JP2017203010A - 棒状化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】発粉の発生を十分に抑制し、良好な強度、使用感を得ることのできる棒状化粧料を提供する。
【解決手段】本発明の棒状化粧料は、分子量、融点及び針入度の異なる二種又は複数のポリエチレンワックスを含み、脂肪酸を含まないことを特徴とする。二種又は複数のポリエチレンワックスとして、成分(A):平均分子量400〜800、融点75〜90℃、針入度1.0〜9.5dmmのポリエチレンワックスと、成分(B):平均分子量500〜3000、融点83〜120℃、針入度10〜40dmmのポリエチレンワックスと、を含有する。
【選択図】なし
【解決手段】本発明の棒状化粧料は、分子量、融点及び針入度の異なる二種又は複数のポリエチレンワックスを含み、脂肪酸を含まないことを特徴とする。二種又は複数のポリエチレンワックスとして、成分(A):平均分子量400〜800、融点75〜90℃、針入度1.0〜9.5dmmのポリエチレンワックスと、成分(B):平均分子量500〜3000、融点83〜120℃、針入度10〜40dmmのポリエチレンワックスと、を含有する。
【選択図】なし
Description
本発明は、棒状化粧料に関し、特に、眉用棒状化粧料に関する。
従来より、化粧料において脂肪酸が広く使用されている。特に、棒状化粧料では、押出成型や流し込み成型等による成型が行われることが多く、成型性や、強度(硬さ)、使用感を生み出すために、脂肪酸の配合は必要不可欠である。しかしながら、脂肪酸は、外観品質の劣化である発粉(ブルーミング)の原因であるとされている。
脂肪酸を含む棒状化粧料において、発粉(ブルーミング)を抑制する技術として、例えば、特開平01‐013011号公報(特許文献1)、特開2008‐156257号公報(特許文献2)が知られている。
特許文献1において、油分及び/又はワックス類と、粉末、界面活性剤を含有し、モクロウ及びステアリン酸の代わりに、脂肪酸の一種として、ベヘニン酸トリグリセライド、ジステアリン酸エチレングリコール、を含有する棒状化粧料が開示されている。
特許文献1に記載の棒状化粧料では、アイライナー、アイシャドー、リップペンシルとして用いられ、肌へのタッチがソフトで描きやすく、使用時に折れることなく、温度依存性が小さく、かつ、経時でも発粉しにくくなっている。
特許文献2において、モクロウの代わりに、必須成分として、脂肪酸の一種であるベヘン酸とトリベヘン酸グリセリルとを、それぞれ化粧料全量のうち1重量%〜20重量%を配合する棒状化粧料が開示されている。
特許文献2に記載の棒状化粧料では、アイライナーペンシル、アイブローペンシル、リップライナーペンシル、コンシーラーペンシルとして用いられ、発粉が起こらず、且つ、成型性、使用性にも優れているとされている。
しかしながら、上述のように、上記特許文献1及び特許文献2では、棒状化粧料が脂肪酸を含むため、発粉(ブルーミング)の抑制が不十分であり、また、脂肪酸を含まないと、成型性、良好な強度(硬さ)や使用感等の点で問題が残る。したがって、発粉(ブルーミング)の発生を十分に抑制し、良好な強度(硬さ)、使用感を得る成分を含む棒状化粧料の開発が望まれる。
そこで、発明者らは、斯かる実情に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、脂肪酸を含まず、発粉(ブルーミング)の発生を十分に抑制し、良好な強度(硬さ)、使用感を得る成分に関する新たな知見を得た。
本発明は、脂肪酸を含まず、発粉の発生を十分に抑制し、良好な強度、使用感を得ることのできる棒状化粧料を提供することを目的とする。
本発明の棒状化粧料は、分子量、融点及び針入度の異なる二種又は複数のポリエチレンワックスを含み、脂肪酸を含まないことを特徴とする。
上記構成の棒状化粧料によれば、分子量、融点及び針入度の異なる二種又は複数のポリエチレンワックスを含み、脂肪酸を含まないため、分子量、融点及び針入度の異なる二種又は複数のポリエチレンワックスを、目的及び用途に応じて適宜組み合わせることで、良好な強度、使用感を得ることができ、かつ発粉の発生を十分に抑制することができる。
本発明の一態様として、前記二種又は複数のポリエチレンワックスとして、成分(A):平均分子量400〜800、融点75〜90℃、針入度1.0〜9.5dmmのポリエチレンワックスと、成分(B):平均分子量500〜3000、融点83〜120℃、針入度10〜40dmmのポリエチレンワックスと、を含有する、のが好ましい。
