JP6270648B2 - 光ケーブル用のスロットロッド及び光ケーブル - Google Patents

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本発明は、光ケーブル用のスロットロッド、及びそのスロットロッドを備えた光ケーブルに関する。
近年の映像配信、IP(Internet Protocol)電話、データ通信等のブロードバンドサービスの拡大により、光ファイバによる家庭向けのデータ通信サービス(FTTH:Fiber To The Home)の加入者が増加している。このFTTHでは、幹線光ファイバケーブルからドロップ光ケーブルを用いて加入者宅等に引き落とされる。
しかし、光ファイバを加入者宅等に引き落とすには、複数本の光ファイバ心線が並列に配置された光ファイバテープ心線(以下、テープ心線ともいう)を、最終的に単心の光ファイバ心線に分離(分岐)する必要がある。これに対応するために、例えば、特許文献1に記載の光ケーブルには、隣り合う光ファイバ心線同士を長手方向に間欠的に連結することにより光ファイバ心線の単心分離を容易にしたテープ心線(以下、間欠テープ心線という)が収容されている。
また、特許文献1に記載の光ケーブルは、その間欠テープ心線の収容のために、SZ状に形成された複数条のスロット溝を持ったスロットロッド(スペーサともいう)を備えている。
SZ撚スロット溝を持ったスロットロッドを備え、テープ心線(間欠テープ心線に限らない)を収容する光ケーブルは、SZ撚TS(テープスロット)型光ケーブルと呼ばれる。このSZ撚TS型光ケーブルでは、一般的に、4心又は8心の光ファイバ心線がテープ状に一括化されたテープ心線を積層し、そのテープ心線が一塊のスタック状となりスロット溝内に収容されている。
特許文献2には、光ファイバ担持用スロットにおいて、スロット本体に、スロット本体の中心に向って指向する多数のリブ及び隣接するリブの間に深さを交互に変えた隣接する深いスロット溝と浅いスロット溝を備えたものが開示されている。
特許文献3には、外周面に光ファイバ心線が収納される複数のスロット溝をそれぞれ有する内層スロットとその外周に設けられた外層スロットとを備えた多層スロット型の光ケーブルにおいて、両スロット間に外層スロットを引き裂くための引裂き紐が介在され、両スロットのスロット溝に光ファイバ心線が収納されたものが開示されている。
特開2011−232733号公報 特開2008−298922号公報 特開2002−365501号公報
特許文献2に記載の技術では、スロット(スロットロッド)を有する光ケーブルにおいて心線の高密度化が可能であるものの、スロットの強度を維持しつつ、収容されるテープ心線の曲げ歪みを緩和すべく溝空間を拡げる必要があるため、構造的な限界がある。つまり、この技術では、浅いスロット溝と深いスロット溝とを設けることにより、スロットの材料を減らして溝空間を拡げることが可能であるが、スロットの材料の剛性が低いとリブが倒れてしまい、逆に剛性が高いと小径曲げ時にリブが割れてしまう。
特許文献3に記載の技術では、同じく心線の高密度化が可能であるものの、内層スロットに収容された心線を取り出す場合に外層スロットも取り除く必要があるため心線の取り出しが難しいだけでなく、曲げ歪みを緩和するために個々のスロットを撚り合わせる必要があり、この撚り合わせが難しいといった問題がある。また、この技術においても、更なる高密度化のためにリブを細径化してスロットの材料を減らすことはできるが、その剛性が低いとリブが倒れてしまい、逆に剛性が高いと小径曲げ時にリブが割れてしまうといった問題がある。
本発明は、上述のような実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の溝を有する光ケーブル用のスロットロッドにおいて、溝を形成するリブを細径化した場合でも、リブが倒れてしまうことや小径曲げ時にリブ先端が割れてしまうことを防止することにある。
