JP2017201377A - 言語バリアフリーによる歩行誘導方法、歩行誘導システム及びその構成品 - Google Patents
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Abstract
Description
また、近年、外国人旅行者の増加に伴い、様々な言語による案内板が街中に配置されるようになった。しかしながら、外国人の視覚障害者に対する案内については十分な配慮がなされているとはいえない。例えば、点字ブロックを用いた情報提供により歩行誘導を行う上記の視覚障害者支援のための技術は、日本人に対するサービス提供を前提としており、外国人に対するサービス提供を十分に行うことができない。そのために言語バリアフリーによる歩行誘導サービスへの要求が高まっている。さらに、視覚障害者のみならず聴覚障害者への歩行誘導サービスへの要求も高まっている。
図1は、本実施形態の言語バリアフリーによる歩行誘導システムの全体説明図である。歩行誘導システム1は、非接触ICメディア10、中継デバイス20、携帯情報端末30、及び歩行誘導サーバ40を備える。中継デバイス20は、非接触ICメディア10との間で非接触通信が可能である。中継デバイス20と携帯情報端末30とは近距離無線通信により通信可能である。携帯情報端末30と歩行誘導サーバ40とは、公衆回線網やインターネット等のネットワークNを介して通信可能である。
図2は、非接触ICメディア10の説明図である。図2(a)は、非接触ICメディア10の外観図である。非接触ICメディア10は、シート状の基板101にICチップ102及びアンテナコイル103が設けられる。ICチップ102は、アンテナコイル103に接続されており、アンテナコイル103により非接触通信を行う。アンテナコイル103は中継デバイス20が近接したときに電力を励起する。
図3は、中継デバイス20のハードウェア構成図である。中継デバイス20は、CPU21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、非接触I/F24、及び近距離無線通信I/F25を備える。中継デバイス20はボタン電池等のバッテリにより動作する。CPU21は、ROM22から起動プログラムを読み込んでRAM23をワークエリアに用いて実行する。これによりCPU21は、中継デバイス20による、非接触I/F24を介した非接触ICメディア10との間の非接触通信を可能にする。また、CPU21は、中継デバイス20による、近距離無線I/F25を介した携帯情報端末30との近距離無線通信を可能にする。このような構成の中継デバイス20は、非接触I/F24により非接触ICメディア10から非接触通信で受信したアドレス情報及び位置情報を、近距離無線I/F25により近距離無線通信で携帯情報端末30に送信する。また、中継デバイス20については、電力消費節約の為に、手許のボタン等で電源のON/OFFを制御できるようにしてもよい。
図4は、携帯情報端末30の説明図である。図4(a)は、携帯情報端末30のハードウェア構成図であり、図4(b)は、携帯情報端末30の機能ブロック図である。携帯情報端末30は、CPU31、ROM32、RAM33、近距離無線I/F34、通信I/F35、ディスプレイ36、及びスピーカ37を備える。各構成要素は、バス38を介して相互に通信可能に接続される。
図5は、歩行誘導サーバ40の説明図である。図5(a)は、歩行誘導サーバ40のハードウェア構成図であり、図5(b)は、歩行誘導サーバ40の機能ブロック図である。歩行誘導サーバ40は、CPU41、ROM42、RAM43、入力部44、ディスプレイ45、ストレージ46、及び通信I/F47を備える。各構成要素は、バス48を介して相互に通信可能に接続される。
図8は、このような歩行誘導システム1による歩行経路情報の提供処理を表す処理流れ図である。ユーザは、白杖20aを用いて点字ブロック11にガイドされて歩行している。ユーザが警告ブロック11aに到達したときにこの処理が行われる。
図9は、S16の歩行経路情報生成処理の処理流れ図である。
候補を選定した歩行経路情報生成部404は、位置情報の受信回数を表す変数Nを「1」に設定する(S162)。変数Nは、特定施設又は特定場所の候補に割り当てられた識別情報に対応する。
例えばユーザが同じ警告ブロック11aを白杖20aで連続して叩く等の行為により、該ユーザが携帯する携帯情報端末30と歩行誘導サーバ40との間の通信路が確立、遮断を繰り返す場合、その都度、歩行誘導サーバ40は同じ位置情報を受信する。ユーザが白杖20aにより警告ブロック11aを叩く行為により、変数Nが増加する。そのために、この行為はユーザが特定施設又は特定場所を選択する行為となる。所定時間は、短い時間でよく、例えば1秒に設定される。
図10は、携帯情報端末30のディスプレイ36に表示される歩行経路情報の表示例示図である。ここでは日本語で表示される例を示すが、実際にはユーザの使用言語に応じて適宜翻訳された歩行経路情報が表示される。図10(a)は、特定施設が公衆トイレであり、公衆トイレの位置までの歩行経路をテキスト361により誘導する。図10(b)は、特定場所が駅の改札口であり、駅の改札口の位置までの歩行経路をテキスト361により誘導する。図10(c)は、特定施設が店舗であり、店舗の位置までの歩行経路をテキスト361により誘導する。
図11は、携帯情報端末30のディスプレイ36に表示される歩行経路情報を手話言語で表す場合の動画の表示例示図である。手話は、言語毎に異なる表現もあるために、各言語に応じてこの動画は生成される。この例では、実写またはアニメーションにより手話言語の動画364が表示される。また、動画364に追加して、地図365により目的とする特定施設又は特定場所の位置までの経路を示す。目的とする特定場所が現在位置から近い場合、図10(b)の地図362のような表示であってもよい。図10、図11のようなテキスト、地図、手話言語の表示により、聴覚障害者への情報提供を言語バリアフリーで行うことが可能になる。
