JP2017201358A - 光ケーブル用のスロットロッド及び光ケーブル - Google Patents

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奈侑 梁川
Nayu YANAGAWA
奈侑 梁川
西川 信也
Shinya Nishikawa
信也 西川
太郎 藤田
Taro Fujita
太郎 藤田
美昭 長尾
Yoshiaki Nagao
美昭 長尾
佐藤 文昭
Fumiaki Sato
佐藤  文昭
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Abstract

【課題】高いヤング率、圧壊強度及び耐衝撃性を示し、かつ優れた表面平滑性を示す光ケーブル用のスロットロッド及びこのスロットロッドを用いた光ケーブルを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の一態様に係る光ケーブルのスロットロッドは、ポリエチレンとポリアミドとの混合物を主成分とし、上記ポリエチレンが無水マレイン酸変性ポリエチレンを含有し、上記ポリエチレンのうち、上記無水マレイン酸変性ポリエチレン以外のポリエチレンが含まれる場合、このポリエチレンの密度が0.949g/cm以上であり、上記ポリエチレンの上記混合物における含有量が8質量%以上75質量%以下であり、上記無水マレイン酸変性ポリエチレンの上記混合物における含有量が8質量%以上72質量%以下であり、上記ポリアミドの上記混合物における含有量が25質量%以上92質量%以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ケーブル用のスロットロッド及び光ケーブルに関する。
従来から、外周面に複数の溝を備えた光ケーブル用のスロットロッドが知られている。このスロットロッドの各溝には、単心の光ファイバー心線や複数本の光ファイバー心線を被覆により束ねたテープ心線などが収納される。
一般的に、光ケーブル用のスロットロッドは、ポリエチレンなどの樹脂組成物を用いて異型押出成形により形成される。スロットロッドは、外周面に軸方向に向かって螺旋状又はSZ状に複数立設されるリブを有し、このリブのうち隣り合う2つのリブが側面となり溝を形成する。
特許文献1には、スロットロッドを、表面平滑性や寸法安定性に優れたメルトインデックス、密度、及び流量比を示すポリエチレンを用いて形成するものが開示されている。
特許文献2には、溝を形成するリブを細径化した場合でも、光ケーブルへの加力によりリブが倒れてしまうことやリブの先端が割れてしまうことを防止するために、内層にポリブチレンテレフタレートを含む硬質のプラスチック材料を使用し、外層にポリエチレンを使用した2層型の構造のスロットロッドが開示されている。
特許文献3には、スロットロッドを細径化しても強度が保てるように、ポリブチレンテレフタレートとポリカーボネートの複合材、ポリブチレンテレフタレート、及びポリカーボネートのうちいずれかを使用したスロットロッドが開示されている。
特許文献4には、スロットロッドの材料として、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート及び高密度ポリエチレンのいずれかを使用することが好ましいことが開示されている。
特開平7−333476号公報 特開2016−20989号公報 特開2016−20990号公報 国際公開公報第2014/119616号
光ケーブルには、ケーブルの取り回しの際などに外部から曲げ力が加わることがある。また、データセンタなどに使用される光ケーブルには、大量のデータ送信を可能にすることが要求されるので、一定の径の光ケーブルに光ファイバーを出来るだけ多く詰め込むことを可能にする必要がある。このため、スロットロッドには、変形や細径化に対して曲げ弾性などの強度を大きくすることが求められる。また、光ファイバーを保持するスロットロッドは、光ファイバー心線と接することから、光ファイバーの伝送損失特性を損なわないように機能する必要がある。このため、スロットロッドのリブには、光ファイバーに力学的な影響を与えないように表面平滑性及び寸法安定性が求められる。