本発明に係るスロットロッドは、外周面に軸方向に向かって螺旋状又はSZ状の溝が複数条形成された、光ケーブル用のスロットロッドであって、内層材料と上記内層材料よりも軟質の外層材料との2層型の構造をもち、且つ、上記スロットロッドの中心を基準点とした上記溝の最深部の高さ、上記内層材料のリブ先端の高さをそれぞれH、hとした場合、h>Hであり、上記スロットロッドの中心を基準点とした上記外層材料を含む全体のリブ高さをrとした場合、h/r≦0.4である。
本発明に係る光ケーブルは、上記スロットロッドを備える。
本発明によれば、複数の溝を有する光ケーブル用のスロットロッドにおいて、溝を形成するリブを細径化した場合でも、リブが倒れてしまうことや小径曲げ時にリブ先端が割れてしまうことを防止することができる。
本発明の一実施形態に係る光ケーブルの一構成例を示す断面図である。 図1の光ケーブルを曲げたときに掛かる歪みを説明するための図である。 図1の光ケーブルのスロット溝に収容する光ファイバテープ心線の一例を示す図である。 図3Aの光ファイバテープ心線の長手方向に垂直な断面図である。 図1の光ケーブルにおける曲げ試験及び側圧試験の結果を示す図である。
[本発明の実施形態の説明]
まず、本発明の実施形態を列記して説明する。
(1)本発明の実施形態に係るスロットロッドは、外周面に軸方向に向かって螺旋状又はSZ状の溝が複数条形成された、光ケーブル用のスロットロッドであって、内層材料と上記内層材料よりも軟質の外層材料との2層型の構造をもち、且つ、上記スロットロッドの中心を基準点とした上記溝の最深部の高さ、上記内層材料のリブ先端の高さをそれぞれH、hとした場合、h>Hであり、上記スロットロッドの中心を基準点とした上記外層材料を含む全体のリブ高さをrとした場合、h/r≦0.4である。これにより、複数の溝を有する光ケーブル用のスロットロッドにおいて、溝を形成するリブを細径化した場合でも、リブが倒れてしまうことや小径曲げ時にリブ先端が割れてしまうことを防止することができるといった効果を奏する。
(2)本発明の他の実施形態に係るスロットロッドは、上記(1)のスロットロッドにおいて、上記内層材料にポリブチレンテレフタレートを含む硬質プラスチック材料を使用し、上記外層材料にポリエチレンを使用している。これにより、汎用の材料を使用して上記効果を得ることができる。
(3)本発明の他の実施形態に係るスロットロッドは、上記(1)又は(2)のスロットロッドにおいて、上記内層材料の曲げ弾性率が1500MPa以上で、上記層材料の破断伸びが110%以上120%以下である。これにより、上記効果をより得ることができる。
(4)本発明の実施形態に係る光ケーブルは、上記(1)〜(3)のいずれか1のスロットロッドを備える。これにより、複数の溝を有するスロットロッドを備えた光ケーブルにおいて、溝を形成するリブを細径化した場合でも、リブが倒れてしまうことや小径曲げ時にリブ先端が割れてしまうことを防止することができるといった効果を奏する。
(5)本発明の他の実施形態に係る光ケーブルは、上記(4)の光ケーブルにおいて、隣り合う光ファイバ心線間の長手方向に連結部と非連結部が間欠的に形成された状態で上記光ファイバ心線が複数本並列に配置された光ファイバテープ心線を、一又は複数枚ずつ上記溝に収容している。これにより、間欠接着型の光ファイバテープ心線を収容するための複数の溝を有するスロットロッドを備えた光ケーブルにおいて、溝を形成するリブを細径化した場合でも、リブが倒れてしまうことや小径曲げ時にリブ先端が割れてしまうことを防止することができるといった効果を奏する。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るスロットロッド及びそのスロットロッドを備えた光ケーブルの具体例について説明する。
まず、図1及び図2を参照しながら、本発明の一実施形態に係る光ケーブル及びその光ケーブルに用いられるスロットロッドの一例を説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る光ケーブル1は、テープスロット型光ケーブル(TS型光ケーブル)であり、複数枚の光ファイバテープ心線(以下、テープ心線という)20と、スロットロッド11と、スロットロッド11の周囲に縦添え又は横巻きで巻き付けた上巻テープ(押さえ巻きテープともいう)14と、上巻テープ14で覆ったスロットロッド11の外側を被覆する外被15と、を備える。
