JP2016058613A - 熱電変換モジュール及びその製造方法 - Google Patents

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【課題】熱伝導率が高くなるのを抑制するファイバー型熱電変換材料を有するファイバー型熱電変換モジュールを提供する。【解決手段】少なくとも、ファイバー状の下電極2、ファイバー状の熱電変換材料31、32及びファイバー状の上電極4がこの順で配置され、下電極2及び上電極4がそれぞれ、導電性のナノファイバーを含有し、熱電変換材料31、32が、単層カーボンナノチューブを含有する。【選択図】図1

Description

本発明は、熱電変換モジュール及びその製造方法に関する。
熱電変換モジュールは、熱と電気を直接変換することのできる固体素子である。熱電変換材料(熱電変換素子)をある寸法に切断加工するなどして複数個まとめた集合体が、熱電変換モジュールとして利用されている。熱電変換モジュールは、通常、p型熱電変換材料及びn型熱電変換材料、電極、並びに負荷抵抗から構成され、p型熱電変換材料とn型熱電変換材料が電気的には直列に、熱的には並列に接続される。熱電変換材料の個々の出力電圧は小さいため、直列に接続することで必要な出力電圧を確保している。熱電変換モジュールは、レーザーダイオードの精密温度制御や電子式温冷庫等に実際に応用されているほか、未利用廃熱を用いた分散型発電技術(エネルギーハーべスティング)や災害時の非常用電源としての応用等も期待されている。
ファイバー状の熱電変換材料を基板上に集積し、さらに電極を形成することにより得られるファイバー型熱電変換モジュールが種々提案されている(特許文献1、非特許文献1〜3)。ファイバー型熱電変換モジュールにおいては、ファイバー状熱電変換材料が多孔質体であるため熱伝導率が大幅に低下する点が特徴の一つとして挙げられる。
特開2014−75442号公報
公立大学法人首都大学東京・学校法人東京理科大学・独立行政法人 科学技術振興機構プレスリリース、平成26年1月29日、[平成26年8月11日検索]、インターネット〈URL:http://www.jst.go.jp/pr/announce/20140129/〉 野々口 斐之、「しなやかな熱電変換材料」、国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学、[平成26年8月11日検索]、インターネット〈URL:http://jstshingi.jp/abst/p/12/1243/B01.pdf〉 野々口 斐之、「半導体テクスタイル フレキシブル熱電変換材料」、国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学、[平成26年8月11日検索]、インターネット〈URL:http://www.kansai.meti.go.jp/2giki/kansai-seeds/2014/pdf/nat/nat005nonoguchi-nat.pdf〉
従来のファイバー型熱電変換モジュールにおいては、電極を設置する際に銀ペースト又は銅ペースト等が使用されることがある。本発明者らは、この場合には、ファイバー状熱電変換材料の空隙部が、これらペーストが入り込むことにより塞がれる結果、ファイバー状熱電変換材料の熱伝導率が高くなってしまうという問題点があることを見出した。
また、従来のファイバー型熱電変換モジュールにおいては、ファイバー状熱電変換材料からなる不織布を所望の形状に切断して得られる断片が使用されているが、この断片の切断部には欠陥が生じることが避けられないという問題点があることも本発明者らは見出した。
そこで、本発明は、熱伝導率が抑制されたファイバー型熱電変換材料を有するファイバー型熱電変換モジュールを提供することを課題とする。また、本発明は、より欠陥が少ない形状に成形されたファイバー型熱電変換モジュールを提供することも課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を重ね、基板の上に、ファイバー状の下電極、ファイバー状の熱電変換材料及びファイバー状の上電極がこの順で配置されている熱電変換モジュールにより、上記課題が解決されることを見出した。具体的には、ファイバー状の電極とファイバー状の熱電変換材料が接する構成とすることにより、接触抵抗の上昇、及びファイバー状熱電変換材料の熱伝導率の上昇をいずれも抑えることができる。また、かかる構成を有するファイバー状熱電変換材料であれば、従来の製法と異なる方法で製造できるので、欠陥が少ない形状に成形されたファイバー型熱電変換モジュールとすることができる。