しかしながら、ポリエチレンをスロットロッドの材料として使用した場合、ポリエチレンのヤング率は高々1600MPa程度に留まることから、リブを薄肉化してアスペクト比を高くした際には、スロットロッドの強度が不足する。
また、ポリブチレンテレフタレートを材料として使用した場合、ポリブチレンテレフタレートには加水分解性があることから、加水分解抑制剤を添加するなど、その対策を講じる必要がある。
また、ポリカーボネートを材料として使用した場合、リブを薄肉化すると欠けやすくなる可能性があり、スロットロッドの構造によっては耐衝撃性が不足する可能性がある。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、高いヤング率、圧壊強度及び耐衝撃性を示し、かつ優れた表面平滑性を示す光ケーブル用のスロットロッド及びこのスロットロッドを用いた光ケーブルを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るスロットロッドは、ポリエチレンとポリアミドとの混合物を主成分とし、上記ポリエチレンが無水マレイン酸変性ポリエチレンを含有し、上記ポリエチレンのうち、上記無水マレイン酸変性ポリエチレン以外のポリエチレンが含まれる場合、このポリエチレンの密度が0.949g/cm以上であり、上記ポリエチレンの上記混合物における含有量が8質量%以上75質量%以下であり、上記無水マレイン酸変性ポリエチレンの上記混合物における含有量が8質量%以上72質量%以下であり、上記ポリアミドの上記混合物における含有量が25質量%以上92質量%以下である。
本発明のスロットロッドは、高いヤング率、圧壊強度及び耐衝撃性を示し、かつ優れた表面平滑性を示す。また本発明の光ケーブルは、スロットロッドが上述の特性を有する。
本発明の一態様に係る光ケーブルの断面図である。
[本発明の実施形態の説明]
本発明の一態様に係るスロットロッドは、ポリエチレンとポリアミドとの混合物を主成分とし、上記ポリエチレンが無水マレイン酸変性ポリエチレンを含有し、上記ポリエチレンのうち、上記無水マレイン酸変性ポリエチレン以外のポリエチレンが含まれる場合、このポリエチレンの密度が0.949g/cm以上であり、上記ポリエチレンの上記混合物における含有量が8質量%以上75質量%以下であり、上記無水マレイン酸変性ポリエチレンの上記混合物における含有量が8質量%以上72質量%以下であり、上記ポリアミドの上記混合物における含有量が25質量%以上92質量%以下である。
当該スロットロッドは、主成分を上記のような混合物とすることにより、リブが高いヤング率、圧壊強度及び耐衝撃性を示し、かつ優れた表面平滑性を示すとともに、溝を形成するリブを薄肉化した場合でも高い曲げ弾性率や圧壊強度を示し、リブが倒れてしまうことや小径曲げ時にリブ先端が割れてしまうことを防止することができる。
本発明の一態様に係る光ケーブルは、上記スロットロッドと、上記スロットロッドの溝に配置される光ファイバーと、上記スロットロッドの周囲を被覆する外被とを備える。
当該光ケーブルは、スロットロッドの主成分を上記のような混合物とすることにより、高いヤング率、圧壊強度及び耐衝撃性を示し、かつ優れた表面平滑性を示すスロットロッドを備える。
ここで、「主成分」とは、質量基準で最も多い成分(例えば50質量%以上)を意味する。また、「高い曲げ弾性率」とは、ヤング率が1950MPa以上のものを意味する。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の一態様に係る光ケーブル用のスロットロッド及び光ケーブルについて図面を参照しつつ詳説する。
<光ケーブル>
図1は、本発明の一態様に係る光ケーブルの断面図である。図1に示すように、当該光ケーブル1は、テープスロット型光ケーブルであり、複数枚の光ファイバーテープ心線20(以下、テープ心線20という)と、スロットロッド11と、溝12と、スロットロッド11の外周を被覆する外被14とを備える。
テープ心線20は、複数本の光ファイバー心線を被覆により束ねたものである。本発明の一態様においては複数本の光ファイバー心線を束ねたテープ心線を用いたが、単心の心線を用いてもよいし、光ファイバーの素線をテープ心線の代わりに用いてもよい。
