JP2017204534A - 熱電変換素子 - Google Patents

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拓 佐々木
維敏 石丸
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【課題】電気抵抗を十分に低くすることができ、熱電性能を高くすることができる熱電変換素子を提供する。【解決手段】本発明に係る熱電変換素子1においては、熱電変換部2は、第1の導電性接合部3Aを介して、第1の電極4Aに導電接続されており、熱電変換部2は、第2の導電性接合部3Bを介して、第2の電極4Bに導電接続されており、熱電変換部2は、第1の表面2a1から側面2c1に至るように、側面2c1に第1の導電性接合部3Aにより覆われている部分を有し、第1の表面2a1と第2の表面2b1とを結ぶ方向における側面の距離に対する、第1の表面2a1と第2の表面2b1とを結ぶ方向における側面の第1の導電性接合部3Aと第2の導電性接合部3Bとにより覆われている部分の距離の比は、0.8以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、熱電変換材料を用いた熱電変換素子に関する。
近年、エネルギー問題への取り組みが活発化しており、熱エネルギーの回収技術への期待が高まっている。熱は、体温、太陽熱、エンジン及び工業排熱など様々な場面から回収することができ、最も一般的なエネルギー源である。また、エネルギー効率の高い低炭素社会を実現するために、熱エネルギーの回収技術の必要性は増大している。
熱エネルギーの回収技術としては、ゼーベック効果(又はペルチェ効果)に基づく熱電変換デバイスが、温度差発電、熱センサ及び冷却などの様々な場面で既に活用されている。熱電変換デバイスは、例えば、p型半導体とn型半導体との組み合わせである熱電対が多数直列に接続されたモジュール構造を有する。このような熱電変換デバイスは、可動部がないことから騒音及び振動が無く、スケール効果が無く、小さな温度差でも発電でき、様々な機器及び環境に組み込めるという多くの利点を有する。
上記のような熱電変換デバイスの一例が、下記の特許文献1に開示されている。特許文献1に記載の熱電変換デバイスは、複数の熱電変換材料を有する。熱電変換材料は、カーボンナノチューブ及びドーパントを含む。ドーパントをカーボンナノチューブの凝集体の内部にも吸着させることにより、ドーパントとカーボンナノチューブとの接触抵抗が小さくなる。複数の熱電変換材料は、電極を介して電気的に接続されている。
特開2015−230967号公報
熱電変換材料と電極とは、例えば、銀ペーストなどの導電性接合部を用いて接合され得る。しかしながら、上記のような熱電変換材料に対する銀ペーストなどの濡れ性が低いことなどから、十分な導電接続を得ることは困難である。この場合には、熱電変換材料と電極との間の電気抵抗を十分に低くすることは困難である。
本発明の目的は、電気抵抗を十分に低くすることができ、熱電性能を高くすることができる熱電変換素子を提供することである。
本発明の広い局面によれば、第1の電極と、第1の導電性接合部と、熱電変換材料を有する熱電変換部と、第2の導電性接合部と、第2の電極とを備え、前記熱電変換部は、前記第1の導電性接合部を介して、前記第1の電極に導電接続されており、前記熱電変換部は、前記第2の導電性接合部を介して、前記第2の電極に導電接続されており、前記熱電変換部は、前記第1の導電性接合部を介して前記第1の電極と対向している第1の表面と、前記第2の導電性接合部を介して前記第2の電極と対向している第2の表面と、前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ側面とを有し、前記熱電変換部は、前記第1の表面から前記側面に至るように、前記側面に前記第1の導電性接合部により覆われている部分を有し、前記熱電変換部は、前記第2の表面から前記側面に至るように、前記側面に前記第2の導電性接合部により覆われている部分を有するか、又は、前記側面に前記第2の導電性接合部により覆われている部分を有さず、前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ方向における前記側面の距離に対する、前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ方向における前記側面の前記第1の導電性接合部と前記第2の導電性接合部とにより覆われている部分の距離の比は、0.8以下である、熱電変換素子が提供される。
本発明の広い局面によれば、第1の電極と、第1の導電性接合部と、熱電変換材料を有する熱電変換部と、第2の導電性接合部と、第2の電極とを備え、前記熱電変換部は、前記第1の導電性接合部を介して、前記第1の電極に導電接続されており、前記熱電変換部は、前記第2の導電性接合部を介して、前記第2の電極に導電接続されており、前記熱電変換部は、前記第1の導電性接合部を介して前記第1の電極と対向している第1の表面と、前記第2の導電性接合部を介して前記第2の電極と対向している第2の表面と、前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ側面とを有し、前記熱電変換部が、前記側面として、第1の側面と、前記第1の側面と対向する第2の側面とを有し、前記熱電変換部は、前記第1の表面から前記第1の側面に至るように、前記第1の側面に前記第1の導電性接合部により覆われている部分を有し、前記熱電変換部は、前記第2の表面から前記第1の側面に至るように、前記第1の側面に前記第2の導電性接合部により覆われている部分を有するか、又は、前記第1の側面に前記第2の導電性接合部により覆われている部分を有さず、前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ方向における前記第1の側面の距離に対する、前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ方向における前記第1の側面の前記第1の導電性接合部と前記第2の導電性接合部とにより覆われている部分の距離の比は、0.8以下である、熱電変換素子が提供される。
