JP6999489B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、移動体に設置されるアンテナ装置に関する。
近年、飛行機、列車等の移動体では、衛星回線等の通信回線を用いた通信サービスが利用可能になってきている。通信サービスを提供するために、移動体には、アンテナ装置が取り付けられる。
通信回線を介して配信可能なコンテンツには、データ量が大きいものが少なくない。移動体での通信サービスは、一度に多くの人が利用する可能性もある。従って、快適な通信サービスの提供には、大容量の通信回線が事実上、不可欠である。
大容量の通信回線、つまり高速な通信速度を得るためには、アンテナ素子の高集積化が必要になる。しかし、アンテナ素子の高集積化に伴い、発熱密度も増大する。発熱密度の増大により、アンテナ素子を含む電子部品の温度も上昇する。電子部品の温度は、アンテナ装置の信頼性に大きく影響する。そのため、アンテナ素子を高集積化する場合、アンテナ装置の信頼性を確保するうえで、電子部品の冷却が特に重要になる。
移動体に設置される従来のアンテナ装置としては、アンテナ素子とアンテナ素子動作モジュールとを基板の異なる面に、対向しない位置関係で実装し、アンテナ素子を収納する収納孔を設けた外装板に基板の熱量を伝達させるものがある(例えば、特許文献1参照)。それにより、この従来のアンテナ装置では、アンテナ素子動作モジュールにより発生した熱量は、基板を介して外装板に伝達される。この結果、発生した熱量は、外装板から放熱される。
外装板に形成された収容孔は、透孔である。そのため、外装板は、アンテナ装置を保護するレドームに相当する構造物となっている。
特許第4564483号公報(段落0016、0024、0025、図1)
移動体の多くは、高速移動が可能である。しかし、移動体は、停止させる場合がある。特許文献1に記載されたような従来のアンテナ装置では、移動時には、冷却に十分な量の空気を外装板に接触させることが容易である。しかし、停止時には、冷却に十分な量の空気を外装板に接触させることができるとは限らない。特に高温環境下では、冷却に十分な量の空気を外装板に接触させることは、非常に困難となる。従って、アンテナ装置の信頼性を確保できるだけの冷却を常に行えるとは限らない。
また、アンテナ素子とアンテナ素子モジュールとは、上記のように、基板を挟んで対向しない位置に配置されている。これは、アンテナ素子モジュールで発生した熱量が基板を介して外装板へ伝達されるのを、より効率的に行うためである(例えば、特許文献1の段落0025参照)。言い換えれば、基板と外装板との間で熱的に接続させる面積を十分に確保するために、このような配置が採用されている。
しかし、上記のような位置関係でアンテナ素子とアンテナ素子モジュールとを基板に実装する場合、隣接するアンテナ素子間の間隔を、大きくしなければならない。従って、アンテナ素子の高集積化は、事実上、不可能となる。そのため、特許文献1に記載されたような従来のアンテナ装置に用いられている冷却方法は、アンテナ素子を高集積化するアンテナ装置に適用することも、事実上、不可能である。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたもので、その目的は、移動体が停止している状態でも適切な冷却が可能なアンテナ装置を提供することにある。
本発明に係るアンテナ装置は、移動体に設置されることを前提とし、電気信号を電波に変換して出射する送信モジュール、及び電波を受信し電気信号に変換して出力する受信モジュールのうちの少なくとも一方を有するアンテナモジュールと、アンテナモジュールを保護するレドームと、アンテナモジュールからの熱量が伝達される第1の熱伝導部材と、移動体の外板に熱的に接続され、第1の熱伝導部材からの熱量を外板に放熱する第2の熱伝導部材と、を備える。
本発明によれば、移動体が停止している状態でもアンテナ装置の適切な冷却を行うことができる。
本発明の実施の形態1に係るアンテナ装置を示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係るアンテナ装置に搭載されたアンテナモジュールの構成例を説明する図である。 本発明の実施の形態2に係るアンテナ装置を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係るアンテナ装置の変形例を示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係るアンテナ装置を示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係るアンテナ装置を示す断面図である。 本発明の実施の形態5に係るアンテナ装置を示す断面図である。