スロットロッド11は、外周面に複数の溝12及びリブ13を備え、その中心にテンションメンバ30を備えるものである。テンションメンバ30は、光ケーブルに抗張力及び曲げ強度などの形状安定性を与えるものである。本発明の一態様においてはスロットロッド11の中心にテンションメンバ30を備えたが、テンションメンバ30を備えない構成としてもよい。スロットロッド11及びリブ13の材質については詳細に後述する。
リブ13は、スロットロッド11の外周面に軸方向に向かって螺旋状又はSZ状に複数立設される。このリブ13のうち隣り合う2つのリブが側面となり複数の溝12を形成する。本発明の一態様においては、図1において示すように、溝12の断面形状が長方形の形状となるようにリブ13の断面形状を扇形の形状とした。しかしながら、リブ13の断面形状はこのようなものに限られず、溝12の断面形状がV字型、矩形型、U字型など、様々な断面形状となるように、リブ13の断面形状を選択することができる。また、リブ13は複数備えられるものに限らず、スロットロッドに1つだけリブが備えられることにより1つだけ溝が形成されるものであってもよい。
外被14は、スロットロッド11の外周を被覆するものであり、ポリエチレン等の樹脂を材料とし、押出成形で形成される。本発明の一態様においては外被14のみによりスロットロッド11の外周を被覆したが、不織布をテープ状にした押さえ巻きでスロットロッド11の外周を被覆した上で、さらに外周に外被14を備えるようにしてもよい。
<スロットロッド11及びリブ13の材質>
本発明の一態様に係るスロットロッド11及びリブ13の材質は、無水マレイン酸変性ポリエチレンを含むポリエチレンとポリアミドとの混合物を主成分とする。
ここでポリエチレンとしては、無水マレイン酸変性ポリエチレンと無水マレイン酸変性ポリエチレン以外のポリエチレンとを混合したものや、無水マレイン酸変性ポリエチレンのみからなるものが採用される。また、無水マレイン酸変性ポリエチレン以外のポリエチレンとしては、高密度ポリエチレンが好適に用いられる。
ポリアミドとしてはナイロン6、ナイロン12、ナイロン6,6、ナイロン11などが好ましく、特にナイロン6が好適に用いられる。
無水マレイン酸変性ポリエチレンとポリアミドとの混合物は、化学結合を形成して相溶化剤として作用し、ポリエチレンとポリアミドとがポリマーアロイを形成する。このため、リブ13に要求される高いヤング率、圧壊強度及び耐衝撃性を示し、かつ優れた表面平滑性を示す物性を得ることができる。
上記混合物におけるポリエチレンの含有量の下限は、8質量%であり、9質量%がより好ましく、10質量%がさらに好ましい。一方、上記混合物におけるポリエチレンの含有量の上限は、75質量%であり、73質量%がより好ましく、70質量%がさらに好ましい。上記含有量が上記下限より小さいと耐衝撃性が低下するおそれがある。逆に、上記含有量が上記上限を超えるとヤング率及び圧壊強度が低下するおそれがある。
また、上記混合物における無水マレイン酸変性ポリエチレンの含有量の下限は、8質量%であり、9質量%がより好ましく、10質量%がさらに好ましい。一方、上記混合物における無水マレイン酸変性ポリエチレンの含有量の上限は、72質量%であり、71質量%がより好ましく、70質量%がさらに好ましい。上記含有量が上記下限より小さいと、耐衝撃性が低下するおそれがある。逆に、上記含有量が上記上限を超えると、押出成形による製造が困難になるおそれがある。
また、上記混合物におけるポリアミドの含有量の下限は、25質量%であり、27質量%がより好ましく、30質量%がさらに好ましい。一方、ポリアミドの混合物における含有量の上限は、92質量%であり、91質量%がより好ましく、90質量%がさらに好ましい。上記含有量が上記下限より小さいと、ヤング率及び圧壊強度が低下するおそれがある。逆に、上記含有量が上記上限を超えると、耐衝撃性が低下するおそれがある。
また、ポリエチレンのうち、無水マレイン酸変性ポリエチレン以外のポリエチレンが含まれる場合、このポリエチレンの密度の下限は、0.949g/cmであり、0.950g/cmがより好ましく、0.951g/cmがさらに好ましい。上記ポリエチレンの密度が上記下限より小さいと、ヤング率及び圧壊強度が低下するおそれがある。