本発明は、これらの新たな知見に基づいてさらに種々の検討を重ねることにより完成されたものであり、次に掲げるものである。
項1
少なくとも
(A)ファイバー状の下電極、
(B)ファイバー状の熱電変換材料及び
(C)ファイバー状の上電極
がこの順で配置されている熱電変換モジュール。
項2
前記下電極(A)及び前記上電極(C)がそれぞれ、導電性のナノファイバーを含有する、項1に記載の熱電変換モジュール。
項3
前記熱電変換材料(B)が、単層カーボンナノチューブを含有する、項1又は2に記載の熱電変換モジュール。
項4
少なくとも
(A)ファイバー状の下電極、
(B)ファイバー状の熱電変換材料及び
(C)ファイバー状の上電極
がこの順で配置されている熱電変換モジュールの製造方法であって、
(1)濾過集積により、多孔質膜上に下電極(A)を形成する工程、
(2)濾過集積により、前記下電極(A)上に熱電変換材料(B)を形成する工程、及び
(3)濾過集積により、前記熱電変換材料(B)上に上電極(C)を形成する工程
(4)上記(1)〜(3)の工程で得られた多孔質膜上の積層体を別の基板上に転写する工程を含む方法。
項5
前記下電極(A)及び前記上電極(C)がそれぞれ、導電性のナノファイバーを含有する、項4に記載の方法。
項6
前記熱電変換材料(B)が、単層カーボンナノチューブを含有する、項4又は5に記載の方法。
本発明によれば、熱伝導率が抑制されており、かつより欠陥が少ない形状に成形されたファイバー型熱電変換材料を有するファイバー型熱電変換モジュールを提供できる。
本発明の熱電変換モジュールの一例を示した図面である。 本発明の熱電変換モジュールの製造方法の一例を示した図面である。 本発明の熱電変換モジュールの製造方法の一例を示した図面である。 本発明の熱電変換モジュールの製造方法の一例を示した図面である。 本発明の熱電変換モジュールの製造方法の一例を示した図面である。
1. 熱電変換モジュール
本発明の熱電変換モジュールは、
少なくとも
(A)ファイバー状の下電極、
(B)ファイバー状の熱電変換材料及び
(C)ファイバー状の上電極
がこの順で配置されている熱電変換モジュールである。
かかる構成を有していることにより、本発明の熱電変換モジュールは、熱伝導率が抑制されているという利点を有する。具体的には、ファイバー状の電極とファイバー状の熱電変換材料が接する構成とすることにより、接触抵抗の上昇、及びファイバー状熱電変換材料の熱伝導率の上昇をいずれも抑えることができる。理論に束縛されないが、これは、従来のファイバー状熱電変換材料にみられるように、空隙部に電極の一部が入り込むことにより塞がれるということがないからであると考えられる。
また、かかる構成を有していることにより、本発明の熱電変換モジュールは、より欠陥が少ない形状に成形されているという利点も有する。具体的には、ファイバー状の電極とファイバー状の熱電変換材料が接する構成を有するファイバー状熱電変換材料であれば、従来の製法と異なる方法で製造できるので、欠陥が少ない形状に成形されたファイバー型熱電変換モジュールとすることができる。これは、従来のファイバー型熱電変換モジュールを製造する際には、ファイバー状熱電変換材料からなる不織布を所望の形状に切断することが行われていたが、この断片の切断部には欠陥が生じることが避けられないという問題点があったためである。
1.1 ファイバー状の下電極(A)
下電極(A)は、ファイバー状であり、特に限定されないが、通常、導電性ファイバーを含有し、導電性ファイバーの作用により電極として機能しうるものである。
導電性ファイバーとしては、電極としての作用を示しうるものであればよく、特に限定されないが、例えば、銀からなるナノファイバー及び金からなるナノファイバーなどの単一金属からなるナノファイバー、並びにニッケル及び銅からなるナノファイバーのような複数の金属からなるナノファイバーのほか、多層カーボンナノチューブ等も挙げられる。
導電性ファイバーとしては、電気伝導性の点で、金又は銀からなるナノファイバー及び多層カーボンナノチューブが好ましい。