以下、本発明に係るアンテナ装置の各実施の形態を、図を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るアンテナ装置を示す断面図である。このアンテナ装置100は、図1に示すように、航空機、列車、等の移動体10の外板11の外面、つまり外板11の外側に露出している面に設置されたものである。外板11の内側には、グラスウールなどの断熱材12が設けられている。ここでは、便宜的に、移動体10として航空機を想定する。
アンテナ装置100自体は、図1に示すように、アンテナモジュール1、ヒートパイプ2、放熱ブロック3、アンカー4、受熱ブロック5、レドームアダプタ6、及びレドーム7を備えている。レドームアダプタ6は、アンカー4により、移動体10の外板11に脱着可能に固定されている。放熱ブロック3は、外板11に熱的に接続させた状態で固定されている。ここでの熱的な接続とは、2つの部材を直接、接触させるか、或いは、2つの部材を熱伝導シート、グリス等を介して接触させることにより、2つの部材間で熱量が伝達可能な状態のことである。
レドームアダプタ6は、レドーム7を取り付けるための部品である。レドーム7は、アンテナモジュール1を保護するための構造物であり、電波を減衰させない、或いは減衰の程度が小さい材料、例えばグラスファイバー、フッ素樹脂などを用いて作製される。アンテナモジュール1と熱的に接続させた受熱ブロック5は、このレドームアダプタ6に設置される。そのため、レドームアダプタ6は、フレームとしても機能する。
レドームアダプタ6と外板11との間には、図1に示すように、隙間が設けられている。これは、移動体10が与圧を維持する航空機の場合、高度が高くなるほど、低圧な環境となって、移動体10自体が膨張し、外板11が変形するためである。その膨張に対応するために、放熱ブロック3と外板11との熱的な接続は、熱伝導シート、或いはグリス等を介して行うことが好ましい。これは、外板11の形状が変化しても、放熱ブロック3と外板11との間で良好な熱伝達を安定的に維持させることができるからである。なお、この放熱ブロック3は、特許請求の範囲に記載の第2の熱伝導部材に相当する。受熱ブロック5は、第1の熱伝導部材に相当する。
図2は、本発明の実施の形態1に係るアンテナ装置に搭載されたアンテナモジュールの構成例を説明する図である。ここで図2を参照し、アンテナモジュール1について具体的に説明する。
アンテナモジュール1は、図2に示すように、送信モジュール21および受信モジュール22を備えている。送信モジュール21および受信モジュール22は、共に、複数のアンテナ素子23、通信用IC(Integrated Circuit)24、及び図示しない基板を備えている。基板は、例えばアンテナ素子23と通信用IC24との間に配置されている。その場合、アンテナ素子23と通信用IC24とは、基板の異なる面に実装される。
アンテナ素子23が実装される基板の面は、電波の送信、或いは受信のために、外板11とアンテナ装置100とが重なる方向上、移動体10からより離れている側の面である。以降、面は、便宜的に、外板11とアンテナ装置100とが重なる方向上、移動体10から外側に離れている側を「上面」、その上面と対向する面を「下面」と表記する。
送信モジュール21および受信モジュール22では、共に、アンテナ素子23は、高集積化され、格子状に基板上に配置されている。格子状に配置されることにより、アンテナ素子23は、平面上に複数、並べて配置されている。
高集積化、つまり高密度実装により、アンテナ装置100は、面型のフェーズドアレイアンテナ装置となっている。なお、アンテナ装置100は、フェーズドアレイアンテナ装置に限定されない。また、アンテナモジュール1は、送信モジュール21および受信モジュール22のうちの一方のみを備えたものであっても良い。
移動体10の内部には、図2に示すように、電源25、及びモデム26が設置され、外板11には接続端子27が設けられている。それにより、送信モジュール21および受信モジュール22には、それぞれ、接続端子27を介して電源25からの電力が供給される。モデム26は、想定する通信回線を介した通信を実現させる通信装置である。移動体10の場合、通常、その通信回線は、電話回線とは異なる。