上巻テープ14は、一般に不織布をテープ状に形成したものが用いられるか、或いはポリエチレンテレフタレート(PET)等の基材と不織布とを貼り合わせたもの等が用いられる。なお、スロットロッド11の外周に図示しない粗巻き紐を巻き付けた後に上巻テープ14を巻き付けてもよい。外被15は、ポリエチレン等の樹脂でなり、押出し成形で形成される。
スロットロッド11は、その中心部に鋼線、鋼撚線等からなるテンションメンバ12が埋設されると共に、スロットロッド11の外周面に軸方向に向かって螺旋状又はSZ状の溝(スロット溝)11aが複数条形成されている。テープ心線20は、各スロット溝11aにおいて一方向撚り又はSZ撚りで収容されることになる。
スロットロッド11は、スロット溝11aを形成して他のスロット溝11aとの区分を行うために、スロットリブ11bを有する。つまり、スロット溝11aは、隣り合うスロットリブ11b間の溝である。なお、所定のスロット溝11aの位置を識別するために、そのスロット溝11aを区分している所定のスロットリブ11bにV字状、矩形状、U字状など種々の断面形状の着色樹脂を付着させておいてもよい。
図1では、5つのスロット溝11aが設けられ、各スロット溝11aに40心のテープ心線20が5枚収容された1000心の光ケーブルを例に挙げている。但し、テープ心線20の心数や、1つのスロット溝11aに収容するテープ心線20の枚数や、スロット溝11aの数は、いずれも例示したものに限らない。テープ心線の収容形態としては、図1で例示したようにテープ心線20を幅方向に折り曲げて1又は複数枚収容するようにしてもよいし、複数枚を積層して収容するようにしてもよい。前者の場合には特に、後述する間欠型のテープ心線を採用することが望ましい。
そして、本実施形態の主たる特徴として、スロットロッド11は、内層材料13と内層材料13よりも軟質の外層材料との2層型の構造をもつ2層型スロットロッドとする。外層材料は、スロットロッド11において内層材料13を除いた部分に該当し、実際にテープ心線20を収容するためのスロット溝11aが形成された層の材料を指す。内層材料13だけを見ると、スロット溝11aと同様に溝13aを有することになる。
内層材料13としては、ポリブチレンテレフタレート(PBT)やそれを含む硬質プラスチック材料やPET等の硬質の材料が挙げられる。この硬質プラスチック材料としては例えばポリカーボネート(PC)/PBTなどが挙げられる。外層材料としては、ポリエチレン、エラストマー等の軟質の材料が挙げられる。各材料はこれに限ったものではないが、内層材料13には剛性により優れたPBTを含む硬質プラスチック材料を使用し、外層材料にはポリエチレンを使用することが好ましい。これにより、汎用の材料を使用して本実施形態の後述する効果を得ることができる。
また、このようなスロットロッド11は、例えば、内層材料13を押出成形した後に、外層材料を押出成形することで製造することができる。
なお、内層材料13の材質によっては、テンションメンバ12を設けないようにすることもできる。
スロットロッド11はさらに、スロットロッド11の中心(テンションメンバ12の中心)を基準点としたスロット溝11aの最深部の高さ、内層材料13のリブ13bの先端の高さをそれぞれH、hとした場合、h>Hである。つまり、スロットロッド11は、リブ13bの先端がスロット溝11aの底部より突き出た構造をもつ。
寸法の一例を挙げると、外径24mmの光ケーブル1の場合、外層材料の外径(つまりスロットロッド11の外径)が20mm程度、内層材料13の外径(2h)が13mm程度(つまりhが6.5mm程度)、Hが3.5mm程度(つまり最深部の深さが6.5mm程度)でよい。
また、図1では、スロット溝11aの底部が円弧状でスロット溝11aが拡がったU字状になっている場合を挙げているが、底部が平坦でスロット溝11aが矩形型になっていてもよい。その場合には、スロット溝11aの最深部の高さHとはこの平坦部分の全ての位置での高さを指すことになるが、平坦部分の端部(リブ11bとの境界線)側の高さが最も高くなるため、上述した条件は、その最も高くなる位置での高さHよりhが大きければよいことを意味する。但し、スロット溝11aは図示した例のように、収容されるテープ心線20が回転し易い形状であることが好ましい。