導電性ファイバーは、特に限定されないが、繊維径が、通常3nm〜200nmであり、ナノファイバー状の電極の上に濾過プロセスでナノファイバー状の熱電変換材料を集積積層する点で、好ましくは3nm〜100nmであり、より好ましくは3nm〜50nmである。
下電極(A)は、導電性ファイバーを、一種含有していてもよいし、二種以上を組み合わせて含有していてもよい。
特に限定されないが、下電極(A)は、導電性ファイバーを、濾過集積させることにより得ることができる。
下電極(A)は、特に限定されないが、厚さが、通常10μm〜100μmであり、柔軟性の点で、好ましくは10μm〜70μmであり、より好ましくは10μm〜50μmである。
1.2 ファイバー状の熱電変換材料(B)
ファイバー状の熱電変換材料(B)としては、熱電変換材料としての作用を示しうるものであればよく、特に限定されないが、例えば、単層カーボンナノチューブ、テルル化ビスマスナノワイヤー等、半導体又は半導体になり得るナノファイバー等が挙げられる。
ファイバー状の熱電変換材料(B)としては、p型熱電変換材料及びn型熱電変換材料をそれぞれ使用する。特に限定されないが、p型熱電変換材料であるファイバー状の熱電変換材料(B)及びn型熱電変換材料であるファイバー状の熱電変換材料(B)をそれぞれ、図1に示すように配置することにより、下電極側と上電極側の間において熱電変換を行うことができる熱電変換モジュールを提供できる。
ファイバー状の熱電変換材料(B)は、特に限定されないが、繊維径が、通常0.5nm〜100nmであり、低熱伝導性と高い電気伝導性の両立の点で、好ましくは0.5nm〜50nmであり、より好ましくは0.5nm〜10nmである。
特に限定されないが、ファイバー状の熱電変換材料(B)は、ファイバー状の熱電変換材料を、濾過集積させることにより得ることができる。
ファイバー状の熱電変換材料(B)は、特に限定されないが、厚さが、通常1μm〜1000μmであり、柔軟性の点で、好ましくは1μm〜500μmであり、より好ましくは1μm〜200μmである。
1.3 ファイバー状の上電極(C)
上電極(C)についても、位置関係を除き、下電極(A)についての上記説明がすべて該当する。
上電極(C)は、下電極(A)と同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。
1.4 ファイバー状の絶縁材
下電極(A)と上電極(C)の間での短絡を防止するために、上電極(C)と下電極(A)の間の領域であって、熱電変換材料(B)の隙間の部分に、ファイバー状の絶縁材料を充填してもよい。ファイバー状の絶縁材料としては、上電極(C)と下電極(A)とが接続されないように出来ればよく、例えばアルミナナノワイヤーやシリカナノワイヤーなどを使用できる。
1.5 その他の構成
本発明の熱電変換モジュールは、必要に応じて、上下面に絶縁性放熱材等の電気絶縁材が設置されていてもよい。絶縁性放熱材は、用途に応じて適宜選択することができ、例えば、アルミナを含有する、フィルム又はゴム等を使用できる。なお、柔軟性が要求されない場合、絶縁性放熱材として、セラミック等を使用してもよい。
本発明の熱電変換モジュールは、用途により、熱電冷却モジュール(ペルチェモジュール)及び熱電発電モジュールに大別される。
1.6 用途
本発明の熱電冷却モジュールは、特に限定されないが、各種部品の冷却及び温度制御の目的で、光通信用機器、保冷庫、恒温水循環装置その他の機器及び装置等に組み込むために使用できる。また、熱電冷却モジュールは、電気で温度を制御(冷却)する上記各種用途のほか、この逆作用を利用し、熱を使って電気を作る、いわゆる熱電発電のために使用することもできる。
本発明の熱電発電モジュールは、特に限定されないが、人工衛星、砂漠の無線中継基地その他の局地向けの電源、センサやウェアラブルデバイス等の自立電源、あるいは災害時の非常用電源をはじめとする各種特殊用途のために使用できる。
2. 熱電変換材料の製造方法
本発明の熱電変換材料の製造方法は、
少なくとも
(A)ファイバー状の下電極、
(B)ファイバー状の熱電変換材料及び
(C)ファイバー状の上電極
がこの順で配置されている熱電変換モジュールの製造方法であって、
(1)濾過集積により、多孔質膜上に下電極(A)を形成する工程、