また、送信モジュール21および受信モジュール22は、それぞれ、接続端子27を介してモデム26と接続されている。それにより、送信モジュール21では、モデム26が出力する電気信号を通信用IC24が処理し、各アンテナ素子23を駆動して、送信すべき電気信号を電波に変換して出射させる。他方の受信モジュール22では、各アンテナ素子23が電波の受信により出力するアナログの電気信号を通信用IC24が処理し、例えばデジタルの電気信号に変換してモデム26に出力する。
アンテナ装置100では、通信用IC24が最も発熱量の大きい部品であり、通信用IC24の温度が部品のなかで最も高温となる。そのため、アンテナモジュール1では、送信モジュール21および受信モジュール22共に、通信用IC24側を受熱ブロック5と熱的に接続させている。
図1の説明に戻る。通信用IC24を含む大部分の半導体素子は、耐久性、信頼性を確保するために、高負荷動作時もジャンクション温度を最大許容温度以下に抑えることが要求される。その最大許容温度は、例えば、100度程度である。
本実施の形態1では、図1に示すように、アンテナモジュール1は、受熱ブロック5と熱的に接続されている。受熱ブロック5は、レドームアダプタ6に搭載され、ヒートパイプ2の一方の端を含む端部部分と熱的に接続されている。ヒートパイプ2の他方の端を含む端部部分は、放熱ブロック3と熱的に接続され、放熱ブロック3の外板11と対向する面は、外板11と熱的に接続されている。
放熱ブロック3、アンカー4、受熱ブロック5、及びレドームアダプタ6は、共に、熱伝導率の高い部材を用いて部品として作製された熱伝導部材である。その材料としては、銅、アルミニウム、アルミニウム合金、等を挙げることができる。航空機等の移動体10の外板11用として広く用いられるCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic)は、高熱伝導材料であり、そのなかには、銅を超える熱伝導率のものも存在する。
このことから、アンテナモジュール1で発生した熱量が伝達される受熱ブロック5から先の主な伝熱経路としては、受熱ブロック5→レドームアダプタ6の第1の伝熱経路、受熱ブロック5→レドームアダプタ6→アンカー4→外板11の第2の伝熱経路、受熱ブロック5→レドームアダプタ6→レドーム7の第3の伝熱経路、受熱ブロック5→ヒートパイプ2→放熱ブロック3→外板11の第4の伝熱経路、を挙げることができる。何れの伝熱経路も、最後は外気への熱伝達による放熱を想定している。この放熱には、輻射、つまり電磁波の放射も含まれる。
レドームアダプタ6は、複数の伝熱経路に含まれる構造物である。そのため、レドームアダプタ6としては、受熱ブロック5と熱的に接続させる面積を、より大きくできるものが好ましい。
ヒートパイプ2では、受熱する部分は、作動液を蒸発させる蒸発部となり、放熱する部分は、気化した作動液を液化により凝縮させる凝縮部となる。凝縮部が蒸発部より下となる場合、熱輸送量、つまり伝熱性能が低下する。このため、凝縮部が蒸発部より下となるようにアンテナ装置100を外板11に取り付ける場合、ヒートパイプ2としては、ウィックと呼ばれる多孔質材料を配する、焼結金属体を用いる等により、作動液の移動に毛細管現象を利用する構造のものが好ましい。
図1に示すように、ヒートパイプ2を受熱ブロック5の断面の中央部分で熱的に接続させた場合、より高い伝熱性能が期待できる。高い伝熱性能は、アンテナ装置100の軽量化、或いは薄型化に効果がある。しかし、その接続箇所は、必要な伝熱性能が確保できる場所であれば良いことから、特に限定されない。そのため、その接続箇所は、受熱ブロック5の断面の端部とすることも可能である。熱的な接続方法も特に限定されない。
図1では、1本のヒートパイプ2を描いているが、ヒートパイプ2の本数も特に限定されない。複数本のヒートパイプ2を用いる場合、アンテナモジュール1において、単位当たりの発熱量が大きい部分、冷却の必要性が高い素子が配置された部分等を考慮して、ヒートパイプ2の配置を決定するのが好ましい。ヒートパイプ2の断面形状も、特に限定されない。その断面形状は、アンテナ装置100の外形形状への要求に応じて選択するようにしても良い。また、高度による圧力の変化に伴う外板11の変形に、より適切に対応できるように、フレキシブル性を有するヒートパイプ2を採用しても良い。