本実施形態に係るスロットロッド11及びそれを備えた光ケーブル1によれば、剛性の高い内層材料13の存在から、スロット溝11aを形成するリブ11bを細径化した場合でもリブ11bが倒れてしまうことを防止できる。
また、スロットロッド11やそれを備えた光ケーブル1は、図2で一方向撚りについての曲げ歪みを例示するように、曲げた場合には矢視したような応力が掛かる。この応力は、曲げ中立軸Xに対して曲げの内側で圧縮応力となり、逆に曲げ中立軸Xに対して曲げの外側では引張応力となってリブ先端割れの原因となる。なお、図2においてFは、1つのスロット溝11aに収容されたテープ心線20の概略位置を指している。SZ撚りの場合でも、曲げ中立軸Xに対して曲げの内側で圧縮応力が掛かり、曲げの外側で引張応力が掛かる点は同様である。
しかし、本実施形態に係るスロットロッド11やそれを備えた光ケーブル1は、上記引張応力に耐えうるように内層材料13より軟質の外層材料の存在から、スロット溝11aを形成するリブ11bを細径化した場合でも小径曲げ時にリブ11bの先端が割れてしまうことを防止することができる。
上述のように、本実施形態に係るスロットロッド11は、内部を硬質材料、外部を軟質材料にすることにより、スロットロッド11やそれを備えた光ケーブル1を小さく曲げた際にリブ先端の割れを防止しつつ、スロットロッド11のリブ倒れを防止する構造である。そして、スロットロッド11及び光ケーブル1では、これら効果を奏することから、収容可能な心線数を増やすように高密度化をさせることができる。また、本実施形態に係るスロットロッド11によれば、特許文献3に記載の技術のように、心線の取り出しが難しいこともなく、難しい撚り合わせを行う必要もない。
次に、図3A,図3Bを参照しながらテープ心線20の一例を説明する。図1では40心テープ心線の例を挙げたが、ここでは簡略化を図るために4心テープ心線20aで例示する。
図3Aは、スロット溝11aに収容するテープ心線20の一例である4心テープ心線20aを示す図で、4心間欠テープ心線20aを幅方向に開いた状態を示す図である。図3Bは、図3Aの4心間欠テープ心線20aの長手方向に垂直な断面図で、4心間欠テープ心線20aを幅方向に閉じた状態の図3AにおけるB−B断面を示す図である。
図3Aで例示する4心間欠テープ心線20aは、間欠構造を持つ4本の光ファイバ心線21からなる間欠テープ心線である。すなわち、4心間欠テープ心線20aは、4本の光ファイバ心線21が並列に配置され(つまり平行一列に配列され)、隣り合う光ファイバ心線21の間の長手方向に連結部22と非連結部23が間欠的に形成されている。
光ファイバ心線21は、ガラスファイバにファイバ被覆を施した光ファイバ素線とも言われているもの、或いは、そのファイバ被覆の外面に着色層を施したものを含めた単心の光ファイバ(光ファイバ単心線)である。但し、各光ファイバ心線21としてマルチコア光ファイバ心線を採用することもできる。
光ファイバ心線21は、そのガラスファイバ径が略125μm、間欠テープ心線20aにおけるテープ被覆層を除く光ファイバ心線の被覆(ファイバ被覆)の外径が190μm以上220μm以下であることが好ましい。これにより、心線間のピッチを250μm程度とした間欠テープ心線20aが製造でき、光ケーブルの細径化も図れる。但し、光ファイバ心線21の外径は200μm程度に限らず、他の外径サイズを採用してもよく、例えば光ファイバ心線21の被覆径が250μm前後であってもよい。また、心線の識別性を持たせるために着色層を施した光ファイバ心線の外径は、例えば、光ファイバ心線の被覆径を約200μmとすると約205μmとなる。
そして、図3Bに示したように、光ファイバ心線21の周囲には、紫外線硬化樹脂等によるテープ被覆24が形成されている。連結部22では、隣り合う光ファイバ心線21のテープ被覆24が連なっており、非連結部23では、隣り合う光ファイバ心線21のテープ被覆24が連結されておらず、分離された状態となっている。なお、図3Bでは、各光ファイバ心線21の全周をテープ被覆24で覆われた例を挙げているが、隣接する光ファイバ心線21間は直接に接し、テープ被覆で覆われていない形態のものであってもよい。