本発明に係る熱電変換素子のある特定の局面では、前記熱電変換部は、前記第2の表面から前記第1の側面に至るように、前記第1の側面に前記第2の導電性接合部により覆われている部分を有する場合に、前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ方向における前記第1の側面の前記第1の導電性接合部により覆われている部分の距離が、前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ方向における前記第1の側面の前記第2の導電性接合部により覆われている部分の距離よりも長い。
本発明に係る熱電変換素子のある特定の局面では、前記熱電変換部は、前記第2の表面から前記第2の側面に至るように、前記第2の側面に前記第2の導電性接合部により覆われている部分を有するか、又は、前記第2の側面に前記第2の導電性接合部により覆われている部分を有さず、前記熱電変換部は、前記第1の表面から前記第2の側面に至るように、前記第2の側面に前記第1の導電性接合部により覆われている部分を有するか、又は、前記第2の側面に前記第1の導電性接合部により覆われている部分を有さず、前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ方向における前記第2の側面の距離に対する、前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ方向における前記第2の側面の前記第1の導電性接合部と前記第2の導電性接合部とにより覆われている部分の距離の比は、0.8以下である。
本発明に係る熱電変換素子のある特定の局面では、前記熱電変換部は、前記第2の表面から前記第2の側面に至るように、前記第2の側面に前記第2の導電性接合部により覆われている部分を有する。
本発明に係る熱電変換素子のある特定の局面では、前記熱電変換部は、前記第1の表面から前記第2の側面に至るように、前記第2の側面に前記第1の導電性接合部により覆われている部分を有する場合に、前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ方向における前記第2の側面の前記第2の導電性接合部により覆われている部分の距離が、前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ方向における前記第2の側面の前記第1の導電性接合部により覆われている部分の距離よりも長い。
本発明に係る熱電変換素子のある特定の局面では、前記熱電変換部が、前記第2の表面から前記第1の側面に至るように、前記第1の側面に前記第2の導電性接合部により覆われている部分を有する場合に、前記第1の側面の前記第2の導電性接合部により覆われている部分と、前記第2の側面の前記第1の導電性接合部により覆われている部分とが対向していない。
本発明に係る熱電変換素子のある特定の局面では、前記熱電変換部が、前記第2の表面から前記第2の側面に至るように、前記第2の側面に前記第2の導電性接合部により覆われている部分を有する場合に、前記第1の側面の前記第1の導電性接合部により覆われている部分と、前記第2の側面の前記第2の導電性接合部により覆われている部分とが対向していない。
本発明に係る熱電変換素子のある特定の局面では、前記熱電変換材料が、カーボンナノチューブを含む。
本発明に係る熱電変換素子のある特定の局面では、前記熱電変換部が断熱材を有する。
本発明に係る熱電変換素子のある特定の局面では、前記熱電変換材料が、シート状である。
本発明に係る熱電変換素子のある特定の局面では、前記熱電変換材料の厚みが、0.75μm以上、150μm以下である。
本発明に係る熱電変換素子のある特定の局面では、前記第1の導電性接合部が、導電性フィラーを含み、前記第1の導電性接合部に含まれる前記導電性フィラーが、銀又は銅を含む。
本発明に係る熱電変換素子によれば、熱電変換部は、第1の表面から側面に至るように、側面に第1の導電性接合部により覆われている部分を有し、第1の表面と第2の表面とを結ぶ方向における側面の距離に対する、第1の表面と第2の表面とを結ぶ方向における側面の第1の導電性接合部と第2の導電性接合部とにより覆われている部分の距離の比は、0.8以下であるので、電気抵抗を十分に低くすることができ、熱電性能を高くすることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る熱電変換素子の断面図である。 図2は、本発明の第2の実施形態に係る熱電変換素子の断面図である。 図3は、本発明の第2の実施形態の変形例に係る熱電変換素子の断面図である。 図4は、本発明の第3の実施形態に係る熱電変換素子の断面図である。 図5は、第1の表面と第2の表面とを結ぶ方向における側面の距離に対する、第1の表面と第2の表面とを結ぶ方向における側面の第1の導電性接合部と第2の導電性接合部とにより覆われている部分の距離の比を説明するための図である。 図6は、第1の表面と第2の表面とを結ぶ方向における側面の距離に対する、第1の表面と第2の表面とを結ぶ方向における側面の第1の導電性接合部と第2の導電性接合部とにより覆われている部分の距離の比を説明するための図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る熱電変換素子は、熱電変換材料を有する熱電変換部と、第1の導電性接合部と、第2の導電性接合部とを備える。なお、熱電変換材料自体が熱電変換部であってもよい。
上記熱電変換素子は、上記熱電変換部に上記第1の導電性接合部を介して導電接続された第1の電極と、上記熱電変換部に上記第2の導電性接合部を介して導電接続された第2の電極とを備える。
上記熱電変換部は、上記第1の導電性接合部を介して上記第1の電極と対向している第1の表面と、上記第2の導電性接合部を介して上記第2の電極と対向している第2の表面と、上記第1の表面と上記第2の表面とを結ぶ側面とを有する。
なお、上記熱電変換部は、熱電変換材料部分において、上記第1の導電性接合部を介して上記第1の電極に導電接続されている。従って、上記熱電変換部の上記第1の表面には、上記熱電変換材料が位置している。上記熱電変換部は、上記熱電変換材料部分において、上記第2の導電性接合部を介して上記第2の電極に導電接続されている。従って、上記熱電変換部の上記第2の表面には、上記熱電変換材料が位置している。