スロットロッド11は、添加物や他の樹脂組成物を含んでもよい。上記混合物における添加物や他の樹脂組成物の含有量の上限は、10質量%が好ましく、5質量%がより好ましく、0質量%がさらに好ましい。
<光ケーブル1の製造方法>
次に光ケーブル1の製造方法の一例について説明する。当該光ケーブルは、例えば、テープ押出工程、スロットロッド製造工程、集合工程、及びシース工程を備える製造方法で得られる。
テープ押出工程は、テープ心線を押し出す工程である。スロットロッド製造工程は、無水マレイン酸変性ポリエチレンを含むポリエチレンとポリアミドとの混合物を用いた異型押出成形によりスロットロッドを押し出して形成する工程である。集合工程は、スロットロッド製造工程で成形されたスロットロッドの溝にテープ押出工程で押し出されたテープ心線を侵入させて押さえ巻きすることでこれらを集合させる工程である。シース工程は、集合工程によりテープ心線を添わせたスロットロッドを外被で被覆する工程である。
スロットロッド製造工程では、上記混合物を加熱し、加熱した上記混合物とテンションメンバとを口金となるダイスへ向けて押し出す。そしてダイスから上記混合物とテンションメンバとを押し出すとともにダイスを回転させることで、複数のリブがスロットロッドの外周面に軸方向に向かって螺旋状又はSZ状に立設される。
集合工程では、スロットロッドのリブにテープ心線を添わせて押し出すことにより、スロットロッドの溝にテープ心線を侵入させる。このときテープ心線がリブに接触するため、リブの表面平滑性は集合工程において重要な要求性能となる。
スロットロッドは上記混合物のみを材料にして押出成形されるものが好適であるが、上記混合物がリブに含まれるように製造されるのであれば、スロットロッドの本体やリブの一部が上記混合物以外の他の樹脂組成物を含むものであっても良い。
また、スロットロッドは上記異型押出成形により形成されるものが好適であるが、異型押出成形に限らず、射出成形や圧縮成形など、押出成形以外の製造方法を用いてもよい。
[他の実施形態]
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[樹脂組成物の調製]
樹脂組成物の調製に用いた化合物を以下に示す。なお、メルトインデックス(JIS−K7210:1999に準拠)はMIと表記する。
(ポリアミド)
A1030BRL(ユニチカ社の「ナイロン6」)
(無水マレイン酸変性ポリエチレン)
無水マレイン酸変性高密度ポリエチレン(三菱化学社の「モディックH511」、密度0.94g/cm、MI0.3g/10分)
(高密度ポリエチレン)
高密度ポリエチレン−1(密度0.948g/cm、MI0.2g/10分)
高密度ポリエチレン−2(密度0.951g/cm、MI0.8g/10分)
高密度ポリエチレン−3(密度0.969g/cm、MI0.35g/10分)
上記化合物を用い、表1に示す配合で、樹脂組成物A〜Kを調整した。表1中の組成物A〜Kの下の数字は質量部を示し、「−」は該当する化合物を用いていないことを示す。
Figure 2017201358
[スロットロッドの作製及び評価]
上記樹脂組成物A〜Kを180℃に加熱して押出成形することで複数のリブを備えるスロットロッドを形成した。リブの形状は、リブ高さ5mm、リブ根元厚1mmとなるように作製した。
作製したスロットロッドについて、ヤング率の計測、圧壊強度の計測、表面粗さの計測、及び落錘試験を行った。
ヤング率の計測では、ヤング率は2000MPa〜3000MPaであることが好ましいので、ヤング率2000MPa以上を合格とした。圧壊強度の計測では、100mm□×10mm厚のステンレス板2枚でスロットロッドの上下を挟み、圧縮試験機で荷重をかけていき、リブに変形が生じる荷重を圧壊強度とし、2200N以上を合格とした。表面粗さの計測については、ミツトヨ社製表面粗さ測定機によりリブ側面及び溝の表面粗さを測定した(JIS−B0633:2001に準拠。基準長さ=4mm、カットオフ値=0.8mm)。落錘試験では、スロットロッドの直上1mから、直径30mmかつ質量0.45kgのステンレス円柱形状の錘を落とし、リブに欠けや割れが生じない場合を合格とした。