上記構成の棒状化粧料によれば、二種又は複数のポリエチレンワックスとして、成分(A):平均分子量400〜800、融点75〜90℃、針入度1.0〜9.5dmmのポリエチレンワックスと、成分(B):平均分子量500〜3000、融点83〜120℃、針入度10〜40dmmのポリエチレンワックスと、を含有するため、例えば、高融点で硬い性質のポリエチレンワックスとしての成分(A)と、柔らかいが融点が高い性質のポリエチレンワックスとしての成分(B)とを、適宜組み合わせることで、良好な強度、使用感を得ることができ、発粉の発生を十分に抑制することができる。
本発明の他態様として、前記成分(A)の含有量が、1.00重量%〜15.00重量%である、のが好ましい。上記構成の棒状化粧料によれば、成分(A)の含有量が、1.00重量%〜15.00重量%であれば、良好な強度、使用感を得ることができ、発粉の発生を十分に抑制することができる。
本発明のさらに他の態様として、前記成分(B)の含有量が、1.00重量%〜15.00重量%である、のが好ましい。上記構成の棒状化粧料によれば、成分(B)の含有量が、1.00重量%〜15.00重量%であれば、良好な強度、使用感を得ることができ、発粉の発生を十分に抑制することができる。
本発明の別の態様として、前記成分(A)と前記成分(B)との配合量が、重量比で(A)/(B)=0.067〜15.00である、のが好ましい。上記構成の棒状化粧料によれば、成分(A)と成分(B)との配合量が、重量比で(A)/(B)=0.067〜15.00であれば、良好な強度、使用感を得ることができ、発粉の発生を十分に抑制することができる。
本発明のさらに別の態様として、前記成分(A)と前記成分(B)との合計含有量が、5.00重量%以上である、のが好ましい。上記構成の棒状化粧料によれば、成分(A)と成分(B)との合計含有量が、5.00重量%以上であれば、良好な強度、使用感を得ることができ、発粉の発生を十分に抑制することができる。
以上のように、本発明によれば、脂肪酸を含まず、発粉の発生を十分に抑制し、良好な強度、使用感を得ることのできる棒状化粧料を提供することができる、といった優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の一実施形態に係る棒状化粧料について、詳細に説明する。
発明者らは、上述のように、脂肪酸を含まず、発粉(ブルーミング)の発生を十分に抑制し、良好な強度(硬さ)、使用感を得る成分に関する新たな知見を得た。本実施形態に係る棒状化粧料は、分子量、融点及び針入度の異なる二種又は複数のポリエチレンワックスを含み、脂肪酸を含まないことを特徴とする。
本実施形態において、二種又は複数のポリエチレンワックスとして、成分(A):平均分子量400〜800、融点75〜90℃、針入度1.0〜9.5dmmのポリエチレンワックスAと、成分(B):平均分子量500〜3000、融点83〜120℃、針入度10〜40dmmのポリエチレンワックスBと、を含有する。
本実施形態において、成分(A)のポリエチレンワックスAは、高融点で硬い性質のワックスとして用いられ、通常化粧料に用いられるものであれば、特に制限されず使用されることができる。例えば、市販品として、PERFORMALENE PL POLYETHYLENE(ニューフェーズテクノロジー社製)(以下、PERFORMALENE PLという)、PERFORMALENE 400 POLYETHYLENE(ニューフェーズテクノロジー社製)(以下、PERFORMALENE 400という)等が挙げられる。
本実施形態において、成分(B)のポリエチレンワックスBは、柔らかいが融点が高い性質のワックスとして用いられ、通常化粧料に用いられるものであれば、特に制限されず使用されることができる。例えば、市販品として、LASHWAX‐P(脱臭品)(日本ナチュラルプロダクツ製)(以下、LASHWAX‐Pという)等が挙げられる。
本実施形態において、平均分子量は、試料のテトラヒドロフラン(THF)可溶分をGPC(Gel Permeation Chromatography)法(カラム:GMHLX+G3000HXL(東ソー社製)、THF)によるポリスチレン換算の重量平均分子量を測定することにより求めたものである。
本実施形態において、融点は、医薬部外品規格一般試験法融点測定法の第4報に記載の方法により求めたものである。