上記熱電変換部は、上記第1の表面から上記側面に至るように、上記側面に上記第1の導電性接合部により覆われている部分を有する。従って、上記熱電変換部と上記第1の導電性接合部との接触面積を大きくすることができるので、電気抵抗を低くすることができる。上記熱電変換部は、上記側面に上記第1の導電性接合部により覆われていない部分を有する。
上記熱電変換部は、上記第2の表面から上記側面に至るように、上記側面に上記第2の導電性接合部により覆われている部分を有するか、又は、上記側面に上記第2の導電性接合部により覆われている部分を有さない。
ここで、上記第1の表面と上記第2の表面とを結ぶ方向における上記側面の距離を上記側面の距離Aとする(後述する図1に対応する図5のA参照、後述する図2に対応する図6のA参照)。上記第1の表面と上記第2の表面とを結ぶ方向における上記側面の上記第1の導電性接合部と上記第2の導電性接合部とにより覆われている部分の距離を上記側面の距離Bとする(後述する図1に対応する図5のB参照、後述する図2に対応する図6のB(=B1a+B2a)参照)。このとき、上記側面の距離Aに対する上記側面の距離Bの比(距離B/距離A)は、0.8以下である。このような構成が備えられることで、上記第1の電極と上記第2の電極との温度差を好適に大きくすることができ、ゼーベック効果が阻害され難いので、熱電性能を高めることができる。
なお、上記側面の距離Aに対する上記側面の距離Bの比(距離B/距離A)は、上記第1の表面と上記第2の表面とを結ぶ1つの方向における1つの線上で評価される。
ゼーベック効果の阻害を抑制し、熱電性能をより一層高める観点からは、上記側面の距離Aに対する上記側面の距離Bの比(距離B/距離A)は、好ましくは0.7以下であり、より好ましくは0.6以下である。電気抵抗をより一層低くする観点からは、上記側面の距離Aに対する上記側面の距離Bの比(距離B/距離A)は、好ましくは0.05以上であり、より好ましくは0.2以上であり、更に好ましくは0.4以上である。
上記熱電変換部の平面形状、第1の表面の表面形状、及び第2の表面の表面形状は、特に限定されず、例えば、円形などであってもよい。上記熱電変換部の側面の一部において、上記第1の表面と上記第2の表面とを結ぶ方向における上記側面の距離に対する、上記第1の表面と上記第2の表面とを結ぶ方向における上記側面の上記第1の導電性接合部と上記第2の導電性接合部とにより覆われている部分の距離が0.8以下であってもよい。
電気抵抗をより一層低くし、かつゼーベック効果の阻害を抑制する観点からは、上記熱電変換部の側面の全体において、上記第1の表面と上記第2の表面とを結ぶ方向における上記側面の距離を上記側面の距離に対する、上記第1の表面と上記第2の表面とを結ぶ方向における上記側面の上記第1の導電性接合部と上記第2の導電性接合部とにより覆われている部分の距離が0.8以下であることが好ましい。
上記熱電変換部の上記第1の表面と上記第2の表面とは対向し合っていてもよく、対向し合っていなくてもよい。
上記熱電変換部は、上記側面として、第1の側面と、上記第1の側面と対向する第2の側面とを有していてもよい。この場合には、上記熱電変換部は、上記第1の表面から上記第1の側面に至るように、上記第1の側面に上記第1の導電性接合部により覆われている部分を有することが好ましい。
上記熱電変換部が対向し合う上記第1,第2の側面を有する場合に、上記熱電変換部は、上記第2の表面から上記第1の側面に至るように、上記第1の側面に上記第2の導電性接合部により覆われている部分を有するか、又は、上記第1の側面に上記第2の導電性接合部により覆われている部分を有さない。
ここで、上記第1の表面と上記第2の表面とを結ぶ方向における上記第1の側面の距離を上記第1の側面の距離Aとする(後述する図1に対応する図5のA参照、後述する図2に対応する図6のA参照)。上記第1の表面と上記第2の表面とを結ぶ方向における上記第1の側面の上記第1の導電性接合部と上記第2の導電性接合部とにより覆われている部分の距離を上記第1の側面の距離Bとする(後述する図1に対応する図5のB参照、後述する図2に対応する図6のB(=B1a+B2a)参照)。
ゼーベック効果の阻害を効果的に抑制し、熱電性能をより一層高める観点からは、上記熱電変換部が対向し合う上記第1,第2の側面を有する場合に、上記第1の側面の距離Aに対する上記第1の側面の距離Bの比(距離B/距離A)は、好ましくは0.8以下であり、より一層好ましくは0.7以下であり、更に好ましくは0.6以下である。電気抵抗をより一層低くする観点からは、上記第1の側面の距離Aに対する上記第1の側面の距離Bの比(距離B/距離A)は、好ましくは0.05以上であり、より好ましくは0.2以上であり、更に好ましくは0.4以上である。
なお、上記第1の側面の距離Aに対する上記第1の側面の距離Bの比(距離B/距離A)は、上記第1の表面と上記第2の表面とを結ぶ1つの方向における1つの線上で評価される。
上記第1の表面と上記第2の表面とを結ぶ方向における上記第1の側面の上記第1の導電性接合部により覆われている部分の距離を上記第1の側面の距離B(1)とする(距離B(1)は、後述する図1に対応する図5のBに相当し、後述する図2に対応する図6のB1aに相当する)。ゼーベック効果の阻害を抑制し、熱電性能をより一層高める観点からは、上記第1の側面の距離Aに対する上記第1の側面の距離B(1)の比(距離B(1)/距離A)は、好ましくは0.8以下であり、より一層好ましくは0.7以下であり、更に好ましくは0.6以下である。電気抵抗をより一層低くする観点からは、上記第1の側面の距離Aに対する上記第1の側面の距離B(1)の比(距離B(1)/距離A)は、好ましくは0.05以上であり、より好ましくは0.2以上であり、更に好ましくは0.4以上である。
上記熱電変換部は、上記第2の表面から上記第1の側面に至るように、上記第1の側面に上記第2の導電性接合部により覆われている部分を有するか、又は、上記第1の側面に上記第2の導電性接合部により覆われている部分を有さない。
電気抵抗を効果的に低くする観点からは、上記熱電変換部は、上記第2の表面から上記第1の側面に至るように、上記第1の側面に上記第2の導電性接合部により覆われている部分を有することが好ましい。この場合には、上記熱電変換部と導電性接合部との接触面積を大きくすることができる。