この評価結果を表2に示す。表2中「A」は合格を示し、「B」は不合格を示す。なお、樹脂組成物Kについては、押出成形不能であったため上記測定・試験ができなかった。
Figure 2017201358
表2に示すように、比較例2、3、6では、落錘試験においてリブに欠けや割れが生じ、実施例1〜4及び比較例4、5では、落錘試験においてリブに欠けや割れが生じなかったことから、樹脂組成物がポリアミドを含む場合、樹脂組成物に対する無水マレイン酸変性高密度ポリエチレンの含有量を5質量%以下とするのは不適であって8質量%以上とすることが好適であることがわかった。
また、比較例1、5では、ヤング率及び圧壊強度が不合格であったこと、及び実施例2〜4では、ヤング率及び圧壊強度が合格であったことから、樹脂組成物に対するポリエチレン全体の含有量を80質量%以上とするのは不適であって、75質量%以下含むようにすることが好適であることがわかった。また、組成物Kについては押出成形不能であったこと、及び実施例4に用いた組成物Dでは、押出成形可能であったことから、樹脂組成物に対する無水マレイン酸変性高密度ポリエチレンの含有量を75質量%以上とするのは不適であって、72質量%以下とすることが好適であることがわかった。
また、無水マレイン酸変性高密度ポリエチレンを10質量%含み、密度の異なる高密度ポリエチレンをそれぞれ60質量%含む実施例2、3と比較例4とを比較すると、比較例4では、ヤング率及び圧壊強度が不合格であり、実施例2、3では、ヤング率及び圧壊強度が合格であったことから、高密度ポリエチレンの密度が0.948g/cm以下の場合、十分なヤング率及び圧壊強度が得られず、高密度ポリエチレンの密度が0.949g/cm以上の場合、十分なヤング率及び圧壊強度が得られることがわかった。
また、比較例1、5では、ヤング率及び圧壊強度が不合格であったこと、及び実施例1〜4及び比較例2、3、6では、ヤング率及び圧壊強度が合格であったことから、樹脂組成物に対するポリアミドの含有量を20質量%以下とするのは不適であって25質量%以上とすることが好適であることがわかった。
また、表面粗さについては、実施例1〜4及び比較例1〜6の全てで合格といえる上限値の1.2μm以下となり、さらにポリアミドを多く含むほど、表面粗さが小さくなり好適であることがわかった。
本発明の光ケーブル用のスロットロッド及びこのスロットロッドを用いた光ケーブルは、リブが高いヤング率、圧壊強度及び耐衝撃性を示し、かつ優れた表面平滑性を示すことから、リブを薄肉化できる。このため、当該スロットロッドを備えた光ケーブルは、情報の伝送量が多いデータセンタ間やデータセンタのフロア間の配線などに好適に用いることができる。
1 光ケーブル
11 スロットロッド
12 溝
13 リブ
14 外被
20 テープ心線
30 テンションメンバ

Claims (2)

  1. ポリエチレンとポリアミドとの混合物を主成分とし、
    上記ポリエチレンが無水マレイン酸変性ポリエチレンを含有し、
    上記ポリエチレンのうち、上記無水マレイン酸変性ポリエチレン以外のポリエチレンが含まれる場合、このポリエチレンの密度が0.949g/cm以上であり、
    上記ポリエチレンの上記混合物における含有量が8質量%以上75質量%以下であり、
    上記無水マレイン酸変性ポリエチレンの上記混合物における含有量が8質量%以上72質量%以下であり、
    上記ポリアミドの上記混合物における含有量が25質量%以上92質量%以下である光ケーブル用のスロットロッド。
  2. 請求項1に記載のスロットロッドと、上記スロットロッドの溝に配置される光ファイバーと、上記スロットロッドの周囲を被覆する外被とを備えた光ケーブル。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023282284A1 (ja) * 2021-07-07 2023-01-12 住友電気工業株式会社 スロット型光ファイバケーブル

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