アンテナ装置100の発熱量が比較的に小さく、且つ外気温度も比較的に低いような場合、上記第4の伝熱経路が存在しなくとも、アンテナモジュール1の冷却、つまり発生した熱量の除去を適切且つ安定的に行うことが可能である。これは、移動体10が停止している状況下であっても、同様である。
しかし、アンテナ装置の発熱量が比較的に大きいか、或いは外気温度が比較的に高い場合、移動体10が停止している状況下では、第1~第3の伝熱経路だけではアンテナモジュール1の適切且つ安定的な冷却を行うことは、困難となる。上記第4の伝熱経路は、その状況下でもアンテナモジュール1の適切且つ安定的な冷却を可能にするために形成させている。
上記の伝熱経路の熱抵抗は、第4の伝熱経路が最低である。これは、受熱ブロック5とヒートパイプ2間、ヒートパイプ2と放熱ブロック3間、放熱ブロック3と外板11間の各熱的な接続面積は、何れも比較的に大きく、且つヒートパイプ2は、大きい熱量の輸送が可能だからである。また、外板11自体も、通常は、高熱伝導材料であり、非常に大きい表面積を有している。そのため、外気温度が比較的に高く、且つ移動体10が停止しているような過酷な状況下では、アンテナモジュール1で発生し、受熱ブロック5に伝達された熱量は、主に第4の伝熱経路を介して外板11に伝熱されて拡散され、外板11を介して外気に放熱される。つまり、過酷な状況下では、第4の伝熱経路による放熱が支配的となって、アンテナモジュール1の適切且つ安定的な冷却が実現される。
高速な移動が可能な移動体10では、燃費、騒音等の関係から、空気抵抗は、より抑えることが望まれる。その空気抵抗を抑えるためには、アンテナ装置100の前面投影面積は、より小さくすることが好ましい。この第4の伝熱経路の存在により、十分な冷却機能を備えたアンテナ装置100を、より小型化することが可能になる。このことから、本実施の形態1は、移動体10の燃費の向上、騒音の低減といった面でも有効である。
移動体10では、図1に示すように、外板11の内側に断熱材12を設ける場合が少なくない。特に、搭乗者用として与圧された空間の温度を管理する場合、断熱材12は、不可欠である。以降、この空間は、「客室」と表記する。
与圧には、気密性が要求される。より確実に気密性を維持させるうえで、外板11を貫通させる部材は、より少なくすることが好ましい。また、強度の面でも、その部品は、より少なくすることが望まれる。
本実施の形態1では、図1に示すように、アンテナ装置100の冷却のために外板11を貫通させる部品は、存在しない。そのため、気密性の維持、強度の低下の抑制、等の面でも有用である。
実施の形態2.
移動体10の客室内は、外気温度の高い環境でも適温に維持されるのが普通である。本実施の形態2は、このことに着目し、移動体10内部への放熱を行うようにしたものである。そのような放熱を行うようにした場合、より適切且つ、より安定的にアンテナモジュール1の冷却を実現させることができる。ここでは、上記実施の形態1と同じ、或いは相当する構成要素には、同じ符号を付し、上記実施の形態1から異なる部分に着目して、説明を行う。
図3は、本発明の実施の形態2に係るアンテナ装置を示す断面図である。本実施の形態2では、熱拡散シート31が付属品として追加されているか、或いはオプション部品として追加可能となっている。それにより、本実施の形態2では、アンテナ装置100は、アンテナ装置本体100aと、熱拡散シート31とを含む。ここでは、便宜的に、以降、熱拡散シート31はオプション部品と想定する。
熱拡散シート31は、アンテナ装置100に発生した熱量の除去をより効率的に行えるようにすることを意図したものである。この熱拡散シート31は、例えば図3に示すように、外板11の下面、つまり外板11の内側の面に取り付けることが考えられる。図3に示す例では、熱拡散シート31は、外板11の下面の放熱ブロック3と対向する位置に取り付けている。これは、外板11を介し、アンテナ装置100に発生した熱量をより多く熱拡散シート31に伝達させることにより、熱拡散シート31から移動体10内の空気に放熱させるためである。このようなことから、図3は、本実施の形態2におけるアンテナ装置100を示すと共に、熱拡散シート31の使用例も示している。アンテナ装置本体1001aは、上記実施の形態1におけるアンテナ装置100と同じものである。