上記第1の表面と上記第2の表面とを結ぶ方向における上記第1の側面の上記第2の導電性接合部により覆われている部分の距離を上記第1の側面の距離B(2)とする(距離B(2)は、後述する図2に対応する図6のB2aに相当する)。ゼーベック効果の阻害を抑制し、熱電性能をより一層高める観点からは、上記第1の側面の距離Aに対する上記第1の側面の距離B(2)の比(距離B(2)/距離A)は、好ましくは0.4未満であり、より好ましくは0.3以下である。電気抵抗をより一層低くする観点からは、上記第1の側面の距離Aに対する上記第1の側面の距離B(2)の比(距離B(2)/距離A)は、好ましくは0.05以上であり、より好ましくは0.2以上である。
上記熱電変換部は、上記第2の表面から上記第2の側面に至るように、上記第2の側面に上記第2の導電性接合部により覆われている部分を有するか、又は、上記第2の側面に上記第2の導電性接合部により覆われている部分を有さない。
電気抵抗を効果的に低くする観点からは、上記熱電変換部は、上記第2の表面から上記第2の側面に至るように、上記第2の側面に上記第2の導電性接合部により覆われている部分を有することが好ましい。この場合には、上記熱電変換部と第2の導電性接合部との接触面積を大きくすることができる。更に、上記熱電変換部の上記第1の側面と上記第2の側面とを結ぶ方向において、電流が流れ易い。
ここで、上記第1の表面と上記第2の表面とを結ぶ方向における上記第2の側面の距離を上記第2の側面の距離A’とする(後述する図1に対応する図5のA’参照、後述する図2に対応する図6のA’参照)。上記第1の表面と上記第2の表面とを結ぶ方向における上記第2の側面の上記第1の導電性接合部と上記第2の導電性接合部とにより覆われている部分の距離を上記第2の側面の距離B’とする(後述する図1に対応する図5のB’参照、後述する図2に対応する図6のB’(=B1b+B2b)参照)。
ゼーベック効果の阻害を効果的に抑制し、熱電性能をより一層高める観点からは、上記第2の側面の距離A’に対する上記第2の側面の距離B’の比(距離B’/距離A’)は、好ましくは0.8以下であり、より好ましくは0.7以下であり、更に好ましくは0.6以下である。電気抵抗をより一層低くする観点からは、上記第2の側面の距離A’に対する上記第2の側面の距離B’の比(距離B’/距離A’)は、好ましくは0.05以上であり、より好ましくは0.2以上であり、更に好ましくは0.4以上である。
上記第1の表面と上記第2の表面とを結ぶ方向における上記第2の側面の上記第2の導電性接合部により覆われている部分の距離を上記第2の側面の距離B’(2)とする(距離B’(2)は、後述する図1に対応する図5のB’に相当し、後述する図2に対応する図6のB2bに相当する)。ゼーベック効果の阻害を抑制し、熱電性能をより一層高める観点からは、上記第2の側面の距離A’に対する上記第2の側面の距離B’(2)の比(距離B’(2)/距離A’)は、好ましくは0.8以下であり、より好ましくは0.7以下であり、更に好ましくは0.6以下である。電気抵抗をより一層低くする観点からは、上記第2の側面の距離A’に対する上記第2の側面の距離B’(2)の比(距離B’(2)/距離A’)は、好ましくは0.05以上であり、より好ましくは0.2以上であり、更に好ましくは0.4以上である。
上記熱電変換部は、上記第1の表面から上記第2の側面に至るように、上記第2の側面に上記第1の導電性接合部により覆われている部分を有するか、又は、上記第2の側面に上記第1の導電性接合部により覆われている部分を有さない。
電気抵抗を効果的に低くする観点からは、上記熱電変換部は、上記第1の表面から上記第2の側面に至るように、上記第2の側面に上記第1の導電性接合部により覆われている部分を有することが好ましい。この場合に、上記熱電変換部と導電性接合部との接触面積を大きくすることができる。
上記第1の表面と上記第2の表面とを結ぶ方向における上記第2の側面の上記第1の導電性接合部により覆われている部分の距離を上記第2の側面の距離B’(1)とする(距離B’(1)は、後述する図2に対応する図6のB1bに相当する)。ゼーベック効果の阻害を抑制し、熱電性能をより一層高める観点からは、上記第1の側面の距離Aに対する上記第1の側面の距離B’(1)の比(距離B’(1)/距離A’)は、好ましくは0.4未満であり、より好ましくは0.3以下である。電気抵抗をより一層低くする観点からは、上記第2の側面の距離A’に対する上記第2の側面の距離B’(1)の比(距離B’(1)/距離A’)は、好ましくは0.05以上であり、より好ましくは0.2以上である。
上記熱電変換部が、上記第1の表面から上記第1の側面に至るように、上記第1の側面に上記第1の導電性接合部により覆われている部分を有し、かつ上記熱電変換部が、上記第2の表面から上記第1の側面に至るように、上記第1の側面に上記第2の導電性接合部により覆われている部分を有する場合に、本発明の効果が効果的に発揮されることから、上記第1の側面の距離B(1)が、上記第1の側面の距離B(2)よりも長いことが好ましい。
上記熱電変換部が、上記第2の表面から上記第2の側面に至るように、上記第2の側面に上記第2の導電性接合部により覆われている部分を有し、かつ上記第1の表面から上記第2の側面に至るように、上記第2の側面に上記第1の導電性接合部により覆われている部分を有する場合に、本発明の効果が効果的に発揮されることから、上記第2の側面の距離B’(2)が、上記第1の側面の距離B’(1)よりも長いことが好ましい。
ゼーベック効果の阻害をより一層抑制する観点からは、上記第1の側面の上記第1の導電性接合部により覆われている部分と、上記第2の側面の上記第2の導電性接合部により覆われている部分とが対向していないことが好ましい。ゼーベック効果の阻害をより一層抑制する観点からは、上記第1の側面の上記第2の導電性接合部により覆われている部分と、上記第2の側面の上記第1の導電性接合部により覆われている部分とが対向していないことが好ましい。
なお、上記第1の側面の上記第1の導電性接合部により覆われている部分と、上記第2の側面の上記第2の導電性接合部により覆われている部分とが対向していてもよい。この場合には、上記熱電変換部の上記第1の側面と上記第2の側面とを結ぶ方向において、電流が流れ易い。また、上記第1の側面の上記第2の導電性接合部により覆われている部分と、上記第2の側面の上記第1の導電性接合部により覆われている部分とが対向していてもよい。この場合には、上記熱電変換部の上記第1の側面と上記第2の側面とを結ぶ方向において、電流が流れ易い。
