JP6698364B2 - 熱電変換デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、カーボンナノチューブを含むシート状の熱電変換材料を用いた熱電変換デバイスに関する。
近年、エネルギー問題への取り組みが活発化しており、熱エネルギーの回収技術への期待が高まっている。熱は、体温、太陽熱、エンジン及び工業排熱など様々な場面から回収することができ、最も一般的なエネルギー源である。また、エネルギー効率の高い低炭素社会を実現するために、熱エネルギーの回収技術の必要性は増大している。
熱エネルギーの回収技術としては、ゼーベック効果(又はペルチェ効果)に基づく熱電変換デバイスが、温度差発電、熱センサ及び冷却などの様々な場面で既に活用されている。熱電変換デバイスは、例えば、p型半導体とn型半導体との組み合わせである熱電対を多数直列に接続したモジュール構造を有する。このような熱電変換デバイスは、可動部がないことから騒音及び振動が無く、スケール効果が無く、小さな温度差でも発電でき、様々な機器及び環境に組み込めるという多くの利点を有する。
上記のような熱電変換デバイスの一例が、下記の特許文献1に開示されている。特許文献1に記載の熱電変換デバイスは、応力緩和層と、フレキシブル基材と、熱電変換素子とをこの積層順で備える。上記熱電変換素子は、第1の電極と、有機材料を含む熱電変換層と、第2の電極とをこの積層順で有する。上記応力緩和層は、上記フレキシブル基材の反りを調整する。上記熱電変換層では、例えば、上記有機材料として、導電性高分子と導電性ナノ材料(特に、カーボンナノチューブ)とを組み合わせて用いてもよい。
特開2015−092577号公報
熱電変換材料の厚みが薄い場合に、熱電変換材料の断熱性が低くなる傾向がある。このため、厚みが薄い熱電変換材料において、厚み方向の一方の電極側に高温部(熱源)を配置し、他方の電極側に低温部を配置した場合に、電極間の温度差を大きくすることが困難である。電極間の温度差を大きくすることができない場合、熱電変換デバイスの出力を高めることは困難である。
本発明の目的は、電極間の温度差を容易に大きくすることができ、出力を高めることができる、熱電変換デバイスを提供することである。
本発明の広い局面によれば、シート状であり、かつカーボンナノチューブを含む熱電変換材料と、前記熱電変換材料の表面上に配置された第1の電極と、前記第1の電極と離れた位置において、前記熱電変換材料の表面上に配置された第2の電極とを備え、前記熱電変換材料は、前記熱電変換材料の面方向が、前記第1の電極と前記第2の電極とを結ぶ方向に延びるように配置されている領域を有する、熱電変換デバイスが提供される。
本発明に係る熱電変換デバイスのある特定の局面では、前記熱電変換材料の前記領域において、前記熱電変換材料の面方向が、前記第1の電極と前記第2の電極とを結ぶ方向と平行であるか、又は、前記熱電変換材料の面方向が、前記第1の電極と前記第2の電極とを結ぶ方向に対して45°以下で傾斜した方向である。
本発明に係る熱電変換デバイスのある特定の局面では、前記熱電変換材料は、前記熱電変換材料の面方向の少なくとも1つの端部側において、折れ曲がった折れ曲がり部を有し、前記折れ曲がり部の表面上に、前記第1の電極又は前記第2の電極が配置されている。
本発明に係る熱電変換デバイスのある特定の局面では、前記熱電変換材料は、前記熱電変換材料の面方向の対向し合う2つの端部側において、折れ曲がった折れ曲がり部を有し、一方の前記折れ曲がり部の表面上に、前記第1の電極が配置されており、他方の前記折れ曲がり部の表面上に、前記第2の電極が配置されている。
本発明に係る熱電変換デバイスのある特定の局面では、前記第1の電極と前記第2の電極との間の距離が、300μm以上である。
本発明に係る熱電変換デバイスのある特定の局面では、前記熱電変換材料において、前記カーボンナノチューブの含有量が70重量%以上である。