本実施形態において、針入度は、ASTM標準規格に記載の測定方法により求めたものである。より具体的には、試料を加熱溶融して試料容器に採り、放冷した後、恒温水浴中で25℃に保ち、質量合計を100gにした規定の針を試料中に垂直に5秒間進入させる。試料の針入度は、針の進入した深さを0.1mmまで測定し、これを10倍した数値で表す。
本実施形態において、成分(A)の含有量が、1.00重量%〜15.00重量%である。成分(A)の含有量が、1.00重量%〜15.00重量%の範囲であれば、良好な強度(硬さ)、使用感を得ることができ、発粉の発生を十分に抑制することができる。好ましくは、成分(A)の含有量が、4.50重量%〜13.50重量%である。
本実施形態において、成分(B)の含有量が、1.00重量%〜15.00重量%である。成分(B)の含有量が、1.00重量%〜15.00重量%の範囲であれば、良好な強度(硬さ)、使用感を得ることができ、発粉の発生を十分に抑制することができる。好ましくは、成分(B)の含有量が、4.50重量%〜13.50重量%である。
本実施形態において、成分(A)と成分(B)との配合量が、重量比で(A)/(B)=0.067〜15.00である。成分(A)と成分(B)との配合量が、重量比で(A)/(B)=0.067〜15.00であれば、良好な強度(硬さ)、使用感を得ることができ、発粉の発生を十分に抑制することができる。好ましくは、成分(A)と成分(B)との配合量が、重量比で(A)/(B)=0.33〜3.00である。
本実施形態において、成分(A)と前記成分(B)との合計含有量が、5.00重量%以上である。成分(A)と成分(B)との合計含有量が、5.00重量%以上であれば、良好な強度、使用感を得ることができ、発粉の発生を十分に抑制することができる。好ましくは、成分(A)と成分(B)との合計含有量が、12.00重量%以上である。
本実施形態に係る棒状化粧料は、オイルや、成分(A)(ポリエチレンワックスA)及び成分(B)(ポリエチレンワックスB)以外のワックス成分の配合量に準じて、二種のポリエチレンワックスA及びBの配合量を変化させ、強度(硬さ)、使用感を調節するものであり、成分(A)および成分(B)以外のワックスとして、例えば固形パラフィン、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ミツロウ、セレシン、コメヌカロウ、合成炭化水素ワックス、ワセリン、ラノリンなどを使用することができる。
(本発明の他の成分について)
本発明に使用される成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲において、通常化粧料に使用される成分、或いは医薬部外品等の棒状化粧料に用いられる各種任意成分を必要に応じて適宜配合することができる。このような任意成分として、例えば、精製水、エタノール、油性成分、界面活性剤、水性成分、保湿剤、増粘剤、防腐剤、乳化剤、薬効成分、粉体成分、繊維、紫外線吸収剤、酸化防止剤、色素、美容成分、防腐剤、香料、乳化安定剤等を挙げることができる。
本発明に使用される成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲において、通常化粧料に使用される成分、或いは医薬部外品等の棒状化粧料に用いられる各種任意成分を必要に応じて適宜配合することができる。このような任意成分として、例えば、精製水、エタノール、油性成分、界面活性剤、水性成分、保湿剤、増粘剤、防腐剤、乳化剤、薬効成分、粉体成分、繊維、紫外線吸収剤、酸化防止剤、色素、美容成分、防腐剤、香料、乳化安定剤等を挙げることができる。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施の形態1)
発明者らは、以下の表1に示す組成物からなるアイブロウペンシルの芯を調製した。これを評価試料として、以下の評価方法に基づき、各評価項目の判定を実施した。結果を併せて以下の表1に示す。なお、配合量は、その成分が配合される系に対する重量%で示す。
<ポリエチレンワックスの種類>
実施例1〜5及び比較例1〜4では、ポリエチレンワックスAとして、PERFORMALENE400を使用するとともに、ポリエチレンワックスBとして、LASHWAX‐Pを使用した。
実施例1〜5及び比較例1〜4では、ポリエチレンワックスAとして、PERFORMALENE400を使用するとともに、ポリエチレンワックスBとして、LASHWAX‐Pを使用した。