熱拡散シート31は、空気との間の熱伝達率に優れた材料を用いて作製された熱伝導部材であり、特許請求の範囲に記載の第3の熱伝導部材に相当する。熱拡散シート31を取り付ける部分には、断熱材12が設けられていない。それにより、受熱ブロック5→ヒートパイプ2→放熱ブロック3→外板11→熱拡散シート31の第5の伝熱経路を形成させ、熱拡散シート31を介して、移動体10内の空気への放熱が可能となっている。この第5の伝熱経路の形成により、言い換えれば、オプション部品である熱拡散シート31の追加により、アンテナ装置100、つまりアンテナモジュール1の、より適切且つより安定的な冷却を実現させることができる。
図4は、本発明の実施の形態2に係るアンテナ装置の変形例を示す断面図である。この変形例では、図4に示すように、受熱ブロック41、及び放熱フィン42が設けられたヒートパイプ43がオプション部品40として追加可能となっている。このオプション部品40も、移動体10内の空気への放熱を想定したものである。それにより、図4も、本変形例におけるアンテナ装置100を示すと共に、オプション部品40の使用例を示している。
図4に示す例でも、受熱ブロック41は、外板11の下面、つまり外板11の内側の面の放熱ブロック3と対向する位置に取り付けられている。この受熱ブロック41には、一方の端部部分に複数の放熱フィン42が設けられているヒートパイプ43の他方の端を含む端部部分が熱的に接続されている。それにより、この変形例では、受熱ブロック5→ヒートパイプ2→放熱ブロック3→外板11→受熱ブロック41→ヒートパイプ43→放熱フィン42の第6の伝熱経路が形成されている。なお、受熱ブロック41も、第3の熱伝導部材に相当する。
ヒートパイプ43を用いることにより、受熱ブロック41と放熱フィン42との間に、ある程度の距離を設けることが容易となる。そのため、図4に示すように、受熱ブロック41を断熱材12に接触させると共に、放熱フィン42を断熱材12より内側に存在する空気に接触させることができる。
上記実施の形態2では、移動体10内の空気と接触する熱拡散シート31の面積が移動体10内での放熱面積となる。従って、その放熱面積は、熱拡散シート31に依存する。一方、本変形例では、外板11の内側に取り付ける熱拡散シート31、受熱ブロック41等の第3の熱伝導部材の表面積に依存することなく、放熱フィン42により、任意の放熱面積を実現させることができる。ヒートパイプ43の本数を増やすことにより、より広い放熱面積を実現させることもできる。このこともあり、本変形例では、上記実施の形態2
と比較して、より高い冷却性能を、より容易に実現させることができる。
なお、本変形例、及び上記実施の形態2では、移動体10内に放熱する媒体として空気を想定しているが、媒体は、空気でなくとも良い。つまり、熱伝導性が高い、室内の気温より低い温度に維持される、空気と接触する表面積が大きい、といった部品或いは構造物に、受熱ブロック41の熱量を伝達させるようにしても良い。熱量は、異なる複数の媒体に伝達させるようにしても良い。
実施の形態3.
上記実施の形態1では、受熱ブロック5から放熱ブロック3への熱輸送にU字型のヒートパイプ2を用いている。本実施の形態3は、異なる形状のヒートパイプを採用したものである。本実施の形態3においても、上記実施の形態2と同様に、上記実施の形態1と同じ、或いは相当する構成要素には同じ符号を付し、上記実施の形態1から異なる部分に着目して、説明を行う。
図5は、本発明の実施の形態3に係るアンテナ装置を示す断面図である。本実施の形態3に係るアンテナ装置100は、図5に示すように、矩形状のヒートパイプ2aを採用し、ヒートパイプ2aを用いて、受熱ブロック5の熱量を放熱ブロック3に輸送するようになっている。
矩形状のヒートパイプ2aを採用し、各端部部分を受熱ブロック5、及び放熱ブロック3にそれぞれ熱的に接続させた場合、ヒートパイプ2の奥行き方向、つまり図面を貫く方向上の幅が同じであれば、熱的に接触する表面積は、上記実施の形態1より小さくなる。これは、上記実施の形態1では、受熱ブロック5、放熱ブロック3共に、ヒートパイプ2の上面側、及び下面側が接触するのに対し、本実施の形態2では、そのうちの一方が接触しないからである。
しかし、ヒートパイプ2を矩形状にすることにより、熱輸送上の距離は、上記実施の形態1と比較して短くなる。そのため、熱輸送上の効率は、高くなり、ヒートパイプ2に要求される体積は、より小さくなる。この結果、アンテナ装置100の適切且つ安定的な冷却を実現させつつ、アンテナ装置100の小型化、薄型化が、より容易に行えるようになる。また、上記実施の形態1と比較して、放熱ブロック3を広範囲に設置することがより容易となり、放熱ブロック3の設計上の自由度も、より向上することとなる。
実施の形態4.