本発明に係る熱電変換デバイスは、シート状であり、かつカーボンナノチューブを含む熱電変換材料と、熱電変換材料の表面上に配置された第1の電極と、第1の電極と離れた位置において、熱電変換材料の表面上に配置された第2の電極とを備え、熱電変換材料は、熱電変換材料の面方向が、第1の電極と第2の電極とを結ぶ方向に延びるように配置されている領域を有するので、電極間の温度差を容易に大きくすることができ、出力を高めることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る熱電変換デバイスの断面図である。 図2は、本発明の第2の実施形態に係る熱電変換デバイスの断面図である。 図3は、本発明の第3の実施形態に係る熱電変換デバイスの断面図である。 図4は、実施例1及び比較例1の熱電変換デバイスの出力電圧(開放端電圧)Vocと、加熱に加えて冷却を開始したときからの経過時間との関係を示す図である。 図5は、実施例1及び比較例1の熱電変換デバイスの出力電流(短絡電流)Iscと、加熱に加えて冷却を開始したときからの経過時間との関係を示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る熱電変換デバイスは、シート状の熱電変換材料を備える。上記熱電変換材料は不織布状であってもよい。上記熱電変換材料はカーボンナノチューブを含む。本発明に係る熱電変換デバイスは、上記熱電変換材料の表面上に配置された第1の電極と、第1の電極と離れた位置において、上記熱電変換材料の表面上に配置された第2の電極とを備える。
上記熱電変換材料は、上記熱電変換材料の面方向が、上記第1の電極と上記第2の電極とを結ぶ方向に延びるように配置されている領域(以下、領域Bと記載することがある)を有する。なお、本明細書では、上記熱電変換材料の面方向とは、上記熱電変換材料のある部分において、上記熱電変換材料が全体として延びる方向に平行な面方向である。
上記熱電変換材料は、上記熱電変換材料の面方向が、上記第1の電極と上記第2の電極とを結ぶ方向に延びるように配置されている領域Bを有するため、上記第1の電極と上記第2の電極との距離を容易に長くすることができる。上記第1,第2の電極のうち一方が加熱されており、他方が冷却されている場合、熱が伝搬する距離が長くなるので、上記第1,第2の電極間の温度差を容易に大きくすることができる。上記熱電変換デバイスの出力を効果的に高くすることができる。
上記熱電変換材料の上記領域B以外に、上記熱電変換材料は、上記熱電変換材料の面方向が、上記第1の電極と上記第2の電極とを結ぶ方向に延びていない領域(以下、領域Zと記載することがある)を有していてもよい。例えば、上記熱電変換材料は、上記熱電変換材料の面方向の対向し合う少なくとも1つの端部側において、上記領域Zを有していてもよく、上記熱電変換材料の面方向の対向し合う2つの端部側において、上記領域Zを有していてもよい。
上記熱電変換デバイスにおいては、1つの第1の電極と、1つの熱電変換材料と、1つの第2の電極とで、1つの熱電変換素子部が構成されている。上記熱電変換デバイスの出力をより一層高くする観点からは、上記熱電変換デバイスは、上記熱電変換素子部を複数備えることが好ましい。上記熱電変換材料は、上記熱電変換材料の面方向が電極間を結ぶ方向に延びるように配置されている領域Bを有する。そのため、上記熱電変換デバイスにおいて、複数の上記熱電変換素子部が配置される密度を高めることができ、上記熱電変換デバイスの単位面積当たりの出力を高くすることができる。
上記複数の熱電変換素子部が配置される密度を効果的に高める観点からは、上記熱電変換材料の面方向が、上記第1の電極と上記第2の電極とを結ぶ方向に対して、45°以下で傾斜した方向であることが好ましく、30°以下で傾斜した方向であることがより好ましく、25°以下で傾斜した方向であることが更に好ましく、20°以下で傾斜した方向であることが特に好ましい。上記熱電変換材料の面方向が、上記第1の電極と上記第2の電極とを結ぶ方向と平行であることが特に好ましい。