<アイブロウペンシルの芯の調製>
実施例1〜5及び比較例1〜4では、ワックス・オイルなどの成分を95〜100℃で加熱溶解し、T.Kホモディスパー(プライミクス社製)を用いて粉体成分を混合後、加熱式3本ローラーを用いて混練した。芯の成型は、当該混合物を溶融し、Φ2.0mm金型を用いて製造した。
実施例1〜5及び比較例1〜4では、ワックス・オイルなどの成分を95〜100℃で加熱溶解し、T.Kホモディスパー(プライミクス社製)を用いて粉体成分を混合後、加熱式3本ローラーを用いて混練した。芯の成型は、当該混合物を溶融し、Φ2.0mm金型を用いて製造した。
(実施例1〜3について)
実施例1〜3においては、ポリエチレンワックスA及びポリエチレンワックスBの混合量を、全体に対して18重量%で一定にし、アイブロウペンシルの芯を調製した。
実施例1〜3においては、ポリエチレンワックスA及びポリエチレンワックスBの混合量を、全体に対して18重量%で一定にし、アイブロウペンシルの芯を調製した。
(実施例1)
ポリエチレンワックスA:ポリエチレンワックスB=13.50:4.50として、アイブロウペンシルの芯を調製した。
ポリエチレンワックスA:ポリエチレンワックスB=13.50:4.50として、アイブロウペンシルの芯を調製した。
(実施例2)
ポリエチレンワックスA:ポリエチレンワックスB=9.00:9.00としたこと以外は、実施例1と同様にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
ポリエチレンワックスA:ポリエチレンワックスB=9.00:9.00としたこと以外は、実施例1と同様にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
(実施例3)
ポリエチレンワックスA:ポリエチレンワックスB=4.50:13.50としたこと以外は、実施例1と同様にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
ポリエチレンワックスA:ポリエチレンワックスB=4.50:13.50としたこと以外は、実施例1と同様にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
(実施例4及び実施例5について)
実施例4及び実施例5においては、ポリエチレンワックスA、ポリエチレンワックスB、マイクロクリスタリンワックス及びミツロウの混合量を適宜変更し、全体に対して18重量%で一定にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
実施例4及び実施例5においては、ポリエチレンワックスA、ポリエチレンワックスB、マイクロクリスタリンワックス及びミツロウの混合量を適宜変更し、全体に対して18重量%で一定にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
(実施例4)
ポリエチレンワックスA:ポリエチレンワックスB=7.00:5.00、マイクロクリスタリンワックス9.00重量%としたこと以外は、実施例1と同様にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
ポリエチレンワックスA:ポリエチレンワックスB=7.00:5.00、マイクロクリスタリンワックス9.00重量%としたこと以外は、実施例1と同様にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
(実施例5)
ポリエチレンワックスA:ポリエチレンワックスB=7.00:5.00、マイクロクリスタリンワックス3.00重量%、ミツロウ6.00重量%としたこと以外は、実施例1と同様にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
ポリエチレンワックスA:ポリエチレンワックスB=7.00:5.00、マイクロクリスタリンワックス3.00重量%、ミツロウ6.00重量%としたこと以外は、実施例1と同様にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
(比較例1〜4について)
(比較例1)