上記熱電変換材料は、カーボンナノチューブを含むことが好ましい。上記カーボンナノチューブが、上記第1の表面に平行な方向に面内配向している場合においても、上記側面が上記第1の導電性接合部により覆われている部分を有するので、上記熱電変換部と上記導電性接合部との接触抵抗を効果的に低くすることができる。
上記熱電変換材料は、カーボンナノチューブを含む場合に、上記熱電変換部が、上記第1,第2の側面を有し、上記熱電変換部が、上記第1の表面から上記第1の側面に至るように、上記第1の側面に上記第1の導電性接合部により覆われている部分を有し、かつ上記第2の表面から上記第2の側面に至るように、上記第2の側面に上記第2の導電性接合部により覆われている部分を有する場合には、上記熱電変換部の上記第1の側面と上記第2の側面とを結ぶ方向において、電流がより一層流れ易い。
上記熱電変換材料は、カーボンナノチューブのみから構成されていてもよく、上記熱電変換材料に、カーボンナノチューブ以外に吸着物質や残留溶媒等が含まれていてもよい。カーボンナノチューブを含む熱電変換材料は、例えば、カーボンナノチューブを好ましくは90重量%以上、好ましくは100重量%以下で含む。
上記熱電変換材料はシート状であってもよい。上記熱電変換材料は不織布状であってもよい。上記熱電変換材料がカーボンナノチューブを含む不織布状である場合には、上記カーボンナノチューブは面内配向し易い。
電気抵抗をより一層低くする観点からは、上記第1の側面を横断する方向(上記第1の表面及び上記第2の表面の面方向)において、上記第1の側面の両端に至るように、上記第1の側面が、上記第1の導電性接合部により覆われていることが好ましい。
上記第2の側面が上記第2の導電性接合部により覆われている部分を有する場合には、上記第2の側面を横断する方向(上記第1の表面及び上記第2の表面の面方向)において、上記第2の側面の両端に至るように、上記第2の側面が、上記第2の導電性接合部により覆われていることが好ましい。
上記熱電変換部は、上記第1,第2の側面以外の少なくとも1つの他の側面を有していてもよい。上記熱電変換部は、上記第1の表面から上記他の側面に至るように、上記他の側面に上記第1の導電性接合部により覆われた部分を有していてもよい。上記熱電変換部は、上記第2の表面から上記他の側面に至るように、上記他の側面に上記第2の導電性接合部により覆われた部分を有していてもよい。上記第1の表面と上記第2の表面とを結ぶ方向における上記他の側面の距離に対する、上記第1の表面と上記第2の表面とを結ぶ方向における上記他の側面の上記第1の導電性接合部と上記第2の導電性接合部とにより覆われている部分の距離の比は、0.8以下であることが好ましい。この場合にも、電気抵抗を効果的に低くすることができる。
断熱性を効果的に高める観点からは、上記シート状の熱電変換材料の厚みは、好ましくは0.75μm以上、より好ましくは1μm以上、更に好ましくは1.5μm以上である。
上記シート状の熱電変換材料の厚みは、好ましくは150μm以下、より好ましくは100μm以下、更に好ましくは75μm以下である。
上記第1の導電性接合部は、導電性フィラーを含んでいてもよい。上記第1の導電性接合部に含まれる上記導電性フィラーが、銀又は銅を含むことが好ましい。電気抵抗を効果的に低くすることができる。上記第1の導電性接合部は、例えば、導電ペーストにより形成することができる。
上記第2の導電性接合部は、導電性フィラーを含んでいてもよい。上記第2の導電性接合部は、例えば、導電ペーストにより形成することができる。
上記第1の電極と上記第2の電極との温度差を大きくする観点からは、上記熱電変換素子は、断熱材を備えることが好ましい。上記断熱材は、上記第1の電極と上記第2の電極との間に配置されていることが好ましい。例えば、上記熱電変換部が上記断熱材を含んでいてもよく、上記熱電変換材料は、上記断熱材を挟むように屈曲されていてもよい。この場合には、上記熱電変換材料の上記断熱材を介して対向し合う部分のうち一方の部分の、上記断熱材側とは反対側の表面が、上記第1の電極に導電接続されていることが好ましい。他方の部分の、上記断熱材側とは反対側の表面が、上記第2の電極に導電接続されていることが好ましい。上記熱電変換材料間に上記断熱材を介在させることによって、上記熱電変換材料がシート状であっても、上記第1の電極と上記第2の電極との距離を長くすることができる。
なお、上記熱電変換部が上記断熱材を含む場合には、上記熱電変換部の上記側面は、上記断熱材の表面を含んでいてもよい。上記断熱材の上記表面は、上記第1の導電性接合部材又は上記第2の導電性接合部材により覆われている部分を有していてもよい。
上記熱電変換素子を複数有する熱電変換デバイスが構成されていてもよい。上記熱電変換素子は電気抵抗が低く、かつゼーベック効果が阻害され難いので、上記熱電変換デバイスの熱電性能を効果的に高めることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る熱電変換素子の断面図である。
なお、実施形態において参照する図面は、模式的に記載されており、図面に描画された物体の寸法の比率などは、現実の物体の寸法の比率などとは異なる場合がある。具体的な物体の寸法の比率などは、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
図1に示す熱電変換素子1は、シート状の熱電変換材料を有する熱電変換部2を備える。熱電変換材料はカーボンナノチューブを含む。熱電変換部2は、対向し合う第1,第2の表面2a1,2b1を有する。熱電変換部2は、第1の表面2a1と第2の表面2b1とを結ぶ側面として、第1の側面2c1と、第1の側面2c1と対向する第2の側面2c2とを有する。
熱電変換素子1は、熱電変換部2の第1の表面2a1に接合されている第1の導電性接合部3Aと、第2の表面2b1に接合されている第2の導電性接合部3Bとを備える。第1,第2の導電性接合部3A,3Bは、導電性フィラーを含み、該導電性フィラーは銀を含む。
熱電変換部2は、第1の表面2a1から第1の側面2c1に至るように、第1の側面2c1に第1の導電性接合部3Aにより覆われている部分を有する。第1の側面2c1は第2の導電性接合部3Bには覆われていない。