上記熱電変換デバイスにおける導電性を高める観点からは、上記熱電変換材料は、上記熱電変換材料の面方向の対向し合う2つの端部のうち、少なくとも1つの端部側において折れ曲がった折れ曲がり部を有することが好ましい。上記折れ曲がり部は、折れ曲がり開始点よりも端部側の領域である。上記折れ曲がり部の表面上に、上記第1の電極又は上記第2の電極が配置されていることが好ましい。この場合には、上記熱電変換材料と上記第1の電極又は上記第2の電極との接触面積を大きくすることができるので、導電性を高めることができる。更に、上記折れ曲がり部において、上記第1の電極又は上記第2の電極と上記熱電変換部材との接合力を高めることができる。
上記熱電変換デバイスにおける導電性をより一層高める観点からは、上記熱電変換材料は、対向し合う2つの端部(いずれの端部)側においても上記折れ曲がり部を有することが好ましい。一方の上記折れ曲がり部の表面上に上記第1の電極が配置されており、他方の上記折れ曲がり部の表面上に上記第2の電極が配置されていることが好ましい。
上記熱電変換材料は、上記第1の電極が配置されている部分と上記第2の電極が配置されている部分の間において、少なくとも1つの折れ曲がり部を有していてもよい。
上記第1,第2の電極間の温度差を効果的に大きくする観点からは、上記第1の電極と上記第2の電極との間の距離は、好ましくは300μm以上、より好ましくは500μm以上である。上記熱電変換デバイスの小型化を図る観点からは、上記第1の電極と上記第2の電極との間の距離は、好ましくは3000μm以下である。
上記第1,第2の電極間の温度差を効果的に大きくする観点からは、上記第1の電極と上記第2の電極とを結ぶ方向に、好ましくは300μm以上の距離、より好ましくは500μm以上の距離で、上記熱電変換材料が配置されていることが好ましい。熱電変換デバイスの小型化を図る観点からは、上記第1の電極と上記第2の電極とを結ぶ方向に、好ましくは3000μm以下の距離で、上記熱電変換材料が配置されていることが好ましい。
導電性を効果的に高める観点からは、上記熱電変換材料100重量%中において、上記カーボンナノチューブの含有量は好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、更に好ましくは90重量%以上、好ましくは100重量%以下である。
上記熱電変換材料は、例えば、上記カーボンナノチューブを分散媒に分散させた分散液を減圧ろ過法や加圧ろ過法によってろ紙に堆積させ、得られた堆積物を乾燥させることにより得ることができる。上記カーボンナノチューブのアスペクト比が大きく、上記分散液の濃度が低い場合、上記方法によりろ紙に堆積させた場合、上記カーボンナノチューブは面方向に平行になりやすい。この場合には、上記熱電変換材料の電気抵抗を効果的に低くすることができ、上記熱電変換デバイスの出力を効果的に高めることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る熱電変換デバイスの断面図である。
なお、実施形態において参照する図面は、模式的に記載されており、図面に描画された物体の寸法の比率などは、現実の物体の寸法の比率などとは異なる場合がある。具体的な物体の寸法の比率などは、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
図1に示す熱電変換デバイス1は、シート状の熱電変換材料2を備える。熱電変換材料2はカーボンナノチューブを含む。熱電変換デバイス1は、熱電変換材料2の面方向A1の対向し合う2つの端部のうち一方の端部に配置されている第1の電極3aと、上記2つの端部のうち他方の端部に配置されている第2の電極3bとを備える。第2の電極3bは、第1の電極3aと離れている。
