの第2部分34が高密度に配置されているため、第3フレーム部4cと第3群のヒートパイプ3cの第2部分32,34との接触面積および第4フレーム部4dと第4群のヒートパイプ3dの第2部分32,34との接触面積が大きく、ヒートパイプ3から第3フレーム部4cおよび第4フレーム部4dへの熱伝導効率が高められている。その結果、アレイアンテナ装置101は、高い防水性と高い放熱性とを同時に有している。
なお、アレイアンテナ装置101は、第3群のヒートパイプ3cおよび第4群のヒートパイプ3dにおいて、第2方向Bにおける最も上方には第1群のヒートパイプ3aが配置され、最も下方に第2群のヒートパイプ3bが配置されていてもよい。このようにしても、上記アレイアンテナ装置101と同様の効果を奏することができる。
アレイアンテナ装置101は、アレイアンテナ装置100と同様に、上述した他の構成例を備えていてもよい。例えば、アレイアンテナ装置101の複数のヒートパイプ3は図9〜図11に示されるような構成を備えていてもよい。このようにしても、上記アレイアンテナ装置101と同様の効果を奏することができる。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行ったが、上述の実施の形態を様々に変形することも可能である。また、本発明の範囲は上述の実施の形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むことが意図される。
1 アンテナ素子、2 モジュール、2a 本体部、2b コネクタ、2c 固定部、3,3a,3b,3c,3d ヒートパイプ、4 フレーム、4a 第1フレーム部、4b 第2フレーム部、4c 第3フレーム部、4d 第4フレーム部、5 放熱部、6 冷却板、7 フィドーム、8 背面扉、9 放熱グリス、10 熱伝導接着剤、31,33 第1部分、32,34 第2部分、100,101 アレイアンテナ装置。

Claims (7)

  1. 第1方向および前記第1方向に交差する第2方向に配列されている複数のアンテナ素子と、
    前記第1方向および前記第2方向に交差する第3方向において複数の前記アンテナ素子の各々に対向して配置され、前記アンテナ素子をそれぞれ励振する複数のモジュールと、
    前記第1方向に延在して複数の前記モジュールを冷却する前記第2方向に沿って並べられた第1部分と、前記第1部分で得た熱を放熱する第2部分とをそれぞれ有する複数のヒートパイプと、
    複数の前記アンテナ素子に面するフィドームと、
    前記フィドームとともに密閉空間を形成し、複数の前記アンテナ素子、複数の前記モジュール、および複数の前記ヒートパイプを前記密閉空間に収容し、複数の前記ヒートパイプの前記第2部分と接して前記第2部分から熱が伝えられる熱伝導部を有するフレームと、
    前記熱伝導部と接し、前記熱伝導部を冷却する放熱部とを備え、
    複数の前記ヒートパイプは、前記第2部分の前記第1部分と接続しない側の端である終端が前記第1部分よりも前記第3方向の一方の側に位置する第1群のヒートパイプと、前記終端が前記第1部分よりも前記第3方向の前記一方の側とは反対の側に位置する第2群のヒートパイプとを含む、アレイアンテナ装置。
  2. 前記第1方向からの側面視において、前記第1群のヒートパイプの前記第2部分および前記第2群のヒートパイプの前記第2部分の各々は、前記第2方向に沿って延びる直線に対して成す配向角度が90度未満である、請求項1に記載のアレイアンテナ装置。
  3. 前記第1群のヒートパイプの前記第2部分の前記配向角度は、前記第2群のヒートパイプの前記第2部分の前記配向角度と等しい、請求項2に記載のアレイアンテナ装置。
  4. 前記複数のヒートパイプにおいて、それぞれの前記第1部分は前記第2方向に沿って互いに間隔を隔てて配置されており、かつ前記第1群のヒートパイプの前記第1部分と前記第2群のヒートパイプの前記第1部分とは前記第2方向に沿って交互に配置されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のアレイアンテナ装置。
  5. 前記第2方向において隣り合うとともに、前記第3方向からの側面視において前記第2部分同士が重なっていない前記第1群のヒートパイプと前記第2群のヒートパイプとの前記第1部分間の間隔は、
    前記第2方向において隣り合うとともに、前記第3方向からの側面視において前記第2部分同士が重なっている前記第1群のヒートパイプと前記第2群のヒートパイプとの前記第1部分間の間隔よりも短い、請求項4に記載のアレイアンテナ装置。
  6. 前記第1方向は、鉛直方向に沿っている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のアレイアンテナ装置。
  7. 前記第1方向は、水平方向に沿っている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のアレイアンテナ装置。
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