ここで、第1の側面2c1に沿う、第1の表面2a1と第2の表面2b1とを結ぶ方向を方向Z1とする。このとき、方向Z1における第1の側面2c1の距離に対する、方向Z1における第1の側面2c1の第1の導電性接合部3Aにより覆われている部分の距離の比は、0.8以下である。
熱電変換部2は、第2の表面2b1から第2の側面2c2に至るように、第2の側面2c2に第2の導電性接合部3Bにより覆われている部分を有する。第2の側面2c2は第1の導電性接合部3Aには覆われていない。
ここで、第2の側面2c2に沿う、第1の表面2a1と第2の表面2b1とを結ぶ方向を方向Z2とする。方向Z2における第2の側面2c2の距離に対する、方向Z2における第2の側面2c2の第2の導電性接合部3Bにより覆われている部分の距離の比は、0.8以下である。
第1の側面2c1の第1の導電性接合部3Aにより覆われている部分と、第2の側面2c2の第2の導電性接合部3Bにより覆われている部分とは対向していない。
熱電変換素子1は、第1の導電性接合部3Aに接合されている第1の電極4Aと、第2の導電性接合部3Bに接合されている第2の電極4Bとを備える。熱電変換素子1は、第1の導電性接合部3Aを介して第1の電極4Aに導電接続されている。熱電変換素子1は、第2の導電性接合部3Bを介して第2の電極4Bに導電接続されている。
第1の電極4Aの熱電変換部2側とは反対側には、第1の基板5Aが設けられている。第2の電極4Bの熱電変換部2側とは反対側には、第2の基板5Bが設けられている。第1,第2の基板5A,5Bの材料は、ポリイミドなどの樹脂材料や、適宜のセラミック材料などである。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る熱電変換素子の断面図である。
図2に示す熱電変換素子11は、シート状の熱電変換材料を有する熱電変換部2を備える。熱電変換部2は、第1の表面2a1から第1の側面2c1及び第2の側面2c2に至るように、第1,第2の側面2c1,2c2に第1の導電性接合部13Aにより覆われている部分を有する。熱電変換部2は、第2の表面2b1から第1の側面2c1及び第2の側面2c2に至るように、第1,第2の側面2c1,2c2に第2の導電性接合部13Bにより覆われている部分を有する。
方向Z1における第1の側面2c1の第1の導電性接合部13Aにより覆われている部分の距離は、方向Z1における第1の側面2c1の第2の導電性接合部13Bにより覆われている部分の距離よりも長い。方向Z2における第2の側面2c2の第2の導電性接合部13Bにより覆われている部分の距離は、方向Z2における第2の側面2c2の第1の導電性接合部13Aにより覆われている部分の距離よりも長い。
なお、図3に示す第2の実施形態の変形例のように、方向Z1における第1の側面2c1の第1の導電性接合部33Aにより覆われている部分の距離は、方向Z1における第1の側面2c1の第2の導電性接合部33Bに覆われている部分の距離と同じであってもよい。方向Z2における第2の側面2c2の第2の導電性接合部33Bにより覆われている部分の距離は、方向Z2における第2の側面2c2の第1の導電性接合部33Aにより覆われている部分の距離と同じであってもよい。
図4は、本発明の第3の実施系形態に係る熱電変換素子の断面図である。
図4に示す熱電変換素子21は、シート状の熱電変換材料22Xを有する熱電変換部22を備える。熱電変換部22は断熱材26を含み、熱電変換材料22Xは、断熱材26を挟むように屈曲されている。断熱材26の材料は、例えば、シリコンスポンジなどの絶縁材料である。
熱電変換部22は、断熱材26を介して対向し合う第1,第2の部分22a,22bを有する。第1の部分22aは、断熱材26側とは反対側の第1の表面22a1を有する。第2の部分22bは、断熱材26側とは反対側の第2の表面22b1を有する。熱電変換部22は、第1の表面22a1と第2の表面22b1とを結ぶ側面として、対向し合う第1,第2の側面22c1,22c2を有する。第1の側面22c1は、断熱材26の面を含む。
第1の表面22a1は、第1の導電性接合部3Aを介して第1の電極4Aに導電接続されている。第2の表面22b1は、第2の導電性接合部3Bを介して第2の電極4Bに導電接続されている。
熱電変換部22は、第1の表面22a1から第1の側面22c1に至るように、第1の側面22c1に第1の導電性接合部3Aにより覆われている部分を有する。第1の導電性接合部3Aは断熱材26の面に至っている。
熱電変換部22は、第2の表面22b1から第2の側面22c2に至るように、第2の側面22c2に第2の導電性接合部3Bにより覆われている部分を有する。
以下、本発明について、具体的な実施例に基づいて、更に詳細に説明する。
(実施例1)
熱電変換材料(熱電変換部)の作製:
N−メチルピロリドン100mL中に、平均直径2nm、G/D比50のシングルウォールカーボンナノチューブ(SWCNT)25mgを入れ、マグネチックスターラーを用いて撹拌した。その後、湿式高圧衝突式ホモジナイザーを用いて、圧力100MPaにて、分散処理を3回(繰り返し処理回数)、繰り返して行い、SWCNT分散液を得た。得られたSWCNT分散液を、孔径0.2μmのメンブレンフィルタを用いて減圧ろ過し、SWCNT堆積物を得た。得られたSWCNT堆積物を乾燥させることにより、厚み100μmの熱電変換材料を得た。
実施例1では、熱電変換材料自体が熱電変換部である。熱電変換材料は、厚み方向に対向する第1,第2の表面と、第1の表面と第2の表面とを結ぶ側面として、対向し合う第1,第2の側面とを有する。
熱電変換デバイスの作製:
短辺5cm及び長辺10cmの矩形の平面形状を有し、電極を表面に有するポリイミド基板を2枚用意した。一方のポリイミド基板上の電極部分に銀ペーストを塗布した。銀ペースト上に100枚の熱電変換材料を、第1の表面側から、ポリイミド基板の主面方向に並べて載置した。その後、各熱電変換材料の第1の側面における、第1の表面に連なる部分から、第1の表面から厚み方向50μm(側面における塗布高さ)の部分にわたり、ニードルを用いて銀ペーストを塗布した。更に、各熱電変換材料の第2の表面に銀ペーストを塗布した。その後、各熱電変換材料の第2の側面における、第2の表面に連なる部分から、第2の表面から厚み方向50μm(側面における塗布高さ)の部分にわたり、ニードルを用いて銀ペーストを塗布した。