1つの第1の電極3aと、1つの熱電変換材料2と、1つの第2の電極3bとで、1つの熱電変換素子部が構成されている。なお、熱電変換デバイスは、複数の熱電変換素子部を備えていてもよい。
第1の電極3aの熱電変換材料2側とは反対側には、第1の基板4aが設けられている。第2の電極3bの熱電変換材料2側とは反対側には、第2の基板4bが設けられている。第1,第2の基板4a,4bの材料は、ポリイミドなどの樹脂材料や、適宜のセラミック材料などである。
熱電変換材料2は、熱電変換材料2の面方向A1が第1の電極3aと第2の電極3bとを結ぶ方向に延びるように配置されている領域B1を有する。領域B1において、面方向A1は第1の電極3aと第2の電極3bとを結ぶ方向と平行である。なお、上記面方向は、第1の電極と第2の電極とを結ぶ方向に対して傾斜した方向であってもよい。上記傾斜した方向は45°以下であることが好ましい。
熱電変換デバイスは、第1の基板と第2の基板との間に配置されており、第1,第2の基板を支持する支持部材を備えていてもよい。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る熱電変換デバイスの断面図である。
図2に示す熱電変換デバイス11は、シート状の熱電変換材料12を備える。熱電変換材料12の面方向A1の対向し合う2つの端部側において、折れ曲がった折れ曲がり部12a,12bを有する。熱電変換デバイス11は、一方の折れ曲がり部12aの表面上に配置されている第1の電極3aと、他方の折れ曲がり部12bの表面上に配置されている第2の電極3bとを備える。
熱電変換デバイス11は、折れ曲がり部12a,12bにおいて第1,第2の電極3a,3bと接合されている。なお、熱電変換デバイスは、熱電変換材料の面方向における1つの端部側において、折れ曲がり部を有していてもよい。
熱電変換材料12は、熱電変換材料12の面方向A1が第1の電極3aと第2の電極3bとを結ぶ方向に延びるように配置されている領域B2を有する。領域B2において、面方向A1は第1の電極3aと第2の電極3bとを結ぶ方向と平行である。
第1の電極3aの熱電変換材料2側とは反対側には、第1の基板4aが設けられている。第2の電極3bの熱電変換材料2側とは反対側には、第2の基板4bが設けられている。
熱電変換デバイスは、熱電変換材料の面方向の対向し合う2つの端部側の折れ曲がり部により挟まれた、柱状の断熱材を備えていてもよい。第1,第2の基板を、柱状の断熱材により容易に支持することができる。例えば、図2の熱電変換デバイス11では、熱電変換材料12の左側の凹部に、断熱材が備えられてもよい。
図3は、本発明の第3の実施形態に係る熱電変換デバイスの断面図である。
図3に示す熱電変換デバイス21は、シート状の熱電変換材料22p,22nを備える。熱電変換材料22pはp型熱電変換材料である。熱電変換材料22nはn型熱電変換材料である。
熱電変換デバイス21は、熱電変換材料22pの面方向A2の対向し合う2つの端部のうち一方の端部に配置されている第1の電極23aと、上記2つの端部のうち他方の端部に配置されている第2の電極23b1とを備える。
第1の電極23aは、熱電変換材料22nの面方向A3の対向し合う2つ端部のうち一方の端部にも配置されている。第1の電極23aにより、熱電変換材料22pと熱電変換材料22nとが接続されている。熱電変換デバイス21は、熱電変換材料22nの上記2つの端部のうち他方の端部に配置されている第2の電極23b2を備える。
熱電変換デバイス21は、熱電変換材料22pの面方向A2が第1の電極23aと第2の電極23b1とを結ぶ方向に延びるように配置されている領域B1を有する。領域B1において、面方向A2は第1の電極23aと第2の電極23b1とを結ぶ方向に傾斜した方向である。上記傾斜した方向は45°以下であることが好ましい。