上記実施の形態1及び3では、ヒートパイプ2により放熱ブロック3に輸送された熱量を、外板11に伝達させるようになっている。これに対し、本実施の形態4では、放熱ブロック3の熱量を、外板11以外の部品にも伝達させるようにしたものである。ここでも、上記実施の形態2、及び3と同様に、上記実施の形態1と同じ或いは相当する構成要素には同じ符号を付し、上記実施の形態1から異なる部分に着目して、説明を行う。
図6は、本発明の実施の形態4に係るアンテナ装置を示す断面図である。本実施の形態4に係るアンテナ装置100は、図6に示すように、放熱ブロック3をレドームアダプタ6と熱的に接続されている。このレドームアダプタ6は、外部に露出する部分が存在することから、レドーム7が保護しない範囲を覆う筐体としても機能する。それにより、受熱ブロック5→ヒートパイプ2→放熱ブロック3→レドームアダプタ6の第7の伝熱経路が形成されている。
この第7の伝熱経路の形成により、上記実施の形態1と比較して、レドームアダプタ6から、より多くの熱量を放熱させることができる。そのため、本実施の形態4は、上記実施の形態1と比較し、より高い冷却性能が実現される。
なお、レドームアダプタ6への熱量の伝達は、放熱ブロック3から行わなくとも良い。例えば、受熱ブロック5から直接的に、或いは他の部品を介して、レドームアダプタ6に熱量を伝達させるようにしても良い。放熱ブロック3及び受熱ブロック5の両方から、熱量をレドームアダプタ6に伝達させるようにしても良い。
放熱ブロック3及び受熱ブロック5のうちの少なくとも一方から、熱量を伝達させる筐体は、レドームアダプタ6に限定されない。基本的に、外気と接触した部品であれば良いことから、レドーム7に熱量を伝達させるようにしても良い。
実施の形態5.
上記実施の形態1~4では、ヒートパイプ2を介して受熱ブロック5の熱量を輸送する放熱ブロック3は、1つである。これに対し、本実施の形態5は、複数の放熱ブロック3aを用いるようにしたものである。ここでも、上記実施の形態2~4と同様に、上記実施の形態1と同じ或いは相当する構成要素には同じ符号を付し、上記実施の形態1から異なる部分に着目して、説明を行う。
図7は、本発明の実施の形態5に係るアンテナ装置を示す断面図である。本実施の形態5に係るアンテナ装置100は、図7に示すように、3つの放熱ブロック3a、3つの矩形状のヒートパイプ2bを備え、各放熱ブロック3aへの受熱ブロック5からの熱量の輸送に、それぞれ1つのヒートパイプ2bが用いられている。
移動体10が航空機であった場合、客室を与圧することから、高度が高くなるほど、機体は膨張する。機体の膨張、収縮に伴い、外板11の形状も変化する。その変化に対応するために、1つの放熱ブロック3と外板11との間に熱伝導シート、グリス等を介在させたとしても、放熱ブロック3と外板11との間に隙間が生じて熱伝達効率が低下する恐れがある。なお、停止時には、機体は元の状態に収縮しているのが普通であることから、放熱ブロックと外板11との間に隙間が比較的に発生し易いと考えられる。これは、収縮時、基本的に、外板11は、放熱ブロック3から離れる方向に変形するからである。
そこで、本実施の形態5では、複数の放熱ブロック3aを用いている。この場合、各放熱ブロック3aと外板11との間の熱的な接続面積、つまりその間の熱伝導経路の面積を、1つの放熱ブロック3を用いる場合と比較して、より小さくさせることができる。その面積が小さくなるほど、外板11の変形による影響は、小さくなる。これは、外板11の面積が小さくなるほど、その面積全体での変形量も小さくなるからである。このため、複数の放熱ブロック3aを用いて、各放熱ブロック3aの熱的な接続面積を、より小さくさせた場合、各放熱ブロック3aと外板11との間の良好な熱伝達効率を、より安定的に維持させることができる。仮に、熱伝達効率が低下した放熱ブロック3aが発生したとしても、他の放熱ブロック3aから外板11への熱伝達が、効率的に行える。従って、アンテナ装置100の冷却性能の急激な低下は、回避されるか、或いは抑制されることとなる。