熱電変換材料の第2の表面側の銀ペースト上に、ポリイミド基板の電極部分が重なるように積層した。2枚のポリイミド基板及び2枚の電極に熱電変換材料が挟まれた熱電変換素子を連続的に100対有する積層体を得た。得られた積層体周辺を熱硬化性樹脂によってシーリングし、加熱しながらプレスすることにより、短辺5cm及び長辺10cmの矩形の平面形状を有する熱電変換デバイスを得た。
(実施例2)
銀ペーストを塗布する工程において、熱電変換材料の第1の側面における、第1の表面に連なる部分から、第1の表面から厚み方向75μmの部分にわたり銀ペーストを塗布し、第2の側面における、第2の表面に連なる部分から、第2の表面から厚み方向75μmの部分にわたり塗布するように変更したこと以外は、実施例1と同様にして熱電変換デバイスを作製した。
(実施例3)
銀ペーストを塗布する工程において、熱電変換材料の第1の側面における、第1の表面に連なる部分から、第1の表面から厚み方向25μmの部分にわたり銀ペーストを塗布し、第2の側面における、第2の表面に連なる部分から、第2の表面から厚み方向25μmの部分にわたり塗布するように変更したこと以外は、実施例1と同様にして熱電変換デバイスを作製した。
(実施例4)
銀ペーストを塗布する工程において、熱電変換材料の第1の側面における、第1の表面に連なる部分から、第1の表面から厚み方向5μmの部分にわたり銀ペーストを塗布し、第2の側面における、第2の表面に連なる部分から、第2の表面から厚み方向5μmの部分にわたり塗布するように変更したこと以外は、実施例1と同様にして熱電変換デバイスを作製した。
(比較例1)
熱電変換デバイスの作製において、熱電変換材料の第1,第2の側面に銀ペーストを塗布しなかったこと以外は、実施例1と同様にして熱電変換デバイスを作製した。
(比較例2)
銀ペーストを塗布する工程において、熱電変換材料の第1の側面における、第1の表面に連なる部分から、第1の表面から厚み方向85μmの部分にわたり銀ペーストを塗布し、第2の側面における、第2の表面に連なる部分から、第2の表面から厚み方向85μmの部分にわたり塗布するように変更したこと以外は、実施例1と同様にして熱電変換デバイスを作製した。
(評価)
側面における銀ペーストの塗布高さの算出:
熱電変換材料をクロスセクションポリッシャーにより厚み方向に切断し、断面をFE−SEMにより観察した。また観察場所をそれぞれ変更して合計20枚の断面観察の写真を得た。それぞれの断面の写真を用いて、第1及び第2の側面における銀ペースト塗布領域の高さを測定し、側面における塗布高さの平均値を算出した。
抵抗値測定:
熱電変換デバイスをデジタルマルチメータ(ヒューレットパッカード社製「3680A」)に接続し、熱電変換デバイスの抵抗値を測定した。
熱電性能:
室温(25℃)の熱電変換デバイスを一方のポリイミド基板側から、100℃のホットプレート上に載置した。熱電変換デバイスをホットプレートにより100℃に加熱し、かつ熱電変換デバイスの上面の温度をペルチェ素子により冷却して25℃とし、上面と下面との間に75℃の温度差を付与した。温度差を付与してから10秒後に、デジタルマルチメータ(ヒューレットパッカード社製「3680A」)を用いて、熱電変換デバイスの熱起電力を測定した。比較例1において得られた熱電変換デバイスの熱起電力を熱電性能「1(STD)」として、実施例及び他の比較例の熱電性能を相対評価した。
評価の結果を下記の表1に示す。
Figure 2017204534
表1に示すように、比較例1では、抵抗値が高く、115Ωを超えていることがわかる。比較例2では、熱電性能が比較例1よりも低いことがわかる。
実施例1〜4では、いずれも抵抗値は100Ω未満となっており、電気抵抗が低いことがわかる。特に、実施例1〜3では、抵抗値は80Ω未満となっている。熱電性能は、実施例1〜4のいずれも比較例1の1.2倍以上であることがわかる。特に、実施例1〜3では、熱電性能は比較例1の1.7倍以上である。
1…熱電変換素子
2…熱電変換部
2a1,2b1…第1,第2の表面
2c1,2c2…第1,第2の側面
3A,3B…第1,第2の導電性接合部
4A,4B…第1,第2の電極
5A,5B…第1,第2の基板
11…熱電変換素子
13A,13B…第1,第2の導電性接合部
21…熱電変換素子
22…熱電変換部
22X…熱電変換材料
22a,22b…第1,第2の部分
22a1,22b1…第1,第2の表面
22c1,22c2…第1,第2の側面
26…断熱材
33A,33B…第1,第2の導電性接合部

Claims (13)

  1. 第1の電極と、
    第1の導電性接合部と、
    熱電変換材料を有する熱電変換部と、
    第2の導電性接合部と、
    第2の電極とを備え、
    前記熱電変換部は、前記第1の導電性接合部を介して、前記第1の電極に導電接続されており、
    前記熱電変換部は、前記第2の導電性接合部を介して、前記第2の電極に導電接続されており、
    前記熱電変換部は、前記第1の導電性接合部を介して前記第1の電極と対向している第1の表面と、前記第2の導電性接合部を介して前記第2の電極と対向している第2の表面と、前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ側面とを有し、
    前記熱電変換部は、前記第1の表面から前記側面に至るように、前記側面に前記第1の導電性接合部により覆われている部分を有し、
    前記熱電変換部は、前記第2の表面から前記側面に至るように、前記側面に前記第2の導電性接合部により覆われている部分を有するか、又は、前記側面に前記第2の導電性接合部により覆われている部分を有さず、
    前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ方向における前記側面の距離に対する、前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ方向における前記側面の前記第1の導電性接合部と前記第2の導電性接合部とにより覆われている部分の距離の比は、0.8以下である、熱電変換素子。
  2. 第1の電極と、
    第1の導電性接合部と、
    熱電変換材料を有する熱電変換部と、