熱電変換材料22nは、領域B1においては、熱電変換材料22nの面方向A3が第1の電極23aと第2の電極23b2とを結ぶ方向に延びるように配置されている。領域B1において、面方向A3は第1の電極23aと第2の電極23b2とを結ぶ方向に傾斜した方向である。上記傾斜した方向は45°以下であることが好ましい。
1つの第1の電極23aと、一対のpn対である熱電変換材料22p,22nと、2つの第2の電極23b1,23b2とで、1つの熱電変換素子部が構成されている。なお、熱電変換デバイスは、それぞれpn対を有する複数の熱電変換素子部を備えていてもよい。
以下、本発明について、具体的な実施例に基づいて、更に詳細に説明する。
(実施例1)
熱電変換材料の作製:
N−メチルピロリドン1000mL中に、シングルウォールカーボンナノチューブ(SWCNT)250mgを入れ、マグネチックスターラーを用いて撹拌を行った。その後、高圧式ホモジナイザーを用いて、圧力40MPaにて分散処理を行い、SWCNT分散液を得た。得られたSWCNT分散液を、孔径0.2μmのメンブレンフィルタを用いて減圧ろ過し、SWCNT堆積物を得た。得られたSWCNT堆積物を乾燥させることにより、厚み50μmのシート状のp型熱電変換材料を得た。同様にして作製した厚み51μmの熱電変換材料を18−クラウン−6−エーテル及び水酸化カリウムのいずれもが0.1mol/Lに調整されたメタノール溶液に10時間浸漬した後、取出し乾燥させることによってシート状のn型熱電変換材料を得た。p型及びn型熱電変換材料を長さ6mm、幅3mmに切断した。
熱電変換デバイスの作製:
電極を表面に有する2枚のポリイミド基板及び厚み1mmの断熱部材を用意した。断熱部材を2mm×3mm角に切り出した。断熱部材の両面に粘着剤を貼り付け、これにp型熱電変換材料又はn型熱電変換材料を巻き付ける形で断熱部材と複合化した断熱部材複合化熱電変換材料を作製した。一方のポリイミド基板上に銀ペーストを塗布し、次に、断熱部材複合化熱電変換材料を図2の構造(図2の構造において、断熱部材を追加した構造)となるように固定した。この時、p型熱電変換材料及びn型熱電変換材料が互いに接続された構造が100対となるように、p型熱電変換材料及びn型熱電変換材料をそれぞれ100個配置した。他方のポリイミド基板上に銀ペーストを塗布し、次に、p型熱電変換材料及びn型熱電変換材料が交互に接続され、直列接続となるように、p型熱電変換材料上及びn型熱電変換材料上に、他方のポリイミド基板を積層した。pn対が100対の熱電変換デバイスを得た。
(比較例1)
熱電変換材料の作製:
実施例1と同様にp型熱電変換材料及びn型熱電変換材料を作製した。
熱電変換デバイスの作製:
電極を表面に有する2枚のポリイミド基板を用意した。一方のポリイミド基板上に銀ペーストを塗布し、次に、p型熱電変換材料及びn型熱電変換材料を、p型及びn型熱電変換材料の面方向が上記ポリイミド基板の面方向と略平行になるように、上記ポリイミド基板に載置した。他方のポリイミド基板上に銀ペーストを塗布し、次に、p型熱電変換材料及びn型熱電変換材料が交互に接続され、直列接続となるように、p型熱電変換材料上及びn型熱電変換材料上に、他方のポリイミド基板を積層した。pn対が100対の熱電変換デバイスを得た。
(評価)
出力電圧及び出力電流の測定:
熱電変換デバイスを一方のポリイミド基板側から、100℃のホットプレート上に載置した。熱電変換デバイスをホットプレートにより100℃に加熱し、かつ熱電変換デバイスの上面に23℃に調整しておいたアルミ製ヒートシンクを載せて冷却し、上面と下面との間に最大77℃の温度差を付与した。上記ヒートシンクを載せた直後から、熱電変換デバイスの出力電圧及び出力電流を測定した。