図12は、歩行経路情報の生成処理の他の例の説明図である。図12(a)は、位置情報が表す位置から特定施設、特定場所に至る経路を表す文書を識別する文書IDを表すテーブルである。このテーブルは、歩行誘導サーバ40のストレージ46に保存される。歩行誘導サーバ40へアクセスするためのアドレス情報を記憶した非接触ICメディア10が設置される位置(位置情報)毎に、このテーブルは作成される。図12(a)の例では、「位置情報1」が表す位置に対して、「特定施設1」、「特定施設2」、「特定場所1」の各々の位置までの経路を表す文書を識別する「文書ID11」、「文書ID12」、「文書ID13」が設定される。「位置情報2」が表す位置に対して、「特定施設1」、「特定施設2」、「特定場所1」の各々の位置までの経路を表す文書を識別する「文書ID21」、「文書ID22」、「文書ID23」が設定される。
Claims (10)
- ユーザが歩行時に使用する補助具に装備され、所定のサーバへのアドレス情報と当該場所の位置情報とが記録されている無電源の非接触ICメディアとの間で非接触通信が可能な中継デバイスと、
前記ユーザが携行する携帯情報端末とを備え、
前記中継デバイスは、前記非接触ICメディアを励起して該非接触ICメディアから前記アドレス情報及び前記位置情報を読み取り、読み取った情報を近距離無線通信により前記携帯情報端末へ転送するものであり、
携帯情報端末は、前記ユーザによる操作入力を待つこと無く、前記中継デバイスより転送されたアドレス情報を用いて前記サーバに前記位置情報と自端末で使用する言語を表す言語種別コードとを送信するとともに、該サーバから前記位置情報を起点とする歩行経路情報を前記言語種別コードにより特定された言語で取得することを特徴とする、
言語バリアフリーによる歩行誘導システム。 - 前記携帯情報端末は、取得した歩行経路情報を、テキスト、音声、及び手話言語の少なくとも一つで出力することを特徴とする、
請求項1に記載の歩行誘導システム。 - 前記非接触ICメディアは、特定施設又は特定場所から離れた部位に敷設された歩行誘導用の点字ブロックに設置されており、
前記携帯情報端末は当該部位から特定施設又は特定場所に至る歩行経路情報を取得することを特徴とする、
請求項1又は2に記載の歩行誘導システム。 - 前記非接触ICメディアは、メディアホルダーに内封されて前記点字ブロックに設置されており、該点字ブロックの表面に、前記メディアホルダーが存在することを表す識別パターンが形成されていることを特徴とする、
請求項3に記載の歩行誘導システム。 - 特定施設又は特定場所の位置を保持する保持手段と、
前記特定施設又は前記特定場所の位置から離れた部位における現在位置を表す位置情報と、当該端末に固有の使用言語を表す言語種別コードとを伴ってアクセスした携帯情報端末との間で通信を行う通信手段と、
当該現在位置から前記特定施設又は前記特定場所の位置に至る歩行経路情報を前記言語種別コードにより特定される言語で生成し、生成した歩行経路情報を、前記通信手段を制御して携帯情報端末に取得させる制御手段と、
を有することを特徴とする言語バリアフリーによる歩行誘導サーバ。 - ユーザが歩行時に使用する補助具に装備され、所定のサーバへのアドレス情報が記録されている無電源の非接触ICメディアを励起して該非接触ICメディアから前記アドレス情報を読み取る中継デバイスとの間で近距離無線通信を行う第1通信手段と、
前記ユーザによる操作入力を待つこと無く、前記中継デバイスから前記第1通信手段を通じて転送されたアドレス情報を用いて前記サーバに現在位置を表す位置情報と自端末に固有の使用言語を表す言語種別コードとを送信するとともに、該サーバから当該現在位置を起点とする歩行の誘導情報を前記言語種別コードにより特定された使用言語で取得する第2通信手段と、
取得した前記誘導情報をテキスト、音声、及び手話言語の少なくとも一つにより出力する出力手段と、
を有することを特徴とする、
携帯情報端末。 - 言語バリアフリーによる歩行誘導用のサーバにアクセスするためのアドレス情報とその設置場所の位置情報とを記憶した無電源の非接触ICメディアを、特定施設又は特定場所と離れた部位に設置された歩行誘導用の点字ブロックに埋設しておく過程と、
携帯情報端末を携行するユーザが歩行時に使用する補助具に、前記非接触ICメディアとの間で非接触通信が可能な中継デバイスを装備する過程と、
前記ユーザが前記点字ブロックに到達したときに、前記中継デバイスが前記非接触ICメディアを励起して該非接触ICメディアから前記アドレス情報及び前記位置情報を読み取り、読み取った情報を近距離無線通信により前記携帯情報端末へ転送する過程と、
携帯情報端末が、前記ユーザによる操作入力を待つこと無く、前記中継デバイスより転送されたアドレス情報を用いて前記サーバに前記位置情報と自端末で使用する言語を表す言語種別コードとを送信するとともに、該サーバから前記位置情報を起点とする歩行経路情報を前記言語種別コードにより特定された言語で取得し、取得した歩行経路情報をテキスト、音声、及び手話言語の少なくとも一つで出力する過程と、を有することを特徴とする、
言語バリアフリーによる歩行誘導方法。 - 前記補助具が前記ユーザが使用する白杖又は靴であり、前記中継デバイスが前記白杖又は前記靴の所定部位に固定されていることを特徴とする、
請求項7に記載の歩行誘導方法。 - 通信機能を有するコンピュータを請求項5に記載された歩行誘導サーバとして動作させるためのコンピュータプログラム。
- 通信機能を有するコンピュータを請求項6に記載された携帯情報端末として動作させるためのコンピュータプログラム。
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