アンテナ装置100は、外板11の平坦な位置に設置されるとは限らない。例えば、曲率半径の小さい曲面にアンテナ装置100を設置する可能性もあり得る。しかし、たとえ曲率半径の比較的に小さい曲面であっても、放熱ブロック3の熱的な接続面積をより小さくすることにより、放熱ブロック3と外板11との間の良好な熱伝達を、より容易に実現させることができる。このことから、複数の放熱ブロック3aを用いることには、施工性の面での利点もある。
なお、本実施の形態5では、複数の放熱ブロック3aの数を3としているが、その数は、3でなくとも良い。また、各放熱ブロック3aの熱的な接続面積は、全て同じ、或いはほぼ同じとしなくとも良い。つまり、外板11の形状等に応じて、放熱ブロック3aの数、熱的な接続面積、等を決定するようにしても良い。
なお、本実施の形態1~5では、移動体10として航空機を想定しているが、移動体10の種類は、特に限定されない。つまり、移動体10は、列車、船舶、等であっても良い。また、搭載するアンテナモジュール1の数も、特に限定されない。例えば、送信モジュール21、受信モジュール22をそれぞれ1つのアンテナモジュール1として、1つ以上、アンテナ装置100に搭載させても良い。
1 アンテナモジュール、2、2a、2b ヒートパイプ、3、3a 放熱ブロック(第2の熱伝導部材)、4 アンカー、5 受熱ブロック(第1の熱伝導部材)、6 レドームアダプタ、7 レドーム、10 移動体、11 外板、12 断熱材、21 送信モジュール、22 受信モジュール、23 アンテナ素子、24 通信用IC、31 熱拡散シート(第3の熱伝導部材)、41 受熱ブロック(第3の熱伝導部材)、42 放熱フィン、43 ヒートパイプ、100 アンテナ装置、100a アンテナ装置本体。

Claims (6)

  1. 移動体に設置されるアンテナ装置であって、
    電気信号を電波に変換して出射する送信モジュール、及び前記電波を受信し電気信号に変換して出力する受信モジュールのうちの少なくとも一方を有するアンテナモジュールと、
    前記アンテナモジュールを保護するレドームと、
    前記アンテナモジュールからの熱量が伝達される第1の熱伝導部材と、
    前記移動体の外板に熱的に接続され、前記第1の熱伝導部材からの熱量を前記外板に放熱する第2の熱伝導部材と、
    前記外板の内側の面に熱的に接続され、前記移動体の内部に放熱するための第3の熱伝導部材と、
    を備えるアンテナ装置。
  2. 移動体に設置されるアンテナ装置であって、
    電気信号を電波に変換して出射する送信モジュール、及び前記電波を受信し電気信号に変換して出力する受信モジュールのうちの少なくとも一方を有するアンテナモジュールと、
    前記アンテナモジュールを保護するレドームと、
    前記アンテナモジュールからの熱量が伝達される第1の熱伝導部材と、
    前記移動体の外板に熱的に接続され、前記第1の熱伝導部材からの熱量を前記外板に放熱する第2の熱伝導部材と、
    前記外板の内側の面に熱的に接続された第3の熱伝導部材と、
    前記第3の熱伝導部材と熱的に接続されたヒートパイプと、
    前記ヒートパイプにより輸送された熱量を前記移動体の内部の空気に放熱するための放熱フィンと、
    を備えるアンテナ装置。
  3. 前記第1の熱伝導部材の熱量を前記第2の熱伝導部材に輸送する他のヒートパイプ、
    を更に備える請求項1又は請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記レドームが保護しない範囲を覆う筐体、を更に備え、
    前記筐体に、前記第1の熱伝導部材、及び前記第2の熱伝導部材のうちの少なくとも一方からの熱量を伝達させる、
    請求項1~3の何れか1項に記載のアンテナ装置。
  5. 前記アンテナモジュールが有する前記送信モジュール、及び前記受信モジュールのうちの少なくとも一方には、アンテナ素子が平面上に複数、並べて配置されている、
    請求項1~の何れか1項に記載のアンテナ装置。
  6. 前記移動体は、航空機である、
    請求項1~の何れか1項に記載のアンテナ装置。
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