図4は、実施例1及び比較例1の熱電変換デバイスの出力電圧(開放端電圧)Vocと、加熱に加えて冷却を開始したときからの経過時間との関係を示す図である。図5は、実施例1及び比較例1の熱電変換デバイスの出力電流(短絡電流)Iscと、加熱に加えて冷却を開始したときからの経過時間との関係を示す図である。図4及び図5において、実線は実施例1の結果を示し、破線は比較例1の結果を示す。
図4及び図5に示すように、実施例1では、熱電変換デバイスの下面の加熱に加えて上面の冷却を開始した直後から、出力電圧及び出力電流が大きく上昇している。実施例1では、比較例1よりも出力電圧及び出力電流が大幅に高くなっている。
熱電変換デバイスの上記加熱に加えて上記冷却を開始してから、時間が経過するほど、第1の電極と第2の電極との温度差は小さくなる。そのため、実施例1及び比較例1において、出力電圧及び出力電流が最高値になった後、時間が経過するほど、出力電圧及び出力電流が低くなっている。上記加熱に加えて上記冷却を開始してから10分以上経過しても、実施例1の方が比較例1よりも出力電圧及び出力電流が高いことがわかる。実施例1では、第1の電極と第2の電極との温度差を大きくすることができるため、温度差を設けてから長時間経過しても、出力電圧及び出力電流を高くすることができる。
熱電変換材料の面方向の角度の評価:
出力特性の評価後、作製した熱電変換デバイスの熱電変換材料を含む部分を剃刀で切断し、その断面を、実体顕微鏡を用いて観察し、熱電変換材料の両端に配置された電極を結ぶ方向と熱電変換材料の面方向のなす角度を0°〜90°の範囲で評価した。電極間における熱電変換材料が屈曲していた場合、上記角度は、最大の角度をなす角度とした。
実施例1の熱電変換デバイスでは、20か所を評価した結果、熱電変換材料の両端に配置された電極を結ぶ方向と熱電変換材料の面方向のなす角度は、5°〜28°の範囲であった。一方、比較例1の熱電変換デバイスでは、実施例1と同様に20か所を評価した結果、上記角度は87°〜90°の範囲であった。
1…熱電変換デバイス
2…熱電変換材料
3a,3b…第1,第2の電極
4a,4b…第1,第2の基板
11…熱電変換デバイス
12…熱電変換材料
12a,12b…折れ曲がり部
21…熱電変換デバイス
22p,22n…熱電変換材料
23a…第1の電極
23b1,23b2…第2の電極

Claims (4)

  1. シート状であり、かつカーボンナノチューブを含む熱電変換材料と、
    前記熱電変換材料の表面上に配置された第1の電極と、
    前記第1の電極と離れた位置において、前記熱電変換材料の表面上に配置された第2の電極とを備え、
    前記熱電変換材料は、前記熱電変換材料の面方向が、前記第1の電極と前記第2の電極とを結ぶ方向に延びるように配置されている領域を有し、
    前記熱電変換材料は、前記熱電変換材料の面方向の少なくとも1つの端部側において、折れ曲がった折れ曲がり部を有し、
    前記折れ曲がり部の表面上に、前記第1の電極又は前記第2の電極が配置されている、熱電変換デバイス。
  2. 前記熱電変換材料は、前記熱電変換材料の面方向の対向し合う2つの端部側において、折れ曲がった折れ曲がり部を有し、
    一方の前記折れ曲がり部の表面上に、前記第1の電極が配置されており、他方の前記折れ曲がり部の表面上に、前記第2の電極が配置されている、請求項に記載の熱電変換デバイス。
  3. 前記第1の電極と前記第2の電極との間の距離が、300μm以上、3000μm以下である、請求項1又は2に記載の熱電変換デバイス。
  4. 前記熱電変換材料において、前記カーボンナノチューブの含有量が70重量%以上である、請求項1〜のいずれか1項に記載の熱電変換デバイス。
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