ポリエチレンワックスとして、ポリエチレンワックスA 18.00重量%のみとしたこと以外は、実施例1と同様にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
ポリエチレンワックスとして、ポリエチレンワックスA 18.00重量%のみとしたこと以外は、実施例1と同様にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
(比較例2)
ポリエチレンワックスとして、ポリエチレンワックスB 18.00重量%のみとしたこと以外は、実施例1と同様にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
ポリエチレンワックスとして、ポリエチレンワックスB 18.00重量%のみとしたこと以外は、実施例1と同様にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
(比較例3)
ポリエチレンワックスA:ポリエチレンワックスB=7.00:5.00、ベヘン酸6.00重量%としたこと以外は、実施例1と同様にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
ポリエチレンワックスA:ポリエチレンワックスB=7.00:5.00、ベヘン酸6.00重量%としたこと以外は、実施例1と同様にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
(比較例4)
ポリエチレンワックスA及びポリエチレンワックスBを含まず、ベヘン酸9.00重量%、トリベヘン酸グリセリル9.00重量%としたこと以外は、実施例1と同様にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
ポリエチレンワックスA及びポリエチレンワックスBを含まず、ベヘン酸9.00重量%、トリベヘン酸グリセリル9.00重量%としたこと以外は、実施例1と同様にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
<ヒト眉に対する使用試験>
実施例1〜5及び比較例1〜4で作製したアイブロウペンシルの芯を用いて、評価対象として、20代〜40代の専門パネラー5名に対して、ヒト眉に対する使用試験を行った。
実施例1〜5及び比較例1〜4で作製したアイブロウペンシルの芯を用いて、評価対象として、20代〜40代の専門パネラー5名に対して、ヒト眉に対する使用試験を行った。
<各実施例で採用した各評価項目の評価方法>
(1.使用性についての評価法)
作製したアイブロウペンシルの芯を、各評価対象の肌に各サンプル3日間使用し、その使用性を以下の基準で官能評価した。
○・・・なめらかに描ける。
△・・・若干描きにくさを感じるが、描ける。
×・・・描けない。
○・・・なめらかに描ける。
△・・・若干描きにくさを感じるが、描ける。
×・・・描けない。
(2.安定性(発粉)についての評価法)
作製したアイブロウペンシルの芯を、室温、5℃、25℃、35℃、40℃、45℃、50℃、40℃(湿度80%)の恒温槽に一ヶ月静置、又はサイクル試験(5℃〜40℃)を10セット行い、芯の表面が発粉するかどうかを、目視観察により以下の基準で評価した。
〇・・・いずれの条件においても発粉を認めない。
×・・・いずれかの条件において発粉を認める。
〇・・・いずれの条件においても発粉を認めない。
×・・・いずれかの条件において発粉を認める。
(試験結果)
表1の結果から、脂肪酸を含まず、特定の2種類のポリエチレンワックスA及びBを含む実施例1〜5では、使用性、安定性(発粉)ともに良好な結果が得られた。
一方、脂肪酸を含まないが、特定の1種類のポリエチレンワックスA又はBのみを含む比較例1、比較例2では、発粉は生じないが、使用性に問題があった。
また、脂肪酸を含みかつ特定の2種類のポリエチレンワックスA及びBを含む比較例3では、使用性は良好であるが、発粉を生じた。
さらに、発粉の抑制に有効といわれるベヘン酸とトリベヘン酸グリセリルとの組合せの比較例4でも、使用性は良好であるが、発粉を生じた。
以上のように、本実施形態に係る棒状化粧料によれば、分子量、融点及び針入度の異なる二種のポリエチレンワックスを、適宜組み合わせることで、良好な強度、使用感を得ることができ、かつ発粉の発生を十分に抑制することができる。