(2)濾過集積により、前記下電極(A)上に熱電変換材料(B)を形成する工程、及び
(3)濾過集積により、前記熱電変換材料(B)上に上電極(C)を形成する工程
(4)上記(1)〜(3)の工程で得られた多孔質膜上の積層体を別の基板上に転写する工程
を含む方法である。
上記においては、本発明の熱電変換材料についてした説明が全て該当する。
上記方法は、工程(1)〜(4)を採用することにより、より欠陥が少ない形状に成形された熱電変換材料を提供できるという利点を有する。具体的には、ファイバー状の電極とファイバー状の熱電変換材料が接する構成を有するファイバー状熱電変換材料であれば、従来の製法と異なる方法で製造できるので、欠陥が少ない形状に成形されたファイバー型熱電変換モジュールとすることができる。これは、従来のファイバー型熱電変換モジュールを製造する際には、ファイバー状熱電変換材料からなる不織布を所望の形状に切断することが行われていたが、この断片の切断部には欠陥が生じることが避けられないという問題点があったためである。
図2〜図5に、順次、多孔質膜上に、下電極(A)、熱電変換材料(B)及び上電極(C)を形成する過程の一例を示す。図2は、下電極(A)を形成した後の様子を、多孔質膜の下電極(A)側の面の上部から見た図である。図3は、p型熱電変換材料(B)を形成した後の様子を、多孔質膜のp型熱電変換材料(B)側の面の上部から見た図である。図4は、n型熱電変換材料(B)を形成した後の様子を、多孔質膜のn型熱電変換材料(B)側の面の上部から見た図である。図5は、上電極(C)を形成した後の様子を、多孔質膜の上電極(C)側の面の上部から見た図である。
濾過集積により下電極(A)、熱電変換材料(B)及び上電極(C)を形成する方法は、特に限定されないが、例えば以下の通りとすることができる。
孔径がサブミクロンオーダーのフッ素系メンブレンフィルターの上に下電極のパターンが形成された厚みが10mm程度のマスクを密着させ、マスクの開口部に銀ナノワイヤー分散液を充填し、続けて吸引して濾過を行う。この作業を繰り返し、銀ナノワイヤーからなる膜状の下電極(A)を形成させる。
電極を形成した上に熱電材料のパターンが形成された厚みが10mm程度のマスクを密着させ、マスクの開口部にp型熱電変換材料の分散液(例えば、単層カーボンナノチューブにテトラシアノキノジメタンを添加したジメチルスルフォキシド分散液)及びn型熱電変換材料の分散液(例えば、単層カーボンナノチューブにトリフェニルホスフィンを添加したジメチルスルホキシド分散液)をp型及びn型が直列接続となるように充填し、続けて吸引濾過を行う。この作業を繰り返し、膜状の熱電変換材料(B)を形成させる。
下電極(A)及び熱電変換材料(B)を形成した上に、上電極のパターンが形成された厚みが10mm程度のマスクを密着させ、マスクの開口部に銀ナノワイヤー分散液を充填し、続けて吸引して濾過を行う。この作業を繰り返し、銀ナノワイヤーからなる膜状の上電極(C)を形成させる。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例でそれぞれ作成するモジュールは、熱電変換材料の1素子のサイズ及び素子数が5mm□であり、かつ20素子(p型10素子、n型10素子をpnの順で直列接続とする)である。
実施例1
孔径0.2μmのフッ素系メンブレンフィルターの上に下電極パターンが形成された厚みが10mmのマスクを密着させ、マスクの開口部に銀ナノワイヤー分散液を充填し、続けて吸引して濾過を行った。この作業を繰り返し、銀ナノワイヤーからなる下電極膜の厚みを50μmに調整した。
電極を形成した上に熱電材料のパターンが形成された厚みが10mmのマスクを密着させ、マスクの開口部にp型熱電材料の分散液(単層カーボンナノチューブにテトラシアノキノジメタンを添加したジメチルスルフォキシド分散液)及びn型熱電材料分散液(単層カーボンナノチューブにトリフェニルホスフィンを添加したジメチルスルホキシド分散液)をp型n型が直列接続となるように充填し、続けて吸引濾過を行った。この作業を繰り返し、熱電材料の膜の厚みを200μmに調整した。
下電極及び熱電材料を形成した上にp型n型熱電材料の隙間を絶縁するためのパターンが形成された厚みが10mmのマスクを密着させ、マスク開口部にアルミナナノワイヤー水分散液を充填し、続けて吸引して濾過を行った。この作業を繰り返し、アルミナナノワイヤーからなるp型n型の隙間の絶縁膜の厚みが250μmとなるように調整した。