また、テープ幅方向で見ると、連結部22と非連結部23とが交互に配される部分と、非連結部23だけが配される部分とが、長手方向に所定のピッチで交互に現れるような例を挙げている。但し、連結部22と非連結部23の配置のパターンはこの例に限ったものではない。また、図3Aでは、より好ましい例として、幅方向に中央に位置する2番線と3番線との境界に対して線対称となるような間欠パターンを挙げて説明するが、これに限ったものではない。無論、連結部22の断面形状やその連結方法は問わない。
4心間欠テープ心線20aのような間欠テープ心線は、既知の製造方法で製造できる。例えば、第1の方法は、連結部となる位置だけ樹脂を付与する方法である。この方法では、隣り合う光ファイバ心線間の長手方向に所定長だけ接着性樹脂又は被覆樹脂が付与された連結部と、所定長だけ接着性樹脂又は被覆樹脂が付与されていない非連結部とを交互に形成する。また、第2の方法は、複数本の光ファイバ心線の全長に紫外線硬化樹脂を塗布した後、長手方向に間欠的に紫外線(UV)照射を行い、紫外線硬化樹脂の硬化部分(連結部)と未硬化部分(非連結部)とを交互に形成する方法である。また、第3の方法は、まずテープ心線を形成し、そのテープ心線の共通被覆の長手方向にカッター刃で切り込みを形成し、連結部と非連結部とを交互に形成する方法である。
以上の説明では、隣り合う光ファイバ心線間の長手方向に連結部と非連結部が間欠的に形成された状態で光ファイバ心線が複数本並列に配置されたテープ心線を、一又は複数枚ずつ溝に収容した光ケーブルを例に挙げた。これにより、スロット溝を形成するリブを細径化したスロットロッドに間欠接着型のテープ心線を収容する場合に、リブが倒れてしまうことや小径曲げ時にリブ先端が割れてしまうことを防止することができ、結果として、テープ心線の高密度化を図ることができる。特に、このような間欠接着型のテープ心線を収容することで、スロットロッド内の空隙が小さくても、図2で例示したような曲げ歪みを緩和するようにテープ心線に含まれる各単心線が動くため、より高密度化が図れる。
但し、スロットロッドに収容する光ファイバ心線は間欠接着型のテープ心線でなく、全心が繋がったテープ心線であってもよく、さらにはテープ状のものでなく光ファイバ単心線(又マルチコア光ファイバ単心線)であってもよい。これにより、テープ心線以外を収容する場合でも、スロット溝を形成するリブを細径化した場合でも、リブが倒れてしまうことや小径曲げ時にリブ先端が割れてしまうことを防止することができ、光ファイバ単心線(又マルチコア光ファイバ単心線)の高密度化を図ることができる。
次に、図4を参照しながら、本実施形態に係る図1の構造の光ケーブル1におけるスロットロッド11の曲げ試験及び側圧試験の試験結果について説明する。図4に示す表40は、高密度の光ケーブル1に対する曲げ試験及び側圧試験の結果を示している。これらの試験における曲げ弾性率、破断伸びは、それぞれJIS(Japanese Industrial Standards) K 7171、JIS K 7161に基づいて測定した値である。
スロットロッド11として内層材料13にPC/PBT複合材料、外層材料に高密度ポリエチレン(20℃の曲げ弾性率1100MPa、破断伸び250%)を使用した。スロット押出においては材料の融点が異なるため、内層のPC/PBT複合材料を高温でロータリークロスヘッドを用いて押し出した後、外層のポリエチレンのロータリークロスヘッドを通して、1層目の外径が13mm、2層目を含めたスロットロッド11の外径が20mmになるように押出成形を行った。また、スロットロッド11のスロット溝11aはSZ状に形成したが、その際、1層目の溝13aと2層目のスロット溝11aとを同期させるように回転角度、周期の制御を行った。
また、このようなスロットロッド11とは別に40心型の間欠テープ心線20を製造すべく、テープ化及び間欠加工を行った。間欠加工の方法としては各心線間にディスペンサで樹脂を塗布する方法を用いたが、その他の方法、例えばテープ樹脂を塗布した後、切断刃等で心線間に切れ目を入れる方法でもよい。