また、例えば、高融点で硬い性質のポリエチレンワックスとして、成分(A):ポリエチレンワックスA(PERFORMALENE400)を、柔らかいが融点が高い性質のポリエチレンワックスとして、成分(B):ポリエチレンワックスB(LASHWAX‐P )を、適宜組み合わせることで、良好な強度、使用感を得ることができ、発粉の発生を十分に抑制することができる。
また、成分(A):ポリエチレンワックスA(PERFORMALENE400)の含有量が、1.00重量%〜15.00重量%であれば、さらに良好な強度、使用感を得ることができ、発粉の発生を十分に抑制することができる。
また、成分(B):ポリエチレンワックスB(LASHWAX‐P)の含有量が、1.00重量%〜15.00重量%であれば、さらに良好な強度、使用感を得ることができ、発粉の発生を十分に抑制することができる。
また、成分(A):ポリエチレンワックスA(PERFORMALENE 400と成分(B):ポリエチレンワックスB(LASHWAX‐P)との配合量が、重量比で(A)/(B)=0.067〜15.00であれば、さらに良好な強度、使用感を得ることができ、発粉の発生を十分に抑制することができる。
また、成分(A):ポリエチレンワックスA(PERFORMALENE 400)と成分(B):ポリエチレンワックスB(LASHWAX‐P)との合計含有量が、5.00重量%以上であれば、さらに良好な強度、使用感を得ることができ、発粉の発生を十分に抑制することができる。
(実施の形態2)
発明者らは、実施の形態1と同様に、以下の表2に示す組成物からなるアイブロウペンシルの芯を調製した。
(実施例6〜8について)
<ポリエチレンワックスの種類>
実施例6〜8では、実施例1〜5のポリエチレンワックスAを、PERFORMALENE PL(ニューフェーズテクノロジー社製)に変更した。
実施例6〜8では、実施例1〜5のポリエチレンワックスAを、PERFORMALENE PL(ニューフェーズテクノロジー社製)に変更した。
<アイブロウペンシルの芯の調製>
上記実施例1〜5と同様にアイブロウペンシルの芯を調製した。これを評価試料として、実施例1〜5と同様の評価方法に基づき、各評価項目の判定を実施した。結果を併せて以下の表2に示す。なお、配合量は、その成分が配合される系に対する重量%で示す。
実施例6〜8においては、ポリエチレンワックスA及びポリエチレンワックスBの混合量を、全体に対して18重量%で一定にし、アイブロウペンシルの芯を調製した。
(実施例6)
ポリエチレンワックスAを、PERFORMALENE PLに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
(実施例7)
ポリエチレンワックスA:ポリエチレンワックスB=9.00:9.00としたこと以外は、実施例6と同様にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
ポリエチレンワックスA:ポリエチレンワックスB=9.00:9.00としたこと以外は、実施例6と同様にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
(実施例8)
ポリエチレンワックスA:ポリエチレンワックスB=4.50:13.50としたこと以外は、実施例7と同様にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
ポリエチレンワックスA:ポリエチレンワックスB=4.50:13.50としたこと以外は、実施例7と同様にして、アイブロウペンシルの芯を調製した。
<ヒト眉に対する使用試験>
実施例6〜8で作製したアイブロウペンシルの芯を用いて、実施例1〜5と同様に、評価対象として、20代〜40代の専門パネラー5名に対して、ヒト眉に対する使用試験を行った。
<各実施例で採用した各評価項目の評価方法>
作製したアイブロウペンシルの芯を、各評価対象の肌に各サンプル3日間使用し、実施例1〜5で使用した上記評価方法と同様に、その使用性を以下の基準で官能評価した。
(試験結果)
表2の結果から、脂肪酸を含まず、特定の2種類のポリエチレンワックスA及びBを含む実施例6〜8においても、使用性、安定性(発粉)ともに良好な結果が得られた。
以上のように、本実施形態に係る棒状化粧料によれば、分子量、融点及び針入度の異なる二種のポリエチレンワックスを、適宜組み合わせることで、実施の形態1の場合と同様に、良好な強度、使用感を得ることができ、かつ発粉の発生を十分に抑制することができる。