下電極、熱電材料およびp型n型熱電材料の隙間の絶縁膜を形成した上に上電極のパターンが形成された厚みが10mmのマスクを密着させ、マスクの開口部に銀ナノワイヤー分散液を充填し、続けて吸引して濾過を行った。この作業を繰り返し、銀ナノワイヤーからなる上電極膜の厚みを50μmに調整した。
メンブレンフィルター上に下電極、熱電変換材料、上電極が積層されたシートを厚み100μmのPETフィルム上にラミネートした後、慎重にメンブレンフィルターを剥離した。
PETフィルム上に上電極、熱電材料、下電極が積層された積層シートをアルミナ板で挟み、真空オーブン中、10Pa、80℃で24時間乾燥させた。
末端の電極部に、銀ペーストを用いてリード線を接続し、上からPETフィルムを被せ、さらにシリコーン系接着剤で周辺部分を封止して熱電変換モジュールを得た。
実施例2
実施例1の銀ナノワイヤー分散液を多層カーボンナノチューブ分散液に変えた以外は実施例1と同様にして、熱電変換モジュールを得た。
実施例3
実施例1の銀ナノワイヤー分散液を金ナノワイヤー分散液(Novarials社)に変えた以外は実施例1と同様にして、熱電変換モジュールを得た。
比較例1
実施例1で使用したp型熱電材料の分散液及びn型熱電材料の分散液をそれぞれ孔径0.2μmのフッ素系メンブレンフィルターを用いて、膜厚み200μmの膜を作成した。PETフィルム上に厚み50μmの銅箔テープを下電極のパターンに合わせて貼り付け、その上に先に用意した熱電変換材料膜を所定のサイズにハサミで切りだし、銀ペーストを用いて貼り付けた。
更に、末端の電極部にリード線を銀ペーストを用いて接続し、リード線付き積層シートを得た。
PETフィルム上に厚み50μmの銅箔テープを上電極のパターンに合わせて貼り付け、銀ペーストを熱電変換材料膜の位置に合わせて塗布し、リード線付き積層シートに位置合わせをして貼り合せ、銀ペーストが乾燥したのち周辺部をシリコーン系接着剤で封止して熱電変換モジュールを得た。
熱電変換モジュールの評価
組み立てた熱電変換モジュールにおいて、かりに熱伝導率が低下していれば、熱電変換材料膜内で発生する温度差が小さくなり、結果として出力が小さくなる。このことを利用して出力特性を評価した。
50℃に設定したホットプレート上に実施例1〜3及び比較例1のモジュールを載せ、さらにその上に氷水を入れたステンレスバットを載せたときの出力電圧を測定した。
比較例1に対して実施例1〜3のいずれも高い出力電圧となった。
1 多孔質体(濾過用フィルター)
2 下電極(A)
31 n型熱電変換材料(B1)
32 p型熱電変換材料(B2)
4 上電極(C)

Claims (6)

  1. 少なくとも
    (A)ファイバー状の下電極、
    (B)ファイバー状の熱電変換材料及び
    (C)ファイバー状の上電極
    がこの順で配置されている熱電変換モジュール。
  2. 前記下電極(A)及び前記上電極(C)がそれぞれ、導電性のナノファイバーを含有する、請求項1に記載の熱電変換モジュール。
  3. 前記熱電変換材料(B)が、単層カーボンナノチューブを含有する、請求項1又は2に記載の熱電変換モジュール。
  4. 少なくとも
    (A)ファイバー状の下電極、
    (B)ファイバー状の熱電変換材料及び
    (C)ファイバー状の上電極
    がこの順で配置されている熱電変換モジュールの製造方法であって、
    (1)濾過集積により、多孔質膜上に下電極(A)を形成する工程、
    (2)濾過集積により、前記下電極(A)上に熱電変換材料(B)を形成する工程、及び
    (3)濾過集積により、前記熱電変換材料(B)上に上電極(C)を形成する工程
    (4)上記(1)〜(3)の工程で得られた多孔質膜上の積層体を別の基板上に転写する工程を含む方法。
  5. 前記下電極(A)及び前記上電極(C)がそれぞれ、導電性のナノファイバーを含有する、請求項4に記載の方法。
  6. 前記熱電変換材料(B)が、単層カーボンナノチューブを含有する、請求項4又は5に記載の方法。
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