    第2の導電性接合部と、
    第2の電極とを備え、
    前記熱電変換部は、前記第1の導電性接合部を介して、前記第1の電極に導電接続されており、
    前記熱電変換部は、前記第2の導電性接合部を介して、前記第2の電極に導電接続されており、
    前記熱電変換部は、前記第1の導電性接合部を介して前記第1の電極と対向している第1の表面と、前記第2の導電性接合部を介して前記第2の電極と対向している第2の表面と、前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ側面とを有し、
    前記熱電変換部が、前記側面として、第1の側面と、前記第1の側面と対向する第2の側面とを有し、
    前記熱電変換部は、前記第1の表面から前記第1の側面に至るように、前記第1の側面に前記第1の導電性接合部により覆われている部分を有し、
    前記熱電変換部は、前記第2の表面から前記第1の側面に至るように、前記第1の側面に前記第2の導電性接合部により覆われている部分を有するか、又は、前記第1の側面に前記第2の導電性接合部により覆われている部分を有さず、
    前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ方向における前記第1の側面の距離に対する、前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ方向における前記第1の側面の前記第1の導電性接合部と前記第2の導電性接合部とにより覆われている部分の距離の比は、0.8以下である、熱電変換素子。
  3. 前記熱電変換部は、前記第2の表面から前記第1の側面に至るように、前記第1の側面に前記第2の導電性接合部により覆われている部分を有する場合に、前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ方向における前記第1の側面の前記第1の導電性接合部により覆われている部分の距離が、前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ方向における前記第1の側面の前記第2の導電性接合部により覆われている部分の距離よりも長い、請求項2に記載の熱電変換素子。
  4. 前記熱電変換部は、前記第2の表面から前記第2の側面に至るように、前記第2の側面に前記第2の導電性接合部により覆われている部分を有するか、又は、前記第2の側面に前記第2の導電性接合部により覆われている部分を有さず、
    前記熱電変換部は、前記第1の表面から前記第2の側面に至るように、前記第2の側面に前記第1の導電性接合部により覆われている部分を有するか、又は、前記第2の側面に前記第1の導電性接合部により覆われている部分を有さず、
    前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ方向における前記第2の側面の距離に対する、前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ方向における前記第2の側面の前記第1の導電性接合部と前記第2の導電性接合部とにより覆われている部分の距離の比は、0.8以下である、請求項2又は3に記載の熱電変換素子。
  5. 前記熱電変換部は、前記第2の表面から前記第2の側面に至るように、前記第2の側面に前記第2の導電性接合部により覆われている部分を有する、請求項4に記載の熱電変換素子。
  6. 前記熱電変換部は、前記第1の表面から前記第2の側面に至るように、前記第2の側面に前記第1の導電性接合部により覆われている部分を有する場合に、前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ方向における前記第2の側面の前記第2の導電性接合部により覆われている部分の距離が、前記第1の表面と前記第2の表面とを結ぶ方向における前記第2の側面の前記第1の導電性接合部により覆われている部分の距離よりも長い、請求項5に記載の熱電変換素子。
  7. 前記熱電変換部が、前記第2の表面から前記第1の側面に至るように、前記第1の側面に前記第2の導電性接合部により覆われている部分を有する場合に、前記第1の側面の前記第2の導電性接合部により覆われている部分と、前記第2の側面の前記第1の導電性接合部により覆われている部分とが対向していない、請求項5又は6に記載の熱電変換素子。
  8. 前記熱電変換部が、前記第2の表面から前記第2の側面に至るように、前記第2の側面に前記第2の導電性接合部により覆われている部分を有する場合に、前記第1の側面の前記第1の導電性接合部により覆われている部分と、前記第2の側面の前記第2の導電性接合部により覆われている部分とが対向していない、請求項4〜7のいずれか1項に記載の熱電変換素子。
  9. 前記熱電変換材料が、カーボンナノチューブを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱電変換素子。
  10. 前記熱電変換部が断熱材を有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱電変換素子。
  11. 前記熱電変換材料が、シート状である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の熱電変換素子。
  12. 前記熱電変換材料の厚みが、0.75μm以上、150μm以下である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の熱電変換素子。
  13. 前記第1の導電性接合部が、導電性フィラーを含み、
    前記第1の導電性接合部に含まれる前記導電性フィラーが、銀又は銅を含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の熱電変換素子。
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JP2013236054A (ja) * 2012-04-09 2013-11-21 Panasonic Corp 熱電変換素子および熱電変換モジュール
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