また、例えば、高融点で硬い性質のポリエチレンワックスAとして、PERFORMALENE PLに変更した場合でも、柔らかいが融点が高い性質のポリエチレンワックスBのLASHWAX‐Pと組み合わせることで、上記実施の形態1の場合と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明の棒状化粧料棒は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更し得ることは勿論のことである。
上記実施形態において、分子量、融点及び針入度の異なる二種のポリエチレンワックスA及びBを、適宜組み合わせるようにしたが、これに限定されるものではない。分子量、融点及び針入度の異なる複数のポリエチレンワックスを、目的及び用途に応じて適宜組み合わせることでも、良好な強度、使用感を得ることができ、かつ発粉の発生を十分に抑制することができる。
この場合、上記実施形態と同様に、オイルや、ポリエチレンワックス以外のワックス成分の配合量に準じて、二種又は複数のポリエチレンワックスの配合量を変化させ、強度(硬さ)、使用感を調節することができる。
上記実施形態において、二種のポリエチレンワックスとして、成分(A):平均分子量400〜800、融点75〜90℃、針入度1.0〜9.5dmmのポリエチレンワックスAと、成分(B):平均分子量500〜3000、融点83〜120℃、針入度10〜40dmmのポリエチレンワックスBと、を含有するが、これに限定されるものではない。
上記範囲内の平均分子量、融点、針入度を有する二種又は複数のポリエチレンワックスを適宜組み合わせることで、良好な強度、使用感を得ることができ、脂肪酸が原因である発粉の発生を十分に抑制することができる。
本実施形態において、成分(A)のポリエチレンワックスAとして、PERFORMALENE PL、PERFORMALENE400が使用されているが、これに限定されるものではない。
成分(A)のポリエチレンワックスAとして、平均分子量400〜800、融点75〜90℃、針入度1.0〜9.5dmmを満たすポリエチレンワックスであればよい。
本実施形態において、成分(B)のポリエチレンワックスBとして、LASHWAX‐Pが使用されているが、これに限定されるものではない。
成分(B)のポリエチレンワックスBとして、平均分子量500〜3000、融点83〜120℃、針入度10〜40dmmを満たすポリエチレンワックスであればよい。
本発明の棒状化粧料の形態は、特に限定されるものではなく、一般の棒状化粧料等において採用される種々の形態を、本発明の効果を損ねない範囲で採用することができる。
また、本発明の棒状化粧料は、眉用の棒状化粧料として使用できる他、睫毛用の化粧料や口唇用の化粧料等の棒状化粧料としても使用されることができる。
また、本発明の棒状化粧料は、医薬品、医薬部外品又は化粧品等の多様な分野において適用可能である。
本発明の棒状化粧料は、発粉の発生を十分に抑制し、良好な強度、使用感を得ることのできる棒状化粧料に有効に利用される。
Claims (6)
- 分子量、融点及び針入度の異なる二種又は複数のポリエチレンワックスを含み、脂肪酸を含まないことを特徴とする、棒状化粧料。
- 前記二種又は複数のポリエチレンワックスとして、成分(A):平均分子量400〜800、融点75〜90℃、針入度1.0〜9.5dmmのポリエチレンワックスと、成分(B):平均分子量500〜3000、融点83〜120℃、針入度10〜40dmmのポリエチレンワックスと、を含有する、請求項1に記載の棒状化粧料。
- 前記成分(A)の含有量が、1.00重量%〜15.00重量%である、請求項2に記載の棒状化粧料。
- 前記成分(B)の含有量が、1.00重量%〜15.00重量%である、請求項2又は3に記載の棒状化粧料。
- 前記成分(A)と前記成分(B)との配合量が、重量比で(A)/(B)=0.067〜15.00である、請求項2〜4の何れかに記載の棒状化粧料。
- 前記成分(A)と前記成分(B)との合計含有量が、5.00重量%以上である、請求項2〜5の何れかに記載の棒状化粧料。
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- 2016-05-13 JP JP2016096938A patent/JP2017203010A/ja active Pending
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