そして、上述のようなスロットロッド11と間欠テープ心線20を用いて、一般的な光ケーブル集合機を用いて各スロット溝11aにテープ心線20の収納を行い、上巻テープ14を巻いた後に低密度ポリエチレンの外被15を被せてケーブル化を行い、高密度の光ケーブル1を製造した。
このような光ケーブル1に対し、高密度光ケーブルの曲げ試験、側圧試験結果を行った結果を図4の表40に示す。曲げ試験は、径80mmのマンドレルに光ケーブル1を巻き付けて実施し、その結果、光ケーブル1のスロットロッド11に亀裂が無ければ「A」とし、それ以外は「B」として示している。また、側圧試験は、100mm平板に1960Nの荷重を掛けて実施し、その結果、1dB以上のロス増や顕著なリブ倒れが無ければ「A」とし、それ以外は「B」として示している。
そして、これらの試験は、スロットロッド11の中心を基準点とした外層材料を含む全体のリブ11bの高さrに対する内層材料13のリブ13bの高さhの比と、内層材料13の曲げ剛性率と、内層材料(PC/PBT複合材料)13の破断伸びとをパラメータとして実施した。
その結果、1層型(h/r=1)でPC/PBT複合材料を用いた光ケーブルにおいて、曲げ剛性(曲げ弾性率)が高く、破断伸びが低い材料では曲げ試験において、リブ先端に12.5%の曲げ歪みが生じ、割れが生じた。一方、曲げ弾性率が低く、破断伸びが高い材料では側圧試験時にリブ倒れが生じて、損失増が生じる結果となった。
これに対し、2層型(h/r<1)では、PC/PBT複合材料の先端に加わる曲げ歪みが1層型と比較して低くなるため、破断伸び以下に抑えることができる結果が得られた。また、同様の試験結果が螺旋状(一方向)に形成されたスロット溝11aについても得られた。
表40に示す試験結果から、h/r≦0.4であり、且つ、内層材料13の曲げ弾性率が1500MPa以上で、層材料の破断伸びが110%以上120%以下であることが好ましいことが分かる。
以上、今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は、上述した例に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図されている。
1…光ケーブル、11…スロットロッド、11a…スロット溝、11b…スロットリブ(リブ)、12…テンションメンバ、13…内層材料、13a…内層材料の溝、13b…内層材料のリブ、14…上巻テープ、15…光ケーブルの外被、20,20a…間欠テープ心線(テープ心線)、21…光ファイバ心線、22…連結部、23…非連結部、24…テープ被覆。

Claims (5)

  1. 外周面に軸方向に向かって螺旋状又はSZ状の溝が複数条形成された、光ケーブル用のスロットロッドであって、
    内層材料と該内層材料よりも軟質の外層材料との2層型の構造をもち、且つ、前記スロットロッドの中心を基準点とした前記溝の最深部の高さ、前記内層材料のリブ先端の高さをそれぞれH、hとした場合、h>Hであり、
    前記スロットロッドの中心を基準点とした前記外層材料を含む全体のリブ高さをrとした場合、h/r≦0.4である、スロットロッド。
  2. 前記内層材料にポリブチレンテレフタレートを含む硬質プラスチック材料を使用し、前
    記外層材料にポリエチレンを使用した、請求項1に記載のスロットロッド。
  3. 前記内層材料の曲げ弾性率が1500MPa以上で、前記層材料の破断伸びが110%以上120%以下である、請求項1又は2に記載のスロットロッド。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のスロットロッドを備えた光ケーブル。
  5. 隣り合う光ファイバ心線間の長手方向に連結部と非連結部が間欠的に形成された状態で前記光ファイバ心線が複数本並列に配置された光ファイバテープ心線を、一又は複数枚ずつ前記溝に収容した、請求項4に記載の光ケーブル。
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